1 :
うんこ :
2000/06/27(火) 02:08 私を文学の世界へ誘ってくれたのが、安部公房でした。安部公房が言っていた (ロブ=グリエが言っていた)「消しゴムで書く」という言葉が自分で文章を 書き始めてやっとわかった気がします。最初は、内部と外部の文脈で捉えてい たんですが、そうじゃなくてもっと実地に即した具体的な教えだったみたいです。 ここにはそのことについては一切書きませんが。
なんか、安部公房について語るというよりも 「俺は安部公房の言っていた『消しゴムで書く』というのがどういうことかわかったぞ!」 って自慢しているだけにしか読めないのだけど・・・。 まあいいや。『砂の女』の次に読むべき本を教えてくれると嬉しいっす。
3 :
名無しさん@1周年 :2000/06/27(火) 11:00
>2 箱男。密会。方舟さくら丸。この3つのうちから選んで読むといいでしょう。
4 :
うんこ :2000/06/27(火) 11:56
箱男だけでいいです。悲しいことに、他はもう古いので。
5 :
名無しさん@1周年 :2000/06/27(火) 23:29
>2 「壁」
6 :
名無しさん@1周年 :2000/06/28(水) 01:12
箱船さくら丸はいいねえ。 暴走老人会とか出てきてハチャメチャに終わっちゃうのがいい。
7 :
名無しさん@1周年 :2000/06/28(水) 01:16
バベルの塔のたぬき
8 :
EBTG :2000/06/28(水) 03:18
>7 文庫版の『壁』に収録されている中編ですよね。 僕も安部公房は「闖入者」や「バベルの塔の狸」等の 短編や中編が大好きです。初期の。 長編では、「砂の女」以外では、やっぱり「箱男」と「方舟さくら丸」、 そして「燃え尽きた地図」もおもしろかった。
レスくれた方々に多謝。 まずは「箱男」からいってみます。
10 :
名無しさん@1周年 :2000/06/28(水) 11:45
ただのカフカの真似じゃん。
11 :
名無しさん@1周年 :2000/06/28(水) 12:22
>10 どれ読んでそう思った?
12 :
首なし :2000/06/28(水) 13:43
第四間氷期も個人的には好きなんだけどなあ。。 あと「けものたちは故郷をめざす」や「終わりし道の標に」 なんかも良いんじゃない?
13 :
age :2000/06/28(水) 16:42
age
14 :
5 :2000/06/28(水) 17:39
「方舟さくら丸」よりは、 「ユープケッチャ」の方が好きだなぁ。 っていうか、まあ別の小説だけど。
15 :
名無しさん@1周年 :2000/06/28(水) 17:41
>12 「けものたちは故郷をめざす」や「終わりし道の標に」 ハードでいいですね。若いって感じですが。 私は「密会」が好きです。ロリコンでエロエロ。
16 :
名無しさん@1周年 :2000/06/29(木) 02:24
僕も『密会』好きですね。 ふにゃふにゃでどろどろの女の子。 あとは『他人の顔』とか。 女にもてなかったせいか、奥さんとか恋人とかに報われない思いを歪んだカタチで 表現するのは上手いなぁ、面白いなぁ、と思う。
17 :
>10 :2000/06/29(木) 02:32
よく分からないんだけど、カフカの書きたかったのは、 「あんた自分のこと分かってるとでも? 分かんないでしょ?」 っていう感じで、安部公房の場合は、 「他者のこと、世間のこと分かってるつもり? 分かるわけないでしょ?」 っていうふうに感じます。 難しいことは分かんないけど。
18 :
10 :2000/06/29(木) 09:56
>11 長編で読んだことあるのは箱男だけ。(だったと思う) 後は短編を一杯。 俺が感じるカフカと安部公房の違いは、 安部公房のほうにはオチがあること。 安部公房のはショートショートみたいだ。
19 :
名無しさん@1周年 :2000/06/29(木) 12:11
>10 では、カフカは何を読んだ?
20 :
10 :2000/06/29(木) 13:11
長編は、変身と城とアメリカ。 あと、短編いろいろ。
21 :
うんこ :2000/06/29(木) 14:11
箱男ってオチあったっけ?
22 :
名無しさん@1周年 :2000/06/29(木) 14:52
初期の短編にはカフカっぽいとこがあるような気もするが 箱男などの長編は殆ど似てるとこはないと思う。
23 :
10 :2000/06/29(木) 15:11
>22 そうかな? また読んでみようかな。
24 :
名無しさん@1周年 :2000/07/02(日) 13:16
安部公房は短編の方が面白いと思うが…。 あと、「チチンデラヤパナ」って作品があったが、題名の意味が未だにわからん。
25 :
2 :2000/07/03(月) 00:34
「箱男」現在読んでます。おもしろいわ、マジで。 やっぱ、この人の文章って読みやすくていいね。
26 :
名無しさん@1周年 :2000/07/03(月) 00:52
カフカは、扉の向こうにいけないとか、わけもわからず逮捕されるとか、 説明不可能なものを描くが 安部の描く異世界は想像可能な範囲にとどまっていて SFとそれほど変わらないという気がする。
27 :
10 :2000/07/03(月) 01:27
僕が感じる所は、 安部の描く異世界は説明が用意されていて 星新一とそれほど変わらないという気がする。
28 :
2 :2000/07/03(月) 02:09
>26・27 「砂の女」しか読了していない俺が言うのもおこがましいが、 安部公房はSFとは全く違うものだと思う。 それは、安部作品は読み手の世界観を揺らがすところにあるのではないか? ちょっとうまく説明できないが、例えば 「今自分がいるここと、あの砂の世界のどこが本質的に違う?」とか 「俺も箱男なのではないか?」みたいなことを喚起させられはしないだろうか? これはSFとは違うと思う。また、カフカとも。
29 :
EBTG :2000/07/03(月) 03:13
>26 - 28 そのへん微妙ですよね。 僕の場合、安部公房は世界観どうこうに関わる純文学として 読めるけれども、阿部和重だとそうはいかない、というような 感じです。
30 :
>28 :2000/07/03(月) 04:51
お前、箱かぶって生活してんのかよ?
安部公房をSFだって言うと、小松左京が喜びそうだからイヤ。
32 :
名無しさん@1周年 :2000/07/03(月) 11:27
箱男読んでダンボールに頭突っ込んでみた人、 いますか?私はしばらく癖になりました。
33 :
名無しさん@1億周年 :2000/07/03(月) 12:34
>「今自分がいるここと、あの砂の世界のどこが本質的に違う?」とか >「俺も箱男なのではないか?」みたいなことを喚起させられはしないだろうか? それって激しくSFだと思うんですけど、、、 いや、安部公房をそっちとこっちで取り合おうというつもりはないです、はい(--;;)
34 :
名無しさん@1周年 :2000/07/03(月) 13:43
>33 SFそのものですなあ。 P・K・ディックなどを読んでみてはどうでしょう。>2 世界観が揺らぐこと請け合いです。
35 :
2 :2000/07/04(火) 06:28
>33、34 どうやら、俺のSFへの理解が足りなかったようですな。 正直、SFには単純娯楽みたいな印象しかなかったもので(すまん、怒るな)。 26・27の書き方もそういうニュアンスに受け取れたし。 今度、P・K・ディック読んでみます。
36 :
27 :2000/07/04(火) 09:17
星新一はSFじゃありません。
37 :
34 :2000/07/04(火) 09:39
>2 「暗闇のスキャナー」とか「パーマー・エルドリッチの3つの聖痕」 などは安部公房に通じるところがあるかも。 でもすごく読みにくいです。我慢して読んで。
38 :
33 :2000/07/04(火) 13:18
SFに安部公房みたいなのがごろごろしてると思われると困るんで、SFは読まないで おいた方がいいかも(^^;) ディックは嫌いじゃないけど、僕にはやっぱりジャンクだし(^^;;;) 近い雰囲気のはレム「星からの帰還」とか? 安部公房も初期のを少し読んだくらいなんですけど。
39 :
名無しさん :2000/07/04(火) 23:41
オースターに近いと思うけど・・・
40 :
名無しさん@1周年 :2000/07/05(水) 00:48
私が今まで呼んだ作品の中では「壁」が1番です。 あと、短編の「人魚伝」も面白かった。 皆さんの中では何が一番ですか??
41 :
名無しさん@1周年 :2000/07/05(水) 01:46
第四間氷期ラストなきました
42 :
2 :2000/07/05(水) 06:14
>37、38 重ね重ねどうもありがとうございます。 お二人のご忠告に従い、SFにはあまり近づかないようにしつつ、 「暗闇のスキャナー」を我慢して読んでみるとします。
43 :
名無しさん@1周年 :2000/07/05(水) 23:17
「死に急ぐ鯨たち」の巻末に記載されてる養老猛司の、安部公房についての 評論が彼について一番的確に見ぬいてるんじゃないかと思いましたよ。
44 :
26 :2000/07/06(木) 01:46
>39 オースターは安部のレベルにさえ達していないと思うが・・・
45 :
名無しさん@1周年 :2000/07/06(木) 15:16
ココ、結構『方舟さくら丸』奨める人多いですね。 私も一押しなんですけど、 どこいっても『砂の女』がやはり一番人気のようで、 さくら丸は影が薄かったのでちょっと嬉しい。 >6 あのハチャメチャ感が良かったです。 邪道な楽しみ方かもしれないけど。
46 :
ixion :2000/07/07(金) 11:41
すいません、お聞きしたいことが。 『死に急ぐ鯨たち』に、マルケスとカネッティ扱って 「日本人は左脳=デジタル型が多いから、イマジネーション=アナログ を受け取りづらい」みたいなこと書いてますが、ありゃ本当? それとも、安部流の科学ユーモアですかね? 『砂の女』には、おそらく自分の中の「流れ」を変えられたと思う。 その流れが何か分からないけど。
47 :
名無しさん :2000/07/07(金) 12:23
>46 晩年は大脳生理学にのめりこんでいたらしいのでその観点から 日本人の批判をしてみただけでしょう。 別に受け入れがたい発言とは思いませんがどこにひっかかったんですか?
48 :
>47 :2000/07/07(金) 12:45
右脳・左脳の提唱者である角田博士は、日本人には右脳型が多いと いってるんです。 安部説とは180度違う。
49 :
名無しさん :2000/07/07(金) 12:57
右がアナログで左がデジタルってのは正しいんですか?
50 :
>49 :2000/07/07(金) 13:06
正しくない。
51 :
>50 :2000/07/07(金) 13:10
>右がアナログで左がデジタル いわゆる文学的表現なのでは? 理系的に言うとどちらもニューロンを伝わるパルスだから、どちらも アナログなのかな?
52 :
ixion :2000/07/07(金) 23:41
いや、引っかかったっていうか、養老さんの論とかになんかあった かな、大脳生理学とか知らないし…それとも、右脳左脳の分類の 枠組みだけを借りて、そこから先は安部公房節なのかな、と思って。 引っかかったとすれば、デジタルが想像力と反するようなかたちで 軽く扱われていたのが、ちょっと。 皆さん、どうもありがとうございました。
53 :
名無しさん@1周年 :2000/07/09(日) 22:38
「カンガルー・ノート」出ませんね……世評はともかく、個人的には面白かったもので。 それまでとりあえず独りで立ち続けてきた安部が、不可避なものへの怯えを書いた 私小説、という印象を持ったのですが、皆さんはどう思われました?
54 :
名無しさん@1周年 :2000/07/09(日) 23:02
>53 もうあのころは脳梗塞でかなり弱気だったのかもしれません。
55 :
53 :2000/07/10(月) 03:34
>54 ありがとうございます。そうかもしれませんね。 作品中、安部は独りで立っていましたが、自分ならどうなのかを考えてしまいました。 立ち続ける事が出来ずに、私ならしゃがんでしまうかもしれません。
56 :
名無しさん@1周年 :2000/07/10(月) 07:21
安部公房って、女性が読むとどんな印象なんでしょう? けっこう、男のメンタリティが濃く出てるような気がするんだけど。 女性の意見きぼーん。
57 :
名無しさん@1周年 :2000/07/10(月) 11:53
僕の母が「他人の顔」を読んで、不快感を あらわにしてました。
58 :
名無しさん@1周年 :2000/07/10(月) 12:34
女性ですが。 「砂の女」は女からみても怖かった。
59 :
>56 :2000/07/10(月) 13:43
私も女ですが好きです。 超現実世界に時たま見せるリアリティーに 心がザクリときます。 「砂の女」でご飯を食べる時に砂が入って口の中でじゃりじゃりする あたりなんかありそうで想像してしまう。
60 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/10(月) 13:58
高校の教科書で、読んだのが最初。 確か、「飛ぶ男」(題名定かじゃなくてすみません)だったかなあ。 不条理なストーリーで、よくこんな感じの小説を教材に 使うなーと思ったおぼえがあります。
61 :
名無しさん@1周年 :2000/07/10(月) 14:29
確か福永武彦にもあったな<「飛ぶ男」 あと、椎名誠にも。
62 :
>53 :2000/07/10(月) 14:30
傑作とは言いがたいけど非常に不気味な作品ですね。 ところであの自走ベッドというアイデアはピンク・フロイドの プロモーションビデオからとったのではないかと思ったのですが 見たことある人いますか?
63 :
56 :2000/07/11(火) 06:14
>58、59 んーと、女性から見たら、安部作品の男性的?エロスにひっかかったりしないのかなぁって 思ったんだけど、それ以外の部分がよければ関係ないみたいですね。 なるほど。
64 :
名無しさん@1周年 :2000/07/11(火) 07:52
女ですけど、高校生のころ入れこみました。 男性的エロスはあまり感じませんでしたが、 『方舟さくら丸』のなにかに尿臭(そういう場面あった?) を感じて、なんだか男性作家なんだなあとしみじみ思った記憶あり。 初期の奇妙な話の方が、当時は好きでした。
65 :
名無しさん@1周年 :2000/07/12(水) 21:41
>53 「カンガルーノート」私も好きです。 なんかもうあのめちゃくちゃなかんじにはまっちゃいました。 >56 私も女です。 うーん、女からみて、とかそう言うわけじゃないんですけど女にはああ言う作品は書けないですよね、なんとなく。
66 :
58 :2000/07/12(水) 22:04
監督だれか忘れたけど、「砂の女」岩下志麻で映画になってる。 他の安部作品も多数。 岩下志麻が若〜いころで、もう色っぽすぎ。 昔の女優さんのエロスは今の人には無い凄さがあるね。
67 :
名無しさん@1周年 :2000/07/12(水) 22:28
>「砂の女」岩下志麻で映画になってる。 岸田今日子じゃなかった?勅使河原宏監督作品。
68 :
58 :2000/07/12(水) 22:34
>67 あ、そうかも。見たの随分前なので、すんまそん。
69 :
名無しさん@1周年 :2000/07/13(木) 01:59
デンドロカカリヤがすきでした
70 :
火星人 :2000/07/13(木) 23:35
こんにちは
71 :
番組改変 :2000/07/14(金) 00:25
さようなら
72 :
名無しさん@1周年 :2000/07/14(金) 00:33
山口果林はどこいった?
73 :
>69 :2000/07/14(金) 02:04
で、デンドロカカリヤは、オドラテクの真似に思えてしまう。
74 :
>67 :2000/07/14(金) 02:29
勅使河原作品は、なんか初期の草月流生け花みたいな シュールさがあって、もう一度観てみたいものです。
75 :
D :2000/07/14(金) 23:15
先生、勘弁してください。
76 :
名無しさん@1周年 :2000/07/14(金) 23:29
最近やっと気づいたのですが、 男女での読み方の違いとして、 女性の方が、感覚的に捉えるところがあると思うのです。 安部公房は、そういう意味で、凄く感覚に訴えてくる。 砂の女の、触感、空気感なんて・・・。 高校生のとき読みましたが、ドキドキしました!
77 :
名無しさん@1周年 :2000/07/15(土) 04:25
別に、男も感覚的に捉えて読んでいるとは思うのだが・・・。 安部公房の作品は特にそうなんじゃないかな? 「砂の女」でボッキしちゃった人、正直に申告してください。 はい、俺がそうです。
78 :
Kさん :2000/07/15(土) 21:40
「闖入者」好きです。 意見、考察求む。
79 :
チョーク :2000/07/15(土) 22:30
民主主義万歳!
80 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/15(土) 22:56
闖入者って占領軍?
81 :
名無しさん@1周年 :2000/07/15(土) 23:03
>80 結論は多数決で決めよう
82 :
名無しさん@1周年 :2000/07/16(日) 00:42
自分が殺したわけじゃないのに部屋に死体がある。 その死体をどうにかしているうち、 自分以外犯人があり得ないんじゃないか。 ああ。どうしよう。 そういう短篇があったけど面白かったなあ。
83 :
名無しさん@1周年 :2000/07/16(日) 00:58
>82 無関係な死、だっけ?
84 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/16(日) 17:05
ただいま「カンガルーノート」を読んでます。 なんだか物悲しさを感じますなー。
85 :
名無しさん@1周年 :2000/07/17(月) 01:05
闖入者、戯曲「友達」の原形ですよね?(どちらが先か知らないけど) あれは、文章を読み進める度毎に不快感に襲われるんですけど。 お仕着せの善意に主人公の常識が駆逐されていく様が本当に気に障る名作です。
86 :
名無しさん@1周年 :2000/07/17(月) 03:33
>78さん 「闖入者」ですが、「同じ言語を共有できない」ところが 読者の不安、不快、空虚、焦燥を呼ぶのかと。 ワタシ的独断で失礼しました。
87 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/17(月) 08:46
>86さん あれは、コミュニケーションの話じゃないと思う。 誤解を招くいい方だろうけど、端的に 暴力についての考察ではなかろうか。
88 :
86 :2000/07/18(火) 00:35
>87さん うーむ、いきなり佳境に入ったかな。 確かに押しかけ家族(闖入者)の存在自体は K君にとって暴力です。 ただ、彼らは暴力を目的にしていないようなんですよ。 K君は彼らの理不尽な行動に対して異議を唱え、闖入者も彼らの論理で 権利を主張して、交点は見出せないままにK君は追いつめられている。 K君の常識=社会常識と、闖入者の常識には大きな隔たりがありますが、 このことをどう感じるかで、「闖入者」という作品の捉えかたが変わってく るんじゃないでしょうか。 「闖入者は非常識な奴等だ」と感じたなら、彼ら闖入者の行動に見るのは 暴力かな。承知の上でいたぶっているのですから。 「闖入者はおれとは違った常識に従って行動している」と感じたなら、彼ら の行動に見るのは恐怖かも。何を考えているのか判らないからです。 私が読んだときに感じたのは後者です。 K君の立場に自分が置かれたとして、闖入者の不当さを彼らに解らせるた めに、自分はどう言えば良いのか。 そう考えると、適切な言葉が何も出てこなかったんですよ。 作品をどう読むか、どう感じるかは読者次第。 投影する個人的体験がある人なんかは、深く読んだり読み違えたりする こともあるだろうし。 86さんがどう読んだかも知りたいなぁ。 以上。仕事より疲れたわ(笑) ところで誰か、闖入者を一発で納得させる良い決めゼリフ、無いっすか? 「逝って良し」はとりあえず却下ね(笑)
89 :
名無しさん@1周年 :2000/07/18(火) 07:35
>88 亜米利加
90 :
名無しさん@1周年 :2000/07/18(火) 09:15
>88 友達と闖入者だと設定が多少違いますよね。 で、彼等は「ぼく」を一人暮らしで孤独の極みにあると思って 孤独をいやしに… あれ、でも「友達」では身辺調査をして婚約者がいることは知っていたはずで。 んー。 友達の場合も闖入者も、全く違う常識を持っていると装った暴徒の様に思えてきた。 闖入者だと恋人の存在はあとから発覚したんだけど、友達の場合は調査済みでしたよね。 んー。 この差は…
91 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/18(火) 11:45
「闖入者」の最後のところ、ビラが町に流れていくところ、 ああいうところ、安部公房ってうまいよね。
92 :
86 :2000/07/19(水) 02:28
いろいろ条件付けをして読んでみると、解釈が変わってきて面白い。 >89さん なるほど。この時期の作品には、そっち方面のニオイがありますね。 読み手が、党の事を知識として事前に知っているからかもしれませ んが。 >90さん 「友達」の方が彼らの来訪意図をはっきりさせてますね。 単に、舞台の導入部で状況を説明するためだったりして。 「闖入者」のように前振りなしで彼らが来たら、観客は意味がわか らないまま「ハァ?」となりそう。 もし闖入者が我が家に来たら、ものは試しで「えすくれめんとぉ」と 叫んでみることにしよう。 闖入した相手が元ネタ知らなかったら効果ゼロだな……
93 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/21(金) 12:48
>92 「条件付け」ってどういうこと?
94 :
名無しさん@1周年 :2000/07/22(土) 14:48
>93 [闖入者=占領軍] [闖入者=善意の第三者集団] [闖入者=悪意の第三者演技集団] などと仮定すること。 ずいぶん読み進めた印象が異なるもので。 試しに [闖入者=満州で親父の死後、医院に入り込んできた叔父] で読んでみたら、ちょっと笑えなかった。 #すんません、スレ下がってたんで見落としてた。
95 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/07/22(土) 23:24
「闖入者」はそのような条件付けを要求しているのだろうか?
96 :
名無しさん@1周年 :2000/07/23(日) 00:59
>95さん 「不要」でしょう。 普段、何を読むにせよ「さて、この作品の定義付けは……と」なんてことはしない。 まあ、作家が執筆した当時の身辺なり、背景になった時代ていれば、意外な所に 眼が向いて面白いというのはありますけれど、枝葉の楽しみですしね。 80.87.89.90と出てきた、他の方の視点、解釈で読んでみたかったわけです。 読書ってのは個人の作業ですから、どうしても見方が固定してしまう。 それをひっくり返す読み方ができるんだから、贅沢な読書ができました。 #モンティ・パイソンの異端審問にかけられてるみたいだ(笑
97 :
96 :2000/07/23(日) 01:03
あら、文字抜かしちまった。すんません。 × 背景になった時代ていれば ○ 背景になった時代と照らし合わせて見れば
98 :
安部公房 :2000/07/23(日) 01:08
>96さん いやいや、95はそういう贅沢が 本当に可能なのかといってるんだよ。たぶん。
99 :
96 :2000/07/23(日) 01:23
おお、天からお越しで? いらっしゃいましぃ。 できるとは言い切れませんが、自分のできる範疇では楽しめます。 作家、作品によって、「できない」「しちゃいけない」「するのを嫌がってる」 のもありますから、その辺は作品個々に従います。 鴎外あたりは「やるな」って言われている気分になりますね。 #そっちはいい所?
100 :
イタコ :2000/07/23(日) 10:52
……河ぢゃ、河が見える。
101 :
ボブ :2000/07/24(月) 23:34
「燃えつきた地図」の一杯飲み屋での ゴキブリ食っちゃったおっちゃんの描写が印象に残って頭から離れない。 しょっぱいな まるで、紙みたいに、ぱさぱさしてやがる まあ、安物の焼海苔だと思えば、 間違いはねえ
102 :
名無しさん@1周年 :2000/07/25(火) 00:14
十代のころ、安部公房が好きだった。 十八の頃、柄谷行人の「燃えつきた地図」 の批判を読んですごくショックだった。
103 :
アイリス :2000/08/17(木) 06:57
誰か『石の眼』読んだ人いる? 推理小説仕立てで、『薮の中』みたいに それぞれの登場人物が勝手に推理、憶測をして、疑心暗鬼状態で話が 進む(最後に謎解きがあるが)。 僕が最初に読んだ安部公房の小説で、 いまでも僕の中では彼のベストとおもっている。 彼の本流の作品では ないが。
104 :
首無し :2000/08/17(木) 09:11
ヒザにかいわれ大根はえるやつってなんだったっけ?
105 :
>104 :2000/08/17(木) 15:55
カンガルー・ノートでしょ
106 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/08/17(木) 16:05
「箱男」「密会」だと監視というテーマが出て来ますね。 フーコーの影響でしょうか?(既出だったらごめん)
107 :
名無しさん@1周年 :2000/08/17(木) 19:03
>103 おれも「石の眼」はいいと思う。 安部公房の一番いいときじゃないかな、あの頃って。 >106 そ、そうだったの?
108 :
名無しさん@1周年 :2000/08/18(金) 00:07
「飛ぶ男」ってどう? あれって未完なのかな。 未完だよな? だって、ねえ? 読んだ?
109 :
名無しさん@1周年 :2000/08/18(金) 02:05
公房は、とにかく「かっこいい」。 音楽聴いて直感で「すごい!」って思うのと同じ感じ。 ゾクゾクする。
110 :
名無しさん@1周年 :2000/08/18(金) 05:55
>108 未完です。 思いつきでなく、話を練り上げるって凄いことだなあ、 とあらためて感じるよな、これを読むと。逆に。
111 :
名無しさん@1周年 :2000/08/18(金) 14:22
後期の作品って「笑う月」に収録してある様な夢の話を元ネタ にしてあるの多くない? 飛ぶ男もその元ネタになった夢が笑う月にあったはず。
112 :
名無しさん@1周年 :2000/08/21(月) 23:02
闖入者、こわかったなあ・・・。 大学入試に合格して一人で上京する直前に読んだからなおのこと怖かった。 新しく一人で住むアパートにこんな奴らが来たら・・・。 それで私は何をしたか? アパートの契約書のコピーをとり、いつも肌身はなさず持ち歩いていました。闖入者が来たらこれを警察に示して追っ払ってやろうと。 我ながら「変なヤツ」でした。 作品が書かれたのは終戦直後でしたね。もしかしたらこの時代は、二言目には「多数決」「多数決」と言うのが流行語みたいになっていた時代だったのかもしれません。作者はそれを皮肉ったのではないでしょうか? 安部公房の作品は、なんでもない平凡そうな人が急に哲学的な難しいことをしゃべり出すのが面白いと思います。
113 :
2 :2000/09/27(水) 07:05
久々にあげ。「方舟さくら丸」読了。面白い!すごい!打ちのめされた! これ、80年代の作品なのに、今の閉塞感を見事に表してる。 前まで宮台真司を支持していた自分にとっては目からウロコですわ。
114 :
吾輩は名無しである :2000/09/27(水) 13:03
>103、107 安部公房はひととおり読んだけど「石の眼」が絶版で手に入らないよ。 そんなに面白いのですか? 個人的ベストは・・・「密会」かなあ。
>114
密会、私も大好きです!じめじめしてて淫靡で。
あとは箱男と壁かな。
「石の眼」買いたいのなら↓で見つかると思うよ。
http://www.e-shop.co.jp/bunkoyasan/index.html >62
遅レスでごめんなさい。
安部公房がピンクフロイドについて触れていたのをどこかで見ました。
イメージは持っていたのかもしれませんね。
LSDのすすめ(?)もどこかに書いていたけれど、
彼の作品自体トリップに近いものがあったりして。
116 :
if :2000/09/30(土) 08:07
箱男 人間そっくり 無関係な死、棒になった男・・・・ やっぱし「Sカルマ氏の犯罪」だな。 何度も読んでるけど いまだに最後ほうイメージできないんだよね。
117 :
ありす :2000/10/09(月) 23:04
そろそろあげ!
