【はろー】無駄話・暇つぶし【CQ】

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ドンフェルダーの弾いているギターは、ギブソンSGの12弦6弦ダブルネックです。このモデルを最初に
(注文して)使ったのは、レッドゼッペリンのジミーページで、有名な「天国への階段」を
コンサートで演奏するのに毎回これを使用しました。同じボディに複数のネックとブリッジ、
サウンドホール(エレキならピックアップ)を搭載したギター類は、一曲を演奏中に楽器を持ち代えなくて
済むように、という演奏者の要求に応えるものです。ホテルカリフォルニアですと、イントロから繰返し
登場するアルペジオには深い、広がりを表現できる12弦、それ以外、ジョーウォルシュやグレンフライとの
リードの掛け合いには6弦が使われています。6弦ギターは、普通6(低い、太い側。演奏時に
上にある)弦から順に、EADGBEと調弦します。12弦では、6弦ギターの各弦の隣(演奏時に
下になる側)に、1本づつ弦を張ります。追加分の弦は、高音側2本は、元の弦と同じ
太さの弦を同じ音に、残り4本は、より細い弦を元の弦より1オクターブ高くして張ります。
つまり、演奏するのに左手の指は二本を同時に押さえるだけで、運指そのものは6弦と
同じです。これで、一人の演奏家が和音を鳴らすと、同じ和音を普通の6弦ギター二本で
違うポジション(テンション、ストレス)で同時に弾いているのと同じ効果が得られます。変則チューニングの
場合も殆どの演奏家がこれに則って調弦していますが、稀に12本の弦を独自に調弦する
演奏家や、リッケンバッカー社の12弦ギター(詳しくは調べて下さい)の調弦法やそのバリエーションを
採用する人もあります。ただ大抵のギター工場では、一般的調弦と弦の太さ、テンション、ストレスを
想定してギターを設計製造調整出荷しますので、特殊な調弦をする演奏者はギターを調整する
必要があります。ダブル、トリプルネックには他にもマンドリンやベース、ウクレレなども組み合わせた
様々なタイプのものがあります。極端なものをご覧になりたければ、「チープトリック リックニールセン」
で画像を検索してみて下さい。