ミステリー、ハードボイルド、ノワール in 文学板
ほ。
マーロウといえば、先日ブコフで「ギムレットには早すぎる レイモンド
・チャンドラー名言集」っつー本を買った。…もはやゲーテクラス?w
人によっては良いネタ本かも。
80 :
吾輩は名無しである:2007/03/07(水) 19:19:36
1ヶ月以上書き込みなしか…
春樹訳のロング•グッドバイを買ったけど、うーむな感じ。
清水訳の方が淀みないかなぁ。
もっとも春樹訳は原文に忠実ということで評価には値すると思いますが。
それよりもあとがきが面白かったです。
これまでチャンドラーについて言及した文章って国内だとあまりなかったから貴重かも。
これを機に若者を中心としたチャンドラーの再評価でもあれば嬉しいなぁ。
81 :
吾輩は名無しである:2007/03/14(水) 09:58:29
あげ
ほしゅ
83 :
吾輩は名無しである:2007/05/24(木) 04:55:01
しまった!
84 :
吾輩は名無しである:2007/06/27(水) 16:42:49
『棒の哀しみ』を最近はじめて読んだ
これって、なかなかの純和風硬茹玉子じゃない?
85 :
吾輩は名無しである:2007/07/05(木) 11:42:23
ル・カレ、マーティン・クルーズ・スミス、そして高村薫。
組織の中で叩かれ家族と別れ、なお自殺もせず辞表も出さず
しぶとく生きる中年男たちの群像はブンガクだと思うけどなぁ
ああいう文体が条件なら、沢木耕太郎も入るな。
87 :
吾輩は名無しである:2007/08/23(木) 21:26:05
沢木はちょっと文章が俗っぽいけどな
東山彰良はどうよ
89 :
吾輩は名無しである:2007/09/23(日) 08:01:15
宮部みゆきはどこがいいの?
ネットでレビューとか見ると誰もが高評価で…
まったくわからん
90 :
武陽陰士 ◆ATDF4vFZys :2007/09/24(月) 17:25:09
男だったらエルロイのビッグノーウェアは読むべき。
すごいのひとこと
>>89 一般書籍板行ったほうが良さはわかるかもしれません。
宮部みゆきは、大昔、話題の火車読んだけど
登場人物が年中、アニメと映画みていてそれ以外生活描写がないので
投げ捨ててしまった記憶がある
93 :
吾輩は名無しである:2007/09/28(金) 20:21:32
94 :
吾輩は名無しである:2007/09/28(金) 22:38:28
大江健三郎は隠れハードボイルドファンではないのか。
大藪春彦とほぼ同時期にデビューし、生年も確か同じだった。
『性的人間』の書き出しの場面など、ハードボイルド調の描写であるし、
『日常生活の冒険』においても「ハード・ボイルド映画」だと思って主人公が
友人の斎木犀吉が出演する映画を映画館で観る場面がある。
自ら「二十世紀文学のテーマはセックスと暴力だ」と言い切るだけあり、
随所に露骨とも言える性描写があり、『飼育』における暴力描写もリアルである。
意識的であるにせよ無いにせよ、何らかの形で接近しているのは確かではないのか。
95 :
吾輩は名無しである:2007/10/07(日) 17:45:07
エド・マクベイン『通り魔』の書き出しは
街は女。秋は死の季節。
で始まる。
処女作『警官嫌い』に於いても
架空の街アイソラを極端なまでの執着により子細に描写する。
ある人が「この小説の主人公はアイソラの街ではないか」
と言ったという。
街、それもニューヨークをモデルとしたと言われ、マクベインが想像力によって
作り上げた街の隅々まで87分署の刑事達は走り回ることになる。
96 :
吾輩は名無しである:2007/10/07(日) 18:03:12
大都会の一匹狼というタイプがハードボイルドに多いのは
主人公が流れ者であり、家庭も故郷も捨てた孤独な男であるからだ。
彼が愛するのは孤独と酒とタバコだけ。
あとは何もない。
97 :
吾輩は名無しである:2007/10/07(日) 20:34:11
何故そうまでして孤独であり続け、タフで命懸けであり続けなければならないのか。
一体彼らは何のために生きているのか。
「ダーティー・ハリー」でハリー・キャラハンに向けて「何故刑事をやっているのですか」
という問いにハリーは
「分かりません。いや、本当ですよ」
と答える。多分そのあたりの気持ちが核心に近いのだろう。
>>87 ある意味山本周五郎の最大の後継者だからな...
どっちも情念過多なネトネト表現なのに、何故か独特の疾走感があって
読み進めるのが快感っていう不思議な文体の持ち主だし。
馳星周先生を後継者とまで呼ぶのはあれだろうw
まあ戦後文壇の巨人の系譜である事は間違いないが
100 :
吾輩は名無しである:2007/12/06(木) 21:07:49
「先生」を付けるほどの作家か?
101 :
吾輩は名無しである:2007/12/11(火) 04:20:02
スパイ小説でいいのない?
007シリーズみたいなんじゃなくて、もっとしぶいやつで。
ル・カレかグレアム・グリーンだろ、やっぱ。
文学的にしてスパイ小説の最高峰に逝ってるあたりは。
でもスパイの実務で一番、有能だった作家はイアンフレミング海軍中佐だったりするから
「人物の内面が描かれる小説」の作者が、
必ずしも人間理解がすぐれているわけでないのよね。
103 :
吾輩は名無しである:2007/12/12(水) 22:29:50
フリーマントルとかケン・フォレットなんかもいいじゃないか
何を持って文学とするかで、あれだ。人間の内面的外面的苦闘を延々読まされるのもな。
それよりも、おら「ダ・ヴィンチコード」以降、例の<知的ミステリ>とやらが気になる。
ダンテ・クラブとかヒストリアンとか同工異曲がヤマのようにあったけど、なんかお勧めある?
