1 :
吾輩は名無しである:
6:00 起床
6:01 隣でまだ寝ている女の足の指の間の匂いを嗅ぐ
6:02 早速勃起してきた
6:03 女を濡らそうと愛撫を始めたが
6:04 庄造だった
ズンイチロウ違いではないのか? わたなry
6:05 庄造に朝飯の支度を命じる
8 :
吾輩は名無しである:2006/04/04(火) 18:46:00
6:06 2ちゃんねるで悪口が言われていないかこっそりチェックする
6:07 そんなこんなで朝食の湯豆腐できる。その豆腐がこれまた贅沢な、
6:08 刺青入り
6:09 そこに成田童夢に捨てられた妊娠三十路女の五十嵐美和がやってきて
6:10 「あたい、うんこがしたいんだけど、ここでこのまましていいかい?」と言うので、
6:11 許可した。
6:12 女が「紙がない」と言うので、思わず
6:13
嘗めてしまった。ああ、
6:14 成田童夢もこの戦慄を体験すれば捨てることなどなかっただろうに
6:15 なあ美和さんや
6:16 ひょっとして下痢でしたかな
6:17 そんな人は佐藤春夫のところに行ってしまいなさい
20 :
sage:2006/04/07(金) 12:24:24
6:18 といいながら顔を上げると、目の前で女のしなしなした体が蠢いている。
6:19 盲目の春琴が、春になって欲求不満らしい。
6:20 また早速勃起する
6:21 たとえ馬齢は重ねても、土瓶のひとつくらいは軽やかにと、
6:22 勃起した陰茎に土瓶を引っ掛け
25 :
吾輩は名無しである:2006/05/03(水) 23:51:52
6:23 にやにやしていたら、引っ掛けたまま郷愁にとらわれる
風邪ひいた陰茎が勝手にクシャミをした さあどうする
27 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 00:02:54
6:24 駱駝地のやわらかな布を陰茎にかぶせ、呟く。
「おまえ、具合悪いのか?」
駱駝の布をぐぐるのに手間取った間に陰茎はしなびてしまった。
脱水症状だ「み、水…」
「俺の肌は絹しか受けつけない…み、水をくれ…」陰茎は訴えた。
谷崎はひょっとして駱駝のモモヒキとか穿いていたのか女を口説く時も…
31 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 03:19:46
そうしてモモヒキの手触りを確かめつつ、ひとりごちる
「いやいや駱駝も悪くない、いざ花街」
ところが花街の女共は、近頃流行りのイケメン俳優の座敷に群れ居すわり
いっこうに戻らない。モモヒキの中の痩脛が、寒い。
33 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 19:12:16
仕方なく前庭に出る。雲雀の鳴声が聞こえる。ああ、耐え難きこの疼き。
血が熱くなってゆくのを感じる。呼吸が深く、長くなる。
ぴーヒョロヒョロ〜〜まるで嘲るような高鳴きが、
切なく持病のイボ痔に響く。疼痛の源はつねに下半身だ…自嘲の笑みが浮かぶ。
35 :
吾輩は名無しである:2006/05/05(金) 19:32:31
俺の体もポンコツだ。あちこちがたがきてござる。肛門を抑えながら眺めた空には
ああ、羊雲。
37 :
吾輩は名無しである:2006/05/10(水) 00:28:21
そんなこんなで 6:28
なんと長い一日であろう。まだ半刻と過ぎてはいない。夢と現のまんなかで
まどろみのつくりだす早朝の白昼夢。
誘導されてなるものかともがく。
いまだ判断がつかない、これは夢であろうか、現であろうか。
田山花袋が笑っているのをみて、現であると思った。
「重複ってちょうふくって読むんだね。日本語ってまるでナポレオンだね。」
「下町のナポレオン? いいちこのことかしらん」
38 :
吾輩は名無しである:2006/05/11(木) 23:28:27
6:29 虚空を眺めにやつく。ひとり笑う吾がさまをたれか見ていてくれぬものか。
むろん處女でなければ面白くない。
6:30 手紙を書こうとおもいたつ。さて誰に書こう?
6:31 武田鉄也へ
元気か?
