新潮社の悪霊が読みやすかったと思う。
米川だったかな?
940 :
吾輩は名無しである:2007/11/11(日) 17:59:17
931
>「が」と「は」の結構おおきいな
そうですね。
大変な違いですね。
941 :
吾輩は名無しである:2007/11/11(日) 18:30:52
「死の家」にでてくる ペトロフ について、誰か感想をくれないか。
>>936 たしか、「外套」の主人公も九等官だったよね。
年収400ルーブルで爪に火を灯すような貧乏生活。
同じ九等官であるジェーヴシキンは、作中で「外套」読んで憤慨してたっけ。
ジェーブシキンは駅長を激賞し、外套に憤慨したんですよね。
このことは、岩波の「ドストエフスキー」(江川卓)にその理由が書かれていました。
他にはバフチンにも。
それにしても確か、ドストエフスキーが貧しき人々を書いたのは24の頃。
このような高度に知的な謎解き要素まで織り込める24才のドストエフスキーを天才
といわずに、誰を天才と言うべきでしょう。
>>940 ああ、「違いは」って言う言葉が抜けてたけど、読み取ってくれてありがとうw
一回翻訳やると助詞ってすごく気になるよね
>>943 「謎解き」というのとはちょっと違うと思うなあ。
作品の中で先行作品の批評を開陳するというのは、
それこそホメロスの昔からある。
ジェーヴシキンの「外套」評に関しては、
どういうつもりでワーレンカが「外套」をジェーヴシキンに薦めたのか、
そしてワーレンカに薦められた「外套」を読んでどういうつもりでジェーヴシキンが憤慨したか、
その両者の気持のすれ違いを読み取ると、より「貧しき人々」を面白く読めると思うよ。
946 :
ドスト初心者:2007/11/11(日) 20:32:58
>>938,939
レスありがとうございます。
まずは工藤訳で、読んでみます。
「悪霊」の読後感の凄みは
どこでも書かれており、かなり気になります。
しかし、初心者には難解だそうなので
「罪と罰」「カラマーゾフ」「悪霊」の
順番でよみます。
仕事しながらなので、なかなか進みそうにありませんが・・・。
>>945 返信ありがとうございます。確かに謎解きというのは違うでしょうね。ジェーブシキンは
はっきりと怒っている理由も述べているわけですし。
気持ちのすれ違いが面白いというのは、おっしゃる通りだと思います。
ワーレンカは全くの善意で、ベールキン物語「駅長」を喜んだジェーブシキンにまた
喜んでもらいたくて「外套」を勧めたのでしょうね。
>>946 別に「悪霊」が他のより難解なわけじゃない。
「悪霊」が難解なら「罪と罰」も「カラマーゾフ」も難解。
みんなその謎を解こうとがんばっているわけさ。要は読みたいのを読めばいいのだよ〜。
949 :
吾輩は名無しである:2007/11/11(日) 21:11:28
初読時は、謎解きとか正解とかを気にしないで、
物語そのものを楽しむ、という読み方がいいのでは。
そうだよね思いっきりドストした方がいいよね
>>946 普通に発表された順番に読んでいくのが一番だと思うが。
罪と罰 → 白痴 → 悪霊 →(未成年)→ カラマーゾフ
(未成年は個人的には上の順番で読まなくてもいいと思う)
順に読んでゆくことで、作家の思想や世界観がどんどん深まっていくのを感じ取れるだろう。
何よりカラマーゾフはそれまでの作品の集大成と呼ぶに相応しい出来なので
出来れば、最後にじっくりと味わいながら読んで欲しい。
思い出した、たしか「駅長」の主人公も九等官、おまけに最愛の娘を他国者に奪われてしまう
悲劇だっけ。ワルワーラがジェーヴシキンに貸した小説2つの内容は、「貧しき人々」という
小説自体を、実は先取りして暗喩してる訳だ。
先行作家の短篇を自分の小説中に取り入れて内容をリンクさせて、重層的なイメージを
作り出したってことか。処女作にしては、けっこうテク駆使してるな。
>>951 必ずしも発表順に読む必要はないと思うけど、「未成年」だけは「悪霊」の後に読むことを勧めるな。
なぜなら、「黄金時代の夢」が重複してるからで、ヴェルシーロフのを先に読んじゃうと
スタヴローギンの告白のインパクトが薄れるから。
>>942 主人公のことを保護すべきものと認識し世話を焼くが、
本能的に「旦那」と「俺たち」の間に一番大きな厚い壁を築いている人物。
猛獣っぽい。お腹が一杯のときはネズミも襲わないけど空腹になれば獰猛。
>>951 >
>>946 > 普通に発表された順番に読んでいくのが一番だと思うが。
それだと賭博者や地下室の手記あたりで止まらないか?
