支払の条件悪いから売れない書き手が集まらないだけ。
それを文化的と言うか、クズというか。
綿矢が逃げたらどうするんだ?
まあ佐高とか大塚ひかりとか地雷だらけのちくまに比べれば...
213 :
吾輩は名無しである:2007/09/21(金) 00:55:34
『黒いユーモア選集』面白かったけれど、翻訳がもっと良いとよかった。
216 :
吾輩は名無しである:2007/12/04(火) 12:08:56
貧乳腰パン葉子詐欺食い逃げ偽善者
218 :
吾輩は名無しである:2008/04/29(火) 04:56:10
高橋和巳全集復刊おねがいします
219 :
吾輩は名無しである:2008/05/15(木) 05:33:58
村上春樹とオフコースは、まだ高校生だった頃、
暇に飽かせてよく読んだり聴いたりしていたが、
その頃は彼らが27年後まで活躍しているとは想像もしなかった。
と言うより、27年も後のことなど想像しようともしなかった。
平凡なサラリーマンの核家族に育った17歳が想像できたのは
せいぜい十数年後の自分までだ。
それは今もそうだ。何しろ、あと27年後には確実に70代になる。
想像もしたくない。
その頃この国がどうなってるかも。
27年前、実家の自室の窓からは、
いつも人気が無かった広大な芝のグラウンドに沈む夕陽が見えた。
そんな情緒的な光景を眺めながら、村上春樹を読み、オフコースを聴いて、
年がら年中、メロウな気分に浸っていたものだ。
それが17歳。
メロウ、というのがつまり、俺にとっての村上春樹とオフコースだ。
瑪瑙じゃなくてメロウ。
そうやって喚起されたメロウな気分は、だいたいは、
当時片思いしていた同級生の女の子の幻影に行き着き、
さらに深まるのが常であった.
220 :
吾輩は名無しである:2008/05/15(木) 05:34:26
まあ、そんなメロウな気分だったわけだ。
ただ、17歳の俺は、メロウは否定していなかった。
あまっさえ、ひょっとするとメロウは俺にとって大事なもので、
上手く行けば将来それでメシが食えるのではないだろうか、
とすら考えていた。
しかし、同時にこう考えていた。
いつまでもメロウでいたところで、それでメシはナントカ食えても
マンションを確実に買えるほど世の中は甘くはないだろう、と。
17歳の俺は、確実な手段でそこそこ裕福になりたかったのだ。
都内にマンションを買って地下の駐車場にはBMW。
それが俺の夢見る「そこそこ裕福」だった。
その実現のためには、自由業で稼ぐのではなく、
給料が高い上場企業に勤めるのが「確実な手段」であった。
あれから27年が経ち、俺は確実な手段でそこそこ裕福になった。
「そこそこ」どころか「かなり裕福」になった。
今でも俺は、ごく稀にだが、メロウな気分になりたくなると、
愛車のポルシェの車内で小田和正を聴いたりする。
或いは、自宅の庭のデッキチェアでビールを呑みながら、
村上春樹の訳したフィッツジェラルドを読んだりもする。
でも、もう、あんまりメロウな気分にはならない。
それは、俺がトシを喰ったせいなのか、
村上春樹がオウム事件に世俗的に感化されてメロウじゃなくなったのか、
小田和正がバブルなカンチに魂を売り渡してメロウじゃなくなったのか、
俺には分からない。
221 :
吾輩は名無しである:2008/05/15(木) 05:46:12
ちゃんちゃん
223 :
吾輩は名無しである:2008/05/21(水) 05:14:26
小田和正は当時まだ30代前半だった。
女みたいに高い声で絞り出すように歌いあげるメロウな詞と
対照的に武骨で真面目そうな風貌のギャップが印象的だった。
垢抜けない田舎校の文学少女たちには、それが子宮に訴える魅力になったのか、
俺が片想いしていた同級生の彼女もいわばメロメロであった。
224 :
吾輩は名無しである:2008/07/01(火) 15:21:09
心が
心が沈むことも今ではあまりなくなったが、
そんな感傷の中で、ふと、君のことを思い出したりする。
もう二十年も会っていないのにね。
君のことばかり考えていた日々を振り返り、その頃の自分が、先々、何をしたいと望んでいたかを自問する。
大したことじゃないんだろうけどね。
226 :
吾輩は名無しである:2008/07/16(水) 03:17:06
変わり者の少女であることに意味を見出そうとしていたね。たぶん。
あの頃の貴方は。
ま、それも可愛かったんだけど。
オレはカネが欲しかった。
退屈な「この街」を後ろ足で砂をかけるように脱け出して、大都会東京へ。
そのためのカネが欲しかった。
今でも覚えている。
模擬テストを受けに行った御茶ノ水の朝だった。
洒落たマンションの前でまだ二十代に見える男が
黄色のカリーナGTを洗車していた。
それだけだけどね。
でも、オレは、それが大事だと思ったんだ。
考えがなくて浅墓だと貴方は笑ったかもしれない。
でも。そんな貴方をオレは好きだった。
当時はね。
227 :
吾輩は名無しである:2008/07/16(水) 10:28:49
何か書きたいならこんな所に書いてないで出版社に送りな
なぜ、あんなにも君を抱きたかったのだろう。
229 :
さ:2008/09/16(火) 22:11:52
い
俺は怪我もなく誰をも傷つけず、この白昼夢のような無謀な熱狂の十年間を生き伸びた。
そこにどれほどの意味があるのか、十八歳の俺には理解できなかったに違いない。
231 :
吾輩は名無しである:2008/09/26(金) 03:03:58
後藤明生
232 :
吾輩は名無しである:2008/09/26(金) 07:14:36
関係者多し
不惑
235 :
