【特性のない男】ローベルト・ムージルを語れ!

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634吾輩は名無しである:2010/01/17(日) 01:24:42
ぷふい
635吾輩は名無しである:2010/01/17(日) 02:02:52
特性のない男」は当時、世界の先端地域であるハンガリー−オーストリアで成立した
市民社会の崩壊を教養人であるウルリヒを通してシニカルに書いたものだし、
「死霊」は第3インター期のマルクス主義による革命思想の挫折を
最終観念の立場から批判するようなものだから、ちょっと違う。

ムシルの懐疑的態度がおそらくはルカーチやマンハイムに代表される
知識人による計画社会に対して及んでいたのに対して
埴谷の批判は単なる内ゲバ批判であり、彼の信仰対象である
最終観念(絶対理性とでもいおうか)にまで及んでいない。
だから、ソヴィエトやカンボジアの虐殺に対しても
為政者の人格批判ぐらいが関の山なのである。
岩波版ドストやカントの翻訳文や新青年調の秘祭的文体に誤魔化されているだけで
内実は批判的マルクス主義者によるアジ文に過ぎない。
636吾輩は名無しである:2010/01/17(日) 09:20:12
>>635が本当だったら、後者は今さら読む必要すらなく思えるな…
637吾輩は名無しである:2010/01/17(日) 23:16:41
そうかな?
あっは…
638ザ・スミス:2010/01/18(月) 21:50:59
埴谷を読む価値のない作家だとは思わないよ。
日本ではかなりユニークな存在だとは思うし、
やろうとした企図や姿勢は注目に値するともいえるよ。
でもそれと「死霊」の作品の質とは別物なんだな。

それから、『特性のない男』に多少なりとも似た存在として
『死霊』の名前を挙げるのも、実は理解はできる。
それでも両者を同じ位置に並べることはできない。
というか、並べるのは『死霊』がかわいそうだ。
『死霊』を読んだ人が『特性のない男』に向かうのはいいが、
その逆の流れだとおそらくがっかりするだろう。

