ウィリアム・フォークナー 4

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1G ◆vDcOqdC/aA
□前スレ
ウィリアム・フォークナー 3
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/book/1284105733/

□過去スレ
ノーベル賞 フォークナー 南部せんべえ
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/book/1169031883/

最近フォークナーは読まれているんだろうか
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/book/1003409747/
2吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 01:31:45.29
>>1から7時間もレスが付かないってのは、あんまりにもあんまりじゃございませんかねえ?
3G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 06:45:51.81
ちと次スレ立てるの早まったかなと「嫉妬」について連投。
前スレは残すところ、あと6にしときました。
あとは、他の方よろしくお願いします。
4G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 06:49:45.97
>>2
ありがとうございます。

自分で>>2書き込むのもちょっとさびしかったので
気長に待ってましたw
5G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 10:04:49.04
2005年と大分前ですが、こんな記事があったので、関連過去スレとして貼っておきます。
前スレ・過去スレともども、DAT落ちしたのちも、ログ速で見ることできます。

◇関連過去スレ
【アメリカ】ノーベル賞作家フォークナー邸復元され、話題に
http://logsoku.com/thread/news19.2ch.net/newsplus/1121408866/

◇前スレ
ウィリアム・フォークナー 3
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1284105733/
6吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 12:27:03.27
そしてこのスレも、Gの専有スレとなるだろう
その内、自演コテハンキャディが現れる
7吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 12:41:08.40
>>6
おまえ馬鹿っぽいな。いい加減コテ粘着やめとけ。
8G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 13:17:10.00
>>6
俺はあんなに英語できない。
自演だったら、今週もとっくに登場させてるよw
9吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 13:52:02.21




    ブ  ロ  グ  で  や  れ



10G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 14:13:38.55
>>9
これは読書会だ。
前スレの300あたりからきちんと読んどけ

バカのひとつ覚えみたいに同じことばかり言いやがってw
それも誰かがかつて言ったサルまね(サルに謝る必要があるレベル)

それともお前も参加するか、どうせフォークナーなど読んでないし、
これからも読む気ないだろうがな。
11吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 15:40:11.01
読書会なら許されるんだ
へぇ〜
えらいね
おサルにはわからない高尚な暇つぶしだこと
12G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 15:44:46.53
君のは低級な暇つぶしだね。
13吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 15:49:16.99
自ら高尚だと認めるなんて恥ずかしいことは
おサルにはできないもんでw
14G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 15:50:00.56
あと、そもそも許す許さない、ブログに書けと言える権限は
誰が持ってるんだね?
サルにないことだけは間違いけいど(本当のおサルさん、ごめん)
15G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 15:51:43.45
ごめん、「サルにないことだけは間違いないけど」に訂正だ
16G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 15:53:16.05
人にケチつけることしかできないこと
をもって、低級すなわち品性下劣と
いう趣旨で言っているんだよw
17G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 16:24:19.06
最初のうちは、多少、スレが伸びないとDAT落ちするんじゃないかと
疑心暗鬼で"trash" につきあってしまうんだが、文学板の場合、
あんまり心配いらないのかな。
18G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/07(金) 16:41:48.18
篠田一士訳の「アブサロム、アブサロム!」を入手して読んでいる。
いつの間にか、ヨクナパトーファの住人たちと随分、知己になっている
自分に気づく。

池澤夏樹の解説。
>どんな時にも、小さな事件に満ちた暮らしを送る現実の彼とは別に、
どこか非現実的な空間に居て小さな机の上に置かれたレミントンの
タイプライターに向かって背を丸めてキーを叩き、この200年の間に
ヨクナパトーファ郡とジェファソンの町で起こったことの全てを書き尽く
そうとするかのように、途切れない文章を紡ぎ続けた小柄な男がいる。
19吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 18:27:42.56
ま、途中の初期数300までスレが伸びてGの書き込みの量をカウントすれば
ここがGの専有スレになっていることが、実証されるだろう。
20吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 19:13:52.63
失敗スルー 我慢できずにレスしてしまう。後から「暇だから遊んでやった」などと負け惜しみ。
21吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 19:24:02.97
Gは灯か?
22吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 20:42:13.73
23吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 21:35:03.81
なるほど、頭わりーわけだ
24アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/07(金) 22:16:24.05
>>19
君が書くから、専有スレにはならずに共有されてるよw
あと多少は俺も書くし。
25吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 22:47:07.01
>>24
そりゃまあ好きにすればいいけど
スレ潰しってのはたしかにいると思うよ
26吾輩は名無しである:2011/10/07(金) 23:29:26.12
>>14
わろた
許す許さない云々か
言葉で叩かれても痛くも痒くもないってことだわな
反省の色まるでなし
こーゆーやつは一生勘違いして傍迷惑な人生送るんだろな
27アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/07(金) 23:54:24.22
もうちょっと量を抑えてほしいというのなら
遠まわしに難癖つけるんじゃなくて
Gに直裁にそう言えばいいんじゃないかと思うけどな。
「書き込みを今の半分くらいにしてくれないと
他の人が書き込もうにも糸口が探しにくい」とか。
28吾輩は名無しである:2011/10/08(土) 00:01:20.77
別スレ立ててくれたらいいのに
29吾輩は名無しである:2011/10/08(土) 00:21:54.18
>>27
アホか、みなダイレクトにそういうとるやないか
せやけど馬鹿は改善せず、糟過疎
30G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 04:33:08.19
>>19
といっても、300いくのに1年かかってる。
まったりがいいかは人にもよるだろうけど。

>>22-23
いみふだよ。

今後はスルー。基本的にアセンション氏以外は自演乙の可能性が8割かな。
ない頭をふりしぼって、難癖つけようとしているのがみえみえ。
(精神的にまともな人ならそもそも書きこまないしw)
31吾輩は名無しである:2011/10/08(土) 04:46:20.20
>>30
ばか、精神的に一番まともじゃないのがおまえだ
でもいっても無理か、精神的にまともじゃないから
32G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 04:48:27.76
>>27
「嫉妬」については、原書の立ち読みコーナーがクライマックスの部分で切れてしまって
いるのでちょっとサービスしておきました。

まあ、たまにまとまった内容を伝えるときにはかなりの連投になるかもしれないけど、
その辺はよろしくです。

あと、名無しで難癖言ってくる人に何言っても無駄なことを実はわかっている。
たまに付き合うときはできるだけ不快感やストレスを与える表現を心がけてます。
(彼らこそ不快感を与える以外、スレになんの貢献もしていないので)
ジャックナイフにしてはちょっと錆びついているけどw
33吾輩は名無しである:2011/10/08(土) 05:02:02.98
>>32
何言っても無駄なのはおめーだ
が、こうなると異常なパーソナリティの研究としてはおもろい
ジャックナイフとか
このセンスと低脳はおもろい
ぜひ書き込み続けてちょ
ファンより
34G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 08:36:16.23
>といっても、(前スレは)300いくのに1年かかってる。

つまり、それまでは1日あたりの書き込みが1なかったということ。

9月4日読書会開始後は、34日すなわち1か月強で700以上消費。
俺の書き込み以外にも1日平均で5以上は書き込みがあるはず。
(いちいち数える気はしないが)
それだけスレが、活性化したということ(俺の存在を除いても)。
専有化というのは実はあたっていない。

本当は糸口つかみやすいように、俺なりにアセンション氏がよく言うところの
フックはつけるよう心掛けているのだが。
(ただし知っていることや、書いてから気づいたことを書き込むのをわざわざ控えて
までインタラクティブにするような単に盛り上げるための盛り上げはくだらないので
するつもりはない)
35吾輩は名無しである:2011/10/08(土) 09:45:45.62
Gがコテで登場した300番台から、鈴木他の書き込みが日を追って減少。
Gはまったく眼中に無く、ますます専有度を高める。
36G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 10:19:04.36
>>35
300までの鈴木の書き込みは約1年で22。平均月2回。

9月4日(読書会開始日)   26(読書会らしいやりとり)
9月5日             22(中上健次や長嶋有の話題で盛り上がる)
9月6日              3

9月14日             1
9月15日             7(ただし、主として俺の話題。プルーストスレからフォークナーなどに興味
                    ないやつがわざわざ俺にケチつけにやってくるようになった。9月17日夜、
                    俺がその2人ほどと乱闘を演じる。内1人とは現在はうまくいっているはず)

10月2日             1(次回取り上げる作品を選んでくれと俺が召喚。「嫉妬」に決定)
10月6日             1


実は、読書会開始前より現在でも書き込みの頻度は高い。

10月2日、6日の書き込みはいずれも俺の書き込みに対するレスで
気を使って書き込んでくれているようだけど。

9月5日のような脱線もいいと俺は思っているのだが。その方が彼は
いきいきとするし。
37G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:08:27.88
「バーベナの匂い」法と暴力の関係について

父の死により、語り手は、心ならずも当主になってしまう。語り手は、当主として狩りの
儀式の先頭に立つことを強いられるあの不具で無力無能なモケタッベと同様の立場にたた
されているのだ(後述するようにサートリス家の歴史の中では二代目イケモッチュベに
相当するが、すでに南部が南北戦争に敗北したあとの没落の時期に当主を引き継いだ点で
はモケタッベとパラレルになる)
モケタッベとの違いは、彼が父にもまさる知識教養を身につけ得る賢く有能で、かつ、
祖母のために仇打ちの儀式を若くして行った勇気と行動力もある青年であり、自分の意思
でこの儀式・風習をとりやめたことだ。
しかし、風習に逆らうことは彼にしても大変な精神的努力を必要とした。
オックスフォードから実家についた後、一睡もしていないし、絶えず息苦しさと吐き気が
彼を襲う。翌朝、いよいよレッドモンドの事務所を訪れるが、語り手は朝飯も食べずに
(どのみち喉を通らないから)出かける。
レッドモンドとの対面を果たし、5時間ほども寝入ったのち、語り手はようやくそのプレッ
シャーから完全に解放されたことを悟り、ひとしきり泣きじゃくる。

イケモッチュベ(というより暴力でその地位を確立したという点で初代のドゥーム)に相当
する父も、やはり賢明で自らの死を予期しながら、復讐が時代遅れの風習として消えていく
ことを見越し、むしろ望み、息子が儀式をとりやめる役割を果たすことを期待していた。
父は、息子が大学で学ぶ法律に期待していた。
そもそもベイヤードは父のたっての希望で法律の学位を取るため大学に行ったのだ。
38G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:10:25.15
本編が、まず、語り手が夕食後、法律の本を読んでいるところ、父の訃報を知らされるシーンで
始まることからも、フォークナーが法と仇打ち等の暴力の関係について意識的であったことは
間違いない。

>私は夕飯をすませたばかりだった。そしてランプの下のテーブルの上で、ちょうどクック(訳注:一五五二 - 一六三四。
イギリスの法律学者サー・エドワード・クック)の本を開いたところだった。

エドワード・コークと発音されることの方が多い。
「法の支配」の原理の確立者。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%AF

人間たる支配者(王)をも拘束する法。支配者の暴力といえども制限される。
コークの思想はメイフラワー号で北アメリカにわたる。


>国王・宗教裁判所・エクイティ裁判所・海事裁判所に対してコモン・ローの優位を主張し、それらの権力を
コモン・ローによって制限することを主張し続けたとされ、中でも、1606年の国王の禁止令状事件が有名で
ある。国王ジェームズ1世が王権神授説をもって国王主権を主張したのに対して、コークが「王権も法の下
にある。法の技法は法律家でないとわからないので、王の判断が法律家の判断に優先することはない。」と
主張したところ、気分を害したジェイムス1世が「王である余が法の下にあるとの発言は反逆罪にあたる。」と
詰問したのに対し、コークは、「国王といえども神と法の下にある」というヘンリー・ブラクトンの法諺を引用し
て諫めたとされる。
>コークの著書の写しは1620年にメイフラワー号に乗って北アメリカに渡り、イギリス植民地のすべての法
律家がコークの本、特に『判例集』『イギリス法提要』に学んだ。


「征服されざる者たち」連作の第1作「待ち伏せ」で父ジョン・サートリス大佐の蔵書にも
コークの「リトルトン註解」すなわち『イギリス法提要』の第1巻があることがで確認できる。


39G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:12:48.95
法律を学んだから、ベイヤードは、仇打ちの風習を野蛮と認識し、やめるに至ったのはなく、
順序は逆であることに注意する必要がある。
現に、大学の下宿先(?)のウィルキンズ教授(判事でもある)夫妻は、語り手がとうぜん、
命を賭して仇打ちをすることを期待していた。
語り手に「剣に生くる者は、剣に死すべし」と南部の勇士の振舞いを期待していた。

夫人
>心配そうな顔を静かに上に向けていたが、その顔は、剣に生くる者は剣に死すべし、とでも
考えているようなふうだった。お婆ちゃんなら考えそうなことだ。

夫人が、語り手の祖母を思い出させるとの記述が直前にある。
この祖母はプアホワイトによる盗賊集団の首領に殺害され、語り手はリンゴーとその首領を
見つけ出し、殺害し、仇打ちを果たしている。
語り手の仇打ちの意志は実は、殺された当人の遺志をくんでいたと取る余地もある。
父が、もうこれ以上他人の血を流すのはごめんだと、法律を学んでいる息子に期待していた
ことがあとから出てくる。
そう言って、父は死を覚悟して、丸腰で、政敵レッドモンドのもとに赴いたのだった。
(そのときは殺されないけど、2ヶ月後に殺される)
40G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:13:31.73
教授
>ウィルキンズ教授は一言もものをいわずに、あいかわらず馬とピストルを私に提供しようとし、
あいかわらず「剣に死すべし。剣に死すべし」と考えながら(私にはそれも感じられたのだが)
くっついてきた。


一応、その理由として、「老人すぎて、血と生立ちと背景をもはばからずに、「汝 殺すなかれ」
という原則に固執することなど、とうていできないのであった」と高齢で価値観が固まってしまった
ことをあげているが、おそらく、ドルーシラが頼っていく、彼女の弟デニソンはおそらく法律を学ん
でも、復讐の風習よりも「汝殺すなかれ」の法原則遵守を優先させる側にはならないであろう。
でなければ、ドルーシラが語り手を見捨てて、彼のもとへと行くとは思えない。
儀式をとりやめるには、若さと法律の知識だけでは足りないのだ。

大体、父のかたきのレッドモンドに至っては、かたき討ちどころか、弁護士でありながら、
侮辱されたという思いから、サートリス大佐を射殺しているではないか。
41G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:14:47.68
語り手が、復讐の儀式をやめようと思うに至ったのは、実際に祖母の復讐を行なって、
そのあと殺伐とした感情に襲われたからではないかと推測される。
あくまでも推測にすぎないが。

大学で法律を学ぶのは父の希望でもあったが、語り手もおそらくそれを望んでいた。
教授相手に、モーセの十戒のうち「汝 殺すなかれ」について議論したりするのも、
彼が法律を収めようとした動機がそこにあるからだ。
42G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:17:19.91
父の遺志
>おまえはなかなかよく法律を勉強しとるそうだな。ウィルキンズ判事がそういっとったぞ。わしはそれを聞いて、
とてもうれしかったよ。……わしはいま、わしの目的のうちで、せっせと活動しなきゃならん方面のことはぜんぶ
やりとげてしまったところだ。……この土地と時勢とが命じるままに、わしは活動をしてきた。……しかしいまは、
土地も時勢もかわりつつあるんだ。今後に残されてる問題は、地固めということだ。狡猾で確実なごまかしをや
ることだ。その点にかけては、わしはまるで母親の腕に抱きかかえられた赤ん坊のようなもんだ。だがおまえは
ちがう。おまえは法律できたえられとるから、ちゃんと自分の――われわれの――地歩を保つことができるんだ。
そうだ、わしはわしの目的をちゃんと達した。こんどはすこし、道徳的な家掃除をやる番だ。たとえどんな必要が
あろうと、またどんな目的であろうと、とにかく人を殺すことにはわしもあきあきした。あした町へ行って、ベン・レッ
ドモンドに会う時には、わしは武器は持たないつもりだ」

「地固め」「狡猾で確実なごまかし」「道徳的な家掃除」
法律がその手段となることを父は知っていた。
自らの死もある程度予期していた。
そして、かたき討ちなどしないでくれよとも。


語り手にはインディアンの二代目の役割も託されているが実は、南部戦争敗北後に当主の地位を引き継いだ、
当主自体であるまいとする三代目なのだ。
(下記の一章での決意はことリンゴーに対してだけのものととれるが)

>私はいまでもよくおぼえているが、そのとき私が考えていたのは、たとえ私たち二人のどちらに
どんなことが起ろうと、私はけっして彼にたいしては「サートリス家の当主」にはなるまい、という
ことだった。
43G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 13:36:41.07
>>33
ジャックナイフのくだりはプルーストスレに貼られていたアセンションの書き込みをパクったw
結構、イカしてる。
石原裕次郎の歌を思い出すなあ。
http://www.youtube.com/watch?v=LHAA4dW9gH0

975:アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 (78) :age:2011/09/22(木) 00:13:50.00
あと、俺に読まれることを恐れてる人はいるかな?
言ってくれれば俺はその人については少し遠慮しようかな。
俺の言葉はジャックナイフのように突き刺さっちゃうからさw

44G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 13:50:46.18
1000 名前: アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 [age] 投稿日: 2011/10/07(金) 22:18:26.45
千の風!

申し遅れましたが、1000ゲットおめでとうございます。


それにしても、996−999の邪悪さはなんだw
でも、埋めてくれて、ありがとう。

996 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2011/10/07(金) 12:09:21.94
Gがやりたいようにやるとこのスレのように専有スレとなる

997 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2011/10/07(金) 22:08:48.35
Gはこのスレを埋めないで、新スレへ、専有スレなんだから
しっかり埋めろ

998 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2011/10/07(金) 22:13:53.16
Gがコテで登場した300番台から、鈴木他の書き込みが日を追って減少。
Gはまったく眼中に無く、ますます専有度を高める。

999 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2011/10/07(金) 22:16:55.17
前スレは残すところ、あと6にしときました。
あとは、他の方よろしくお願いします。

散々、いいように書いてきて勝手なもんだ
45G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 00:09:00.10
読書会(果たして、続くのか)、1週間1話とすると、今日から次の作品になる。
今度は私の順番で多分よさそうなので、先週すでに候補としてあがっていた「納屋は燃える」で。
(前スレの情報をひっぱっておきます)


「納屋は燃える」1939  

 人間の屑みたいな奴らの多いスノープス家の登場。
 村上春樹の短編「納屋を燃やす」(1983)はおそらくこのタイトルもじってるな。



フォークナー事典(松柏社)より

>分益小作人(sharecropper)で地主への憎悪と反発から納屋への放火を繰り返す父アブナー・スノープス
に対する10歳の息子カーネル・サートリス(サーティ)・スノープスの内面の葛藤を描く。
>少年の「成長物語」として読む読み方が一般的だが、最近は分益小作人と地主の階級対立など当時の
南部の社会経済的体制を視野に入れた解釈がなされている。

登場するスノープス一族は、
>三部作(The Snopes Trilogy「村」「町」「館」)の原型となった「父なるアブラハム」ではその繁殖力がウサギ
のイメージに重ねられているいっぽう、土地に根ざすことのないヤドリギやチーズに繁殖するカビに喩えられ
ており、一族の代表フレム(Flem Snopes)が性的不能者であるように、それ自体で何かを生み出す力を備え
ていない種族でもある

スノープ三部作のうち、「村」(The Hamlet、1940)は大江健三郎の項で
>彼の小説、エッセイ、講演に登場するフォークナーは、『野生の棕櫚』、『響きと怒り』、そして、『村』である。
とされています。


46G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 00:21:15.74
分益小作人(Sharecropper)の項より

>南北戦争後プランテーションは解体されずにもとの持ち主に返却されることになり、
解放されたものの土地を得ることができなかった黒人(African American)や貧乏白人
(Poor White)は、地主から土地、種子、農機具などを借りて耕作を行ない、収穫物の
3分の2から2分の1を地主に支払った。しかし収益分配の不公平、不作、作物価格の
下落などにより負債を負う者が跡を絶たず、次第に最下層農民層を形成していった。
フォークナーの作品では「納屋が燃える」("Barn Burning")がその実態を巧妙に描出
している。
47G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 01:25:32.75
「嫉妬」については、自分はthe tall handsome waiterは、Tono(Antonio)の産み出した
妄想の産物というドッペルゲンガーDoppelgängerものの変形という捉え方をしています。
このような説が成り立つのか、すでに存在しているのか等教えてもらえればと思います。

ネット通販の立ち読みコーナー
http://books.google.co.jp/books?id=E6Qt58F4cfgC&printsec=frontcover&dq=New+Orleans+Sketches&hl=ja&ei=RQ2ITtiCC4n4mAWttpDvDw&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=1&ved=0CC0Q6AEwAA#v=onepage&q&f=false
それに前スレの986−990で全貌がつかめるようになっているので(原書で7頁、翻訳で11頁
なので読むのに時間はかかりません)よろしくです。
48G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 01:45:12.29
男の妄想で存在しないとすると、waiterは妻と会話したり、やりとりをすることはないはずですが、
a waiterの最初の登場シーンをどう見るか。

>よごれたエプロンをつけた、背が高くて、若いローマの神さまみたいに美男のボーイが2人のあいだに
はいってきて、机の上に勘定書とドル紙幣を置いた。女はおつりを出すと、ボーイの方がちらっと見やった。
A waiter, a tall young Roman god in a solid apron, came between them and placed upon the deck a
ticket and bill. The woman made the change and gave the waiter a brief glance.

あくまでも男の目にローマの神さまのようなwaiterと見えているだけで、実際には、男の狂乱のゆえ、
流行らなくなった店にたまさか訪れた客が、飲食代金の支払いに来ただけではなかったのか。
ここでも骨董品店でのカタストロフのシーン同様、男はwaiterに対するthe other manといった書かれ
方になっている。男にとっては妄想の産物であるwaiterの存在感の方が大きくなり、自分の影が薄く
なっていることのあらわれと捉えることができる。


もう1か所、問題になるのは
he insisted upon presenting the signora with a parting gift, with such a polite insistence that
they sould not rufuse.
>彼はシニョーラ(奥様)になにか餞別の品をさしあげたいからといいだし、しかも、きわめて礼儀正しく
そのことを主張するので、夫妻としてはその申し出を拒むことができなかった。

ですが、原文だと妻はtheyに漠然と含まれる形でしか出ておらず、また、直接、waiterが妻に話しかける
ような表現になっていない。
本当は夫が妻にプレゼントしようとするのを、妻はレストランの経営もおもわしくなく家計の事情から固持
したが、狂った男があまりに執拗に主張するのでやむなく応じたということなのではないか。
49G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 01:52:05.92
引用の最初 A waiter, a tall young Roman god in a soiled apronですね。

solidと打ち間違えてしまった。
50G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 02:14:18.13
石井洋子「小川国夫とウィリアム・フォークナー」(融合文化研究 第11 号 pp.002-025。June 2008)
http://atlantic.gssc.nihon-u.ac.jp/~ISHCC/bulletin/11/b002_Ishii.pdf
51G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 13:19:15.00
Barn Burning(納屋は燃える) 原文はここで
http://www.rajuabju.com/literature/barnburning.htm
52G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 20:46:43.03
ここで仕切り直し、「納屋が燃える」の読書会に突入。
(50以前は無視してもらってかまいません)
53G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 20:49:01.81
とっかかりに若干の感想を

それにしてもひどい家庭だ。
親父アブナー・スノープス(アブ、Snopes,Abner(Ab))は、自分が悪いのに、少しでも金を
とられたり、とられそうになると、逆恨みし、地主の家に火をつける放火魔。
訴訟を起こしたりするところをみると、どうやら自分の方が正しいと思っているみたい
(こういう人って、いるよなあ)。

親父が不始末をするたびに引っ越しを繰り返しているものだから(12回、あるいは
それ以上。平均年1回を上回る)、貧乏のままだし、おそらくド・スペイン大佐と
の間の絨毯事件のようなトラブルもあったろうから、さらに貧しくなる。
職ってのは一度安易な理由で変えると、こらえ性がなくなり、あとは転々となることが多い。
条件はちっともよくならず、むしろ悪くなる。
これを社会・経済構造のせいにして、彼らに同情したり、社会改革に乗り出すか。
そのような条件、ゲームのルールの中で戦え、それで駄目なのはお前が屑trashだからだと
突き放すか。
スノープス家はその後、銀行の頭取りになる者も出たりと成りあがって行くのだが、その
手段を選ばず味方は身内のみといったマフィア的なマキャベリズムは南部のよき伝統を
破壊していく。アブも南北戦争の際は、蝙蝠のように立ちまわり、双方の分捕り品booty
をせしめて、羽振りのいいときもあった。
本当はコンプレックスの固まりで、その証拠に末の息子に南軍の勇者サートリス大佐の名
をつけるのだが。

このサーティ君が主人公となる。
54G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/09(日) 20:49:47.15
こんな家庭だから、他の家族は将来に希望が持てない。

兄も姉2人も無気力。
兄貴は、嗅ぎ煙草のジャンキー(現代だとしゃぶ中みたいなものだな)。
といっても彼がのちに銀行の頭取に成りあがるフレムなのかなあ。この作品ではその徴候は
あまりなさそうだが。父がこれから放火に行くことをド・スペインに告げに行こうとする弟をベッ
ドの脚にくくりつけておいた方がいいぜ、と言い放つところなどがそれかな。
"Better tie him to the bedpost," the brother said.

双子の姉貴2人は年頃だというのに、ぶくぶくに太って、身だしなみなどまったくせず
女としての魅力ゼロ(貧しいと小麦等の炭水化物の摂取割合が大きくなったり、安易に
油もので腹を満たそうとするので、今の日本でもそういう傾向はあるなあ。それでも年頃に
なると「鬼も一八番茶も出花」でそれなりに色気づくことが多いようには見うけられるが。
スノープス家の場合はよほどひどいんだろう)。

お母さんは、絶望しながらも、そんな父親に絶対逆らえない。典型的な共依存の欠損家庭だな。
夫が放火しようとしていることを地主に告げに行こうとする息子を、夫に言われるがままに両腕で
羽交い絞めにし行かせないようにする(アブは狡猾で息子が母親に暴力をふるってまで逃げ出し
たくないであろうことを見込んで叔母でなく妻である母親にわざわざ命じている)。
同居の叔母はあきれて、「放しておやり、それなら自分が告げにいく」(Godの正義に従うかの
言い方をしているが、ずっとこの家族と生活をともにしているのだから、どこまで本気なのか
あやしいが)というと、「わたしには放すことなんかできないってことわからいの?」
"Don't you see I can't?" his mother cried.
夫の命令にそれがどんなに理不尽であっても逆らえない習性が身に沁みついてしまっているのだ。
55G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:35:08.11
原文だと裁判官の呼称はすごい。the Justice。ミスター正義。
治安判事とフルで呼ぶと、a Justice of the Peaceと平和という抽象名詞まで冠している。
名前負けせず、ハリスの町の判事も、ド・スペイン少佐の町の判事も、結構温情ある
大岡裁きをしてくれている。
前者は、10歳のサーティー少年が父の有罪の証言をするか、父をかばって嘘の証言をする
かの瀬戸際にたたされた際、ハリスに証人申請を撤回させ、少年をジレンマから救う。
アブ親父にはこの町を出て行くよう忠告しアブの「むしろ俺の方からこんな町出て行ってやる」
との言質をとる(アブが放火犯人だという心証自体は持っていた)。ハリスの訴え自体は却下し
閉廷する。
後者は、アブの訴えに対し、あの怠惰で無気力な姉たちに強烈な洗剤であらわせ損壊して
しまった絨毯の弁償分を(金がないので小作人であるアブの収穫分で払うことになって
いる)、アブが貧乏なことを考慮してやり、半分に落としてあげた。

が、アブは感謝するどころか、いつも被害者意識の固まりだ(こういう人って、いるなあ)。
結局、ド・スペイン少佐の納屋に火をつける(多分、少佐に現場付近で射ち殺される)という
カタストロフへ。

ハリスの町の法廷はチーズやブリキ缶に入った魚肉の置かれた店(雑貨屋か食糧品店か)にある。
少年はチーズばかりでなく、密封した魚肉の匂いも感じ取る(少年の胃袋が視覚から匂いを感じ
とっただけだろう。貧しいスノープス家では買えないし、食卓にのぼらない品々))
冒頭の一文
The store in which the justice of the Peace's court was sitting smelled of cheese.
56G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:36:03.28
父の教育方針
「家族・身内以外は敵と思え。」頼れるのは身内だけだ。マフィアや日本の不良グループや
ヤクザの世界と同じだなあ。
(やくざも、poor whiteのスノープス家同様、非差別民であるというケースは多い。
 「征服されざる人びと」では南北戦争後、プアホワイトの盗賊グループが結成されていた。
 マフィアの場合は、マイノリティグループであるイタリヤ系移民だが)
暴力をふるってでも、ファミリーを裏切るなという掟を覚えこませる。これも不良グループや
やくざと同じ。
You got to learn to stick to your own blood or you ain't going to have any blood to stick to you.