118 :
にっく :2000/10/10(火) 07:13
昨日、「方舟さくら丸」のシェルターの中にいる夢を見ました。 結構楽しかった。
119 :
103 :2000/10/12(木) 03:58
>114 「石の眼」は、正統的安部ファンには、普通すぎてつまらないかもしれない。 それは責任もてない。 僕は大好きだけど。 何がいいって、安部の描くどん詰まりの世界(ダム工事現場のある辺鄙な町) のリアルさがいい。 読んでいて、「みじめな先細りの世界に引きこまれ、 自分自身が汚れてしまったような気持ちにさせられる(文庫版解説より、奥野健男)」のが快感。 象徴的なキャラは殺し屋「ネズミ」。 あだ名通り貧相 な薄汚ない小男で、根っからのごろつきだが、この男にも「詩心」がある。 やっつけろ 誰もいねえぞ 夜の街に よお よお よお よお 木の葉がひらり いいでしょ? このポエジー(笑) あと、「酔うと戦時中の捕虜の なぶり殺しの自慢話をはじめる」やばい土建屋の社長とかもでてくる。 まあ、頭脳明晰な安部らしく緻密に構成されたミステリーで、 むしろ一般のミステリファンに薦められるかもしれない。
120 :
ありす :2000/10/12(木) 12:14
>119 安部公房の作品にはいろんな詩が出てきますよね。 私のお気に入りは「友達のブルース」 みんなはどう?
121 :
吾輩は名無しである :2000/10/12(木) 14:25
「けものたちは故郷をめざす」 冒頭のサイダー、饅頭、結末の日本に帰ってきているのに船倉から 出られないところ。最初は安部公房らしくない骨太、条理があって、 ちょっと面食らいましたけど、最後になって主人公を取り巻く背景 そのものが不条理だったというどんでん返しが用意されていてびっくり。 大好きです。
122 :
114 :2000/10/12(木) 16:16
学校の図書館で全集を見つけたので『石の眼』はそれで読むことにします(今読んでる本が終わってからだけど)。 我ながら最初に気付かないのは間抜けだった・・・。 >119 「どん詰まりの世界」で思い付いたのが『燃えつきた地図』に出てきた 飲み屋のような風景なんですが、あの手の猥雑な描写も好きですから面 白そうだと思いますね。安部公房らしい構成なら、いかにも妙だけど 筋は通った論理が展開されるのでしょうか。 なんにしても早く読まねば・・・。
123 :
吾輩は名無しである :2000/10/13(金) 04:17
>122 いっとくけど、「石の眼」には、安部流シュールレアリスム は一切出てこないよ。「社会派推理小説」だからね。 >120 短編「夢の兵士」にでてくる 夢は帽子をかぶって出ていった 昼下がり で終るやつが好きだけど。 「夢も凍るような寒い夜に (夢も溶けるような暑い日に)/私はこわい夢をみた」とかいう フレーズもあった。 在米で簡単に手にとって見れないので、 誰か全文(詩の)あげてくれないかな。
124 :
名無しさん :2000/10/13(金) 05:37
遺構のフロッピーがみつかったそうですね。
125 :
吾輩は名無しである :2000/10/13(金) 12:53
>124 全集の配本が27巻で止まってるのってそのせい? 新潮文庫で出るはずの「スプーンを曲げる少年」の刊行が遅れてるのとも 関係あるのかな?
126 :
114/122 :2000/10/13(金) 14:05
>123 シュールじゃない話も好きだから問題なしです。でも『密会』がベスト な奴が言っても説得力ないか。 >125 『飛ぶ男』も文庫化されませんねえ。結構待ってるんですが・・・。
127 :
125 :2000/10/13(金) 14:42
今月の10日に全集028が出たようですね。 何で配本止まってたんでしょう。 これでスプーンを曲げる少年が読めます。 死に急ぐ鯨たちで散々予告してたので早う読みたし
128 :
ありす :2000/10/14(土) 01:08
>124 また見つかったの?全集に間に合うのかな? >127 作品の正確な執筆年月日が特定するのに時間がかかったらしいですね。
129 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/11/07(火) 18:44
>>124 また見つかったの?全集に間に合うのかな? 飛ぶ男、出版したやつもフロッピー原稿ってどっかに書いてあったよなぁ。 私もまたか?と思った。 今回発見した原稿も全集には収録されると新聞に載ってました。
130 :
吾輩は名無しである :2000/11/07(火) 20:20
「第四間氷期」がおもしろかった
131 :
吾輩は名無しである :2000/11/08(水) 14:36
私は「密会」と「燃えつきた地図」が・・・ 場違いな書き込みだったら申し訳ないんのですが デビットリンチの「ロストハイウェイ」と、上記2作品って 雰囲気が似てませんか??
132 :
吾輩は名無しである :2000/11/09(木) 10:18
「砂の女」が一番好き。 「人間そっくり」も面白いよ。
133 :
拳 :2000/11/09(木) 12:26
「人間そっくり」が一番かな。俺は。 「S・カルマ氏の犯罪」も結構好き。
134 :
吾輩は名無しである :2000/11/16(木) 01:40
「燃えつきた地図」と「密会」がスキデス。
135 :
リョク :2000/11/16(木) 20:59
1.箱男 2.第四間氷期 3.密会 がマイベスト。特に2.を読んだ後は3日間立ち直れなかった。 文庫「壁」の解説、「光を遮るものが皆無なために無限の光にさし貫かれていながら決して光らない世界」が、過ぎるほどに的確に安部公房世界を言い表していると思う。
136 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2000/11/17(金) 01:33
全集揃えてる人いる? 私は3巻で挫折して、いつか揃えてやると ほえてるんですが。面白いところだけ買っちゃおうかなぁ。 ああ、それじゃ全集じゃない。
137 :
リョク :2000/11/17(金) 22:15
>136 全集はこの間図書館に入ったのでいいかな、と。
138 :
名無しさん@1周年 :2000/11/17(金) 23:28
短編だと「人魚伝」「鉛の卵」「詩人の生涯」「夢の逃亡」あたりかな。 「ウエー(新どれい狩り)」は戯曲だけど、滑稽でいて後味悪いので大好きです。
139 :
名無しさん@1周年 :2000/11/18(土) 04:00
高校の教科書に収録されていた「鞄」を読んでからハマったなー
140 :
吾輩は名無しである :2000/11/18(土) 07:44
>131、134 「燃えつきた地図」が好きなら、「石の眼」も絶対気にいると 思うけどな。 同じように推理小説仕立てだし。 俺は「石の眼」のほうがすぐれてると思うが。 絶版らしいけど、図書館かなんかで探して読んでみてよ。
141 :
吾輩は名無しである :2000/11/18(土) 08:16
「S・カルマ氏の犯罪」もいいよん(読んだの15年位まえ)。 胸の陰圧でらくだをすいこみそうになるところとか。
142 :
134 :2000/11/18(土) 11:06
>140 ああ、「石の眼」ね。去年古本屋で文庫を見かけたんだけど あまりにもぼろぼろ、色褪せがひどかったので買わなかった。 そんなにいいなら、読んでみたいな。図書館にないかなぁ。
143 :
15 :2000/11/18(土) 12:05
>全集はこの間図書館に入ったのでいいかな、と。 あ、いいなぁ。
144 :
吾輩は名無しである :2000/11/19(日) 21:10
ピンクフロイドの引用はカンガルーノートに出てきます。 酒に溺れたハタチマエ、カンガルーノートを宿酔の最中読みました。 当方女性ですが、彼の本に出てくる主人公に感情移入する質です。 細かい事を突っ込まれても、頭が足りないので返せませんが、 とにかく、彼の小説に出てくる主人公になってみたいです。 最近は燃えつきた地図がお気に入りです。 今は、水中都市/デンドロカカリヤ、読んでます。 初期作はあまり好きじゃ無いです。 砂の思想、読んだ人って居ませんか?どこの出版か忘れたけど、 結構、共感できる事が多くて面白かった。 笑う月はダメでしたが。
145 :
名無しさん@1周年 :2000/11/19(日) 23:10
「死に急ぐ鯨たち」ってもしかして絶版ですか?
146 :
吾輩は名無しである :2000/11/20(月) 14:08
>>145 新潮文庫でまだ出てると思います。駄目なら全集を読みましょう。
147 :
吾輩は名無しである :2000/11/22(水) 09:45
新潮文庫の「スプーンを曲げる少年」は出ないのか? 全集が先か。 結局遺稿って内容はなんなの? 未発表小説とか?それとも飛ぶ男関連?
148 :
148 :2000/11/25(土) 15:23
age
149 :
名無しさん@1周年 :2000/11/27(月) 11:19
飛ぶ男関連だった気がする。
150 :
吾輩は名無しである@3 :2000/11/28(火) 00:04
つま先から赤い糸が……
151 :
名無しさん@1周年 :2000/11/28(火) 07:34
『飢餓同盟』挙げる人はいないんですね。 ちょっと古いけど、すげー面白かった。
152 :
名無しさん :2000/11/28(火) 23:56
age
153 :
吾輩は名無しである :2000/11/29(水) 03:54
>151 俺も好き。 SFじみた設定があったり、次第に同盟が破綻していったり。
154 :
吾輩は名無しである :2000/11/30(木) 06:58
飢餓同盟… 「なぐってはエレキをかけ、エレキをかけてはなぐりました」 …ってとこが無性に怖かったな。
155 :
吾輩は名無しである :2000/12/01(金) 06:36
文庫の「壁」を,大昔に父が買ったやつと,ちょっと前に私が買っ たのとで比べたら,微妙に違ってた。「バベルの塔の狸」の最後, >それから急に死ぬほど腹がすいていることに気付きました。もう詩 >人ではなくなったのですから,腹がすくのが当然なのでした。 ってのが,昔のには無かった。これがないと,なんか妙な感じ。
>>155 全集の第二巻の巻末によると「壁」は全部で五種類刊行されてる
みたいです。
157 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 19:14
Sカルマ氏の犯罪は、難解だなあ、と思う。何が主題なんだろう。みなさんはあの小説 をどんな風にかいしゃくしていらっしゃいますか?
158 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 20:23
ちょっと前に読んだので詳しくは覚えてないですけど、アレでしょ? 価値の転換、というか鉱物的イメージと生物的イメージの混合とか。 成長していく壁なんてラストが象徴的。 どうだろう。
159 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 20:26
シュールレアリスムだとしたらマグリットやダリの絵の幾つかのように わけを考える事の不可能なものもありますよね。 ダリの絵は魚が無関係に置かれてますし、マグリットは鈴が宙に浮かんでいたり。 まあ、深く考えないと言うのも楽しみ方でしょう。 というか、そこまで頭は良くないので。
160 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 20:33
消しゴムで書く……。う〜ん。 今ならさしずめ「Deleteキーで書く」?
161 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 21:43
「箱男」って結局どういう事が言いたかったんでしょうか? また、結局あの作品は、箱男が一人でずっと箱の中で書いてただけの なんでしょうか?
162 :
吾輩は名無しである :2000/12/02(土) 22:07
>161 俺も何度読み返してもどう解釈していいか困る。 特に本物と贋が交錯するあたりが訳わからん。
163 :
名無し :2000/12/03(日) 19:27
>161・162 箱男は一番の愛読書。 「絶望的」(「的」というのが重点)、を拡大して小説にしたらああなるんだろうかと思う。
164 :
名無しさん@1周年 :2000/12/05(火) 16:41
名紙に取って代わられた最初の展開辺りは、デリダ的な反復可能な名称喪失 による主体の剥奪の恐怖って感じだったけど、追うにつれてだんだんよく 分からなくなってきた。
165 :
吾輩は名無しである :2000/12/07(木) 22:28
「砂の女」今日読み終わった。 砂丘の乾いたイメージが堪らなく好き。 あと砂漠を「沙漠」って書くのがいい。 広義の「さばく」は「沙漠」と書くのが正しい。
166 :
名無しにゃーん :2000/12/10(日) 02:49
安部公房の本はどれもとっつきやすいですよね。 私はさくら丸が好きです。
167 :
くくく・・・ :2000/12/10(日) 07:44
…箱男、100円で売ってて、そこらのジュニア小説が5、600えんとはどうゆう事なのだろう…。 …世の中、何かまちがっている…。
168 :
吾輩は名無しである :2000/12/11(月) 04:28
「飛ぶ男」が未読。未完らしいが評価はいかに?
169 :
>168 :2000/12/11(月) 17:36
よい。
170 :
吾輩は名無しである :2000/12/12(火) 00:21
>168 カンガルーノートがOKな人はOKなんじゃないですかねえ。
171 :
吾輩は名無しである :2000/12/12(火) 04:05
安部公房先生は劇団活動もしていた筈だが、戯曲はどうなの? 面白い作品はあるんですかね?
172 :
吾輩は名無しである :2000/12/12(火) 05:46
>171 「緑色のストッキング」に入ってる4編はどれもおすすめ
173 :
考える名無しさん :2000/12/12(火) 06:50
海外では戯曲の方が評価高かったりする。
174 :
169 :2000/12/12(火) 20:31
>170 えっカンガルーノート、ダメじゃなかったけどあんまり好きじゃなかったなあ
175 :
吾輩は名無しである :2000/12/13(水) 03:26
がいしゅつだったらスマソ。「砂の女」で主人公の年齢とラストの書類との間に 時間的ズレがあるのは何故?
176 :
watasinojikann :2000/12/13(水) 03:47
…砂の女って、彼が書いてたのか…何十年も作者を知らなかった・・・。
177 :
177 :2000/12/15(金) 18:38
age
178 :
ネクタイ :2000/12/20(水) 05:27
おれは長い 長いけれども蛇ではない なぜなら蛇ではないからだ
179 :
吾輩は名無しである :2000/12/21(木) 00:54
「餓えた皮膚」短編の中じゃこれが一番。密会も好き。 あの人の書く男女の交わりの屈折した感じが妙に自分に ハマる…。そういう意味では箱男も良かった…。ただし 全体を見ると確かにどう解釈していいのか分からない所が あるから微妙。
180 :
内なる辺境 :2000/12/21(木) 07:20
初読時のインパクトが一番でかかったのは「他人の顔」ですね。 とくに妻の手紙から映画の話あたりの流れなんか、吸い込まれるように読んだ覚えがあります。 「榎本武揚」も狂っていて良いですよね。ちょっと読みづらいですけど。 幕末ものの多くの作品で坂本龍馬や新撰組ばかりがやたら美化されて、持ち上げられてるのにムカついて書いたとかいうエピソードも笑える。
181 :
吾輩は名無しである :2000/12/22(金) 21:38
Y子萌え
182 :
吾輩は名無しである :2000/12/23(土) 02:07
「カンガルーノート」の終わり方はよかった。 安部工房のキャリアがあの一言で終わったのが感動的だ。 ところで新潮文庫の安部作品のほとんどの表紙を描いてる安部真知という方は安部氏の奥さんなのでしょうか。
183 :
吾輩は名無しである :2000/12/23(土) 10:53
>182 本名が確か真知子で、奥様デスヨ。 もうお亡くなりになったはず。
184 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 01:48
age
185 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 02:01
今更だけど1のHNが
186 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 02:02
夕方帰ろうとするんだけど、家がない… で、ふとつま先をみると、糸のようなものが。 なんだろう、と引っぱってるうちに… ていう「赤い繭」が好きでした。ちとこわい。
187 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 02:22
今日オヤジが「箱男」と「密会」の初版本買ってきた。 これで「方舟さくら丸」と「飛ぶ男」合わせて4冊だが、 俺としては絶版本が欲しいな〜。
188 :
吾輩は名無しである :2000/12/28(木) 12:45
三島由紀夫との対談って、 本になってます?? 読んでみたいんだけど。
>>188 全集に入ってるんじゃないかな、たぶん?
そういえばこの前どっかの文芸誌で、安部公房と三島のことで
井上ひさしとかが座談会してたね。
立ち読みでざっとしか読んでないけどけっこうおもろかった。
190 :
Name_Not_Found :2000/12/28(木) 23:59
>185 笑た。 ところで安部公房は「……」好きだよね。
191 :
吾輩は名無しである :2000/12/29(金) 01:55
中学生のとき、オヤジの本棚に「けものたちは故郷をめざす」 があったんで、ちらりとページをめくってみたら引きこまれ ちゃって夢中で最後まで読んだ記憶があるなあ。
192 :
フッ :2000/12/30(土) 07:31
砂の女、映画化されてたみたいだね。 短編だけど水中都市なんか好きだな。うまく説明できないけど。 「この悲しみは、おれだけにしか分らない・・・・・。」
193 :
吾輩は名無しである :2000/12/30(土) 17:01
通学するのがだるくなった時はカンガルーノートに出てきた動くベッドに乗って そのまま学校に連れていってくれたらなあ、とよく思っていた。 話の中では怖そうだけど、朝起きてそのまま目的地に行ってくれたらと まじで考えたりもする。
194 :
吾輩は名無しである :2000/12/30(土) 23:24
あああ〜、全集欲しいっと。
195 :
21性器の安部肛門たちへ送る詩 :2000/12/31(日) 13:51
よく考えてみて あなたが一人じゃないことを よく考えてみて 今泣いているあなたは 誰かに声をかけて欲しいわけではない ただずっと泣いていたい、一人で 壊れてしまわないように 今日も2chでスレをたてるあなた いつでも、振り返り この2chの居心地を 確かめられるように それでも強がりを言うあなたを 誰が認めてくれるんだろう そう誰も認めないだろう
196 :
かもね。 :2001/01/04(木) 06:26
31日に見た映画が『砂の女』でした。白黒画像と岸田京子の若さに時代を 感じさせられた。音楽が武満の担当だったけれど、あーいう音楽が流行っていた のかな。「砂」の映像には圧倒されるものがありました。 その後に『ナビィの恋』を見て、かなりの落差を感じさせられた。沖縄も白黒で 撮られると、あの明るさは失せるんじゃないだろうか、とか考えてしまいました。 安部作品は結構映画化されているらしいのですが、他のもの誰か知ってます?
197 :
名無しさん@1周年 :2001/01/04(木) 17:11
箱男の映画化はどうなったんだろう
198 :
名無しのオプ :2001/01/06(土) 02:58
箱男のノートって一人で書いたものじゃあなくて 箱に入ってる人間が交代したらその人間が箱男そのものになってしまうと言うか 問題になるのは誰が入ってるとかそういうものじゃあないと言うか うまく言えないんですけど 誰にでも箱男的窃視嗜好はあるんだよ、っていう風に解釈したんですけど
199 :
吾輩は名無しである :2001/01/08(月) 02:03
初めて見た。「箱男」が多いのはなぜだ?(電波少年のせいか) 「どれい狩り」「友達」なんかが良いと思うんだけど・・・
200 :
わらはいあ名無しである :2001/01/08(月) 18:41
「飢餓同盟」よかった。しかしやはり初期っぽかった。 初期がダメってんじゃないけど・・・ 「箱男」読んじまうとほかを受けつけられなくなる。 あああ傑作だなあ。
201 :
名無しさん@1周年 :2001/01/08(月) 23:04
安部公房が見苦しいほどののーべるショーおたくだった というのは本当ですか?
202 :
吾輩は名無しである :2001/01/08(月) 23:50
「他人の顔」のビデオあったけど、五分で挫折して返した。図書館のだった ので損した気分もなし。
203 :
吾輩は名無しである :2001/01/09(火) 20:20
>201 大江もだよ。あと、つけ加えるとしたら、 井上、三島、川端もか。 春樹は本気かどうかは不明。
204 :
吾輩は名無しである :2001/01/09(火) 23:16
>203 井上って、井上靖じゃないですよね?
205 :
203 :2001/01/10(水) 20:55
>204 勿論、井上ひさしです!と、言いたいところですが残念ながら、靖さんです。 発表日には編集者と水割り片手に(酒豪!)「今年はとれるだろうか...」 と、かたりあってたそうです。 「自分には時間がない...」と生前よくこぼしておりましたが、 案外、ノーベル賞のための時間だったかもしれませんね。 大江にしても、その受賞は作品の質、文学者活動によるものですが。 井上、三島、安部といった巨匠の相次ぐ死も大きかった気もします。 安部の死に際して、「安部は小説作りの天才だ!」と不自然なまでに意気込んで話していたのが、 昨日のように、思いおこされます。 サラリーマンと一緒で早く世の中に出ること、 長生きすること、 が作家の世界でも重要だということを図らずも証明した端的な例といえるでしょう。 「賞が欲しい!」というのはいささか俗ぽいようですがその俗ぽさゆえに 名作を描きえるのが大家というものでしょう。 大切なのは、創作過程において、賞の権威・審査員の権威の媚びないことですね。 アツク語ってしまったナァ。
206 :
名無しさん@1周年 :2001/01/10(水) 22:19
>205 あなたのおかげで、安部公房およびノーベル文学賞に対する 幻影がガラガラと崩れ落ちてしまいました。
207 :
吾輩は名無しである :2001/01/11(木) 06:06
小説が面白ければ安部公房の人格なんてどうでもいい。 そもそも安部公房に聖人君子のような人格を期待するのは間違いだって・・・
208 :
かもね。 :2001/01/11(木) 14:33
友人に『箱男』をかしてくれと言われて、『砂の女』をかした。 その時に『友達』が面白いですよ。と言われたけど、どうなんだろ。 友達に支配されていくお話らしいが。
209 :
我輩は猫かもしれない :2001/01/15(月) 19:50
「季刊CLASSIC CAMERA No.6」:双葉社、って本に コーボー・アベの写真趣味についての記事が載ってます。 なにやら、コーボーさんはミノックス版の小型カメラを使って三島由紀夫の横顔を 盗撮したそうな・・・ 、、て、すでに#2〜#159の発言においてコノ話題がでてたようでしたら、 重複です。ゴメンナサイです。 で、私、カメラ、趣味です。たのしいです。 ----------------------------------------- 以下、「読書感想文」、、というヤツです。 「箱男」。箱男好きです。でもわけわかんないです(泪) 昔、「箱男は自発的(?){、、(?)なのは、「男」が「箱男」に成るのは、 「Aの場合」のように、すでに存在する「箱男」に魅了されてのことだろうから、、、それは厳密には 「自発的」なのかな???という「?」です}に社会とのかかわりとか個性とか 自らを証明するナニを棄てたキャラだ。 それは「他人の顔」や「壁」(或いはカフカのナニ)のようにソレを剥奪されたキャラとは 違うんだ」 、とガテンして(コレって新潮文庫の裏表紙のコメント鵜呑みにしたナニなんですが、、) 、各作品を読み比べてみたことがあります。 が、ヤッパリわかりませんでした。(泪) とりあえず、というか、なんというか、、 コーボーさんは、「箱男」というキャラ(概念)が、その頭脳に宿った時、 それは「Aの場合」のようにコーボーさん自身も「箱男」に 誘惑され魅了されたんだ。 で、コーボーさん自身が「箱男」と化して一気書いた(描いた) 「仮想箱男小説」なんだ。とガテンすることにしてます。 エト、、私、あらゆる知り合いに「「箱男」を読め!」と宣教してます。大概の人は 読んで「おもろかった」と言います。ココでも「箱男」に誘惑された人が沢山(数人か?) いらっしゃるようで、私は、「サンデーハッピ〜」な心境であります。 ------------------------------------------- >179:男女の交わりの屈折した感じが コーボーさんは「足フェチ(物神)」なのかな、、 それは、198:”箱男的窃視嗜好”なのだろか・・ 「箱男」の視野って「全てが等価」だったと思う。それは迷路の視覚。 またそれは「燃えつきた地図」の団地妻のような「イマイチ顔だけ思い出せない」 みたいな感じ・・ (、、て、「フェチ」について語りだせば1000発言ではたらないスレッドに なっちゃうんだろうけど・・・・)・・(私→足フェチ修行中) >199:電波少年の箱男 ソノ結末はどうなったのでしょうか(TV見てないもんで・・・) -------------------------------- 安部公房スレッドに光栄あれ・・
age
211 :
吾輩は名無しである :2001/01/16(火) 17:34
「ワラゲン」とか「鞄」とかに表れてる のってユーモアなのかな。安部公房=ユーモアが 違和感あって受け入れられなかったけど。
212 :
吾輩は名無しである :2001/01/18(木) 20:36
安部好きの人たちって他にどんな作家が好きですか?あるいは誰がお勧めでしょう 私はP・K・ディックなんか良いと思うんですけど。
213 :
吾輩は名無しである :2001/01/19(金) 17:26
>212 ディックの短編と「羊たちは〜」は読んだね〜。でも昔なので 繋がりとかはよく分からないが。 まあとりあえずカフカかな。読んでるかもしれんが。
214 :
にっく :2001/01/23(火) 09:27
>>212 カフカと宮沢章夫と・・・・・・源ちゃん。
安部公房、詩もいいなぁ。「世紀の歌」、好きだ。
ぼくらの日々を乾かして
涙の壺を蒸留しよう
ミイラにならう
火を消すものがやつてきたら
ぼくら自身が火となるために!
215 :
212 :2001/01/23(火) 09:51
>213 カフカは小説だけなら制覇しました。 断食芸人とか流刑地にてが好きです。 >214 「サーチエンジン・システムクラッシュ」読もうと思ってます。 高橋源一郎はあんまり知らないですね。
216 :
吾輩は名無しである :2001/01/23(火) 22:29
まあまあ(笑)。闖入者には勝てないですね。あれほど理不尽な小説は、 見たことがないっす。
217 :
吾輩は名無しである :2001/01/23(火) 22:50
ディックの短編、「奉仕するもの」「パーキー・パットの日々」 なんて どう? 「マイノリティ レポート」はまだ読んでないけどね
218 :
Name_Not_Found :2001/01/26(金) 02:08
ヤフーで安部公房を検索すると出てくるサイトに 安部氏の弟子のサイトがあるのですが、かなり納得のいかない弟子です。 短編は「無関係な死」みたいなばかばかしいのもあるように多彩ですよね。 安部氏は短編が本当におもしろいです(もちろん長編もいいですが)。 中でも「R62号の発明」が好きです。書き出しの一行。 死ぬつもりになって歩いてみると、町はあんがいひっそり、ガラス細工のように見えた。
219 :
PKD :2001/01/26(金) 02:49
ディックの短編「電気蟻」を昔、丸尾末広(だけ?)さんが 劇画化したの読んだことある。 ・・・すばらしかったね
220 :
↑ :2001/01/26(金) 21:10
丸尾でディックねぇ...
221 :
吾輩は名無しである :2001/01/26(金) 21:15
>218 あのサイトはやばい。自分の子供の名前に「公房」 ってつけたらしいね。
222 :
顔写真 :2001/01/27(土) 00:37
223 :
吾輩は名無しである :2001/01/27(土) 01:04
>218 安部公房の弟子にしては自己批評能力に欠けているような。 すごく素朴な文章を書く人だね。
224 :
吾輩は名無しである :2001/01/27(土) 20:36
その昔「文学ト云フ事」という番組がありましたが、 久しぶりに録画したビデオを引っ張り出して、 『箱男』の回を見てみた。 う〜ん、看護婦役の緒川たまきは、かなり色っぽいっす。
225 :
吾輩は名無しである :2001/01/27(土) 23:10
>>224 詳細知りたし。想像しただけでもドキドキしてくるわ。
226 :
吾輩は名無しである :2001/01/28(日) 06:20
なんかの前書きで 「弱者への愛は殺意が込められている」っていうようなのがあったと思うんだが、 あれ読んだ時は感動したね。記憶違いかもしんないけど。 ただ、公房は共産主義者だったでしょ それがいやなのよね。 文章書くのは上手いと思うけど内容はあんまし無いね。
227 :
吾輩は名無しである :2001/01/28(日) 19:36
>>225 6~7年前にフジテレビ系列でやってたました。確か深夜に。
まあ、要するに初心者向けの文学紹介番組で、
毎回日本の近・現代の文学を取り上げて、内容の一部を
予告編として数分間のドラマにしたり、無声映画の形式でやってましたね。
その中でも『箱男』は結構おもしろかったと思うんですが、見てた人とかいませんか?
