1 :
吾輩は名無しである:
「倉橋由美子?ああ、残酷童話の人ね。」
それだけじゃないぞ(゚д゚)ゴルァ!!!ていう人集まれ。
ローリング!! ∧∧
(゚Д゚,,)
⊂⊂,,ヽ
(_ ( )ノ
クルン
/⌒⌒ヽノ )))
( )て )
((( ∨∨⊂ノ
ズサギコ!!
(´´
∧∧ ) ≡≡≡≡≡(´⌒(´≡≡
⊂(゚Д゚⊂⌒つ ≡≡≡≡(´⌒;;≡
(´⌒(´⌒;;
2げっとーーーーーーーーー!!!
3 :
吾輩は名無しである:02/10/24 17:49
おお、前スレ落ちて数ヶ月、今度はいつまでもつのかw
春に出たサントリーの宣伝文以外はすべて好きだな。
4 :
吾輩は名無しである:02/10/24 17:58
なぜか「知的」だと思われているおばさん作家
5 :
吾輩は名無しである:02/10/24 18:05
工藤伸一 ◆H/j1HkWi6c
近親相姦とかスワッピングとか使うの好きなひとみたいですね。
良くも悪くも昔の少女マンガチック・・・というか漫画家のほうが真似した
のかもしれないけど。
あ、ファンというほどじゃないけど何となく気になる作家です。
私小説全盛の時代に、女性がそのようなことを書いたことは評価したい。
名前で損してないかな。字面とか、響きとか
9 :
吾輩は名無しである:02/10/24 22:36
このスレの人たちはどの作品が一番好きなんですか?
私は『パルタイ』。
10 :
吾輩は名無しである:02/10/24 22:38
>9 二人称のしょうせつって他にはないよね
ポポイは十回くらい読んだ
13 :
吾輩は名無しである:02/10/24 23:16
最近、何してる?
金井と倉橋って同世代?
15 :
吾輩は名無しである:02/10/24 23:34
「聖少女」が一番すきかなあ。
どうでもいいけどこの人ってカタカナよく使うよね。
アレハドウイウイトガアッテツカッテイルノダロウ。
シカモトウジョウジンブツノナマエガKトカノカシラモジダッタリスル。
チョシャノイトヲヨメバナットクデキルヨ。
17 :
吾輩は名無しである:02/10/25 22:38
アアソウカ、ナルホド。
クラハシサンッテガクセイウンドウヤッテタノカナ。
ヤッテナイケドヒヤヤカナメデミテタトカ?
18 :
吾輩は名無しである:02/10/26 07:11
>10
『暗い旅』は二人称小説ですよ。
ビュトールの『心変わり』の模作だと非難された
作品ですけど。
19 :
吾輩は名無しである:02/10/26 07:13
>14
倉橋は昭和10年の生まれ。
金井は10歳くらい若いよね。
20 :
吾輩は名無しである:02/10/26 07:17
今、病気静養中。
無事切り抜けたら、近々また新作の
書き下ろしが読めるかもしれない。
最新作『よもつひらさか往還』は
あたしはカイです。どでしょ?
『よもつひらさか往還』、良くも悪くも全然印象に残らない本だった。
図書館で一回借りて読んだだけだからかもしれないけど。
桂子さんが出てくる短編のやつ(タイトル忘れた)のほうが良いと
思ってる。
22 :
吾輩は名無しである:02/10/27 18:31
上げましょう、せっかく作ってくれたんだから。
「ぼくを探しに」って絵本の翻訳してるね。
これが結構、泣ける良い話なんだなぁ。
25 :
吾輩は名無しである:02/10/27 22:00
「あたりまえのこと」はどうでしょう?
後書きの最後がちょっと切ないですが。
27 :
吾輩は名無しである:02/10/27 22:35
あたりまえのことはあたりまえのことでした。
ずっと昔からこの人の小説論は変わってない
ですね。ここまではっきり言う人もあまり
いないですが。
28 :
吾輩は名無しである:02/10/27 22:53
吉田健一にいかれてしまって文体が吉田チックになったり
西脇の幽霊をだしたりということが、ああ、すごいなと思う。
小説もいいですが、小説を書くことを通じて、非常に高級な
生活を築いた達人だと思う。
29 :
吾輩は名無しである:02/10/27 23:46
>>28 ナニヲイイタイノカワカラナイブンショウダヨ。
ナニガ「スゴイ」ノ?ヒニクデスカ?
「コウキュウナセイカツヲキヅイタ」?
ダレガ?ドンナセイカツ?
30 :
吾輩は名無しである :02/10/27 23:47
>>26 さっき調べてみました。『夢の通い路』のことです。
28にあるように、西脇順三郎の幽霊も出てきます。
『ポポイ』は確か桂子さんの孫娘だかが主人公ですね。
随分前に読んだきりなのであんまり覚えていないんですが。
>>30 『爪のかゆい美紀』は俺も好き。
どれも短いけれど典雅。
32 :
吾輩は名無しである:02/10/28 06:41
>『ポポイ』は確か桂子さんの孫娘だかが主人公ですね。
舞さんです。
『幻想絵画館』、『シュンポシオン』それに
『よもつひらさか往還』などにも出てくる。
『ポポイ』を読み返したくなる季節だな。
もうすこししたら『紅葉狩り』でも.....。
っていうk、いわゆる桂子さんシリーズですら、
揃えるのに苦労したべ。
出版社は違うし絶版だらけだし。
34 :
吾輩は名無しである:02/10/28 18:04
わしは全作品、持ってるです。
なにせ昔からの読者やさかい...。
「倉橋由美子全作品」にもれてる作品あるの?
それともこれ自体絶版?
36 :
吾輩は名無しである:02/10/28 21:55
新潮社の「全作品」は『夢の浮橋』までしか
入ってません。おまけになぜか『スミヤキストQの冒険』が
収録されていない!
「全作品」はモチロン、絶版。
37 :
吾輩は名無しである:02/10/29 10:59
「全作品」はブックオフで結構よく見かけます。
私は埼玉の人間ですが。
38 :
吾輩は名無しである:02/10/29 20:45
>37
それは買いですね。ネット古書店では
けっこう高いです。
自分が買った時は一冊800円で帯つき、全巻揃いでした。
最近見かけたのは北鴻巣店と、あともう一ヶ所は失念。
>10
アンチロマンにあるだろ。
全部カフカとフランス文学の空虚なモノ真似だよ、このおばはんのは。
42 :
吾輩は名無しである:02/10/30 14:17
講談社文芸文庫から短篇集が出るね。
43 :
吾輩は名無しである:02/10/30 14:23
44 :
吾輩は名無しである:02/10/30 16:44
>>43 来月の10日あたり。
文芸文庫の発売日。
45 :
吾輩は名無しである:02/10/30 16:53
>>44 文芸文庫の新刊情報ってどこで仕入れてるんですか?
47 :
吾輩は名無しである:02/10/30 21:54
なんかさ、『パルタイ』と『紅葉狩り』を
いっしょに収録するって...
いったいどういうセンスしとんだ<講談社
全作品今日一冊3百円で買ったんだけど。
2巻だけなかった。
49 :
吾輩は名無しである:02/11/01 07:11
すごい。300円。今後はぜひ2巻をゲットしてください。
なんか、いまひとつ盛り上がりに欠けますな、本トピ。
50 :
吾輩は名無しである :02/11/01 12:44
51 :
吾輩は名無しである:02/11/06 02:48
講談社のサイト見れ
52 :
吾輩は名無しである:02/11/06 07:56
講談社文芸文庫 で検索すればヒットするはず。
>>53 検索しても倉橋由美子の新作については書いてないよ。
短編集に収録される作品も確認した?
倉橋由美子の作品も1つ入ることになってるよ。
56 :
吾輩は名無しである:02/11/06 20:16
ところで倉橋由美子って文体というか系統というか、
とにかくまあ、誰の影響をうけたりしてるの?
カフカ、カミュ、サルトル。
58 :
吾輩は名無しである:02/11/07 07:06
文体模写なら、川端康成、吉田健一、森鴎外などなど。
59 :
吾輩は名無しである:02/11/12 17:38
保全あげ。
・・・しかし人に訊くだけ訊いて放置しといて盛り上がりに欠ける、というのは??
60 :
吾輩は名無しである:02/11/12 20:44
訊くだけ訊いて放置しるひとと
盛り上がりに欠けるゆうてるひとは
きっと別人でしょ。
講談社文芸文庫の『パルタイ』『紅葉狩り』収録
されてるやつ、出たんですか?
残酷童話でない作品の倉橋さんの作品は凄い
62 :
吾輩は名無しである:02/11/12 21:39
⊂ ia ⊃
63 :
吾輩は名無しである:02/11/12 23:29
>>60 「〜しる」は「〜しろ」の意味。
>>61 日本語がおかしい日本語です。
64 :
吾輩は名無しである:02/11/22 19:58
65 :
吾輩は名無しである:02/11/22 21:25
倉橋由美子全作品の一巻を読んでたら、筒井康隆を思い出した。
テイストが似てるように思うのですが・・・。
66 :
吾輩は名無しである:02/11/24 20:20
『雑人撲滅週間』。
67 :
吾輩は名無しである:02/11/29 22:40
講談社文芸文庫新刊『パルタイ・紅葉狩り』の
「夢のなかの街」を久しぶりに再読しました。
高知に行ってみたい。
68 :
吾輩は名無しである:02/12/04 01:02
「聖少女」を十数年ぶりに読みたくなって
書店へ行ったら絶版になっててショック
でした・・・
69 :
吾輩は名無しである:02/12/10 21:09
あげときます
>>68 箱入りの『聖少女』なら古本屋でよく見かけるYO
保守
72 :
吾輩は名無しである:02/12/21 22:22
「アマノン国往還記」を探してます。
73 :
吾輩は名無しである:02/12/23 14:14
最近この人の「わたしの中のかれへ」という古いエッセイ集を古本屋でゲト。
デビューから十年目ぐらいまでの評論やエッセイを集めたものだが、読んでみると
最初のほうはいかにも世間知らずの文学少女だったのが、途中からちゃんと大人に
なっていくのが分かってカナリ感心した。
その割りに小説のほうはデビューからあまり変わってないようだが、そのことも
ちゃんと自覚しているみたいだったよ。
74 :
吾輩は名無しである:03/01/02 23:24
「スミヤキストQの冒険」探してます。
75 :
吾輩は名無しである:03/01/02 23:25
>>74 文芸文庫で出てるよ。
ひょっとして絶版?
76 :
吾輩は名無しである:03/01/03 00:26
bk1には出てないっす。しくしく
78 :
吾輩は名無しである:03/01/04 19:24
最終手段、ブックオフ。
たくさんあるYO!
「パルタイ」「シュンポシオン」はブックオフでゲットしたす。
文芸文庫の取り合わせの報復としてスミヤキストもブックオフで探すっす。
80 :
吾輩は名無しである:03/01/05 22:35
近所のブックオフには無かったです。
あるのは残酷童話ばかり、、、グぉー
81 :
吾輩は名無しである:03/01/05 22:45
>>80 文芸文庫は古本屋街の専門店に行ったほうが品揃えが多いかもよ。
「スミヤキストQの冒険」を半額で売ってるのみたことあるから。
日焼けのし過ぎで色が剥げてたけど。
82 :
吾輩は名無しである:03/01/12 23:15
さんきうっす。お茶の水、なかなか行かないなあ。
「アマノン国」も僕もほしいです。
別のブックオフも行ってみよ。
83 :
吾輩は名無しである:03/01/12 23:21
「アマノン国」なら、今日、町田のブックオフで見ました。
「聖少女」なんかも、あったなあ。
84 :
吾輩は名無しである:03/01/13 00:01
俺は大塚のブッコフでアマノソの箱入り単行本をハッケソ、買い、
ずっと待ち行列に入ったまま読まず1年が過ぎ、
今度は早稲田のブッコフでアマノソ文庫版をハッケソ買い。
85 :
吾輩は名無しである:03/01/18 18:16
僕も、町田のブクオフ(3F建の)で見たんだけど、「アマノン」「聖少女」は見つかんなかった。
「交歓」はゲトしたけど「反悲劇」はまだ残ってるよ。
高原書店も見にいこっと。
橋本に行きゃあるだろ。
87 :
吾輩は名無しである:03/01/19 23:02
ローカルなネタで申し訳ないです。
町田の高原書店で「スミヤキスト」2册ありました。残り1册です!
「シュンポシオン」が定価より高い棚にあったけど、ブクオフで100円だった。得したのか?
(^^)
89 :
吾輩は名無しである:03/01/20 02:10
>>85 町田ブックオフ。アマノンはなぜか「現代文学批評」の棚にあった。
あそこは埴谷が「う」の所にあったり(「ウエタニ」と判断されたのだと思われ)、
ラカンが「軍事」の所にあったりと(こればかりはまったくわからん)、
まあ、あれだ・・・
90 :
吾輩は名無しである:03/01/20 11:18
しゃべる前に本探ししなきゃならんのか、この作家は。
91 :
吾輩は名無しである:03/01/20 11:27
おばちゃん自意識がくさいんだもの。
聖少女もパルタイも、
近くの図書館がリサイクル本として排出したのをゲット。
最近は読まれないのかな。
93 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:06
ほんとに好きだから、あまり語りたくない。
人に安易に語られたくない。
そういう「好き」ってない?
一般にいちばん有名な「残酷童話」が、いちばんいまいちなんだよなー、この人。
94 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:22
萩尾望都の「マージナル」よんでアマノン国思い出しますた。
95 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:22
埴谷ってなんてよむの?
96 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:22
97 :
吾輩は名無しである:03/01/22 23:23
さんくす
98 :
吾輩は名無しである :03/01/23 21:57
>>93 なにがいちばんいまいちだ語ってんじゃねえか馬鹿
99 :
吾輩は名無しである:03/01/25 06:16
アルミン�ハリーを書いた「100メートル」は傑作だよね
100 :
吾輩は名無しである:03/01/25 16:30
100
お、ゆみこたんのスレじゃん
と思って来てみたら
案の定枯れたスレだなw
はーおちつく。
102 :
吾輩は名無しである:03/01/26 14:45
ポポイと入江舞の名前そのまんま使ってる下品なOLの日記サイトを見つけて
あきれた方はいませんか。
舞様とか言われてちやほやされてます。ハズカスィ
103 :
?a´?y?I´?1/4?3?μ?A°?�?e´:03/01/26 17:01
ほんとに好きだっただけに発見したときはショックだったです…
結構大手のサイトみたいなんで。そんな感覚で倉橋作品を利用されるのは不本意だけど
メールで言っても今さらなんで防寒してますが。
やっぱり残酷童話と短編のポポイで認知されてるんでしょうかね。
愚痴ですすんません。
104 :
吾輩は名無しである:03/01/26 17:03
ほんとに好きだっただけに発見したときはショックだったです…
結構大手のサイトみたいなんで。そんな感覚で倉橋作品を利用されるのは不本意だけど
メールで言っても今さらなんで傍観してますが。
やっぱり残酷童話と短編のポポイで認知されてるんでしょうかね。
オーディオドラマにもなったし。愚痴です、すんません。
105 :
吾輩は名無しである:03/01/26 17:06
連続かきこハズカスイ スンマソン…
106 :
吾輩は名無しである:03/01/27 02:07
107 :
吾輩は名無しである:03/01/27 13:48
首愛づる姫ってか
108 :
吾輩は名無しである:03/02/02 16:11
>104
探して見つけちゃった
覗く方が悪趣味なんで文句つける理由ないけど
ファンとしては「なんで入江舞?」て思いますね
舞さんとイメージ全然違うし…
109 :
吾輩は名無しである:03/02/11 01:55
このひと短編でよく双子の近親相姦を多用するよね。
そうでなければ共犯に近い親密な男女。
本人は双子じゃないよね。そういう願望があるのかしらんと
安易な想像をしてしまう。
ポポイの首も最初は共犯くさい描き方だったような。
110 :
吾輩は名無しである:03/02/14 21:53
定期あげ
双子でバナナみたいに異形化してセクースする話エロかったなー。
それ、どの作品?>111
怪奇短編集にあったやつ。
「聖家族」ね。
115 :
吾輩は名無しである:03/02/19 00:06
>114 あれはエロい。一家でエロい。
16本の擬足がわっさわさ
117 :
吾輩は名無しである :03/02/26 00:00
古本屋で単行本「夢の浮橋」また買ってしまった。50円也。
実家に帰ればあるのに。
好きな本を古本屋で見つけると持っててもついつい買ってしまう。
118 :
吾輩は名無しである:03/02/26 00:38
>117
夢の浮橋だけ持ってない!!
どんな話? とか聞いていい…?
119 :
?a´?y?I´?1/4?3?μ?A°?�?e´ :03/02/26 22:01
>118
桂子さんモノの初期のはなし。
学生の桂子さんが山田助教授と結婚を決めて、それから異母兄弟かもしれない
耕一さん夫妻と夫婦交換するくだりまで。
読んだの大分前だからちょとあいまいでスマソ。
まだ古本屋に埋もれてるかもよ。
>119
ベリーサンクスコ!!
実は古本はあんまり好きじゃないんだけど本屋さんに置いてないし
桂子さんシリーズなら外せないから探してみる!
まだ読んでいない桂子さんシリーズがあるというのは
ある意味幸せかも(w
121 :
吾輩は名無しである:03/03/01 01:10
昔、急に家族でポルトガルに移住したりしてたよね。
旦那は元NHKで、今は独立して自分で番組作ったりしてるんだけど、
かなり異色のヒトです。
前に見たときは北杜夫の「わが心の旅」をつくってました。
最後にロケ中に北氏がオランダのカジノにはまり、帰りの航空券まで
突っ込んだと哀れに語っているのが妙に印象的でした(笑)。
「あたりまえのこと」では、好き放題に書いてゐて、面白かつた。
しかし、旧カナを止めるとは信じられん。
123 :
吾輩は名無しである:03/03/05 23:04
「聖少女」読了しました。松浦理恵子の「ナチュラルウーマン」と比べられたり
してるけど、どちらも素晴らしい作品だと感じました。ただ登場人物は倉橋さんの
方が生きてる気がしました。未紀の存在は浮き世離れしててぼんやりとした
輪郭なんだけど、何か残るんやね、何でやろう?
124 :
吾輩は名無しである:03/03/05 23:11
出会いが悪かったのかなあ、漏れ。
最初に「バージニア」というアメリカのキャリアやりマン姐さんを書いた短篇がつまらなくて
それ以来ずっと読んでない。
でも「ナチュラル・ウーマン」は大好きなんだよね。
松浦の愛読した人でもあるらしいし、読んでみようかな。
125 :
吾輩は名無しである:03/03/06 01:32
バージニアだけ読むのは流石に勿体ないと思われ。
倉橋に限った話ではないだろうけど、いくつか読んでこそでつよ
よく知らないが、バージニアの頃はちょっと大江の影響とかあったんだろうか?
つか、桂子さんシリーズ嫁!
128 :
吾輩は名無しである:03/03/06 07:49
若き日から大江とはソリが合わなかったらしく、
あちこちで悪口書いていたと思う。
ヴァージニアはもうひとつおもしろいとは思わないけど
彼女の作風の転換期にある、かなめみたいな作品ですね。
この前後の作品はとても好きです。
『スミヤキストQの冒険』、『反悲劇』などなど。
『スミヤキストQ』は前期倉橋の集大成みたいなところがあるし、
後者は、ギリシャ悲劇からの影響を骨にして、一皮むけた
いぶし銀のような文章がみごとです。
129 :
吾輩は名無しである:03/03/08 19:00
最近、彼女の作品を読み始めました。
前期とか後期とかの区分って、
愛読者の人たちにとって、だいたいどんな感じなんですかね?
ちなみに、『よもつひらさか往還』→『反悲劇』→『パルタイ』→『ポポイ』ときて、
次は『聖少女』を読む予定でいます。
あ、あと桂子さんシリーズ(というものがあるらしい)が好きな人、
『よもつひらさか往還』は物足りなかったですか?
130 :
吾輩は名無しである:03/03/09 10:18
年代的に前期作品から順を追って読んでる世代がありますね。
それ以外に、『夢の浮橋』以降しか読んでなくて、桂子さんシリーズ
のファンという比較的若めの世代。
どっちがどうとか言えないけど、ワシなんかは『蠍たち』や『悪い夏』
のない倉橋なんか意味ないっす。
あ、もちろん『聖少女』もね。あの時代の、あの年代にしか書けない
作品というのがありますね。
『よもつひらさか往還』、よかったですよ。
作家が「老い」の境地に入った茫々とした寂しさが
ありますね。
131 :
吾輩は名無しである:03/03/10 02:03
>130
後半禿同
そして寂しいと同時に倉橋ならではの飄々とした感じがイイ!!
ところでガイシュツだったらスマソだが
このスレ女性読者はどれくらいいるんだろう。
女性読者なら『暗い旅』ははずせないと思うのだが
132 :
吾輩は名無しである:03/03/10 08:16
「蠍たち」「悪い夏」「聖少女」「スミヤキQ」
その辺はもう最高!
松浦は倉橋のエッセンスをよく使うと思う。
「葬儀の日」はすぐにピンときた!
「親指P」なんかはあからさまだしね。
133 :
吾輩は名無しである:03/03/10 08:53
『暗い旅』、今読むといかにも「若書き」の感じ。
フランス語の単語ちりばめたり、「彼」や「佐伯」との
会話なんか、ちょっとムズムズしちゃう。
でもつくづくなつかしいっす。
134 :
吾輩は名無しである:03/03/10 08:56
かなり前に出たユリイカの倉橋特集があるんですが
松浦が『暗い旅』論を書いてたっけな。
彼女、まだ20代だった。
倉橋に影響受けてる作家って、初期の金井美恵子なんかも
そうだね。
『親指P』は、余りに著作の売れない松浦が、
下世話なテーマと描写で話題づくりしたものだから、
倉橋由美子の著作に見られる抑制がまるでないし、
観念をうまく小説内に取り込めていない。
大衆向けの読み物ですな、松浦。
本人はいろんな思想家/批評家についてしばしば言及しておるが。
倉橋由美子の初期の作品は、確かに若書きな部分もあるが、
先達の扱い方は誠実であると思う。
136 :
吾輩は名無しである:03/03/10 17:48
倉橋の作品でラストで!!!
なショックを受けたのが「向日葵の家」。
「砂の女」の読後感とどこか似ていて
放心状態になった記憶があります。
才気の塊のような知性を感じました。
この感激は普通の彼女の年代の女流にはないもので
むしろ安部公房などに近い印象を持っていましたが
最近のものは随分変わったなと思います。
個人的には桂子さん以前の方が
野心的実験的で好きでした。
137 :
吾輩は名無しである:03/03/10 18:04
松浦の「葬儀の日」は良くできた倉橋のバリエーションの
ような印象があります。
登場人物の老婆が
倉橋の作品群に現れる口汚い老婆とかぶるのです。
たとえば「聖少女」の未紀の家の家政婦。
一連の双子の姉弟の母親…
そして倉橋よりは幾分オーバーな3人称描写…
間違いなく倉橋が松浦の肉や骨の一部であることは
間違いないでしょう。
138 :
吾輩は名無しである:03/03/10 20:06
僕は松浦作品も好きだし、倉橋のも同等に愛読しています。
河野多恵子も好きなんだけど、このスレに集う人たちも同じような
趣味嗜好なのではないのでしょうか?
