おれは塚本・三島・石川といった良質な昭和の文豪を古典への手引きとして読むことが多い。
とりわけ前二者は創作そのものよりも評論のほうがはるかに優れてる、貴重な存在。
古事記を叩きこむなんて古典主義はもちろんそのものとしちゃ結構だけど、おのれの主張をふりかざし
2chで悪意を発散させるのはやめようぜ。(言い方を変えれば応答する人もたくさんいるだろうに)
586 :
吾輩は名無しである:2010/01/14(木) 01:04:26
あのコテハンは自分の性格の悪さを自認して書きこんでいるから
始末が悪い。無視するしかない。
うーん。――小説家石川淳は評論家・エッセイストのそれよりもなお
数等上だとじぶんは思っているんだが、…ここではやらない(笑 めんどいし
こころざし。
おやはや(笑)私も塚本や石川を批判しておる訳ではなく、そればかりしか読まず、そこから抜け出る事の出来ない読者を愚弄しておる、という次第でして(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
当然、スルーで。
>>587 そうそう、だからおれも評論家として手がかりにするのは三島・塚本であって
石川ではないんだよね。だから
>>585で「前二者」って言ったんだけど。
この話題はスレ違いの上、荒れるので、ここらへんで打ち止めにしますか。
うんうん。
決して大作家というものではなかったけれど、正しく彼は、芸術家だった。
592 :
我輩は名無しである:2010/01/15(金) 14:29:37
おれも ペレックの「人生 使用法」を読んでるよ。
おもしろいね。
593 :
吾輩は名無しである:2010/01/15(金) 14:39:11
ヌーヴォー・ロマン後のフランス作家ではペレックがピカイチで、ソレルスや
ル・クレジオ、トゥーサンらを引き離していると思う。
594 :
ザ・スミス:2010/01/16(土) 00:45:00
ペレックも「眠る男」の頃はパッとしなかったね。
しかし、ル・クレジオをトゥーサンとどうして並べるかなあ。
ウリポって面白くないよ
ペレックなんてとっくに死んでるのに。今時ペレックwww
597 :
吾輩は名無しである:2010/01/16(土) 12:33:42
作家が生きてるか死んでるかで文学の価値は変わらない。
早い話がペレックは言葉遊びを弄するだけの「実」の無い作家、と言うことになるのでは(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
例えば国内では三島、海外ならばプイグのように「実」が読者を圧倒しない、カルヴィーノほどもない(笑)
ただ虚ろな作家、ということです(笑)これはクノーもその仲間連中にも全て言えることでしょう(笑)おやはや(笑)さて果て(笑)
599 :
吾輩は名無しである:2010/01/16(土) 15:30:19
ところが『人生 使用法』には「実」があって、感銘を受けるんだなあ。
この一作だけでペレックは文学史に名を残してよい。
600 :
吾輩は名無しである:2010/01/16(土) 15:35:26
あれ面白いよね。
601 :
我輩は名無しである:2010/01/16(土) 17:36:25
確かにオモシロイ
602 :
吾輩は名無しである:2010/01/16(土) 19:08:42
これに比べると、確かにクノーの『はまむぎ』なんて、
退屈で読めたものではなかった。
クノーのベストは青い花だろ
604 :
吾輩は名無しである:2010/01/17(日) 13:42:32
クノーはよくいう「奇妙な味」の作家じゃないかな
『天啓を受けた者ども』 マルコス・アギニス/八重樫克彦・八重樫由貴子 訳 1/28 \3990 作品社
合衆国南部のキリスト教原理主義組織と、中南米一円にはびこる麻薬ビジネスの陰謀。
アメリカ政府と手を結んだ、南米軍事政権の恐怖。アルゼンチン現代文学の巨人マルコス・
アギニスの圧倒的大長篇。野谷文昭氏激賞!
