芥川賞を逃した作品で、最高なのは

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378吾輩は名無しである:2008/04/12(土) 15:25:26
太宰の「晩年」
川端は見る目が無かった
379吾輩は名無しである:2008/05/12(月) 17:33:10
三島由紀夫「仮面の告白」
380吾輩は名無しである:2008/05/12(月) 18:57:48
三島が芥川賞を取れなかったのは、
戦中戦後の芥川賞休止時期に彼が売れてしまったからだね。
だから候補にすらなってない。

芥川賞復活の際にどうも三島の名前が出て、
「三島までは既成作家で新人ではない」
という線引きの対象にされてしまったらしい。

このことを芥川賞の選評で公にしたのは坂口安吾。
先日読んだある論文に書いてあったが、
三島旧蔵の「安吾全集」はこの頁の角を折って目印付けてあるそうだ。

ちなみにこの坂口選評があったとき落選したのは田宮虎彦。
彼も「もう人気作家だから」という理由で安吾の反対に遭い、
受賞を逃している。
田宮はのちに「田舎の母親を喜ばせるためにほしかった」とエッセイで書いている。
381吾輩は名無しである:2008/05/12(月) 23:10:11
>>380
ふむふむ、詳しくありがとうございました
そういう事情がなければ、仮面の告白は芥川賞だったでしょうね…


> 三島旧蔵の「安吾全集」はこの頁の角を折って目印付けてあるそうだ。

頁の角を折っていた三島由紀夫がかわいい
382吾輩は名無しである:2008/05/14(水) 18:57:29
> 頁の角を折っていた三島由紀夫がかわいい

俺もそう思った(笑)

その論文によれば、芥川賞復活の際の広告には「今回に限り終戦後〜今までを対象とする」と書かれているんだそうで、
その基準のままほんとに選考がなされたら、戦後派の錚々たるメンツが軒並み対象になって、
大激戦の回になったはずなんだけどね。
それだとあまりに審査が大変だから、どっかの時点で「やっぱり直前半年分くらい」ということにしたんだろうな。

で、図書館の「芥川賞全集」で戦後第1回の芥川賞受賞作を読んでみたんだが、
あんまおもしろくないんだよな。。。
383吾輩は名無しである:2008/06/02(月) 18:48:22
当初から審査員をやっている作家を除くと、受賞者でない審査員は三島あたりからだよね。

ところで「文学賞メッタ斬り」がシリーズ化されているが、だんだんつまんなくなってきていると思う。

大森・豊崎もさすがに疲れた、というか、シリーズ化したことに無理があったような気がする。
384吾輩は名無しである:2008/06/04(水) 00:10:41
>>382
戦後第1回の芥川賞受賞作は何ですか?
385吾輩は名無しである:2008/06/04(水) 18:36:03
由起しげ子と小谷剛。
まずはここでも見てみ。
http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/list1.htm

由起しげ子は女性雑誌なんかにいろんな作品を書いて人気もあったが、
小谷剛はエロっぽい作風もあって作家としての評価は低かった。
選評を読むと小谷を強く推したのは坂口安吾らしいが、
他の選者の評価は低かったみたいで、
芥川賞の失敗例の代表格みたいな言われ方をされることもある。

地域の図書館に行くとたいてい「芥川賞全集」が置いてある。
作品とプロフィール、選評はこれですぐに読めるよ。
386吾輩は名無しである:2008/08/14(木) 11:34:44
直木賞は有名だが直木三十五は誰も読まない。
387吾輩は名無しである:2008/08/15(金) 16:09:39
小林恭二『小説伝』
388吾輩は名無しである:2008/08/18(月) 01:34:22
豊崎あたりを選考委員にするという大胆な発想は文藝春秋にはないネ。
389吾輩は名無しである:2008/08/18(月) 10:27:25
なんで神聖喜劇があげられていない?
390吾輩は名無しである:2008/08/18(月) 13:42:30
新人じゃないだろ大西……

それに量的に枠外だろ……
391吾輩は名無しである:2008/08/18(月) 14:38:05
たしかに…
392吾輩は名無しである:2008/08/18(月) 17:16:01
小野正嗣「マイクロバス」
393武陽隠士 ◆UCfK2Lx59s :2008/09/14(日) 21:33:25
金井美恵子『夢の時間』
394吾輩は名無しである:2008/09/18(木) 23:29:12
大槻ケンヂ「ロッキンホースバレリーナ」
395吾輩は名無しである:2008/09/19(金) 00:19:33
マジレスでスマソ。

