56 :
吾輩は名無しである:03/04/16 08:03
もう15年ほど前のことになるが、散策がてら羽根木の中井邸を見物に行ったことがある。
小林信彦の家の近所で、木が鬱蒼と茂る広壮な屋敷だったように記憶している。
車庫には白い高級国産車が停まっていた。
この世田谷の邸宅だけではなく、中井氏は嬬恋にも別荘を持っていた筈である。
決して流行作家ではなかったのに、どうしてあんなに金があったんだろう。
「虚無への供物」の印税がよほど沢山入ってきたのか? いま考えてみると不思議だ。
流行作家ってわけじゃなくても、
虚無以外にもそこそこ本は出してたし、売れてたんじゃないのかな。
家族がいるわけでもないし、他の本で生活の分を稼いで、
虚無の収入を道楽の金に当てていたとか。
もっとも、借金は残ってるみたいな話を聞くから、
楽な生活ではなかったのかもしれないけど。
58 :
吾輩は名無しである:03/04/17 19:57
著作50冊はあるしね。
虚無は文庫20刷は楽に越えたし。
でも世田谷の邸宅は借家じゃなかったっけ。
確か日記には生活かつかつみたいなこと
書いてた記憶が。
古本から印税が入ればなあと言ってたとか。
俺が持ってる田中康夫『なんとなく、クリスタル』は
初版から3週間後の66刷だぞ!
それくらいの勢いないと印税生活などできん!
虚無への供物しか(゚听)シラネ
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
全集はいつ完結するのか・・・。
本棚から古雑誌『BRUTUS』の「なにしろ映画が好きな
もので…」特集号が出て来た.
中井英夫氏はルイス・ブニュエル論を書いている.
中井作品はもちろんルイス・ブニュエルの映画も
大好きなんだけれど,こんな記事があったなんて
すっかり忘れていた.
こんど時間があるとき,抜き書きするね.
>56さん
羽根木の何丁目か,どのあたりか覚えていたら教えて.
通りをはさんですぐ隣り町だから,ぜひ行ってみたいんだ.
うぐいすも鳴いてのどかだよ,この辺.
創元文庫の黒衣の短歌史に初収録されたという
中条ふみ子との往復書簡集を読んだ。
すごい。
ベタで泣いてしまった。
ドラマチックすぎて現実のこととは思えない。
女性を肉体的に愛せない男と、女性でなくなった女、
そんな二人だからこそのドラマなんだろうけど。
66 :
吾輩は名無しである:03/05/19 20:41
「秘文字」は全集、著作集に入っているのか?
日影 泡坂 と競作。全文暗号で書かれたやつ。
あぼーん
68 :
吾輩は名無しである:03/05/20 02:33
>>65 去年読んだのですが、私も感動しました。
個人的には2002年度ナンバーワンでした。
この往復書簡をメールで遠距離恋愛しているひとたちに勧めたい。
>>66 中井氏が担当した1篇は、入ってるよ。
暗号の形ではないけどね。
70 :
吾輩は名無しである:03/05/20 08:15
>>64 もう中井さんは故人になっちゃったし、番地を出してもいいのかな。2-25-21です。
La Batteeを読み返してみたら、「羽根木を終の棲家と思い定めていたのに、更地にすれば10億になる土地だというので不動産屋が大騒ぎして大変。もうここにはいられないだろう」という意味のことが書いてあった。やっぱり借家だったらしい。
>>70さん
羽根木幼稚園、羽根木公園近くですか。どうもありがとう。
つゆ知らず、そのあたりいつもせっせと走っていたよ。
蓮実重彦邸から300Mの距離。
羽根木公園は、辻仁成と江国香織『冷静と情熱のあいだ』の
舞台になっていたが、その良さがまったく描かれてなかった。
今の時期、梅が丘駅寄り坂下の木立(昔首吊りもあった)のなかを
歩いていると、新緑に染められて一瞬軽井沢にでもいるような気に
させられる。鳥の声も聞こえる。
公園に抱かれるようにして図書館もあるので――何の変哲も
なく蔵書数もそこそこだけど――お近くにお越しの方は、ぜひ
散歩をどうぞ。中井先生も歩かれた場所だと思う。
環七はさんで代田6丁目のあたりは、朔太郎の『猫町』舞台。
72 :
吾輩は名無しである:03/05/28 09:46
『秘文字』の単行本、読めないのに持っていた。
暗号の答えもあったのか…。
73 :
吾輩は名無しである:03/05/28 18:34
『秘文字』社会思想社 期限内に暗号を解いて送ると、解答をくれたよ。
中井氏の部分はやさしかった。泡坂氏のもなんとか。日影氏のがむずかしくて。
私は一ヶ月もかかったが、暗号に強い人は一日で解いたとか。
社会思想社もつぶれ、日影氏 中井氏も黄泉の世界に。合掌。
74 :
吾輩は名無しである:03/06/06 13:48
『虚無』のラスト、ヴァリアントがあるとどこかで聞いたのだが。
講談社版 三一書房の作品集 講談社文庫 著作集などでちがいがあるのだろうか。
比較した文章があるならば、どこに書かれていたのか教えてくださればありがたい。
あぼーん
>>74 三一書房の全10巻+別巻1の作品集の『虚無への供物』の巻に
「校訂」が載っていて、それ以前に出た4つの版
(A講談社版単行本、B三一書房の作品集(1巻の)、C講談社現代推理小説大系、
