青空文庫の作品だと、すぐにみんな読めるのがいいねw
「木魂」読んだよ。
轢死の予感をあつかった短編小説ということで、ディケンズの「信号主」を
おもいだしたな。あれも名作。ディケンズの短編のほうは、行為の反復が
プロットの中心であるが、木魂のほうは自意識の反復がストーリーを
形成しているね。 世界と自分自身を数学的に把握しようとする自意識は
つねに自己を反復する自意識。「信号主」ではえがかれなかった轢死者の
自意識を高速度カメラで撮影して定着させた短編であるな。
子供の轢死と最後の語り手の死のつながりかたからはまた、古めかしい
因果応報譚を連想させる。
私の感想は、こんなもんでありんす。