1 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :
2009/05/02(土) 02:54:35 第一次大戦後のアメリカで「ジャズ・エイジの桂冠詩人」として有名を馳せ 近年村上春樹氏により広く人口に膾炙した 20世紀アメリカ文学を代表するフィッツジェラルドについて語りましょう!
2 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/02(土) 03:06:19
手に入りやすい作品 【長編】 『グレート・ギャツビー』 The Great Gatsby (1925年)新潮文庫、角川文庫、村上春樹翻訳ライブラリー 『夜はやさし』 Tender is the Night (1934年)角川文庫 『ラスト・タイクーン』 The Love of the Last Tycoon (1941年)角川文庫 短編集は新潮文庫、角川文庫、光文社古典新訳文庫、岩波文庫が手に入りやすい
若者はみな悲しいって邦題いまいち。直訳でよかったろ。
『ベンジャミン・バトン』が案外よかったりする
5 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/02(土) 17:26:09
ベンジャミン・バトンは初めて読んだときはあっさりで物足りなかったけど もう一度読んでみたら簡素な文章の行間にそこはかとない浪漫と哀しさが漂っていることに 気づいた グレート・ギャツビーはもちろん、フィッツジェラルドの小説は 最後の文章が素敵なのが多いね
雰囲気を味わうだけの作家 村上春樹が影響されたってのも納得
「御曹子」や「冬の夢」の哀感は他にはあまり見られないものだと思うし 村上春樹のロマンチシズムとも少し異なっているように思う 比喩とかも結構華麗じゃないかな
8 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/03(日) 19:07:23
処女作の「This side of paradise」の翻訳でないかなぁ 読みたいいい
ふぃっつじぇらるどは生涯「ゼルダ」に苦しめられた 朔太郎にどっか似とる
作家の良妻・悪妻比率は、悪妻比率のほうがかなり高いだろ
11 :
吾輩は名無しである :2009/05/03(日) 21:57:57
ベンジャミンバトンは映画とは雰囲気違ったな。
12 :
吾輩は名無しである :2009/05/04(月) 00:50:19
秋にまた新訳ギャツビー出るから楽しみだ!!
13 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/04(月) 02:40:47
うそ!?どこの出版社から出るの?
光文社だそうで(笑)おやはや(笑)
15 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/04(月) 03:14:03
光文社古典新訳文庫かー ギャツビーの新訳が読めるのはうれしいな ほんとは原書で読むのが一番なんだろうけど
英語の勉強中でいずれ「グレート・ギャツビー」を読めるほどになりたいんだが この小説の英語学習用のはもってるんだが一気に読みたいので チマチマ単語覚えていきながら読んでると損する気がするんで 「グレート・ギャツビー」なみに一行一行素晴らしい英米小説お勧めありませんか? できれば英語学習用に出てる(後ろに簡易辞書がついてる)のがいいです。
俺が英語を勉強してたときは、例によって春樹ネタなんだが、 『風の歌を聴け』の英訳本、"HEAR THE WIND SONG"を使ってたな。 短章形式だから、学習用にはちょうどよかった。 あと、辞書くらい自分で引け。わからない単語があっても、意味を類推しながら 読める読解力がなけりゃ、しょせん語学に才能がないということ。
日本の本をわざわざ英語で読む必要もあるまい… ただ確かに細かく別れている上に短いから向いてはいるかもね。 短篇がいいんじゃない? フィッツジェラルドも短篇結構書いてるけど ただこの人の文章は難解っていう話らしいから向いてはないかも。 実際春樹訳にしろ野崎訳にしろ誤訳は結構ある。
一応プロで翻訳やってる人でも、誤訳ありまくったりする
21 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/07(木) 08:17:26
大貫三郎訳のギャツビーは読んだことないんだけどどうなんだろう
読めばいい。ひどいw 野崎のでもチャンドラーの訳出はすんごいタチが悪いのあるわけだから、 春樹訳がなんにつけても、いまんとこ最上だろうな
