【ナベジュン】愛の流刑地13【日経】

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265吾輩は名無しである
>>243
ひとりゆき果てて、至福を味わった後に菊痔ははたと気づく。
さて、左の掌に握られたこの迸りをいったいどうすればよいのか。
もちろん、このままにしておくわけにはいかない。
それでは翌朝看守に見つかって叱責され辱めを受けるだけである。
ではどうすればよいのか。そうだ、トイレに行けばトイレットペーパーがある。
それにくるんで流してしまえば、証拠は何も残らない。幸い、近くに看守の気配はない。
「いまだ・・・」菊痔は中腰のままトイレに消える。
トイレに入った菊痔はしかしそこで考える。この、真実の愛の結晶を、
大小便と同じに流してしまってよいものなのか。
冬蚊はほんとうにそんなことを望んでいるのか。
「どうする・・・」と思わず菊痔は握り締めていた左手を開く。
「白い・・・」冬蚊の肌を思わせる白い流動体の上に、冬蚊の顔を見た。
「飲んだほうが、いいと思う?」冬蚊がかすかに微笑んだような気がしたので、
菊痔はゆっくりと左の掌に口を寄せ、冬蚊のあそこを舐めるかのように思い切り啜りこんだ。


オエップ