1 :
吾輩は名無しである:
やっぱマイナーですかね?
あの完成されつつも未熟さを匂わせる雰囲気ってなかなかないものだと思いますが
2 :
吾輩は名無しである:04/11/23 11:37:40
この人の小説読むと、ほとんど内面の心理描写がなくて、
外面の行動や表情の変化、情景によって隠喩的に人物の内面を語ってますね。
こういう作品は、日本では(というより日本人作家が書くと)
評価されないと思うのですが、私は好きです。
『モデラート・カンタービレ』
>行動や表情の変化、情景によって隠喩的に人物の内面を語ってますね。
それだ。w
核心を突かずに暗喩しまくってる。w
4 :
吾輩は名無しである:04/11/23 21:28:40
>>2-3 持ち味だねぇ
いかにもフランス人らしい カミュもデュラスほど比重は高くないけれど
そういった手法使って情景の描写と人の情感を対応させてたよ。
(特に幸福な死)
デュラス自身は自叙伝ともいえる「愛人」に詳しい
フランス領インドシナ時代のことが作品全体を通してファクターになってるのかな?
というか彼女にとってそれが唯一の創作の原風景のようにも感じられる
5 :
吾輩は名無しである:04/11/25 06:50:25
ヒロシマ・モナムール
映画版の岡田英次かっこよすぎる。
6 :
吾輩は名無しである:04/11/25 08:26:44
かなり有名だと思うが…
何処がマイナーだよ
『ラ・マン』は良い。
『ベッド・タイム・アイズ』と同じくらい切なくて泣けた。
>>6 少なくとも研究対象としてはマイナーだろ
デュラスを対象とした論文はかなり少ないぞ
読書している層は厚いだろうが
9 :
吾輩は名無しである:04/11/25 22:58:58
1=8
こんなに翻訳されててマイナーかよ。
1が無教養なだけ。
>>9 『愛人』が映画化されたころは河出文庫でほとんどの著作を
読むことができたけど、今じゃ7割方絶版ですよ。
私は、あの頃買っておけばよかったのになぁと後悔してます。
映画『ラマン』のイメージ「だけ」で語られてしまうのがこの作家の
不幸なところでしょうね。
>>9 1じゃないよ。翻訳されてる数でメジャー度を計るってのもすごい話だが…
只研究対象としては少数派じゃないの、っていいたかっただけ。
俺は文学部じゃなかったがなぜか仏文博士前期の知合いが結構多くて、
で、デュラスの事を聞いたら彼らの回りでも誰も専門には研究してなかったって話。
ちなみに篠沢教授がいたとこw
追加
>>10 今手元に河出の愛人があったので見て見たら1999年62刷ってなってる。
太平洋の防波堤
モデラート・カンタービレ
愛人
苦悩
青い眼、黒い髪
愛と死、そして生活
エミリー・L
夏の雨
北の愛人
ヤン・アンドレア・シュタイナー
エクリール
閉ざされた扉
が同文庫で刊行されていた。遺作は出てないのかな?
ついこの間普通に書店で買ったから
ふつうに全部まだうってるもんだと思ってたよ…今度みかけたらかっとこ。
13 :
吾輩は名無しである:04/11/26 03:19:51
いい年した女性が、ホモ男性に執着するって
そりゃ、多数の支持を得られるわけが無い
別に彼女の文学的功績を貶めるつもりはないけど
理性ではどうすることもできない物狂いの系譜って
理解できない人が多数を占めるのが現実ってもんだ
14 :
吾輩は名無しである:04/11/30 22:03:44
ラマンは映画と小説とでは印象はちょいと異なる。
映画では、インドシナ支配階級の白人フランス娘と成金黄色人種男との
許されぬ恋という話でしかないと思っていたのだが、
小説のほうだと、主人公のフランス娘の家庭のうらぶれた様子が
よく描かれている上に、日本の占領という地位逆転の現実も述べられていて、
単純な人種を超えた禁じられた恋だけではなく、
普遍的な人間の存在としての哀しみが描かれていて、
非常に奥深さを湛えた話だとわかって驚いています。
前スレ、落ちちゃったんだね