139 :
吾輩は名無しである:03/03/10 21:09
>>130さん他
レス、ありがとうございます。
だいたい桂子さんシリーズの登場を境に分けられるみたいですね。
確かに、桂子さんものの安定感(?)に比べると、
『パルタイ』などの初期作品は神経質なまでに繊細な印象があります。
作者の存在がそこに感じられるというか。
『悪い夏』『スミヤキストQ』あたりを次に読んでみますね。
>>138 河野多恵子・・・たとえば『不意の声』とかは、僕はあまりわからなかった。
趣味嗜好っていうほど両者は近いのですか?
あまり詳しくないので、何とも言えないのですが。
140 :
吾輩は名無しである:03/03/10 22:26
倉橋先生は何度か候補になりながら
芥川賞をとっていません。
けれど第1回の女流賞を受けています。
そういう意味でも松浦さんと似ていますね。
というか松浦さんが似てるんですが…
倉橋と河野、全然違いますよ。
現実にもあの二人は仲が悪いそうです(笑)。
倉橋は意識も文体も明晰ですが、河野ってそういう知性は
あまり感じない。
共感できない生理的感覚ばかりがあって。
これはワシが河野嫌いのせいかも。
そうか、松浦の『葬儀の日』読んでみっかな。
『親指P』とか読んだけれど、倉橋的なものは
まったく感じなかった。
142 :
吾輩は名無しである:03/03/10 23:59
河野に知性がないのかどうかは知らないが、
ああいう顔の作家には倉橋のような透明感は求めるべくもないだろう。
ま、松浦もああいう顔じゃなければもう少し頑張れた気もするが。
144 :
吾輩は名無しである:03/03/11 12:53
>136
『向日葵の家』、わたしも大好きです。
あれはK-L型の最後の小説と言う感じですね。
ラストの凄まじさは言葉を失います。
>個人的には桂子さん以前の方が
> 野心的実験的で好きでした。
関川夏生は作家に面と向かって「「夢の浮橋」から
向こうは、倉橋の作品とは認めない」と言うたそう
です(笑)。
145 :
吾輩は名無しである:03/03/11 23:38
倉橋由美子というとまず浮かぶのが「パルタイ」
読み終えたときパイプオルガンの不協和音がいつまでも響いて
耳から離れないような…
そして「聖少女」ゆるやかななま暖かい何かに抱かれて眠るときのような…
そして「向日葵の家」一体あのラストシーンは何だったのだろう…
自分もあの悪い夏の日に何か幻影をみた一人です。
そして代表作といってもいい「スミヤキストQの冒険」
長い冒険の旅に連れられていった記憶が今も残っています。
本当に知性とか才気とかいう言葉の似合う方だと思います。
ひたすら尊敬です。
日本の女流のワクを超えた方です。
言えるのは彼女の出現は早すぎたのでは?ということです。
大江を評して「よく吠える犬」は有名なひとこと。
彼女でなければ言えないでしょう。
146 :
吾輩は名無しである:03/03/11 23:49
>>138 河野なんかと一緒にしないでください。
あのオバチャンは倉橋由美子が明晰な思考力で描ききった部分を、
省略の美という便利な、それでいて鈍重な言葉と、
平野の「日蝕」なみの空白で誤魔化しつづけてきた鈍い牛です。
その鈍さゆえに芥川賞の選考委員におさまって、
あの顏で猟期小説もどきを書いてますが、とことん凡庸。
同性にはまったく尊敬されないが、
文壇のオヤジには女流として珍重される女性作家の悪しき先達。
147 :
吾輩は名無しである:03/03/12 00:50
個々の作品も好きだけど、どういう軌跡を描いてどこへ行くか、と
いうのが気になる人。
初期のも、桂子さんシリーズも、好きだ〜。
『反悲劇』が私のなかでは頂点。
それにしてもなんで「残酷童話」ばっかり本屋にはあるわけ?
客をバカにしてんのか?
148 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:28
笙野の『タイムスリップ…』は雰囲気が
『夢の中の街』に似てる気がする。
149 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:32
頼たんたんたん
『母の発達』の母虫たち…
出所はもしかして『向日葵の家』のアレ!?
150 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:35
ランディ再発!
151 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:41
倉橋と笙野…
スタンスは似通うものあるような気もしますが
笙野はハッキリ言って品がない。
おもしろいけど洗練とはほど遠い。
152 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:44
笙野さんと松浦さんは対談集も出ているくらいだから
松浦さんのルーツの一人である
倉橋さんとの線もなくはないのでは?
153 :
吾輩は名無しである:03/03/12 01:46
頼たんはランディ!?
新潮文庫、全部集めるのに苦労した。
桂子さんシリーズも、そもそも発表順が作中の時系列でないのに、
さらにめちゃくちゃな順番で読んじゃった。
初期の、短編と呼ぶにはちょっと長めな作品たちが好き。
ブックオフなんかにも残酷童話が溢れてるから、
とにかく残酷童話だけは目にする。
「ほんとはこわいグリム童話」ブームに便乗した作家とかいう認識のされ方だったらやだね。
売れるものに特化するのは致し方ないけど、
新潮の割り切り方だと新しい読者なんて増えていかないだろうね。
童話の翻訳とかが新潮の版権だったら、
また違う流れになっていたのかもしんない。
>>146 河野も倉橋の7ガケくらい好きだけど、
確かにあらすじ読んでるだけのようにも感じるね。
怖さやエグさを感じさせる手法も、
ホラー映画と同じ地平にあるとも言えるかもしれないけどよくわからない。
155 :
吾輩は名無しである:03/03/12 08:12
「母がいなかったら、わたしは小説家にはなっていなかったと思う」
というのが倉橋の弁。笙野もそのあたりは似ていますね。
倉橋は小説の中で幾度も母親殺しをやっています。
156 :
吾輩は名無しである:03/03/12 08:21
>>155 そのあたりの話をもう少し聞きたいです。
その発言は何に収められているのでしょうか?
彼女、ほとんど自分のことを語らない作家ですよね。
158 :
吾輩は名無しである:03/03/15 21:53
>157
さる筋に聞いたのです。
小説のなかに出てくる母親像って、根底にあるのは
多分自分の母でしょう。
『聖少女』の未紀の母親は、娘の運転する車の事故で
死に、『蠍たち』の「ばばあ」は自分の娘と息子に
縄で吊られ....
精神的な意味での「母殺し」ってのは倉橋が創作の
バネにしてきた要素ではないかと。
>>159 ふうむ。そういえば「向日葵の家」もそうですね。
エッセイで地元について書くときはわりと穏やかな印象があったのと、
極めて明晰で冷静な小説論を書かれているので、
この人はその手の創作衝動(?)とは無縁な人なのだろうな、と思っていました。
あと何か、常識的にはすごく過激な設定でも、
彼女が書くと不思議にすんなりと受け入れやすいというか、
母殺しや近親相姦という要素にはあまり注目していなかったです。
でもそう考えると確かに目につく、かもしれません。
160 :
吾輩は名無しである:03/03/19 14:30
age
161 :
吾輩は名無しである:03/03/24 01:39
倉橋の母殺しに関してはかなり早く気づき、大いに共感したクチです。
小説に昇華できるのはいいけど、親に読まれたらどうするんだろ、
と他人事じゃなかったなあ。
娘の母殺しは、充分創作の動機になりうる強力な要素だと思います。
162 :
吾輩は名無しである:03/03/27 08:26
エレクトラ・コンプレックスってのがありますが、
倉橋にはそれを感じます。
そ…それで…?
164 :
吾輩は名無しである:03/03/27 12:42
そうなんだ。
からみにくいレスでした。
166 :
吾輩は名無しである:03/04/05 21:22
「夢の浮き橋」って河野多恵子の「夜を往く」と設定が似ておりますなあ。
そういうとまた叩かれそうですね。河野多恵子ってそんなに駄目でしょうか?
167 :
吾輩は名無しである:03/04/06 08:41
夜を往く、ってどんな作品ですか?
いや、ダメなのかどうかはわかりませんが<河野
わたしは感覚的にまったく受け付けないようです。
170 :
吾輩は名無しである:03/04/12 12:03
「スミヤキストQの冒険」読了記念age!
171 :
吾輩は名無しである:03/04/13 00:48
>>170 どうでしたか?
わたしは個人的にはあんまり好きじゃないのですが...
「聖少女」は私にとっては特別な作品。エポックメイキング
アマノン国往還記を今日ブックオフで見つけて読みました。倉橋は初めて
だったんですが、意外や意外、読みやすいのですねぇ。もっと難解なのか
と思ってました。もっとはっきり言えば、ちょっと軽すぎて、肩透かしを
食ったような感じもしますな。
でも、他にも読みたいので、、、反悲劇とか、重量感ありますかね?
173 :
吾輩は名無しである:03/04/14 21:20
>>172 アマノンは倉橋作品に於いて少し毛色が違うように感じますね。
次は是非聖少女を読んで下さい。その次はスミヤキストかな....
173さん、レスどうも。
しかし聖少女ってのは絶版ですね。てか、アマノンも絶版だった
みたいですね。本屋さんで買えるので、お奨めはありますか?
>>174 わたしは聖少女はブックオフの百円コーナーで初期の単行本を見かけて、ニヤケながらレジに
持って行った記憶があります。だからその辺を探せば意外とありそうだけどね。
じゃあさ、パルタイはどうでしょうか?これなら何処にでもあるし、収録されてる中では
『密告』はお薦めです。
176 :
吾輩は名無しである:03/04/14 23:23
>>172 とりあえず、『パルタイ』と『反悲劇』は新品で買えますね。
ただ軽さが気になるのだったら、『反悲劇』の方がオススメかも。
圧倒的なイメージの嵐って感じで。でも気持ち悪く乾いてるようで。
つーか僕は今まで読んだ中ではいちばん好き。
確かに、古本だとけっこう簡単にありますね。
ほぉほぉ。いろいろとありがとうございます。聖少女探してみますね。
そういえば、アマノンについても書くべきだったでしょうか。
私見では、小林恭二の「ゼウスガーデン衰亡史」や矢作俊彦の
「あ・じゃぱん(!)」と比べても遜色のない、偽史モノだと
思いました。しかしながら、「ヨッシャヨッシャ」だと、まぁ他にも
いろいろありましたが、諸所で出てくる、命名のセンスについては、
あまりユーモアは感じられませんでした。そこが、少し残念でしたね。
ちかくの古本市場で聖少女6冊あった
題名だけで買って即売った厨房が多いとおもわれ
ほかの古本屋でもよく見がち
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
180 :
吾輩は名無しである:03/04/29 00:19
「VOGUE」に倉橋さんのインタビューが掲載される
と聞いたのですが、読んだ人いますか?
それとも次号なのかな?
倉橋由美子ってカズノコ天井らしいぞ。
182 :
吾輩は名無しである:03/05/07 19:08
6年前の学生時代に古本や回ってやっと見つけた全作品、
8巻そろいで15,000円でした..
「雑人」「囚人」「スミヤキ」あたりが好きで後期の「桂子さん」は駄目です。
で、あと筒井康隆が好きなんだけど・・なんか恥ずかしいな
わたしのなかのかれへ、
下巻だけ古本屋にあったから買った。
エッセイ集だから上巻なくてもいいや。
物語と観念とに別れるね、好きなの。
パルタイ100円でかいました
明日読みます
185 :
吾輩は名無しである:03/05/27 09:11
えっ この人「うる星やつら」書いた人でしょ?
んなわけないか・・・
寒い
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
188 :
我輩は名無しである:03/06/01 01:03
age
189 :
吾輩は名無しである:03/06/01 03:34
やっぱ「うる星やつら」書いた人や
この人
最近、古本屋でも見かけないね。
若い人、読んでないんじゃない?
漏れは若い人ですが
やぱし描かれてる風俗とかが古く感じてしまう。
ので若い人はあんまし読まんのじゃないかと思います。
漏れは好きだけど。あまり普遍性は感じないよね。
192 :
吾輩は名無しである:03/06/09 15:42
評論で春樹ぼろくそ、詠美マンセーやってるけど、なにこれ?
193 :
吾輩は名無しである:03/06/09 15:50
↑
うるせえ
奴ら
194 :
吾輩は名無しである:03/06/09 15:51
過去ログからのコピーです。
http://natto.2ch.net/mass/kako/974/974478132.html 489 名前: 文責:名無しさん 投稿日: 2001/04/11(水) 17:25
一般人なのに盗聴される、じゃなくて、「一般人だから盗聴される」んじゃないのかな?
基本的にネタ集めのためにやってんなら、有名人のネタを盗むと、有名人は告発できるし、
そんなことされても当たり前だと思われるので告発しても信じてもらえる。
そうでない人は、ここの途中の書き込みにもあったように「電波」扱いされるだけ。
ただで、ネタを仕入れるんなら、一般人に限るでしょう。
マスコミは自分らの無能さを恥じてほしいです。
ちなみに私が盗聴されはじめたのは、芸能人にストーカーされ始めてからでした。
そこからマスコミに広がって行った。
だから余計「妄想」とか思われそう。
友人に話したら完全に病気扱いされた。ストーカーって言葉がない時代だったしね。
書いておいておいた小説のネタが、他人の原作でドラマ化されたときにはきれまくっ
たなあ。(一度や二度のことじゃないけど)
は?
196 :
吾輩は名無しである:03/06/12 22:48
最近パルタイ読んだんですけど、作者はこの小説を通して
何を言いたかったんでしょうか?私にはわかりませんでした。
皆さんはどう思いますか?
レッツ・ダンス! ってことだよ。
>>196 いつも思うんだけど…
こういうこと他人に尋ねるひとって文学作品読むの向いてないんじゃ…
ああ、だから文学ヲタは文学以外に疎いのか。
200 :
吾輩は名無しである:03/06/13 08:33
>196
たとへばどういうことがわからんというのでせう?
201 :
我輩は名無しである:03/06/25 01:06
ageておきませう。
202 :
吾輩は名無しである:03/06/25 12:41
203 :
吾輩は名無しである:03/06/25 12:44
てか残酷童話とアマノン以外面白くないです。佳作レベル。
204 :
吾輩は名無しである:03/06/26 21:14
>203
「暗い旅」はお読みになられましたか?
京都に行きたい...
205 :
吾輩は名無しである:03/06/26 22:06
この人マジで頭悪そう。
医者になれなかったから小説家になっただなんて、
医学も文学も甘く見てないか?
「KとLの合言葉は『サルトルとボーヴォワールのように生きよう』だった」
なんていうくだりは今思い出してもウゲッときますね。
>>206 そういうあなたは何者なんでつか?
と2ちゃん語でおたずねしたくなるほど
そう思われる理由をもっと詳しく聞きたいでつ。
医学にも文学にも相当精通していらっしゃるのでせうね。
倉橋由美子は地方大学医学部を何回受けても通らず、仕方なく明治の文学部に入った。
頭の悪さ、怠惰な性格いずれの理由にせよ、地方大の医学部ごときの入試が
クリアできないようなクズに医学も文学も理解できるわけがないんです。
倉橋が文学者として失格なのはこの事実から明らかですね。
純文学作家としてまともな仕事をして、なおかつそれで
食うに困らないなんてことは圧倒的な才能を持っているか、家が裕福でない限り無理でしょう。
専業作家になりたかったけど仕方なく医者をしてるというのならわかるのですよ。
藤枝静男なんかもそうだったでしょう。
>208
>地方大の医学部ごときの入試が
>クリアできないようなクズに医学も文学も理解できるわけがないんです。
学歴でわけるんなら他にも駄目な文学者はいるだろうに
倉橋由美子嫌いだからそういう理屈考え出したな
210 :
吾輩は名無しである:03/07/08 15:53
208さんは東大の医学部かなんかですか
きっと、地方大医学部を5回くらい落ちてる香具師でしょう。
倉橋由美子は親の命令で受験してただけ。
高校生の頃から文学の道に進みたいと思っていた。
っていうか、医者以外は馬鹿なのか、そうか。
213 :
我輩は名無しである:03/07/13 11:44
聖少女読みますた。なかなか面白かっただす。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
215 :
吾輩は名無しである:03/07/21 12:01
age
保全
217 :
吾輩は名無しである:03/08/07 22:40
パルタイを読んだのは確か中学に入ってすぐだった。
とにかく五感に訴える文を書く人だと思いました。
反悲劇やスミヤキもそうです。
イメージがこの人の文章はとにかく際限なく広がる。
阿部公房以外にこの感覚を感じさせてくれたひとはいません。
自分の中では才能のある数少ない日本人作家と思っています。
特に前中期の作品は才気簡抜ですね。
字これでいいんでしたっけ?
218 :
吾輩は名無しである:03/08/09 18:05
「パッション」が好きです、あのキティガイっぷり。
219 :
吾輩は名無しである:03/08/09 21:47
聖少女を読むとまったりとした夏の感じを味わえる。
悲しみよこんにちはなんかは感覚的には湿っているのに
人間の間合いが妙に乾いていて
南仏らしい感じもする。
むしろ愛人なんかのほうが近い皮膚感あるかも。
湿って蒸し暑い夏を描くのがすごくうまい人。
とにかく日本人の女流にはなかなかいないタイプ。
220 :
吾輩は名無しである:03/08/10 17:22
阿倍ではなく安部だってば〜。
それと「才気簡抜」でなく、才気煥発。
221 :
吾輩は名無しである:03/08/12 00:52
そんなことより作品に関する感想を述べよ。
222 :
吾輩は名無しである:03/08/12 03:03
高校時代文芸部に倉橋由美子好きなヤシいたな
飯能のM橋君お元気ですか
当時から新作出ないで困って?いた。
女子高に合評会行くのが大好きだった。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
保全age
225 :
おさむ ◆UvGJoaFDw6 :03/08/26 14:44
先日文壇BARで倉橋由美子をお勧めされました。
そんで、昨日ブックオフを回って五冊くらいゲットしてみました。
今日はその中で一番薄かったポポイを読んでみるつもりです。
>>225 『ポポイ』はもともとラジオドラマ用だし、最初に読むのはちょっとどうかと思うけど。
まあ、それでも気に入ったなら、桂子さんモノを色々探してみるといいよ。
君の書き込みは他スレでたまに見てたけど、君の感じだと、
『反悲劇』『聖少女』『アマノン国』あたりがいいんじゃないかと思う。初期から中期だね。
もちろん『スミヤキストQ』もすごいいい。
『老人のための残酷童話』が近々出ます。
>>226 親切にありがとう。
ポポイ感想
ちょっと少女趣味でイマイチだった。けど、
新潮のパルタイの出だし読んだら結構よかったのでめげずにチャレンジします。
ちなみにパルタイはブックオフになかったので、もってません。
ゆえにお勧めされた聖少女いってみま〜す
229 :
吾輩は名無しである:03/09/06 21:02
「パッション」発表当時はサドを読みすぎた女の子が書いた話
みたいな評価をうけたとか言っていたけど、これが今発表されていたら
昔より非難受けるのかしら、と宅間の死刑判決を聞いてふと思った。
カミュ風の、彼女の言葉を借りれば真夏の乾いた殺人というのとも
少し違うような感じがしてああいう話も書くんだなと、ちょっと意外。
(なんで・・・ポポイ・・・桂子さんシリーズはおさむに向いてない・・・)
231 :
吾輩は名無しである:03/09/08 22:53
ここ見て、倉橋由美子に興味を持って本買ってみようかと思ってるんだけど
パッションって正式なタイトル?何かの略じゃなくて?
出版社が解らないんだけど誰か教えてぇ
>231
『パッション』は、今は古本でなくては読めません。
というかほとんどの本が入手むずかしい。
昨年出た『よもつひらさか往還』とか、
『あたりまえのこと』ならすぐ手に入りそう。
(あ、それともちろん『大人のための残酷童話』)
233 :
吾輩は名無しである:03/09/10 00:22
この人めちゃくちゃアメリカ嫌いそうなのに
なんでまたアイオワなんかに留学しちゃったんだろう。
パルタイみたいな心理でも働いたのか。
ヴァージニア以外で滞米時のことを書いたものってある?
235 :
吾輩は名無しである:03/09/10 01:25
>>234 うわーサンクスです!
そんないきさつがあったとは。
なんか勝手に気難しい人というイメージができあがってしまって
意外でした。
結婚式…Σ(`д`ノ)ノ マジで!?
236 :
吾輩は名無しである:03/09/16 15:50
「スミヤキストQの冒険」が好き
わしも、好き。
海外の古本屋に THE ADVENTURES OF SUMIYAKIST Q を注文したところです。
239 :
吾輩は名無しである:03/09/26 20:31
>>231 『パッション』は「蠍たち」(徳間書店)、「悪い夏」(角川文庫)、「倉橋由美子全作品 4巻」(新潮社)
に収録されてます。いずれも絶版。古本屋かオークションで探すしかないですね.
240 :
吾輩は名無しである:03/09/26 21:48
この人はなかなかカッコいいとは思うけど、同時に田舎もんがせいいっぱい背伸びして
ハイカラぶってるようなところも感じるな。高級感を売り物にしたマンションや婦人服の
チラシなんかに感じられるやつ。世間の月並みな感性でカッコいいとされるような状況設定を
多用するせいだろうか。
242 :
吾輩は名無しである:03/09/27 12:26
>>241 たとえば聖少女の場合だと、未紀はなんとか工業の社長の娘で、青山あたりに住み、
家庭教師のフランス人マドモワゼルからフランス語をお勉強。語り手の「ぼく」は
学生運動の理論的指導者で、専攻はコンピュータ関係、アメリカへ留学しようとして
いるところ、てな調子。こういう部分だけ取り出すと、ここに住めばあなたもハイソの
仲間入りでございます、というノリの高級マンションの宣伝文句と似ていると思うぞ。
倉橋由美子のカコイイ系の小説では主要人物はまず男女とも美男、美女であり、
知的能力がずば抜けていることが必要条件。女は家柄が良くなくちゃいけないし、
男ならびんぼー人であってもかまわないが、その代わりケチな倫理観を蹴散らして
へとも思わない行動力を持っていなくちゃならん。人物は個性的なリアリティーが
あってカコイイけど、舞台装置は世間の常識にべったり寄りかかっていることも
事実だろう。
>242
自分も「桂子さん」ものなんかに似たような感じを受けるので
そのあたりは好きじゃない。
でも「雑人」「アマノン」「スミヤキ」なんかは大好き。マゾ男のとか。
「老人のための残酷童話」、ようやく出るとのこと。
9月20日が最初の予定だったのだけど遅れていたようです。
明日は本屋に出向いてみようかな。
>>240 「暗い旅」もそういう感じがするね。仏文全開って感じ。
あの小説は主人公が桂子さんや美紀ほどお嬢様でもないから
余計にその背伸びさが目立ってしまうのかも。
なんだか読んでてこちらが恥ずかしくなるようなときがあった。
「聖少女」で少女小説を書くのはやめにするとか言ってたと思うから
そういうジャンルとしてみれば美紀をとりまく環境も
ふさわしいといえばふさわしいのかもしれないけどどうなんだろう。
とりあえず私も本屋チェックしてこよう。
246 :
吾輩は名無しである:03/10/02 23:08
>余計にその背伸びさが目立ってしまうのかも。
> なんだか読んでてこちらが恥ずかしくなるようなときがあった。
同感。
作家も「若気のいたり」と思ってることでしょう。
それでも『暗い旅』、昨年久しぶりに読み返してみたが、
苦笑が出るような背伸びの部分とは別に、妙に真剣に
作者が「愛」というものを考えようとしていて、
これはその後の作家なら恥ずかしくて書けないようなもの
なんだろうが、若き日の生真面目な彼女が想像されて
悪い感じではなかったです。
今日はまだ出てなかった>『老人のための残酷童話』
「若気の至り」ほんとそんな感じですね。
「暗い旅」は盗作(模写?)問題になったらしいけど
そのことよりも個人的には作品中に
「漫画サンデー」と出てくるのが印象的。
固有名詞をなるべくちりばめたと作品解説で言っていたけど
ジャズ喫茶、ポトフ、修士ゼミ、秋の京都、ときて
なにかそこだけ妙に浮いていて実験作という印象もする。
話は変わって彼女の小説(特に初期)を語る上でのある種の
キーワードがあるよね。
ジャズ喫茶とかアメタイとか、あと仏文(仏語)もそうかな。
キーワードというなら双子の姉弟、近親相姦、母殺しは欠かせない。
249 :
吾輩は名無しである:03/10/03 00:35
ジャズ喫茶や仏文は倉橋若き日に身にまとってた記号ですね。
誰だったか評論家が、『暗い旅』は『なんとなく、クリスタル』
みたいなものだと。
つまり、お気に入りの記号をちりばめた物名小説だと。
それはそれとして、あの小説に出てきた京都のジャズ喫茶、
「シアンクレール」もすでに無く、三条河原町の角に昔から
あって、「あなた」が佐伯と入って海老の入ったサラダを
食べた「不二家」も、ついに先日店をたたみました。
倉橋由美子のかっこよすぎる状況設定が不評のようだけど、
私はちょっと違ったふうに考えている。
このひとの魅力に結晶質の美しさというものがあると思う。
この種の美しさを雑多な存在である現実の人間に求めるのは無理というもの。
現実の人間から不純物を取り除くには人工的な状況設定が必要で、
その不自然な状況でのみこの種の美しさはかえって自然に光を放つのだと思う。
彼女の凄いのは、格好良い世界を書きながらも同時に
そこに「不快」な人間をちゃんと書いてるところだろうね。
(不快だけど、憎みきれないのはオースティン譲り?)
