1 :
珍念 :
2000/08/30(水) 20:10 あの頃の輝きをいま一度・・・。
2 :
珍念 :2000/08/30(水) 20:12
朝日新聞で9月4日からだそうです。山田風太郎の明治ものでも読んで 準備体操しておこうかな。
3 :
名無しさん@1周年 :2000/08/31(木) 11:26
朝刊と夕刊どっちよ。
夕刊よ。朝刊は最近、村田喜代子(漢字あってる?)に替わったよ。
5 :
かめちゃん :2000/09/05(火) 11:29
連載第一回目読みました。朝のガスパール思い出したのは私だけですか。
6 :
我輩は名無しさん :2000/09/05(火) 13:13
「村上龍はイン・ザ・ミソスープを連載していたよ」
7 :
我輩は名無しさん :2000/09/05(火) 13:49
別れたカミさんの小説、 朝日から出すなよ。
8 :
珍念 :2000/09/05(火) 17:00
今のところ何とも言えないけど、敷居を低くして中学生でも入るのが 楽にしようってな感じ?でも6さんの挙げた部分は、普通の人の目に は文学おたくっぽく映るんでしょうね。
9 :
かめちゃん :2000/09/06(水) 11:50
管直人を、動揺した際の喩えに使うのが新鮮・・・(藁
10 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/09/06(水) 12:59
挿し絵描いてるのってウソップランドの小雪ちゃんですか。
11 :
>7 :2000/09/06(水) 14:52
別に高橋氏が出したわけじゃないと思うし、 その本が出た時はまだ別れてなかったと思うし。 「別れるんじゃないか」と世間で取り沙汰されてたころで、そういう時期に 「夫から離婚を言い渡されたタカハシさんの奥さんは…」云々という本をわざわざ出すあたり 夫婦そろってあざといことするなー、と私は思いました。 ただ奥さんのその本が(狙い通り)売れたかどうかは別。
12 :
珍念 :2000/09/06(水) 15:16
>9 羽賀研二がどうとかジャニーズがどうとか含めて、ちょっとずれている ような印象を受けました。昔は新鮮な効果があったかと思いますが。 でもまあ、読み進むと重大な伏線になっているのかもしれないですね。 早く明治ネタへ進んでほしいです。
13 :
かめちゃん :2000/09/07(木) 13:13
>12 たしかにこの調子で延々やられるのはちょっと飽きそう。 ま、そろそろ本格的に話が進むことを期待しております。しかし、文学板での反応少ないですねー(^^;
14 :
珍念 :2000/09/07(木) 17:26
>かめちゃんさん うざいと言われない程度に、毎日ちょっとずつやりましょうよ。 そのうち「先の展開を予想」したりなんかしてみたりして。
15 :
かめちゃん :2000/09/08(金) 11:37
「官能小説家」の作者は高橋源一郎。主人公は[タカハシ」と呼ばれているから作者本人と今の段階では考えていいのかしらん。 筒井康隆「朝のガスパール」の時は「虚構内存在」とか「虚構内現存在」とかややこしい設定があって後半では重要なポイントになってたので、どうしてもこれまでの場面は何か大きな伏線なのでは、と深読みしてしまうんですよねー。 もしや、単に源ちゃんがネタ切れで枚数かせいでいただけだったりしたらヤだな。 >珍念さま、ここで細々と語りましょう。しかし、本当に人いないですねー。私ファンじゃないんだけど心配になってきた(^^;
16 :
珍念 :2000/09/08(金) 19:18
>かめちゃんさん 伏線に関しては期待薄いですね。 漱石に関する新聞の推理のあたりは、ちょっと面白かったけど、 今時、「モーニング娘。」の「。」がどうのって、世間からずれすぎてますよね。 私もファンではないです。また、文学板住人の興味の中心は、ゴシップ・中傷です。
17 :
吾輩は名無しである :2000/09/09(土) 00:08
電話の相手の作家のモデルって誰?
18 :
ixion :2000/09/09(土) 01:05
新聞とってない身が辛い…。 もっと教えてください、内容とか文体とか。お願いします。
19 :
吾輩は名無しである :2000/09/09(土) 01:49
茶川賞取っても売れてない作家なんていくらでもいるからなあ。
20 :
珍念 :2000/09/09(土) 01:57
>17様 特定のモデルはいないと思います。 芥川賞をとったのに「三万七千部」という数字は、現実のデータに基づく ものとは考えにくいですよね。 一般的かつ表層的な純ブンガク作家を揶揄しているだけでしょう。 少なくとも今日までの時点では、「さようなら、ギャングたち」よりも後 退している印象を受けます。 私は、そういった揶揄・皮肉・批判そのものが高橋源一郎の才能の衰弱の 証のように思えます。 残念ですが、このままだとスレを立てた私が、真っ先にこの小説を読まな くなるかもしれません。 もうちょい楽しませてくれるかと思っていたのですが、現在の処、黄信号 点滅で、赤は間近です。
21 :
プーの友人。 :2000/09/09(土) 11:21
まあ、でもあれだけの量だから、一応、毎日読んではみます。
22 :
論理学 :2000/09/09(土) 19:17
純文学作家への揶揄というのはあるかもしれませんね。 源ちゃんは昔から「純文学=天皇制」という趣旨の発言をよくしてますからね。 「ぼくがしまうま語をしゃべった頃」に収録されてる吉本隆明との対談でも そんなことを言ってるし(ちなみに初出は『SAGE』84年6月)、他のところでも読んだ憶えがある。 純文学作家への揶揄があったとしてそれは今に始まった事ではないので、 簡単に「純文学作家への揶揄=才能の衰弱」と決め付けるのは良くないのでは?
23 :
珍念 :2000/09/09(土) 20:00
>論理学さん 衰弱の証「のように」思えます。・・・という発言を「決め付ける」と 決め付けるのは如何かと思います。 とこれだけではあげ足取りのようですが、少なくとも才能豊かな作家は 純文学作家を揶揄するような発言は初めからしない、というよりも、も はや視界に入れなくて当然ではないかとすら思います。もう、聞き飽き ていませんか? 死んだばあさんに言わせれば「そんな仕事はまだあったのかね」だそう ですが、それ含めて(って結局、今日も読んでまっせ)。
24 :
にっく :2000/09/10(日) 01:15
うう、参加したいが、読んでないことには何も言えんなぁ。
25 :
先走り評論家(=カウパー腺液) :2000/09/10(日) 07:25
「作家タカハシの日常」「官能小説家の日常」「官能小説の小説内世界」 これらの異なった三つの世界が交錯していくのを描くことを高橋氏は目論んでる んじゃないかな。 「そこまで書いて官能小説家××××は原稿を破り捨てた」 と書けばいままでの一週間書かれてきた「作家タカハシの日常」 を白紙に戻してしまうということが出来てしまうのがメタフィクション の利点。 そのためには三つの層の差異化が必要になってくる。 「作家タカハシの日常」ではまず時代からとり残された現在の作家の様子 を描くことから始める。それと同時に、とめどなく続く他人とのお喋りを 書くことにより、現在の日常を陳腐と思えるような小説技法で描くその方法は、 現実世界において行き詰まっている「小説」に対する自己言及を小説内で 行ってしまう。実際に最近の若手作家の小説なんてほとんどがくだらない 他人とのお喋りで成り立っていて、そうすることによって日常を浮き彫りにする 方法を指して「タランティーノ以後」なんて呼ばれてんだぜ。 方法論に意識的である高橋氏はこの手法を模倣するのではなくパロディと して用いているのであろう。 いままでの所で分かるのは高橋氏は「作家タカハシの日常」を描くことに よって、換言すれば<時代から取り残された作家>を描くことにより需要 のなくなった「小説」というメディアの現状を描写し、<冴えない感じの小説技法> を用いることで、文学史の伝統の中で既にあらゆる方法で現実を書かれてしまい 袋小路に陥ってしまった「小説」の技法について自己言及している。 つまり「作家タカハシの日常」は「小説」というメディアが市場から 見放されていることと、「小説」の技法が現在において既に出尽くして しまってどうしようもなくなっていることの二つを描いているといえよう。
26 :
先走り評論家(=カウパー腺液) :2000/09/10(日) 07:26
そしてこの前振りは「官能小説家の日常」が書かれる所にきてようやく 効いて来る。「官能小説家の日常」では明治の文豪が知識人として 世間から一目置かれているのに対して、官能小説家が世間から異端者 として蔑まれるており、そのことに対して不満を持つルサンチマンと しての小説家として描かれる。また文体も「小説内の作家タカハシ」が 「官能小説家の日常」を書くにあたって当然変わり、それは多分 伊藤整の「日本文壇史」のようになるかどうかわからないが、小説の 文体として無難なものを使うだろう。または文語文を用いるかもしれない。 すなわち「作家タカハシの日常」の軽薄な文体は「官能小説家の日常」 の文体との差異化を図るためのものであったと初めて気づく。 また「官能小説家」が「官能小説」の執筆に行き詰まった時、 しばしば「作家タカハシの日常」に戻ることもあるだろう。 「官能小説家の日常」が文語文で書かれた時、もしくは「官能小説」 が夏目漱石の『こころ』の時のような言文一致体で書かれた時、 今の段階で使われている<軽薄な文体>とまだ使われていないが おそらく用いるであろう<明治時代の言文一致体>と <文語文>とが互いに刺激しあって、それぞれが新鮮に感じられる ようにするんじゃないかな。夏目漱石の言文一致体をモデルに 文体模写に近いことをやると思うから、特にその<夏目漱石の言文一致体> が新鮮に感じられるように仕組むのだと思う。 「作家タカハシの日常」と「官能小説家の日常」と「官能小説の小説内世界」 の三つの世界を互いに行き来する様子を描くために、異なった三つの文体を 用いる。 さらにこの三つの世界が互いに入り乱れるなんてことをやるかもしれない。 例えば「官能小説の小説内世界」に「作家タカハシ」が出てきて、 「官能小説の小説内世界」に「作家タカハシの日常」がスッポリ入って しまうとか。
27 :
先走り評論家(=カウパー腺液) :2000/09/10(日) 07:27
まとめ+予想 「作家タカハシの日常」と「官能小説家の日常」を対比して書くことにより 現在の作家と明治時代の官能小説家の立場の違いを描き、そのことによって <小説家>という存在に対しての批評を小説内で行う。 さらに三つの異なった文体を用いることによって<小説技法>に対する 批評を小説内で行う。 そしてこの連載小説が進むにつれて「作家タカハシの日常」「官能小説家の日常」 「官能小説の小説内世界」が入り乱れ、最終的には「官能小説の小説内世界」 に「作家タカハシの日常」が入りこんでしまったり、三つの文体が混ざり合って 「作家タカハシの日常」の人物が文語文で喋ったりしてしまう、という 滅茶苦茶な所まで言ってしまえば面白い。尚且つ「官能小説の小説内世界」 はそれ自体として実用的なものになっていれば言うことなしなのだ。 ちんこマークがでない
28 :
珍念 :2000/09/10(日) 08:17
>先走り評論家(カウパー腺液)さん お見事です。脱帽です。ほとんど現時点での一般的見解の全てが余すとこ ろなく網羅されていて、なおかつマジな予想の記念すべき第一号ですね。 「明治の言文一致」vs「文語文」の火花を散らす熱いバトルに酔いたし。 これぞまさしく官能の言葉。 作中人物からの電話が作者にかかってくるのは小島信夫でしたっけ?
29 :
かめちゃん :2000/09/11(月) 12:05
>カウパー腺液様 す、すごい・・・なんかもう連載よりこっちのほうが読んだ気になりました(藁 私がうすらぼんやりと期待していた展開を理論的に言葉にしていただいたような気持ちです。だからこういう展開を求めているのに話が進まなくて自分は現時点でもどかしい思いをしていたのですね。 このスレためになります。連載期間中はがんばりましょうよ>珍念様 それにしても挿絵と内容がやっと合ってきた(^^;)
30 :
かめちゃん :2000/09/12(火) 13:38
「噂の真実」って、某「噂の真相」のパロディなのかな。実在しなかったとすると、さっそく明治文学偽史に出る偽物第一号ですね(^0^) でも、昨日の分の内容のうちどこまでが本当なのだろう・・・。うーむ、ちょっと腰を据えて読まねば。
捨てる神あれば拾う神あり
32 :
珍念 :2000/09/13(水) 08:54
三つの世界が次第次第に侵犯しあって・・・という展開ではないようですね。 主人公の書く小説は最後まで作中に出ないで、書き始めんとする所で終わる、 という有名な手もありますね。 確か、連載前のインタビューでは、明治的なものと、現在(平成十二年)的 なものが混在した世界を描くと言っていたような気がいたします。 昨日の連載分を読んでやっと思い出しました(って結局読んでんじゃん!)。 >かめちゃんさん 台風が凄かったので、書き込めなかったのです。ちゃんと読んでいますよ!
33 :
プーの友人。 :2000/09/14(木) 09:50
川上眉山、かわいそうに。
34 :
吾輩は名無しである :2000/09/15(金) 09:04
報知新聞が、残っていればなー。
35 :
かめちゃん :2000/09/18(月) 11:48
遺書に貼ったプリクラ、っていうのはちょっと物悲しくて笑えたっス。
36 :
珍念 :2000/09/18(月) 17:09
漱石が出てきてから、だんだん楽しくなって参りました。
37 :
かめちゃん :2000/09/19(火) 12:34
ということは、2ちゃんねるもあるのだろうか・・・(ワラ
38 :
珍念 :2000/09/20(水) 00:45
電報ありの新幹線ありの世界なので、何とも言えませぬな・・・(悩)。
39 :
かめちゃん :2000/09/20(水) 10:38
でも、一見おふざけではあるけど、話はおもしろいと思うです。源ちゃんの昔とった杵柄・・・もとい本領発揮を願い、今日もあげ。
40 :
珍念 :2000/09/20(水) 11:00
まだうわさ話の整理→状況の説明っぽい感じなので、「話はおもしろい」かどうかはちょっとわからないです。 いずれにしても樋口一葉の登場が待たれます。
41 :
かめちゃん@心配 :2000/09/21(木) 13:25
1日1あげ。しかし、ホントに人来ないー。天下の朝日新聞の連載だっつーのに(爆 ・・・もしや、よその掲示板とかで爆発的に盛り上がってるとか?「知らないのはあなただけ」ってやつですか? 高橋源一郎の文学板内での本当のところのニッチを知りたい。今すぐ(^^;
42 :
珍念 :2000/09/21(木) 14:30
「よその掲示板で爆発的に」説はきびしいですねえ。 しかし月曜日からずっと一日一レスふたりきり、というのは実に珍しいスレですね。 もはや貶す人すらいなくて、朝日新聞も高橋源一郎も影響力ゼロなんですね。
43 :
名無しさ :2000/09/22(金) 03:39
一応切り抜きまでしてます。「坊ちゃんの時代」の影響で、画・谷口ジローで想像 してます。
44 :
にっく :2000/09/22(金) 03:50
僕は好きですよ、高橋源一郎。ただ、読んでないと参加のしようも無いわけで。 うち、朝日は朝刊しか取ってないんですよ。夕刊は東スポ。 高杉良の「続・金融腐食列島 再生」がなにげに面白い。
45 :
珍念 :2000/09/22(金) 08:26
しかし「ツインズ」のたとえはどうか。
46 :
かめちゃん@東スポという手もあったか :2000/09/22(金) 12:51
>44 「人が見たら蛙に化れ」は、「なんでも鑑定団」好きの私にはなかなか興味深い作品だったりしますよ。
47 :
かめちゃん :2000/09/22(金) 13:08
当然アメリカも混在世界なのかな?じゃあハリウッドでこれ以外にはどんな映画が作られているんでしょうねー(^^) 本題から外れてスミマセン。 >名無しささん、固定ハンドルとは存じませんで(汗 ネットの中で一番熱い場所がここだったりして・・・しかもその可能性大なり。嗚呼。
48 :
かめちゃん :2000/09/27(水) 12:18
放っておいたら一番下まで落ちておりました。 サルベジっておきます。
49 :
吾輩は名無しである :2000/09/27(水) 20:46
関東では夕刊に連載されてるんですか? 私のところでは朝刊です。 ここんとこ出張が続いてたせいで、 読むの中断してました。 また読んでみるかな〜。
50 :
珍念 :2000/09/27(水) 21:46
今日また、タカハシ氏のお話に戻りました。 「日蝕」とか「鉄道員」とか「タイタニック」とか、そういう「巷で話題の」 作品名が出てきています。 ・大衆性を持った作品に対する純文学方面作家の無理解・不勉強 ・誉めても貶しても危険を伴うという認識を持った、自意識過剰な作家像 が標的の嫌味みたいな書き方ですね。 あまり悪口は言いたくありませんが、冴えないなあ。残念。
51 :
山羊座 :2000/09/28(木) 02:08
>50 同感です。「タカハシ氏」はどう見ても60年代の郷愁を 断ち切れないキャラクターなので、それが冴えない原因。
52 :
かめちゃん :2000/09/28(木) 12:02
小説の中で現代の文学とそれを取り巻く状況を風刺していく、という方向が続くのかどうなのか・・・(謎
53 :
珍念 :2000/09/28(木) 15:44
今日は「作家タカハシ氏の苦悩と現実」2ですが、 「ドラゴンクエストZ」、TVドラマ、「命」、石原慎太郎等が出てきて 昨日と同じ展開なり。 電話を切って「こんなアホとはこれ以上つきあっていられない」とのこと。 それが大多数の読者の、この連載に対する感想でないことを祈ります。
>>49 そんなことあるんですか。初めて知りました。
でも朝刊は日曜にも配達されるわけで、夕刊とズレてしまいます。
日曜は載ってなかったりするんですか?
55 :
吾輩は名無しである :2000/10/02(月) 20:06
「作家タカハシ氏の苦悩と現実」で 「日食」だ「命」だと言っているのは 自意識過剰な作家を描写しているのと言うより(もしくは付け加えて) 「文学」それ自体よりも 「文学(もしくは文壇か)を取り巻く状況(それもかなりミーハーな)」の方に 興味を持つ、それこそ「文学ミーハー」を描写しているのでは? で、それはいわゆる皮肉である、と
56 :
珍念 :2000/10/02(月) 21:00
最近ageる勇気が無くなってきてしまいました。 高橋源一郎のお通夜みたいなスレになりそうで怖い。
57 :
かめちゃん :2000/10/03(火) 13:34
改めて昨日の夕刊に掲載されたあらすじを読みましたが、なんか、いまいち今回の連載の雰囲気を伝えていないあらすじでした。 なんかなー、文章の感じが出てないんですよね。皆して「アレアレ?」って感じてるあの感じが・・・わずか数行のあらすじに 突っかかっても仕方ないんですが、まだ読んでない人にも参加して欲しいのに内容を伝えきれないです。とにかく読んでどんど ん参加してくださいー(泣 珍念さま まだまだこれから、です。 がんばってageていきましょう。でも悲惨なスレとして認定されたらどうしよう(^^;)
58 :
珍念(悲惨な1) :2000/10/03(火) 17:40
>かめちゃん様 私は、仮につまらない小説になったとしても、 「こういう風に読むことで面白くなるよ!」ってな工夫のし甲斐がある のではないかな〜と思っておりました。 しかし甘かった。そして私は至らなかった。 現状は苦しいです。ブルーであります。 信号がブルーじゃなくて気分がブルーです。
>かめちゃん様 私は、仮につまらない小説になったとしても、 「こういう風に読むことで面白くなるよ!」ってな工夫のし甲斐がある のではないかな〜と思っておりました。 しかし甘かった。そして私は至らなかった。 現状は苦しいです。ブルーであります。 信号がブルーじゃなくて気分がブルーです。
エラーかと思ったら二重書き込みで、ますますブルー。 文学板住人の皆様すみません。
61 :
吾輩は名無しである :2000/10/03(火) 22:20
>54(49じゃないけど) 地方では、「朝日」「読売」などのいわゆる全国紙は朝刊のみ発売されてて その朝刊に連載小説が2本(本来の朝刊の分と夕刊の分)、おもなニュース などが掲載されているのです。 映画も、東京みたいにたくさん映画館ないから、話題のロードショー映画が 二本立て。そういう意味、地方はおトクです。 …というのは私が高校生の頃の話だけど、ずいぶん昔だからなあ。 今もそうですか?>現役地方在住者のみなさん
62 :
質問 :2000/10/03(火) 22:23
>珍念さん 「あの頃の輝きをもう一度」とのことですが、輝いていたのはいつ頃ですか? どのような作品で「輝いていた」のですか? 煽っているのではありません。マジで教えてください。
63 :
かめちゃん@脱力中 :2000/10/04(水) 10:22
どらへもんー、読者を先に助けてぇー(^^;)
悲惨・・・死して屍拾う者なし・・・
65 :
珍念 :2000/10/04(水) 18:41
>質問様 あなたは高橋源一郎の小説やエッセイを読んだことがありますか? また、「官能小説家」は読んでいますか? 検索はしてみましたか?マジで教えてください。 >63,64 確かに「ドラえもん」の一昨日、昨日は悲惨を極めていました。 けど、一応本日から「たけくらべ 1」で、いよいよ樋口夏子くん登場ですよ。 「だからどうした」と言われればそれまでですけど、もうちょい読みますよね? かめちゃん脱力?
66 :
62です :2000/10/04(水) 22:23
>珍念さん 高橋氏の本を読んではいない者ですが、ここ数年、雑誌のエッセイなどで 氏の文章に触れる機会がありました。 「官能小説家」は最初から読んでいますが (今日登場した樋口一葉が室井佑月そっくりだったのにはびびりました) このスレで「低調ですね」とかいわれてるのを見て 「なんで? いつもの氏の文章と一緒じゃん?」 と思ってしまったもので、先に書いたような質問になってしまったのです。 検索はしていませんが…って、ネット検索のことですか? ここで質問する前に、ネットの色々な場所で氏の作品の評判などを調べないと いけなかったのでしょうか? もしそうだったら、失礼お詫びいたします。
67 :
名無しさん@1周年 :2000/10/04(水) 22:40
まぁ好意的に解釈すると今年の群像の選評で高橋が言ってた メタフィクションの哀しみってやつを演じてくれてるのだね。 えっ!そんな事言ってないって?じゃ俺の読み違い。ごめんね。
68 :
珍念 :2000/10/05(木) 00:46
>62さん 返答を書いたらなぜか「これ読んだら明るくなれる」スレの116に 載ってしまいました。 「これ読んだら」スレの方々、62さん、申し訳ございません。
69 :
かめちゃん :2000/10/05(木) 12:45
復活!!(^皿^)/
70 :
62です :2000/10/05(木) 17:04
>珍念さん 別スレのお返事読みました。丁寧にありがとうございます。 私、年齢的にはそう若くもないのですが、高橋氏に関しては 比較的最近の文章ばかり拝見する機会に恵まれた者です。 「優雅で感傷的な日本野球」あたりが良いのですね。 たしか家のどこかにあったはず(同居人の。当人は内容おぼえていない) ですので、探して読んでみます。
71 :
偽金子光晴 :2000/10/05(木) 17:43
ああ、やっぱり「官能小説家」のスレ、あったんですね。 私は「いつもの文章と一緒」とは思っていないんです。 それどころか、こってこての描写を正面切ってやってるところなんか、 飛躍を感じます。 「ゴーストバスターズ」では描写をする勇気が足りなかったために いまいち期待はずれになってしまったと、私は思っています。 どなたかがおっしゃっていましたが、本当に、 高橋源一郎にはもう一度輝いて欲しい。
72 :
珍念 :2000/10/05(木) 22:31
>62さん なるほど、「高橋氏に関しては〜恵まれた者」という微妙な立場の方も いらっしゃるのですね。文学板は何となく「俺は中上と紫式部以外は認 めねェ!ま、フローベールとロレンス・スターンだけは多少認めてやっ けどな」的な感じの方も見かけますので、質問されるとびびりますね。 これからも一緒に楽しくやりましょう。 ちなみに今日は、樋口夏子さんのお父さんの金貸し一代記でした。
73 :
偽金子光晴 :2000/10/06(金) 05:14
>珍念さん 私も別スレ116読みました。 71であんなこと書いておいて、ヘンな言い方だけど、 「ゴーストバスターズ」のことはどうお考えですか? 確かに期待はずれなんだけど、実は好きで好きでたまりません。 高橋源一郎はすべて読んでいて、「ギャング」と「日本野球」、それに 「朝、起きて、君に言うことが何もないなら」(←細かく間違ってるかも知れん)以外は、 どうしても素直に好きになれず、しかし繰り返し読んでしまい、 人と話すときは批判して、批判している自分がいやになるという、 超アンビバレンツな作家だと私は思っています。 「ゴーストバスターズ」はその最たるものです。 珍念さん、それにお読みになったかたがたは、どうですか?
74 :
かめちゃん :2000/10/06(金) 10:43
夏子さんのお父さんの人生は惨めな終わり方でしたが、でも本人はあれで良かったのかもしれないですね。 延々と水田に苗なんか植える人生に嫌気がさして発作的に出奔する、というくだりは村上春樹の小説に出て てくる「シベリア農夫のヒステリー」を連想させられました。「国境の西・・・」でしたっけ?(持ってるけどタイトル忘れた)
75 :
かめちゃん :2000/10/06(金) 10:47
「太陽の南、国境の西」でした。 別スレ覗いて確認してきました(例の、バトルになってるところね)
76 :
吾輩は名無しである :2000/10/06(金) 11:18
本になってから読もうと思ってます……。 リアルタイムに連載中に読むって、 江口寿史の連載がどこまで続くかって 面白さなんですかね?
77 :
珍念 :2000/10/06(金) 13:09
>76さん イエス。全貌が明らかでない作品を、中途の段階であれやこれや言い合う、 リアルタイムの面白さを追究したいですね。今日しか言えないことを言う スリルとサスペンスが出れば、さらによいと思うのですが、なかなかうま くは行きませんね。 >偽金子光晴さん 「ゴーストバスターズ」に関しては、夕刊が来てから、夜までにお返事 いたします。
78 :
珍念 :2000/10/06(金) 20:02
>偽金子光晴さん 「ゴーストバスターズ」に関しては、単行本が出てすぐに買いました。 確か「この小説を書くにあたって」の何箇条かが広告や帯にあったと記憶しています。 あれは格好良かったし、とにかく沈黙が非常に長かったような印象があったため、 かなり期待して読みました。初めの方は実に面白かったです。ただ、 「俳句鉄道」とか「源ちゃんマン」とかペンギン村がどうしたという辺りになって、 いくら何でもつき合っていられないと思い、中座してしまいそれっきりです。 あの小説が出たのは93〜95年ごろと記憶していますが、70,80年代の アニメやマンガやTVのパロディめいたことを書く感覚が理解できませんでした。 第一章のような感じで延々続いていれば、おそらく最後まで読めていたのでは ないかと思います。偽金子光晴さんにとって、どのあたりが魅力なのでしょう。 私としては、小説の悪口ばかり書くのは本意ではないので、ぜひ美点について 教えてください。お待ちしております。
79 :
偽金子光晴 :2000/10/06(金) 20:41
今日の「官能小説家」を読んで、慌てて「明治の文学」シリーズの 樋口一葉の年譜を調べてしまった。どんどん面白くなっている感じです。 >珍念さん 「ゴーストバスターズ」の美点・・・・・・・・(ため息) 確かに、ブッチとサンダンスの話がどんどんどっかへ行っちゃって、 「正義の味方」や「アロンソ・キハーノ」「ペンギン村」など、 短編として発表したものをぶち込んでいる(ほとんどワープロの「ペースト」感覚)あたりは、 私もかなり興ざめでした。 しかしあれを越えると、またブッチとサンダンスの話に戻ってくるんです。 サンダンスは消え、ブッチもまた消えようとしているあたり、なんというか、 センチメンタルで恥ずかしいんだけど、物悲しい喪失感があって、 そういえば、と思ってそこまでのところを思い返してみると、 全体にうっすらとした哀愁が漂っていたのが感じられていたのがわかるという、 そんな印象を持ちました。 高橋源一郎の小説にある哀愁は、ちょっとほかの人の小説には似たものがない、 独特の哀愁だと思います。 ぜひ通読をおすすめします。
80 :
珍念 :2000/10/06(金) 20:59
>偽金子光晴さん 実は私もちくまの「明治の文学」関連の「明治文学遊学案内」を購入 いたしました。 「ゴーストバスターズ」は、ブッチとサンダンスの箇所だけでも読んで みますね。哀愁に関してはわかりますよ(たぶん)。
81 :
偽金子光晴 :2000/10/07(土) 02:36
筑摩書房「明治の文学17・樋口一葉」より樋口一葉年譜。 明治5(1872)年 旧暦三月二十五日(新暦五月二日)内幸町に、父・樋口則義、母・たきの第五子・次女として生れる。 本名、なつ(戸籍上は奈津)。父・則義は八丁堀同心から東京府庁勤めとなる。 「八丁堀同心から東京府庁勤めとなる」ってのが、凄くない? 銭形平次がそのまま銭形警部になったみたいだ。
82 :
にっく :2000/10/07(土) 04:48
横レス失礼。「ゴーストバスターズ」好きなもので。 個人的には「さようなら〜」と並んで源ちゃんランク1位です。 で、どこが面白かったかというと、ペンギン村から最初の舞台に 戻ったところ。そこで知る「ゴースト」の正体(と言えるのか?)に インパクト大でした。おかげでペンギン村住人が見るような夢まで 見て、涙してしまったし。 それと、ラストが凄く好きなんですよ、ええ。 「冒険小説」にふさわしい、いい終わり方じゃないかなと。 そんなわけで、珍念さん、僕も通読をおすすめします。
83 :
珍念 :2000/10/07(土) 09:46
>偽金子光晴さん 凄いですねえ。楽しもうと思えばもっと楽しめそうな気がしてきましたよ。 >にっくさん うう〜ん、「ペンギン村から最初の舞台に戻ったところ」が面白いと言われてしまうと、 途中脱落組としてはもう、読むしかありませんな。今日の夜までに読んでみましょう。 *お二方とも、このスレの救世主のような方なので、今後も宜しくお願いいたします。
84 :
偽金子光晴 :2000/10/07(土) 22:05
(第28回・たけくらべ 4) 今日のはかなりいい。最後の一行がドキッとしました。 >にっくさん。 にっくさんも読みませんか?面白いですよ。 皆さんも、今からでも遅くないです。 別に布石のある小説でもないし、今から読み始めても全然いいはずです。 読んで、そしてあげてください!
85 :
珍念 :2000/10/07(土) 23:41
今日の「たけくらべ 4」がかなりいいというのは全く同感です。 父、母ときていよいよ本人ですね。 作家タカハシ氏の日常はむしろ、あとまわしの方が良かったのでは ないかと思うほどです。 最後の一行に至るまでの、最後の段落は全ていいです。 「内側のざわめき」「脇の下と股間に冷たい汗」「風は夏子の内側から」 てな辺り。 「ゴーストバスターズ」に関しては明日お返事させていただきます。
86 :
偽金子光晴 :2000/10/08(日) 00:52
今回から、その日の連載回数と、小見出しを書いておきます。 記録になると思うから。 ところで、皆さんにも是非読んでもらいたいので、 この前出ていた「あらすじ」を引用します。 (あらすじ)テレビづけのような生活を送る作家の「おれ」は、 朝日新聞に小説の連載を依頼される。タイトルは『官能小説家』。 明治の文豪、夏目漱石が、森鴎外と樋口一葉の同棲を報じる雑誌記事を 目にするところから、その物語は始まる。だが、電話が鳴って執筆は中断する。 かけてきたのは、作家を名乗る男。文壇バーで「ファンなの」と声をかけてきた 女性とホテルに行ったという。 この後、タカハシさんは電話のコードを抜き、ドラえもんに涙し、 話は樋口一葉の出生へと移ります(移りました)。 警官兼金貸しの父親が死に、母親はホステスに。夏子(一葉)は 学校の成績が悪くなったところまでが今回分。 つまり、本筋はまだまだ始まっていない! つまり、まだまだ手遅れじゃない!
87 :
にっく :2000/10/08(日) 05:13
>偽金子さん 読みたいんです、読みたいんです・・・が、朝日の夕刊は取っていない! 図書館行ってまとめて読もうと思ってたけど、暇無いし、だいたい、 今借りてる本が延滞してるし・・・。 けど、途中から読むのもたまにはいいかも。ちょくちょく図書館行って 読んでみようと思います。 ところで、さっきコンビニでアンアンの室井エッセイ立ち読みしたら ちょっと面白かった。石川啄木のことで夫婦ゲンカしたらしい。
88 :
偽金子光晴 :2000/10/08(日) 14:26
>にっくさん 私は新聞を取っていないんです。夕刊だけキオスクとかで 50円で買ってるアリサマ。 (夕刊のない日は露骨に弱体化してしまうこのスレ。あげときます)
89 :
珍念 :2000/10/08(日) 23:51
「ゴーストバスターズ」読んでます。 やはりブッチとサンダンスのところはいいですね。 真ん中を飛ばして読むのは苦手なので、もう少し時間がかかりそうです。 初めに読んだ時は、5分の4くらいまでは行っていたようでした。
90 :
偽金子光晴 :2000/10/09(月) 00:55
過去スレをざっと見た限りでは高橋源一郎のは無いみたいなので、 ここは同時に「高橋源一郎統一スレッド」ということにしてはどうかと・・・・・ (我ながらこのスレをあげる執念には気味の悪いものさえ感じますが)
91 :
珍念 :2000/10/09(月) 01:20
>偽金子光晴さん それは何とも言えませんね。このスレの関連事項について(これまでの 高橋源一郎作品、明治文学史について等)のお話なら問題はないと思い ますが、「高橋源一郎統一」となると、途端にゴシップ関連の感想だけ になるおそれもあります。このスレが、まずまず平和に続いているのは、 良くも悪くも、朝日新聞の夕刊が読める人でないと入りにくいからでしょう。 できるだけ「閉鎖的な馴れ合い」という非難を避けたいので、私はsageて 書いております。 その辺りのお考えは如何ですか? 私は今の雰囲気を維持したいのですが、スレを立てた1当人が決定権を 持っているわけではありませんから、他の方の意見を待ちたいですね。
92 :
にっく :2000/10/09(月) 04:06
93 :
偽金子光晴 :2000/10/09(月) 15:51
確かに「統一スレッド」は、ゴシップになっちゃう恐れがありますね。 ニックさんの教えてくれたスレは面白かったですけど。 ここは私も、平和に続くのがいいです。
94 :
偽金子光晴 :2000/10/10(火) 20:28
(第29回・「たけくらべ 5」) 今日のは女性の意見を是非うかがいたいです。 あと、予想。医者が出てきました。これがもしかして、鴎外? イラストに惑わされてるかもしれないけど。 「群像」の「日本文学盛衰史」も終わって、源一郎ファンには また楽しくなりそうです。
95 :
珍念 :2000/10/10(火) 21:47
少女から「女」へ・・・という感じですね。 やがて天才女流作家かつ魔性の女になることが予定済みなだけに、 盛り上げ放題のところです。 私は同級生の美登利ちゃんの再登場に期待したいです。
96 :
かめちゃん :2000/10/11(水) 11:53
>95 鏡を見て自分が自分だと分からなかった瞬間の描写が良かったです。 昔、同じような体験をしました。成長期って、自分の体が変化していくのが 気味悪くて仕方ない時ってありましたよね。 体の変化が心の大きな変化とつながっていく感じ、彼女のこの先に期待です(謎
97 :
吾輩は名無しである :2000/10/11(水) 14:17
「作家タカハシ」の部分は凄くくだらないけど、一葉の生い立ちの 部分はなかなかいい。 だがしかし、誰かが前に書いてたけど、一葉が最初に出てきた時の 描写が室井佑月を彷佛とさせるのはいかがなものか。 (真っ赤に染めたショートの髪云々)
98 :
上に追加 :2000/10/11(水) 14:23
あと、小説教室の出身だし。
99 :
偽金子光晴 :2000/10/11(水) 17:21
(第30回 「たけくらべ・6」) 珍念さんの予言的中! 私は95の指摘を読んでも、 美登利なんて人、出てたっけ? なんて思ってしまってました。 一行しか出てないでしょ。凄いですね。 あと、今日の挿絵は、どうなんだろ? 松本小雪の画風に 合わないんじゃないかと思いました。 >97さんへ。 「日本文学盛衰史」なんかでもそうだけど、高橋源一郎って、 自分が文学史の文脈の中で仕事をしていること、意識しすぎ てるんだと思います。ファンとしても「自分で言うなよ・・・・・」って感じ。 深慮遠謀があると思いたいところですけどねえ・・・・・
100 :
珍念 :2000/10/11(水) 17:33
美登利ちゃん、たまりません。 「することもなく酸漿を口に含んでコンビニの前に座り込み」 なんて、しびれますね。 作者と、「その作者が創造した登場人物」の会話というのは、 どうしてこれほど楽しいのでありましょう。 井上ひさしなんかがよく戯曲でやってますよね。 今日は最後の一行の引きも強く、堪能いたしました。
101 :
かめちゃん :2000/10/12(木) 11:58
美登利ちゃんかっこええー。姉御肌だし。
102 :
偽金子光晴 :2000/10/12(木) 17:46
(第31回 「たけくらべ 7」) うーぬぬぬぬぬ。珍念さんの予言的中直後に、私の予言(夏子初恋の医師=鴎外説)の 丸ハズレが確定してしまった。 しかし、丸ハズレを認めた上で、あえて悪あがきをしてみます。 現在夏子(一葉)は中学三年生。ということは15歳。ということは明治20年。 そう考えてみると、今日のこんな文章が気になります。 「男の夢はドイツに留学してコッホの弟子になることだった。」 明治20年5月に、鴎外は北里柴三郎と共にコッホの衛生試験所を訪ねています。 そこで、仮説1。この医師はヤッパリ鴎外。「明治文学偽史」の上での、もう一人の鴎外である。(ちょっと無理筋) 仮説2。この医師はただの医師だが、後から出てくる鴎外は、夏子から見ると、この医師が 実現できなかったことを全部実現した男に見える。(これは、ありそう) さあ、どうなるか…… ところで、河出の「明治の文学」、今月の配本は「森鴎外」。ちなみに来月は「夏目漱石」。 どうも「官能小説家」を意識している配本に思えてしょうがないです。
103 :
珍念 :2000/10/12(木) 19:22
今日はノーナ・リーヴスの「シリアス・ラヴ」を聴きつつ読みました。 予想に関しては、恋の病は医者もお手上げで、美登利ちゃんの荒療治が 功を奏す方に一票。 なんてね。 でもいよいよ「予想」の楽しみを味わえるようになったので、 偽金子さんには感謝しております。 「明治の文学」と「官能小説家」とがかぶるのは、もともと人数が少ない からではないでしょうか。
104 :
偽金子光晴 :2000/10/13(金) 00:56
でもね、珍念さん、「明治の文学」ですけど。 第一回配本が高橋源一郎解説の「二葉亭四迷」(5巻)と「樋口一葉」(17巻)の同時発売。 次が鴎外(14巻)で、その次が漱石(21巻)。 泉鏡花や尾崎紅葉、石川啄木、国木田独歩などを後回しにして、 これだけそろえている。そして目下のところ、アクチュアルに明治文学を 取り上げているのは、ゲンちゃんだけ。しかも「官能小説家」が鴎外と一葉の 恋愛ものだと言うことは、かなり前から知られていたことでしょう? 意識してると思うけどなぁ。 ところで、「明治文学遊学案内」どうですか?
105 :
偽金子光晴 :2000/10/13(金) 00:57
でもね、珍念さん、「明治の文学」ですけど。 第一回配本が高橋源一郎解説の「二葉亭四迷」(5巻)と「樋口一葉」(17巻)の同時発売。 次が鴎外(14巻)で、その次が漱石(21巻)。 泉鏡花や尾崎紅葉、石川啄木、国木田独歩などを後回しにして、 これだけそろえている。そして目下のところ、アクチュアルに明治文学を 取り上げているのは、ゲンちゃんだけ。しかも「官能小説家」が鴎外と一葉の 恋愛ものだと言うことは、かなり前から知られていたことでしょう? 意識してると思うけどなぁ。 ところで、「明治文学遊学案内」どうですか?
106 :
珍念 :2000/10/13(金) 01:21
まさか!だって「明治の文学」シリーズはちくま書房でしょう。 ちくま書房なり、坪内祐三なりが高橋源一郎の連載小説の内容を 意識して刊行順を決定するものでしょうか。 単に売れそうな・話題性のある人選と、小説の材料が重なっている だけだと思いますよ。百歩譲って「明治文学を題材に、朝日の夕刊 で、村上春樹が連載小説」であったとしても、そこまで影響力はない と思います。 「明治文学遊学案内」は、特に明治文学に詳しくない私にはピッタリ であります。面白そうなところは抜粋して、そのうちここに書きます。 「ゴーストバスターズ」も全部読みましたが、ノーコメントにさせて くださいまし(嘆願)。
107 :
かめちゃん :2000/10/13(金) 15:03
今週の週刊朝日連載「退屈な読書」で、源ちゃんは「ドラえもん」は江戸っ子の言葉らしい、と書いておりました。 なんか偶然の一致?それともリンクしてたりして・・・。
108 :
>107 :2000/10/13(金) 16:14
同じ人が書いてるんだから、偶然もへったくれもないでしょうが。 新聞と週刊誌で、何日か締切りのずれがあるはずだから、同じ頃に書いた文章が 時間差で出てきてるのでは?
109 :
偽金子光晴 :2000/10/13(金) 17:44
先日は二重カキコ、誠に失礼しました。 (第32回 「たけくらべ 8) 「そして、ふたりがいる南向きの診療室には溢れるほど陽光が入りこみ、硝子の 器を載せた春慶塗の卓がその光を反射して燦然と輝いているのだった。」 この格調の高さ。高橋源一郎の技量が、ここまで幅広いとは思わなかった。 ついこのあいだ「ドラえも〜ん!」とか言っていたのと、同じ小説には とても思えないくらいです。 しかも、夏子ちゃん、ちょっとテーソーの危機なのか? それともこれは、美登利の差し金なのか? ここんとこ毎日、「次号の展開や如何に!?」って感じですなあ。 この医師、ややサイコって予想に50両!
110 :
にっく :2000/10/13(金) 18:25
ようやく図書館行ってきました。9月16日分から昨日の分まで読んできました。 個人的には、鴎外の父のところが面白かった。やっぱり、高橋源一郎は 「死」に対して鋭い感覚を持ってるなぁと勝手に思ったりも。 で、このスレ全部じっくり読んでみたんですが、「作家タカハシ氏」のところは 酷評ですね。何がそこまで不愉快なのかが正直、わからないです。 僕なんかは「そんなに肩に力入れずに気楽に楽しめばいいじゃん」って 思っちゃうんですけどね。 「村上龍は〜」を普通の人(ってどこまでを指すんだろ?)が読んだって、 別に「文学オタク」なんて思わないだろうし。(せいぜいのところ、「で?」 って思うぐらいじゃないのかなぁ) 「日蝕」「鉄道員」「タイタニック」のところにしても、 「なにに怯えてるんだ?ほんとのことを言ったら、誰かに撃ち殺されるって わけ?ちょっと考えすぎだと思うよ」 というセリフが嫌みを中和していて、鼻に付かないと思うんですけどね。
111 :
珍念 :2000/10/13(金) 20:12
>にっくさん 私もちょっとその辺りのことは考えました。 その作家自身を彷彿とさせる一人称の小説なんかは、結構よくあります よね。また、ファンにとってはそういう型式の方が読みやすかったり、 嬉しくなったりということもあります。 (今回は一人称ではなかったけれども)そういう系列の他の小説に比べて どこが違うのかなと考えてみますと、「タカハシ」という表記の仕方が 大きな要因ではないか、というのが私の考えです。 つまり正真正銘の「高橋源一郎」その人ではない。けれども中途半端に その人を匂わせるという表記になっていますよね。これがもし「スズキ」 「サトウ」ならまた印象が変わる気がしますし、たとえば筒井康隆が、 「作家ツツイ」、村上龍が「作家ムラカミ」、山田詠美が「作家ポンちゃん」 てなケースを考えてみると、他の人はあまりそういうことをしないと 思います。エッセイならともかく、「中途半端な『自分』出し」が不興 を買った原因ではないかと思います。個人的にはエッセイ等で「源ちゃん」 なんてのも願い下げであります。もういっちょダメ押しで書くと、自分を 「ぼく」「僕」と書く作家に対する偏見が私にはあります。 ちょっときつい感じになってしまいましたが、大多数の人が「あそこは ダメ」という原因に関しては、今後も検討できるとよいと思います。
112 :
珍念 :2000/10/13(金) 20:15
>偽金子さん この医師、経験不足と臆病による大失敗的展開に100両!
113 :
偽金子光晴 :2000/10/13(金) 20:57
>にっくさん。 まず何よりも、凄い!図書館まで、なかなか行けないと思います。 そして「タカハシ」の部分、確かにその読みはあります。 私は不愉快とかじゃなくて(それとも、そう書いたことあるかな?)、 むしろ、これまでになく正直に書いている感じさえしています。 「追憶の1989年」にくらべると、特にそういう思いが強いです。 ただ、鴎外、一葉の部分に比べて、いかにも「軽い」でしょう? その軽さは確かにゲンちゃんの味です。でも、今回は落差が激しくて・・・ しかし(今思いついたことだけど)、この落差自体が、狙いなのかもしれません。 「明治の人は文学に熱かった。今は?」という・・・・・・。 これも私の予想のひとつとして提出しておきませう。最終回はそういう話になると。
114 :
にっく :2000/10/14(土) 04:33
>珍念さん >つまり正真正銘の「高橋源一郎」その人ではない。けれども中途半端に >その人を匂わせるという表記になっていますよね。 これは高橋作品におけるとても重要な部分ではないかと思います。 固有名詞スレに常駐していたこともあって、高橋作品の固有名詞の性質について いろいろ考えていたんですが、一言でいうと、 「正真正銘のその人(その物体・地名)であって、同時にまったく別の人物(物体・地名) である」 と、なるのではないかなと。「ペンギン村に〜」のラストの一文がそれを象徴している 気がします。 「どのペンギン村もやがて陽は落ちるのだから」(手元にないので不正確) これは言い換えれば、あの作品に登場する「ペンギン村」は「あのマンガを知ってる ものなら誰もが想像するペンギン村」であると同時に「まったく別のペンギン村」である、 となりませんか?(ちょっと飛躍かな?)
