1 :
海が真夜中にやってくる:
誰かエリクソン読んでませんか?ピンチョンよりよっぽど凄いと思うんですが。
なんかピンチョンとか参照系の作家面白くないっていうことは頭が悪いって
自称してることと同じになるので、みんな意地はってピンチョン面白いって言ってる
部分ありますよね?
2 :
名無しさん:2000/05/13(土) 06:29
ここで名前見ないな、と思ってたんだけど。エリクソン。
昔図書館でルビコン・ビーチと黒い時計の旅を読んで
英語読めもしないのに洋書屋でリープイヤー買い込んだし。
半分くらいまで読んで根気つきそーになってたあたりでが訳出た。
何十回となく読み返して今だに背筋ぞくぞくだし。
「警部補、警部補?」
アムネジアスコープとかまだ出ないのかな。訳。
3 :
名無しさん:2000/05/13(土) 08:28
「エックスのアーチ」しか読んだことないけど…
こういう作家が生まれる、あるいは読まれる土壌のあるアメリカという国は
すごいと思いました。
4 :
ixion:2000/05/13(土) 11:40
ピンチョンって、結局「情報の集約」のすごさだった、『のろまな子』
の序文読むと分かるけど。科学の集積的思考を逆手に取ってる。
その点、エリクソンは文章のうねりを感じさせてくれて、文学に
命張ろうとしてるのが感じられる。つーか、ホントに夢みたいな
文って素人にゃ絶対書けなくて、いつも夢の安売り見切り品か
フロイトかぶれの過剰なイマージュばっかなんだけど、この作家
のは違う。
情報を文でひっくり返そうとするのがピンチョン、初期デリーロ、
パワーズ(もはじめだけかな…)、ギャディスとかだとすれば、
文自体に潜りこんでいくのがバース、エリクソン、ヴォルマン、
ミルハウザー(もそうかな…)って気がする。
ところで、やっと読み始めたヴォルマンも、恐ろしい奴だと気付いた。
突っ走り過ぎだけど。
5 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/13(土) 16:03
yahooで似たようなこと書いてもぜんぜん返事なかったのに、ここって
凄いですね。ちょっとやばい人が集まってきてるんですね。あとガルシア=
マルケス、ホセ・ドノソ、レイナルド・アレナスとかってどうですか?この人達も
ちょっとやばい人(もちろんいい意味で)ですよね?アレナスのめくるめく世界
なんて、一人称で主人公が語ってたこと、三人称で否定したりしてるし。やっぱり
これからの小説って章が変わるごとに人称変えていかないとだめですよね?一本調子
にならないし、ベースがなくなって不安定になっていいと思うんですが。
6 :
名無しさん:2000/05/13(土) 18:55
「何もかもを犠牲にして何の意味もない栄光」
ってこの人の言葉だっけ?
7 :
名無しさん:2000/05/13(土) 19:29
エリクソンは全部好きです。こういう人が露出増えてくるとうれしい。あと5番の方が挙げていたホセ・ドノソ、図書館で「夜のみだらな鳥」借りた事があって、すごく良かったんだけど、又行ったらもう無かった。絶版ってよく誰かが持ってってしまうけど、あれもう読めないのかなーたとえ一冊だけでも傑作出したら訳本絶版にしないで欲しい。意外なのが無くなってるんだよねー
8 :
ixion:2000/05/13(土) 20:18
記憶とは、さまよう盲人の夢に過ぎないのだろうか?―エリクソン
《記憶》とまともに向き合う作家って、すごいと思う。ドノソは
未読なんだけど、マルケスとかボルヘスとかもそうだし、遡ると
フォークナーもそうだね(エリクソンとよく較べられたっけ…)。
あと、ただわけもないざわめき、のような文章が押し寄せてくる
経験ってのも面白い。ムージル「黒つぐみ」とかも何かエリクソン
を思い出させる、と言うか、エリクソンからたまたまムージルを
辿っただけか…。読むものを「辿らせる」のも良い作品の印かな。
人称を変える語りもそうだけど、窃視のように安定した場所から
対象を見ること(語りの特権性)が疑われると、面白くなる。
南米ならアレナスとかコルタサル(「山椒魚」って短編が良い!)