「虚体」や「自同律の不快」という作品内のキーワードが、
「あっは」「ぷふい」「ちょっ」といった感嘆詞ほどには
充分に機能していないことや、武田泰淳『富士』のような
緊密なプロットを持たないことにはさておいても、
行間から滲んでくるものが弱いんだよね。
639吾輩は名無しである:2010/01/18(月) 22:15:49
こいつの文章には頭の悪さが滲み出てる
パチモンレスによくある傾向
640吾輩は名無しである:2010/01/18(月) 22:19:05
『死霊』は作者曰く、宇宙人に書いた小説、です殻ねぇ〜(笑) スミスの低脳では荒れは読み溶けないのでは〜(笑)
641ザ・スミス:2010/01/18(月) 22:41:38
まあ俺の個人的意見にそうムキになるなよ、やっこさん。
642吾輩は名無しである:2010/01/19(火) 00:41:07
『富士』のプロットこそ破綻してるだろが。
武田の長編はすべてそんな感じ。
643吾輩は名無しである:2010/01/23(土) 00:14:22
『死霊』は社会革命だけでなく存在の革命を目指すユートピア小説であり、
現存宇宙を当然全否定している。『特性のない男』もユートピアを探し求めて
いるが、今ある人間も含めた存在形式までは否定していない。
644吾輩は名無しである:2010/01/27(水) 01:20:43
『死霊』の翻訳はまだないが、出てもすぐには理解されないだろう。
しかし時がたてば真価がはっきりしてくるだろう。
645吾輩は名無しである:2010/02/02(火) 00:19:10
『特性のない男』に話を戻すと、ここで描かれている問題は21世紀の今も
有効だと思うが、どうだろう?
646吾輩は名無しである:2010/02/05(金) 14:26:09
ウルリヒ、それは俺のことだ
647吾輩は名無しである:2010/02/05(金) 23:16:37
>>641
「やっこさん」は当人に向かって使う言葉じゃないぜ。
648吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 01:07:34
ひややっこ、好きだけど何か?
649吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 02:51:07
>>645
その通り!
ただし、ウルリヒが指摘するような問題意識を現代人が保有するのは
知識人層でもかなり困難になっている。
デビッド・リースマンが指摘しているように
高度大衆社会では各人は操り人形になってしまっているからね。
こういった問題意識を持っていた日本人作家として、梅崎春生がいる。
上の人が言っているように確かに本作はユートピア小説の一種なんだが、
大衆社会批判の書でもあるわけだ。
そういう意味では埴谷ではなく梅崎の大衆社会批判にも近いわけ。
650吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 02:53:56
>>649
その批判が色濃く表れた、梅崎の作品とはたとえば?
スレ違いだけど。
651吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 03:20:06
俺、ウルリヒだけど、呼んだ?
652吾輩は名無しである:2010/02/10(水) 22:47:54
>>650
短篇では「蜆」や「ボロ家の春秋」で
長篇では「日時計」かな。
653吾輩は名無しである:2010/02/12(金) 18:03:02
ウルリヒは第一次大戦に従軍するが、さて現代日本のウルリヒはいかに生きるべきか。
654吾輩は名無しである:2010/02/12(金) 18:04:41
梅崎は「幻花」じゃないのか?
655吾輩は名無しである:2010/02/14(日) 21:07:51
砂時計のほかに日時計もあったんか
656吾輩は名無しである:2010/02/19(金) 12:21:44
桜島
657吾輩は名無しである:2010/02/20(土) 12:34:25
ムージルはとても気難しい性格で、ベストセラー本を軽蔑していたらしいな。
658吾輩は名無しである:2010/02/20(土) 14:35:40
ムージル関連で日本の作家の名前を出すとしたら古井だろうに
659吾輩は名無しである:2010/02/20(土) 19:27:07
それは当たり前すぎて、あえて出す必要も感じなかったんじゃなかろうか
660吾輩は名無しである:2010/02/21(日) 01:15:01
名前を出すなら>>649のように話題をふれよ
661吾輩は名無しである:2010/02/21(日) 02:13:02
古井にはムージルの文明批評的観点が全く抜けている。だから『特性のない男』
関連では話題に上らない。『愛の完成』など短編だけでしょ。
662吾輩は名無しである:2010/02/21(日) 16:12:10
それはいえる。
663吾輩は名無しである:2010/02/27(土) 20:21:14
最近ムージル読んでいるやついるか?
664lane ◆Oz/piFw.Ok :2010/03/05(金) 01:04:30
>>663
読もうかと思ったんですけど、全巻集めるの結構大変ですね
読むのも時間かかりそうだから図書館で借りると面倒くさい
(キルケゴールなんて3回も延長するはめになりましたよ)
665吾輩は名無しである:2010/03/06(土) 20:36:40
早く読んでね。
666吾輩は名無しである:2010/03/07(日) 13:30:42
>>664
全巻揃えを一気に買えばいいじゃん。
新潮版ならだいたい16000円。
667lane ◆Oz/piFw.Ok :2010/03/07(日) 18:46:05
>>666
本にそんな金をかけるのは大学の馬鹿文学科かコレクターだけで結構だよ
6冊読んでもなお未完で、しかも面白いかどうかもわからないものにそんな大金払う気は起きない
普通の人は読めればいいんだから
668吾輩は名無しである:2010/03/07(日) 20:06:15
1冊あたり2千数百円な訳だが…
669吾輩は名無しである:2010/03/07(日) 20:09:17
読まずに、面白いかどうか分かる本なんて存在しないだろうに
670lane ◆Oz/piFw.Ok :2010/03/07(日) 21:40:20
>>668
一冊3千円近くて全6巻なら、本としては高い部類だからね
名作なら文庫版だって出版されるはず
結局、東欧文学(に入るのかな?)なんかを専攻している限られた人しか読まない、マニア物というかニッチな立ち位置なんじゃないかな
671吾輩は名無しである:2010/03/08(月) 21:47:22
河出のグリーン版世界文学全集のムシルの巻なら割合安価で手に入る。おれは500円くらいで買った。
加藤・柳川・北野訳だが『特性のない男』79章までと川村二郎訳『三人の女』を収録してる。
これで全体の四分の一、ということだがこの後は展開構成の差分のある異稿がほとんどを占めるからちょっと覗いてみたいだけならこれで十分
672吾輩は名無しである:2010/03/12(金) 18:04:26
本に金かけずして何に金かけるんだ?
673吾輩は名無しである:2010/03/12(金) 19:53:08
別の本に
674吾輩は名無しである:2010/03/27(土) 00:39:14
今年のGWあたりに『特性のない男』を読もうと考えています。
その前にアレは読んどけ、とかいうのありますか?
岩波文庫のムージル2冊は手元にスタンバっています。
675吾輩は名無しである:2010/03/27(土) 12:54:32
1,2週間ですらすら読了できる小説ではないよ。
いまから読み始めてGWに読み終えるってところかな。
676674:2010/03/27(土) 17:29:12
>>675
GWあたりに読み始めを持ってこようかと考えています。
あと一ヶ月あるわけです。
677吾輩は名無しである:2010/03/31(水) 23:41:37
>>674
時間がたっても>>675みたいなピンボケなレスしか無いんだから、ゴチャゴチャ考えずにとりあえず読んで見たら?
678吾輩は名無しである:2010/04/03(土) 07:42:31
河出の訳、いいね。>>671の全集本を借りてきて読んでる。
自分は新潮社版を持っていて、松籟社版も図書館で借りて一読はしていたんだが、
河出版は未読だった。読み比べると、どうもこちらの方がよく思える。ま、自分好みなんだね。
で続きが読みたいと思うのに、河出四巻本が県内の図書館にない/(^o^)\ナンテコッタイ
こうなると何とかして手に入れたいと思い始めちゃうんだよね〜
679吾輩は名無しである:2010/04/09(金) 15:29:13
河出4巻本は訳はどうかと思うが、装丁は素晴らしくかっこいい。
古本屋にも滅多にない。
680吾輩は名無しである:2010/04/09(金) 15:54:28
愛の完成をたった今200円で手に入れてきました
681吾輩は名無しである:2010/07/03(土) 18:20:18
浮上させときますね
682lane ◆Oz/piFw.Ok :2010/07/06(火) 17:54:33
新潮文庫から出て欲しいなあ
でも今出るとしたら巨大化した活字になるからな
683吾輩は名無しである
図書館で借りたけど最初の低気圧だか高気圧がどうので萎えた