むしろ「薔薇の名前」の直後の方が、結構おもしろい本があったような。
おれは「フリッカー映画の魔」が一番良かった。
読んで楽しんで後には何も残らない。それもええ
105 :
吾輩は名無しである:2007/12/13(木) 21:13:00
すぐれた(いわゆる)エンタメ小説は読後にお話とは別のところで
なんらかの美的なものを残す。
そういうものは、たとえジャンルとしてエンタメに括られていても文学だと思う。
一方、純文学でござい、といった書き方をしていても美的印象を残さないものはゴミ。
つまり、文学は美学の一つ、という考え方。
映画なんかにしても、たとえばヒッチコックの映画が魅惑的なのは
なによりも独特のノーブルな美が画面に溢れているせいなんだが
最近は純文学嫌いのエンタメ・ファンの間でも、エンタメ小説にこういった要素を
求める度合が少なくなってきているような気がする。もちろん書き手も。
なるほどね。
アルトゥーロ・ペレル・レベルテ「呪いのデュマ倶楽部」(映画化名ナインスゲート)でも
ユリシーズ以降の20世紀文学を衰弱、難解なだけと排して、
本当はホームズやデュマが好きで、19世紀大衆小説を漁る現代文学の大家(ビブリオマニア)が出てくるが・・・
書き出しで気になっている事がある。
ウイリアム・アイリッシュ『幻の女』の冒頭は、
「夜は若く、彼も若かった。が、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」
だと思っていた。今、手元に本がないから確認できないが。
でもAmazonや最近のレビューを見てみると、
「夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった。」
になってるね。
訳者がかわったんだろうか?
句点ありの方が、リズムが好きだな。
なんせ原文が素晴らしいので、どっちもいいけどね。
個人的には後者の流麗な感じが好きだな。
109 :
吾輩は名無しである:2007/12/17(月) 10:45:11
くだらない連中が立てた
くだらないスレ
>>107 新版にするときに訳者の稲葉明雄が変更したんじゃなかったっけ?
勘違いしてたらスマン
新潮文庫のホームズ延原訳はかなり良いと思うが、
今まで挙がってないのはちょっと「古雅」に過ぎるから?
112 :
吾輩は名無しである:2008/01/24(木) 17:39:29
ハードボイルドは内面の心理描写を最少にすると言われていますが、
それなら、探偵小説でなくても内面の心理描写をなくせばハードボイルド小説と言えるのでしょうか?
ヘミングウェイの小説はハードボイルドと呼ばれていますが、「日はまた昇る」もハードボイルド小説なのでしょうか?
113 :
我輩は名無しである:2008/01/24(木) 21:50:25
>>112 ハードボイルド調の文体で書かれた小説、とよくいわれてますね。
115 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 03:52:51
ヘミングウェイは作品のごくわずかがハードボイルドなだけで日はまた昇るは明らかにハードボイルドじゃないっしょ。日本人の間違った認識だよ。
ハードボイルド文体はキラーズだな
ヘミングウェーは。あれは探偵は出てこないけど、
シカゴのピカレスクな世界を書いてる。
ただ、情緒表現の無い文体というだけではないだろう
アゴタ・クリストフ「悪童日記」も情緒表現ないけど
まあ、ブログとかで、あれはハードボイルド文体だ、
といってる人もいるけどな
いちおう、都市に住んでいて、人までも物体(商品)になってしまうような
乾いた感覚になってしまって、そういう内面を表現してるから
ああいう文体になって、みたいな感じだろ?
だから、内容(表現する主体の内面)と表象された文体とを込みで
ハードボイルドという。
「悪童日記」もここに分類してもいいような気もしてきたな
117 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 07:17:38
戯曲サロメのラストなんかもハードボイルドな味わいがあるな
118 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 08:19:23
>>115-116 なるほど、するとよくいうハードボイルド小説の内面描写最少というのは
情緒表現最少のことで、すべての内面表現を削ぐということではないのですね?
119 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 15:29:45
いや、ある程度徹底されてるんじゃないか。
客観的であろうという異様な意思が貫徹されてて
それは、作者や主人公の意識のあり方を反映してるものだからな
120 :
吾輩は名無しである:2008/01/30(水) 15:33:36
しかし、ハメットは文体もハードボイルドだし
内容も、いわゆるハードボイルド的な探偵物語だけど
チャンドラーは文体はわりと普通の小説だよな
あのへんから、
ハードボイルドの意味が文体じゃなくてジャンルを表すようになった。
北方謙三も言ってた。
○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
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○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○。・。○
122 :
吾輩は名無しである:2008/01/31(木) 19:10:10
小鷹信光の「私のハードボイルド」って分厚い本に詳しすぎるほど書かれている
"佐藤優推薦"の大半は該当すると思う。
That's All Folks!
桐野の柔らかな頬読んで面白かったので
ネットで感想検索すると、
犯人がわからないことをすごく不満に思ってる人が多くてびっくりした。
なんか曖昧にごまかして雰囲気でダラダラ書いてる、みたいな。
文学好きだとこういう感想はありえないよなあと思いました。
「あなたに不利な証拠として」もミスオタからだけやたら不評だしな。
非ミスオタからは評判いいけど。
あなたに〜の距離感はいい。最後の話で縮まるのが残念だけど。
127 :
.:2008/08/08(金) 22:08:32
浦賀和宏シリーズ
128 :
吾輩は名無しである:
あげ