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4861822726 『湖畔』 ジョン・マクガハン/東川正彦 訳 1/21 \2625 国書刊行会
ロンドンからアイルランドの田舎の湖のほとりに越してきた一組の夫婦。近隣の住民
との遠慮のない濃密な付き合い、労働と収穫の喜び、日常に影を落とすアイルランド
の歴史、生命の誕生、死、そして復活への祈り――ゆるやかに流れる日々の営みを
滋味溢れる筆致で描いた、円熟の極みともいうべきマクガハン晩年の名作。2006年に
イギリスの『ザ・ガーディアン』誌が「過去25年の最良のイギリス小説」について行った
アンケートで、第8位に選ばれた作品。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4336051720 『ボート』 ナム・リー/小川高義 訳 1/29 \1890 新潮社
〈新潮クレスト・ブックス〉 たった一人難民ボートに乗り込んだ少女の極限状態の
十二日間。重い荷を背負って生きてきた父への切ない愛情。自身ボートピープルと
してベトナムからオーストラリアに渡った著者による、注目のデビュー短篇集。
ディラン・トマス賞ほか受賞。
『セクサス 薔薇色の十字架刑(1)』 ヘンリー・ミラー/井上健 訳 1/下 \5,250 水声社
「芸術家の女神」との運命的な出会い。大胆な性描写で繰り広げられる死と再生の
磔刑のドラマ。新訳で贈る自伝的長編三部作の第1弾。『2巻』同時刊。
『マンハッタンの哀愁』 ジョルジュ・シムノン/長島良三 訳 2/- \1,680 河出書房新社
〈シムノン本格小説選〉孤独と苦悩と幻滅の極にあった中年の男女が、ある夜マンハッ
タンの場末のバーで偶然出会い、三流ホテルの部屋で互いの過去を忘れるかのよう
に激しく求め合う。恋と激情と再生の物語。
『釘食い男』 アルベール・コーエン/紋田廣子 訳 2/- \3150 国書刊行会
空腹に耐えかねて 「釘さえも食った」 とホラを吹く男、ピンハス・デ・ソラルとその
仲間たちが巻き起こす大騒動。傑作ピカレスクロマン。
『煙の樹』 デニス・ジョンソン/藤井光 訳 2/- \3990 白水社
〈エクス・リブリス〉 ベトナム戦争下、元米軍大佐サンズとその甥スキップによる
情報作戦の成否は? 『ジーザス・サン』 の作家が到達した 「戦争と人間」 の極限。
全米図書賞受賞。
『エドナ・ウェブスターへの贈り物』 リチャード・ブローティガン/藤本和子 訳 2/- \1,680 集英社
家族を捨てオレゴンからサンフランシスコへ向かった21歳のブローティガンが、
ガールフレンドの母親に託した未発表作品をまとめた 《The Edna Webster
Collection of Undiscovered Writings》。
『螺旋』 サンティアーゴ・パハーレス/木村榮一 訳 2/- \2310 ヴィレッジブックス
607 :
我輩は名無しである:2010/01/21(木) 15:55:01
609 :
ザ・スミス:2010/01/27(水) 17:51:12
ミッチェルはまた日本が舞台か
610 :
吾輩は名無しである:2010/01/27(水) 19:01:41
アントニオ・タブッキって、もうでた?
「インド夜想曲」「ペレイラなんちゃら」「遠い水平線」
おいら、けっこう好きなんだけど。
日本つながりでデイヴィッド・ミッチェルはまた翻訳されるんだろうか。
あまりいい作家じゃないのにね。
【訃報】米の作家サリンジャー氏 死去 ライ麦畑でつかまえて
1 :〈(`・ω・`)〉φ ★:2010/01/29(金) 08:14:50 ID:???0
小説『ライ麦畑でつかまえて』で世界の読者を魅了したアメリカの小説家、
J・D・サリンジャー氏がニューハンプシャー州の自宅で死去しました。
91歳でした。
『嘘から出たまこと』 マリオ・バルガス・ジョサ/寺尾隆吉 訳 2/15 \2,940 現代企画室
「今と違う自分になりたい」 それは、いつの世にあっても人類共通の夢。小説の
起源はそこにこそある−。嘘をつき、正体を隠し、仮面をかぶる。だからこそ面白い
小説の魅力を、名うての小説読みが縦横無尽に論じる
http://www.amazon.co.jp/dp/4773810025/ 『さすらう者たち』 イーユン・リー/篠森ゆりこ 訳 3/9 \2,310 河出書房新社
ベストセラー『千年の祈り』の著者初の長編。1979年、一人の女性が国家の敵
として処刑された。無実を知るかつての同級生は夫と息子との幸せな家庭を捨て、
友の名誉回復の抗議行動を決意する。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309205373 『地上の見知らぬ少年』 J・M・G・ル・クレジオ/鈴木雅生 訳 3/24 \2940 河出書房新社
初めてこの地上に降り立った少年の無垢な瞳に、世界はどのように映るのか。
海、空、大地、樹木、草花、動物などのあるがままの美しさを描いた傑作長篇。
ノーベル賞作家の新境地。
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309205359 『ビギナーズ』 レイモンド・カーヴァー/村上春樹 訳 3/25 \1,365 中央公論新社
村上春樹翻訳ライブラリー 没後20年、カーヴァー作品の真の姿が明らかになった。
訳し下ろしで贈る胸を打つ17篇。新発掘の完全オリジナル原稿による短篇集。
615 :
吾輩は名無しである:2010/03/13(土) 22:29:18
カザンザキス『その男ゾルバ』好きな人、いる?