115 :
にっく :2000/10/14(土) 04:33
(続き) で、このような性質を持った固有名詞によって、存在というものの不確かさ、 そして、そこから生まれる儚さや哀しさが表現されているのではないか。 僕はそう思います。 (高橋固有名詞の性質にはもう一つ、濫用による意味の無化というのが あるようにも思えますが、長くなるのでまた別の機会にでも) 「官能小説家」の「タカハシ氏」に戻ると、現時点では珍念さんの 言う通り、中途半端に作者本人を思わせる人物でしかありませんが、 最終的には全く架空の人物とも思えるような存在になってくれるのでは と僕は期待しています。
116 :
偽金子光晴 :2000/10/14(土) 16:55
(第33回 「たけくらべ 9」) 夏子ちゃん、行くのかい・・・・? そうかい・・・・・・。 きをつけてね。 今日は一瞬、自分が「コパカパーナ」の寮の管理人にでもなった感じで、 声をかけてあげたくなった。 えっ。次、月曜日まで待つの?! まじで、たまらん!
117 :
偽金子光晴 :2000/10/14(土) 17:08
>にっくさん。 申し訳ないんですが、「固有名詞スレ」の場所を教えてくれますか? 私も勉強します。
118 :
珍念 :2000/10/14(土) 18:14
いや〜夏子ちゃんと美登利ちゃんのおかげで、生き返ってくれた という印象であります。 ここで気をもたせつつ「作家タカハシ」に戻した日にゃ血の雨が降りますね。
119 :
偽金子光晴 :2000/10/14(土) 19:51
そうそう。珍念さんのレスで思い出しました。 「たけくらべ」の章は、水曜日に終わり、「作家タカハシ」が 木曜日から始まることを、予言しておきます。・・・・・・・・・なーんて。 「プロローグ」が6回、「噂の真実」が12回、そして「作家タカハシ」が6回。 つまり「タカハシ」のパートを6回やって、「明治文学偽史」を12回やるという パターンで、続くんじゃないかと思っただけ。
120 :
珍念 :2000/10/14(土) 20:54
>かめちゃん 今日、週刊朝日を読んでみました。江戸ことばは、私大好きです。 講談社学芸文庫で「江戸言葉辞典」てな感じの本があって、読むと元気が出ます。 べらんめい!とか言いたくなったりしてね。 >偽金子さん その予言的中しそうでこわいです。 明日は夕刊はお休みですが、私は「遊学案内」に関して書いてみます。
121 :
珍念 :2000/10/16(月) 00:33
「遊学案内」は前田愛・中村雄二郎の対談と、嵐山光三郎の明治文学史概説みたいな 部分がよかったので、この部分の立ち読みをおすすめします。 特に後者は、大胆に省略された明治文学史で、誇張はあるけどウソはない、といった 感じです。この人の「文人悪食」が最近文庫化されましたけれども、こっちもお奨め。 にっくさんには金井美恵子の、絵本に関するエッセイが最近出たので、あれをお奨め。 夕刊がなくても、今日の書評の川上弘美の文章は素晴らしいものでした。
122 :
偽金子光晴 :2000/10/16(月) 16:36
(第34回 「たけくらべ 10」) 今日はもう、ほとんどベソかきそうになりました。 この医者がどう出るか? やはり「サイコ」説を捨てずにおきます。私は。 しかしこのあと「タカハシさん」がソータイカだのダツコーチクだのし始めたら、 ほんと、どうする?
>偽金子さん 今週も宜しくお願いします。 この医者に関しては、以前の予想と同じです。 最終回に関しては、明治と今とを対比する形にはならない説です。 というのは、この小説の場合、明治も現在も混在した世界なので、 「明治に比べて今は」というニュアンスを出しにくいと考えるからです。 手堅い予想としては「作家タカハシが官能小説家を書き出す時点で終わり」 という予想を提出させていただきます(ありがち過ぎ?)。
125 :
偽金子光晴 :2000/10/17(火) 17:02
(第35回 「たけくらべ 11」) 今日の回には疑問が残ります。書き方の事で。といっても、たった2行の事ですが。 「夢も希望も持たないが絶望も知らなかった。それはみんなただの言葉だと思っていた。」 どうなんでしょう、この文章は? クリシェに甘んじているような気がします。 夏子のことを書いているときにはいい意味でのセンチメンタリズムが文章に溢れているのに、 男のこととなると、ちょっと気が抜けたような調子になっている。そういう小説なんだとは思うけれど。 この医師の無気力、無感動は、ほとんど「ややサイコ」の域だと思うのは、牽強付会ですか?ですね。 >にっくさん 固有名詞スレッド教えていただき、有難うございました。 全文読みました。難しい所、当人同士でないと分からない所、いろいろありましたが、 全体的に非常に興味深かったです。高橋源一郎の話に、なりそうでならないあたりは 悔しかった。やっぱり熱心に読んでいる人って、ファンが思っているほど多くはないですね。 当たり前だけど。
126 :
珍念 :2000/10/17(火) 18:27
私も偽金子さんと同じ箇所について触れようと思って参りました。 あの辺の「ただ生きてるだけ」的な空虚を描くにはあっさりしすぎで、 もう一つ押しが足りない感じ。 で、この医師が軽い存在になると、余波をくらって夏子ちゃんのせりふ や決意や恋心も一段軽くなってしまう。そっちの方が残念無念です。 サイコかどうかはとりあえず何とも言えません。
127 :
偽金子光晴 :2000/10/18(水) 17:47
(第36回 「たけくらべ 12」) さあ、今回をどう考えるべきなのか。はっきり言って、前回以来のクリシェが 続いているように思えてなりません。 「男は少しずつ底の方へ、夜の底へ、自分の底へ下りていった。」 「男の心をかき鳴らすものはなにもなかった。そのことを時に男は悔い、時に恥じた。 けれども決して口には出さなかった。」 かつて高橋源一郎が「失楽園」をボロクソにけなしたとき、最も批判したのが、こういう「手垢にまみれた」表現では なかったでしょうか?それともあれとは意味が違うのか・・・・? 端的に言って今回のは面白くなかったので、難癖をつけたくなっているだけなのかもしれませんが・・・・・ しかも、今日で「たけくらべ」の章は終わってしまうような気がします・・・・・・ そうだとしたら、本当に血の雨が降ってしまうね。
128 :
珍念 :2000/10/18(水) 21:09
えっ!もう朝なの? 夕刊のくせに・・・ と思いました。
129 :
偽金子光晴 :2000/10/19(木) 16:27
(第37回 「たけくらべ 13」) 私の予言がハズれて、本当に良かった! 文章も密度が濃くなって盛り返しているみたいだし、今日は楽しみました。 しかし、「ぼくはこの部屋を出ていかないだろう。」というのは、どういう意味でしょうか? この医師は死ぬのか?
130 :
珍念 :2000/10/19(木) 17:21
私も予言の件はドキドキしてましたよ。 本当によかった。 けどこの医者が自分のことを「ぼく」と言い出したことには興ざめです。 「出ていかない」というのは、夏子と恋に落ちることなくこれまで通りの 日常が続いていくということでしょう。
131 :
偽金子光晴 :2000/10/20(金) 16:55
(第38回 「たけくらべ 14」) 今日のところまでを読んで、また、にっくさんの固有名に関するレスなども 併せて考えるうちに、根本的な疑問を感じました(批判にあらず)。 「作者にとって、明治文学パートを書いているのは、高橋源一郎なのか、 『作家タカハシ』なのか?」という疑問です。 これまでの流れでいうなら、もちろん、「タカハシ」なのでしょう。 うまく論理的にかけないので申し訳ないのですが、このところ、高橋源一郎を 読んでいる感じがしないのです。 そしてそれは、作者の意図だろうと思うのです。 そしてそれが意図的であるとすれば、作者は明治文学パートを、いわば芝居、劇中劇 として書いていることになります。 なぜそんなことをしているか。 どうもこの小説が進行していくに連れて、「タカハシ」ではない、作者高橋源一郎が登場するんじゃ ないかという気が、ヒシヒシとしております。
132 :
珍念 :2000/10/21(土) 16:14
まんま本物の高橋源一郎は出ないと思いますねえ。 「タカハシ」氏が電話している世界と、明治文学史上の偉人が出てきているパートは 同じ世界ではないですか。違いましたっけ。
133 :
偽金子光晴 :2000/10/21(土) 23:56
(第39回 「明治ハ遠クナリニケリ 1」) とうとう「たけくらべ」が終わってしまった。 「タカハシ」のパートが、現代文学敗北宣言みたいになっているのは、 間違いないようです。 今回の最後で、また電話を(今度は自分から)かけるようですが、 今までの電話の相手は、多分、明治文学パートと同じではないと 思います。前に電話で話していた相手は、芥川賞作家だったりするから。 (しかしこの小説、単行本になったら二日くらいで読めるだろうな・・・・・・)
134 :
珍念 :2000/10/22(日) 01:47
何かガッカリしてしまいますね。 作家タカハシ氏は役者として一枚下という感じであります。 内容も「昔はよかった、今はダメだ、ドラえもんがどうたら」。 今度の電話の相手は誰でしょうね。 漱石とか鴎外とか、美登利ちゃんなら一気に盛り上がりますが、 こないだの作家とか編集者とか、ドラえもんなら、もう泣くしかないですね。
135 :
Be名無しさん :2000/10/22(日) 23:45
ところで、先週(17日)発売の「週刊朝日」に載っていた 高橋さんの批評エッセイを読みましたか? そこには 「読者は作者が組み込んだ物語の仕掛けをああだこうだと考えるものだ」 と、いうことが書いてあったのだけど これはもしかしたら 高橋さんが2チャンネルのこのスレを読んで 考えたことなのではではないかなぁ、 と、ふと思ったんだけど、どう?
136 :
Be名無しさん :2000/10/22(日) 23:58
今後の展開はどうなるのかしら。 「書く/書かれる」ことに対して自覚的な高橋さんのことだから、 作家タカハシが、その自分の存在する世界において様々な経験をし、 (これは「男/女」のことがからむのかなぁ) それが官能小説パートに反映されていくという展開になるのかなぁ。
137 :
偽金子光晴 :2000/10/23(月) 13:48
>Be名無しさん 2チャンネルについては分かりませんが、高橋源一郎は 「日本文学盛衰史」で、「高橋源一郎なぺえじ」というファンの HPの掲示板を作品の中に盛り込んで、大騒ぎになったことがあります。 その時にはどうやら編集の人からプリントしたものを貰ったらしいんだけど(パソコン持っていなかった)。 今は自分でインターネットもやるらしいので、ここを見ている可能性はあると思います。 2チャンネルを見ている作家・編集者は、結構います。僕が誰かもさる編集の人に ばれてしまったし、だからといって迂闊なことは書けないなんて思いませんが、話題にはなっている みたいです。
138 :
珍念 :2000/10/23(月) 14:55
このスレッドが作家・編集者の方々に読まれているとは思いもしません でした。ただ、2ちゃんねるに本物の立花隆・夏目房之介・山形浩生の 各氏が来ていたりということはありますし、エッセイなんかでこの手の 掲示板やフォーラムやHPに言及する方は最近多いですね。 このスレは「誉め誉め」でも「叩きまくり」でもなく、まずまず冷静に、 楽しくやってますので、ご覧の業界関係者の方々にもぜひ参加していた だきたいですね。特に朝日の担当者の方(←無理だっつ〜の!)。
139 :
吾輩は名無しである :2000/10/23(月) 15:36
「たけくらべ」が14まで続いたのは源ちゃんが
>>119 を読んでいたからだったりして。
140 :
11=62 :2000/10/23(月) 21:12
小生も一応作家です>珍念さん
141 :
かめちゃん :2000/10/24(火) 12:04
>134 緊張と弛緩のリズムがとれてきたと思えばいいのでは? それなりに感じが掴めるようになってきました。スパイラルとかなんとか いう構造になってるのかしらん。
142 :
珍念 :2000/10/24(火) 13:19
>11=62=140さん おお!プロの作家さんから見て、現在の展開は如何なものでしょう? >かめちゃん お久しぶりです。スパイラルなんて言われちゃうと夢枕獏の「上弦の月を食べる獅子」 を思い出しますねえ。
143 :
140 :2000/10/24(火) 20:06
皆様のおっしゃるように、夏子のパートはたしかに良かったけど 尻端折りな印象がありました。照れちゃうのかな。 特に医者の視点のとこは今ひとつだった。 「作家タカハシ」に戻った今、「緊張と弛緩」は計算の上なのか? が 気になるところですけど、メタフィクションは最後の最後まで読まないと わかりませんからね。 ミステリーとか、体操の技(段違い平行棒とか)とかと同じで。 なんか全然プロっぽくなくてごめん。
144 :
偽金子光晴 :2000/10/25(水) 00:19
(第41回 「明治ハ遠クナリニケリ 3」) 昨日、今日、感想を書く気がしません・・・・・。 140さんのおっしゃるような「緊張と弛緩」が、計算とは思えません。 もちろん計算はあるんだろうけれど、計算間違いのような感じがします。 最後まで読まないといけないのでしょう。それは確かにそうです。 でも、ここでは、完成したときには書けない(見えない)感想を、誤解でも 早とちりでもいいから、書いておこうと思います。 そういう意味で、昨日、今日、面白くありません。
145 :
珍念 :2000/10/25(水) 00:57
>偽金子光晴さん もうお見えにならないかと思って、心配しておりました。 私も辛くて、何度かやめようと思ったこともありましたが、山登りで 言えばもう五合目あたりは過ぎたと思うのですよ。現在進行形の作品を 論評するスレを立ててみたのは、一種の実験的試みなので、これまで よく続いてきたなあと思っております。そしてそれはごく少数の常連さん に支えられてのことなので、本当に感謝しています。 「面白くない」ときもありますが、何とかゴールまでたどり着きましょうよ。 二度とこういう試みは成立しないかもしれないので、話のタネと思っていた だければいいかと思います。タカハシ氏もいよいよ筆をとったようですし。
146 :
かめちゃん :2000/10/25(水) 13:15
>145 なんか苦行みたいですね(^^;) 口当たりの良い小説だけを享受するのではなく、あれこれと文句を言 いつつ読んだり、誤読したりすることも大切なのかもしれないですね。 そういう意味では、確かに二度と成立しない試みなのかも・・・。 それより、朝日新聞紙上であんな会話が交わされるというのもよく考 えると快挙ですね(エッチな内容の連載はこれまでにもあったけど あれだけ下品なのはなかなかなかった)これもまた確信犯的実験小説 の醍醐味でしょう・・・なーんて。 しかし、私ってしょうもないレスしかしてないですね(^^;)
147 :
偽金子光晴 :2000/10/25(水) 14:08
珍念さん、かめちゃんさん。 いや、私は楽しんでおります。「苦行みたい」とは 言い得て妙だけど、楽しい苦行ですよ。そう思います。 このスレでは、私はあえて、その時その時の即物的、短絡的感想を書いて 楽しもうと思っているわけです。だから、「昨日、今日」という話も出るわけです。 140さんのおっしゃるのは正論で、本来小説は、完成したものを批評するのが普通でしょう? こういう、連載同時進行感想批評というのは、あんがい得がたいチャンスだと 思っているのです。完成したとき、自分が、なんて読みの浅い、アサハカな ことを言っていたんだと言って、笑いたいわけです。それは、珍念さんの 意図とも合っていると思いますが、いかがでしょう?
148 :
偽金子光晴 :2000/10/25(水) 18:51
(第42回 「明治ハ遠クナリニケリ 4」) 昨日の終わり。 「おれはもう一度ワープロの画面に向かった。そして、なにか書きはじめた。」 今日の始まり。 「おれは夢を見ていた。」 おーい! つながっとらんがな! しかも昨日は電話で話していた女が すでにスッパダカで隣に寝とるやないかい! 途中はどないなっとんねん! (関東人のニセ大阪弁、ほんとすみません) ところで、チンポコくわえて寝たら健康に良くないのではないでしょうか。 隣に寝てる女の呼吸が気になります。(書きながら顔が赤くなりました)
149 :
珍念 :2000/10/25(水) 21:01
う〜ん、つまらないというよりもはや「支離滅裂」なのかもしんない。 貶す楽しみすら奪われているというか。 世間では、この小説はどう思われているのでしょう。 今日は「バガボンド」の続巻読んで、映画「海の上のピアニスト」をビデオ で見てしまっただけに尚更、きついのかもしんない。 偽金子さんとかめちゃんさんがいなければ、とっくに読むのを止めていた ことだけは確かです。 根本的に「高橋源一郎は、世間的には無名」ということを誰かが教えてあ げないといけないような気がします。彼は何か大きな勘違いをしているよ うに思えます。
>「高橋源一郎は、世間的には無名」 いやいや。有名ですよ、高橋源一郎は。競馬予想のおじさんとして・・・。 (いきつけのパスタ屋で「さようなら、ギャングたち」を読んでいたところ、 ウエイトレスの子に「高橋源一郎って、競馬のおじさんだと思っていた」と 言われたことあり) さて、やたらと評判の悪いタカハシ氏登場シーンですが、小説自体を読んでいない このスレのROMの方々に一方的な印象を与えるのはよくないと思うので、 ここに少なくとも一人、別段つまらないとも不快とも思わずにさらっと 読んでいる人間がいるということだけは記しておきます。
151 :
かめちゃん@へたれ予想 :2000/10/26(木) 11:00
夢の中に森鴎外が出てきましたが・・・ 今後の予想 1 作者の単なる気まぐれで書かれたシーンであり、今後の展開 に何ら影響なし。 2 実はここらへんからタカハシ氏の日常に夢(虚構)が侵犯を 始める。現代と明治の境界線が入り組み始める。 ・・・どうざんしょ?
152 :
かめちゃん :2000/10/26(木) 11:11
>珍念さま なんか責任感じてしまいました(藁 でも私もこのスレで皆さんと会わなかったら、とっくに止 めてたと思います(^^;) あの、変なたとえですが、ゼミの教科書読むような感じで 毎日読んでますよ。一人で読むと挫折するけど、仲間と読 むとなんとか完読できちゃう、というアレですね。で、そ れなりに頑張った分得るものもあったなーなんて思えるア ノ感じ。外書講読並みの気力が必要な時もありますが(藁 せっかく来たんです。最後まで走りましょうよ(^^)/
153 :
名無しさん@1周年 :2000/10/26(木) 12:57
楽しみに呼んでる者もいますよ。 新聞小説も、ここのスレも。
154 :
名無しさん@1周年 :2000/10/26(木) 12:58
あ、しくじった。 「読んでいる」です。
>かめちゃんさん 確かにお互い励まし合いながら頑張って「完読できちゃう」というのは いいですね。私はゼミも読書クラブ、読書会のたぐいも一切経験したこと がないので、そういう集まりの良さが少しわかるようになりました。 皆さんのおかげで・・・(涙)。 >153さん 有り難うございます。あなたも是非なにか書いてみてください。 人助けだと思って・・・(涙)。 以前、大江健三郎の文章を「サーヴィス」という観点から誉めた短文を どこかで読みましたが、もうちょい「サーヴィス」してほしいと思って しまった今日の夕方であります・・・(涙)。
156 :
考える名無しさん :2000/10/26(木) 17:43
お、ここなかなか面白いですね。 僕はタカハシ氏の部分もおもしろく読んでます。 日蝕がどうのとかいう部分は笑ったんですけどねえ。
157 :
偽金子光晴 :2000/10/26(木) 17:55
(第43回 「明治ハ遠クナリニケリ 5」) よっしゃ! はりきっていってみよー! 今日のポイントは「ダバレベ?」ですなあ。なつかしい。 言葉のあいだにバビブベボをいれて喋るやつ、やりませんでした? 「こぼんぶにびちびわば」とか。言ってるあいだにクセになって、直らなく なっちゃうんだよなー。 あと、今日のイラストは、ヤケクソみたいに明るいね! 明日から「明治文学偽史」が始まるって予想に、800両!!!!
158 :
偽金子光晴 :2000/10/26(木) 18:28
珍念さん、泣くことないよ! 木を見て森を(わざと、というか必然的に)見ない感想スレッドだもん。いろんなことあるさ! 連載終わったときの達成感を、今から楽しみにしています。
そうだよね! 偽金子さん、他の皆さん有り難う! ポオの短編でも、濁点抜きで喋る天使とか、あとムーミンなんかでも、 変なしゃべり方する登場人物とかいたよね! こうなったらもう、木を見てバカ明るくいくっきゃないよね! うじうじしてても、つまんない小説が面白くはならないもんね! 涙くんサヨナラ!さようなら涙クン! やるっきゃない!
160 :
I was youg and foolish :2000/10/26(木) 23:31
and now am full of tears. う、う、う、なんと言ういたわしいスレだ。 『ペンギン村』や『文学じゃないかも〜』は私も好きでしたよ、ヨヨヨ。
161 :
吾輩は名無しである :2000/10/27(金) 03:42
ところでさ、この源一郎さんてどういう人なの? なんか実績ってあるのでしょうか。 若者でして。 小説かいてる人だったのですか? 10チャンでよくみてたけども。
162 :
吾輩は名無しである :2000/10/27(金) 09:04
>>161 世俗的な実績と言う意味なら第一回三島賞受賞者だよん。
一応、作家です。寡作だけどね。
批評家、エッセイストとしても評判よろし。
八十年代の文学シーンをある意味じゃ牽引した人です。
そんなものがあったとしたらの話だが。
163 :
かめちゃん :2000/10/27(金) 10:37
元妻登場。大活躍(大暴れともいう)に期待いたします。 タカハシ氏ガビンブバボレー(藁 >珍念様 159のレス、キャラが180度転換してますね(^^;) やるっきゃないですよ。ガビンブバボレー!!(まだ言ってる)
>>155 なにか書いてと言われても高橋源一郎はこれが初めてなので。
新聞小説は普段なら絶対読まない作家のものが読めるので、毎度毎度読むことにしています。井上ひさし『偽原始人』、沢木耕太郎『一瞬の夏』くらいから。
普段読んでいるのはミステリとその周辺です。
165 :
偽金子光晴 :2000/10/27(金) 16:56
(第44回 「桃水の日記 1」) よーし、予言的中! 主要登場人物第三弾、半井桃水(なからい・とうすい)の出番だ! しかし、最初の一行、「明治四十年八月三十一日」が、気になる。一葉は明治二十九年に 死んでいるから・・・・・と、ここまで書いて、連載の前の方を見ました。 「噂の真実」の回で、森鴎外と一葉の噂が書かれるのが、明治四十二年なんです。 だから、もう最初っから、史実なんてどうでもいい書き方をしているわけですな。なるほど。OK。 しかし、高橋源一郎って、ホントに「テレビの人」「競馬の(当らない)人」なんですねえ・・・。 「ゴーストバスターズ」に至る、沈黙の9年間が悪いのか、もはや時流遅れの人なのか? 一応、「さようなら、ギャングたち」と「優雅で感傷的な日本野球」は売れたし、 訳書の「ブライト・ライツ、ビッグ・シティ」は、ベストセラーなんだけどな・・・。 私はそれこそ「八十年代文学シーン」にアテられた人間(今年37歳)なので、 高橋源一郎に文学を教えてもらった、という気持ちが強いのです。しかしもう、 20年も前の話なんですね・・・・
166 :
珍念 :2000/10/27(金) 17:17
>164さん 「普段なら絶対読まない作家のもの」を読む機会としての新聞小説っての はいいですよね。私は千刈あがたの「黄色い髪」を読んだのが最初です。 TV欄のように、小説にも投書欄があったらいいのにと思います。 >偽金子光晴さん 今日は半井桃水の話になってよかったで〜す! 昨日までの夕刊は私にとっては「恐怖新聞」で〜す! 確か、この小説内の樋口一葉は夭折しないことになってま〜す! 今回は読みようによっては漱石=高橋源一郎のようでもあり、 半井=高橋源一郎のようでもあり、深読みしようと思えばいくらでも できそうで〜す! ちなみに私はジャスト30才の若造であります・・・。
167 :
162 :2000/10/27(金) 17:17
>>165 私はまだ二十歳ですが、
やはり「八十年代文学シーン」にあてられたクチです。
そして、同じく「高橋源一郎に文学を教えてもらった」
と言う意識が強いですね。
五年前くらいに知ってから、殆どの作品を読みました。
エッセイなんかは今でも読み返してます。
ところで、高橋源一郎をデビュー当時から、
リアルタイムで読まれていた先輩方は、
やはり今回の「官能小説家」に危機感を持っていらっしゃるのですか?
私などは、やっぱり高橋氏はユーモアがあるなあ、などと思いつつ、
毎日夕刊をクスクス笑いながら読んでいるのですが。
一種の自虐ユーモア小説と捉えれば、相当面白い部類だと思います。
168 :
偽金子光晴 :2000/10/27(金) 19:57
>162=167さん。 私も「自虐ユーモア小説」という読み方はあると思います。 でも何だか笑えないんです。「危機感」というわけじゃないかもしれませんが、 かつての「虹の彼方に」「日本野球」「惑星P13の秘密」などにあった、 小説の重層性みたいなものが、少なくとも今のところは、まだ単純じゃないかと思います。 「明治文学」と「タカハシ」をくり返しているだけですから。ただ、これがどんどん いろんな方向に広がっていく可能性は孕んでいると思うので、「危機」は、 完成してから考えよう、と思っています。 >珍念さん。 そうか。そもそも一葉は夭折しないんですね。 どうも私は、美登利ちゃんの時といい、読みが浅いですね。恥ずかしいです。
169 :
162 :2000/10/27(金) 20:16
>>168 レスありがとうございます。
高橋ファンの知人(四十代)も「最近は・・・」と言っていましたが、
やはりリアルタイムで読んでいた方たちは、
少々近年の作品に違和感を持ってらっしゃるみたいですね。
>小説の重層性みたいなものが
重層性ですか・・・。
確かにそういえばないですね。錯綜させてるだけですもんね。
しかし、ひょっとしたら「あ・だ・る・と」の例もあるし、
シンプルな作風に転換しようとしているのではないか、
と高橋読者歴の短い若輩者の私は愚考する次第です。
最近はエッセイの文体も研ぎ澄ましたように、
どんどんシンプルになってますしね。それでは。
170 :
珍念 :2000/10/27(金) 23:01
>162さん 「自虐ユーモア小説」であるとすれば、「自虐」が媚びにならないように 細心の注意を払うべきだと思うよん! 誤解を恐れずに言うなら、「自虐」とは一種の媚態だよ〜ん! その媚態が、どうも今ひとつサマになっていない、或いはユーモアになり れていない点が問題だと思うよ〜ん。 サマになるためには、もう少し露骨な誇張が必要だと考えるけど、現時点 では中途半端に現実に即していて、すっきりしないんだよ〜ん!
171 :
珍念 :2000/10/27(金) 23:03
↑ユーモアになり「き」れていない でした。
172 :
162 :2000/10/27(金) 23:33
>>170 突き放しきれていないと言う点では、確かにそうかもしれませんね。
中途半端に現実に即していて、すっきりしない、と言われますが、
私も例の不倫だの再婚だのと言った、現実のゴシップを絡めているから、
面白いと思っている訳ではありません。
ただ単に一文一文に笑いを感じただけですので。
しかし、「自虐ユーモア小説」と書いた時、私の念頭にあったのは、
イーヴリン・ウォーの「ギルバート・ピンフォールドの試練」
だったのですが、よく考えてみればあの小説はセルフ・パロディとして
かなり虚構化されているものでした。
これから高橋氏のお手並み拝見というところでしょうか。
あ、そう言えば、ウォーも「ピンフォールド」を書いた時は晩年で、
それからは殆ど作品を発表しなくなっています。
セルフパロディをやるようになるのは、衰退の兆しなのでしょうか?
少々不安になってきました・・・。
173 :
162 :2000/10/27(金) 23:35
>>170 突き放しきれていないと言う点では、確かにそうかもしれませんね。
中途半端に現実に即していて、すっきりしない、と言われますが、
私も例の不倫だの再婚だのと言った、現実のゴシップを絡めているから、
面白いと思っている訳ではありません。
ただ単に自虐をネタにした一文一文に笑いを感じただけですので。
しかし、「自虐ユーモア小説」と書いた時、私の念頭にあったのは、
イーヴリン・ウォーの「ギルバート・ピンフォールドの試練」
だったのですが、よく考えてみればあの小説はセルフ・パロディとして
かなり虚構化されているものでした。
これから高橋氏のお手並み拝見というところでしょうか。
あ、そう言えば、ウォーも「ピンフォールド」を書いた時は晩年で、
それからは殆ど作品を発表しなくなっています。
セルフパロディをやるようになるのは、衰退の兆しなのでしょうか?
少々不安になってきました・・・。
174 :
162 :2000/10/27(金) 23:38
二重投稿してしまいました・・・。
申し訳ない。修正前の
>>172 は無視して下さい。
>>173 が修正後です。
しかし、何故修正前のが・・・鬱だ・・・
175 :
162 :2000/10/27(金) 23:41
二重投稿してしまいました・・・。
申し訳ない。修正前の
>>172 は無視していただければ幸いです。
>>173 が修正後です。すいませんでした。鬱だ・・・。
176 :
162 :2000/10/27(金) 23:43
またしても! どうなってるんだ? すいませんでした・・・。 落ちます・・・。
177 :
どん :2000/10/28(土) 06:56
あんなもん読むなよ、タコドモ。
178 :
珍念 :2000/10/28(土) 11:04
「〜試練」って、岩波文庫の「大転落」と同じものでしたっけ? だとしたら私もあれ大好きです。岩波の方は「役者やのウ」とか、 「そうなわけ」とか、訳もけっこうお遊びっぽくて、よかったです。 私はあれは初期の作品かと思ってました。
179 :
珍念 :2000/10/28(土) 12:52
>162さん 「ギルバート・ピンフォールド」と「ポール・ペニフェザー」ごちゃまぜでした。 済みません。
180 :
162 :2000/10/28(土) 15:24
>>179 珍念さん、レスどうもです。
「ピンフォールド」は集英社の「世界の文学」に収録されている方です。
名前をあげられた「大転落」の方が私も面白いと思いますが…。
ちょいと舌足らずな部分があったので補足させていただきます。
すみません。
ピンフォールドも主人公が作家自身を露骨にモデルにした作品で、
「官能小説家」のタカハシが訳のわからない電話に悩まされるのと同様に、
ピンフォールドも得体の知れない幻聴(本人は幻聴とは気づいていない)
に苦しめられるので、そこに類似を感じた訳です。
ただし、「ピンフォールド」は作品全体が殆ど幻聴との会話が主になっているので、
突き放し方や虚構化と言った点では確かに徹底しています。
尤も、目指すところは両者ではかなり違うと思うので、
それほど類似点をあげつらっても、しょうがないかもしれません・・・。
昨日は何度も二重投稿を繰り返して、スレ汚ししてすみませんでした。それでは。
181 :
偽金子光晴 :2000/10/28(土) 17:16
(第45回 「桃水の日記 2」) 「彼が興味があるのは『文壇』だけだ。『文壇』に入り、そこで名をあげること。 それが彼の希望のすべてなのだ。彼が読むのは、大家の作品か『文壇』で 評判になっている作品だけだ。」 これを、自分の作品を劣っていると思い、実際に作品を残さなかった桃水に 言わせているということに、高橋源一郎の主張があるような気がします。 人を感動させるやうな作品を 忘れてもつくつてはならない。 それは芸術家のすることではない。 少なくとも、すぐれた芸術家の。 ・・・・・・・・・ 他人のまねをしても、盗んでも、 下手でも、上手でもかまわないが、 死んだあとで掘出され騒がれる。 恥だから、そんなヘマだけするな。 という金子光晴の詩を、高橋源一郎編集の集英社文庫で読みました。 一種のダンディズムですが、どうもこの作品に限らず、高橋氏は、これを 実践しようとしている気がします。
182 :
かめちゃん :2000/10/30(月) 14:48
うっ、難しい話になってる・・・(悩 とりあえず、あげときますね。
183 :
偽金子光晴 :2000/10/30(月) 16:16
(第46回 「桃水の日記 3」) 平塚らいてうが出てきました。らいてうについては、 そういう人がいる、ということ以外、まったく完全に無知でございますので、 ご存知の方あれば、お教えください。 「経験がないことを書いてもかまわない。だが、最初は誰だって、知っていることから 書きはじめるしかない。いったい、きみはなにを知っているのだ?」 二十代の文学青年だったころにこれ言われたら、やっぱ彼女みたいに 「黙って椅子に座り、怒りに満ちた視線を」向けるしかなかっただろうな。
184 :
偽金子光晴 :2000/10/31(火) 17:40
(第47回 「桃水の日記 4」) 「わたしの胸の奥でまたなにかが爆ぜ、それからちりちりと焼けながら広がっていく。」 かつて高橋源一郎は、「いつもニコニコ、機嫌は悪い」をモットーとしている、 という意味のことを「ゴーストバスターズ」で書いたことがあります。 この桃水は、ほぼ間違いなく、作者の代弁者だと思います。
185 :
珍念 :2000/10/31(火) 17:55
ありましたね「いつもニコニコ、機嫌は悪い」。 一時期の高橋源一郎は「書評会の淀川長治」を目指すのかなと思って いましたが、「いつもニコニコ」を貫き通せなかったところから悲劇 が始まったのではないでしょうか。ついつい中途半端な嫌味を言って しまったりして。つくづく淀川長治は偉大と思います。
186 :
かめちゃん :2000/11/01(水) 15:25
らいてうのイメージなんて、考えてみると教科書で得た知識でしか構成して ない・・・。
187 :
偽金子光晴 :2000/11/01(水) 17:11
(第48回 「桃水の日記 5」) 「彼らはいつも物欲しげに『秘密』を探しまわる。そして、見つけられた『秘密』は たちまち、紙の上に書きつけられるのだ。」 この「桃水の日記」で書かれている、日本文学の自然主義批判、つくづく 現代の日本文学の大半にあてはまると思います。源一郎氏の連載があるために 「群像」と「文学界」は欠かさず買っているので、よく分かる。 >珍念さん。 「いつもニコニコ」を貫き通せなかった悲劇というの、よく分かります。 その悲劇を今、高橋源一郎は一手に引き受けているのではないでしょうか。
188 :
珍念 :2000/11/01(水) 21:07
私も、何かしらの悲劇を一手に引き受けているような気がして参りました。 貶すのはどうも気が進まないし、誉めるのも不自然だし、放置しちゃえっての もできないし、八方ふさがりです。こういうときは高橋源一郎情報をひとつ。 「新潮」の三島由紀夫特集号に高橋源一郎のコメントが載っていました。 そういえば80年代までは高橋源一郎、橋本治は同格という感じで捉えていま したが、今はずいぶん違うなあという気がいたします。
189 :
偽金子光晴 :2000/11/01(水) 23:43
私は積極的に評価しています。
>>169 のレスでご意見があった通り、「あ・だ・る・と」以後、ということは
「ゴーストバスターズ」の後、高橋源一郎は目に見えてシンプルになっています。
そのシンプルさは、おそらく、かつて彼が言っていた「迂回」を、もうやめよう
ということだと思うのです。「機嫌が悪い」なら、悪いままでいいじゃないか、というような。
あるいは、正攻法で行くことができるようになった、それがつまらないなら、それまでよ、というような。
それは潔いと思うし、その結果、かつてのように才気は感じられない(と私も思います)としても、
それは、自分で自分の限界を曝けだしていて、そんなことを正々堂々とやっている作家が、
今どこにいるかというと、余り思い当たらないわけです。
今の「桃水の日記」は、そのへんがはっきりと態度表明されているのではないでしょうか?
190 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/02(木) 01:44
>偽金子光晴さん はじめまして。朝日の夕刊は連載開始から欠かさず読んでいます。 このスレも楽しみに読んでいました。 うーん、でも、それにしても、高橋源一郎という作家は 「一人称で書くこと」に、「恥」とか「衒い」を超えて 「バカバカしさ」を表明しているように思えてならないんです。 三人称の語り手はそこそこ緊張した文章で「物語」を語っているけれど、 一人称描写の章になると、急に文体が弛緩しませんか? それが作家の狙いだとは思うんだけど、 そんな「日本語圏だけに通じる脱構築」みたいな小説、ぞっとしないなぁ。 まあ、もう少し、様子を見るつもりですけど…。
191 :
珍念 :2000/11/02(木) 12:18
>偽金子さん う〜ん、「秘密を探しまわる」云々は要するに、「ゴシップ好きの読者が多くて 作家の側もそういう傾向に甘えて私生活を綴った私小説を垂れ流すこと」を批判 しているのでしょうか。 そうすると、これまでの流れからして「タカハシ氏」の部分は確かに「自虐ユーモア 小説」なのかもしれない。 >偽カルヴィーノさん 一人称に対する「バカバカしさ」はちょっと厳しいですね。 見方によっては「いい年して自意識過剰な勘違い文壇アイドル気取り」にすら見えます。 ところで、高橋氏は日経の夕刊にもエッセイが載ってますが、どうも気になるのは 「小説を書くときには批評家の顔を見せすぎ、エッセイのときは小説家の顔を見せすぎ」的 な傾向があるように思われることです。昨日のエッセイを読んで、ぼんやりとそんなことを 考えました。
192 :
珍念 :2000/11/02(木) 12:21
>偽金子さん 「正攻法」「シンプル」の辺りはちょっとわからないです。 私には、あんまり正攻法には見えていないのです。
193 :
偽金子光晴 :2000/11/02(木) 16:51
(第49回 「桃水の日記 6」) 「でも、お前のご本はいつもわたしには難しいね。わたしが好きなのは春水や近松だけど、 どうしてそういうご本を書いてくれないのかね。あれなら、わたしにもわかるのだけれど。」 えー。高橋源一郎のエッセイ等に出てくる、高橋氏の御母堂に、これはソックリでございます。 そして桃水は、源一郎氏にソックリ、一葉は、室井卯月氏にソックリ。 なんか、嫌な予感がする・・・・・・このスレッドでは、私は高橋氏全面擁護の役回りを しようと思っているんですけどね・・・・・。 >偽カルヴィーノさん 高橋氏は「自分はバカである」というスタンスで書いているように思えます。 おっしゃるように、一人称のところは、文体が弛緩していると私も思います。端的に言って、 高橋源一郎は、「自分はバカだ」という韜晦を書くのが、うまくないんじゃないでしょうか。 しかし、それにもかかわらず、その姿勢は貴重だと思います。 >珍念さん。 正攻法、というのは、「メタファーで迂回する書き方をしない」という程度の意味です。 「ゴーストバスターズ」で、とうとうゴーストの正体がはっきり書かれていない、ということが 典型的に示しているとおり、それまでの源一郎氏の小説は、メタファーをひねくりまわして いるようなところがありました。それが面白さでもあったわけですが、「ペンギン村に陽は落ちて」 みたいな、書いている本人にしか分からなくなってしまうようなものも出来上がってしまうわけです。 しかし「あ・だ・る・と」から、そういうメタファーの「迂回」がなくなって、言いたいことはそのまま書く、 という「正攻法」に変化しているように思えるのです。 「おれは作家になって十九年になる。つまり、十九年もむだにしちまったわけだ。」 考えてみれば、これは凄まじいセリフではないでしょうか。これが私の言う「シンプル」です。
194 :
偽金子光晴 :2000/11/04(土) 16:05
(第50回 「桃水の日記 7」) ところで、この連載、いつまでつづくと思いますか? ちなみに「朝のガスパール」は、161回で、文庫本320頁くらい。
195 :
珍念 :2000/11/04(土) 22:14
>偽金子光晴さん シンプルという点は了解しましたが、それはファンならではの愛ある解釈 のようにも見えてしまいます。今回の「批評されたこともない。ただ読み捨て られるばかり」「注文通りに小説を書いているだけ」という(自虐だか揶揄だか わからないけれども)職人的作家を、本気で目指せばいいのにとすら思えます。 彼は、そういう意味でシンプルな作家になった方がいいような気すらします。 「どんなジャンルでも、過去の遺産を踏まえた模造品くらい簡単に書ける」ってな 自信がちらちら見え隠れしているような印象を受けますが、その線を狙った現在のエンター テイメント的作品以上のものが全く書けていないところが、高橋源一郎の悲劇ではないでしょうか。 「ガスパール」は読んでいましたが、あんまり長さを感じませんでしたね。 連載開始から約二ヶ月で50回なんですね。 短めの125回としてもあと三ヶ月続くのですか。厳しいですね。 新聞の連載小説は全員アマチュアの投稿のみ、ただしジャンプ方式で人気が 出なければ打ち切り、というのはどうでしょうか。 う〜ん、ちょっと今回はきつい感じになってしまった。
196 :
珍念 :2000/11/04(土) 22:32
197 :
偽金子光晴 :2000/11/05(日) 17:16
珍念さんの指摘は、当ってるだけに、うまく弁護できません。トホホホホ・・・・・
>>196 も見ましたが、むしろあれは「日本文学盛衰史」にあてはまると思います。
「どんなジャンルでも、過去の遺産を踏まえた模造品くらい簡単に書ける」ってな
自信がちらちら見え隠れ・・・・・当ってる・・・・・・「ゴーストバスターズ」も、なんたることか、
「斜陽」を意識した、なんて言ってるんですわ。
しかし、思うに、高橋氏は、「これでなければ、うそだ」と思って書いているんじゃないでしょうか。
内心忸怩たる思いを抱きながら。
「官能小説家」は、この先「職人的作家」に変身する前のステップなのかもしれません。
あるいは、この先に、素晴らしい巨大な文学世界を展開してくれるかも・・・・・・(ため息)
だめだ、書いていて本当にタメイキがでてしまった。でも、少なくともこの小説に限れば、
これから桃水と一葉がからんで、さらに森鴎外が出てくるわけですから、
盛り上がる一方であると確信しておりますっ。
198 :
珍念 :2000/11/05(日) 23:33
>偽金子光晴さん 「素晴らしい巨大な文学世界」はファンならずとも期待したいところですね。 それは前回、私が書いた「職人的作家」とも矛盾しないと思いますよ。 ピンチョンとかバースみたいな、おもちゃ箱をひっくり返して弁当箱に詰め直した みたいな大著でそれをやればいいのにと思います。 今週は盛り上がってくれますように(祈り)。
199 :
かめちゃん@寝起き :2000/11/06(月) 13:31
源ちゃんは「はねっかえり」である自分を過剰なまでに意識してますよね。でも、今のところ 読んでたら、「なんちゃって」を演出しつつ語りたいことは確実に伝えるという姿勢を感じま す。ファンの年齢層広げるなら、「桃水の日記」で始終すればいいとは思うんですが・・・(^^;) 変な文章ですみませんです。
200 :
偽金子光晴 :2000/11/06(月) 19:19
(第51回 「桃水の日記 8」) どうやら、「今週は盛り上がってくれますように」という珍念さんの祈りが 聞き届けられそうです。ただし、明日から。 今日は「引きのよさ」ばかりが目立ちましたな。内容的には、先週と大差ありません。 こういうの、単行本になったらまた違うんでしょうけれど、毎日ちょっとづつ読んでいると、 くどくてたまりません。300回くらい続いちゃったら、どーする? (確かこの前の高橋治の小説は500回以上続いていた気がしますが)
201 :
珍念 :2000/11/06(月) 19:32
「毎日ちょとずつ」だと「毎日毎日、期待以上」という素晴らしい可能性 から「日に日にダメになる」可能性までピンキリなんですね。当たり前の ことですが、そう考えると勇気あるなあ。しかし連載中に「あと何回です」 ってのは見たことないし、次回の連載が予告されるまでゴールは見えなさ そうですね。今週は夏子さまに暴れていただきたく存じます(祈り)。
202 :
偽金子光晴 :2000/11/07(火) 16:15
(第52回 「ギンギラギンにさりげなく 1」) ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! さあ、皆さんもご一緒に! ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! もう知らん! 援護しとられん! これは単なる水増し、引き伸ばし、作家的想像力の 衰弱でしかないじゃないかーっ! こんなのは「手法」でもなんでもない、ただの 「この続きはCMの後で」と同じ、もったいぶった態度に過ぎないでしょうが。 「みんな、ほんとうはつまらないと思ってんだ。なのに、どうして誰も『新潮』や『群像』や『文学界』に そのことを書かないのか知ってるかい?」 知ってるよ。つまんないと思っている奴が「つまんない」と書いているものがすでにつまんないからだ! (まじでカンカンでございます)
203 :
珍念 :2000/11/07(火) 17:15
ついに偽金子さんの堪忍袋の緒が切れてしまったんですね。 でもまあ、 つまんないと思っている奴が「つまんない」と書いているものが・・・ というのはこのスレにも当てはまる問題で、我々も単に「つまらん」の連呼 になるのはまさに「つまらん」よね〜、という暗黙の了解のもとでここまで来た わけですよね。たまに「このスレも夕刊も毎日読んでいます」なんてなことを 言っていただけるのもその辺が大きいのではないでしょうか。 今回の分に関しては相変わらずの作家・文壇批判ですけど、この手の批判をしたい なら、中途半端な形でなく名指しでやるくらいでないと全く無意味ではないかという こと(現に佐藤亜紀なんかは自分のサイトで出版社やら何やらを批判しているし)、 「ギンギラギンにさりげなく」というタイトルが既にダメ、ってな感想であります。 今後また一週間はこの調子が続くと思われますが、「ギンギラギンにさりげなく」と いうタイトルが近藤真彦の曲とは大して深いかかわりも必然性もなく使用されて終わる であろう展開になる、と予測しておきます(←失望しないための保険)。
204 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/08(水) 01:39
えー、今回の酒場は新宿の「風花」とか、そのへんの感じで書いてありますが、 客がそろって作家で、批評家とか編集者がひとりも出てこない。 文壇バーの客が全員作家ということは現実にはあり得ないわけで、 まあ、そんなことは別にどーでもいいことなんだけど、 これは作家・文壇批判なんかでは決してなく、 このあと室井佑月が酒場に入ってきて、もてる作家ともてない作家を めぐる考察に入るのだと推測します。 このくだらなさも、まぎれない現実。 恐ろしいほどリアルかもしれない。 でもやっぱり、くだらないよなぁ。
205 :
偽金子光晴 :2000/11/08(水) 16:34
(第53回 「ギンギラギンにさりげなく 2」)
やったぜ! 昨日の怒りもどこへやら、いきなり気分が盛り返してまいりました。
これはかめちゃんさんが
>>151 で予想していたことですね。いやー素晴らしい。
しかしかめちゃんさんに先立って、「先走り評論家」さんが、
>>27 で予想していることにも
なっていくんでしょうかね? いずれにしても楽しみです。
いやー、前もって「木を見て森を見ない」って書いといて良かった。
206 :
珍念 :2000/11/08(水) 16:45
かめちゃんさんおめでとう! 今日は鴎外が出てきただけで俄然盛り返しましたね。 この小説では明治も現代もみんな混在しているものと思っていましたが、 鴎外は「明治の作家もいまの作家も」と言っているので、さらに深まりが 出てきてくれました。 しかし昨日の日経の夕刊のエッセイが悲惨すぎるので、プラマイゼロ。
207 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/09(木) 00:48
ちょっと水を差すようで悪いけど、鴎外が出てきて、やっと気づいた。 なーんだ、源ちゃん、ブコウスキーをやりたかったんだ。 でも、こういうみえみえのパクりを確信犯でやるって、 そうとう自信あるよなぁ、と感心もしたり、複雑な気分です。
208 :
偽金子光晴 :2000/11/09(木) 00:56
えっ。「パルプ」ですかっ? そうですかね・・・・・・・・・
209 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/09(木) 01:39
>偽金子光晴さん 鴎外とセリーヌをだぶらせただけじゃないんですが、 「詩人と女たち」と、遺書となった「パルプ」を重ね合わせると、 「官能小説家」の枠組みが透けて見えるような気がしたんです。 でも今夜はもう遅いので、この件はまた後日。
210 :
珍念 :2000/11/09(木) 17:38
>偽イタロ・カルヴィーノさん その件詳しくお願いします。ぜひ!
