◆板寄生中夫婦◆盗作デビューラノベのWeb工作人生

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1ラノベ佐藤亜紀1991年「バルタザールの遍歴」
@主人公が二人で一人の体を共有する設定……萩尾望都の少女漫画から盗作。
Aナチ台頭へ向かう世紀末ウィーンの描写・……ヨーゼフ・ロートから盗作。
B貴族社会の遍歴詳細…イヴリン・ウォー「ブライヅヘッド再び」から盗作。

@ABは第3回ファンタジーノベル大賞審査員が共通評価した点だが、実は盗作だった。
盗作は当初から疑われていたが、
絶版だった各書が近年復刊され、現在では検証可能となっている。
  (注:@=白泉社刊 A=鳥影社刊 B=ブッキング刊)
故矢川澄子氏の「女性作家に栄冠を」という悲願が強い推挙となったことや
他作品の低迷が仇となり、虚飾の新人を世に出す痛恨の結果となった。      
                
●第3回ファンタジーノベル大賞の選評  
【矢川澄子】 ー三年目の正直ー  
 とうとう女性の頭に栄冠がかがやいた。わたしの三年ごしの願いがようやく
叶えられたのだ。候補作五本のうち四本までが女流ときいた時から、ばあいに
よっては大賞、優秀賞とも女性にという期待もあったのだけれど、残念ながら
それだけは実らなかった。
 …「バルタザールの遍歴」である。・・・・・                       
 ………支えとなる時代背景や地理的情況の把握がまた堂に入っている。 A
・・・・・まさか外国種の盗用では? といった危惧もささやかれたほど・…   
・…なにより感服させられたのは、世紀末からナチ擡頭にいたるまでの
古都ウィーンの貴族社会の爛熟や頽廃ぶり・・・・・           A+B

       >>2へ続く