23 :
吾輩は名無しである :2009/05/07(木) 16:38:58
フィッツジェラルドを日本語訳で読んでるやつって池沼だろ
>>21 あれはやばい。ギャツビーの解説本でもまずいって指摘されていたような。
冒頭と最後の部分を取ってくると両方に誤訳があるという頻度で誤訳のある代物…
例えば、冒頭の父親の忠告のところを見ただけでびっくりしたんだけど
all the people in this world haven't had the advantages that you've had(原文)
世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと(村上)
この世の中の人がみんなおまえと同じように恵まれているわけではないということ(野崎)
ひとなみすぐれた強みをもっている人なんて、めったにいないんだっていうこと(大貫)
>>22 ほんの一部しか比較したことがないけれどもその部分に関しては
数十年前の翻訳にも関わらず野崎孝の方が相当力量が上だと思った。
先行訳を批判していたけど春樹は春樹で原文のイメージからかなり乖離しているし。
ただ野崎訳は女性が「あんた」っていうからなぁ…いかんせん古いのは確か。
25 :
だっふぃ ◆jPGXt7Yuz6 :2009/05/07(木) 23:44:12
そうだったのか・・・でも角川文庫買っちまったしつるっと読んでみるよ ありがとう 春樹訳は斜め読みしかしてないけど、野崎訳でいうところの「親友」を オールド・スポートそのまんまにしているのがなー あとがきによれば英国かぶれの成金みたいなニュアンスだから日本語に訳せなかったとはあるけど どんなもんだろう・・・ あんまり話題に上らないけどラスト・タイクーンは日本ではメジャーじゃないのかな 主人公のスターが仕事をバリバリこなしていくところはスピード感があって一気に読ませるし 個人的には登場人物の造形はフィッツジェラルドの長編小説の中で一番だと思う
そこで9月に光文社古典新訳文庫から出るという小川高義訳に期待ですよ。 ただなー。小川さんって読みやすいんだけど 文章が冗長になるのを防ぐために平気で省略や言い換えをするからなぁ。 あと省略しすぎて何だか分からなくなることも時々ある(笑) でも個人的には最良の訳になるんではないかと期待してるよ。
>>24 世の中にいる人たちな、みんながみんなお前と同じように恵まれてるわけではないんだぞ
俺の素直な訳ならこうなるかな。
「ひとなみすぐれた強みをもっている人」なんて、さすがに出てこないw
>>25 春樹の訳は、やたらカタカナに逃げるという癖がある。
「オールド・スポート」と言われてもさ、意味がわかんないよね。
日本人でこの意味わかる奴いるのか、っていう。
「親友」と訳してくれる野崎訳がいいな。
29 :
名無し募集中。。。 :2009/05/09(土) 21:44:31
荒地出版社の短編集の訳がなんかいいんだよなぁ。
>>24 野崎訳の古さで思い出したんだが
どのページだったか忘れたけど、古い版の野崎訳のギャツビーでは
「グレープフルーツ」を「西洋ざぼん」と訳してた箇所があったw
(流石に今はグレープフルーツになってると思う。)
光文社のリッチボーイ、最後の一文の訳がなんかいまいちだな。 いちばん好きな短編なんだけど。
>>31 西洋ざぼんw
とはいえ訳者の苦労がしのばれるね。
>>32 好みだから何とも言えないけど
原文の描写の順番をうまく汲み取った訳だと思うけどな。
確かにちょっと乱暴な感はあるが。
まあこの人は、ここに限らずドキッとするような意訳をするから。
日本語としての通りの良さであれば、村上春樹が最も巧いな。
ただセンチメンタル過ぎる気もする。
…そして岩波の佐伯訳は理解不能だったりする。
リッチボーイって終盤あたりで「休暇に出たらもう二度と戻りませんよ? 一旦やめるってのはそういうことです」とか言うやつだっけ?そこだけやけに印象的だった。
晩年の「崩壊」三部作は鬼気迫るものがある 「午前三時の孤独」だったかな
36 :
吾輩は名無しである :2009/05/24(日) 22:29:55
文学は読んだことないが、映画は2本見てる。 ラストタイクーンはなかなかよかったな。ロバートデニーロが若いし、相手の女優もよかった。 もうひとつは主人公がフィッツジェラルドという設定で、こっちはちょっといまいちだったかな。 奥さんが心の病で療養所に入っていて、他の女性と付き合うという話だが、この奥さんが療養所に入っているという設定は日本の恋愛小説でもときどきあるな。
>>26 期待の宮脇訳はあぼんどすか?そうどすか?
