松本清張を語る

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78吾輩は名無しである
確かに「歴史」に対する距離感において清張は優れているね。
そこにはまさに質感のある歴史がある。ゆえにスタティックとも言える。

司馬の面白さは確かに安吾的ダイナミズムにある。
難点はその動体を描くうえで施した登場人物に対するキャラクター性自体のパターン化だった。
初期はおもしろかったと思うんだけども…
徐々に緊張感が薄れていった感が。

逆に清張はそうした人物描写では没個性的でいられた。
ゆえに題材が変化しても質感が変わらない。
どれを読んでも既視感を持ってしまうというところはマイナスか。