616 :
吾輩は名無しである:2010/03/13(土) 22:32:11
617 :
吾輩は名無しである:2010/03/14(日) 00:20:38
豊川悦史が本を朗読しながらギリシャを旅した…
618 :
吾輩は名無しである:2010/03/16(火) 01:15:45
本持ってるぞ。
>>615 読みたいが持ってない。ぜひエクス・リブス・クラシックで!
『煙滅』最初の部分をちょっと立ち読みしてみたが、意外にも「死んだ」を「亡くなった」、
「台風」を「大風(おおかぜ)」位しか気にならなかったな、凄い。
「ドクター」「オペ」やらカタカナに逃げてたのはアレだが。
愛がないんだっけ?
ナンシー・ヒューストン『時のかさなり』読み始め。
小説の仕掛けだというのは分かるんだが、最初の章のガキの語りがむかつくんだよなぁ…
>むかつく
ガキっぽいね・・・w
亡くなったのか。
こんなことを言うのもなんだが、
白の闇を書いてどうやってノーベル賞取れるのか全くの謎だった。
もっと気合いを入れて書いた代表作があるのかな。
>>625 白の闇、技術的には十分な水準にあったと思うけれど。
類型的ともいえる人間の造詣も、寓意的な意図があからさまにあったから
それほど気にはならなかった。逆に、ノーベル賞を取るにはどんな要素が
不足していたと思います??
627 :
吾輩は名無しである:2010/06/30(水) 22:39:13
ノーベル文学賞って堅い賞のようでいて、実はエンタメとしても面白い作家が取ることも多くない?
トニ・モリスンとかガルシア・マルケス、オルハン・パムクなんかは深いテーマを描きながら
しかし物語の面白さはマーク・トゥエインばりに手放さない
風間賢二が『白の闇』を評して
キングの『霧』が『蝿の王』をエンタメノリにしたものだとすれば
『白の闇』は『霧』をカミュの『ペスト』と遭遇させて再び文学の領域に戻したものだ、
ってなことを書いてるけど
『蝿の王』も『ペスト』もエンタメっぽいっちゃエンタメっぽいし。
628 :
吾輩は名無しである:2010/07/02(金) 20:48:10
岩波文庫にリョサの「緑の家」が入るらしいよ
結構な話だ。
素晴らしい話だ!
ガルシア=マルケス、パムクは分かるし、モリスンはつまらなかったが政治的に取るのは分かる。
しかしサラマーゴはどうなんだろう…
それならそれこそキングが取ってもいい気がw
えー
モリスン良くね?
フォークナー以降の作家で一番好き
633 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 00:40:46
サラマーゴはポルトガル語で書く作家の代表ということで選ばれた。カリブ地域で
ウォルコットが選ばれたのと同じ理由。地域主義的な考えからすると、ベルギー
やオランダの作家がとるのではないかといわれていると同じだな。
物語の面白さ、適度な娯楽性というのはよく分かる。
なにしろアナトール・フランスが受賞してたんだから。
ル・クレジオ、クッツェーだって相当面白い。