38 :
ザ・スミス :2009/05/25(月) 00:47:00
アディオス
40 :
ザ・スミス :2009/05/25(月) 01:09:57
41 :
吾輩は名無しである :2009/06/21(日) 23:17:09
「夜はやさし」がなかなか手に入らんな 読んだ人感想聞かせてくれ
最近オサレな装丁で再販されたぞ
角川でまた出たよね、確か それももうないなら 昔の角川クラシックスのやつ 古書店探せば見つかると思う
去年あたりにでた新訳は駄目なのか?
岡本訳と森訳どっち選べばいい?
46 :
吾輩は名無しである :2009/07/08(水) 21:29:50
「雨の朝パリに死す」って映画見たことある? フィッツジェラルドの「バビロン再訪」を原作として脚色した映画。 文学作品を映画化するとたいてい陳腐になるけど、この映画はその枠外。 全体に流れる哀愁が良かった。原作を凌駕してるという人もいると思う。 というか俺がその一人
47 :
吾輩は名無しである :2009/07/09(木) 01:07:46
>>46 エリザベス・テイラーが、上品で可憐な麗人だったっけ。
48 :
吾輩は名無しである :2009/07/11(土) 17:00:55
この人は人生そのものも面白い。 ジョイスの天才に敬意を表して窓から飛び降りようとしたり 軍に従軍したものの訓練をエスケープしたりして、「世界最悪の少尉」を自称したらしい
フィネガンズウェイクって英語人でも読めるの?
50 :
吾輩は名無しである :2009/07/14(火) 21:18:00
多くのフィッツジェラルド作品には、 高潮による有頂天からの軽率・放埓で身を破滅させる様が描かれているが これはいわばジャズエイジの象徴だったんだな。 永遠の繁栄(名前忘れた)→大恐慌の時代にさ
カール・ヴァン・ヴェクテンは如何(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
52 :
吾輩は名無しである :2009/07/15(水) 02:29:43
こいつが影響をうけたおもな作家って?
53 :
吾輩は名無しである :2009/07/15(水) 05:37:37
原文で読んだけど翻訳版参照しないととっても読めなかった。 アメリカ人の友達は途中で挫折したって言ってたしね。 でも読んだ事ある人は皆フィッツジェラルドを激賞するし俺もギャツビーは大好き。
54 :
吾輩は名無しである :2009/07/15(水) 19:26:43
シーラ・グレアムの「愛しき背信者」はゼルダ後の物語だけど、 スコットをモデルにした小説、30年以上前なので行方不明だけど すっごく良かった。ハリウッドのスコットが愛人シーラの視点 ではなく、淡々と描かれていて哀切極まりない。誰か題名知ってる 人いないかな。
55 :
54 :2009/07/16(木) 19:54:03
思い出した、 バッド・シュールバーグ「夢やぶられて」 実家に置いておけばよかった。
56 :
吾輩は名無しである :2009/07/16(木) 20:34:15
>>54 シーラは孤児上がりで、ハリウッドスターのゴシップ専門コラムニストだったな。
鬼婆顔のゴシップコラムニストの中では、唯一の美人だった。
夜はやさし読んだ イケメンのお話だった なんで若島正は泣けたんだ、 あの顔で あ の 顔 で !!
58 :
吾輩は名無しである :2009/07/24(金) 14:41:19
ジャズエイジの世界観を未だに引きずってる作家を見ると こいつの影響力は絶大だなと、ときに感心してしまう
ガートルード・スタインは如何(笑)おやはや(笑)
ニックとマッキーがやってるような気がするんだ・・・
荒地出版社の短編集が良かったなぁ。
62 :
吾輩は名無しである :2009/09/11(金) 14:35:03
「夜はやさし」はハードカバーの新訳もあるが、復刊された角川文庫の谷口陸男訳が すばらしい。「その日二人は愛を語ることはなかったが、チューリッヒ湖畔のもの悲しい 戸口の外に彼女をおろし、相手がふり向いて彼をじっと見たとき、この人の問題は二人が 永久にいっしょにになうべき問題なのだと彼はさとった。」フィッツジェラルドの情感 あふれる文体を美しい日本語に置き換えている。
ペンギンクラシック版を買おうと思うのだけど、あれは原文を改変や要約したものではないよね?