ドラマでは、看護婦の葉子と贋箱男との絡みが良かったっす。
「君、裸になってみたまえよ」とか言って、白衣のボタンに手をかけるシーンとかね。
何か、日本文学史上最も先鋭な前衛官能小説、と番組内で紹介されてましたね。
228 :
吾輩は名無しである :2001/01/29(月) 01:04
安部公房か・・・懐かしいな。受験勉強の合間に愛読したっけ。特に「箱男」、「飢 餓同盟」、「水中都市」のノスタルジックな皮膚感覚が好き。彼の小説ってメビウス の輪みたい。エリアス・カネッティやカフカなんかもそんな感じがする。
229 :
吾輩は名無しである :2001/01/29(月) 01:22
東大の友達は、入試の作文で興亡をネタに書いたと言っていたな。
230 :
225 :2001/01/29(月) 03:05
>>227 さんくす。やっぱり「君、裸になってみたまえよ」のシーンはいいなぁ。
その番組、たま〜に見てた。
花袋の『布団』の例のシーンだけは見覚えあるなぁ。
しかし、前衛官能小説か・・・。
たしかに公房の作品は官能的な(つーかエロい?)ものがけっこうあるけどね。
231 :
名無しである :2001/01/29(月) 20:17
>「弱者への愛は殺意が込められている」 「密会」だあ。
232 :
吾輩は名無しである :2001/01/30(火) 00:31
>ただ、公房は共産主義者だったでしょ それがいやなのよね。 共産主義なんですか?詳細、というか具体例を何か… >文章書くのは上手いと思うけど内容はあんまし無いね。 「安部氏の作品は寓話であるが、教訓のない寓話である」なんて言われてました。
233 :
吾輩は232である :2001/01/30(火) 00:33
参考(安部先生の無意味な文章) ■ 実験美学のこころみ__奇蹟を望みさえしなければ、この薬は、実に用途がひろい。いろいろな芸 術家や評論家に協力してもらい、これを飲んでもらえば、ものの考え方や感じ方というものが、内部 と外部の函数とどう対応しているのか、それをかなり定量的に測定することもできそうだ。むろん、 相当の計画性が必要だろう。服用中に与える刺戟の質や量、またその与え方など、一応定式化してお く必要がある。一定期間をおいて反復し、幻想の変化をしらべることも大事だ。服用前後の、発想の 変化も、重要なメドになる。ジャンルのちがいによる現れ方の相違も、さまざまな面白い問題をなげ かけてくれることだろう。さらに、LSDによる条件反射の変化をしらべれば、こうしたすべてに、 生理学的基礎を与えることになる。……こうして、方法さえ確立されれば、やがては、すべての芸術 作品ならびに作家が、その質ならびに量を、符牒や記号ではっきりと現せるときも来るのではなかろ うか。たとえば安部公房の小説は「KS(+)M三の7」……とでもいう風に。少々不作法かもしれない が、いたずらに幻想にすがっているよりは、まだましだと思うのだ。 また、生活史との関連は、芸術進化の法則を確める上に、大いに役立ってくれるはずだし、それは 更に、時代が芸術に対し、また芸術が時代に対してもつ意味を、具体的に示し、証拠立ててくれるこ とになるかもしれない。リアリズムをめぐるはてしない論争にさえ、あっさり、とどめをさしてくれ るかもしれないし、またアヴァンギャルドの当否にも、冷酷な解答が出されないとは限らないのであ る。
>>232 詳細って言われてもわかんない、すまそ。
確か、共産党だったという記憶はあるんだよね。
もちろん若い時だと思うよ、有名だったと思う
あの頃はみんなそうだったんじゃないかな。
少なくとも公房作品は旧共産圏で評価が高かったよね。
内容が無いのは、良い意味でなんだ。
読者を引き込む文章はすごいんだけど・・・なんていうかね。
ただ、弱者への愛うんぬんというのは衝撃的だった。
福祉関係を見ると実感するんだよ
235 :
232 :2001/01/31(水) 01:09
>234 いえ、参考になりました。ありがとうございます。 >ただ、弱者への愛うんぬんというのは衝撃的だった。 >福祉関係を見ると実感するんだよ "Love for the weak always includes a certain murderous intent." パワーオブテキストですね。私は学校でそれを感じました。
236 :
割り込み失礼! :2001/01/31(水) 01:36
>235 安部公房=元共産党員 昭和30年代の路線対立で党青年部の文化人糾弾(文革みたいなモン) により、党を除名(同時期の除名者に竹中労、花田清輝らがいる) この時期を境に作風が若干変容したと思われる。 すなわち、「R62号の発明」にみられる労働疎外論的SFから、 広義的な疎外論―換言すれば現代人の孤独・関係の不毛性を主軸とした作風への 転換がなされたのだと言える。 以前別スレで」言及された柄谷の安部批判の政治的性格もこの文脈(転向論)で 考察されるべきものであろう。
237 :
リョク :2001/02/03(土) 16:24
あげ
238 :
吾輩は名無しである :2001/02/03(土) 17:07
密会の「弱者への愛は殺意が込められている」のプロトタイプの短編、 『公然の秘密』は、最初読んだときゾクっとしたなぁ。 困ってる人に親切にするときの心理に、 実はこんな裏側が隠れていることを見せつけられた感じ。 (短編集『笑う月』収録)
239 :
リョク :2001/02/03(土) 19:31
先日「箱男」の英訳版「The Box Man」(Translated by Dale Saunders)を購入。感激! ところどころ「訳違うんじゃね?」て箇所あったりするけど。(英語力不足なだけかも) 『(箱の両側面に)内側から穴をあけて、ささくれを外に向ける・・・』のささくれってflapsかぁ?(うそだろ?ビニール幕と勘違いしたんじゃ?)とか、 あとは、『血の一滴だって残してなんかほしくない。』が『He didn't want a single drop of blood left behind.』と訳されてしまうのは悲しいぞとか。 まあいいや。とにかく今すんげハッピィなんだぁ。
240 :
tosws :2001/02/05(月) 19:21
age
241 :
吾輩は名無しである :2001/02/06(火) 01:02
口頭試問終了age
242 :
吾輩は名無しである :2001/02/07(水) 10:47
「カンガルー・ノート」に出てくる<緑面の詩人・縞魚飛魚>のモデルって誰なんだろう? 安部自身が「あれにはちょっぴりモデルが隠されているんだ」って書いているけど。 『緑面の詩人が浮かべるかすかに悲しみをたたえた微笑に一度でも接した者は、 彼の善意を信じないわけにはいかないという。魂のしずくを思わせる、 無垢の光をたたえた視線、世間の刺を和らげる包帯のような声、男女を問わず 引き付けられてしまうのは当然のことらしい。彼の女癖についてうんぬんする声もあるが、 言い寄る娘が跡を断たないからと言って、彼を非難するのはお門ちがいもいいところだ』
243 :
吾輩は名無しである :2001/02/07(水) 14:54
>242 タイトル忘れたけど、緑の眼の人魚の話があったじゃん。 主人公が風呂場で飼うんだけど、夜の間に喰われてんの。 で、喰い残しが人魚の涙で復活するんだけど、カケラが複数残って 自分がいっぱい出来て困る話。
244 :
吾輩は名無しである :2001/02/07(水) 17:37
うちの学校に同姓同名の人がいた! 掲示板見ててびっくり。
245 :
リョク :2001/02/07(水) 20:50
石原吉郎であってほしい・・・ 安部公房と石原吉郎って似てませんか。 言い回しや言葉の選び方や・・・非常に。 石原吉郎は生涯に一編だけ小説を書いているのですが(「棒を飲んだ話」・・・だったか) まるで安部公房の読んでるみたいでした。(作の巧拙はおいといて) 石原吉郎を頼ってくる女性は多かったようです。 「始終女性に取り囲まれていた」そうです。 >『緑面の詩人が浮かべるかすかに悲しみをたたえた微笑に一度でも接した者は、 >彼の善意を信じないわけにはいかないという。魂のしずくを思わせる、 >無垢の光をたたえた視線、世間の刺を和らげる包帯のような声、男女を問わず >引き付けられてしまうのは当然のことらしい。彼の女癖についてうんぬんする声もあるが、 >言い寄る娘が跡を断たないからと言って、彼を非難するのはお門ちがいもいいところだ』 ちょっとピンときたのですが、根拠なしの勘ですし、実際どうなのかは知りません。 知っている方もしいたら是非教えていただきたいものですな。
246 :
吾輩は名無しである :2001/02/08(木) 00:43
>>242 読めば読むほど、モデルは俺だと思う。まじ
247 :
吾輩は名無しである :2001/02/08(木) 00:49
壁「S・カルマ氏の犯罪」が難解でそれ以上読み進められなくなった。 成長する壁、マネキン人形のY子、世界の果云々、いまだに理解不能。 文体も、昭和20年代の作品としては斬新だと思うけど、 時代を超えたユーモアのセンスという点では漱石には 及ばないのではないか。
248 :
にっく :2001/02/08(木) 09:00
>>247 「S・カルマ氏の犯罪」は理解しようとすると読みづらい作品だと思う。
常に変転していく物語世界と登場人物(と無機物)のイメージから
読み手が自由に感じ取っていく、そういう作品じゃないかな。
実存主義の影響が色濃いんだとは思うけど、そこに限定して読むのは
つまらない、というのは俺個人の感想。
以下、全集29巻に収録されている、「カンガルー・ノート」についての談話記事からの引用。
『僕はいつでも何かを告げようとしているのではないんだよ。相手の感覚をちょっと刺激する。
虫歯の穴に注射器で蜂蜜をじゅっと入れたら信じられないぐらい痛い。
そういうことを読者に対してやってみたいんだ』
「デンドロカカリヤ」みたいなストレートなメッセージがこめられた話も好きだけどね。
>>246 <緑面の詩人>は慢性胆嚢炎らしいが、そうなのか?
249 :
リョク :2001/02/08(木) 20:26
>248 激しく同意
250 :
吾輩は名無しである :2001/02/08(木) 23:26
デンドロカカリヤのメッセージって何? 私にはよく解らない。
251 :
247 :2001/02/09(金) 00:16
>>248 なるほど。参考になりました。
でも私は『砂の女』の方が好きです。
労働によって労働を乗り越える、その自己否定の
エネルギーこそ労働の価値である、とかいうところ。
252 :
246 :2001/02/09(金) 00:53
>>248 そうかも知れない。
よく効く薬、処方プリーズ
253 :
にっく :2001/02/09(金) 11:46
>>250 以下、本文より抜粋。
<ああ、コモン君、君が間違っていたんだよ。あの発作が君だけの病気で
なかったばかりか、一つの世界と言ってもよいほど、すべての人の病気であることを、
君は知らなかったんだ!そんな方法で、アルビイエを亡ぼすことは出来ないんだよ。
ぼくらみんなして手をつながなければ、火は守れないんだよ。>
ここが「デンドロカカリヤ」の芯となるメッセージと言っていいんじゃないかな。
ここから書くのはあまりに雑で限定的な解釈なので作品の魅力を半減させてしまうけど、
あえて書くと、この物語は
「ふとした孤独や虚無感からから『生』の力を失いそうになった主人公が
ニヒリスティックだが生温く心地よい社会に取り込まれそうになり、
そこに暴力でもって抵抗を試みるが空しく敗れ、結局自らその社会に
身を投じてしまう話」
だと解釈できる。
『生』の力を失う=植物になる
ニヒリスティックだが生温く心地よい社会=政府保証済みの植物園
暴力でもって抵抗=ナイフで切りつけようとする
という風に対応。そして、そんな社会に対する唯一の抵抗方法こそが
<みんなして手をつなぐ>ということ。
そしてこれは
>>214 に書き込んだ「世紀の歌」と主題が一致している。
書いた時期一緒だしね。
254 :
にっく :2001/02/09(金) 11:56
>>254 >……結論として、陳腐な見解だけど、いまの君には温泉療法しか
>ないんじゃないかな。それも放射能泉ね、できるだけ含有濃度の高いやつ。
地獄谷みたいな……
256 :
名無しさん@1周年 :2001/02/09(金) 18:56
>243 オレ安部公房結構読んだけど 緑の目の人喰い人魚って 安部公房の話だったんだ(忘れてるだけかも知んないけど) その人喰い人魚、ビデオになってるの知ってるよね 確か、スプラッタビデオのシリーズもので 例の宮崎の幼女○し事件から販売禁止になったとか 以上、記憶違いだったらすまそ でも、そのビデオ、すげー気色悪かった
257 :
吾輩は名無しである :2001/02/09(金) 22:32
>253 ああ、説得力ありますね。 私はコモン君が一様に他人に対して敵対的なのが印象に残っていて、 劇中のダンテの「神曲」では自殺者が罰を与えられている、 そして、コモン君はコミュニケーションの断絶、 つまり社会(他者)に対する自殺という罪に対してデンドロカカリヤという罰が 与えられているのではないかという風に私は思いました。 アルピイエの件は連帯を持てと言うメッセージかと考えて。 更に、全集に収録されてる初出雑誌版との相違点を根拠にしたんですけれども。 初出版だと、コモン君に恋人がいて、語り手はコモン君と同居している友人になっているんですよ。 それが削られたということは、つまり焦点は「孤独」ではないかと。 うーん。 長文失礼。
258 :
こぼ :2001/02/10(土) 00:26
コボアベってロシア人の友達が頻繁に言ってて 現代ロシアで結構 普及してるらしい。
259 :
吾輩は名無しである :2001/02/10(土) 00:36
1993年三月くらいの「新潮」で安部公房追悼特集やってるから、 読んでみ。 ロシア人からの寄稿があってロシアでの安部のポジションが分かるから
260 :
吾輩は名無しである :2001/02/10(土) 01:11
ロシアというか、旧東欧圏での評価が異常に高い。 ムロ―ジェックみたいな感じで読まれてるのかな?
261 :
吾輩は名無しである :2001/02/10(土) 06:46
>256 ビデオの存在、知らなかったよ。 でも、あんまり見たくないかも。ワラ
262 :
吾輩は名無しである :2001/02/10(土) 20:23
砂の女で半面ケロイドの女にキスした男はどっちがわの顔にキスしたんだっけ?? で、なんでそっちなの??誰か答えてくれ
263 :
262 :2001/02/10(土) 20:28
ごめん。他人の顔だ
264 :
吾輩は名無しである :2001/02/10(土) 23:24
安部工房はストレートにメッセージを発する (つまり登場人物にメッセージを託す)のではなく 作品の持つ構造にメッセージが込められているばあいが多いと思います。 その構造が複雑なのにごちゃ混ぜにならず明確でいて 無尽蔵に示唆が飛び出してくるのが「箱男」「密会」だなあ。
265 :
にっく :2001/02/11(日) 06:43
>>253 そうだった、「デンドロカカリヤ」は雑誌初出板と初刊版で大幅に
改稿されているんでしたね。
僕は初出版しか読んでいませんでした。今度読み比べてみます。
あと、前回の書き込みでは書かなかったけど、
「コモン君=特別な名を持たない普通の人」が「デンドロカカリヤ=名を持った植物」
に変わるというのも示唆的に感じます。
266 :
猫 :2001/02/11(日) 13:40
個人的には密会のパジャマの女の子萌え
267 :
考える名無しさん :2001/02/11(日) 15:30
勃起しながら落下するのは最高です
268 :
たか :2001/02/11(日) 16:45
102> >18の頃柄谷行人の「燃え尽きた地図」の批判を読んでショックを 受けた 柄谷の安部公房批判なんて、的外れですよ。私が「有名な批評家に対する 不満」のところで書いておきました。 しかし、全集はドナルド=キーンさんが一人でやっている訳でしょう。 日本の批評家は、何やってんですかね。
269 :
吾輩は名無しである :2001/02/11(日) 23:14
今日、久し振りに大型書店に行った。 新潮文庫の安部公房の短篇小説を買おうと思って棚に手を伸ばした瞬間、 横にいたきれいな女の人が突然、安部公房の作品を2〜3冊ばかしごそっと 手にとってレジへと消えていった。 しばらく狐につままれた感じでほけーっとしてしまった。 あの女性も安部公房ファンなのかなぁ・・・
270 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 00:08
>269 似たようなのを見たことがある。 かなり鋭い顔した若い男が10冊くらいごそっと持っていったな。 棚にあいた空白がなんとも言えなかったよ。
>270 俺も比較的鋭い顔してるが、公房好きの友人も鋭い方。 ファンって結構鋭い顔が多いのだろうか?あんま関係いので、さげ。
272 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 01:25
ブックオフ3軒回っても公房の文庫がなくて凹んでたけど、 だめもとで地元の古本屋行ったら 8冊もあった!しかも全て100円!得したなー。 とにかく文章がかっこいい。どの小説家よりも文がかっこいいよ。 デ・キリコっぽい不安もたまらない。 逆に、どの作品がきらいですか?みなさん 僕は「飢餓同盟」がだめでした。
273 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 01:29
『人間そっくり』
274 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 02:45
キリコって言うかもっとチープなダリじゃない。 百歩譲ってエルンストだな。 「箱男」は嫁さんの仕事の方がインパクトあったなぁ。
275 :
リョク :2001/02/12(月) 11:59
>逆に、どの作品がきらいですか? アタシはカンガルー・ノートだめだったなあ。あと石の眼。 勝手に順位つけちゃうと 1.箱男 2.第四間氷期 3.密会 4.人間そっくり 5.壁 6.けものたちは故郷をめざす 7.終りし道の標べに 8.砂の女 9.幽霊はここにいる・どれい狩り 10.燃えつきた地図 11.水中都市・デンドロカカリヤ 12.飢餓同盟 13.他人の顔 14.友達・棒になった男 15.無関係な死・時の崖 16.カンガルー・ノート 17.石の眼 全部文庫のタイトルで。名前あがってないのは読んでないやつ。 基本的に安部公房の作品は長編モノの方が好きだ。 好きな長編>好きな短編>嫌いな短編>嫌いな長編 という感じかな。 でも下位のやつも嫌いというよりは「いまいちだったなァ」かも。 「水中都市・デンドロカカリヤ」はもうちょい順位高くつけてもよかったかな。
276 :
猫 :2001/02/12(月) 17:27
> いやな作品 人さまの家に勝手にドキュン家族が乗り込んでくる話。タイトル忘れたけど。 大江健三郎のバスでパンツ脱がされる話より嫌かな〜。
277 :
吾輩は名無しである :2001/02/12(月) 18:53
>274 ダリやエルンストの作品に俺は不安感は沸かないな。 >276 「闖入者」っすね。
278 :
名無し象は鼻がウナギだ! :2001/02/12(月) 19:19
高校生のとき「人間そっくり」を読んで、あまりの凄まじさに「もう二度とこ の作家の本は読むまい」と心に誓いました。あの頃は繊細だった……。 以来十年以上経ちますが、まだ読んでません。 ここにいる高校生諸君、安部公房は大人になってからネ!
279 :
吾輩は名無しである :2001/02/13(火) 02:19
>>270 >>271 俺も鋭いんだけど、安部公房を読むと顔が鋭くなるのか?
>>274 キリコではないだろうけど、
さすがにダリでは阿部公房も死にきれまい。
おもしろくなかった作品は…、「時の崖」くらいかな。
280 :
たか :2001/02/13(火) 21:14
>278 SFが一番面白いのは、10代じゃないかなあ。 巽さんもそう言っているし。
281 :
名無し :2001/02/13(火) 21:23
「箱男」から。 《そして開幕のベルも聞かずに劇は終った》《・・・・・・・・・》 エルゼベート・バートリの最後の城。(一瞬、この書き方に迷ったが、語弊があるにしても結局、これが一番ぴったり来る言い方だろう・・・:語弊がある→:最後の城といっても、最後に建てた城あるいは最後に住まった城といういみあいのものではない。「彼女の心の最後の居城」あらゆる光のはいり口の塞がれた、暗闇の城。最後にして彼女は絶対の支配を手に入れたということだ、そして絶対の絶望的な自由を。それも彼女の行いの罰として!←←← 不自由の状況にあって見出される自由は絶対のものであって、しかも絶望的である。 「絶望的」というのは、はたから見てのことだ。人の悲しんでいるのを見て「美しい」というのと同じ次元の話であるのだが。 (しかし、では美しい悲しみが美しくなくて何だというのか。絶望的な自由が絶望的でなくて何だというのか。 「美しい」「絶望的」を感じる主体は美しくなく、絶望的でもないが、ではそれを「醜い」「希望的」と感じる主体は、私でもなく、あなたでもないとすれば、どこにあるのか。)(話の脱線。) 彼女は城を思い通りにするだろう。暗闇は、自分と以外との境界を失わしめるものだ。城こそ彼女。暗闇の中にあって彼女は、彼女自身が城になるのだ。 ・・・対して箱男は。「支配感」それに裏付けられた「被支配感」 無限の静寂がいきなり有限の喧噪、雑踏へ。支配者であった、暗闇において支配者であった男、支配する“もの”が抱いた腕の中でかき消える。音に耳をふさがれ、光に体をふさがれる。(光は男に男の境界線を与え、男を男に限定する。)彼女を捜し出す道を物が妨げる。(暗闇にあって男は自由だったはずだ・・・男がそう願いさえすれば涯までも行けたはずである。) 「閉ざされた空間の一部」暗闇は閉ざされた無限だったが。 本当の世界は有限そのものである。(だから箱男は箱をかぶり、私達は目を閉じる。・・・) 無限であるということはまた、無である、虚であるということだ。 箱男は無限になり、同時に無になる。しかしそれも小さな箱の内側の話なのだ。 本当の世界なのか。箱の中の世界なのか。(箱の中の世界だ、と書いてあるにしても。書いているのは箱男なのだ。)箱男は世界を箱の中に閉じこめてしまった。世界は目を閉じてしまった。箱男が箱をかぶる代わりに、私達が目を閉じる代わりに。 読み終えてすぐの私の話。本を閉じて、私は閉じこめられている。世界ともども箱の中だ。私はその窒息感にあえぐ。まず感じたのがこの窒息感、閉塞感だ。しかし箱の中ではない。世界は何も変わってはいない。 (それは分かっているはずなのだが。)息苦しさはすぐに消える。しかしだからといって感覚が戻ってきたわけではない。さまようように歩いている。ぶつかる。つまづく。何かがおかしいと感じる。 ・「これは何だ?帽子だ、そうだ帽子だ。帽子なのだ、しかしこれは何だ?」 ・地下街からの脱出のしかたを忘れ、どうにも出られなくなったとき。 眼鏡ケースを開けようとして、蝶番の上下にしか動かないこと、そのために蓋も上下に動くしかないことが違和だ。(眼鏡は、「箱の中では」ある時にはあり、ないときにはないものだった・・・) 何もかもが、自在でないことが違和、その「もの」のルールに従わされている、被支配の自分・・・男・・・箱男、支配を脱するには箱をかぶり直すことだ・・・目を閉じること、いやあれはお話だ。これは現実だ。
282 :
age :2001/02/15(木) 08:32
age
283 :
リョク :2001/02/15(木) 19:53
>280 そうそう。繊細なうちに読んで死ぬほどショック受けといた方がいい大人になれる。(わらわら
284 :
age :2001/02/16(金) 20:12
age
285 :
吾輩は名無しである :2001/02/17(土) 22:26
タイトル忘れたけれど、 人間を家畜にして肉を食べるという話。あれものすごく印象的でした。 従業員と家畜が、経営者と食肉者がだぶってすけてみえたり。 構想も多重の意味があって、形態もすごければ 言葉も独特で詩的。 短編集が結構好きでした。 随分昔の事ですが。
286 :
リョク :2001/02/18(日) 12:07
あげ
287 :
吾輩は名無しである :2001/02/18(日) 22:06
全集book offで一冊250円で見つけて買った。 さすがに全部は手に入らなかったけど(11冊)、すごいしあわせ。 しかし、値段の付け方が間違ってるだろ。 汚れたlove論より新品同様の全集が安いってどういうことだ。
288 :
吾輩は名無しである :2001/02/19(月) 03:07
>>287 はあ?一冊250円で全集を11冊だと?
ちくしょう、食費まで削ってちまちま集めてる自分はなんなんだ…。
価値のわからないブックオフって怖いよね。CDもすごいしな。
>>287 ほんと、マジだったら凄い。どこの店だ?
つーか、売る方も馬鹿だが、そんな所に売りに行く奴も逝ってるな。
290 :
リョク :2001/02/19(月) 11:56
ほんとさあ。
291 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/02/19(月) 14:27
>>262 『他人の顔』でケロイド娘を演じたのは入江美樹(萌え)。
キスしたのはケロイド側。
292 :
287 :2001/02/20(火) 19:14
>>289 静岡県の片田舎。
値札が3枚重ねになってて、1500,500,250と下がった模様。
ここまで下がる前に誰も買わないのが驚き。
293 :
素人 :2001/02/20(火) 19:35
「燃え尽きた地図」で公房熱が一気に冷めてしまった。やっぱ、厨房の 時に読んだ「壁」「箱男」が未だにトップ。S・カルマ氏、ホントに 衝撃的だったわ〜。
294 :
吾輩は名無しである :2001/02/20(火) 19:36
>292 全集って、最新版のやつ?
295 :
リョク :2001/02/20(火) 20:35
うわあっ!と思って今日ブックオフ行ってみたけど(単純) やっぱりなかったね。全集。
296 :
名無しさん :2001/02/20(火) 20:39
297 :
フランス帰りのとぐろぐそわーず・一郎 :2001/02/21(水) 04:57
多分古い奴でーーす。 ブックオフは半額からスタートするでーーす。 でも現行のだったらうらやましいでーーす。
298 :
リョク :2001/02/21(水) 21:20
おっはー。 ・・・あげ。
299 :
287=292 :2001/02/21(水) 21:44
>>294 たぶん最新。一冊5700円で30巻くらいの構成。
エッセイから何まで年代順になってる奴。
4,5,6,7,10,12,17,18,19,20,21しかなかった。
でも、ほとんど新品同様でなぜブックオフにあるのか謎。
前の持ち主が亡くなったとか、そんな気がする。
価値のわからない家族が売ったのかな…
300 :
294 :2001/02/21(水) 22:05
>299 最新版、です、ね。 前にも別のスレで書きましたが、 私は大岡昇平の全集割れが400円で売られてるのを見た事があります。 ブックオフではよくあることです。 運がよかったですね。
ブック・オフってほんとに本の価値わかってるのか、と思うとき多いよね。 あと、小口を削るから本が微妙にちいさくなってて文庫はカバーがぶかぶかなのがイヤだね。
302 :
リョク :2001/02/22(木) 22:39
>小口を削るから本が微妙にちいさくなってて 「この板に来て知った、驚いたこと」NO.1。
303 :
フランス帰りのとぐろぐそわーず・一郎 :2001/02/22(木) 23:22
おっばー。 おばんでやーす。 ブックオフは業者も仕入れてるらしいデーす。 みなさんもまめにまわるでーす。 私もがんばりまーす。 安部公房の単行本新潮の純文学書き下ろしシリーズは 大抵どこのブックオフでも100円ですね。 とくに「密会」がおおいような。 さよならでーす。
304 :
吾輩は名無しである :2001/02/23(金) 01:21
最新版全集の装丁格好いいよな。 あの鉄のプレートなどなんとなく安部氏の無国籍性が出ている。 ところで安部氏がよくエッセイで使う「散文性」「散文精神」という言葉、 自由であることの比喩なんだけど、この例えがおれは好きでなあ。 ブックオフは歴史小説系列は高めだけど純文学は安いね。 誰だか忘れたけど全集が100円で売っていたりするもの。 挨拶といい音楽といい照明といいあんな下品な店はドンキホーテくらいだ。
>>302 ブック・オフの文庫本は、奥付が古いのにきれいなのはあやしいでしょ?
あと(気のせいかもしれないけど)全体的に粉っぽい気がする、手ざわりが。
>>304 ソフマップを忘れています。
307 :
age :2001/02/24(土) 18:26
age
308 :
リョク :2001/02/24(土) 22:34
去年の秋頃だったと思う、古本屋で一時、安部公房の作品、 「壁」文庫ばかりしか見かけられなくなっていたのだが あれには何か理由があったのだろうか。 それから「カーブの向こう・ユープケッチャ」「方舟さくら丸」 「死に急ぐ鯨たち」の文庫見たことない。 (新潮文庫の「安部公房の本」のリストには入っているのだが) ないのか?
