●●●芥川賞候補予想→受賞作予想30●●●

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201まぐな(代行)
>>174
ふむ。なるほど、確かにそういう見方があるのは否めない。
だがそう簡単に記憶を単なるツールと言い切っていい物だろうか。
まず「ツール」というような言い方はあまり好きではないが、実際にはそれが目的となってしまうことも多いだろ。
記憶なしに過去を構成することは不可能だが、人間はそのときに「ツール」を果たして使っているのだろうか。
人間が“思い出”や“物語”に拘るのは目的に到達するためではなく、過程の一部分を切り出して飾って愉しんでいるに過ぎないのではないだろうか。
つまりひとえに人間はずっと過程の中にいるのだから、記憶は「ツール」とは言い切れぬものがある。記憶にはさまざまな作用が存在する。
作家は書くことで記憶を構成していく。その上書き終えてもなお達成できていない。