こちらは元気がない
それはまぁいい
今度中洲へ行こうと思う
その時はよろしくばい
そっちは元気だ
せつなき戀をするゆゑに
月かげさむく身にぞ沁む
もののあはれを知るゆゑに
水のひかりぞなげかるる
身をうたかたとおもふとも
うたかたならじわが思ひ
うれひはCし、君ゆゑに
春夫め、いいものを書く。
6:33 2チャンネルみると、文章が影響をうけていく
なんというか、言葉が崩れてゆく
そこが楽しい
46 :
吾輩は名無しである:2006/05/17(水) 23:31:24
上毛野田道(カミケヌノタミチ)
上毛野形名(カミケヌノカタナ・カミノツケノノカタナ)
の事であろうか? 上毛野氏族の怨霊か御魂かの棲みたまいしところで
あると、しかもその場所が上野国(群馬)であると625番は言いたかったので
あろうか? それとも何か、落書きの書いてある場所がトルコの跡地だとでも・・・
謎は謎としてそこに残った。謎が多いほうが人生は楽しい。
それはそうと635番にはすまなかったと思う。まさかマツカタと読み違うとは、
そちらのほうが面白いではないか。
6:34 完全に日記化してきた。部屋とワイシャツと私。
歌でもうたおう。スーパーカリフラジャリスティックエクスピアリドゥシャス
47 :
吾輩は名無しである:2006/05/18(木) 00:00:49
6:35 フォーチュン・クエストを読む。深沢美潮さんは最後の文豪である。
来月に新刊がでるそうだ。待ち遠しい。トラップとパステルが・・・
クレイは相変わらず不運であった。
48 :
吾輩は名無しである:2006/05/18(木) 00:17:45
あ、おれもフォーチュン好き。
49 :
吾輩は名無しである:2006/05/18(木) 01:17:08
6:36
よみものに飽きたので物思いにふける。
…まてよ、松子って誰かに似ているな・・・
誰だっけ?
吉本興業にいる宮川大介のNGテイクみたいなもんだよ。
朝っぱらから深沢ナントカの本なんて読んでないで、
千萬子でも呼びつけたらどうだい?
51 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 22:32:21
6:37
>>21に同志よ、と内的独白をしてみる。
千萬子などよぶことはいるまい。
よいお天気です。なるほどよいお天気です。
芙美子さんに電話でもしてみるか、松子はだれににてるんだと。
きっと「あなたに似てるんですよ」などとお茶を濁されておしまいだ。
やめておこう。そうだ、金井美惠子にあいにいこう。
喫茶店で紅茶でもすすりながらカミケヌについてきいてみよう。
52 :
吾輩は名無しである:2006/05/19(金) 22:54:19
ああ、俺としたことがもう呆けが始まったのか…アルツハイマーが
駱駝のモモヒキからしのび寄る。松子はおふくろに似ているんだ。…と思った
が錯覚だな。
おふくろに似ている女などこの世にいるはずもない。
あああお母さん!あなたのように美しい女は、何処にもいない!居ないのだ…ううう
54 :
吾輩は名無しである:2006/05/23(火) 13:42:05
6:45 泣き疲れて眠ってしまった。随分眠った気がするが、十分と経ってはいないようだ。
時間的平衡感覚が麻痺している。顔を洗うとしよう。立ち上がる、
その刹那「よっこいしょう」の声響く。
仏蘭西語ではなんと云うのだ?まぁいい。「庄造や、桶をもて」 声 しじまにきえる声。
庄造は現れない。きっとあいつはカミケヌの国に行ってしまったのだろう。仕方がない、
自分でゆこう。
6:46 冷水が心地好い。水鏡に映る己が相貌に、忍び寄る秋。夏がそこまで来ている。
足音を忍ばせて、あはははは、うん、出かけの仕度をしよう。
駱駝、斑の駱駝。汗のシミ、ハタシテアセダケデアロウカ?
軽快に脱ぎ捨てる。ラクダを捨てよ町へでよう。あなたへあひに
美恵子さん、ジュンイチロウは今まいります。
その刹那、またしても郷愁にとらわれる。
昔日のかほり 武田かほり ナンシーは今何をしているのでせう?
