三島由紀夫Part34

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176吾輩は名無しである
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野田秀樹と三島由紀夫
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 1月8日付日経新聞の夕刊に演劇人、野田秀樹のインタビュー記事があり、その中に「三島由紀夫も二.二六事件と出会ったことが一生の問題になりましたよね。人間は決して歴史から逃げられないと思います」と述べている件があります。

「三島由紀夫も二.二六事件と出会ったことが一生の問題になりましたよね。人間は決して歴史から逃げられないと思います。
ポストモダンの考えでは、歴史は「終わった」とか「超えた」ことになっていたけれど、現実の人々は過去を超えていないし、憎悪や嫉妬といった薄っぺらい感情で相変わらず生きている。
03年の『オイル』で太平洋戦争を描きましたが、すごいですよ。何も知らない若者が多い。いつのまに何が起きたのかな。若い人たちが自分の世界から出ようとしなくなった。
自分が知っていることにしか興味がない。今の役者さんに圧倒的に多いのは、ただ待っている人。何か始めればいいのに、何もしない。
それでいて自信はある。他人は自分に関心を持ってくれて当然と思いこんでいる。僕って○○じゃないですか、なんて言う。本来、舞台に立つ人間は「いたたまれない」から、そこにいるべきなんです。
「永遠を垣間見る瞬間」を味わう。演劇は見たことも聞いたこともない世界へ連れ去ってくれるものなんです。なんとか、その力を取り戻したいのです」