それで経済的地位を確立するならともかく、アブの場合、地主といざこざを起こし、貧乏なままだし、
おそらく最後にはド・スペイン大佐に撃たれ、命を失っている。
30年前、南北戦争中にも、馬泥棒をして逃げる途中撃たれ、びっこになっている。

この後、スノープス家は、息子フレムの代でこの掟のもと成りあがって行き、ジェファソンの政治・
経済の中枢にまでその人材を送っていく。
ただ、世の中をよくするといった高尚な目的があるわけでなく、権力欲・金銭欲から、既存の権威
ある地位を権謀術数により誇り高き南部の貴族の末裔たちから、奪っていくだけなのだが。
地位につくのは私利私欲のためだ。
残念ながら、現代日本の権力者にも多いタイプだろう。
57G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:36:51.17
このようなタイプが一見頼もしくうつるカラクリについて次のように書かれる。10歳の少年の分析、
いや彼の成長した無学な(多分。彼のその後はどうやらサーガにないらしい)大人の分析ですら
ではないな。フォークナー自身が同時代の権力者達の多くをこのようなタイプと分析したのだろう。


There was something about his wolflike independence and even courage when the advantage
was at least neutral which impressed strangers, as if they got from his latent ravening ferocity
not so much a sense of dependability as a feeling that his ferocious conviction in the rightness
of his own actions would be of advantage to all whose interest lay with his.
>すくなくとも利益がどっちつかずのばあいに示す彼のオオカミのような独立心や勇気は、たしかに
たいしたものだった。人は、彼のなかに潜んでいる飽くなき凶暴性から、たのもしい男だという感じ
を受ける。というよりもむしろ、自分自身の行為の正しさにたいする彼の凶暴な確信が、彼と利害を
ともにするものにとっては利益になるような感じをうける――かれを知らない人間は、そのような
印象を抱くのであった。
58吾輩は名無しである:2011/10/10(月) 08:54:48.73
>なんでもいいから書いてくれw

鈴木におだてられ、ホントに書いてるwwww
59v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/10(月) 08:56:39.14
いっぱい出たね♪
60G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:57:02.91
大人になり独自の道徳律を身につけ始めた息子に対し、父は、暴力により、スノープス家の
掟を覚えこませようとするが、20年後の大人としての息子の回想が一瞬織り込まれる。
味方は身内のみでそれ以外は全員敵という歪んだ父の二分法、敵(判事・地主)は自分に
やっつけられたものだから、チャンスをうかがい今度は自分をやっつけようとしただけだと
いういう歪んだ物の見方に対し、もしあのとき、「彼らはただ、真実と正義(判事の呼称と同じ)
を希求しただけだ」などと言い返していたら、父はさらに自分を叩いていただろうなあと回想する。
すぐ子どもの頃のシーンに戻る。父は味方は身内のみ、身内を裏切るなという掟にしたがうか
息子を問い詰め、息子はyesと応じ、ようやく解放される。

Later, twenty years later, he was to tell himself, "If I had said they wanted only truth, justice,
he would have hit me again." But now he said nothing. He was not crying. He just stood there.
"Answer me," his father said.

"Yes," he whispered. His father turned.

"Get on to bed. We'll be there to-morrow."
61G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:57:32.99
サーティー少年が、こんな父に育てられたにもかかわらず、正義・真実を求める心を
失わないのは、皮肉にも父親がつけた名前にもよるだろう。
裁判官に名を聞かれて、少年は「カーネル・サートリス・スノープスです」と小声で
答えると、「もっと大きな声で堂々と言いなさい。この土地で南部の英雄の名をもらって
ものは、誰でも真実のことを話さざるを得ないね」と言われる。
裁判官は温情ある人格者で、ハリスに少年の証人申請を撤回させ、代わりにアブにはこの
町から出て行くよう言い、閉廷する。
アブはなんとも思わないが、少年はこの裁判官の機微に救われたことを知り、おそらくは
裁判官に憧れる(多分、自分の家にはないうまそうな食材が大量に法廷のある店に置かれ
ていることにも。やっぱりまず衣食住だよな。ド・スペイン少佐の屋敷は、法廷のある店など
目じゃないほど、立派で圧倒される)。

"Hey?" the Justice said. "Talk louder. Colonel Sartoris? I reckon anybody named
for Colonel Sartoris in this country can't help but tell the truth, can they?"
62v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/10(月) 08:58:37.64
Gさん勿体無いよ。書籍化する予定とかないの?
63G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 08:59:51.74
>>59
どうも。
実はまだ出し足りず、出してしまったw

64v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/10(月) 09:03:28.98
せめてまとめサイトを作ろうよ。
65G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 09:06:30.06
>>62
それは考えてなかった

専門の研究者が新解釈を発見したと思って、論文にしようと思ったら、実はこの過去スレ
に出ていたなんてことがあれば、ちょっとおもしろいかなとは思ったことあるけど

66G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/10(月) 09:12:57.02
>>64
2ちゃんはブログと違って、あとから改変が利かない。
このくらいの長文を十分な推敲を経ずに書きこむから必ず、誤記・書き間違いが出てくる。

今も書きこんだ途端にいくつか気がついた。ド・スペインを少佐でなく大佐と書いていたり、
その他、文章を直していたら、直し切れていないところもある。

誤記を直して、作品ごとに読書会の記録をまとめて、読みやすくすることはできないかなと
いうことはちょっと思ってる。
67v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/10(月) 10:22:46.43
い〜ね!!
68アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/10(月) 23:27:15.07
次「納屋が燃える」ね。

>ド・スペインを少佐でなく大佐と書いていたり、
大丈夫。大差ないよ〜w
69G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 03:07:11.18
村上春樹全作品から「納屋を焼く」のはいった巻をひっぱりだしてみた。
栞で村上自身が自作を語っている。

「納屋を焼く」という言葉から思いついた小説だけど、当時の自分はあまり熱心な
フォークナーのファンではなくて、Barn Burningという短編を読んだこともなかったし、
それがフォークナーの短編の題であったこと自体知らず、フランス映画のタイトルか
何かだったかなという記憶で書いたとあります。
自分はそれほど厚かましい人間でないから、もしフォークナーの短編の題だとわかって
いたら、たぶんこんな小説は書かなかったと思うとも。

彼我の納屋のイメージにも触れていて、アメリカ人がbarnという言葉から思いつくのは、
「堂々たる大納屋」だけど、「僕」が納屋という言葉から思いつくのは、「畑の隅っこに建っ
ているような小さな貧相なほったて小屋」であるとも。

これから「納屋を焼く」読み返してみますが、このスレには反映されなさそう。
70G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 03:22:19.76
>>68
ありがとうございます。

プルーストスレではノルポワ氏を元大使でなく、大使と書き間違えようが
たいした違いはないと思ってました。

一応、ジョン・サートリスは大佐Colonelなのに対し、ド・スペインは少佐Majorと
覚えておく価値はあるかなと。
原文だと大と少の対比はないので階級の違いは目立たなさそう。

「源氏物語」みたいに昇進して、ややこしくなることはなさそうだなあ。
階級は南北戦争で固定してしまっているのかな。
(といっても、南北戦争に行ってない息子もA Bear Huntで少佐と呼ばれている
みたい)
71G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 03:42:49.88
村上春樹といえば、むしろ、このシーンなんかが気になる。

The tracks of his father's foot were gone. Where they had been were now long,
water-cloudy scoriations resembling the sporadic course of a lilliputian mowing
machine.
>(絨毯the rugにつけられた)父の足の跡はもう消えていた。彼女ら(サーティの
双子の姉たち)の洗ったところは、水煙がたなびいたような、長い溶岩状のただれ
が出きていて、まるで小人が草刈機であちらこちらを刈りとったみたいに見えた。


短編集「中国行きのスローボート」には、「午後の最後の芝生」という作品がある。
「庭の芝生を刈りながら思いついた。とにかく芝を刈る話を書こうと思った。僕としては
筋よりむしろ芝を刈るという作業そのものを描きたかった」と「自作を語る」にあります。

小人の方は、「納屋を焼く」の収録された『蛍・納屋を焼く・その他の短編』に「踊る小人」
という作品があります。象工場が出てくる短編です。
「1Q84」でも小人たちが登場しますね。

草を刈るlilliputianは単数形だから、1名と解するしかないのかなあ。

72G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 03:53:18.47
「納屋は燃える」には双子の姉が登場するけど、村上春樹は、双子も好きだなあ

「1973年のピンボール」にでてくる語り手の「僕」と同居する双子の女の子。
「パン屋再襲撃」収録の短編「双子と沈んだ大陸」にも再登場する。

73G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 04:26:18.80
フォークナーとディケンズ

前スレ968で「嫉妬」でのトーノのBahという発声がCharles DickensのA Christmas Carol
の主人公Scrooge爺さんのセリフを思い出させると書いた。
姪が明るくメリィ・クリスマスと言ってきても、不機嫌に「ふん、ばかな」と不賛同・不満の発声を二度も漏らす。
http://www.charles-dickens.org/a-christmas-carol/ebook-page-02.asp

`Bah!' said Scrooge, `Humbug!'

Scrooge having no better answer ready on the spur of the moment,
said `Bah!' again; and followed it up with `Humbug.'

G大英和 間投詞[しばしばB〜!Humbug!]ふん!ばかな!《軽蔑・嫌悪の発声》
OALDだと used to show a sound that peple make to express disapproval

フォークナーはやはりディケンズ好きだった。

松柏社の事典より
>「毎年ディケンズの何冊かは読みます」と公言するほど、フォークナーにとってイギリスの
文豪チャールズ・ディケンズは、聖書とシェイクスピアについで、そしてバルザックやドストエ
フスキー、あるいは『白鯨』、『ナーシサス号の黒人』、『ドンキ・ホーテ』の作者と並んで、お気
に入りの作家の1人だった。

『ナーシサス号の黒人』はイギリスの小説家ジョゼフ・コンラッドの海洋冒険小説





74G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 04:36:01.97
>>70

松柏社事典のfamily(Clan)の項に軍人の称号のこと出ていた。

>南部では「大佐」Colonel、「少佐」Major、「将軍」General、「大尉」Captainなどの
称号は南北戦争後も使用されていて、原則として称号のレベルと使用がこの社会
における地位に対応する。

サートリスとサトペンは南北戦争中、同じ連隊を指揮し、大佐と呼ばれる。
老コンプソンはどこで指揮を執ったか判明しないが、コンプソン将軍と、またド・
スペインはド・スペイン少佐とそれぞれ呼ばれている。
ただし、サートリス家では戦争に行かなかった頭取の息子ベイヤードにも「大佐」
が使われ、ド・スペイン家でも息子に「少佐」の称号が与えられていることも指摘
されていた。
75G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 04:53:33.15
>>73
ディケンズの「クリスマス・キャロル」でスクルージにメリー・クリスマスと挨拶し、
「ふん、どこがめでたいんだい」と言われるのは、姪nieceでなく、甥nephewの
間違いでした。訂正。

村上春樹の短編集「東京奇譚集」には、ディケンズの「荒涼館」(Bleak House)を
読む女性が登場する一編がありますね(語り手も偶然、同じ本を読んでいて会話
をかわすという設定。ユングの共時性を感じさせ、タイトルも「偶然の旅人」。共時
性ものといえば、志賀直哉が老齢になってから久々に書いた「盲亀浮木」という3話
からなるオムニバス短編、彼の作品で一番好きかも知れない)

76G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/11(火) 04:55:29.05
ディケンズ、「クリスマス・キャロル」のほかにもう1作くらい読みたいと思って
いるのですが、どなたか、おすすめって、あるでしょうか。
77吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 19:05:30.99
Gご臨終?
78吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 19:18:09.02
そうであってほしい
79v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 19:18:59.17
Gさんは終わらない。
80吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 19:43:58.68
そもそも終わり方がわからない
81吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 19:52:51.18
おい、鈴木、ちゃんと相手してやれよ
82吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 19:55:37.86
なるほど自慰さんですねわかります
83v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 20:14:40.84
Gさんはビンビン!!
84アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/13(木) 20:26:19.23
へー、フォークナーはディケンズ好きだったのか〜
かなり前だけど「デヴィッド・コパーフィールド」はスラスラ読んだっけ。

‘Bah!' +‘Humbug!'は 「Barn Burning」と語呂も合いそうな。
85吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 20:37:36.10
ハイハイ、>>83,84のお馴染みGの提灯持ちがきても
Gは来ない。
やはり、ご臨終?
86アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/13(木) 20:42:31.17
またコテ粘着のおまえかよw
とりあえず馬鹿のひとつおぼえの反復じゃなく、
フォークナーに絡める芸ぐらい見せろや〜
87吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 20:45:12.78
そういう馬鹿なオマエもな
88吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 20:51:32.45
>>86
提灯持ちさん涙ぐましいねwww
89吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 20:57:07.88
Gは亡くなった。
本日は通夜だ!
90吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 21:00:58.31
ヤッホー!
91吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 21:10:01.96
でも、提灯持ちは、またコメントをつける。
でも、Gは亡くなった。
92v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 21:14:32.08
Gさんネバーダイ!!
93吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 21:20:19.30
鈴木は、香典用意しとけよ
94吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 21:28:46.14
それを飛び越して香典泥棒すんなよ
95v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 21:31:23.47
香典泥棒っていいかもね。喪服着てね。
96吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 21:41:11.33
>>95 その後男優の巨根に突かれてろ。
97v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 21:57:06.87
佃煮あまなマンドールはそういう願望があるのかあ。
98吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 22:04:43.63
>『ドンキ・ホーテ』

こんな作品きいたことねえ
99吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 22:06:03.85
『ドン・キ・ホーテ』が正解
100吾輩は名無しである:2011/10/13(木) 22:22:20.64
キャンディの復活キボーン
101G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/13(木) 23:46:04.65
事典みたら、ドン・キホーテだった
昔、何回か行った安売り店をドンキといっているやつがいるので
釣られちまった

ラマン・チャの男ともいうな

とりあえず生存確認w

>>100
同じく
102v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/13(木) 23:55:44.69
Gさんキター!!
103G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/14(金) 00:01:22.46
>>102
といっても、あれから「納屋は燃える」読み返してないので
新たに書き込むことがまだないw
104吾輩は名無しである:2011/10/14(金) 00:03:14.10
>>100おいおい飴玉はGの自演キャラだといってるだろ
105アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/14(金) 00:12:36.62
キャンディじゃなくてキャディだから飴玉じゃないよw
ちなみにフォークナー作品の登場人物だからゴルフも関係ないw
106G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/14(金) 00:13:00.70
キャディさんをキャンディないし飴玉とする人間は1人しかいない
はずなので(そういうのって反復するにはあまりにつまらんし)
雑談スレにも出没したとびきり凶悪なやつの正体が誰だか気になっているw

それにしても相変わらずフォークナー読む気なさそうなのに
来てるな
107G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/14(金) 00:18:24.24
>>105
最初、ゴルフとは関係あると思ってしまったw

ベンジィ君の好きだったコンプソン家の牧草地のかなりの部分が、
売られた後、ゴルフ場になっているようだし
108吾輩は名無しである:2011/10/14(金) 00:31:28.96
フジテレビデモ花王デモ要チェック
109v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/14(金) 01:25:23.78
やっぱりGさんみたいに感性丸出しにする人は偉いし、重要視すべきだと僕は思うな。
110吾輩は名無しである:2011/10/14(金) 03:10:10.96
そうだね、○○○だね
111吾輩は名無しである:2011/10/14(金) 18:56:47.91
>>105-107
先ずは響きと怒りを読んでみよう。
読んでいない者同士だと滑稽なことになるよ。
112アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/14(金) 19:50:15.43
「響きと怒り」はまだ読んでないんだよな。
「八月」「アブサロム」どまり。
今年の冬の課題図書にするかな〜。
113v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/15(土) 05:50:21.38
サンクチュアリ読みたい
114G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/15(土) 06:55:53.08
>>113
入手しやすいしね。
読書会でまだ扱ってない短編も残すところ2作(ワッシ、乾燥の9月)
のみ。
その後、長編にうつってもいいけど。
115v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/15(土) 08:54:27.55
いいかもしれませんね♪
116吾輩は名無しである:2011/10/15(土) 09:39:34.71
新訳のアブサロム読んだ人感想どう?
117G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/15(土) 10:31:40.04
>>116
もう出てるんだ。買いに行こう。
118アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/15(土) 11:32:40.40
>>113
そういえば「サンクチュアリ」も積読でまだ読んでないなあー。
119吾輩は名無しである:2011/10/15(土) 15:02:42.99
『サンクチュアリ』は凡作。『響きと怒り』が圧倒的な傑作。
『アブサロム、アブサロム!』『八月の光』『野生の棕櫚』
『死の床に横たわりて』が秀作。
120吾輩は名無しである:2011/10/15(土) 15:04:40.56
>>119
なにを根拠に適当なこといってるんでしょうか?
121v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/15(土) 15:07:45.66
いや、主観でしょ。別にええやん。
122吾輩は名無しである:2011/10/15(土) 15:26:52.45
>>121
サンクチュアリを凡作というお方は抜け作でございます。
By主観
123v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/15(土) 15:35:43.11
俺もサンクチュアリを読んでみたいんですよねえ。
124吾輩は名無しである:2011/10/16(日) 23:48:44.53
>>119
妥当な評価ですね。
125吾輩は名無しである:2011/10/17(月) 18:35:21.15
おい、G
はやく藤平育子訳のアブサロム×2!のレビューを書け。
お前の内容次第で俺も買うか買わないか決める
126吾輩は名無しである:2011/10/17(月) 19:40:11.77
藤平育子先生は、ttp://wwwsoc.nii.ac.jp/wfsj/pages/gaiyou.html
の会長。Gは、しっかり精読してるのだろうよ
127吾輩は名無しである:2011/10/17(月) 21:23:59.31
異性の訳者の翻訳は地雷な気がする
128吾輩は名無しである:2011/10/18(火) 01:30:52.33
下巻は来年一月らしいな。まとめて出せよw
129G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/18(火) 03:27:19.64
>>125
すまん。地元の小さな本屋には置いてなかった。
リョサの新刊の方はあったのに

>>126
知らなかった

>>128
昨晩、アマゾンで注文したが、上下揃ってからでもよかったかもw

カバーがヨクナパトーファの地図じゃないか。
岩波、いつからこんなカバーに変わったんだ。
気がつくと、最近のリョサ「緑の家」「密林の語り部」も
と思ったら、ボルヘス「創造者」(2009・6)の時点ですでに
130G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/18(火) 04:21:42.47
昨晩まで地方出張だったので書きこまなかったけど

読書会、「ワッシ(孫むすめ」か「乾燥の九月」のどちらか、誰か
選んで。どっちが先かという程度の話だなあ。

前者はサトペンの最期が描かれる。
ド・スペイン少佐がシェリフとして最後に登場する。
131G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/18(火) 04:22:36.98
132G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/18(火) 04:48:25.49
133キャディ:2011/10/20(木) 00:19:45.99
みなさん、こんばんは。
暫く留守にしているあいだに日本はすっかり秋に。
フォークナーのスレも3から4になっていて、ちょっと浦島気分です。
時は待ってくれませんね。
さて、新しいスレで気になったことがありましたので書きます。
わたしキャディがGさんの自演キャラだ、という書き込みです。>>104
Gさんの(そして私自身の)名誉のために申し上げますが、それは違います。
前のスレが読めないので、あるいはわたしが旅に出てからいろいろ紛糾した事態があったのかもしれませんが、
少なくともAn Odor of Verbenaまでのキャディ名の書き込みは、Gさんのものではありません。
まあ、ないとは思いますが、誰かがキャディに成り済ましたら、見破る質問をしますね。
わたしはお蔭様で出張中もフォークナーを楽しく読んでおりました。
今後しばらくは、フォークナーにinspireされた/した英語作品を素人なりにポツポツ読んでいこうと思っております。
ですので、読書会は引き続き休場。
みなさんのご健読をお祈りいたします。
長々と失礼いたしました。
Candace
134吾輩は名無しである:2011/10/20(木) 00:26:49.60
誰?
135G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/20(木) 02:37:33.99
>>133
キャディさん、お久しぶりです。

前スレはここで読むことができます。

ウィリアム・フォークナー 3
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1284105733/

>読書会は引き続き休場

残念ですが。

136v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/20(木) 12:34:52.68
みんな働きながらフォークナーを読むなんて凄い体力だなあ
137吾輩は名無しである:2011/10/21(金) 16:23:03.51
毎日2回も3回もオナニーしてるやつのほうがすげえよ・・・
138v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/21(金) 18:46:29.54
みんなしてるのでは?
139吾輩は名無しである:2011/10/21(金) 18:59:51.01
槙原敬之が浪人時代に1日に3回オナニーしてるって話してた時
石野卓球がたったそれだけぇ!?ってビックリしてた
140v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/21(金) 19:03:28.25
卓球はTGを聴きながらオナニーしてたらしいからなあ…
141吾輩は名無しである:2011/10/21(金) 19:38:17.16
これだけフォークナーに関係ない、糞ばかり集まっては
Gも年貢の納め時かwwww
142吾輩は名無しである:2011/10/21(金) 19:42:43.59
>>133
結局、アンタはGの自演キャラだったということなんだよね?
143v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/21(金) 20:17:33.20
違うって言ってたじゃないか。
144吾輩は名無しである:2011/10/21(金) 22:13:20.63
>>133
わたしキャディがGさんの自演キャラだ、という書き込みです。>>104
Gさんの(そして私自身の)名誉のために申し上げますが、それは違います。

うううううう
145アセンション携帯:2011/10/22(土) 18:29:39.27
福武文庫「エミリーに薔薇を」古本屋で入手。
文字組は新潮文庫よりはるかに読みやすくていい感じ。
どうも新潮文庫は読みにくいレイアウトが多いんだよなあ。
高橋正雄訳。講談社の「アブサロム」を訳した人か。
少し前に訳の比較についての書き込みがあったのを拾ってみようかな。
146G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/22(土) 22:30:15.44
>>145
新潮文庫とは、「エミリーに薔薇を」、「赤い葉」、「あの夕陽」、「ウォッシュ」が重なりますね。
訳は一長一短かなあ。

読書会、今週は中断した形になりましたが、「ウォッシュ」からぼちぼち再開しましょうか。
(最後に「乾燥の九月」)

インディアンものの「正義」が「赤い葉」との関係で興味深かったです。



147G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/22(土) 23:34:10.88
「エミリーに薔薇を」。
教えて!gooのghostbusterという人の回答がよく出来ていて、参考になる
ので紹介しておきます。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/729984.html
148吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 17:25:52.37
お前ら岩波の新刊アブサロム買えよ
149吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 17:44:22.68
>>148
そーゆーお前は買ったのか
150吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:03:59.32
>>149
当たり前だろ。岩波らしく馬鹿丁寧な解説つき
151v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/24(月) 19:21:16.20
まずアブロサムはどういう話なのかGさんに解説してもらってからだな。
152吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:36:40.54
>>151
まずタイトルを確認しろw天然?
ダビデの息子の名だろが
153吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:37:03.74
>>150
馬鹿丁寧な解説がなきゃ、お前にはわからんだろ
154吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:41:02.04
>>153
最初のあらすじは必要ないよな。講談社の方何回も読んでるし
155v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/24(月) 19:46:42.34
>>152
ごめん全然わかんないや…

>>154
あらすじまで付いてるのか!こりゃ買いかなあ。
156吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:49:38.14
>>154
ほうほう、何回も読んどるんか
そりゃ偉いな
フォークナ好きなん?
157吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 19:57:10.56
>>155
サムエル記にアブサロムの話がある。親父のダビデに背いて殺される話。
それをアメリカ南部に落とし込んで、しかも南部の歴史とも絡めた小説。
フォークナー天才過ぎて引く
158吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:14:23.96
>>156
神保町で全集の『村』以外は主要作品殆ど集めたほど
159吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:19:45.86
>>158
ふむふむ
アブサロムについては何故に繰り返し読むのかいな
160吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:30:08.39
クエンティンとサトペンっていう登場人物が好きだから
サトペンは最初は悪魔とかいわれてるけど、俺はかっこいいと思う
フォークナーは人気無くて本が手に入りづらいから、みんな買ってほしい
そしたらまた新刊出るかもしれんだろ?
161v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/24(月) 20:30:20.34
>>157
ご親切にありがとうございます。そういう常識がないので苦労しています。
162吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:35:39.16
>>160
サトペン?
登場人物といっていいのか
163アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/24(月) 20:43:02.69
サトペンと浜村龍造がダブるんだよなあ
164吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:44:50.59
アブサロムの新刊の翻訳ってどうなの?
上でも書いてあるけど
男性の作品を女性が翻訳してあるというのがどうも・・・
165吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:50:24.36
>>163
男としてのスケールが違うw

166吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:52:02.77
どーせお前らがフォークナー読むのも柄谷や渡部が誉めてるからだろw
167吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 20:53:41.10
>>166
誰?
168吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 21:04:31.59
アセは人のいったこと聞きかじっていつもの知ったかぶりか
やれやれ
169吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 21:05:28.06
>>166
その人たちは知らんけど色々辿っていくモンだろ
俺はカフカから出発したから
170v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/24(月) 21:14:52.99
俺は中原昌也がフォーク対談で「フォークには影響受けてませんよ。フォークナーには影響受けてますけど」って言ったからだなあ。
171吾輩は名無しである:2011/10/24(月) 21:24:18.66
なんで鈴木がここにいるの?
はやくちゃんとした生活習慣身につけろよ
172G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/24(月) 21:26:57.00
>>166
実は、篠田一士の「20世紀の十大小説」にプルーストの「失われた時を求めて」、
ボルヘス「伝奇集」、ガルシア=マルケス「百年の孤独」とならんで「「アブサロム、
アブサロム!」がはいっていたというのは大きいw

今、その篠田が訳したアブサロムを読みかけているのだけど、これは読みやすいように思う
(最近、濫読期にはいり、読みかけの本がたまって収拾がつかなくなりつつあるけど)

ただ、このスレの読書会に参加して、ヨクナパトーファの地に親しんだためかもしれないというのは
すでに書いたとおり。>>18
例えば、ホルストン・ハウスが出てくると、ああ、あのお馴染みの酒場つきの宿屋ね、という感覚に
もはやなっている。

173G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/24(月) 21:34:27.59
>>151
とりあえず、新潮文庫の短編集の「孫むすめ(ワッシ)」を読んでくれると
うれしい

アブサロム、講談社の文庫で目は通したことあるけど、ここでの読書会前の
ことなので、ほとんど消化できていない


174v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/24(月) 21:47:12.37
>>173
アドバイスありがとう!
175吾輩は名無しである:2011/10/25(火) 01:40:08.78
>>167
中上にフォークナーを紹介した、ソンダクにも評価されてる哲学者だよ
176吾輩は名無しである:2011/10/25(火) 18:43:23.36
哲学者って自称じゃなかったか、あいつは
同郷としては哲学者だと嬉しいけれども
177v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/25(火) 18:45:48.96
山崎行太郎も自称哲学者だけど、柄谷行人は哲学者でもいいんじゃないですかね。文芸批評家のほうがいいと思うけど。
178アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/25(火) 19:05:52.61
>>175
ソンダクに評価されてるのは知らなかったなあ
179v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/25(火) 19:15:08.76
ソンタグは批評空間に招かれたりしてたね。漱石の大ファンだって語ってた。
180アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/25(火) 19:18:22.35
ソンタグは批評家としても小説家としても魅力があるなあ。
「死の装具」という初期の小説もなかなか力があって良かったし、
何よりも「反解釈」の才気ばしった鋭さが心地良かった。

「ウォッシュ(孫むすめ)」を冒頭の部分で新潮、講談で読み比べた。
やはり新潮文庫はどうも読みにくいね。
181アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/25(火) 19:21:08.63
「アブサロム」は講談社の高橋訳でちょっと前に読んだばかりなので
岩波文庫にはどうもまだ手がのびないな。
内的独白の斜体の丸みのあるフォントは嫌いだ〜
182吾輩は名無しである:2011/10/26(水) 02:36:34.71
480 : アセンション ◆DHEKuXMiDGdO : 2011/06/10(金) 20:59:05.71
>>436
18になってたかな。無免許だけなら大したことなかったんだけど
空地に転がってたバイクからナンバープレート盗んじゃってさ。
無免許運転、不整備車両運転(車検なしバイク)、ナンバープレート窃盗、
この3点で簡易裁判になったよ。
183G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:03:57.29
>>181
アブサロムの岩波の文庫。224頁に出てくるピッツバーグ・ランディング
(別名シャイローの戦い)の注39で下巻の頁数が引用されている。
下巻はすでに出来上がっている?

