>>79 徹底的に改め給え
シェイクスピア『ハムレット』
>>77 まいったよ、そういう言い方は、ヒステリックで
無学な、そうして意味なく昂ぶっている道楽者の
言う口調である。
超常識的な「力」を、利用することのみに。
―――それを利用して、なにか現実的利益をうみ出す
ことのみに、夢中になりはじめていた。
どんな結果になるかも考えずに・・・。
小松左京『明日泥棒』
84 :
上 ◆m0yPyqc5MQ :04/06/21 23:12
ぼく、ルドルフと
兄貴分、イッパイアッテナの
とびきりゆかいな、のらねこ生活。
ぼくたちの、知恵と勇気と友情の物語。
――「ルドルフとイッパイアッテナ」 斉藤 洋
後年、大いに名をなしたネコは
明治四十一年九月十四日早稲田南町で死んだ
死に場所は物置のかまどの上であった
最後まで名前はなかった
"Don't leave me now," he went on.
'The Beast in the Jungle'
Henry James
87 :
吾輩は名無しである :04/06/22 06:25
>>86 "It's beginning to get dark already."
-Tristan - Thomas Mann
「おめえさんはよくべらべらしゃべるね」
つげ義春「ほんやら洞のべんさん」
「フフフフフ 想像外の生きものがいるのかもしれんぞ」
手塚治虫 「鉄の旋律」
これらの言葉の調子は奇妙であったが
あまりそのことを考える暇はなかった。
ヘンリー・ジェイムズ『パタゴニア号』
>>86 'Yes,' I told him. 'She's dead.' He waited for me
to go on.
Ian McEwan "Butterflies"
I say to you today, my friends...,so even though
we face the difficulties of today and tommorrow,
I still have a dream.
MLK " I have a dream"
93 :
吾輩は名無しである:04/06/23 06:30
>>92 用件はそれだけかね。どこの方か知らんが、
それだけの事を言いにわざわざ訪ねて来るとは、
よほど暇なひとだね。
武田泰淳『流人島にて』
>>93 あなたのやることが、いつでも同時に、だれにでも当てはまるように、またそのような基準に従って行為せよ!
――by Immanuel Kant
>>90 単に生きることではなく、尊敬に値する生き方が必修である。
――by Immanuel Kant
「わーたーしーでーはーなーい! 誤解ししないでくで。→隅のおっさん。わた」
「標題・わははははははは」
「わはははははははははははははははははははははは。ごちん酒」
筒井康隆『敵』
98 :
吾輩は名無しである:04/06/23 11:39
もう飽きた。
『2ちゃんねる』名無し
99 :
もぐら ◆oIb/QYaqLM :04/06/23 12:21
>>95 追憶にふけることを覚えてからは、もう
退屈することもなくなってしまった。
カミュ『異邦人』
さよならあ と手を振り
すぐそこの塀の角を曲がって
彼は見えなくなったが
もう 二度と帰ってくることはあるまい
村野四郎「堀のむこう」
巧言、少ないかな仁。
――by 孔子
誰か、誰かある。エロ小説の文章をageる勇者はおらぬのか。
『2ちゃんねる』名無し
104 :
吾輩は名無しである:04/06/25 10:44
>101
たいていの場合、人生というのは、ひとつの地点から出し抜けに別の地点
へ移行することの連続ではないだろうか。ある方向に進んでいたと思ったら
、途中でぐいと進路が変わり、立ち往生し、流され、またはじめからやり
直す。結局なにひとつわかりはしない。いかなる場合にも、必然的に、
はじめにめざした所とはまったく違った場所にわれわれは行き着いてしま
うのだ。
「鍵のかかった部屋」ポール・オースター
105 :
吾輩は名無しである:04/06/25 11:04
≫99
ときにはこうした思いのあまりの強さに、彼の人生はもはや現在の
なかに存在してうるように思えなくなってしまうのである。
ポール・オースター「孤独の発明」
>>105 こ(そ)れだ、こ(そ)れだ。我々は偽りの場にいる。
人間としての本来の弱さゆえ、我々は檻を夢想し、
自分をその中に閉じ込める。
したがって我々は同時に二つの檻の中にいるのであり、
そこから抜け出すのも二重に難しい。
ポール・オースター『幽霊たち』
107 :
吾輩は名無しである:04/06/25 12:36
彼の野望は自分の夢をこの世界の中に組み入れることである。
もしその夢が人々のお気に召さぬというなら、1人でそれを夢見るまでだ。
「アウグスト・エッシェンブルク」スティーブン・ミルハウザー
108 :
吾輩は名無しである:04/06/25 12:37
>106
生きてたみたいに死にたいのよ ―――
酔っ払って 陽気に騒いでね!
