読了報告スレッド♪3冊目

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398美香 ◆FE5qBZxQnw
わたしもここ2ちゃんねる文学板の質問スレッドで教えてもらったんだけど、
サルトルを読むなら「新潮世界文学47」がいいと思う。収録作品は――、
「嘔吐」「壁」「部屋」「エロストラート」「水いらず」「一指導者の幼年時代」
「蝿」「出口なし」「恭しき娼婦」「汚れた手」「アルトナの幽閉者」(1.4kg!)。
ほぼ主要作品が網羅されている。新刊で買うと4500円+消費税。
でもこの新潮世界文学シリーズはよく古本屋のワゴンに落ちているから。
それもたいがいは読まれていない新品同様の状態のが(w 
わたしもきれいなのを600円で買った。まさか読むとは買った当時思わなかったと告白。

「汚れた手」(サルトル/白井浩司訳/「新潮世界文学47」)
→戯曲。たぶんサルトルの劇作の代表作というのはこれになるんじゃないかな?
映画化もされた。うん、時間がない、でもサルトルの戯曲を1つだけ読みたい、
そのようなかたにはこの「汚れた手」がおすすめ。
だけど、この手の推薦情報って重宝しません? 
この作家は、まあ、これだけ読んで気に入ったら読み進めばよし! みたいな情報。
わたしがサルトル作品にはじめて触れたのは、実は長編小説の「嘔吐」のほう。
10ページでギブアップして、戯曲もダメなのかと次に読んだのが「汚れた手」。
これもつまらなかったらもうサルトルは切ろうと思っていたら、ところがところが。
政治劇。主役はコードネーム「ラスコーリニコフ」(「罪と罰」!)の青年左翼活動家。
妥協的な政治方針をおしすすめる委員長を暗殺しようとするが――。
政治力学というものが、まことうまく劇内で取り扱われている。
極限のドラマ、それは秀逸なエンターテイメントと同義なのである。