309 :
吾輩は名無しである :2001/02/24(土) 22:45
>308 全集刊行中には販売促進のために、取次が市場から引き揚げる といったことがよくあります。 これらの本は実在します(だって、私全部持ってますから) 「壁」に関しては「箱男」で火がついたんじゃ?
310 :
吾輩は名無しである :2001/02/25(日) 00:02
>>308 新潮文庫の
「死に急ぐ鯨たち」
「終わりし道の標べに」
「夢の逃亡」
「石の眼」
「けのもたちは故郷をめざす」
「幽霊はここにいる・どれい狩り」
はすでに絶版です。
たまに地方の書店でみかけるけど、取り寄せは不可です。
これ以外なら取り寄せ可能です。
「けものたちは故郷をめざす」と「幽霊はここにいる・どれい狩り」も絶版なの?最近の新潮社、どうかしちゃったのかな?
312 :
吾輩は名無しである :2001/02/25(日) 01:14
新潮文庫で出ていたかどうか分からないが、 『未必の故意』『緑色のストッキング』も絶版です。 単行本なら見かけたことはあるが。 「カーブの向こう・ユープケッチャ」は本屋で 「方舟さくら丸」 は古本屋でも書店でもよく見かけます。 そのうち『飢餓同盟』とかも絶版になりそうだな・・・・・・
313 :
吾輩は名無しである :2001/02/25(日) 09:17
そうだね、次一番危ないのは飢餓同盟だろうね。
中学のときに安部公房を知り、新潮文庫全てを揃えようと 本屋を駆けずり回った経験あり。全て新品で入手できた。 『緑色のストッキング』が売ってたときは感激したなあ。 めっ○ち、ち○ば、つ○ぼ・・・・・・ これじゃ絶版も無理ないわ。
315 :
かをる@半可通 :2001/02/25(日) 23:13
最近絶版になった文庫なら、街の小さな本屋には残っている可能性大。
>>314 「未必の故意」だね。よく文庫化されたと思うよ。今じゃ無理だね。
差別表現うんぬんを抜きにしても名作だと思うんだけどなぁ。
『終りし道の標べに』、真善美社版が復活したら冬樹社版が絶版とは、
改版されるのを待っていたのに。
316 :
吾輩は名無しである :2001/02/25(日) 23:38
「未必の故意」は表現がいけないというよりも、 ただ単に売れなかったんでしょうねぇ。 話としてはまとまってて良いんだが。
317 :
リョク :2001/02/25(日) 23:49
>「壁」に関しては「箱男」で火がついたんじゃ? 「箱男」で何かあったんですか・・・? 「終りし道の標べに」・「石の眼」・「けものたちは故郷をめざす」・ 「幽霊はここにいる・どれい狩り」 そんな。一度読んで、古本屋に売ってしまった作品ばかり。 (買ったのも古本屋だし、読みたいときにまた買い戻せばいいやと思って) 甘かった。絶版なんて、そんなこともあるんですね。
318 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 00:33
わりと代表的な作品が絶版になってるね。処女長編とか。 全集買うしかないか。一冊5700円だが、未来への遺産だな。 澁澤龍彦の「暗黒のメルヘン」(漆黒の、だったかも?失念)に 安部公房の「詩人の生涯」が収録されてますね。あれはいい話だ…。 新潮文庫の「水中都市・デンドロカカリヤ」にも収録されてますね。 全集以前の「安部公房集」にも収録されてるけど、密かに人気のある作品なのか?
319 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/02/26(月) 18:58
「詩人の生涯」大好きだあああ! 高校の現国の教科書に載っていたのだー。 (私らよりちょっと上の世代は「プルートのわな」だったらしい) ユーキッタン、ユーキッタンという擬音といい メルヘンチックな構成といい、安部公房短編作品の中では白眉。 「隠れプロ文」の趣もあり。
320 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 21:10
「密会」は最高です。骨は本当に溶けるの?
321 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 21:32
「密会」終盤で溶骨性の少女がうっとりした表情でソフトクリームに 舌先を突っ込んだ時の状況 「時が凍りついていくような悲しい味がした」っていう 描写がいいね。なんか わかる気がする
322 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 22:42
「内なる辺境」、「反劇的人間」って絶版ですか? やはり全集手に入れるべきか。
323 :
リョク :2001/02/26(月) 23:16
今載ってるのは「空飛ぶ男」ですよ。<高校の現国の教科書 一つ上の代は「鞄」、クラス担任(53歳)の時代は「赤い繭」 だったとか。 皆さんの教科書には何が載ってました?
教科書何載ってたかなぁ?どっちにしろ、 授業でやった覚えなし。
325 :
吾輩は名無しである :2001/02/26(月) 23:50
>>322 どっちも絶版でないけど店頭にはあまり置いてないね。
「内なる辺境」はたまに見かけますけど。
半年前に両方とも取り寄せで購入したので買えますよ。
>>323 「空飛ぶ男」って文庫本に収録されてませんよね。
スレの前の方で新潮文庫から出るとかでないとか噂されていたような。
326 :
かをる@半可通 :2001/02/27(火) 00:14
全集を集めているのですが、補巻が二冊になるって本当? どなたかご存知の方いませんか?
327 :
309 :2001/02/27(火) 00:30
>317 「箱男」で安部に目覚めた(w人が「壁」に飛びついたのかなあ、 と思って書いただけです。 >323 私の時は、評論がのってたような気がします「内なる辺境」所収のやつです。 小説は師匠の石川淳がのってました。 高校生に石川を勧める出版社って...
328 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 00:43
>>327 >私の時は、評論がのってたような気がします「内なる辺境」所収のやつです。
たぶん「異端のパスポート」だろうね。
しかし、石川淳…。
まあ石川淳にかぎらずああいう文章に対して
「作者のいいたいことはなにか」などと設問してしまう現代国語教育は間違っていますね。
329 :
考える名無しさん :2001/02/27(火) 00:56
俺は29歳ですけど「赤い繭」だった。 たしか、石川淳「夢オウのリ魚」(ゴメソ、漢字わからん) 花田清輝「ものぐさ太郎」 が続いて載っていた。 これが俺の思想的傾向を決めたような気が
330 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 07:07
「空飛ぶ男」って未刊の「飛ぶ男」とは別? いつ頃の作品?
331 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/02/27(火) 13:05
教科書の安部公房、世代順に並べると以下のようになるわけですね。 53歳 「赤い繭」 40歳 「プルートのわな」 35歳 「詩人の生涯」 29歳 「赤い繭」 20歳?「鞄」 現在 「空飛ぶ男」
332 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/02/27(火) 13:07
あ、上の年令は、その作品を教科書で読んだ人の現在の年令です。
333 :
吾輩は名無しである :2001/02/27(火) 18:57
高二 石川淳の瓜食いの僧正がのってる。 一年の時は村上春樹の鏡がのってた。 両方とも教科書に載せるようなのではないとおもう 授業でも一通り読んだだけで、内容はやりませんでした。
334 :
吾輩は名無しである :2001/02/28(水) 00:34
保険の自販機が何度か作品に出てましたね。 そういえば安部公房って特許取ったりしてましたっけ。 関係ないけど文庫の安部真知のカバーが良かった。
335 :
コモン君 :2001/02/28(水) 00:47
本当に日本が世界に誇れる数少ない作家ですよね 訃報を聞いたときは泣きました ところで彼の娘さん(ねりさん)が父の自伝を書くというようなことを おっしゃっておられましたが、どうなったかだれこしりません?
336 :
名無しピーポ君 :2001/02/28(水) 06:15
24歳ですが 「赤い繭」でした。
337 :
考える名無しさん :2001/02/28(水) 07:13
ねりさんておやじににてるよね
338 :
リョク :2001/02/28(水) 16:20
カバーのタイトル字がそのまんま明朝体?なのが好きだ
339 :
吾輩は名無しである :2001/03/01(木) 00:52
安部公房はどう考えても天才ではないよな。誉め言葉の意味でね。
340 :
名無し :2001/03/01(木) 10:33
燃えつきた地図の評判が悪いのは何故だ?
341 :
吾輩は名無しである :2001/03/01(木) 12:50
評判悪いかなぁ?<燃えつきた地図
342 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/03/01(木) 16:44
現役高校生だけど、教科書は『赤い繭』ですぞ
343 :
リョク :2001/03/01(木) 20:10
>342 出版社違い? 私の教科書は大修館書店のです。高等学校現代文というやつ。 北杜夫の「空き地」が一緒に載っててこれもまた好きだ。 しっかし、安部公房の作品とかぶってます・・・ 今日「カーブの向う・ユープケッチャ」「方舟さくら丸」買えました。 古本屋で安く買えなかったのが悔しい・・・
344 :
別スレの安部話を無断コピー。 :2001/03/01(木) 23:36
安部公房は15さんも言っているように、医学博士でもあり、 また言語学や政治、その他かなり多くの学問に精通した人です。 小説を読むとそれがよくわかります。 生きていれば確実にノーベルをとったとも言われ、 ユネスコで「日本の生んだ世界の知性」と称された程の人。 敬遠する人も多いですが、その奇抜な発想、展開は純粋におもしろいです。 ところで、安部公房が車のチェーンの特許を持っているということを聞いたのですがほんとですか? 誰か知ってる方。
345 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/03/02(金) 00:49
>343 明治書院のやつ。 小松左京や谷崎、和辻哲郎なんかものってる
346 :
かをる@半可通 :2001/03/02(金) 15:10
>>344 「タイヤチェーン チェニジー」ですね。
1986年にニューヨークで行なわれた「第十回國際發明家エキスポ86」で
銅賞を受賞。91年に實用新案登録された、とのこと。
『全集』28卷に「チェニジー」について書いたエッセイがあります。
以前、私は調布の「安部公房展」で見たことがありますが、實物が店頭に
竝んでいるのは見たことがありません。今でも入手可能なのでしょうか?
347 :
吾輩は名無しである :2001/03/03(土) 01:34
安部公房は自分の芝居の舞台音楽も担当してたんだね。 外注では満足がいかなくなり、自分でシンセサイザーで作曲し始めたらしい。 聞いてみたいな。
348 :
提供:名無しさん :2001/03/03(土) 19:07
>347 そのへんがピンクフロイドとかと関係してるのかな
349 :
吾輩は名無しである :2001/03/04(日) 00:17
安部公房の音楽の捉えかたが好きだな。 絵画は一瞬の覚醒をうながし静止された時間を突きつけるが 音楽は時間との融和からくる充実をもたらす、という「死に急ぐ鯨たち」の最後のインタビュ。 あの人はなんでも科学「的」に語るよなあ。 それとか発想をもたらす手段を「確立」したり、好きだよ、あの人のやり方は。
350 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/04(日) 12:27
理系の思考だよね。文学者らしい「ねちっこさ」がないというか。 匂いがしないというか。そこが好き。 テレビでインタビューされているのを見たけれど、 そんじょそこらの文化人なんか足下にも及ばないほど知的だった。
351 :
吾輩は名無しである :2001/03/04(日) 13:30
戯曲もいっぱい書いているのですが、舞台観た方いないですか? あと、山口果林って最近みないね。
352 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/04(日) 14:54
千田是也の『ウエー』はBSで放映してたのを見た。 山口果林って安部公房の愛人でしょ?
353 :
かをる@半可通 :2001/03/04(日) 15:16
戯曲もたくさんいいのがありますけど、再演されないのは残念です。 数年前、初台の新国立劇場で『幽霊はここにいる』を観ましたが、 あれはいまいちでした。「なんか違う!」と感じたのは私だけでは ないと思います。 戯曲が面白くても舞台が面白くなるとは限らないようです。 それとも安部公房の戯曲は演出しにくいのかな?
354 :
通りすがりの者ですが :2001/03/04(日) 22:30
>>352 ご存知かとは思いますが、安部公房って、山口果林の家で氏んだんだよん。
いわゆる「腹上氏」ってやつ?
355 :
吾輩は名無しである :2001/03/05(月) 00:50
そういえば何年も山口果林と金沢碧の区別がつかなかったなあ。
356 :
吾輩は名無しである :2001/03/05(月) 01:03
安部氏の戯曲が観たい。誰か情報きぼんぬ。
357 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/05(月) 15:58
>>354 …知っていた気がするが忘れていた…。
安部真知の何が不満だったんだろう(そういう問題でもないか)。
あ、単行本の『飛ぶ男』は安部真知が改竄したんだよね?
で全集は安部公房オリジナル版が載ってるんだよね?
違ったらスマソ。
358 :
吾輩は名無しである :2001/03/06(火) 19:52
>>357 &ALL&age
今の全集でテクスト改定ってあるんですか?
本人は出来ないだろうから、安部真知がやってるんですかね?
誰か情報きぼーん!
359 :
吾輩は名無しである :2001/03/06(火) 20:10
真知って何年か前に死んだだろ?
360 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/06(火) 23:08
あ、確か単行本化された時、安部の原作に真知夫人が勝手に手を加えた事実があって それが真知の死後に判明したわけね。 で、現在出ている全集では、もともとのフロッピーに入っていた『と醜男』 …じゃなくて(笑)『飛ぶ男』安部公房オリジナルバージョンが収録されている、 と私は聞きました。 でも単行本も全集も未読なので、両方あるいはどちらか読んだかたの 感想をきぼん。どっちが面白かったのかな?
361 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 02:23
今を去ることニ十数年前,受験のために上京した俺は生まれて初めてのホテル暮らしを満喫しながら 試験と試験の合間の日に渋谷山手教会の地下,ジアンジアン裏にあった安部公房スタジオに 「ダム・ウェイター」のスタジオ公演を見に行った。 けっして広くはない不思議な空間に濃密な時間が流れていた。 安部を真近で見たのはその時が最初であった。 数年後,スタジオを訪ねてみると...そこはロフトの倉庫と化していたのであった(トホホ)。
362 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 02:29
その後,大学生になってから,池袋の西部美術館で 「イメージの展覧会」の公演を見に行ったとき, 上演が始まってから遅れて入ってきて私の斜め前に座ったその人は... 寺山修司であった。
363 :
名無し :2001/03/07(水) 02:32
急逝が惜しまれる ノーベル文学賞とってから逝って欲しかったよ
364 :
名無し :2001/03/07(水) 02:32
急逝が惜しまれる ノーベル文学賞とってから逝って欲しかったよ
365 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 02:39
安部公房さん、お誕生日おめでとうございます。
366 :
吾輩は名無しである :2001/03/07(水) 07:13
誕生日ですね。あげときましょう。
367 :
考える名無しさん :2001/03/07(水) 13:08
やったー、月曜書房版の「壁」 の初版を百円で手に入れたぞー!
368 :
考える名無しさん :2001/03/07(水) 14:45
おめでとう
369 :
吾輩は名無しである :2001/03/09(金) 02:12
定期age
370 :
もぐら :2001/03/09(金) 18:24
大学時代,安部公房に相当入れこんでいた. 当時,ボーっとしながら自転車にのっていると なぜか突然ドキッとした. なんだ? あたりを見まわすと,「阿部工務店」と大書した看板があった.
371 :
吾輩は名無しである :2001/03/10(土) 16:26
定期age
372 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/11(日) 15:01
うーむ『飛ぶ男』を読んだ人はいないのか…? ところで一番好きなのは『飢餓同盟』だと言ったら 馬鹿にされるでしょうか? 大好きなんですけど。
373 :
吾輩は名無しである :2001/03/11(日) 19:46
飛ぶ男読みましたよ。 まだ序盤で終わった気が。私はスプーンを曲げる少年読んでないんですけど。 飛ぶ男の原型或いは何らかの関連があると思うので読みたいんですけど、全集にしか入ってないようで。 飢餓同盟は私も好きです。妙なSFガジェットやらが楽しげ。 意外に人気がないようで。
374 :
吾輩は名無しである :2001/03/12(月) 01:54
新潮文庫、次の廃版の最有力馬「飢餓同盟」。すきです。せつない。 作中に書くという行為への言及がありましたね。 書くという行為は、あらゆる人間の行為の中でもっとも人間的な行為だ。 なぜならそれは自分を支配することだからだ。
375 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/12(月) 11:43
あと『石の眼』も大好き。 社会派ものの方が面白いように思う。 不条理ものでは『密会』。 『壁』は傑作だと思うけど、思い入れはないかな。 『方舟さくら丸』面白い! 主人公の父親の壊れ具合が大好き。
376 :
吾輩は名無しである :2001/03/12(月) 16:10
素人ですが、「燃えつきた地図」の登場人物が二人だけだと気付いた時は この小説格好いいなと思いました。それまでそんなふうに小説を読んだこと がなかったので。 安部公房初心者にお薦めの本があったら教えていただけませんか?
377 :
吾輩は名無しである :2001/03/12(月) 16:36
皆さんに質問。 新潮社版の全集を揃えている方っているのかな? あれって装丁もかっこいいよね。
378 :
吾輩は名無しである :2001/03/12(月) 17:49
うちに三冊ある。順次揃えていく予定。 古本屋とかで。
379 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/03/12(月) 21:54
新潮社版の全集は、値段よりも重量で挫折。
380 :
吾輩は名無しである :2001/03/13(火) 00:52
「第四間氷期」 「イソップの裁判」 「赤い繭」 「無関係な死」 「魔法のチョーク」 「時の崖」 「棒」 「他人の顔」 百円で買った全集にこんだけ入ってた。 さて、どれがお奨め?
381 :
吾輩は名無しである :2001/03/13(火) 01:27
「少女と魚」という戯曲が、今度、公演されるって。 なんか、安部公房は、この作品にかんしては、 人形劇という指定をしていたらしいけど、 技術的な理由で、今まで公演はされたことがなかったそうです。 安部の戯曲が、見られるなんて感動だ……
382 :
吾輩は名無しである :2001/03/13(火) 16:30
383 :
381 :2001/03/13(火) 16:42
384 :
382 :2001/03/13(火) 18:21
>>381 さま
続報ありがとうございます!!
文学ヲタ(阿部ふぁん)の女を撃沈するに絶好かも?
でも前売りで一人5Kはちょっと痛そう。
385 :
吾輩は名無しである :2001/03/14(水) 00:12
>>380 「時の崖」以外全部。
「第四間氷期」「魔法のチョーク」「赤い繭」が個人的にはすき。
386 :
吾輩は名無しである :2001/03/15(木) 04:53
>380 亀レスですが、 「赤い繭」以外全部推奨。 特に「他人の顔」萌え〜
387 :
吾輩は名無しである :2001/03/18(日) 00:13
第四間氷期、読み終わったあげ。 おもしろいな。40年前に書かれた作品だけどかっちょいいな。
388 :
age :2001/03/20(火) 11:13
age
389 :
吾輩は名無しである :2001/03/20(火) 19:52
彼の文章は面白いが、小説としては今ひとつ作品の中に入っていけない。 頭の構造が違いすぎるせいだろうか。
390 :
吾輩は名無しである :2001/03/21(水) 01:23
>>389 私はむしろ入りこみやすかったです。
カメラマンの文章だな、という印象。
391 :
吾輩は名無しである :2001/03/21(水) 01:49
なんだか今のところ「他人の顔」の評判がイマイチのようでちょっと がっかり。個人的には長編の中では一番好きなんだけどな。 とくに終盤、主人公が映画館で観た「ヒロシマ」映画の描写なんか 何度も何度も読み返しては感激したものですが。 ちなみにこの場面、安部自身特別なこだわりを持っていたらしく 映画では細切れになって本筋の合間に度々出てきてました。 兄が接吻したのは、顔の崩れた半分の方だったようです。
392 :
名無しさん@1周年 :2001/03/21(水) 03:59
>>381 おお、こんなのやってるのね。早速明日見に行こうっと。っていうか
もう明日とあさってしかない! ^^;
>>376 箱男あたりでしょうかね。私はあれから入りました。
393 :
我輩は名無しである :2001/03/21(水) 12:12
遅れレスで御免。 37歳です。高校の教科書「棒」でした。
394 :
名無しさんの主張 :2001/03/21(水) 16:57
「第四間氷期」と「他人の顔」が好きだな。 しかし阿部公房の小説ってなにか物悲しいのが多い気がしない?
395 :
吾輩は名無しである :2001/03/22(木) 01:31
396 :
吾輩は名無しである :2001/03/25(日) 04:23
「第四間氷期」好き?。 そういえば昔読んだので、すごい好きなのがあったんですけど、 題名忘れてしまった……。 ジャケツジャケツって雪が降ってくるやつ。文章が美しいやつ。
397 :
吾輩は名無しである :2001/03/25(日) 07:27
>>396 「詩人の生涯」
ユーキッタンユーキッタン。
398 :
吾輩は名無しである :2001/03/25(日) 12:20
399 :
考える名無しさん :2001/03/26(月) 07:04
「人間そっくり」って言う本があるんだけど 知ってる人いる?火星人かなんかの話。
400 :
吾輩は名無しである :2001/03/27(火) 02:28
安部公房のやつなら戯曲じゃないの? 内容は知らない。 アムダの話かと思った。
401 :
吾輩は名無しである :2001/03/27(火) 02:57
>ALL >名前:吾輩は名無しである投稿日:2001/03/13(火) 01:27 >「少女と魚」という戯曲が、今度、公演されるって。 >なんか、安部公房は、この作品にかんしては、 >人形劇という指定をしていたらしいけど、 >技術的な理由で、今まで公演はされたことがなかったそうです。 >安部の戯曲が、見られるなんて感動だ…… 観た方の感想きぼんぬ
402 :
名無しさん@1周年 :2001/03/28(水) 00:15
すごくよかったですよ。公房の小説を何冊か読んでればなお 面白いという感じです。原作は後から見たんですが、わりと忠実に 再現していますね。 本人もファンタジーといっているように、重くはなくて、見た後は さわやかな気持ちになりました。 人形とか、舞台に非常にお金がかかっている感じでしたが、 あの短期間の公演でちゃんとペイできるのか心配になります:) 客層はちらっと見たんですが、女性が圧倒的に多かったですね。 これは演劇全般に見られることですが。 文学的評論はできないので、こんな感想しか書けなくてすいません^^;
403 :
吾輩は名無しである :2001/03/28(水) 03:34
>>399 知ってるよ。新潮文庫からまだ出てるんじゃない?
>>400 も言ってるけどたしか戯曲でも同じような話を書いてた。
404 :
age :2001/03/29(木) 13:08
age
405 :
名無し :2001/03/31(土) 12:57
永久保存あげ
406 :
吾輩は名無しである :2001/04/02(月) 00:29
砂の女 好きなんだけど・・砂の描写なんてすごくいいよね
407 :
好きぞ :2001/04/02(月) 15:18
安部公房の小説は正直いって決してうまくないし、アラさがしして批判することはいくらだってできる。しかし何か惹きつけられるものがあるんだな。
408 :
吾輩は名無しである :2001/04/02(月) 17:48
>407 >安部公房の小説は正直いって決してうまくないし、 どの作品またはどんなところ?具体的に書いてくれよ
409 :
好きぞ :2001/04/02(月) 19:34
構成的にバランスがわるい感じがする。たとえば「方舟さくら丸」にしても竜頭蛇尾だ。なにか書こうとしていたことが中途で見通しがたたなくなって、でもとりあえず作品にして終らせましたって印象。短編の名手としての安部公房が好きな私としてはあまり好きじゃない。いや、ほんと、えらそうでスマソ。 短編にくらべて、文章が雑炊のようにユルくて冗長な感あり。「第四間氷期」と「他人の顔」以外はどうも。
410 :
名無し :2001/04/03(火) 11:36
ああ、なるほど。409は当たってると思う。 「方舟さくら丸」は竜頭蛇尾の代表じゃないか? それでも私は長編の方が好きだ。 ユルさは読みながらも欠点として感じられるものだけど、 そのユルさにだまされて読んでいって結末でのショックは大きい。 文章おかしいのはかんべんしてください。鬱だ氏脳・・・
411 :
吾輩は名無しである :2001/04/03(火) 22:10
>409&410 409の文章は「構成が悪い」「短編が好き」としか言っていないんじゃない? あとは、繰り返しと言い換えだけ。印象批評は共感されません。
412 :
吾輩は名無しである :2001/04/03(火) 22:31
質問ってラクチンだよね。 「どんなところ?具体的に!」 自分は動かないで、ひたすら相手だけふりまわそうってんだから。 間寛平のギャグ思い出したよ。 「だーれがじゃー、 なぜじゃー、 どうしてじゃーー」 もうちょっと具体的に訊いてくれ。あんたこそ。
>412 単なる煽りだと思うが、 具体的に「どこどこがこう思う」という事を訊かないと、 議論にも何にもならないでしょ? くだらんレスなので、下げとくね。
414 :
吾輩は名無しである :2001/04/04(水) 12:54
>>411 印象批評じゃない安部公房論をここでかいてみろよ。
低脳のくせにはったりかましてんじゃねえ、ボケ!
415 :
奥さまは名無しさん :2001/04/04(水) 18:01
「方舟さくら丸」は あの竜頭蛇尾ッぽいところに何か意味があるんじゃないか とおもうが。 よくわかりません。
416 :
吾輩は名無しである :2001/04/04(水) 18:06
最初、宇宙人(?)だって信じないんだけど、 徐々に読者(主人公)が怪しくなってくのって なんだったっけか?あれ、面白かった からまた読みたいんだけど。タイトル教えて。
417 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/04/04(水) 20:49
418 :
にっく :2001/04/05(木) 02:22
「方舟さくら丸」って竜頭蛇尾に捉えている人がけっこういるんだ。 俺はむしろ、後になればなるほど面白かったんだけどな。 物語としては破綻しているのかもしれないけど、あの混沌な様こそが 方舟さくら丸の読みどころじゃないかな? ラストでの地上の風景との対比を含めて。
419 :
吾輩は名無しである :2001/04/05(木) 02:25
彼の小説は星新一と似ていると思うがどうか?
420 :
奥さまは名無しさん :2001/04/05(木) 03:41
ぜんぜん違う
421 :
R :2001/04/05(木) 06:13
私も「方舟さくら丸」は好きなのですが、やはりあの最初の 主人公のもくろみの精緻さと、現実のダメさのすれ違いが 面白いと思いますよ。竜頭蛇尾にならないとしたら、主人公の 思うとおりに核戦争でも起きないと...それじゃ違う小説 になってしまいます。
422 :
吾輩は名無しである :2001/04/05(木) 11:26
ここでは『人間そっくり』が人気だね。でもあれは傍流の作品じゃないかと思うんだけど、どうかな?