D講談社文庫)の本文の異同がわかるようになっています。
結末の1段落は、AとB、CとDがそれぞれ同じです(Cの段階で
少し長くなりました)。
東京創元社の文庫版全集はAを底本にしていますので、Dと比較して
みてください。
(東京創元社の単行本は持ってないので、これがどうなって
いるかは言えません。お許しのほどを)
78 :
吾輩は名無しである:03/06/07 18:56
福島泰樹氏の「寺山修司の墓」を偶然目にして
中井さんに注目し、創元ライブラリでエッセイをいくつか読みました。
不思議なほど引き付けられ、中井さん縁の地へのツアーに出かけたことがあります(約2名で^^;
中井さんお気に入りの羽根木2丁目の「小かん鮨」でランチを食しましたが、
住居の番地が分からず、このあたりくらいかなあと思いながら歩いたことを覚えています。
福島氏の記述どうり、田端の生家跡に今住まれている小浜さん宅の紅梅が美しく咲いていました。
79 :
吾輩は名無しである:03/06/07 19:30
縦読み久々に見たなあ
80 :
吾輩は名無しである:03/06/29 08:43
わあ中井英夫スレがあるとは!
大好きです。特に幻想小説が。
でも虚無への供物は読んでてちょい疲れました…
私は幻想博物館が一番好きです。
『虚無への供物』のラスト、以前読んだときは、>1と同じ、「あ〜あ」という
感じだったが、今にして思うと、見事に完結してるなあ、という印象。読んだ当時は、
自分自身が、もっと深く闇の中に沈潜していたかったのだろうな・・。永遠に続くと
思われた闇に、突然眩い光が射し込み、目が眩むような不快感を覚えた記憶がある。
終章「翔びたつ凶鳥」で「藍ちゃん」が羽田から、あっけらかんと旅立って行くのを
読むと、この若者をもう一度、闇の中へ引きずりこみたくなってしまう疼きを感じて
しまったものだ。(作者は、この場面に闇の「予兆」を一滴、したたらせることに
成功しているが)
>>74『虚無への供物』のヴァリアントがあれば、自分も知りたい。
・・・ところで、全然関係ないが、映画『ピンポン』(劇画も途中まで読んだ)の
「おババ」になりたいと思う自分は、やはり年をとったのだろうな・・・。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
83 :
吾輩は名無しである:03/07/31 21:28
保守
84 :
吾輩は名無しである:03/08/12 00:30
2ヶ月で4レスか。
山崎渉に感謝だな。
「錆びた港」
86 :
吾輩は名無しである:03/08/13 18:46
文章下手だし会話もヘンだよな・虚無への供物・
虚無、講談社文庫版、最近やけに100円で見かける。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
来年虚無四十周年で、しかも2月29日があるじゃん。
90 :
吾輩は名無しである:03/08/26 07:56
大作 虚無への供物は締め切り忘れてて編集が取りに来てあわてて1時間で
でっちあげた松本清張の短編にも如かない
文庫全集っていつ完結するの?
もうひと月書込みないのか
最近、とらんぷの短編集読んで泣けた。
94 :
吾輩は名無しである:03/10/27 15:09
「月蝕領崩壊」出たぞぉーい。
と一応つなぎで叫んどく。
「虚無への供物」最強でつ。
小栗「黒死舘」よりイイと思うがどうよ?
95 :
吾輩は名無しである:03/10/27 20:05
小栗のほうがいい。
「虚無への供物」のほうが断然良いよ。
97 :
吾輩は名無しである:03/11/14 17:33
明日から光文社ミステリー資料館で『虚無への供物』展。行くべし。
わしも小栗より断然中井だな
黒死は黒死の魅力はあるが所詮はミステリーの枠の中
虚無はミステリーの魅力を充分に含ませながらも
その枠を壊した魅力が加わっておる
99 :
吾輩は名無しである:03/12/10 19:43
12月10日記念であげます。
昨日が12月10日だったのか
昨日、「虚無への供物」読み直し始めた。
2/29日に読み終える予定。
一週間前が12月10日だったのか・・・
みなさん通ですねえ
小栗や中井の例の長編より
久生十蘭の短編の方がイイ!と思うときもあります。
新青年派はどれでも面白い。
104 :
吾輩は名無しである:03/12/17 21:17
中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵!
中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵!
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中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵! 中井英夫より中井貴恵!
>>103 中井英夫の短編も良いですよ。
「幻戯」とか・・
でも久生十蘭の短編は最高ですね!
何度、読んでも飽きない。かっこいい・・・
中井英夫の解説も、いつも力が入ってましたよね!