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ミステリ板住人 ◆0FE6khB7i2 :
今晩わ、ミステリ板住人です。
与太話というワードに過剰反応した人もいるようですが、
僕は「文学、これ全て与太話である」という考えの持ち主です。
なぜなら、厳密に見てゆくといまだかって文学作品が歴史を動かし、
影響を与えた事は無いからです。
いわゆる浮世に関わりない紙上の戯言、この点にこそ文学の魅力があると考えます。
ところで谷崎スレ内でまたしても他の話題から入って恐縮ですが、
「闇の奥」における一筋の光の件ですが、マーロウの台詞のみがあり、何ら具体的な事が
書かれていないこと、示唆さえされていないこと。この点にこそ着目すべきでありましょう。
実態を伴わない言葉ほど空虚なものはありません。
思うに作者の単なる願望なのでしょうが、このようなものは作品のメーンテーマとは厳格に
峻別されるべきだと考えます。
僕は谷崎の主要な作品は「猫と庄造と二人のおんな」以外は読破していますが、
「蘆刈」と「闇の奥」を関連付けてしまう470さんのデンパ系、トンデモ風な
発想には、ほとほと感心させられました。
両作品は川をバックグラウンドにしたある種の奇談という表面的な事以外は、
メーンテーマ等に全く共通項が無いものであるからです。
ちなみに「高瀬舟」は終始船上の物語であり、マージナルな場という発想は無く、
別なパターンの物語と把握するべきかと思います。