オレ、ドストエフスキーの長編はいけるが、短編は無理だ。
>>952 自己レス。調べてみたら「駅長」の主人公は九等官じゃなかったみたいだ。十三等官?
ついでに、ドストエフスキー自身の官位の経歴ってどんなだったか調べたら、工兵学校中に
野戦工兵少尉補となり十四等官、卒業後は工兵中尉となって十二等官、ペトラシェフスキー
事件に連座して官位と世襲貴族の身分を剥奪され一兵卒に格下げ、刑期満了後には
ふたたび少尉補(十四等官)に昇進、世襲貴族の身分も回復 って感じだった。
ドストエフスキー自身の官等のほうが、ジェーヴシキンよりも官位としては下だったのか。
(年齢は違うけど)
ペッペデス!
>>919から、グロスマン同志のスレッド総括まだ〜 との、我々の登場を涙ながらに
切望する心の叫びが上がりましたね、同志!
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( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < やはり、腐れ切ったこの資本主義社会で
( つ )つ ⊂グロスマン) | あっても、私のアリョーシャ=皇帝暗殺犯説
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ |を待ち望むシンパは絶対多数として存在
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ |する! この事実こそが、共産主義が絶対的
┃┃ |_____,,| ┃┃ │科学的真実であることを証明しているのです。
___∧_________________________
ほんとうに、そのとおりですね、同志!世界革命万歳!
科学的真実に裏打ちされたアリョーシャ皇帝暗殺犯説は、労働者の希望の星として
次スレへとも確実に引き継がれていくことでしょう!
959 :
亀山郁夫:2007/11/13(火) 19:41:09
バレバレでしたか! オハズカシイ (* ̄Θ ̄*)
>>955 いや、普通に長編だけ並べたつもりだけど…
そもそも短編って発想が頭に無かったw
ところで同志グロスマン、今回のスレの総括をお願いします。
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( ´∀`) 目 目 (・∀・ ) < やはり、何と言っても今回の書き込みの中では
( つ )つ ⊂グロスマン) |
>>559の「サバネーエフって誰?」発言に
┃レ __ | ̄ ̄ ̄ ̄ | ___,ノ┃ | 瞠目すべきものがありましたね!
┗━┳┳\ | ̄ ̄ ̄ ̄|,/━┳┳┛ |
>>559の発言をきっかけに、サバネーエフ・ブーム
┃┃ |_____,,| ┃┃ │ というべきものが巻き起こりました。
___∧_________________________
ほんとうに、そのとおりですね!
歴代スレのなかでは誰一人として触れることのなかったサバネーエフの謎にあえて注目した
>>559の慧眼、恐るべし、と言うところでしょう。
イワンの悪夢の男がサバネーエフ臭いんだけどな。
絶対続編でも出てくるよ。イワンの悪夢が具現化する時、
アリョーシャ・コーリャ組にその暗い影がまとわりつく。
やっぱグロスマン同志のスレッド総括は最高だわwww
続編、本当にフョードル殺しの真犯人がサバネーエフだったら面白いのに。
大体、スメルジャコフが癲癇の大発作を起こさなかったら、
もっと取調は厳しかったはず。仮病が本当の発作とは違うくらいはばれた可能性が高い。
はたして「賢い」スメ公がそんな偶然を当てにして犯行に及ぶか?