この人汚い部分を書くときは本当に汚く書くから
余計に格好良さや綺麗さが引き立つし、
そのへんが少女趣味からかけ離れているところだと思う。
最近のマンガや小説でも、醜い部分を書いたことで
ウリにしているものもあるけど、彼女のそれに比べたら全然甘い。
「暗い旅」は良い意味でも悪い意味でもスノッブぽいと
言ったら怒られるだろうか。そして新刊まだ出てませんでした。
252 :
吾輩は名無しである:03/10/06 10:43
『老人のための残酷童話』、
昨日出てました。
クレーの絵の装幀がいいです。
これから読みます。
同じく今日入手しました。
昨日出てたんですね。
本屋で聞いてみたらもう出てますと言われてびっくりした。
254 :
吾輩は名無しである:03/10/07 22:55
発売記念age
新作読後感きぼんぬ
倉橋作品の中で『聖少女』が特に好きです。
私にはこれがなぜかインパクトが強く、また読み易いです。
何日か前にまた読み返してみました。
本筋と全く関係ないけど、読むたびに登場人物の「みさを」という子が好きになっていきます。
別にすごく好きとかいうことじゃなくて、話の中では未紀にもKにも馬鹿にされてるけど、
未紀が事故にあった後も病院に来てくれたり色々心配してくれたりして、
結構優しいいい子なんじゃないかって思います。確かに未紀たちのような
鋭い感性を持っているわけではないと思うけど。
小学生みたいな感想ですみません。
あと聖少女の中でレモンの飲み物が何度か出てくるのに気付きました。
倉橋由美子はレモンが好きなんでしょうか。レモンを食べると数学的な能力が
発達するって聞いたことがあるので、ちょっと気になりました。
倉橋由美子の小説って何となく数学っぽい雰囲気があるような気がして。
文学的でないというか変な感想ですみません。
ここを読んでたら『蠍たち』とか『悪い夏』とか『向日葵の家』とか
読んだことのないものを読みたくなってきました。
新作は面白いのかな・・・
257 :
吾輩は名無しである:03/10/12 22:59
>255から>256の流れにチョトワラタ
新作読了。
昔の作品に比べると会話文がやはり時代に合わせて変化しているので
ちょっとびっくりするところもあるけど相変わらず倉橋由美子は健在。
「姥捨山異聞」鬼の脳みそ食らうところがエロい。
行為そのものはともかくあの嫁はたまらなくやらしくて好き。
体調が優れない中の刊行で心配してたんだけど
雑誌のインタビューでも死ぬのは別に怖くないと語っていたり
今回も死後の世界の話が多く、読者としてはこれを限りに
このまま逝ってしまうんじゃないかと心細くなる。
いろんな意味で切なくなった。
258 :
吾輩は名無しである:03/10/13 16:06
「老いらくの恋」「犬の哲学者」。
みごとな境地としか言い様がない。
「大人のための残酷童話」はあまり買わなかったが、
今回の何作かは大いに買いますね。
やっぱ、ダテに年とってないっすね。
あ、大人の読み手にしか推さないからね。
アマゾンのレビューでたいそう幻滅したお方がいらしたので
どんなんなったんかとおもたよ。これから読みます。
読後感想感謝です。>257,258
260 :
吾輩は名無しである:03/10/17 07:05
アマゾンの人は、エロやグロ度が上がると
幻滅する人のよう。
あの人、1人で倉橋作品のレヴュー、総なめ
しとりますな。
なんかクソマジメであんまりセンスないわ。
洒脱を知らない人か、ウケると思ってむやみやたらに
エログロドラッグ書いてる小説家と同じ高さで見てしまっているのかな。
今の倉橋由美子は小説家というよりも、職人の域だね。
昔からいろいろと文体にこだわってきたようだけど
それが見事に熟成されてきた感じ。
彼女の言う読みやすい小説っていうのが何かすごくよく分かる気がする。
262 :
吾輩は名無しである:03/10/20 02:03
>>261 僕も凄く分かる。ある意味知名度の低い作家だけど誰にでも薦められます。
良いか悪いかは別として・・・
>ある意味知名度の低い作家だけど誰にでも薦められます。
知名度低いのは現代の若い世代の間ででしょ。
かつては本を読む人なら誰でも知ってた。
わたしは誰にでもは薦めないな。
誰でもが読む倉橋、なんてありえない。
>263
8年ほど前、早稲田の古本屋(個人経営の小さいとこ)で奥さんらしき50代女性に
「倉橋由美子の全集はありませんか?」と聞いたら、
奥からおやじが「うちは漫画はないよ!」だと。
なんか他の客もいたし恥ずかしくて何も言わずに出てきたよ。
>>264 きみが恥ずかしがることじゃないと思うけど。
漫画は扱わないと大きく出たわりにあまりにも恥ずかしいおっさんだな。
それともエロ専門ってことか。
新作再度読了。堪能しました。
多分真夏に読んだらまた違った感じになりそう。
この時期だといろんな意味で身にしみる。
267 :
吾輩は名無しである:03/10/31 23:57
>>265 そこを合えて訂正せず「全身恥辱で真っ赤になりながら」
何も言わずに怒ってでてくるのが倉橋好きなんだよ。
いやわからんけど。
268 :
吾輩は名無しである:03/11/03 19:51
題名は忘れたけど「倉橋由美子全作品」のなかにあった「家畜人ヤプー」の
作者らしき人とのやりとりは実話なんだろうか?
269 :
吾輩は名無しである:03/11/07 14:05
>268
『マゾヒストM氏の肖像』ね。
実話に近いことを、「全作品」の解説ではほのめかして
います。
天野哲夫氏の書いた逆バージョン
『K女史の肖像』というのもあって、「ぼく」が作家Kに
会うという作品。
>>269 サンクス!!
その『K女史の肖像』も大体同じような内容なの?
しかし詳しいね。
「聖少女」の基になった「わたしの心はパパのもの」ってどんな内容か知ってたら
教えてください。
「全作品」の解説で「聖少女」の未紀のノートそのままと書いてあったけどとても
気になってます。
>その『K女史の肖像』も大体同じような内容なの?
かなり衒学的で、ヴェルレーヌの詩から始まって、色んな
作家や詩人の名前が登場して絢爛たる文章です。
雰囲気は倉橋の小説とはかなり違うけど、あそこで書かれて
いる内容を裏付けするような部分もあるな。
作家Kは、天真爛漫な少女のような印象で書かれていて、
「ぼく」(M)が喜ぶような話をさりげなくしてやったり。
小説の最後はこんなふうに結ばれています。
Kはその後、あるマゾヒズストを主題とする九十枚の小説を
発表し、公明な批評家に称讃された。女流作家Kのまわりで、
いぎたなくもキリキリ舞いするM氏の、ぶざまで不潔な実像は、
仮借なく分析され、裁かれた。
『わたしの心はパパのもの』、未紀のノートの部分が
そのまま使われているところが多かったです。
構成はちょっと『聖少女』とは違っていて、「パパ」には
奥さんがいたり、人称が傍点付きのものやそうでないものが
混用されていたりして、少しわかりにくい。
最後が「パパ」のガス自殺をにおわせるあたりも違っています。
269さん、丁寧な説明ありがとう!!
俺は大学生の頃、一時期、倉橋由美子作品ばかり読んでた時期があったけど269さんは
凄い倉橋フリークみたいですね。
「わたしの心はパパのもの」、ネットで古本を検索したけど掲載誌(文学界だったかな?)
しか出てこず、買おうか迷ってたところ売れて(?)しまい無くなってました。
「全作品」の中の解説でも倉橋自身が「聖少女」の未紀のノートと同じなのでここには収録しなかった
とあったように収められてる本って無いようですね。
269さんはどうやってこの作品を読んだのでしょうか?やはり掲載紙ですか?
ぜひ読んで見たいのですがもし何かの作品集に収められているのなら情報お願いします。
268さん、YAHOO! のIDはお持ちじゃないですか?
もしお持ちなら、掲示板の文学>ジャンル>小説>作家のカテゴリー、
「どこにもない場所」にいらしてくださればいいんだけどな。
ここは倉橋由美子のトピックです。
今はこの作品はどこにも収録されていません。
わたしが読んだのは、ここのメンバーに送ってもらったコピーです。
ここではあまり詳しくは書けないんだが。
>>269 どうもありがとうございます。
今IDはもってないけど取って参加したいと思います。
取り方は良く知らないんだけど調べてみます。
寒いですね。
九鬼さんのカクテルであったまりたいage
277 :
吾輩は名無しである:03/12/11 01:43
九鬼さんって、実はバーラジオの…??
278 :
吾輩は名無しである:03/12/11 10:06
金嬉老事件の時
朝鮮人のやくざの人殺しにいろいろ同情的な事書いたり喋ったりしているヤシって
バッカじゃないのって書いたのこの人くらいだよね。
279 :
吾輩は名無しである:03/12/26 11:10
文芸誌にぽつぽつ批評がでてたけどなんかあまりいまいちだった。
どうでもいいけどこの人が芥川賞取らなかったのってなんか意外。
今の受賞者の面々をみていると、余計にそう思う。
280 :
吾輩は名無しである:03/12/26 20:01
ttp://www2.tokai.or.jp/vladimir/nihon.htm 上記サイトに以下のようなことが書かれてるけど、これって本当?
作者匿名 『禁断叢書4 逆光の部屋 ある美少女の回想』 (河出文庫)
当代一級の作家たちが匿名で執筆した、ポルノグラフィー叢書の中の一冊。
少女がある朝目を覚ますと、そこは見知らぬ一室だった。
やがて現れた男によって、少女の体はもてあそばれて・・・・
女性の一人称によって、被虐と嗜虐の関係が逆転する様が見事に描き出されている。
『O嬢の物語』(河出文庫)の流れを継いだ、正統派のSM文学。
ちなみに、この作品を書いたのは倉橋由美子です。
�
保守
282 :
吾輩は名無しである:04/01/24 01:25
保守
283 :
吾輩は名無しである:04/01/25 01:47
朝の通勤電車で「あたりまえのこと」を読むと
多少目が覚めるような気がしないでもないです。
284 :
吾輩は名無しである:04/01/25 18:48
今回の芥川賞を彼女にスパっと切ってほしいけど
もうそんなことはどうでもよさそうだからなあ。
(いつでもどうでもよさそうだけど)
文壇から距離置いたところにいそうなイメージがあるね。
285 :
吾輩は名無しである:04/02/01 00:01
「全作品」の「聖少女」の巻頭での著者近影で木にもたれてる倉橋由美子の写真、まさにこんな小説を
書きそうな人だという印象だったな。
286 :
吾輩は名無しである:04/02/05 23:35
写真によって結構顔ちがくね?>近影
ところで倉橋由美子ってシュルレアリスムの影響受けてるのかな。
「聖少女」の未紀の絵画の趣味とかほかでもブルトンとか、
結構そういうキーワードを見かける気がするので。
あとかなりうろ覚えだけど(未紀がMと出会ったときに見ていた「恋人たち」の)
ルイ・マルもシュレアリスムに一時期加わってなかったっけ?
卒論は確かサルトルで、大学時代のお気に入りはカミュやカフカと
言っていたし、暗い旅を読むとモロ仏文ど真ん中みたいな感じがして
そっち方面には行かない人だと思っていたけどそうでもないんかな。
とストーカー的に考えてみた。早くこの板落ち着かんかな。
287 :
吾輩は名無しである:04/02/06 22:30
『人間のない神』ゲット。
新潮文庫は残すところ『夢のなかの街』だけだ。
288 :
吾輩は名無しである:04/02/10 12:02
「毒薬としての文学」ゲト
今の綿矢とかりおおは恵まれてるなとちょっと思ったり。
相当編集者に対して憤懣してるのね。
あぼーん
290 :
吾輩は名無しである:04/02/15 11:19
ポポイage
291 :
吾輩は名無しである :04/02/20 00:22
「毒薬としての文学」
『私は三十歳になるとともに老人になった』云々のくだり。
読んでる方は三十一ですたage
292 :
吾輩は名無しである:04/03/01 01:03
古本屋で倉橋のエッセイが1,800円で売ってるんだけど、これ買い?
293 :
吾輩は名無しである:04/03/01 02:47
欲しくても買えない状況だけど、読みたくなきゃ1800円は
高いでしょ。倉橋由美子で転売をねらうのはチャレンジか?
エッセイなら800〜1000円が相場。
295 :
吾輩は名無しである:04/03/08 23:54
「城の中の城」ハードカバーで1000円だった。
即買った。
こういう人の育児の実態、「家庭」ってどんなんなんだろう。
とふと思った。
でばがめですな。
297 :
吾輩は名無しである:04/03/21 15:32
ままならないことも多々あるから、ああいう小説を
書いているのでは?
婦人公論の3月号にけっこう長いインタビュー記事が
載ってます。
年を経るにつれて人間は変わっていくけれども、
小説書くときの姿勢は昔から一貫していると思います。
298 :
吾輩は名無しである:04/03/23 23:33
>296
講談社学芸文庫のエッセイに、育児について書いてるよ。
育児といえば、「聖少女」の未紀の、子供をライオンみたいに鎖をつけて
散歩云々っていう将来像を読むと、すごく切なくなってしまう。
あのモノローグ?の描写がかなり好き。
299 :
吾輩は名無しである:04/03/24 13:26
高校の教師(50代)が若い頃倉橋の大ファンで家を見に行ったら
洗濯干したりする姿がホント主婦で驚いたって言ってたよ。
こらこらw
301 :
吾輩は名無しである:04/03/25 15:12
この人は生活感覚はすごく保守的ですよね。
子どもが成人するまでは完璧な主婦をやってたと、
「婦人公論」の記事にも書いてた。
302 :
吾輩は名無しである:04/03/30 17:27
303 :
吾輩は名無しである:04/03/30 22:15
あ、これ見たことある。
304 :
吾輩は名無しである:04/04/01 23:24
野中ユリさんの絵が表紙になっているのは新潮文庫だけ?
彼女の絵は倉橋作品のために描かれたものなのでしょうか。
「聖少女」の表紙が、小説にぴったりでお気に入りです。
若い人の新規読者って獲得できてるのかね
307 :
吾輩は名無しである:04/04/02 16:01
30代の読者はいるようだけど、20台はあまり聴かない。
20代で倉橋ファンなら、その感度はたいしたものです。
ぼくが最初に読んだのが「スミヤキストQの冒険」だったのですが、
ブルーチーズと廃油をたっぷり使ったような濃厚な世界に
面食らいました。追体験をしたくて「アマノン国往還記」を
読んだのですが、「Q」の方が良かったです。
20代だよ。ファンになったのは10代の時だけど、あんまりいないのかな。
これからも未読のものを徐々に読んでいきたいけど、本屋に置いてないので
図書館が頼りです。近所の本屋の新潮文庫の棚に、大人のための残酷童話
しか置いてないのがいつも淋しい。
310 :
吾輩は名無しである:04/04/08 07:58
50年代から60年代生まれあたりだと、十代で倉橋ファンってけっこう
いたんですけど、最近はどうなのかなと思っていました。
この当時の若者は『パルタイ』『蠍たち』『聖少女』でファンになり、
今の10代、20代は「桂子さんシリーズ」でファンになるという
感じでしょうか。
311 :
吾輩は名無しである:04/04/08 11:53
私も20代だわ「パルタイ」が一番好き。
澁澤や新青年系列の作家が好きな人は倉橋好きになると思うけど
倉橋作品が本屋にあまりないせいかそういう人はなかなか流れてこないのかな。
澁澤龍彦のアンソロジー「暗黒のメルヘン」に「恋人同士」が入ってましたね。
309だけど、私が初めて読んだのは「聖少女」で、それでファンになりました。
当時はまだ本屋に置いてあったので出会う機会もあったけど、残酷童話だけ
しか読んでなかったらファンになっていたかどうか分からない・・・。
今でもなんだかんだと「聖少女」が一番好きです。あとはスミヤキストとか、
こないだ「反悲劇」を読んですごく印象に残りました。エッセイも好き。
でも桂子さんシリーズは、好きだけど今のところそれ程思い入れはないです。
前に買った「パルタイ」が出てきたので読み返してみました。
以前一度読んだときには難しくて意味がよく分からなかったのです。
こういう話だったのか・・・。色々読み返してみたい。
313 :
吾輩は名無しである:04/04/16 00:49
「完全に消滅すること、これがわたしの最大の希望です。」
自分を研究しようだなんて何の意味もない徒労だからやめておけという
忠告も書いていましたが、倉橋作品の評論を書いたり研究している人って
いるのでしょうか。
まだ評価が定まらないと言われるかもしれないけれど「パルタイ」「聖少女」
なんかは時代背景からいってもじゅうぶん定めて良いはずだと思う。
314 :
吾輩は名無しである:04/04/16 07:24
倉橋論を書こうとしている研究者は1人知ってる。
昔は高野斗志美あたりが、なんかよくわからない
倉橋論を1冊書いてるけどね。
そろそろまともな研究があってもいい頃ですよね。
315 :
吾輩は名無しである:04/04/16 16:06
あ、こんなスレあったの。倉橋由美子は不当に無視されている
作家だからなあ。
316 :
吾輩は名無しである:04/04/17 13:45
「霊魂」は名品。
317 :
吾輩は名無しである:04/04/18 00:08
禿同
パルタイ読んだんですけど、
大江の死者の奢りと雰囲気がにてるなあ、
と思いました。
パルタイの主人公は子供堕ろすつもりだ、と言ってましたが、
死者の奢りの女の子も子供堕ろしてますよね。
パルタイの後日談として死者の奢りも読めるなあ・・と。
319 :
吾輩は名無しである:04/04/21 23:35
>314
これから倉橋研究者がぽつぽつ出てきはじめると良いですね。
このまま忘れ去られてしまうにはあまりにも。
高野斗志美は昔のユリイカで倉橋特集組んでたときにも寄稿していたような。
河出のムックから別冊倉橋由美子出してくれないかな。
最近武田百合子さんのがでてましたが。
320 :
吾輩は名無しである:04/04/24 13:30
>>319 忘れ去られることはないでしょう。
現代日本屈指の作家だろうし・・・。しかし、論じるのは
難しい作家ではある。
人間関係やさまざまな事象について考えをめぐらすとき
倉橋さんだったら、どう感じどのような文章で表すだろうと
想像することがしばしばあります。
あの人だったら、と立ち止まらせてくれるのは、
古今東西を問わず、たいがい自分が好きな(尊敬する)作家だったりする。
322 :
吾輩は名無しである:04/04/24 23:24
パルタイ読んで、もっと他の作品を読みたくなりました。
お薦めの作品を教えて下さい。
323 :
吾輩は名無しである:04/04/24 23:45
>>321 あ、それはよく解る。特に、倉橋さんのように、美的センスが
鋭い作家の愛読者は、そうなると思う。
倉橋さんが好きな作家って、気になる時期がありませんでした?