それにしては来年1月刊行予定って、随分、先だなあ。
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/bun/
184G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:09:23.12
>>183で引いた岩波のHPに題名の由来等も詳しく出てるな

  「アブサロム」というタイトルですが、これは旧約聖書「サムエル後書」の以下のエピソードに由来します。

   ダビデの息子アムノンは、異母妹タマルを陵辱し、これを知ったタマルの同母兄アブサロムは、二年間好機
   を狙って、アムノンを家臣に殺させる。しかしアブサロムもやがてダビデ王に対する叛乱の首謀者となり、父
   の麾下の将軍に殺される・・・。

185G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:16:01.71
読書会再開  「孫むすめ(原題 ワッシ」

Washをどう発音するか。
ワッシ(新潮文庫)、ワッシュ、ウォッシュ(福武文庫)。

初代大統領Washingtonと同じ名であることを押さえておく。

立派な名前だけど、黒人奴隷からも蔑まれるプアホワイト。
成りあがったサトペンと違い、サトペンに寄生するような形で
すでに還暦を過ぎ、老境を迎えている(外見は年齢不詳)。
南北戦争にも従軍しない腰ぬけで完全に名前負けしている。
でも自分が白人であるという空疎なプライドに囚われている。
広大な荘園の主に成りあがり、南北戦争でも勇敢に戦ったサトペン
との自己同一視の傾向もみられる。

以下、自分は基本的に「ワッシ」の題名で通すことにする。

186G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:18:26.57
ワッシは、15歳(死亡時16歳)の孫娘ミリーと一緒に暮らしているが、
母親、すなわちワッシの娘はどうしたのか?父親は?

アブサロムでローザ・コールドフィールドがクエンティン・コンプソンに語ったところによると

>メンフィスの淫売宿で死んだというウォッシュ・ジョーンズの一人娘の、そのまた父親不明の娘
(岩波上235頁)
187G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:21:22.58
ミリーの産んだ子が男の子だったら、どうだったのか?

松柏社事典のトマス・サトペンの項

>(一攫千金を狙い渡った西インド諸島ハイチの)砂糖栽培業者の娘
ユーレリア・ボンと結ばれるが、妻の混血を疑い妻と息子チャールズ・
ボンを捨てる。
>1866年(南北)戦争から帰還すると……(エレンとの子)ヘンリーが
混血かもしれない異母兄弟のチャールズ・ボンと(やはりエレンの子である
妹)ジュディスの人種間結婚(miscegenation)を食い止めるためボンを射殺し、
家督相続権を放棄したことを知る。
>男児出産を条件に義妹ローザ・コールドフィールドに求婚するが拒否される。
使用人のウォッシュ・ジョーンズの孫娘ミリーに彼の子を孕ませるが、生まれた
嬰児が女児だったため家畜同前に扱い、激昂したウォッシュに大鎌で殺される。


黒人奴隷からも屑と蔑まれるプアホワイト(サトペンも元はプアホワイトなんだけど)
のウォッシュの孫、しかも父(てて)なし子で淫売の娘であっても、白人純血種の
お世継ぎを期待して孫ほどの年齢の娘に手を出したということ

「ワッシ」ではサトペンの帰還は1865年になってますね。
188G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:32:27.70
孫くらいの年齢の娘に手を出したっていえば、サトペンって響き、
ドリフの加藤茶の「加トちゃんペッ!」をどうも連想してしまう
んだよね。

同じ、悪のヒーローでも、「嵐が丘」のヒースクリフに比べて、
間抜けな響きだなあと当初は思った。
だんだん、慣れてきたけど。

ヒースクリフの方は(アイルランド、イギリス北部の)荒地
(その荒地に群生する植物名も指す)、それに崖を掛け合わせ
ており、はじめから格好よく感じた。
189G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 04:51:51.66
クライテムネストラ(クライティ)Clytemnestra(Clytie)

南北戦争中、北部連合軍にサトペン荘園(インディアンから買収した
100平方マイルの広大な土地に因み、Sutpen's Hundredと呼ばれて
いる)も荒らされ、食糧も不足した際、サトペン夫人(アブサロムに
よるとエレン)はワッシのもとに、裏庭のブドウ棚に熟している山ブ
ドウを取って食べてもいいとの使いを寄こす。
(といってもサトペンの屋敷の勝手口で使いはワッシに伝言したようだ)
使いである屋敷のメイドの黒人女は、ワッシに、屋敷の敷居を跨がせない。
サトペンは白人の屑であるワッシを屋敷にいれたことなどなかった。
サトペンが従軍で留守の今は、自分がサトペンに代わり屋敷を守る
立場にある、だからお前が敷居を跨ぐことなど私が許さないぞといった調子。

アブサロムをみると、この黒人女は、サトペンが黒人奴隷に産ませた子
クライテムネストラであることが明示されている。

屋敷の守り手の意識を持ち、最後は自ら屋敷に火をつけ、炎に包まれる屋敷に
殉じていく。
その最期はレベッカのダンヴァース夫人を思わせる。前スレ825
190吾輩は名無しである:2011/10/26(水) 20:54:39.80
フォークナーって放火魔大好きだなw
クライティ、アブナー・スノープス、ダール・バンドレン、ルーカス・バーチ
ベンジー・コンプソンも自宅燃やして精神病院行かされるし
191G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/26(水) 21:15:35.99
ワッシも最後に小屋に灯油を撒いて、炎上させてるな。

192吾輩は名無しである:2011/10/26(水) 21:27:33.44
>>190
こいつはちゃんと読んでねー恥ラだな
193吾輩は名無しである:2011/10/26(水) 21:33:01.14
>>192
何かおかしかった?
194吾輩は名無しである:2011/10/26(水) 22:26:33.89
>>193
不正確
195吾輩は名無しである:2011/10/27(木) 00:28:27.96
>>194
だから何が不正確?

あんたコミュ障?
196吾輩は名無しである:2011/10/27(木) 05:44:25.71
>>195
あほだな
>>190が知ったかぶりのバカっぽいものだったので
>>192のような感想を書いた
>>193と尋ねられたので
>>194に不正確だからだよと親切に指摘してやった
あとは自分でどの部分のどこが不正確だったか確認しろ
気に入らないことがあると直ぐにコミュ障とかいうのは
あほだろ
197吾輩は名無しである:2011/10/27(木) 05:51:11.24
>>196
お前こそ確認しろ。どうせベンジーのとこだろ?
198吾輩は名無しである:2011/10/27(木) 06:09:23.84
>>197
普通の人間だったら不正確との指摘を受けて
自分が書いた内容を見直し、確認するが
>>197はお前こそ確認しろと不可解な反応をする
つまりは読んでないから見直し、確認ができないわけだ
199吾輩は名無しである:2011/10/27(木) 06:12:15.84
>>198
もういいわ。
200アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/29(土) 17:02:59.89
Wash本日中に読み直し予定。

>>190 >>191
「ウォッシュ」のラストのジョーンズだね。
201v(・x・)v鈴木雄介 ◆JSPf4VvHXo :2011/10/29(土) 19:46:20.78
ウォッショイウォッショイ!!
202吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 00:43:32.74
鈴木の名前をシェイクスピアスレで見たときは、吹いたな
203吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 01:58:50.10
フォークナー大好きな作家ではあるけど、アメリカの作家は歴史感覚にとぼしいという福田恒存の指摘はその通りだとおもうな
204アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/30(日) 13:04:01.76
>>201
感想がそれかよw でも俺も似たようなものだなあorz

>>203
アメリカという国そのものの歴史の欠如?

「ウォッシュ」を読んだけど、俺にはどうも読む力がないらしい。
フォークナーの魅力を汲み取れなかった。
カフカ、プルースト、ムージルには感じなかった挫折感…。
最後の放火シーンは映画的で鮮烈なイメージは残してたけど。

ウォッシュをワッシと呼ぶ件について、
高橋訳では邦訳で「わっし」という一人称が使われてたw
205吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 14:47:10.08
>>204
わしも正直よくわからんかった
フォークナーは理解を拒む変な力あるね
フォークナー好きな人ってこの押し返され方が癖になってんじゃなかろうか
206G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 15:49:10.05
>>204>>205
俺は逆にムージルがどうも魅力を汲みとれないんだよなあ。
「特性のない男」は松籟社版で一応6巻とも目を通した。
岩波文庫の短編集2冊、読本もかなり丁寧に読んでみたけど、どうもぴんと来ない。
(おそらくヘルマン・ブロッホも。「夢遊の人々」を飛ばし読みしただけだけど。
この2人を好きな古井由吉についても同じような隔靴掻痒感がある)

アメリカの作家ではフィリップ・K・ディックの魅力がいまいちわからない。
ヴァリス等の世界に、フォークナーに対するようにとことんつきあってみようという気持ち
はどうにも湧いてこない。

カフカは、10代の頃、「変身」「断食芸人」の2編を読んで、もういいと思った。
凄い衝撃を受けたのだけど、似通ったラストシーン(家族のピクニック、生気溢れる豹)
に、これじゃ主人公がむごすぎる、もう沢山と思った。
その後、読んだのは大学のドイツ語の授業で読まされた「掟の門」だけw

フォークナーも読書会はじまってからのにわかなので、カフカ、ムージルも読書会を
やれば魅力に目覚めるかもしれないw
(「特性のない男」の新潮社の高橋義孝他訳版、思わず注文してしまった)


207G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 16:18:19.48
>>204
Washの一人称、新潮・瀧口訳では「おら」
福武・高橋訳は、「おれ」「わし」「わっし」と不安定。

ワッシがサトペンが「俺に触るな」と言われるが、反抗し
近づいていくシーン。

"Don't you touch me."

"I'm going to tech you, Kernel," Wash said in that flat,
quiet, almost soft voice, advancing.

高橋訳 「わっしはあんたに思い知らせてやるだよ、大佐」
瀧口訳 「おら、さわるだよ、大佐」

techを、teach、touchいずれの視覚方言(eye dialect 作品の中の人物が
方言や俗語を使っていることを示すために用いられるつづり字)とみるか
の違い
208吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 16:41:35.59
>>204
なんかポオからメルヴィル、フォークナー、ヘミングウェイって
映画的な感じがするのはアメリカ小説の一大特徴のような気がする。
なんか即物的、冒険的というかね。ラヴクラフトやハメットのような
エンタメ系ホラー作家やハードボイルド作家にもそれ感じる。
209アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/30(日) 17:27:04.21
>>205
そうだね。だからフォークナー好きな人が羨ましいな。

>>206
やはりその作家が合う合わないというのは各人であるんだね。
カフカは10代の頃にそれこそむさぼるように無我夢中で読んで
なけなしの金で最初の新潮社版全集をすぐさま買ったなあ。

ムージル「特性のない男」も最初はたいしたことないなと思いながら、
読み進むうちにじわじわと入り込んでいけた。
特にウルリヒとアガーテの対話のあたりから。
「失われた時を求めて」のような一応の完成草稿がない未完作だから、
カタルシスのある読後感はなかったけれど。

>>208
短篇作家という点ではヘミングウェイの乾いた文体が好きだなあ。
ある意味ヘミングウェイにも「ハードボイルド性」はあると思うけど、
その言葉とは裏腹に「クールさ」が必要なんじゃないかと思った。
210G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 17:52:08.93
>>209
>特にウルリヒとアガーテの対話のあたりから

昨年読んだとき、2人のお父さんが亡くなり、兄妹で対話をはじめる巻が
ちょうど行方不明になってたのでやむなく、いったん飛ばしたんですよね
もしかしたら、そこがとっかかりになって、入り込んでいけるかもしれないw
211吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 18:15:36.28
>>210
スレチ
212G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 18:17:09.50
ある程度は許せ
213吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 18:25:06.94
あんた人には厳しく自分には優し過ぎやね
214G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 18:28:29.62
>>213
どこがw
俺は人にスレチを指摘するあんたみたいな狭量なこと
したことないよ(プルーストスレみてみい)

多分、話しても無駄なケチつけが趣味のお方とみた
215アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/30(日) 20:42:35.38
高橋正雄の解説を読むと「ウォッシュ」の発表は1934年で
サトペン物語のカタストロフにあたり、この短篇の後で「アブサロム×2」に着手したと書いてあった。
結末が最初にできて、その結末から前史としての物語が構想された形になるのかな。
複数の語り手によって物語が多重に語られる「アブサロム×2」に比べると
非常にシンプルな構成の「ウォッシュ」だけど、これが種子となったわけなんだね。
216アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/30(日) 20:46:27.12
「ウォッシュ」と関係の深い「アブサロム×2」を読んだ理由を考えてみると、
>>172に書いてあった 篠田一士「20世紀の十大小説」の影響はあるかもしれないなあ。
217G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:14:04.13
>>215
ワッシでは、保安官としてワッシ追跡隊を指揮する少佐はまだド・スペイン
と名づけられていなかった。
ワッシをその場で射殺するだけでなく、その後、「納屋は燃える」ではアブ・スノープス。
少なくとも2人のプアホワイトを射ち殺していることになる。

また、ワッシに、サトペンの母屋の敷居を跨がせなかった黒人女は、まだクライティ
と名づけられていなかったし、サトペンの血を受け継いでいるという属性も与えられて
いなかった。
そのクライティがアブサロムでは、もう一つのカタストロフの中心人物になるわけで
すが。
218吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 21:16:05.34
フォークナーはドラマ自体は三文小説
219G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:22:06.55
>>216
10大小説、ドス・パソスの「USA」と茅盾の」「子夜」も入っているけど読んで
ますか。一応入手したけど(USAは確か翻訳が高いので原書のみ)、その
ままになっている。
藤村の「夜明け前」も日本で唯一のランクインだけど結局読んでないあ。
220G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:24:42.84
>>218
確かに、ワッシにしても、エミリーにしても筋だけ取り出してみると。
アブサロムもかな。
221G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:29:55.09
フォークナーは馬好きだった。
力を持つ者は馬に乗るもの、英雄として描かれ、ワッシのような力
なき者は馬に乗れない。
馬に乗る者は、女にも乗る資格を持つといったところ。
英雄、色を好む。

グリセルダ Griselda
ワッシの孫娘ミリーがサトペンの子を産んだのと同じ朝に、
雄の仔馬(horse、colt)を産んだ雌馬(mare)の名
ボッカチオのデカメロン、さらにチョーサーのカンタベリー物語にも出てくる
貞淑で超人的に忍耐強い女性の名をとっていると思われる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Griselda_(folklore)

ロブ・ロイ old Rob Roy
サトペンが南北戦争で活躍した際に乗っていた駿馬の名
ウォルター・スコットの歴史小説にも出てくる、スコットランドのロビン・
フッドとも呼ばれる、義賊の通称をとっていると思われる。
日本の競走馬でも、なんとかロブロイって結構ある。
http://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Roy_MacGregor
http://en.wikipedia.org/wiki/Rob_Roy_(novel)
http://www.ballantines.ne.jp/scotchnote/48/
フォークナーはスコットランドからの移民の子孫。
222G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:35:53.96
"Well, Milly," Sutpen said, "too bad you're not a mare.
Then I could give you a decent stall in the stable."

自分の孫むすめが雌馬(mare)以下に扱われたことからワッシはサトペンを殺害する。

サトペンの「企図desain」の一つは、自分の世継ぎの男の子(嗣子)を純粋
白人種の女に産ませることだった。
単なる「英雄色を好む」といった性欲のみから、ミリーに手を出したわけではない。
ヘンリーはチャールズ・ボンを殺害した後、家督相続権を放棄して消えてしまった。

気になるのは、ワッシも自分の孫むすめが男子を産むことを期待していたかである。

下記(次の書き込み)の描写から実はそうだったと見る。ただ、それは口さがない噂の
ような、外戚として、自分の立場を有利にするといったこととは多分違う。
ワッシはずっとサトペンに憧れていた。羨むというよりは、手の届かない、敵わない存在
として。
Maybe I ain't as big as him and maybe I ain't done none of the galloping.
223G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 21:42:35.89
自分の血を継いだひ孫がサトペンの後継者として、馬にさっそうと跨ることを夢見ていた。
執拗に反復されるgallop(乗馬の際のもっとも速い走り方)という単語がそれを表す。

すぐに曽祖父として、女の子でも自分の血を受け次ぐものとして言祝ぐ気持ちに切り替わるが。

"A girl," he repeated; "a girl"; in astonishment, hearing
the galloping hooves, seeing the proud galloping figure
emerge again. He seemed to watch it pass, galloping through
avatars which marked the accumulation of years, time, to
the climax where it galloped beneath a brandished saber and
a shot-torn flag rushing down a sky in color like thunderous
sulphur, thinking for the first time in his life that perhaps
Sutpen was an old man like himself. "Gittin a gal," he
thought in that astonishment; then he thought with the
pleased surprise of a child: "Yes, sir. Be dawg if I ain't lived
to be a great-grandpaw after all."

git  getの視覚方言。
gal  girlの視覚方言乃至guyに対応する略語

ワッシのサトペンのみならず、自分の血をも根絶やしにする自棄な行為は
単にサトペンが孫むすめを馬以下に扱ったことだけが原因ではない。
サトペン殺害は、自己同一視の対象だった偶像の殺害という面があるように思う。
サトペン亡きあと、自己の存在意味もなくなったし、サトペンの血をひいていても
それが女性では自己の分身として己の夢を託せないのである。
224吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 22:05:26.72
「響と怒り」はいつも5ページで読むのやめてしまう。
225アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/10/30(日) 22:15:42.77
>>218
やはり表現手法こそがフォークナーの魅力ということになるのかなあ。

>>219
茅盾の「子夜」はこの間入手。でもいずれも未読で…。

>>223
ああ英語で読むとギャロップとギャル=ガールの掛け合いが見事だなあ!
このへんはジョイスにもつながるような。

>>224
そうなん?
226G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 22:16:03.46
>>224
岩波文庫訳でも?(それとも原書?)

老婆心ながら
そういうときは、次に読むときは6頁目から読み始めるのがこつだったりする
(ちょっとでも気にかかるところに付箋を貼ったりしるしをつけておき、
そこだけちょっと見返すという形をとると、もっとうまくいくことが多い)

あくまでもそのときはまだ機が熟していないだけで、自分でまだその魅力に
気づいていないだけかもと思えるレベルの作品に限られるけど
227G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 22:20:34.84
>>225
確かに、言われてみると、galとgalloping韻を踏んでるんですね。

「子夜」は、こないだ>>172を書きこんだ時、岩波文庫ですでに買っていたことを
うっかり見落とし、筑摩世界文学大系の魯迅と抱き合わせの巻も買ってしまったw
228吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 22:38:27.58
>>225
ただなあ、表現方法を変えることにどれだけ意味があったかは疑問にも思う。
多数視点で過去を立体的にというか別の形で再現するという方法は新しかったのかねえ。
229G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 23:17:58.10
>>228
芥川龍之介の「藪の中」を読んでも、今さらちっとも面白いとは思わないが、フォークナーはなぜか
おもしろい。
その理由については自分ではまだうまく言い表せないが、>>50で紹介した
石井洋子「小川国夫とウィリアム・フォークナー」 http://atlantic.gssc.nihon-u.ac.jp/~ISHCC/bulletin/11/b002_Ishii.pdf
の小川発言及び石井による敷衍がかなりうまく代弁してくれているように感じる。

石井は、小川の最初のフォークナー体験が高橋正雄訳「響きと怒り」であることを指摘した
のち、小川の次の発言を引用する。

>彼の作品はことごとく推理小説の面白味を含んでいる。この種の小説は、途中でしばしば
立ち止まって考えることはあるとしても、筋の綾目をたどってひたすら読み進むところに
醍醐味がある。ところが、少なくとも私がフォークナーに対した場合には、そうした醍醐
味が、対岸にあるような気がする。つまり、推理小説を味わうに必要な読書のスピードが
出てこない。これは読む方の責任でもあるけれど、書き手のフォークナーにも責任がある。

石井はこれを
>すなわち、読み手の中になだれ込んでくるような、滑らかな文体ではないことは、負荷が
 加わることになるのだろう。
と敷衍する。
230G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 23:25:57.15
承前

「死の床に横たわりて」に関する小川発言を紹介しながら、にもかかわらず、フォークナーが
魅力的な理由に迫ろうとする。

>小川国夫は、第一にフォークナーの魅力は、描写力だと言っている。フォークナーの魅
力的な表現について、暴風の中で川を渡る描写にしても、人物の動きと馬の動きを的確に
描写している。すなわち、瞬間的な描写をすることは、緊張関係にある人物或いは動物の
姿を、一つの画面として捉えることである。そして、その画面を繰り返して描写すること
である。

>小川国夫は、フォークナーの文体についてあまり深く考えないで、2 回あるいは3 回と繰
り返し読み進むことが、肝心なことであると述べている。また、小川国夫は、フォークナ
ーの小説に措定されている山場としてのカタストロフィーにおいて、劇的に追い込みを感
じさせる場面がある、その迫力は、彼の第2 の才能であると指摘している。
231G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/30(日) 23:37:32.66
承前

『響きと怒り』のクェンティンの死の描写について小川国夫の見解

>フォークナーは死とは皆さんが考えてるようなものではありませんということを教え
ていますね。たとえば茶碗というのは、どこにも出口のないようなボールのようなもの
を作って、これ茶碗だって言っても茶碗として使えないからそういうことをする人はい
ない。でも死はどういう風にデザインしてもいいですから。だからデザインの仕方が文
学だと言える。

さらに
 「フォークナーは、不可避的に、〈あまりにも多くのものを読みとろう〉とさせる人だ。」
という小川の発言を、石井は、
 >上掲の発言によると、小川国夫は、フォークナーの手にかかると、今まで何の意味をも
  持たなかった言葉が、活気づいてくると述べている。また、避けられないほど多くのもの
  を読者に与えようとしていることも事実である。これらのことを考える時、彼の小説は、
  言葉の表現だけではないように思われる。
と敷衍し、合成語、さらには、文法的には破格の言い回しもあること等を指摘する。そして、
 >このような方法によってフォークナーの描写は、広い意味での複雑な場面を描出していると
  考えられる。
と結論づける。

石井論文は「聖書」との関係にも言及しながら、作家小川国夫にも触れているところ、無理矢理
フォークナーの魅力に関する部分のみを抽出したので、直接、論文に触れた方がわかりやすいかも。
232吾輩は名無しである:2011/10/30(日) 23:48:49.01
>>229
まあ「藪の中」は真相不明のまま終わらせているが、狙いは
明確、明快、コンパクトだからな。芥川自身も晩年高く評価してないし。
233吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 00:07:53.07
「響きと怒り」を読んで面白かったんだが、
いまいちよく分からなかったところがあって、
結局クエンティン(男の方)とキャディーはセックスをしたの?
それとも、ただ単にクエンティンの妄想だったの?
234吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 00:37:42.53
>>223
たまたま覗いてみて気がついたんだけど、
gitとGittinを混同してね?
つーか、galとかもeye dialectって違うよ
フォークナーは偉大な作家で、原文参照しながら読むってスゲーとおもうけど、
せっかくだからちゃんと辞書引いたほうがいいよ
もったいない
235吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 01:02:26.61
フォークナーを読んですげーと思うのは何気ない会話にある暴力の匂いと、場面転換と時間軸の移動のうまさだな。
サンクチュアリでトミーが殺されるところ辺りの場面展開と時間の錯綜はミステリーのようなスリリングがある。
いきなりホレスに視点が変わって過去からはじめて広場のトミーの死体に行き着くところもすごくうまい。
236G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 01:06:49.78
>>234
電子辞書をひいて、書いたのだが。

G大英和 gittin 視覚方言=gettingと出ている。
       git 視覚方言=get とも
これは、確かに上を引用した方が適切だったかもしれんが混同とまで言えるんだろうか。
ingの最後のgの省略はポップスの歌詞でしょっちゅう見かけるんでついgitでひいて
済ませてしまった。

gal についてもG大英和に、gal1で《米略式》(若くて活発・陽気な)女の子、ギャル(girl)
(guyに対応する表現)ともあるが、gal3で視覚方言=girlとも出ているので併記した。
まだ赤ん坊なので3の意味にとる方が自然と自分は考えているが。

ちなみに、G大英和は俺が辞書という意味でなく、「ジーニアス英和大辞典」の略ね。

237G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 01:12:16.65
>>233
岩波文庫版で最初に読んだけど、妄想ととりました。

その文庫は今みつからないけど、いつの間に買ったのか、高橋正雄訳の講談社文庫版が出てきた。

最初にある、つけたし(Appendix)をみても、近親相姦の罪により妹とともに地獄に落ち、永遠の劫火に
囲まれながら妹を守るという「考え」を愛したのであって、本当に近親相姦があったという前提には
なっていません。
訳者解説は次のように妄想と断言しています。

>長女のキャディは一五歳ぐらいになると次第に素行が悪くなり、やがて処女性などという
ものになんの価値も認めず、いろんな男と交渉を持つ。その中で、どこの生まれとも知れない
ドールトン・エイムズという男との関係が最も深くなるが、妹を愛してやまぬクェンティンはその
ためにひどく苦しみ、思いなやんだ末、妹の不品行を、近親相姦というさらに恐ろしい罪のなか
に埋没させようとして、自分が妹とのあいだにそれを犯したと妄想し、父にそれを打ちあけるが、
父は信じない。

第2章(1910年6月2日)のクェンティンの内的独白から端的に妄想とわかる箇所を指摘してくれ
と言われたら、現時点では別の人のお願いするしかないけど。


238G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 01:27:02.48
>>235
>何気ない会話にある暴力の匂い

往年の名優、今は亡き松田優作を思わせるなあ。
彼が画面に登場すると、別に暴力的な役でないのに、会話している相手がへたな口をきいたら、
いきなり暴力をふるうのではとはらはらしながら見ていたのを思い出す。
森田芳光監督が撮った「家族ゲーム」の家庭教師役とか。

サンクチュアリも、一段落したら、きちんと読んでみたいな。
239吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 01:44:18.43
>>236
なんだ、英語がわかってないのか
ここのテキストで出てるのはGettinでしょ
それがgitからきてるってところがだめでしょ
gitとしたら普通は全く違うものだよ
あと、視覚方言ってどういうものだか調べてみ
240G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 01:54:37.83
>>239
その言い方はなんだね。
しかも、"Gittin a gal," he thought in that astonishment
であって、Gettinでない。
それはあんたの単なる書き間違えかもしれないけどね。
俺はできるだけ、人の書き込みは善意に解釈しようとするのでな

Gittin a galの正しい解釈について、ここに書き込んでみな
絶対に書けないと断言するw
(間違いなく、あなたは何か適当にこちらの聞き方が悪いといった理屈を
つけて、ここに答えを書くことを拒否する。本当は日本語すらできないからだ。
例えば、>>196>>198がしたようにね。邪悪な者よ去れ)
241吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 02:16:38.59
>>240
あんた名無しとかでいろいろ自演してんのね
242G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 02:21:15.67
苦し紛れにそういう逃げ方をするか。屑野郎めw
243吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 02:28:39.70
発狂が収まったら
もう一度よくみてみ
ありえない間違いだから
244G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 02:36:58.98
>>243
お前、確信犯だな
狂っているというより、やはり邪悪だ。
>>196>>198と同じやつか、同じ程度に下劣。
(こんな下劣なやつが2人もいるのは嫌だから1人だといいなあ)

思わせぶりな捨て台詞でしか、もはや応対できないようだな
(こいつは、絶対、人を間違っていると言っておきながら、
正しい解釈を書かないという予言は当たった。それで十分だ)

245吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 02:44:54.21
>>237
仮に妄想だとすると、説明がつかないシーンがあった。
クエンティンとナタリーの情事を、キャディーが目撃して、
逃げるキャディーをクエンティンが追っかけて、キャディーを犯すような描写があるシーン。

そこの場面じたいがクエンティンの妄想だとするには、
キャディーのセリフが現実味をおびすぎてる気がした。
246G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 03:05:34.71
>>245
どの本で読んでいるか、教えてもらえれば。