なんか、こーいうことを実践してるかな、と思いました。
9 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/14(日) 08:21
ixionさん、ドノソいいよ。絶対読んだ方がいいと思う。ぼくも上にも挙げられ
ていた「夜のみだらな鳥」しかよんでないけど。悪夢ですよ、この小説は。ドノソが
病気の時ヒロポンうちながら書いたらしいです(ラテンアメリカの作家特有のジョー
クかもしれないですが)。読んでると、位置(いろんな意味の)がわからなくなって
くる小説です
10 :
ixion:2000/05/14(日) 23:45
『三つのブルジョワ物語』は手元にあるんだけど…読みますね
<『夜のみだらな鳥』>海…さん
位置が分からなくなるっていうのは小説の快楽ですよね。米文学
なら、さっきふらっとバーセルミ読んでたらそういうのを感じた。
アメリカって、自然と対立するところから国家が成り立ってきた
から、虚構性への極端な意識が出てくるのかなぁ?でも、そんな
物事は単純じゃないか…。
11 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/15(月) 03:53
ixionさん、ここだけの話、中上健次のことどう思ってます?ぼくは「枯木灘」
しか読んでないんですが、あんまり面白いと思いませんでした、ぶっちゃけた話。
金払って読むまでもなく、あんなはなしその辺にごろごろしてません?それに読ん
でると眠くなってくる文章だし。ある本でガルシア=マルケスに勝っているとか書
いてあったんですが、全然勝ってると思えないんです。結局、柄谷行人の影響でみ
んな面白いっていってるだけでしょう?実際のところどうなんですか?ぼくが何も
わかってないんでしょうか?
12 :
>11:2000/05/15(月) 04:57
横レス。とりあえず、『千年の愉楽』だけでも読んでみてよ、中上健次は。
13 :
アメリカ文学の:2000/05/15(月) 10:25
何がいいのかほんまにわかんないので、ほんまに好きな人に
何が楽しいのか教えて欲しい。
個人的には、独特の直戴さ、そのクリエイションによって
何かを突破しようという可能性に賭ける強烈な鬼気、は感じるが、
(読んだことあるのはサリンジャーとカポーティとフォークナー
一作づつくらい)だからって読んでてシアワセか??楽しいか?
というのが感想。文章を追う時に官能的よろこびが無い・・・
彼らの示す官能が抽象的というか高尚過ぎるからかなとも思うけど。
そういえばアメリカ現代文学にイカれてるのって男が多いしさ。
(しかも不細工系の男が多い・・村上春樹とか山川健一とか
よく知らんから偏見かも)
まあとにかくいまいちというかほんまに面白くないんよね〜。
そんなわけでエリクソンとかも読む気しないんだけど、でも
このスレッド見てたら興味湧いちゃって、すごそうなので、私も
上記の疑問をクリアして心置きなく読んで感動したいのですが。
勝手に読めって?
いやいやわかりにくい疑問ですみませんが、ほんま何が気持ち
いいの?
単に私が好きじゃないだけか、ストーリー重視でアファメーションが
多くて展開の早い小説が。ハリウッド映画も概ね嫌いだし。
14 :
アメリカ文学の:2000/05/15(月) 10:31
何がいいのかほんまにわかんないので、ほんまに好きな人に
何が楽しいのか教えて欲しい。
個人的には、独特の直戴さ、そのクリエイションによって
何かを突破しようという可能性に賭ける強烈な鬼気、は感じるが、
(読んだことあるのはサリンジャーとカポーティとフォークナー
一作づつくらい)だからって読んでてシアワセか??楽しいか?
というのが感想。文章を追う時に官能的よろこびが無い・・・
彼らの示す官能が抽象的というか高尚過ぎるからかなとも思うけど。
そういえばアメリカ現代文学にイカれてるのって男が多いしさ。
(しかも不細工系の男が多い・・村上春樹とか山川健一とか
よく知らんから偏見かも)
まあとにかくいまいちというかほんまに面白くないんよね〜。
そんなわけでエリクソンとかも読む気しないんだけど、でも
このスレッド見てたら興味湧いちゃって、すごそうなので、私も
上記の疑問をクリアして心置きなく読んで感動したいのですが。
勝手に読めって?
いやいやわかりにくい疑問ですみませんが、ほんま何が気持ち
いいの?
