群像買ったのでこれからどれか読もうと思います。
オフェーリアの裏庭だけ帰りの電車で斜め読みしたけど
虚心坦懐に読みなおす自信はないなー。おすすめってあります?
今座談会に参加しそうな女性作家って何んな人がいるんでしょうね。
私は不案内なんで思いつかないですわ
953 :
吾輩は名無しである:2008/03/18(火) 21:37:55
>>946 文芸誌の内容の話題ってないですね
ブログで感想書いてるのが少数ありますが、本当に少ない
僕は個人的にたいしたことはかけませんが、読者としてよみたいですね
>>951 高橋源一郎がいるのがまったくの謎です
あの人を僕は小説家とは思ってませんね
>>952 図書館でリービ英雄読んだけど面白かったよ
ちょっと俺には読みづらい文章だったけど
956 :
吾輩は名無しである:2008/03/18(火) 21:44:26
読み直し始めて思った。言葉遣いとかはまず置いておくとして
「オフェーリアの裏庭」の、冒頭のIQテストのエピソードって
昔の恋人と別れるときに「私」が考えたくだり以外で、
どこかと共鳴してるっけ?
957 :
吾輩は名無しである:2008/03/18(火) 22:04:37
自己レス。この露骨なカンニングの結果できた罪悪感が
三十路まで続いていることになってるって読めばいい、のかな…
「季節が巡っても消えることはなかった」とか、
冒頭に呼応してるのはいいけど、二十年の経過に当てるには乱暴な気もするよ
あからさまに奇妙な山奥のパワーストーンショップのことが語られながら、
冒頭と、ちょっと強引に見える「Z級映画」の筋の説明とででてくる、
畸形とそれに対する差別の存在、そこで生じるコンプレックス、
なんていうものと、
ブレッソンとあわせて語られる「相似性」の「発見」と其の後の運命への
オカルト的とでもいえそうな「予感」との
二つをこの主人公は持たされているわけだ。
この二つについての思考がこの物語の中で変化するように書かれていると
個人的な趣向には合うんだけど、どうもそうではないらしい。
加えて60pの上段末あたりからはじまる飛躍がどうもわからない。
このままだと一作目で挫折だな…。
「オフィーリアの裏庭」については
教科書臭い読みのポイントなんていうのはこの作品では重要じゃなくて
意味ありげな「パワーストーンショップ」を書き出すことに主眼があったんだ
なんて書いておくしかないのかな
リービはこれから読みますよ
じゃ俺も「オフィーリアの裏庭」について。
「私」は、ちょっと知的にアレだと評価されてる子だったよね。
「今、この瞬間、答案をのぞき見しているという事実が、嫌な予感に追い打ちをかける」(p.50)
ってのは、「ヤマグチくんとナガイくん」のような畸形ぎみの子の答案をすらものぞき見する必要にかられるぐらい、「私」はダメだったってことでしょう。
で、「私」は2人を蹴落として、畸形側から普通側へもぐりこむんだけど、
でも「オフィーリアの屋敷」に来て畸形側に呼び戻されちゃった、という話。
たとえば「ガンダーラ」が裏声で歌うときに、「それが歌であると自分が認識できている」(p.53)のは、
不思議でもなんでもない、「私」ももとは「ガンダーラ」と同じ畸形サイドの者だったからなのね(「オーラの色、わたしと同じね、同じね」(p.56))。
で、「隅っこ」の「親指ほどの小さな」「ダース・ベイダー」と「レイア」という名前だけから「スター・ウォーズ好き」だと断定してしまうぐらい(SWだったら"パワー"ストーンなんて言わなくない?)に、
「ガンダーラ」にシンパシーを抱いてしまっている「私」は、「レイア」に性交を迫られたりして、
だんだん畸形側へ取り込まれかけていく、かに見えます。
>>960のつづき。
ところが、ここで逆転の道(「けれど―」)として、「私」は「ある一枚の写真を思い出」すんだよね。
その写真は、「半分必然」(p.60)だけど、ということは残り半分は偶然に撮影された、奇跡的な写真です。
ここから、彼は「現実における奇跡とは非現実が現実を超えるということである」
「奇跡を目にした瞬間に、人は感動したり、壊れたりする」(p.60)という洞察を導き出します。
で、彼は畸形側に取り込まれない材料として、その写真を思い出したのでしたけど、
奇跡が人を壊すものだとしたら、つまり畸形側へ入れるものだとしたら、
奇跡があっては困るよね。あったら目にした人は畸形側へ入っちゃうんだから。
ところが、ここで彼は畸形側/普通側、という彼がいままで囚われていた二分法(とそこから生じた劣等感)をぶっこわします。