423 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 00:06
さくら丸に限らず安部公房の作品には竜頭蛇尾(少しニュアンス違うな)なところがあるとおもう。
丁度
>>421 がうまくいい表してくれたので引用させてもらうけれど
>最初の主人公のもくろみの精緻さと、現実のダメさのすれ違い
これが安部公房独特のリアリティを作品にもたらしているのだとおもう。
紋切り型のドラマチックな展開の否定とでもいおうか。
そもそもドラマチックに盛り上がる部分って主人公の独白が一人走りしているだけで
それで(主人公一人の)盛り上がりが最高潮に達したときに現実にぶつかってなし崩しになり
主人公も読者もどう受け身を取っていいかわからないような現実に放り出される、これが安部公房のクールなとこだとおもうのだけど。
どの作品にもあてはまるわけじゃないけどね。
424 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 09:18
まあ私もヌーボーロマンなんかも読んでたから、そんな型どおりの「物語」 を期待してたわけじゃないんだよ、当然。そんなことは別にいわれなくても わかってるよ。
425 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 10:45
まあ、それは飢餓同盟とかけものたちとか初期長篇でもみられる彼の創作法の基本でしょう
>>424 喧嘩腰にならずに、じゃあ、何を期待してたのか教えてくれればいいのに
426 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 11:44
僕はさくら丸の文体とか醸し出してる雰囲気はむしろそれまでの どの長編よりもすばらしいと思ってる。 ただ、いろいろな先々の展開への伏線らしきもの(こういうと また揚げ足撮りされそうだが(笑))がいくつも出されてる わりには未消化なまま終っててがっかり。なんだよ、大風呂敷 かよ、ってかーんじするしィ。 それに423さんのようなかたちでの肯定的評価してたら あべっちが何を書いても、読者からの一切の否定的な評価があらかじめ 禁じられてることにならない?それに、ちんけなJ−POPと 変わらない世界観になっちゃうよ。極端にいうと。
427 :
吾輩は名無しである :2001/04/06(金) 11:53
この人って詩を空気的なモノと勘違いしている気がするし、 ありきたりな着想をあたかも世紀の大発見のように書きたてる 辺りは星新一の名前が出ても仕方がない気がする。 時々すごく勿体ない気がする。 まぁ、それらを差し引いても「砂の女」は傑作。
>>423 は安部公房そのものに対するものとした書き方をしたのがまずかったですね。
ありゃ「方船さくら丸」に限定した話です。というもの一番好きな作品なんですよ。
計画・夢想を横取りされて現実に放り出された主人公がどうしていいかわからないまま
目に飛び込んできた街の風景の描写で終わるというのは(俺は)最高にクールだと思う。
複線(?)が未消化なところは
>>426 さんは大風呂敷として捉えられたようですが
大抵の物事って手の届かないところで始まって手の届かないところで終わるじゃない。
一瞬だけ自分の人生と交わって、後は手の届かないところでたしかに展開していく。
主人公以外もそれぞれのベクトル(生き方といいたいけど無生物も含むので)を持っているから
主人公(読者視点)のベクトルと交わったからといって以後同一線上をたどることはないじゃない。
でも「方舟さくら丸」は小説としては半壊してるね。物語としては最高にクールだと思うけど。
これだけのことをいうのにだらだらと長文すまないね。ついサゲてしまう。
ついでに複線がどんどん展開していくと「方舟さくら丸」はSFになってたかもしれない。 でも現実を選んだんだとおもうよ。 無学なおれなのでやっぱサゲ。
430 :
名無しさんのマーチ :2001/04/08(日) 19:41
レスのレヴェルが落ちてきて 名無しさんは悲しみます
431 :
吾輩は名無しである :2001/04/08(日) 20:42
>430 そうかぁ?そんなに高レヴェルなこと書かれてたか?前半。 個人的にはこの作家はシンボリックな方向に進むべきだったと思う。 だけど、アレゴリーが好きなんだろうなぁ。『砂の女』では、その アレゴリーが、ひたひたと背後から覆い被さってくるようなリアリティーを 感じさせるけど、それ以外の作品では田舎の優等生的な「俺こんなスゲー事 考えちゃったもんねー。」レベルから脱せていないと思うのだが、如何か?
432 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/04/08(日) 20:46
>>430 ええっ!? どこがレベル落ちてるの?
すごく面白いけどなあ。
423、428さんの言ってることはよくわかるし。
それじゃ、レベルの高い話してみて。ぜひ。
433 :
吾輩は名無しである :2001/04/08(日) 21:39
>>432 430は「クール」という単語に反応したものと思われる。
434 :
416 :2001/04/08(日) 23:11
417,39!
435 :
age :2001/04/10(火) 17:59
age
436 :
吾輩は名無しである :2001/04/12(木) 23:39
都会の文学アゲ。 ある意味ユダヤ的な立場かもしれね。
437 :
age :2001/04/15(日) 10:06
age
438 :
ソラリス :2001/04/15(日) 22:20
新潮社の文庫本もあと2冊で読み終えてしまう・・・。僕はこれから何を読めばよいんだろう。 でも、安部公房のオススメ本「百年の孤独」ガルシア・マルケスと「眩暈」エリアス・カネッティを まだ読んでいない。これはこれで気が重い・・・。誰か読んだ人います? 僕の好きなもの「発想の種子」の二人の浮浪者の話、「第四間氷期」風の音楽を確かめにいくくだり、 それと「密会」の溶骨症の少女など。
439 :
吾輩は名無しである :2001/04/16(月) 02:09
方舟さくら丸凄い面白かった。 長年かけて主人公が積み上げてきた夢の世界を 1日やそこらで崩壊させちゃうところとか。 便器に足突っ込んで抜けないのに女には「こんなことって初めてだよ」とか 気取るあたりとか面白いんだけど。
440 :
吾輩は名無しである :2001/04/17(火) 23:40
かつて、安部公房が流行作家としてもてはやされた時代があったという。 当時の作家デビューは外観重視では無かったのだろうか。
441 :
吾輩は名無しである :2001/04/17(火) 23:49
安部英について語り尽くそう。
>>440 若い頃はなかなかの美男子でしたよ・・・。
443 :
吾輩は名無しである :2001/04/18(水) 01:35
みんなそう思ってることを期待するが、生きててほしかった・・・! 安部公房がこの時代をどう捉えたか一度でいいから読みたかった。
444 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/04/18(水) 09:01
まだ時代は安部公房に追いついてない。
445 :
吾輩は名無しである :2001/04/18(水) 19:04
>>443 ワープロを早い時期から使ってたらしいし、
絶対にインターネットに目を付けただろうね。
あと5年くらい長生きしててくれれば……惜しい。
446 :
R :2001/04/19(木) 02:31
そうですねー。あと5年でしたね。私もなにかあるたびに ああ生きてたらなぁと思います。
447 :
吾輩は名無しである :2001/04/23(月) 17:49
地の底からあげ
448 :
吾輩は名無しである :2001/04/23(月) 20:02
次の段階に行こうとしたところで死んじゃったからなぁ
449 :
oni6 :2001/04/23(月) 20:27
遺作「飛ぶ男」(だっけ?)での外国の特許情報を流す会員制ラジオ放送ってのは インターネットを想像させますな。
450 :
吾輩は名無しである :2001/04/24(火) 16:05
>436 一般書籍板でスレ立てたのあんたか??
451 :
吾輩は名無しである :2001/04/24(火) 21:33
「終りし道の標べに」と「砂漠の思想」が講談社学術文庫からでているのを発見し購入。 奥付けをみるともう6年まえには出てた・・・ おれ、砂漠の思想の半分くらい書き移して保管してたのに・・・ 安部先生生きておられたらガンガン書き込んでくれそうですよね。
間違い。講談社文芸文庫。 変なまちがいだ・・・
新しいモナーAAを作り一人ほくそえむ安部先生。
454 :
吾輩は名無しである :2001/04/25(水) 18:28
なんつーか、ムカツク人を書かせると凄く上手いな。 「他人の顔」、「友達」、「人間そっくり」etc...... 特に「他人の顔」の後半の妻の手紙は、ほんの数ページの文章なのに、 頭痛がするほど気が滅入った……
455 :
奥さまは名無しさん :2001/04/25(水) 19:24
あの手紙は時々夢に出ます
456 :
吾輩は名無しである :2001/04/26(木) 12:39
安倍晴明について今こそ語り尽くそう(二番煎じ)
457 :
吾輩は名無しである :2001/04/26(木) 13:14
>>454 「闖入者」なんか、イライラするもんね。
458 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/04/26(木) 23:16
ムカツク話と言えば『飢餓同盟』に勝るものなし。 あれほど後味の悪い話も珍しい。 特に電気人間・織木の親父がひどい。 『方舟さくら丸』のモグラの親父が似たタイプだったので、 もっとひどい展開になるかと思ったらそうでもなかった。 安部公房自身が年取って丸くなったせい?
459 :
吾輩は名無しである :2001/04/26(木) 23:32
けものたちの挫折感もたまんねえな
460 :
大学生 :2001/04/27(金) 08:27
卒論を書かなくてはならないのですが『安部公房文献目録』 の存在をどなたか教えて下さい
>>460 それはそれは・・・具体的にどの作品をやるか決まってるんですか?
よろしければ教えてください。
462 :
大学生 :2001/04/28(土) 00:50
「壁」三部作を、と考えています。で、以前にどこかでみかけた『安部公房 参考文献目録』の正体とそのありかを知りたいです。
>>462 あ、レスどうも。
参考文献目録なら、谷真介編『安部公房レトリック事典』の巻末のものが
現時点ではもっとも網羅的ですよ。
ただし最近数年間の論文はそこにも載っていないので、自分で補完する
必要がありますけど・・・。
「壁」ならほんと腐るほど論文があるので早めに着手したほうがいいですよ。
464 :
大学生 :2001/04/28(土) 01:25
すいません……谷さんのではないんです。あれ、結構間違ってたりします よね。ちゃんとした独立冊子でした。都立図書館でみたのか??忘れてし まって。しかし、「キンドル氏とねこ」にもカルマ氏とコモン君って出て きますね。やはり全集を網羅してかかります。
>>464 う〜ん、私もそれは知らないです。(お役に立てなかったな〜)
他に誰か知ってる人いないかな?私も知りたい(笑)
全集の補卷には参考文献目録がつくらしいけど、いつ出るのやら・・・。
466 :
大学生 :2001/04/28(土) 18:22
『安部公房文学研究参考文献目録』、bk1でみつけました。お騒がせいたしました。
>>466 おめでとうございます。書誌データを教えていただけませんか?
468 :
大学生 :2001/04/28(土) 19:42
〉安部公房文学研究参考文献目録 / 桑原真臣編<アベ コウボウ ブンガク ケンキュウ サンコウ ブンケン モクロク>. -- (BA47167284) 奈良 : 桑原真臣, 2000.5 232p ; 30cm ISBN: 4998087606 ……以上はNACSISからの情報です。(NACSISにものってました!!)
>>468 どうもありがとうございます!私が逆に助けられてしまった・・・(笑)
470 :
無数の名無しさん :2001/04/29(日) 23:24
箱男の《Dの場合》が好きだ。 少年は、強さに憧れていた。 で始まる、アングルスコープで女教師のトイレを覗こうとする項。
471 :
吾輩は名無しである :2001/04/29(日) 23:48
「箱男」が安部公房の作品で一番好き。 誰が手記を書いているのか分からなくなるところや、 ラスト近くに猛烈な勢いで物語が展開する(ような気がする) 部分が特にすごいと思う。 なんといっても、今まで読んだ本の中で一番興奮した小説だ。
age
473 :
吾輩は名無しである :2001/04/30(月) 21:10
やっと、彼がわかりました。 彼は安倍工房のひとでした。
高校で「箱男」「死に急ぐ鯨たち」を読んでザックリと刷り込まれました。 以来現代文学、と聞くと安部公房的な硬質な印象しか沸きません。 漫画家の蛭子さんが愛読してる、と聞いた時は複雑な気分でした・・(笑) ところで安部公房批評で度々言われる「数学的イメージの頻出」ですが、 全くピンときません。文系脳味噌の限界なのか・・ どこら辺で“数学的イメージ”が浮かぶんでしょうか?
475 :
吾輩は名無しである :2001/05/01(火) 08:09
確かに、安部公房はその後模倣者を大量に発生させたよなぁ・・・
476 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/05/03(木) 12:33
調布のたづくりでやった安部公房展&作品上映会の チケットのことで、ぴあに問い合わせたら 係のねーちゃんに「えっと、場所はアベコウボウですか」と言われた。 安部公房は工房じゃないんだけどなあ。
477 :
吾輩は名無しである :2001/05/03(木) 23:21
こんなスレがあったんですね! 私も一時期はまりました。 「壁」第一部のラストが特に好きです。 あとは「砂の女」とか「箱男」とか。 高校生の頃、当時絶版になっていた「砂漠の思想」がどうしても読みたくて、 現代文の先生にいただいたことがありました。 また読もうかなぁ…
478 :
大学生 :2001/05/04(金) 00:50
おお……『安部公房全集』別巻出してください。新潮社さん。かなり激しい んでしょうね。ここまでひっぱってるんですから。
>>478 私も待ってます。別巻が二冊になるって話、聞いたことあります?
480 :
大学生 :2001/05/05(土) 03:31
聞いたことないです。補遺は29巻でてからそれほども発見されないと思います。 談話記事はわざと載せて収録されていないものもありますよね(記事内容が他紙誌 と重なる場合とかみたいです)。しかし、出るのが遅くなればなるほど、文献目録 作るのが大変にならないですか?増えていきますよね。しかも全集刊行後ですから 新たな論がでてきたり……。CDが付くのではないですか?もしかしたら。わかり ませんけど。
481 :
大学生 :2001/05/05(土) 03:37
480、おかしな文になってしまいました。 わざと載せて収録されていないものもありますよね ……「載せて」を消してください。もう寝よう。
>>480 レスどうもです。
今年の「新潮」新年号の広告で〈別巻2冊〉ってあったんですよ・・・。
はたして真相は如何に?
483 :
大学生 :2001/05/06(日) 02:48
え?そうなんですか?それは見ておりませんでした。「新潮」新年号ですね。学校 始まったら図書館で見てみよう。しかし、別巻2冊出ても、図書館くらいしか買わ ないんではないでしょうか? 学部生なら結局いるところは「参考文献目録」です し。コピーしてしまう。しかし、卒論までに間に合いそうもない……
484 :
吾輩は名無しである :2001/05/08(火) 00:29
「クレオールの魂」読んでから、クレオール関連書結構読みました。 しかし、安部公房って満州で青年期を過ごしたことが、最後まで響い てしまってるんですね。僕らには、分かりかねますが、やはり「故郷 喪失」ってことを意識してしまうものなんでしょうか。
久しぶりに「砂漠の思想」を読んだ。 言っていることは固定観念や偏見からの 脱出について述べているというのに、 逆に何だか凄く頭の堅い人ってイメージがするな…… 上手く言えないけど。
486 :
非決定性名無しさん :2001/05/12(土) 03:23
満州は本を読むとある種人工的な新天地だったのかなぁと思います。 でもそれが幻みたいに消えてしまった。 回想では、満州には平原しかなく、日本の歌に出てくる川や山がうら やましくてしょうがなかった、と書いてますね。
487 :
吾輩は名無しである :2001/05/12(土) 03:39
安部公房って『密会』あたりまでは、社会に訴える作品を書いていた けど、最後のほうは、なんか自分自身のためだけに書いていたような。 ……自分が癌だって分かった時って、どんな気持ちだったんだろう。 本当の孤独を味わったのかなあ。
488 :
吾輩は名無しである :2001/05/12(土) 13:56
作品を書くことはラブレターをかくのと似てるって 対談でゆーてはりました。
490 :
吾輩は名無しである :2001/05/13(日) 04:13
491 :
吾輩は名無しである :2001/05/13(日) 20:13
満州が安部公房を生み、果林が育てた。
492 :
吾輩は名無しである :2001/05/14(月) 01:08
>>491 それ、ある意味いえるよなあ。山口果林の自宅で倒れたんだったよね。
「夕刊フジ」で読んだなあ。
493 :
吾輩は名無しである :2001/05/18(金) 22:51
今日から「S・カルマ氏の犯罪」読み直し中。しろくまの檻の中での裁判風景あたり まで読み終わった。で、ふと思ったが、「バベルの塔の狸」と「S・……」ってちょ っと似てるとこあるな。
494 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/05/23(水) 01:29
カンガルー・ノート読み終わったんだけど、これって面白い? 全然面白くなくてかったるかったんだけど・・・
495 :
にっく :2001/05/23(水) 03:14
>>494 俺は、まるで悪い夢でも見ているかのようにグニャグニャと変転していく
物語風景が好き。実際に見る夢ってあんな感じしない?
496 :
実習生さん :2001/05/23(水) 06:02
>494 俺はなぜか涙が止まらなかったよカンガルー・ノート
497 :
吾輩は名無しである :2001/05/23(水) 10:58
「S・カルマ氏の犯罪」読み返してみたら、主人公の「ぼく」は後半で 「彼」にかわってた。初め読んだときは気づかなかった……(もっとも 15年も前だが)。
498 :
吾輩は名無しである :2001/05/28(月) 00:45
久々に「砂の女」を読んだ。 新潮文庫版は実家にコンプリートしてあるのでいいのだが、手許でも読みたい… と思って本屋に行ったら砂の女と壁しかなかった。 平台には、飯島某の本が山積みになっていた。なかなかしぶといな。 鬱なので逝ってきます。
>>498 飯島某って、飯島耕一のことか?「安部公房あるいは無罪の文学」だったっけ?
よくわかったようでわからん報告だったなあ、あれ。
ところで、安部ねりさんが阿佐比新聞にエッセイ書いていたな。
>>488 です。
私の読み違え考え違いかも分からん。よう分からん。
安部自身の文学について語ったのではないかも知らん。
『こころの声を聴く 河合隼雄対話集』(新潮社)に載ってる。
皆様各自でご覧&ご確認アレ。
良心の呵責に耐えかね白状する488であった…
501 :
吾輩は名無しである :2001/06/02(土) 21:59
阿部公房いいよね。読み終わって、我に帰ったら。 ちょっと頭おかしくなってる自分に気づく。
502 :
吾輩は名無しである :2001/06/03(日) 15:52
大江健三郎さんが自分で言ってましたよね。 「安部先生のかわりに…」 と。
503 :
吾輩は名無しである :2001/06/03(日) 23:41
>>494 ,496
二度目に読み返したとき、
ラストの「恐かった」と言う言葉で鳥肌が立った
504 :
吾輩は名無しである :2001/06/10(日) 22:22
最近ブックオフで「さくら丸」の初版本をよく見るような… とりあえず「箱男」の初版を100円でゲット
505 :
吾輩は名無しである :2001/06/11(月) 10:16
>>504 前にサイン本が普通に売られてた。あんなの、確認しないんだろうか。
506 :
吾輩は名無しである :2001/06/11(月) 10:34
大江は有名な阿部コンプレックス 「チチンデラ ヤパナ」読んでから「砂の女」読むと おもろいで。
507 :
吾輩は名無しである :2001/06/11(月) 21:23
↑そりゃ仕方ないべ 大江じゃなくてもあの時点でノーベル貰ったらね
508 :
吾輩は名無しである :2001/06/11(月) 22:55
大江は自分の子に最初に覚えさせた言葉が「アベコーボー」なんだそうだ。 パパママでなくてな。なんかうそ寒いわ。 で「日本一の作家の名前をわが子が言うた」とはしゃいだげな。
ライバルっつーか公房マンセーな人だったのね。 つか、あの息子さん…
510 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/06/12(火) 20:48
・・・言っちゃいかん、いかんで〜
511 :
吾輩は名無しである :2001/06/14(木) 06:21
大江
512 :
吾輩は名無しである :2001/06/14(木) 06:21
さむいねー
513 :
吾輩は名無しである :2001/06/16(土) 14:58
514 :
名無しさん@1周年 :2001/06/16(土) 15:14
515 :
吾輩は名無しである :2001/06/18(月) 23:34
あへ
CD出してるから聴きな>513
517 :
吾輩は名無しである :2001/06/19(火) 04:48
「プランクの常数を発見しなければならないね。」ふと思いついて、 「せめてその不連続の法則を発見すればいい。」 そこで偶然二人の言葉が一致した。 「それが革命の法則だ。」 ああ、なんという空虚なオシャレだろう。 おれたちは、何かと言えば革命と言いたがる、哀れなポーズが好きなんだ。 ここのフレーズがだいすき。
518 :
イッチョメイッチョメ ヴヮ〜ウォ! :2001/06/19(火) 22:56
二人の浮浪者の話。自殺したがっているアル中の浮浪者の訴えを聞いて、 仲間の浮浪者がすっかり同情してしまう。どこかで手に入れた、残り物の ウイスキーで酒盛りをする。二人で適当な死に場所を探して歩く。やっと某所で いい枝ぶりの松を見つける。自殺志願者の浮浪者が首をくくるのを、仲間が親切に 手伝ってやる。
519 :
イッチョメイッチョメ ヴヮ〜ウォ! :2001/06/19(火) 22:58
自殺者が発見されたとき、その仲間は近くの石に腰をおろして泣いていた。警官の尋問に対して、男はただ「待っていた」とだけ答えた。「何を待っていたのか」と聞かれても、それには答えることが出来なかった。
520 :
根室洋 :2001/06/20(水) 00:48
『箱男』か……。ところで私「根室洋」はいったいどこへ失踪したのでしょうか?
521 :
名無しさん :2001/06/20(水) 13:00
笑っていいともの御先祖様クイズに安倍公房の孫娘(16歳)が登場。 けっこうかわいかった。
522 :
吾輩は名無しである :2001/06/20(水) 16:36
けっこう「つみきみほ」系のかわいさだったね。 デビューさせよう。「箱少女の密会」
523 :
吾輩は名無しである :2001/06/20(水) 22:38
ピンクフロイドを馬鹿にすると怒った、というタモリが話したエピソードは 良かった。『カンガルー・ノート』の中で『エコーズ』が出てきたけど、 その他にもピンクフロイドの楽曲が使われている作品はあるのだろうか。
524 :
ハコ :2001/06/20(水) 23:06
へー、増刊号診よう。
525 :
根室洋 :2001/06/21(木) 00:11
里沙ちゃんって名前じゃあなかったか? ねりさんには確か3人子どもがいてたね。 見てなかったけど、小生も増刊号みよう。
526 :
ほね☆おさむ :2001/06/22(金) 01:35
今日、古本屋で『飛ぶ男』の初版買ってきたよ。 1500円もしやがったが、高いのか安いのか。 相場は一体いくらなんだ? 一応定価は1600円。100円安いね。 かなり綺麗だし、装丁もなかなかかっちょええのでまぁ満足。
527 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 01:37
タモリの人脈って結構すごいな
528 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 01:39
>>521 なんで、出演したんだと思う?
その理由。分かる人教せーて。
529 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 01:55
>>526 『飛ぶ男』って遺稿のやつだよね?
読んだことないんだけど、今でも売ってるのかな?
530 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 01:55
>>527 >タモリの人脈って結構すごいな
公房との付き合いは昔っから言ってたけどね。
531 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 02:00
交友関係教えてよ
532 :
ほね☆おさむ :2001/06/22(金) 02:07
>>529 絶版と決めつけてたので、普通の本屋では探していないのです。
もしかしたらまだ売ってるのかな?
新潮文庫のは殆ど読んだけど、入ってないのは古本で探してます。
本当は全集が欲しいけど、今の財力じゃとても……
533 :
吾輩は名無しである :2001/06/22(金) 02:34
ピンクフロイドの話ははるか前から言っていて 「WALL」出したころかなァ。 (公房の「壁」つながりのギャグじゃないよ) タモリが電波に乗せていったの(ラジオだったような・・・) それで、確か当時「さだまさし」の一連の涙鼻汁ジュルジュルな叙情の歌声 が国内的には隆盛で(まさに、ショウケンを極めるといった具合) タモリはもとからインテリのモダンジャズなとこがある人だし (あ、みなさん御存知で言うまでもないですが、文筆でも有名な山下洋輔あたりね 公房とは繋がらないが)公房も叙情垂れ流しが好きナワキャないってタイプだから、 タモリは出入りの銀座の高級クラブかなんかで、よく公房とハチ合わせしたりして た際なんかに、公房にタモリが意見を聞いたんだよ。 「で、どうですか? 最近人気のさだまさしって・・」 それに、安部が答えて曰く 「ぐ・れ・つッ(愚劣)」 吐き捨てるように言ったそうで、そこで確かピンクフロイドの話が公房の 口から出たんじゃなかったかな・・・・? 安部がタモリを意識してたかどうかは分からないが(タモリの愚昧な日常から の逸脱芸とその存在は少なくとも軽蔑はしてないだろう)タモリの持ちネタには 公房演出(の匂いのする)前衛劇のパロディ芸がいつもあった訳だしね。そんなところか。
534 :
531 :2001/06/22(金) 03:09
535 :
吾輩は名無しである :2001/06/23(土) 00:20
既に何度も出てますが、長編は「箱男」 短篇は「魔法のチョーク」が好きっす。(←わかりやすい)
536 :
吾輩は名無しである :2001/06/23(土) 00:37
>>530 2、3回一緒に飲んだだけって言ってたから、
別に付き合いという程のものがあったというわけではないらしい。
>>533 ラジオって、まさかオールナイトニッポンでしょうか。
もしそうなら、確かにはるか前ですね。
タモリ好きの友人曰く、最近「いいとも」とかでタモリが披露する
エピソードやネタの多くは、既に何年も前にやっていたものだと
いうことですが、安部公房氏との話も、そうだったのですね。
538 :
吾輩は名無しである :2001/06/23(土) 03:03
>最近「いいとも」とかでタモリが披露する エピソードやネタの多くは、既に何年も前にやっていたものだと いうことです こないだタモリはテレホンショッキングで 「話を聞かない〜」の内容そのままをゲスト に語ってたよ。
539 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 01:11
540 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 10:14
>>521 ナイス情報さんくす。
時間ぎりぎりで気づいて良かったよ。
541 :
吾輩は名無しである :2001/06/24(日) 11:42
いいとも増刊号終わったけど、 安部公房の孫の出てる奴は全然やらなかったよ。
542 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/06/24(日) 16:07
孫娘は、ねりさんの娘ですか? 見た人の情報によると「鈴木あみ」似だそうです。
普通にかわいい明るそうな子だった。ショートカットで。 おじいさんはふざけた人だった と語っておられました
545 :
ハコ :2001/06/24(日) 23:15
>>544 サンキュー。
このまま見れなかったら、心残りだったよ。
546 :
根室洋 :2001/06/25(月) 00:20
大きくなったねえ。以前に何かの雑誌にねりさんと写ってた時は中学生だったな。 顔も変わったな。新潮の安部公房文学アルバムにゃあ、赤ん坊が安部公房と写って たが、あれは里沙ちゃんなのかな??
547 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:33
自分のご先祖が有名人ってどんな感じなんだろうな。
548 :
名無しさん@そうだ選挙にいこう :2001/06/25(月) 00:33
かわいくは・・・ないけど(笑)なかなかしっかりしてそうだ
549 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:46
ドキュソ観客の反応はどうだったの? 安部公房を知ってるのか? それとも、ヤラセで「お〜っ」「え〜っ」っていってたんだろうか?
550 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:48
いや、かわいいよ。絶対。 公房顔から考えて御覧。 絶対に進化してるよ。あれ。
551 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:54
いいともみるまで阿部きみふさだと思ってた。 逝ってきます。
552 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 00:56
>>544 いや〜、祖父さんの面影ハッキリとありだな〜。
あらためてDNAの凄さを思うぞ。しみじみ〜…
553 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 01:09
>>549 俺もそれ知りたい。
あの観客のような一般人にとって、安部公房の認知度はぎりぎりだじゃないかなー。
文学者では、夏目漱石、島崎藤村は出てたのを見たけど、そこらへんが一般的な認知度として限界だと思うんだけど。
客の反応は? テレビ見てた方。
554 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 01:11
安部公房って僕と誕生日同じなんだよ
555 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 01:23
東野幸治が安部公房を知っていたことが意外だった 観客は多分知らない人多いんじゃないかと思った。若いし。 ヒントに箱に入った男のイラストとか出てもノーリアクションだったし
>>558 東野は純文学作家です。『泥の家族』という本を出してた気がします。
>>549 >>553 答え(ご先祖様の名前=安部公房)を見ての観客の反応はきちんと
あったから、あらかじめ仕込んでいたんじゃない限り、大抵の人は作
家の名前としては知っていたのではないか。ヒントは作品を絵にし
たものだったから、作品名となるとあまり知らないという感じだと思う。
561ありがとう!感謝
563 :
554 :2001/06/25(月) 22:19
石川淳とも誕生日同じです
1927年3月7日かぁー
565 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 23:14
観客の反応など、皆様情報感謝です。
566 :
吾輩は名無しである :2001/06/25(月) 23:15
>>560 あらかじめ仕込んであるって。ADが手を振って合図したら
「おおー」とか拍手とかするようになってるの。君、純すぎるぞ。
>>561 頂きます。多謝。
567 :
吾輩は名無しである :2001/06/26(火) 18:48
燃え尽きた地図がおもろかった。 モダニズム! って感じで。
間宮林蔵とか伊能忠敬の子孫が出たときよりは客の反応良かったよ
569 :
吾輩は名無しである :2001/06/27(水) 00:45
ドナルド・キーンの文庫が最近出て、 (ちくまだっけかな…) それに安部公房のことが書いてある。 彼の友達づきあいとか垣間見れるから、 興味深いよ。
>>566 そうだよね。テレビ番組の観客の反応で、安部公房の認知度を測ろうとする
事自体が無理だろう。
でも、何でヒントの時は無反応だったのだろう。
>>561 もう一度アップしていただけないでしょうか
お願いします
572 :
pp18 :2001/06/27(水) 23:02
561サンキュ
573 :
吾輩は名無しである :2001/06/27(水) 23:48
有吉佐和子の怪電波はスゴカッタ…
ありがとうございます!
