932 :
吾輩は名無しである:2008/09/18(木) 22:41:04
たしかに
>>927は突込みどころを相手に提供しているみたいで痛々しい。
933 :
927:2008/09/19(金) 15:37:39
そんなにおかしかったかな?
答を出すには定義する必要があるけど、現実的には定義するのは難しいよね、
ということが言いたかっただけなんだけど。
934 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 09:22:12
やっぱりマンの長編の代表作は「魔の山」なんじゃない。日本でも欧米でも。
もし他にも在ったら、岩波あたりで定番になっていると思うけれど。
代表作を決めるのは無理と思う。
翻訳文化がさかんな日本でも、とにかくドイツ文学は読まれてない。
ドイツ語が必須の教養とされていた戦前から大きく時代は変わり、
翻訳でベストセラーはほとんどがアメリカ文学。
大学でドイツ文学を専攻、研究する学生も激減。
岩波であっても売れないから出版しないのでしょう。
「ファウスト博士」は岩波からずっと文庫ででているけど、
一体どれくらい売れてるのか。
でも売れてないから代表作じゃないとはいえない。
また、欧米とひとくくりにもできないでしょう。
ヨーロッパとアメリカでは事情が大きく異なる。
数年前にマンの没後五十年の式典やシンポジウムがドイツであったが、
本国にしても、事情は簡単ではなさそうだ。
亡命して、結局帰国することのなかったマンの評価は戦後紆余曲折、
近年は名誉回復が目覚しく、教育現場で最も読まれているようだが
実際の作品研究は深まっていないということでした。
マンを「娯楽作品」として読めるか否かが、真剣に議論されていた。
娯楽でなければ、本国でだって読まれないわけだ。
ドイツで今「売れている」のは、なんと「日記」らしい。
それをもとにした「マン家の人々」なるテレビドラマが話題を集めたそう。
作品ではなく、私生活やマンをめぐる人物群に関心があるのです。
日記文庫にならないかな。
937 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 15:04:16
身内親族に文筆業が多いのは斉藤茂吉一族ににている。
938 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 16:42:31
>>935 >>翻訳文化がさかんな日本でも、とにかくドイツ文学は読まれてない。
実質ゲーテにマンにヘッセの三人だけだもんね。
939 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 19:28:04
カフカもいるよ。
940 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 19:50:38
>>939 カフカが作品をドイツ語で書いたのは事実。
でもチェコ系ユダヤ人である彼がそうしたのは歴史的に諸事情があるのだろうけれど、
作品背景となるものは、ドイツ国家・ゲルマン民族のそれとは違い、
厳密にはドイツ文学の範疇ではないと思う。
極論すれば英語で書かれた作品が必ずしもイギリス文学とは限らないのと同じ。
941 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 20:26:34
ハインリヒ・ベル、ギュンター・グラスは?
942 :
吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 21:12:13
ハインリッヒ・ベルはよく知らない。
ギュンター・グラスは生粋のドイツ人だろ。
ひょっとしてアンタ、俺の答えをあらかじめ予想していただろ?
えっ、そうだろ?
>>940 ドイツ語で書かれた作品がドイツ文学だと思う。
現在のドイツ語(新高ドイツ語)が生まれたのもそんなに昔のことではないし、
各地に領邦国家が分立していていたドイツは、もともと民族意識は強くなかった。
民族意識や統一国家志向が強まり、
プロイセン国王の戴冠で、ドイツ帝国として統一されたのは19世紀後半。
ドイツ国家・ゲルマン民族を作品の背景とするものをドイツ文学とするなら、
非常に限定されたものになってしまう。
今は文学が国境を越えてつくられるのは普通のことになってきているから、
「○○文学」というとき、母国語ではなく、
その言語で書かれたものすべてを含むことになっているようだ。
ちなみにカフカは両親ともユダヤ人で、チェコ系ではない。
ただ当時のオーストリア・ハンガリー帝国のプラハに生まれ、
周囲はチェコ人が圧倒的多数。
カフカ家は裕福な商家で、少数のドイツ人支配階層の一員と認められ、
家庭内でもドイツ語が話され、ドイツ語での高等教育を受けた。
ドイツ語がカフカの母語だから、ドイツ語で書いた。
944 :
吾輩は名無しである:2008/09/24(水) 22:12:13
>>943 でもってここはマンすれなんで、博識と思われる(失礼)貴兄にあらためてお伺いしますが。
マンとカフカではどちらが偉大ですか?どちらが後世に残るとお考えですか?