たとえば、「シュンポシオン」や「交歓」、「聖少女」、
などにでてくる、小説、音楽、絵画が気になってしかたがない時期が
あった。それも俺の場合10年くらい前のことだが。
324 :
吾輩は名無しである:04/04/25 00:01
>323
非常に気になる。
「暗い旅」「聖少女」とか読んでると、非常にフランス入ってるんだけれども
そういう人間にありがちなアメリカ嫌いが彼女にはないんだよね。
留学してたせいかな。わりとアメリカの小説も読んでいるみたいだし
パリは汚くて好きになれないと書いていたのがちょっと意外だった。
倉橋由美子に影響を与えた作家としては
カミュ(窪田)カフカ→吉田健一→石川淳→川端康成
順番があいまいですがこんな感じでしょうか。
澁澤龍彦がどこに入って、あと誰がいたか思い出せないけど。
325 :
吾輩は名無しである:04/04/25 01:02
若い頃なら、カフカとジュネは絶対はずせないでしょう。ジュネはフランス語でも
少しは読んでいるみたいだし。
フランス人は結構アメリカびいきです。それに倉橋さんはジャズのひとでしょ。
セロニアス・モンク、オーネット・コールマンなんて好きそうだし。
モンクという店まで小説に出てくるし・・・。
確かに倉橋さんの作品には、吉田健一をモデルにしたような
老成した人間が時々登場しますね。
幸田露伴の姿もちらほら(実はたっぷりかもしれない)
見えてくる印象ももっています。
こんな時間に目が覚めちゃったので勢いで書いてしまいますが
倉橋さんや紫式部、吉田健一や幸田露伴という人間がもし同じ席にいたら
同格で会話が成り立つだろうと思う。
それを考えると、なんか焦ってしまうのですね。
まぁ格が違うんだからあがいても仕方ないのだけど
それにしても、自分はなまけすぎかなぁと。
身近に本物の大人がいないってことかもしれませんが
そうした頼れる人を過去の作家や
現代のごくごく少ない作家にばかり求めていると
ますます浮世離れしてしまい――どうしましょう。
327 :
吾輩は名無しである:04/04/25 13:55
あと、詩人の西脇順三郎もね。
328 :
吾輩は名無しである:04/04/25 19:14
この人の小説は書き出しが抜群ですね。
329 :
吾輩は名無しである:04/04/25 19:46
『城の中の城』なんかは森鴎外の文体を意識して
書いていますね。
それと、あまりご本人は言ってないけど、
トーマス・マンはかなり読んで影響されていますね。
彼女のK−L型なんかはマンの『ヴェルズングの血』あたり
から出てきてるのではないか、とひそかに思っています。
『スミヤキストQの冒険』は『魔の山』の外枠を借りてる
感じもするし。
330 :
吾輩は名無しである:04/04/25 20:08
331 :
吾輩は名無しである:04/04/25 20:43
>325
ジャズをすっかり忘れてました。あとサルトルで卒論書いたみたいですね。
倉橋さんの場合、アメリカを好きでも嫌いでもなく彼女独自のものすごく
解像度の高いレンズで淡々と見ていますね。「ヴァージニア」とか。
影響を与えたのかわかりませんが、サドはどうだろう。
「悪い夏」だったか、次から次へと人を殺していく夏の話で、
サドを読みすぎて頭のおかしくなった女の子が書いたんじゃないかと
批評されたって書いていましたが。
332 :
吾輩は名無しである:04/04/25 21:22
>次から次へと人を殺していく夏の話で、
>サドを読みすぎて頭のおかしくなった女の子が書いたんじゃないかと
>批評されたって書いていましたが。
『パッション』って小説ですね。
古い角川文庫『悪い夏』に入ってたんだ。
なつかしいな。
333 :
吾輩は名無しである:04/04/25 22:24
>>332 ああ、昔読んだ覚えがある。それほど記憶していないという
ことは、彼女にしたらそれほどの小説でもないんだろうが。
>>331 勿論。澁澤経由かどうかしらんが、サドは読んでいるでしょう。
「聖少女」
でも「サド侯爵の大悪書」なんて表現があったもんな。
サルトル色は次第に薄れていったんじゃないかな。倉橋さんの
青春時代は若者が実存主義にかじりついたころだから。大江さんとかも。
一時期のドゥルーズ思想よりずっと若者への影響はおおきかったと思うよ。
ただ、倉橋さんの場合、サルトルの左翼性には批判的なはず。
弁証法的理性批判のころより、存在と無、聖ジュネあたりじゃないかな、
興味を持っていたとすれば。
334 :
吾輩は名無しである:04/04/25 23:41
サルトルのアンガージュマンなんかには
なんの興味も無い、ということを書いてましたね。
サルトル、カミュには次第に興味を失い、
最後に残ったのはカフカだとも。
335 :
吾輩は名無しである:04/04/26 00:26
>>334 書いていたね。それは時代の変化の影響でもあるだろうな。
彼女の場合、思想的なものへの関心が次第に薄れて、
次第に、純粋な思考の動き自体へと関心が移ったね。
あとスミヤキストQでもそうだけど、能の影響も強いね。
336 :
吾輩は名無しである:04/04/27 09:59
能、ギリシャ悲劇のモチーフを使ってるのは『反悲劇』『長い夢路』
などね。
『長い夢路』のまり子ってのは、桂子さんの原型かな。
\ │ /
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─( ゚ ∀ ゚ )< パルタイパルタイ!
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パルタイ〜〜〜! >( ゚∀゚ )/ | / \__________
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─( ゚ ∀ ゚ )< パルタイパルタイ!
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パルタイ〜〜〜! >( ゚∀゚ )/ | / \__________
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339 :
吾輩は名無しである:04/04/27 15:07
>>336 「スミヤキストQの冒険」にしても、
本人が、Qは能のシテのような役割を果たしている、と書いていたと思う。
能の影響は、「怪奇掌編」のいくつかの作品でも見て取れます。
三島の影響もあるのかな?
桂子さんというと、「夢の浮橋」ではじめて登場したわけだけど、
この小説はあまり話題にならないね。好きだけど。
340 :
吾輩は名無しである:04/04/27 23:25
西脇順三郎の影響を受けたかもしれないと「腐敗」について語っていたけど
ちょっとボードレールっぽいなとも思った。
倉橋作品にしてはちょっと珍しい毛色だよね。
なんでもいいから書いてくださいって言われてあんな小説を書ける人は
今はいないだろうな。
書き出しといえば「密告」も好き。
341 :
吾輩は名無しである:04/04/27 23:43
『腐敗』は一種のヌーヴォーロマンですかね。
ちょっと苦し紛れに書いた感じがしないでもないけど、
あれを書いたのは、『夢の浮橋』が書かれた時期と
かぶるんではなかったかしら。意外ですが。
342 :
吾輩は名無しである:04/04/28 00:37
「夢の浮橋」1970年7月〜10月(連載)
「腐敗」1971年11月
ですね。この二作品の前、69年にはもう「スミヤキストQの冒険」が
発表されていたのもまた意外。
もっと後に書かれたものだと思っていたけど、スミヤキストを区切りに
スタイルが変化していったようにもとれるかな。
だんだん文体がやわらかくなっていく。
343 :
吾輩は名無しである:04/04/28 14:39
そうですね「スミヤキスト」「夢の浮橋」が、新しい倉橋文学の出発点では
なかったかという気がします。唯美主義的傾向が顕著になっていく。
聖少女が最後の少女時代の作品とか、いってたと思うけど・・・。
344 :
吾輩は名無しである:04/04/28 16:15
345 :
吾輩は名無しである:04/04/29 00:17
>343
最後の少女小説>「聖少女」
倉橋作品でいう少女小説っていっても「わたしの心はパパのもの」
ぐらいしか思いつかない。他に何かあったっけ。
この少女小説って表現も、少女向けの読み物か、
単に少女が主人公(または重要な鍵を握る)のか受け止め方に迷うけど
「聖少女」を書き上げた時、三十歳になったっていうのが一番大きいのかな。
三十で老人になったと書いているし。
346 :
吾輩は名無しである:04/05/01 14:48
ポポイを古書店で千円で買った次の日ブックオフで百円で見掛けて鬱。。
何故かスレが立てられないのですが、どなたか『森茉莉』スレッドを
お願いできますでしょうか;;
いつもすぐ落ちちゃうけど。。
347 :
吾輩は名無しである:04/05/02 02:07
>>345 誰かのせいでアクセス規制かけられてレスできなんだ。
本人の小説を書く姿勢が、30歳くらいで大きく変わったでしょう。
「聖少女」までは1作ごとに、想いのたけを述べるようなところがあって、
攻撃性も露骨だったけど、
その後、次第に小説を書くという仕事に、距離をおいて取りくむ、といった
作品が増えた。善い意味で技巧派になった。
「少女小説」というのは本人が「若気の至り」と内心思っている
という意味だと思う。確かに、「密告」「聖少女」「暗い旅」といった
作品は20代では書けても、例えば40になるととても書けないんじゃないか
と思う。逆に瑞々しい善さがあるわけだけどね。
348 :
吾輩は名無しである:04/05/03 00:16
なるほど、そういう自戒の意味を込めての「少女小説」か。
「聖少女」未紀と「夢の浮橋」圭子さんでは同じくらいの
年のわりに印象が全然違うのも頷けてきた。
「夢の旅路」まり子がその境目くらいにいるかな。
自分に「パルタイ」のような小説を書かせたのは憤慨や怒りでは
なかったかと思う、って書いてたけど、彼女にとって創作が
一種戦いめいたものから仕事、になっていった間に
フルブライト留学が大きくかかわっているんでしょうね。
この人が、もしトミヒロ氏と結婚していなかったらどんなふうに
小説を書いていたんだろうかと時々思う。
もしなんてありえない話ですが、やっぱりもう少しは戦っていたのかな。
349 :
吾輩は名無しである:04/05/03 21:07
立てて。。
三浦の真理しか必要無い!
真理に触れたかったらこのスレに来い!
「三浦 広人 最後の思想」
みんな言い訳するのに必死になるからな( ̄ー ̄)
天才が2ちゃにいるってケースは初めてだからな( ̄ー ̄)
お前らは、いつまで考える事から逃げるんだ?( ̄ー ̄)
351 :
吾輩は名無しである:04/05/06 12:14
あげる
352 :
吾輩は名無しである:04/05/07 08:25
アメリカ留学はその後の作品の変化に繋がる体験のようで、
『ヴァージニア』の中では、アメリカの若いアーティスト
たちが、伝統に対する破壊や否定の意志を持って創作活動
をすることに、「笑止千万」なものと断じていますね。
伝統や職人的な技術をないがしろにして新奇なものに走る
ことは、ただの悪あがきに過ぎない、というようなことを
書いていたと思います。
その後、古典の枠組み(能やギリシャ悲劇)をはめた
『反悲劇』や『長い夢路』のような作品に移行していきま
すが、文章はあの時期いっそう磨きぬかれた印象のものに
なっていきます。
K、L、M、S、といった人間を記号化する作品も影を
潜めていきますが、『反悲劇』中の『向日葵の家』なんかは
「最後の」K−L型小説かな。
あれはなかなかスゴイ作品ですが、そういう意味で読んで
みると大変面白いですね。
353 :
吾輩は名無しである:04/05/09 00:15
まじ?
354 :
吾輩は名無しである:04/05/13 00:59
「ヴァージニア」の冒頭、ひとりの人間をしることはどういうことだろうか。
というのはアンドレ・ブルトン「ナジャ」で
私をしるとはどういうことか、それは自分が誰と付き合っているのかを知ればいい。
というのに彼女なりに意識反応してみせたのでしょうね。
彼女がどれだけシュルレアリスムに影響を受けたのかはちょっと知らないけど
「ヴァージニア」に対する若いアーティスト達への態度を見ると
ダダはあまりお好きではなかったのかしら。
それから>348の補足になるけど未紀と圭子さんの印象が違うのは
彼女たちを囲む環境が大きく変わったからかなと読み返して思った。
少女小説に大人(少なくとも堀田や山田先生のような人)は存在しない。
彼女が長い学生生活を終えて大学を外から見る立場になったから
スタイルもそれに応じて変わっていったのでしょうね。
意識してかどうかは知らないけど、とにかくそういった意味でも
留学はやっぱり大きな区切りですね。
355 :
吾輩は名無しである:04/05/17 22:12
全作品の帯の推薦文って澁澤龍彦が書いてたんだね。
澁澤全集読み漁ってたら遭遇。
倉橋さんが面識はないようなことを書いていたので驚いた。
あと西脇順三郎全集の月報に、倉橋さんが書いてた。
確か評論の巻だったと思うんだけど「エリオットは性に合わなかったようで
評論などは読んでもつまらなかった」みたいなことをしっかり書いてて
やっぱり倉橋さんだなと思った。
356 :
吾輩は名無しである:04/05/27 00:11
保全age
357 :
吾輩は名無しである:04/06/05 00:41
倉橋文学はどうしてマイノリティにとどまっているのか・・・
358 :
吾輩は名無しである:04/06/05 09:27
多数の人が求めている文学とは違うからでしょ。
ケッコウ、ケッコウ。
359 :
吾輩は名無しである:04/06/05 14:55
>>358 では、どうして澁澤とかの方が知名度が高いの?
>359
そうか?そりゃ世代的なもんだと思うよ
エロじじいパフォーマンスが派手だからだろ?
362 :
吾輩は名無しである:04/06/05 21:45
澁澤が知名度高くなったのは、
河出書房新社が文庫化し始めてからだよね。
それ以前は知る人ぞ知るという名前だった。
60〜70年代の倉橋の方が知名度高かったよ。
363 :
吾輩は名無しである:04/06/05 22:59
>>362 確かに、60〜70年代は、ね。 あまり文壇の中心に出てこなくなったのも
原因かもね。
>あまり文壇の中心に出てこなくなった
ま、病気だったりしたからね。
それでも、金井さんよりは倉橋さんのほうをあたしゃ高くかいたいね。
「あたりまえのこと」を読んだとき、ほとんどの評に深くうなづいて
しまい、怖かった覚えがありましたよ。
(癖のある読み方だし、別の評者ならこれほど多く納得しないでしょう)
高校のときに読みふけった本って、文章の好みというような、一朝一夕には
変えようのない、根深いところに影響してしまうものですね。
倉橋さんだけ読んでいたわけじゃ、もちろんないのに…。
でも、好きだなあ。
366 :
吾輩は名無しである:04/06/06 12:59
わたしも倉橋の書いたものには大きく影響されました。
いまの歳になってようやく、倉橋的なものの見方など、
批判すべき部分は批判するという客観的な目が出来て
きましたが、本の読み方や文章の好みなどは
いまだに彼女の影響から抜け出ていません。
こういう作家は、自分にとってこの人だけですね。
367 :
吾輩は名無しである:04/06/06 18:21
>>364 金井さんは、昔は日本でまともな
作家は中上健二とわたししかいない、と豪語していたほどだし。
有力な評論家を味方につけているのも大きいのかも。
「あたりまえのこと」で、小説以外の文章はもう一切書かないって
書いてあったあけど、やっぱりもう評論やエッセイは書かないのかな。
読みたいのだけども。
369 :
吾輩は名無しである:04/06/19 13:35
「群像」で「偏愛文学館」という連載を始めたようですね。
まずはグラックの『アルゴールの城』などについて
書いてるそうです。
誰か読んだかな?
370 :
吾輩は名無しである:04/06/19 23:10
まじすかー!?
ほんとだったらポルシェで横須賀街道つっこんで記憶失うぐらい嬉しいぞおい。
群像もたまにはいいことするね。明日本屋に走ろう。
371 :
吾輩は名無しである:04/06/23 00:13
読んだ。語り口はちょっとだけ柔らかくなってる印象だけど
倉橋由美子はあいかわらず健在だった。
こんなにすごい人が今まだいるのかと思うとすごく幸せだと思う。
私の中では倉橋さんがいなくなったら日本現代文学はほんとに終わりだ。
372 :
吾輩は名無しである:04/07/10 14:48
今月の群像age
この人卒論サルトルで大学時代のお気に入りはカミュとかカフカだっていってたけど
シュルレアリスムにもかなり影響うけてる感じがしますね。
373 :
吾輩は名無しである:04/07/17 23:17
今月の群像は同じくグラック「シルトの岸辺」
来月は「陰鬱な美青年」でもくるか。それとも…
374 :
吾輩は名無しである:04/08/08 19:14
イヴリン・ウォーでしたね。
でもほとんど以前書いていたことと同じで、やや落胆しました。
375 :
吾輩は名無しである:04/09/22 16:02:25
シュンポシオン読み始めました。
376 :
吾輩は名無しである:04/09/23 10:14:55
そういえば、
毎年夏になると、かならず『シュンポシオン』を
読み返すという人がいたっけ。
スレがあるとは思わなかった。感激のカキコ。
30歳の後半ですが、高校生の時『聖少女』で感動。
古本屋で探し回って、ほぼ全部持ってると思う。
『暗い旅』にでてくる西荻窪の「こけし屋」
当時とは店舗の形がかわりましたが、今でも健在。
マッチは当時のまま、あります。
吉祥寺の「ファンキイ」も形をかえつつ存続。
>>377 『聖少女』はいいですよね。私も高校生の時に感動してハマりました。
今でもところどころ感動してしまったりします。
文庫の解説の、『若い日の氏の知性は、猟犬のように敏捷であり、
そしてその感性は、驚くほどに柔軟であり、豊饒である。
こうした才能の駆使--それはほとんど乱用に近い、と言うべきかもしれない--』
辺りを読んでいると、うんうん、そうだそうだ、と頷いてしまう。
私は『聖少女』が倉橋由美子の作品の中でも特別に好きみたいで、
『聖少女』のことをもっと褒めたいんだけど、いつも、いい表現が浮かんでこなくて
失敗に終ってます。
378です。いい表現てわけじゃないけど、私が『聖少女』を好きな理由について
思いついたことがあったので書きます。
一人の女(未紀)が生まれて男を好きになり、結ばれて、その男が死んで
女の青春が終るまでの過程(Kについても似たようなもの)をここまで丁寧に追った作品が、
倉橋作品の中で『聖少女』以外にあっただろうか。
(いや、あったかもしれないけど。未読、又は思い出せないだけかも)
恋愛が発生してから終るまでの過程で起こる全てのことが、『聖少女』には
描かれているのである。(大人になってからの、ちょっと余裕の恋愛はないけど。)
また恋愛だけでなく、主人公二人の生い立ち、親や友人についても時間に従い
変化していく様子が丁寧に描かれている。
やっぱりうまく書けない。
380 :
吾輩は名無しである:04/10/09 03:03:53
378さんの書き込み読んで、聖少女、読んでみたくなりました。
他の作品って、まとめたり要約したり、簡潔に論じたりっていうのが
けっこうできそうなものも多いような気がするんだけど、
『聖少女』だけはよくわからない。変。
382 :
吾輩は名無しである:04/10/11 22:20:22
「パルタイ」のカミュ、カフカの影響からしばらくして、
能の世界やギリシャ悲劇、川端康成の文体に影響を受けるまでの間、つまり
「聖少女」の頃の倉橋由美子の文体はジュリアン・グラックを意識してるのかも。
過剰ともとれる装飾(比喩)は今では評価が分かれるところだけど、
グラックの文体が、彫刻で綿密に飾りを入れたものだとすると「聖少女」は
ちょっと違うタイプだけど。
でもこれでもかといわんばかりの装飾っぷりはグラックからきてるんじゃないかと思う。
ああ、でも親殺しとかこの頃からギリシャ悲劇の影響はあったのかな。
肉親を愛した未紀は盲目になるかわりに壊れてしまった。
でもそしたら最後のKの存在が不可解だし…謎の多い作品ですね。
383 :
吾輩は名無しである:04/10/11 23:58:25
グラックって『陰鬱な美青年』のグラックか?
三島も絶賛の装飾過多な美文だな。
陰鬱な美青年、ちょっと倉橋作品に出てきそうじゃない?
そういえば「シルトの岸辺」がちくま文庫になったとか。
スレ違いなのでsage
385 :
吾輩は名無しである:04/10/22 00:22:35
倉橋由美子、10月10日生まれなんだね。
69歳か…おめでとうと云ったら怒られるかな。
386 :
:吾輩は名無しである:04/10/22 01:12:44
ある種反時代・反大江な
テクストなら金井の方が面白かったぞ
スミヤキスト
387 :
吾輩は名無しである:04/11/06 22:09:27
>>280が気になったので、読んでみました。
この三倍の長さに書き込めば『聖少女』再びだったかもしれないと
思いました。(そうして欲しかった)
倉橋作品と言われればそうかも知れないと思います。
昔のエッセイ・評論がいいね。
文学青年や小説作家どもが言って欲しくないことばかりを言ってくれる奴が。
小説は、『倉橋由美子の怪奇掌篇』だけでもいい。
それよりエッセイの方がいい。
埴谷雄高を「ぷふい!」と笑った奴とか。
390 :
吾輩は名無しである:04/11/19 22:11:20
当方二〇代前半です。
倉橋由美子にはまって古本屋で次々と作品をゲットして全作品読み終えたのですが。
私の評価は、
「パルタイ」とそれ以後の作品は同時代的な新しさという点で評価されるべき。
「スミヤキストQの冒険」が絶頂期、現代日本文学の傑作のひとつといってもいい。あとは落ちていく一方、「アマノン国往還記」でやや持ち直すも、それ以降はやはりダメ。
したがって桂子さんシリーズは邪道と見なします。
L、K,Mの頃のほうがよかった。
この人は時代に吸収され、取り残された作家といえるのではないでしょうか。
吸収されてないでしょう。
392 :
吾輩は名無しである:04/11/21 00:39:10
倉橋由美子の怪奇短編・・・? とにかく、そんな感じのタイトルの本がとても面白かった。風呂であそんでいるうちに身体が全部とけちゃった少年の話は最高!
393 :
吾輩は名無しである:04/11/21 00:39:59
怪奇掌編か。
394 :
吾輩は名無しである:04/11/21 20:58:20
とりあえず書き込む前に過去スレくらい読め、
どうみても、あせって書き込むような内容じゃない。
落ち着いて読み直せばわかるだろ…?なっ?
昔、結構文庫持ってたんだけどなー
「人間のない神」も「わたしのなかのあなたへ」(だっけ)も持ってた。
あるとき、持っているのがヘビーになって捨ててしまった。
最近また気になっているんだけど、二度と手に入らなさそう(泣
桂子さんシリーズだけは残した。まだバブルの頃で、当時、それだけが
時代に抗している、と考えていたっけ。時代は変わった(ハァ
「わたしのなかのかれへ」(だよ)
あれはホントにオントだな。
397 :
吾輩は名無しである:05/01/12 09:57:32
「わたしのなかのかれへ」の初版本ハードカバー、
先日ブクオフにて100円でゲット。
100円!なんつうことか。
「群像」の「偏愛文学館」、終わりましたね。
早すぎる。
『わたしのなかのかれへ』や『迷路の旅人』等のエッセイ集を
今は亡き講談社文庫版で持つのが通さ。
新潮のオンデマンド版高いね。
先日『夢のなかの街』の文庫を発見。これで新潮文庫フルコンプ。
と言っても、長いこと倉橋由美子を読んでないけど・・・。
色々読み返したいとたまに思うが、なかなか果せない。
『迷路の旅人』を拾い読みしたくらいかな。
デビュー当時は若い美女ってんで結構持て囃されたんだよね。
松浦理英子や綿矢りさみたいなののはしりかも。
402 :
吾輩は名無しである:05/01/31 13:42:15
美女ってわけではなかったけど、
20代で知に走った作風だったんで、
珍しがられたことと思います。
毒もあったしね
でも後になるとその毒で自家中毒気味になっちった。
↑うまいこといいますね。
ご本人もうろぼろすとか大好きだった
406 :
吾輩は名無しである:05/03/06 21:04:45
「あたりまえのこと」朝日文庫より。
「メッタ斬り」のトヨザキさんがあとがきとか。
407 :
吾輩は名無しである:05/03/07 00:08:37
よもつひらさか往還
講談社文庫
408 :
吾輩は名無しである:05/03/08 09:12:59
「あたりまえのこと」購入してしまった。
小説以外の文章のやつを買うのは久しぶり。
409 :
吾輩は名無しである:05/03/09 20:43:49
>>408 この人の「あたりまえ」って一般の非常識だったりしますか?
感想きぼん。(小説読んだ限りだと非常識そうな気がしますが)
すき焼きスト
411 :
408:05/03/10 13:43:24
>>409 個人的な意見ですけど、「一般的なあたりまえ」ではないように思います
(矛盾しているかもしれませんが)。
今のベストセラー本などは、一刀両断どころかみじん切りにされてしまいそうです。
ただ、ベストセラー本を否定するわけではないのですが、うなずけるところも多かったです。
「あたりまえのこと」は「小説論ノート」と「小説を楽しむための小説読本」に分かれています。
前半は「小説論」と銘打っているだけあって、小説家視点で様々なことについて語っています。
でも小説家志望の人がこれを読むと、逆に何を書いていいやらわからなくなるかも。
後半は創作に携わらない人でも楽しく(?)読めると思います。
ただ、これも人によっては耳が痛いかも知れません。特に自分の好きな作家が、あまりよくない例としてあげられている場合。
上の方で「毒がある」というレスがありましたが、この本もかなり毒があると思います。その分「倉橋由美子だなあ」
と感じられるものです。
もっと内容につっこんだ感想を書こうかと思ったのですが、行数のこともありますし、なるべく先入観なしに読んだほうがいいかな
と思いましたので、これくらいにしときます……。
「それ言っちゃおしめー」なことだよ。
正論だけに誰も反論できないw
小説家が書いた小説読本の中でも最高レベル。
解説の豊崎は単なるクレーマーだから役不足。
>>411 小説家志望の人や若い作家にに毒を盛って潰すのかな。
買って読んでみます。
>>412 役不足の意味が(ry…
でもそういう正論に穴をあける人に解説して欲しいですね。
そういう本ってずるいというか。
「よもつひらさか往還」文庫版どうしてあんな表紙にしちゃったかな。
倉橋由美子大好きで、単行本持ってても文庫買うくらいに好きなんだけど。
慧くんも好きなんだけど。これは買わないかな。
アマノン国ハードカバーと全集(中抜けあり)を各100円でゲットatブックオフ(゚∀゚)
416 :
吾輩は名無しである:2005/03/26(土) 17:04:16
倉橋由美子の作品、三つだけ選ぶとしたらドレとドレとドレ?