575 :
名無しさんは故郷をめざす :2001/06/28(木) 16:28
うおお、りさちゃんかわいー。 おじいさんにソクーリ。 ねりちゃんに、あんな大きな子供がいるなんて信じられないざんす。 561さん大感謝。
576 :
swine :2001/06/28(木) 20:45
砂の女がよかった。砂の家から抜け出す時 の心変わりが実に素敵。 けど、感覚派になりたかったけど結局成り きれなかった人だって気もしたりする。 いずれにしても面白いが。
577 :
明鏡止水 by 宗佑 :2001/06/28(木) 22:46
団地の地図を書いてみてよ。文章のとおりだと書けないんだわ。
578 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 01:16
>>577 あんた、『燃えつきた地図』のことでしょ?
でも、どっかのBBSからぱくってきたね?そのネタ(藁
知ってんだから。
579 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 08:51
>578 ハァ?俺が実際やってでけへんかったちゅうとんのや。 シッタカすんな。
だれもが考えそうなネタだ、っちゅーことやね
581 :
吾輩は名無しである :2001/06/29(金) 18:24
582 :
明鏡止水 by 宗佑 :2001/06/29(金) 20:18
>581 ガイシュツだったんですね。(昨日初めて来たものですから) ありがとうございます、これからみてみます。 >579 ???
583 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 09:43
案内人笑えた 鶏肉料理見てみたい。あとションベン漏らしそうに走ってる女の群れ。
584 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 11:18
『詩人の生涯』と『けものたちは故郷をめざす』と『時の崖』が好きです。 ここでは時の崖はあんまし評判よくないみたいですね。
585 :
吾輩は名無しである :2001/07/03(火) 15:26
『榎本武揚』が好き。 『砂の女』と同時期に書かれているところがいい
586 :
吾輩は名無しである :2001/07/07(土) 02:27
安部公房の小説を読むと、緑色とそれに近い黄土色等のイメージが浮かんできます。 「他人の顔」の奥さんのボタン、人魚、「カンガルーノート」に出てきた作家(?)の顔色、ストッキング等。あ、あとかいわれ大根! 自分の世界観に統一された色のイメージがあるのでしょうね。その辺がなんとなく絵画的で好きです。 小説家って自分の色相を持っている人多いものなんでしょうか。
587 :
吾輩は名無しである :2001/07/07(土) 09:14
色相あり。傍からみる全体としてのトーンと、 作家自身が好んでいるふうな色。
588 :
吾輩は名無しである :2001/07/07(土) 09:24
>586 わかるわかる。 安部は緑色だね。
589 :
えみる :2001/07/07(土) 10:22
阿部はemsのシンセを持ってたのがエライ、とおもう。あの作曲したやつはcd化されてるんでしょうか。
590 :
安部ねりお :2001/07/09(月) 00:51
安部は、緑が想像もつかないところで過ごしてたからかなあ。
591 :
吾輩は名無しである :2001/07/09(月) 01:05
>>589 今だったら、そのシンセ
回り回ってヤフオクにかけられてたかもね。
キングみたいに米国ヤフオクでって無理かな?
映画ブラックレインの脚本に最初「公房」と言う名の登場人物がいたらしい。
流石に不自然過ぎて、書き直し命じられたらしいが。
米国人の日本文化の知識としちゃあ、やっぱり今でも公房なのかな。
今、誰か持ってるんだろう? そのシンセ。
592 :
安部ねりお :2001/07/09(月) 23:25
>>591 ねりさんじゃ、ないの? 当時の演奏テープは会場で盗まれたらしいね。
「解体全書」だったっけ?に書いてあったような。
593 :
吾輩は名無しである :2001/07/10(火) 20:01
皆さんに質問があるのですが、「密会」の長編Ver.はどこの会社から出版しているのでしょうか?
>>593 お答えどうも。
検索してみたら、笑う月に入っているのが短編のようでした。
スレ汚し失礼をば。
596 :
日本アゲイソ :2001/07/10(火) 23:50
Abeのメガネはベッコウか?
597 :
吾輩は名無しである :2001/07/17(火) 04:45
タスケテヨ タスケテヨ オネガイダカラ タスケテヨ タスケテヨ タスケテヨ オネガイダカラ タスケテヨ
598 :
吾輩は名無しである :2001/07/18(水) 04:14
唐辛子ノ油ヲ塗ッテ バナナノ皮デクルミマス
>>597 -598
これは「カンガルー・ノート」ですね。
それにしても安部公房って、ヘンな歌を考えつく人ですよね、感心します。
600 :
藤野幸福 :2001/07/20(金) 00:59
「オタスケ オタスケ オタスケヨ オネガイダカラ タスケテヨ 」じゃなかったですっけたしか。
601 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 01:58
東大医学部を卒業したのに医師試験に落ちたのは何故? そんなに成績が悪かったのか?
602 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 02:23
ハナコンダ
603 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 03:46
安倍公房の作品は、ムラムラする。
604 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 03:49
605 :
ダンジリファイター :2001/07/20(金) 07:23
安部公房の研究ができる大学ってドコよ? 参考までに教えてちょーらい。 大学選びにこまってます。
606 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 09:12
長編では『燃え尽きた地図』が好きだな。 なんか読んでいて落ち着くんだよな。都会の雑踏の臭いつーか独特の雰囲気が会って良いね。 人妻のヒロインも安部作品のなかでは一番魅力的だ。
607 :
もじゃる :2001/07/20(金) 09:24
>>212 俺の好きな作家は
P・K・ディック
夢野久作
大江健三郎
とかですな。
音楽では
PINK FLOYD好きです。
608 :
もじゃる :2001/07/20(金) 09:31
安部公房はエッセイで ユーモアはファシズムを解体する作用を持つ っていってたけど的を得た詩的と思う。 いまの日本は特にシリアスな閉塞感を感じる。 ユーモア精神(ギャグじゃなく)で体制を笑い飛ばすぐらいのメンタリティが 日本人には必要だと思う。
609 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 10:51
>601 安部は医師国家試験受けてないのでは。 たしか教授から「おまえは医者になるな」って言われたとか。
610 :
吾輩は名無しである :2001/07/20(金) 14:21
>>608 たしかにねぇ、今の日本はファッショぽいのが人気出るからね
青島&ノックで懲りたのかもしれんが
611 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 02:49
>>605 意外なことに、関西大學
……筑波はどうだろ?院生では波潟剛がいたけどな。
612 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 03:02
そうだよ。 医師にならないなら卒業させてやるって担当教授に言われたんだよ。
613 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 03:06
その担当教授に感謝だな。おかげで俺たちは安部の作品が 読めるんだから。
614 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 03:20
そういや、息子さん 医者になってたよね。 つまらない子供自慢はしない人だったが 少しだけ自慢気にそう言ったのを テレビで見た事があった。
615 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 03:37
>>608 「道化の顔をしてやってくる」のは何だったっけ?
616 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 04:19
むかし早川文庫版で読んだなぁ。 だからか知ら、頭ん中で筒井とごっちゃになってる。
617 :
もじゃる :2001/07/21(土) 11:59
安部公房みたいな人は実社会では嫌われそうだな・・・。
618 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 17:12
>>614 息子じゃなくて、一人娘の「ねり」さんです。日本医科大でしたっけ?
>>616 『第四間氷期』?
619 :
616 :2001/07/21(土) 20:08
>618 そそ、あと『人間そっくり』。 うちのがっこの図書室に何故か早川文庫が大量に入ってて、 さんざ読み倒した一環で。当時はSFの人だと思ってた。 その後は、大分経ってから新潮文庫版を一通り読んだくらいで、 しかも、一番好きなのが「詩人の生涯」だったりするから、 あまり良い読者とは言えないかもしれないです。
620 :
吾輩は名無しである :2001/07/21(土) 21:52
↑新潮文庫版一通り読めば結構な安部フリークだと思うが あと詩人の生涯が好きって人けっこういるよ ユーキッタンユーキッタン
621 :
吾輩は名無しである :2001/07/26(木) 18:18
age
622 :
吾輩は名無しである :2001/07/27(金) 01:03
夢も凍るような 寒い日に 私はこわい夢をみた 夢は帽子をかぶって出ていった 昼さがり−− 私はドアに 鍵をした
623 :
吾輩は名無しである :2001/07/27(金) 01:04
夢もとけるような 暑い日に 私はおかしな夢をみた 帽子だけが戻ってきた 昼さがり−− …………
624 :
吾輩は名無しである :2001/07/27(金) 01:06
625 :
我輩は名無しである :2001/07/27(金) 22:56
『なわ』『愛の眼鏡は色ガラス』『ウエー・新どれい狩り』
626 :
吾輩は名無しである :2001/07/28(土) 00:14
安部公房で卒論を書いた者です。 と言っても、ず〜とず〜と昔の話ですが。 卒業後、ほとんど読み返すことなく今日まで来てしまったんですが、 このスレ読んで、もう一度読んでみたくなりました。 なんとなく、ありがとう…。
627 :
吾輩は名無しである :2001/07/28(土) 00:54
628 :
626 :2001/07/28(土) 01:56
629 :
吾輩は名無しである :2001/07/29(日) 01:13
>>628 構造と主題とは、また抽象的だねえ。このふたつは結びつくの?
630 :
626 :2001/07/29(日) 01:50
>>629 どうなんでしょう?
何せ遠い昔の事なんで、
自分でも何を書いたのかよく覚えていません。
ただ、嫌がる「構造」と「主題」を強引に結びつけるくらいの事は
したかもしれません(笑)
「構造」は誰とでもすぐ寝るヤリマンですから。。
632 :
吾輩は名無しである :2001/07/29(日) 01:58
633 :
吾輩は名無しである :2001/07/29(日) 01:59
「魔法のチョーク」のAr君カコイイ!
>>632 「帰れ」と「たわけ」とは、また抽象的だねえ。このふたつは結びつくの?
>>634 どうなんでしょう?
何せ遠い昔の事なんで、
自分でも何を書いたのかよく覚えていません。
ただ、嫌がる「帰れ」と「たわけ」を強引に結びつけるくらいの事は
したかもしれません(笑)
「たわけ」は誰とでもすぐ寝るヤリマンですから。。
637 :
名無しヘッドロココ :2001/07/30(月) 14:35
私は今、高校生なんですけど、高2の時の教科書に「プルートーのわな」(知ってる 人いるかなあ・・) が載ってて、衝撃を受けたというか感動しました。 それから安部公房を読むようになりました。 「壁」の中の「バベル塔の狸」がすごく気に入りました。 オチがよく分からないところが好きですね。
638 :
吾輩は名無しである :2001/07/30(月) 15:07
639 :
吾輩は名無しである :2001/07/31(火) 23:53
安部公房発明のタイヤチェーン「チェニジー」は特許料1本につき120円だって。 どれくらい売れたのか……みんな持ってる?
『箱男』の終り方、すごくイヤ。 あれで終り方がもっとすっきりしていたら、もっと有名な作品になっていたと思う。(『砂の女』はイイ) 意味がありそうで、ワケわからん。前半の具象的な具体性に対して バランスが取れていない様な気がする。「箱男」のアイデアは面白いんだけど、 そのアイデアから発した作者のネタは前半で出尽くしていて、 後半は「箱を被った男」と「裸を剥き出しにした女」の二項対立と、 「のぞき屋」と「のぞかれる側」の立場の入れ替わりをめぐる輪舞(のようなもの) がメイン・テーマになってしまい「箱男」のアイデアの面白さが全然生かされていない!! あの話にオチがついたら筒井康隆になり、 ゲージツ的に難解な(カフカ的な?)エンディングがつけば純文な芸術作品になる、 という考えも相当安易だと思う。(というかそういう俺の考えが安易なのかもな・・・テヘ)
641 :
吾輩は名無しである :2001/08/01(水) 00:48
>>640 『箱男』ってあれもともと出来ていた作品をバラバラにした作品でしょ。
どこかで読んだけど。
643 :
吾輩は名無しである :2001/08/01(水) 01:25
>>642 いや、もともと出来ていた作品(断言)。それをばらばらに並べかえ、
てをいれてああなった。どこかで安部公房が言っていた。
……かをる@半可通さん、ひさしぶりですな。なぜ、sage進行?
644 :
吾輩は名無しである :2001/08/01(水) 01:36
>>643 ああ、Aの場合、Bの場合、・・・とかいうやつのこと?
それで全体を通しての通時的ストーリーってあるんでしょうか?
・・・まさか、ということは、もしかして安部さんはあれを「散文詩」
のアンソロジーとかとして構想していたとか・・・?
もしそうだとしたら「散文詩」嫌いの私には“ウゲェー”という感じだなぁ
645 :
吾輩は名無しである :2001/08/01(水) 01:50
箱男後半がめちゃくちゃになるのはわざとだろ 箱男だから誰なのか分かっちゃいけない 不条理でなくては行けないと何処かで読んだことがある あの視点がめまぐるしく変わるところで俺は感動したけどなぁ 文章じゃなくちゃ出来ないって事で目覚めさせられたよ
646 :
吾輩は名無しである :2001/08/01(水) 02:01
>>644 あっしも読みたいな原型。しかし、手をいれたということは
今の方がいい作品なんでしょ。
論争をするほど自信はないのだが、 なぜ「不条理でなくては行けない」のか、という根拠が いまいち説得的に伝わってこない >作品を読んでいて 書き出しは新聞の切り抜きや、“箱”の作り方の詳細、 なぜ「ぼく」が箱男になったのか、が順次、説得的に展開されて それなりのリアリズムの視点で描かれている。 しかし途中からその手記を書いた人物が誰なのか曖昧になってきて、 話にも整合性がつけにくくなってくる。もしこれが最初から 悪無限の強迫反復を強制されている詩的な作品なら読者(私)も 納得するのだろうが、最初リアリズムの描写で始まりながら (しかもそれが面白い)、途中で不合理な語りになるのは 無論作者の意図であることははっきりしているとしても なんだかテーマそのものが変わってしまい、読者の眼には ネタ切れで「箱男」よりも語りの重層性・拡散性へと走ってしまい、 作品の辻褄を合わせる(整合性をつける)ことを結局逃げた、 と映ってしまいかねない所がなんとなく残念なんだよなぁ・・・ まあ、こんなことを言う私の文学的感性がはっきり言って 貧しいのかもしれませんが、一読者にこう言われてしまいかねないのはどうも・・・
648 :
かをる@半可通 :2001/08/01(水) 02:37
>>643 あ、とくに意味はないんですよ(笑)
それより私などのHNを覚えていただいて・・・恐縮しております。
『箱男』は、書下ろしということになっているんですが、厳密に言うと違うのです。
新潮社発行の「波」という小冊子をご存知の方も多いと思うのですが、
『箱男』を構成するいくつかの断章《たとえばAの場合》などは、「波」誌上で
当時安部公房が連載していた「周辺飛行」という記事が初出なんです。
もちろん『箱男』の断章がすべて既出の文章というわけではないのですが、
このようなテクストの来歴も『箱男』の不可解さを生む原因の一端なのでは・・・?
くわしくは『安部公房全集24』をご覧下さい。
自己レスですが、 >このようなテクストの来歴 「コラージュ」的な手法を用いてテクストを構成したという意味です。爲念。
他人ながら補足させて貰うと、 《たとえばAの場合》《それから何度かぼくは居眠りをした》 《夢の中では箱男も箱を脱いでしまっている。箱暮らしを始める前の夢を見ているのだろうか、それとも、箱を出た後の生活を夢見ているのだろうか…》 の章は「周辺飛行」が初出です。 筋と関係がないように見える断章はだいたいが以前に発表されてます。 箱男の後半の展開はについては、色々解釈があるようですが、 学校の授業でやった発表で作ったレジュメから自分の意見をコピー 箱男はP.36の文章によって示されている、見る見られるという関係が 基本となって動いていきます。さらに、この関係は真⇔贋や作中人物であるか、 記述者であるかという関係を呼び込んで、小説の筋は混乱の極みに達します。 ぼくが箱を出る決心をしたあと記述者は医者となり、 医者が贋医者であると判明すると、本物医者である軍医殿が記述者となり、 軍医が死ぬと、最初の「ぼく」が、また記述者に戻ります。 しかし、「ぼく」が箱男でなくなると、覗く人間とはならず、 女と同棲を始めますが、二人は共に全裸で見る見られる対等の関係になります。 そして、その関係は女が服を着ることで終わり、「ぼく」は家を「箱」にします。 そこから覗く(扉を開ける)とそこは、最早、どこか知らない場所に続いているという、 「見る」、「箱」というイメージの象徴のような場面で終わります。 箱男の持つ問題性が(大方は記述者の混乱から来る)筋の混乱を必然的に要求したと 私は思いますが、どうでしょう? ところで、箱男について書かれた論文にはどの様なものがあるのでしょうか? ほとんど雑誌などは覗かないので、分からないんです。 有精堂の論文集は燃えつきた地図までしか扱ってないし…。
652 :
かをる@半可通 :2001/08/02(木) 20:28
☆ 新潮文庫 安部公房の絶版 ☆ 『けものたちは故郷をめざす』 『幽霊はここにいる・どれい狩り』 『石の眼』 『終りし道の標べに』 『夢の逃亡』 『未必の故意・緑色のストッキング』 『死に急ぐ鯨たち』 (「新潮文庫解説目録 2001年4月版」より) ・・・『幽霊〜』まで絶版とは(泣)
653 :
吾輩は名無しである :2001/08/02(木) 23:35
>>652 中公の榎本武揚も絶版ですか?絶版ですね。ああ・・・
654 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 00:09
安部は古びないと思ってたんだが・・・・。 みなさん、そう思ってなかった?
>>654 いや、まったくです。こんなに文庫が絶版になっていたとは驚きでした。
☆
>>652 の訂正☆
誤 『未必の故意・緑色のストッキング』
正 『緑色のストッキング・未必の故意』
656 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 01:03
厨房でスマソ。かをる@半可通さん、みなさま今晩は。質問させてください。 何故、初期の作品には旧約聖書がらみの作品が多いのでしょうか。 バベルの塔やアダムとイブ、ノア、など……不思議です。どなたかご存じない でしょうか。寝られません。
657 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 01:08
ちゃんと今でも通用すると思うし 新しい世代である若年者も惹きつけるところあると思うのだが・・・・ そんなもんなのかねえ。
658 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 01:12
安部と実存主義に興味があるんですが誰かご存じないですか。
>>656 ずいぶん難しい質問ですね・・・。私も即答できませんよ(笑)
年表などを見ると、聖書のモティーフを扱ったテクストがかかれた時期は
ほんとに初期の数年間ですよね。
そして芥川賞受賞とコミュニズムへの接近を契機に、聖書ネタは影を
ひそめて、「R62号の発明」のようなテクストが書かれはじめます。
おそらくそのあたりに何か転機があったのかも・・・。
私は寡聞にして知りませんが、「安部公房と聖書」というようなテーマの
論文ってあるのかしらん?
どうです、ひとつ書いてみませんか?656さん。
660 :
吾輩は名無しである :2001/08/03(金) 01:45
>>658 それは安部公房全集読みなさい。彼自身が語っています。
661 :
656 :2001/08/03(金) 02:34
>>659 レスどうもです。
「世紀の会」あたりがポイントなのですかねえ。花田清輝って聖書
関係なんかありますかねえ。詳しくないもので。
662 :
658 :2001/08/04(土) 00:06
>>660 ありがとうございます。全集ですか。卒論執筆時に一通り読んだと思ってたん
ですが見落としたようです。
663 :
吾輩は名無しである :2001/08/04(土) 01:09
664 :
吾輩は名無しである :2001/08/05(日) 02:22
今日古本屋で探しても見つかりませんでした。 もしかして彼の名前は何か特別な読み方なのでしょうか? それともあまり売れていなかったためにあまり出回っていないのでしょうか・・。
665 :
名無しヘッドロココ :2001/08/06(月) 12:12
安部公房全集ってあんまりうってる所をみかけないんですけど、 やっぱ注文しないとダメなんですかねえ・・。 図書館にもないしなあ。
666 :
吾輩は名無しである :2001/08/06(月) 12:17
悪魔の数字666ゲット!
667 :
吾輩は名無しである :2001/08/06(月) 13:12
うんこさ〜ん
668 :
吾輩は名無しである :2001/08/06(月) 17:47
というか安部さんの思考は凄すぎて 常人の俺にはなかなか付いていけないよ よんでいてため息尽かされる 同じ人間の頭が書いたとはおもえん
669 :
吾輩は名無しである :2001/08/06(月) 20:29
>>656 それらの話が嫌いなんでしょう
旧約聖書自体はどうかしらないけど
ノアの選民についてはさくら丸でも批判しているし
青い鳥とか結構昔からある教訓話みたいなのは嫌いみたいだね
670 :
いんちき信吉 :2001/08/06(月) 21:32
>安部公房全集ってあんまりうってる所をみかけないんですけど、 >やっぱ注文しないとダメなんですかねえ・・。 >図書館にもないしなあ。 東京近郊にお住まいの方かどうか分かりませんが、書泉ブックマート、 グランデでは、新刊本の所に平積みにして置いてありました。(友人の父親が 働いているので宣伝) >というか安部さんの思考は凄すぎて >常人の俺にはなかなか付いていけないよ >よんでいてため息尽かされる >同じ人間の頭が書いたとはおもえん 私もそうです。よくそういう発想出来るなあ、と感心するばかりです。 独特の世界を作り出す造形力にかけては、安部公房の右に出る人は日本に いないと思う。安部さん自身はあまり好きじゃなかったみたいだけど、 ボルヘス、ドノソに匹敵すると思う。 大江健三郎氏が、読売新聞に、日本文学の前半50年でトップは漱石、 後半50年では安部公房と言っていたのが印象に残っている。 その創造力に注目して、今までありがちだった「実存主義」「不条理」 「不安」などの言葉に囚われずに、解釈しなければならない作家として 読み直そうと思う今日この頃。 島田雅彦が安部公房から離れていって久しい。(朝日新聞の書評によく読んだ 作家として夢野等と併置されていたが) 最近あまり言わないが、島田氏の自分が亡命者だという意気込みで 文学を書くという姿勢は、 安部公房の「内的亡命」に類似していると思って、 島田氏と飲む機会に指摘したが、「それほどコンセプチュアルではない」 との答えが。適当にのらりくらりするということか。 安部公房の仕事を意識して仕事をする作家はもういないのだろうか。
安部公房の「内的亡命」に類似していると思って、 島田氏と飲む機会に指摘したが、「それほどコンセプチュアルではない」 との答えが。適当にのらりくらりするということか。 安部公房の仕事を意識して仕事をする作家はもういないのだろうか。
>引っかかったとすれば、デジタルが想像力と反するようなかたちで 軽く扱われていたのが、ちょっと。 ロジックは徹底的に極めていたから、そこから飛翔する必要性を自分で感じていたの でしょう。「明日の新聞」「ユープケッチャ」なんて、ロジックじゃ思いつかない。
いまさらって感じだすなあ。
676 :
名無しの公房 :2001/08/06(月) 23:24
>>675 ねりさんの娘さんの里沙たんではないでしょうか?
>>676 レスどうもです。
いつかお昼のTVに出演したやつですね。
>>674 誰か落とした人がいると思いますから、あぷきぼ〜んして待ちましょう。
678 :
名無しの公房 :2001/08/06(月) 23:55
>>677 あの、里沙たん、耳にだいぶピアスしてたような気がするんだけど。
もし生きてたら安部公房は孫になんて言っただろう……
679 :
かをる@半可通 :2001/08/07(火) 19:22
>>678 ピアスまで見てなかった〜。
いろんな意味で〈いまどきの女子高生〉って感じですねぇ。
見たいよー
681 :
名無しの公房 :2001/08/08(水) 02:41
カフカもバベルの塔について書いていたな。なんだったっけ?「都市の紋章」だったか?
682 :
吾輩は名無しである :2001/08/09(木) 01:40
>>661 >花田清輝って聖書関係なんかありますかねえ。詳しくないもので。
ないです。ガイシュツかもしれないですが(レス全部読んでないので)、
やっぱり公房を語る時花田は欠かせないでしょうね。
人間的にも好きだったそうだし。
それにしても公房にはノーベル賞作家になってほしかったな。
関係ないけど花田の盟友岡本太郎はバタイユやクロソウスキーといっしょに
コジェーヴの精神現象学の講義を受講しています。部外者のカキコすまそ。
683 :
吾輩は名無しである :2001/08/11(土) 04:45
安部と三島の対談を読んだ。 お互いにタメ口で楽しげだ。
684 :
吾輩は名無しである :2001/08/12(日) 13:46
「落伍者というのは、他人の孤独を、アンテナみたいに敏感に感じて しまうやつなんです。残酷なふりをするんです。それがせめてもの 罪ほろぼしなんですよ・・・・・」 安部公房・『発想の種子』より これってすごく2chっぽいと思った。
685 :
いんちき :2001/08/18(土) 22:20
>やっぱり公房を語る時花田は欠かせないでしょうね。 >人間的にも好きだったそうだし。 「花田清輝の人間嫌いな所が好きだった」らしいです。安部らしい。
686 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 15:16
高校の頃、新潮文庫でいくつか読みました。 「R62号の発明・石の卵」「けものたちは故郷をめざす」 「水中都市・デンドロカカリヤ」「ゆうれいはここにいる・奴隷狩り」 「石の眼」「第四間氷期」「他人の顔」 ・・以上かな。 「R62号・・」は、コミュニズム臭が強すぎてつまらなかったですね。 「第四間氷期」は、読んだときは衝撃的だったけど、今はあまりインパクトなし。 「他人の顔」は良かったなあ。 あと、「砂の女」「箱男」も読まなければね。 大江健三郎よりずっと文章がうまいのだから、ノーベル賞とらせたかったな
687 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 15:26
かをる@半可通さん……「バベルの塔の狸」の意味がわからん……
688 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 21:07
>>686 第4間氷期は衝撃的だった
あのとき映画化していればな、悔やまれる
689 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 21:30
初期作品は、プロレタリア文学SF版みたいな話が多かったね。 ああいうのはつまらないが。 「第四間氷期」も、未来の水棲人社会=共産主義のアレゴリーとも 言えそうだが、も少し普遍的な読み方もできるかな。
690 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 21:52
691 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 22:04
>>690 つまり陸上人の社会が滅びて水棲人が世界を支配するのが、
資本主義社会が滅びて共産主義社会にとってかわられることの
寓意ということでしょう。
そういえば、予言マシンが、ソ連における社会主義から共産主義社会への
移行を予言する、というくだりも冒頭の方にちょっとありましたね。
692 :
マユ :2001/08/20(月) 22:05
この方は、別格です。しかし、ドメスチックに語られると、面白いかも。
693 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 22:11
大江のような英文和訳みたいな悪文ではなく、ちゃんとした 日本語で書いてるところがすごい
694 :
吾輩は名無しである :2001/08/20(月) 22:17
>>691 安部公房の共産党での位置はよく分かっていないね。細胞での活動
は下丸子とかだね。ルポルタージュも手段かな。しかし、マルキシズム
になんで惹かれていったのかな?