211 :
偽金子光晴 :2000/11/09(木) 18:26
(第54回 「ギンギラギンにさりげなく 3」) 確か「ジョン・レノン対火星人」に、「金子光晴がこれから書く詩に出てくるキリスト」というのが 登場したことがありましたが、今の森鴎外は、どうもそっちに似ているような気がします。 あるいは、まだ本になっていない「ゴジラ」の鴎外、漱石にも。つまり自己模倣。 でも今日のは面白かったから、アリです。アリ。
212 :
吾輩は名無しである :2000/11/10(金) 12:03
「森鴎外にやんちゃをする若い作家」は 古典文学もよまねぇで書こうとするなよ、という源ちゃんの皮肉かな
213 :
偽金子光晴 :2000/11/10(金) 16:47
(第55回 「ギンギラギンにさりげなく 4」) 今日の分で、鴎外のポケットからいろんなものがこぼれ落ちて、拾ってみると 吉野家の白紙領収書とか、テレクラのティッシュだった、というところがありますよね。 ああいうの、全体から見れば些細なことなんだろうけれど、どうも邪魔な感じがします。 ギャグなら、すべってる、もしくはワンパターンという感じ。原稿の水増じゃないかと思いました。 その後は、ちょっと面白かったです。なーるほど。「ぜんぶお前のことだっていうわけ」か。
214 :
偽金子光晴 :2000/11/11(土) 16:39
(第56回 「ギンギラギンにさりげなく 5」)
「一葉は明治二十九年に結核で死んでるの。だから、明治四十二年におれと恋愛できるわけが
ないんだよ!」
これは私が
>>165 で言っていることなので、「予言的中」にいれていいスか?(嘘)
「ったく、よく読者から抗議の投書が来なかったよなあ。もしかして、誰も読んでなかったりして。」
しかし、これにタカハシがどう答えるか、大方予想はつく気がします。
215 :
珍念 :2000/11/11(土) 21:22
>>165 を見て思ったのは、江口寿史と高橋源一郎は似ているなあと
いうことです。先ちゃん、源ちゃんなんていうとこまで似ている。
『「日本文学の革命」はじめました 』という張り紙に吊られ、ボロボロの屋根とボロ
ボロの壁で出来た、ボロボロの麺を出しそうなラーメン屋に入ると「森鴎外」がカウン
ターで丼を黙々と拭いていた。
「あの、張り紙のやつ・・・」と「森鴎外」に向かって言いかけると、真っ暗なテーブル
席の方がが急にガタガタと騒ぎ出し、オレを睨む目がギラギラ光り出した。目をこらして
よく見ると「夏目漱石」の向いに「芥川竜之介」が座っており、「三島由紀夫」と
「大江健三郎」が肩を組んでビールを飲みあい「村上龍」と「村上春樹」が床掃除を
していて、壁には「安部公房」のサインがかかっていた。
「あんたも『日本文学の革命』をやりたいのかい?」と「夏目漱石」が強迫神経症的な
人を疑う目つきでオレを睨みつけながら痰を吐いた後聞いてきた。「森鴎外」は食器を
磨く手を休めて、布巾で髭を磨き始めた。
「いえ、オレはラーメンを・・・」と答えようとしたら突然「三島由紀夫が立ちあがり
演説を始めた。
「われぁれのぅぬぃほんにおぅけるぅぶんぐぅわくてきくわちぃとぉいぅもぅのぅ・・・」
何言ってるか分からないが、よく見ると隣の「大江健三郎」も壁に向かって核がどう
たら呟いている。勿論何を言っているか分からない。「芥川竜之介」は静かだと思った
ら、眠ったまま死んでいた。W村上は鴎外からバイト代を受け取りさっさと帰ってしまった。
「大体よお、革命とか以前に、日本文学ってやつを背負える自信があんたにあるのか?
文壇なんて死語に振り回されて売れない作品を僅かな金と更にちっぽけな名誉の為に
書いたところで、読者という存在自体が天然記念物とはいわなくても、子役経験のある
OLの人数くらいしかいない現在、革命するべき日本文学自体見当たらないんじゃないか?」
しつこくからんでくる「夏目漱石」に嫌気がさし店を出ようとすると、引き戸を開けて
茶髪でピアスの大学生風の男が入ってきて、いとも気楽に「日本文学革命ください」
と口に出した。店内のオレ以外の全員が目の色を変え怒り狂い(特に「三島由紀夫」が)
青年に襲いかかった。オレはすぐに逃げ出したのでその後のことは知らない。「日本
文学の革命」がどうなったかも。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=book&key=973869001 なんとなく。
217 :
吾輩は名無しである :2000/11/13(月) 01:28
所々に織り込まれる笑いの要素が、始めはおもろかったけど 最近なんか寒い。どうなるんだろう。
218 :
偽金子光晴 :2000/11/13(月) 23:01
(第57回 「ギンギラギンにさりげなく 6」)
>>203 の珍念さんの予想が、最悪の形で覆されてしまいました。
「筒美京平はベンヤミンの『複製技術時代の芸術』の悲劇を」・・・・・・・寒い。
「本に書いてあればなんでもほんとのことだと思うわけ?」・・・・・・・・・・・寒い。
「頭の中に閃きが走った。ピカチュウの一撃か? いや、啓示だ。」・・・・寒い。を通り越して、やばい。
この人、自分の方法論にがんじがらめになっているんじゃないですか。限界です。
いっぱいいっぱいです!
219 :
反文雀 :2000/11/13(月) 23:46
自分には面白かった、世代的に 17才とローズガーデンが似ている、とは言われてなるほどと思った。 その他の指摘もあわせ、今回の“発見”は高橋の着想だろうか? 筒見京平なら知る人ぞ知るなのかもしれんが・・ 尾崎紅葉の堀研究もそうだが、 剽窃を指摘する言説のオリジナリティ問題という二重の剽窃疑惑が重ねて起きて興味深い。
220 :
珍念 :2000/11/14(火) 00:47
筒美京平の部分は不可解ですね。発見というほどの発見ではないし、 剽窃とかオリジナリティの問題を取り上げる例としては不十分で時期外れ 思います。音楽で言うなら、サンプリングとかその辺の議論であった としても「古すぎる」感は否めないと思うし、同じ夕刊にダンスマン の記事があって、そっちじゃもはや巧みな替え歌が商品化されて、しかも 軽々と受け入れられている現状があるわけでしょう。 「剽窃を指摘する言説のオリジナリティ」っていう点に関しては、 高橋源一郎本人が、筒美京平の4枚組×2が出た際に、確か月刊プレイボーイ 誌上で、今日の指摘とそっくりなことを書いていました。 私もいっぱいいっぱいなんで、偽金子さんは辛ければ毎日書き込むこと ないですよ。偽金子さんが書いてくれると、私もつきあわなきゃと思います が、偽金子さんがいなければ上げる勇気も出ないでしょう。ほんと、いっぱい いっぱいです。面白いと思ってこの連載を読んでいる方々による指導をお待ち しております。ホント、お願いします。
35歳の独身の女です。高橋源一郎の本は、「文学」がついてるもの はだいたい読みました。小説はいっこも読んだことがありません。 で、夕刊朝日の連載は、わりと飽きずに欠かさず読んでいます。 筒井康隆以来で、おかげで読まずに捨てることのあった夕刊を ひらく習慣ができました。日々発見があるわけではないですが、 絶望するほどつまらなくはないと思いますよ。 この連載との比較でいったら、他誌での星の数ほどある連載 (退屈な読書など)の調子は最近どうなんでしょうか?そっちも 寒いんですか?スレの趣旨とずれててすみません。
222 :
偽金子光晴 :2000/11/14(火) 19:01
(第58回 「ギンギラギンにさりげなく 7」) この「官能小説家」にはファンのあいだで噂があって、 すでに原稿が出来上がっていると言われていたのですが、 今日のでその噂はほぼ否定できると思いました。「三田佳子」で。 でも、こういうところだけ差し替えていて、ほかのところは完成しているとか? うーん、考え出すときりがない。やめよう。 珍念さん、書き方が良くありませんでした。私はいっぱいいっぱいではありません。 いっぱいいっぱいなのは、高橋源一郎です。私は、この連載の完結によってこの作家を見捨てるか、 希望をもつか、白黒はっきりさせるつもりなのです。かわいさ余って憎さ百倍なのです。
223 :
珍念 :2000/11/14(火) 21:43
>221さん 星の数ほどはないと思います。 >偽金子さん 他に見捨てていない作家はどのくらいいますか? 見捨てていないというか、新刊が出たら必ず買う!みたいな作家を教えて いただけないでしょうか。私はほとんどいないのです。
224 :
偽金子光晴 :2000/11/15(水) 00:57
>珍念さん えー町田庚。ボルヘス。オースター(多分お尋ねは日本人作家でしょうね) 古井由吉。なんだかんだいって、大江健三郎。加藤典洋(作家じゃない)。 永井均(作家じゃないってば)。・・・・・・平凡ですね。 買うのをやめたのは、龍。春樹。ばなな。筒井康隆。小林信彦。金井美恵子。笙野頼子。 中原昌也。橋本治。阿部和重。奥泉光。「J」全員。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうするんだ日本文学、まじで!まじで!
なあに、偽金子光晴さんが大活躍すればおつりが来るって。
226 :
偽金子光晴 :2000/11/15(水) 17:48
(第59回 「小説教室 1」) 「その日、桃水は生徒たちが書いた小説の山の中に、夏子の書いた短い作品を見つけた。 (中略)作品のタイトルは『おしっこ』だった。」 ふざけんなバーカ! 明日この「おしっこ」の内容が、男に小便を飲ませたり飲んだり、 飲みたがったりする話だったら、承知しねーぞコラァ! 下品ですみません。ついカッとなってしまいました。 昨日のリストの買わない方に「卯月」を入れ忘れました。卯月が悪い、とは言いません。 嫌いで不愉快なだけです。しかしいくらなんだって、一葉と同格にはならないでしょう? 卯月ファンの方、いらっしゃいましたら、ご意見を伺いたいと思います。
227 :
珍念 :2000/11/15(水) 19:01
参ったです。以前は偽金子さんが怒りをあらわにされている時は、 バランスをとって誉めたりもしていましたが、もはやその余裕もなく、 ただ読むたびに侘しさが広がるばかりであります。 カッとなるお気持ちはよくわかります。 作家志望者=自分のことをちょっと脚色して書くだけのヤツが多い、 というのは、そんなにしつこく書くほどのことでしょうか。 「おしっこ」に関してもおそらく「飲ませたり飲んだり、飲みたがったり」の 内容だと思います。 ところで偽金子さんは見事なまでに「純文学」系統がお好きなんですね。 私は山田風太郎、倉橋由美子、金井美恵子、幸田露伴、文なんかが好きで、 偽金子さんが挙げられた方々は8割がた読んでいます。新刊が出たら無条件で 買ってしまうのは四方田犬彦くらいですね。
228 :
偽金子光晴 :2000/11/16(木) 05:42
ちょっと待った! 夜中に飛び起きてしまいました。 どなたか、この連載が始まる前の「作者の言葉」を保存している方は いらっしゃいませんか? 確かあの中で高橋源一郎氏は 「小説の中で爆弾を破裂させる」とか言っていませんでしたか? それはどういう意味なんだろう? もしかして・・・・・・・・・ もしかして、この調子で続いている「官能小説家」を、途中で全否定するつもりじゃないでしょうか? それでわざと、僕たち読者をジリジリさせ、煙に巻いているのでは? 全部、演技なのでは? ああ、そうあって欲しい! とにかくあの「爆弾破裂予告」は、どんなんであったか、思い出せる方、レス求(レスキュー)!
たぶん本人も既にその言葉を忘れているでしょう。
230 :
偽金子光晴 :2000/11/16(木) 16:33
(第60回 「小説教室 2」) やあ! みんな元気かい? ぼくはもう、頭がおかしくなっちゃったよ。 大好きで尊敬していた作家が、女房に尻子玉を抜かれて「忘れてはいけないなにかを 思い出させそうな気がした」なんてことを書いているのを見るのは、 愛する人を目の前で強姦されて、しかも彼女が喜悦の表情を浮かべている、 フランス書院文庫のダメ亭主みたいな気分さ。そんな気分を何ヶ月も味わっているとね、 ほーら、こんなふうに、壊れちゃうんだよ。へへえへーへへえへへへー。 まじで実生活に支障をきたしそうだったから、今日は筒井康隆の「細菌人間」を買って読んだよ! 面白いねー筒井康隆のジュブナイルSFは。「元」才能のあった小説家の、弛緩しきった私小説風 ダラダラ小説なんか、比較になんないね。 さ、これを書いたらボーリングにでも行こうかな。珍念さんやかめちゃんさんも、一緒に行かない?
231 :
珍念 :2000/11/17(金) 00:58
行かな〜い。 弛緩しきった私小説風のダラダラ小説にかける時間は一日5分で充分だし、 山田風太郎の忍法帖を読んでて、面白くて面白くてそれどころじゃないし〜。 つ〜わけでこのスレは終了〜?かな?えへへ〜。最近かめちゃんさんご無沙汰 だけど、やっぱりどこかで面白い小説読んでるんだろうなあ〜。えへらえへら。
232 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/17(金) 03:54
>偽金子さん、珍念さん ねえ、悲観することないって。一週間ほど前、このスレに、 これはブコウスキーの「詩人と女たち」+「パルプ」だって書き込んだけど、 つまり「極彩色の私小説こそが20世紀末の最後の希望」だって、ぼくは思ってる。 全然、弛緩してないよ。むしろ「覚悟を決めた」源ちゃんを応援したくなった。 これは初めっからメタフィクションなんかじゃない。「極彩色の私小説」なんだから。
233 :
偽金子光晴 :2000/11/17(金) 16:01
(第61回 「小説教室 3」) 偽イタロ・カルヴィーノさん、あなたはわたしのメンタルヘルスの恩人です。 本当に助かりました。できれば「極彩色の私小説」、詳しく語ってください。 たとえばこの小説で言えば「桃水=源一郎」「一葉=卯月」と、単純に考えて いいのでしょうか。そうなると、それはそれで面白味と批判が生まれると思いますけれど。
234 :
このスレの愛読者 :2000/11/17(金) 18:20
常連さんたちの人徳というかお人柄がしのばれる、このスレのファンです。 今新聞に出ている「おしっこ」という小説というか断章というか、 私はそれほど悪くないと思ったんだけど、ここへ来て皆様のトーンががっくり落ちたのは何故? ひょっとして、高橋氏の奥さんである「室井佑月」(卯月じゃないよね)の作品に これとそっくりの場面なり何なりがあるんですか?
235 :
偽金子光晴 :2000/11/17(金) 19:09
>>234 さん、誤字訂正有難うございました。ハズカシー。
丸まる同一文章じゃないですが、佑月氏の作品に「Piss」があります。
確か佑月氏の作品の中では最新、かつ最劣だと思いました。
「愛しているから小便を飲む」という「せつない」小説だったと記憶しています。
佑月氏の小説がいやなのは、読むと「大人をだますのは簡単だ」という感じが
してしまうからなのです。
236 :
珍念 :2000/11/17(金) 21:11
「悲惨な1」を通り越して「瀕死の1」みたいな私ですが、234さん みたいな方がふらっと現れてくれると非常に助かりますね。 つらつら考えてみるに、私や偽金子さんが落胆するのは、 何のかんのと言っても期待しているからではないかと思います。 漱石、鴎外、一葉の文体模写くらいはかましてくれるかな〜と思って いたのですが、ちょっと期待をかけ過ぎだったかなと思っています。 仮にこの小説が「1985年ごろに」「学研の中学二年コースに連載」 なんてな形で発表されていたら、けっこう名作なのかもな〜と考えて 自分を慰めていたりもします。 「極彩色の私小説」という観点に関しては、ブコウスキーを読んでいない ので何とも言えませんが、ユーモアのつもりらしき部分がことごとくずれて いる(感覚的にも、時代的にも)ことに対する反証にはなりにくいと思います。
今日の分の「おしっこ」は確かに、悪くないです。
ご教示ありがとうございました
>>235 「大人をだますのは簡単」って言い方ナイスですね。
純文学寄りのエンターテインメントとか、エンターテインメント寄りの
純文学とかのダメさ(のかなりの部分)を言い当ててるのでは?とか思いました。
それにしても皆様をここまで落胆させるほど愛されている(いた?)
高橋源一郎氏って、作家冥利につきるのではないでしょうか。
>>238 >それにしても皆様をここまで落胆させるほど愛されている(いた?)
>高橋源一郎氏って、作家冥利につきるのではないでしょうか。
同意。僕には、珍念さんや偽金子さんほどの愛情はないなぁ。
たとえ最愛の恋人であってもここまでの愛情は注げない。
お二人の尽力に心から敬意を表します。
240 :
偽金子光晴 :2000/11/18(土) 16:22
(第62回 「小説教室 4」) 桃水の「妻」が出てきました。どうも偽イタロ・カルヴィーノさんの「極彩色の私小説」方向に 行っているものと思われます。「アイ・ラブ・エース!」も読んでおこうかな。 連載の最初の方で、「『噂の真実』のことをネタに小説書けば?」みたいなことを 書いてありましたが、その線で徹底的に行く、同時に明治文学もやる、同時に現代文学も 愚痴る、そしてそのすべての上に「爆弾」が炸裂する、ということになったら、面白いかも。 >234=238さん、にっくさん。 どうも私は、血が頭に昇る性格で、恥ずかしいのです。 ただ、「まじで現代文学はやばい」と思っている私は「では読者はどうすればいいか」と考え、 「熱狂的に愛し憎しむしかない」という結論に達しました。そしてそういう熱狂的な読者も いるのだと、小さい声を出す必要があると思いました。 そういう点でこのスレッドに限らず、文学板全体が、とても有効であると思っています。 前にも書いたとおり、作家や編集者でこの板を見ている人は、少なくありませんから。 本に挟んである「読者カード」やファンレターよりも、この板の方がずっとなまなましく直裁だと思います。
241 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/18(土) 17:40
>偽金子さん そうですね、やっぱり桃水の「妻」=高橋直子です。 直子さんは『アイ・ラブ・エース!』(朝日新聞社刊行!)で 「ホームレスのタカハシさん」を登場させていますが、 高橋源一郎はこの前妻が書いた「ファンタスティック私小説?」をも 『官能小説家』に取り込んでしまうつもりなのだと思います。 ちなみに、ブコウスキー『パルプ』の主人公(私立探偵)は 「セリーヌを捜して」という依頼を受けます。 とっくの昔に死んだセリーヌを捜せるはずもないのですが、 何の苦もなく街角(本屋だったかな?)で遭遇したりします。 メタフィクションというより、ただハチャメチャなだけの物語ですが、 それでもラスト近くで主人公が死ぬ間際、「昔の女」と再会する シーンなど、思わずほろっとしてしまう読者サービスもあります。 そういった意味で、『官能小説家』は、詩人から出発して無頼派作家として 天寿を全うしたブコウスキーの代表作『詩人と女たち』に対する、 高橋源一郎の熱いオマージュのように思えるのです。 そうそう、2001年1月1日は源ちゃんの50歳の誕生日。 この小説には「死」のモチーフがひっそり埋めこまれている ような気もします。
242 :
珍念 :2000/11/18(土) 23:15
>偽金子さん 「まじで現代文学はやばい」のは、確かにそうだと思いますが、普通の人間は なかなか「熱狂的に愛し憎しむ」ことはできないと思います。 その辺どうなんでしょう。私は、書き手も読み手も、むしろ「現代以外」の文学をこそ、 「熱狂的に愛し憎しむ」べきではないかと考えますがいかが。
243 :
偽金子光晴 :2000/11/19(日) 13:18
>珍念さん たしかに「現代以外の文学」に、読んで楽しいものは実に多く、愛することも憎むことも むずかしくないと思います。 しかし私が現代文学を熱狂的に愛し憎しむのは、それを書いている作家に向かって読者が 声をあげなければいけない、と思っているからなのです。 福田和也が「作家の値打ち」(だっけ?)で、高橋源一郎氏のことを「文壇・マスコミにもてはやされ、 甘やかされて、今や最悪」みたいな意味のことを書いていますが、そういうことは大いに ありうることです。そうであるなら、書いている真っ最中の才能ある作家に「あんた面白くないよ」と 言うことは、意義あることだと思うのです。 そして「あんた面白くないよ」などと不遜なことが言えるのは、@その作家のものを「金を出して」読んでいる読者。 Aその作家を愛している読者。Bその声をあげることに利害がない読者。でなければ、エチケット違反だと思います。 現代文学を愛し、憎んでいるというのはそういうことで、こういう「文学板」がそのための有効な ネットワークとして機能していることと、この愛情は、リンクしていると思います。 このスレッドを朝日新聞の編集者や、高橋源一郎氏の周辺、あるいは源一郎氏本人が見ている 可能性だって、少なくないわけですから。
244 :
珍念 :2000/11/19(日) 16:03
>偽金子さん うう〜ん、ちょっと意味がつかめきれないです。 Bは「その声をあげることによって、金銭的な利害が発生しない部外者」 ということでしょうか。でもそれだと@と矛盾するし、何の利害なのか 今ひとつ不明であります。 また、2ちゃんねるの文学板が何らかの影響力を持ったケースというのは 今のところ見たことがないので、編集者・関係者・作家が本当に読んでいる かなあ、とも思います。他の板でたまに見かけますけど、仮にそういう人の 書き込みがあっても、本物かどうかわからないし、今のところそういう人の 気配はないようです。 しかし、そういうプロの目から見てこの小説はどうなのか、聞いてみたいですね。 本人による弁明とか、担当編集者の嘆きとか、かつて高橋源一郎に貶された作家 による感想とか。
245 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/19(日) 16:16
>偽金子さん もちろん高橋源一郎さんはこのスレッドを読んでいると思います。 「勝手なこと言ってらぁ」と笑ったり、ちょっと腹を立てたり、 「なるほど」と、たまには感心したりしていると思います。 作家は読者の「生の声」を聞きたいものですが、でも「生の声」に 影響されるなんてことは、まずありません。 好みのクラシック音楽をくりかえし聴きながら執筆する合い間、 あるいは連載三回分を一気に書き上げたあと、このスレッドを見て ふと「読者の存在」を思い出す。ああ、そうだ、ぼくは実在する読者に 向かって書いているのだと感じる。 まあ、作家と読者はその程度の関係でいいのだと思っています。 それに『官能小説家』、「風俗」や「ユーモア」はぜんぜんダメだけど、 「官能」に関しては、かつてないほど素晴らしいとは思いませんか? この連載、少しずつ面白くなってきました。
246 :
偽金子光晴 :2000/11/19(日) 17:33
>珍念さん。 「利害がない」というのは、「誉めたり貶したりすることが利害を生まない」という意味です。 書評家は傑作を貶したり、オブスキュアな作品を持ち上げたりすることで原稿料や印税を 貰い、また「世間の注目を浴びる」立場にあるわけです。だから「面白くない」で片付けるのは エチケット違反になる、そういう意味です(福田和也は「ゴーストバスターズ」を「恥知らず」の一語で 片付けましたが、あれは作者にも読者にも失礼だと思います) >偽カルヴィーノさん 「生の声」に影響されない・・・・・・・そうでしょうね。またそれでなければならないでしょうし。 作者も読者も、自分の信じていることを表明していって、そこにいわゆる「交通」があれば それで十分だと思います。「交通」と言ったって、別にここに書き込むとかいうことはなくても 私はいいです。お互いの間に「交通」があれば。(うまく言えません。ごめん) それに「官能」が素晴らしいというのも同意します。中村光夫の小説を思い出したりします。
やっぱり作家先生方もここ見てるかなあ。漫画板だと、漫画家専用編集専用のスレ まであるんだが。編集の方は知らんけど漫画家の数は40人近くいるらしい(自分達で 点呼してた)。漱石の孫漫画評論家夏目房之介なんか堂々と書きこんでるし。他にも 実名チラホラ。小説家の先生方は名無しで潜んでるのかなあ。源ちゃんとあまり関係 ないのでsage(いや、あるか)。
248 :
珍念 :2000/11/20(月) 00:10
いや〜私はあんまり見ていないと思いますね。 夏目房之介スレは面白くて、質問してお答えいただいたりもしましたが、 小説家はあんまり読んでないと思いますよ。 漫画の場合は、いかにもその漫画を読んでいることが当然で、わざわざ嘘をついて 「読んだ」とか、読んでもいないのに「つまらん」等の発言をする人は少ないと 思いますが、文学板ではけっこう「読んでもいない」人による発言が多いように 思えます。このスレが荒れないのはそういう人が来ない(というか、来てもつまらない) からだと思います。 あともう一つ、「作家は生の声を聞きたい」「生の声に影響されない、そうであるべき」 に関してはよくわかりますが、こと高橋源一郎に関しては、まるっきり彼の頭の中の 「読者像」が頓珍漢なものになっていると思います。いったい何処の誰に向けて書いている つもりなのか、計算違いがあるとしか思えないです。 「官能」に関しては電話フェ00オ事件とおしっこ事件で失望した筈ではないですか。 目を覚ますんだ!偽金子さん!あなたの足元には純文学を愛するあまり、ひいきの引き倒し になってしまいかねない罠が!二重三重に張り巡らされている!
いや、小説家と言ってもSFとかミステリ関係の作家はけっこう見ているかも しれません。 が、純文学の作家さんは見ていないでしょう。 昔、金井美恵子の小説で「雪が降るとその数ヶ月後の文芸誌は雪だらけ」という 冗談だか本気だかわからないような指摘がありましたが、実際のところ、SFや ミステリの作家が掲示板やチャットについて言及しているのは何度も見かけました し、作中に取り入れたり、個人HPやっている作家も多いですよね。 しかるに純文学系でそれをしている方はあんまりいない、いても少数派、よって 2ちゃんねるもあんまり見ていなさそうだなあ、というのが私の言いたいところ なのであります。 従って高橋源一郎(及びその取り巻き・関係者など)はここを見ていない方に一票。
250 :
偽金子光晴 :2000/11/20(月) 14:25
>珍念さん。 高橋源一郎氏の中で読者像が頓珍漢になっているというのは同意です。 (うまい言い方だと思いました。) 「官能」ですが、電話フェラや「おしっこ」は、官能とはあんまり関係ない、と私は見ています。 では何が官能かというと、ムードです。ムード。 昨日の夜、これまでの分を全部読み返してみましたが、この小説には不思議な「ムード」が あるみたいなんです。それを(偽カルヴィーノさんと同一の解釈ではないかもしれませんが)私は 官能と呼びます。 それと一回一回の分が「アキマヘン」と思うのは、矛盾すると、我ながら思います。 でも矛盾してもいいと私は思っています。「木を見て森を見ない」というのはそういうことですから。 このスレッドも頭から読み返してみましたが、私のハシャギぶりは、控え目に言っても目に余ります。 でもいいんです。連載小説というのは、進むにつれてコロコロ変っていくものなんだから、 読むほうもその都度コロコロ変るのは、面白い楽しみ方じゃないですか。 そういう意味で、このスレッドを立てた珍念さん、あなたは「悲惨な1」どころか、 「見事な1」「企画力の1」「スリリングでエキサイティングな1」だと思いますよ。かめちゃんさんも 言っていたじゃない、このスレッドがなかったら読むのをやめていたって。そういう人に 楽しみを与えているのは、作者本人よりも、むしろあなたかもしれないのです。 (えー今日は多忙につきカキコできないかもしれませんが、私はこれからもハシャギます)
251 :
偽金子光晴 :2000/11/20(月) 14:44
そうそう、大事な「予想」のことを書き忘れました。 この連載は、200回以上にはなると思います。もっといくかもしれません。 最初の「噂の真実」の章を読み返してみたんです。そしたら、これから先に あることが沢山書いてあるじゃないですか! それによるとこの先、桃水は一葉の書いたものを「ぼくが書いたようなものだ」と 吹聴するまでに関係がこじれる。一方で一葉は、川上眉山と付き合い、眉山は自殺、 北村透谷も付き合って自殺、それから鴎外の話があるわけでしょう? でもって タカハシさんも進行していく、となれば、今62回で、まだ桃水と付き合ってもいない わけですから、どうしたって200回はいくんじゃないかと・・・・・・
252 :
かめちゃん@出戻り :2000/11/20(月) 15:11
実はこの10日間レクター博士の後を追ってイタリアまで逝ってました。 ただいま帰還いたしました。溜まった分頑張って読みます(泣 あ、でもちょこっと予想あたってたんだ、うれしー(^^) みなさんお元気でなによりです。また一緒にお付き合いさせて下さい。
253 :
かめちゃん@出戻り :2000/11/20(月) 15:22
>珍念様 そうそう、その間私は「背教者ユリアヌス」読んでましたよ。
>偽金子さん お褒めの言葉をいただき有り難うございます。 200回までお互い情緒不安定になりつつ楽しみましょう。 >かめちゃんさん お帰りなさいませ。私は2ちゃんねるを初めて知った頃にミステリ板で 「ハンニバル結末改正委員会」というスレをやっていました(今思い出した)。 「背教者ユリアヌス」は読もう読もうと重いながら読めていない本です。 あと、多田智満子が訳したユルスナールの本も、近くにありながら読めて いませんね〜。そういえば仕事がハードすぎて「幻想文学」も買ってないし。 今後とも宜しくね!
255 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/20(月) 19:33
「官能」をめぐって、偽金子さんは中村光夫の小説を思い出したと 書かれていますが、ぼくは開高健の遺作『珠玉』を思い出しました。 『珠玉』は三つの宝石をメタファーにして、人生というか人間存在そのものを 描き切った傑作ですが、開高健と等身大の主人公が「妻」ではない女と 性交渉をする際、浴室で互いの身体に「おしっこ」をかけあうシーンが 最大の読みどころで、それは「官能」を超えて、人間存在の深みに達する 見事な文章です。 開高健は自分の死期を知り、この作品に徹底的な改稿を加えたと聞きます。 高橋源一郎の「官能」を「存在」と言いかえたら、贔屓の引き倒しに なってしまうのかもしれませんが、ぼくは高橋源一郎にそこまでのものを 求めています。 珍念さん、ぼくのいう「官能」とは、その先に「死」(自殺も含まれます)を 見据える、肉体の究極の営為のことです。 うーん、でもここまで言ったら、やっぱり贔屓の引き倒しかなぁ。
256 :
吾輩は名無しである :2000/11/21(火) 11:19
>>249 珍念さんにとって「作家」とは(第一義的に)純文学作家のことで
「SFとかミステリ」の人は(第一義的には)入ってないんですね。
かなしい。
257 :
かめちゃん :2000/11/21(火) 12:33
遅ればせながら、「妻」という表記はなにか読む人を不安にさせますね。 括弧を付けられることによって、妻という存在が自明の理ではなく人工的 なもの、恣意的なもの、ゆらぎのあるものであるということを表している ような気にさせられます。 いったい誰が「妻」を「妻」たりえているのか、そもそも「妻」とは何か。 ・・・etc. 椎名誠のとある短編を読んだ時に感じた恐怖のようなものを思い出します。 タイトルは忘れましたが、主人公がある日いきなり見覚えのない「妻」に 自分が妻であることを告げられ、釈然としないまま日常生活を続ける、とい う短編なのですが、これにはオチがあって、実は「妻」は本物の妻の友人で あり、夫の無関心に腹を立てた妻に頼まれて替え玉になっていたというもの でした。そして本物の妻が主人公の前に出てくるのですが、彼の目には その妻も全くの見知らぬ他人にしか映らなかったのです。 結構ぞっとしますよ、これ。
258 :
かめちゃん :2000/11/21(火) 12:45
>珍念様 わざわざレクター博士の作業したサンタ・クローチェ教会まで 行き、パッツィ家の礼拝堂に入り、ベッキオ宮殿のバルコニー を見上げて喜んでいた私は筋金入りのレクター好きです(^^;) いやー、百合の間に行けなかったのは残念だけどいっぱい色んな 写真撮りまくって満足です。オリジナルの「春」も見たし、他に も見たかった建物や絵画が見れてうれしかった(涙 これで「ハンニバル」の映画は観ないで済みますわ・・・。 結末は個人的にはそこそこ納得なんだけど、映像化は止めて・・・。 なんかスレ違う話題でごめんなさい(^^;)
>256さん 誤解がないようにと思って純文学とミステリとSFに分けて書いただけ で、特に何とも思ってないです。個人的には純文学の若い作家は、SF・ ミステリの若い作家より遥かに駄目だと思います。ちょっと詳しく述べる 暇がないので理由は省略しますけど。 >偽カルヴィーノさん、かめちゃんさん 妻というと私は乱歩の「奥さんが別人に変装」「夫も別人に変装」で 互いを相手に浮気?する短編を思い出します。 そういうのが官能的というのはわかる気がしますが、ちょっと偽カルヴィーノ さんのおっしゃる官能は、理解しきれない部分があります。 やっぱり私は根っこの部分がSFとかミステリなので、この辺が限界なの かもしれません。
260 :
偽金子光晴 :2000/11/21(火) 16:20
(第64回 「小説教室 6」) えー賛否両論があると思いますが、今日のは私はダメでございます。 「あたしのなまえを読んでほしい」とか誤字、あるいは漢字を知らない女が「悔しい」は 書けるのは不自然、とか思うと、もう乗れませんでした。 こういう作文に感動しちまうのは一種の男根主義の悪い作用と思いますが如何。 「アイ・ラヴ・エース!」を読みました。気持ちの悪い小説でした。 高橋源一郎と別れた人が高橋源一郎と別れた話を高橋源一郎の猿真似で書くのは気持ちが悪いです。 でも私としては、高橋源一郎がどういう人なのか、虚構的に理解しました。ファンは一読の価値ありです。
261 :
234 :2000/11/21(火) 21:37
>>260 当方女性で、男根主義にはそれほど影響されてないと思うのですが、
「おしっこ」の部分の出来は悪くないかなと。
絶賛するほどでもないけど、ちょっといいかな、というくらいに。
だけど誤字と正字の混ざり方が不自然、というのはいわれてみればたしかにその通りですね。
「アイ・ラブ・エース」は離婚前の作品ですよね。つまり高橋源一郎と「これから別れる」人が
高橋源一郎と「別れた」話を書いた……ああややこしい。
作者へのインタビューで、源一郎氏がこの小説を読んでくれ、「感動しちゃった」と言ってくれた、
とかいうのを読んだ記憶があります。
どんなふうに気持ちが悪いのか、もう少し知りたいです。
262 :
珍念 :2000/11/21(火) 22:33
「おしっこ」の部分は、誤字のところの横に点がふってありますが、 これは不自然ですよね。新聞だから表記を正しくしないといけない、 わかってやっている部分にもそうであることを示さないといけない、 というルールがおそらくあるのでしょうが、 1これは小説であって、記事ではない 2地の文と紛らわしいのであればともかく、登場人物が書いたものであることが明白 なので、点はいらないし、高橋源一郎はそういう下らないルールに従うべきではない と思います。文壇がどうのこうのと批判するなら、こっちを問題視するべきではない でしょうか。
263 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/22(水) 03:09
>257 かめちゃん 椎名誠のあの短編は、自分を椎名誠の「妻」と信じ込んだ精神障害を負った女性が 家に押しかけてきたという「実話」を元にした「私小説」です。だから「妻」に カギカッコがついているわけで、椎名さんにとっては一種の修羅場だったでしょうが、 一般読者にとっては別にどうということもない。そういった意味でカギカッコつきの 「妻」になってるわけです。確かに不気味ではありますが、まあ、そういうことはよくある ことだと、椎名さんも了解していると思う。だからそんなに異常なことじゃない。 作家の日常のハプニングをうまく描いた短編だと思います。 >259 珍念さん 夫婦の仮面劇。珍念さんは「乱歩」を思い出したんですね。なるほど、その線もあったかと、 思いました。ぼくはちょっと古いですが、これは安部公房の『他人の顔』だと思いました。 これ以上言うと、まあ、言い過ぎになると思うけど、現代作家で乱歩と安部公房の 延長線上に現代文学を「反復」しようとしている作家がいるとしたら、それはひとつの 確固たる道だと思います。高橋源一郎はそのラインに近いんだけど、いまのところは まだ禁欲していると思う。だから、かすかな希望があるんだと思います。 >261 「おしっこ」は男根主義からいちばん遠い生き方。だからOKです。 でも『アイ・ラヴ・エース!』は男根主義そのものなので、 男の読者が読むと、ちょっと気持ち悪い。そういうことだと思う。 これは小説の物語内容のことを言っているのではなく、ただ書き手の質の 話なので、文学とは関係ないとは思いますが…。
264 :
偽金子光晴 :2000/11/22(水) 14:20
誤字の傍点は、朝日新聞への配慮と、作者の老婆心、両方でしょう。
「そういう下らないルールに従うべきではない」に同意します。ファンとして何が不愉快って
高橋源一郎っていう人は、結局「文壇」とか「マスコミ」とかに取り込まれちゃってる所です。
それから、「アイ・ラヴ・エース!」の気持ち悪さ。
小説そのものが高橋源一郎の手法「しか」使っていない。それなのにタカハシさんへの呪詛で
全編が満ち満ちております。それが、端的に気持ち悪い。粘着質。
源一郎氏があれを読んで「感動しちゃった」と言った記事は私も読みましたが、
あの「感動しちゃった」は、悪意だと私は解釈しています。「模倣されるということは、どこかに
大きな欠陥があるのです」と「文学じゃないかもしれない症候群」で言っていますから。
だいたい私は、私小説って本来的に気持ち悪いものだと思ってます。それが悪いってわけじゃ
ないんです。「官能小説家」にしても、偽カルヴィーノさんが「極彩色の私小説」というキーワードを
出されたとき、この小説に感じる気持ち悪さが腑に落ちました。
「『おしっこ』は男根主義からいちばん遠い生き方」でしょうか? そう???
「おしっこ」が本当に樋口一葉作ならそうかもしれませんが、あれは高橋源一郎が書いて、
高橋源一郎が作中人物に誉めさせているわけですから、そういう作者の態度が
私には問題アリと見えます。
>>260 で「こういう作文に感動しちまう」と書きましたが、感動しているのは
作者当人である、というつもりだったわけです。
265 :
偽金子光晴 :2000/11/22(水) 19:27
(第65回 「小説教室 7」) ますます「桃水=高橋源一郎」になっていってます。 全然関係ないけど、この連休に私もかめちゃんさんのように旅行に行ってきます。温泉だけど。
266 :
珍念 :2000/11/22(水) 21:34
いいなあ旅行。偽金子さんの不在の間は私が(第66回・・・)ってやつ を書いておきます。 あと、偽カルヴィーノさんのおっしゃる「乱歩〜公房」というのはどんな 線で、しかもその延長線上に高橋源一郎、というラインはさっぱりわからない のですが、宜しければその辺を簡単に(長くても勿論かまいません)ご教授 下さい。お願いします。 今日の分に関しては、相変わらず典型的な「小説家になりたがり批判」で、 相変わらず芸がないという印象です。
267 :
珍念 :2000/11/22(水) 21:39
なんか仕事しすぎで、変な文章になっていて済みません。 「乱歩〜公房」というのがどのような線(しかも延長戦上に高橋源一郎) なのか、さっぱりわからない という意味のつもりでした。鬱だけど明日も仕事しよう。
268 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/23(木) 02:49
>珍念さん 「夫婦の仮面劇」はあらゆる小説の中でうんざりするほど書かれてきましたが、 「乱歩〜公房」のラインというのは、この通俗的なモチーフを「性的妄想のなかに 閉じ込めず、現実世界に向かって開こうとする意志をもったテキスト」 といったほどの意味です。…でも、これでもわかりにくいですよね。 それはともかく、「小説家になりたがり批判」の芸のない反復、 ほんとに源ちゃん、ちょっとどうしちゃったのかな、と思うほど、 自家中毒に陥ったような展開ですね。この先、まだまだ辛そうです。
朝日新聞で公開オナニーとは なんとも楽しそうですな。
270 :
珍念 :2000/11/23(木) 16:10
>偽カルヴィーノさん いや、わかりにくくないです。非常によくわかりました。 「小説家になりたがり批判」に関しては、三島由紀夫の「小説とは何か」の中にある 非常にグロテスクな、小説の読者・作者像を描いた部分のことを思い出しました。 あれを切り貼りした方がよほど効果的です。 また、桃水=高橋源一郎本人っぽく匂わせて批判しつつ、最後に言い訳がましく 「ひょっとして才能がないのは自分自身かも」てなことを書くあたりも、三島に遠く 及ばないですね。その辺の媚態がある種の女性ファンの目にはたまらなく魅力的に映って いるのかも知れませんが、そんな安い口車に乗ってどうすんの?と思います。
271 :
珍念 :2000/11/24(金) 21:37
(第66回 小説教室 8) 桃水が銀座のクラブに行ったら、ホステスの夏子がいて、「君の小説はいい」 と桃水が言った。
272 :
吾輩は名無しである :2000/11/25(土) 01:59
up
273 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/25(土) 02:37
>珍念さん 落胆の様子、察しますが、sage書きせずに ここは元気にageときましょう。
>>271 珍念さんのため息が聞こえてきそうです・・・。
(第67回 小説教室 9) 桃水は有名になりたいけど才能がないんだってさ。でも、夏子の小説がいいことだけは わかるんだって。でも、本当のところはどこがいいのか、よくわからないとか何とか。 背景では何もわかってない幸田露伴が取り巻きの編集者と騒いでいるって図(SIGH)。
276 :
名無しチェケラッチョ♪ :2000/11/25(土) 23:23
はじめまして。 このスレは以前から読んでました。(書きこむのは初めてですが…) えーと、「官能小説家」に感化されて「さようなら、ギャングたち」を読んでみましたが、 全然分かりませんでした…。どなたか簡単な解説していただけませんですやろか。
277 :
名無しチェケラッチョ♪ :2000/11/25(土) 23:25
ここでちょっと書いて解説になるほど 単純な小説でも無いんでしょうけど…。
278 :
プーの友人。 :2000/11/26(日) 14:07
>276 「わからない」というのが、まっとうな読み方かと。 以上、簡単な解説でした。
279 :
偽金子光晴 :2000/11/26(日) 16:02
復活いたしました。温泉はやっぱいいです。読書といえば3日間で イーグルトンの「文学とは何か」を2頁と、朝刊に載っていたこの連載だけ。 身も心もホゲーとするのはいいものでございます。皆様、これからもよろしくお願いいたします。 ところで、温泉+イーグルトン+最近のユルい連載で、「高橋源一郎=加藤紘一」という風に 見えてきてしまいました。 珍念さんや偽カルヴィーノさんもおっしゃっている通り、最近の「小説家になりたがり批判」は ユルユルであり、特に67回など、「幸田露伴は偉いが、取り巻きはダメ」みたいな、 紋切り型・超図式的な設定をかまされても、珍念さん同様、ため息しか出ません。 「自民党批判をしながら自民党には思い切り未練を残して、自民党に踏みとどまるためなら 評判は犠牲にする加藤紘一」と、 「文壇批判をしながら文壇には思い切り未練を残して、文壇に踏みとどまるためなら評判は 犠牲にする高橋源一郎」は、 なんだかピッタリ重なってしまうような気がするのです。
280 :
名無し :2000/11/26(日) 16:06
>>276 「ジョン・レノン対火星人」はもっとわからないぞ。おまけにキモイ描写
ばっかだぞ。
わからないものを読むことに意味があるのだろうか?
282 :
偽金子光晴 :2000/11/27(月) 17:25
(第68回 「小説教室 7」) どんどん、どんどん、メロドラマティックになっている・・・・・・ 嘘としか思えないくらいに・・・・・・ そのうち爆弾は破裂する・・・・・する・・・・・・・する・・・・・・。 えー「ギャング」「火星人」が、「わからない」という話が出ておりますが、 「ギャング」「虹の彼方に」「火星人」は、「60年代三部作」と作者が言っています。 高橋源一郎は60年代、全共闘の過激派学生でして、70年に半年くらい拘置所におりました。 そして出獄した後、失語症になってしまったのです。70年代の10年は、工場とか道路工事とかを やって過ごしていたそうです。で80年に「ギャング」でデビューしました。 そういう背景をふまえると、「わかる」部分も出てくると思いますが、どうでしょう。 特に「火星人」は、露骨なまでに「あさま山荘事件」に取材しているようです。 あと、281さんへ。 ただ単にわけわかんないんだったら、読むことに意味があるとは 思えませんが、わからないということが「面白い」につながるなら、読むことは快感だと 思います。ただ、高橋源一郎の場合は、あまり「わからない」とは思いません。もっとも 私が「わからない文学」としてイメージしているのは、埴谷雄高とか「むずかしい」文学ですけど。 徹底的にわかるところがひとつもなく、それでいて面白くてしょうがないのは、藤枝静男です。
283 :
珍念 :2000/11/27(月) 18:15
加藤紘一説いいですね〜。ぴったりですね。 「わかる」「わからない」に関しては、 言葉にできる「わかった」感じと、言葉にできないけど「わかった」感じと がごっちゃにされているような印象を受けますね。 いずれにしても私は、わからないことが即無意味とは思わないし、そもそも あんまり「意味」を求めての読書をしなさ過ぎの人間なんですよね〜。えへへ。
284 :
素朴な疑問 :2000/11/27(月) 18:16
>>282 偽金子光晴様
レスありがとうございます。
「火星人」は「あさま山荘事件」から来ていたんですか。目から鱗です。
自分はリアルタイムで読んでいないので、そういう考えは出て来なかったです。
ところで以前にも書かれていましたが、今回の「官能小説家」において
桃水=高橋源一郎、夏子(一葉)=室井佑月、桃水の妻=高橋直子
なのは明らかです。しかし大部分の朝日新聞読者にはわからないのではないでしょうか。
「あさま山荘事件」であれば当時の大ニュースであり作品のテーマとしても良いと思いますが、
今回の「作家高橋源一郎の私生活」などは読書好きの人でさえ、「噂の真相」でも読んでいなければ知り得ない事実です。
(ちなみに自分は知ってました。それと今思いつきましたが、最初の頃に「噂の真実」なる雑誌が出てきたのはこの為の伏線だったのかも)
結局自分が言いたいのは、新聞という大衆向けの媒体に連載されているこの小説が読者層をこんなにも限定してもいいのかということです。
まあ個人的には理解できているからいいのですが。
285 :
吾輩は名無しである :2000/11/27(月) 18:31
チクリのようで恐縮ですけど、室井佑月は不倫時代から、高橋サンは自分をモデルに新聞小説を書く予定と、 取材記者らに、公言していたようですよ。そういう小説かしらと思ってたら、矢張りそういう展開のような。 クドキ文句を兼ねた私生活バクロ小説。知識で飾ってるけど。やたら読者をコバカにしているような・・・
286 :
偽金子光晴 :2000/11/27(月) 19:37
そうですか・・・・・室井氏はそんなことを・・・・・ もはや誰も擁護しなくなっている「官能小説家」は、一体どこへ行くのか・・・・ よしっ。ここでお約束しましょう。明日の「官能小説家」は、どんな展開であろうと、 私がネツレツに褒め称えます。しかも本心から。もう読む前から決めた。 >珍念さん 加藤紘一説、賛同してくださってホッとしております。安直な連想だもんで、自信ありませんでした。 実は加藤紘一も、東大紛争では全学連だったという、世代的な共通点まであるんですよ。 あっ。もしかしてこれは、例の「団塊の世代」っていう問題なのか? やだなー!