手元にあるのは、原書はノートン版。
あとは講談社文庫、フォークナー全集
(本当は岩波文庫もあるはずだけど、当面出てこない)
247吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 03:16:02.31
>>265
岩波文庫の平石貴樹/新納卓也訳の265ページあたりからかな。
248247:2011/10/31(月) 03:16:46.65
安価ミス
>>246
249G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 03:18:18.83
>>247
なんとか、探してみようかな。
250吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 04:01:32.05
>>249
おまえ、なさけなくねーか?
>>195で自演してあれこれ読んでるようなこと言って
>>236では英語できるようなこと言って
>>247で親切に教えてもらったのに
講談社のでも大体わかろうものなのに
原書がありゃなおさらわかろうものなのに
なにが探してみようかな、だ
真性のバカ
いくらバカとはいえほどがあるだろ
251吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 06:39:20.65
264ページで走ってどっか行くのはナタリーって娘でしょ
その後はむかしのように泥の中で遊ぶ
252吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 07:09:50.04
年表見ると、ナタリーとの戯れ、キャディの処女喪失の順になってるな
クエンティンはナタリーとキスしただけ、川辺のやりとりで、あれしたことあるの?とかキャディに言われるし
つまりクエンティンはずっと童貞、キャディは非処女
253吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 07:20:50.61
ま、フォークナーの読書会スレだから、英語の授業のような
話はほどほどに
254G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 07:40:48.33
>>250
翻訳によって、随分、印象が変わるので読み比べたかっただけさ
それに家にあることは確実だしな
(おまけにそろそろいったん眠りたかったw)

>>195は俺じゃないよ
コテを名乗ってから、名無しでの書き込みは皆無だ

>>250>>198と同じパターンだね。
やはり、同じやつっぽいな。どっちにしても屑だけどw
255G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 07:58:21.09
>>253
読書会スレではなく、フォークナースレ内で読書会をやっているにすぎない。


いわば庇を借りてるってやつ。母屋を乗っ取る気など毛頭なく、むしろフォークナーに関する
(個人的にはほとんど関しなくても)おもしろい書き込みを首を長くして待ってるw

今回は、途中から邪鬼退治(正体をあぶりだす作業が中心)になってしまったなあ
(ことに>>239へのレス以降)


256吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 08:04:09.88
>>195は俺、未だに何が不正確だったのか分からん
257吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 08:04:35.90
昨晩のやり取りは、翻訳をベースのものだから、あんまり原文では云々を
持ち出さなければ、何の問題もなかったんでは?
作家の文章は、とても辞書で捉えきれるものじゃないのは、母語の作家の
作品を読めばすぐ分かることなんでね
258G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 08:20:31.84
>>239は自分でもめちゃくちゃなことを言ってるのを承知で、確信犯的にいちゃもんをつけて
いると判断し、こいつの過去の悪業も晒そうと挑発してみた

どうも>>234からして、すでにこいつの釣りっぽかったんだけど、本当に、自分の乏しい
知識で、辞書もひかずにgalはeye dialectではあり得ないなどとと決めつけ、滑稽なこと
に人には辞書をひけなどと御忠告をたれる、かわいそうな人の可能性も皆無ではないと
思い、まずは、一応、親切に答えてみた。
そしたら、案の定あのぶちきれようだったんで、こりゃ、>>196>>198と同じやつだなと判断し、
できれば、そのことを明らかにしたいなと思った。

折角、おもしろい書き込みをしてくれたのに、こいつに不快な思いをさせられた>>190さんの
敵討ちってとこもある >>190さんは>>199で「もういいわ」と相手にするのをやめたけど、
そのあとしばらく書き込みが途絶えた。それも、こいつのせいだ。

大体、eye dialectの意味、>>207ですでに国語辞書をひいて、紹介しておいたんだけど
こいつ見落としているみたい。実は昨日知った言葉なんだけどw
259G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 08:33:28.42
>>256
そう、実ははじめから正確だった

不正確と言ってきたのは、今回、俺にいちゃもんをつけたきたやつと同じやつで、いちゃもん
をつけるのが生きがいのやつ。まあ、病んでるね。
だから、じゃあ本当は何が正確なのと聞いても言を左右にして絶対に答えない
(だって、こっちは間違ってないのだから、答えられないのは当たり前ですよね)

今後は相手しなくてよいと思う。多分、フォークナーまったく読んでない可能性が大。



260吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 09:37:55.30
>>259
ベンジーが家燃やしたってとこに引っかかったんじゃないかと思うんだよな
あれ、フォークナーが後になって付け足したみたいだし、ベンジーって火が好きだったじゃん
261G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 10:24:08.89
>>260

>>192>>194>>196>>198は、はじめから一貫して挑発的で揶揄的だった。
多分、あてずっぽうで不正確と言ってみたかっただけだとおもう。
だから、>>190>>193>>195>>197>>199さんが、「ベンジーのとこだろ? 」と水を
向けても、話をそらして、回答を避けた。
「響きと怒り」はおろかフォークナーなど一編たりとも読んでない人の可能性が
6割ってところ。

でも、こんな屑の書き込みからも、反省の機会を与えられることはあるんだよね。
俺も「響きと怒り」丁寧にまた読んでみようと思う。
262吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 11:48:28.22
>>261
>こんな屑の書き込みからも

そう思うんだったら、わざわざ書かなきゃいいのに。
そういう性格が嫌う人がただいるだけの話。
月曜の朝10時にこんなとこで、書いてるだけで、自分だって
普通じゃないよ。
263G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 13:11:58.15
>>262
別に自分が普通だと思ってない。特別とも思ってないが。
いちゃもんのつけ方が屑だと言っているだけだよ
屑=性根が腐っている、という意味

たまに屑にはっきりと屑と言いたいときがあるんだ
無意味に攻撃してくる屑と違って、ふりかかる火の粉を払うついでにしか
しないけどね
264吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 15:35:23.09
>>263
間違いを指摘されたのをいちゃもんとかいってるから
嫌われるんだよ
屑だとか直ぐいうあんたは自分が屑だって認めちゃってるね
265吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 15:45:00.48
ここ以降、264みたいな屑はスルーで
266G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 15:45:38.16
>>264
>>199じゃないが、俺ももういいわw
267吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 18:23:04.91
>>266
>俺ももういいわw

同意。でも、屑は性根が腐ってるというのは、あなたの立場からだよ。
それぞれ、思い思いの人が自由に集まるメディアで、自分の書いてる
ことは、正当で、それを訳もなくケチをつける輩は屑だというのは
言いすぎだと思う。
なぜなら、

>>263
>別に自分が普通だと思ってない。

というなら、どこまでいってもあなたが正で屑のようなことで
いちゃもんをつける輩があなたから邪といわれる筋合いの事では
ないからね。
268吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 19:06:20.51
ジェファソンの由来ってトマス・ジェファソンだったよな、どこに書いてたっけ?
269吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 19:11:42.96
どっちが悪いとかいいからあんま発狂すんなよ
270吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 19:13:03.09
>>269
すっこんでろ
271G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 21:52:21.59
>>267
問題はある種の口調なんだよね。価値相対主義に還元できない単なる悪意。
それを邪悪と表現している。
(間違いと言いながら、どこが間違いかを説明しない、あるいはできないというとこで
それが単なる価値感の相違でなく、理由なき悪意そのものの権化に過ぎないことを明らかにした)

例えば
>こいつはちゃんと読んでねー恥ラだな

>なんだ、英語がわかってないのか


売り言葉に買い言葉なら、ともかく、通り魔のようにいきなり、このような言葉をあびせるのは
やはり、おかしく、邪悪と呼ぶ理由はあると自分は考えている。



272G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/31(月) 22:04:03.50
>>268
前スレで松柏社事典を引用してますね
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1284105733/819

>町の名は、合衆国第3代大統領に因んだ名前を持つ郵便配達夫Thomas Jefferson Pettigrew
に由来する。彼から借りた連邦政府の鍵を紛失した代償として、彼のミドルネームを採って「ジェファソン」
という名が町につけられたいきさつは『尼僧への鎮魂歌』(Requiem for a Nun)の「郡役所」(“The Courthouse)
に詳しい

273吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 22:30:52.53
>>272
今確認した。尼僧への鎮魂歌 第一幕 郡役所(市名由来)ってそのまま書いてたわ。ども
274吾輩は名無しである:2011/10/31(月) 22:33:28.10
どうでもいいけどさ、レスの終わりの無意味なスペースやめてくれよな
邪悪とかいってる段階でこいつはダメ
275G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 02:28:12.22
>>274
確かに、どうでもいいな。



276アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/01(火) 02:34:13.40
知らないうちに改行スペースが入ってしまうことは俺もあるなあw
277G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 02:38:30.67
特に専ブラだとうっかりしてしまうんですよね
できるだけ気をつけてはいるんだけど
278G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 02:48:46.12
今度はスペースはいらなかったかな
テスト

いろいろ書いた揚句、「でも、どうでもいい」と否定してしまうのはいい。
でも、「どうでもいいけど」と言いながら、なんだかんだいうようなヤツはダメw
279アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/01(火) 02:54:29.28
まあ反動的でネガティブな書き込みは2ちゃんではよく見るね。

トマス・ジェファソン由来のジェファソンや
ワッシュ(ワッシ)もワシントンに由来させてるとすれば、
単に南部の歴史を物語の舞台に設定する以上の歴史の取り込みみたいなものも
フォークナーは意識していたのかなあ。
280G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 04:22:02.99
昨年、ワシントンDCで最高裁判所の内部を見学する機会を持ったのだけど、
創設時代の最高裁長官・判事の像がギリシャ・ローマ時代の神々や支配者たち
の大理石像のように並んでいた。
フェイクな感じもあるのだけど、とにかく壮麗で、USAという国は歴史のない
国とも言われているが、ヨーロッパ諸国の歴史の縮図のようにして、建国以来の
歴史を神話時代から作り上げているような感を受けた。
(ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル」じゃないが、フリーメイソン的なものもあるのかな)
神や聖書を信じており、進化論を否定しようとする人がヨーロッパ以上に多いのもこの国らしい。

ワシントンやジェファソンというのは、ローマで言えば、ロムルス、カエサルといった
存在に匹敵するのだと思う。
歴史が浅いため、プアホワイトから一代で広大な土地を有する南部貴族に成りあがった
サトペンもうまくすると一躍神話的存在となり得る。
サトペンを英雄視し続けていたワッシは忽然と、南部貴族たちの絶望と悲哀を悟り、自分も
彼らも生まれてこなきゃよかった(イエスがユダに放つ言葉とかぶる)と内的独白する。

自分は「赤い葉」の時点から、フォークナーに歴史意識が薄いと思ったことは実はない。
それは福田恒存>>203が訳したアポカリプス論の著者ロレンスのような英国人のそれとは
随分違うものではあるけど
USAでギリシャ・ローマに連なる歴史感覚を持てと言われれば、USAの歴史はグレート
ブリテン史の一支流に堕しかねない。本当はケルト人ないしピクト人に連なる長い歴史を有し
ながら、グレートブリテンの周縁的一部に甘んじてきたスコットランド人の末裔であるフォー
クナーとしては受け入れがたいのではないか。

来日したフォークナーは、自分も敗戦国の国民であると語ったというが、北部に対する南部という
視点も見落とせない。

281G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 05:22:43.39
ワッシの述懐で妙にひっかかるのは次の箇所

"Women. Hit's a mystry to me. They seem to want em, and yit when they
git em they cry about hit. Hit's a mystry to me. To ara man."

>>223の引用でも登場したgetの視覚方言gitがここでも出てくるからでは決してないw  

フォークナー自身の自らの結婚生活を通しての女性観が反映されている?

子どもを欲しがっておきながら、いざ「手に入れる」と泣く。
絶望この世に生を受けること自体の悲哀?
その後のワッシの自分のような持たざる者もサトペン、ド・スペインら持てる者も
みな生まれてこなきゃよかったという述懐とつながるのか。

hit itの視覚方言
yit yet 〃
em=her,it,him

araは辞書・ネットで検索したが出てこない。
allかourの視覚方言あたりのような気はするのだが。

ちなみに、To ara manの訳
高橋:いや、おればかしか、どんな男にもわかんねえだ
龍口:どんな男にもわかんねえだとも







誰か知っている人がいれば、お願いします。
282G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 05:24:50.98
最後の1行削るはずだったのだが。
道理で改行が長すぎますと出たわけだ。

いずれにしても、araについて誰か英語のわかる人いたらお願いします。
283吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 05:36:41.77
鈴木もアセンションも原文はわからないから、Gは孤立しちゃうんだと思うよ。
284G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 05:40:31.77
>>281訂正

×絶望この世に生を受けること自体の悲哀?

○絶望しかないこの世に生を受けること自体の悲哀?

仏教の四苦、すなわち生老病死、あるいは、プアホワイト階級の子どもに待ち受け
ている絶望的で悲惨な人生(ワッシの娘は父なし子のミリーを産み、娼婦としてメン
フィスの淫売宿で死んだらしい)を想定した。
285G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 05:49:37.82
>>283
いや、俺だって、実はそんなにわからない
キャディさんが原文のテキストのみで読書会に参加してきたので
当初はやむなく付き合った面がある。
誰かが、原文と新潮文庫訳を架橋しないことにはどうにもならなかったのでw

しかし、訳をみてあれこれ言うより、原文をみると氷解してしまうケースがあまりに
多いことがわかり、その後、すすんで疑問点は原文にあたるようになった。
その意味でもこの読書会には感謝だな
286吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 18:08:21.65
自演乙
っていうなっていうのは無理だろこれw
287吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 18:52:10.35
それは君の頭が悪いからです。何も自演せず、そのまま書けばいいんだし。ソクラテスじゃないんだから。
288吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:05:47.55
G ◆vDcOqdC/aAが言っておきながら
いつまでたっても新訳のレビューをしない
口だけ野郎だったので
書店でアブサロムの新訳立ち読みしてきたけど
表現が簡易でいいね。
でもゆとり向けっぽい内容かもしれないので
とりあえず下巻の発売までは様子見するか。
289吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:17:21.75
Gは英語が特異なようだから、下記の英文を訳してみてくれ
Ain't it just like the night to play tricks when you're tryin' to be so quiet ?
We sit here stranded, though we're all doin our best to deny it
And Louise holds a handfull of rain, tempting you to defy it
Lights flicker from the opposite loft
In this room the heat pipes just cough
The country music station plays soft
But there's nothing really nothing to turn of
Just Louise and her lover so entwined
And these visions of Johanna that conquer my mind.

290吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:19:04.38
>>289続き
In the empty lot where the ladies play blindman's bluff with the key chain
And the all-night girls they whisper of escapades out on the D-train
We can hear the night watcman click his flashlight
Ask himself if it's him or them that's really insane
Louise she's all right she's just near
She's delicate and seems like the mirror
But she just makes it all too concise and too clear
That Johanna's not here
The ghost of electricity howls in the bones of her face
Where these visions of Johanna have now taken my place.

291吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:20:15.24
>>290続き
Now, little boy lost, he takes himself so seriously
He brags of his misery, he likes to live dangerously
And when bringing her name up
He speaks of a farewell kiss to me
He's sure got a lotta gall to be so useless and all
Muttering small talk at the wall while I'm in the hall
Oh, how can I explain ?
It's so hard to get on
And these visions of Johanna they kept me up past the dawn.
292吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:21:53.62
>>291続き
Inside the museums, Infinity goes up on trial
Voices echo this is what salvation must be like after a while
But Mona Lisa musta had the highway blues
You can tell by the way she smiles
See the primitive wallflower freeze
When the jelly-faced women all sneeze
Hear the one with the mustache say, "Jeeze
I can't find my knees"
Oh, jewels and binoculars hang from the head of the mule
But these visions of Johanna, they make it all seem so cruel.
293吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 19:22:37.89
>>292続き
The peddler now speaks to the countess who's pretending to care for him
Saying, "Name me someone that's not a parasite and I'll go out and say a prayer for him"
But like Louise always says
"Ya can't look at much, can ya man "

As she, herself prepares for him
And Madonna, she still has not showed
We see this empty cage now corrode
Where her cape of the stage once had flowed
The fiddler, he now steps to the road
He writes ev'rything's been returned which was owed
On the back of the fish truck that loads
While my conscience explodes
The harmonicas play the skeleton keys and the rain
And these visions of Johanna are now all that remain.
294吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 20:23:41.34
このスレ陰湿な奴多すぎ
295G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 20:29:26.53
>>289
歌詞っぽいなと思ったら、ディランだな
http://www.youtube.com/watch?v=T56nzPzwwqM



296G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 20:30:49.12
>>288
レビューする約束したっけか
何度か引用・言及はしたけど、まだ上巻だけだからなあ
297吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 20:46:13.82
次から次への新手の荒らしが出て、Gは嵐を呼ぶ男か?
298吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 21:03:26.47
漢字誤変換君と名づけよう
299G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 21:48:45.89
>>286
君、頭悪いね

なんか手持ち無沙汰だから、一応、言っとくか
300吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 22:14:19.72
今晩も、性格の悪い牢名主がでてきた、さぁー去ろう
301G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/01(火) 22:26:56.64
ごん、お前だったのか
302アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/01(火) 22:31:23.14
>>297
新手には見えないけれどw

>>301
新実南吉ねw だいたいゴンの正体はわかってたけどw

>>280
へー、ワシントン行ったんだね。いいなぁ。
偉大なる2人の大統領は北部のシンボルで
マイノリティ南部にとっては反対の意味合いを持ちそう。
アメリカ作家共通の歴史意識の希薄性はさておき、
フォークナーはその中にあって歴史意識の高い作家だなあと思うね。
スコットランド人の末裔とは知らなかったなあ。

>>281
araの意味はぜんぜんわからないけれど、
音や文脈からすると「all」かなあと。
303吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 22:35:12.82
レスまでフォークナーの多重視点をまねしなくてもw
304吾輩は名無しである:2011/11/01(火) 23:57:41.82
youtubeにノーベル文学賞とった時の
フォークナーの映像があがってるけど、
本当に小柄だったんだな
305キャディ:2011/11/02(水) 00:22:51.85
みなさん、こんばんは。
読書会をお休みしてるので、余計な口出しをする資格はないのですが、
ちょっとあんまりだと思いましたので、書きます。
いろんな人の意見があっていいと思いますが、もうちょっと建設的な楽しい話のほうがよくありませんか?
こういうことを書くと、またGさんの自演とかいう人がいるでしょうが、
いくらなんでもこれではGさんが気の毒です。
また、読書会で原文を用いたことでGさんはじめアセンションさんや鈴木さんに、
ご負担というかお気遣いをさせてしまっていてたのに、
ノウノウトやっていた自分が今更ながら恥ずかしく思われてきます。
それでも嫌なこと言わずに付き合ってくれたみなさん、
特にGさんには本当に感謝してます。
いまちょっと他のものを読み終わってから、またきます。
あと、お詫びのしるしに、
>>281
わたしの理解ではara=anyです。
306吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 00:53:59.36
語るに落ちる人だねえ
307キャディ:2011/11/02(水) 01:05:33.67
>>306
すみませんが、どういう意味でしょうか?
理解が遅いので、もう少し具体的に言っていただけるとありがたいです。
308G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/02(水) 01:09:13.10
>>305
こんばんは

To ara manのara確かにanyが一番ぴたりと来る。

allだと複数形のmenになるはずし、ourも、to us menと同格で代名詞、名詞を連ねるんなら、
まだわかるんだけどなど悩んでいたのです。
自分の乏しい英語力だとanyは否定の際に使われるという頭があり、出てこなかったのです。
辞書みると、確かに、肯定文で強制を置く形で「だれでも」の意味で使われてますね
ありがとうございます。

自演だなどと言っている人は狂っているので気にするだけ無駄でしょうね

だって、私の電子辞書を駆使しての書き込みをみれば、キャディさんに比べて
英語力がかなり落ちることは一目瞭然ですしね
どうみても全力投球しているようにしか見えないし

私レベルの英語力の持ち主とキャディさんレベルの英語力の持ち主2人を造形して
キャラを使い分けることができたとしたら、まさに超人です
私を買いかぶり過ぎているw

今後とも気が向いたらよろしくです。
309キャディ:2011/11/02(水) 01:35:05.03
>>308
とにかく素人なものですから、こういう風になるということが判らず、
大変ご不快な思いをさせてしまったこと、申し訳なく思っています。
(恐らくこういう文言は2ちゃんではものすごく恥ずかしいものなのでしょうけど)
正直にいいますと、わたしは全く文学の素養のない人間なのですが、
知り合いのアメリカの人と話をしていたときにフォークナーさんの話になり、
たまたまGさんに導かれる形で読み進めただけです。
ただ、国外にいる折には谷崎などを暇つぶしに読んでいて、
あれこれと自分なりの妄説が浮かんだので、2ちゃんデヴュしたというのが本当のところです。
(Rebeccaの洞察は凄い。細雪で雪子が読んでるのはこれです。不在者の支配)
しかし、もの狂おしいものですね、2ちゃんというのは。
わたしなどは、やはり怖いです。
でも、静かに自分なりのことをやっていけたらとは思っています。
いま、全然違うものを読んでいるので、フォークナーさんについてはサボっているのですが、なんとかSnopes3部作まではいきたいと思っているので、
その折はどうぞよろしくお願いいたします。
310G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/02(水) 02:11:01.70
>>309
谷崎が、デュ・モーリアのレベッカについて書いているのですね。

私もこのスレで「不在者の支配」が人の形をとって具象化したような存在、ダンヴァース夫人
に2回ほど言及しました。
本スレ>>189  屋敷に火を放ち、サトペン家に炎上する屋敷とともに殉じていくクライティの
          最期との類似
前スレ825 http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1284105733/825
(屋敷の窓越しに浮かぶエミリーのシルエット)

どちらかといえば、屋敷が炎上するラストのある1940年のヒッチコックによる
映画版の方を意識してですが。

谷崎、結構読んでいるのですが実は「細雪」はまだです。
いつになるかわからないけど(2ちゃんで読むと宣言した本がすでに5、6冊になっているw
おまけに最近、SFの翻訳本にハマってきているし)読んでみようと思います。

源氏物語スレでもお見かけしましたね(私は書き込んでいませんが、学生時代、
源氏のゼミ・講義で単位も取っているのです。日本の大学の文学部なんて勉強
しなくても単位もらえてしまうので、恥ずかしながら完読していませんが。
現在は全然違う道にすすんでいるし)
311吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 02:36:25.81
レベッカってヒッチコックの映画のか。レベッカ役の人、綺麗だよね。
312キャディ:2011/11/02(水) 02:37:11.68
>>310
ohazukashii
実は朝日のものを購読しようと思っています(絵が好きなので)。
わたしは読むのが遅いので、ちょっと違う作者のものにかかると目端が利かなくなり、
書けるようなことが何もなくなってしまうのですが(この辺が文学的な素養のない悲しいところです)、
本当はThe Sound and the FuryやAs I Lay DyingやLight in Augustにつぃて書きたいのですが、
Barn Burningが未読で、たぶん、ちゃんととっちめられるのに、残念です。。。
しかし、世の中にはいろいろな人がいますね。
勉強になります。
余計なことばかり書きました。
これからはもうちょっと勉強します(でも介入するよりはぼーっと本を読んでいたい)。
きょうはほんとうに失礼しました。
ありがと。
おやすみなさい。
313G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/02(水) 03:34:36.07
>>311
ジョーン・フォンテインという女優、姉も女優で、2人とも父親が
東京帝大教授だった関係で日本で生まれているようです。
http://tinyurl.com/3j9mheb

レベッカ役って書いてるけど、レベッカは登場するはずないな
後妻役の人だな

夫は稀代のシェイクスピア役者ローレンス・オリヴィエなのだけど、
どうもダンヴァース夫人の無表情な顔(鼻筋が妙に通っている)
と立ち姿の不気味さそれに侵入路も含めた屋敷の映像ばかりが印象に残っている。

原作だと、広大な敷地内の小屋に棲んでいる(ワッシを思わせる)ちょっと
おかしな人も印象に残っている。

DVDはワンコインで買えるけど、一応、名シーン集
炎上シーンは出てこないけど
http://tinyurl.com/3t4wbtj
314G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/02(水) 03:51:51.93
>>312
朝日のやつ、私も気になってます。
http://publications.asahi.com/genji/


315吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 04:01:08.24
>>313
本当だよ、レベッカのわけがない。
その人ですね。日本生まれか。っていうか、まだ生きてるんかーい。
勉強になりました。
316アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/02(水) 16:40:52.88
さすがキャディさんだなあ!
あと鈴木と俺については二人とも気兼ねせずにどうぞ。
短い合いの手ぐらいしかここでは入れられないのでw
317吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 17:13:24.76
ふふ、G自演キャディで恥の上塗りかよ
てか間違ってるし
318アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/02(水) 17:44:58.15
>>317
ゴン、いい加減その電波書き込みもう飽きたよw 一緒に雑談スレ行こうか。

フォークナーは短篇だけでも70余あるんだね。
319吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 18:45:25.22
謹んでGへ贈ります
ネット上で「義憤」を表明するときに使う4つの手法
ttp://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2011/10/4-c0d9.html
320吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 18:46:22.04
ついでにアセンションも読んどけよ
321アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/02(水) 19:29:46.83
カツマーかよw 一応暇なときに読んでみるけどさ。
フォークナーにも義憤ってあったのかねえ。
322吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 19:51:24.61
まったく…ギャフンと言わされたぜ。
323吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 20:46:49.04
Gはキャンディとの文通のため、現在資料の読み込み中です
324吾輩は名無しである:2011/11/02(水) 22:53:59.72
トウモロコシの穂軸って
食べ終わったあと残る芯のこと?
325G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/02(水) 23:46:54.45
>>319
これ、いらんわ。
この人見え透いてるんだよね。
326G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 00:10:52.55
これ、結構笑わされたぜ。ことに一夜
「断る力」、「ウィンウィン」
http://tinyurl.com/n3f2ug
327キャディ:2011/11/03(木) 01:17:13.54
みなさん、こんばんは。
>>314
Gさん、これの読書会やりましょうか(ニター)。
>>315
ゆうべは乱入して、せっかくのお話の腰を折るようなことをしてすみませんでした。
ごめんなさい。
>>316
普通に読む分にはallと捉えてなんの問題もないでしょう。
ちょっと興奮してたので、前文否定する嫌味な感じになってしまいました。
ごめんなさい。
鈴木さんは最近はどうしてるのでしょうか?
>>317
うーん。
どのことなんだろ。。。
>>319
これってGさんを応援してるの?
よくわかりませんでした。
>>323
そうであったら嬉しいですね。
でも、さらに研究されるとこちらの勉強不足が露呈して困りますね。
>>324
corn-cobならわたしもそう理解してますが。。。
>>326
これって、勝間さんが自分で書いてるものなんですか?
328G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 05:26:49.45
>>319
すまん、誤解してた。勝間女史の記事は俺が雑談スレ24で書いて
いたことをさらに細かく分析したものだった。
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1317722446/884

>だから、私怨を公憤みたいに言うなって
 みんなのためみたいにさ
 最低の野郎だな

昨日までの攻撃が激しかったので疑心暗鬼に若干なっていたかも
しれない。謝る。

アンチのモチベーションは確かに「義憤」ないし「公憤」なんだよね。でも、
彼(ら)の正義って、独りよがりの正義、多くの場合、ルサンチマンの正義
への置き換えなんだ。
(ルサンチマンって言ってしまうと、相手が俺に嫉妬していると自惚れている
ように取られかねないので、私怨という表現を使ったが、ニーチェのアンチ
キリスト教論を念頭においていることを明示するためにはルサンチマンという
語彙の方がわかりやすい)

勝間女史にはネガティヴなイメージがあるが、俺ももしかして勝間女史に
ルサンチマンをある時期まで抱いていたのではないかと反省させられたよ
(ベストセラーにより入る年収等を想像してね。まえがき等にみられる彼女の米国流
の自己アピールが生理的に好きでないことと相俟って)

実は彼女の本を読んで、レッツノート買ってしまったw




329G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 06:07:12.51
>>327
急に、さげになったので誰かと思いましたw

>Gさん、これの読書会やりましょうか(ニター)。

  是非やりましょう。最近、アーサー・ウェイリイ訳入手しました。
  これを日本語に戻したのが平凡社ライブラリーから出てるんですよね。
  (今からみれば誤訳だらけとしても、モンゴメリーによるプルーストと
  同時代の訳で、2つの長編がセットで語られるようになったきっかけとして
  興味があります)
  ゼミの教授のおすすめで、粋がって買った湖月抄なんかもあることはあるw

>これってGさんを応援してるの?

  >>328に書いたように再読して応援ととりました。>>319さん、すまん。

>これって、勝間さんが自分で書いてるものなんですか?