64 :
吾輩は名無しである :2009/09/11(金) 21:58:05
「楽園のこちら側」荒地出版社の高村勝治訳はひどい。ひどすぎて途中で読むのをあきらめた。 古本屋でやっと見つけた本だったが…。美しい新訳を待望する。
65 :
吾輩は名無しである :2009/09/18(金) 02:31:45
「美しく呪われた人」なんていまだ訳されたことがない。
へーあれおもしろいんだーおれなんっかもう、 復刊時に新品で買ってから既に、幾年月…w ちょっと、読む気になったかもしんない(笑 良いレスだ。
67 :
吾輩は名無しである :2009/09/23(水) 01:56:11
「夜はやさし」むかし風邪で寝込んで数日仕事を休んで読みふけり、感動の あまりすこぶる元気になったものぞよ。
グレートギャツビーは美しすぎるなぁ。 全てのプロットが意味を持っている。 バック・トゥ・ザ・フューチャーみたいに完璧だ。
69
70 :
吾輩は名無しである :2009/10/02(金) 15:39:06
70
71 :
吾輩は名無しである :2009/10/10(土) 03:20:54
翻訳全集どこか出版せよ。
72 :
吾輩は名無しである :2009/10/12(月) 01:39:28
グレートギャツビーは私からいわせたら、偉大なるバカのギャツビー だ。あんなアホな男いない。
73 :
かじお :2009/10/12(月) 01:47:58
しかしギャツビーに愛されたいとおもうぞ
74 :
吾輩は名無しである :2009/10/12(月) 19:35:44
アホだが偉大なアホだ。 白鯨とかもそうじゃまいか アメリカブンガクは偉大なアホを描いて失笑させながらも感動させる
75 :
吾輩は名無しである :2009/10/13(火) 10:06:17
↑グレートの意味を言ってんのに。グレート=偉大なバカ 因みにギャツビーに愛されたいなんて思わない。
76 :
吾輩は名無しである :2009/10/14(水) 17:37:11
フィッツジェラルドに詳しい方にお尋ねします。 「広々とした郊外を通りぬけ夕陽に向かって進んでいく。 きっと彼女も夕日を眺め思い出すだろう・・・ そして彼女の眠りとともに僕は記憶の中に消えていくのだ。」 おそらく短編の中の一節だと思いますがこの作品のタイトル、 また現在読むことができるかおわかりでしたら教えてください。 文章はうろ覚えで定かではありませんが。
ギャツピーもギャツピーを殺した男も同種の男だよね。 相手の女を愛していると同時に憎んでもいる男。 両方とも相手の女から愛されてないことは知っている 自分を愛さない女への憎しみが自分の心を病的にさいなんで 憎しみが愛の形であらわれて、愛と憎しみの境界がなくなっている ギャッピーを殺した男は自動車事故で妻が殺されなければ ギャッピーではなく自分の妻を殺していたかもしれない そういう男と同質なギャツピーは同時に中世の貴婦人に忠誠を 誓う騎士の自己犠牲の精神のような格調高さも見せていて そこが救いになっている
ギャッツビーはデイジーのことを本当に愛していたのだろうか
>>78 愛してなかったと思う。
だからデイジーも彼を愛さない・・
80 :
吾輩は名無しである :2009/10/29(木) 00:02:06
『美しく呪われた人』早く訳してくれ。
81 :
吾輩は名無しである :2009/11/02(月) 23:04:14
男は馬鹿な女のケツを未練がましく追い求め、女は金のある男にしか用がない
春樹訳の冬の夢が出てたね。 邦題を失念したけど、 Winter Dreams Absolution May Day The Diamond as Big as the Ritz The Baby Party だったかな。初訳の作品は無いけど春樹好きならいいんじゃない。 これは若いときのが中心だけど、後で晩年の短篇も集めて出したいとのこと。
83 :
吾輩は名無しである :2009/11/24(火) 18:18:03
文学にはあまり縁がないんだけど、 『ライ麦畑でつかまえて』にそれなりに感動したので、 次に『グレート・ギャツビー』を読んでみた。 読みにくい。途中で投げ出してしまった・・・。
84 :
吾輩は名無しである :2009/11/24(火) 22:12:23