287 :
偽金子光晴 :2000/11/27(月) 19:47
そうそう。「火星人」と「あさま山荘事件」について。「素朴な疑問」さんへ。 「火星人」にえぐい描写ばっかり手紙で書いてくる男が出てきますよね。あの男のモデルは あさま山荘事件の連合赤軍幹部、森恒夫氏です。高橋源一郎は「文学なんかこわくない」 の最終章で、拘置所で自殺した森氏と高校生の頃に話し合ったことを、かなり詳しく書いています。
288 :
珍念 :2000/11/27(月) 20:09
>偽金子さん なぜか今日は盛況ですね。罵倒にも飽きてきたので、私も明日は絶賛モードに入ろうかな。 もはや、そうでもしないと書きようがないですよね。ファ〜ア(あくび)。
289 :
かめちゃん@絶賛するぞ :2000/11/28(火) 10:31
どーも、お久しぶりです。最近事務のバイト始めて、学校のパソコンいじる ひまがなくて寂しい限りですが、連載はもちろん読んでますよ(^^) 何日か前のワイドショー観てたら、某おかみさんの告白手記の話題をやって いて、誰かが「日本には昔から私小説という形での告白本、暴露本の伝統が ある」なんてことを言っておりました。なるほど、土壌はあったというわけ ですね。たしかに明治のころの私小説って、うじうじうじうじしてたり愛人 と何したあれした俺は悩んでおるのだみたいなことばっかですよね(単なる イメージかもしれないけど)うーん、そう考えると源ちゃんはまさに明治時 代の小説家の生態を現代感覚で的確に描きだしているわけで、そう考えると これまでの数々のギャグや細かい描写も、読者に明治時代というものを身近 に感じさせるための用意周到な仕掛けであったわけなのだ!!ワォ!! ・・・こんなものでいかがでしょうか(藁 つーか、自分で寒い・・・。
290 :
源さんあいしてる。 :2000/11/28(火) 12:12
連載は読んでいないのですが、私小説の話が出たので少し。 私小説というと、技巧が全くない無能な人間が書いていたも のと思われがちですが(僕の被害妄想?)ちょっと違います。 どんなものにでも、二流と一流があるように、超一流の私小 説作家の作品はやっぱりフィクションなんです。暴露や告白 は一応しているのだけど、事実とは微妙に違っています。 そこに、作品の善し悪しが出ます。 平凡な意見ですが、葛西善蔵を読むとしびれます。 このスレ(でいいのかな?)で触発されて、五年ぶりに源さ んの本を読みました。 ゴーストバスーズ、結構いいじゃないですか。 太宰の作品のパロディーが随所にみられて、笑いました。 この人死んじゃわないだろな、と少し心配になったりもしま した。 今時、パロディーを真剣に書こうなんて貴重な人なので、い たわってあげましょう。 じゃ。
291 :
かめちゃん :2000/11/28(火) 13:26
>290 上質のフィルターをかけた暴露・告白は「文学」として 立派に成立している、ということですよね?私もそう思 います。だから、この連載が高橋源一郎をめぐる現実の 男女関係を基に書かれたものであるとしても、作品とし て読む分には関係ないと思っています。はい。 葛西善蔵の作品は読んだことないです。いつか読んでみ たいです。私小説に一家言ある方のようですね。またこ こへ来て下さい(^^)連載読んでなくても、小説とは 何か?文学とは?私小説とは?etc.熱い想いを語れる場 所だと思いますんで。 貴方のレス、源ちゃんへの愛を感じました。 そうか・・・いたわらないと・・・。
292 :
吾輩は名無しである :2000/11/28(火) 14:15
源一郎はファンに恵まれておるのお
293 :
珍念 :2000/11/28(火) 17:04
今日はとても面白かったなあ。 技巧がまったくないような、他の平凡な私小説とは全然違う。 なぜって、地の文がなくて「会話」だけで書かれているんだ! すごい手法だなあ、腰が抜けて曲がったまんまになるかと思ったよ。 内容も最高!ほとんどの作家が「仕事」で小説を書いている、だなんて、 そんな過激な発言しちゃって、大丈夫なのかな?ボクなんか、読みながら とんねるずの真似して「アブナ〜イ」って言いそうになっちゃった! さすが80年代ポスト・モダン文学の旗手、源ちゃんだよ。 しかも「変なものが一杯詰まっていて、叫びたくなる」なんていう、文学 を志す者の初期衝動をきちんと表現している源ちゃん。ただ者じゃないね。 ああ、明日の続きが楽しみだなあ。明日という字は明るい日と書くんだなあ。 このときめき、小学生の時に「だるまちゃんとてんぐちゃん」を読んで以来 の興奮だなあ。他の全国の読者の皆さんも、きっと大喜びなんだろうなあ。
294 :
珍念 :2000/11/28(火) 17:36
駄目だ、絶賛のつもりが完全嫌味モードになってしまった。 明日また「絶賛モード」に再挑戦してみます。
295 :
源さん愛してる :2000/11/28(火) 19:09
源さん愛してる、です。 かめちゃん。>またここへ来て下さい(^^) ありがとうございます。という訳で、ゴーストバスターズを読んでの雑感を もう少し。 全人生でもって文学に取っ組むと言いながら、だらしないものを書くのが白 樺派、で、本当に取っ組んで死んじゃうのが超一流の私小説作家だったりし ます。源さんがいだいているであろう武者小路実篤へのあこがれは、その才 能のなさにもかかわらず、くそ面白くもない文学を書きつづけちゃった武者 的姿勢への侮蔑の裏返しなのかな、と僕は思っています。 僕も、文学を志す者ですが、文学に関しては希望の前に絶望を覚える昨今で す。まったくかえってすっきりさっぱりしてよろしい時代であります。源さ んは、輝かしい文学(少なくてもそう見えた)の時代を生きていたのだろう けど、僕は滅びゆく文学しか知りません。 仮定でしかありませんが、源さんはもはや、自己表現とかはどうでもよく て、文学世界を一ミリでもましなものにしようとしているのでは。僕もそう いうことしようと思っていますが、もっと軽薄な方法を考えています。 芥川は死んじゃう前、朔太郎と芭蕉と蕪村どっちが偉いか、喫茶店で議論し たそうです。で、議論に勝った芥川は死んじゃいました。ハーレーに乗って トレーラーに突っ込んだ芭蕉と芥川、源さんが僕には重なってみえてしょう がありません。 明治にこだわるのも、お前らはいいよな、死んだらお星さまになれるんだも ん、今じゃ笑い物にしかなれないよー、という悲痛な叫びかもしれません。 (連載小説とは全く関係ありませんね。今でも元気みたいだし。) で、珍念さん。多分、もし源さんがここと読んでたら、<ゴジック太字>な んだバカヤローそんなことは百も承知で泣きながら書いているんだー。だけ どサンキュー(ハート)</ゴジック太字>って思うんじゃないでしょうか。 武者小路先生を見習い、痴的に書いてみました。
296 :
偽金子光晴 :2000/11/28(火) 21:19
(第69回 「小説教室 11」)
一葉がどんな風にして小説を書いているのか、という長い科白。
あれは執筆衝動の原形質、少なくとも高橋源一郎がそう信じている
ものだと思います。
>>290 で仰っている通り、私小説はフィクションであって、まして
このような「二重のモデル小説」的性格も併せ持つ作品となると、
一葉=祐月=作者でもあるわけで、どうもだんだん、高橋源一郎は
鬼気迫るほどにクソ正直になっているのではないか、という気がして
きました。
(珍念さん。私も同じように「嫌味」になってしまったので、
最初に書いたやつはボツにしましたよ。しかも内容も、ほとんど
>>294 とかぶってました。)
>その才能のなさにもかかわらず、くそ面白くもない文学を 書きつづけちゃった武者的姿勢 武者小路って、めっちゃ阿呆で最高だと思うけどなぁ^^; いろんな理論や理屈詰め込んだところで、天然には勝てない。 大体、小説にいつから「才能」がいるようになったのか、俺は 知らん。やむにやまれぬ「欲求」や「反骨精神」ならあったん だろうけど。 横レス失礼。しっかし、『日本文学盛衰史』の終わり方にも 絶望したけど、この連載も皆さんの話聞く限り辛そうっスね。 いや、ある意味逆にすげぇ面白そうかな。
>その才能のなさにもかかわらず、くそ面白くもない文学を 書きつづけちゃった武者的姿勢 武者小路って、めっちゃ阿呆で最高だと思うけどなぁ^^; いろんな理論や理屈詰め込んだところで、天然には勝てない。 大体、小説にいつから「才能」がいるようになったのか、俺は 知らん。やむにやまれぬ「欲求」や「反骨精神」ならあったん だろうけど。 横レス失礼。しっかし、『日本文学盛衰史』の終わり方にも 絶望したけど、この連載も皆さんの話聞く限り辛そうっスね。 いや、ある意味逆にすげぇ面白そうかな。
あ、二重になっちった、すいません(恥)
ixionさん。 源さん愛してる、で書いてた大山です。 >武者小路って、めっちゃ阿呆で最高だと思うけどなぁ^^; 全くもって同意です。日本文学界における最高最熱の阿呆だと思います。 武者「世界の人よ、仕合わせものになってくれ。神よ、すべての人を幸せ者にしてくれ。私はそのために土の上に手を突いてあなたに前に祈る。世界の人よ、仕合わせものになってくれ。私は頼む、私は祈る。。。皆さんもそのために働いて下さい。お頼みします。」 文句のつけようがありませんもの。 僕は今、サカキバラさんと二代目武者小路実篤さんの対決を描いた小説を書くため、勉強中であります。 >いや、ある意味逆にすげぇ面白そうかな。 五十年位たってから、これを滅びかけてる夕刊っていうメディアで連載してたんだなぁ、と若者たちは心躍らせるかもしれません。 と言う訳で、皆様お騒がせしました。 連載小説のお話し、続けて下さいませ。 ここは、ちょっとした心のオアシスになってますので。 じゃ。
301 :
珍念 :2000/11/29(水) 11:52
私は「私小説」にあんまり明るくないんですよ。高校の頃、倉橋由美子の「反小説論」 なんかを読んで、かなり強い影響を受けたし、三島由紀夫も読んでいたけれども、そもそも 「仮面の告白」からして私小説のパロディというか、私小説への批評的側面があるタイトル なわけでしょ。昨日、家に「私小説名作選」(集英社文庫)があったので解説風の対談を読んで みましたが、衰弱した私小説=「自分がナレーターになっていて、読者が入りやすくなっている だけ」ってな批判がありました。 私はこれはかなり「官能小説家」に当てはまっているように思えますし、それどころかそうした 手法は「私小説の伝統」の末裔というよりは昨今のタレント本を含む「エッセイスト」全般の仲間 に位置づけた方がしっくりくるのではないかと考えます。従って、過去の私小説の作家たちとの比較 より、その辺のエッセイストの手口に似ているのではないでしょうか。私小説派の皆さん、如何?
302 :
注釈 :2000/11/29(水) 11:56
倉橋由美子の初期の文学論・エッセイは反「私小説」の色が濃厚であります。 「反小説論」も同様。
303 :
注釈 :2000/11/29(水) 12:01
何かお終いの方が変な文章で済みません。 その辺のエッセイストの手口との比較検証の方が有効なのではないでしょうか。 こんな感じかな。
304 :
偽金子光晴 :2000/11/29(水) 17:48
(第70回 「小説教室 7」) 「先生が小説教えてくれるって、席にいた編集の人にいっちゃったの。そしたら、小説なんか 教えられない、芸術だからって」 「そいつはなにもわかってないんだ。小説は確かに最高の芸術になりうる。だからこそ、教えられるんだ」 ・・・・・・って話で、今日は切れているんですが、またもやここで終わってしまうんじゃないでしょうね。 どうなんでしょう??? この話を続けるとしたら、それはもう高橋流「小説の書き方」になるわけですから、 大いに議論沸騰するんですが、なんせホラ、すっごくいいところで「ギンギラギンにさりげなく」に なっちまった前科がありますからねー。しかも今日は、12回目だし。 あんまり期待に胸を膨らませないようにしないといけません(自戒)。 >大山達人さん 近所の古本屋で「武者小路実篤人生論集全6巻」とかいうのが1冊100円で売ってるんだけど、買うべき? >珍念さん 「官能小説家」=「衰弱した私小説」は、かなりきついですね。でも、結構当ってるかもしれません。 私小説というのは作家の身辺雑記をありのままに書くものですから、「官能小説家」は 一応フィクションだし、一応文学論なども織り込まれているわけですから、ピッツピツの私小説 というわけにはいかないでしょう。 しかし、これは柄谷行人が「倫理21」で柳美里の作品について言っていることですが、 作品の外に(作家の私生活など)依拠するものがある作品は、悪い意味での 私小説的伝統を引きずっていると、私も思うのです。 考えてみれば、このスレッドでも、高橋源一郎が最近、不倫の果てに結婚したとか、 その新夫人が作家であるとか、そういうことを予備知識として、前提条件としてこの小説を 読んでいますよね。また、そういう連想を読者が(もし知っていれば)してしまう脆弱さを この小説は持っているんじゃないでしょうか。そういう意味でこの小説は、「衰弱した私小説」 と言われてもしかたのない側面を持っていると思います。
305 :
珍念 :2000/11/29(水) 22:01
今日は絶賛モードに入る予定でしたが、 小説は確かに最高の芸術になりうる。だからこそ、教えられるんだ。 ってとこが意味不明なんですよ。 何で「最高の芸術になりうる=教えることが可能」なんでしょう? どなたかご教示いただければ幸いです。
306 :
大山達人 :2000/11/29(水) 22:08
珍念さん >その辺のエッセイストの手口との比較検証の方が有効なのではないでしょうか。 そのとおりかもしれません、って連載読んでないのに、私。 偽金子光晴さん >「官能小説家」は 一応フィクションだし・・・ 嘘の事柄をその作家の実生活と思わせてしまう、というような力業を高度なレベルでこなしてしまうと、私小説は「最高の芸術になりうる。」のです。 昔の源一郎氏の作品は危うさの中にも安心感があったのですが、今は安心して読み進めることが出来なくなっちゃったのかな。 武者さんについては立ち読みしてから、購入を決めたほうが吉です。百円で幸福を感じられるかもしれないし、便所に捨てたくなるかもしれない。 武者さんは文章は下手で、思想も幼稚なのですが、否定できないものがあります。そういう部分で論じる人じゃないのでしょう。 ixionさんの、 >武者小路って、めっちゃ阿呆で最高だと思うけどなぁ^^; が全てをものがたっています。
307 :
大山 :2000/11/29(水) 22:09
今の書き込みは、305とは無関係です。 では。
308 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/11/30(木) 03:08
「これはメタフィクションなんかじゃありません。極彩色の私小説です」 というような書き込みを一ヶ月ぐらい前にしましたが、 それはまあ、腐っても源ちゃんだから、私生活の表層的なウジャウジャを 書きながらも、いつかそれを一気に吹っ飛ばす仕掛け(意匠)を用意してるんだろうな、 と期待していたからなんです。 それでまあ、開高健の遺作「珠玉」のおしっこシーンまで援用して、 この連載を擁護しようとしたんだけど、もうそろそろ、そんなやさしい 読者も愛想をつかし始めてるって、源ちゃん、気づいてるかな? >高橋源一郎さん 「小説教室」のパートは連載の求心力を高める手段にすぎないはず。 否応なしにいびつに膨らんでいく物語も読みたいけれど、でも このままでは読者は確実に離れていきます。ホント、やばいよ。
309 :
珍念 :2000/11/30(木) 17:30
DJ鴎外・・・何かやな予感。引用とオリジナルの境界はないとか何とか、 その手の考察だけは勘弁してほしいと思う11月最後の寒い夜です。 >高橋源一郎さん 「存在している」と思いたがっている人すら「存在していない」ことにしたく なるような小説を書いてはいけませんです。
310 :
偽金子光晴 :2000/11/30(木) 17:32
(第71回 「DJオーガイ 1」) ハイッ。そーゆーわけでございまして、がんばらなアカンと思うわけですけれども。 いやー、パチンコは出ませんなあ。実は私も今日たまたま「西遊記」たらいう新台を 打ってきたんですけれども、まー出えへんこと。1万6千円がパーですわ。 しかも今回のシチュエーションとまったく同じ、隣でオバハンがアホみたいに出してね。 はー。「脂肪の塊」はんは9箱でっか。うまくしたら6万くらいいきますなあ。うまいことしやがって、ねえ! しかし源一郎さん、いくらなんでも1万円のプリペイドカード買ったら、10分てことはありまへんで。 どんなヘタレでも、30分は持ちますやろ。 え、何? そんなことどーでもよろしって? お客さん、パチンコの話がどーでもよろしかったら、今回なーんにも話すことおへんて!
311 :
偽金子光晴 :2000/11/30(木) 17:43
正気に返って・・・・>大山達人さん 結局630円(税込み)出して6巻買いました。 ところで大山さんは、高橋源一郎の「実篤ウイルス」の話はお読みになりましたか? 「文学なんかこわくない」に収録されています。実篤が読みたくなる文章です。
312 :
大山達人 :2000/11/30(木) 21:04
偽金子光晴
武者、ご購入おめでとうございます。
僕の場合、一冊読んで拒絶反応、二冊読んだら飲み込まれ、三冊読んだら思考停止でした。
>ウイルス
「実篤ウイルス」は読んだことないです。高橋さんの本って、実は五冊くらいしか読んだことないです。文学〜シリーズでは、今月は太宰君が一番面白かった、というので、大笑いしました。
ところで、DJ鴎外ですか。
僕も、ちょっと前、文学ジョッキーコス(BJ.Koss)という、なんともわからない文書を作ったことがあります。
ここの人たちは良い人ばかりなので、微妙に公開しちゃいます。
http://www.geocities.co.jp/Bookend/8240/ 絶対に、なにがあっても駄文なので、暇で死にそうな人だけドウゾ。
時代遅れのアッシに今まで付き合っていただき、皆様どうもありがとうございました。
命があったらまた他日、じゃ。
313 :
珍念 :2000/11/30(木) 22:26
>大山さん
待って〜!文学ジョッキー面白いじゃないのさ〜!アサッテ君とサッフォー
とか、DJ文体とか、悩み相談とか、「官能小説家」より遥かにいいじゃない
の(しかし
>>295 あたりの文章と、まったく格段に違うような気もする)。
君はお笑い小噺板でも活躍してほしいね。かく言う私、メインの活動は文学板
じゃなくてお笑い板なんですよね(ここの人たちは良い人ばかりなので微妙に
告白しちゃう)。
314 :
偽金子光晴 :2000/12/01(金) 17:44
(第72回 「DJオーガイ 2」) 合鍵を持っている女がいるのに、ドアに髪の毛を貼り付けておくなんて、陰気な人ですね。 あと、「則天去私 森鴎外」うんぬんの色紙には、ちょっと笑ってしまいました。 あと、どうも「あらすじ」があるときはいつも、それが枚数のゴマカシである気がしてしょうがありません。 挿絵も最近、かなり手を抜いていると思われます。なんか元気でない。以上。
挿し絵に関しては文句をいっては駄目。 アイドル崩れのトーシロなんだし。
316 :
珍念 :2000/12/01(金) 21:58
色紙のところは、この小説の中ではいい方ですよね。 挿し絵は初めからいいとも悪いとも感じないです。 お笑い板にHPをリンクしてあるのは大山さんでしょうか。 だとしたら、小ネタ集の妹さんの所は今日の「色紙のところ」より ずっと良かった。それがあったのでやや元気です。あと一日がまん すれば、夕刊のない日曜日が来るのです。 皆さん挫けないで耐えましょうね。
317 :
BJ.Koss :2000/12/02(土) 01:19
ニコチンタールの雨の中、今日もしとしと雨が降る、こんばんわ、Kossです。 珍念さん、大山は宇宙的に小心者なので、このスレ以外に書き込みはしていないぜ。とにかくありがとう。近々電話を止められるらしい。あと、偽金子光晴さん、大山が呼び捨てにしてたみたいで、ごめん。代わりに俺があいつを二十回呼び捨てておいた。これは俺の気持ちです。ついでに奴に、ロボットダンスをしながらレボリューションアクションと叫ぶ方法を教えています。コレって文学ジョッキーの間ではモロ定番なんだけどネ(笑) 俺のほうは、昨日人類を救ったから、かなり疲れています。なんかよくわかんないんだけど、爆弾が落ちてきそうだったので、武者小路と身毒丸っていうナンバーを文学、ばっちり人類は元気です。人類を救うのはキューバ危機以来だったので、かなりきつい部分もあったのだけど、俺的にはオーケーです。 あと、古本屋さんで聞いた情報なんだけど、源一郎さんの本はかなり汚いことが多いらしい。(マジ)よく読まれてんだな。源一郎さんも文学ジョッキーの一人と俺は認めているんだけど、ウライト ダウン方式だから、指にタコとか出来たり、ワープロの調子が悪くなったりして、元気がなくなる事もあると思う。それに新聞紙は手にインクがつくことも多いし。ま、昔に比べたら改善されている部分も多いのだけど。 いつか源一郎さんの作品を俺はジョッキーします。これが俺の気持ちです。 それじゃみんなも圧倒的にクールで行こうぜ!
318 :
偽金子光晴 :2000/12/02(土) 02:05
今、「宝島」を読んでいるんですが、「宝島」も雑誌連載時は、評判が悪かったそうです。 なんでかというと、話がなかなか進まないからです。連載というのは、最初の方にヤマ場を かましておかないと、読者が離れてしまうので、盛り上がったときには、もうあまり読んでいる人も いなかったのでした。しかし勿論、「宝島」は名作です。 ですからみなさん、「官能小説家」だって、いつ大傑作となるか判りませんぞ! (しかし、とにかく、話を進めて欲しい・・・)
319 :
珍念 :2000/12/02(土) 16:17
今日は売れている相田何とかの悪口と、鴎外の口を借りた漱石、藤村、露伴の悪口 などでした。 高橋源一郎の知識をナンシー関にインプットすれば、もっと面白くて鋭い悪口が聞 けそうですね。
320 :
偽金子光晴 :2000/12/02(土) 16:43
(第73回 「DJオーガイ 3」) 私はまじで面白く読みました。 「子分を集めて悦にいってたただのアホさ」(漱石) 「陰気くさいのが文学だと思ってたゴミだね」(藤村) 「ただのオタクだね」(露伴) 「根拠なんかないよ。気にくわないだけさ」(ALL) なんだか2ちゃんねるみたいな口調で、笑ってしまいました。
321 :
笑わないで :2000/12/02(土) 21:41
あの人、全部本気なんです。あんなにセンチメンタルな人、あまりいな い。
322 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 22:25
323 :
偽金子光晴 :2000/12/03(日) 13:06
武者小路実篤を読んで、脳細胞が音をたてて減っていってます。 そういえば、高橋源一郎がデビュー前に書いた小説のことを書いたエッセイがあって、 確か学生運動を背景にした悲恋もの、だったとか。センチメンタルな体質は常に 感じられますが、それが「ゴーストバスターズ」の「私、魂を殺しちゃった」みたいなやつだとしたら、 少なくとも私の場合は、逡巡したあげく、願い下げでございます。 あれは「嘘」だからでございます。
324 :
偽金子光晴 :2000/12/04(月) 17:54
(第74回 「DJオーガイ 4」) 「おれが明治のことを書いているのはね、現代に批判的だからなの。おれは そういう作家で通ってんだ。わかる? とにかく、現代に比べて、明治がいかに カッコよくてきちんとしていて、みんな大人だったかを証明しようとしてんのよ。」 えっ、そうだったの?って感じでした。これからに期待します、って何度か言ってますけど。
325 :
珍念 :2000/12/04(月) 20:03
明日の予想。 「死ぬ=忘れ去られる空しさ」と説く鴎外に、「生きていながら忘れ去られて いる、空しい自分」に思い当たる作家タカハシ。よせばいいのにそこで「北斗 の拳」を持ち出し、「俺はすでに死んでいる」などと書いてしまい、偽金子さん が激怒してしまう。それをなだめる珍念。 全部的中しそうでこわい・・・
326 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/05(火) 00:25
>珍念さん 「明日の予想」、おもしろすぎ! いやはや、ホント、的中しそうで怖い。 でも、タカハシさんの最近のジタバタぶり、孤軍奮闘ぶりを見ていると、 怖いヤーサンの前であぐらを組んで、「さあ、殺しやがれ」って、 勝ち目のない啖呵を切っているような、妙な凄みを感じるのも事実。 というわけで、連載にはまだ少し期待してます。
327 :
かめちゃん :2000/12/05(火) 10:37
毒舌鴎外なかなかツボにはまっております(^^) 鴎外は作家「タカハシ」の「もう一人の自分」、「タカハシ」の無意識が形になった 「鴎外」だったりして? なんとなく、この「鴎外」が「高橋源一郎」意識の最も奥に存在していて、その「鴎 外」を内包した「高橋源一郎」をさらに「作家タカハシ」がコーティングしている、と いう図式が浮かんできました。(なんか心理学でそんな図があった気がする) なーんてね(^^;)よく分からんですわ、予想つかないです。はい。
328 :
かめちゃん :2000/12/05(火) 10:56
>大山様 私、お笑い板のリレー小説なんかに結構逝ってましたよ(もちHNは名無しさん) またいつでも来てくださーい。BJ.Kossさんにもよろしくー。寒くなりましたが、そん な日こそ丸くなって小説を読みましょう(^^)っつーか、文学ジョッキーKossを プリントアウトしちゃってほくほくな私。家帰って楽しませていただきます。こういうのスキ。
329 :
吾輩は名無しである :2000/12/05(火) 15:10
今週の週刊朝日の高橋さんのエッセイ(批評?評論?)読んでみたら分かるけど やっぱり高橋さんはインターネットしてます。ネットサーフィンしてます。 ということはつまりは、そういうことです(?)。 で、作家タカハシさんの「明治がいかにカッコ良くてきちんとしてて云々」の台詞は そのあとに森鴎外に「んなこたぁねぇ。ソレはそっちの思い込みだ」と突っ込みをいれさせるための 準備のような気がします。 やはり「相対化」がポリシー(だと思う)の高橋源一郎さんですから 「明治=大人」として書くこと、書く自分も相対化するのは当然でしょうか。 ただ、どこかで高橋さんは 「明治の人はみな真摯にいろんなことを考えていた」 と、書いていたような気がするので、ホントに相対化するのかといわれれば少し不安です。 タカハシさんと森鴎外に漫才的なやりとりを挿入しつづけることで 相対化を果たすかもしれないという展開になるのかもしれない(超曖昧)。
330 :
偽金子光晴 :2000/12/05(火) 16:31
(第75回 「DJオーガイ 5」)
珍念さんの
>>325 の予想、見事的中! ただ、私の激怒はありませんでした。
「死んだ作家は死んでからも同じことを書きつづけなきゃならん」というくだり、ちょっと
神妙な気持ちで読んでしまった。うーぬ、そうか・・・・・気の毒。
でも、これ、比喩だよね、結局。
>>327 のかめちゃんさんの分析もそうですが、
これは全部、小説。高橋源一郎が個人で全部作っている世界。
筒井康隆の言うような「虚構内存在」から、特別はみ出しているわけじゃありません。
高橋源一郎文学論として、興味深く読みました。
>「文学ジョッキー」さん
私も楽しくHP読みました。もしかして、Kossさん、「イロリ」っていうミニコミで、「チェッキー」のこと
書いていませんか?
331 :
珍念 :2000/12/05(火) 16:59
ネットサーフィン=2ちゃんねるという風にはならないと思うなあ。 週刊朝日は銀行に置いてある時しか読めないので、続報に期待します。
エヌテーテーのご慈悲により、今日も書き込みができます。 友達によれば、三ヶ月くらいは料金滞納しても大丈夫とのこと。 一連の書き込みをしていた頃、餅ばかり食べていたので、脳に栄養が回っていなかったみたいです。情緒纏綿な書き込み、失礼しました。 鮭を食べたので、今は元気です。 で、たかはしさんとパソコンについてですが、一年ほど前、パソコン雑誌で、パワーブックが大量の紙の下に埋もれていた、というのを読んだことがあります。使えるようになったのかな? かめちゃんさん ありがとうございます。 プリントアウトまで、感激であります。 偽金子光晴さん >「イロリ」っていうミニコミで、「チェッキー」 違う人です。文学ジョッキーは、週間プロレスと、ロッキング・オン、あと私の読んだ文学諸々をごった煮にして書いた文章なので、そのなかに件の人の文章が交じってたのかもしれません。 では。
333 :
大山達人 :2000/12/05(火) 23:17
sageだと書き込めない、うーん。 それはさておき。 エヌテーテーのご慈悲により、今日も書き込みができます。 友達によれば、三ヶ月くらいは料金滞納しても大丈夫とのこと。 一連の書き込みをしていた頃、餅ばかり食べていたので、脳に栄養が回っていなかったみたいです。情緒纏綿な書き込み、失礼しました。 鮭を食べたので、今は元気です。 で、たかはしさんとパソコンについてですが、一年ほど前、パソコン雑誌で、パワーブックが大量の紙の下に埋もれていた、というのを読んだことがあります。使えるようになったのかな? かめちゃんさん ありがとうございます。 プリントアウトまで、感激であります。 お笑いは、サザエさんねたが楽しいです。 偽金子光晴さん >「イロリ」っていうミニコミで、「チェッキー」 違う人です。文学ジョッキーは、週間プロレスと、ロッキング・オン、あと私の読んだ文学諸々をごった煮にして書いた文章なので、そのなかに件の人の文章が交じってたのかもしれません。 では。
334 :
大山達人 :2000/12/06(水) 02:54
二重投稿、済みませんでした。
335 :
偽金子光晴 :2000/12/06(水) 16:35
(第76回 「DJオーガイ 6」) 面白いっ! 今日の展開はまじで楽しみました。 どうも私、なんだかんだいいながら、高橋源一郎の術中にはまったというか、染まったと いうか、これを読むのが生きがいのように感じております。「官能小説家」がこれからどうなるかに くらべれば、内閣が改造されようが、松田聖子が離婚しようが、どーでもいいって気持ちです。 とろこでタカハシさん、森鴎外が今の時代に現役復帰しても、さほど脅威にはならないと思いますよ。 鴎外の新聞連載は、当時からあんまり人気がなかったみたいだし、今の御時世に「渋江抽斎」なんて 書いても、売れません。 それから、鴎外さん。田山花袋や尾崎紅葉はともかく、漱石と露伴も「生きてる時から、死んでる」作家 でしたかね? ちょっとライバル視が過ぎるように思います。
336 :
珍念 :2000/12/06(水) 17:12
「ったく」という表記をする作家は、どのくらいいるのでしょうか。 あんまりいませんよね。 文芸誌なんかだと結構いるんですかね。
337 :
偽金子光晴 :2000/12/07(木) 16:03
(第77回 「小説教室U 1」) よっしゃ! 佳境に入ってきたって感じ! 高橋源一郎が小説に託して21世紀に贈る、 「小説の書き方教室」の始まりだ! 「だいたい『小説とは何か』なんて真面目に考えているのはぼくたち明治の作家ぐらいなんだから。」 そりゃ、そうかもしれませんね。でも、今の真剣な書き手たちだって、「まだ『小説』がどういうものなのか 誰にもわかっていな」いという点では同じじゃないでしょうか?今後に期待します。 あと、ちょっと自慢。今日の文章、Aの方が「フローベールの鸚鵡」だってことは、すぐに判りましたよ、私。 ちっこい自慢だから、お許しあれ。
338 :
珍念 :2000/12/07(木) 17:16
小説にはルールや約束事がない、自由ってな話になるのでしょうか。 しかし!・・・という流れになってからの展開が注目されます。
339 :
吾輩は名無しである :2000/12/07(木) 18:19
>大山 あんた、日本文学盛衰史の受け売りでしょ。 芸がないね。
340 :
大山達人 :2000/12/07(木) 21:09
大山です。 どうも下げると調子が悪いので、見苦しいものあげて済みません。 今日は仏滅ですね。 で、名無しさん。 こういう場合どういう反応をするのが適切なのかよくわかりません。 ずばり的中でショックです、でよいですか? あるいは、あなたにあんた呼ばわりされる覚えはない!とヒステリックな反応が吉でしょうか。 それはともかく、残念ながら日本文学盛衰史は読んだことがありません。 読めば赤面ものかもしれませんね。 明治文学について、うじゃうじゃ書いているのは、多分、私が今までいいかげんに読んだものから生成されています。 文学ジョッキーについては、どっかで読んだオープンソースについての記述が原点になっています。 こういう無粋なことを書いちゃうくらいだから、私には生まれつき芸はありません。 なにはともあれ、ご指摘ありがとうございました。 やはり美しいものは、遠くから眺めておくものなのかもしれませんね。 そんなところで。
341 :
大山 :2000/12/07(木) 21:10
>読めば赤面。 私がです。 では。
342 :
偽金子光晴 :2000/12/08(金) 16:50
(第78回 「小説教室U 2」) 「だって、この文章は小説欄に載っているだろう? だから、小説。」 このあたりは、高橋氏が20年来言っていることと同じですね。「小説とは、小説と見なされているもののすべてである」 と、初期のエッセイに書いています。しかしその後の、 「どうして、小説ってそんなにあいまいなものなんですか?」に対する答え、 「それはたぶん、小説なんて、あってもなくてもどうでもいいような存在だからだとぼくは思う。」 というのは、新機軸。この続きに期待をもっても、今度は大丈夫そうです。 >大山さん 気にすることはないと思います。面白ければいいんです。そしてあれは面白いんだから、もう それで十分じゃないですか。
343 :
吾輩は名無しである :2000/12/08(金) 17:11
339の名無しさんは高橋源一郎氏本人では? なんてこと考えちゃったのは私だけですか。 ごめん、ミステリ板からきてるもんで、つい…
344 :
珍念 :2000/12/08(金) 17:36
「あってもなくてもどうでもいい」発言が新機軸というのは、私は そうでもないです。確か小林信彦の「小説世界のロビンソン」という本の 中で「なくってもなくってもいいもの」という落語家の発言を引いた部分が あったのではないかしら。 それはともかく、今回は いまからおよそ80年後、「優雅で感傷的な日本野球」という小説を書いた 作家がいたそうだが、〜といわれている。 という部分にしびれました。こういう風に平然と過去と未来をグシャ混ぜに したような文章を連発してくれれば、下手なギャグなんて必要ないと思うし、 内容にも目をつぶりますよ。 こういうの好きなんだけどなあ。
345 :
大山 :2000/12/09(土) 02:16
偽金子光晴さん ありがとうございます。 僕は調子に乗ると、三上寛状態になるので、困ったものです。 339さん、ごめんなさい。 恥かきついでに。 小説はあってもなくてもどうでもいいようなもの、とのことですが、太宰がよくそういうことを書いています。 「小説ってなに?すみれのはな?要するにつまらないものです。」こんな感じ。 ゴーストバスターズは、前にも書いた気がしますが、右大臣実朝とそっくりです。 高橋さん、恥ずかしいから、内緒にしてるのかな?それとも、僕の思いこみ?あるいは周知の事実なのかな?
346 :
しつこいようですが :2000/12/09(土) 11:04
321は室井ゆづきさんで、339は高橋源一郎さん・・・違いますか?
347 :
偽金子光晴 :2000/12/09(土) 13:08
「小説なんてあってもなくてもいいもの」が新機軸というのは、もちろん、 高橋源一郎文学論としては、という意味です。こういう考え方自体は、太宰も、 小林信彦も、佐藤春夫も、織田作も言っています。 かつて高橋源一郎は、三島由紀夫的な文学至上主義を隠そうともしていませんでした。 それが一転、ちょっと見るとナゲヤリとも取れるこの考え方。もちろんこれと 文学至上主義は矛盾しないのかもしれませんが、高橋源一郎の文学論としては ある種の新味を感じた、というわけです。
348 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/09(土) 13:53
>346さん 321は室井さんかもしれませんが、339は本人じゃないと思います。 で、あなたは高橋さんの掲示板で有名なキスミーさんですか? >偽金子さん 高橋源一郎は人類が生み出した全小説からたった一つだけ残すべき作品として、 マルキ・ド・サド『ソドムの百二十日』を挙げ(「すばる」1999.5)、 その理由として、「この本は正確にいうなら小説ではなく、また文学でもなく、 芸術でもないからだ。ではこれは何なのか。ここにある、この本の中に存在して いるとてつもないものの正体とは何なのか。いまぼくはそのなにものかを 「反(アンチ)」と名付けようと思う」と書いています。 つまり「小説なんかあってもなくても…」という文脈には、 「反小説」でも「反芸術」でもなく、「反(アンチ)」としか 名付けようのないテキストとして『官能小説家』を立ち上げよう としている作家の意気込みが感じられます。 この連載、やっと面白くなってきた。期待できる。 >高橋さん たまには書き込んでください。
349 :
偽金子光晴 :2000/12/09(土) 16:00
(第79回 「小説教室U 3」) いいね、いいね。 読売新聞VS朝日新聞の連載小説合戦から、夏目漱石に至るところはウキウキします。 しかしこれが単行本になったら、また作家志望者が増えるでしょうな。なんせ 「小説のようなもの」を書いて、人には「小説だ」っていっておけばいい、なんて、 まさにグッドアイディアじゃないですか。実は凄くシビアな、才能論を書いているんだと 思うけど。 偽カルヴィーノさんの「反(アンチ)」というのも魅力的です。第一回三島賞の選評で中上健次が、 「優雅で感傷的な日本野球」を「反小説」として退けようとしたことを書いていたのを 思い出しました。やっぱり高橋源一郎は文学至上主義ですね、いい意味で。
350 :
な笑ひそ :2000/12/09(土) 22:51
321は室井の主にははべらず(ムロイサンデハアリマセヌ)。よしなきこと、なのた まひそ(クダライコトヲオッシャイマスナ)。
351 :
珍念 :2000/12/10(日) 00:23
肯定派の人たちが盛り上がってくれているので、妙にほっとしてしまい ました。
352 :
堕罪 :2000/12/10(日) 00:39
高揚すると、自分で落としたくなるみたいですね。彼は平成の、太宰。 なに、いい意味です。けなすなんて。
353 :
346です :2000/12/10(日) 10:47
321=350さんで、室井さんじゃないってことですね。了解。失礼しました。 339さんはどこ行ったんでしょ。 ところでキスミーさんって誰ですか?>偽イタロ・カルヴィーノさん
354 :
吾輩は名無しである :2000/12/10(日) 12:38
レス全部読んだス。すーごく連載読みたくなった。 リアルタイムで読んでこのスレで狂喜乱舞/悲憤慷慨する、 本になってからまとめ読みするより断然面白そうですね。 でも、でも、、、図書館でこれまでの読み返すのはきついなあ。 それで結局この連載が空振りに終わったりしたら目も当てられませんね。 あした図書館行こうかなあ、、、まようなあ。。。
355 :
珍念 :2000/12/10(日) 13:35
>354 狂喜乱舞&悲憤慷慨の面白さとともに、「日曜日の安らぎ」が心にしみる ということに最近気がつきました。
356 :
かめちゃん :2000/12/11(月) 12:02
「小説でないのに作家本人が小説であると言い張って無理矢理小説ということに してしまう」といえば筒井康隆がかなり前にやってましたね(笑)「原稿料かせぎ のためにやってる」けど「なぁに、気が咎めると書いてればよいのである」だそう です(^^;)源ちゃんはその辺をさらに突っ込んだひとつの文学論として提示し てるんでしょうか。だとすれば理論武装が完了したということで、今後の展開 はいかに!?
357 :
かめちゃん :2000/12/11(月) 12:08
>偽金子光晴様 文学至上主義って、「芸のためなら女房も泣かすぅー」という アレのことですか? 芥川龍之介の「地獄変」に出てくる絵師みたいなのくらいしか 思い付かなかったです(あれは芸術至上主義になるんだろうけど) ・・・発想が貧弱だ(悲
358 :
吾輩は名無しである :2000/12/11(月) 13:01
1時からニッポン放送「テリーとうえちゃん…」に室井佑月が出演。 果たして源ちゃんや「官能小説家」の話題は出るのか?
359 :
吾輩は名無しである :2000/12/11(月) 14:31
今聴いてる・・・・ 大笑い
360 :
珍念 :2000/12/11(月) 16:19
明日の「悪い例」期待しちゃうよ〜ん。 頼むよ〜ん。
361 :
吾輩は名無しである :2000/12/11(月) 22:13
「悪い例」はほんと、楽しみですねー。 高橋源一郎さんは以前「失楽園」の文章批判を(具体的に)なさってましたよね。たしか。 今度は何でしょ?
362 :
偽金子光晴 :2000/12/11(月) 22:46
(第80回 「小説教室U 4」)
「悪い例が楽しみ」って、書かれてしまったよー!やっぱ夕方のうちに読んだらすぐ書き込まないといけない。
で、
>>354 さん、と、同じようにお考えになっている皆さん。
過去にさかのぼるのが大変だったら、今の「小説教室U」からでもいいと思いますよ。
前の話に大して関係ないし。その後だったらそれまでのことを推測するのは難しくないでしょう。
私がこの連載を読んでいるのは、ひとつには、高橋源一郎の作品は、連載時の初出と単行本が、
か・な・り違っていることがあるからです。徹底的に直しをいれるからですが、逆に言えば、
連載時の感触は単行本になってからでは決して味わえないので、今読んでいるというわけです。
ところでみんな、「悪い例が楽しみ」とは書くけど、今日出た、「いい書き方」のことは触れてないね。
イジワルだなー。読んでない人もいるのにー。私? 書かないけど?
で、
>>358 のおっしゃっていたラジオ、何かありましたか? 大笑いって、どんな?(私ってば図々しい)
>かめちゃんさん
高橋源一郎の文学至上主義は、たしかに「女房も泣かし」ましたが、むしろ、
「世界は存在しない。文学だけが存在する」(講談社文庫版「ギャング」自筆年譜)という
姿勢のことです。二十代の頃、この姿勢に私はイカレきってしまい、今でも抜けきれません。
363 :
ラジオで語られていたこと :2000/12/11(月) 23:07
・毎日セックスしている。 ・時間は30分〜1時間ぐらい。 ・週に2、3回は高田馬場のラブホテルへ行く。電車に乗って。 ぐらいしか覚えてないや..
364 :
田村の詩がいいですと? :2000/12/11(月) 23:16
あの詩は、正しい見方はこれ、と言っていますよね? なのに、「いろ んあ見方がある」とは? 「わかんないですもの」は奇妙です。「です もの」という古風な言い方と「わかんない」の話し言葉性が同居してい ます。 悪い例は、この詩?
