泉鏡花part2

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495吾輩は名無しである
>>494
誓之巻は鏡花の自伝的連作小説の一部です。
一之巻〜六之巻と続き、最後が誓之巻となります。
ミリヤアドは鏡花が通った北陸英和学校の英語教師
ミス・ポートルがモデルになっています。本編では
新次が通っていた学校で教師をしていましたが、
とある事件で学校を辞めて東京に行く事になり
新次にも上京を勧めますが喀血に倒れます。
秀は時計屋の娘で新を可愛がってくれましたがやがて
良家へ嫁ぐことになります。富の市は彼女に懸想していた
不気味な盲人です。『黒猫』にも同名の盲人が登場します。
新次はミリヤアド同様秀にも亡母の面影を見ている節がある
のでその辺が誓いの内容と関係あるのではないかと思います。
岩波の鏡花全集第二巻に一之巻〜誓之巻まで収録されている
のでご参照の程を。というか自分も集成で誓之巻だけ読んで
さっぱり理解出来ず、全集で漸く呑み込めたという経緯を
辿ったので共感を覚えてつい長々と書いてしまった。
間違いとかあったらすみません。