明らかに何者かがスメ公の記憶の錯乱を利用したと見られる。
老婆のマルファでは、フョードルを文鎮で殴り殺す力はあるまい。
イワンはスメルジャコフとの訪問後、百姓を助けて寄り道しているから、
前々から決心が揺らぎかけたスメルジャコフを吊るした後で
イワン宅に先回りして待っていても時間的に何の矛盾もない。
アリョーシャが駆けつけたらタオル取り替えて、割れたコップ掃除すれば、
混乱しているアリョーシャとイワンが多少の痕跡に気づくわけもない。
問題は動機だな。
>>933 亀レスすみません、
927 「カラマーゾフの兄弟」初め
原卓也訳
「よくよくあなたたちにいっておく。一粒の麦が、地に落ちて死ななければ
それはただの一粒の麦である。しかしもし死んだならば、豊かな実を結ぶよ
うになる」
( ヨハネの福音書 12章24節 )
これは1954年改訳の新約聖書から用いられたものでした。
亀山さんが新共同訳を使ったのは多分かっこいいからでしょうね。
新改訳だともっとやわらかいですよ。
実際の教会ではカトリックとプロテスタントの一部が新共同訳、
プロテスタントの福音派の多くが新改訳を使っているそうです。
「まことに、まことに、あなたがたに告げます。一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、
それは一粒のままです。しかし、もし死ねば豊かな実を結びます。」
( ヨハネの福音書 12章24節 新改訳)
聖書も色々な訳があるわけですね。
自分の持ってるのを見たら、その新改訳でした。(詩篇付き)
日本聖書刊行会というのが出しているものです。
亀山さんの訳よりもやわらかいといわれますが、確かにその通りなようです。
大正訳・明治訳で読むとさらに違った印象を受けるでしょうね。
大正文語改訳
「誠にまことに汝らに告ぐ、一粒の麦、地に落ちて死なずば、唯一(ただひと)つにて在らん、
もし死なば、多くの実を結ぶべし。」
これが現在最も有名で美しいとされる大正文語訳です。
誰だかの本の題名にもなった「復讐するは我にあり」、などの言葉も
この大正文語訳からとっています。
ちなみに小沼文彦訳の「カラマーゾフ兄弟」(この人の題名には「の」が入っていません)
にはこの大正文語訳が用いられていました。
>>967 リズムといい言い回しといい、音楽みたいだよね。好きだ。
969 :
ごまかしなし:2007/11/14(水) 20:00:22
「ドストエフスキーがあれほど苦悩のうちに書いた「白痴」の終幕に聖性を感じ
取る感性を持たない読みが、今も日本に続くのはなぜだろうか」
ユリイカ「ドストエフスキー」いくつもの分岐点を超えて 井桁貞義 より
ここで、桁さんが指摘していることは、重要な内容ですね。
「白痴」の終幕は、文学,芸術等でしか表現出来ない感動内容というだけではなく
聖書や神話の、隠れた核心でもあります。
過剰なエロスを伴う女性の知恵ですね。
復活したイエスが、初めに訪れるのも娼婦だったマグダラのマリアです。
「古事記」のアメノウズメの裸踊り。
アリョーシャの膝の上に乗るグルーシェンカと、その回心もそうですね。
どういう訳か、復活には、いっけん無意味な馬鹿げた女性の行為が伴って光明がも
たらされるというパターンがあるみたいです。
僕は、太宰治も、そういった女性の行為に遭遇したのではないか?と考えています。
岩戸隠れでアマテラスが天岩戸に隠れて世界が暗闇になったとき、神々は大いに困
り、天の安河に集まって会議をした。オモイカネの発案により、岩戸の前で様々な
儀式を行った。そして、アメノウズメがうつぶせにした桶の上に乗り、半裸になり
ながらこっけいな踊りを踊った。神々は大笑いし、その哄笑にさそわれて天照大神
が覗き見をしようとして戸を少しあけた所、アメノタヂカラオにひっぱり出され、
再び世界に光が戻った。
>>969 のエロス話はどうでもいいが、上の井桁貞義の言葉には同感だ
かの小林秀雄がドストエフスキーの研究を断念した件について
友人でもあった大岡昇平が
「キリスト教という存在を念頭に置かなかったからだ」と
看破したことがあった
(言葉はあやふやだが、ニュアンスはあっていると思う)
罪と罰やカラマーゾフが日本人に特に好まれるのは
キリスト教があまり全面に押し出されていない、または
比較的分かり易い「救い」の面で描かれているからだろう