  いや、当時ベストセラーを連発していた勝間さんをネタにした漱石夢十夜のパロディです。
  特に第一夜、「断る力」の表紙のきりりと口を結んだ彼女が手を前にかざし、
  左右に振っているポーズが映像として鮮やかに思い浮かび、しばらくは
  読むたびに 爆笑してました(ちょっと獅子舞を連想させることもありますね)。
  http://tinyurl.com/3pjw88x



330G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 06:08:19.61
>>312
>本当はThe Sound and the FuryやAs I Lay DyingやLight in Augustにつぃて書きたいのですが、
 Barn Burningが未読で、たぶん、ちゃんととっちめられるのに、残念です。。。

読んだ作品について、読書会のテーマに拘らず気楽に書き込んでもらってもおもしろいかと。
 「納屋が燃える」の際は、結構、村上春樹に言及しましたが、「野生の棕櫚」の趣向が
 「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に似ているようで気になってます。
 フォークナーの場合、2つの話は最後まで交わらないらしいですね。
 
331G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 07:24:00.76
>>319
気がついたが、同じ雑談スレ24での870の指摘も勝間女史と全く同じなんだよな。
868はあまりに勝間女史の分析どおりw
このくらいにしとくが
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1317722446/868-870

 868 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2011/10/10(月) 16:36:54.82
 Gは自分の気にいる話しかしない。しかし、自分は自分が興味あることを
 長々書き平気。それを、指摘する人たちのことを

 >trashが湧いてくる

 などと、自分がどうしてそんな風に書かれるかをまるで考えない
 碌でもない人間だ


 870 名前: G ◆vDcOqdC/aA [sage] 投稿日: 2011/10/10(月) 16:44:17.21
 ×人たち
 ○人

 だと思うよ。自分だけの意見を「みんなそう思ってるよ」と言いたがる
 典型的なタイプだな。ボダ等に多い。
 まあ、前から言っているとおり、実際は複数でも同じことだが。
332G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 07:36:18.72
trashという語彙は、Washの次の箇所を意識して使った。
白人であっても、サトペンの黒人奴隷たちにすら、陰で屑と呼ばれ、嘲笑されるワッシ。
持てる者の所有物である奴隷であってもちゃんと安定した地位・居場所がある方が、
持たざる者・確たる居場所のない者よりましって価値観なんだろうなあ。

The Sutpen slaves themselves heard of his statement. They
laughed. It was not the first time they had laughed at him,
calling him white trash behind his back.
333G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 08:02:02.17
>>329
>獅子舞を連想させることもありますね

考えてみると、「断る力」の表紙は、獅子舞というより、歌舞伎の大見栄を切る
ポーズだな
http://www.youtube.com/watch?v=uqzYgUBAOZw(加藤茶によるパロディ)
334G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 08:24:10.85
そろそろ、新潮文庫のラスト「乾燥の九月」に行きますか。
リンチものだな

アブサロムで、クウェンティンがミス・コールドフィールドのオフィスで昔語りを
聞かされるのも9月。篠田一士訳より。

>残酷な不動の九月の太陽に照りつけられてかさかさに乾ききった外壁を
背景として、二度咲きのウィスタリアの花の、甘い、あまりにも甘い香りに
むせかえる薄暗い屍棺の匂いのする木陰があり、そこへときおり雀の群れ
がやってきては懶惰な子供がありふれたしなやかな棒切れを鞭打つような
大きな羽搏きの音をたてて埃を舞いあげていた。
335G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 08:33:24.37
T・S・エリオットの長詩『荒地』(The Waste Land、1922年)の冒頭
「四月は残酷極まる月だ」April is the cruelest monthを思わせるな。
http://blackface.exblog.jp/13145919/

336G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 09:02:48.22
>>131で紹介したけど、「乾燥の九月」原文は下記参照
http://www.nbu.bg/webs/amb/american/4/faulkner/september.htm
337G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/03(木) 09:07:44.70
冒頭

Through the bloody September twilight, aftermath of sixty-two rainless days,
it had gone like a fire in dry grass---the rumor, the story, whatever it was.


新潮文庫収録の短編では、もっとも暴力の匂いがするはじまりだな。
血。火と乾燥のコンビは火事・放火を連想させないでもない。
338キャディ:2011/11/04(金) 01:07:26.48
みなさん、こんばんは。
>>329
謳い文句によろと日本人がいつか読んでみたい本No.1だそうです。
楽しくやりましょう。
>>330
わたしは190-199の放火魔に関するやりとりをみて少し引っかかるところがあったので、
念のためにarchiveでBarn Burningを読んでみました。
(しかし、フォークナーの短篇って、やはり凄い。ついついDry Septemberまで読んでしまいました!)
以下、それぞれの放火事件の簡単なメモです(不正確な部分については具体的にご指摘いただけたら感謝です)。
クライティ(Absalom, Absalom!):巻末のchronology1909年12月Clytie sets fire to the house.の記載あり。
9章でJim Bondに灯油を用意させていたとシュリーヴが推定している。三人称の叙述中のダイレクト・コーテーション。
炎に包まれた屋敷の窓に現れている姿をローサ以下3人に目撃されているシーンをクエンティンが幻視。これは三人称の叙述。
アブナー・スノープス(Barn Burning):三人称の叙述。のっけから放火事件裁判の被告席に。複数の息子に手伝いをさせている。
しかも口止めまでしている。ワゴンに使う油を準備させde Spainの納屋へ向かう。
ダール・バンドレン(As I Lay Dying):弟=ヴァーダマンは何かを見たが、姉=デューウイ・デルに口止めされる。
だが、ギレスピー=納屋の所有者がダールの仕業だと知り訴えるつもりだということを兄=キャッシュは把握している。
それぞれ一人称の叙述。
ルーカス・バーチ(Light in August):13章シェリフの尋問に答える火事の第一発見者によると、
白人が二階から降りてきて、この証人が二階へ行こうとしたのを阻んだ上、戻ってきたときにはどこか行ってしまっていた。
(ジョー・クリスマスはその時間には現場にいないと思われる)
同章後半ではバイロンがハイタワーにリーナとのやり取りを話している際に、黒人が白人女性を殺したと話したまではよかったが、
ついうっかり、そのあとそいつが家に火をつけた、と言う。証言とバイロンの話は三人称の叙述の中のダイレクト・コーテーション。
ベンジー・コンプソン(The Sound and the Fury):1928年4月7日の章で、火のあったところに手を伸ばしてデルシーに抑えられる。
一人称の叙述。
339キャディ:2011/11/04(金) 01:23:43.55
>>330
The Wild Palms(新しい版ではIf I ForgetThee, Jerusalemというのだそうですが)は、
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」と同じように、違う話が交互に来ますが、
後者が2つの話が内と外のような関係にあるとは違い、別の方向にそれぞれ進んでいく、といった感じです。
自由への逃走(逃走)と自由からの逃走みたいな。
Old Manでの河の描写が結構よかったです。
340G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/04(金) 03:13:46.96
>>339
ありがとうございます。
新しい版は、聖書の詩篇の一節そのままの題名なんですね。
http://bible.cc/psalms/137-5.htm

Wild Palms(野生の棕櫚)は、2つのストーリーのうち、a love storyの方ということのようですね。
もう一方のOld Manは、a river story
http://en.wikipedia.org/wiki/If_I_Forget_Thee,_Jerusalem
341G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/04(金) 03:32:50.89
>>338
こんばんは

>日本人がいつか読んでみたい本No.1だそうです。

多分、その「いつか」が永遠に来ない本のNo.1でもあるw
朝日の企画は週刊誌形式のようで、ペースとしてはうってつけかと。
高3の頃、国語の教師に、与謝野源氏を週1帖ずつ読まされました。
「若菜」の上か下あたりで、本格受験期になり終わってしまったのが今から思えば残念。

>それぞれの放火事件の簡単なメモです

すばらしい!

昨日、新幹線で福島(一種、被災地だなあ)に行く用事があり、でがけにずっと見つからな
かった高橋正雄訳のアブサロムが出てきました。
その代わりに今、新潮短編集、フォークナー事典が一時的に行方不明です。
岩波文庫のアブサロム上も相変わらず、消えたまま。
342G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/04(金) 03:46:44.11
高橋訳アブサロムの解説より
>そもそも南部は、奴隷制度の上に、大農場を中心とする封建的社会を確立し、
18世紀以降、独自の貴族的文化の花を咲かせたといわれる。だがその実、南部
に咲いた文化の花は、イギリス、フランスといった先進国の文化を皮相的に模倣
したもので、表面的にはいたずらに華美や繊細を追い求める一方、内面的には
騎士道とかノブレス・オブリージ(貴族的義務感)といったきわめて保守的な精神に
しばられたものだった。しかも、頑迷で保守的な南部人は、南北戦争によって古い
社会秩序が根底からひっくり返されたあとも、近代人として生まれかわることをいさ
ぎよしとせず、ただ過去の栄華を愛惜し、古い精神伝統に執着しようとした。

「赤い葉」「エミリーに薔薇を」等の読書会でしきりに自分が書いていたことが、コンパ
クトに書かれている。
この箇所、付箋が貼られていたので昨年読んでいることは間違いないのだけど、こん
な記述があることはすっかり忘れていた。
記憶の作用、理解の過程ってのは不思議なものだ。
343G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/04(金) 04:17:21.97
>>304
確かに、プレゼンターや他の受賞者との身長差で小柄なのがわかりますね。

http://tinyurl.com/3gbjmea(受賞演説についてのヤフー知恵袋)
344G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/04(金) 05:32:16.14
>>338
>ついついDry Septemberまで読んでしまいました!

もしよかったら、何か書いてもらえるとありがたいです
345吾輩は名無しである:2011/11/04(金) 20:02:48.22
フォークナーの小説も自作自演みたいたもんだからな
346キャディ:2011/11/04(金) 23:29:21.98
みなさん、こんばんは。
>>304
なんか意外。勝手に大きい人だと思ってた。
>>344
お言葉に甘えて思いついたことを。
間をおかずに納屋と九月を読んだせいか、ditch(溝)がどちらもいい感じで人間を隠してくれてるのが面白かったです。
ditchについては夕日のときにGさんが詳しく確認してましたね。
響きでもそうですが、ditchはフォークナーさんの重要アイテムのようですね。
九月については製氷工場がいい仕掛けだなーと思いました。
毎度のことながら、月もいい動きしてるし、楽しく読めました。
347吾輩は名無しである:2011/11/04(金) 23:50:07.33
『野生の棕櫚』は読んでから16年経つが、鮮烈な印象は今なお薄れない。
今、翻訳は手に入るのだろうか?
348キャディ:2011/11/05(土) 00:32:09.93
>>347
野生の棕櫚、いいですよねー。
翻訳は全集で読めるのではないでしょうか?
349キャディ:2011/11/05(土) 01:00:59.95
野生の棕櫚といえば、ゴダールの勝手にしやがれ。
ジーン・セバーグ、よかったなー。
きょうは風邪気味なので、そろそれねまーす。
350G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 03:31:25.98
>>346
「赤い夕陽」では、ditch(溝)が、白人と黒人の世界の境を示す非常に象徴的な使われ方をしてましたね。

「納屋は燃える」
サーティ少年も父の共犯者としてド・スペインに捕まりそうになり、屋敷から道路に飛び出す。
権力の担い手たる男の象徴としての疾駆する馬(the galloping mare)。
道路脇の雑草weedの生い茂った溝に飛び込んで身を隠し、それをやり過ごす。
waiting until the ultimate instant to hurl himself aside and into
the weed-choked roadside ditch as the horse thundered past and on,

ド・スペインの馬は雷鳴のように駆け去り、そのまま、炎上する納屋に向かう。
放火魔である少年の父アブはおそらく射殺される。2発の銃声。
and he springing up and into the road again, running again, knowing it was too
late yet still running even after he heard the shot and, an instant later, two shots,

「乾燥の九月」
当初より、レイプは老嬢ミニーの妄想であり、ウィル・メイズはシロに決まっている
と考えている理髪師のホークショー(ヘンリー)だったが、マクレンドンらに拉致され、
手錠をかけられたウィルが抵抗し自分も殴られるとつい殴り返してしまう。
しかし、やはりリンチには加わりたくなく、郊外に向かう車から飛び降り、
砂埃を被った雑草weedsの中を転がり、溝に落ち込む。
The impetus hurled him crashing through dust-sheathed weeds, into the ditch.

彼は溝に横になり息を潜ませ、後続の車もやり過ごし、びっこをひいて町に戻る。
he lay choking and retching until the second car passed and died away.Then
he rose and limped on until he reached the highroad and turned toward town,

彼が町にびっこをひいて戻る途中、すでにウィル・メイズを殺害したマクレンドンらが
引き返してくる。床屋は、再び、雑草の中に隠れ、彼らの車をやり過ごす。
リンチに加担しなければ、白人である床屋も巻き添えを喰いかねない風潮があったのだろう。

いずれの作品も少年や床屋の抵抗むなしくカタストロフは起きてしまう。
351G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 04:34:29.03
>>346
>九月については製氷工場がいい仕掛けだなーと思いました

メイズが夜警をしている製氷工場ですね。
The dark bulk of the ice plant, where the Negro Mayes was night watchman,
rose against the sky.

352G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 04:56:16.46
第3章
Below the cast the wan hemorrhage of the moon increased. It heaved above the
ridge, silvering the air, the dust, so that they seemed to breathe, live, in
a bowl of molten lead.

wan 青ざめた、血の気のない
hemorrhage (不意の)大出血

新潮訳だとこうなっている。
>青白い血のほとばしりのような月の光が東の空にひろがった。月が山の上に出て、
砂ぼこりの立ち込めた空中を銀色に照らしだした。そのため、彼らの姿は、溶けた
鉛の鉢のなかで息吹きながら生きている人間のようだった。


青い血なんて、イカかデビルマンかエヴァンゲリオンの使徒だ。
大出血の結果青ざめたような、ととった方がよいような気がするのだけど。
でも、全集でも「月の蒼白い血のような光」なんだよなあ。
353G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 05:23:38.75
床屋の店先にある、あのくるくる回る看板、サインポールというらしいけど、
赤は動脈、青は静脈を表すという説がある。理由は昔、床屋が外科医を兼ねて
いたから(異説もあるらしい)
ただ、静脈が青く見えるのはあくまで皮膚を通してであって、実際に採血すれば
出てくるのは赤い血。

床屋は江戸時代の日本と同じく社交の場として使われている。
テレビ・新聞などのメディアの乏しかった時代、情報交換の場でもあった。
この作品にあるように、遠くの地から来たよそ者も髭をあたりにやってくる。
仕事を終えての夕方、それも安息日である日曜日の前、土曜日が賑わうのだろう。
ただ、男ばかりなので、情報のウラを取ることもなく、黒人差別もあり、リンチへ
と駆り立てられていく。
マクレンドンの場合、最終章をみると、家庭等に不満があるようで、ストレス解消の
はけ口として、ミニーのためを口実にリンチを率先して行ったのではないか。
週末に酒を飲んでクダを巻くのと同レベルで、憂さ晴らしのため、いとも簡単に人命
が奪われていく。
354G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 09:10:11.08
>>322
それ、義憤とギャフンをかけていたんですね
355G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 11:47:04.83
>>346
製氷工場のほか、仕掛け・小道具として気になるのは、
おそらく、そこでウィル・メイズがリンチにより殺されたであろう
今はうち捨てられた煉瓦工場an abandoned brick kiln
(そういえば、フロベールのサランボーで、なぶり殺しの刑ってのが
でてくるけど、これはいやだなー)

ミニーが、失われた若さ、過去にちやほやされた栄光に虚しくすがる
悲しい性(さが)を象徴する小道具のいくつか

交際相手の銀行員の運転する赤い小型のオープン車 自動車はまだ当時
珍しかった(作品の舞台のさらに12年前。作品は1931年発表だから
現代ものと仮定して、第1次大戦終了後、まもなくか)。

清涼飲料水店the soda fountain  
彼女はそこでウィスキー・酒に逃避するわけですが、男たちはもはや彼女
の方をちらみすらしない。
彼女は若い男女が出入りする場所が好きだ。感情移入し、昔の甘美な栄光に
逃避しているのかもしれない。
356G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/05(土) 11:55:28.52
映画館the picture show 

It was like a miniature fairyland with its lighted lobby and colored
lithographs of life caught in its terrible and beautiful mutations.
>そこでは、ロビーに明るく灯りがともり、おそろしくも美しい人生の浮き沈み
のありさまをえがいた色つきの石版画がつらねてあって、小さなおとぎの国のよう
だった。

彼女と近所の女たちを含めた4人はここに行きつけているようだ。
いつもの席に座るとある(they took their accustomed places)。

ヒロインに感情移入し、現実逃避する手段として映画を見ているのだろう。
それどころか、一種の回春のためだろうか、週末に訪れる若いカップル達を
眺めやすい席に陣取っているのだ。
357キャディ:2011/11/07(月) 00:18:46.36
みなさん、こんばんは。
>>352
ここ面白いですよね。東の空(Below the east)ってところが。
わたしはエヴェンゲリオンって知らないのですが、聖書がらみでいうとEast of Eden連想しました。
>>353
床屋さんでのやり取り、上手いですよね。
>>355
エミリーでもそうでしたが、町の人たちの目って女に厳しいですね。
あと、>>334、この部分、高橋訳ではどんな感じなんでしょうか?特にsavage。
篠田先生、wistariaを藤とかにしないのは見識だと思いました。
358G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/07(月) 01:42:38.71
>>357
こんばんは
連投規制が専用ブラウザにまで及んできて、中途半端な書き込みになっていました。

とりあえず、アブサロムの高橋訳の該当部分紹介しておきます。藤になってますね。
今回,手元の原書が見つからないのですが、どうやら「残酷な」はsavageでエリオットの
「荒地」のcruelではないようですね(フォークナーはエリオット好きだったみたいですが)。

>残酷な静かな九月の太陽によって外側の壁に浸み込まされて、
なん度となく蒸留されでもしたような、二度咲きの藤に甘すぎる
甘い匂いの立ち込めた、薄暗い柩の匂いのする木陰があり、そこへ
時おりすずめが、まるでぶらぶらしている男の子が平たいたいした
しなやかな棒切れでも振り回しているように、うるさく羽ばたきながら
雲みたいにもつれてやってくる。

あと、>>352の引用、そのままアーカイブからひっぱってきたのですが、
やはりBelow the castのcastはeastの誤植なんでしょうね。

359G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/07(月) 07:02:50.11
映画館(続き)

近所の女性たちと4人連れで映画館に行ったミニーだが。

彼女の神経はかなりいかれていて、上映中、突然、けたたましく笑い始める。
一緒にきていた女たちは彼女を連れ帰り、氷嚢で頭を冷やしてやる。
氷が溶けるまでの間だけ、しばし笑いの発作は収まる。
この氷嚢につめられる氷は、リンチにより殺された黒人ウィル・メイズが夜警を
していた製氷工場でつくられたものなのだろう。
当時は、まだ冷蔵庫は普及しておらず、氷は氷屋から買っていたと思われる。

セブンイレブンって、1927年にアメリカ南部の氷小売店が、顧客サービスのため
17時間営業をはじめ、やがて、パンや牛乳を置くようになったのがはじまりらしい。
http://tinyurl.com/2zqdt9
氷がいつでも手にはいる至便さは大きかったのだろう。

上映中の映画館から帰ってきたのだから、結構、遅い時間だったはず。
セブンイレブンの前身のような店がここジェファソンにもすでに存在していた?
360キャディ:2011/11/07(月) 22:02:48.38
みなさん、こんばんは。
>>359
ここ面白いですね。床屋の会話で、こんなひどい天気じゃ変な気にもなるよ、なんて発言があって、
こんなひどい天気ってどんなのかというと、熱くて乾きまくってる。熱を冷まして潤いを回復させる何かが必要。
本当は雨が欲しいところだけど、ジェファーソンには製氷工場がある。
水や水蒸気と違い、氷は偏在してくれず(凝結した水)ある特定の場所にしかない。
それを土曜の夜だっていうのに守ってくれていたのがWill。けれども連中が彼をそこから拉致ってしまう。。。
セブンイレブンの元になった商売を始めた人はSouthland Ice Co.に勤めていたJ.C.Thompsonって人のようで、
このSouthland Ice Co.っていう製氷会社の当時のオーナーさんってのがJohn Jefferson Green。
ああ、ジェファーソンだ!Gさん、ビンゴです。
361吾輩は名無しである:2011/11/08(火) 15:01:44.09
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/meta-bin/mt-pdetail.cgi?flm=0001037320731712&smode=1&cd=00020995&edm=0&tlang=0
フォークナー論を書いてる博士論文
600ページもあって大変だけどおもしろい
362キャディ:2011/11/08(火) 23:54:52.13
みなさん、こんばんは。
>>361
600ページ!
博士になるひとって、ほんと、すごいですね。
いまのわたしにはこういった専門的な難しい論文を理解する頭がないので、
ちゃんとフォークナーさんの本を一通り読んでから、いつか拝読したいです。
さて、それがいつのことになるのやら。。。
363吾輩は名無しである:2011/11/09(水) 00:01:39.17
サンクチュアリのテンプルってまじ糞だな
ポパイが興奮したのもテンプルがひどい言葉を発したせいであれがなければ殺人も起こらなかったんじゃないか?
裁判で偽証するのもさいてえ
364キャディ:2011/11/09(水) 01:07:13.14
>>363
Red殺しのところですか?
偽証はひどいですけど、テンプルちゃんもかなり可哀想だったかも。
365G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/09(水) 03:13:15.91
映画館(続き)

おニュー(古い言い方だなあ)の服に身を包み、映画館に近所の女達と向かうミニー。
ウィル・メイズがマクレンドンにより町の外に拉致された話はすでに広まっており、
その理由が彼女がメイズにレイプされたとの被害申告であることももちろん、みな
知っており、ホテルを通ると旅商人たちが、ドラッグ・ストアの前を通ると若い
青年達まで彼女に視線をやり、彼女の腰や足の動きを眼で追う。
こうして彼女は久々に性的存在として注目される存在となったというのも皮肉が利いている。
旅の人はともかく、町の人たちはみな、床屋のヘンリー・ホークショー(ホーク)同様、
それが老嬢の性的被害妄想であることは実は勘づいていた。
マクレンドンら、黒人をリンチにより殺した連中だって、自分のストレス・欲求不満解消のため、
彼女の訴えをリンチの口実として利用しただけ。
>>360
それもこれもこんなひどい天気のせい、"It's this durn weather." "It's enough to make a
man do anything."なんでしょうね。
作品冒頭のaftermath of sixty-two rainless days (雨の降らない日が62日も続いた結果)

4年11カ月と2日、雨が降り続け、ようやく、雨が上がったと思ったら、それは10年間の旱魃
の始まりだったというあのマコンドに比べればまだかわいいものか。
あっちはまさにマジック・リアリズムの世界。

彼女は、多分かまってちゃんといったところだったのだろうなあ。
でも
366G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/09(水) 03:16:19.50
>>357
エミリーでもそうでしたが、町の人たちの目って女に厳しいですね。

誰某の娘、父亡きあとは、誰某の妻というアイデンティティを獲得しないと女性が生きにくい社会。
「バーベナ」のドルーシラは男勝りで南北戦争でも活躍したけど、敗戦後、無理矢理、随分年上の
ジョン・サートリスと結婚させられてしまう。でも居心地が悪そう。
エミリー、ミニーは若い頃ちやほやされることに甘んじ、年とってしまった面もあるけど、それも
そのような価値観の社会で生きていたから仕方ないという見方もできる。
フェミニズム批評といった観点からの研究も多分なされているのだろうなあ。
ジェンダー研究的視点をも射程にいれている諏訪部浩一「ウィリアム・フォークナーの世界」をとり
あえず読んでみようかと思います。

>>364
>偽証はひどいですけど、テンプルちゃんもかなり可哀想だったかも。

テンプルちゃんも、「すっかり混乱していて、どのように振る舞えばいいのか、わからなくなっている」
かわいそうな存在として描かれる。
>家父長的な「世界」がテンプルにとって「意味」を成さないものになっていようとも、それでも彼女
は共同体の「娘」としての役割を果たさねばならず、法廷にいる「父」達(法廷にいるのは男性だけで
ある)の期待する言葉を、鸚鵡のように口にしなくてはならない。彼女は共同体の「父」達を満足させ
ねばならないのだ――たとえ彼女が、「父なき世界」においてどうしてそんなことをしなくてはならな
いのか理解できないにしても、である。
 その「イノセント」な自己が「世界」との繋がりを完全に失ったテンプルは、いまや「無意味」に凌辱
された少女でしかない。ブレイカスタンは、裁判シーンにおける彼女の姿がレイプの場面での姿とほとんど
同じであると指摘する。実際、彼女が「主体」として振る舞うことが許されないこの不条理な裁判場面は、
レイプ場面のグロテスクな反復であるといっていいだろう。159−160頁。

367G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/09(水) 03:24:00.09
>>349
「勝手にしやがれ」(1959)
気になって、DVD注文しちゃいました。

昔見た際はフォークナー全く読んでなかったし、「野生の棕櫚」という作品のあることも知らなかった
ので、全く覚えていないけど、調べてみたらこんな会話があったのですね。
パトリシアはアメリカ人留学生という設定。もともと、フォークナーは、サルトルの評論もあり、フランス
では人気作家だったのでしょうけど。


>パトリシア(以下P)「何してるの?」。ミシェル(以下M)「脱がしている」。P「ダメよ、今は」。
 M「まったく頭にくるぜ」。P「フォークナー知ってる?」。Mル「いや、誰だ? 寝た男か?」。
 P「違うわ、バカね」。M「なら興味ない。脱げよ」。P「好きな作家なの。『野生の棕櫚』読ん
 だ?」。M「読んでない。脱ぎな」。P「最後の文章、素敵よ。“傷心と虚無では、私は傷心を
 選ぶ。”どっちを選ぶ?」。M「足の指を見せろ。女は足の指が大切だ」。P「どっちを選ぶの?」。
 M「傷心はバカげてる。虚無を選ぶね。傷心は一つの妥協だ。全てか無かだ。今それが判った」。
http://tinyurl.com/3udk9qq
368G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/09(水) 03:43:35.92
>>361
T.S.エリオットの名前も出てきますね。
おもしろそう。
369アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/09(水) 22:55:51.35
ゴダールの映画にはよく本が登場するけど
「野生の棕櫚」は「勝手にしやがれ」に印象的に出てきたよね。
Between grief and nothing, I will take grief.のところ。

パトリシアに対するミシェルの返事をちょっとだけアレンジ。
「哀しみはバカげてるよ。俺だったら虚無を選ぶね。
どっちもどっちだが、哀しみっていうのは妥協だからな。
要は、全てか無かだ。今わかったことだけど。」
370G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/10(木) 04:05:50.65
>>366で挙げた本
諏訪部浩一「ウィリアム・フォークナーの詩学 1930-1936」(松柏社、2008)
でした。前スレ956,993でちょこっと紹介してる。
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/book/1284105733/956-993
彼の評価では三大傑作は「響きと怒り」「八月の光」「アブサロム、アブサロム!」でうち、
アブサロムは「最高傑作にして、あるいは20世紀文学における最高傑作かもしれない」
とされている。
ただ、「サンクチュアリ」の初稿(オリジナル)版、改稿版を比較しながらの記載も非常に
面白いし、あまり論じられない「標識塔(パイロン)」も読んでみようという気にさせられた。

>>369
プルーストスレでの「気狂いピエロ」のランボーに続き、ここでもゴダールの登場ですね。
モラヴィア原作の「軽蔑」、買ったまま、もう5、6年も封を切ってないのを思い出した。
目の前にこれまた読む気のしないブリジッド・バルドーの自伝が転がっている。

371G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/10(木) 08:50:56.08
>>369
ピーナッツでチャーリー・ブラウンや時にライナスが漏らす
「やれやれ」はGood Grief!ですね。
http://tinyurl.com/cf346j5
http://tinyurl.com/cdxoes5(村上春樹の「やれやれ」のルーツ探し)
372吾輩は名無しである:2011/11/10(木) 11:44:06.21
新潮文庫の野生の棕櫚だと、ラストは「悔恨と無の間にあって…」になってる
ちょっと意味が変わってるけど、こっちのほうがかっこいい
373アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/10(木) 20:46:09.13
新潮文庫の「野生の棕櫚」は大久保康雄訳かあ。
griefは「悲嘆」と訳す場合が多いのかな。
グリーフケアとかグリーフワークとかよく見聞きするけど、
おそらく喪失というか、「喪」に関係する文脈で使われる言葉かな。
傷心でも悔恨でも大きな隔たりはないんだろうけど。
374アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/10(木) 21:09:40.71
そういえば、グリーフワーク(喪の作業)の研究ではフロイトが有名だけど、
独語ではTrauerarbeitになるのかな。
375キャディ:2011/11/10(木) 22:51:41.91
みなさん、こんばんは。
翻訳って難しいですね。
ちょっと面白いなーとおもうのは、
Dry SeptemberからThe Wild Palmsを経由して、
勝手にしやがれに話が進んだこと。
製氷工場にご一行が乗り付けてライトを消すと、
The “breathless” dark rushed down. (“ ”キャディ)という一文が来るんですね。
勝手にしやがれってわけでしょうかね(違うって)。
リンチされるほうはたまりません。。。
376アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/11(金) 13:47:47.62
でまた「Dry September」に回帰するとw

A bout de souffle(勝手にしやがれ)の英訳は「Breathless」ですね。
The breathless dark rushed down.の少し後にも
then they got out and waited tensely in the breathless dark.
があるけど、breathless darkという言葉は一般的な表現としてあるのだろうか…

そのdarkな世界も最後には月と星のもとで…
There was no movement, no sound, not even an insect.
The dark world seemed to lie stricken beneath the cold moon and the lidless stars.
377キャディ:2011/11/11(金) 23:47:28.93
みなさん、こんばんは。
>>376
breathless darkって表現、わたしはこのテキストではじめてみました。
強烈!
最後のところもビシッと決まってますね。
378アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/12(土) 22:29:03.62
>>377
やはりbreathless darkはフォークナー独特の表現なのかな…
手元に翻訳がないので確認できずorz
Gさんは出張かな?