つまり、「奇跡など、いまやありふれたもの」(p.60)なので、要するにみんな畸形なのです。もとから二分法は成立してなかったのでした。
だから、「ありふれた」なんて発言が、「オプティミストの私」としての発言となるわけですね。奇跡がありふれてることによって、「私」は自分が畸形でまわりが正常、という二項対立を消してしまったのでした。
だから、「耳の奥で映画館で聞いた観客たちの声がよみがえ」っても、
「私」はもう「泣いたり、怒ったり」しません。冒頭を思い出しましょう、彼は
「私のほうがそれに気づいているぶん彼等よりも上である」
という論理で自己肯定をはかったのでした。
「私」は「彼等」と違って、だれもかれも畸形側だということに気づいている。
だから「私」は自己肯定ができ、その気づきの証として、「自分の石を財布に入れ」たのですね。
最後の1行は、当然、「三角屋根」=「三角屋敷」を表しています。
世界は畸形側に人を連れ込む「奇跡」=「単なる偶然」で満ちているわけ。
と、こんな感じで
>>958で出てた疑問に答えられるように読んでみたけど、どうですかね。
みなさんが既に読めていたことをくどくど語ってしまった気もしますが。
海猫沢めろんは『零式』のときはわりとおもしろい構造の話を書いてたので、
今回はどうかな、と思いましたが、ちょっと私小説らしさに毒された感もあります。
あと、「ガンダーラ」とか「オフィーリア」って、
スター・ウォーズに出てこないよね? 出てきたらごめん。wikipediaはいちおう見たけど。
あと『ハムレット』はちゃんと読んだことないから無視しました。
でもたしかオフィーリアって発狂するんだよね。かなりなこじつけですけど。
963 :
958:2008/03/19(水) 07:59:51
960さん深夜三時に冴え渡ってますね…
>「私」は2人を蹴落として、畸形側から普通側へもぐりこむんだけど、
>でも「オフィーリアの屋敷」に来て畸形側に呼び戻されちゃった、という話。
と書いてて、なるほどと思いました。
私の場合冒頭で、「二人を蹴落として」いたのかどうかから読み取れなかった。
「普通クラスにとけこんで」「擦れちがうたびに、後ろめたさ」ってあたり、
960さんみたいにも一度は読んだものの、
ヤマグチくん達も合格→わたしはカンニングのおかげで合格→
露骨なカンニングをこの二人はどうして指摘しないんだろう?
なんていう場合も考えてしまったなあ。
とにかくすっきりとした構図は考えられなかったから助かり?ました。
「ガンダーラ」とかはスターウォーズには出てこないと記憶してます。
「ぼんやりした不安」とかいうから芥川の「河童」は連想したけど、
わざわざ比較するのはお門違いかな?
リービは読みかけで寝ちゃったのでまた今夜にでも読もうと思います。
964 :
958:2008/03/19(水) 11:04:12
どうもまだ「オフィーリア」の事が気になるからもう一言。
>奇跡がありふれてることによって、「私」は自分が畸形でまわりが正常、という二項対立を消してしまったのでした。
って、960さんは書いている。
この作品で「私」の「まわり」にあたるものがあるとしたら、
「友人男子」「友人女子」「恋人」あとは「教師」くらいなものでしょう。
この「普通」側がはじめからあまり鮮やかに書かれていないあたりが
気になりませんか?
読者の目には最初から畸形しか存在していないように見えるとでもいうか。
965 :
960:2008/03/19(水) 15:42:32
オフィーリアじゃなくてオフェーリアだった。ごめんなさい。
>>964 それは気づかなかった。
普通/畸形、は、凡庸/鮮やか、に対応してる、と図式的には読めますか。
「友人女子」や「恋人」たちが自らをヘンじゃないと思ってることは読み取れるし。
もし「オフェーリアの裏庭」をこの方針で改善するとしたら、読み返したときに、
「友人女子」たちもじつは畸形側だったのかも、と読めるようにする感じでしょうか。
ま、目次見るかぎりこの競作、枚数決まってたっぽいので、難しいとは思いますが。
個人的に読み落としたと思ってるのは、p.54の名前へのこだわりかな。
966 :
958:2008/03/19(水) 17:49:19
>>965 こうやって雑誌の作品にとやかく書くときって
「この作品はこうしたほうがいいとおもう」って言う風にも
「この作品はここがよかった」っていう風にも
あらすじ紹介みたいにも落ち着かなくて困りません?
あるいは、創作合評とかも読みあわせて、一ヶ月遅れで作品読むとか?