単に私が好きじゃないだけか、ストーリー重視でアファメーションが
多くて展開の早い小説が。
15 :
ixion:2000/05/15(月) 11:27
まず中上。俺は変な人間で、後半の南島幻想みたいなものと天皇制、
そして暴力をぶっつけた諸作(特に『異族』)はすげーなー、と
思ってるんですが。『地の果て、至上の時』までの作は、実の父が
秘密を抱えた影として現われ、そのまま影として消えるのが面白
かったけど、文体的にはぶっ飛んではいない。古典的…かな?
オリュウノオバの語りも、匂いと光に導かれる辺りは静物から
小説的な動きを引き出そうとしてるのは分かりやすいしね。
けど、『日輪の翼』あたりから(もう少し前か?)、徹底して
動きながら物語の祖型=場を否定しようとする。これは国家と
いう地(血)をまとめていた天皇を打ち殺すことにもなる。だって、
トレーラーに全部ぶちこんで地の果ても何もなく走り回るし、
『異族』に至っては本当に果てがないまま未完に終わってるしね。
『奇蹟』で場=系譜に立ち戻り、もう何もない、記憶も薄れる、
死ぬものはただ死ぬだけだ、ってしてるのも、ある種天孫降臨
みてーなモノガタリはもうないよ、当たり前だけど、俺たちはただ
個として死んで、記憶も消えるんだよ、って言ってるし。
と、いうわけで、中上は結構面白い。確かにだらだらしてるけど。
16 :
ixion:2000/05/15(月) 11:42
上の文、推敲なしなので変^^; で、勢いでアメリカ文学。
アメリカ文学読んでるのは、正直言って半分惰性です。が、歴史の
「はじめ」(たとえ見掛け上でも)があって、どうやってそれ以前
(vs.ヨーロッパ、vs.ネイティヴ・アメリカン、vs.自然、etc.)
と闘って「アメリカであること」を手に入れようとしているのか、
そこまで小説から辿れるのがこの国の面白さ。そうではないものも
多いけど、エリクソンもそうだしヴォルマンに至っては今恐ろしい
大作で「アメリカ」をなぞり返そうとしてる。日本をなぞり返そう
って、絶対出来ないと思うんだけど、そういう途方もない虚構性
を抱えた国家として、アメリカとその文学は面白いです。
>彼らの示す官能が抽象的というか高尚過ぎるからかな
高尚さはおいといて、本当に抽象度が高くて、その分フィクション
に生きる(実際にも比喩的にも)とは何かを考えるきっかけにも
なりますね。
ただ、俺の好きなのはカポーティ。ありゃ日本人には分かりやすい
官能だと思う。本当にきれいな文。
17 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/15(月) 17:30
やっぱり、一作品だけで判断するのは、よくないんですかね?ぼくもリ
ープイヤー最初に読んでたら、エリクソンの他の作品読んでたかどうか
わからないし。
18 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/15(月) 17:47
>13 人が楽しんでること、自分も楽しめないと、腹立ってくるよね
ぼくも枯木灘で、そういう状態になったんです。もしかして、自分に何
か欠けてるんじゃないかって不安になってしまいました。でも、楽しめ
ないなら楽しめないでいいんじゃないですか。他に面白いこといっぱい
あるだろうし。
19 :
名無しさん:2000/05/15(月) 19:44
>ストーリー重視でアファメーションが多くて展開の早い小説
と決めてかかって読むと足元をすくわれるかもしれませんね。
ブコウスキーが好き。
20 :
中上健次は:2000/05/16(火) 01:05
彼自身の出生や経歴を理解していないと、その面白さがわかりにくい。
本来は、「枯木灘」の前に「岬」を読むべきなのだが……ま、そこまで付き合っては、いただけませんかね?
21 :
名無しさん@1周年:2000/05/17(水) 16:54
>単に私が好きじゃないだけか、ストーリー重視でアファメーションが
> 多くて展開の早い小説が。ハリウッド映画も概ね嫌いだし。
こういう方こそエリクソンを読むべきだと思います。
>途方もない虚構性を抱えた国家
正しく「ルビコン・ビーチ」の「アメリカ1」「アメリカ2」ですね。
> >彼らの示す官能が抽象的というか高尚過ぎるからかな
>高尚さはおいといて、本当に抽象度が高くて、その分フィクション
>に生きる(実際にも比喩的にも)とは何かを考えるきっかけにも
>なりますね。
このあたり筒井康隆とか好きな人でもイケルと思います。
22 :
真っ白いスカンクどもの館:2000/05/18(木) 03:21
アレナスの「真っ白いスカンクどもの館」って邦訳出てないんですか?題名からして
アレなんですけど
23 :
13or14です:2000/05/18(木) 13:18
遅くなりましたが、レス下さったみなさんありがとうございます。
>ixionさん
>歴史の「はじめ」があって(たとえ見掛け上であっても)があって、どうやっ
>てそれ以前(vs.ヨーロッパ、vs.ネイティブアメリカン、vs.自然、etc.)
