開高健

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132ミステリ板住人 ◆K5MnIloIhA
サントリーのCM出演も印象深いものがあるが、
この人の「本」は、現代純文学でありながら、とにかく面白い点がいい。
中上健次、丸山健二よりは親しみやすい作風であり、
安部公房よりは読み易い。
本当の意味での「オトナの読物」かと思う。
今の文壇にこういう人はいない。

「流亡記」の面白さがわからないというレスがあるが、
開高作品の一貫したテーマは、よく言われるように「組織と人間」である。
この観点から「流亡記」という作品を読んでみると、
そのテーマは最後の部分に集約されているかに思う。
組織の圧制、具体的には秦の群県制という頚木から脱して、
匈奴の如く生きよ、「生きる」とはこの事に尽きるのである。
文学板住人よ、君たちも私と共に「匈奴の如く」この2ちゃんねるの荒野を
生きてみないか?