【ピースさん】川上未映子140【食糞をやめて】

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925吾輩は名無しである
>>924
アナキンだったw
追い詰められたときの演技がいいなこの子、アナキンはラジー賞らしいがハマり役だったように思うな

「現実と妄想は厳密には区別がつかない」系のテーマでわたし好みの映画だと言えようが、
客観的現実も妄想だというところまで踏み入ってないところが物足りないところではある
まあそこまで踏み込むとこのテーマをより深く掘り下げた押井作品や「脳内ニューヨーク」などのように
非現実的な幻想的シーンを作ることになるが

構成としては、として高校で思い出話として話がはじまりそれてオチるが、これはちとあざといというか
王道な構成だが、テーマを考えるともっと奇っ怪な構成か、ストレートな構成でもよかったように思う

とはいえ精神分析的解釈で行くと、この制作者の意図が、この王道構成によりわかりやすくなっている
捏造記者の主人公と対立する編集長、あまり心理描写としては明確ではないが、主人公はこの編集長に
なんらかのコンプレックスがあったと考えられる
その象徴として、主人公を信頼し共感していた同僚たちが、彼をクビにした編集長とぶつかるが、やがて和解する
ここで主人公以外の同僚たちは、編集長に拍手する
主人公は、妄想の中の高校の授業で、生徒たちから拍手を受ける
それらが重ね合わされる
これは主人公が編集長と心理的に同一化していた心理を表現していると解釈できよう

まあポイントおさえてるな、と
ただ、このシーンを活かすならもっと主人公の編集長に対するコンプレックスを描いた方がよかったと思うが、
それは主人公の心理描写であり、「現実と妄想の曖昧さ」というテーマからすれば軽くされても仕方ない
「主人公の心理を描写して主人公に感情移入させる」という王道パターンと、「現実と妄想の曖昧さ」という
前衛的なテーマとの接続がうまく処理できてないように思う

でもまあそこそこおもしろい、これならレンタルで借りてもいいかな、「現実と妄想は曖昧だ」テーマ好きだし
このテーマで洋画ということでは「脳内ニューヨーク」と同カテゴリ(わたしの脳内で)になるが、
「脳内NY」が10点中8点なら、「ニュースの天才」は6点、実話じゃなければ5.5点、普通が5点で