>>83 確かに修飾語だらけの華美な文章を初めて読んだときはうわぁ…ってなったけど、
慣れたらたいして難しくないよ。
それにギャッツビーは海外の出版社の小説ランキング100で2位に選ばれている、世界的に認知された名作だから投げ出したらもったいない。
読んだら自慢できるよ
85 :
吾輩は名無しである :2009/11/24(火) 22:42:30
>>84 83です。レス、ありがとうございます。
もう一度チャレンジしてみます。
感想の書き込みは、2週間ぐらい後になりそう・・・。
結構長ったらしいよね。
翻訳ではどうしてもその辺が冗長な文章に化けやすいんだろう。
>>85 借りて読んでいるのなら、古典新訳文庫で出てる小川高義訳に取り替えるという手もある。
あと途中ギャツビーに共感できないかもしれないけど、最後の方はかなり楽しめると思うよ。
読んでも特に自慢できるとは思わないけどね…有名だし(邦訳では)取っ付きやすい作品だから。
87 :
吾輩は名無しである :2009/11/26(木) 00:31:43
ニックがギャッツビーの家の卑猥な落書きを消すところあるけど、 ライ麦ファンなら「おぉ!」ってなるよね
88 :
41 :2009/12/12(土) 18:57:01
ようやっと「夜はやさし」読了。 もちろん、おもしろいし文章のミリキも大いにあるんだが・・・・ ビミョー なんであの女を正気に帰す筋にしたのだろうか 願望?自虐? そもそもなんであんなに長い話にしたんだ 誰かスルドく分析頼む
89 :
吾輩は名無しである :2009/12/12(土) 22:11:14
青空文庫に置いてあるギャツビイの訳はちょっと酷すぎ ネットの翻訳機通したみたいな訳になってる これじゃ作者に対する冒涜だよ
じゃあ誰の訳がいいんだよ…
91 :
吾輩は名無しである :2009/12/30(水) 22:18:23
邦訳されているフィッツジェラルドとヘミングウェイの往復書簡の原書の名前わかる方いませんか?
92 :
吾輩は名無しである :2010/01/06(水) 23:23:59
リッチ・ボーイはなかなかの名作だな
過疎っているね、オールド・スポート 何とかしたまえ
94 :
吾輩は名無しである :2010/02/13(土) 21:16:29
今3年 来年、これで卒論を書く。題目だけ教授に相談してきた
95 :
吾輩は名無しである :2010/04/11(日) 03:05:58
小川さんはラヒリとか訳してるから安心は安心だったんだが、超訳じゃね?って感じもあった。 春樹はさすがに上手いし熱意も分かるんだが、春樹の声になっちゃってるんだよな… あらためて、古さはあるが、野崎さんの立派さ懐かしさが分かった。
96 :
吾輩は名無しである :2010/04/24(土) 19:44:49
大作家の風格があるなんて言ってるのがいたが そいつはスコットのことも作品のことも分かってないよな
泳ぐ人たちの原文読めるサイトない?
98 :
吾輩は名無しである :2010/06/30(水) 18:36:27
「優雅な生活が最高の復讐である」のカルヴィントムキンズを調べていたら、「夜はやさし」が出て きた。もともと「グレートギャツビー」が好きだったから読んでみようと思うんだけど、 角川版とホーム社版どっちがいいんだろ?
99 :
吾輩は名無しである :2010/07/15(木) 13:19:32
時代と共に忘れ去られていった作品のひとるだと思う、 「ギャツビー」は・・。 日本で言えば、「仮面の告白」のように。。
100 :
吾輩は名無しである :2010/07/15(木) 13:25:37
「ギャツビー」と言えば、ショーケンw フィッツジェラルド、今のアメリカで読まれなくなった作家の 代表らしいなw
101 :
吾輩は名無しである :2010/07/15(木) 14:15:59
っていうか、今のアメリカで読まれている 作家なんているのだろうか? まあ、ケン・イシグロとかユードラ・ウェルティ とかいるけど・・・ いわゆる時代を代表するような作家がほとんど、 いなくなった・・・
ピンチョンやマッカーシーは?
何かの本で今やヘミングウェイよりフィッツジェラルドのほうが
評価が高いとか読んだんだけど、あまり読まれてはいないのね
>>101 カズオ・イシグロ?