>>416 >倉橋由美子の作品、三つだけ選ぶとしたらドレとドレとドレ?
(1)「蠍たち」
(2)「どこにもない場所」
(3)「迷宮」
次点「宇宙人」
三つじゃ少ないです〜、結婚、婚約、恋人同士〜〜
418 :
吾輩は名無しである:2005/03/27(日) 00:13:54
(1)「スミヤキストQの冒険」
(2)「蠍たち」
(3)「反悲劇」(向日葵の家)
そう、まだまだ在る...。
419 :
409:2005/04/03(日) 12:39:40
「あたりまえのこと」読みました。
前半の小説論ノートって昔読んだ気がするけど全集に入ってたのかな。
後半は初めて読みました。
やはりこの人の「あたりまえ」は一般の非常識ですね。
「ノルウェイの森」はまあそこそこ面白く読めて、「変身」とか
「魔の山」とかを読むと退屈のあまり投げ出すのが一般人ですから。
もちろん倉橋由美子のほうが上等なのですが。「小説論」という点では。
しかし「小説を楽しむ」という点ではどうでしょう。
倉橋由美子好きなんだけど、村上春樹も好きなのよ。
倉橋由美子は『ノルウェイの森』で村上春樹のこと見切っちゃったような印象を受けて、
少し残念だった。
村上春樹も年とともに色々変わってきていると思うんだけど。
『あたりまえのこと』を読んでるときに、ふと倉橋由美子と村上春樹って
共通点多いんじゃないかと思った。
本を多く読む作家。海外のものをよく読み、翻訳もたまにやる。海外での生活経験あり。
日本の私小説が嫌い、カフカが好き(?村上春樹はよく分からないけど、
『カフカの海辺』なんて本を出してるし)、など。
むしろ割と気が合うのではないか?と思った。
しまった、『海辺のカフカ』だっけ。(恥)
ちなみに未読です。
「あたりまえのこと」に照らすと倉橋さんの初期短編は「貧寒な小説」に
なりそうな気がする。自己批判も入っているのだろうか。
後年の長編より初期のLやKなどの記号人物がが出てくる短編のほうが
面白いけれど。
「よもつひらさか往還」読了。
初期の小説のファンとしては、正直、目を覆いたくなる。
もう一回昔みたいなの書いてくれよ〜。お願いだから。
死ぬ前にでかい仕事してくれ。あんなに才能あったのに・・・・・・。
若書きは若い時にしかできないからね。
同じく初期倉橋好きの漏れには、何だか最近舞城某が初期倉橋とダブって見える。
426 :
吾輩は名無しである:2005/04/04(月) 23:21:44
初期からのファンだけど、『よもつひらさか往還』は
なかなか良かったですよ。
初期の倉橋作品って、あの時代のあの年代にしか書けない
作品ではないの?
舞城って初期倉橋よりも、どちらかというと筒井的な
ところがあるような。
427 :
吾輩は名無しである:2005/04/05(火) 01:06:42
428 :
吾輩は名無しである:2005/04/05(火) 18:06:47
>424
良い意味でも悪い意味でもアメリカに行ってかわってしまったからね。
留学先が違っていれば、或いはお見合い結婚していなければ
スミヤキスト以降もっと違っていたんだろうなあと思うよ。
でもそれとは別に、初期のようなものをまだまだ書けるうちに
自分で「店じまい」してしまったようなところがあるよね。
父親が死んでから変わってしまったのかな。
昔のことをあれこれ言っても仕方ないのだけど…
私も初期ものが好き。
なつかしすぎる。倉橋由美子。
高校生のとき(当方30代)まだ小説家になる前の小池真理子が
エッセイでとにかく好きだと言っていたカミュの「異邦人」と
倉橋の「聖少女」を読んだ。すりきれるほど本を読んだのは初めてだった。
未だにその文庫二冊は捨てられずに持ってる。読み返したくなってきた。
倉橋由美子に興味を持ちはじめたとき、古本屋で一冊百円の新潮文庫
かせ並んでいるのを見つけた。私はそのとき「聖少女」を買った。
これが面白ければ他のも買ってみようと。
それから一週間後、私は再びその古本屋に出かけた。店に着くと文庫本コーナー
にとんでいった。
しかし求めていたものはなくなっていた。慌てて探したが同じことだった。
「誰も買わないよね」とたかを括っていた自分が恨めしくなった。
うあああああああ「反悲劇」も「暗い旅」も「婚約」もそれからまだまだあったのにいいい
絶版ものばっかりじゃんあの表紙好きだったのにいいいいいいい
ほしゅ
古本屋の50円棚で倉橋由美子を「発見」する人が多いみたいだね。
434 :
吾輩は名無しである:2005/06/04(土) 23:33:06
ほしゅage
435 :
吾輩は名無しである:2005/06/05(日) 05:24:11
「パッション」読みましたがこれは大藪春彦をお手本にしていますね。
倉橋めぐみだと思って飛んできました
437 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 21:06:43
亡くなられたようで。。。
438 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 21:35:03
暗い旅ってどうですか?私はこれで倉橋ファンになったんですけど・・・
くらたまが死んだのかと思った。
440 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 21:47:07
ご病気だったんでしょうか・・・?
ご冥福をお祈りします。
441 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 21:47:14
合掌
かなりショックで飛んできました・・・。
合掌・・・。(´д⊂ヽ
急に伸びたと思ったら。。。 orz
445 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 22:23:43
シフのスカルラッティ聴きながらシュンポシオン読むのが
学生の時の至福の時でした。
ご冥福をお祈りします。
んー、何だかんだで聖少女が好きでしたね、やっぱり。
それにしても _| ̄|●illi
447 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 22:39:39
ニュースを見てつい書き込みましたよ。
まだまだ新作が読みたかった・・・。
448 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 22:40:16
大ショック・・・
目から音が聞こえるという病気になったとかって聞いてたが、若い、若すぎる。
合掌。
ついこの間聖少女読み返したばかりだよ…。
エッセイを読んで辛そうだなとは思っていたがついに旅立たれたか。合掌。
せめてこれを機に全集復刊しないかな。
初期の作品が好きだった。
大江と同い年だったんだ。
451 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 23:03:58
452 :
DIDEROT_D:2005/06/13(月) 23:04:04
スミヤキストQと聖少女とアマノン国と、あと短編をいくつか読んだことがあるきりだけど。
これから全部を読んでみようかな。・・・
453 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 23:05:47
がーん。ショック
スーパーに「ゆうゆう」という雑誌があって、そこに連載が載ってた。
まさかスーパーで、しかも「ゆうゆう」なんていう50代60代向けの雑誌に
書いてるなんて思わなかったから、ビックリしたよ。
だけど、その連載も1回でお終いか・・・来月分ぐらいはあるのかなぁ。
「自分のためだけに生きてきた人の老後の憂鬱」
この題名だけでも、なんか倉橋由美子って感じがする。
455 :
吾輩は名無しである:2005/06/13(月) 23:20:21
パルタイの、きらめくような瑞々しさと、聖少女が好きでした。あんまり最近
よい読者じゃなかったけど、大ショック...ご冥福をお祈りいたします。
高校時代にものすごく好きでした。
休み時間に少しずつ「アマノン国往還記」や
「シュンポシオン」を読んだのは幸福な読書体験だったなあ。
作家の死でこれほどショックなのは初めてかも。
星の王子様の新訳を出すと新聞で見ていたので
まさかお亡くなりになるとは思いませんでした。
ご冥福をお祈りします。
新潮文庫で、初期作品を多数集めました。
安部公房氏が亡くなった時以来のショックです。
JAFの機関誌で、体調が優れないと書かれていました。
ご冥福をお祈りします。
458 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:00:06
高校時代からすごく好きで、卒論テーマにさせて頂きました。
なんか、自分の中にぽっかり穴があいたような気持ちになってます。
「暗い旅」で卒論書かなかったら、今の自分でない気すらしています。
ありがとうございました。安らかにお眠り下さい。合掌
459 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:14:43
なんという急速な腐敗!
460 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:17:05
とりあえずビックリした。
わたしのなかのかれへ でも読み直そうと思う。
461 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:18:23
一番好きな作家でした。合掌
462 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:20:07
463 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 00:20:53
お亡くなりになってらしたのですか。
ご冥福をお祈りいたします。
今ラジオNHKのニュースで聞いて飛んできました
茫然自失です 病気の話も倉橋流のイロニーだと
思ってました ほんとに重病だったんですね
後にも先にもこれほど入れ込めた作家はもう
二度と現れないでしょう ご冥福をお祈りします
ご冥福をお祈りいたします。
スミヤキストQが好きでした。
466 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 01:35:32
倉橋さんの本、手に入る限りはすべて読みました。
ある意味、希望の星でした。
ご冥福をお祈りします。
訃報はまったくの予想外でした。
夜中に「ええっ」と大きい声を出して家族に驚かれたところです。
体調がおもわしくないとエッセイでもふれられていたことは知っていましたが
命にかかわるような重病ではないのでは?と勝手に想像していたので。
精神的なストレスとか肉体の老いと切り離せないもので、そのために
作家活動に支障がでる状態なんだろうなと。
私の予想ははずれました。あたっていればよかったのですが。
御冥福をお祈り申し上げます。
468 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 01:49:38
死ぬのは怖くないとまでいっていた人だし、
体調が悪いのも知っていたけど
立ち直れない…
今ごろ西行法師と面会でもしているのかな
と思うとまた余計に悲しい。。
ビデオで自分の葬式の会葬者にご挨拶したいと書いていたけど、
これは実行に移されるのでしょうか。
わーい全集出るかも
471 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 02:36:49
なんとなく気になってたけど読むきっかけがなかった。
何冊か持ってたんだけど。
不謹慎な話かも知れんが、これをきっかけに読んでみようと思います。
ときどき戻ってきなさい。
由美子ならできるはずだ。
473 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 03:41:20
ご冥福をお祈りします
新しい作品がもう読めない……。
片腕をもがれたような喪失感?
それとも内臓を引き抜かれた喪失感?
指一本なくしたことないクセに
氏が白々しい弔辞は鼻で嗤っただろうことだけは間違いない
自分の葬儀にしかつめ顔で集まった有象無象を皮肉たっぷり撫で斬りにする文章を
読むことの出来そうにないのは、確かに残念ではあるな
478 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 05:53:41
いい作家だったな。本当に。
感謝します。
残念です。
ご冥福をお祈りいたします。
「まるで世界は自分を罠におとすためだけに
存在していたようなものではないか?」
(「人間のない神」)
こういう熱をもった言葉を作品に書くことができる、
そしてその熱を読者に伝えることのできる作家だった。
評論に関しては、いささか熱が入りすぎて審美的な
評価を倫理的な評価に摩り替えてしまう悪い癖の
ようなものがあった。小説に関しては、あの初期
作品の生硬な輝きが、「内輪の文学ではないもの」
への希求(焦り)から失われてしまったのが残念
だった。
80年代から「心身ともに病気」であつことは公言して
いた。「父と同じ欠陥心臓や高血圧」を持つことも。
それでも、「病苦の詳細を執拗に書き綴ったり、
闘病生活なるものを微に入り細を穿って報告すること
で人の関心を引いたりするようなことは論外だと思って
いる」という「毒想」を吐いていた。
徹底して、芯の強い作家だった。
481 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 09:27:37
聖少女、大好きでした。
ご冥福をお祈りします。
あちら側に行っただけさ。
桂子さん…・゚・(ノД`)・゚・。
なんか実感がない。
冥界とこちらを軽々と往復して、新しい作品を発表してくれそうな気がする。
明日休みだから、本棚に並んでるのを端から読もうと思う。
484 :
as:2005/06/14(火) 14:44:02
図書館にあるのは全部読みました。一番好きな作家さんでした。
やはり体調が優れないというのは読んでいたので予想外ではありませんでしたが、もう新しい作品が読めないのかと思うと残念です。
西脇順三郎さんの詩を評して「脳髄を歓ばせる文章」と言うような事を書いていましたが、私にとっては倉橋由美子さんがそれでした。
読んでいる間中、微笑がもれるのです。
幻想絵画館から入って桂子さんではまりました。
えぇ、やはりあちらの世界へ行っただけな気もしてしまいます。
お線香あげに行きたいですがそういうのあるんでしょうかねぇ。
485 :
N:2005/06/14(火) 18:38:00
乗せてって どこまで? どこまででも/最高にクールでキュートでお洒落な作家。夢中になって全て読んだ。匹敵するのは岡崎京子位しか思いつかない。今宵は孤独に涙します。ただただ感謝、合掌。
486 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 19:10:18
新聞を見て、あ、と声が出た。
人生の一部が欠け落ちたようだ。
「全作品」を揃えたときは人生の至福だった。
487 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 19:17:49
>>480 >評論に関しては、いささか熱が入りすぎて審美的な
>評価を倫理的な評価に摩り替えてしまう悪い癖の
>ようなものがあった。小説に関しては、あの初期
>作品の生硬な輝きが、「内輪の文学ではないもの」
>への希求(焦り)から失われてしまったのが残念
>だった。
彼女自身初期の作品のいくつかを後にどこまで評価していたかは
疑問だね。「反悲劇」くらいから完全に自分の方向をみつけたように
思う。
確かに評論については、彼女は基本的に作家であって、学者ではないな
と感じるけれども、「楽しめる小説はどんなものか」ということについての
彼女の意見には賛成したいことが多い。
マニエリズムの極地のような方向に向かったし、初期の作品をよみ返しても
実存主義とかカミュとかより、そういう方向に彼女の資質があったことは
よくわかる。80年代でも「アマノン」なんかは傑作だと思う。意外と
島田雅彦なんかは近いタイプなのかも。
488 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 19:43:38
倉橋由美子が死んだね。だから?
小説よりも随筆・評論が面白く、読みふけった。
後期の小説も、作中人物たちの議論や思索が愉しめた。
いまさら新作が期待できる作家では無かったので、別に死んだのは残念でない。
充分に書いてくれたのだから、もういいではないか。
> 島田雅彦なんかは近いタイプなのかも。
あっ、今棺桶の中で寝返りを!!
「まるで世界は自分を罠におとすためだけに
存在していたようなものではないか?」
誰でも1度は考えるようなことですね。陳腐。
まあ、作品を読んでから何か言いなさいな。
その上で「誰でも」や「陳腐」と言いいたければ、
好きなだけ言えばいい
>>491 >>487 アマノンは確かにいい作品。そして倉橋は
「学者」に対する「索漠とした思い」をきちんと
言葉にして、一貫した芯の強さを見せていた。
「偏愛文学館」も、あくまで「言葉の加工」者
としての自身を強く意識した連載だった。
ただ残念なのは、病気のせいで長く書く
ことが少しずつできなくなっていったことだ…。
後期の桂子さんシリーズなんか死んだようなもんだったからなあ
まあ体弱かったにしてはよく生きた
494 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 21:16:49
>>492 「言葉の加工」者
なるほどね。 言葉にたいするセンスが
どれほど大切かをおしえてもらった。
僕の印象では彼女は「哲学」自体は敬愛しつつも、
いわゆる「思想」というものには反発していたと
思う。 「死霊」のような小説は嫌っていたねえ。
>>492 なぜ読んでないときめつけてるの?
読んでたところで、陳腐は陳腐、あんな言葉ではね。
陳腐でない理由を述べられなければ、君の言葉は無根拠な漫罵にすぎない。
なんだかキモいやつがいるな
たしかに。死んだからって感傷的に誉めそやす、気持ち悪い奴ばかり。
彼女の美意識と自意識の強さに
時々イライラさせられたけど、
だからこそ無視できない作家だったなあ。
ここはさぞかしにぎわってるだろうと思いきや。
星の王子様の翻訳は出るのだろうか?
どなたかご存じないですか?
499 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 23:04:48
昨年だったか、婦人公論のロング・インタビューで、例の病気がいよいよ悪化していると語ってた。
頭に心臓の鼓動が響くときがきたら死ぬ、との医師の診断があったとか。
その頃にはもう眼球にまでドクンドクンが感じられて、という状態だと。
自分は家族と上手に踊ることができなかったとも語ってた。
娘さんの置手紙はコタエタとか、家庭的にはうまくいってないという内容。
永いこと別居状態だったご主人が病んで帰宅し、寝ているなかでのインタビュー。
倉橋さんもそろそろかなと思いながら読んだ。
中学の終わりから高校1年くらいには好きだったなあ。
内容というより、言葉選びの明確さに惹かれた。
夢の浮橋シリーズからは、読んでいるだけ状態。
どうしてこれほど人物のルックスにこだわるのかが不可解な印象がある。
「三輪さん」は実在の高名な料理研究家をモデルにしているのかいな。
>497
いまこのスレにアンチなレスするやつって
いまなら死んだから褒めそやすレスばかりだろう
そこへ批判レスしてやれと思ってやって来たんだろ?
みえみえで恥ずかしいよ
501 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 23:27:07
アンチって、あんまりアンチな立場に立つ理由がない
ひとではあるけれども。
好きなひとは褒めるだろうし、興味ないひとは最初から
読まないだろうし・・・
現代文学でいわゆる主流のひとはでないし、マスコミで
ちやほやされた人でもないし。
主流でないことはない。
>>500 下種の勘繰り。己れの心性を投映して他者の心裡を忖度する方が、卑しいよ。
504 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 23:39:08
すでに綿矢りさの時代ですから。
>>501 同じ倉橋由美子についてでも、評価は分れるのである。
初期を好んで後期を評価しない人、その逆の人、
評論を認めて小説はついでに読む人、短篇を玩味して長篇をくさす人、等々。
>503
なら亡くなってすぐの作家のスレに来て
「死んだからって〜」「陳腐」とくさす理由はあるのか?
ただのいやがらせだろ
まあまともに議論するつもりならこんな時にしようとしないわな
>>506 理由? 事実、死んだ時だけレスがついて、感傷的に褒めそやしてるからでしょ。
えっ。死んだ時だからって批判は遠慮しなければいけないとでも?
>>507
良くも悪しくも評価すべきは倉橋由美子って文筆家の「わたしのなかのかれ」であって、
生きたり死んだりする個人としての倉橋由美子自身ではあるまい。
511 :
N:2005/06/14(火) 23:46:25
陳腐な議論は故人の最も唾棄するところ。IQの高い文章なら主義主張はどーでも良いんだから、由美子ちゃん
は。(プロポとアレキサンドリアカルテット両方好きだなんて、、うーん無節操)
無茶苦茶な偏見を類稀な文体でかっこよく見せる、これぞ彼女の真骨頂、世界で一番好きっす。
>509
議論が成り立つわけがない
死んだ時ってのはどの作家スレだってそういうもん
それが理解できない馬鹿>509と
それが気に食わない馬鹿>508
513 :
吾輩は名無しである:2005/06/14(火) 23:52:26
ノーベル賞候補って話にはならなかったね。
そういう種類の作家ではないかもしんないが。
>>512 君みたいな人が感傷的になって、成り立たせようともしないだけでしょ。
たしかに高級スノッブみたいなところはあるな。
>>515 吉田健一に入れ込んで文体まで感染するとか。
その前はサルトル、カミュ、ヌーヴォー・ロマンですか。
星の王子様は6月24日発売予定とのこと。
近日中に偏愛文学館も発売するそうで
ぜひ買おうと思っています。
新聞記事では新作に取り掛かることを編集者に言っていたそうで、
残念です。
518 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 00:48:00
つまらない言い争い。
別にアンチも歓迎。反感を感じさせない作家のほうがよっぽど
気持ちがわるい。
>>505 501だけど、そういう論争はある程度ファンの間の
論争でしょ。そういうことなら俺も考えるよ。
初期が好きだったときも、後期がすきだったときもあるし。
今は、全部ひっくるめて、「倉橋由美子」という作家を考えたい。
成功作も失敗作もあると思う。評論は興味深いけど、評論自体の
価値としてはさほど高いとは思っていない。
1 :吾輩は名無しである:02/10/24 15:16
漏れはこの日付が何より寂しいよ。
521 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 02:56:48
>>520 確かに。食い違っているようにみえるね。
アンチのひとがどういう気持ちで今書き込んでいるのか
わからんけど、程度の低い言い争いが馬鹿馬鹿しくなったので
止めたかった、というのが意図です。
一人の作家に対する偏愛を口にするのは恥ずかしいものですよ。
>>497 ただそういう偏愛で芸術活動は成り立っているのでね。
特に今は多少ファンの気持ちは高ぶっているのは、当たり前だと考えて。
朝日夕刊に松浦寿輝の追悼文が載ってましたね。
523 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 03:16:20
>>521 アンチの人など、ゐない。(昂奮してる人には同感しない者が全て敵に見える?)
倉橋由美子は、私の高校時代の友人が、偏愛していた作家だった。私はその友
人から、ハードケース入りの『聖少女』『スミヤキストQの冒険』を貸しても
らった。前者は私にはよくわからなかったが、後者は非常に面白く、私は先を
急ぐように読んだ。私の読んだ倉橋由美子は、ほとんどその二つだけなのだが。
友人は私と違う大学に進み、そして、そこで自殺してしまった。私は驚かなかっ
たことをおぼえている。ああいう小説を愛する人間が、死に傾斜していくこと
は、自明なことのように思えたから。
倉橋女史の訃報を聞いて、私は久しぶりにその友人のことを思い出した。
個人的な感傷で申し訳ないが、ここに書かせていただきました。今の私の周り
には、倉橋由美子を知る人も、その友人を知る人も、一人もいないので。
526 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 13:39:55
>>524 アンチという言葉は 497−501、505の流れで
出てきた。俺はそもそもアンチはいないといっているので、
とんだとばっちりをくったかたち。
527 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 13:46:25
>>525 そのエピソードは興味深い。
確かに僕の周りでも知名度は低いな。
>526 アンチという言葉の定義の問題。もうほっとけ。
528 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 14:20:46
少女時代よく読んでました。
イニシャル小説が新鮮だった。
プライベートと作品が全く違う人なのかな?
と勝手に思ってました。
529 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 16:05:39
別居してたのか。孤独な死だったんだね。
531 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 23:17:41
案外お話のラストを書くのは苦手なのかも、と思った。
作った世界にそのまま棲んじゃうタイプ?
533 :
498:2005/06/16(木) 12:50:15
>>517 ありがとうございます。
楽しみに待ちます。
534 :
吾輩は名無しである:2005/06/16(木) 22:08:23
ツッパッて生き続けたひと。
操縦できない家族、病に弱音を漏らし、漸く下世話な親近感の発生する余地を
与えて逝ってしまったね。
「わたしのなかのかれ」
少し前のスレで指摘されてたとおり、倉橋は容器で、読者は「かれ」と接していた
のかもしれない。
今度の休日には文庫「わたしのなかのかれへ」と「悪い夏」を
散らかり放題の家のなかから見つけようか。
535 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 01:55:02
>>534 病で医者に、あんたは信じようとしないのだ駄目だ、なんて
説教されたとぼやいていたな。
でもつっぱり具合がかっこいいひとではあった。
536 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 09:57:04
おいらの世代ではかなりマイナーな作家なんだけど
現代でも面白く読める作品はあるの?