瞼の上に亡母の指の気配あり。 目を見開いたれば 風もすこし吹き与一。
6:47 最近とみに、こらえ性がない。秒単位で思考が爆ぜる。錯乱と呼ぶには
、 華麗さに欠けるのが、悔しい。眼もなんだか霞むようだ。
、 「庄造や、猫をもて」と読んで吹いた。哀しい。
, だが
, 飯は美味いし、ネーチャンは綺麗だ。当分死ぬことはあるまい。
、 小倉絣の浴衣を着る。夏を待つには心急き、燗することも忙しいのだ。
、 ユカタの下は、褌いっちょがヤマトの男。恋しやラクダ。
、 ええい、美恵子さんを待たせてなるか
, リーガルの上得意様限定御用達ブーツを履く、身長が伸長だザマーミロ三島!
、 ナイキの野球帽を被って、梅雨曇の街へ踏み出す。都会の烏がアホウと鳴く。
6:48 アホウと呼ばれて、ハッと我に返る。なんのことはない
>>45「神消ぬの棲家」だ。
、 魂消るの同類で、たぶん細木数子の隠れ家である。、
、 俗に交われば垢まみれだ、反省する。猿より偉い私が居る。
>>54 金井はこんな朝っぱらから逢瀬を承知したの?
あの女のことだから、いましがた交わしたあんたとの約束も、
まるでゆうべ見た夢のように忘れ去っているでしょうね。
そしてあんたは、さんざん待たされた挙句の果てに
« Oh, foutre ! » と呟くんだよ。
ところで「昔日のかをり」じゃないの?
あとついでに、コンビニでわたしのポテチを買ってきてちょうだい。
6;49 道を歩くと、妙な物に出遭う。髪を振り乱した既知外だ。
、 ウザい…と呟いて、振り向きざま切って捨てる。
>>57の死体が道に転がる。
、 気分は座頭市だ。昂ぶった陰茎を宥めつつ、向かうは六本木ひるず。
6:50 腕が鈍った。花押が乱れる。文士にあるまじき失態だ。
、
>>58の名前欄にシールを貼って、上から「55,56」と書く。
、 文豪も筆の字余り。さあ晩飯は何を食おうか。
60 :
吾輩は名無しである:2006/05/23(火) 23:50:28
6:51 武田かほりではない、竹田かほりである。甲斐よしひろの細君である。
ポテチを買ってくるという件はお断りである。そんな事は花袋にでもせがむがいい。
本人がなんと言おうと、紅梅荘へ逢いに行く所存である。紅梅にのせてほすなり洗猫
ああ美恵子さん、 堅褌一番頑張ります。番いて噤口たれども吾欣幸なり。
男児の本懐褌の裡にあり。褌の表に金光と書きおく。光晴も満足だろう。
そうかそうか、神消ぬであったか。いやはや数子には出会いたくないものだ。
あれは毎日、自分の歳の数たけカズノコを食らうそうだ。塩分過剰な奴である。
花押の練習をしていると唐突にデジャヴュに襲われる。以前にも、コンナコトガ……
不意に頭を擡げた不安に見回せば、かって知ったる我が屋の居間でジャメヴュ、
束の間海に霧深し、ここはどこであろうか。こめかみのあたりでドクリ・ドクリ、
まひとつ心臓が出来たように打つ。頭の中では壊れたレコードのように、古い恋歌の
一節が繰りて流れる「恋しやラクダ 恋しぃ〜や ラクダァ〜♪」
ええい、美恵子さんを待たせてなるか!まるで頭の中が鳴門の渦潮である。
均衡がとれない。渦潮という名の犬を買っている男がいたな。あれは誰だった?
どこやらの学校の先生だ。ヌーヴォーロマンだ!えーい、タマや。
どうも思考が乱れる。脳内フレンチコネクシオンだ。CAMELに火を点ける。
細胞の深いところに毒の煙が染み込み、一息に吐く。なんとも旨い。
晩飯は秋刀魚にしよう。
61 :
吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 00:16:36
既知外の意味がよく飲み込めず、勝手に既視感の誤りであろうと思い
書き殴った後でぐぐる。しまった既知外ピエロのあれであったか
既知外ピエロの登場いまやおそし
一度書いたものは斧で切れないべあ
それにしてもAmiLaLa ◆V0C09R5Pg殿、辻に斬られ草生す屍となりたまいしや?
