例えば、「環境破壊」と口にすると、
>>147みたいな反応が返ってくるのが現代。
好き嫌いは別にして遠藤周作や石牟礼道子、松本清張のようにいわゆる「社会派」のテーマを扱うのが難しくなった。
家族の問題や学校生活、恋愛といった身の回りの出来事から大きく離れない風俗小説ばっかりだなあと思う。
社会派の方が高級で風俗小説より優れている、とは思わんよ。
日本には私小説の伝統があるわけだし。
しかし、日常や風俗を描いて広く共感を得ていこうとすると、
どんどん易しく幼くなっていくのは仕方がないことなのかもしれませぬ。
吉本ばなな(本来幼稚な印象を与えるペンネームだと思う)が、日常生活の中の欠落感みたいなものを描いて、
本物になっていったように、今の若い書き手が本物になってくれれば良いが。
それでもなあ。
「沈黙」や「苦界浄土」のようなごついテーマを持った作品は現れんものか。
若い世代が宗教や公害をテーマにしたら、どんな言葉遣いで書くのか興味がわくが。