それはそれとして、名前へのこだわりですか。
「議論の末、私は、渋々ながらガンダーラを受け入れた。」(下l5)
って、言うほど議論もしてないし、背景も説明されてないので
気になったとこではあります。
ちょっと話がズレるかもしれませんが、わたしの場合、
この議論のあたりは、読んでて主人公の思考のことは失念して、
「あら、でも上のほうからの指令だからしょうがないのよ」(l16)
あたりで、上=作者→ここは作者を引き合いに出す戯れ
程度に読んじゃいました。
でもこれ以降あからさまなメタフィクションはみあたらないんですよね。
「ガンダーラ」を取り巻く組織的なものを連想するにも
56pの下段20行目では「三人家族」っていわれていて、
「私」がこの「上」発言を考慮に入れないところで、
「上」の問題は立ち消えしてしまう。
このあたりが不可解だという印象は持ちましたです。
誰かほかにこの作品読む人出て来ないかな・・・。
読んだよ。
珍しくこのスレが機能してたから。
でも俺には二人みたいにしっかり読めてない。
三角がいっぱいあるな。って子供みたいな素直な感想を持っただけ。
新潮、群像、文学界、すばる
と
小説新潮、小説現代、オール讀物、小説すばる
に別れている理由は何でしょうか?
流れぶったぎってすみません。
批評感想スレで質問してどうすんの。
970 :
吾輩は名無しである:2008/04/09(水) 12:42:30
971 :
吾輩は名無しである:2008/04/14(月) 01:03:24
age
972 :
◆mav2p0o.Mk :2008/05/09(金) 17:58:10
今月号は群像以外読んだ。楊逸と円城塔のは面白かった。
先月の佐藤智加はめちゃくちゃ壺ですた。この人作品の出来にムラあるけどねー。
973 :
吾輩は名無しである:2008/05/09(金) 18:25:51
また馬鹿みたいなのが引っ張り出されたなと思ってたら、やはり東もどきのやからが分析してますなw
あんなの変でもなんでもないよ。あれが今の普通。ただのキャラクター。
出てくる石屋もわかりやすい変人キャラ。全部記号的配置。だから分析君も登場できる。
974 :
吾輩は名無しである:2008/05/10(土) 00:36:37
>>972 円状の前作・・・めちゃめちゃ難解な作品(タイトルわっけた)はどうだった?
あれより良かった?
良ければ読みたいんだが・・・
975 :
( ̄ω ̄)獲らぬ狸 ◆ycr5A7VfSw :2008/05/10(土) 00:45:57
佐藤智加等もう作家としては些かと言った感じなのでは無いで消化ねぇ(笑)雑文等酷い有様でしたよ(笑)
976 :
吾輩は名無しである:2008/05/10(土) 03:22:15
佐藤智加誰?
文藝賞の人かな
977 :
吾輩は名無しである:2008/05/17(土) 13:17:42
(笑)
懲りずに新潮を買って、しばらく手をつけずにいたけど、
気が向いたからとりあえず村田沙耶香の「ギンイロノウタ」を走り読みしてみた。
肉感的な言葉が最初のほうから多いからか
漫画なり知り合いのことなり考えて、なんとなく展開が予想されながら読むことに。
ただ冒頭で「子供のころ」とあって、なんとなく調和型の話かとも期待してたから、終盤は予想外だった。
ここの住人で精読してる人はいないんか。
多くの読者は
2chなんかきて議論しないと思う
2chが手軽でつい期待しちゃうんだよ。
匿名で、かつ文章でやり取りできるのも、俺には魅力なんだけど、
多くの読者にはそうでもないんかな。
ヒマだから雑誌協会のデータ見てみたけど、母数が少ない上に、
読者の過半数は五十代以上、七割弱が男性、五割以上が年収500万未満(…年金生活含む?)
とっさに女性の性をちょっと変に書いた小説はウケるだろうとか思ってしまった。
でもって数字で言うと、二十代〜三十代≒比較的2ch見そうな読者はすばる系読者なのね。
創作板のすばる文学賞スレが多少もりあがるのも無理はないのな…
>978
新潮の7月号だよね? じゃあ明日買ってくる。ところで次スレ立てといてくれないか。
982 :
吾輩は名無しである:2008/06/19(木) 00:20:58
>>980 いや、俺はこのスレは見てるし、基本的にこのスレで話題になった作品は
読むようにしてるよ。面白い作品があったら、タイトルと掲載誌を書いてくれ。
「ギンイロノウタ」も、時間のある時に読んでみる。
いちおう、掲載誌は手元にあるので。
ところで創作文芸板は、俺は見たことがない。
作家志望の住人が気持ち悪そうで、イヤなオーラが漂ってそう。
あんまりその輪には入っていきたくないなぁ。やっぱり文学板が最高。
おやおや、肥溜め文学板に期待されましてもねぇ(笑)
じゃあとりあえず次スレたてるよ。
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/book/1213807691/ 次スレの最初の一文は新潮新人賞の選考委員のコメントだけを見て、
特に背景考えずに選んだものだから、もし不快でもスルーしてね。
あと俺の場合巻頭小説に目を通すのは買った本に対する礼儀みたいなものだから
「ギンイロノウタ」を特に勧めはしないよ。
加えてミーハーというか、権威に左右されやすいというか、馬鹿だから、
「切れた鎖」を読み直そうかな、なんて考えてる。
なんにせよ、今はどんなかたちにしろ、
ここがも少し活性化して楽しみが増えること期待してるよ。
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