537 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 17:31:20
彼女の作品を読んでいると妙な安心感にひたることができる
「現実」から遠ざけてくれるからかもしれない
悪い夏 聖少女 シュンポシオン・・・・・・
>>536 現代の人が読んでも、十二分に面白い作品ばかりです。
騙されたと思ってどれか読んで味噌。
539 :
吾輩は名無しである:2005/06/17(金) 22:31:21
>>536 現代でも、って。「現代」の誰もが愉しめるブツなんてあるのかね、あらゆるジャンルでさ。
書物トイフモノハ手ニ取ッテソノ内容ヲアル程度ハ確認デキルめでぃあノ中ノ一ツ。
アナタノ設定スル「面白」ノ基準トハ何処。
図書館・古書店・書店・知人の書棚、いずこかに何かしら発見できるでしょ。
そこまで過度に相対化してもしゃあないでしょ。
抽象的な作品世界は風化しにくいとも言えるし、
抽象的な作品世界を作り出していた方法論は強く時代の制約を受けていたとも言える。
審判は時間が下すでしょう。
541 :
吾輩は名無しである:2005/06/18(土) 00:12:57
>>536 >>538 「現代の人」って・・・。俺はもう「現代の人」ではないのかな
と一瞬考えてしまった・・・。
倉橋さんがデビューしたのもせいぜい40年とすこし前だし、
これから出版を控えている本もあってもおかしくないひとだから、
完全に現代の作家ですよ。
>>540 でも逆に埋もれてしまった過去の作品に本当の傑作があるのかも
しれない。 倉橋作品の価値は、或る意味貴方も私も含めた私たち次第、
ともいえるわけで。
個人的には方法論とかなんかより、あの瑞々しい感性に
時代をこえて心を打つものがあると思うけど。
正直、そのあたりはもう十年くらい経ってみないとわからないかなーと思ってる。
自分がK・L時代の倉橋に惹かれたのが若気の至りだったのか、
それを超える何かがあるのか、ね。
過去の自分は他者というわけ。
543 :
吾輩は名無しである:2005/06/18(土) 01:25:51
>>542 言いたいことは解る。「本当の価値」という言葉はどこか
権力じみていて嫌いだけれども。
日本文学、あるいは世界文学(「暗い旅」のビュトールからの影響とか)、
いわゆる大衆小説や漫画も加えた
あらゆるフィクション(いわゆるノンフィクションも当然入る)
全体を見渡したうえで、倉橋作品は何だったのか、この検討は大事だと
思う。 KとかLとかは、どこかお洒落感覚で使っている感じもするけど、
あのイマジネーションと文体、模倣をベースにした方法論は、確かに際だった
個性ではあった。
今更ここで知りました。
蛇を読んでいるところでした。
545 :
吾輩は名無しである:2005/06/18(土) 22:19:39
「この死という衛生的な洒落た行為のあとで、
僕らはしばし宇宙について思いを巡らせる。
アノ人と一緒に行くための準備をしてるというわけ。
まるで僕らはあの世とこの世のあいだで遊ぶトルバドールみたいだね、桂子さん。
今、すべてがただ淡々と過ぎていっているよ」
「すべてがただ淡々と過ぎていっているですって? とんでもない。
あなたがぼんやりと感傷にひたっているだけのことではありませんか、慧君」
聖少女に憧れて数学者になった奴とかおらんかな。
547 :
545:2005/06/18(土) 22:58:16
「やっかいなのは、楽しみはいつも後に何かを残していくということです。
まるでいつまでたっても終わらない夢のように」
「そう。あなたが起こしにきてくれるのを待っていました」
「嬉しいことを言ってくれる。では、そろそろ行きましょうか。アノ人が首を長くして待っていますから」
548 :
吾輩は名無しである:2005/06/19(日) 15:09:46
倉橋由美子は頭でっかちの少女趣味臭さが恥ずかしくて
この人の本を二十歳過ぎたら人前に出さなくなった。
だけど今でも大好きでぼろぼろになった文庫本を今でも読み返している。
少女趣味と見せかけて、微妙にずらされてる気がする。
シュンポシオンとかああ言う俗物達を皮肉に描いてるのか憧れを持って描いているかわからない。
552 :
吾輩は名無しである:2005/06/21(火) 01:09:54
そういうのではなくて、正真正銘のマニエリズムの世界を
作り上げたかったのではないかな。
「シュンポシオン」。
プラトンの饗宴は、いろんな対話のうちから一つの真理へと向かうんだけど、
こちらの饗宴は人物どうしのやりとりを最高度に優雅なものにしていった
ような。「交歓」もそうだけど。
554 :
吾輩は名無しである:2005/06/21(火) 11:36:59
『パルタイ』と『聖少女』好きだったな。
顔写真は晒さないほうがいいな、と思った。
今更だが合掌。夢の浮橋は渡り終えただろうか。
556 :
吾輩は名無しである:2005/06/21(火) 14:34:39
歯医者をデンティストという感覚は夢の浮橋で消えた。
557 :
吾輩は名無しである:2005/06/21(火) 15:37:50
>>554 若いときの顔はあの小説の雰囲気があっていいけど。
電話している写真なんか気取っていてわらける。
俺が「わたしのなかのー」の古本をトイレで読みながら
何だこいつ、とムカついてた頃に亡くなっていたのか。
読んでない本もあるから、また読んでみるかな。
しかし作家ってのは、自分の人生の問題を解決しようとはしないんだね。
問題の周りをうろつき、いじりまわす事を楽しみ、、
しまいには問題を生き(自殺とか)てしまったりする。
馬鹿だなあ、とは思う。
馬鹿だから作家になるんだろうが。「賢い」人は芸術なんていらないだろ。
560 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 21:45:27
>>559 いえてるねえ。
「賢さ」を求めて漂うブルー・ジャーニーの最中であちらの世界に跳んでいったのかな。
熱心に倉橋作品を読むことからは遠くなっていたのだけれど、日を経るごとに寂しくなってる。
今日は暑かった、文庫版「悪い夏」のカバー絵を想った。
561 :
吾輩は名無しである:2005/06/26(日) 22:52:44
>>560 そう、じわじわと響いてくるんだよね。
既に自分の、潜在意識の底に沈んで根となってしまっていた人だったので、
もう存在しないということがうまく消化できないような。
まぁ、不在と言えば常に不在ではあったのかもしれないが。
562 :
吾輩は名無しである:2005/06/27(月) 16:02:03
森茉莉に較べると倉橋のスノビズムも小粒に感じる。
スノッブとスノビズムは別のものってとこかね。
564 :
吾輩は名無しである:2005/06/27(月) 19:14:06
森茉莉の天然ぶりに比べると、
倉橋さん一生懸命努力して毒舌吐こうとしてるなあ、と。
まあ、そういうツッパリ具合が魅力の人だったんでしょうけど。
生理感覚の垂れ流しみたない文章を書く女流作家の多い日本で、
珍しく知的な切れを感じさせる女性作家だったと思う。
個人的には、もう少しユーモアのセンスがあれば、もっと好きになっていたかも。
生真面目すぎた面は確かにあるね。
森茉莉とは貶しあってた。
センスの違いだと思った。歳と天然の分森茉莉が不利だった。
倉橋訳、星の王子さまを読んだ。
手近に内藤訳がないので読み比べはできないけど、
全体的に突き放されたような印象の訳…かな。
でも本来こういう話だったのかもしれないと思わされた。
突き放してある分、逆に童話っぽいというか。
でもまぁ、もっと意地悪い訳にするかと思ってたから、結構普通だったかな。
シンプルで自分は好きだけど。
568 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 21:36:08
モリマリと並べてもねえ。
比較できないものを比較して、どうすんの。
双方とも凶悪な言葉を吐くオナゴではあるが。
鈴木いづみ(アラーキーの撮った大昔の彼女の部屋にパルタイがあった)
今、名前がでてこないが「夢の棲む街」の作者
同郷の西原りえぞう、宮尾登美子
初代シブタツ夫人の矢川澄子
倉橋といえば、こちらの人々を想起するのだけど。ひと其々なのだなあ。
倉橋氏、モノカキたちとの交際は宮尾以外は避けてたようだけど、
マンボウおやじのマブセ国からは喜んで受賞したんだよね。
ああみえて遊びごころはちゃんと持ち合わせてたひと、
ああみえて、
569 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 22:51:56
マンボウおやじとはトーマス・マンつながりかな。
570 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 23:25:03
浅田 彰 と言ってたら、倉橋由美子が死んだね。一九六〇年代は、大江健三郎のサルトルに倣った熱い
アンガージュマンに、倉橋由美子のヌーヴォー・ロマンに倣った冷たい言語遊戯が対峙してた感じで、中学・
高校時代はどうしてもひねた見方をしがちだから、僕なんかも、大江健三郎はすごいってことを内心では認め
つつ、あえて倉橋由美子を読むって感じだった。ミシェル・ビュトールに倣って「あなた」を主人公にした『暗い旅』
っていう初期の小説があって、それに出てくるシァンクレールっていう京都のジャズ喫茶も僕の大学時代まで
やってたからね。もうすぐ出るサン・テグジュペリの『星の王子様』の新訳も含め、いろいろと翻訳もしてたし、
数年前に死んだ多田智満子なんかと通ずるところもあった。良かれ悪しかれ品のいいああいう知的な女性
たちが去って行って、後にはイッちゃったやつばっかりが残るって感じだなァ。
571 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 23:41:12
スパルタンを読みたいのだが、絶版のようだね
572 :
吾輩は名無しである:2005/07/01(金) 23:43:41
シアンクレールって、高野悦子が通ってたジャズ喫茶ですよね。
時代を感じますね。
Le Petit Prince の翻訳(もう出てるよね)って、
確か岩波から翻訳のタイトルにクレームが付いてたんだっけ?
でも死んだ者勝ちで押し通しちゃったのかな。
>>568 >名前がでてこないが「夢の棲む街」の作者
山尾悠子だね。
高校時代、文学から倉橋由美子に辿りつき、SFから山尾悠子に辿りついて
どちらにも耽溺したものだ。
金井美恵子や増田みず子にも枝分かれしてみたけれど、
やはりこの二人に戻ってきていた。
寡作なれど山尾悠子の新作が読める希望が見えている昨今に、
倉橋由美子が逝ったのは辛いよ。
575 :
吾輩は名無しである:2005/07/02(土) 14:14:54
マンボウおやじの娘が、倉橋の編集者だった経緯もあり。
岩波からのクレームじゃなくて、旧訳の内藤氏の遺族でしょう。
『星の王子さま』に纏わり付いてしまった先入観やイメージやオブラートの類を取り除いて
より生に近い作品の姿を文学者の目で届けるのが倉橋訳の任務なら、
確かにこの題名は真っ先に破棄するのが正しかったろうなとは思う。
勿論、それを承知で敢えてという考えも有り得るが。
今となっては本人の意向を確かめることもできないのは残念だな。
577 :
吾輩は名無しである:2005/07/04(月) 19:04:03
ずっとむかし、倉橋が四国遍路をしている人を皮肉な目で眺めていた由の
文章読んだことあるが、その当人が晩年四国遍路にいったらしいな。病と
家族との葛藤の辛さに参っていたんだろうな。それを知ったときはおれはびっくり
したな。あの倉橋由美子がって。
若い頃結婚をさんざん嗤った後で、
唐突に結婚して今度は結婚の内側から結婚を嗤ってみせたろ。
そういうところがある人なんだな。
でもそう考えてみると、
本質的に幸福になれない人だったのかもしれないな。
いや、結婚して世間体とりつくろって、んでもって本も売れれば
幸せなんだろ。
西村しのぶみたいなもんだ
西村しのぶ・・?
亡くなる前には旦那と別居してたんだけどな。
本質的な幸福などそもそも存在しない事を知ってるけど、
虚構の幸福に逃げ込めるほど器用でもなかったんだろう。
幸福な文学者ってほとんど想像できないよな。
晩年の武者小路実篤とホイットマンくらいしか思い付かん。
林真理子って結婚してたっけ?
・・・いやいやw文学者の定義はさておき
585 :
吾輩は名無しである:2005/07/05(火) 22:24:52
ハヤシ、旦那と子供がいるよ。
倉橋の肩書きは作家、なぜか林も作家。
文春連載の雑文中に倉橋逝去については全く触れてなかったですなあ。
586 :
吾輩は名無しである:2005/07/09(土) 13:00:02
今回、倉橋追悼文載せてるとこ多いね。
当然ですが。
でも書いてる人かぶりすぎ。
587 :
吾輩は名無しである:2005/07/10(日) 14:59:09
追悼文といえば、倉橋の三島への追悼文は名文だったよな。
三島は倉橋のことをどう思ってたんだろう。作風はともかく、考え方は割と近いような気がするのだが。
588 :
吾輩は名無しである:2005/07/10(日) 21:58:55
ううむ、倉橋と三島の思うところはホントは近かったのか否か。
倉橋はたいていの対象をとりあえずは嘲笑するひとだからなあ。
肯定とか礼賛している事物・人物のことも本心だったのかは怪しいような。
でもって、生涯をかけて「どこにもない場所」をのらりくらりと探していたような気がする。
松岡正剛がタルホの死後、彼になり替わって「ほら、だから何もないと言ったじゃないか」
と書き放ってたけど、それは倉橋にも当てはまると自分は考えてる。
589 :
吾輩は名無しである:2005/07/10(日) 22:14:05
ほんと嘲笑・冷笑の人だった。
自分が彼女のそゆとこ好きだけどね。
でも生き方は苦しそう。
590 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 14:32:47
流れ切ってすみません
高校の国語教科書で倉橋さんの文章を初めて読んだのですが
それが何だったのか最近とても気になっています
お恥ずかしいことに内容については一切覚えていないのですが
ご存じの方おられますでしょうか?私は73年生まれです
591 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 23:40:07
>590
「友情について」というようなエッセイではなかったですか?
ようするに自分は「親友」というようなものは昔から持たないし、
たがいの中味が溶け合って依存しあうような関係は自分の趣味ではない、
というようなアイソも何も無いやつ。
「わたしのなかのかれへ」に収録されてたのではなかったかな。
592 :
吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 00:16:10
迷路の旅人だったような希ガス。いやその教科書は読んでないけど。初出はしんけんぜみとか学研とかそういう系統だったはず。
593 :
吾輩は名無しである:2005/07/12(火) 09:58:13
>591
うわー。
もろ倉橋やね、考え方が。
595 :
590:2005/07/12(火) 14:25:16
>>591 それです!
>たがいの中味が溶け合って依存しあうような関係は
これで思い出しました。何という表現、と少し無気味でもあり印象的でした
>>592 「親友」収録されてますね。これだったかも
でもどちらも品切れですね…ともかく探してみます
どうもありがとうございました
この人の作品で映像化されたものがないような気がします。
一切拒否していたのでしょうか。
これを期に全集出してくれ。頼む。
新潮文庫版野中ユリの表紙も載せて。
「城の中の城」初版付録つきゲト
昔借りて読んだことがあるけど信仰批判をもういちど読みたい。
8日(月)朝日夕刊「惜別」欄に出ていました。ずいぶん日が経ってからですね。
古本市で買いました。
「わたしのなかのかれへ」初版
「迷路の旅人」初版
汚れてないけど本文ページが黄ばんでる。
少し前に群像で追悼小特集をやっていた。
なんだか微妙であった。
602 :
吾輩は名無しである:2005/09/01(木) 17:13:37
由美子ですが何か?
603 :
吾輩は名無しである:2005/09/01(木) 19:32:48
冥土はどうだい?
made in japan
冥土喫茶
606 :
21歳女子大生:2005/09/16(金) 00:49:27
12歳の時に「スミヤキストQの冒険」を読み、「世の中にこんなおもしろい本があるのか!」と感動した。
以後、しばらく倉橋とは接触がなかったが、14歳の時に家にある全集を読み始め、
中学時代は倉橋に傾倒していた。
中でも「蠍たち」は何度読み返しても爽快感あふれる読後感があり、良い。
「スミヤキ〜」は倉橋の集大成だと思う。
倉橋は初期〜中期(だけ)が良いと思う。
ここで人気の高い「聖少女」は、読後感が良くなかったし、
「夢の浮橋」も後期(というには昔過ぎるが)の倉橋お気に入りのモティーフ、夫婦交換をひねくり回した(もとい、あまりひねくり回していない。そのまんま、って感じ)だけでつまらないし、
旧仮名遣いで書くようになってからはろくに読んでません。
大体、丸谷才一みたいな戦前に教育を受けた人ならともかく、
彼女のような戦後に教育を受けた人が旧仮名遣いを用いるのは鼻につくだけ。
後期倉橋は私にとっては幻滅の感がある。
倉橋のことをほとんど知らない人に「『残酷童話』の人ね〜」って捉えられ方をされていたら遺憾だ。
>>606 >後期倉橋は私にとっては幻滅の感がある。
まだ子供なんだね。
608 :
21歳女子大生:2005/09/16(金) 00:52:28
ここを伝言板扱いするようで悪いんですが、
かなり前にメールで文学論を交換していたHさん!
連絡が途絶えてしまって悲しい思いをしてます。
メール交換をしたくなければ、その理由だけでも教えていただけませんか?
609 :
21歳女子大生:2005/09/16(金) 00:54:32
>>607 後期倉橋のどの作品のどの部分を面白いと感じられれば大人なんですか?
610 :
21歳女子大生:2005/09/16(金) 01:51:46
「あたりまえのこと」の山田詠美「ベッドタイムアイズ」評、
最後の一文に苦笑してしまいました。
「『スプーン』という黒人はセロニアス・モンクを聴くそうですが、見かけによらず知的で一筋縄ではいかない男なのでしょう。」
彼女お気に入りのモンクを聴いてるというだけで「知的」と決め付ける短絡さ。。。
黒人音楽&黒人文化マニアの私としては、別の側面からスプーンの「知的さ」を検証したくなりますが。
「ブロンクスじゃラッパーNO1(No1ラッパーの間違いでは?)のわりに読んでる雑誌がEBONYとJETなんて、なんてミスマッチもいいとこ。
JETはともかく、EBONYなんて中産階級の家庭人黒人が読む雑誌だし。
昔はそうでもなかったのかな?
スレの趣旨とずれてすみません。
山田詠美スレにでも書き込んどくべきだったか。
スノッブで滑稽な点は過去レスで指摘されています
>>609 607ではないが、好悪の感覚は作品と読者との相互作用で決まるものだろう。
自分が好きになれなかったからといって、そこに働いている筈の読者の側の
個別的な条件を無視して、その理由は作品が良くないからだと一般化したのでは、
それを傍目から見た場合に青臭い論法と感じられるのは当然のことだと思うが。
613 :
吾輩は名無しである:2005/09/16(金) 05:00:04
>>610 感受性の成熟というものをまだまだ経験できるあなたがうらやましい。
614 :
吾輩は名無しである:2005/09/16(金) 05:07:22
>>613 うまい事皮肉を言ったつもりか?
倉橋並の小賢しさだな
この程度の成熟度とやらで読めるならたいした作家じゃねえな
まあ、やはりまだ子供なんだらうサ。
616 :
21歳女子大生:2005/09/16(金) 15:42:07
私が21歳を名乗らなければ、こんなに子供子供と言われなかっに違いない。
ちなみに、私が21歳女子大生を名乗ったのは、そうすれば音信不通のHさんの目に留まる可能性が大きくなると考えたからで、
他意はありません。
Hさんも子供の相手が嫌になつたのでせう。
618 :
吾輩は名無しである:2005/09/16(金) 17:57:38
それはそうと、21歳女子大生で倉橋スレに来るなら有望だよね。
女子大生に限らないが、いま大学生で倉橋読む人、
ほとんど絶滅危惧種ですよ。
619 :
吾輩は名無しである:2005/09/16(金) 19:33:45
そして絶滅しても特に問題はないわけで
620 :
吾輩は名無しである:2005/09/16(金) 22:17:35
馬鹿大生にしておいたほうがよろしいのでは?
うん、やっぱり倉橋面白いもん。読まれないのはもったいないと思う。
378-379なんですが、今ではあのレスを書いた時よりも、更に『聖少女』を面白く感じるようになりました。
どこをどう面白く感じたかってのが、相変わらずうまく指摘できそうにないのですが・・・
馬鹿な女が背伸びしてるだけだろこの倉橋とやら
>>618 訃報があった時には、それまで読んでいた複数のサイトやブログで取り上げられていて、
思ったより倉橋の読者って多かったんだと思いましたよ。
大学生でも結構、読んでる人は読んでるんじゃないかな。もともと万人に読まれるような
作家でもないと思うし。
かく言う私は14歳の頃からの読者ですが、後期の作品はほとんど読んでいません。
「聖少女」は読んだけど、いまいち印象に残ってない。。
625 :
吾輩は名無しである:2005/09/18(日) 22:05:40
当方大学生。パルタイ、聖少女、人間のいない神などを読みました。
サークルに行って、訃報の話したら全員ぽかんとしてたよ。
某有名大学の文学部の人も誰も知らなかったね。大丈夫か?笑
626 :
吾輩は名無しである:2005/09/19(月) 00:12:56
冷笑するには対象が大きければ大きいほど
効果があるのだが、今その対象となるようなものが
存在しなくなって(温暖化で氷山が溶けてしまうように)、
彼女のような文学の居場所がなくなってしまったような気もする。
627 :
吾輩は名無しである:2005/09/19(月) 00:17:45
一番好きな作家が倉橋って人がいたら
それはそれでちょっと嫌かも
628 :
吾輩は名無しである:2005/09/22(木) 21:20:41
人の趣味をどうこう言うあんたの方が嫌。
629 :
吾輩は名無しである:2005/09/22(木) 23:28:40
3日も前のことに食って掛かるあんたがもっと嫌。
630 :
通行人:2005/09/23(金) 00:45:16
今読んだ人には今日のこと。
「3日も」っていうが、この板は過疎だから1週間前の書き込みに平気でレスがつく。
632 :
吾輩は名無しである:2005/09/23(金) 01:23:37
> 630 名前:通行人[sage] 投稿日:2005/09/23(金) 00:45:16
> 今読んだ人には今日のこと。
>
> 631 名前:通行人2[sage] 投稿日:2005/09/23(金) 01:04:32
> 「3日も」っていうが、この板は過疎だから1週間前の書き込みに平気でレスがつく。
十年後にこの人のことを思い出してくれる人がどのくらいいるだろうか。
訃報が人々の意識にのぼる最後になってしまうのかなあ。
634 :
権兵衛:2005/09/25(日) 00:18:16
ドップラー現象でしょう。
たしか作家は何十年後かの読者に評価されれば良いと書いていたはず。
そんな機会が来るのだろうか。
全集が出版される事があるのだろうか。
635 :
吾輩は名無しである:2005/10/18(火) 17:43:00
この1年ほど倉橋作品を読んでる初心者ですが。
所謂桂子さんシリーズって、下記で全部?
夢の浮橋
城の中の城
交歓
シュンポシオン
ポポイ
よもつひらさか往還
上記を全部読んだ訳ではないし、シリーズ外も読んでるけど
実に素晴らしい作家ですね。読んだ中で好きなのは「パルタイ」「スミヤキ」
「アマノン」「あたりまえのこと」辺り。
「全作品」集は出てるじゃん
この人の明晰さや哄笑的なところが好きで読むんだけど
あまりにも情緒を拒絶していてウエットな自分としては息苦しくなる…。
638 :
吾輩は名無しである:2005/10/19(水) 23:22:48
>635
『夢の通ひ路』も桂子さん関連。
『幻想絵画館』も、慧くんが主人公なので外伝みたいなものね。
http://back.honmaga.net/?eid=261226 や:隣にあるから訊くけど倉橋由美子(『偏愛
文学館』講談社、1680円)なんかはどうなの?
