ツェランについて語って下さい

このエントリーをはてなブックマークに追加
304吾輩は名無しである:2005/06/07(火) 14:56:07
NARUTOおもしろいのに!
305吾輩は名無しである:2005/06/08(水) 00:40:31
約一月ぶりのレスが誤爆か……
306吾輩は名無しである:2005/06/11(土) 07:08:13
ごめん・・・。
307吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 03:16:17
「語れ、おまえも、最後に語るものとして」
(パウル・ツェラン)

語れ、おまえも、最後に語るものとして
おまえの語りたいことを語れ

語れ……
しかしナイン(否)をヤー(諾)からわけるな
おまえの語りたいことにもまた意味を与えよ――それに翳りを与えよ

それに十分に翳りを与えよ
おまえのまわりの、真夜中と真昼と真夜中に
それが配分されたことを知るほど
おおくの翳りを与えよ

まわりを見まわせ……
見よ、まわりが息づきはじめた――
いまわの際にして!息づきはじめた!

翳りを語るものは、真を語る

しかしいま、おまえの立っている場所は縮小しはじめる……
いま、どこに、翳りを喪ってゆくものよ、どこに?
のぼれ、てさぐりながら高く
おまえは幽かになってゆく、見えないほどに、かぼそく!
かぼそく……ひとすじの糸

その糸を伝わりそれは降りようとする……落ちる石
下で泳ぐ為に、下で
蠢くおのれの姿が見える
その場所……さまよう言葉たちの砂丘のなかで
308吾輩は名無しである:2005/07/09(土) 18:50:49
「讃歌」 試訳

だれでもない、再びわたしたちを土と粘土から捏ねあげるのは、
だれでもない、わたしたちの塵にまじないをかけるのは。
だれでもないもの。

讃えられてあれ、だれでもないものよ。
あなたのために
わたしたちは花咲こう。
あなたに
向かって。

わたしたちは かつて
無であり、いま無であり、これからも
無であり続ける、花咲きながら、
無の、
だれでもないものの薔薇を。

身につけた
そのめしべは晴れやかなたましい、
そのおしべは荒れわたるそら、
その花冠の赤いのは
深紅の言葉、
いばらの上、おゝその上で
私たちの歌ったその言葉で。
309吾輩は名無しである:2005/07/09(土) 18:52:48
ん、ミスった。最後の「私たち」だけ漢字。
310吾輩は名無しである:2005/07/10(日) 11:12:07
8
311308:2005/07/10(日) 12:59:36
翻訳はおれ。素人。
既存のにくらべて特に目新しくはないが。
最後の節でいささか簡素さを損なってしまったかな。
312301-302:2005/07/11(月) 02:25:04
一〜三行目の、
「だれでもない〜だれでもないもの」
がいいね。
313吾輩は名無しである:2005/07/25(月) 01:11:25
泣きそうになりながら四つまで訳したよ。
『死のフーガ』『賛歌』『テネブレ』『言葉の格子』……
特に『言葉の格子』、岩波文庫の訳がさっぱりで、
自分で訳してようやく凄い詩だと分かった。
314吾輩は名無しである:2005/08/17(水) 00:37:24
保守。
315吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 11:01:34
 Zürich Zum Storchen
 チューリッヒ、シュトルヘルンで

 Für Nelly Sachs
 ネリー・ザックスのために


 Vom Zuviel war die Rede, vom
 あまりに多くのことを話しました あまりに
 Zuwenig. Von Du
 少ないことを あなたと
 und Aber-Du, von
 別のあなたを
 der Trübung durch Helles, von
 ひとときの曇りを
 Jüdischem, von
 ユダヤのことを
 deinem Gott.
 あなたの神を

 Da-
 そう
 von.
 して
 Am Tag einer Himmelfahrt, das
 昇天祭の一日
 Münster stand drüben, es kam
 大聖堂を彼方に 水面から
 mit einigem Gold übers Wasser.
 いくばくの金色とともに来ました
316吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 11:02:44

 Von deinem Gott war die Rede, ich sprach
 あなたの神のことを話しました ぼくは
 gegen ihn, ich
 彼にそむいて話し ぼくは
 ließ das Herz, das ich hatte,
 心から 心の底から
 hoffen:
 望みました
 auf
 彼の
 sein höchstes, sein umröcheltes, sein
 高みの上へ 喘ぎつつ
 haderndes Wort -
 罵る言葉を と―

 Dein Aug sah mir zu, sah hinweg.
 目はぼくを見つめ 逸れ
 dein Mund
 あなたの口は
 sprach sich dem Aug zu, ich hörte:
 自身の目に話し ぼくはただ聞いていました
317吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 11:03:25
 Wir
 ぼくたちは
 wissen ja nicht, weißt du,
 そう 分からない でしょう?
 wir
 ぼくたちは
 wissen ja nicht,
 そう 分からないのです
 was
 何が
 gilt.
 ほんとかさえ
318吾輩は名無しである:2005/09/02(金) 11:32:38
ああ、きちんと読めもしないのに書評してる同人誌野郎か。
319吾輩は名無しである:2005/09/04(日) 13:35:38
まだ死んで35年。
勝手に翻訳しちゃまずいんじゃないの?
しかも原文つき…。
同人二次創作人間はタチが悪いな。
320吾輩は名無しである:2005/09/05(月) 23:50:47
>>319
ベルヌ条約の対象外だってさ。
321吾輩は名無しである:2005/09/05(月) 23:51:47
うお、ageてしまった……済まぬ。
322無名草子さん:2005/10/04(火) 13:19:25
原作に忠実
323吾輩は名無しである:2005/10/12(水) 03:03:48
>>322
誤爆?
324吾輩は名無しである:2005/11/01(火) 18:42:05
つえらあん
325吾輩は名無しである:2005/12/01(木) 11:54:08
強え亂
326吾輩は名無しである:2005/12/02(金) 23:53:35
ツェランは原文で読まないと理解できない。
それは、わかっているのである。
しかし、ときどきどうしても日本語に訳したくなってしまう。
翻訳しても、しょせん解釈に過ぎず、手遊びであり、オナニーに過ぎないということは
もちろん承知の上なのであるが、
それでも無性に訳したくなるのである。
このスレを見て、そういうこらえ性のないツェランの愛読者が
自分だけではないことを知って、
私は少し安心した。
時は マハレブの木でできた苔を
更に曲げるだろう お前の膝をかすめようと
あんなにバラ色の それから誇らしげな雲で
琥珀の環をはめた腕に触れるだろう

