【読まずに講演】川上未映子112【読まずに書評】

颱風一過投稿者：津原泰水 投稿日：2011年 9月26日(月)07時48分16秒
君（布置将臣）と話が合いそうな点がある。
僕もかつて天才少年だった。
もっとも君のように上等なそれではなく、多動症で
学校としては養護学校に移ってもらいたいんだが、
成績はきわめて良いんで移せない、というね。
教室にじっとしていることがなかったそうで、
しかも僕にはその記憶が無い。学校の、
教室ではない場所は津々浦々、明瞭に憶えている。
どうやらあれが授業中だったようだ。〜
新しい『11』という本は僕が装丁した。
装丁って分かるかな。本の出来上がりを想像して、
素材（写真等）を集め、トリミングし、紙を選び、
その他のパーツもすべて選び…… 「11」という文字も欧文も、
僕が手書きでデザインした。
うまくやり過ぎて既存のフォントだと思われてしまうんだが、
鉛筆書きの原稿をパソコンに取り込んでもらったんだ。
お手本は無い。あのデザインが僕の頭の中をそのまま
映しているかもしれない。
　ともあれ、あの先生に恩返しができたようで、誇りに感じている。