吾輩は名無しである:2008/11/10(月) 05:22:25
44歳はアラフォーだろうか。
寧ろ、オバフォーと言うべきではないか。
236 :
吾輩は名無しである:2008/11/10(月) 07:30:06
綿矢の蹴りたい背中みて思ったけど、綿矢は自分の心境を書くのうまいわ。あの当時19歳だろ。まぁ、多分綿矢は、究極の自己中な人間だと思うけどね。
そうか、君に出会ってからもう三十年経ったんだな。髪も白くなるわけだ。
241 :
吾輩は名無しである:2009/03/12(木) 22:56:04
さて、『アヴィニョン五重奏』を訳してもらおうか
学生の頃は、年中、深夜にクルマを走らせて海を見に行ったものだが、今はもう、思いついて出発はしても、途中で面倒になり引き返す。
mms://mpf.gekimedia.net/musicst/mdb_dst/trial1/6t/r6ulpt_u3y13_wmt032k-sst.wma
その長い海岸線は晴れていても砂埃で地平線が霞み地の果ては見えない。
しかし水平線は、晴れてさえいれば輪郭は明確だ。
そんな砂浜で、かつて、停めたクルマの中で友人とともに4日間、
暮らしたことがあった。別にホモではない。
学校が休みに入ってヒマではあった。
バイトはしていたと思うが、その時は休んだかもしれない。
大したことじゃない。
当時の俺に大事だったのは、たぶん、24時間その砂浜に居ることだった。
246 :
吾輩は名無しである:2009/04/23(木) 15:56:24
あげ
登校の道すがら、並んで歩いていた娘が切り出した。
「アナタのことをね・・・」
「うん、オレのことを?」
高校三年生のたぶん初秋の頃のことだ。
その娘とは別に付き合っていたわけでも友達だったわけでもなかったが、
三年でのクラスが一緒で、出身中学も同じの「顔見知り」だった。
でも、ほとんど話したこともなかった。
その朝、ほぼ初めてのことだが、登校の道すがら出会って挨拶し、
たまたま何か共通の話題があって雑談を始めた。それだけ。
彼女は続けて言った。
「え・・・と、やっぱりアナタは傷つきそうだから、やめとこうかな」
俺はそれで驚いてしまった。単純に驚いた。
他人から「傷つきそう」と言われたのが、それまで妙に長かった十七年あまりの
人生の中で初めての出来事だったからだ。
仕方なく俺は言った。
「いいよ。傷つかないから」
「そお?」
「大丈夫だよ、言ってみて」
それで彼女はちょっと顔を赤らめたと思う。そういう娘だった。
別に、それがいいとは全然思わなかったけれど。
で、彼女は言った。
「アナタが停学になったりしたのは、友達に引きずられているんじゃないか、
という人がいたの」
「ふうん。それは、オレのことを前から知ってる人で?」
「う・・・ん」
彼女は慎重に言葉を選んだ。
「アナタのことをよく知っている人だと思うけど」
「違うよ。それに、傷つくのを畏れているのはその人だと思うよ」
そんなことを言うつもりはなかったのだが。
彼女の応答は速かった。
「ごめんなさい」
「謝ることないよ、悪いのはオレだし」
話は続かなかった。
その後、彼女が俺に話しかけることは二度となかった。
どうでもいいけど文庫本は河出のが一番好みだ
紙質や文字の大きさ、薄さがいい感じ
やし酒飲みを文庫化してくれ
254 :
吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 06:03:00
綿矢特需も過去になりけり
255 :
吾輩は名無しである:2010/02/24(水) 04:28:59
256 :
吾輩は名無しである:2010/03/12(金) 18:10:46
東京都の児童ポルノ関連の条令がはじまったら、
サドとか引っかかるかもしれんね。
どうするつもりだろ。
とりあえず18禁は確定だろうけど、発禁にはならんのかな?
アニヲタは児童ポルノとそうでないものの区別もつかないのか
259 :
吾輩は名無しである:2010/04/01(木) 02:57:31
70年代の暮れのある中学校の教室でのことだ。
グループ学習の時間だったと思うが、俺は近くに座っていた彼女から、
確か理科の実験問題について教わっていたのだと思う。
当時、俺と彼女は、互いに好意を抱いているのではないかと
クラスの噂になっていた。
当時の俺は、明らかに彼女を大好きだった。
とにかく一緒にいたい、という感情だったように思う。
子供だったのでその感情をどのように扱っていいのか、よくわからなかった。
それで、毎日のように休み時間に彼女をからかったりしていたのだと思う。
一方の彼女も気が強くて、からかわれると反撃し、
時には俺が何もしていないのにちょっかいを出してきたりもした。
互いにそんな自意識過剰な真似してれば噂になるのも当たり前なのだが。
260 :
吾輩は名無しである:
その年の暮れ、なぜか彼女から理科の実験について教わった時間は、
いつも口喧嘩のようなコミュニケーションしかしてこなかった我々にとって
初めて、クラスの中ではあるが、差し向いに親密な距離になった時間だった。
教室の小さな机を囲んで俺の右手に彼女がいて、俺だけに向かって
その実験問題の説明をしていた。
やや俯きがちに頬をほんのりと赤らめながら。
しかし、俺が最もよく記憶しているのは、彼女が言葉を紡ぎだす唇の動きだ。
俺の眼前のほんの数十センチ先にそれはあった。
それはなんとも幸福な声音とともに細やかに動いた。
覚えているのはそれだけだ。ときどき、思い出す。
彼女はどうだろうか。
知りたいような、いまさら知りたくもないような。
だから、同窓会には行けないままだ。