座頭市許すまじ。彼奴は六本木ヶ丘に遁走した模様。
用心棒もいまや干あがり花散里に高鼾とくれば
天下御免の仇打ちでも、斬った張ったに刀がなけゃ
決断の河は越えても仇持は斬れず。
AmiLaLa ◆V0C09R5Pg殿にはすまないと思うが、
座頭市は追えず、ただ呟くは≪ Oh, foutre ! ≫ なり。
刀がなくとも魚があるさと、右手に握り締めたるは秋刀魚
待っていろ座頭市とばかり振りかざせば気分は雄雄しき用心棒
ペンには剣に勝る力ありと言ったのはバイロンじゃなくてリットン
もちろん調査団ではない、悪しからず。
ペンが剣より強いなら、箸はペンよりもつよき一膳とばかりに
一粒に神様何人だったかなどと考えながら向かった先は六本木
いまこそ出遭いのとき、用心棒とよばわり
ここであったが百年目の台詞も滑らかに、右手の秋刀魚を突きつければ
「まぁ立ち話もなんですから」という運びになって、昭和風情も大安売りの
ちゃぶ台囲んで秋刀魚を焼いた。
座頭一懐に手を差し入れ、抜き出したるは一握の檸檬
「秋刀魚にはレモンがあう」などと、石橋蓮司そこのけに
一尾を二人と分け合ううちに、当初の目的もすっかり忘れて
意気投合、会話に紅梅の蕾膨らみ、それが開いての盛り上がり
そこに忍び寄る鐘のこえ。花は開けば散るもの
「それではごきげんよう」と別れる二人の目には青葉
岡本喜八も画かなかったエンディング
6:51 なんとしたことだ、晩飯は秋刀魚と決めたが、七輪が無い。
、 ある日七輪は姿を消した。隣家にくすぶるニートの娘が
、 盗んだのだ、練炭買う金も無いくせに生意気な。
、 まあいい、夜までには献立も決まるだろう、いまはまだ朝。
、 早朝の陽射し入る坂道を、上りながら考えた
、 嬢にサオ挿せば泣かされる、利に働けば株下がる、じつにこの世は面妖な。
、 マッチ擦るたまゆら、記憶の闇にもほの灯り。
、 浴衣の布地は久留米絣だ、亡父の形見が小倉の袴だ、間違えるな儂。
、 記憶の齟齬は痴呆の一歩、三日で散歩、散歩進んでじき徘徊。
、 ええい、美恵子さんをまたせてなるか!
、 紫煙をくゆらす余裕は数秒、たちまち起こる喘鳴に息も絶え絶え
、 駅への道を急ぎながら、儂はふと気弱になって呟いた「庄造、閨をもて」
64 :
吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 02:23:00
6:52 返事はない、只の屍のようだ。いや、待て。廿歩間を置いて歩いてくるあれは庄造に違いない。
野郎、大風呂敷背負って本を読み読み歩いてござる、二ノ宮気取りとは片腹痛い。
「おい、庄造!こりゃ、庄造!」 本から目を上げた庄造の目には予に対する侮蔑の念が
煌めいていた。「先生、私は平成の夏目漱石になります。ごきげんよう。」そう言い残すと庄造は
人海にまぎれ、しばらくはあの大きな風呂敷がときおり群集の垣根に見え隠れしては
いたが、しだいにそれも消えてしまった。
不覚にも涙が込み上げてくる。ぐぐと唇を噛み締め堪える。四十八手もみな尽きて
じっと手を見る。おや、意外と生命線が長いぞよ。途端に元気になった。
スキップしながら鼻歌うたう、こんな気分だ、ペギー葉山がぴったりだ。
ふーんふふふーん♪ そもそもの始まりは紺の絣かなっとくらぁ
>>60→
>>63 、 (斬られて死んだはずの
>>57がゾンビのごとくのたうって、616264と)
、 (進行の邪魔をする。谷崎「下郎、成仏せい!」再度斬り捨て先を急ぐ)
6:53 坂の途中で息をつぐ。たった今庄造の幻像を見た、いよいよ脳が
、 危険域かも、明日は病院に行こう。仕切りなおしだ。
、 仕切られるのはタマがrun。庄造の後追うか猫。