それにしても「勝手にしやがれ(A bout de souffle)」って意訳なんだろうなあ。
「息を切らせて」あるいは「息継ぐ間もなく」あたり?
379吾輩は名無しである:2011/11/13(日) 02:26:44.66
フォークナー論の定番ってある?
ドストエフスキーならミハイル・バフチン、
夏目漱石なら江藤淳みたいな。
380G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/13(日) 04:14:51.53
the breathless dark(本文中、2回登場する)の訳は「静まりかえった暗闇」ですね。
鳥の声も虫の声もせず、音と言えば、マクレンドンらの肺腑(lungs)から出てくる「息遣い」
(breathing,breath)と足音、車のたてるかすかな金属音のみという対比。

"Cut the lights off!" McLendon said. The breathless dark rushed down. There was no sound in it
save their lungs as they sought air in the parched dust in which for two months they had lived;
「灯りっを消せ!」とマクレンドンがいった。静まりかえった暗闇がおしよせてきた。
その闇のなかで聞えてくるもの音といえば、二か月ものあいだ、とりかこまれてきた乾ききった
砂ぼこりのなかに、空気を捜しもとめている彼らの肺臓の音だけだった。

There was no sound of nightbird nor insect, no sound save their breathing and a faint ticking of
contracting metal about the cars.
夜泣き鳥の声も虫の声もせず、ただ彼らの息遣いと、自動車の、熱がさめて収縮する金属のカチカチ
というかすかな音がしているだけだった。

But they didn't move until vague noises began to grow out of the darkness ahead; then they got out
and waited tensely in the breathless dark. There was another sound: a blow, a hissing expulsion of
breath and McLendon cursing in undertone.
しかし彼らは、前方の暗闇のなかから、かすかな音が聞えはじめてくるまで、じっとしていた。それから、
車をおりて、静まりかえった暗闇のなかで、緊張のうちに待っていた。別の音が聞えてきた。殴打する音
と、フーフーいうはげしい息遣いと、低声(こごえ)でののしるマクレンドンの声だった。
381G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/13(日) 04:20:12.61
息といえば、

"Goddamn, he stinks!" the soldier said.
"We'll fix that," the drummer in front beside McLendon said.
>「チェ、この野郎はくせえよ!」と兵隊だった男はいった。
 「すぐにくさくないようにしてやるさ」と前方の、マクレンドンのとなりに
 すわっている旅商人がいった。

「のだめカンタービレ」の英訳コミック版で、4日間洗っていないのだめの
髪を千秋がくさいと指摘するシーンでもこのstinkが使われていた。

fixは固定する、修理する、うまく処理する等の訳が辞書に載っている。
殺して、皮膚呼吸・肺呼吸の機能をとめれば、臭い匂いも元から断たれ、
片付くいうことだろう。

drummerは、「主に米略式」で(地方回りの)セールスマン。
drumに「主に米」、鳴り物入りで(太鼓を鳴らしたりして派手に)宣伝するという
意味がある。

石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男」を思い出すなw
http://www.youtube.com/watch?v=LSkjbbF6kZA
http://www.youtube.com/watch?v=dfAFr7E78Ec#t=0m41s(日本のブルースバンド
憂歌団のテーマはこの替え歌。)
382G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/13(日) 07:38:36.21
本当は、くさいのは髪でなく頭皮だな
383アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/13(日) 14:17:45.17
>>380-382
>「静まりかえった暗闇」
なるほど。the breathless darkには聴覚も視覚も表現されていると。

>「のだめカンタービレ」の英訳コミック版
えっ、どうして英訳コミック版を?

>石原裕次郎
おいらはドラマ〜♪ってやつねw
384G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/13(日) 20:52:04.12
>>383
クラシックは好きだけど、のだめにはコミック、ドラマとも興味がわかなかった。
ピアニストの青柳いづみこに、のだめを扱った新書があり、当時、英語の勉強欲が
多少あったことから妥協点として青柳の新書理解のためコミック版を3冊ほど買うこ
ととなりました。
おねえ系のパーカッショニストのキャラなどまあ、おもしろかったかな。

のだめ読んでみようと思ったもう一つの理由は、許光俊が下品な尻振り指揮者とくそみそ
にけなしている人が、ドラマに巨匠として登場しているらしいことから。スデネク・マカール
という人。
http://yaplog.jp/pastel201/archive/104

裕次郎の歌、錆びたジャックナイフ(>>43)といい、フォークナーに劣らず暴力の匂い
が濃厚ですね。
385吾輩は名無しである:2011/11/14(月) 00:41:21.40
フォークナーに詳しい人で、誰か>>379に答えてくれ!!
386吾輩は名無しである:2011/11/14(月) 13:54:04.97
>>385
サルトル
387アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/14(月) 21:19:02.50
>>379
そうか!
フォークナーに親しむためにはフォークナー論を読んでみるって手があったか!
今度図書館で何か探してこよう。

>>386
手元に「シチュアシオンT」があったので引っ張り出してきた。
「フォークナーにおける時間性」「フォークナーの『サートリス』」の2篇あるね。
失念していたけど、2篇とも目次に読んだ印が付けてある…
ああ、我が記憶力の何たる貧しきことよ…
388アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/14(月) 21:25:21.60
「シチュアシオンT」で印象に残ってたのはカミュ、ブランショ、バタイユについての論。
プルーストの訳者鈴木道彦が訳したニザン論、ポンジュ論も覚えていたのに、
フォークナー論はまったく記憶から飛んでしまっていたなあ。

>>384
「のだめ」なぜか全巻持ってますよw
389吾輩は名無しである:2011/11/15(火) 05:52:52.25
サルトルが書いてるの1938年だからな、すごいよな
390アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/16(水) 01:26:14.85
クロニカルな同時代評だよね。まさにシチュアシオン。
391アセンション ◆0b7ldXjmmh58 :2011/11/16(水) 18:54:26.62
サルトルのフォークナー論を改めてちょっと読んでみた。
読みやすいしこれはなかなか面白いなあ。
フォークナー小説の複雑な時間構造は「このようにしか語れなかった」からだとして、
フォークナーの形而上学が時間についてのそれだと言う。
で、時間に隔てられて苦悶する人間を描いた作家として、
フォークナーの傍らにプルーストを置き、
プルーストはフォークナーと同じ手法で書く「べきであっただろう」とも。
392吾輩は名無しである:2011/11/16(水) 20:37:37.05
>>391
>フォークナーの傍らにプルーストを置き、
プルーストはフォークナーと同じ手法で書く「べきであっただろう」とも。

そこが、サルトルの足りないところ。そんなことをいうまえに
自分の未完の作品を仕上げることをすればよかった。
393吾輩は名無しである:2011/11/18(金) 11:27:24.25
アブサロムアブサロム読み切った
マラソン完走したみたいに自分を褒めたいと思った
394アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/19(土) 13:58:13.58
>>392
小説家サルトルより批評家サルトルのほうが読みたくはあるね。

>>393
高橋訳?
395アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/20(日) 17:48:42.98
今日図書館に行ってフォークナー論を探してみたけど、
あまり数多くはなかった。
評論社の高田邦男「ウィリアム・フォークナーの世界」
中公新書の大橋健三郎「フォークナー」の2冊のみ借りてきた。
前者は巻末の参考文献が充実してるけどちょっと多すぎる…w
396G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/20(日) 18:47:21.63
>>395
過去スレやwikiみると日本人では大橋健三郎と平石貴樹の2人が代表的なようなので
私も大橋の中公新書、それに平石の「メランコリック・デザイン」(南雲堂)昨日読みました。

後者は、副題が「フォークナー初期作品の構想」で、詩人として出発し「響きと怒り」
に至るまでが扱われています。いい本でした。この人、小説も書いてるみたい。
(大橋の3冊の研究書をまとめた1000頁以上の大著も入手したけど、これは後回し)

松柏社事典をみると、Criticismの項だけでも、年代別に項目をわけて20頁もあった。
さらにバフティン、ニュークリティシズム、ディコンストラクション、精神分析、
フェミニズム批評、ニュー・ヒストリシズム、物語論、ポストモダニズム、人種と批評
といった項目もあり、さらにその関連項目もいくつも出ている。
大橋の新書の序にもあるが、アメリカのアカデミズムは1960年代頃から「フォークナー産業」
といった様相を呈しているようだ。

日本人の最近のものでは何回か言及した諏訪部浩一「ウィリアム・フォークナーの詩学 
1930−1936」(2008)はよかった。
「響きと怒り」は詳しい考察の対象とせず、それ以降、「アブサロム」に至る中期の作品
(主に長編)をとりあげている。

その理由として諏訪部は、「響きと怒り」のモダニスト小説としての完璧さあるいは美しさは、
ブレイカスタン「最も壮大な失敗」、ジョン・T・マシューズ「『響きと怒り』――フォークナーと
失われた大義」それに平石「メランコリック・デザイン」などのすぐれた先行研究ですでにか
なり詳しく論証されてきたので、それらの知見は常識という前提で論をすすめられるからと
書いている。
ブレイカスタンはラカンの理論に親しんでおり、マシューズは脱構築家とのこと。
「響きと怒り」については、この3冊が定番とみてよいのかなと感じた。

397アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/20(日) 20:36:21.43
>>396
さすがGさんだなあ。とりあえず大橋の中公新書からいこうかと。
それにしても、ラカン寄りの批評家と脱構築主義的批評家が
「響きと怒り」を読むとどういうことになるのだろう…。
ブレイカスタンの書名「最も壮大な失敗」はおそらく、
フォークナー自身の言葉から取ったものなんだろうなあ。
398アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/21(月) 22:30:12.12
中公新書の大橋健三郎「フォークナー」の最初のほうで
サルトルの「シチュアシオンT」のことが出てくるね。
フォークナー評価のきっかけを作ったエポックメイキングなものとして。
それからC・E・マニーの「アメリカ小説時代」。
399G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/22(火) 04:17:09.58
>>398
シチュアシオン。全集の中の1冊ですか。
もし、そうだったら第何巻か教えてもらえれば。
400アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/11/22(火) 06:53:01.10
>>399
11巻ですね。
401G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/22(火) 07:33:58.66
>>400
ありがとうございます。
402吾輩は名無しである:2011/11/22(火) 08:14:25.95
>>401うるせえよゴミが
403吾輩は名無しである:2011/11/22(火) 08:15:05.20
ゴキブリ
404G ◆vDcOqdC/aA :2011/11/22(火) 09:03:37.52
どこから湧いてきたんだw
405吾輩は名無しである:2011/11/22(火) 19:21:16.27
>>402>>403は、ある周期で現れるお方。
ちなみに別スレにもご来店してます。
かまって欲しい寂しい方のようですwww
406吾輩は名無しである:2011/11/24(木) 14:21:29.76
熊も第二刷出たな。岩波のフォークナー押しが始まったか
407吾輩は名無しである:2011/11/27(日) 17:59:25.51
フォークナー入門として「サンクチュアリ」を読んでいるが、
とても読みにくい小説で閉口している。
こういうハードボイルドな作品は、湿潤な日本人の感性と異質だと思う。
他の作品も同じようなのだろうか。
408吾輩は名無しである:2011/11/27(日) 20:31:56.50
短編集や八月の光のほうが読みやすい
409吾輩は名無しである:2011/11/30(水) 15:33:11.69
サンクチュアリは100ページ以降急に面白くなる
基本的にポパイとテンプルの筋は退屈でベンボウの筋が面白い
410吾輩は名無しである:2011/11/30(水) 23:23:15.81
>>408,409
ありがとう。「サンクチュアリ」もう少し我慢して読んでみるわ。
411吾輩は名無しである:2011/12/01(木) 18:50:35.62
1月 岩波文庫 「アブサロム、アブサロム! 下 」
412アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/12/01(木) 20:48:51.38
Gさんが言ってたけど、岩波文庫の表紙装丁いい感じだね。
413吾輩は名無しである:2011/12/02(金) 01:32:40.59

川上さん、荒らすのやめてください。
アル中なんですか?早めに治療した方がいいですよ。
他人に迷惑をかけるのはやめてくださいね。
414吾輩は名無しである:2011/12/03(土) 01:46:34.20
今岩波の響きと怒り読んでるんだけどさ、
この本って訳注自体がネタバレになってない?
415吾輩は名無しである:2011/12/04(日) 02:57:30.24
>>414
まあ、壮絶なネタバレ本なんだが、あそこまで分かりやすく「響きと怒り」をグラフ化してくれた点は評価する。
攻略本みながらRPGやるのが好きな人間には向いている。
416吾輩は名無しである:2011/12/05(月) 00:56:03.38
まあカミュの異邦人なんて後ろのあらすじに結末書いてあるし、文学はネタバレ関係ないでしょ
さすがにミステリーやある種のSFはネタバレされちゃ困るって人はいるだろうけどね
417吾輩は名無しである:2011/12/05(月) 02:06:52.27
”意識の流れ”によって次々に場面が変わるフォークナーの手法は、
統一的視点の話者が、過去形で時間軸に沿って物語るという小説の約束事からの開放という、戦略性をもった技法なのだが、
岩波版の『響きと怒り』の巻末ページに付いている時間軸のチャート化は、フォークナーが開放した小説の時空間を再び閉塞し、
読者に、上部からの再統一を図った視点を与えるという意味で、反フォークナー的な野暮な試みとも捉えられる。
418吾輩は名無しである:2011/12/05(月) 06:04:38.85
見なきゃいいだけってきもするが(笑
419吾輩は名無しである:2011/12/05(月) 11:48:32.59
         / ̄(S)~\  <                       >
       / / ∧ ∧\ \<  嫌なら見るな! 嫌なら見るな! >
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420吾輩は名無しである:2011/12/16(金) 02:01:20.29
1年に一冊フォークナーの小説読むことにした。
去年の夏に『八月の光』読んで、
今年の夏に『響きと怒り』読んだから、
来年の夏は『アブサロム・アブサロム!』を読む予定
421アセンション ◆ZCAcNhb9dZs7 :2011/12/21(水) 18:23:48.94
1年長篇1冊のペース、いいかもしんないね。
422吾輩は名無しである:2011/12/21(水) 20:30:18.90
ヨクナパトーファ・サーガは一気に読め!という人もいる
423吾輩は名無しである:2011/12/21(水) 21:42:01.67
>>422
へー、そうなんだ
どれとどれがサーガなのかな?
424吾輩は名無しである:2011/12/21(水) 23:32:13.77
>>423
最初の2作以外全部、だったはず
425吾輩は名無しである:2011/12/22(木) 00:15:45.49
>>424
サンキュー!
ちなみにおススメは?
426吾輩は名無しである:2011/12/22(木) 00:18:37.38
>>425
アブサロム、アブサロム!と響きと怒りが鉄板
427吾輩は名無しである:2011/12/22(木) 00:41:36.69
>>426
難しいイメージが歩けど
アブサロム、アブサロムからよんでみるわ
最近岩波からでたみたいだし

428吾輩は名無しである:2011/12/23(金) 13:05:57.18
寓話とかちゃうやん

429吾輩は名無しである:2011/12/25(日) 03:18:15.03
61 :東電は超大型のオウム:2011/06/28(火) 09:41:21.29 ID:nHXjpM4X0
#53「ミュンヒェン〜ナチスの壮麗なる夢を育んだ闘争の街」
悪の根源英仏の資本主義への正統なる反動ナチズム。ナチスの拠点のひとつであり
ナチドイチュ空軍の軍馬メッサーシュミット戦闘機の生産拠点だったミュンヒェン
を訪れ、ナチスの壮麗なる夢と先進技術の残り香を味わいます。

 参加者は最後に米穀共和党と世界各国の米の手先エージェントである大学教授・
議員・官僚・文化人たちへの呪詛をみなで行い、日本国内の英米の手先エージェント
であった当時の日本人外交官や軍人といった英米派日本人勢力が台頭する亜細亜主義者
・ドイツ派にその地位をおびやかされるのを怖れて日本を裏切りルーズベルトらに協力して
日本を真珠湾攻撃へとミスリードしていった経緯を思い、犠牲となった人々への祈りを
捧げます。
430バロス佐々木/(^O^)\:2011/12/25(日) 03:20:13.00
石原慎太郎の映画こそ有害だ
431吾輩は名無しである:2011/12/30(金) 08:55:11.12
「サウンドアンドフュリー」読了したけど
結末がただの日常かいただけで
あっさりしすぎててつまらんかった。
432吾輩は名無しである:2011/12/31(土) 12:49:50.76
クェンティンの章が至高だよね
433吾輩は名無しである:2012/01/08(日) 18:43:01.80
「響きと怒り」「死の床に〜」「サンクチュアリ」読みました。
次に「アブロサム〜」を読み、そのあと「八月の光」に行こうと思ってますが・・・
そこでお聴きます。フォークナーの全盛期はこの「アブロサム〜」辺りまでで、と解説にありました。
その後のフォークナーの作品の出来ってどうなんでしょうかね?
やっぱり必読なんですかね。文庫じゃ手に入らないようだし。
434吾輩は名無しである:2012/01/08(日) 18:44:18.36

「アブサロム」の間違いです。
435まぐな:2012/01/08(日) 23:27:08.11
このレスをみたあなたは・・・3日から7日に
ラッキーなことが起きるでしょう。片思いの人と両思いになったり
成績や順位が上ったりetc...でもこのレスをコピペして別々のスレに
5個貼り付けてください。貼り付けなかったら今あなたが1番起きて
ほしくないことが起きてしまうでしょう。
コピペするかしないかはあなた次第...
436吾輩は名無しである:2012/01/09(月) 10:52:35.46
響きと怒り、八月の光、アブサロムが3大傑作らしい
437吾輩は名無しである:2012/01/09(月) 21:32:41.29
で、後期の作品の評価ってどうなんでしょう?
無理してでも手に入れて読む価値があるですかねぇ?
438吾輩は名無しである:2012/01/11(水) 14:17:14.21
クロード・シモンが影響は受けたけど最後まで南部の道徳にこだわり続けたのには反感があるとか言ってたな
439吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 13:52:15.14
あーつまり、後期の作品については、可もなく不可もなく、ってことか
案外、読んでる人が少ないってことなのか
440吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 15:48:53.38
スノープス三部作はいいよ
「村」は退屈だけど「町」からテンション上がってきて
「館」で結実する
「館」を書けたことがフォークナーの最後の底力といったところ
これだけでも読む価値あり
「自動車泥棒」はオマケだあね
441吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 17:07:57.93
寓話がすごいらしい
442吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 20:30:49.07
>>440
村は全集の中で超入手困難だろ。
ポールニューマン主演の長く熱い夜の原作だから何とか読みたい。
奥方のジョアンウッドワードも脇を固めたオーソンウェルズも素晴らしかった。
443吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 21:58:03.11
寓話は2回挫折した
もう死ぬまで挑戦しないかもしれない
444吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 23:59:42.32
ヘミングウェイと比べて退屈。ヘンリーミラーみたいにレトリックが利いてるわけでもない。
445吾輩は名無しである:2012/01/18(水) 08:52:31.14
>>440
参考になります。
>>442
ポールニューマン、カッコよかった。
村はヤフオクで1万円で落札されてました。

「サンクチュアリ」
・・・同時期の最高傑作に比べれば、落ちるけれど、久しぶりに再読して、
最初のポパイとベンボーの出逢うシーンは、ヘミングウェイ初期の傑作短編にも匹敵する
ハードボイルドな雰囲気がよかった。
446G ◆vDcOqdC/aA :2012/01/18(水) 18:35:05.59
岩波文庫の「アブサロム、アブサロム!」下、本日ゲット
447吾輩は名無しである:2012/01/18(水) 19:39:25.71
>>444
こんなのとヘンリミラーを比べるなよ
448吾輩は名無しである:2012/01/19(木) 10:11:00.51
>ヘミングウェイと比べて退屈。

(爆笑)
449吾輩は名無しである:2012/02/28(火) 22:14:48.42
あの夕陽    → 響きと怒り
乾燥の九月   → 八月の光
孫むすめ    → アブサロム、アブサロム!
バーベナの匂い → サートリス
納屋は燃える  → スノープス三部作

でいいのかね?
450吾輩は名無しである:2012/02/28(火) 22:38:35.98
『アブサロム、アブサロム! 』読んだ後、佐藤純弥の『博徒斬り込み隊』を思い出した。
丹波扮する警視が、暴力団のような虫けらどもは互いに殺し合わせて
全滅させれば掃除が早いという考えで、組同士の抗争を煽り、抗争を
食い止めようとする旅人の鶴田浩二の懸命の努力も空しく遂に全面戦争。
しかもいつもは後ろで糸を引き、自分は抗争の表舞台に立たないインテリ
やくざ役の多い渡辺文雄までが、拳銃を持って銃撃戦に参加し全員討ち死に。
死屍累々のヤクザ達を一瞥して立ち去ろうとする警視を、瀕死の鶴田が射殺
しておしまい。というトンデモな映画で、こんな幼稚なストーリーに何の疑問も
なく製作をOKしたプロデューサー、演出を引き受けた監督、出演すした俳優達
まで、みんな大層頭が悪く思えてしまう悲惨な作品だった。
451G ◆vDcOqdC/aA :2012/02/29(水) 09:40:59.71
>>449
「乾燥の九月」だけは登場人物の重なりはない。
ただ、「八月の光」にも人種差別(黒人ないし黒人の血の流れている者が
白人女性と関係することに対する南部人達の嫌悪)、リンチが出てくると
いう共通性があります。
452吾輩は名無しである:2012/02/29(水) 12:34:16.26
八月の光は読んでてダレてくるけど、サンクチュアリは最後まで面白かった。
フォークナー自身はサンクチュアリを金のために書いたと言ってて誇りには思ってなかったみたいだけど。
453吾輩は名無しである:2012/03/01(木) 00:07:53.49
八月の光を読んで中上健次の小説を思い出した
枯木灘の秋幸は、ジョークリスマスがモデルなんじゃないかな
454吾輩は名無しである:2012/03/01(木) 22:11:53.80
>>449
こうみると短篇集って導入としてとてもいいね
455吾輩は名無しである:2012/03/03(土) 06:17:48.94
俺はサンクチュアリは序盤だけだと思ったなあ
本人も言っている通りの失敗作だなって印象だった

さっき野性の棕櫚を読み終えたけどこれもうーんと唸らされる
文庫化されてる長編から読んでいってるけど
今のところアブロサムアブロサムが圧倒的に面白くて響きと怒りが二番手、あとは姿も見えない感じ
今日から寓話を読み始めるよ
456吾輩は名無しである:2012/03/07(水) 00:09:11.28
【ニュー速(嫌儲)】電子書籍はやるかな?流行るなら参入するは(4)

3 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です[] 投稿日:2012/03/06(火) 23:57:22.48 ID:r5Kq9lFU0
フォークナー全集を電子書籍化しろよ冨山房
457吾輩は名無しである:2012/03/09(金) 00:57:16.71
>>449
追加

エミリーへの薔薇 → 百年の孤独w

458吾輩は名無しである:2012/03/27(火) 23:20:54.86
『響きと怒り』を読んで以来フォークナーが忘れられなくなりました。

今から、手元にある『20世紀英米文学案内・フォークナー』を再読しながらこのスレッドを最初から読んでみようと思います。
459吾輩は名無しである:2012/03/31(土) 13:58:08.13
>>458
そのシリーズいいよね。自分も今ヴァージニア・ウルフとヘンリー・ジェイムズの読んでますw
460吾輩は名無しである:2012/03/31(土) 14:39:44.52
>>459
もしかして、全巻持っておられますか?!
私が持っているのはフォークナーの巻だけですが。

今、未読だった短編集『熊・他三篇』を読んでいます。

巻末の訳者の解説はフォークナーの多様な顔を簡明に教えてくれる必読の文章だと思いましたね。

内容の感想については後日…
461吾輩は名無しである:2012/04/08(日) 23:37:35.49
ヘンリー・ミラーやヘミングウェイごときとは格が違うな
462吾輩は名無しである:2012/04/25(水) 20:29:22.68
やはり最後の大作「寓話」に挑まれるのがよろしいかと

失敗作だとか言われてるみたいだけど外せないよ
463吾輩は名無しである:2012/05/02(水) 15:30:12.45
以前、大学生のときに、講談社文芸文庫から出ている
「アブサロム」と「響きと怒り」を読みましたが、イマイチでした。
マルケスやリョサが繰り返しフォークナーに言及するので、気になる存在であるのですが、
あまり偉大な作家だとは思えません。
新しい翻訳が岩波文庫から出ているようですが、再読する価値はあるでしょうか。
464吾輩は名無しである:2012/08/08(水) 16:57:42.62
毎年夏にフォークナーを一冊読もうと思っていて、
一昨年の夏は「八月の光」、去年の夏は「響きと怒り」を読んだ
今年は「アブサロム、アブサロム!」を読もうと思う
465吾輩は名無しである:2012/08/08(水) 17:29:09.67
フォークナーの英語って難しいの?
466吾輩は名無しである:2012/08/08(水) 20:56:50.69
なまりがひどくて読めない、ってある人が言ってた
本当かどうかしらんけど

翻訳でも方言出てくるしな「響きと怒り」とか
467吾輩は名無しである:2012/08/16(木) 03:38:35.49
挫折して積ん読してるわ
翻訳で読むにしても深く読むのは難しい気がする
南部の黒人の間で昔使われてた隠語とか入ってる印象あるし
研究者もその辺どれくらい精通してるんだろ
468吾輩は名無しである:2012/08/21(火) 23:12:57.17
469吾輩は名無しである:2012/08/24(金) 06:58:11.96
まぁ、アホだな
470吾輩は名無しである:2012/09/15(土) 23:30:10.04
>実際に祖母の復讐を行なって、

ベイヤードが祖母の復讐をしたってどこに書いてあるの?教えて。

41 :G ◆vDcOqdC/aA :2011/10/08(土) 12:14:47.68
語り手が、復讐の儀式をやめようと思うに至ったのは、実際に祖母の復讐を行なって、
そのあと殺伐とした感情に襲われたからではないかと推測される。
471G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/16(日) 01:55:27.18
「美女桜の香り」だったら、この箇所
>彼(リンゴー)も二十四だったが、ある意味で彼はぼくたちがグランピーの死体
を古い圧搾工場の戸口に釘づけにしてから、ぼくと比べてあんまり変わっていな
かった。(全集13p209−210)

「征服されざる人々」連作だと、「ヴァンデー」で復讐劇が語られる。

472吾輩は名無しである:2012/09/18(火) 02:30:37.20
あの世界って殺人やっても捕まることはほとんど無かったのですか?
警察は黙認してるのかな?