L.ヒューズ『ウェルフェア島で死んでゆくキャバレー娘』
僕は唐突な死、死者の表情、あと時には哀しみのそれ、
ある時には微笑み、それらに急速慣れてきていた
大江健三郎『飼育』
<創作者>のイマジネイションなくしては、何ものも生存し
得ないということです――生きた形であれ、死んだ形であれ、
あるいは以前生きていて今は死んでいる形であれ
バイアット『抱擁』
112 :
吾輩は名無しである:04/07/10 03:53
「ああ、すごい、すごい。明日、新聞社にその言葉を送りますよ」
ゾラ『獲物の分け前』
113 :
吾輩は名無しである:04/07/10 08:11
「で、結局得をするのは誰なんだね?」
カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』
114 :
吾輩は名無しである:04/07/10 19:32
「よくまあ君はくだらないことを気にする人ね。心配無用よ。
これを御覧なさい」
久生十蘭『ノンシャラン道中記』
老婆たちはこの稼いだ金を爺さまたちにもやらねば自らうまいものを食うでもなく、
多くはそっと着物や腰巻の類にかえて、嫁に行っている娘や娘の子たちに与えたのである。
宮本常一『家郷の訓』
疑いもなくサイムは蒸発するだろうと、ウィンストンはまたもやそう思った。
オーウェル『1984』
117 :
吾輩は名無しである:04/07/26 22:26
ここで、アンが口を出した
オースティン『説きふせられて』
今年もいやな年になりそう…
金井美恵子『目白雑録』
小林は裸のまま紙幣を仕舞い込んだ自分の隠袋を、わざとらしく叩いた。
「君から僕に是を伝えた余裕は、再び是を君に返せとは云わないよ。
僕よりもつと余裕の足りない方へ順送りに送れと命令するんだよ。
余裕は水のようなものさ。高い方から低い方へは流れるが、下から上へは
逆行しないよ」
漱石『明暗』
食後、彼は列席者の質問をさけ、一人になるために、すぐさま寝室にひきとり、
次の日の明け方まで邪魔されることなく物思いにふけるために横になった。
バルザック『ランジェ公爵夫人』
121 :
吾輩は名無しである:04/07/27 02:59
こうして私はしばしば朝までコンプレー時代を思い描いてすごすのだった。
プルースト『失われた時を求めて』
それにしても、何時どうやってここまでたどり着いたのだろう。
自分で自分をペテンにかけているようだ。三時十八分。
いまここは湾をへだてたT港と向い合った市営の海水浴場。
ヤドカリが音をたてて這いまわっている、無人の砂浜。
竹竿にまきついてふるえている、湿った緑の三角旗。
いくら帰りがずっと下り坂でも、まさか自然にころがって来たり出来るわけはない。
当然それなりの狙いがあったはずである。
安部公房『箱男』
123 :
吾輩は名無しである:04/07/27 09:57
罪の反語は、
太宰治『人間失格』
124 :
吾輩は名無しである:04/07/27 10:02
>>109 「北校全共闘に入るつもりか?」
村上龍『69 sixty nine』
125 :
吾輩は名無しである:04/07/27 10:37
>123
いかにして誠の道にかなひなむ 千歳のうちにひと日なりとも
良寛
「あなたの仰ることはさっぱり和歌山県ですわ」町田康『夫婦茶碗』
「だけどわれわれはすぐ、社会的常識や文学的常識でもってこの不確定箇所を埋めてしまいます」筒井康隆『文学部唯野教授』
「そういうものだ」カート・ヴォネガット・ジュニア『屠殺場5号』
誰がしゃべろうとそんなことはかまやしない、誰かが言った、誰がしゃべろうとかまやしないと。
――ベケット『短編集』「短編と反古草紙」-「反古草紙」3(白水社) p.103
128 :
吾輩は名無しである:05/02/07 02:55:41
権威を引用して論じる者は、才能をもちいるのではなく、ただ記憶をもちいるにすぎない。
『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』
129 :
SXY ◆uyLlZvjSXY :
「その言葉を捨てよ、その言葉を捨てよ、そうすればお前はまたその言葉を拾い上げられる」
(パウル・ツェラン『誰でもないものの薔薇』より)