>>944 トーマス・マンもカフカもすでに後世に残っている罠
やたらとどの作家が上かとか馬鹿げた質問しているやつはなんなの?馬鹿なの?死ぬの?
946 :
吾輩は名無しである:2008/09/30(火) 16:34:00
豚切りしてすみませんが
ファウスト博士読んでるんですけども
レーベルキューンと悪魔の対話?中にでてくる
「指2本で顎の下をくすぐる」というのはドイツで何か他の意味も
あるのでしょうか?
横好きで読んでいるだけで、ちゃんと勉強したわけでないものですから
ご存知の方いらっしゃいましたらご教示くださいませ。
947 :
吾輩は名無しである:2008/10/03(金) 22:49:25
トニオとベニスは新潮と岩波どっちの方がいいのかな?
カフカスレだと高橋義孝って評判悪いけど・・・
948 :
吾輩は名無しである:2008/10/05(日) 12:04:26
たいした違いないでしょ。多分。
解説文やカバーの自分の好みで選べば?
「魔の山」だったら自分が読み較べた結果、新潮高橋訳奨めるけれど。
高橋の文章は固く感じた
最後が「た」で終わる短い文章の連続で、いかにも翻訳って感じ
950 :
吾輩は名無しである:2008/10/05(日) 19:04:08
>>947 どっちがいいという定説がないこと自体、結局似たようなもんなんだよ。
たいして厚くない本だし、そこそこ大きな書店だと両方ともあるから、
冒頭と中間でも読みくらべてみたら。ただ結末は興ざめになるからはずしてね。
強いて言えば、実吉訳が少し古風なロマン調で、
高橋訳が現代的にクールな散文調という感じかな。
「最も多く愛する者は、常に敗者であり、常に悩まねばならぬ」(実吉訳)
「最も多く愛する者は敗者である、そして苦しまねばならぬ」(高橋訳)
上に引いた『トニオ』からの訳文に顕著なように、
実吉訳は対句的表現を多用する傾向があるので、
アフォリズムの印象は実吉訳の方が強烈。
一方、高橋訳は、形式や雰囲気よりも、
あくまで文意のリーダビリティを重視しているように思う。
リズムと雰囲気を求めるなら実吉訳、
意味と読み易さを求めるなら高橋訳、
こんな感じだと思う。
952 :
吾輩は名無しである:2008/10/06(月) 20:35:34
>>リズムと雰囲気を求めるなら実吉訳、
意味と読み易さを求めるなら高橋訳、
こんな感じだと思う。
結局、こんなこと平気でいうから選択に迷う人が余計迷うことになるんんだよ。
解答者自身がそのことを全然認識していない。
選択する→そして買う。そのためのアドバイスが何たるか全くわかっていない。
953 :
吾輩は名無しである:2008/10/06(月) 21:42:49
要するに文学的解釈の深さをいくら開陳したところで、購買衝動を促すこととは無関係?