サンクチュアリは殺人が有ったら一応捕まって裁判してたよね(誤認逮捕だけど)。
サンクチュアリは、バーベナより時代が後なのかな?
まあ、サンクチュアリでも、リンチで人が死んでも警察は黙認してたみたいだけど。

復讐とリンチについては、警察も黙認なんかな?
473G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/18(火) 08:08:24.45
法律には暴力を一般市民から取り上げ、国が独占するという面がある。
警察制度、検察制度、裁判制度と一体をなす(米国では保安官制度も)。
それは、民主主義の建前では、市民にとってもその方が得であるから、
それを選んだのだという理屈になっている。

アメリカはもともとならず者やはぐれ者、イギリス等本国では浮かばれず、
新大陸で一旗あげようとやってきた人が作り上げた国家だ(州の独立性も
強い。州が国で、USAはその連合といってよい)。
法律は既存のものでなく、彼らが合意により作り上げていったという、暴力
の支配の世界から法の支配の世界への移行、法の起源が人々に生々しく記憶
されている面がある。
警察制度だって(保安官制度も含む)その中でじょじょに作り上げられていった
ものだ。制度も絶対的なものでなく、作られるもので、したがって、変わり得る
ものだ。
各人が、法と制度の成立に立ち会い、参加しているという点にアメリカという
新しい国家の特色がある。
だから、ある段階まで裁判による処刑とリンチ(私刑)は併存した。リンチも
集団の掟に従うものであり、立派に秩序維持の機能を果たしていた。
南北戦争体験世代と戦後世代の世代交代でそれがじょじょに変わっていく(
「バーベナ」の時代)。
もっとも黒人差別的なリンチはその後も長く行われるんだけど(このスレの読書会
だと「乾燥の九月」の時代。>>334以下)
(簡単にだけどアメリカの文化史を出典に、WIKIも触れている)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%81%E5%88%91
474G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/18(火) 08:09:13.13
でもこんな歴史のない国と言われるアメリカですら、法や制度の起源は忘れられ
ていくというのは「赤い葉」の読書会で分析してみたとおりです(前スレ)。
忘れられた方が都合がよいからです。為政者にとってもだし、警察等に自分たちの
安全、保安を委ねる一般市民たちにとってもその方が楽だから

日本にいると、法の支配がかなり徹底した時代に最初から生まれおちてしまっている
のではじめから、自力救済、私的制裁は禁じられているのが当たり前で、整備された
法のもと、警察や検察庁、裁判所が「正義」「安全」を実現してくれるのが当然と
思い込んでしまう。
でも、日本でだって、港湾労働者の世界では暴力団が秩序維持の機能を担っていたり
ということがつい最近まであった。法による秩序がすみずみにまで及ぶようになるに
つれて、暴力団が用済みになったと考えられ、暴力団対策法により暴力団は単なる
反社会的集団にされ、潰される対象でしかなくなってきているけど。
ただ、アウトロー(「法」外者)の世界はしぶとい。
原発労働者を集める世界などでは今でも裏の権力は健在のように見える。
結局、需要があるからだろう。労働基準監督署の監督のもと労働法を守って労働者を
採用していたら、需要に応じて、自在に労働者の数を増減することなんてできっこない。
たちまち不当解雇、金払えの嵐になる。異常事態では結局、アウトローの助けを借りてしまう。
で、ピンはねで甘い汁を彼らが吸うという仕組み。
(法、国家、暴力の関係については萱野稔人がとてもわかりやすく解き明かしてくれて
いる)
475G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/18(火) 08:09:57.13
バーベナでは、父親がよそ者に殺されたのに復讐をしないのは掟に反するという空気が
明確に存在している。復讐をいつまでにするといった期限等儀式的なものも存在している
(死体の腐敗前、すなわち埋葬前までにというのが目安っぽい)。
敵討ちはむしろ、やらないと集団の掟に反するといった状態だった。法学部の教授ですら
それが当然と考えていた。
私的復讐を国家が代わりにしてくれるわけでもない。
結局、ベイヤードが復讐をしなかった結果、敵(一応、弁護士ですね)の方は逮捕される
こともなく、汽車で町を去ってお終い。
法と暴力の弁証法的な関係についてはかなりしつこく書き込んだのでそれを参照してくれれば
このスレの>>37-42あたり(法と暴力、国家の関係は「赤い葉」の読書会の頃から拘っているので、
前スレも参照してもらえれば。バーベナの読書会も前スレの900あたりからやってます)
過去スレは●がなくてもログ速等で見ることができます。テンプレ参照。
476吾輩は名無しである:2012/09/18(火) 08:44:39.32
で、だから、
それなりの理由のある仇討ちやリンチでの殺人はオッケーの世界なんですね
477G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/18(火) 11:36:54.79
むしろ、それがその地域の掟(一種の法)、秩序維持の
手段だった。
法が承認するというより、法と同等、あるいは法よりも
上位の社会規範だったともいえるのでは。

法とは何か、秩序維持の仕組みの担い手の範囲と
なるとかなり厄介な分野に踏み込むことになるけど
(黒人は? 原住民は? 女性は? 男子でも無産者は? )

フォークナー、読書会終わってから全くお留守だけど、
時間が許せば、読んでみたいなあ。特に「寓話」とか。
478吾輩は名無しである:2012/09/18(火) 12:20:28.79
>このスレの読書会

って、なんですか?何人、参加しているのですか?
479G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/18(火) 15:50:15.75
昨年9月頃に、新潮文庫の短編集を題材にこのスレ(前スレを含む)
で読書会をやろうという話が持ち上がった。
4人集まったら、やろうということで、私が4人目として名乗りを上げ、
はじまりました。
途中、部分的に参加された方もいたので、述べ6、7人というところ
でしょうか。
左端の番号順に取り上げ、昨年11月半ばで一応、終了。

                       頁数                            密接関連作品
5、嫉妬            (1925) 11頁   初期の習作                「ニューオリンズ・スケッチ」の一編
1、赤い葉           (1931) 45頁  インディアン物               「正義」「熊」「むかしの人々」           
3、エミリーにバラを     (1931) 20頁  グリアソン家 南部ゴシック
2、あの夕陽          (1931) 43頁  コンプソン家                「響きと怒り」
8、乾燥の九月        (1931) 23頁  「エミリー」と類似、黒人へのリンチ
7、孫むすめ(原題「ワッシ」、1934) 25頁  サトペン家                  「アブサロム、アブサロム!」
4、バーベナの匂い      (1938) 60頁 サートリス家                「征服されざる人びと」の一編              「サートリス」?              
6、納屋は燃える       (1950) 37頁  スノープス家                「村」「町」「館」三部作



480吾輩は名無しである:2012/09/20(木) 03:45:40.87
これが後に語られるフリーメイソンの前身である。
481吾輩は名無しである:2012/09/20(木) 23:32:26.01
へー、そんなのやってたんだ
いいな
俺は『八月の光』『響きと怒り』『アブサロム、アブサロム!』と3冊読んで、
小説は面白いとは思ったけど、作品の意図とか構造みたいな深い理解は出来てない気がするから、
フォークナーについて語れる人間と話せたら楽しいだろうな
482吾輩は名無しである:2012/09/22(土) 01:08:39.60
>小説は面白いとは思ったけど、作品の意図とか構造みたいな深い理解は出来てない気がするから、

??
483吾輩は名無しである:2012/09/23(日) 00:03:57.61
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/meta-bin/mt-pdetail.cgi?flm=0001037320731712&smode=1&cd=00020995&edm=0&tlang=0
上にも貼ったけどフォークナー論の博士論文。これを読むとフォークナーのことが一応見通せるよ。
ただし個々の作品に言及されるので、作品の梗概を知る上でも研究社出版の『20世紀英米文学案内』シリーズのフォークナーの巻はほしいね。
このシリーズはその作家の代表的な作品のあらすじを詳しく書いていて役に立つ。コンラッドの巻はいい出来だった。
484吾輩は名無しである:2012/09/23(日) 06:52:43.94
この論文はダメじゃ。なにがタペストリーやねん。タイトルからして終わってるだがや。
485G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/23(日) 07:47:19.56
>>483
>研究社出版の『20世紀英米文学案内』シリーズのフォークナーの巻

このスレで以前にも、すすめられてアマゾンで入手しました。
古本しかなく、750円前後(送料込)ってとこでした。
2種類の比較的新しいフォークナー事典もあるけど、高いですしね。

といっても、読書会の途中で物欲に負け、2種類とも買ってしまったのだけど。
富山房の全集も比較的安い全巻揃えがあったのでえいやっと買ってしまった。
(ばらでは安い巻も結構あったのだけど、入手困難な巻がありそうだったので)

>>481
フォークナーの場合、特に時間的順序が錯綜しているから、何回も読んで時系列順に出来事
の流れをまとめてみたりした。1人で読んでいるとそこまでやる根気は通常湧いてこず、とても
有効だった。
フォークナーって、じっくり、噛みしめるように何度も味わいながら読むのに向いていると思い
ました。
1人、新潮文庫を持たず、原文だけで参加してきた方がいて、こちらも原文を参照しながらの読書
会になったんだけど、少なくともこちらにとっては物凄く、ためになった。
486吾輩は名無しである:2012/09/23(日) 08:23:41.54
読書会って、どこで行われたのですか?
参加者同士で連絡とか。どうやってやっているのですか?
487G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/23(日) 08:45:21.27
いや、このフォークナースレ(前スレも含む)上でバーチャルに。だから、互いに顔も
知らないんです。

はじめた当初のメンバーは、鈴木雄介(現在、ピースと名乗っている)、アセンション、
キャディ、Gの4人。
名無しだと互いに識別しにくいので、私も読書会で便宜的にGと名乗り、それがその
まま、コテ名になっている。
フリーメイソンのシンボルマークに出てくるGの文字とは関係ありませんw
488吾輩は名無しである:2012/09/23(日) 08:59:12.75

>1人、新潮文庫を持たず、原文だけで参加してきた方がいて、こちらも原文を参照しながらの読書
>会になったんだけど、少なくともこちらにとっては物凄く、ためになった。

ヴァーチャルなのに、なんでこんなことがわるのですか??
489G ◆vDcOqdC/aA :2012/09/23(日) 10:06:40.05
ここいいですね、おもしろいですね、って引いてくるのが
全部、原文だった。
当初は、あえて原文を引いているだろうと思っていたけど、
そこの訳どうなっていますかと聞かれたりして、この人、
日本語一切見てないんだって気づいた。

そもそも新潮文庫に収録されている短編を順にやるという
コンセプトも当初は知らなかったみたい。
新潮文庫にどの短編が収録されているかすら知らなかった模様。
次はRed leavesの次はA Justiceやりましょうみたいな発言も確かあったし。

490吾輩は名無しである:2012/10/16(火) 21:50:09.43
岩波文庫「アブサロム、アブサロム!」を読んでいる(上巻・半分ほど)が、何なんだ!この(句点)の無い読みにくい文章は…※☆★:もう挫折目前です(泣)
491吾輩は名無しである:2012/10/16(火) 22:02:45.99
アブサロムアブサロムでググったら大学生の素人バンドみたいなのが出てきたけどやめてほしい
492吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 08:19:10.16
>>489
その輪読会で使ったテキストは、これですか?


フォークナー短編集 (新潮文庫) [文庫]
フォークナー (著), 龍口 直太郎 (翻訳)

面白そうですね。また、それに似たことをやってみるお気持ちはありませんか?
493吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 08:48:33.41
新潮文庫の「フォークナー短編集」には、8つの短編が収められてると書いてあるけど、
ネット上のどこを見ても、その8つの短編の題名は書いてない。次の英文タイトルの中に、
それはあるのかな?


Honor
There Was a Queen
Mountain Victory
There Was a Queen
Mountain Victory
Mountain Victory
Beyond
Race at Morning
Beyond
Race at Morning
Barn Burning
Two Soldiers
A Rose for Emily
Dry September
That Evening Sun
Red Leaves
Lo!

上記の短編の題名は、次のフォークナーの短編集に収められているそうです。

Selected Short Stories (Modern Library) [ハードカバー]
William Faulkner (著)
494G ◆vDcOqdC/aA :2012/10/25(木) 11:51:13.38
amazonや新潮社のHPには出ていないけど、
次のブログなんかに日本語の題名と原題名
は出ている。
http://plant.blog.so-net.ne.jp/2010-12-06

内容:
「嫉妬(Jealousy)」(1925)
「赤い葉(Red Leaves)」(1931)(※)
「エミリーにバラを(A Rose for Emily)」(1931)(※)
「あの夕陽(That Evening Sun)」(1931)(※)
「乾燥の九月(Dry September)」(1931)
「孫むすめ(Wash)」(1934)(※)
「バーベナの匂い(An Odor of Verbena)」(1938)(※)
「納屋は燃える(Barn Burning)」(1939版権・1950発表)
(※は、『The Portable Faulkner』(1946)収録。)
495吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 12:27:05.49
『サンクチュアリ』の訳って、大橋健三郎と西川正身ならどっちがいいでしょう?
496吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 12:37:51.70
>>494
Mr. G ありがとう。僕の調査の仕方が甘かったです。
Mr. G が紹介してくれたそのブログ記事も読みました。
Faulkner はまだ読んだことがないので、まずは短編から読んでみたいと思ってます。
みんなが書いている書評を読んで、すごく惹きつけられたからです。
497G ◆vDcOqdC/aA :2012/10/25(木) 17:03:08.25
>>492を見落としていました。

>>485に書いたとおり、フォークナーは輪読向けだし、折角、
冨山房の全集や事典も揃えたので(原書もろくに読んでな
いが何冊か買った)、もし似たような企画があったら顔を出
させてもらいますよ。
498吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 17:14:49.60
フォークナー全集を買ったって凄いですね。
置く場所があるんだなあ、と感心する。夢の世界。
499吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 19:18:00.64
フォークナー全集って、検索して見たけど、全部で何冊あるのかわかんない。
もしかして、30冊くらい?いずれにしても、Gの意気込みのすごさには、
いつも感心する。置いておくだけでもすごいけど、Gは何でもかんでも、
かなり読んでるしね。
500吾輩は名無しである:2012/10/25(木) 19:24:21.34
>>487
ぼくもそういうネット上の輪読会に参加したいです。
具体的にどのような形になるのか、未経験なので検討もつきませんが、
経験者の方からアドバイスを受けながら、やってみたい。
501吾輩は名無しである:2012/10/26(金) 08:41:16.51
Faulkner の次の言葉を読んで、笑っちゃった。ほんとは沈痛な言葉なのに、
不思議に笑が出ちゃった。

“A man is the sum of his misfortunes.
One day you'd think misfortune would get tired but then time is your misfortune”

― William Faulkner, The Sound and the Fury
http://www.goodreads.com/quotes/100446-a-man-is-the-sum-of-his-misfortunes-one-day
502G ◆vDcOqdC/aA :2012/10/26(金) 09:24:06.63
>>499
別巻1冊を含め全27冊でした。
503吾輩は名無しである:2012/10/27(土) 01:07:46.44
ヨクナパトーファサーガと人間喜劇は世界文学の最高の世界観
これを超えるものはもう現れない
504吾輩は名無しである:2012/10/28(日) 07:43:10.05
下記のフォークナー事典を使ったことのある人、感想を聞かせてくれたら、
ありがたいです。いつか買おうかなと思っているもんで。

(1) ウィリアム・フォークナー事典 (アメリカ文学ライブラリー (12)) 寺沢 みづほ、ロバート・W.ハンブリン、 チャールズ・A.ピーク

上記の英文原書
(2) William Faulkner Encyclopedia Robert W. Hamblin、 Charles A. Peek
505吾輩は名無しである:2012/11/01(木) 12:57:20.92
「バーベナの匂い」がすごいっていう人がこのスレにもいたけど、
僕もすごいと思った。特に、、最後の方での、主人公が武器を持たないで
相手のところに乗り込んで行って、二人とも全く無言で全く手も足も
動かさないのに、相手がすべてを察知して、荷物も持たずにそのまま
電車に乗り込んで、二度とその町には戻ってこなかった、という
くだりが、素晴らしいと思った。
セリフをまったく使わないで、ここまでたくさんのことを描けるなんて、
すごいな〜。
506吾輩は名無しである:2012/11/21(水) 20:43:35.57
全集欲しいけど高いなあ、ヤフオクに出てるけど十万ちかくする
あきらめて、文学全集に入ってるのを集めるわ
507吾輩は名無しである:2012/11/22(木) 18:46:30.15
【速報】ガイコツとセックスしていた女逮捕 画像ヤバすぎワロタ
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/poverty/1353574808/l50
508吾輩は名無しである:2012/11/26(月) 01:38:56.44
グリッサンの「フォークナー、ミシシッピ」翻訳されてたんだな。
おいらの立てたクレオール文学スレが残っていればなあ。。
509吾輩は名無しである:2012/11/26(月) 01:49:50.97
>>506
短篇だけでも新潮のヘミングウェイ全短編みたいに文庫で出してくればなあ。。。

冨山房が翻訳出版権はあるのに新訳する金も再販する金もないというなら、とりあえず現行訳を電子出版してほしい。
現物の全集の再版出すより負担軽くで済むでしょう??で、元手貯めたらちゃんと新訳の全集出してくれ。
510吾輩は名無しである:2012/11/29(木) 02:28:39.63
アブサロムアブサロムから読みはじめたが、順番失敗ですかね
ヨナバクトサーガとか言われても初対面なんで、色々おいてけぼり

この人の人種感もよく分からんので
黒人の血が混じってるごときそれが何だって思ってしまった
511吾輩は名無しである:2012/11/29(木) 10:16:46.05
お前みたいな馬鹿は何読んでもだめ
ラノベでも読んどけ
512吾輩は名無しである:2012/11/29(木) 22:54:51.23
>>510に少し同感!
アブサロムの大きさ、フォークナーの才能には圧倒されたが
近親相姦は許せても人種意識(黒人の血)は許せない!っていうのは…
知識としては理解できても、実感として理解できなかった。
現代(という時代)に生きる日本人(という民族)には、なかなか実感できないのではないだろうか…
(だからと言ってフォークナーの価値は少しも減ずるものではないが)
513吾輩は名無しである:2012/11/30(金) 01:04:27.07
人種や宗教をテーマにした海外の小説ではそういうのよくある
514吾輩は名無しである:2012/11/30(金) 04:50:06.33
>>512
お前みたいなやつに限ってチョンだの在日だの人種差別してんだよな
515吾輩は名無しである:2012/11/30(金) 20:07:59.24
「フォークナーのミシシッピ」なら大学時代に廃棄図書を貰った
「フォークナー、ミシシッピ」も読みたい
516吾輩は名無しである:2012/12/06(木) 16:04:03.08
響きと怒りの翻訳は、講談社と岩波どちらがいいですか?
517吾輩は名無しである:2012/12/06(木) 18:11:26.62
岩波は親切すぎるくらい親切
自分で登頂する楽しみは講談社版
518吾輩は名無しである:2012/12/06(木) 19:56:56.48
>>517
自分で登頂なんかできるわけないだろw
519吾輩は名無しである:2012/12/06(木) 20:37:30.63
なんで?半年くらいかけたっていいのよ
520吾輩は名無しである:2012/12/07(金) 04:23:01.22
>>517
ありがとうございます。
岩波さんにします。
521吾輩は名無しである:2012/12/08(土) 15:36:57.27
>>519
一生かけても無理。
522吾輩は名無しである:2012/12/08(土) 16:50:48.10
フォークナーがトウェインを最初の真のアメリカ人作家なんちゃらって書いたのって何の本だっけ?
523吾輩は名無しである:2012/12/08(土) 20:03:01.59
>>450
お前の言ってるやくざ映画はフォークナーじゃなくて、
ダシール・ハメットの「血の収穫」のパクリだ。
524吾輩は名無しである:2012/12/10(月) 21:23:36.42
>>522
加島祥造さんによると(岩波文庫別冊12/世界文学のすすめ・166頁)
1953年の来日時、長野市でのセミナー席上での発言。
「私の考えではマーク・トウェインは最初の真のアメリカ作家でした。
我々はみな彼の跡継ぎであり、私たちは彼から出てきている……
私は彼をアメリカ文学の父と呼びたい」(William Faulkner: Faulkner at Nagano,1953.)
(主に「ハックルベリー・フィンの冒険」のことみたいだけど)
525吾輩は名無しである:2012/12/11(火) 10:58:33.88
別に珍しい見解じゃない。
ヘミングウェイも同じようなこと言ってる。
マークトウェインは日本で言うと夏目漱石みたいな作家らしい。
526吾輩は名無しである:2012/12/13(木) 12:48:34.03
>>524
おお!ありがとう!
発言を書き起こしたものだったのね
昔どっかで読んだ気がして調べたんだけど発言の内容はあちこち出て来るのに引用元だけ見つからなくて
527吾輩は名無しである:2012/12/14(金) 05:54:18.92
>>524
He was lauded as the "greatest American humorist of his age,"[3]
and William Faulkner called Twain "the father of American literature."[4]
http://en.wikipedia.org/wiki/Mark_Twain

その wikipedia の記事の 注釈の [4]
References
4. ^ Jelliffe, Robert A. (1956). Faulkner at Nagano. Tokyo: Kenkyusha, Ltd.
http://en.wikipedia.org/wiki/Mark_Twain
528吾輩は名無しである:2012/12/14(金) 09:44:32.83
lauded とか古い言葉使うんだな。
529吾輩は名無しである:2013/01/13(日) 20:53:07.31
「アブサロム、アブサロム」ですが、岩波文庫と講談社文庫。
どちらが訳読みやすいですか?
530吾輩は名無しである:2013/01/15(火) 02:12:41.23
河出の篠田訳かそれを下敷きにした岩波の二択
531吾輩は名無しである:2013/01/16(水) 00:46:09.33
>>530
ありがとうございます。
岩波にしてみます。
532吾輩は名無しである:2013/01/19(土) 12:46:42.42
 
「ウィリアム」とは、「神武」の英語読み?

http://ichiba.geocities.jp/gbsg0309/0204/49/316.html

古代の発音では、「神武」と「ウィリアム」はかなり近い。

それだけではない。
533吾輩は名無しである:2013/01/20(日) 10:59:17.15
『アブサロム、アブサロム』はフォークナー全集か荒地出版社の大橋吉之輔訳がお勧め。
534吾輩は名無しである:2013/01/21(月) 20:33:07.23
ハハハ、原文の方がマシやでw
535吾輩は名無しである:2013/02/19(火) 14:37:33.25
兵士の報酬改訳キタ━━ヽ(゚∀゚)人(゚∀゚)ノ━━
536吾輩は名無しである:2013/02/28(木) 11:31:45.37
age
537吾輩は名無しである:2013/03/11(月) 07:32:50.23
>>529原書で読め
538吾輩は名無しである:2013/04/26(金) 18:04:37.27
アメリカのフォークナー全集は全部で何冊ありますか?
日本のは27冊ですよね
539宇賀神彬 ◆TEXTE/3EHE :2013/06/21(金) 10:33:57.75
新潮文庫の『フォークナー短編集』ですが改版されて活字が大きくなりましたね。
どうやら新訳で出すという話はポシャったようです。
540吾輩は名無しである:2013/06/21(金) 20:31:03.44
あれこそ新訳だと思うのだよね…
541吾輩は名無しである:2013/06/28(金) 00:17:54.68
毎年夏にフォークナーを一冊読むってのを最近やってて、
一昨々年が『八月の光』、一昨年は『響きと怒り』、んで去年は『アブサロム、アブサロム!』を読んできた

今、『戦争と平和』読んでて、読み終わったら『サンクチュアリ』を読み始める予定でいまから楽しみ
542吾輩は名無しである:2013/07/06(土) NY:AN:NY.AN
入門に熊・他3篇を読んだら
文章にどはまりしたんだが(今まで読んだ作家で一番かもしれん)
この後、フォークナーを読むなら、どんな風に読み進めていけばいい?

原書は読めないから、訳が複数あるなら出版社も指定してくれると助かる
543吾輩は名無しである:2013/07/06(土) NY:AN:NY.AN
最初に読む長編ならやはり八月の光かな
サンクチュアリもそこまで手こずる事はないと思う
響きと怒り、寓話辺りはかなりしんどい読書になると思う
544吾輩は名無しである:2013/07/09(火) NY:AN:NY.AN
「アブサロム、アブサロム!」読み終わったけどいまだにわからないことがいくつか。(ネタバレ含む)

チャールズ・ボンの弁護士は結局何がしたかったの?
ボンの母がサトペンから金を取るつもりがなさそうだから、ボンを接近させてサトペンの財産を相続させ成功報酬を得るつもりだった?

巻末の年表にあるチャールズ・ボンの息子の物語はどこに出てくるの?読んだ記憶が無いんだけど。

ボンがサトペンのことを父だと気づいたのって、同じ顔をしてるとかの直感だけなの?
545吾輩は名無しである:2013/07/11(木) NY:AN:NY.AN
>>542
八月の光
あの暴力的な雰囲気がたまらん

サンクチュアリも中盤以降は気になってどんどん読める
546吾輩は名無しである:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN
響きと怒り、八月の光と読んで、今講談社のアブサロムを読んでる。
上記2つと比べてもとても読みづらく何度も挫折したけど、無理して読み進めたらいつの間にか独特の語りに引き込まれてた。
でもやっぱり読みづらい。
岩波?とかのほかの訳の方が読みやすいのかな。
それかアブサロムを読み進めるコツとかありますか?
547吾輩は名無しである:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN
>>546
コツといえるかどうかわからんが、
徹夜してでも一気に読み切ってしまうこと、かな。
548吾輩は名無しである:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN
>>546
今度の空いた休みの日に、市内で一番大きい図書館に行くんだ。ノートと鉛筆を持って。
そして、フォークナー事典の675ページにある作品クロノロジーを手繰って「コピーするのではなく」手で書き写すんだ。
一文字一文字。その上で、本編を読みながら、ノートを取る。
そして読みながらノートをとるのだが、貼ってはがせる付箋を用いると実によい。
付箋を大中小と揃えて、つまり大きい付箋の上に中くらいの付箋を貼って、その上に更に小さい付箋を貼ることが出来るようにしておければベスト。
549吾輩は名無しである:2013/07/17(水) NY:AN:NY.AN
>>547
確かに一気に読むのは重要だね
章の途中でも少し間が空くとわけ分からなくなる
>>548
研究者レベルだろそれw
卒論書くんじゃないんだぞ
でも読み終わったら岩波でまた読み返そうと思ってる

今日中に上巻は読み切れそうだ
550吾輩は名無しである:2013/07/18(木) NY:AN:NY.AN
>>549
読んだら感想書いてね
551宇賀神彬 ◆TEXTE/3EHE :2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN
「集英社ギャラリー」の篠田訳で読んだけど巻頭に登場人物表があるからすんなり読めたけどなあ。
552吾輩は名無しである:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN
>>549はどうやら挫折したようだな

>>551
おもろかった?
553宇賀神彬 ◆TEXTE/3EHE :2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN
>>552
最高でしたよ。
篠田訳は河出の全集にも入ってるけどいい訳だと思います。
554吾輩は名無しである:2013/07/20(土) NY:AN:NY.AN
篠田訳は定評あるからね
555吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
>>553
そうだよね、最高だよね^^
フォークナー天才!
ところで篠田訳はどの辺がいいと思った?
556吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
篠田訳は集英社文庫版もあるんだな
これと岩波の藤平ってどっちがいい?
557吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
ところで響きと怒り、キャディの一人称が「あたい」になってると萎えるよな
558吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
>>556
集英社は世界文学全集の一冊ですね。
藤平訳は当然篠田訳を踏まえてるから。下ぐらいのこなれ方の違いはある。

○もし彼の方で、彼女を見捨てたのだったら、あのひとはそのことを誰にも話したくないだろうとぼくは思うんです、とクウェンティンはいった。
○もし彼がミス・ローザを見捨てたのだったら、そのことを彼女が人に話したがるなどとはぼくには考えらえない、とクウェンティンはいった。

まあ好みの問題じゃない?あとは訳注や付録系の充実具合か。
あと岩波は原文斜体部分がゴシックじゃなくて丸文字っぽい。
559吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
そもそも藤平は篠田が都立大の助教授やってた時代の院生ですしね。
アブサロム、アブサロム!の篠田初訳刊行時には同じ研究室にいたわけですよ。

藤平 育子 1969年、東京都立大学大学院修了。
篠田 一士 1960年、東京都立大学助教授、1973年、教授。
『アブサロム、アブサロム!』世界文学全集 集英社, 1966年

そんで大橋吉之輔訳が1958年
560吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
>>552
挫折してないよw
むしろ読めば読むほど引き込まれて行く
ちょっと読めなくてまだ下巻の初めだけど、フォークナーの文体ってそこまで読みにくいものじゃない気がしてきた
没頭すればするほど流れるように頭に入ってくる
語り部も時代も次々変わる話の構成は、自分が物語を俯瞰する第三者の立場にあって、それぞれの語り部の話をヒントにパズルのように物語の隙間を埋めて行く、ゲームのような面白さもあるね。