365 :
吾輩は名無しである :2000/12/11(月) 23:17
「セックスってなんだ?・・・・・・ああ!セクースのことか」 と一瞬考えてしまった僕は2ちゃんねらー
366 :
天国よいとこ :2000/12/11(月) 23:44
もっと、まじめにやれえええええ
367 :
偽金子光晴 :2000/12/12(火) 01:05
>363さん、有難うございます。好奇心が満たされました。 >364さん 正しい見方はこれ、とは言っていないと思います。 実際にそう書かれたかどうかは判りませんが、あの詩はまず、最初の3行を書いて、それから 「ほんとうにそうか ほんとうにそうなのか」 と書いて、自分の断定をまず疑ってみるわけです(これはワザだとしても、ありだと思います)。 そしてその「自分を疑うことから始まる想像力」として、それ以降の行があるのではないでしょうか。 思ったことを書くだけで終わらず、その先を見つけようとする、この集中力は、まさに言葉の力では? そういう風に私は読みました。田村隆一は、やっぱりいい詩人だと思います。
368 :
考える名無しさん :2000/12/12(火) 01:58
しかし、ならば後半の読みも相対化されるべきでしょう。実際には はずがない、などいって、絶対化されています
369 :
かめちゃん :2000/12/12(火) 10:39
>偽金子光晴様 「世界は存在しない。文学だけが存在する」って、本当に 究極の一言ですね。カッコええ・・・けど、女房すらも 「世界」の単なる一部として存在を否定するとゆーことか。 まさに 一喜一憂 会場騒然 阿鼻叫喚 淑女失神 という 感じの爆弾発言ですな(^^;)文学を志す者の業の深さの ようなものが感じられる重い一言だと思いますよ。 今思ったけど、「文学者の業の深さ」って、森鴎外が言って た「死んでも同じ小説を書き続ける」というのも、小説を書 く、という行為の暗い面を象徴的に表してるのかも・・・。 (暗い面って何、とか突っ込まれると困る私) へたれな感想ですみません(;;)ありがとうございました。
370 :
かめちゃん :2000/12/12(火) 10:48
はっ!! 一喜一憂 会場騒然 阿鼻叫喚 淑女失神 って、まんまこのスレやんけ(爆 「悪い例」についての予想 1 死んだ作家の作品であるに500ペソ 2 今をときめく大作家のもの、に9000ペソ ・・・わくわく(*^^*)
371 :
珍念 :2000/12/12(火) 12:06
「悪い例」についての予想 1桃水の作品◎ 2一葉の作品○ 3高橋源一郎の作品▲ 4「官能小説家」× しかしこれ、3以外なら結構面白いと思います。 >珍念 自画自賛うざい。 (自分ツッコミ)
372 :
偽金子光晴 :2000/12/12(火) 14:04
>368さん 相対化される「べき」とは、どういうことでしょう?「いろんな見方がある」ということは 「すべての」見方を提示しなければならない、あるいは、「いかなる」見方も相対的である「べき」 という意味ではないように思いますが・・・・・。「いろんな見方」とは、文学の場合、自分の見方(直感とか 先入観)のほかにも、見方が(1つでも2つでも)ある、ということを「想像する」ことができれば、十分だと思います。 「悪い例」についての予想 1 平野啓一郎 1両2分 2 「官能小説家」 30両 3 「国民の道徳」とか最近の保守系売れ筋 100両
373 :
偽金子光晴 :2000/12/12(火) 15:59
(第81回 「小説教室U 5」) 惜しいっ。「歴史」だ。やっぱりベストセラーを選んだか。二番煎じなり。
374 :
368 :2000/12/12(火) 23:28
>372さん はじめの質問に対して。相対化されていなければおかしい、ということです。 次に記された感想に対して。私もそう思います。この点意見が一致しないか もしれないとお思いなのはげしかねます。 最後に。おっしゃることは「文学の場合」に限りません。田村隆一の詩と西尾の 散文はうまい対比ではなかったのではないでしょうか。 予想はほぼ合っていましたね。皮肉ではなく、おめでとう。 僕は考え付きませんでした。
375 :
偽金子光晴 :2000/12/13(水) 00:51
>374=368さん 擁護に回っておいてこんなこといまさら何を言うと言われそうですが、実は私は 例の詩の後にある「物を書くときには『民主主義』でやらなきゃいけない。」という 言葉には、かなり引っかかっていたのです。「民主主義」という言葉が把握できていない からなのかもしれませんが・・・・・ 私は文学に限らず、あたうるかぎり人生は快楽主義でいきたいと思っているものですから、 「民主主義」には、ちょっぴり抵抗があるわけです(これまた誤解を招きかねないですが、詳細略)。 私の理解だと、「民主主義」ならば、確かにおっしゃるとおり、あの詩も特権的な絶対化を 免れていないと言わざるを得ません。この点、私の考えは発言と矛盾しているので、お詫びします。 ただ、快楽主義的に言うと、田村隆一のあの詩は、言葉のリズム、思考の官能性など、とてもいいと 思えたので、つい論争っぽい感じにレスをつけてしまいました。 それにしても、あの「民主主義」って、なんなんだろうな。多分、私のイメージする「民主主義」よりも、 本当の民主主義は大きな概念なんだろうな。と、ただいま考え中。
376 :
偽金子光晴 :2000/12/13(水) 16:22
(第82回 「小説教室U 6」) ・・・・と、書いていたら、その話になりました。このチャプターはかなり重要だと思います。
377 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/13(水) 16:32
そうですね。 インターネット社会における民主主義といった地点まで 広がるかもしれませんね、この問題は。
378 :
珍念 :2000/12/13(水) 19:59
一応、これは明治時代に桃水が一葉に話しているわけですから、 「明治時代の」「まだ輸入仕立てほやほやの」民主主義の話にしたいのだと思います。 が、ここ数日はどうも「現在の高橋源一郎による小説教室」になっているように 見えるので、やはり今の話になるのかな?その辺の力点がちょっくら曖昧ですね。 「わざと現在と混在させている」から「曖昧」へと傾いているような印象です。
379 :
吾輩は名無しである :2000/12/13(水) 23:59
明らかに今のところ桃水の文脈からずれています。例の女の子の 性格付けもほとんど別人になっています。さて、ひとりの王様が決めるのではなく、みんなで決める。たとえば 柄谷が決めるのではなく、古井が決めるのでもない。それは正し いし、無論彼らはそれをわかっているでしょうけれども、けれど も、多数決で決まったら従いましょうという発想が民主主義です ね。高橋さんはむしろ自由主義というべきではないのでしょうか。
380 :
偽金子光晴 :2000/12/14(木) 00:20
>379さんに「激しく同意!」(2ちゃん用語を使うのは楽しいですね!) それ以前の展開からも完全に浮いているし、いわゆるひとつの小説では なくなっているようです。 やっぱ、あれは「民主主義」っていうのとは違うんだね。多少、安心(自分の理解に)。 でもまあ、明日の展開を見守り対と思います。
381 :
吾輩は名無しである :2000/12/14(木) 00:30
朝日新聞に書くということは、きっと大変なことなのではない か、とつくづく思います。高橋さん、ほとんど命をかけてないで しょうか? でも生きてほしい。顔がいいよ。
382 :
考える名無しさん :2000/12/14(木) 00:35
朝日新聞に書くということは大変なことなのだろうと、つくづく 思います。高橋さん、ほとんど命をかけているのではないでしょうか。 生きてほしい。とにかく、顔がいい。だいぶ疲れているみたいだけれど。
383 :
吾輩は名無しである :2000/12/14(木) 00:37
朝日新聞に書くということは大変なことなのだろうと、つくづく 思います。高橋さん、ほとんど命をかけているのではないだろうか。 生きてほしい。とにかく、顔がいい。だいぶ疲れているみたいだけれど。
384 :
偽金子光晴 :2000/12/14(木) 15:53
(第83回 「小説教室U 7」) 面白いから基本的に文句はないんですが・・・・・ 「『おいらん』ってあの『おいらん』ですよね。」 「そうだよ。」 「じゃあこれ、いまでいう買春はそんなに悪いことですかっていう詩ですよね。」 「まあ、そうだね。」 「そういうのってよくないんじゃないですか?」 「いまでいう」って・・・・・・もう桃水でもなければ一葉でもないというのが、当然みたいになってる。単なる 「源ちゃん小説教室」だよ、これ。一葉はこの小説では六本木のクラブで働いて、ホテトルの小説を 書いてるんでしょ。それが「そういうのってよくない」はないでしょ。なんか女子大生みたいになってる。
385 :
名無しさん@1周年 :2000/12/14(木) 17:17
この連載を読んできて思うこと。 「批評家」の頭を持った人が「小説」を書くことの何たるか。
386 :
珍念 :2000/12/14(木) 18:44
な何と、「金子光晴」の詩が出てきたじゃないですか。
こりゃ偽金子さん大喜び!
と思って来たのですが、私の
>>378 の振りが続いているようなので・・・
失礼します。
387 :
偽金子光晴 :2000/12/14(木) 18:51
本物が出てくれば、ニセモノはまごつくだけでげす。
388 :
名無しさん@1周年 :2000/12/14(木) 19:09
結局、女の子をくどこうがための下心に満ちた文章講義だったって ことでしょうか・・・。でも相手はすぐに落ちない。 たしかにどんな文章も書き手のポジションというものを無視できな いとはいえ、やっぱねえ。
389 :
吾輩は名無しである :2000/12/14(木) 21:55
>>384 すごーく些細なつっこみですみませんが、夏子が働いてるのは「銀座のクラブ」じゃなかったですか。
六本木のクラブで桃水と再会した時は、閉店後に客(幸田露伴)とつきあって別の店に行く
いわゆる「アフター」だったんじゃないですか。(作中にその言葉が出てきた気がする)
あっ、今思いついたけど、「露伴と同伴出勤」って駄ジャレになりますね!
失礼しました!
390 :
偽金子光晴 :2000/12/14(木) 22:03
そうでした。銀座でした。「アフター」という言葉も出てきます。
391 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/14(木) 23:57
時代背景の件ですが、「死んだ作家は死んでからも書きつづけ なきゃならん」とオーガイが言った時点で、もう明治と平成は 渾然一体となってしまったわけですよね? つまり、ちょっとステロタイプの物言いになりますが、 「作家は死んでからも書きつづける」→「作者の手を離れたテキストは 新しい時代の読者の〈読み〉によって日々更新される」→「夏子=平成の女 であっても別に問題はない」ってふうに読んでいたので、 ぼくはそれほど違和感はおぼえないのですが。
392 :
偽金子光晴 :2000/12/15(金) 16:05
(第84回 「小説教室U 8」) ここ数年は知りませんが、私はかつて、ソープランドというところを、大いに楽しんだものでした。 ソープは他の風俗と一線を画していて、かつての遊郭的なものを、多分に残しているのです。 ところが、客の方は、抜ければいいとばかり思っている奴が、とても多いと聞きました。 女の人にも、やれればいいんだろ、みたいな態度の人が、高級店にもいたりしました。 これは、「おいらん」がいなくなったためだと、私は思っています。 「おいらん」がいなくなって、男も女も、より陰湿に、精神が下品になった、ように思えてなりません。 「おいらん」がいたときのことを知らないから、あくまでも想像ですが・・・・・。
393 :
珍念 :2000/12/15(金) 19:09
今日はまだ「話の途中」といった感じなので、特になし。 あっそうだ、「おいらん」の話で挿し絵が「らいおん」でしたね。 ・・・。
394 :
吾輩は名無しである :2000/12/15(金) 19:14
書き手は「性の哀しみ」をアリバイにしてゐませんか。私としては アリバイくづしに興味があります。 >391 小説がアナクロニズムを気しないでよいのは当たり前です。テキスト論 一般に解消すべき問題ではありません。そもそも時代小説のセリ フが現代日本語で書かれてゐる・・・ ところで「フランソワ−ズは今日はと言った」とあったら この「今日は」は日本語のコンニチハなのでせうか。それともボンジ ュールを和訳したものなのでしょうか。これがバルザックにある場合と フランス戦後小説にある場合でちがってきますが、後者の場合でも 二通りありますよね。
395 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/15(金) 19:35
>偽金子さん あのー、「おいらん」の話、そんなに不愉快でしたか? おいらんとは関係ないけれど、元「銀座のクラブ」勤めの室井佑月さんが 「青春と読書」で連載していた「六本木野望篇」が、このたび集英社から 刊行されました。ぼくは「青読」連載中からけっこう愛読していましたが、 この本の中で佑月さんは「ダーリン」に「文学とはなにか」について たびたび質問し、その勘違いぶりが読みどころになっています。 というわけで「小説教室」は「六本木野望篇」と併読すると、 面白さが倍増する仕掛けになっています。 ……とまあ、こんな指摘をしたからといって、ぼくは別に「鴎外がいなくなって、 現代作家は男も女も、より陰湿に、精神が下品になった」というようなことを 言いたいわけではありません。いまはまだ、こういう「仕掛け」にそれほど 目くじら立てる気もしないのです。
396 :
偽金子光晴 :2000/12/15(金) 20:28
>偽カルヴィーノさん 不愉快だなんて、とんでもない!私は今日の連載に同意しているつもりです。 あえて不愉快に近い気持ちなのは、「おいらん」がいなくなったことに対して、感じているわけです。 「遊び」というものにルールというか、品格がなくなったような気がするので。 だから私としては、「本物の」金子光晴と同意見なわけです。
397 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2000/12/15(金) 21:37
>偽金子さん 了解。ぼくの早とちりでした。
398 :
偽金子光晴 :2000/12/16(土) 16:17
(第85回 「小説教室U 9」) 実は今日、キオスクに夕刊を買いにいったとき、偶然、かつて愛していた人が 恋人と連れ立っている所に出くわしてしまいました。 そのあと今日の連載を見たら、「普請中」の、あの箇所でしょ・・・・・・ もう、なんだか、セツナクなっちまいましたよ。うまくいかないもんです。
399 :
偽金子光晴 :2000/12/18(月) 19:48
(第86回 「小説教室U 10」) 「言い訳の他にぼくたちが書くことはなにもないんだ。」 私の考えでは、もう一つあります。それは「自慢」ですが、それもまた「言い訳」に 含まれるものかもしれません。
400 :
珍念 :2000/12/18(月) 19:58
何だかこりゃまた、青臭い話になってきましたね。
401 :
吾輩は名無しである :2000/12/18(月) 23:20
所詮言い訳ということをわかっていることと、それに無自覚であること を違うとみるか、所詮同じと見るか。なかなか重要な区別だと思うのですが。 前者は脱構築的=批評的いえませんか
402 :
吾輩は名無しである :2000/12/18(月) 23:21
所詮言い訳ということをわかっていることとそれに無自覚であること を、違うとみるか、所詮同じと見るか。なかなか重要な区別だと思うのですが。 前者は脱構築的=批評的といえませんか
403 :
吾輩は名無しである :2000/12/18(月) 23:26
所詮言い訳ということをわかっていることとそれに無自覚であること を、違うとみるか、所詮同じと見るか。なかなか重要な区別だと思うのですが。 前者は脱構築的=批評的といえませんか。 功利性といっても同じです。人のためになにかをした場合、それを 自分がいいことをしたと思いたいという動機に由来するとして、功利的 だといいなすのは妥当かという問題です。
404 :
吾輩は名無しである :2000/12/19(火) 00:55
80年代の人みたい。
405 :
かめちゃん :2000/12/19(火) 11:03
「国民の歴史」を悪い例として取り上げたこの前の回を読みながら、ああ、この人 は覚悟を決めているんだと改めて思いました。漠然と感じていた「いやな感じ」が どこから発せられているのか、という説明のくだりは的確。それをあえて新聞連載 という形で問いてる高橋源一郎という作家を単に才能が枯渇したからパフォーマン スで売ってる、と見るか、零落作家のやっかみと取るかは読者や世間の自由でしょ う。でも、彼を本当に笑えるような作家って、今何人いるんだろうと思います。 源ちゃんは「漢」とは言えない気もするけど、真の「作家」である、とは言えるほ どの覚悟を持った小説家だと思いますよ。いや、それが世間一般の良識から見て妥 当かどうかは別として(おいらんの存在みたいなもんかな) だから、最近の連載読んでると名無しさんの心配ももっともだと思う(苦笑)
406 :
かめちゃん :2000/12/19(火) 14:04
文芸春秋12月号の「百年、百の名言」という記事(坪内祐三という 人が書いてる)に1908年を代表する鴎外先生の名言が!! その名言とは、「出歯る」だそうです・・・うおぅ、脱力(^^;) ではまたヒマがあったらここへ来ます。みなさんお元気でー(^^)/
407 :
偽金子光晴 :2000/12/19(火) 21:06
(第87回 「小説教室U 11」) 今日は一回で「紋切型辞典」と「マイ・フェア・レディ」をかけあわせたようなものになっておりました。 前に「これでまた作家志望者が増えそう」みたいなことを書きましたが、さあ、志望者の皆さんは、 これをどう取るのか・・・・・。
408 :
珍念 :2000/12/19(火) 21:22
でもまあ、アメリカの大学の創作科とか、日本のカルチャー・センター なんかは実際にそれである程度の実績があるんでしょ。漫画家なんかは たぶんそれ以上にシステム化されているだろうし、アメリカの映画業界、 日本のゲーム業界はもっとシビアなシステムの流れの中で創作している わけだから、ちょっと小説家志望が「傾向と対策」を知るくらいいいでしょ。
409 :
偽金子光晴 :2000/12/20(水) 16:13
(第88回 「小説教室U 12」) えー、久しぶりにコッテコテの描写が出てきて、いいなあ、なんて思ったところで、 なんと今年はこれで連載終了、年始は4日からだそうで。 ここんとこうまく感想がかけなくて自分の首を絞めている気分でしたが、お休みとなると 何となくさびしい感じです。 どうします、珍念さん、年末中間回顧でもやりますか?
410 :
珍念 :2000/12/20(水) 17:50
参りましたね。 このスレの取り柄は「毎日、何かしら動きがある」っちゅうそれだけ ですもんね。回顧するにも、うちは夕刊捨てちゃってます(済みません)。 私としては、 ・このスレ内でかつて出た話題を蒸し返してみる ・各自、この機会に明治文学に手を出してみる てなところですかね。 「年末年始は、この純文学を読め!」なんていう偽金子さんの独演会でも いいですよ。
411 :
偽金子光晴 :2000/12/21(木) 14:48
独演会なんて、ヒンシュクを買うだけでやんす。 まー、「過去ログ」に落とされない程度に、他の連載で気になったことなど書きつつ、 のんびり年末年始を過ごしませんか。
412 :
珍念 :2000/12/21(木) 18:56
そうですね。二三日に一度くらい、読んだ本とこの連載を関連付けたコメント なぞをチョコチョコと書いて下さいよ。私は毎日見ていますからね。
413 :
吾輩は名無しである :2000/12/22(金) 02:58
今日古本屋で「坊ちゃんの時代」1〜3部があったので、我が身の貧しさを鑑み、ハー
ン先生の痛々しい姿が悲しい第一部と、借金王啄木の童顔人生第三部を購入。セリス
冒険活劇の二部はあまり好きではないので置いておく。既に全巻図書館で読み終えた
ものの。
「まず、何といっても、ここに出てくる漱石がすばらしい。『坊ちゃんの時代』を
読んでしまうと、これ以外に漱石のイメージがもてなくなってしまうくらい説得力が
あるので」高橋源一郎【作家】「文学界」88年一月号より 以上帯より。
図書館にて「小説新潮」を手に取り、多くの作家の中から源一郎の名を探しページ
を開く。新聞の広告を見たため。うろ覚えで多分きっと絶対間違ってる気がするが、
「
[email protected] 」という感じの題の作品。
仕事に行き詰まっている作家がホテルでAVを観ていたら原稿催促の電話がかかって
きたり、打ちきりになった連載を気にしたり、ネットで売春サイトを見つけ電話して
女を呼んだらすごくいい女でびっくりしたりする話なり。
打ち切りになった連載とは官能小説家のことかと心配になる。心配したってどうにも
なるものでもないと心配やめる。女との応対場面が、どうもブコウスキー臭プン
プンするのは、最近自分がブコウスキーを多く読んだ為の気のせいだなと一人頷く。
笑ったのは荒俣宏云々の部分だけにとどまる。あとは山科けいすけの漫画のみ読んで
雑誌を棚に戻す。暇だから書いた今日の源一郎観察日記以上にて終わり。続く理由なし。
引用3行目 あるので→あるのだ 我鬱なりて逝って蟹食う。
415 :
吾輩は名無しである :2000/12/22(金) 09:10
こんにちは。前にカキコした「このスレの愛読者」です。 「小説宝石」の、室井ゆづきさんの連載エッセイ 「佑月、上ツキ、男ズキ」(ここに書くのがはずかしいタイトルだ)というのがあって 普段はフィクション風なのですが、今回は私小説風(?)に 「馴れ合いカップルのリフレッシュ作戦」とかいうテーマです。 先輩作家のダーリンも出てきます。「明治文学についてなんたら かんたら」難しいことを書いてるというのも出てきます。 ところで、新聞の連載小説って、普通はもっと年末ぎりぎりまでやりますよね? 現に朝刊の村田喜代子さんの(あれ面白いです)はまだやってるし。 夕刊のほうが紙面がかぎられてるからかしら?
416 :
珍念(いかりや風に) :2000/12/22(金) 13:14
「佑月、上ツキ、男ズキ」って凄いセンスですね。 ダメだこりゃ。
417 :
山師さん :2000/12/23(土) 01:53
なんかよ〜わからんけど高橋さんてすごいひとやってんね、 しらんかったですわ〜
418 :
偽金子光晴 :2000/12/23(土) 13:20
こないだ本屋で佑月の出産までの日記みたいなやつを立ち読みしたけど、 神経を逆なでされるようでした。生理的に合わないのだと思います。 だいたい高橋源一郎の女性の好みが、私にはまったく理解できません。 関係があったなかった含めて、高橋直子でしょ、佑月でしょ、伊藤比呂美でしょ。 で、小泉今日子が「凶暴な顔をしている」なんて言うんだから。私には伊藤比呂美の ほうが、よっぽど凶暴な顔をしていると思うだが。
なんだかんだ言っても無いと寂しいよ。
420 :
このスレの愛読者 :2000/12/24(日) 12:50
415です。 追加ですが、私は室井さんの小説をいっこも読んでいませんが 何となく「まるっきりダメダメな人」てわけじゃないような印象を持ってるんです。 以前たまたま読んだエッセイ(単発)はそこそこ面白かったし、 別スレ(別板だっけ?)の書きこみによれば、アンアンに連載していた 「ああ〜ん、あんあん」とかいうエッセイは面白かったそうです。 私はそれ読んだことないけど、このタイトルはけっこう秀逸と思います。 しかし自分が読んだ「上ツキ、男ズキ」に関しては、タイトル、中身ともダメダメでした。
421 :
吾輩は名無しである :2000/12/24(日) 14:04
ムロイユヅキには私も興味を持っていましたが 小説はともかくあの私生活バナシがもう苦手で苦手で。 この前婦人公論に 『赤ん坊の隣でセックスして、もっとこどもほしいから セックスした後精子が子宮までたどり着くように ダーリンが自分の足を持って逆さにして 振ってくれる、すると、寝ていた赤ん坊が泣き出したりする ああ幸せ。』 という感じの随筆を書いててマジで寒気しました。 性生活の話は見えないようにやってください。 しかも繁殖の話なんて性愛の話よりもっと最悪じゃない?
422 :
415 :2000/12/24(日) 21:29
>>421 た、たしかに、それはちょっとカンベンですね・・・
423 :
珍念(いかりや風に) :2000/12/25(月) 16:17
おい〜っす! 今日は週刊朝日の連載を立ち読みしましたところ、何と!読売では奥泉光が 「坊ちゃん忍者」を「官能小説家」と同時スタートで連載しているとのこと。 うらやますぃ〜。
424 :
偽金子光晴 :2000/12/26(火) 13:52
>>421 は、私も寒気がしました。佑月氏は、そういうことを書いて
それが、一体なんだと言うつもりなんでしょうか??
>珍念さん
奥泉光の「坊ちゃん忍者」は、噂は聞いていましたが、あんまり読む気がしませんでした。
だって、あの人、「吾輩は猫である殺人事件」の著者でしょ。あれは、ミステリーファンの眼から
見て、どうなんですか?
425 :
珍念(何だかよくわかんない1) :2000/12/26(火) 17:24
いや〜「我が輩は猫である殺人事件」は未読です。 済みません。 でも、連載小説を選択できるものなら、「坊ちゃん忍者」の方が楽しそう ですね。読売は、新聞としてはぬる〜い印象しかないですが。 読売といえば、今、ナベツネに関するノンフィクション読んでます。
426 :
偽金子光晴 :2000/12/27(水) 12:47
「吾輩は猫である殺人事件」と来て、「坊ちゃん忍者」。すると次が 「虞美人草が愛したスパイ」とかで、続いて「三四郎まかり通る」「猿の惑星・それから」なんて 続いたら、それはそれで、偉いけど。
427 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 10:31
「吾輩は猫である殺人事件」よんだけど本編の方未読で わけ分からんかったのでそのあと本編読んだ。 結果として今、本編しか覚えていない。 わけ分からんかったのは本編未読のせいではなかったようだと思った あれは去年の冬のこと
428 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 20:13
この冬休みは吾猫の再読と堕落論初読にトライします。 ムロイユヅキは枡野浩一がほめまくっているので、 なんとなく悪く思えずにいます。 官能小説家はおもしろいと思います。 意識してベタにしているような気がしますが。 斎藤美奈子のモダンガール論(マガジンハウス)、おすすめです。 以上、邦楽版住人より。
429 :
珍念 :2000/12/30(土) 21:47
今日は新宿の紀伊国屋書店(南口の方)に行きました。 で、大塚何とかが小説の書き方指南みたいな評論みたいな本を出していて、 帯が高橋源一郎でした。 報告おわり。
430 :
珍念 :2000/12/31(日) 21:59
今日はミステリ板の某スレが復活しているのを発見! 「珍念さん、見てますか〜」って、見ましたよ〜。 それにしても「ハンニバル」は普段本を読まない人も読んでる、希な本ですな〜。 厳密に言うと、あれはミステリでも何でもなくて、単なる「サスペンス調後日談」 ではないでしょうかね。
431 :
偽金子光晴 :2001/01/03(水) 14:57
明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 明日から再開ですね。なんだかんだいって、期待しています。
432 :
吾輩は名無しである :2001/01/04(木) 16:27
昨日の朝日新聞の広告によれと「官能小説家」の単行本の発売は9月みたいです。 (ちなみに村田喜代子さんの方は11月発売。なんで2ヶ月も違うんだろ?) あと広告を見た限りでは、副題の「−明治文学偽史−」は無くなっていました。
433 :
珍念 :2001/01/04(木) 16:32
>432さん 連載終了予定期日が違うからでは? 今日から再開です。 何と、挿し絵がしりあがり寿に変更されてます。 内容に関しては特別、良くも悪くもなっておらず、相変わらずでした。
434 :
偽金子光晴 :2001/01/04(木) 16:36
(第89回 「DJオーガイU 1」) 再開でございまーす! しかも今年からは、挿絵がしりあがり寿です。 さすがに上手いですねしりあがりさんは。絵だけで笑ってしまいました。 さて、明日以降の予想。タカハシさんは、「群像」に鴎外を売り込む。けど、 相手にされない。で、「文学界」に電話すると、編集者一同大喜び。なーんて。 >432さん。お、9月ですか。ということは、5月か6月くらいまで続けるってことでしょうか?
435 :
吾輩は名無しである :2001/01/06(土) 03:29
今日の分についてはまだ誰も何も書いてませんね。書くことがないのか。呆れて いるのか。自分としてはこういうやりとりはもう飽きました。 「その時代にいるはずのない人間が堂々とそこにいる」という現象は、そこにいる 説明が何もなされない方がいい感じだと思うのですが。一々矛盾へ突っ込みや説明 をされると冷めてしまいます。 別に鴎外が現代のバーで酒飲みながらグダグダ言ってるのに理由なんてつけなくて いいじゃん、と。
436 :
珍念 :2001/01/06(土) 12:31
>435さん 激しく同意。 とりあえず「もしも、現在の日本の文壇に鴎外が入ってきたら」的な流れ で、結局また「現在の日本の文壇を批判する」ことの繰り返し以上のこと は期待できそうもないですね。タカハシ氏の「妻」がどうした、「〆切の 言い訳」がどうした、ってなお話はもう結構。 「理由なんてつけなくていいじゃん」的な小説として、ちょうど今、山田 風太郎の明治ものを読んでいる所なので、これお薦めです。
437 :
偽金子光晴 :2001/01/06(土) 14:00
>435さん、珍念さんに同意です。 SFのみならずミラン・クンデラの小説にゲーテが出てきたり、それも 10年以上昔の話でしょ、今更架空の森鴎外が何やったって驚きもないし、 ましてや文壇ムラ社会の会話なんて、どーでもいーって感じ。 珍念さんの山田風太郎は年を越しましたね。私はヴァン・ダインやクイーンを 生まれて初めて読んで、堪能しています。ミステリは別な意味で「理由まみれ」 なわけですが、その面白さはまた格別です。
438 :
吾輩は名無しである :2001/01/06(土) 14:48
源一郎さんのことが、だんだん、気の毒に、なって、きました。
439 :
珍念 :2001/01/06(土) 16:44
>偽金子さん おお、ミステリ黄金時代初体験とは羨ましいです。これを機にSFなんかも 読んでみては如何。80年代のSFは、当時ほとんどチンプンカンプンだった のですが、今読むとよくわかったりしている私です。山風の方は最近やけに 盛り上がっているので、いつでも横レスして下さいよ〜。今日なんか62歳の方 が来てくれてたりして。 >438さん 激しく同意。 あと30年後に、 高橋源一郎・・・作家・ブックエッセイスト。「さようなら、ギャングたち」で80年代にデビュー、 「優雅で感傷的な日本野球」で第一回三島賞受賞。 という二行でお終いの作家になっていれば御の字と言ったところでしょうか。
440 :
吾輩は名無しである :2001/01/06(土) 19:39
>珍念さん 通りすがりの者ですが、山田風太郎の明治もののうち、 おすすめ(気に入った作品)はどれですか?教えてください。 当方、エッセイと忍法帖(一部)しか読んだことのないのですが。
441 :
偽金子光晴 :2001/01/06(土) 19:54
(第91回 「DJオーガイU 3」) 438さんのツブヤキがすべて。気の毒。 作者の意図とは(多分)違うところで、つくづく「既成文壇はもうオシマイだ」 という気がします。何か全く新しいところから始めないと、文学はダメではないでしょうか? その「何か」が見当もつかないから、私もダメですが・・・・・ >珍念さん SFは一応、おさえるべき所はおさえているつもりです。私は、世界に胸を張って 紹介できる戦後の小説家は、古井由吉と小松左京だけ、と考えていますから。 (山田風太郎も入るかもしれない。大江健三郎は、両者に比べると、イマイチ) クイーンは年内で「X」「Y」「Z」「最後の事件」を一気に読破。「Yの悲劇」は 20世紀文学の金字塔として残る作品と思いました。これまでの不明を恥じてるところ。
442 :
珍念 :2001/01/06(土) 21:50
>440さん 駄目駄目、私は山風超初心者なんですよ。ヤフーで初心者山風ファントピック を作って、私以外はみんな上級者状態であります。そちらを参考にしていただけ れば、明治物の指針がつかめると思いますよ。ホント、謙遜抜きで、超初心者なんです。 昨日から「警視庁草子」読みはじめて、実在・架空の人物入り乱れ捕物帖を堪能してます。 私とあなたはほぼ同じ状態だと思うので、あっちに是非来てくださいよ。 >偽金子さん 「Yの悲劇」は、犯人もトリックもわかっていてなお巻き込まれてしまう、異様な磁力を 感じる数少ない作品と思います。
443 :
このスレの愛読者 :2001/01/06(土) 22:12
こんばんはー。「ミステリ板の某スレ」にも書き込んだ「愛読者」です。 山田風太郎の明治もの大好きです。「警視庁草紙」はぜひぜひ、 珍念さんや偽金子さんの感想教えてほしいです。 (私は特に「幻談大名小路」にガーンとやられました) ミステリ好きなら「明治断頭台」、幻想色なら「幻燈辻馬車」でしょうか。 ちくま文庫の「山田風太郎明治小説全集」は全部読みましたが、 忍法帖を読んでいない(多分そっちはついていけない気がする)ので、 風太郎ファンを名乗るのは心苦しいのですが。
444 :
珍念 :2001/01/06(土) 22:42
>443さん あちらでもこちらでも有り難うございます。 「警視庁草子」は一週間以内に読み終えることをここにお約束いたします。
↑読み終えるだけでなくて、感想も書きます。 しかし高橋源一郎を無視しても、どこからも叩かれなさげな雰囲気 になって参りましたね。
446 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/01/07(日) 00:33
ありゃ? 久しぶりに覗いたら山風スレに変わってますねー。 『続・舞姫』を書き始めたはいいが、冒頭の一行目で懊悩する鴎外。 平成の「言文一致」文体で書き上げた第一稿を編集者にぼろ糞にけなされ、 茫然自失の鴎外。その辺りを早いとこ読みたい気分ですが……。
447 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/01/07(日) 00:36
ありゃ? 久しぶりに覗いたら山風スレに変わってますねー。 『続・舞姫』を書き始めたはいいが、冒頭の一行目で懊悩する鴎外。 平成の「言文一致」文体で書き上げた第一稿を編集者にぼろ糞にけなされ、 茫然自失の鴎外。その辺りを早いとこ読みたい気分ですが……。
448 :
珍念 :2001/01/07(日) 02:05
>偽イタロ・カルヴィーノさん いや、たまたま本日は「新春特別・山風デー」だったということでご勘弁を。 明日からまた戻しましょう。
449 :
偽金子光晴 :2001/01/09(火) 16:35
(第92回 「DJオーガイU 4」) 「あんたが朝日新聞でやってる連載ね、あれ、つまんないよ」 「よくいわれますけど。どこがつまんないんですかねえ」 「あんた、小説のこととか作家のこととか書いてるけど、そんなの、ふつうの読者は興味持たないんだよ(以下略)」 第1段階の感想:「つまんないって書くこと自体がつまんない」 しかしこれは「例によって例の如しの感想」なので、もう一回考えて、 第2段階の感想:「つまんないよ、と言われてることは判ってるよ、と読者にサインを出しておいて、 また平気で「つまんない話」を書いているのは潔い」 でも、これもこの小説にはアリガチな感想。 そこでフッと出てきた、第3段階の感想:「小説のこととか作家のこととか、書くならもっと書いてよ」 これだ。この連載、作家のことや小説のことに興味ある読者にとっても、食い足りない。そこが問題では。
450 :
珍念 :2001/01/09(火) 17:23
きついですね。アンケートなんかで、本を「わりと読む方」「よく読む方」 ってな感じで答える10代後半〜40才くらいまでの読者にとっては、全く 物足りなく思われるでしょうし、「ふだんはあまり読まない」以下の読書量 の人にとっては、面白くないどころか現在も未来も読まれないでしょうね。 かろうじて期待したいのは、鴎外の言動です。 それだけが楽しみと言えば楽しみ。
451 :
吾輩は名無しである :2001/01/10(水) 12:24
>>450 珍念さん
「ふだんはあまり読まない」人ですが、面白く読まさせてもらってます。
僕はほとんど読書しない人ですが文学板に出入りしていて、
いつか小説を書いて一発当ててやるとか考えて
久美沙織の「新人賞の獲り方教えます」を読んでるようなイタい人なのですが、
この小説はそんな僕にピッタリです。
ちなみに僕の最近(ここ1年)の読書履歴はこんなところです。
村上春樹「TVピープル」1979年のピンボール」「パン屋再襲撃」「村上朝日堂の逆襲」
「風の歌を聴け」「世界の終りとハドボイルドワンダーランド」(読み途中)
高橋源一郎「ペンギン村に陽は落ちて」「ジョン・レノン対火星人」「優雅で感傷的な日本野球」(中断中)
村上龍「共成虫」「コインロッカー・ベイビーズ」(どっちも字が多すぎて挫折)
柳美里「女学生の友」(少年倶楽部の方だけ)
夏目漱石「三四郎」
東野圭吾「鳥人計画」
自分ではかなりイタイ読書履歴な気がしますが、
こんな僕にはこの小説は非常に興味深く、結構面白いです。
452 :
吾輩は名無しである :2001/01/10(水) 13:10
高橋さんは、漢字の字体の問題をやっておられたのでしたっけ? 「鴎外」は、新聞では、ちゃんと「品」になっていますね。鴎外が 選ばれた一つの動機ですかねえ。 私も、鴎外が何をいうかに興味があります。。めちゃくちゃ に見えて実はまともな、そして小説でなければ書けない、鴎外論にな っていることを期待したい。
453 :
珍念 :2001/01/10(水) 14:03
>>451 さんは、久々に現れた「面白い派」として貴重な存在ではないでしょうか。
ちょっと嫌味っぽい感じになってしまいましたが、あなたのような方から「今日は
こういう所が面白かった!」と書いていただければ、またあれこれと色々な話が広がる
と思いますよ。
454 :
偽金子光晴 :2001/01/10(水) 17:44
(第93回 「DJオーガイU 5」) 「ビューテフルライフ」みたいに終わる「明暗」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 それは、ともかく・・・・・・・・・・・・。 「あいつらの前だと、なにもかも見透かされてる感じがする。」っていうのは、判る感じです。 以前、いわゆる「不倫」をしていたとき、「それから」を読んで、ゾッとしたことがあります。 鴎外では、「百物語」なんか、いやですねえ。
455 :
珍念 :2001/01/10(水) 19:09
「百物語」はいいですね。 何かその場に乗れない「傍観者」ってやつでしょ。 いわゆる落伍者とか、精神分裂症とかモラトリアムとかヒッキーとか からはほど遠い感じの「実人生の成功者」っぽいイメージの鴎外が ああいう感覚を書いていたので、読んだ当時驚きました。他の作品でも よく言ってますけどね。 これが谷崎や乱歩だと、退屈→よ〜し、変装だ!とか、 退屈→よ〜し、屋根裏に入ろう!とか変な料理比べとか、こうなりゃ椅子に 入ろう!とか、いろいろあるんですけど、鴎外は省察して終り。大人やね。
456 :
偽金子光晴 :2001/01/11(木) 19:25
(第94回 「DJオーガイU 6」) 今日のは、ちょっとムッとしました。アララと思ったり激怒したことはあったけど、 ムッとしたのは初めてじゃないでしょうか。 「それにしても、どうして本なんか読みたがるんだ? おれにとっては、それはどうしても解けない謎の一つだ。 あと、長嶋の投手起用も。ああ、あと森首相も追加。」 って書いてあるんだけど、そりゃーねーだろー、小説家だろーテメーよー、って(けだるい口調の)感じ。 んーなこといってっからよー、誰も読まねーんじゃねーかよー。 そんな根性で書いてるヤツの小説なんか読みたくもねーしよー。読ませんじゃねーよー。 「あんなもの仕事だからイヤイヤ書いてるだけじゃないか。」ってさー、いやならやめろよ。 でも、多分、ゲンちゃん、演技してるんだと思いますけれども。 455の珍念さんが挙げている乱歩や谷崎は、やっぱり元気があるんですね。 そういう元気がある人って、現役では山風くらいしか思いつきませんね。 純文学では、はっきり言って、皆無では(島田雅彦や町田康を含めて)。
457 :
珍念 :2001/01/11(木) 20:01
元気かあ。 このスレもそうですけど、「つまらない」「退屈」って言っていると、 だんだん元気がなくなりますね。 やっぱり「いやならやめろよ」という気分はわかりますが、カラ元気でも いいから景気よく行きたいものです。 でも難しいですね。 安吾なんかは「辛い」「せつない」ってことを書いていても、読んでいる側 は元気が出たりしますけど。 まあ、あんまり期待せずノンビリ構えましょう。
458 :
吾輩は名無しである :2001/01/11(木) 23:22
群像今月号の奥泉光との対談を読むと、源さんは近代文学にこれっぽっちの 愛情も感じてないのかなと不安に。でも幾ら明治を舞台に書いたところで 源さんが今書いているものは現在の文学でしかありえないし。 「二人同じ日に始まった新聞連載小説」について語られなかったのも寂しい。
459 :
偽金子光晴 :2001/01/12(金) 20:29
(第95回 「ヰタ・セクスアリス 1」) いよいよ漱石が登場です。 やっぱ、明治文学のパートはいいなあ!と思いました。同じ人が書いているのかと 思うくらいです。 今日の分を読んで、江藤淳の「漱石とその時代 第4部」を調べてみたところ、 「門」の次に朝日新聞に連載されたのは、確かに長塚節の「土」で、その次は 小栗風葉の「極光」という小説だそうです。さらにその次は、本来は漱石の番だったけど、 「修善寺の大患」があったために、森田草平の「自叙伝」が連載され、漱石はその次の 「彼岸過迄」まで連載はしなかったとか。以上、予習でした。
460 :
吾輩は名無しである :2001/01/13(土) 02:53
今日の分を読んで、江藤淳の「漱石とその時代 第4部」を調べてみたところ、 「門」の次に朝日新聞に連載されたのは、確かに長塚節の「土」で、その次は 小栗風葉の「極光」という小説だそうです。さらにその次は、本来は漱石の番だったけど、 「修善寺の大患」があったために、森田草平の「自叙伝」が連載され、漱石はその次の 「彼岸過迄」まで連載はしなかったとか。以上、予習でした。
どーでもいい話で申し訳ないけど、sofmapで買い物したレシートをいまふと見たら、 「販売担当: 金子光晴」って書いてあった。
462 :
偽金子光晴 :2001/01/13(土) 18:55
販売担当の金子です。 (第96回 「ヰタ・セクスアリス 2」) 今日はひとつ勉強しました。「魔風恋風」という小説のタイトルだけは知っていましたが、 これが「まかぜこいかぜ」と読むことは知りませんでした。「マフーレンプー」って読んでました。 ところで、460は、これは、2ちゃん用語で言うところの「コピペ」ですか。
463 :
珍念 :2001/01/13(土) 19:32
鴎外は何となくエキセントリックな性格で描かれているようですが、 漱石はわりかし本物に即しているような感じですね。 460はよくわかりませんね。コピペというのは2ちゃん用語でなく 一般的に使われている言葉ではないでしょうか。 宿題になっていた山風の明治物に関しては、「本質的には忍法帖と同じ」 という印象ですね。破天荒な奇想、アクション、エロ、構成力、謎解き、 歴史に対する眼、みな同じです。どっちが読みやすいかと言えば忍法帖 だと思いますが、忍法帖を読んでいる方なら抵抗なくすいすい読めると 思います。個々の作品の優劣に関してはまだ何とも言えません。
今日小田急線でロングヘアの超美人が「群像」の対談を 非常な熱心さで読んでいました。 源ちゃん捨てたもんじゃないじゃん、って思いました。 連載も少し持ち直してきてるし(笑
465 :
偽金子光晴 :2001/01/15(月) 20:06
(第97回 「ヰタ・セクスアリス 3」) 「坊ちゃん」に、「女子高生と自転車」という組合せがある、と書いてあったので、 ホンマかいなと思い、当該箇所を調べたら、ちゃんとありました。 新潮文庫では、 「半可の英語でペラペラと、I am glad to see you」のところに注がしてあるので、 原典のバイオリン演歌でも出ているのかと思ってみたら、 「I am glad to see you(英) お目にかかれて嬉しいの意。」だって。わかっちょる!
466 :
珍念 :2001/01/15(月) 22:35
もう連載開始から4ヶ月以上経ちますけど、何となくまだ「本題」に 入っていないような気がするのは私だけでしょうかしら。 今、全体の半分くらいの所かな。 そういえば某所で、「連載は4月まで」と読んだ気がします。 どこだっけか。 ところで、連載が終ったらその後、このスレの「続編」的なものを やりませんか?>偽金子さん
467 :
珍念 :2001/01/15(月) 22:42
連載開始から4ヶ月、何となくまだ「本題」に入っていないような気が する今日このごろです。
468 :
珍念 :2001/01/15(月) 22:44
あれ〜? 466が書き込まれてなかったので、ショートヴァージョンを書いたら、 今度は二つとも書かれていますよ。変なの。
469 :
偽金子光晴 :2001/01/16(火) 16:50
(第98回 「ヰタ・セクスアリス 4」) 「魔風恋風」読みてえ〜!と、今日はつくづく思いました。 「貴方ウヲツチされててよ」とか「警戒警戒(コーシアスコーシアス)」とかくらいなら、 きっと本当にそう書かれているんだろうな。「そんな方、超(スーパー)嫌だわ」は、ツクリ だろうけれど。 >珍念さん 「本題」には、最後まで入らないんじゃないかと、最近は予想しています。 「続編」は、私はやる気マンマンです。どんなスレッドにしますか? 「高橋源一郎よ目覚めよ」「大江健三郎の方が若々しいじゃねえか高橋源一郎!」 「高橋源一郎が誉める作家は軒並みダメになるのは何故か?」 「もう高橋源一郎には任せられない」「それでも高橋源一郎しかいないんじゃないか」 「高橋源一郎の身体を通り過ぎていった女たち」 どれもネタっぽいですね。文学っぽいのがいいです。
470 :
珍念 :2001/01/16(火) 20:12
いや、源の字はもうどっかに逝ってもらうということで・・・ 私はこのスレで「毎日ちょっとずつ読んで、ちょっとずつ感想を書く」 形式に目覚めたので、このまま次の連載小説へ続けてもいいです。 ただ、(どんな作家が次に来るかが現在の時点ではわかりませんが)多少 マイナー・チェンジが必要かなと思って、あれこれ考えてはいます。 私はもう少し「予想」の面を強化した方が面白いかな〜と思うのです(例え ば点数制にするとか)。 また、2ちゃん以外の場所でやるとか、などなどです。
471 :
偽金子光晴 :2001/01/17(水) 16:51
(第99回 「ヰタ・セクスアリス 5」) 「霞亭も駄目、天外や風葉も駄目、長谷川さんももういないとなると、いったい、誰に 連載を頼めばいいのだろうか」 (以下、予想) 「そうですね、風葉じゃないですか」 「ギャフン」ちゃん、ちゃん。 >珍念さん なるほど。毎日ちょっとずつ読むのは、確かに面白いですね。 あるいは、週刊誌とかでもいいかもしれません。いずれにせよ、ネタにもってこいの 何かがないと。私は夕刊しか買っていないのですが、朝刊の方は、新しいのになりそうですか? あるいはこのまま、次の夕刊の連載を点数つけるっていうのでもいいでしょう。 でも、できれば、2ちゃんでやってほしいです。
472 :
珍念 :2001/01/17(水) 18:58
「ネタにもってこいの何か」というのが難しいですね。 次の夕刊小説が第一候補になりますが、全然知らない人かもしれない ですしね〜。 もはや「ほぼ二人」状態でもあんまり叩かれないようなので、やっぱし 2ちゃんでもいいですかね。 ちなみに朝刊の方は読んでいません。すまそ(2ちゃん用語?)。
473 :
珍念 :2001/01/17(水) 19:00
肝心の官能小説家のことを書き忘れましたけど、 明日はビシッと決めてほしいですね。 明日の今ごろは、「おお〜!そう来るか!」と思いたいです。
474 :
このスレの愛読者 :2001/01/17(水) 22:33
お二人の蜜月に割りこんじゃう、不粋な私。 で、「誰に連載を頼めばいいのだろう」の予想ですけど、 ま・さ・か、 「高橋源一郎」ということになって、「官能小説家」が 実は明治の朝日新聞の連載だった、 これまで外枠と思ってた「作家タカハシ」の部分が作中作だった・・・ なんてこと、ないですよねー?
475 :
珍念 :2001/01/18(木) 09:17
>このスレの愛読者さん その予想、いいですね! まっしぐらに自己正当化の演説が始まったりして。 しかし、その予想が外れる方に50ペセタ。 私も予想をすると、「今の読者は我々の予想するほど単純ではない、読者の喜ぶ ものを予想して書くのではなく、自分自身が切実に書きたいと思うものをこそ」 みたいな感じかな。
476 :
吾輩は名無しである :2001/01/18(木) 12:26
はっきり言ってこのスレはコテハンが幅を利かせ過ぎだ。 俺みたいなヒッキーが書き込みづらい。 できれば次回は2ch以外の場所でやってくれ。
>>476 お前みたいな奴のためにあるスレじゃないだろ。
書き込みづらいならどこかへ逝け(お前が)。
478 :
偽金子光晴 :2001/01/18(木) 17:22
(第100回 「ヰタ・セクスアリス 6」)
>>474 は最高の予想だったのに、高橋源一郎はマジでした。
森鴎外の「渋江抽斎」は、どこに連載していたんでしたっけ?
えー。476さんのように思いつつ私などを苦々しく思ってらっしゃる方も
少なくないのかもしれませんが、私も、そして恐らく珍念さんも、別に「幅を利かせている」
わけではなくて、単に毎日書くのが面白いだけで、そんな人がたくさんいる必要もないし、
いろんな人がどんどん参加することを待ちわびています。
479 :
珍念 :2001/01/18(木) 18:48
「現実」というのは、すごくいい答だと思いますが、そうすると 今までの鴎外のキャラクターとか、 今までの「官能小説家」とか、 今までのタカハシ氏がぶつくさ言っていた文壇批判とか、 その辺がノーガードになって、突っ込み放題じゃないですか。 ノーガード戦法のクロスカウンター狙いと見たね、あたしゃ。 このスレもそうかもね。
480 :
偽金子光晴 :2001/01/19(金) 16:11
(第101回 「ヰタ・セクスアリス 7」) 「鴎外は狂っていた。」 いいなー。魅力的だなこのイメージ。 「言われてみれば」だけど、確かに鴎外って、どこかおかしい。 どこかで読んだ話だけど、「渋江抽斎」が新聞の読者を減らすほど不評、ていうか 思い切りシカトされていたにもかかわらず、「鴎外先生にそんなこと言えない」と 新聞社がすくんじゃって、鴎外は平然と「井沢蘭軒」「北条霞亭」と書きつづけていったとか。 やたら奇人・狂人ぶった健全野郎がのさばる文芸(ていうか、アート全般)の世界で、 一人真実のキティ(2ちゃん用語!)だった鴎外・・・・・か?