954 :
吾輩は名無しである:2008/10/06(月) 21:44:20
955 :
吾輩は名無しである:2008/10/06(月) 21:58:45
なんか泣けてくる。
何時の世にもスノッブ=衒学の徒はいる。そしてそれを冷やかす冷笑家がいる。
>>何時の世にもスノッブ=衒学の徒はいる。そしてそれを冷やかす冷笑家がいる。
それがマンのテーマの一つでもあるね。
スノビズム=セテムブリーニ
シニズム=ナフタ
スノビズムとシニズムの間で揺れる魂=ハンス
そしてマンは前期はどちらかというとナフタ的で、
後期はどちらかというとセテムブリーニ的になっていった。
いずれにせよマンの魅力は何と言っても、
スノビズムとシニズムを併せ持っていた点にある。
957 :
吾輩は名無しである:2008/10/08(水) 21:31:34
>>951は素直な人なんだよ。みんなからかわないで。
958 :
吾輩は名無しである:2008/10/09(木) 21:18:48
マン自身の朗読による『トニオ・クレーガー』のCDを
チューリヒで買ってきた。声優のような美しい声で
朗読が進むなか、来客を告げるドアベルのような音、
犬の鳴き声、そしてカーチャ夫人とおぼしき女性の声などが
かすかに混入していて一層愉しい。
959 :
吾輩は名無しである:2008/10/10(金) 23:19:38
原著で読みたいからドイツ語の勉強初めて一ヶ月…
難しい
961 :
吾輩は名無しである:2008/11/26(水) 23:58:37
「道化」てどんな内容ですか?読まれた方、感想を教えてください。
マンって一流の中の二流ってイメージは拭えないよね
誰の中のイメージだよw
964 :
吾輩は名無しである:2008/12/11(木) 03:43:15
ああお@xん;l;ドラ・・cんhhd
トーマスマンの扱ってるテーマってあまり
現代日本的意義はないきがする。
あの頃のドイツに特有の問題って感じで
966 :
吾輩は名無しである:2008/12/15(月) 13:19:03
>>966 すごい上達ぶりじゃないすかっ。
長編といっても、短文の羅列なわけで。
968 :
吾輩は名無しである:2008/12/27(土) 17:18:21
「ファウスト博士」を読み始めました。
感想は、「ファウスト博士」に登る、という感じですね。
「ファウスト博士」、今何合目あたりですかな。
970 :
吾輩は名無しである:2009/01/11(日) 13:05:44
光文社から「すげかえられた首」出たね。
971 :
吾輩は名無しである:2009/01/11(日) 13:26:48
>>969 ]]Tまで登りました。
風強く視界も悪く、道は険しく、これからさきどうなりますことやら。
だまされた女/すげかえられた首
マン/岸美光 訳
定価 740円(税込み)光文社古典新訳文庫
人青年に恋した初老の未亡人は、再び男性を愛する喜びに目覚めたのだが……。(「だまされた女」)
インドの伝説の村、頭脳の優れた青年と見事な肉体の若者が美しい腰の娘に出会う。
娘は女になり、目覚めた愛欲が悲喜劇を生む。その混乱の結末は?(「すげかえられた首」)
光文社古典新訳文庫「すげかえられた首」
さっき買ってきました。
974 :
吾輩は名無しである:2009/01/12(月) 00:44:47
俺はヘッセの方が単純だけれども凄烈で芳しいから好きだ。
青春彷徨なんて涙なしには読めない。
975 :
吾輩は名無しである:2009/02/07(土) 10:14:23
魔の山読了したけど、素晴らしい作品だったし。
もっと深く読みたいと思ったから近いうちに勉強してから再読して理解を深める。
976 :
吾輩は名無しである:2009/03/04(水) 15:10:57
魔の山50ページくらい読んだけど退屈で死にそう
これから面白くなんの?
>>976 なるよ。
せめてフリーメーソンのイタリア人とイエズス会士のユダヤ人が
出てくるあたりまで読んでみなよ
魔の山の探究ってとこ誰かまとめてくれ
セテムブリーニ → 宮台真司
ペーペルコルン → 麻原彰晃
オレはこんなイメージを持ってるんだが、どうかな?
自分の中ではショーシャ夫人はケイト・ブランシェット
ベニスに死す読了した
昨日の夜に映画「ベニスに死す」が放送予定だったから、夕方から急いで読んだのに
うちのテレビで見れない放送局の放送だた(´・ω・`) 注:海外在住
最初の方のアッシェンバッハ作品に関する記述が難しすぎて全部理解できなかった
つまり、世俗的なことを軽蔑して高尚な文章で人気を得た文学者だったと納得してみたけど
間違ってる?