芥川賞を逃した作品で、最高なのは
どっかにもあったけど、深沢七郎『楢山節考』で決まり!
396吾輩は名無しである:2008/09/19(金) 00:35:42
アメリカの夜に決まってるじゃん。
397吾輩は名無しである:2008/09/19(金) 01:42:50
風の歌を聴け
398吾輩は名無しである:2008/09/19(金) 03:12:21
島本理生好きだけどなぁ
芥川賞っぽい派手さがないのかな。
俺はあの静かな日常を描ける作家はなかなかいないと思うのだが。
399吾輩は名無しである:2008/09/19(金) 14:54:35
インディヴィジュアルプロジェクション
400吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 00:10:07
>>395
「楢山節考」は第1回の中央公論社新人賞を受賞しているよね。
たしかこの賞は未発表原稿の投稿募集だったと思う。
雑誌発表済みの作品から選んでいた当時の(今もだが)芥川賞とは、
ちょっと出自が違うと考えた方がいいかもね。
401吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 11:37:27
阿部和重の芥川賞受賞は遅きに失したというのには賛成。
でも『I.P.』が「芥川賞を逃した作品」のなかで「最高」だとは思わない。
だからといって『ABC戦争』や『アメリカの夜』がそうだとも言えないし・・・
最高、というにはイマイチ決定打に欠けるのよね。
その点、深沢七郎、村上春樹などは充分候補に値すると思う。深沢のは決定打よね。
でも、少し前までは、芥川賞を受賞しないのに大成した作家はたくさんいたから、
さかのぼればさかのぼるほど、非受賞作でいて傑れた出世作というのは多くなる。
ていうか、ホントは受賞枠から漏れ出てしまっているのに、それでも文壇を席巻するような、
そんな元気な才能がもっと出ないとダメでしょ?
1年に10作品も芥川賞を受賞できるわけじゃないんだから、いい作品がたくさんでれば、受賞枠を漏れる作品もたくさん出るわけで、
そのくらい才能が結集されないと最高作なんてのも出てきそうにないわね。
402吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 11:39:10
在日朝鮮人に支配された業界だから無理だな。
403吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 12:34:09
アメリカでもインディヴィでもニッポニアでも充分とれた。
でも言われている程グラフィナが悪いとは思わないけどね。
404吾輩は名無しである:2008/09/20(土) 13:58:31
誤解しないでね。
『I.P.』その他の作品が芥川賞に値しないなんて言ってないわよ。
充分に値したと思う。
でも、受賞しなかった作品のなかで「最高」作品だとは思わないだけ。
結局、受賞したんだから、まあいいじゃない。
405吾輩は名無しである:2008/10/13(月) 06:40:40
中島敦「光と風と夢」は?
406吾輩は名無しである:2008/10/21(火) 13:16:13
山田詠美 ジェシーの背骨
ノミネートされても文句言う奴いないだろ
407吾輩は名無しである:2008/10/26(日) 01:22:51
松浦理英子「葬儀の日」
なんで受賞できなかったんだろう
408吾輩は名無しである:2009/02/05(木) 02:35:11
桜谷宏「地球の果てまで」
これが落選の中でマイベスト
409吾輩は名無しである:2009/02/05(木) 16:09:17
芥川賞を取らなかった名作たち

佐伯 一麦

ISBN:9784022732583
定価:819円(税込)
発売日:2009年1月13日
新書判並製 264ページ 新書158


太宰治、吉村昭、島田雅彦、干刈あがた……彼らはなぜ芥川賞を取れなかったのか。「私小説を生きる作家」として、良質な文学を世に問い続ける著者が、当時の選評を振り返りつつ、敬愛する名作たちの魅力を語りつくす。芥川賞落選史にみる、もうひとつの文学史。

410最終解脱たぬきX:2009/02/05(木) 16:23:15
10年おそく生まれた島田雅彦。
10年はやく生まれた島田雅彦。
このふたつは同義だ、まで読んだ。
411吾輩は名無しである:2009/02/05(木) 17:26:36
>>409
この本いま読んでる。小説家らしい読み方でおもしろい。
個人的にも興味があって、選評でもめている落選作とか読んでみたいと思うんだが、
同人誌発表作だったりして、なかなか読めないものも多いね。
412吾輩は名無しである:2009/02/05(木) 17:36:36
島田って文学なのか?
413吾輩は名無しである:2009/02/05(木) 19:26:00
最高とは思わないが、佐藤泰志には取らせたかった。
414吾輩は名無しである:2009/02/07(土) 22:29:41
>>405
もちろん、『光と風と夢』は名作
415吾輩は名無しである:2009/03/31(火) 03:29:21
長嶋のサイドカーに犬はその後の受賞作より好きだな
416吾輩は名無しである:2009/03/31(火) 10:55:19
サイドカーにちょこなんと座ってる犬と主人公の女の子とを重ね合わせ
イメージさせる描写はうまいと思ったけど、父親の愛人は、類型を脱し
てないような気がしたっす。スレた女が煙草を吹かしながら文学を読み
耽るシーンから、著者の鼻持ちならないロマンを嗅ぎ取ったのは、おい
らだけっすか?(泣)
417吾輩は名無しである:2009/03/31(火) 12:06:30
よく島田がなぜ取ってないんだと批判されるが
今になると島田にやってなくてよかったとしか思えないだろ
418吾輩は名無しである:2009/04/05(日) 18:27:52
町田康の くっすん大黒 きれぎれで貰ったけども
くっすんでやっておくべきだった。
419吾輩は名無しである:2009/04/09(木) 23:16:50
三島由紀夫の「煙草」
420吾輩は名無しである:2009/04/12(日) 01:49:16
このスレ見てて思ったが文壇は2世がなかなか成功してるな
幸田文
津島祐子
吉本ばななとか
421吾輩は名無しである:2009/04/12(日) 01:51:41
点滅……
422吾輩は名無しである:2009/04/12(日) 03:00:11
>>420
文なんて子供もそのまた子供もエッセイストだしな。
423吾輩は名無しである:2009/07/04(土) 09:39:27
近年では、柴崎友香「その街の今は」だろう。
424吾輩は名無しである:2009/07/06(月) 15:10:49
クチュクチュバーン
425吾輩は名無しである:2009/07/06(月) 18:49:10
>>421

昌也も二世なのか?

いや、中原昌也を何代さかのぼると中原沖也に…
426吾輩は名無しである:2009/07/06(月) 23:28:23
『いのちの初夜』/北條民雄

落選理由は409の方が紹介して下さった、
佐伯一麦氏の作品に載っているみたいですが。
427吾輩は名無しである
>>418
人間の屑でいいっしょ
告白以前の作品ならこれ一作でいい