【モンブラン】 雑談スレ79 【くりごはん】

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さっきも書いたが、弱肉強食、弱いものいじめはこの社会ダーウィニズムの価値観だ。
勝てば官軍というのも同じ事を示している。慶喜が禅譲的にふるまったから、
天皇は薩長同盟がイギリス軍から得た価値観としての社会ダーウィニズムに染まっていった。
このとき、先祖返りを起こして帝国主義者となった。それがアメリカ帝国に征服されるまで。

日本に最初に社会ダーウィニズムが侵入したのは、薩英戦争・下関戦争後だろうと思う。
それから日本は勝てば官軍的スローガンが支配していった。
その末路としてアメリカに勝てば官軍といわれておしだまってしまった。

本質的に、これと反するのは「負けるが勝ち」という価値観だ。武士道の最後の頃、
自分の知る限り、武家の一部(水戸藩内)にはこれが家訓化されていた。負ける事は尊い。
なぜなら人々の信用を得る。勝つ人間は利を優先させており、義、つまり自己犠牲による利他性がない。
家康が負けるが勝ちを最初に実践した。連敗し続けた家康が最後に天下統一したのは誠に象徴的だった。
水戸学の中で南朝に就き敗北した楠木正成を称揚したのも似た事だろう。それが慶喜の行動にまで生き残ったものだろう。

この負けるが勝ちという価値観は、儒教の仁義と相性がよかったので、日本の武士道道徳にとりこまれた。
自分は社会ダーウィニズムへ最も妥当な対抗馬になるのは、この負けるが勝ち的な反弱肉強食性ではないかと踏んでいる。