、 駅が遠い。両側を足早に追い越していく若僧共め、こけて死ね。
、 ええい、ブーツなぞ履いてこなければよかった。後悔が先に立って
、 水先案内、人生なんて〜ああ人生なんて〜生きりゃいいのさ
、 息切れるまで。ハァハァ。切迫呼吸。くそ懸命だ。
、 一生懸命と最初に言うた阿呆を藁う、当たり前だ命がかからなければ生は無い。
、 一所懸命も疑わしい、射精して後は死ねとか、お情けなや神よ。
、 ぜえぜえぜえ。おお、駅舎が見えた、駅の名は
67 :
吾輩は名無しである:2006/05/27(土) 20:55:11
もちろん目白。走り走るうちに電車に乗るまでもなく目的の駅についてしまうとは、
いやはや、人間の想念というのは底の知れぬものがある。
ああ、この町でいわゆるあの四部作が書かれたのだなぁ。あの細い指先から、
インキの滴りから、そう考えると頭の内に桃色の霞がかって酔心地。
靴底が、宙にういているような、なんだかうきうきとした気持ちになる。
路辺に時期はずれの淡黄の女郎花の咲くをみて、逢ってひとくさなくて七草と
念仏のように唱えながら、いつのまにか聞こえ始めたブーツの心地好き響きに
耳を傾け、吹く風に袖を靡かせ飄々と忍ぶ恋しき御許へと
私の心は翔けてゆくのだ。
6:54 そうして道を歩いていると、路上詩人に出会った
路上にて切り売る者は痴人也、詩人にてあらず
路上痴人は大八車を牽いて瑞穂の國をひとまわりしたという
並べられた色紙には極彩の色使いも破廉恥な画に
申し訳程度の文字を添えたもの
どれどれ、と覗き込んだ一枚に書かれていたのは
「私の耳は貝の殻 海の響きを懐かしむ」
絶句。
6:55 今朝は太陽も饒舌。こんなに光を浴びては健康になってしまう。
鳴り物入りで顕現する孔子
幸福を知ると書いてシルコウと読む。アレに観ゆるは厳島
どうやら我が頭蓋のナカガワには蛤が潜んでおるらしい
昼夜を問わず吐く気息に振り回されよって
では頭の中には空気があるのか? はっ、空気頭、嫌んだやんだ
第一「宮川大介のNGテイクみたいなもん」ってのは
どういう比喩だ。
「いただけないって事」と渡邊女史、だからノウ・グッドと
言うんだよ。蛤め、どうせ見せるなら弁天様をみせい
6:56 別れの予感などあるはずもない。突然に来てそして連れ去ってしまうだけ。
さようなら米原さん。あなたに見せてもらった沢山の「見た事のない世界」
ただありがとうと、お礼を言いたかっただけだよ。ほんとうにありがとう。
年寄りだっておセンチになるときもある。
追憶の中に、一輪の貴女の笑顔をおもいながら
軽快なダンスを、ステップを踏みながらどこまでも行ってしまおう
千里といわず万里までも、貴女の笑顔を思い出しながらね。
6:57 目白を歩いていると、パン屋の角から黒猫が飛び出す。
みゃ〜おう、と一声。
人懐こい猫である。予は袖下にいれおいた携帯用ねこじゃらし
をむんずと掴み取ると、黒猫にそれを示す。
双方に緊張が走る、先に動いた方がヤラレル・・・
静的な興奮、煮え滾るカレーのような。
猫の背が撓る、その時、
6:58 突然名を呼ばれた「じゅんちゃん!」女の声だ.
美恵子さんか?! 振り向くと
似ても似つかぬ蛤を潰したような中年女が立っている。その視線はまっすぐ
儂を素通りして電柱のポスターへ。何だこの男は??
痩せた貧相なツラだ眼なんか一文字じゃないか儂の潤む眼を分けてやりたい,
小泉だと?…知らんな。日本男子ならニヤつくな見苦しい! 写真を叱りつけ
辺りを見回す。
6:59 目白か? めじろだとぉお?てやんでい!白黒つけろぃ! 秋刀魚は
目黒に決まっとる。くそ!…ますます遠ざかる秋刀魚……
呟きながら目白通りへ。おおっ、あの後ろ姿は!!
