【春香】平野啓一郎 part 13【春香】

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268吾輩は名無しである
崇は、涙に濡れた目で、静かにそれを見つめた。轟音
の渦中に一つの沈黙が冴えて、意識のあらゆる地表に、
凄絶な火花が炸裂した。

訂正

崇は、両の眼に溢れんばかりの涙を浮かべ、静謐と共にそれを見詰めた。
轟音の渦中に無言の沈黙が冴えて、肉体の奥処に犇めく、意識のあらゆる地表に、
凄絶なる火花が木魂した。

これでいかがでしょうか KF