今読んでるのは講談社文芸文庫の高橋正雄訳だけど、他にも岩波以外にたくさん訳があるんだね。
561吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
>>560
そうかそうか
がんばって読了してね
文体はそれが書かれた言語(フォークナーの場合は英語)で読まないと
分からないものだよ
翻訳読み終わったら原書に挑戦するのもいいんじゃないかな
562吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
ここら辺から聞こえるなー。
563吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
南部白人の口調は訳改まるたびにだんだん良くなってるが、
黒人の口調はどうにかならんのか
進歩ないぞ、あんな口調のはずがない
せめてボビーオロゴンくらいにせえや
564吾輩は名無しである:2013/07/21(日) NY:AN:NY.AN
>>563
訳文に不満があるなら原書嫁
565吾輩は名無しである:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN
英文で感想書けなければ読んだ意味はほとんどないね
566吾輩は名無しである:2013/07/22(月) NY:AN:NY.AN
>>565
バカすぎだろw
567吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
報告遅くなったけどアブサロム、アブサロム読み終わった。
読み始めた時はなんちゅう読みにくい文章だと思ったけど、読み進めるうちにそれが癖になり、下巻はもう怒涛の勢いで一日で一気に読み切った。

ローザの語りから始まり、いろんな登場人物の聞き語りやクエンティンの思考を通して霧が晴れるように少しずつサトペンの姿が見えてくるこの複雑な構成は感動的なほどすごいと思った。
特に最後の章は、ものすごい緊張感の中で、この本を読みすすめながらこれまで見て聞いて感じてきたもの全てが報われるような素晴らしいまとめ方で本当に感動した。

ひとつ気になったのが、サトペンが近親相姦よりも黒人の血が流れているという理由でチャールズ・ボンとジューディスの結婚をきらったのは分かるけど、ヘンリーもそれを父から聞いて父と同じように感じたんだろうか。
ボンを殺したのはやっぱりそこが引き金になったのかな、そこのところがどうもすんなり受け入れられない。
南部の黒人に対する気持ちというのはそれほど根強いものだったということなのかな。
568吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
響きと怒り、八月の光と読んで、ついにアブサロムを読んだわけだけど、次はなに読むかまような。
それぞれを違う訳でも読んで見たいけど、まずはサンクチュアリや死の床に横たわりてといった残りの長編と短編集を読んでみようかな。

フォークナーはガルシアマルケスの心の師匠だという事を知って読んで見たわけだけど、それ以上に個性的で独特の魅力のある作家だった。
特に臭いや触感、その記憶といった感覚に訴える表現が多くて、小説を読んでいるというより一つの体験として自分の中に刻みつけられるものがあった。
本当に出会えて良かった。
569吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
>>567-568
祝読了!
ヘンリーのチャールズ・ボン殺しの動機・引き金については要再読
まさに謎として提示されている
570吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
>>569
ありがとう!
そう聞いてますます別の訳で再読する楽しみが湧いてきた。
次は解説付きで分かり易そうな岩波に行ってみようかな。
ヘンリーはクエンティンに通じる魅力があるな。
一番好きなのは八月の光のバイロン・バンチさんだけどね!
571吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
>>570
岩波訳か
未読なので読んでみるかな
572吾輩は名無しである:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN
熊も味わい深くて悲しくて良かった。
フォークナーの自然や動物、人間への愛情を感じた。
573吾輩は名無しである:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN
フォークナーは短いのもいいね
574吾輩は名無しである:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN
岩波の「熊、他三編」素晴らしかった
世界観がつながっていて、少年の成長とそれを見つめるフォークナー自身の優しい眼差しが感じられた
自然や動物、インディアン、黒人と言った人間に対する尊厳に満ちた描写が良かった。
575吾輩は名無しである:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN
572と574は別人?
576吾輩は名無しである:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN
同じですw
因みに>>567です。
次サンクチュアリにするか死のとこに横たわりてにするか迷う
577吾輩は名無しである:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN
どっちからでもええが
二つとも読まないとな
578吾輩は名無しである:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN
死の床面白すぎる
579吾輩は名無しである:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN
死の床に横たわりては傑作やね
580吾輩は名無しである:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN
1968年発行の講談社世界文学全集の佐伯彰一訳を読んでるんだけど、響きと怒りも、死の床に横たわりても意識の流れ(原文イタリック体)がカタカナなんだよね
これ初めは読みにくいなと思ったけど、その読みにくさがフィルターになって他の文とは違う特別な思いで読むことができて意外といいと思った。
ゴシック体とかだとあまり意識しないでそのまま読み進めてしまいがちだから。
581吾輩は名無しである:2013/07/30(火) NY:AN:NY.AN
岩波の熊に感動したんですがもう一つの長いバージョンも読むべきですか?
582吾輩は名無しである:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN
読めるのなら読めばいいのではないかな
583吾輩は名無しである:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN
うす、図書館いきますか
584吾輩は名無しである:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN
短いやつで充分
585吾輩は名無しである:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN
>>584
うん、新潮の短編集読んでみたが面白かった
フォークナーは独特の不気味さがあると思った
586吾輩は名無しである:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN
>>580
でも南部女の一人称が「あたい」とかなんでしょ
587吾輩は名無しである:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN
>>586
死の床に横たわりてのデューイデルがあたいだけど雰囲気出てていいと思うよ
588靖国参拝、皇族、国旗国歌、神社神道を異常に嫌うカルト教団:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN
★マインドコントロールの手法★

・沢山の人が偏った意見を一貫して支持する
 偏った意見でも、集団の中でその意見が信じられていれば、自分の考え方は間違っているのか、等と思わせる手法

・不利な質問をさせなくしたり、不利な質問には答えない、スルーする
 誰にも質問や反論をさせないことにより、誰もが皆、疑いなど無いんだと信じ込ませる手法


↑マスコミや、カルトのネット工作員がやっていること

TVなどが、偏った思想や考え方に染まっているフリや常識が通じないフリをする人間をよく出演させるのは、
カルトよりキチガイに見える人たちを作ることで批判の矛先をカルトから逸らすことが目的。

リアルでもネットでも、偽装左翼は自分たちの主張に理がないことをわかっているのでまともに議論をしようとしないのが特徴。

...
589吾輩は名無しである:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN
死の床に横たわりてって現行版ないんだ
絶版で高騰してる講談社文芸文庫か収録されてる古い全集買うしかないんだな
590吾輩は名無しである:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN
『熊』 長い方も読んだ
今は短い岩波の方が好き
ただもう少しフォークナー読み馴れると変わるかもしれん
591吾輩は名無しである:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN
熊いいよな
岩波はあの短編の構成も最高だ、熊、昔の人々と読んで熊狩りでアイクが老人として出てくるところが感慨深い
ところでコンプソン将軍の孫というのはクエンティンなのかな
この文庫ではないけどあの夕日という短編がクエンティン兄弟の幼い日の話で妙に嬉しかった。
592吾輩は名無しである:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN
寓話も復刊すべし 新訳でもええで 失敗作と言われるがフォークナーがたっぷり詰まっとる
593吾輩は名無しである:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN
岩波だしそのうち復刊するんじゃない
594吾輩は名無しである:2013/08/29(木) NY:AN:NY.AN
死の床に〜て本国じゃ最高傑作扱いなのにな
595吾輩は名無しである:2013/08/31(土) NY:AN:NY.AN
初期の『兵士の報酬』『蚊』を読んだ人いませんか?
感想をお願いします
596吾輩は名無しである:2013/09/01(日) 14:46:00.95
新潮版サンクチュアリ読んだけどすごく分かり難かった
役者あとがきを読んでやっと筋を理解した
他の主要な長編に比べて文章が少し拙い気がしたけどこれは訳が悪いのか?大橋訳の方がいいのかな?
筋として一番分からないのはテンプルがどうして偽証したのかって事
597吾輩は名無しである:2013/09/04(水) 08:35:23.56
大分前に読んだからあんまり覚えてない
ポパイらの仲間のなかではテンプルに優しくしてくれてた人を犯人だと偽証したんだっけ
ああいう人間性のおそろしさみたいなのはフォークナーの十八番じゃん
暴力の空気感ってのがすごいわ
598吾輩は名無しである:2013/09/09(月) 20:41:10.87
age
599吾輩は名無しである:2013/09/10(火) 10:09:17.50
八月の光の高橋正雄訳ゲット
どうせ読み返すならいろんな訳で読みたい
いつか原著を読むのが夢
600吾輩は名無しである:2013/09/11(水) 19:44:41.81
俺の夢は、フォークナー全集を買うこと
601吾輩は名無しである:2013/09/12(木) 00:36:57.29
俺も、Amazonやヤフオクにちらほらあるけど高すぎ
602吾輩は名無しである:2013/09/15(日) 02:36:27.36
南部の南北戦争敗北・奴隷制廃止・やめられない人種差別…
そのあたりのことを予備知識として頭に入れて読むと、
フォークナーが描く南部人の暗部が、より一層生々しく伝わってくる。
603吾輩は名無しである:2013/09/15(日) 11:43:21.85
フォークナーって絶版ばかりで一般的に全然読まれてない割に研究書は多いよね
中公新書の大橋健三郎のはコンパクトで読みやすかった。
若い時の恋愛事情なんかが知れたのが良かったな
背が小さくてもてなかったけど好きになるたびにオリジナル詩集贈ったり健気なんだよなw
604吾輩は名無しである:2013/09/15(日) 11:50:39.88
中公新書の大橋健三郎のフォークナーは名著
605吾輩は名無しである:2013/09/17(火) 13:06:25.90
八月の光とアブサロム、アブサロム!なら、どっち先に読んだほうがいい?
606吾輩は名無しである:2013/09/17(火) 13:26:48.72
どちらからでもよいと思う。
607吾輩は名無しである:2013/09/18(水) 00:50:32.50
おれは響きと怒り、八月の光、アブサロムと読んで、他の短編や中編を経てまた響きと怒りを再読してる。
アブサロムでクエンティンが重要人物として出てきたから初読とはまた違った発見があって面白い。
608吾輩は名無しである:2013/09/18(水) 02:36:56.80
クエンティンの章なんか、自殺を描写しないで、そっとしたかんじでおわらせている
で、次の章あたりで葬式とかなってんの。あれうまいよね。
フォークナーのおれにそこまで書かせないでくれ、わかるだろ?っていうのが、
609吾輩は名無しである:2013/09/27(金) 02:43:07.01
ここ数年毎年夏にフォークナーを一冊読むってのやってて、

去年が『アブサロム、アブサロム!』
一昨年が『響きと怒り』
3年前が『八月の光』

って読んできた
今年は夏にちょっと遅れてしまったんだが、いま『サンクチュアリ』読んでるとこ
冒頭の湖のシーンからやられてしまった
やっぱフォークナーの小説はカッコイイね
610吾輩は名無しである:2013/09/27(金) 12:47:50.00
でもサンクチュアリはなんか他の小説と違う理由で読みにくい
文章が稚拙というか・・・
新潮文庫で読んだけど訳が悪かったのかな?
611ソルダード:2013/09/28(土) 10:41:41.82
「アブサロム、アブサロム!」だけ読んだことがある。
「響きと怒り」でも読んでみようかな。
612吾輩は名無しである:2013/09/29(日) 20:24:04.49
前に、高橋正雄訳の「アブサロム、アブサロム!」を読んで、今、篠田訳で読んでいるが、
篠田訳の方がすっきりしていて分かりやすい。一つ一つの場面がくっきりしていて、
鮮明に分かる。高橋訳は、ずっと似たような文章が続いて、場面が変わってもはっきり分からないが、
篠田訳は、かなりくっきりと陰影に富んでいて分かりやすい。
613吾輩は名無しである:2013/09/30(月) 00:36:21.85
高橋訳はだいたいどれも微妙だと思うのだが
逆に高橋訳が最もしっくり来るフォークナー作品ってあるのかな
614吾輩は名無しである:2013/11/04(月) 01:15:41.49
ポパイ怖すぎだろ…
615吾輩は名無しである:2013/12/24(火) 06:54:15.75
 
616吾輩は名無しである:2014/02/11(火) 02:04:32.16
自分の犯した罪は認めないけど
濡れ衣の罪はあっさり受け入れるあの感覚
なくはない
617吾輩は名無しである:2014/05/03(土) 06:59:02.47
age
618吾輩は名無しである:2014/05/03(土) 10:17:20.28
フォークナー読みは、他にどんな作家を読んでるの?
619吾輩は名無しである:2014/05/03(土) 10:29:29.12
大橋 健三郎(おおはし けんざぶろう、1919年12月18日 -2014年4月22日 )

空の誘惑 フォークナー ダヴィッド社、1954
アメリカの現代小説 1900-50 フレデリック・J.ホフマン 高村勝治共訳 評論社 1955
エデンの東 ジョン・スタインベック、野崎孝共訳 早川書房、1955
街の女マギー スティーヴン・クレイン 研究社出版、1957
誘拐殺人事件 ヴァン・ダイン 早川書房、1957
ムーンフラワー ビヴァリイ・ニコルズ 早川書房、1958
オールド・ハウス・真実の愛・天使・処女懐胎 ルイス・ブロムフィールド、パール・バック 阪田勝三共訳 南雲堂 1960
亡命者帰る「失われた世代」の文学遍歴 マルカム・カウリー 白川芳郎共訳 南雲堂 1960
怒りのぶどう スタインベック 岩波文庫、1961
サンクチュアリ フォークナー 角川文庫、1962
人間の絆 モーム 世界文学全集 河出書房新社、1964
武器よさらば ヘミングウェイ 世界の文学、中央公論社、1964
七破風の屋敷 ナサニエル・ホーソーン 世界文学大系 筑摩書房、1966
フォークナーと私 書簡と追憶 1944-1962 マルカム・カウリー編著 原川恭一共訳 富山房 1968
世界文学全集 ホーソーン 緋文字他 小津次郎共訳 集英社、1970
響きと怒り フォークナー 新潮世界文学、新潮社、1971
行け、モーセ(フォークナー全集)冨山房、1973
620吾輩は名無しである:2014/05/10(土) 14:25:41.91
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/obituaries/CK2014051002000234.html
http://archive.today/eF3f0
大橋 健三郎氏 東大名誉教授、米文学
2014年5月10日

大橋 健三郎氏(おおはし・けんざぶろう=東大名誉教授、米文学)
4月22日、老衰のため死去、94歳。京都市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。
喪主は長女村山知恵(むらやま・ともえ)さん。
東北大卒。米国の作家フォークナーの研究で第一人者として活躍した。鶴見大教授も務めた。
621吾輩は名無しである:2014/05/10(土) 15:15:26.19
短編しか読んだことないな
622吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 01:26:53.41
読んだ限りで言うと、フォークナーは『響きと怒り』がベスト。
次いで、『死の床に横たわりて』『アブサロム、アブサロム!』となる。
読んだ翻訳は、高橋正雄訳、佐伯彰一訳、大橋吉之輔訳だ。
何か質問ある?
623吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 01:51:48.19
ない
624幣原惟顯 ◆TEXTE///Ac :2014/05/13(火) 11:37:27.07
篠田一士訳『アブサロム、アブサロム!』を読めば『アブサロム、アブサロム!』が最高傑作と判ります。
625吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 12:45:11.24
エミリーに薔薇を
626吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 14:53:58.79
フォークナーは難しいよね
627吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 15:44:56.41
んむずかしい
628吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 15:58:07.64
クラクラするくらい難しい
最初に響きと怒りから入ったときはそれはそれは…
629吾輩は名無しである:2014/05/13(火) 23:12:46.04
フォークナーが文体や構成を複雑にしたのは、小説という形式が文学の中で
とりわけそれ自体の歴史を背負っているジャンルだから、目の前のジャングルを切り開き、
新たな道を作ろうとする小説の最前衛たらんとしたからだし、また分かりやすい文体で
分かりやすい物語を書いたところで、自らの認識する人間存在の不可解さは捉えきれない
と考えたからである。『死の床に横たわりて』はその好例であろう。
630吾輩は名無しである:2014/05/25(日) 02:21:07.38
テレビの普及する以前の
小説が娯楽の主体でもありえた時代でのみ生きていた
フォークナーの面白さを
現代に感じ取れる人は、幸運な人
631吾輩は名無しである:2014/06/01(日) 09:10:16.64
アブサロム、アブサロム!買ってみたけど、とっつきにくくていまだに読めてない
632吾輩は名無しである:2014/06/02(月) 01:50:20.01
宮本陽吉著『アメリカ小説を読む』のフォークナー関連の文章、
面白くて好きだった。
633吾輩は名無しである:2014/06/07(土) 01:44:09.56
「響きと怒り」「八月の光」「アブサロムアブサロム」はどれも同じくらいの傑作ですか?
これから入門汁!というのがあれば教えていただきたい
どれもいいなら「八月の光」を読もうと思ってます
634吾輩は名無しである:2014/06/07(土) 01:56:49.35
八月の光が最初でいい

他二つから入るとクラクラする
635吾輩は名無しである:2014/06/07(土) 16:09:57.09
>>634
ありがとうございます
「響きと怒り」もかっこよさそうなんで迷ってましたが決心できましたw
636吾輩は名無しである:2014/06/07(土) 20:42:43.89
八月の光はつまらんよ
響きと怒りから入るべき
637吾輩は名無しである:2014/06/07(土) 20:56:41.96
最初にそれじゃ挫折するだろ
長編じゃ八月の光がいちばん完成されてて悪い意味での読み難さがない
638吾輩は名無しである:2014/06/08(日) 08:58:24.68
いかんせん新潮文庫の八月の光は訳が古い
それを頭に置いて読んでくれよ
あれから読んでフォークナーってこんなもんなん?と勘違いする輩が多い
639吾輩は名無しである:2014/06/08(日) 11:22:17.21
フォークナーを読むきっかけは高校生の時に当時流行ってたノルウェイの森を読んだら主人公が新潮文庫の八月の光を読んでたから
ノルウェイの森がなかったら高校生の時にバルザックとフィッツジェラルドとフォークナーは読まなかっただろう
村上を読まなくなって二十年近く経つけど彼には感謝している
640吾輩は名無しである:2014/06/13(金) 22:38:15.77
栗原裕一郎 @y_kurihara
こないだまで純文学系の某賞の下読みを100本ほどしてまして、
時節柄アイドルとドルヲタが登場するものがいくつかあったんだけど、
世代に依らずそのほぼ全部がヲタを単なるロリコンの代替物として扱っていて、
純文系作家志望者の時代感覚のズレみたいなものをしみじみと感じた。


栗原裕一郎 @y_kurihara
自分の興味は、アイドル自体よりも、アイドルとドルヲタの関係性のほうにあるようで、
その意味ではおれもヲタヲタなのかもしれない。
結局のところ、AKBがここまで巨大になったのも、ムーブメントが広範になったのも、関係性の現代性ゆえでしょ。
そこを掬うことができずに何が文学かと(笑)


正論
641吾輩は名無しである:2014/06/23(月) 15:35:48.34
ようやくアブサロム、アブサロム!を読み始めたけど、面白いですね。二丁の拳銃を持ったサトペンが魅力的です。
ただ、よく理解できない箇所が所々ある。

自分がある程度の時間を注ぎ込んだものなら、それが具体的なものであれ抽象的なものであれ、ほかの何であっても、
それを利用したかもしれないし、するつもりだったのと同じように、
とか。
642吾輩は名無しである:2014/06/24(火) 07:05:24.65
この冬フォークナー読めるといいんだが
643吾輩は名無しである:2014/06/24(火) 12:00:39.87
自分もアブサロム読み始めたけど始めから引き込まれてる
始めは退屈と聞かされ覚悟してたけど全然そんなこたあないですな
644吾輩は名無しである:2014/07/01(火) 16:31:24.70
最初に買ったアブサロムが古い全集物で全編カタカナだらけで諦めたオレに謝れw
645吾輩は名無しである:2014/07/05(土) 01:58:42.55
最近、1年に1回、毎年夏に一冊だけフォークナーを読むってのをやっていて、
ここ数年で『八月の光』→『響きと怒り』→『アブサロム、アブサロム!』→『サンクチュアリ』って読んできた
今年の夏は『熊 他三篇』を読んでる最中だが、熊がさっそくフォークナー節全開でめちゃくちゃ面白いわ
646吾輩は名無しである:2014/07/06(日) 02:49:07.76
『死の床に横たわりて』『サートリス』もいいぞ。
647歌謡ポエム:2014/07/09(水) 01:35:52.95
今日、新潮文庫の短編集をジャケ買いしてきた
森進一聞きながら読むといいんだな、これが
648歌謡ポエム:2014/07/09(水) 02:10:19.95
三十年間も眠り続けてきた発条が急に力を奮い起こした。
649吾輩は名無しである:2014/07/13(日) 03:59:03.58
今まさに、アブサロム何とか読み終えることができました〜

語りに継ぐ語りの連続なので多少の混乱もありましたが、総じておもしろかったです。
「ものすごい緊張感のなかラストシーンへと駆け抜ける」みたいな評を書いていた方がいましたが、なんとなくですが、それを肌で感じることができて満足です
650歌謡ポエム:2014/07/22(火) 00:46:32.19
『アブサロム、アブサロム!』を二週間かけてようやく読み終えた
なるほど、これは凄い!
どこが凄いのか?とか訊かないでね
頭の良い人ならいろいろ分析できるのでしょうが・・・
なんていうのかな、こう、中枢神経が痺れたって感じ
だから本当には分かっていないのだろうけど
自分としては不思議で貴重な二週間だった
651吾輩は名無しである:2014/07/22(火) 04:04:27.78
響きと怒りでもっと頭クラクラさせて寓話で打ちのめされよう
652吾輩は名無しである:2014/07/22(火) 10:16:47.08
寓話は復刊すべき
失敗作といわれようが
653歌謡ポエム:2014/07/22(火) 23:35:30.53
「赤い葉」読了
この不気味な静けさには参った
「嫉妬」も悪くなかったけど
この「赤い葉」はスケールが違う
短編だけどものすごーく壮大だ!!!
654吾輩は名無しである:2014/07/23(水) 00:29:39.82
ヤオ。あしたは、きょうだよ
655歌謡ポエム:2014/07/23(水) 01:10:40.15
>654
名ゼリフだよねー
656吾輩は名無しである:2014/07/23(水) 01:30:44.08
昨日も今日だったYO
657歌謡ポエム:2014/07/23(水) 21:00:42.27
きょうは「エミリーにバラを」を読んだ
有名作品だけどいまひとつピンとこなかった
解説で男がインポだったみたいなこと書いていた
きのうの「赤い葉」のほうがよかった
658吾輩は名無しである:2014/07/23(水) 22:07:20.99
エミリーにバラをはよかったけどね
659吾輩は名無しである:2014/07/23(水) 22:14:09.47
恋人をミイラにした話だっけ
660歌謡ポエム:2014/07/23(水) 22:25:47.64
>658
そっかー
読みそこなったのかなー
どのへんがよかった?

>659
ぴんぽーん
661吾輩は名無しである:2014/07/23(水) 22:28:31.43
社会の反応かな
662歌謡ポエム:2014/07/23(水) 22:42:08.76
いまいちわからないな
何に対する社会の反応?
663吾輩は名無しである:2014/07/24(木) 00:16:20.15
語り手もひとりの社会でしょう
664歌謡ポエム:2014/07/24(木) 18:48:59.10
「あの夕陽」、一気に読んでしまった
フォークナーは面白い!
それにしてもナンシーはかわいそすぎでしょ
南部で黒人で女性だとかなり辛いわ
665吾輩は名無しである:2014/07/25(金) 15:56:37.23
ジョー・クリスマスの悲劇を知れ
666歌謡ポエム:2014/07/25(金) 23:09:15.59
「乾燥の九月」も傑作だったなー
リンチはマジで怖いと思ったわ
667歌謡ポエム:2014/07/27(日) 21:05:58.18
「孫むすめ」読了
どっかで読んだことあるなー
と思ったらこれはアブサロム、アブサロム!にあるエピソード
ともあれインパクトあるなー
二人のジイさんは
668歌謡ポエム:2014/07/28(月) 23:56:03.92
「バーベナの匂い」、これも良かったなー
雄渾でありセンチメンタルでもある
そしてなんといっても知性とは抑制であると
若くて清潔な理想主義でいいのだと
哀感を滲ませながら表明されているところがすごい
単純な理屈だけじゃないんだなー
美なんだな、それは
669歌謡ポエム:2014/07/29(火) 22:30:55.36
「納屋は燃える」読了
サーティー少年に涙うううっ
新潮文庫の短編集はこれでおわり
しかしフォークナーがこんなに面白い作家だったなんて
今年の夏はフォークナーを集中的に読んでみっか
670吾輩は名無しである:2014/08/29(金) 11:13:12.34
あげ
671吾輩は名無しである:2014/09/05(金) 15:37:05.70
寓話を復刊しろ
672吾輩は名無しである:2014/09/08(月) 10:38:39.50
1930年代フォークナー
※はヨクナパトーファ・サーガの構成作品である

死の床に横たわりて(As I Lay Dying、1930年)※
サンクチュアリ(Sanctuary、1931年)※
八月の光(Light in August、1932年)※
標識塔(Pylon、1935年)
『翼に賭ける命』(1957年)として映画化されている。
アブサロム、アブサロム!(Absalom, Absalom!、1936年)※
野生の棕櫚(The Wild Palms、1939年)

これら十三篇(These 13、1931年)
医師マルティーノ、他(Doctor Martino and Other Stories、1934年)
征服されざる人々(The Unvanquished、1938年)※

緑の大枝(A Green Bough、1933年)
673吾輩は名無しである:2014/09/22(月) 03:30:47.78
大河の源
674吾輩は名無しである:2014/09/22(月) 13:59:54.52
インスピレーションの泉
675吾輩は名無しである:2014/09/23(火) 10:45:02.21
空飛ぶ絨毯
676吾輩は名無しである:2014/09/24(水) 21:11:22.56
熊買ってきました
677吾輩は名無しである:2014/09/24(水) 21:26:55.82
寓話復刊しようぜ
678吾輩は名無しである:2014/09/27(土) 21:13:40.71
フォークナー全集高いよね
でもほしいな
679吾輩は名無しである:2014/09/27(土) 22:09:09.22
なんか引っかかる文章書くよねフォークナーって
680吾輩は名無しである:2014/09/27(土) 23:00:56.20
結構難しい
681吾輩は名無しである:2014/09/29(月) 16:09:43.29
フォークナーの“A Fable(寓話)”が知覚の鋭さと明晰さの点でほとんどすべての第一次大戦文学を凌駕しているのは、その主人公が無名戦士だからである ハンナ・アーレント
682吾輩は名無しである:2014/10/02(木) 20:30:55.62
響きと怒り
ぐんぐん読ませるね
683吾輩は名無しである:2014/10/02(木) 20:39:04.11
中学の頃八月の光をずっと持ち歩いて読んでたボロボロ
684吾輩は名無しである:2014/10/03(金) 15:47:26.20
なんかおかしな小説だよな響きと怒り
685吾輩は名無しである:2014/10/03(金) 16:43:15.45
描写がつぎはぎだらけで難儀するね
686吾輩は名無しである:2014/10/03(金) 18:00:18.16
どこから読んでも面白いともいう
687吾輩は名無しである:2014/10/03(金) 19:55:09.38
>>683
将来のマルケス発見
688吾輩は名無しである:2014/10/06(月) 00:52:01.51
Banquet Speech by William Faulkner (excerpt)
https://www.youtube.com/watch?v=nk9_1oww4FY

The Nobel Prize in Literature 1949
William Faulkner
http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/literature/laureates/1949/faulkner-speech.html
689ソルダード:2014/10/16(木) 07:22:05.24
フォークナーは読んでいる最中はそんなにサイコー!とも思わないんだけど、読後にジワジワと効いてきますね。
しばらく経つとまた何か読みたくなる
690吾輩は名無しである:2014/10/16(木) 08:24:56.27
八月の光は読んでる最中も最高だと思いますぜ。
691吾輩は名無しである:2014/10/16(木) 13:33:56.42
登山やマラソンに似てる 読んでる間は苦痛だけどしばらく経つとまたやりたくなる
692吾輩は名無しである:2014/10/24(金) 00:38:48.73
歌うと更に面白いなw
693南部鉄:2014/11/16(日) 11:12:59.20
いまの日本ではそれほど多くの読者を持つとは言えなくなったフォークナー
しかしいまこそ南部の敗北に全霊を挙げて組み合ったこの作家をじっくり読むとき
遠く時空を隔ててはいてもなお迫りくる文学というものの力を感じ取ろう

というわけでまずは加島祥造訳の八月の光から読んでみた
リーナはアラバマからやってきた・・・

この書き出しに痺れた人は僕の友達だ
694吾輩は名無しである
サンクチュアリ面白いな