む:倉橋由美子は売れないね。なんでなんだろう(笑)
や:なんでなんだろうね。
む:この人のことよく知らない(笑)からあれだけど、基本的に売れない、
ていう印象しかないね。
や:意外だね、古本映えしないのかねえ。
640 :
吾輩は名無しである:2005/10/20(木) 00:24:28
日本で斜視というとテリー伊藤だけど、
モデルはサルトルなんだろうね。
そのころはサルトルが嫌になっていたのかな。
>638
ありがとう。
両作とも聞いたことがないんですが短篇ですか?
よければ所収の単行本(文庫)なんかも教えて下さい。
643 :
吾輩は名無しである:2005/10/20(木) 22:07:45
>642
どちらも絶版本です。こちらでご覧下さい。
うひゃー、『幻想絵画館』えらい高値がついてんな〜。
644 :
643:2005/10/20(木) 22:08:42
645 :
吾輩は名無しである:2005/10/21(金) 16:13:15
>643ー644
なるほど。本当に「幻想絵画館」高いですねぇ。
ある古書店で「それまで不良在庫に近かったのに、
亡くなった途端出るようになった」って言われました。
読む人が増えたと喜んでいいのか悪いのか…
646 :
吾輩は名無しである:2005/11/09(水) 16:40:40
ブックオフ探すとネットでの高騰がウソみたいに感じるね
こないだ「城の中の城」が105円コーナーにあったし…
647 :
吾輩は名無しである:2005/11/19(土) 09:50:40
光文社文庫新刊「ぺん先の殺意」に、倉橋初期の短編「警官バラバラ事件」が。
「聖少女」読んだけど読みづらいし
言葉や感覚が古くて読んでて気恥ずかしくなった。
読みかけだけどエッセイの方が面白い。
「残酷童話」、ここでは不評だけど個人的には面白いと思う。
「かぐや姫」や唖の少女の織物の話が忘れがたい。
650 :
吾輩は名無しである:2005/11/28(月) 13:10:21
>647
読んだ。単行本未収録だってね。実際の事件をモデルにしてるらしいけど、
何が不満で収録しなかったのかな。特にヒドいとは思わない。
まぁ特に素晴らしいわけでもないけど。
651 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:16:24
天才です。
652 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 20:43:40
『女流』系より『文学少女』系の方が個人的には好きだが。
653 :
通りすがりの966:2005/12/14(水) 00:54:03
>637
>あまりにも情緒を拒絶していて
だからこの人、あまり日本で人気がでないんだろうねえ。
自分は倉橋由美子のいい読者じゃないけど、この人の明晰きわまる
エッセイは好きだった。本人はエッセイを書くのは嫌いだった
そうだけど。
アランの哲学エッセイを読むみたいな風情があった。
論理的で、文章が格調高く、ゆるぎのない構成を誇るエッセイ。
もうこんな知的なエッセイを書く人は現れそうにない。
小説でもキリスト教批判あるいは宗教批判をしてる作品があって、
本人は出版後、大いに反論を期待してたらしいけど、とうとう
はごたえのある反論は出ずじまいだったよう。
知的レベルの低い日本に愛想をつかしながらの死去だったのかな。
おそまきながら、合掌。
654 :
美香 ◆UKRsP7zkgc :2005/12/14(水) 00:57:40
〜@ 〜@ 〜@
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ヽ:::::: :::.. ノ
655 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 20:51:33
松浦理英子『親指Pの修行時代』は
明らかに倉橋由美子『スミヤキストQの冒険』にかけてるね。
松浦も天才倉橋が好きなんだと思う。
あんまり天才を連呼してると
〜荒らしを呼ぶ〜ぜ♪〜
「GMオープニングより」
だし、他の人が絡みにくいよ。
657 :
吾輩は名無しである:2005/12/14(水) 22:21:25
いや、好きなんて生易しいもんじゃないでしょう。
658 :
美香 ◆D2Oc7k.4Yw :2005/12/14(水) 22:27:43
659 :
通りすがりの966:2005/12/15(木) 01:25:33
>>655 へー。それは知らなかった。松浦理英子なんてまったく興味がなかったが・・・
今度書店に行ったとき見てみよう。
ところで、倉橋さんは天才というより「異才」の方が似つかわしいような
気がするよ。
660 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 02:11:52
松浦理英子が倉橋由美子の熱心な読者であることは、
わりと知られている事だしエッセイにもそれらしき事も書いてる。
『葬儀の日』もどことなく倉橋調だし『親指Pの修行時代』も
タイトルもズバリ倉橋調だし内容もカフカっぽいもの。
彼女も信者の一人でしょう。
倉橋由美子の世代の女流で彼女のような稀有な才能の持ち主って他にいないし
強いカリスマ性をもっているのも納得できます。
カリスマ性は無いだろ。「教祖」タイプではあるまいし。
タイプでいえば森 茉莉とか金井美恵子系っつーかね。そもそも女流って
言い方は似合わないでしょう。
スレ違いだが、河野多恵子いいぞ。
663 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 05:09:23
>>662 が挙げる作家たちが従来の日本の女流なんだろう。
倉橋由美子はもっとも女流からは遠いところにいる
女性作家だったような。
そうか?
「従来の日本の女流」て聞くと自分は宇野千代・円地文子・林芙美子
野上弥生子・宮本百合子・幸田文なんぞを想起するんだが。
森茉莉は女流作家の主流になれなかった女性作家というか。
まあでも倉橋が積極的に遠く離れようとしたのでは、というのは同感。
665 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 09:11:47
それにしても女流で単独スレが立ってる貴重な作家。
女流というだけで馬鹿にされたりスレを荒らされることが多々あるから
667 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 16:15:16
女流って言葉似合わないな…
668 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 16:27:05
だれか松浦理英子の『ナチュラル・ウーマン』と
倉橋由美子の『聖少女』を比較してたヤツいたけど
どの辺が似てるのかな…?
669 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 16:31:28
本来
>>664が挙げるような女流が日本の女流作家なんだろ。
子宮で考えてる人達。
倉橋はそういう意味では頭で考える人だから女流に入れると妙に浮く。
670 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 16:51:05
『パルタイ』で注目を集めた時、
その当時のオヤジたちは多分戸惑ったんだろうな。
毛色が違いすぎて。
671 :
吾輩は名無しである:2005/12/15(木) 19:44:42
>>668 どっちも好きだけど比較の対象になるか?
672 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 19:38:40
綿矢りさとか吉田修一とか喜んで読んでるヤツには
このひとの知性は理解出来ないだろうね…
日本がみんな馬鹿になってきっと空の上で笑って見てるよ。
合掌。
そういった「崇め奉る」読み方されて喜ぶ作家じゃ無かったと思うが。
674 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 19:48:10
笙野頼子『母の発達』の中に出てくる母虫と
『向日葵の家』の最後に出てくる生物?たちの形状が似てて
これはもしかしたらもしかするのでは?と思うのですがどうでしょう?
まあ知らずに影響を受けるという事はあるかもしれませんが…
675 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 19:53:39
>>1 素晴らしい友人をお持ちのようで何よりです。
「倉橋由美子?誰それ?」
普通の反応。
676 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 21:20:37
大江は倉橋の逝去をどんな気持ちで知ったのかな。
なにかと若い頃はゴタゴタした仲ではあったし。
677 :
吾輩は名無しである:2005/12/16(金) 21:38:40
大江はいつ他界したのですか?
678 :
通りすがりの966:2005/12/17(土) 01:18:40
>>660 ふーむ。そうですか。
そうすると、いわば、カリスマ性とまではいかなくてもプロ筋にはそれなりに
高く評価されているということでしょうかねえ。
でも、一般の読者にはね・・・
文庫本で気軽に手に入れられるのはほとんどないという惨状ですからねえ。
679 :
吾輩は名無しである:2005/12/17(土) 01:43:20
作家が好きな作家ですかね…
680 :
吾輩は名無しである:2005/12/17(土) 02:08:02
>>678 文庫で出てないから云々というのなら
まずこの板に来る事自体間違いなのでは?
一般書籍板があるわけですしここはあくまで文学を語る場所。
作品の流通や媒体を語る場所ではないはず。
681 :
吾輩は名無しである:2005/12/17(土) 19:40:45
>>680 君は、この板のスレを上から下まで一度目を通してみたまえ。
『親指Pの修行時代』は『城のなかの城』と同じ構造。
最初と最後に登場人物が出てきて作者に語る、という。
あれ、と思って松浦理恵子のエッセイとか読んで納得した。
683 :
通りすがりの966:2005/12/20(火) 02:28:17
>>680 やれやれ。
自分は単に一般読者にはあまり受け入れられていないし、その機会も
少なくなっていることを嘆いているにすぎないのに・・・
まあ、いいや。とにかく失礼いたしました。
では、680さん、どうぞ、「文学を語って」ください。
↓
うーん、第三者ですが。
ねえ、の部分に引っかかる人もいるとは思う。文章だけのコミュニケーションは
難しいね。
>>678氏の頭の中での響きと、
>>680氏のそれが噛み合わなかったんでしょう。
過疎板の過疎スレでもめちゃ駄目。
>>682 理恵子じゃなく理英子ね。
文学板で最近ちらほらと松浦の名前を見るようになったな。
まあネット連載しているんだからもっと話題になってもよさそうなんだが。
スレ違いスマソ
686 :
吾輩は名無しである:2005/12/21(水) 22:10:46
金井美恵子が倉橋由美子について何か書いているらしい。
どういう関係だったか知らないけど、金井の倉橋に対する考え方には興味あるな。
>>686 ファンだったみたいだよ。
「河野、曽野、倉橋」の作品集があるんだけどそこに併録されている
文学紀行(河野と倉橋の小説のみ)を若いころの金井が書いている。
うろ覚えですまんがかなり好意的な文章を寄せていたはず。憧れていたのかな。
詳しくは金井スレ参照。
688 :
吾輩は名無しである:2005/12/22(木) 11:39:11
>>687 ねぇよそんなスレw
学研の現代日本の文学50巻な、今手元にあるわ。高校生の頃、自分の美恵子
という名が倉橋由美子の『美』と、河野多恵子の『恵』を結んだ名前で
ウレピー!と思ってたとか書いてるよ、河野の方で。
余談だが、月報で曽野と河野が対談してて、その噛み合わなさが笑える。
689 :
吾輩は名無しである:2005/12/22(木) 15:17:50
>>687 レスありがと。
その作品集なら地元の図書館にあったので、今度確認してみます。
>>688 金井スレ落ちちゃったみたいね。前はあったのに。
それにしても「ウレピー!」とかいうキャラなのが意外すぎ。
>>689 いやいや、それ俺の意訳(笑
>ウレピー!
河野も倉橋も中高生の頃からの「あこがれ」だったみたい。
特に河野はベタ褒め。
691 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 17:59:35
金井という少女は、倉橋お姐のフアンであった。
金井という少女の真のアイドルは別の御仁じゃがのう。
692 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 18:11:10
夷斎とでも?
693 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/04(水) 18:32:38
然り
694 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/30(月) 23:10:59
倉橋さんのめぼしい小説は読んだので、エッセイに手を出してみようと思うのですが、
倉橋さんの文学観(「私小説は非小説」などの)がうかがえるエッセイはどれがいいですか?
まづはわたしのなかのかれへからでせう。
うひうひしくてちとむずがゆいところもあるけれど、
それだけいろいろな要素がストレヱトにでてゐるよ。
『大人のための怪奇掌篇』ってタイトルの新刊、出てるじゃん。おっ、単行本未収録の
遺作を纏めた短編集かも??などと早とちりして、ネット注文しちまったよ。
……届いた本は、『倉橋由美子の怪奇掌篇』を改題しただけの復刊本だった……
いや、極上のエンタメとして読めるこの短編集は名品佳作ぞろいだし、洒落た装丁による
再単行本化は歓迎すべきことなんだけどね。
彼女の新作が出ることはもうないんだよなあ…
「アマノン往還記」ブコフで買って読んでますが
この人の構成力は凄いですね。
698 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/03(金) 20:10:10
保守
699 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/07(火) 18:32:33
今月発売の新潮、鹿島田真希が
「倉橋由美子『暗い旅』へのオマージュ」
と冠した『ハネムーン』という短編を書いてます。
700 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/09(木) 19:38:43
>>696 >『大人のための怪奇掌篇』
紙が固くない?少し分厚い?
インク、フォントに品がない。
701 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/12(日) 06:11:09
聖少女、読みたい
手元に欲しい
703 :
吾輩は名無しである:2006/02/14(火) 09:08:56
だから、「とぶまえにみろ」なのです
うるせえよばか
訃報を聞いて、不謹慎ながら「これで全集が出て、やっと絶版の作品が
読めるかも…!」と期待していたんですが、全集出る気配が全く無い…('A`)
彼女のように素晴らしい作家が、こんな蔑ろな扱いを受けているのに怒りすら感じます。
古本はちょっと苦手なので、完全な形で彼女の作品を手元に置いておきたいのです。
あと、>597さんに禿同。
新潮文庫版野中ユリの表紙を是非ピンナップ(?)にして欲しい。
全集本体は、彼女の硬質な文体に相応しい、シンプルでいて品のある装丁で。
ていうか全集出して欲しい…_| ̄|○.。+
全集いいなぁ…
もちろん絶版状態の代表作いくつかを復刻、程度でも嬉しいけど
(怪奇掌篇はその端緒か?)
そういえば「アマノン国往還記」のAmazonレビューで「右翼からの圧力で絶版」
みたいな記事があったけど本当?
個人的には風刺よりも想像力と構成力、そして「胎内受精の戯画化かよぉ」とオチの方に
深く感じ入った記憶があるんだけどな
倉橋に限らず、全集や叢書はシャレにならんくらい売れない時代です。
つか、むしろ2〜30年前が異常に売れる時期で
どうでもいいものまで全集になっていたと言った方が正確かも。
だから生前に全作品などが出ていたほどの作家がこれから物故しても
全集は出ないというねじれ現象が生じる可能性が非常に高い。
まあぶっちゃけ、そろそろ全集の類はDVD-ROMで出さなきゃ時代錯誤だと漏れも思ってるけど。
# ディスクに残った故夫の文書が……なんて小説が倉橋にもあったよね
でもそうした時代になるにはまだもう少しかかりそうで、
倉橋はちょっとタイミングが悪かった鴨。
>>707 「ウェブの書斎」だっけ?オンデマンド出版サービスやってるとこ、
通常の書籍型出版と安価なPDFファイル販売の両方でやってるけど、
PDFなんかそうした時代の先駆けかもね。
確か一時期同HPの売り上げランキングで倉橋作品が上位独占してたし(訃報効果だろうけど)、
形を変えてもいいから刊行され続けてほしい。
709 :
吾輩は名無しである:2006/03/06(月) 23:09:00
死んだからすぐに全集が出るというものではないですよね。
三島の新装版だって安部公房だって、数年経ってからようやく出たんだし、
逆にすぐ出るような全集なら大したものではないのでは?
倉橋全集の刊行を呼びかけている一部の人もいますから、
気長に待ちましょう。
710 :
吾輩は名無しである:2006/03/06(月) 23:28:20
「新訳 星の王子さま」のあとがき読んでもまだ倉橋のファンやめないヤツって
なに考えてんの?
あれだけはほんっと、バカ!!!倉橋由美子大バカ丸出し!!!
しんじらんねぇw
711 :
吾輩は名無しである:2006/03/06(月) 23:45:10
まじ、倉橋のファンの人教えてよ
あのあとがき読んで、ゲロッちゃいそうにならないヤツなんていんの?
オレはあれ、犯罪だと思うよ
テグジュペリが生きてたら100パー訴えられるあとがきだ。
712 :
吾輩は名無しである:2006/03/06(月) 23:47:20
訳はまぁまぁイイだけに・・・・本当に、ひどいもんだよw
ああいうブチ壊し方もあるんだなーって初めて教えていただきましたとさ
713 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 00:11:08
亡くなられていたですか
何度も言うけどアルミン・ハリーを書いた小品はなかなかよい
ですね
70年代の女性スター作家といえば
この人と、夜になっても遊びつづけろの人くらいですよね
当時新作待たれてたっていえば
この人と大江くらいですか
安部公房は箱男ですっかりミソつけちゃったし
>>710 最近倉橋由美子の作品読み出したんで
そちらはまだ読んでないんですが
どんな主旨の文章だったのですか?
715 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 01:21:32
主旨もクソもあったもんじゃねぇ
自分の奇怪な解釈を断定して読者に押し付けんのよ。
どうしても言いたいなら「新解釈 星の王子様」って本でも出しゃよかったの!
ま、自分で読んでみ
>713は、 アレは倉橋由美子ミソつけちゃったんじゃねぇって言うんかねぇw
そこには触れんといてぇっ!てか?
あのあとがきじゃ反論の余地ねぇだろw
716 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 01:23:21
言っとくけど、訳は結構いいよ
おれ、あのあとがきなかったら買うもん
だから余計腹たってしょうがねぇの。
訳がちゃんとしてるんだったら、解釈は自由だろが。
何がひどいのか、指摘に具体性が無いぞ。
718 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 11:29:41
>717オメ、読んでねーだろw
読んでから物言えバーカ
元からの倉橋ファンじゃなくて
訳本一冊だけ読んで逆切れしてる香具師がいるような。
この人の怪奇趣味なんて小説読めば分かることだし。
> 訳本一冊だけ読んで逆切れ
読んでないんじゃないかなあ。
> おれ、あのあとがきなかったら買うもん
って言ってるし。
立ち読みでぱらぱらとめくって、後書きだけ読んで(上品なこった)
何か言ってるという手合いだろう。
で、手許には本はないから具体的に言ってみろと言われたら逆ギレしかできない。
721 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 12:07:21
倉橋スレさすがにバカが多いなぁw
何で読んでから反論しないのよ?
怪奇趣味なんて誰が言った?「奇怪な解釈」って書いたんだよ、バーカ
もう一度言ったげるね。
読んでから物言えバーカ
722 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 12:09:21
あとがきだけ読むなよ、
全部読んでからあとがき読めよ
「全部ブチ壊し」って言ってる意味がよくわかるから
723 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 12:14:13
>720としょかんで借りて全部よ〜み〜ま〜し〜た〜
読まずにロクなことがいえないバカ倉橋ファンとは違うのでした〜残念!
もうこれ以上書きこまねぇ。アホクサ
読んでもいねぇバカどもがこの後もホザきつづけるだろうよ
このスレはそういうレベルだもんな
アバヨ♪
> 具体的に言ってみろと言われたら逆ギレしかできない。
まあアバヨと言ったからには今後出没しないくらいのキップは
見せてくれるものと信じよう。
>>724 >>725 同意。
論理的な説明の出来ない短絡バカはもう来ないだろうし
そうあって欲しいね。
727 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 13:12:13
泉鏡花賞受賞作が絶版だなんて、嫌な世の中になったもんだ。
>>727 泉鏡花自体が今はあんまり読まれない人だからね。
729 :
吾輩は名無しである:2006/03/07(火) 21:39:09
>>728 それ言ったら直木三十五なんか…
実際にDVD全集(や書籍)が一般化したら、
印刷会社なんか食い上げだろうからしばらくはムリかなぁ、と思う。
アゲんなや、sage進行でいこうや
メル欄にsageって入れてくれ。
>>729 直木三十五自身の作品はともかく
直木賞及び芥川賞は文学作品に与える賞として
未だマスコミ、一般への影響力を保っているけれど
泉鏡花賞はちょっと微妙な希ガス。
もともと彼女の様な情緒を徹底的に拒絶した冷笑的な作品は
一般受けしないと思う。
お涙頂戴の純愛モノが流行るご時勢なんだから余計に。
鹿島田さんみたいに倉橋作品へのオマージュを書く若い作家が出てきた
のは良い傾向かなと。角田や柴崎みたいなミニマルな小説ばかりでは
面白くないし。
「アマノン国往還記」は新潮オンデマンドブックスで購入できる。
ただし5,565円もするけどね。
あと「パルタイ」が文庫本で入手できるのに驚いた。
>>734 「アマノン」文庫本をブックオフで105円で買いますたが。
>>733 同意。
もっと手法的に実験的な作品とか
硬い論理を感じさせる作品があってもいいと思う。
星の王子様読んだ。
ボロクソ言ってたヤツのいってた意味がわかった。
あれは、あのあとがきは、確かに不必要だ。
読むのが辛かった。
星の王子様ファンには、あのあとがきは叩かれてもしかたあるまい。
倉橋由美子もあの世で後悔しているのではないだろうか・・・
>>736 あと私小説(風)な作品も後を絶たないね。今回の芥川賞もだけど。
主人公の職業や性格設定、環境などに作者本人が出しゃばり過ぎな作品多すぎ。
もう少しイマジネーションや綿密な取材に基づく作品が増えてほしい。
>>737 例のあとがきは自分も読んだが
倉橋ファンの自分の感想としてはさもありなんという感じで
特に驚きはしなかった。
ただ、訳本のあとがきに出す文章としては適切でない。
読者層を完全に誤っている。
あれは自身の小説の愛読者に向けたエッセイか書評にでも寄せるべき文章だ。
他人の小説を素直に楽しみたい人への揶揄を
よりにもよってその本の巻末に付すなんて無神経。
あとがきの内容よりも踏み越えてはいけない領分を侵した行為に
彼女の老いを感じた。
> 読者層を完全に誤っている。
いや、良くも悪しくも誤ってはいないだろう。
最初からそういうつもりで訳してるんだから。
> 星の王子様ファン
なるものを逆撫でできなければ失敗だ。
>>740 意図的にやったのだとしても、というか
意図的にやったのだとしたら
訳者としてすべき行為ではないと思う。
彼女の作品は好きだが、
そういう行為までは肯定できない。
>>741同意
彼女の作品は好きなものも多い
だからこそ、あれには抵抗を感じる。すごく残念だ
訳本(=他人の作人)で書くことじゃないと思う
>>740それは違うよw
肝心の訳の方は、逆撫でどころか
従来のファンにも大いに受け入れられるオーソドックスな美しい訳だ。
ひとつの作品として、あのあとがきは非常にジャマだね。
>740、キミ、読んでないね?