481 :
珍念 :2001/01/19(金) 18:59
狂っていながら明晰、かっこいいですね。しびれますね。 ううむ、ひょっとして盛り上がってきているのかも知れない。
482 :
ことほぐ。 :2001/01/19(金) 22:05
たしかに江戸時代にも性的なものが露骨に書かれたわけだけれども、 自然主義文学においては、性的なものが、これが人生の真実だという かたちで提示される。一種の暴力ですね。鴎外はこの倒錯性をわかっていた・・・ かがやかしい高橋さんがかえってきた!
483 :
偽金子光晴 :2001/01/20(土) 16:08
(第102回 「ヰタ・セクスアリス 8」) 「そこらに歩いているふつうの女子高生を買うのです。買いたくて、買いたくてたまらなくなるのです。そして、 彼は伝言ダイヤルとかテレクラという言葉を口に出した。」 あーあ、やっちゃったよ。珍念さんの期待も一気に崩れる恐れが・・・・ だいたい高橋源一郎にとって「風俗」っていったら「フーゾク」しかないのか? しかし、482の「ことほぐ。」さんの視点で考えれば、まだ期待はできるハズ。 でもなあ。私、「ロリ」って本当に嫌いだから・・・
484 :
珍念 :2001/01/20(土) 18:17
実は私、伝言ダイヤルのシステムをよく知らないのであります。 何となくはわかりますけど、何となくしかわからない。
485 :
名無しさん@1周年 :2001/01/20(土) 18:28
どうなんでしょう。高橋さんは、 こんな不道徳な連載小説は中止せよ という世論が起こってくるのを待っているのではないでしょうか。 「高橋源一郎の連載の中止を求めるスレッド」を立ち上げようかなあ。 たしかにPTAなどが文句の一つもいわないのは、まずいのではないか。 言いたいのはつまり、「うるさがた」が一定割合いるべきでは、ということです。 柳の小説でも、たいした物議はかもさない・・・
486 :
吾輩は名無しである :2001/01/20(土) 23:14
「坊ちゃんの時代」第三部大好き人間としては、石川啄木のことなのかなとか思ったり。
487 :
吾輩は名無しである :2001/01/22(月) 20:24
おめでとう。ご名答でしたね。
488 :
偽金子光晴 :2001/01/22(月) 22:16
(第103回 「ヰタ・セクスアリス 9」
>>486 さん、予想的中!どうして判ったんですか?「坊ちゃんの時代」を読んでいない
ので。教えていただければさいわいです。
(今日の感想)
「ほんとうのところ、ぼくには心なぞないのではないかと。」
金で女子高生を買っていれば、これは別に、当たり前のことではないかと。
ここでの啄木は、テレクラの女子高生に何を期待しているんでしょうか?それを考えると、
いつかのレスにあった、「高橋源一郎くらいセンチメンタルな人はいない」という指摘を
思い出します。「ゴーストバスターズ」の、「私、魂を殺しちゃった」以来続いている
このセンチメンタリズムは、一体どう考えればいいのか。
テレクラで女子高生を誘い出しておいて、まじで「出会い」とか求めているとしたら、
心得違いも甚だしいと思うのですが。
489 :
珍念 :2001/01/22(月) 22:40
偽金子さんおっしゃるところの「心得違い」が大き過ぎて、ついて行けなくなって きたような気がします。あと2〜3日くらいで夏子再登場を望みたし。
490 :
486 :2001/01/22(月) 23:20
―(前略)予の求めたのはからだも心もとろけるような楽しみだ。しかし それらの女はやや年のいったのも、まだ16くらいのほんの子供なのも どれだって何百人、何千人の男と寝たのばかりだ(中略)予はますます イライラしてきた。そしていっそう強く手を入れた。ついには手首まで 入った。女はそのとき目を覚ました。そしていきなり予に抱きついた。 「あーあーあ うれしい もっと もっと あーあーあ」(後略)― 以上「『坊ちゃん』の時代」第三部に載ってたローマ字日記から抜粋して た分の抜粋。強く印象に残っていたところなんで。 疑問。 「『坊ちゃん』の時代」大好きを公言していた源さんが、敢えてそれと かぶる漱石-啄木ラインを持ってきたのはなぜか? 桃水を語り手に持っ てきたのは「坊〜」とは違う切り口から明治文壇を見るという意図だと 思っていたのですが。
491 :
吾輩は名無しである :2001/01/23(火) 10:02
このスレの品位を落とすような書き込みですみませんが、今出てる「小説宝石」の 巻頭グラビアページに「フォト&エッセイ」というコーナーがあり、 作家が自分で撮った写真に文章をつけるページらしいのですが、今回は室井さんで 被写体は室井さんのお子さん、生後3か月くらいの時のフルヌード。 うつぶせで、大股ひろげて(赤ちゃんですから当然です)寝てる姿を お尻のほうから撮ってあるため、顔はほとんど見えませんが この写真のポイントは何といっても非常に立派な「玉袋」(<原文ママ)。 なんでも、あまりの立派さのため、脱腸の疑いをかけられ (腸の一部が袋の中に入ってしまうことがあるんだそうです) 医者や看護婦にしょっちゅう揉み揉みされて調べられ、どうやらそれが癖になり 恍惚の表情を浮かべる。困ったもんだと思いつつ、ついつい喜ばせようと そこをいじってしまう私…… といったような文章でした。ご興味のある方はどうぞ!
492 :
珍念 :2001/01/23(火) 13:20
>491さん 品位なんて、お気になさらずにどうぞ! しかし「そこをいじってしまう私」って・・・
493 :
491 :2001/01/23(火) 16:33
書き忘れましたが、上の文章のタイトルは 「一物に一抹の不安」でした。 「官能小説家」のほうは、前に珍念さんが書いていらっしゃった通り 4か月もたつのにちっとも核心に入りませんね。 時々ちょっと斬新な視点やら、ちょっとかっこいい文章が混じるけど いくらなんでも少しは収束してくれないことには……
494 :
偽金子光晴 :2001/01/23(火) 17:04
(第104回 「ヰタ・セクスアリス 10」) とうとう鴎外先生、自分で伝言ダイヤルに電話をかけてしまいました。 そこで予想! この伝言ダイヤルで、鴎外は一葉に出会うッ! それでいっきに「収束」に向かうの、じゃー! ついでに、いっぺん使いたかった2ちゃん用語をはじめて使うぞー。 室井佑月は、逝って良し!!!
495 :
珍念 :2001/01/23(火) 20:09
>室井佑月は、逝って良し!!! ゲンチャンモナー(ワラ・・・という気分ですが、予想に関しては、ちょっとそれ以外の 可能性は考えにくいですね。491さん、偽金子さん、珍念の夢と期待を乗せて・・・ 明日はいきなり「作家にして母 ムロイさんの日常 1」だったりして。
496 :
偽金子光晴 :2001/01/24(水) 18:38
(第105回 「ヰタ・セクスアリス 11」) 今日は笑いました。 「お食事おごってくれて、買い物とかしてくれて、月に四十円ぐらいくれる人、メッセージください。」 「身長は五尺五寸ぐらい。バスト二尺八寸、ウエストは秘密、ヒップは二尺七寸ぐらいで けっこうルックスには自信があります。それから、よく、松井須磨子に似てるっていわれます。」 「ヰタ・セクスアリス」の章は、多分明日かあさってには終わる。 それまでに一葉、いや、夏子、出てきてくれー! 「作家にして母ムロイさんの日常」だけは、まじカンベンしてくでー!!! 「生まれたばかりの息子は、キンタマがでかすぎるのであった。 触ると恍惚の表情を浮かべるのであった。」いやだーーーー!!
497 :
珍念 :2001/01/24(水) 19:13
うう〜ん、私はけっこういろんなお笑い投稿サイトにも行っているので ちょっと・・・。 明日かあさってに期待します。
498 :
吾輩は名無しである :2001/01/25(木) 17:26
まだ出ませんねー、夏子。 しかし、樋口一葉を魔性の女にして「明治文学偽史」を、という発想は魅力的だけど、 モデルが露骨に「あの人」ってところが……
499 :
偽金子光晴 :2001/01/25(木) 17:57
(第106回 「ヰタ・セクスアリス 12」) >498さん そうなんですよお。 今日でこのチャプターがオシマイになる可能性も、ないわけじゃない感じですよね。 でも「はじめて」会った少女、がサリナなんでしょ。二番目に夏子に会うかもしれないし。 それから、このサリナてのが本名は夏子なのかもしれない。 もしかして、すっごく空しい期待をしているのだろうか?と思ってしまいます。 >珍念さん。 私もこの連載が終わったら、ミステリ板、いってみようかな。 「純文学オヤジが1から始めるミステリ入門」とかいうスレッド作ったら、乗ってくれます?
500 :
珍念 :2001/01/25(木) 18:15
>偽金子さん その内容でやるのであれば、ヤフーの方が続くのではないでしょうか。 テーマが何であれ、また、私が書く・書かないに関係なく、2ちゃんで 細く・長く続けるのは難しいと思います。
501 :
偽金子光晴 :2001/01/26(金) 16:17
(第107回 「ただいま連載中 1」) あーあ、終わっちゃった、鴎外。 でもなんだか、この「ただいま連載中」っていうタイトルは、何かを匂わせますね。 期待したらいけないこの連載ですが、まあ見守っていこうと・・・・ しかし、この連載で期待をはぐらかされたのって、通算何回くらいでしょうねえ・・・・
502 :
珍念 :2001/01/26(金) 19:36
小説書きたくない〜会社・学校行きたくないという流れ、内容、文章、 いずれもきついです。新人の作品として、こういう冒頭の小説が高橋氏 のもとに送られてきたら、いったい何と評するか聞いてみたいです。
503 :
世も゛末ぢゃあ゛ :2001/01/26(金) 22:52
文章の弱度たるや。筋肉弛緩剤・・・・・
504 :
吾輩は名無しである :2001/01/26(金) 23:56
世間と戦うつもりでいたが結局は文壇向けの小説に 成り下がりましたとさ。ああ、小せえよ、つまんねえよ。
505 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/01/27(土) 00:23
ったくほんとに、あーあ、ですね。 「ただいま連載中」とすることで、この物語の「語り手」が またまた多重構造になったわけですが、うーん、そんなこと ほんとはどーでもいいのに……。ため息ばかりです。 「ヰタ・セクスアリス」の「彼」と「ぼく」、そして「連載中」の 「おれ」。この三者を書き分ける「書き手」はもちろんこの小説の 作者である高橋源一郎とは別個の存在であるわけですが、それに してもこの「書き手」、いくらなんでもあまりにもノータリンじゃないか、 と暴言を吐きたくなります。 作者は書きつつそばからそれを読んでいる。その意味で第一の読者で もあるわけです。作者は「読者の期待をはぐらかし続ける」ことで、 さらに書き手自身をもはぐらかしてしまう魂胆かもしれません。 まあ、その戦略、意気やよし、としましょう。でもこの文章に そうした自己言及の迷路を潜り抜けるだけの力があるとは、とても 思えません。503さんのおっしゃる通り、筋肉弛緩剤ですね、これじゃ。 あるいは、スカスカの悪意……。それなりに信頼していた作家の自滅の 瞬間に立ち会っているようで心が痛みます。 いやはや、久しぶりにカキコすると、ついつい暗くなってしまいます。
506 :
吾輩は名無しである :2001/01/27(土) 10:25
高橋さんは、人々に「なんだタカハシなんていうのもこの程度か」と言わせて、 文学(者)に劣等コンプレックスのある人々をスカっとさせてあげようとしているのだろうか。 あるいはまた、ほかの作家たちを奮起させようとしているのか。 あるいはまた、現代文学は終わったことを確認させ、人々をたとえば明治文学の再読に向かわ せようというのか。 あるいはまた、ブンガクの崩壊を加速しようというのか。 やっぱ高橋はすごいということになれば、コンプレックスは保存さ れてしまい、ほかの作家はなえ、明治文学は読まれず、文学は復活してしまう。
507 :
このスレの愛読者 :2001/01/27(土) 14:16
前に書いた、「実は『官能小説家』が明治時代の朝日新聞の連載だった』」 というトンデモ予想、実はある程度本気で書いたんです。 「ただいま連載中」という思わせぶりなタイトルのこの章で、 何かそれくらいインパクトのあることが起こってほしいです。 作中の明治と現代を貫くような。ただ明治の描写に現代の風俗が混ざったり 鴎外や漱石がこっちに顔を出すっていうだけじゃなく。 でなければ、最近のエッセイ(の一部?)と同様、ただの思いつきで 文章を連ねてるといわれても、仕方ないんじゃないかと思います。
508 :
非常に心配 :2001/01/27(土) 14:22
しかし、これでこけたら 源さん二度と立ち直れないよ。 批評にしたって、 小説家の看板あってのものなんだからさあ。
まぁ死に体さらしてみせるのも芸のうちってことか。
510 :
偽金子光晴 :2001/01/27(土) 16:32
こちら東京都世田谷区。昨夜来の豪雪にて夕刊いまだ配達されず、 コンビニ、キオスクにも置かれておりません。只今午後四時二十分、 生存者の応答を願います。この雪の中高橋源一郎の小せえ小説を 求めて歩いて徒労に終わったのはまことに屈辱。無意味な書き込みながら 何かせずにはおれませんでした。失礼いたします。
511 :
このスレの愛読者 :2001/01/27(土) 17:22
こちら東京多摩地区ですが、ただ今夕刊が配達されました。 この読者からの手紙はフィクションですよね? いま時、このくらいの「ポルノ」を切り抜く子供なんていないでしょ。
つーか、いいかげん誰か高橋の自作自演に気付いてやれよ。
513 :
珍念 :2001/01/27(土) 17:32
皆さん、鬱憤がたまっていらっしゃるようですね。 え〜本日(第108回 「ただいま連載中」)の内容は、 いまや、批判も慰めもなく編集者からの〆切確認の電話だけがくるという作家タカハシ氏 のもとに、「ファンレター」が届けられたというものです。 ファンレターの内容は、「官能小説家」がポルノ小説で、低俗小説であるという抗議であり ます。 それだけであります。
514 :
偽金子光晴 :2001/01/27(土) 18:02
(第108回 「ただいま連載中 2」) やっと入手しました。寒かった! 「ファンレター」は、ある程度の粉飾はあっても、似たり寄ったりの投書がきていることは ありうると思います。切抜きをした子供は、「ポルノ」とは思っていないかもしれません。 我々の「同志」かもしれない。頭の固い世の主婦の中には、これを「ポルノチック」と思う人は いると思います。 それにしても今日のしりあがり寿のカットは、笑える。
515 :
>510 :2001/01/27(土) 18:02
ところで、新聞届きました?
516 :
偽金子光晴 :2001/01/27(土) 18:06
>>508 さんには、激しく同意。まことに心配です。
なんだかんだ言っても朝日新聞連載でしょ。文壇内部ではともかく、
読者が離れていくのはたまらんなあ。「退屈な読書」とかも、最近はイマイチ続きだし。
517 :
偽金子光晴 :2001/01/27(土) 18:10
515様、ご心配おかけしました。朝日は夕刊のみ駅で買っているので、難渋しました。
518 :
このスレの愛読者 :2001/01/27(土) 20:29
>>512 この板も2ちゃんねるらしくなってきましたね!
しかし、まさか、ここに固定で書き込んでいる誰かが高橋氏本人だと
おっしゃりたいわけではないですよね?
519 :
若輩は名無しである :2001/01/27(土) 23:24
週刊誌の広告の方が子供には直接的イムパクトがあるわけなれば、 小説うんぬんはまとはづれだね。朝日といえども、広告収入にまける 程度のもの。えらそうな論説を載せるならまづエロ広告をやめるべきなるに。
520 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/01/27(土) 23:29
タバコと携帯と気功
521 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/01/27(土) 23:51
高橋さんにとって、批判の投書なんて痛くも痒くもないはず。 それよりも、常連のおふたりのお陰でまともな同時批評が続いてる このスレのほうがずっと気になっていると思います。 >518さん 高橋さんがここに書き込んだことはないでしょうが、このスレは確実に チェックしています。某雑誌の担当者の方からうかがいました。
522 :
吾輩は名無しである :2001/01/28(日) 00:59
本当に批判の投書なんか来てるのか?今の世であのぐらいの内容で。 自作自演っぽいぞ。
524 :
吾輩は名無しである :2001/01/28(日) 20:25
どうせならもっとエロいやつにしてくださいよ(ワラ
525 :
518(このスレの愛読者) :2001/01/28(日) 20:50
>>521 さん
レスありがとうございます。
>>512 、
>>522 さん(同一人物?)
仮にあの「投書」がタカハシ氏の創作だとしても、それを「自作自演」と呼ぶのは
言葉が適切じゃないと思います。
特に2ちゃんねるでは、その言葉は独特の意味を持ってるし(笑)
526 :
名無しさん@1周年 :2001/01/28(日) 21:01
TGさん、ワープロははやくよりお使いでらっしゃるものの、パソコンは お使いにならぬとぞ。
527 :
このスレの愛読者 :2001/01/28(日) 22:15
>>526 えっ?「官能小説家」で、森鴎外に「おれと同じマックにしろ」とかすすめてたし
(これは小説の中ですから嘘かもしれない。でもってワープロソフトはORGAI、
というオチをつけたかっただけかも)
室井さんのエッセイでも「ダーリンのパソコン云々」と出てましたけど?
たしかについ数年前まで、富士通オアシス(それも5インチフロッピーの)
使っていらっしゃったようですが。何処かのグラビアで見ました。
528 :
名無しさん@1周年 :2001/01/29(月) 10:22
526です。 失名新聞のエッセイで見たように思ったのですが、私の記憶違いかもしれません。
529 :
偽金子光晴 :2001/01/29(月) 16:36
(第109回 「ただいま連載中 3」) 高校教師の手紙がありました。いくつかのレスにあった通り、今時の高校生が あれを「回し読み」していたら、むしろ優秀でしょう。たいていはインターネットの アイコラとかで「猥談」にこうじているんじゃないでしょうか。 それにしても、 「いかに何でも下品」「破廉恥」「困り果てています」「がっかり」「汚らわしい」「読者をバカにしている」 「馬鹿げている」「知性のかけらもなし」「狂っているとしか思えない」 のうち、このスレで使われたことがあるのは「がっかり」と「読者をバカにしている」くらいなもんじゃ ないでしょうか?「狂っているとしか思えな」かったら、むしろ大歓迎ですよ。 予想。「ファンレター」の最後の一枚は、石川啄木からのもの。違うか。 TGさん(これ楽だから使わせてください)は先週の「退屈な読書」でも、 ネットサーフィンをやっていると書いていました。これを読んでいるかいないかについては、 私と偽カルヴィーノさんのあいだで「ガイシュツ」(2ちゃん用語だ!)。 それにしても偽カルヴィーノさん、やっぱプロなんですね。恥ずかしいわ。
530 :
珍念 :2001/01/29(月) 17:42
TGがここを見ているか否かに関しては、あまり触れない方がよくはない でしょうか。まず証明不可能だし、このスレでの肯定派の意見がみなTG 呼ばわりされないためにも。 で、否定派の私としてはもはや「予想して楽しむ」のも限界かなと思って おります。 お笑い板でよく、「こんな00はいやだ!」というスレがありますが、その 反対に「こんな『官能小説家』がいい!」という希望的妄想を膨らませると いうのは如何でしょう。
531 :
大山達人 :2001/01/29(月) 17:56
怒られてばかりのゲンさんを、励ましてみます。 【中学生ファンレター風】 ディアー 源一郎さん。 昨日、パソコン博士のノリヨシの家に行ったら、いきなりVトロンのインストをしはじめた。(ヤベー)ひまだったので、僕はTk80(ヤツの自慢なんだ!)が包んである新聞紙をばりばりはがして、読んでみたら高橋源一郎ってひとが新聞小説を書いてて、驚きました。 高橋先生は、「ゼンマイちゃん海をゆく」の頃からのファンだったんだけど、最近読んでなかったので、俺はゆっくりとそれを読んだのだ。 それで思ったのが、ゲンさん疲れているな、という俺の鋭い読みを思いました。ノリヨシにゲンさん疲れてるよ!といったら、スパーファミコンのエミュセットを作ってくれたのでR。さすがパソコンはかせ!! というわけで、俺のパソコン(マックのアルテミス、500Mhzダゼ)にもインストして、クロノトリガーをプレイしてます。 俺も疲れてるし、ゲンさんも疲れてる、鳥山先生も疲れてる。だから、みんなでゲーム大会をしたいなと、僕は星空を見あげて思いました。 それでは、頑張って下さい。僕もいつか成り上がります。これは高橋先生との約束です!! (ノリヨシ特製のCDーRを送りたいので、住所を教えてください。)
最大の悲劇は挿し絵がしりあがりに交替したことだね。 俺は文章は読まないが挿し絵を楽しみにしてる。 というかしりあがりが文章書いた方が面白いねきっと。
533 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/01/29(月) 21:11
本当に高校生が回し読みをしているなら、現代作家としてこれ以上の僥倖は ないでしょうね。したがって教師の投書を読んで、「目まいがしてきた。 吐き気も」という言い種からは作者の過剰なナルシシズムが感じられて、 ちょっといやーな気分になりました。 最後の「ファンレター」の予想ですが、啄木だったら確かに面白いけれど、 いままでの肩透かし戦略からいったら「夏子」か「桃水」か、いずれにしても 嫉妬深くてピントのずれたファンレターじゃないかと思いますが・・・。
534 :
このスレの愛読者 :2001/01/29(月) 23:01
>>529 ,
>>533 >今時の高校生があれを「回し読み」していたら、むしろ優秀
>本当に高校生が回し読みをしているなら、現代作家としてこれ以上の僥倖はない
に激しく同意します。
ていうか、それが本当なら苦労はないって。
そんなことが金輪際ないからこそ、活字文化が危機に瀕してるわけでしょ。
なんだかんだいってもTGさん、危機感足りないんじゃない?
あと「過剰なナルシシズム」も激しく同意。
朝日の連載といえば、以前の筒井氏の「朝のガスパール」でも読者からの
抗議の手紙が引用されてましたが、あっちのほうが本当っぽかった。
筒井さんもナルシシズムの人だし、私は特に熱心なファンでもないのですが、
新聞連載という形式を利用したメタフィクションとしては、今度のより
ずっと芸があったと思います。
535 :
吾輩は名無しである :2001/01/30(火) 00:52
読者からの手紙を小説に使うっての横光利一がやってるし 新しい試みでも何でもないのは周知の事実。 だからどうそれを見せて(書いて)くれるか楽しみにしていたんだけど すげーがっかり。つまんねーよ、ちいせえよ。 終わっちゃったのかなー。
536 :
吾輩は名無しである :2001/01/30(火) 01:57
みんな有害コミック問題で翻弄された漫画界や、遊人などの作家連中を見てる からなー
537 :
偽金子光晴 :2001/01/30(火) 02:27
「こんな『官能小説家』がいい!」やらして。 まず「タカハシ」パートは半分か三分の一くらいで(全然ナシ、というのは多分、無理)、 「明治文学偽史」パートは大河ドラマ。 お水で文学に何の幻想も持っていない夏子をめぐる、桃水、鴎外、その他有象無象。 そしてさらにそれらの作家をめぐる、漱石の冷徹、啄木の苦悩、露伴の傲慢・・・・・・ そしてクライマックスに鴎外と一葉(夏子)、桃水による、三つ巴の恋愛地獄と文学論。 内容は伊藤整、構成は三島の「美しい星」みたいな感じで。 ・・・・・・・・・・・・うーん、ちょっとチャチか。
538 :
大山です。 :2001/01/30(火) 02:27
読者からの投稿がうそ臭いという意見が続出ですが、タカハシさん、紋切り型の人物像をあえて書いているような。。。 収拾のつかなくなった小説を取りまとめるために、手紙でごまかすのも、またありふれた手段です。 僕にはわざとやっているとしか、思えないのですが。 >読者からの手紙を小説に使うっての横光利一がやって あの当時は新聞が非常に影響力を持ったメディアで、しかも、文学と密接に関係していました。 で、横光は、小説連載前、読者へ「これは読者と創る明日の小説です」と宣言しています。 今や死にかけている新聞に、誰が見てもうそ手紙とわかる手紙を使うってこととは、少し意味合いが違ってきます。僕はタカハシさん、いい度胸してるな、と思いますが。
539 :
535 :2001/01/30(火) 03:09
新聞だけじゃなくて横光利一自体が大人気だったしね>違い わかっちゃいるけど、もうこれはお願い入ってるんすよ(苦笑
540 :
吾輩は名無しである :2001/01/30(火) 09:12
>>539 いや、タカハシさんも大人気ですよ。
原稿料のいいメディアに連載持ってるし、このスレでこんなに熱く語られてるし。
541 :
このスレの愛読者 :2001/01/30(火) 09:37
>>535 ,
>>538 横光利一の新聞連載のことは知りませんでした。ご教示多謝。
あと「紋切り型」の人物を出すのは別にかまわないと思いますが、
どのような「紋切り型」かが問題になるのではないでしょうか?
それによって、作者がどの程度、読者をなめているかが判ってしまう
のではないでしょうか?
実作者として、ある程度の「見切り」は必要でしょうし、ナルシシズムも
創作の過程で不可欠なのだろうと思います。だけど私にはどうしても
TGさんが実際必要な以上に読者や世間をなめ、ナルシシズムに淫している
ように思えて仕方ないのです。
>>540 いや、大人気の度合いが違うんすよ。
いわゆる一般大衆、今だったら絶対に小説なんて読まないような
人達に普通に知られていて、例えば一種アイドルのようだった
らしい(うちのじいさん談)
これは横光に限った話ではないから、あれっすけど。
源ちゃんもそりゃ作家としては知られているけど、「うるぐす」の
競馬のおじさんとしてでは・・・
あー、前向きになりたいのに、だからsage。
543 :
535 :2001/01/30(火) 16:04
今日の、今読んだ。悲喜こもごも。 コテハンさんの感想楽しみにしています。 オレはこれにて消えます。おじゃましました。
544 :
偽金子光晴 :2001/01/30(火) 17:08
(第110回 「ただいま連載中 4」) あー惜しい。啄木じゃなかった。林太郎だ。 「ヰタ・セクスアリス」のときも思ったんだけど、この小説に出てくる鴎外の 文章って、あまりにも鴎外っぽくないよね。別に文体模写なんかしなくていいけど、 せめてもうちょっと簡潔に書いたほうが鴎外らしいんじゃないですか。今日の ハガキだって、本当の鴎外だったら半分くらいの分量で書いてるはず。いや、数行かも。 で、このチャプター、どう続くんだろう? 「そんなに不評なら、スタイルを変えよう」って 思うんでしょうか? わかりません。
545 :
偽金子光晴 :2001/01/30(火) 17:13
>535さん、消えないで! あと、かめちゃんも、戻ってきて! コテハンが幅を利かせるだけのスレは、 コテハンにとってもツライし、ヤです。
546 :
珍念 :2001/01/30(火) 17:24
かかってくれましたね、偽金子さん。 というわけで、「こんな『官能小説家』がいい!」第二弾は山風タイプ。 「たとえ過去の作品が未だに現役でも、新作を書きたい。この現代において・・・」 昨今の不甲斐ない現役作家を見るに見かねて魔界より転生を果たした文豪八人衆。 漱石、鴎外に続き、三島、川端、太宰、石川淳、大岡昇平、中上健二が次々と蘇り、 新作を発表(もちろんTG氏による文体模写)!対する現役作家軍団に対決を呼びかける TG。しかし腐りきった文壇政治のあれやこれやの中、孤立無援のTG。 「こうなったらもう、俺一人で全員と対決してやる!」まさしくゴースト・バスターズたる TGの秘策とは?敵か味方か、謎のファム・ファタール、樋口一葉は果たして室井某なのか? そして謎の黒幕の正体や如何に? (続く)
547 :
考える名無しさん :2001/01/30(火) 19:48
そもそもTGなんていたのか?という押井守的展開
548 :
ixion :2001/01/31(水) 01:23
今日、図書館で先月分を読んでみた。本当はまとまってから 読む気だったんだけど。 いろいろあるけど…つまらないね、これ。明治文学やりだしてから キャラクターに頼って、既成の人や物をいかにひねるかをプロット にからませる部分が大きくなってるのかと思ってたけど、単純に 文章が面白くないだけだった。 うまく言えない。やっぱまとまったの読んでから考えます。では。
549 :
偽金子光晴 :2001/01/31(水) 20:01
(第111回 「ただいま連載中 5」)
>548さんの突き放したような感想のあとに、こんなことは書きたくないんですが・・・・・
なにこれ!?今日の分、これ、ナニ!?
>>532 さんのおっしゃる通り、しりあがり寿のカットのハイセンスな面白さにくらべて、
本文は、これは、ナンですか?
私は擁護派として、たとえテキスト自体はたいしたことなくても、そこからいろんな連想ができれば
それもまた一興、と思っておりますが、今日のは読んでて、なーんにも出てこない。
このイオナたらいうイラストレーターも、今後たいしたキャラには育たないと予想します。私は。
あっそうか。しりあがり寿の連載イラストに、「挿文」(さしぶん、と読む)として小説がついていると
思えばいいんだ。
550 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/01(木) 00:47
偽金子さん、ぼくもいろいろ文句をつけながらも、擁護派の末席にいた つもりなんですが、いや、それにしても高橋さん、勇気あるなぁ。 一挙に「文学」の全面否定に出たわけだ。破壊ではなく、単なる否定。 「イオナ」については『ケルト民話集』(荒俣宏訳・筑摩書房)に詳しいけれど、 でもそんなとこからの引用じゃない。たぶんネットゲームの美少女キャラとか、 どうせそんなとこから持ってきただけのものでしょう。 まさか、若かりし日の松本小雪のことじゃないですよね。 なんだか作家の緩慢な自殺パフォーマンスを見物してるような気分になってきた。 高橋さん、精神面でバランス崩しちゃってるのかなぁ。他人事ながら心配。
551 :
考える名無しさん :2001/02/01(木) 10:01
せっかく新聞の夕刊でスペースもらったんだから、漫画とか描いちゃえば よかったのになあ
552 :
偽金子光晴 :2001/02/01(木) 16:33
(第112回 「ただいま連載中 6」) 「もしかして、おれの連載、この世でいちばん教育的なんじゃないの?」 あーそーかー、こーゆーふーに話がつながるわけね、ってバカヤロウ!(ノリツッコミ) これについては多くの人の意見が伺いたい所ですが、私としてはフ・ザ・ケ・ル・ナといいたい。 第一に、小説として、今回は卑怯。「淫乱緞子の帯しめて」「なんてったってアナドル」という 架空のAVタイトルは、「あ・だ・る・と」で使用済み、息子に自分のビデオを見せるAV女優という 設定は、「君が代は千代に八千代に」で使用済み。 第二に、「この世でいちばん教育的なんじゃないの?」という言い草はなんだ!なんのつもりだ! 開き直りだったら芸になってない。挑発のつもりだとしたらユルすぎ。これは実のところ 一回転した自己弁護でしかないと思います。だいたい、「教育的」であることが良いことであるとは、 作者当人が全然思っていないわけだし。 >偽カルヴィーノさん 「文学」の全面否定、でもあるのでしょうが、私には、文学の登校拒否、に見えます。 それも学校に行かないのならまだ見所があるけれど、学校(文壇)には来ておいて、授業は受けず、 卒業証書(肩書きと原稿料)だけはチャッカリいただいておこうという、中途半端な登校拒否。 そんなに現代の文学者に否定的なら、朝日の連載なんかすんなよTG!と、こちらも短絡的に思ってしまいます。
553 :
かめちゃん :2001/02/01(木) 18:00
読まずに溜まってた最新レスが百以上あって、しにました(藁) なにはともあれ皆様あけましておめでとうございます。我が家の鏡餅を数日前にふと見たら、 素敵なグリーンの斑模様になってました。ま、黴ですが、なんかかわいく思えたので大切に 床の間に置いております。気分はナウシカ(嘘) えーと、こんなスレですら(失礼)コテハン批判が起こっているようですが、なんかねー、 お互い「官能小説家」読んでて、2ちゃんねるに来てて、文学板うろうろしてる人間なんだ から、あまり量見の狭い事言いなさんな。眉間にシワが寄っちゃうぞ。仲良しばっかり話し てるから皆の輪に入れないのー、なんて女子中学生じゃないんだから。コテハンだって最初 からコテハンとして幅きかせてたわけじゃないし(だいたい幅もなにも、こねーのよ、人が) たいていはみんなどきどきしながらスレデビューするわけでしょ?ものごとには段階という ものがあるんだから、努力もしないで文句言わないの、と私は思ってますが。 かめちゃんもねー、一応コテハンなんだけど会社行きはじめたから2ちゃんねるに遊びにこれ なくなってしまいました。連載はもちろん読んでるですよ。色々思う所はあります(藁)
554 :
かめちゃん :2001/02/01(木) 18:12
ま、このスレ500超えてるし、1000行くかもしれないですね。スタート した頃のあのぺんぺん草の原っぱみたいなスレに少しずつ人が来て、家が立って、 というような気分です。え、連載の方が今度はぺんぺん草になりつつあるって? 私としてはしりあがり氏の挿絵毎回楽しみなんすけど(^^;)あ、本人見てる のかしら?えーい、構わん。そろそろ話をまとめてくれー。夏子はどうした(藁) ・・・とりあえずはこのへんで退場ですぅ。またいつか来ますね。偽金子光晴様も 珍念様もその他の皆様も、暗くならずにバリバリ読もうぜ!! ではではー。
(続き) 珍念:いや〜まさかTGが片っ端から現代作家の文体模写に挑んで、過去の文豪 どもをケチョンケチョンに叩くとは思いませんでしたね。 偽金子:山田詠美の文体で「川端康成は女が書けてない」にゃ苦笑しましたね。 珍念:でもこの調子で話が進むと、いよいよ次は橋本治vs三島でしょ? 偽金子:いや、「三島の相手は島田雅彦」と予想しておきましょう。 名無しさん:いや、平野だろ(藁 珍念:どんでん返しで太宰と仲間割れっていうのも有りでしょう? 偽金子:いや〜、それにしても毎日毎日、目が離せませんね! 珍念:本当に!毎日、遠足前日気分ですよ!有り難う!TG!
今日の分は「こういふ小説は書くな」と云ふ意味で教育的なんだと云いた いのかと思つたのですが。それではあまりに自身を痛め過ぎです。
557 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/02(金) 01:43
>556さん、ほんとにそう思います、ぼくも。 あまりにも無残で、もう擁護する気も失せました。
558 :
ixion :2001/02/02(金) 12:15
源ちゃんが「90年代、小説と文学は分離していたように思います。 あるいは、現実と言葉は分離していたといってもいいかもしれません」 と語り、また「小説的散文でしかできない認識の方法があって、僕 自身が小説に最も求めるものは、その小説的認識のすごみなんです」 と言う時、彼は小説(文学?用語の混乱があるので分からん)によって 現実への新たな切りこみを試みることを求めているのだと言える。 ただし、源ちゃんは今まで「小説」という既存の形式からいかに逸脱 するか、つー「文学」のエクリチュールの問題を主眼に据えてやって きたわけで、もしかして、自分でも小説と文学なんつー分離を本気で 信じちゃって(酒見賢一も『陋巷に在り』の後書きに書いてたなー)、 むりやり現実と言葉の通路を作るためにアダルトビデオや官能なんて いう〈分かりやすい〉キャットウォークに頼ってるんじゃないか?
559 :
ixion :2001/02/02(金) 12:16
俺は明治の文人を現代の状況に引き寄せる(プリクラとか何とかね) ことや、大人が子供と一緒にAVなんてのは、結局現実には何の 関係もない「文学チック」な遊びでしかないように思うし、結局 現実なんて言葉のゴーストでしかない、って割りきった方が面白い。 『坊ちゃんの時代』は確かに面白いけど、あれは漫画だから読む気に なる。文学は「読者へのサービス」を考えなきゃ、って言う源ちゃん も分かるけど、もともとサービスなんかありえないと思うな。 何かに「仕えた(serve)」した時点で、新たな認識のすごみはありえ ないもの。だから、今回の連載では、サービスしているような作家 タカハシの部分は徹底して面白くない。わざとやってるのかもしれん けど、今の状況におけるサービスしかありえない状況の揶揄として。 小説も文学も「本」だし、活字を読むことはサービスにはならない。 もともと小説なんてシンプルな形式ではありえない。なんかそこに 問題があるような気がする。わかんねー、源ちゃんはオリエンタル・ ホテルの幽霊行きにはならないと思うが…。このばらばらな言葉 (ま、これ自体現実の影と言えばそうなるが)を、最後ベケット ぐらいまで切り詰めたらすごいとは思う。 失礼しました、またイチ傍観者に戻ります。
560 :
吾輩は名無しである :2001/02/02(金) 13:04
愚鈍を演じる秀才を演じる愚鈍
561 :
偽金子光晴 :2001/02/02(金) 13:59
しかしこのスレ、これはこれで、壮観というか、豪華絢爛というか・・・・ 怒鳴る人、妄想する人、天を仰いで嘆息、文学論、つぶやき、捨て台詞、決め台詞・・・ 期待されている作家によってダメな小説が大新聞に連載される、ということは、 やっぱりたいしたもんなんだなー、と、他人事のように。
高橋に今更何をか期待せむ 前衛が気付いて見れば最後尾 最後尾回れ右して再(最)前線 後ろ向きそれでいいじゃん俺は逝く
563 :
偽金子光晴 :2001/02/02(金) 16:53
>562 2首目が秀逸。ワラタ。最後尾ってことはないでしょー、とか思いながらも、 句自体のリズム感に笑いがこみ上げてくる。 (第113回 「にごりえ 1」) 昨日の「教育的なんじゃないの?」にまだ腹を立てておりますが、それでもウットリ。 ところで、ちょっとこれは重大かもしれない。朝日新聞8月30日の記事を発見しました。朝刊か 夕刊かは不明。 「『淵源としての明治』に映す現在 作者のタカハシ源一郎さんに聞く」というタイトルの 記事で、五段以上の長いものですが、ここにこんなことが書いてあります。 「舞台回しのタカハシ氏は、二十世紀末の今を生きる、ちょっと自意識の強い作家。新聞 連載小説を依頼されて、目下の恋を映す『甘美な恋愛小説』を書こうとするが、無理だと 気づく。『ストレートに』書けばウソっぽく見えてしまうからだ。タカハシ氏の解決策は『素 直になれる時代に主人公を置くこと』。かくして、鴎外、一葉らの物語が始まる。(中略) 明治四十三年、大逆事件のとき、鴎外は四十八歳。その鴎外を描く作家タカハシ氏は同年 齢の設定。明治の作家たちは事件を契機に国家の壁に突き当たり、初めて表現を内にこも らせざるを得なくなったと高橋さんは見る。」 次が重要。 「タカハシ氏は『展望がなくなっているのに、だれもそれを指摘しない』作家という設定。 『気がついたら読者とコミュニケートしづらくなっていて、何かできなかったのかと忸怩 たる思いを抱えている。で、明治の作家に相談したいと考える。鴎外も漱石も自己抑制の 強い人だが、彼らが爆弾をしかけ、破裂させてくれたら、煮詰まっている自分が生き返れ るのに、という思いも込めて』 それはそのまま高橋さんの現状認識の投影でもある。『一九五〇、一九六〇年代には現代詩 をきちんと読む読者層があって、世界とのかかわり方を教えてくれるものとして詩に食ら いついた。詩人と読み手双方が川の両岸から歩み寄って、中州に、ある世界観を共有する 共通認識の場ができあがっていた。でも、資本主義が進展して言語の川が増水し、『中洲= 世界』が水没してしまった。同じ現象が小説にも起こっている』」 つまりあの「タカハシ氏」のだらしなさ、およびだらしない書き方は、やっぱりあくまで も演技であったのだ。これから爆弾が破裂する可能性は充分にあるのだ。やった!
564 :
ixion :2001/02/02(金) 18:32
>でも、資本主義が進展して言語の川が増水し、『中洲=世界』 >が水没してしまった。同じ現象が小説にも起こっている …と、待て、お前は東浩紀かっ^^; ま、この人ほど小説のこと考えてる人もいないだろうから、 やっぱなんとか現実の影を追ってるのはわかるけど。 短編「オリエンタルホテルの幽霊」より: 「だが、いいかね。もし、どうしようもなくなったら、泥沼みたいな スランプに陥ったら、生きているのか死んでいるのかわからなくなったら、 オリエンタルホテルのスイートに泊りたまえ。そして、耳を澄まして じっと待ちたまえ。だって、あそこは素敵なことが起こる場所なんだからさ」 ちゃんと「素敵なこと」を待ってる読者はいっぱいいるのにね>高橋さん 世界とのかかわり方を小説や詩、思想書に求めるよりも、今は携帯での 何気ない一言のほうが強い。そこに新たな文学の場所を作れるか? 期待してます。荒地のあと、か…。
565 :
吾輩は名無しである :2001/02/02(金) 19:36
にしても、ここまでの退屈さは普通に読んでいると耐え難い・・・
566 :
吾輩は名無しである :2001/02/02(金) 20:23
連載分を一回も読んでない私が言うのもナンですが そんなに酷い状況なんですか? かつて高橋氏自身が述べていたように、 エクリチュールの問題を原文一致運動の時点まで遡って検証し、 抹殺された女言葉のエクリチュールの復権を目指すものとして 本作は位置付けられると思うのですが・・・・ 鴎外・一葉の恋物語(漢=男・和=女)はその為の設定であり、 語り手の私とは『ジョンレノン対火星人』 で死を迎えた“私”で、 現段階は過去への遡及(起源への問い)なのでは・・・ 読む勇気のない(だってこれでこけたら、本当にオシマイなんだもの) 私に成り代わってどなたか、このヘンを解説してくれたら嬉しいです。
そんな高尚なもんは欠片もないね。 あったとしても本人の頭の中だけだろ。 読者は字面しか追わないの。 しりあがりに喰われてるよ。完全に。
568 :
珍念 :2001/02/02(金) 20:52
やっぱり夏子が出てくるといいですね。 ここ数日、現実から逃避しておりましたが、どうにもこうにも溺れた犬 の遺体を棒でツンツンするような感想を書くのにも飽きてしまいまして。 でもまあ、これで多少は心穏やかな週末になりそうです。
569 :
吾輩は名無しである :2001/02/02(金) 21:54
でも、まだましになった程度。 最後まで読んでこれだったらもう2度と読まん。
570 :
考える名無しさん :2001/02/02(金) 22:33
「夜明け前だった」という意味内容を 宵闇(よいやみ)がすこしずつ暁闇(ぎょうあん)にその 位置を譲ろうとしていた。 と書くことの意味は何か? ひとつの装飾的な文。構文は欧文和訳的で知的な感じ。ギョウアンは 漢文訓読的で堅い感じ。ヨイヤミは和文的で和やかな感じ。すべてが 意味内容の単純性とあいいれない。ごった煮。 これは文学的なのではなく、文学のパロディである。そしてそれは、 「にごりえ1」がアイロニーであり、すべての意味・意図が倒立していることを 示す。 もっとフモールを。
571 :
偽金子光晴 :2001/02/03(土) 18:25
(第114回 「にごりえ 2」) 今回は、まるまる導入部という感じでした。すべては来週! (昨日ズラズラ書きすぎたので反省。今日はこれで)
今日の内容って、そっくりなことを以前も書いてません? 私、妄想から幻覚へと突き進んでますか? あっ、蝶々だ。 待て〜!
573 :
吾輩は名無しである :2001/02/03(土) 21:25
10代をばら色に書くなんて。TGの意見そのものというより、陶酔のせりふ と見るべきなのだろうが、一般読者はそこまで気をまわさない。。。
574 :
吾輩は名無しである :2001/02/04(日) 11:15
ixionさんて、ギリシャ神話の神様? しゅうとを殺し、ジュピターのかみさんを どうとかする態度を見せたので、永遠の責め苦を与えられた・・・
575 :
考える名無しさん :2001/02/05(月) 14:12
加藤茶のくしゃみの音をローマ字にしただけ
>575 あの音が鮮明によみがえってきてワラテシマッタ
トカトントンですな
578 :
偽金子光晴 :2001/02/05(月) 22:48
(第115回 「にごりえ 3」) 「まず、きみはきみのいとおしものを棄てなければならない。そうでなければ、どうして それを他人に伝えることができるだろう。」 このあたりは「TG文学原論」とでもいうべきもので、TG自身が「ギャング」以来そうやって 書いてきたのでしょう。しかし、もうちょっと説明して欲しい。 「きみが守らなければならないのは、きみが大切に思っていることではない。きみの作品だ。」 ね、言ったでしょ。これぞ「文学至上主義」です。 ここで告白。この連載を読んでいるうちに、ムラムラと小説を書いてみたくなったんですが、 そういう人、いますか?
わ〜。 書いて書いて! あっ。 文学の形をしたちょうちょだ。 まて〜!
580 :
吾輩は名無しである :2001/02/05(月) 23:27
「ペンギン村に日は落ちて」を思い出したんだが....
581 :
このスレの愛読者 :2001/02/05(月) 23:28
不勉強ゆえよくわかりませんので、どなたかご教示下さい。 「いとおしいものを棄てる」というのは、自分のこれまでの人生で 心揺さぶられた経験だの忘れがたい人だの、そういったものに寄りかかって 小説を書いてはいけない。それでは自分の感傷を満足させるにすぎず、 時として作者自身の存在すら超えてしまう普遍的な文学作品とはなり得ない。 とかそんなふうな意味なのでしょうか? もしそうなら、うなずける気もします(そういうものに寄りかかりすぎの 小説って気持ち悪いし、おまけに売れたりしてよけい気持ち悪いからです)。 でも、そのことって、このスレで何人かの方が指摘していらっしゃる 作者TGさんの「ナルシズム」と矛盾しませんか?
582 :
このスレの愛読者 :2001/02/05(月) 23:34
不勉強ゆえよくわかりませんのでご教示下さい。 「いとおしいものを棄てる」って、個人的な体験によりかかって 小説を書いてはいけない。それでは自分の感傷を満足させるだけで 普遍的な文学作品とはならない。というような意味なんでしょうか? だとしたらかっこいい言葉だし、うなずきもしますが (そういうものに寄りかかりすぎの小説って気持ち悪いし、おまけに 売れたりしてよけい気持ち悪いですから) それって、このスレで何人かの方が指摘していらっしゃる 作者TG氏の「ナルシシズム」とは矛盾しませんか?
あーっ! 今、気づきました。書き込めなかったと思っていたのに…… 皆様失礼! 逝ってきます!
