デリダとドゥルーズU 文学との関係を中心に

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422アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7
で、ドゥルーズによれば2つの反復の区別があり、
最終的にはさらに第3の反復ということも語っているのだけど、
それは次の段階の話なので、いまは置いておくとして、
その2つの反復は
R反復・・・仮言的。否定的。外延的。静的。ルプレザンタシオン、一般性や同一性にかかわる。
A反復・・・定言的。肯定的。内包的。動的。アプレザンタシオン、特異性や他性にかかわる。
という大きな違いがある。
ちなみにR反復のRは、表象=再現前化などと訳されるreprésentationのRから取ったもので、
A反復のAは、間接的呈示(だったかな?)とされるaprésentationのAから取ったもの。
フッサールが文脈となっているので間接的呈示なんてわかりにくい訳語になっていると思うけれど、
要は、ルプレザンタシオンのように同じものがre(再び)現前化(プレザンテ)するものじゃなく、
常に偽装されたシミュラークルとして反復される。これは一般的な反復とは何も似ていない。
ドゥルーズ自身はこの2つの反復を「裸の反復」「着衣の反復」と呼んでいるけれども、
反復という語そのものが、「隠喩や類似によって象徴的に使われているように見える」と語っている。
だからドゥルーズの「反復」は非常に特別な概念だと考えたほうがいいと思うんだね。