「み、美恵子さんっ!」思わず駆け寄ると
「は? アタクシ雅子ですけど」
儂は屈強な男共に取り巻かれた。学習院正門前
7:00 「おう爺さん、うちのお嬢になにか用かい」
とバンカラ青年団、まったく朝も早くからこのアナクロ達はむさ苦しい。
雅子ちゃんは可愛いが、バンカラぬけては行かれぬゆえに
「いやね、猫を探してるんですよ、うちの猫をね。見かけませんでしたか?」
「さあて、しらねえなぁ」
「そうですか、おぉ〜い、タマや〜」と云いながら雅子ちゃんに流し目をおくる
雅子ちゃんは笑わない。おしいねぇ、笑うともっと可愛いんだが
うらやましおもひ切時猫の恋
「おい爺さん、ここにゃあ猫なんざいねえのよ。わかったらほれ、行っちまいな」
「はいはい、それじゃあ、タマはお不動さんに行ったのかねぇ」
と云って去る。ジジイが老人の振りをしていれば、だれも気付きはしない。
美恵子さんのほかには誰も気付かないさ。
蛤の嘆きに、ファンファンの悲しき旅立ち
冥途の径は暗かろう、提灯さげていかっしゃれ
真澄の夜空の、何と高く遠い事か
74 :
吾輩は名無しである:2006/06/02(金) 11:02:14
母を恋ふる記の詳しいあらすじを教えて!
7:01 道歩き、心其処から離れる
孤独を求めながら、人との繋がりを絶てずにいるこの所在なさ
ぬくもりが欲しい 人肌の百合の花弁 その金色の蜜
夢路に母を恋ふるとも愛し君には出会えざる
蜜は吾が瞼を濡らす 色恋の甘美なる媚薬
そは眠気を誘う そは夢路へと誘う
甘い媚薬の見せる夢 回春の幻
花散里に咲く女郎花の馨りは強く
淡黄の風は内股を擽り はたはたと褌を玩ぶ
ハタセて、いや、はたしてヤスノ、いや明日の
7:02 迷妄の霞は掻き消えた
ふと見ると町角のパン屋の角からうら若き乙女の歩き来る
乙女薄荷色のベベを着て、その腕に色黒き猫を抱く
おや、あの猫は・・・
おもむろに取出したるは件のネコジャラシ
黒猫の灰の目は釘付け 猫まっしぐら
すると乙女
「あの、」
ああ、すいません。こいつとはちょっとした顔でして、いや、お恥ずかしい
貴女の猫でしたか。私はてっきり野良かと、
「ノラです。」
えッ?
「この仔、ノラなんです。名前までご存知なんですね。」
黒髪の乙女は笑う。それだけで私も幸せな気持ちになれる。
それにしてもノラとは、この子、百閧フフアンかしらん
それともイプセンの...私の本なんて若い乙女は読んでくれないのかしらん
なぁ花袋、惑溺でも良いじゃあないかと思う。
もうほとんど枯れたような年寄りが、新緑の少女に懸想するとしても、
微笑んで顔をあげると、乙女のうしろにあった電柱のポスターのなかで、
男が目を真一文字に細めて頷いたようなきがした。
7:03 ノラとその飼主の乙女と公園のベンチにすわっている。
なんとはなしに青春の頃を思い出して、尻の辺りが落ち着かない。
こうしていると自分まで若い書生になったような気がする。
ああ、美恵子さん。貴女を忘れたわけじゃあないんです。
浮気じゃあないんです。
一等好きなのは貴女です。
ああ,美恵子さん。でもタニザキは男ですけぇ・・・
7:04 潤一郎は汗ばむ手を握り締め、何かに耐えるようにうつむいた。
7:05 耐えているのは身をとり囲む襤褸のごとき日常、絶えて久しい燃える情交。
ああ、折角、せっかく、施企画、
学習院門前で「雅子」に出会ったというに…早朝もものかは。
陛下の赤子ジュンイチロウは
皇室典範の改訂を成し遂げて皇孫末代まで賞されたかったのに!……
ハッ、
こ、これは、瞥見したポスターの憑依か?はたまた痴呆の初期には
多重人格症を呈するのか?!…うーむ、珍奇なる脳現象…メモメモ。
茂木健一郎に教えよう、イチロウつながり、ついでにテメエ露出し杉!と注意しよう。
7;06 広大な学習院の長い塀に沿って歩く。緑濃い敷地内には
かつて乃木大将の愛馬もいたはずの馬場や厩舎もあり、奥の教員住宅には川嶋教授も
住んでおられた…長女紀子妃の出産次第で川嶋教授は未来の天皇の祖父となる…
うーむ、ジュンイチロウ退任前に気が揉める…
ハッ、
しっかりしろっビリー・ミリガン、じゃない潤一郎・谷崎。
儂が会いたいのは唯一人、美恵子さんだ!