585 :
偽金子光晴 :2001/02/06(火) 16:21
(第116回 「にごりえ 4」) 甘ったるいですなあ。こういうパートがたまに出てきますなあ! >581=582さん その理解でいいと思います。ナルシシズムとも恐らく、矛盾するでしょう。 TG文学論においては、ナマの体験をナマで記述するということは、記述が文学である以上、 不可能であるという考え方なのだと思われます。
586 :
超越的。 :2001/02/06(火) 20:34
登場人物が突如として神性を帯びてしまったように見えますが、紋切り型の措辞 は、これがアイロニであることを意味するのでは?
587 :
偽金子光晴 :2001/02/07(水) 17:13
(第117回 「にごりえ 5」) 「きみは誰の言葉も借りていない。誰の力も借りていない。いまはそれでいい。」 あーそー。 585で俺が言ってたこと、ナンだったんでしょうね。かっこわる。
588 :
考える名無しさん :2001/02/08(木) 09:37
自分のなかからでてくる言葉、という考えの不当性を知ったうえで、作家は登場 人物にそれを言わせているのであろう。しかし一般読者はそこまで考えない・・・。 私が特殊読者だというのではないが。
589 :
偽金子光晴 :2001/02/08(木) 18:31
(第118回 「にごりえ 6」) くるしくったってー、かなしくったってー、 しょおせーつ書くのは、へいきーなのー。 あたっくー、あたっくー、なーんばーわーん。 あ、ちょうちょだ。 まてー。
590 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/08(木) 18:58
偽金子さん、毎日本当にご苦労さまです。 来週になればオーガイが登場するでしょうから、 なんとか持ちこたえてください。 偽カルヴィーノ拝
>偽金子さん ♪じ〜ぶ〜ん〜を〜し〜ん〜じ〜て〜行くのだピョ〜ン!
592 :
突然で申し訳ありませんが :2001/02/08(木) 23:27
593 :
教えて下さい。 :2001/02/09(金) 16:23
ここに書き込んでおられる皆さんに波動でも良いことかも知れませんが、 朝日の連載挿絵画家が変わりましたよね?あまりないことだと思い興味を引かれています。 何故、こゆきさんからしりあがりさんに替わったのでしょうか?
594 :
偽金子光晴 :2001/02/09(金) 16:35
(第119回 「にごりえ 7」) よーし、本筋に戻りそうですな!でもまだ何にも始まってないけど。 >偽カルヴィーノ様 励まして頂いて恐縮です。偽カルヴィーノさんには、ちょくちょく励まされています。 ただ、僕の予想としては、少なくともこの「にごりえ」は、以後夏子の「小説」が続く、と 見ておりますが・・・・
595 :
名無しさん@1周年 :2001/02/09(金) 17:39
そうか。 そうか。
598 :
吾輩は名無しである :2001/02/09(金) 20:56
599 :
吾輩は名無しである :2001/02/09(金) 20:57
崇高なるもののモデルとなるべきものなり。
>>598 挿絵が切り替わった時の朝日新聞の記事では詳しく書いてなかった。
俺の記憶違いかもしれないが、長谷川潔の版画にあった置物のモチーフ
を使ったのではないかと思う。(全くのガセネタである可能性が高いが)
601 :
藝デ版から来た。 :2001/02/10(土) 01:43
>>600 は〜。でもあの人と長谷川潔のタッチは似ても似つかないし盗作ッつってもね
長谷川氏の絵のモチーフも鳥とかの既成の置き物など。
あの色や技法の独自性が真骨頂の作風だから良く分からないな、、
個人的には絵の展開に変化が乏しいかな?とは。
それに高橋氏がキレたと。
新聞小説の挿絵はものすごくハードらしいのでこんなこと言って生意気ですけどね。
602 :
一イラスト描き :2001/02/10(土) 02:22
でもプロで、引き受けたのであれば当然クリアしなければ いけないことですよ。 本当に羨ましい仕事です>新聞小説の挿絵
603 :
藝デ版から来た。 :2001/02/10(土) 02:27
>> 一イラスト描きsan ほんとですね−いつかやってみたい(はあと
604 :
このスレの愛読者 :2001/02/10(土) 21:26
挿絵の盗作問題について、「噂の真相」今月号に載ってました。 11月の「ギンギラギンにさりげなく 1」の回のイラスト(女性の横顔)が 資生堂の昔のポスターの盗用とのこと。 両方の図版が載ってましたが、たしかに、トレースしたみたいにそのまんま。 年末にしばらく連載が中断したのは、このためだったんですね。知らなかった。 あと、知らなかったといえば、この小説にからむトラブルとして 「思えばこの連載、始まる前から前妻・直子夫人と別れて現妻・室井佑月と 再婚する経緯をそのまま書こうとして朝日側にペンディングされたり……」 なんてことも書いてありましたけど、これって本当?
605 :
珍念 :2001/02/10(土) 21:56
トレースしたみたいにそのまんま、であれば、 むしろ「盗用でなく引用」という論陣を張れるはずなのに。 それをしなかったということは、やっぱり盗用と見られても仕方がない と思いますね。 明日にでも「噂の真相」を読んでみます。
606 :
偽金子光晴 :2001/02/10(土) 22:51
(第120回 「にごりえ 8」) 604さんがおっしゃっている「噂の真相」を、とても読みたくなった今日の分でした。 「経緯をそのまま」って、今現在そのまま書いてるようなもんじゃないですか。 小説にある出来事の経緯を書く場合、事実なんてものは検証しようもないものだから、どうでも いいですよね。それよりも問題なのは、結局はTG氏の超個人的な事情に過ぎない 佑月氏への感情が、「現代における文学」という問題にまでいかないところで、ウジウジと 書かれていることではないでしょうか。その結果としての、今の停滞というか、つまらなさだと 思います。
607 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/11(日) 05:17
直子さんと佑月さんの話題、また出てきましたね。 すいぶん前、ここに「極彩色の私小説」なんていう書き込みをして、 TG氏の今回のモチーフを擁護したことを懐かしく思い出しますが、 いやはや、連載の停滞に引きずられて、このスレもくりかえし同じ話題に 戻ってしまいますね。でもぼくは来週からの展開にけっこう期待してます。
608 :
604 :2001/02/11(日) 13:29
>>606 偽金子さんに激しく同意!
この小説教室って、桃水の指導にこれといった一貫性もないし
特に昨日のなんか読むと、卑近な言葉ですみませんが「のろけ」と
しか思えないです。
それに、先達の男性が、パートナーとなる女性の未だ磨かれざる才能を
発掘し教え導くっていう設定も……あんたはミロノフ先生か!
(たとえが古くてすみません。山岸涼子「アラベスク」です、念のため)
また、何度も下世話な雑誌などの話題を出して申しわけありません。
噂の真相は、以前知り合いのスキャンダルが載ったことがあるので(!)
それ以来毎号チェックしてるんですよ。買うの恥ずかしいですけど。
609 :
消えようと思ったのに :2001/02/11(日) 16:10
挿し絵画家変更の経緯はこういうことだったのですか・・・ まー、松本小雪は所詮トーシローっすからね。 しかしこうなってくると以前の方がデタラメで面白かったと 思ってしまいますよ、マジで。 室井佑月がこれで『価値のある、書くに値する作家』であれば こんな内容でももうちょっとついていく気になるんですがね。 そうじゃないから内容の強度を高めてくれ・・・・ これはお願い入ってます。相変わらず・・・・
610 :
593 :2001/02/11(日) 16:44
挿絵画家交代について最初に質問した者です。 しばらく落ちてたんでダメかなと思ってたんですが なるほど、全てがスッキリしました さすがだわ、、2ちゃん。
611 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 02:27
今BS2で「にごりえ」がやってますね。跡30分くらいしかないけど。
612 :
有栖川公園 :2001/02/13(火) 00:57
松本小雪さんて、昔タレントとしてテレビにでていましたよね。 たしか深夜の「ウソっプランド」(イソップの寓話+うそ即フィクション =アレゴリー=高級!)に、赤星さんなんかと出ていた、って俺も年とった・・・ って、福田クンみたい。
613 :
偽金子光晴 :2001/02/13(火) 19:25
(第121回 「にごりえ 9」) やばいです。読みたくなくなってきました。 これまでは、これを読みつづけていれば、せめて「高橋源一郎文学原論」には触れられるだろう、 という気持ちがありました。 しかしこのところ、すでに「小説教室」ですらなくなっています。 広がりもなければ、深くもならない。軽くさえない。ただの「そういう女がいました」つう話になってる。 夏子の「小説」だって、要するにわざと稚拙に書いているだけ。切なくもなんともない。 ああ、そんなバカな。こんなはずはない!
614 :
珍念 :2001/02/13(火) 19:28
偽金子さんが、読みたくなくなってきましたか。 実は私もです。 仕方ないですね。 そろそろお終いにしましょうか。 *他の方のご意見・ご感想お待ちしております。*
615 :
このスレの愛読者 :2001/02/13(火) 20:57
>>613 ,
>>614 えーっ! そ、そんな……
だけど偽金子さんって、この連載のために朝日の夕刊
わざわざ買いにいってらっしゃるんですよね。
それでコレじゃ、たしかにきついかも。
616 :
愛読者2 :2001/02/14(水) 00:15
一葉の小説において、桃水の書き込んだ部分が 太字になっている、なんて展開になると 結構おもしろそうだなー。 そうはならない?
617 :
偽金子光晴 :2001/02/14(水) 19:07
(第122回 「にごりえ 10」) >615さん。 だって、これですよ?↓ 「あたし、こわいの。すごくこわいの。時々震えがとまらなくなる。どうして生きていけばいいのかわからなくなる。 そういうときにはたまらなく誰かに抱いてもらいたくなる。」うんぬん、かんぬん。 だまされたと思いませんか?真剣に文学なんか論じて、「明日に期待します」なんて言ってたみなさん! 私はなんだかんだいって、もうここまできたら、最後までやるつもり。 でも、あまり他の読んでいるみんなを元気にするようなことを書けないかも知れません。 離婚直前の夫婦みたいな気分なんです。 (ま、それも展開次第でわかりませんけどね)
618 :
吾輩は名無しである :2001/02/14(水) 20:05
夏子の自己欺瞞があばかれてゆく、という筋なのでは?
619 :
このスレの愛読者 :2001/02/14(水) 20:53
>>618 さん
ちがうに一票。
これはこのままメロドラマになるんだと思います。
『官能小説家』って、TGがあれだけ腐した 『失楽園』へのオマージュだったりして(W ……なんて、こんな下品なレスもつけたくなるよな。
621 :
偽金子光晴 :2001/02/15(木) 01:39
・・・・・・・・・ちょっとだけ、あんだよね・・・・・・・・期待・・・・・・・・・・。 だから、618さんの予想には、一票いれたいんだよね・・・・・・・ あー自分にむかつく。古井由吉の「聖耳」、よかったなあ・・・・・・・・ 大江健三郎「取り替え子」も、よかったなあ・・・・・・・ それがTGは、「失楽園」だもんなあ・・・・・・・・ 80年代って、なんだったんだろうなあ・・・・・・・・・ 炸裂しろ、爆弾!
622 :
吾輩は名無しである :2001/02/15(木) 01:42
大丈夫でしょう 源ちゃん、『失楽園』をきっちり批評してますし。 これからひっくり返す。
623 :
偽金子光晴 :2001/02/15(木) 01:52
あっ。いきなり励ましてくれて、有難うございます。 寝る前に楽しい予想を思い付きました。 「明治文学」パートが「作家タカハシ」パートに引用されて、それを鴎外が添削。 「古いんだよ」とかなんとか言いながら。そしてそれが、新しい文学論、になる。 それなら、超超超超いい感じ(←時代の証言)。
「鴎外添削説」にはちょっとそそられるけど、 作家タカハシパートで添削するのは、鴎外ではなくオーガイです。 だからいずれにしても期待薄です。 ごめんなさい、水を差して。もう寝ます。
625 :
吾輩は名無しである :2001/02/15(木) 16:50
だめだ、もう、限界ぎりぎり。明日が恐い。たーすーけーてー。
626 :
珍念 :2001/02/15(木) 17:16
もうギブアップです。 勘弁して下さい。 ちょっと旅に出ます。
627 :
偽金子光晴 :2001/02/15(木) 20:24
(第123回 「にごりえ 11」) 「夏子は大きく目を見開いていた。だが、それでも彼女はこのことを覚えていないのだ。 そう思った時、桃水は疼くような哀しみと説明しがたい恍惚に襲われた。すべては揺れうごき、 混沌としていた。やがて、唇が重ねられた。だが、その先になにがあるかは誰も知らなかった。」 いやいやいやいや。こんなはずはない。絶対TGはマジじゃない。これはあくまでも、相対論的テキスト。 あとでひっくりかえすための叩き台。 だってさ、ありえないよ。こんなの。ねえ?珍念さん。 あれ、珍念さん? もしもし? おーい! ちーんねーんさあああああん!
628 :
偽金子光晴 :2001/02/16(金) 16:44
(第124回 「にごりえ 12」) さあ、今日で「にごりえ」も終わりですね。多分。 明日からの「タカハシ」がどう出るか。楽しみですねー。ねー? あれ? みんなどうしたの?おかしーなー???
629 :
吾輩は名無しである :2001/02/16(金) 17:07
リアルタイムでこの連載を追ってる方、 挿画の盗作騒ぎって どの程度大騒ぎだったの? そんなもん知らんって? しりあがり寿ファンより。
630 :
吾輩は名無しである :2001/02/16(金) 17:52
偽金子さん、終わりなの? 本当に? 信じていい? 今日の読んでもうどこかに行っちゃおうかと思っていたのですが、 もう少し踏みとどまろうかな・・・・・
631 :
偽金子光晴 :2001/02/16(金) 18:51
>630さん おおむね、「明治文学」が12回、「タカハシ」が6回、の繰り返しですから。
632 :
吾輩は名無しである :2001/02/16(金) 20:33
>>629 「年が明けたら挿絵が変わったね」「しりあがり寿は面白いね」「文章の方が食われてるね」とか
そんなところがこのスレの反応だった気が。
交代の理由をせんさくする人も(当時は)いなくて、のんびりしてました。
もしかしたら、タカハシ氏のファンはトラブル慣れしてるのかも。
629はこのスレの反応なんか聞いてないだろう。
>>629 盗作騒ぎなんて無かったよ。
しりあがりに替わってしばらくして
夕刊に小さな記事が出ただけ。
634 :
吾輩は名無しである :2001/02/16(金) 21:58
Romは多いのだから、みなさん、書いてね。
ロムってしかも書き込んでる奴なんて固定以外では、 自作自演を見抜こうとしてる俺ぐらいないなもんだぜ多分。
>自作自演を見抜こうとしてる俺 そりゃ無駄な努力だと思うけどなあ。 じゃあ、この前の「自作自演に気付け」とかいう書き込みは本気(というか天然) なんですね。 まあ、荒らさない程度に頑張って、証明してみて下さいね。
でもこれが自作自演だったら、結構凄いっすね!珍念さん最高!←自作自演
638 :
吾輩は名無しである :2001/02/17(土) 13:45
634は私で、だから君は私ではないのだから、君は自分で言っていることが 私と同様わかっていないわけで・・・。 ともあれ、TGは今、たいへん私小説的なものを書いているみたいですね。
スパイスみたいなもんだよ。 だらだらと上がり続けるスレの。
640 :
話題からそれますが・・・ :2001/02/17(土) 22:14
『さようならギャングたち』のなかにある詩についてなんですが、 もしも私が誰かなら私は私じゃありません けれど私が私なら誰も私じゃないでしょう 誰も私じゃなかったら・・・ と続く詩は谷川俊太郎の詩なんですか?詩に詳しくないもので・・・。 もし知っておられる方がいるのなら教えてください。出来ればどの詩集に 載っているかも知りたいんですが。 もしこのスレッドに相応しくない質問ならスイマセンでした。新たにスレッド たてます。
642 :
話題からそれますが・・・ :2001/02/18(日) 10:31
>641さん 有難うございます。助かりました。にしてもここの源一郎スレッドは 2ちゃんでは考えられないぐらい優良スレですね。
643 :
偽金子光晴 :2001/02/18(日) 12:47
(第125回 「にごりえ 13」) あらららら。昨日で終わったと思ったのに。失礼しました。 「そして、あの日がやってきた。 すべてがつくりものであったことが暴露される日が。その日、ぼくは自分が ほんとうは誰なのかついに知ったのだ。」 これ、要するに二葉亭四迷の「平凡」のことでしょ。違うかな? しかしこんなことを取ってつけたように書き足したって、「私小説」の弛緩ぶりは 変りはしないっ。
644 :
吾輩は名無しである :2001/02/18(日) 18:17
>641 この詩の題名がアリスなの?この詩が入ってる詩集の名前が アリスなの??どっち?
645 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/18(日) 23:40
>644 詩の題名です。
646 :
吾輩は名無しである :2001/02/19(月) 19:16
もうageなくていいんじゃないの? いい加減sageでやったら?
つーそばからsage忘れた(スマソ
648 :
偽金子光晴 :2001/02/20(火) 16:37
(第127回 「にごりえ 15」) まだやってる・・・・・・・・しかも、何これ・・・・・・・・・ 「ぼくは激しい期待に身を震わせながら、尻を高く突き出し、心の中で絶叫していた。 入れて、早く、入れて、早く・・・・・・・。」 とっておきの「2ちゃん用語」が、ついに出てしまう。 鬱だ、死のう・・・・・・・・。 以前にも書きましたが、私は、高橋源一郎に文学を教えてもらった人間です。 だから、この小説がどこへ行こうと、感想を書きつづけます。 「TG文学に捧げる弔辞」になるかもしれないけれど。
それってsageでやるでしょ普通・・・。
650 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/02/20(火) 23:31
これってつまり、桃水が生涯初めて「文学」なるものを知り、 その闇の深さに恐れおののくって感じのシーンなんだろうけど、 男が男に犯される快感を「文学史の反復」のメタファーに使うなんて、 源ちゃん、やっぱり相当おセンチ。 文学に犯される快感って、こんなに簡単なものじゃないよなぁ?
651 :
wes :2001/02/21(水) 07:35
ずっとロムってましたが、ちょっと書き込ませていただきます。 この連載小説がつまんなくなればなるほど、 ここのスレッドがどんどんと“面白くなって”いくのは、なぜだろう。 読みたい。すげー読みたい。この連載を“単行本”で。
652 :
名無しさん@1周年 :2001/02/21(水) 09:02
>650 こちらの誤解? 男と女が立場を入れ替えているのでは?
昨日のしりあがりの挿絵は良かった。 TGの連載の単行本よりしりあがりの 挿絵カット集の方が売れると思う。 しりあがりよ!もっと弾けてくれ! TGのクソみたいな駄文に合わせる必要なし!
654 :
偽金子光晴 :2001/02/21(水) 18:38
(第128回 「にごりえ 16」) 「その一枚の葉の表はきみ、裏はぼくだ。ぼくはきみを全力で支えるだろう。きみは 太陽と風を一身に受けて燦き、ぼくはそれを養うために懸命に養分を吸い上げ、 いらなくなった排出物を放り出す。きみにはぼくが必要だ。そして、それ以上に ぼくにはきみが必要なんだ。」 前に、「この連載を読んでいると小説が書きたくなる」なんてことを書きましたが、 書きたくなくなりました。作家なんかより、こういう、おためごかしのピッチングコーチの方が 良さそうです。前髪たらしたりなんかして、「僕なんかダメさ」なんていってる、才能のない 文学青年のほうが、小説なんぞにまじになるより、よっぽど得だ、とTGが言っているとしか 思えません。不愉快だ!
655 :
吾輩は名無しである :2001/02/21(水) 19:23
小昔の出版条例問題の時に山本直樹が高橋の 「表現の自由とはクズを認めることだ」 といった発言を引用して論陣を張っていたが、 10年近い月日の経過によって、 その真意が明らかになった、ということか。 同紙にのったミリの記事も非常に示唆的ではあったなあ。
暫く見ないうちにこのスレッド、エラいことになってますね。 私には今回の作品の失敗が、 高橋氏の「文学にはサービスが必要だ」と言う基本的理念が 誤っていたせいだとは思えません。 小説は一行目が大事、と言い、 ジュリアン・バーンズの「十と二分の一章で書かれた世界の歴史」(変な表記ですいません) を「こういうのをサービス満点の純文学っていうんだろう」 と賞賛する高橋氏が「サービス」と言う言葉を持ち出してくるのは、 読者に「続きを!」と思わせるほどの文章の強度がなければ駄目だ、 訴えかけ、読ませるためにはどんな手でも尽くすべきだ、 つまり、考えうる限りの雑多な要素をぶち込まなければ駄目だ、と言うことを意味していたのだと思います。 ところが、今回の連載小説で扱われている雑多な要素と言えば、 このスレッドでも多くの方が指摘しているとおり、プリクラやなんやらと言った卑近なものばかり。 卑近なものであろうとうんざりするほど使えば効果があったのに、 適当にちょこちょこと扱うだけで、 一方では何故か感傷的且つ今までの高橋氏から見ればシンプル過ぎる文学趣味に浸ってしまう。 これが今回の小説があまり面白くない所以ではないでしょうか? 高橋氏が次の作品で卑近な小道具を扱う場合は、感傷に浸ることなく、 今までに無いゴミカス小説を作るほどの意気込みで、 徹底してそういった要素で小説全体を埋め尽くし、 「サービス」して欲しいと愚考する次第です。 それでは。
658 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 10:38
TGさん、何かに心底感動しちゃって、法がつかなくなっちゃったのかなあ。
昨日はおそらくこの連載最高の山場であった。 のっけから地底湖か潜戸のような換喩ではじまり、 夏子は驚いていないのに不思議そうに桃水を見るという 撞着語法が出てくる(これは桃水がサングラスを 取っていたという部分で解決される)。 桃水を見つめる夏子はさらに桃水の顔を覗き込んでしまい その夏子を桃水はさらに覗き込む。この強調は最大の山場への 伏線だがその夏子の顔を桃水は両手で覆ってしまう。 果たして夏子には桃水の顔は見えているのか? 桃水は夏子に一葉という名を与える。小説の登場人物である 己を認識するためのもう一人の己としての名前と桃水は言う (ここメタフィクションです!!!)。 桃水は自分を葉の裏だと言い夏子を表と言う。 葉の裏が葉の表を支えると言う。葉の裏が養分を 吸い上げ排泄物を放出すると言う。おそらく葉脈と葉肉に 分けるより、葉の表と裏に分けた方が、二人で一人の 樋口一葉という感じがする(この比喩がまたいい)。 しりあがりの挿絵が一枚の葉の左右で葉脈をまるで 人体模型の赤い動脈と青い静脈のように描き、 いやがおうにも山場を盛り上げる。 いやぁ〜最高でした高橋先生!!! 香気漂うエクリチュールが立ち上っていましたよ!
660 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 13:04
>>658 恐らく・・・。
年のせいで感傷的になって情動失禁を全国紙上でやらかしているとは、
考えたくない・・・。
661 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 14:48
高橋先生はずべてわかってやっているのです。 思えば20年前のデヴ作でも御自分でおっしゃってますが 刀は抜かなかったのです。失われた第三章、そこでは 崇高にして深遠な哲学的議論がなされるはずでしたが 〆切目前にして燃え尽きてしまい書かれなかったのです。 以来その刀は抜かれることなく、抜くぞ抜くぞと見せかけて この20年をともかくも乗り切って来られたのでした。 おそらく先生御自身はその刀がタケミツであることを ご存知なのです。ですから抜けないのです。ひたすら 抜くぞ抜くぞの見せかけで生涯をまっとうされるのです。 なんと肝の座った御方でしょう。真剣を前にして抜くぞ抜くぞの 素振りだけで身をかわしてこられたのは! 小説家を目指すものはまさにかくあるべしと思うのです。 タケミツは抜いてはならぬ ならぬ堪忍するが堪忍
662 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 16:36
やはり子供が出来たのが大きいのではないか? 単純に生命の誕生に感動し、この子が成人するまでは 何としても金を稼がねばならぬ。ゴミクズのような 文章を垂れ流そうが何しようがとにかく売文して 金を稼ぎ家族を守らねばならないと考えたのでは? そうでなければあのような文章を人目に晒すことなど できようか(いやできない)。
663 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 16:49
いやそれはちがうかな? ゴミクズのような文章からこそ エクリチュールが立ち上るのか。 高橋先生はゴミクズとかの罵声を 先取りしてエクリチュールを立ち上らせているのか。 裏の裏のそのまた裏をかいてるのか。 つーかエクリチュールって何?
664 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 16:50
ちょっとレスを全部読んでないので、かぶってたらすみません。 2ちゃんの人は読まないだろうと思いますが、「クロワッサン」ってい う雑誌に奥さんの室井佑月と夫婦インタビューででてましたよ、高橋先生。 で、今の連載は奥さんをモデルにしてるんだと嬉しそうでした。なんだかなー。 奥さん20歳以上若いし、イケイケ(死語?)だし、子ども27年ぶりらしいし、 子どもの写真も出してるし。なんだかなーって思いました。
665 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 16:55
>>664 おお! 貴重な情報ありがとうございます!
とすると桃水が高橋先生で夏子が室井佑月ですか。
二人で樋口一葉なのだから・・・わかった!
この連載は高橋先生と室井佑月の二人で書いてるんだ!
そう考えれば弛緩ぶりにも説明がつくかな?
666 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 16:55
>>661 今回はタケミツ抜いちまった気がする・・・。
抜いたんなら、例えそれがタケミツでも開き直ってぶん回して欲しいけど、
それも中途半端な気が・・・。
667 :
偽金子光晴 :2001/02/22(木) 17:17
(第129回 「愛のメモリー 1」)
みなさん、お元気ですか。今日のお話は、小説家が人気のない小説を
書いて、酔っ払ってホテトルに電話するお話でしたよ。
さーどう続くんでしょうね。来た女がブサイク、ってだけの落ちだったりする
可能性も、ないわけじゃないですよね。あと、昔の女だった、なんてことも、
「愛のメモリー」だから、ある話ですね。文学の話には、なってもならなくても、
どうでもいいですね。
>>661 さんの説が、実に説得力あるように思えてきましたね。
では、鬱なので、死にますね。
668 :
吾輩は名無しである :2001/02/22(木) 18:20
いつもはROM専の者です。偽金子さん、氏なないで〜。 このスレをより楽しむためのネタとしてのみ連載を読んでいます。 愛のメモリーっていうと松崎しげるか、携帯電話かパソコンか。 ありがちな感想でスマソ
今日のやつ、読んだけど、 相変わらず高橋源一郎ってグラビアアイドルに詳しいですね・・・。 「AV女優」の書評やった時は、インタビューされてるAV女優のうち、 知らない子は数人しか居なかった、って書いてたし。 エロ本大好きなんだろうな・・・。 余談なのでsageますです・・・。
>>661 さんのようなタイプの書き込みというのは普通、「嫌味たらたらで空気を悪くする」
印象を受けるのが常ですが、このスレにおいては、「まったくの正論」でしかない所にこの
スレの悲劇と喜劇がありますね。悲惨な1の私としては、偽金子さんの後追い自殺する他ない
ようですね。
また旅にでも、・・・逝ってきま〜す!!
671 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 15:07
昨日の連載はリアリティーがあった。 20代ですでに小便の切れが悪く、 ブツをパンツ内にしまった直後に かならず残尿を漏らしてしまう俺としては そのたびにごとにパンツを履き替えるなんてことはできない。 こんなことじゃ結婚もできない。白いブリーフは履けないと 悲観的になってしまう訳だが、そこでくよくよせずホテトル に電話をするタカハシにホテトルは差別用語ではないのか と言いたい。ここは出張ソープか出張ヘルスではないのかと 言いたい。真鍋かをりという選択は俺も肯ける。そしてちゃんと 落ちというか下げはあるんだろうなと言いたい。 しりあがりの挿絵は馬がタカハシ?を踏みつけているものだったが その後ろ足が交叉されてるところにしりあがりのセンスが感じられた。 結論:一昨日の連載は室井佑月が書いたものだ。昨日の連載と 差がありすぎる。
672 :
偽金子光晴 :2001/02/23(金) 15:42
(第130回 「愛のメモリー 2」) 667に書いた予想、当ってしまったね・・・・・
673 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 15:53
何故「ホテトル」という言葉を今、使うのか。 何故この板の固定はそれに違和感を感じないのか? ホテトルはホテル出張トルコ風呂の略語であり トルコ風呂という言葉はかなり以前にトルコ人青年の 朝日新聞(だったかな?)への投書を切っ掛けに ソープランドという新語へあっさりと、それこそ 鰯の魚群が一斉に泳ぐ方向を変えるように切り替わった はずであり、高橋がそれを知らぬはずはない。 そのトルコ風呂という言葉が元にあるホテトルという語を 使うのか? 朝日新聞は認めたのか? 渋谷で殺されたOLの事件の時にホテトル嬢という語が 使われたのだろうか? それで使ったのか? 疑問が残る。
674 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 16:23
「クロワッサン」読みました。 仕事場の写真におうがい全集、近代詩集、団鬼六などの本が写っていてました。 あと、「なにぶん老人は初めてなもので」という本も。 源一郎「うーん、僕が今、朝日新聞に連載している『官能小説家』は室井を モデルにしているんです。小説のソースに使っている対象でもある ので具体的なことはノーコメントにさせてください」
675 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 16:28
この板の編集者は「ホテトル」という言葉は 特に問題無いと考えてるのかな? どうよ>編集者
676 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 16:33
「ホテトル」は「火照り取る出張サーヴィス」の略です。 問題ありません。
677 :
このスレの愛読者 :2001/02/23(金) 17:25
なんか久々に盛り上がってますね! 珍念さんも帰ってきたし…じゃなくて旅の空からですか。 ところで、私はこないだまで忘れてたし、皆様も忘れてるかもしれないけど この連載の最初の方で「噂のなんとか」という明治時代のスキャンダル誌が すっぱぬいてたのは「一葉と鴎外の同棲スキャンダル」だったはずですよね。 でもってこれは、現実に「噂の真相」に書かれた、TGさんと室井さんの記事に 対応してたとのことですが…… なんか前にも増して「桃水=TG、一葉=室井佑月」としか思えなくなってきてる今、 この伏線(?)はどうなってしまうのでしょう。もしかしてTGさんも忘れてる?
>>673 >何故「ホテトル」という言葉を今、使うのか。
>何故この板の固定はそれに違和感を感じないのか?
それ以前のところで違和感感じまくりだからじゃないかな?
俺は読んでないから何も言えないのだけど
(このスレを読んでいると図書館に行っても読む気力を持てない)。
固定じゃないけど671の人も違和感を唱えているね。
671=673だったら失礼。
私信:珍念さん、あまりにも遅いレスですが、珍念さんに薦められた
金井美恵子の「ページをめくる指」、買いました。実はかなり前ですが。
が、かなり申し訳ないけど、yはり、どこか自分の好みには合わないようです。
そう言えば、金井と高橋って対談をしているみたいですね。読んだことありますか?
ちょっと気になります。今、酔っていまして(ドキュソなものでこんな時間に)、
不快に思われましたら深くお詫びいたします。旅のご無事をお祈りします。
680 :
名無しさん@猫 :2001/02/23(金) 17:58
やっぱり慰謝料稼ぎのために書いてる(室井談)小説だからなあ・・・。
>>680 そうなのか・・・。じゃ自作自演で苛めるのやめるか・・・。
せいぜい2chつかって宣伝してください。TG。
どうもこの板の固定は毎日感想書き込むくせに、
どうでもいいことしか書かないと思ってね。
昨日からきちんと読んで疑問に思ったことや感想を書き込んで
自作自演したけど、金に困ってるんだったら何も言うまい。
682 :
偽金子光晴 :2001/02/23(金) 20:28
>>681 どうもこの板の固定は毎日感想書き込むくせに、
どうでもいいことしか書かない
痛烈に反省しました。もちっと真面目にやります。(自分では、「どうでもいいこと」とは
思っていなかったのです)
>>677 さん
私は、いまだに、この作品がこれから大きく息を吹き返すことを信じている部分もありますが、
それは具体的には「明治文学」パートに、鴎外が陰のようにチラチラと姿を現しているからです。
恐らくこの先、桃水と一葉の関係は破綻し、一葉は鴎外と出会うことになるでしょう。でなければ
嘘です。
「木を見て森を見ない感想スレッド」と私はこのスレを捉えていますが、このところ、毎日の分に
いちいち腹を立てたり絶望したりするのは、単にTGの掌で踊っているだけなのではないか、と
思えてなりません。しかし一方で、しょーもないことを、しょーもない文章で書いているというのも
歴然たる事実。はっきりいって最近は、「五体ために裂く」思いです。
683 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 21:29
今日なんか、やっぱつまらないね。ここまでおとせば、 何をやっても息の吹き返しだ! 擁護不能。 下手すると、「ホテトル」で連載中止?
684 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 21:31
オ○○ーは彼にはお手の物過ぎるネタだし。
あれほど言ったのに、まだそんな小説を書くのですか!もう許さんです! 高橋源一郎を許すわけにはいかんです!こんな小説で読者たくさん付くとでも思ってるなんて頭おかしーよです! あんたみたいなバカ初めて見たです! あんたみたいなバカ、ゴキブリ以下です!あんたみたいなバカ、ウジ虫以下です! あんたは絶対に許されないです!勘違いしたバカを許すわけにはいかんのです! 面白半分にいい加減な下ネタするヤツなど許さんです! キャラメルコーンのピーナッツをケツの穴に詰めて死ねよです!!! 今まであんたがどんな生き方してきたか知らんけど、どーせひどい生き様だったと想像出来るです! あんたの連載小説から読みとれるです!バカ特有の匂いがするです! あんたのことが全く理解出来んです!あんたは絶対許さんです! 死んでも許さんです!地獄で苦しめよです!それでも足らんくらいです! 豆腐の角に頭ぶつけて死ねよです!!! あんたもっと現実を知れよです! いつまでも引きこもってネクラなことしてる場合じゃないよです! でも、もー手遅れです!あんたは何をやってもダメです! この世に生まれてきたことを後悔してもダメです! あんたは生まれ変わってもどうせダメ作家に決まってるです! 絶対許さんです!絶対許さんです!絶対許さんです! あんたみたいなヤツは絶対許さんです!早く消えろです! いつまでも勘違いしたまま生きていけると思ったら大間違いだよです! コジマの9800円の掃除機にすわれて氏ねです!!!!!!
686 :
偽金子光晴 :2001/02/24(土) 00:53
>珍念さん もうわかったから・・・・いい人だよ、あんた・・・・ 「1行小説」や文体模倣が落ち着いた今、ここは文学板最長のレスがついてるじゃないか。 我々コテハンに批判的な名無しさんたちの活躍を見ても、あんた、ほんといいスレ立てたんだよ、マジで。 みんな、イライラしながら、罵りながら、取れたて新鮮現代文学の生成現場を目撃していることに、 近年まれに見る、読むことの活性化を感じていると思うよ。本なんか読んでいて、こんなことないよ普通。 だから、戻っておいで、中島みゆきソングブック。
>>677 TG自身=鴎外で、桃水のモデルは、ミステリー板でスレッドのある某作家じゃないの?
TGの前に室井と恋仲だったそうだし、たしか小説教室の講師もやってたとかいう話だし。
688 :
吾輩は名無しである :2001/02/25(日) 19:29
すると、陶酔のレヴェルが低いのは一種の復讐? しかし復習はTGらしくもないが・・・。 現役作家がもっとだめなのは、復讐したお詫び?
689 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 19:47
「TGでさえこの程度、俺の方が、私の方がまし」というように、人々に思わせる ことで、社会のモラールを高めようというのでは。
690 :
このスレの愛読者 :2001/02/26(月) 22:05
今日のは「おっ、そう来たか」という感じでした。 この「明治生まれのAV男優」が、これまでに出てきた明治関係者の誰かなんですよね? といってもまさか鴎外、漱石じゃないだろうし……
691 :
ももひき@名無しさん :2001/02/27(火) 02:05
高樹のぶ子(だっけ?)の百年の予言みたいにオカズにもなるいい小説だと思います。 萌え〜。
692 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 11:58
>690さま。 鴎外では?
693 :
このスレの愛読者 :2001/02/27(火) 17:32
>>692 さんのおっしゃる通り、鴎外でしたね。
しかし、新聞連載でこんなこと書いてクレームつかないんでしょうか。
鴎外の子供はみんな亡くなってるにしろ、孫あたりから。
694 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 20:54
しかし、意外性がなさすぎる。まあ、読者に正解させるというサーヴィスだろうが。
695 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 21:06
コテハンの沈黙ぐらい雄弁なものはないな。 高橋は胸が痛まないのか? 別に作家的良心なんて、ハナッカラ期待してないが。
696 :
もはや小文字。 :2001/02/27(火) 21:25
tgは小説家になったとき良心は捨てたといったが、レトリックと してであれ、苦境の表現としてであれ、言うべきでないことだ。
697 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 22:00
どっかの鼎談で言ってたな、 「名前の公示ってのは」読者サービスなんだよ」 ふ―ん、よく分かったよ。 いま、やっとね。 できれば、「ギャング」「虹」から名前を削除して欲しいね。
698 :
wes :2001/02/28(水) 18:56
>696 タカハシさんがエッセイに登場した辺りからtgは言うべきではないこと とされることを、つまり自分で言うなよ。。ってことを言い過ぎてたと思う。 このスレをよむかぎりでは今のtgってギャングの最もラストの 実演になってる気がする。
699 :
偽金子光晴 :2001/02/28(水) 19:36
(第134回 「明治四十四年のベースボール 1」) 「新年小説予告 長塚節氏『土』は愈年内完結に付明年よりは 官能小説家 森鴎外博士作」 いよいよ「締め」もしくは「クライマックス」に来た感じです。嫌な予感は、相変わらずしますけど・・・ この小説では、森鴎外の狂気がインパクトを持っていることは、認めざるを得ません。 それに見合った何事かが、作家タカハシや、桃水、一葉にまるでないので、読んでるほうは げんなりしてしまうわけです。しかし彼らの存在とて、これからひっくり返すことは大いに可能なはず。 「愛のメモリー」には二の句がつげかなったけれど、あれも実は大事な伏線だったりして(甘いですか?)。
700 :
このスレの愛読者 :2001/02/28(水) 20:57
偽金子さんお帰りなさい。 一旦平成の世にやってきてから、明治に戻ったらしい鴎外ですが 原宿のマンションに住んでる…ってのはもしかしてTGさん本人と同じですか? (いえ、住所知らないんですけど、そのへんに住んでそうだなと思って) 結局、鴎外がTGさんで、「官能小説家」(=この連載)の著者。 でもって室井さんそっくりの一葉と出会う。 この二人が結ばれ、小説の方はメタフィクションの外と内がひっくり返って(あるいは融合して) めでたく大団円。ということでしょうか。 もしそうなら、いつかの私の予想も大はずれじゃないことになるけど…
701 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/03/01(木) 05:07
昨夜は飲みすぎて、早い時刻に寝てしまったため、 こんな朝早く目がさめました。ひさしぶりです、偽金子さん。 >700さん えー、原宿のマンションは、TGさんが前妻と別れる前にいっとき 室井さんと駆け落ち・同棲していた場所です。ある日、このマンションに 前妻が怒鳴り込んできたりして、修羅場と化した場所であります。 おふたりは入籍後、東京北西部の某所に転居したので、現在は原宿には 住んでいませんが、TGさんにとっては悪夢と蜜月の地です。 ……なんて、下世話な書き込みをしてしまいましたが、この連載、 700さんがずいぶん前に予想した通りの展開になってますね。 でもメタフィクションの外と内がひっくり返るというより、 読者はメビウスの輪のようによじくれたTGさんの被害妄想に 付き合わされているだけのような気もします。 こんな展開になるんだったら、いっそのこと、687さんが指摘した 某作家(「桃水」のモデル)のことも、その人とわかるように はっきり書いちゃえばいいのに、と思いますが、それじゃ益々 被害妄想に拍車がかかるか……。
702 :
このスレの愛読者 :2001/03/01(木) 21:07
>>701 偽カルヴィーノさん、レスありがとうございます。
原宿のマンション、そうですか。私はこないだ「アイ・ラヴ・エース!」読んじゃって
そこに出てきた「自分だけこんなおしゃれなところにマンション借りちゃってさ」というヒロインの台詞と
この小説の「原宿うんぬん」が結びつき、こりゃ同じ場所かな? と思ったのでした。
桃水のモデルは、やはり687さんの指摘してる人ですか。
天才を見抜く力はあるけど、自分が天才じゃない作家(「アマデウス」のサリエリみたいな)の悲哀を
自分自身に擬して書くのもおセンチすぎてどうかなと思いますが、だからといって
具体的な、しかも現存する他の作家をモデルに書くというのも、大きなお世話じゃないかしら?
703 :
偽金子光晴 :2001/03/02(金) 16:31
(第136回 「明治四十四年のベースボール 3」) 「わたしが原稿をほとんど直さないのはなぜだか知っているかい?」(中略) 「いったん書かれた文字は、口を出た言葉と同じで取り返しがつかないからだ。(中略)」 「失敗してもいいのだよ。森田くん、大切なのはその機会が一度しかないことなのだ。そして、 たいていの場合、わたしたちは失敗する。残されるのはわたしたちの失敗の記録で、それ以上に たいせつなものはないのだ。」 さて、どう考えるべきか。自己弁護とひとことで片付けられないような気がします。しかし、 「機会が一度しかない」かどうか、というところに、議論の余地があるでしょう。 いずれにせよこれは、高橋源一郎文学の完全な180度転換ではあります。「ゴーストバスターズ」 なんて、9年かけて直しているんですから。 しかし、直さないことの実践としてこの小説があるとしたら、それは結局やっぱり、自己弁護かも。 だって、直さないといえば、石川淳だって直さないけど、格調高いじゃない。・・・・・いや、TG氏は 「格調なんて言ってる時代じゃない」と言いたいのか? 難しい・・・・(支離滅裂、失礼)
704 :
偽金子光晴 :2001/03/03(土) 16:14
(第137回 「明治四十四年のベースボール 4」) 「このスレの愛読者」さんの予想、大当たり!!!! おめでとう! ドンピシャリでしたね!! でもTG、先を読まれてばっかじゃねーか。ま、いいけど。 先を読まれるのはいい。でもこれは卑怯だぞ。 「やがて、第一回の原稿が紙面をかざった。 挿絵は、鴎外が推挙した画師、しりあがり寿であった。」 嘘つくなコラァ!
705 :
このスレの愛読者 :2001/03/03(土) 16:55
>>704 偽金子さん
いえ、ドンピシャリじゃないです…私の予想は「高橋源一郎作、官能小説家」が
明治の朝日新聞に連載されるってやつでしたから。
でも半分当たったのでうれしいです。
挿絵の件、「嘘つくなコラァ!」には、激しく同意!
706 :
名無しさん@1周年 :2001/03/03(土) 17:24
鴎外がこのような小説を書くと想像することに、意味があるとは思えない。
707 :
珍念 :2001/03/03(土) 20:09
水を差すようで申し訳ないですけど、
>>706 さんに同意。
無意味な延命治療という印象です。
708 :
このスレの愛読者 :2001/03/03(土) 21:54
この連載そのものを、作中の鴎外が書いたテキストとすることで、 「結局、おれたちみんな、鴎外(たち明治の文学者)の掌の上で踊ってるみたいなもんなんだよ」 とTGさんはおっしゃりたいのかもしれませんが、もしそうだとしたら 私は「おれたち」の中に入りたくないです。 それにこの鴎外、どうもTGさんの分身でしかないみたいだし。 だとしたらなおのこと。
なんだか!すごく!嫌な予感がするッ!
クライマックスで2chのこのスレのURLがはっつけてあるとか?
711 :
偽金子光晴 :2001/03/04(日) 02:03
>706さん、珍念さん、このスレの愛読者さん 確かに。このチャプターなり連載の終わりなりに、鴎外が「官能小説家」を書くことに 「意味」が付与されるかどうかで、この小説の値打ちは、ちょっとは変ってくると思います。 ただし、このチャプターを書いているのは「タカハシ氏」なわけで、このあと、タカハシ氏と 「オーガイ」が対話することは十分に考えられます。その時たとえば、 オーガイ「こんな風に続くのって、なんか意味あんのか?」 タカハシ「わからん。でも書いちゃった」 なーんてことになって、あたかもそこに「ネガティブな意味」がある、などと言い出しても、 「バーカ!」と言うしかないですけれど。 (でも私は、まだ、まだ、まだ、擁護派ですぞ!)
712 :
肩甲骨 :2001/03/04(日) 04:44
なんだかんだ言ってみんな読んでるみたいね。 まさにこれが奴(高源)の術策なのかもしれない。
713 :
沈み :2001/03/04(日) 07:50
はじめてこのスレッド見つけて一気に全部読んだ。途中サボって読まなかったところを読みたくなった。オワリ。
714 :
前妻ファン :2001/03/05(月) 01:42
TG氏の新聞連載、このBBS読んでから読んだら読み方変わりますね。。 昔からのファンとしては最近高橋氏は下品に感じる....。 ちょいと前の小説新潮(だっけかな?)の短編といい彼は今ホテ○ル遊びにハマってる気がしますよ。 妻の買ってきた雑誌『クロワッサ○』にも夫婦で出て『セックスレスです〜』って室井佑月が言ってました。 ま〜、絶倫そうですしね、彼。いいな〜、歳取ってから若い妻なんて男の夢ですもんね。
715 :
↑ :2001/03/05(月) 03:17
いたんだー
716 :
吾輩は名無しである :2001/03/06(火) 16:14
>714 前妻ファンだったら室井ヒクよな。やっぱやなのか?
717 :
そうでもない :2001/03/07(水) 01:01
私も前妻さんのファンですが、同時にTG氏のファンでもあるので。
718 :
前妻ファン :2001/03/07(水) 03:48
うん?どうなんだろう。僕的にあの夫婦はかなり憧れであったので。 今はどうなのかなと言われると困るかも。 ま!今TG氏が幸せそうなのでいいんじゃないかなー。 いい物書いてくれればファンは満足。っていやみじゃないよん♪
719 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 11:22
>>前妻ファン様 どのへんが魅力なのかご教示きぼ〜ん。
720 :
偽金子光晴 :2001/03/07(水) 16:08
(第140回 「明治四十四年のベースボール 7」) 「町のキャッフェに座っていたら、誰かが『なにかおもしろいことはないかい』と 呟いていた。するとまた別の誰かが『ない』と答えた。その声はひどく怒っている ようにも、落胆しているようにも思えた。その時、ぼくはこう願わずにはいられなかった。 その人たちに読んでもらえるようなものを書きたい、と」 石川啄木の呟きに託したTGの切なる願い、と思いたいところだけれど、そうはいかないでしょうね。 連載も、明らかに終わりに近付いている現在、最初から読み返してみると、やはり、これは、 甘ったれて書いているというほかありません。 私は「前妻ファン」ではありませんでしたが、しかし「今の妻ファン」では決してないので、 この小説は「合わない」だけなんでしょうか。いや、そもそも、高橋源一郎という人に、 「妻」とか「恋愛」が合わないのだと思います。この人は、現実から遊離した文学の 空中楼閣の人であり、それは別に、悪いことでも何でもないはずなのに、 「モデル小説」「告白小説」なんぞ書きやがって!ああ、もう、支離滅裂!