>と闘って「アメリカであること」を手に入れようとしているのか
>そこまで小説から辿れるのがこの国の面白さ。
>途方も無い虚構性
なるほどお!なぞりモノか。面白い面白い。
アメリカは、矛盾の起源さえも一応見えているともいえるんです
ものねえ。確かに日本じゃ無理だ。ヨーロッパも。
>本当に抽象度が高くて
そうそう、抽象度高いですよね!
何もかも抽象して、高みへ高みへ上って行くと、ある日、きっと創作の終わる
頃には、美しい、天国のように美しい世界へ到達できるに違いない、
みたいなの、常識では信じられなくてもアメリカは追い求めざるを得ないという
感じでしょうか。けなげにも。例え力技でも。
>海が真夜中にやってくるさん
そうですね、サリンジャーわからなかったらなんかもう鈍感というか
繊細さに欠けるというかがさつというか、そんな扱い?で、むかついたような
記憶はありますね、そういえば。本人にその自覚があったもので、痛いところ
をつかれたというのもあり。でもここで質問してよかったっす、すごく参考に
なりまちた。
>19さん
おっしゃるとおりですネ・・決めかかりやめなきゃとは思ってるんですがネ。
>21さん
エリクソンって読みます。というかなんでもっと前に読んでなかったんだろう
って悔しがるような予感します、読んだ時に。
ところで何から読めばいいでしょうか?ルビコンビーチ?エックスのアーチ?
今海外在住なので原書で探そうと思いますが。
24 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/18(木) 21:12
>23
エリクソンのは全部かっこいいけど、最初に読むなら、黒い時計の旅か、
ルビコンがいいと思います。原文で読むんだったら、「The Sea came in
at Midnight」ってのがでてますよ。面白いかどうかはわからないけど、た
ぶんエリクソンなら大丈夫でしょう。
25 :
23:2000/05/18(木) 21:21
>面白いかどうかはわからないけど
まだ読んでないので、面白いかどうかわからないっていう意味です。
26 :
名無しさん@1周年:2000/05/22(月) 13:54
「アムネジアスコープ」とか翻訳なかなか出ないねぇ
昔、血迷って未訳だった「Leap Year」を原書で買って読もうとして
悪戦苦闘中に訳が出て悔しい思いをした覚えが。
27 :
2=26:2000/05/23(火) 22:33
あ、しまった。なんてこった(謎)
28 :
ixion:2000/05/24(水) 00:20
今『彷徨う日々』を邦訳で読んでるけど、どうして処女作で
ここまで完成してるかなぁ…すごいね、確かに。
とくに、闇と冷気と炎のパリを描写する筆致は、訳書で読んでも
ばっちりキテる。
『アムネジアスコープ』に、吃音のエピソードがあるみたいだけど
(未読)、吃音=言葉以前のためらいと記憶喪失(アムネジア)
ってのも、興味深いですね。
29 :
海が真夜中にやってくる:2000/05/24(水) 00:33
エリクソンって文章にパワーみなぎってますよね。
30 :
バニング・ジェーンライト:2000/05/24(水) 10:06
呪術的、とでも言うのか、読んでて異常にぞくぞくするね。
「ルビコン・ビーチ」の水没したロサンゼルスに何か懐かしいものを感じたのは何だろう。
31 :
名無しさん@1周年:2000/05/24(水) 14:34
マイケル・ヴェンチュラ「動物園 世界の終わる場所」
32 :
ixionさんに質問:2000/05/30(火) 19:17
黒い時計の旅って最後の三人称の部分もバニング・ジェーンライトが書いてると思いました?