>>102 ピンチョンって読まれてるのか
アメリカ人侮りがたし
104 :
吾輩は名無しである :2010/07/15(木) 21:11:40
偏見なく、歴史的にアメリカを象徴する作家を 5人上げるとすれば、以下のようなります・・。 @ナサニエル・ホーソン Aハリエット・ピクチャーストウ Bウイリアム・フォークナー Cウイリアム・バロウズ Dカーソン・マッカラーズ ご参考までに。。
105 :
吾輩は名無しである :2010/07/15(木) 21:13:50
>>104 まあ、確かにそうなるだろうが、
どの作家も今は、あまり読まれて
いないのが現状。。。
>>103 それはない。
アメリカの純文学作家の売上って確か大物でも数千部らしいよ。あんなに人多いのに。
>>106 え、マジかよ
日本と大差ない、というか下手したら少ないくらい?
つーかどこ情報なんだ
たしか柴田元幸あたりが書いてた気がする。 純文系でも数万部行くのはアーヴィングとかになる、とも。
109 :
吾輩は名無しである :2010/07/18(日) 07:21:29
もう、ほとんど誰からも読まれなくなった作品を追悼しよう・・・。 なぜ読まれなくなったのか?その明白な理由(わけ)は解らない・・・。 大学というとても閉ざされた空間の英文学の授業で辛うじて読まれている・・・。 個人的には、嫌いな作品ではないが・・・。
110 :
吾輩は名無しである :2010/07/18(日) 07:28:33
>>109 「グレートギャツビー」
たぶん題名のせい・・。
111 :
吾輩は名無しである :2010/07/18(日) 08:21:07
いや、普通なら、とっくに忘れ去られてもおかしくないのに、 いまだに取り扱われてること自体すごい。
スカッと! フィッツジェラルド
113 :
吾輩は名無しである :2010/07/18(日) 14:34:52
ギャッツビーは整髪料だったんだが、スカットいうイメージだったな。 フィッツジェラルドはチョコレートか、カクテルの名前に向いてるな。 アメリカのバブルガム・ロック・バンドなんかにありそうな名前でもある。 オズモンズを思い出す。
フィッツジェラルドに関しては村上春樹様様だわな
なんで春樹はアーウィン・ショーとか取り上げないんだろう? ニュー・ヨーカーの作家は趣味にあわないのかな
116 :
吾輩は名無しである :2010/07/20(火) 18:13:42
もおいいよ、歴史の舞台から静かに身を引こうとしている作家を あれこれ言うのは、やめてくれ・・・
ギャッツビー何回か読もうとして挫折しているけど何が面白いの?
118 :
吾輩は名無しである :2010/07/21(水) 19:57:16
>>117 たぶん、面白いとかじゃないと思う。
読み終わって、なにかが残るそんな小説だと思う。
或いは、アメリカの1920年代を知りたい人にとって
アメリカ史のある一場面をよく描いた小説だと思う。
こう1920年代の二度とない(80年代にもあったけど)金ぴかの裕福な時代の空気を ギャッツビーだけでなく、登場人物全ての見栄や愚かしさやどうでもいい会話にこそ 顕現していて それを「青春」として愛惜しながら読むのがファンの読み方かなあと思い、 いま何ページか読んでいるけど・・・ 判らないな
>>117 私も含め普通の日本人にはかなり読みにくい作品だよね。
この作品の素晴らしいところは
どこにも行き場のない悲しみがフワフワ浮いてるところだと思う。
「ギャツビー」はアメリカの一時代を見事に切り取った作品だからなぁ。 日本で言えば、漱石の「三四郎」に近い。 「三四郎」も、よその国の人が読んだらピンと来ないかもしれない。 でも日本人には、明治という時代と、「日本は滅びるね」と広田先生が言う その空気感が非常に切なく、胸に迫るから名作とされている。
恥ずかしながら、もう感性が鈍ってきてるのよね なんの予備知識もなくぽーんと世界の名作を読んでも、 要点が心に達しないの @「時代の空気を」 A「読んで喜怒哀楽の四者選択する」 くらいに方向性を指し示してもらうと助かるわ
仕事しながら読書。 いよいよギャッツビー登場と、 有名なシャツの場面「なんて素敵なシャツだろう、あたし泣いちゃう」 ギャッツビーの資産形成まで読了。 いいねいいね、最初のパーティシーンがのれなくて退屈を感じたけど ここから俄然、下世話な世界に入り大いに面白い 映画「太陽がいっぱい」の原作者は、ギャッツビーの資産形成について 引用でもしたのかね
124 :
sage :2010/07/27(火) 15:25:56
>>117 ギャッツビーがなぜグレートなのかを考えると面白い。
ギャッツビーの性格は物語を通してあまり変化していないけど、
