村上春樹文学とセックス

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2.
かゆい所に手が届く、という言葉がございます。
かゆい所を絶妙に掻かれる心地よさ、は
筆舌に尽き難き良きものではございますが、
かゆくもない所を掻かれる煩わしさは、誰とて「ヤメロよ」と
怒突きたくなるほど不快なのでございます。
少しも良くないから、彼女は君の体位変えを嫌がるのでございます。
体位変えを欲するなら、その度にかゆい所に届くよう、
あるいは届く先にかゆい所を発症せしめるよう、
ほんのささやかなスパイス、創意工夫が必要でございます。

そして何よりも導きが自然で、気がつけば上、斜め、はては下、
そして犬にも負けない思い切りのバックにマングリ返しと、
スムーズなること流水の如く、甘美で華麗なマラ捌きと動きが望まれます。
終わりよければ全てよし、どの体位で王手飛車取りを仕掛け、
相手を投了に追い込むか、阿吽の呼吸で計算し尽くされたものでなければなりません。
そうしたテクニックを持ち得ずして挑むから、ヘタの横好き、となるのでございます。
効きもしない技をかけての「ギブしろタップしろ」を封印し、
三ないし四の体位に収斂して、キッチリとテクニックを磨き上げるのです。
ティーショットがOBでなくしっかりアウェイを捉えるようになって、
初めてパーを狙えるのでございます。

私の好きな体位は、相手と場所によって変わります。
スリムな彼女となら代々木公園での立ちバック、
小柄な女性とならお台場の観覧車内でシットリと座位、
多少ムリ線な御面相の姫とでも、映画館の中でなら過不足なく
イケる自信と性癖を備えさせていただいております。
また美味しいモノを含んでいるときは、
その御満悦の顔を確認していただけるよう
フェラ時の手鏡かざしを欠かさぬよう心掛けております。
僭越ながら、私生活では「背面側位」を楽しんでおります。