>>694 大田区の工場街で文學サークルを組織していたらしい、と読んだことが
あります。
共産党内での地位はそんなに高くはなかったようですね・・・。
>>687 >……「バベルの塔の狸」の意味がわからん……
まぁ、「壁」三部作はたぶんに寓話的ですからねぇ・・・。
私も初期のテクストは何を言いたいのかわかりかねます。
というか、わかっている人のほうが少ないんじゃないでしょうか?
ま、それを考えるのが仕事だったりする人もいるわけで・・・(笑)
697 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 22:57
698 :
黄昏の国、西洋 :2001/08/21(火) 23:04
新潮文庫でいえば「R62号の発明・鉛の卵」「水中都市・デンドロカカリヤ」あたりは 「共産党文学」的な色彩が感じられますね。
699 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 23:08
わかったぷりして分析?
701 :
吾輩は名無しである :2001/08/21(火) 23:13
>>698 安部公房の入党は昭和26年だよ。そのあたり考えてねププ。
702 :
黄昏の国、西洋 :2001/08/21(火) 23:15
>>701 入党したかどうかと、作品がそれに親和的かどうかは別でしょう。
たとえば「詩人の生涯」なんか、「共産党文学」という言い方が
不正確であれば、もろプロレタリア文学という色彩でしょう。
「石の目」ってなんだか安部公房の中では特異な気がするな
>>702 ならば、「共産党文学」などという曖昧な言い方は控えるべし
自分でも不正確さを認めてるならなおさらのこと。
>>702 その頃の安部公房はアグレッシブだったんだよ。真剣に芸術の革命・
革命の芸術を信じてたんだよ!「共産党文学」って定義しろよ。
勅使河原宏も「共産党映画」か?ププ
706 :
黄昏の国、西洋 :2001/08/22(水) 00:08
>>705 まあ、そんなに騒ぐこともないじゃあないですか。
要は君のご高説のとおり、革命芸術を信じてたってことが
言いたかっただけよ。「共産党」というのは実際に入ったかどうか
ではなく、感覚的に言ってみただけですよ。ププ
「革命のための文学」とでもいえばいいんだろうがね。
それだけのこと揚げ足取りしてすごくうれしそうだね、今夜はいい夢見られそう?藁
>>706 あんた、自分の不穏当な発言を指摘されてむきになるなよ。見苦しいぞ。
708 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:11
>>706 ご高説 ……って誰でも安部公房読んでる人なら知ってることだろ。
全集読めよ。「革命」云々は『安部公房全集002』だよ。
>>706 おれは暇じゃね〜よ。ネット今から論文書くんだよ。
710 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:14
「水中都市」は,安部公房が工場の文学サークルを組織したりして, けっこう活発に活動していた時期に書かれた作品だけど。 「読み返して笑ってしまった。あんなものを書いていたら,除名される のも無理ないよ」 と,彼自身は回顧してますな(『死に急ぐ鯨たち』のインタビューで)。 まあ除名は昭和37年だから,時期的にずれがあるけど。 オレ的には,「水中都市」や「デンドロカカリヤ」を「共産党文学」なんて 妙なカテゴリーでくくってほしくないね。
次元の高くない曖昧な感覚発言した698と、その程度のことに 得意げに飛びついて年表まで持ち出してる701 ほっとけ
今他のスレちらと見たが
思うに、あんた、欧州物が得意分野なんだろ
>>706 詳しくない話はやめて、そっちのスレに逝っておけ(藁
713 :
ところで :2001/08/22(水) 00:21
「箱舟さくら丸」が出たとき、帯に、「ワープロで執筆する筆者」という 写真がのっていたの、みんな覚えてるかい? ワープロが珍しかった時代なわけですが。
714 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:24
>>713 「ワープロで執筆」の写真は、俺も何かで見た記憶があるが、
さくら丸の頃だったっけ?
715 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:40
日本の作家の中ではかなり早い時期にワープロを導入したんじゃなかったっけ?
716 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:43
717 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:43
>>714 さくら丸の執筆途中からワープロ導入だよ。NECだったかな。
>>711 別に俺は得意げじゃないよ。安部公房作品を「共産党文学」とか
でひとくくりにするのがいやなんだ。
718 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 00:46
>>711 「年表」には、安部公房の入党時期なんてかいてね〜よ、確か。谷真介のものでも
確かかいてないだろ? どうよ。
>>718 どうでもいい下世話な話だが、入党時期について言ってた人は
どうやって時期を知ったの?
>>719 「年表」に明記されたものではないってことだろ。
個別の発言とか何かあるだろ
721 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:02
>>720 その通り。桂川寛がエッセイに書いてるんだYO。
722 :
ついでに今度 :2001/08/22(水) 01:07
中国の文革のときに、三島、安部、川端、石川淳が合同で出したという 声明を読んでみようっと
723 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:10
>>722 あれって、安部公房は三島にのせられたんだよ。安部はあんまし
後先のこと考えないタイプみたいだね。ただし、共産党入党は、
若気の至りでなく、まじ、熱かったんだろうな。
で、正式な入党時期はいつなんですか??
725 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:16
>723 文革の声明で、石川淳と安部の関係の可能性は?
726 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:20
>>724 おお!!かをる@半可通さんだっ!
あっしのデータによると、安部公房は桂川寛と同時に昭和26年3月に入党してるだよ。
論文に引用する時は、「2ちゃんねるより引用」ってしてくんな。頼んだぜ。みんな。
727 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:21
>>725 どうなんだろう。あの声明以来、みんなそのことについて発言しないしね。
>>726 レスどうもです。
桂川寛って、『壁』の挿絵を書いた人ですよね?勉強になりました・・・。
>論文に引用する時は、「2ちゃんねるより引用」ってしてくんな。
これは学界的にはどうなんでしょう?(笑)
729 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 01:41
>>728 いえいえ。
ここのみんなは共産党入党時期はどうでもいいみたいにいってるけど、
諸論文はそこんとこ使って論展開していくのがあるんだよね。
「2ちゃんねるの発言より引用」ってやって欲しいね。
730 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 04:00
cc
731 :
小田切秀雄@異界 :2001/08/22(水) 15:55
>>726 近代文学会では「2ちゃんねるから引用」認めましょう。
732 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 22:16
>713 箱船さくら丸を売り出したとき、私がいた大学に先生がいらっしゃって、ワープロで書いた話をしてました。その時の即売会でサインもいただきました。
733 :
吾輩は名無しである :2001/08/22(水) 23:39
安部先生の作品は非常に多彩であるにも関わらず、その全てが妙にリアルですね。 箱男なんかは、本当にこういう人間がいるのではないかと思ったくらいです。 (今週のアゴなしゲンさんは、箱男のパロディなんでしょうね。関係ないけど) 他人の顔のマスク製作は、実際にこれで作れてしまうのではないかと思いました。 でも、先生のリアルというのは、なんか「悪夢」のリアルさをイメージしてしまいます。
734 :
吾輩は名無しである :2001/08/23(木) 00:29
日本で一番最初にワープロ使って執筆した人のはず やはり安部公房は違うね
735 :
吾輩は名無しである :2001/08/23(木) 09:03
いや、箱男は実際にいた浮浪者がモデルだよ。 全集23巻くらいの談話記事に載ってるから読んでみ。
736 :
吾輩は名無しである :01/08/28 15:47 ID:yHd5BjRY
「箱男」の最後、「救急車のサイレンが聞こえてきた」ってあるけど あれは何を暗示してるんですか? 感想文に書こうと思うんだけど、さっぱり・・・
>>736 『箱男』で感想文とは・・・すごいですね(笑)
738 :
いんちき信吉 :01/08/28 20:37 ID:h2zE3FV6
>「箱男」の最後、「救急車のサイレンが聞こえてきた」ってあるけど あれは何を暗示してるんですか? 感想文に書こうと思うんだけど、さっぱり・・・ これは、「密会」の冒頭につながっていくのです。 密会読めば多分分かると思う。 そんで、「密会」の「明日の新聞」がさくら丸につながるのね。
>>736 ラストシーンで、なぜか狭い路地にいて、行き止まりで『飛び降りてみる』とかいう
表現がなかったっけ?
んで、飛び降りてピーポーピーポー………
740 :
吾輩は名無しである :01/08/28 22:37 ID:ROeiJfZI
>>736 最近、『箱男』論あったよ。田中裕之氏(梅花女子)。
741 :
吾輩は名無しである :01/08/28 23:10 ID:hJmIFpRI
つい、癖で
>>
ってしてしまうな……
>>738 なぜ、繋がるの? 救急車が妻を連れていくという、単なることばの繋がりはちがうでしょ〜ん。
『箱男』論って、どれもいまひとつなんですよね。
攻めあぐねていると言うか・・・。
>>736 感想文なら「自分の感想」を書けばよいのでは?
下手に論文なんか読まないほうがいいですよ(笑)
743 :
吾輩は名無しである :01/08/29 00:53 ID:oOVd4VbE
箱男と言う不条理な存在故に 作品も徹底して理解不能に組み立てられている 最後まで箱の中に入った箱男は誰か分かりそうで決して分からない この路線で行けば楽勝
744 :
名無し@公房研究家 :01/08/29 01:29 ID:eaa8SL0o
745 :
吾輩は名無しである :01/08/29 22:40 ID:47cxO1rA
>>736 です。
なんか、工房(公房ではない)ごときの宿題の相談に
いっぱいレスありがとうございます。
今んとこは私も
>>739 さんとおんなじように思えるんですが、
早いとこ『密会』や『箱男論』も読んでみたいです。脳に隙間が開いてたら(w
いやー、ホント初め読んだときは理解不能でした、全く。
3回ぐらい読んでようやくおおまかな筋は判ってきたけど・・・
あの、露出狂がゆえに結婚できなくなって、箱をかぶった父親と一緒に
切手の絵柄を描いて金持ちになるって章がありますよね?
「Dの場合」は解説で説明がしたったけど、
この章はどんな意図があるんでしょうか、ってスイマセン、教えて君で・・・
>>742 かをるさん そうですよね、うーん・・・難しいとこですな。
>>743 さん 参考にさせて頂きます(w
>>745 >露出狂がゆえに結婚できなくなって、箱をかぶった父親と一緒に
>切手の絵柄を描いて金持ちになるって章がありますよね?
たしか〈ショパン〉の出てくる断章ですよね?
これは私が
>>648 で指摘した、『箱男』以前に書かれた文章が挿入されている
箇所なのです。(前後の脈絡がないと思えるのはおそらくそのせいです)
このスレでも過去に『箱男』をめぐる書き込みが多いですから、
ぜひ見ては如何でしょうか?參考になるかもしれませんよ・・・。
747 :
吾輩は名無しである :01/08/30 01:15 ID:.vMyLKt6
ショパンの断章は郵便が国営になる話ですよね。 国家に登録されたかされないかが本物か贋物かの区別であり、 内実は関係がないという作中の軍医殿と贋医者の関係を示唆したのでは? 断章はそれぞれ箱男のテーマの抽出にも思えます。
748 :
吾輩は名無しである :01/08/30 01:33 ID:iXFSy/P2
>735 文庫本だと『笑う月』に入ってました。
749 :
吾輩は名無しである :01/08/30 11:49 ID:2ck/V7cM
>>746 かをるさん
そうなんですか、(゚д゚)ハー 見てみますね。
>>747 さん
レスありがとうございます、ややこしいなあ(;´Д`)
でも、そういう意図があったとわかって読んでみるとおもしろいですね。
>>749 がんばってください。
ところであなたは高校生??
751 :
吾輩は名無しである :01/08/31 11:24 ID:Mk5aE2Mw
>>750 かをるさん
いえっさ(´∀`)高2です。
期限は守れそーにないけど、頑張ります。
752 :
吾輩は名無しである :01/09/03 18:12 ID:Cpfno5QA
がんばれ
753 :
吾輩は名無しである :01/09/05 00:59 ID:GG1s5lx6
「箱男」読了。 悲しいかな、私のオツムでは途中までしか理解できんかった(;_;) 「Dの場合」も波に掲載されたものなのでしょうか? あまりに唐突な挿話だったので、それまで何とか筋を追ってたのが そこで一気にドロップアウトしてしまった感じだったのです。 けど、いま過去ログをザーッと読んでて何となく分かった気がします。 ところで、この作品読んでて「エヴァンゲリオン」を想起したのって私だけ?
>>751 感想文書けましたか〜?
>>753 >「Dの場合」も波に掲載されたものなのでしょうか?
いまちょっと調べた限りでは書き下ろしのようですよ・・・。
>ところで、この作品読んでて「エヴァンゲリオン」を想起したのって私だけ?
これ、すごく気になります。おもしろい観点ですよ。
どこらへんでそう感じたか、もう少し具体的にお願いします(笑)
755 :
753 :01/09/05 23:42 ID:GG1s5lx6
>>754 >どこらへんでそう感じたか
まず、「エヴァ」では、主人公は他人とふれあうことでお互いに傷つけあうのが怖くって
人間関係を上手く築けない。(ヤマアラシのジレンマってやつです。)
終盤では完全に自分の殻に閉じこもってしまう。
「箱男」にも似たような記述があって、「おや?」と思ったのが一つ。
あともう一つは、以前647さんが書かれてたように、「箱男」って最初は箱の作り方から
時系列に沿って具体的な事象が描かれているのに、
後半はその整合性がどんどん失われていき支離滅裂ともとれる展開を見せる。
そのいわば「物語の崩壊っぷり」に「エヴァ」と共通するものを感じたこと。
以上、私の考察です。
なんだか、期待させておきながら薄っぺらい内容で申し訳ないです…。
>>755 >期待させておきながら薄っぺらい内容で申し訳ないです…。
ハゲ敷く胴囲。
>>755 レスが遅くなってすみません。
>期待させておきながら薄っぺらい内容で申し訳ないです…。
そんなことないですよ。私ももう一度「エヴァ」を見直したくなりました(笑)
文學とそれ以外のメディアをからめて論じることが流行っていますが、
アニメと文學を關聨させて論じることも、可能性は十分あると思いますよ。
758 :
吾輩は名無しである :01/09/10 16:21
>かをるさん おかげさまで無事に提出できました〜。 かをるさん、レスくださったみなさま、ありがとうございました!
>>758 おつかれさま〜。
これで心置きなく別の本が読めますね、『密会』とか・・・。
それとももう安部公房はお腹いっぱいですか?(笑)
>757 フォローありがとうございましたι まだまだ読みの浅い私ですが、もっと深い読み方ができるように頑張ります! 安部公房は、まだまだ初心者で、 今のところ、「砂の女」、「壁」、「箱男」しかまだ読んでません。 次は「箱舟さくら丸」か、「密会」を読んでみようと思います。
761 :
吾輩は名無しである :01/09/18 14:53
>>760 「燃えつきた地図」も読んでみてください。
あと、絶版が多いので今のうちに揃えておいた方がいいかもしれませんね。。。
762 :
吾輩は名無しである :01/09/18 16:04
砂の女を読んだ。 とってもつらそう。 死んでしまった子どもと夫の死体のためだけに あんなところに住んでいられるもんなのか。 納得いかなかった。
764 :
名無したちは故郷をめざす :01/09/18 17:08
>762 最後に主人公が穴の中の生活を選んだことをどう捉えましたか? 私が最も好きな作品は『燃えつきた地図』です。 失踪した男について調べれば調べるほど手掛りは失われていき、 まるで主人公自身が「失踪」したように孤独になっていく。 「知らない追想が、ぼくの胸をしめつける」 あと、『箱男』の「Dの場合」も泣きそうになります。
>>762 君が今生活している場所も実は砂の村落かもしれないよ。
君が気づいていないだけで・・・。
766 :
吾輩は名無しである :01/09/18 22:51
>>762 さん
>死んでしまった子どもと夫の死体のためだけに
>あんなところに住んでいられるもんなのか。
「砂の女」でそんなシチュエーションあったっけ?
説明求む。
767 :
大燃商事販売拡張課長 :01/09/19 00:24
>>766 あれは、女が男を引き留めるための「嘘」だよ。鶏小屋を見に行った時に埋まった
とかなんとかいったんだ。女が。
768 :
吾輩は名無しである :01/09/19 00:24
あれは子供と夫の死体ってのが理由ではなくて ただの無気力、諦観だと思う 安部公房はそんなドラマチックな書き方はしないと思われ
769 :
吾輩は名無しである :01/09/21 13:11
あげます
もうネタぎれだね。 ところで、『安部公房文学研究参考文献目録』すごく役立つね。 よく調べたね、あれ。 俺には真似できないよ。助かりage
全集別巻はまだかいな・・・。
772 :
吾輩は名無しである :01/09/22 23:24
>>772 新潮社は(どこの出版社もそうかと思いますが)その手の質問はNGですよ。
毎月たんねんに「新潮」やら「波」を見てチェックする以外なさそう・・・。
774 :
かをる@半可通 :01/09/28 18:30
新潮文庫版『終りし道の標べに』を手放してしまつて非常に後悔・・・。 どこかで賣つていないか知らん?
ゐないか知らん? では?
>>775 あ、そうかも・・・。
ただいま論文執筆中につき、舊字舊假名が一發變換されてしまう爲、
おかしなところでミスをしますね。
指摘どうもでした。
それにしても、文庫はそうそう手放すものじゃないですね・・・。
こちらこそ、素っ気なくてごめんなさい。 それから、お問い合わせの件(笑)ですが、 講談社文芸文庫版は、もう絶版・・・もとい、品切れなのかな?
あ、あと「安部公房全作品 1」は既に入手済み? いまスーパー源氏で検索したらありましたよ。
>775さん 文藝文庫版も品切れですか!?う〜む・・・。 いや、いちおう「全集」は手元にあるのですが、持ち運びに不便なので文庫版が欲しいのです。 『夢の逃亡』も新潮文庫では絶版なのですが、どうやら「全集」に入っているものと違うようです。 せっかくの全集なのですから、ヴァリアントも收録してもらいたかったです・・・。
780 :
吾輩は名無しである :01/09/30 03:50
かをる@半可通さんは院生ですか? それとも学部生ですか?
782 :
吾輩は名無しである :01/09/30 21:30
安部公房論書いているんですか? Mですか、Dですか? 私も院に行きたいんですが。安部公房やるならどこがいいですか。
783 :
吾輩は名無しである :01/10/01 13:38
>>782 そうですねぇ…
有名どころの先生がいらっしゃるというところでは、
北海道大学・筑波大学・近畿大学という感じなんでしょうが、
実際はどこに行ってもあまり変わらないだろう、とは私の先生のおことば。
全体的に安部公房研究はどこも低調なので、面倒見のよい先生につければ
どの研究室でもいいのではないかと思います。
ただ安部公房研究は、先行文献に恵まれているものはいいですが、
ものによっては荒野を開拓するようなものもありますから、覚悟がいりますね。
具体的にどんな研究がしたいとか、見通しはありますか?
名無しになってしまった(笑)
785 :
吾輩は名無しである :01/10/02 20:28
age
786 :
吾輩は名無しである :01/10/02 23:52
>>783 早稲田にも大学院生でいたね、安部公房してるの。近代文学会の全国大会で
「デンドロカカリヤ」発表してた。でも、「極悪の植物」ってのを何で肯定
したカタチですすめていったのか、よくわからなかったぞ。李氏の論文は、
なんか激しい思いこみが多いと思われ。
787 :
吾輩は名無しである :01/10/04 23:56
荒野を開拓したいです。 「箱男」 さきこされたくない・・・なんてw 文献多いのかな
790 :
吾輩は名無しである :01/10/05 23:45
安部公房ファンの皆様に聞きたいのですが 芸術家として徳田秋声のような作家とくらべて やっぱり上位だと思いますか? 偶々昨日秋声の「チビの魂」という小編を読みまして これこそ「文学芸術」だと思いました。 今まで安部公房のフアンだった私は衝撃を受けた次第です
>>790 自然主義の作家と比較してどう思うか、ということですか?
何々主義とかいう概念で枠組みをするのは、とりあえず 置いといて、単純に読んでみて深い思いにとらわれる ような作品があるのだと秋声を読んで思いました 公房を読むと多くを語りたくなりますが、秋声を読むと 黙り込んでしまいます。ただの私の感傷でしょうか?
793 :
吾輩は名無しである :01/10/06 03:55
>>792 2chなんぞまさに厨房の巣窟だから秋声みたいな
渋い文学はわからないだろ。君がいくつなのかは
知らないが大人になったってことだろう
太宰、三島、漱石、公房なんかガキの読み物だからな
794 :
吾輩は名無しである :01/10/06 04:14
>>793 だったらここに来るなよ、oyajisan
795 :
吾輩は名無しである :01/10/06 15:29
ガキの読み物通過しないと正しい大人になれないよw
796 :
吾輩は名無しである :01/10/07 19:37
どっちもいいでしょ。 結論。
797 :
吾輩は名無しである :01/10/07 22:20
798 :
吾輩は名無しである :01/10/07 22:49
赤い繭。
799 :
吾輩は名無しである :01/10/07 23:01
早稲田での近代文学会の「デンドロカカリヤ」発表者、ここに潜伏してると思われ
>>800 かおる@半可通さんじゃないの? 「デンドロカカリヤ」発表した鳥羽一郎って。
>>801 人違いですよ。そんな大きなところで發表しません(笑)
>>802 どこの院生なの? 地方だけでもおしえれ!
関大院のHPには安部公房研究の院生がいるとかなんとか書いているYO
長編は女性の足の描写がなまめかしい気がする。 なかなかよい。
805 :
吾輩は名無しである :01/10/08 17:06
『榎本武揚』読んだよ〜
806 :
かをる@半可通 :01/10/09 21:34
>>803 関西じゃありませんよ。
>>804 安部公房は「足フェチ」ですよねぇ…。そこも(・∀・)イイ!
ageるよ。
807 :
吾輩は名無しである :01/10/09 22:54
808 :
吾輩は名無しである :01/10/10 12:09
足フェチなのに足の方程式どうのとか言えるとこがすごい・・・?
810 :
吾輩は名無しである :01/10/11 15:04
natukasi~
811 :
吾輩は名無しである :01/10/12 12:19
緑色に注目。「箱男」 緑色の罫の便箋・・・ 緑色のボールペン・・・ あともう1ヵ所・・・ 緑色のワンピースの女の子が走ってきたり。 緑色に体色変わったり・・・ 緑色の人魚。 「緑色のストッキング」。
812 :
吾輩は名無しである :01/10/12 12:27
コウボウ、カオイカクサイデース
813 :
吾輩は名無しである :01/10/13 15:42
ドナルド・キーンの解説が好きじゃない。 うすっぺらで・・・
>>813 友人ですから、テクストをあまり客観的に見られないんでしょうね。
主観的だからうすっぺらというもんでもないだろう。
816 :
吾輩は名無しである :01/10/15 13:55
言葉や事象の表面しか見ていない。 安部公房の作品は詩の領域にあるのに。 ・・というのは、あまりにも真実を語りすぎるという意味で、 賞賛の意味で言うのだけど。 現代詩を読むセンスを持たない人が読んでも読んでないと同じ。 解説してもうすっぺらにしかならない。
817 :
吾輩は名無しである :01/10/15 20:41
age
>>816 >安部公房の作品は詩の領域にあるのに。
>・・というのは、あまりにも真実を語りすぎるという意味で、
>賞賛の意味で言うのだけど。
う〜ん、詳しく聞きたいなぁ、このへん。
819 :
吾輩は名無しである :01/10/15 20:54
今ヨドバシ(もうすぐ閉まる)だから家帰って明日ね〜。 今パソコン使えないの。 それから箱男が頭にあったから断定口調になった。 当てはまらないと思うのは、ぱぱっと、 第四間氷期、飢えた皮膚、牧草、など・・・あの、当てはまると思うのは、 「難解」と言われているのかなーというやつですね。
820 :
吾輩は名無しである :01/10/15 20:55
えらく気弱な人が来たなあ・・・
821 :
吾輩は名無しである :01/10/16 07:51
「砂の女」読了。初めて安部の作品を読んだけどスゲエ面白かった。 文体がいいなぁ。読んでてこっちも砂まみれになるくらいリアルだったよ。 でもドナルド・キーンの解説最悪。作品を理解してないだけじゃなくて、 解説そのものが下手。やたらめったら引用して読みにくいことこの上ない。 ちょっと頭がおかしいんじゃないだろうか?それともドナルドの頭を おかしくするほど安部の作品が凄いということか。次は「箱男」を読めばいいの?
822 :
吾輩は名無しである :01/10/16 15:37
箱男 密会 燃え尽きた地図 方舟さくら丸 長編ではここら辺でしょうか。上に行くほど、なんつうか、難解になります。 あとはカンガルーノート。夢(夜見る)を小説の形にしたと言われるだけあって 難解というか、支離滅裂というか。読みやすいことは読みやすい。個人的には好き。
823 :
吾輩は名無しである :01/10/16 16:25
「箱男」は作者自身が途中で作品放棄したような展開だよなあ。 自分自身でもどう収拾つけていいのかわからない具合に。 いろんな意味で偉大なる失敗作っていうのは言い過ぎかなあ。 ドナルド・キーンはその薄ぺっらな感じがいいな。 それによって小難しく作者を遠回しに誉める解説より その作者や作品自体の圧倒的な存在感をさらに増すというか。
>>821 『砂の女』のようなテクストがお気に入りなら、70年代以前のもののほうが
いいかもしれないですよ。
『第四間氷期』・『石の眼』(文庫は絶版…)などのほうがおすすめかも。
825 :
吾輩は名無しである :01/10/17 17:14
前にのっけてくれるといいのにさ、解説。 作品読んで、頭ぐらぐらになってる後に(きもちいい) どうしようもないの読むと損した気分になる。 あ、でもどうせ読むっていったら後だからかわんないか。
どうも「箱男」は初心者には難しいらしいのでもうちょっと後で読みます。 次は「方舟さくら丸」「第4間氷期」あたりにでも行ってみようかな。 「石の眼」絶版って新潮文庫ですか?新潮は絶版多いなぁ。 せめて岩波みたいにたまに重版をかけて欲しい。もしくは電子テキスト化 するとか。とりあえず今はベルクソンの「創造的進化」を読んでるので 安部を読むのはもう少し後になりそうです。
827 :
吾輩は名無しである :01/10/18 18:37
石の眼読み終えたばっかり。 つまんなかったよ。
828 :
吾輩は名無しである :01/10/19 13:20
「石の眼」は賛否分かれるところです。
>>828 ひとに薦めておきながら、私もあまり好きじゃありません(笑)
830 :
吾輩は名無しである :01/10/20 15:35
そうなんだー・・・ じゃ気にしないで次行こう・・・
花田清輝、アバンギャルド関係は一通り見たと思ってたけど見落とし発見。 『花田清輝評論集』岩波文庫を読んでたら砂と仮面の両方について評論を 書いていたのですけれど、安部が影響されたの?逆?識者教えて。
>>831 安部公房が花田清輝の影響を受けていたのはわりと有名です。
>かおるさん 影響を受けていたのは卒論を書いたときに調べていたんですけど、この評論と 安部の関係について言及していた論文は見なかったので、どうなのかと。
>>833 それは「花田清輝」サイドから調査をされたのでは?