ニックが思う彼の印象はガラッと変わっている。
ニックは謎が多い語り手だから、その謎と心境の変化を結びつけるように読むと楽しい。
村上春樹がギャッツビー読むくらいの頻度で おれもル・カレのスパイ小説が好きなんだけど 70年代の「スクールボーイ閣下」で、しきりに主人公の英人新聞記者が old sport(朋輩)を連発している 作中、ギャッツビーへの言及もあるんで、ここからの引用だったんだなと納得した ギャッツビーは昨日、ラスト数ページを残して 「悲劇的な最後」まで読み通した 主人公が彼の生涯についてどのような論評を加えるのか、今晩読んでみようと思う なるほどね、こういう話だったのかってのが今のところの感想
>>125 old sportの的確な訳がないというところに日本文化のある種の性質があらわれているね。
中国文学や英文学では、友情が大事にされる。「二千里の外故人の心」とか、シャーロック・
ホームズとワトソンみたいな。
でも国文だと、大久保彦左衛門と一心太助みたいな主従関係が主で、対等な友人関係が
少ない。国文は、やっぱり男女の恋愛、あるいは主従の縦のつながりがメインで、横のつながり
の友情が少ないんだよな。
よし新企画は上田秋成「菊花の契り」を二人称old sportを多用して英訳 しりあがり寿作画でバディものを世界市場に問おう ・・・すでに弥次北があるかw 今朝、寝床でギャッツビー読了 うん、不思議な感動を覚えたね。とりあえず再読決定だけど 終盤間際、語り手の中西部のクリスマス帰省の思い出が途方もなく美しく語られ そういう心象風景から生まれたギャッツビーの(多少、違法性を伴う)純真な恋心が デイジーとトム・ブキャナンの「金持ちの無関心ぶり」に 砕け散るラストが、なんとも余韻が残った。 村上春樹の初期作品でしきりに登場人物の一人が 「金持ちなんて、みんな下らない連中だ」 と罵っていたのは、フィッツジェラルドの真似だったんだろうな
長い事、「日はまたのぼる」と「移動祝祭日」で ヘミングウェイが意地悪に描写したイメージで フィッツジェラルドを軽んじていたけど 作品を読む限り、なかなか立派な考えの持ち主のようだね もっとも田中康夫の何となくクリスタルや 浜崎あゆみの歌謡曲にだって 「冨や虚栄をこえたピュアな価値観」は 出ずっぱりだから、 まあそれが芸術家のいつものてなんだろうが
>>128 読み方がなんか違うぞ?
ギャツビーに関しては、「ピュアは金に負ける」のが主題だよ。
限りなく苦いものを残してギャツビーは死に、同じく金持ちではない「僕」は
それでもオールを漕いでボートを前に進めようと決める、そういう話だ。
いくらなんでも、フィッツジェラルドを田中康夫とか浜崎あゆみの次元まで
引きずり落とさないでくれ。こんな暴論はじめて見た。
うちのゼミの子でもここまで馬鹿なこと書かないよ。
最近の進研ゼミはレベルが高いなあ そうか「金はピュアより偉い」か でもさ、そんな拝金主義を中高生に添削でも あんまものにならないと思う 物事には段階があってさ やっぱロマンチックな少年時代があって こう金や人間に切磋琢磨する青年時代があってさ〜 「ピュアは金に負ける」 いや〜、早い早いよ、結論がw
夢に破れ、失意の中で死んだギャツビーは確かに「ピュアは金に負ける」を体現している様に見えるけど、
一方で、語り手のニックはそんなギャツビーを賞賛し、彼を破滅に追いやった金持ち連中を嫌悪している。
だから、作者が「冨や虚栄をこえたピュアな価値観」を書こうとしているとも読める。
思うに、偉大な作家は二律背反の世界をなんとかして超えようとしている。
浜崎あゆみは聞いたことないから何とも言えないけど、二流の作家や歌はそういう複雑さを捨象して、
一面的にしか物事を見ようとしないことが多い。
そんな奴等とフィッツジェラルドを一緒にするなと
>>129 は言っていると解釈した。
浜崎あゆみなら「君を咲き誇ろう 美しく花開いた」これだけは名歌詞と認める
まあ浜崎あゆみはおいといて野崎孝の後書きがどうよ? 野崎は地理的な面に注目して、東部に出かけて夢破れた中西部の魂というまずは通俗的な案を検討するけど 問題は、デイジーもトム・ブキャナンも語り手もギャッツビーも、みな中西部出身なんだよね そこから野崎がどんな結論を導き出したか・・・忘れたけど なかなかきちんとした内容だったと思う おら日本人だから、村上春樹とか川本三郎流の「アメリカ文学に現れる無垢の喪失と、回復への憧憬」って 非常に心地良いけど、どんなものだか
>>133 フィッツジェラルドは富の魅力に叶うものはないという路線で一貫している。
富を失ったら最後、とね。「バビロン再訪」にイノセントへの憧憬なんか見えるか?