「美恵子さん…」
すると
7:06 23人の潤一郎がさよならを告げ、残された1人が辺りを見回せば、朝日に包まれた
公園のベンチに鎮座している自分自身と、猫を抱いた乙女を見出す。
美恵子さんはきっとがっかりするだろう。隣りに乙女がいながらに口説かぬような女々しき
男とあっては!
しっかりしろ潤一郎。長靴の踵で左足首に纏わりついた内的省察を踏みつけ、踏みつけ、
踏み千切る。そうだ!
現人神の事は鴎外に任せておけばいい。谷崎は俗世の花から花へ、色から色へととびひらめく
蝶なのだ。そういえば茉莉ちゃんは、美恵子さんと付き合いがあったようだ。ふむ、今度声を
かけてみるか。そうして顔をあげると、
7:07 怪訝そうに此方を伺う乙女の瞳にぶつかる。純真な瞳、紫水晶の。
鎌首を擡げる火龍の如き燃える情交が、お不動さんの深所から這い出す。
予は竃なり。燃え盛る火種を褌の深所にひとつ持つ。降魔の利剣ふりかざし世界を嗤う者打たん。
百合の花弁、薄荷色の上着、桃の皮膜。
いささか気詰まりな空気もものかは、にっこりと微笑む。
すると乙女も安堵の面持ちで笑う。ああ、この笑顔だ。この笑顔の為に、男子は己が死に場を
間違えるのだ。
7:08 「今日はよいお天気ですね」と娘
「ええ、絶好の散歩日和ですな」と、これは私
7:09 そして暫しの沈黙
7:10 予は渇くことをしらぬ杯。大洋のうねりの如くわが言の葉は横溢であった。
だがそれはすでに嘗てなのだろうか、今やこの乙女にかけるべき言葉は
一語一句さへ浮かばず。いやまて、諦めたらばそれにて一巻のおしまい
である。この一齣に相応しからざる結びとなろう。
さあ、声をかけろ、さあ!
7:11 お嬢さん!と声を張る。
いささかうわずってしまった。
86 :
吾輩は名無しである:2006/07/31(月) 22:56:05
87 :
吾輩は名無しである:2006/08/07(月) 19:25:10
火宅の愚が身に染みる
足穂の褌の白さが目に突き刺さるは午前7:12也
ああ、お嬢さん
私はこの辺の地理に不案内でして、
些か不躾なのですが
よろしかったら案内していただけませんか?
88 :
吾輩は名無しである:2006/10/06(金) 16:25:15
もう少しレスを短くしてはくれまいか
7:13
ふと
>>88といわれる者にものを言いたくなる。
ここは谷崎の世界なのだからワンセンテンスが長くなるのは
当たり前のことではないのかと。
7:42
眠っていたようだ。落ちる夢を見た。落ちているんじゃあないか、もう落ちているんじゃあ
ないかと考えていると、目が覚めた。恋からも醒めた。乙女は去り、ノラも行ってしまった。
「ごめんなさい、もうすぐ授業がはじまっちゃうから」
そうして薄荷色の娘は朝日の先へ消えていった。一寸振り返って、手を振って...。
そうして独り腰掛ける公園のベンチ。人は一人一人では、いつも永久に、永久に、恐ろしい孤独である。
だが、吼えようにも月がない。それでもおてんとさんにむかって一声、
みゃお!
それから不貞腐れて眠ってしまった。落っこちる夢をみた。もう落ちただろうとおもっていたら、
落ちていなかった。
夢は短かったが、レスは長引いた。
>>88には済まないと思う。長月は去った。もう秋も終わる。
ノラや、ノラや。秋刀魚は好きかい?
ノラは鰈の方が好きだと言った。そのノラももう居ない。私の傍にはクルツも来ない。
仕方がないので蕎麦屋に行こう。
7:43
蕎麦屋に着いた。よい具合に腹もくちくなっている。だが、肝心の蕎麦屋が開いていない。
7:43
こうなると何が何でも蕎麦が食いたくなる。
それにしても長い一日だ。大体季節はいつなんだ。
追いつけ追い越せユリシーズ。まだ二時間も経ってないぜよ。