現実の作者(エリクソン)が三人称で書いてるのかその作家が描く主人公が三人称で書いている
のか。こういうのってやっぱり不毛なんですかね?ぼくは前者(エリクソンが書いている)の方
が好きです。そう考えた方が、蛇が自分のしっぽを噛んでいるような話になるからです。主人公が
書いてるとしたら変に整合性が出てきてイヤです。
33 :
32:2000/06/13(火) 01:19
誤>ぼくは前者
正>ぼくは後者
34 :
あげ:2000/06/16(金) 02:32
あげとけ。
35 :
名無しさん@1周年:2000/06/16(金) 02:39
最近ixionさんいませんね。元気なのかな。
パワーズ「舞踏会へ向かう三人の農夫」でも読んでるんかな。
36 :
海が真夜中にやってくる:2000/06/28(水) 19:46
ixionさん来て下さい
37 :
うんこ:2000/07/06(木) 21:19
エリクソン、なんでこんな入り組んだ小説書けるんだろ?
38 :
ixion:2000/07/06(木) 23:58
おお、呼ばれてる!?…って、気付かなかった、ごめんなさい。
>黒い時計の旅って最後の三人称の部分もバニング・ジェーンライト
が書いてると思いました?
私は素直に作者が書いたと思っていました、多分。もう取り戻しようの
ない最初の読みですが。また読み直してみます。
ほんと、なんでここまで入り組ませられるんだろう…。
あれえ?エリクソン、ずいぶん評判いいねぇ。
ルビコン・ビーチと黒い時計の旅しか読んでないけど、
オレは底の浅さが見えちゃって、なんか「アメリカっぽい!」
と思えちゃってダメだったけど。
あの程度の錯乱(作成能力)マジックリアリズムとは片腹痛い。
なんていうか、ボルヘスを読んだ後に薔薇の名前を読んだかんじ。
薄いというか、物足りなさを感じてしまう。
逆に、あの頃のあれ系ならスティーブン・ミルハウザーが好きだな。
エドウィン・マルハウスもいいけど、
とにかく短編集、なんだっけ、何博物館だっけ、福武で文庫で出てるヤツ、
あれが好き。アリスのパロディとか、名探偵ゲームの小説化とかよかった。
40 :
ixion:2000/07/07(金) 00:51
え、バーナム文庫で出てるの!?買わねば…>39さん
ミルハウザーの短編ならシンバッドが良かったなぁ、ありゃいい。
底が浅い、っていうのが何を指すのか分からないけど、確かに
虚構の「構」の側に力入れ(すぎ)てるかなぁ…。越川先生との
インタビューでも、「分かりやすい」と思わせる部分はある。
でも面白いよ。俺には逆にミルハウザーの方が手法に凝り過ぎ
だと思う。あれはバースのように行き詰まりかねない。
そのインタビュー、今読み直したら32さんの質問に関わる部分が
あったので訳しますね:
「『黒い時計の旅』の中心部分は一人称で書かれているが、言うなれ
ば明確に定められた三人称のキャラクターから見た一人称だ。
だけどそれも一人称の語りだし、私が思うに、筆者が一人称の語りを
用いるとすれば、たとえ明らかに他のキャラクターを通じて物語って
いるとしても、その語りに自分の語りが含まれることになるんだ。」
…当たり前ですがな^^;
41 :
39:2000/07/07(金) 01:23
そうそう、バーナム博物館。
ちょっと今持ってないけど、あれは面白かった。
ミルハウザーって、うまくいったら、
大陸的カルヴィーノになりそうで期待してたんだが。
今は何やってるのかなぁ?
それから、まさに「底が浅い」ってのは、
構造が見え見えというか、その構造で支えるべきほどの内容がない、
というべきか。
ま、オレはアメリカ文学に最初から偏見持っているので、
ファンの人は失礼ッ。バースも、オレは底が浅いと思う。
42 :
海が真夜中にやってくる:2000/07/07(金) 03:06
>39
正確な読みです。彼はアメリカを描こうとしている。それが好きかどうかは
別ですが。
43 :
39:2000/07/07(金) 15:34
なんか、この板では固定ハンドルで発言した方がいいような気がしてきたので、
固定にします。
ちなみに最近、ラテンアメリカ系や、好きな小説ベスト5で
カキまくってるモノです。
44 :
Y:
あれ?間違えた。39です。
ムダなレスで失礼。