あれはただ単に富という絶対的価値を失った喪失感を描いているだけだ。
フィッツジェラルドにおいては、つねに「ピュアは金に負ける」。この線はくずれない。
それに抗おうとする努力は是としても、その絶対的絶望的な価値観は揺らぐことがない。
だからこそ、無垢なるものが力をもって迫ってくる。
そういう作劇法だね。
まてそれでは村上龍だw
Living well is the best revenge(優雅な生活は最高の復讐) いう新潮文庫の20年代<パリのアメリカ人史>みたいなの買ってきたけど でもフィッツジェラルドが金持ちの魅力に絡めとられたのは 当然だろうね、なにしろ金持ちは素晴らしい生活を送れるからね もっともそれを口に出して破産するか ヘミングウェイみたいに最後まで軽蔑のポーズで財を残すか 別れるところだけど
>>135 村上龍が描くのは汚い金。
フィッツジェラルドが描くのは、先祖代々の遺産を相続したきれいな金。
村上龍の金は風俗女が稼ぐ金。
フィッツジェラルドの金は資本主義下における階級差としての金。
日本とアメリカじゃ社会が違うから想像しにくい部分があるんだけど、 鳩山前首相を見ていたら、ブリヂストンの株の配当金だけで年間三億円の 収入がある一家って、ある程度理解できるでしょう。 フィッツジェラルドが生きた時代のアメリカは、ああいう理不尽なくらいの金持ちが ばんばんいた世界なんだね。
フィッツジェラルドの祖父は、「ギャッツビーの語り手の実家資産(兵役逃れの南北戦争でぼろもうけ)」と同じ、 一大で成り上がった成金だよ これを「近い先祖の努力」と、比較的好意的に見ている むしろブキャナン夫妻のような「先祖代々の莫大な資産をうけついで親の代から努力を忘れた世代」を 汚い金持ちみたいに悪く言っているのかもしれない なんだかね 金は自分で儲けて御託並べろよとしかw
140 :
吾輩は名無しである :2010/08/13(金) 23:36:52
で、お前らは 楽園&呪われたは読んだの? この2作を読まずにフィッツジェラルドは語れんよw
>>140 読んでるけど、なんにも得るところはない作品だよ。
学生にもすすめない。
>>129 =
>>141 ?
大学の教師が2chで素人相手に知識自慢して優越感に浸ってのか?
ありがたや。
いや、なんとなく違うと思う 少なくとも専門分野ではない よくて学習塾の先生か何か
>>143 半分当たり。短大で一応講座は持ってるが、よそではただの英語教師、
以前はバイトで予備校で英語教えてた。
れっきとした学者人生を歩んでる人ならこんなところには書き込まないね。
僕はやさぐれた半端なもの。アメリカ文学専攻って時点で、翻訳者にでもならなきゃ
やってけないけど、どうも自分の翻訳に自信がなくて今の立場にいる。
翻訳者って、あれみんな図太い人たちだと思う。僕は元の作品を自分の非才のせいで
壊すのが怖い。
スレ違いスマソ
>>144 珍しく話のわかる人がいると思ったら、やっぱりな。
しかし、プロに言うのも何だけど、解釈が割とありきたりだよね。
正しい解釈だけど、物語の細部に突っ込んでない感じが。