70年代に發表された「砂の女」論・「他人の顔」論をみると、
花田→安部という影響関係を指摘した文献がけっこうありますよ。
ああ文章がまとまってない自分。 >かをるさん 安部側から調べて花田の影響を受けていることは知っていたけれど花田の評論は 知らなかったので興味深かったのです。安部主体で調べたので作品論は精密に読んで ないのです。不勉強。
>>835 そうなんですか。失禮しました。
じゃあ卒論は安部公房だったのですね?
837 :
吾輩は名無しである :01/10/23 19:44
さがりすぎなのでage
838 :
吾輩は名無しである :01/10/24 21:22
「人間そっくり」が、面白かった。 火星人をミスターオクレのイメージで読んでみたからかな。 閉じた世界が最高。久々に凄いと思った。
>かをるさん 安部で卒論でした。 >838 「闖入者」はどうですか。
840 :
かをる@半可通 :01/10/26 00:51
>>839 ちなみにどんなテクストを扱われたのですか?
さしつかえなければ教えて下さい。
>かをるさん 論題は「笑う月」論で、安部が夢を扱った文が多いことに着目して安部の創作の 原点はなんだろうかという作家論です。「笑う月」のテクストは引用しただけみた いな、論題とは違ったものが出来上がりました。
『安部公房全集』の別巻書誌はやくだして欲しい…… みんな、安部公房の参考文献はどうやって集めてるんですか? 谷真介の?
843 :
吾輩は名無しである :01/10/30 15:53
国文学年間
845 :
吾輩は名無しである :01/11/01 15:12
あげてみる。 安部公房レトリック辞典 というの立ち読みしました。 なんか。この人(「レトリック辞典を」書いた人)とつぼ違う。
846 :
吾輩は名無しである :01/11/01 16:42
「榎本武揚」の内容にに大ショック 凄いなぁと思った ただ案外マイナーな作品のようで
848 :
吾輩は名無しである :01/11/01 18:39
横レスですが ミスターオクレって誰なんですか??
849 :
吾輩は名無しである :01/11/01 18:48
>榎本武揚 戯曲ですか?中公文庫のやつですか?
>>807 (亀レススマソ)
・・・そそそ、そんな畏れ多い!(笑)
>>841 『笑う月』ですか、いいとこをやりましたねぇ。
安部公房テクストのネタ満載ですからね、アレ。
851 :
吾輩は名無しである :01/11/02 16:29
なます。
852 :
吾輩は名無しである :01/11/03 11:51
突然低級な話で済まんのだけど。 『カンガルー・ノート』の中盤に出てくる採血マニアの看護婦の家。 そこに貼ってある『尊厳死協会』に書いてあった電話番号、試しに かけてみたら、本当に尊厳死協会に繋がってビクーリした。つい昨日の 話。 最近安部公房の話を彼女とするんだけど、一昨日、彼女はついに 安部先生にストークされる夢を見たそうな。……関係ないですね すまそ。
853 :
吾輩は名無しである :01/11/03 16:22
!!! やるじゃん安部公房。
>>852 ・・・うむむ、虚構に現実が挿入されていたということですか。
ほかの作家はこんなことしませんよね?(当然か?)
頭からフィクションだと思って読んでいたので、電話をかけてみるなんて
思いもよらなかった。やられた!(笑)
855 :
吾輩は名無しである :01/11/03 20:12
856 :
吾輩は名無しである :01/11/04 02:07
安部公房の評論てどんなのがありますか?
>>856 安部公房の書いた評論?安部公房を書いた評論?
858 :
吾輩は名無しである :01/11/04 02:14
前者です。
>>858 文庫になっているのはこんな感じです…。
『内なる辺境』・『反劇的人間』(中公文庫)
『死に急ぐ鯨たち』(新潮文庫・絶版)
『砂漠の思想』(講談社文藝文庫)
860 :
吾輩は名無しである :01/11/04 02:37
このなかで一押しは何ですか?
861 :
吾輩は名無しである :01/11/04 02:48
追加。 全集も含めて。 質問ばかりで申し訳ない。
>>860 このスレに書かれていること、すべて読んでから何か言えば
>>859 『反劇的人間』(中公文庫)というのも最近書棚で見ないな〜
『死に急ぐ鯨たち』(新潮文庫)は古本屋でゲット。めずらしい(?)
対談などが載っていて分かりやすく、面白かった。
863 :
吾輩は名無しである :01/11/04 03:38
「第四間氷期」、100円でゲット!
864 :
吾輩は名無しである :01/11/04 05:13
「殺人は罪ではない」 というのを昔読んで 胸躍らせた厨房の頃の俺
865 :
かをる@半可通 :01/11/04 14:38
>>861 文庫化されていないものは、
『文学的映画論』(中央公論社)
『東欧を行く』(講談社)
『猛獣の心に計算器の手を』(平凡社)
『裁かれる記録』(講談社)
『発想の周辺』(新潮社)
『安部公房の劇場』(創林社)
『都市への回路』(中央公論社)
こんな感じですか?(抜けていたら誰か補足して…)
個人的に好きなのは『都市への回路』『死に急ぐ鯨たち』です。
>>862 最近絶版が激しいですからね。見つけたら即ゲットです。(笑)
中央公論社のものもひょっとしたら絶版なのかも…。
866 :
吾輩は名無しである :01/11/04 15:46
えーん もう一年毎日6軒古本屋回ってるのに「死に急ぐ鯨たち」が手に入らないの。 文庫でも古かったりすると中身変わってたりするんですよね? そこらへんの情報が知りたいです。
>>866 売れてなさそーな本屋さんってありますよね?
そういうとこってけっこう絶版本の穴場ですよ。
私も『緑色のストッキング・未必の故意』 は、そういう新刊本屋で発見し
定価で買いました。
古本屋だと定価+αですから、いい買い物でしたね。
868 :
吾輩は名無しである :01/11/05 04:44
>>865 かをる、さん
どうも、です。
早速、小説を読み始めました。
20ページ程読んだ感じでは、けっこう面白そうですね。
デフレの状況で、古本の値段にも少なからず影響があるようですね。
最近は、本当に必要な本しか買わなくなりました。
でも、価値のある本の値段はなかなか下がらない。
いい時代ともいえるかもしれない、悪い時代ともいえるかも。
869 :
吾輩は名無しである :01/11/05 20:19
『安部公房の劇場』は評論ではないですよね?かをるさん? そうだと言ってぇぇぇぇぇ。
>>869 あぁ、ちょっとまぎらわしいですね…。
安部公房スタジオ編(?)『安部公房の劇場』(創林社)
ナンシー・K・シールズ著『安部公房の劇場』(新潮社)
同じタイトルで二冊あったのを失念していました。
前者は安部公房が書いた演劇関係の評論を集めたもの。
後者は安部公房スタジオのルポルタージュですね。
871 :
吾輩は名無しである :01/11/05 22:24
>>870 かおるさん、『安部公房の劇場 七年のあゆみ』は「評論集」ではないと思われ。
>>871 あれ?勘違いかな。
「周辺飛行」が收録されてませんでしたっけ?
873 :
吾輩は名無しである :01/11/06 23:22
>>872 あれは、劇評集であり、写真集でもあり……「周辺飛行」はエッセイでは?
あの本、6月発行と7月発行があるね。6月のほうが古本では高い。
>>873 そうでした。
「周辺飛行」とか「演劇ノート」・劇評・写真などを集めたものでした。
正確には安部公房の著書とも言い難い書物ですね。
「周辺飛行」ってエッセイなんでしょうが、幻想的な小品のようなものや
演劇論・演技論みたいなものまであって、ひとくちにエッセイというふうに
くくれない位置にありますよね。
875 :
吾輩は名無しである :01/11/07 00:17
>>874 『箱男』や『密会』の種もあったしね。
私が持っているのは7月刊。結構サイン本持っている。『終りし道の標べに』
のサイン本は高かった。安部公房自身言っていたが、あのカバーは、
ひどいデザインですね。
876 :
吾輩は名無しである :01/11/07 17:31
!! 6月のほうこの間100円で買った! 高いってどれぐらいなんですか? いや、売ろうってのじゃないんですが・・
877 :
吾輩は名無しである :01/11/07 22:50
文庫カヴァーの奥さんの絵は、 テクストの雰囲気を伝えていてなかなかいいですね。
879 :
吾輩は名無しである :01/11/08 00:55
>>878 しかし、途中から真知さんは関わっていない。
家庭内事情?? 例の?
880 :
吾輩は名無しである :01/11/08 15:35
2000円か・・・ なんか得した気分だ。
881 :
吾輩は名無しである :01/11/09 05:14
「人間そっくり」とか「無関係な死」とか好きだ。 理屈っぽくてしつこいユーモアがたまらないよ。
882 :
吾輩は名無しである :01/11/09 05:30
箱男は中途半端でダメだ。
883 :
吾輩は名無しである :01/11/10 15:58
>箱男 なぜ?完璧な作品だと思うが・・・
884 :
ツール・ド・名無し :01/11/11 01:36
自転車板しか、常駐してなくて文学板はじめてきたら、 安部公房スレなんかあるでやんの。 なつかしいですねー。 学生時代は、文庫本買いあさって読みまくってました。 「人間そっくり」とか「第4間氷期」なんか好きでした。 ユープケッチャって「箱舟さくら丸」に出てきたと思うけれど ほかに短編で書いてましたよね?なんでしたっけ? あのいもしない虫に対する気の利いた描写がすきで 飼いたくなったものです。
886 :
吾輩は名無しである :01/11/11 02:25
阿部公房はよく「世界的」な作家といわれるが、実際どうなの?
887 :
吾輩は名無しである :01/11/12 13:25
>>866 小説以外が評価されてるらしいが。
839<< 「闖入者」をやっと見つけました。(昭和47年発行の「安部公房全作品2」) 昨日読んだのですが、とっても後味が悪かったです。何と無く階級社会を連想したのですが、839さんはどうですか? 848<< ミスターオクレは、極たまにテレビに出て来るお笑い芸人です。ひょろひょろの哀愁漂うメガネの人です。私も良く知らないので、火星人との関連付けは私の完全なイメージです。あまり気にしないで下さい。 安部公房の作品て、賢いのに気の弱い男の人が主人公の場合が多いですよね。
889 :
吾輩は名無しである :01/11/13 21:00
>888 「燃えつきた地図」の自殺する男とか・・・ 気が弱いのか厚顔なのか。 ミスターオクレ そうだったのか。
890 :
協力しよう! :01/11/13 21:21
891 :
吾輩は名無しである :01/11/14 00:05
安部公房の対談集があると聞いたのですが、 どんなタイトルの本で、どんな内容なのか 教えていただけますか?
あ、「死に急ぐ鯨たち」ではなくて、 大江健三郎とかと対談したものらしいんですが・・・ よろしくお願いします。
893 :
かをる@半可通 :01/11/14 07:07
>>891 対談集というと、
『反劇的人間』(中央公論社)・『発想の周辺』(新潮社)
このへんしか頭に浮かびませんが、その中に大江との対談あったかな?
前者はドナルド・キーンとのものですし・・・。
誰かご存知のかた、教えて下さい。
894 :
吾輩は名無しである :01/11/15 17:42
age
自己レスです。 私が探していた本は「発想の周辺」でした(かをるさんありがとうございます!)。 石川淳、三島由紀夫、大江健三郎、岡本太郎、針生一郎、芥川比呂志、石原慎太郎などなど 17名の今では考えられない豪華な対談だそうです。 読みたい読みたい読みた〜い!!
896 :
かをる@半可通 :01/11/16 20:32
>>895 大江健三郎との対談は「短篇小説の可能性」というやつですね。
「全集」だと19巻に入っているようです。
『都市への回路』や『発想の周辺』は文庫化しないんですかねぇ。
最近は小説や戯曲も絶版になるので無理かしらん。
>>かをるさん >大江健三郎との対談は「短篇小説の可能性」というやつですね。 >「全集」だと19巻に入っているようです。 どうもありがとうございます! 実は安部公房全集はうちの市立図書館にあるんです。 さっそく明日、借りに行ってきまーす!(^-^)
898 :
かをる@半可通 :01/11/16 22:36
>>897 ウソを教えては申し訳ないので、いま手元の「全集」を確認してきました。
まちがいなく19巻に入っていますね。
ちなみに24巻の[作品ノート]を参照すれば、『発想の周辺』を自分で再構成できます。
うちの近所の図書館にも「全集」が入っていますが、書架の関係か常時書庫入りです。
場所を取るからしかたないんですね。
899 :
吾輩は名無しである :01/11/16 23:04
ウエー 新どれい狩り って買い?
900 :
吾輩は名無しである :01/11/16 23:07
900ゲットオォォォォ!!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ (´´ ∧∧ ) (´⌒(´ ⊂(゜Д゜⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡  ̄ ̄ (´⌒(´⌒;; ズザーーーーーッ
>>899 文庫ですか?それなら即ゲットものですよ。
902 :
吾輩は名無しである :01/11/16 23:11
えっ、 そんなにレアになっちゃったの? そんなの、ザクザクあったのに・・・・・・(私の青春時代)。
>>902 たぶん『緑色のストッキング・未必の故意』は、初版で絶版なんじゃないかと…。
私の持っているもの・図書館にあるものしか見たことがないので何とも言えませんが。
『友達・棒になった男』もあまり刷られていませんね。
戯曲もすごく刺激的なんですけど…。
>>888 「闖入者」は簡単に言えば民主主義への疑いとかですか。
>かおるさん
『緑色のストッキング・未必の故意』は最近本屋で見なくなりましたね。
大学図書館行かないと全集読めない。うむぅ。
905 :
かをる@半可通 :01/11/17 14:29
>>904 >『緑色のストッキング・未必の故意』は最近本屋で見なくなりましたね。
そうですねぇ、上のほうで私が絶版になった文庫本をまとめたことがありましたが、
評論・戯曲はともかく小説まで店頭から消えていますよ。
『幽霊はここにいる』まで絶版とは本当にびっくりです。
ところでこのスレも900を越えましたね。そろそろ次スレに移行かな?
そうしましょう。 ズザザ猫の出現で、まともなカキコが続かなくなりそうですから。
907 :
吾輩は名無しである :01/11/17 16:40
『幽霊はここにいる』て戯曲じゃろ。
908 :
バビロニアのズザザ猫 :01/11/17 16:52
>>906 失礼だな君ぃ!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
ポ ∧∧ ポ
ン (゜Д゜) ,) .ン
(´;) U,U )〜 (;;).
(´)〜(⌒;;UU (´ )...〜⌒(`)
次スレのタイトルはシンプルに「☆安部公房について 2☆」とかにして。
911 :
吾輩は名無しである :01/11/17 20:48
次スレのタイトルは「安部公房 燃え尽きた1」に。
石の眼って本 兄ちゃんがもってたな、文庫で。
耳の値段 人肉食用反対陳情団と3人の紳士たち 盲腸 新潮文庫r62号に入ってる短編が面白かった。 長編が上手じゃないっていう意見があったけど、そんな感じもするね。 安部の小説で度々出てくる、唾でしめして という言い回し。いつも笑っちゃうんだけど・・・・ 本人が気に入っているのかな。 4、5回は見たな。
914 :
吾輩は名無しである :01/11/21 00:33
カンガルーノートだったかで出てくるんで ピンクフロイドは好きみたいだけど、 他にロックで何が好きだったのかな先生。 ビートルズは嫌いだろうなぁ恐らく。 で、そういやキュアのロバスミは安部ファンらしい。
915 :
吾輩は名無しである :01/11/21 00:40
いや、ビートルズに関しては 「サージェント・ペパーズ・・・・・」で言及がある。 手放しの賛辞ではないけど。 「本当の異端は道化の顔をしてやってくる」という 安部を語る上で外せない論旨につながるのだが・・・・・・・。
このスレひととおり目を通してみたが文学板意外にレベルが低くて安心した。 2chの専門板は思いのほかに現在の日本の学問のレベルを示しているもんだが、 哲学専攻で方法として文学を取ろうとしてる私よりも安部公房の読みが浅いの で何とかなるかもしれない、と思わされました。 皆さんありがとう。
>>916 じゃ、次スレはあなたがしきってください。
918 :
吾輩は名無しである :01/11/21 01:07
>>916 具体的記述を避けて
なんか逃げてないか?
別に、いいけど・・・・。
919 :
吾輩は名無しである :01/11/21 01:11
ところで1はまだ見てるの?
920 :
吾輩は名無しである :01/11/22 20:01
誰か第二スレ立てろや  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ポ ∧∧ ポ ン (゜Д゜) ,) .ン (´;) U,U )〜 (;;). (´)〜(⌒;;UU (´ )...〜⌒(`)
921 :
吾輩は名無しである :01/11/24 16:50
探し出すの苦労するからあげ。
こーぼーも筆の誤り なんていうやつは、ゆるさないわよage
923 :
吾輩は名無しである :01/11/25 00:09
公房は筆に過ち  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ポ ∧∧ ポ ン (゜Д゜) ,) .ン (´;) U,U )〜 (;;). (´)〜(⌒;;UU (´ )...〜⌒(`) 筆=チ○ポのこと♪
924 :
吾輩は名無しである :01/11/27 17:47
「明日のない希望よりも、むしろ絶望の明日を」 という言葉は、どの文章にあるのですか?
>>916 恐らくあなたにとって大事なのは安部公房ではなく
あなたの研究なのでしょうね。
方法としての文学。手段としての安部公房。
926 :
吾輩は名無しである :01/12/01 21:39
誰もレス数1000まで辿りつこうと思わないの? 安部への思いはそんなものなの?ふ〜ん…
927 :
吾輩は名無しである :01/12/03 16:01
もうすぐ受験だからドロップアウトです。 思いならレス1000ならず2000ぐらいあるのよう
928 :
吾輩は名無しである :01/12/03 20:31
924です。 どなたもお分かりになりませんか? 気になってしょうがないのですが・・・
すみません、わかんないっす;
930 :
吾輩は名無しである :01/12/10 22:32
沈没阻止
人間そっくりだけ読んだことある。
932 :
吾輩は名無しである :01/12/13 23:38
カンガルーノート、不気味すぎて1回目読んだときは途中で怖くなり、 すごく神経をひっかかれたような気持ちになりました。 その後おちついてから読み直せましたけど。 私は箱男好きです。箱をついかぶりたくなる男と、当時いろんな軋轢から現実逃避 したかった自分の視点と重なってしまい、、、。 ところでレトリック大辞典を差gしていますがなかなか無いものですね。 お読みになった方いますか?(もし前レスにあったらごめんなさい。読み直してみます)
933 :
吾輩は名無しである :01/12/14 16:33
>>932 個人的意見なんだが……。
安部公房のレトリックは谷真介のように五十音順に抜き出してみても面白くない。
小説読んでそのレトリックは生きてくる。
934 :
吾輩は名無しである :01/12/19 01:11
最近「さくら丸」を読み返してるんですが、 映画化したら配役誰がイイかなぁとかミーハーっぽく 考えたりしてます。 モグラは伊集院?とか、、、。
935 :
吾輩は名無しである :01/12/19 01:53
>>934 もぐらは引き籠もり。
「まさしく2ちゃんねらー」みたいな奴があう。
伊集院は明るすぎ。
昆虫屋には榎本明はどう?
女は藤原紀香かな?
936 :
吾輩は名無しである :01/12/19 02:02
もぐらは福田和也もしくは荒マタ。 昆虫屋はくっさいところかつ安部に敬意を表して若いころの仲代達也。 女はちょっとKっぽいから井川遥がいいな。いや、仲代なら若尾彩子か。
937 :
吾輩は名無しである :01/12/19 05:36
「さくら丸」の立体地図ってあるじゃん。 漏れ何回やっても浮かび上がってみえない。 ところで、昆虫屋は役所コウジ(名前の漢字忘れた)なんてどうよ? もぐらはむつかしいね。デブでいい役者さんって思いつかない。
938 :
吾輩は名無しである :01/12/19 09:14
俺は小さい頃から、規則的な模様を眺めてると浮かび上がってみえた。 あと、俺は『密会』以後の作品は全然ダメだと思うけどね。『箱男』がギリ。
安部さんのサインって何か意味ありげですね。
940 :
吾輩は名無しである :01/12/19 16:50
モグラは田口浩正でどうか。 あの人なら暗い役もできる。
941 :
吾輩は名無しである :01/12/19 20:07
安部公房作品は大昔出た新潮社の全集(箱が水色のやつ)、単行本、文庫本などでほぼ全部読みました。 俺が思ったのは 個人を取り巻くさまざまな環境を描くことで逆に個人の存在を希薄にしていって 「それでもあなたはあなたとして存在できるのでしょうか?」って問いかけてるのではないかということでした。 だから名前や顔を無くしてみたり箱の中に押し込めたり・・・。 「砂の女」なんて見方を変えれば砂の方が存在感ありますからね。 つまり自分を取り囲む世界があるから自分が存在できるんだと。 んじゃその世界がなくなったら個人の存在はどれだけ意味があるのか? 個人が先か社会が先か・・・・。 たしか安部公房って戦時中に満州にいて終戦で日本に戻ってきた。 「そのときにそれまでの社会的価値観をすべて破壊されて呆然とした」 ってインタビューを読んだことがあります。 社会主義に傾倒したのも社会と個人のかかわりっていう問題意識(?)をもってたからじゃないかなぁ。 んでもってそれを文学で表現するためにあらゆる方法を試したのではないでしょうか。 ワープロを使い始めるのも早かったし。 文学の構造改革ですな。w 以上、皆さんの書き込みを全部読みきれてないのでマトハズレだったらごめんなさい。 10数年前に卒論用に集めた安部公房関連の資料&評論本が実家に残ってるはず。 今度探して見ます。
942 :
吾輩は名無しである :01/12/19 20:21
あぁ、そういわれてみれば浦島太郎っぽい感じもしますね。 「砂の女」って、描いてる事は非日常なんだけど、日常の中で「砂の女」的な 捕らわれ感を意識する事は多々ありますよね。
943 :
吾輩は名無しである :01/12/19 20:24
多摩市に住んでた時、安部公房が亡くなった病院の 精神科に通ってましたワラ
安部公房もこれからの研究が愉しみですね。
945 :
吾輩は名無しである :01/12/19 22:58
んなこたあないっていう非現実的なことを書いているようで 普遍的な事実を書いてるんでしょうね。 単なるへんちくりんな話なら誰もよまないがな。 >個人の存在はどれだけ意味があるのか? アイデンティティーってどうよ?って問いかけはかなりの 作品に入ってるように思われ。 「他人の顔」って個人的に結構好きだがあまりこの作品の名前 があがることないね。
946 :
吾輩は名無しである :01/12/19 23:08
>>945 「他人の顔」、映画はよかったけど、小説はあんまり
覚えてないなあ。市原悦子が怖かったYO! 武満徹も。
947 :
吾輩は名無しである :01/12/19 23:40
>>946 入江美樹はめちゃ美人だった。
……で、小澤征爾が入江美樹と結婚って記事を新聞の縮刷で読んだが(以前)、
どうなの?
948 :
吾輩は名無しである :01/12/25 09:25
>んなこたあないっていう非現実的なことを書いているようで >普遍的な事実を書いてるんでしょうね。 そうなんでしょうね・・・ 安部公房の場合、「観念的」はけなし言葉にならない。 「実際」を気にかけながら作られた作品が感じさせるよりずっと真実味感じさせると思う。 起き抜けで日本語変だ。メリークリスマス。
949 :
吾輩は名無しである :01/12/28 22:01
前にも一度質問させていただいたのですが 「明日のない希望よりも、むしろ絶望の明日を」 という言葉は、どの文献にあるのでしょうか? どうか教えてください。 結構有名な言葉ですよね。
950 :
吾輩は名無しである :01/12/29 00:28
>>949 「第四間氷期」のような気がするけど、現在手元に文献がないから確認不可能。
(;´Д`)
951 :
taka ◆WJp3Uzus :01/12/29 02:07
「第四間〜」持ってますけど、途中までしか読んでないので、 わかったらまた書きますね。
952 :
吾輩は名無しである :01/12/29 03:49
>>950-951 どうもありがとう御座います。
とりあえず載っているかは別にして、
次は「第四間氷期」よんでみます。
安部作品の中では評価が低いほうみたいにいわれてますけどどうなんでしょうか?
引き続き情報も希望します。
953 :
吾輩は名無しである :01/12/29 03:56
評価低い? 本当? 私はベスト5には必ず入れたい作品だなー。 さっきからそのフレーズないかなー、と思っていろいろ探してるけど見つかりません。 なんでしょうね。 でも「第四間氷期」のテーマって、その言葉そのものだと思う。 だから読んでみて損はないですよ。
次スレのタイトルは如何せん?
955 :
吾輩は名無しである :01/12/30 16:54
「飛ぶ男」だったけかな? 未完で終わってるが発行されている作品があるがどうよ? 買っていいか?
956 :
吾輩は名無しである :01/12/30 17:51
>>954 ふつうに「安部公房2」とかでよいのでは?
でももっと”それっぽい”ほうがいいかな・・・。
ちょっと凝ってみる?安部好きの英知を・・・ ・・・と考えすぎると良くないので(^^; うーんと・・・・コスモポリタン安部part2・・・いまいちだね(汗)
>>952 どの文献かは分かりませんが、「われらの文学」という講談社から
出ていた(昭和40年くらいに)という文学全集の『安部公房』の巻に
筆者直筆で書かれた「明日のない〜云々」が載っております。ご参考までに。
ブクオフとかなら100円で売ってます。というか別に買う必要はないんだけどね。
さくら丸に乗ってどこまでも〜安部スレ2〜
安部公房と飢餓同盟志願者スレその2 なんてなー
いっそ デンドロpart2 とか。
963 :
吾輩は名無しである :02/01/01 16:24
964 :
吾輩は名無しである :02/01/01 16:50
安部公房part2 <<白いノート>>
965 :
吾輩は名無しである :02/01/01 16:50
>>963 なにこれ?箱男オフ?
なんか面白そうだが。。。行く気にはならないね。。。
>>963 ワラタ!空気銃で撃たれちゃうかも(笑)。
967 :
吾輩は名無しである :02/01/02 00:42
仁木順平スレッドってのは? 根室洋スレでもいいし。
969 :
吾輩は名無しである :02/01/14 22:59
山口果林って腹上死以外にどんな逸話あるのかな?
970 :
吾輩は名無しである :02/02/02 16:49
砂の女の映画を観て結構良かったので上げてみる。 岸田今日子って昔からオカルト系だったんだね。怪優? 「この子の七つのお祝に」も彼女だっけ?
971 :
吾輩は名無しである :02/02/02 18:07
「傷だらけの天使」の頃には既に妖怪じみていた記憶が…<今日子 「砂の女」はいつ頃?
「砂の女」は1964年だって。 余裕でうまれる前だった。(汗 てか幼少期あたりに映画を観てトラウマになっていたんだよね〜。 んで「ああ、これだこれだ」って感じで。 あのころはただ「砂の底の家で抜けだせないこわーい感じ」ぐらいの意味しか なかったけど、今だと、管理社会とか都会の虚ろさとか、 日本のダークサイド(エロス?)みたいなところ などいろいろ楽しめました。
973 :
吾輩は名無しである :02/02/15 19:44
剣豪(キンノスケかクラノスケとかいった名前)が百姓をやっている話で、 剣豪に弟子入りを願い出た青年が、剣豪を見つけられない話って、 安部公房でしたっけ? 教えて下さい。
974 :
吾輩は名無しである :02/02/16 14:42
知らな〜い・・・
移行
sage
2年前のスレッドがまだ残ってるなんて・・・
980 :
吾輩は名無しである :02/06/24 00:29
PART2、Dat落ちかよ。 『燃え尽きた地図』最高ってやついないか? 描かれてる都市、ヒロイン、脇役、全て完璧だと思う。 他のに比べ、屈折は少なく地味めだが、素直に読める傑作。
>>980 パート2、無事ですよ。
しかし全体的にスレが下がるのが早くなったなぁ。