721 :
名梨 :2001/03/07(水) 17:19
>>720 >「モデル小説」「告白小説」なんぞ書きやがって!
同意。
しかも告白が青すぎ。
読んでて恥ずかしい。
722 :
珍念 :2001/03/07(水) 17:54
>>720 その時、ぼくはこう願わずにはいられなかった。
その人たちに読んでもらえるようなものを書きたい、
私も同意。↑これは、本音に見せかけた下手なハッタリですね。
TGは「その人たちに読んでもらえるようなものに関する小説」
しか書く気がないのでしょう。
ここに至るまでの前フリが長すぎ。
723 :
719さまへ :2001/03/07(水) 19:13
競馬場へド派手なお洒落して行くとか臆面もなくぶりっ子しているとか (ピンクハウス、あんまり似合わないのに堂々と着ていたなあ) そういうとこが素直でいいと思ったんですよ。 で、競馬エッセイは、けっこう私にゃぐっとくるようなもの書いてたし。
724 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 21:01
前妻ってどんな人だったの?
725 :
このスレの愛読者 :2001/03/07(水) 21:38
そうか、「明治四十四年」って大逆事件の年なんですね。 気づいてなかったの私だけ? しかし「ベースボール」はどう関係するのか。単なる洒落なのか。 ここでの大逆事件は、ありがちな全共闘世代による自分たちの「闘争」の 投影にすぎないのか、ただの感傷以上の意味が存在するのか。 などなど気になりますが、悪いけどあまり期待できないような…
>>723 さまレスどうもです!
なるほど、ピンクハウス着て競馬エッセイ書く女性・・・って
80年代にはたしかにカッコよかったかも。
727 :
前妻ファン :2001/03/07(水) 22:49
723さま!激しく同意!! ああいうある意味ものすごい素直な女性はなかなかいないぞ! 根暗そうだしなあ。(僕、根暗好き) 最近何をしておられるのか....。ああ!でも『アイラブエース』はイタかったけどね。 競馬エッセイは馬&競馬への愛情が満ちあふれ大変よみごたえあり!
728 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 23:47
>>727 「アイ・ラヴ・エース!」は確かに痛かったよね。前の方の書き込みで
今度の新聞連載はTG氏の側から見た離婚、再婚のいきさつを
「そのまんま」書こうとして朝日側に止められた…と書いてあったけど
前妻側から見た「そのまんま」は、本にして出版してるのにね。
やはり新聞本紙と較べて出版局のハードルは低いということか。
729 :
吾輩は名無しである :2001/03/08(木) 01:42
しかしTG氏、もの書きとばかり結婚するのはいかがなものか。 前妻、今妻2人とも幸せ自慢好きと思われる。
730 :
729さまへ :2001/03/08(木) 02:31
前妻さんはもの書きさんだったんじゃないですよー。TG氏と結婚してたから、 そういう世界に入っていけた人で、もともとは編集者。 それから727さま。前妻さんの「優駿」での連載エッセイ、3月号で終わって しまいました。彼女の消息を知る唯一の(?)手がかりだし、楽しみにしていた のにな。おもしろかったのに。 さてさて、ここはTG氏の新聞連載についてのスレなのでこの辺で前妻さんネタ やめておきますね。読んでて「かんけーねーことばっか書いてんじゃねーよ」と 不愉快だった人、ごめんなさい。
731 :
似非オースター :2001/03/08(木) 04:42
このスレの存在を知って、3時間。一気に読み通した。 今の連載に対するイメージとしては、ERで、 「300にチャージ、離れて!!(がくん)……」 という感じです。グリーン先生、何とかしてください。… ところで「爆弾」についてだけど、本当に小説世界と現実をぶち壊す気なら、 わたしに思いつく手段は超古典的なのが一個だけあります。 それはしかし、クロワッサンにでてるようじゃ、やらないと思われ…。 でも、もしその「爆弾」使うんだったら? …グリーンせんせー!!
732 :
吾輩は名無しである :2001/03/08(木) 17:40
「ジュニア小説」「空想科学小説」って……おいおい。
733 :
偽金子光晴 :2001/03/09(金) 23:59
このところ「明治の文学」シリーズの、樋口一葉にはまっておりまして、 今日みたいな(あ、第142回 「明治四十四年のベースボール 9」)くっだらない 「チェリー・インザダーク」なんてものが一葉の名のもとに書かれていると、 まじむかつきます。 >似非オースターさん。その「思いつく手段」とは?
734 :
似非オースター :2001/03/10(土) 00:42
こういうことをずばり書くのははばかられたのですが… たとえば、芥川の「歯車」のように、 「なんらかの現実の出来事」が、 われわれ読者の解釈を大きく変えてしまうこともあるかな、 と思ったりしたのです。
735 :
吾輩は名無しである :2001/03/10(土) 12:56
だからはっきり言え。 遺書がわりなんだろ?
736 :
珍念 :2001/03/10(土) 14:33
実は私も、その可能性について考えたことがあります。 このスレッドでボロくそに貶して、もしそんなことになったら、 後味悪いかな〜なんて。 しかしここまで厚顔無恥なら、その心配はないでしょう。 つ〜かもう、氏んだも同然というか。
737 :
偽金子光晴 :2001/03/10(土) 15:57
(第143回 「明治44年のベースボール 10」) 「小さな嘆声が文壇の片隅にあがった。(中略)そして、同時に反発と 嫌悪の意見が現れた。滅多にないことだが発売された雑誌が売り切れ、 問い合わせが殺到しはじめた。」 コメント不能。TG氏よ、たのむから僕たちを「後味悪く」してくれ。ほんと、たのみます。
738 :
偽イタロ・カルヴィーノ :2001/03/10(土) 16:56
>僕たちを「後味悪く」してくれ。 偽金子さんの切ない気持ちはよくわかりますが、 「後味悪く」というリクエストに答えるとすれば このあと夏子が桃水の子を妊娠して……って感じの どーしよーもない展開しか想像できません。 そのバカバカしさが「爆弾」になることを祈りますか? いや、ごめんなさい。つまんない冗談でした。
739 :
吾輩は名無しである :2001/03/10(土) 17:01
生きるも死ぬもその人の自由。 しかしそういう「逃げ」をこの状態でTG氏が打つなら、 かえってあっさり見限れていい。読者は。
740 :
このスレの愛読者 :2001/03/10(土) 22:01
なんか深刻な可能性をおっしゃる方がいてちょっとびっくり。 だけどそれはないでしょー。だってTGさん鴎外なんだし。 ところで、前にどなたかが「桃水のモデル」と言ってた作家さんは こないだ朝日の夕刊にインタビューが出てた人ですよね? (宮尾登美子に非ず=笑)
宮尾登美子だったら爆弾になれるのに
この作品が最後では悲惨すぎるからね。お子さんもいらっしゃるし。
>>742 ムロイユヅキもどっかのエッセーで「ダーリンの稼ぎを当てにしてる家族も
五世帯ぶんくらいいることだし、がんばってもらわなきゃ」とか書いてたし。
(前妻全員に慰謝料払って、親にも仕送りしてるってことか?)
744 :
頑張れ源ちゃん :2001/03/14(水) 01:46
ここのとこあまりここが盛り上がらないのは、 みんな源ちゃんにあきれてるからか?
745 :
吾輩は名無しである :2001/03/14(水) 06:19
連載もここもずっと読んできたが、要するに、 技法を見せる小説としては中途半端で、 感覚を伝える小説としては陳腐。 サブカルチャーが時代の空気を伝えていた幸福な 時代は、既に終わっているのだから、源ちゃんは いまこそ「大文学」を正面切って書けばいいのに。 それこそ、フロベールみたいな古典的な「傑作」を 書けばいいのではないかな。
あのスペース、今度からしりあがり寿が全部描け。 新聞連載漫画時代の幕開けにしよう
747 :
吾輩は名無しである :2001/03/15(木) 11:28
>>745 激しく同意!!
だから物足りないんだよなあ。
745はうまく言いえてるなぁ。
749 :
吾輩は名無しである :2001/03/16(金) 00:41
わたしは 746に激しく同意!
750 :
吾輩は名無しである :2001/03/16(金) 16:57
あの、源一郎氏の娘さんって、なんて言う人ですか? 佑月とのじゃないほうです。 もっとも危険な読書の350Pを読んだら、 気になって、気もそぞろ。
751 :
偽金子光晴 :2001/03/17(土) 16:50
(第149回 「AVオーガイ 4」) 「ついにはおれのファンのホームページに女の名前を騙っておれとセックスしたと投稿する。」 「高橋源一郎なぺえじ」なるHPがありますが、そこの掲示板を探そうとして挫折しました。 濃い目の文学論が続いていて、付き合いきれなかった。 >745さん 僕のカングリにすぎませんが、TGはこの連載で「大文学」に挑戦したんだと思うのです。 明治文学、現代の作家、個人的な体験がぐるぐると関連していく、という構成は、多分、 21世紀の「ボヴァリー夫人」(プラス「ブヴァールとペキュシェ」)にふさわしい構想でしょう。 当人は恐らく、これを「サブカルチャー」とは思っていないんじゃないかと思えるほどです。 しかし、このありさま。このていたらく。 僕はもう、「官能小説家」には見切りをつけて、もっと大きな心配をしています。 TGは、もう駄目なのか? それともこの作品が、たまたま失敗しているだけなのか?
752 :
吾輩は名無しである :2001/03/17(土) 17:38
>それともこの作品が、たまたま失敗しているだけなのか? じゃなくて.... またまた失敗している。
寒いカルチャーで、さぶかるちゃー・・・
いや、きょう、本屋で牧村僚の母子相姦小説(フランス書院文庫)の帯に 高橋源一郎がなにやら、とってつけたような推薦文かいてました。 何事ですかっっ??
755 :
日本@名無史さん :2001/03/18(日) 04:11
「室落円」の大ヒットで「やっぱポルノは売れるよなー」と確信した TGの戦略
756 :
wes :2001/03/18(日) 17:15
これまでの書き込みをすべて目に通したうえで
>>745 の書き込みを読んでやっと深刻さに触れました。
>>751 偽金子光晴さん
>「ついにはおれのファンのホームページに女の名前を騙っておれとセックスしたと投稿する。」
「高橋源一郎なぺえじ」の掲示板に過去、確かにありました。
部屋のなかでのTGとのセックスの描写が生々しかった。。管理人が
軽ーくたしなめてました。妙に印象に残ってたけど、これがTGの書き込み
だったらなんかいいな。だからといってTGの株があがりはしないけど。
>755
「あ・だ・る・と」売れた?
(最終章には感動したけど初めて立ち読みですましたTGの小説)
757 :
偽金子光晴 :2001/03/19(月) 00:03
>752さん 「またまた失敗」・・・・・・・・・かもねえ。 僕の考えでは、「優雅で感傷的な日本野球」以後 「ペンギン村に陽は落ちて」・・・・失敗(断言可能) 「惑星P−13の秘密」・・・・・・・・・失敗(断言困難) 「ゴーストバスターズ」・・・・・・・・・概ね成功(逡巡無限) 「あ・だ・る・と」・・・・・・・・・・・・・・・成功 「明治文学盛衰史」・・・・・・・・・・・成功 「ゴジラ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・失敗 「君が代は千代に八千代に」・・・・これまでのところ、失敗 という感じになりますが(我ながら甘い)(でもこのスレで私は擁護派だから)、皆さんはいかがですか? >756さん。やっぱりそうでしたか。有難うございます。
758 :
吾輩は名無しである :2001/03/19(月) 00:44
『明治文学盛衰史』の終わり方は本当に詰まらなかったと思う。 別に『坊ちゃんの時代』読んでたからというわけでもないだろうが。 『ゴーストバスターズ』は巧かった。非常によくまとまっている。 『君が代は…』はダメ。本当にダメ。
759 :
SFW :2001/03/19(月) 03:52
>751偽金子光晴さん,756wesさん 気になったのでチェックしました、あの掲示板。 でもあの『キスミー』とか言うのの文章、何? どう考えても本物の女が書いてるとは思えない気持ちの悪さ。 おかしい、おかしすぎる!!思わず熟読させて頂きました。 だいたい名前が『キスミー』.....。プッ!! 今時こんなのつけるのかっちゅーの。自称いい女が! 女になりきって書いてるのだったら大失敗、バレバレでしょう(断言)。 でも誰が?何の為に?
760 :
wes :2001/03/21(水) 12:12
>>759 SFWさん
えっ、そんなにネカマっぽかったっけーと心配になり
ファンページ行ってみました。以前ボクが見た
TGと関係を持ったと述べた女
の書き込みは、今はすでにない「たっぷり語る方々のための会議室」
の方です。キスミーという新キャラは、初めて見た。
悲しいだけ。
欣求浄土
ごんぐじょうど? ゴングつながりなら、タオル投げるって感じ。
764 :
吾輩は名無しである :2001/03/22(木) 19:27
俺の小説がつまらないというのは不当だ、鴎外のも含め、小説一般がつ まらない、のだとさ。 開き直り度で、現首相といい勝負。 >763 761→762は藤枝つながり。
765 :
吾輩は名無しである :2001/03/22(木) 20:48
しりあがりさんの絵になってからは、絵でわらってる。でも タカハシさんの時事ネタの取り込みかたってまさに 「フジ三太郎」状態でだっさ〜。「ののちゃん」の方がぜんぜん いけてる。「ワンマンマン」みたいなパロディのセンスはもう タカハシさんには無いね。
766 :
大山達人 :2001/03/23(金) 02:17
小説一般がつまらないというのは、あながち開き直りとはいえません。 一人の作家が、心から満足できるような小説を書けるのは、運がよくて一生に一度でしょう。 書こうと思って傑作が書けるのなら、苦労はないのでは?
じゃあ、負け惜しみってやつだな。
768 :
吾輩は名無しである :2001/03/23(金) 15:25
>766 書いた当人は不満でも、傑作と言わざるを得ない、という作品もある。 どんなすごい小説もある意味で「たかが文学」だといえば言えようけれども、 それと今度のtgの小説のつまらなさとは別である。
769 :
大山達人 :2001/03/23(金) 16:05
私はトータル五日分位しか読んでませんが、それでも 今回のタカハシさんの小説が面白い、とは思いません。 文章に切れもほとばしりも無いので、年をとったのかな、と思うくらい。 女言葉の文体も、私の書いた文章のほうがまだまし。 新しい嫁さんをクロワッサンで見ましたが、あんまりいい顔をしていませんでした。 ので、大変なのだろうなと同情はしているのですが。
770 :
吾輩は名無しである :2001/03/23(金) 19:10
本当にいい結婚をしていたら、もっといい物書けそうだよな。 一時期に比べて『大放出』中な仕事っぷりも、子育ての為と思うと。 頑張らずにいい物だけを出してほしい。たとえ何年に一度であっても。 あの嫁さんに吸い取られてんじゃねーか?
771 :
吾輩は名無しである :2001/03/23(金) 23:10
今日の最後のところは「舞姫」の忠実な抜粋。ルビがないと誤解される 所が多かったが。 明治の文学の状況と今の状況を安易に結びつけべきでない。 鴎外の苦衷を自分のそれのアリバイにするのか?
しづかにねむれ・・・
773 :
吾輩は名無しである :2001/03/26(月) 22:56
メロドラマ的展開?
774 :
吾輩は名無しである :2001/03/27(火) 01:47
口だけの奴はウザいよね、という話では
775 :
偽金子光晴 :2001/03/27(火) 18:40
(第156回 「舞姫 4」) とうとう今回は、ささやかながら、新聞に「誤植」登場。 「気かつくと、時計はとうに十二時を回っていて、」だって。「気がつくと」でしょ。 ま。もう、ほんとにどうでもいいけど。 もはや修復不能じゃないですか? 本人も、編集者も、あんまり本腰いれてゲラとか見てないのでは?
776 :
東京世田谷では :2001/03/27(火) 19:26
『気「が」つくと』になっていた。
777 :
:2001/03/28(水) 19:57
あげ
778 :
吾輩は名無しである :2001/03/29(木) 02:06
age
779 :
我輩は名無しである :2001/03/30(金) 18:31
age
780 :
吾輩は名無しである :2001/04/01(日) 04:56
お〜い源ちゃん CM見たぞ〜 なんで株のCMなのさ?
781 :
吾輩は名無しである :2001/04/02(月) 23:56
ついにこのスレッドもお終いか?
小林秀雄が、人類は、性は隠すべきものだという知恵を、長い間をかけて獲得した というようなことを、安岡との対談で言っていた。あられもない性描写は文学を殺すという ようなことも。 一般に性にこだわる小説は、実際には性にこだわることの正当化にこだわる ように見える。単に興味本位に性を扱うのは明らかに下品であり、人(の性欲)を利用してでひと もうけするあくどい商売だといわれる恐れがある以上、小説家はそのように言われないために、私はこの小説で 単にそのようなことをするわけではないというアリバイを同時に提示する必要に迫られている。そのためには、 性こそ「人間の哀しさ」を、あるいは「人間の滑稽さ」を、端的にあらわすというような主張が便利である。 私は人間(の全体)を描く、ゆえに性を描く。何が悪い。 しかしそれが単なる言い訳でない証拠はない。 単に興味本位だと言い切ってしまう方が正直に見える? ただそれは、 強姦魔の方がそうでない人間より正直だというのと同じ論理である・・・
783 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2001/04/03(火) 22:19
age
784 :
吾輩は名無しである :2001/04/04(水) 16:26
785 :
吾輩は名無しである :2001/04/07(土) 20:43
新聞小説は読んでないんだけど、去年ぐらいに文学界でやってた 連載はどうよ?部分読みだけど、買いと思ったんだけどな。 あのなめ方は良いと思った。
しづかにねむれ、と思ったのに。
zzzzzz...
このスレ死んでしまったの?
789 :
吾輩は名無しである :2001/04/15(日) 23:13
yahooに登録されているサイトはどうよ?
790 :
吾輩は名無しである :2001/04/16(月) 00:25
あげ
791 :
吾輩は名無しである :2001/04/16(月) 19:49
age
792 :
吾輩は名無しである :2001/04/16(月) 22:45
書き込み希望あげ
793 :
名無しさん@1周年 :2001/04/16(月) 23:07
現在の一般人が持っている高橋源一郎に対するイメージ @うるぐすにでてた職業不明の人 A福田和也にこき下ろされてた人 …これだけ。
わかったよ。もうやめよう? ねむりたい・・・
795 :
吾輩は名無しである :2001/04/17(火) 00:00
>A福田和也にこき下ろされてた人 これは一般人も知らないと思うぞ
796 :
世界@名無史さん :2001/04/17(火) 00:49
福田和也と一般人はどうかんがえても結びつかない
珍念さんは、まだ旅の途上ですか? 偽金子光晴さんは、もう夕刊は買ってませんか? いや、レスは不要です。 ただ連載の多重構造が少しだけ変化してきたようなので。
あ、えーと、失楽園ノリから戻ってたこの間までは読みやすい文章でしたね。 でも今日からまたノリが戻ったのでしんどかったです。終わり。
なぜ室井と高橋スレが人気も無いのにage続けるのか、 現代のPRとは何かを、知ってるやりクチだわ。終わり。
800 :
吾輩は名無しである :2001/04/17(火) 09:41
現代作家も陶酔も鴎外もおなじってんじゃ、何とも芸が無い。
801 :
吾輩は名無しである :2001/04/18(水) 22:52
あげ
なぜあげる? さらしあげ?
803 :
吾輩は名無しである :2001/04/19(木) 22:07
源一郎はもう(すでに)終わったのか?あげ
書く内容ないならあげるなよ。 関係ないけど漫画板の高橋葉介スレのタイトルが「昔はよかったな、高橋 葉介」なんだが、こっちの高橋もやっぱり・・・ 今はサラっと眺めるだけに。
805 :
吾輩は名無しである :2001/05/03(木) 00:35
啄木登場!…うーん
806 :
世界@名無史さん :2001/05/04(金) 01:23
もう誰も読んでないのか・・・ 俺も新聞変わったから読んでないけど
807 :
原始さん :2001/05/04(金) 12:38
まだ連載してるの? ギャラ出てるの? 朝日新聞は、高橋に対して スペース分の広告掲載料を請求したほうがいいんじゃないのか?
808 :
朝日読み :2001/05/07(月) 12:15
図書館でなんとなく『クロワッサン』のバックナンバー(2000年9月10日発行 548)を 借りたら松本小雪さんが出ていました。 ・・・9月から朝日新聞で連載される高橋源一郎さんの小説『官能小説家』の挿絵を 描くことが決まり、いまからますます忙しくなると言う小雪さん。・・・ 女性の横顔のイラスト 「きれいな肌をイメージして描いた」という松本さんのイラスト。レトロななかにも 繊細さが感じられる。 連載当初は、あまりうまい絵じゃないけどイラストレーターになってるんだ、えらい。 小説は、きっとこれから毎日夕刊が楽しみで楽しみでしかたなくなる作品が展開するんだ。 と思っていました。 現在は、挿絵をじっくり見て、うまい、上手、題字もしりあがり寿さんに 描きなおしてもらえばいいのにとか、朝刊の小説はおもしろい、 夕刊でも柳瀬尚紀や中坊公平の連載は楽しみだ、などと思っています。
809 :
吾輩は名無しである :2001/05/10(木) 19:34
ミリオネア、嫁と出演中age
810 :
吾輩は名無しである :2001/05/10(木) 21:36
>>808 ドキュソの日本語、こえええよおおお。
松本”他人のデザイン、パックンチョ”小雪は
はやくいってよし。
811 :
吾輩は名無しである :2001/05/10(木) 23:30
茶髪パーマ痛々しい。誰も君のそんなとこ見てないって。。
1さんはあの頃の輝きを、とおっしゃってますが、源ちゃんはいつ頃が輝いていたんですか。 その輝いていたころの小説を読んでみたいので、どなたかお教え下さい。 私にはただの競馬好きの作家というイメージしかないのです。変な題名ばかりなので今まで敬遠してきました。 控えめに下げときます。
813 :
偽金子光晴 :2001/05/12(土) 02:18
>812さん 「さようなら、ギャングたち」を、とりあえず読んでみてください。 (連載が終わったら、また来ます。私は読みつづけています)
しりあがり寿、いいですか? (顔の書き方に萎えることがあるんだけど)
815 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2001/05/12(土) 22:50
ラザー、 しりあがりさんのなえ方に同情。
816 :
吾輩は名無しである :2001/05/13(日) 15:52
>812 面白さという点では、「優雅で感傷的な日本野球」が 圧倒的な面白さです。ていうかあのころの高橋さんなら どれを読んでも損はしないと思います。
817 :
吾輩は名無しである :2001/05/13(日) 17:22
『惑星P-13の秘密』は? 最近カルヴィーノの『見えない都市』を読んだけれど、なるほど、こういうことだったのかと思った。
818 :
fishman :2001/05/13(日) 19:22
一冊と言えば、やっぱり『さようならギャング達』でしょう。
819 :
日本@名無史さん :2001/05/13(日) 19:47
812の者です。いろいろ教えていただき有難う御座います。 『さようならギャングたち』を求めようと、近場の本屋を巡りましたが、 結局ありませんでした。比較的大きい本屋でも、『ゴーストバスターズ』が 置いてあるだけでした。『ギャングたち』は最近講談社文芸文庫でリニューアルされた ばかりなんですよね。必ず読みますので、本当に有難う御座いました。
820 :
JPB :2001/05/13(日) 21:46
>>819 さん
『虹の彼方に』はもう手に入りにくいの?新潮文庫なんだけど。
821 :
日本@名無史さん :2001/05/13(日) 22:04
私は大阪に住んでるんですが、梅田の旭屋か紀伊国屋には源ちゃんの作品は さすがにあるでしょうね。それか、図書館でも探してみます。ブックオフは嫌ですな。 820さん、その作品をbolで検索してみたら、絶版となってました。 残念です。
822 :
あるスレの1 :2001/05/13(日) 22:15
買ってて良かった!
823 :
:2001/05/13(日) 22:24
824 :
吾輩は名無しである :2001/05/23(水) 23:31
さびしい、あげ。
825 :
吾輩は名無しである :2001/05/23(水) 23:32
さびしい。あげ。
826 :
症例報告1 :2001/05/24(木) 07:50
高橋源一郎の小説は何度トライしても最後まで読めなかったのですが、 最近、中原昌也の小説がやはり最後まで読めず、 あれ、この挫折感は。。。と考えたとき、 高橋源一郎の小説の読み進めなさに似てる!と気づきました。 文字は追えるんだけど、イメージがわかず、 あらすじが見えてこない、という症状です。 特効薬には、ガラスの仮面のような漫画が効くようです。
827 :
文学分析医インターン :2001/05/24(木) 11:54
>826 「視覚的」「物語的」イメージは彼らの小説には欠如しています。 あなたはそれを「症状」だと思っているようですが、あなたは「正常」です。 病理はむしろ「視覚的」「物語的」イメージが無い文章を読めない部分にあります。 もしかすると、そういった文章が「読める」ほうが病気持ちなのかもしれません。 現代医学の限界です(何が
そんな大層なもんかよ
829 :
吾輩は名無しである :2001/05/24(木) 23:28
クライマックスなのにちっとも盛り上がらないですね。
クライマックスって奴の人生がか?
831 :
吾輩は名無しである :2001/05/27(日) 00:49
あぁ、無惨だなぁ……
832 :
吾輩は名無しである :2001/05/27(日) 02:05
週刊朝日のエッセイでじぶんのこと誉めてた。ださかった。 渋谷109とか、女子高生と援助交際とかそういうキーワードしか 持てない。全然同時代性なし。しかも本人が同時代のつもりでいるのが すごくぬるい。バスジャック事件とバッティングした青山真治の 「ユリイカ」や少女監禁とバッティングした松尾スズキのほうが ずっといい。おもえば今年の三島賞、「ユリイカ」だったよね。 よほど「文学」のひとがいまいちだったのだろうか。
833 :
匿名希望さん :2001/05/27(日) 02:45
新聞連載が終わったら反省会をします。 皆さん準備をしておいてください。
834 :
吾輩は名無しである :2001/05/27(日) 22:25
反省会はある意味楽しみだ
835 :
吾輩は名無しである :2001/05/27(日) 23:05
途中で読むのやめたよ。
途中で新聞とるの止めたよ。
837 :
たかはし :2001/05/28(月) 01:54
もう、叩くのもやめてください。
838 :
ゆずオパーイ :2001/05/28(月) 02:06
ダービーも2着ヌケで外しちゃいました
偽金お前感想書き込みつづけると言ってたのに なんで書き込まないんだよとっとと900オーバー にしてこのスレを底にしずめろよ現代文学誕生 の瞬間にそうぐうしてるんだろオイきちょうな 時間をむだにするなよなTGがないてるぞ(何故
840 :
吾輩は名無しである :2001/05/28(月) 19:06
とりあえず かつての常連コテハンの方々には 戻ってきて欲しいものです。
841 :
吾輩は名無しである :2001/05/28(月) 23:19
このスレは「おまんこ」を語るスレに変更になりました。 =============再開==============
842 :
偽金子光晴 :2001/05/29(火) 16:40
私は「書き込まない」という書き込みをしているのです。 もうすぐ「日本文学盛衰史」も上梓されるそうですが、この連載も終わるでしょう。 ただ、悲しい。私は、自分が嫌いになっています。 偽金子め、なーにが「新しい文学」だ。
あぁそうか「書き込まない」という書き込みを 書き込まないのだな。それは「書き込まない」 と書き込むとややこしくなるからな。 なるほどなそうかそうかあんたあたまいいな。
時々ROMってました。朝日夕刊の連載、1冊にまとまるとまた違う 読み方ができるのかと、発売にちょっとだけ期待してます。 とりあえず、刊行されれば手にはとってみるつもりです。
「ネットでも話題の問題作」とかの惹句が付いたりしてね。 それも哀れだよな。
846 :
吾輩は名無しである :2001/05/29(火) 17:46
う〜む。そろそろ皆で惹句を考えてあげよう。 「朝日新聞史上最低連載小説」
847 :
吾輩は名無しである :2001/05/29(火) 18:04
「失楽園」(英文学の方じゃないよ)と複雑な関係がありそう。 誰か解説して。
848 :
吾輩は名無しである :2001/05/29(火) 18:06
「泥鰌はいねぇんだよ!by日本経済新聞」
849 :
珍念 :2001/05/29(火) 20:45
いや〜もう9ヶ月にもなりますね。 スレ立てたのが去年の8月30日ですよ。 あの時点で「こんな糞スレ立てやがって」と言ってる人がいれば その人の勝ち!って感じだったんですけど。 次の夕刊連載小説書く人は今ごろ喜んでいるのではないでしょうか。 「こいつの後なら、何書いても好く思われるじゃん!」 てな感じで。
850 :
吾輩は名無しである :2001/05/30(水) 12:27
死者に鞭打つスレと思いました。
851 :
吾輩は名無しである :2001/05/30(水) 16:04
nage
852 :
吾輩は名無しである :2001/05/30(水) 18:17
mage
853 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 09:05
fage
854 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 12:12
yage
855 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 12:13
多重カキコage
856 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 12:57
uge
857 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 14:57
今日のはなんかおもろかったじゃん。
858 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 16:55
ヽ(´ー`)ノ
859 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 17:38
dage
860 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 18:33
hage
moge
862 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 20:24
jage
863 :
吾輩は名無しである :2001/05/31(木) 20:32
soge
このage嵐は本人なのか?
865 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 04:45
ruge
866 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 05:16
最悪じゃん、あんなの。ただのエロ小説にもされ劣る。 そろそろヤメロ!
867 :
市井の文学オタク :2001/06/01(金) 06:20
別作品だけど、『日本文学盛衰史』出たね。 こっちはけっこう良かったよ。 連載中にちょっと読んだだけだけど。
868 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 06:58
>>867 『日本文学盛衰史』を買ったが、あれは確かによかった。値段分の価値は充分にあったな。
869 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 09:06
page
870 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 12:06
優良スレage
sageとけよ
872 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 12:07
自作自演age
873 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 16:16
kage
874 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 17:21
toge
875 :
っつーかさぁ :2001/06/01(金) 18:39
自作自演なんつってするわけねーじゃん そんな暇ないっしょ 872とかしつこいよー。 !!!!!!!!!!!このスレ終了!!!!!!!!!!!!!!
ちがうの! あげ嵐は俺のせいなの! それを独りつっこみしたの!
877 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 19:03
と言う訳でしつこく page!
878 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 19:18
ageがいかなる進化を遂げるか、という実験的スレなのです。 tyoge
879 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 20:57
hoge?
880 :
吾輩は名無しである :2001/06/01(金) 20:59
moge
今日のはつまらなかったな。晒し上げ
882 :
吾輩は名無しである :2001/06/02(土) 11:56
みすっちゃった
883 :
吾輩は名無しである :2001/06/02(土) 15:18
884 :
吾輩は名無しである :2001/06/02(土) 21:54
885 :
吾輩は名無しである :2001/06/03(日) 05:01
torezege
886 :
吾輩は名無しである :2001/06/04(月) 17:18
age
887 :
吾輩は名無しである :2001/06/05(火) 01:06
おほよそ一ヶ月ぶりに書き込む。 君よ。(未完)と書け。それが君の歴史的使命だらうぢゃないか。 アッハッハ。冗談を言ってすまない、本統に。 いばるな。自戒。
888 :
よんでるの承知でよくいうよ :2001/06/05(火) 01:19
「小泉とかイチローとか〜なんだ。それからあんたたち〜なんだ。」 →「それから」でくぎりをつけちゃだめじゃん。それらを区別 しないたてまえを検事しなきゃ。
高橋源一郎 vs 清水良典+義範
890 :
吾輩は名無しである :2001/06/06(水) 09:07
900ゲットage
891 :
吾輩は名無しである :2001/06/06(水) 18:39
週刊文春の見だし 「(室井の言葉)夫、高橋源一郎とは笑顔で離婚します」負けたよ。
892 :
吾輩は名無しである :2001/06/06(水) 19:46
ま〜じで!?
893 :
偽金子光晴 :2001/06/06(水) 19:54
しかも理由は「女」(某文芸雑誌編集部より、リーク)。 祐月のとき「生涯最後の恋」って言ってたのに。
894 :
↑ :2001/06/06(水) 19:58
負けたよって何に??
895 :
吾輩は名無しである :2001/06/06(水) 22:02
いいじゃん、室井はいやまタレント。 源一郎は慰謝料なしでしょ、きっと。
896 :
吾輩は名無しである :2001/06/06(水) 22:12
室井のやつれっぷりの原因が解明された。 祝離婚あげ。
ホントですか? そういえば某月刊誌の室井氏のエッセイ、前は「ダーリン」て書いてたのが 数か月前から「父ちゃん」になってて「?」とは思ってました。 しかも先月号は休載でした。 そういうことだったのか。 久しぶりの書き込み。こういうネタに反応する自分がちょっと鬱でsage。
898 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 00:11
連載の中でもにおわせてなかった?
899 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 11:31
900ゲットage
900 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 11:35
900源一郎。
901 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 12:12
900オーバー記念age
902 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 12:48
おいおいこの小説は室井をモデルに書いてるんじゃなかったのか? 連載中に仲悪くなったのか?
903 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 13:07
小説家は本当のことなど決して書かない。 しかし小説家は同時に本当のことだけを書こうとする。
904 :
吾輩は名無しである :2001/06/07(木) 17:10
>>894 こんなオチを考えていたことについて
「負けた」のです。
すごいよ源ちゃん。
…ごめん、あの連載小説好きだ…
906 :
匿名希望さん :2001/06/08(金) 17:17
907 :
吾輩は名無しである :2001/06/14(木) 22:59
いつ挿絵がしりあがりに変わったの?
908 :
吾輩は名無しである :2001/06/14(木) 23:09
年が明けてから。 過去ログに書いてあるよ。
909 :
吾輩は名無しである :2001/06/15(金) 03:58
源ちゃんはいまどこにいるの?
CM出てないか? Microsoftかなんかの。一瞬だけ。ちがったらごめん。
911 :
吾輩は名無しである :2001/06/15(金) 13:02
金あるのかね?運用するお金。
913 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 21:10
>>910 私も「あれ?!」って思った!やっぱきっとそうだよ。うんうん。
・・・って、官能小説家の連載、まだやってるんでしょうか?
914 :
考える名無しさん :2001/06/19(火) 00:51
いやなに、1000を越える気遣いはないよ。
915 :
:2001/06/19(火) 01:16
今日載ってなかったよね? 月曜日は休みだっけか?
916 :
吾輩は名無しである :2001/06/19(火) 19:51
>>910 OfficeXPのCMにちらっと出てるよね。ほんとにちらっと。
サブリミナル効果をねらったようだな。
917 :
吾輩は名無しである :2001/06/21(木) 18:04
dat落ちしそうなんで上げとく。 目指せ!1000レス!
918 :
吾輩は名無しである :2001/06/21(木) 23:08
すこしだけ、よくなった。でも、君は、わかって、ない。
919 :
吾輩は名無しである :2001/06/21(木) 23:11
つうか、夏子って死ぬんかな?桃水の方が逝ってよし!なんだけど。
920 :
BOVARY :2001/06/21(木) 23:16
陶酔ではなく、夏子がゲンチャンなのではと思われ。
921 :
吾輩は名無しである :2001/06/21(木) 23:38
ていうか、あの絵は…なくて良いような。
922 :
吾輩は名無しである :2001/06/21(木) 23:49
しりあがりさんはたいした者だと、ようやく最近感じられ。
923 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 09:37
夏子はゲンちゃんの(ひとつの)理想のイメージでしょ。 陶酔と鴎外両方にゲンちゃん自身は入っていると思われ。 陶酔の作家としての限界の独白なんかは日頃感じてることなんじゃないかな〜 と勝手に思いながら読んでます。
924 :
吾輩は名無しである :2001/06/27(水) 01:47
26日で連載終ったとかの噂があるけど、ほんと? 夕刊読んでない。誰か教えて
925 :
匿名希望さん :2001/06/27(水) 03:03
明日になればわかるよ
926 :
吾輩は名無しである :2001/06/27(水) 08:39
「噂の真実」に載った「森鴎外と樋口一葉が心中の噂」はどうなった?
927 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 18:19
いよいよ(ようやく?)明日で最終回みたいだ。 約束どおり常連たちのカムバックきぼんぬ。
928 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 18:21
age
929 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 18:47
age
930 :
吾輩は名無しである :2001/06/30(土) 07:38
age
931 :
吾輩は名無しである :2001/06/30(土) 21:34
完結しましたね。
932 :
吾輩は名無しである :2001/07/01(日) 14:17
完結記念あげ。 皆様、論評を。
933 :
吾輩は名無しである :2001/07/01(日) 14:43
新聞購読してないので、切り抜きを譲り受けて 読んでました。最終週はまだ読んでいません。 このスレに来て、風評を覗き見してやろう と思っていましたが 皆さん言いあぐねているのでしょうか? 私に新聞の切り抜きを持ってきてくれる人も 感想を問うと口ごもっていました。 彼女は、 「あかんと思う、」と言葉すくなに呟いていました。
934 :
吾輩は名無しである :2001/07/01(日) 15:10
2週間後にはこの作品のことはすっかり忘れていそうです。 こんなにイライラしながら読んでいたのにね。
935 :
パンモロ娘 :2001/07/01(日) 15:25
あかん!!!
936 :
吾輩は名無しである :2001/07/01(日) 21:32
937 :
匿名希望さん :2001/07/02(月) 01:20
最後「自分は書き続けていいんだ!」 と自己肯定していました。 エヴァ最終話(TV版)かと思いました。
938 :
吾輩は名無しである :2001/07/02(月) 07:44
「この小説、面白いのか??」と悩みつつ、読むのが習慣になっちゃって たので読んでました。 文学史に疎いので教えていただきたいんですが、最後にでてきた作家は 「太宰」なんですか?
939 :
吾輩は名無しである :2001/07/02(月) 11:26
940 :
吾輩は名無しである :2001/07/02(月) 11:47
>>938 神田川
「ワイシャツ腕まくり」の写真て
林忠彦が“ルパン”で撮ったやつのことでしょ。
グッド・バイ。
941 :
吾輩は名無しである :2001/07/02(月) 11:55
安定の悪そうな椅子の上であぐらをかいている人?
942 :
このスレの愛読者 :2001/07/02(月) 22:44
次の連載始まりましたね。浅田次郎の。 TGさんのやつ、なんだかんだ悪口言ってたけど、終わり方もどうしようもなく ヘタレだったけど、それでも! この浅田次郎の、始まる前のインタビューと 第一回だけでひしひしと感じられる、どうしようもない気持ち悪さよりはなんぼかマシ! 朝日の連載って、何らかの実力なり権威なりの証だと思われるわけですが、その紙面で 「あれ」の後に「これ」を読まなきゃならないとは。 少しだけど生きてるのが辛いです。
943 :
:吾輩はゴキブリである :2001/07/02(月) 22:49
ナルホド、キツイ。 浅田は知り合いだったので言いたくないが、確かにちょっとキツイ。
944 :
匿名希望さん :2001/07/02(月) 23:03
浅田 彰の連載!?
>>944 それなら読んでみたい。
が、ジロウさんだよ…
946 :
938 :2001/07/03(火) 06:58
>>939 ,
>>940 遅レスですが、教えてくれてありがとうございました。
そっか、悪田川の方だったんですね。
次の浅田さんのも読むのが習慣になるんだろうか……
947 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 12:01
948 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 12:57
浅田 彰の連載、読みたくねー。
949 :
偽金子光晴 :2001/07/03(火) 14:04
連載完結しました。 通して読んでみましたが、やはりあきまへんですわ。 ストーリーに矛盾があるし、小説としてのペース配分もグダグダ。 いい小説になる可能性もあったのに、高橋源一郎に根性がないために、 最悪の作品になってしまったと思います。 この数ヶ月、このスレであそばせて頂いて、有難うございました。私は古巣に帰ります。 では諸君、命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。
950 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 14:06
≫いい小説になる可能性もあったのに、高橋源一郎に根性がないために、 ≫最悪の作品になってしまったと思います。 同感です。
951 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 16:52
今日の夕刊に「連載を終えて」が掲載されていますね。 んー、ここで言ってることはもっともですが、アンタの作品はどうなの?
952 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 19:32
先走り評論家(=カウパー腺液)が 投稿日:2000/09/10(日) 07:27「まとめ+予想 」でいった、以下の内容。 結局、こうした構造を作者はうまく使うことが出来なかったんですね。 失敗です。 「作家タカハシの日常」と「官能小説家の日常」を対比して書くことにより 現在の作家と明治時代の官能小説家の立場の違いを描き、そのことによって <小説家>という存在に対しての批評を小説内で行う。 さらに三つの異なった文体を用いることによって<小説技法>に対する 批評を小説内で行う。 そしてこの連載小説が進むにつれて「作家タカハシの日常」「官能小説家の日常」 「官能小説の小説内世界」が入り乱れ、最終的には「官能小説の小説内世界」 に「作家タカハシの日常」が入りこんでしまったり、三つの文体が混ざり合って 「作家タカハシの日常」の人物が文語文で喋ったりしてしまう、という 滅茶苦茶な所まで言ってしまえば面白い。尚且つ「官能小説の小説内世界」 はそれ自体として実用的なものになっていれば言うことなしなのだ。
953 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 19:39
>951 あの記事で、TGはすべてをきれいにまとめすぎている。不快。
954 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 19:43
だーからー、TGは奇麗事なんすよ。あのへんなクソ優等生的な思い込みのポーズが何とかなるとこの作家ももう一皮剥けるんだけど。
955 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 21:45
でも前でもいわれてたけど、浅田次郎を読むとまだ源一郎ちゃんの方がよかったんだーと ひしひしと感じる。浅田さんあざとい。
956 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 21:48
どうでもいいけどさ、”まともな”新聞小説を読みたいっす。 担当者様、せつにお願いいたします。
昔、朝日で連載してた小林信彦の小説は、面白かったなあ。 ああいうの、よみたいなあ。
958 :
匿名希望さん :2001/07/04(水) 03:35
>>952 そう言う展開はもしかしたら
筒井康隆にやらせるのがよろしいのかな。
959 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 04:07
いや、タカハシ氏はほぼ952のように書いていたのだと思いますよ。 だけど何らかの理由でそうは思えなかった。 それって・・・。
960 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 04:19
1991年2月〜10月の「朝日」の連載は中上健次の『軽蔑』だった... みなさん、覚えてますー?
961 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 14:01
源チャンは執筆中に祐月とスッタモンダやってたわけよね。 それをまぶすんだよ、そうすりゃあんな駄作にはなんなかった。 それをしないということはな、源チャンの私小説は純然たる虚構ってこと、 私とのリンクが薄弱で小説空間は隔離されている。奇麗事よね。 田山花袋に帰るべし。
962 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 14:04
>>960 覚えてるよー。
イラストが合田佐和子だったね。
毎回「目」のアップだったよね。
963 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 21:18
>>960 あの頃かな、もっと後かな、
朝日に書いた後早死にした人が多かった印象があるのだが。
964 :
吾輩は名無しである :2001/07/04(水) 23:54
軽蔑もつらかったね。 それにぢても、僧籍にささぐるのはよいが、あちらが受け取るとは思えない。
965 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 20:30
966 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 20:54
↑なくなったね。
967 :
吾輩は名無しである :2001/07/06(金) 20:55
>>963 干刈あがた、李良枝、桐山襲、といった団塊世代の作家が
連鎖的に死んだね。
別にソ連崩壊や湾岸戦争が心理負荷になったわけではないのだろうが。
968 :
吾輩は名無しである :2001/07/11(水) 17:12
そーれ!
969 :
吾輩は名無しである :2001/07/12(木) 10:02
晒しage
970 :
吾輩は名無しである :2001/07/13(金) 09:11
age
971 :
花と名無し :2001/07/13(金) 15:08
age
972 :
イラストに騙された名無しさん :2001/07/13(金) 15:14
『官能小説家』には、高橋源一郎の文学観が見え隠れしていた、 と思うんですが、誰もそれに触れないんですね。 僕らの自己と世界が切断されてしまっている。 そこで、自己と世界を繋ぐのが言葉(文学)と身体(官能)である。 だから、正しく世界と接続するためには、 身体性を持った言葉が必要である、と。 まあ、失敗作であったのは、確かですが。
973 :
吾輩は名無しである :2001/07/15(日) 15:08
源一郎、ドリーム競馬に出演中。
974 :
吾輩は名無しである :2001/07/16(月) 03:01
>972 むかし高橋源一郎が書いた、開高健『舞台のない台詞』(新潮文庫) の解説には、彼の「身体性を持った言葉」への希求がストレート に表現されていると思います。 「…ここに蠢いている言葉たちときたら、えらくお行儀の悪い連中 ばかりなのだ。近づいて見てごらん。ほら、ぴくぴく動いている、 じっとり湿っている、中の方では心臓がどくどくいっている。もちろん 匂いもあれば、臭いもある。てらてら光る粘液を出している。触れば 噛みついたりもする。ばかだねえ、何びくついてんだい、言葉ってのは そういうものだったんだぜ」
975 :
吾輩は名無しである :2001/07/16(月) 04:00
石川淳の『狂風記』の解説じゃ無知を曝け出してるけどな(藁
976 :
吾輩は名無しである :2001/07/16(月) 04:45
977 :
吾輩は名無しである :2001/07/17(火) 07:36
974です。たしかに、972さんの書いた「身体性」の文脈と 少しずれた書きこみだったかもしれないと反省。 ただ、引用部分は、たしかに源一郎が書いた文章です。 なぜか単行本に収録されないのは、本人も不出来と思った からなのでしょうか。
978 :
吾輩は名無しである :2001/07/18(水) 14:31
age
979 :
吾輩は名無しである :2001/07/19(木) 15:35
ほれっ!
↑本人発見
源って、西部警察の刑事だね。
982 :
吾輩は名無しである :2001/07/23(月) 08:50
よいっしょ
983 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 09:18
さて、と。
984 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:08
そろそろ1000とりゲームを始めるか。
985 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:10
暇だから参加。
986 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:10
うーん
987 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:10
よいしょ
988 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:11
それよっ
989 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:11
えいや
990 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:11
もうすこし
991 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:13
あと
992 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:13
すこし
993 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:13
そろそろ
994 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:13
まだまだ
995 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:14
いやはや
996 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:14
え
997 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:14
え
998 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:15
じゃあ
999 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:15
いよいよ
1000 :
吾輩は名無しである :2001/07/25(水) 10:15
おわり!
1001 :
1001 :
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