反面、キリスト教に深く根付きその中でもがき苦しむ人々の姿を描いた
「白痴」の人気がそれほどでないのも頷ける
(悪霊のスタブローギンもニヒリストの側面ばかりが論じられる)
>>969 統一信者ですよね、
あなたの聖性に対する意見など聞きたくもありません。
>>964 フョードル殺しの真犯人がサバネーエフだったら、って仮定する遊びに悪乗りして便乗すると、
やはり動機はフョードルの資産狙いだろうなぁ。
フョードルが死んだ場合、通常の遺産分けだとドミ、イワン、アリョの3兄弟でそれぞれ4万ルーブル
ずつ分けることになるんだけど、ドミートリーに父親殺しの濡れ衣着せた場合はドミは相続権が
剥奪されるので、イワンとアリョーシャが6万ルーブルずつ相続することになる。
で、イワンにスメルジャコフを使って、「あなたが殺したんです」と罪悪感もたせて金を強請り取らせて
革命運動の資金として有効に使う予定だったとかw
でも、肝心のイワンが譫妄症になって長患いするなら、アリョーシャがイワンの後見人ということで、
フョードルの遺産12万ルーブルは一挙にアリョーシャの手元に集まることになる。
遊びから離れて真剣な話だけど、作者のドストエフスキーは第2部ではアリョーシャに、相続した
父親の遺産をどう使わせるつもりだったのか気になるな。
アリョーシャの相続した遺産は、いわば父親のフョードルがあくどい手段でかき集めたり、領地の
小作人たちを搾り取って貯めた金。
いくら最終章でアリョーシャに感動的なお説教をぶたせたところで、階級にあぐらかいて遺産で
暮らし、たまに貧乏人に施しをさせてってだけじゃあ、なんの問題解決にもならないし。
なんか、アリョーシャに公共事業でもはじめさせるつもりだったんだろうか?
973 :
吾輩は名無しである:2007/11/15(木) 00:32:05
アリョーシャは普通に教会に戻って長老にでもなるもんだと思ってた
ゾシマに「俗世で修行せよ。俗世を遍歴し、結婚もしなければならない。倦むことなく働きなさい」と
命じられて修道院を出たから、当分、それは無い。
今度の文庫、収録作品は「鰐」、「いまわしい話」、「九通の手紙からなる物語」、「他人の妻と
ベッドの下の夫」みたいだね。
976 :
吾輩は名無しである:2007/11/15(木) 11:09:04
罪と罰とかオシャレ小説だよな
いまや
ドストってどっちかというと
お洒落からは程遠いような気が…
978 :
吾輩は名無しである:2007/11/15(木) 12:11:22
>>977 気合いれて読むような時代じゃないってことだよ
もう10回は読んでるけど、いまだに気合い入れて読まないと頭に入ってこない。
>>980 うん、前も書いたけど、古書店まわって色んなの集めた。
中村訳とか結構おもろい。
「罪と罰」の中村白葉訳、自分も持ってるけど全然古さを感じさせない良い訳だと思う。
とても80年も前の翻訳とは思えない。
同じ大正期に活躍した米川正夫訳のは、どうしようもなく古臭い訳語にげんなりすることが
あるけど。
原書どこかで注文できませんか?
大岡のキリスト教理解も糞だと思うが。
小林が内心大岡を馬鹿にしてたのもわかる。あ、これ小林がぼそっと
言ったのの又聞きの又聞きだからソースは出せません。すまん。
【アッー!の由来】 アリョーシャの馬車がナロードニキ過激派の馬車に追突
【アッー!の由来】
アリョーシャの馬車がナロードニキ過激派の馬車に追突
↓
「四つん這いになれ」「なれば十字架を返していただけるんですね」などの
会話を経て全裸に。
↓
指でアナルをほじくられ、「汚い穴だなぁ」などと罵られる
↓
同乗していたコーリャのフェラチオで「アッー アッー!」と悶える
↓
ナロードニキ過激派に局部を見せながらコーリャ・スムーロフに尻の穴を見せる。
「気持ちいい!」と悶えながら 男性自身を勃起させる。このあと、コーリャがコンドームをつけ、
アリョーシャに背後から 挿入。「アッ、アッ、アッ、アッ!」とアリョーシャは勃起させながら声をあげる。
↓
ナロードニキ過激派も加わり4Pが始まる。ヤラれるばかりだったアリョーシャが一転、攻勢に出て、
ナロードニキ過激派を下にして犯し始める。小刻みに腰を振りながら、「アッー、アッー、イク!」
と叫んで、アリョーシャもナロードニキ過激派の腹に勢い良く射精。
あとケツにウォトカの瓶差し込んで 3回まわって「銃殺です!」と吠えたらしい。