それから水の中の夢みる緑を
途方にくれた島のものとする
それから眉を 弧のように 大胆に描く
あの一番やさしい目を 口外しないように

それから残ったただ一つの太陽から
黄金を 黄昏の岸の前で 溶解する
それから一枚の葉を お前の頬の為に 少し掲げる
それから一本の絹糸を結ぶ
329名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/25(水) 22:10:00
シボレート以外のツェラン論でいいのある?
>>329
ラクー=ラバルトの「経験としての詩」がオススメ
331:2006/03/11(土) 13:10:15
いまはとにかくジゼルとの合作版がほしい。とにかくそれをおれにくれ。

あと、
スレにほとんど関係ないけどルチアーノベリオのセクエンツァ集に寄せられた
サングィネーティの訳詩篇見て、ツェランすげーなと今さら思った。こんな感じ

「C管トランペットとピアノの残響のためのセクエンツァX」訳=佐藤みどり
私の限界を記述し、私をエコーの中に、反響の中に、留めつけよ。
ついに、思いがけなく、君は私のために私になる。私のために。

いや、まあ、好きなんですけどね、こんなゴッツい訳でも……
332吾輩は名無しである:2006/03/13(月) 19:03:24
シボレート
333吾輩は名無しである:2006/03/14(火) 03:36:37
>>326
外国語の詩を読むときってジレンマがあるよな。
ああ、これは翻訳できない、翻訳じゃ伝わんないなーって思うラインが
あるのと同時に、例えば俺、フランス語はミリも知識がないんだけど、
その訳詩を読んで原文なんて気にならないぐらい胸にせまることがある。
それをこれは原文じゃなきゃほんとのとこはわからんっていわれても、
「は?どーでもいいよ・・・」って感じだし、そもそも原文を理解できて
も母国語として無意識を犯されてるわけじゃないから、ほんとのとこを理
解できてる、享楽してるとはとても思えないし・・・
334吾輩は名無しである:2006/03/14(火) 05:17:59
>>330
あれ訳した人エラス
335吾輩は名無しである:2006/04/04(火) 13:55:09
うんあれはなかなか良い作品
336吾輩は名無しである:2006/04/04(火) 18:13:42
ラクー=ラバルトの本は、たしか詩のフランス語での訳例がいくつか提示されてて、
それをいちいちまた日本語で訳し分けなきゃいけないという・・・
訳者はかなり大変だったと思います。(´・ω・`)
337吾輩は名無しである:2006/04/13(木) 00:00:39
ビブロス倒産……飯吉光夫訳のツェランが手に入らなくなるのか?
『絲の太陽たち』、『遺稿からの詩篇』、『ツェラン/ザックス往復書簡』……
338無名草子さん:2006/05/07(日) 22:55:20
あんちょこ程
339吾輩は名無しである:2006/05/24(水) 17:30:26
age
340吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 14:15:15
>>333
えーと、一番大事な部分は、翻訳にも関わらず生き続けて読む者の胸(魂)に迫る力をもつ。
それこそが、詩が詩である所以でもある。

押韻とか語感とかテクニックは、飾りに過ぎない。詩の最も重要な核は
翻訳だろうとどれほどの時代を経ようと、色褪せることなく生き続ける。言霊。
341吾輩は名無しである:2006/06/11(日) 14:18:54
文学における至上のものは 詩魂。
342吾輩は名無しである:2006/07/12(水) 11:29:29
age
343吾輩は名無しである:2006/07/28(金) 13:48:48
保守
344吾輩は名無しである:2006/08/06(日) 21:53:42
>>340
もっともらしく書いてるがよく読むと詭弁の典型だな
345吾輩は名無しである:2006/09/12(火) 23:45:58
ほしゅ
346吾輩は名無しである:2006/11/27(月) 13:25:14
Celan
347吾輩は名無しである:2006/11/29(水) 20:09:38
平野の「決壊」であったな。
348吾輩は名無しである:2006/11/30(木) 08:38:00
平野はどーでもいい。
349吾輩は名無しである:2006/12/30(土) 18:55:50
ixionアゲ
350吾輩は名無しである:2007/01/19(金) 19:21:52
価値のわからない古本屋は助かるなあ・・・

「誰でもないものの薔薇」を400円でGet
351吾輩は名無しである:2007/01/22(月) 23:18:39
>>350
いいですねー。
たぶん部数が少なかったんでしょうけど、見たことないです。
ネットで全文読めることは読めるけど、やっぱり手元に置きたい。
全詩集は「品切れ重版未定」って限りなくグレーな状態だし……
352金原文則 ◆jG/Re6aTC. :2007/01/23(火) 23:26:24
祈りなさい、主よ、
私たちに祈りなさい、
私たちはまぢかにいます
353吾輩は名無しである
hosyu