せめて読んでから言えよな
だからバカにされんだよ
ところで、スレタイに入っている記号は
ナニヲイミシテイルノダロウ。
>>742 > 従来のファンにも大いに受け入れられるオーソドックスな美しい訳だ。
よくもあしくも虚飾を拭い去りたいというのが倉橋の狙い。
「従来のファン」とやらにも「大いに受け入れられる」かもしれんが、
「大いに受け入れられ」たかったわけでは全然ない。
743のようなバカは論外としても、
老境に差し掛かってからわざわざ先行訳のふんだんにある
これを訳す理由にもう少し想像力を働かせてもらいたいものだ。
しかし、このくらいで腹を立ててるようじゃ、
山形某の訳書なんか読んだら悶死しそうだなw
>>745 だからそういう理由で他人の作品に手を出す行為自体が
何とも幼稚というか、物書きとしての老衰を感じるんだよ。
倉橋が「星の王子様」というテキストから
どんな解釈を得ようと自由だし、それについて発表するのも自由だ。
だがこのテキストの従来の受容のされ方からすれば
明らかに異端的な解釈を、その異端性を十分承知の上で
唯我独尊的に押し付ける文章をテキストに付して
テキストの読者に強制的に読ませるのは僭越というものだ。
オーソドックスな訳の後にあの異端的な解釈を開陳するあとがきを付けるという点に
倉橋の確信犯的な悪意が見える。
あのあとがきは訳文を読んだ読者の多くが素直に受け取るであろう感想を
肯定、補強するものでは全くなく、
逆に完全否定し揶揄する事を目的にしている。
他人の作品に乗っかって読者に舌を出す様な行為とその心性が
何だかいじましくて読んでいて不愉快になるんだよ。
>747 私の言いたいことを全て的確に書いてくれました
ありがとう
(それでも倉橋ファンだよ♪)
749 :
吾輩は名無しである:2006/03/11(土) 14:02:18
な〜〜〜んで黙ってんのよぅ?!
あげたるワイっ(`ー´)
>>747 愚民どもの「星の王子さま」観を、「完全否定し揶揄」して何が悪いのかね。
素直に楽しみたいだけの人は、内藤濯はじめ他の訳書に就くべし。
わざわざ皮肉で嫌味で知られた倉橋由美子の訳文を求める事もあるまい。
逆に私は、『星の王子さま』なんか倉橋の訳でもなければ読む気も起らんぞ。
751 :
吾輩は名無しである:2006/03/11(土) 15:08:38
「愚民ども」だってさ〜!アーァ・・・w
まともな倉橋ファンたち、お気の毒様!
倉橋ファンではありませんから、残念!
753 :
吾輩は名無しである:2006/03/11(土) 15:39:47
>『星の王子さま』なんか倉橋の訳でもなければ読む気も起らんぞ。
ハゲドウ。
754 :
吾輩は名無しである:2006/03/11(土) 16:38:11
>752>753・・・とか何とか言いながら、オメーら読んでないじゃん
読んでたら、倉橋らしさのかけらもない訳にガックリ肩を落としてるはずだモンなwww
生ける仲達が走るのをヲチするスレはここでつか?
756 :
sage:2006/03/12(日) 17:52:40
そもそも、一般的なこれまでの「星の王子さま」のイメージが固まりすぎていることに問題がある罠
757 :
吾輩は名無しである:2006/03/12(日) 21:22:23
何でもいいから読んでからホザケw
それを言うなら
「ぼくを探しに」のあとがきも相当なもんだと思うがね。
読んでから文句を言えよ
星の王子様ヲタ
759 :
吾輩は名無しである:2006/03/13(月) 13:49:06
話すり替えて逃げる以外ないわなw
760 :
吾輩は名無しである:2006/03/13(月) 17:34:47
「ぼくを探しに」のあとがきの方がマシ。
倉橋らしさのかけらもないオーソドックスな訳は、
星の王子様と同じだね
761 :
吾輩は名無しである:2006/03/13(月) 18:51:59
若いときから骨っぽい顔だったけど
今はもっと骨っぽい顔
物書きとしては、成熟しそこねたね
762 :
吾輩は名無しである:2006/03/13(月) 22:40:18
そりゃあ
今は骨っぽい顔してるだろうよW
なかなかいい骨してそうだよねw
あらためてまたこのスレに書きこむにあたって、まず
>>684氏にひとこと。
とりなしてくれてありがとう。
さて、上記で「星の王子様」を読んでえらくあのあとがきに興奮してる人が
いるので、本屋で確認してみた。
が、目を通してみて拍子抜け。想像してたよりずっと倉橋節の「毒」が薄かった。
「倉橋さん、読者層を考慮して随分おとなしめの表現だな」と思った。もっと挑発的な
文章を予想してたんですが。
そういうわけで、この程度の文章でショックを受けた上の人間はよっぽど「文学的毒」
に対する免疫がないものと見える。文学というものが通常想像されるより「きれい」でも
「うつくしい」ものでもないとはよくいわれることである。
三島由紀夫は、一流の文学というものは、人を断崖絶壁のふちまで連れて行き
そこに人を置き去りにするようなものであって、そこから自力で帰れる者はいいが、
うんぬん〜と言っている。文学というものはこのように危険な要素を含んでいる
ので、いわゆる「心温まる」物語を望む読者は倉橋由美子やドストエフスキー、
三島由紀夫その他、いや、そもそもいわゆる文学と称される作品に近づくべきでは
なかったのではなかろうか。
「世界の中心で愛を叫ぶ」他、二流の、あるいは、一昔前の少女漫画、
などの予定調和的作品で満足していればよかったのである。
倉橋訳を読んだのは、まあ、交通事故にでもあったと思ってあきらめるしかない(笑)。
ということで、自分は
>>740氏の意見に賛成する。
それにしても、純朴な読者にはまだ倉橋さんの「毒」がいまだ有効だとは少々
驚いたのである。ひょっとして故人は泉下で明るい笑いを笑っているかもしれない。
>>764 スノッブ丸出し。
>他人の作品に乗っかって読者に舌を出す様な行為とその心性が
>何だかいじましくて読んでいて不愉快になるんだよ。
↑
あとがきの内容より行為を問題にして怒っている声もあるのに
どうしてセカチューがどうたらみたいな話になるんだ。
既に話題に出ているが、
彼女のそういった行為は
今に始まったことじゃない。
今回は
先行訳のある有名な作品が対象になったので、
その行為がより多くの人の目に留まっただけだろう。
それに対して
不快感をあらわにした人々は、
結果として
彼女へ最大の賛辞を送ったことになる。
ところで、疑問がひとつ。
上の方のレスで「倉橋らしさのかけらもない訳」という表現が出てるけど、これは
よくわからないな。その「倉橋らしさ」とはどういうもの?
あの訳文はあとがきの文章と同様、いつもの倉橋さんらしい、明晰で、端正な
文章だと思うけど。あるいは「オーソドックスな」文章といっていい。「スミヤキスト
Qの冒険」などの世界はそういうキチンとした文章に支えられている。それは、
カフカの人間が一夜にして芋虫に変わるというとんでもない小説の「変身」が
リアリズムに裏打ちされた文章に支えられているのと同様だし、カミュのいわゆる
「不条理」の小説、「異邦人」が明晰極まりない文章で表現されているのと同じだ。
ついでにもうひとつ。
あとがきで自分の解釈を述べるのは全然おかしくはないはず。
福田恒存さんなんかもシェイクスピアの翻訳を出した際自分なりのシェイクスピア
観に基づいた、自分なりの訳し方についてかなりこだわりのある文章を書いている。
そして自分の訳に先行する中野好夫氏の訳などを批判している。
訳者というものはそれぞれ自分の訳が原典の精神に忠実な訳だと信じて訳して
いて、原典の解釈について各自が一家言を持っている。自分が信じる解釈、
あるいは、それに基づいた訳文について述べるのはごく自然なことでしょう。
アンタ馬鹿だね。陰険だね。
ちゅうか、単なる倉橋ヲタか。
771 :
倉橋@冥界:2006/03/25(土) 11:12:56
毒と下品の区別がつかんのか>おまいら
772 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 12:31:58
ギャーギャー言ってるアンタたちを遠くの空からほくそ笑んでみてるかも。
773 :
吾輩は名無しである:2006/03/28(火) 19:32:57
こんなカキコだけでは、
倉橋さんに申し訳ない
だからアゲるなつうの
sage進行で、メル欄にsage
幻想絵画館って、ホントになかなか見ないね。
パルタイ≧童話>怪奇>>>>>その他諸々>>>>>絵画
って感じだ。古書店での発見率。
アマノンやスミヤキはよく見るけど、そういえば
ブックオフで献呈サイン付(しかもハードカバー)
アマノンを見つけたことがある。
確か350円とかだったな……
ブックオフに限らず、サインは基本的に汚れ扱いだからな
777 :
吾輩は名無しである:2006/04/02(日) 19:38:22
>>775 そりゃまあ、幻想絵画館はもともと値段も高いし(3800円)、興味半分で買う人は少ないだろう。
好きで買った人は滅多なことでは売らないだろうしね。
amazonのused商品を見てみたけど、すごい値段がついてるね。
でも、「アイオワ 静かなる日々」はもっと見かけない。
>でも、「アイオワ 静かなる日々」はもっと見かけない。
前に古本屋でゲットしました。
ヴァージニアの写真が入っているやつね。彼女のkidsも。
倉橋はこの頃30歳くらいでしょうか。
780 :
吾輩は名無しである:2006/04/12(水) 21:15:07
「星の王子様」あとがきだけ読んだ。
何の問題もないじゃん。
これにイチャモンつける人って、倉橋の読者じゃないんじゃないの?
>>780 ワロス.自演オツ
「星の王子様」読んでないオマイこそが、
>倉橋の読者じゃないんじゃないの?
782 :
780:2006/04/17(月) 21:38:07
自演?
倉橋の本は翻訳以外は、
殆ど全部読んでいるが。
781は滑稽な妄想野朗
じゃあ気持ちも新たにスミヤキストQでも語りますか
うっし。じゃあもう一回読み直してくるね!
自演、Z
自演扱い好きだなあw
内容が正しいのか気になっただけなんだけど
789 :
781:2006/04/24(月) 17:38:33
790 :
吾輩は名無しである:2006/04/24(月) 18:13:53
コピペ編集のが楽だから、とマジレス
てか分かってたら直してやんなよw
792 :
781:2006/04/24(月) 20:56:45
嫌。
いるよなーこういう奴w
mixiで仕入れたネタ
2006年7月25日発売の「活字倶楽部06夏号」で倉橋由美子さんの特集が組まれるそうです。
「活字倶楽部06春号」の次号予告に載っていたとのこと。
>>775,
>>777 このあいだ古本屋に行ったら、幻想絵画館があって900円だった。
でも他に買いたい本があったので今回は見送ってしまいました。あは。
エッセイ集だったら絶対買っただろうけど。
幻想絵画館なんて図書館に行けばタダで読めるぞ。
聖少女も好きだがそれも図書館だ。えへ。
うちの図書館は夢の通ひ路とよもつひらさかしかなかったなぁ…
文庫で別にあるのかも知れないけど。羨ましいな
幻想文学館なんて入れてる図書館はやっぱり少ないんじゃないの。
もし入れてたら「む、おぬし、なかなかやるな」という感じ。
でも、幻想文学館って、頻繁に読み返したりはしないだろうけど、
なんとなく手元に置いておきたい、蔵書欲をそそる本だ。
図書館では書庫入りしてる倉橋本が多い。
表に出てないからわからないけど、けっこう持ってたりするもんですが。
たまに誰か借り出してやらないとそのうちリサイクルに出されちゃうゾ
>>799 なるほど。書庫検索という手があったのを失念してた。
今度やってみよう。
慧君が初めて登場したのっていつ頃なんですかね……。
最初からネットワーカーだったのかなぁ……。
インターネット時代より前はパソコン通信時代がしっかりあったんですよね?
自分は終わり頃にちょこっと参加した経験しかないですが。
当時のパソコンユーザーという限定されたコミュニケーション空間で、
作者が慧君のモデルになるような人たちと知り合ってても不思議じゃないですね。
作家本人ワープロこそ使っていたがはパソコンとはまったくご縁が無かった。
その倉橋が桂子さんの御夫君山田先生の死後、彼が使っていたブレインとかいう
パソコンのこと書いてますね。
誰か身近にPCについて講釈してくれる人がいたんでしょうが。
わは、変な文章になった。
訂正します。
>桂子さんの御夫君山田先生の死後、彼が使っていたブレイン
「山田先生が生前使っていたブレイン」の間違い。
>>803 >誰か身近にPCについて講釈してくれる人がいたんでしょうが。
たしか娘さんが建築士だったと思う。
建築士で建築事務所なんかに務めていたらパソコンなんかの操作は
ふつうに扱えるだろうから、娘さんに教わったんじゃないかな。
自宅も娘さんが設計したんじゃなかったっけ。
806 :
796:2006/05/16(火) 21:12:37
でも、あんまり親子関係は良好じゃなかったみたいだね。
家族からは恨まれ、見放されてたみたいな感じだったらしいよ。
私生活では母親失格だと自分で言っていた。
自分はいつまでも子供でいたいから、と。
うちの近所の図書館はどちらかというとコンサバティブな部類だが、
なぜか「幻想絵画館」だけは置いていてしかも書庫ではなくて書架にある。
なんでやろ?
>たしか娘さんが建築士だったと思う。
長女の方が建築士でしたね。
まあ、ああいう魅力的な作家がいい母親であるわけがないw。
家庭的に恵まれた環境にいる人が作家になるはずもないだろうし。
伊豆にある不思議な建築(自宅)、お嬢さんの設計ですね。
808 :
796:2006/05/17(水) 00:39:45
ああいう作風でいて、普段はいい母親だったら、
それはそれで魅力的だろうけどね。
でも、直接会った方はみんな倉橋氏のことを親切で
あたたかみのある人柄だと言っている。
作風や、知的才女のイメージばかりが先行し、
等身大の姿が評価されにくい孤高の作家だったようにも思える。
もちろん、それが本人の作家としての意図でもあったろうけどね。
故森村桂に共鳴して、彼女の私設スクールの生徒第一号
(源氏物語の講義で講師は大野晋)になったのが意外だった。
全く違う作風だから仲良くなれたのかな。
>>806 >でも、あんまり親子関係は良好じゃなかったみたいだね。〜
よろしかったら、こういうこと何に書いてあったか教えて
くれませんか。
>なぜか「幻想絵画館」だけは置いていてしかも書庫ではなくて書架にある。
うーむ。これはファンタジー系ほのぼの絵本とかと感違いしてるんでは
ないでしょうか(笑)。
>>807 あ、長女ということは他にお子さんがいたのですね。
>まあ、ああいう魅力的な作家がいい母親であるわけがないw。
>家庭的に恵まれた環境にいる人が作家になるはずもないだろうし。
いやー。それは・・・。あんま認めたくないです。あは。
>>808 まあ、プライバシーをさらすのを嫌う人でしょうから
仕方ないですね。
初期のエッセイで娘さんのまどかちゃんに触れたエッセイがあって、
以来、娘さんのことは書かれてないようなので、何かで建築士に
なっているというのを読んだときは感慨深いものがありました。
「いつのまにかこんなに大きくなっていたんだ」と(笑)。
>>809 えええ・・・。
森村桂と倉橋由美子は結びつかないなあ。
源氏物語の生徒というのは、まったく違和感ないけど。
もちろん倉橋氏は源氏に大いに触発されて小説を書いたにちがいない。
>>813 でも本当なんですよ。
作風というよりジャンルが違うと言っていいから、気兼ねいらずだったのかもね。
触発されてというわりにはあまり大きな物語を紡ぐ作風ではなかったようだ
桂子さん読んで、細雪を読んだ時のようにあー源氏だなと思うようなわけにはいかない
まあでもわれわれ大衆社会からのデタッチぶりは源氏つか平安貴族の文学かもしれない
桂子さんみたいなオールマイティーなキャラは女性光源氏とも言えるね。
最後は桂子さん一族の物語の円環を閉じるような一作を
書きたいと思っていたのかも。
6/15日「老人のための残酷童話」文庫化です。
>>814 ふーむ。
とにかく興味深い情報ありがとう。驚天動地の情報ですた(笑)。
>>815 >>816 「大きな物語を紡ぐ作風ではなかった」けれど、源氏物語と同様に、
優雅と退廃を両立させた物語世界の構築を目指したんでしょう・・・
とか言ってみる。
「大衆社会からのデタッチぶり」については、あるいは、知的会話を
成立させるためには、吉田健一氏の小説「東京の昔」「本当のような話」など
を意識したのではなかろうか。
それと三島由紀夫の「豊饒の海」。
819 :
白いカラス :2006/05/19(金) 04:03:01
2005年6月29日の中日新聞夕刊に、無名の人が追悼文を載せています。これが作品論ではなく、身近に居た人の倉橋由美子人物論なので、けっこう面白いと耳にしました。中日新聞なんて読んでいません。誰か知っていますか?
820 :
:2006/05/19(金) 04:06:33
あああ
821 :
赤いカラス:2006/05/19(金) 04:14:35
知っているよ。無名の人じゃねえよ。丸山健二とも交流のある小説家だよ。荻原雄一だろ。倉橋論やマルケン論が入った「バネ仕掛けの夢想」を読んだことがあるよ。へえー、中日新聞に追悼文を書いたんだ。
>>810 たしか新聞の文芸欄の記事だったかねえ、だいぶ前ではっきりとは覚えとらんのですわスマソ。
記事を書いたのが川村湊だったかも? 内容もだいたいああいう感じだったと思う。
823 :
ピンクのカラス:2006/05/19(金) 22:39:14
中日新聞を読んだよ。コピーもとってあるよ。荻原雄一、だよ。この人、丸山健二と倉橋由美子の両方に可愛がられていたらしいよ。本人は売れない小説家。でも、自作が俳優座で劇になったらしい。その追悼文で自分でそう言っている。倉橋さんと観に行ったらしい。
だからsage進行
sageって入れてる香具師がいるがsageだ。
コテハンもよせ!
何をそんなに息巻いてるんだ
「倉橋の話をすると右翼に襲われるぞ!」とか思ってんのか?
つ アゲると荒れる
おまいら半年ロムれ
>>822 婦人公論のインタビューでもそういうこと言ってたね。
家族のことや病気のことも珍しくいろいろ語ってた。
おまいら半年ロムれ
おまいら半年ロムれ
ん?
星の王子さまの翻訳、倉橋由美子の他に
小島俊明、山崎庸一郎、池澤夏樹も読んでみた。
やっぱり倉橋由美子訳が一番好きかな?どことなく退廃的。
本棚を整理していて、聖少女が出てきたので読んだらこれも良いと思った。
日付がごちゃごちゃしたスクラップブックのような雰囲気。
それぞれの翻訳の比較も面白いだろうけど、
著作権や翻訳権に関することの方が面白いですよ。ちょい、ややこしいですが。
著作権や翻訳権に関することって?
著作権や翻訳権に関することって?
まあ自分で調べてみてちょーらいな。どろどろしてっから。
「星の王子さま 翻訳権」あたりで。
個人的には、著作権を著作者の死後何十年も残すのは弊害の方が大きいとおもー
孫に不労所得を与えるだけ。
「星の王子さま」というタイトルを考えた岩波側がゴネてるという話か?
他の出版社で翻訳するのは勝手だがタイトルは使うな、とかなんとか反発してたらしい。
もともとあの作品、直訳したら「小さい王子」だもんな。
でもタイトルって著作権が及ばないから結局みんな「星の王子さま」になった。
展覧会は行くだろうけど、講演は平日か……
ところで加賀乙彦て、倉橋由美子となんか関係あったっけ?
>>837 なるほどね。タイトルって著作権が及ばないんだ。
たしかに「星の王子さま」以外にも世に同名小説は数多存在する。
というかあの本は中味自体がモノホンなんだから同名小説っていうのも変だけどね。
>>822 遅くなりましたが、レスありがとうございます。
新聞ですか。そうすると見つけにくいですね。
ちなみに自分が、娘さんが建築士うんぬんを知ったのは文芸雑誌の
追悼特集の文章ででした。ざっと読んだかぎりではあまり心に残る
ものはなかった。ただ、関川夏夫氏の文章は印象に残っています。
>>832 >星の王子さまの翻訳、倉橋由美子の他に小島俊明、山崎庸一郎、池澤夏樹も読んでみた。
すごいですね。贅沢な読書という感じ。
自分的には、おそらく、倉橋氏の訳と池澤夏樹氏の訳が格調の高さで
双壁をなすと予想します。
複数の翻訳を読むくらいなら原書で読めばと思わなくもない
一年生の文法を終えたら次のテクストは大抵これってくらい平易なんだから
まあ原書読んだ上で敢えて訳ばかり読んで訳者のつけたテイストの違いを楽しむという
究極の贅沢/倒錯な読書という世界もあるが
>>841 >関川夏夫氏の文章は印象に残っています。
どんな感じだったか、ちょこっと教えてくれたら嬉しいす。
>>838 見てきたよ。
著書全般、自筆原稿、文学賞賞状、明治大学新聞、愛用品、など。
たいしたスペースじゃないし、半分くらい著書だから
あんまり手間暇かけて行く価値はないかも。
受賞当時の大学新聞は良かったけど。
あと、この人の字は拙いんだけど、几帳面な性格を思わせる字でした。
> 字
飛躍やユーモアが必要なところで生真面目や几帳面が出てしまう作風ではありましたね。
>>845 中にこんな文章があったんです。一段落分引用します。
「知り合ったのは十四、五年前だと思う。むろん著名な作家だと心得ていた。
しかし私がほとんど文学の話にはのってこないので、倉橋さんもむしろ安心
されたのだろう、たまにお会いするとき、また長い電話をいただくとき、いずれも
話は体調不良にはじまり、現代と現代人への呪詛の言葉に終った。といって
陰々滅々たる調子なのではない。ややピッチの高い声で、元気に世を嘆き、
明朗に人を呪うという気配だった。」
「元気に世を嘆き、明朗に人を呪うという気配だった」という一節が非常に
倉橋氏らしさを捉えた表現だと感心したんです。
849 :
845:2006/06/08(木) 20:07:04
>>848 >「元気に世を嘆き、明朗に人を呪うという気配だった」
たしかに倉橋氏の雰囲気にピッタリですね。
教えてくれてありがとね。うれしかったす。
倉橋由美子展、確かに大したことないけれど、
故人の意志により、展覧会などは基本的にやらないらしいよ。
今回は、特別らしい。
出身大学っちゅうことで。
>>847 アマノン国往還記なんか正にそんな感じでしたね。
完成度は高いんだけど、大傑作と呼ぶにはも一つ
笑いが突き抜けてないというか。
>>850 イベント自体の意義は高いですね。
大学新聞の学長賞受賞当時の講評で既に「大江の物真似が増えてきた」
とか「情感が足りない」とか批判的な意見があって、後に論争になったという
その第一段階を見られて良かったです。
新しい才能が登場した瞬間というか。
そしてその時点で才能を正当に評価していた平野氏は鋭敏だと思いました。
852 :
sage:2006/06/12(月) 22:56:03
亡くなってもう丸一年経つのですね。
なんて本人はそんな感傷、徒労に過ぎないとか思っていそうだけど。
「スミヤキストQの冒険」を久々読み返してみたけど一番グロテスクなのはQだね。
なんか、ぞっとした。
>850
>故人の意志により、展覧会などは基本的にやらないらしいよ。
ふーむ。
森鴎外の遺書のあの有名な一節、
「吾(われ)は石見(いわみ)のひと森林太郎として死せんと欲す」
を思い起こさせますね。
死後の雑音をきっぱりと拒絶する、というような。
そういえば、生前に動画を用意しておいて
自分の葬儀に自分で挨拶してやろうという生前の希望は果たされたのだろうか?
講演会、とてもよかったと思います。
倉橋由美子の人柄がよく分かりました。
どんな内容でしたか?
平日だったけど人入ったんでしょうか…
おらも、行ったが。中山なんたらという元先生と、意外にも知人
で、精神医学の相談役だったという加賀乙彦氏の講演ですた。
その前の授賞式(特別賞とかいうもの)も見たけど、娘さん(次女)
が受賞すてましたね。ただ、学長とか、理事長とかは、どうも
本を読んでいないようで、ああいうときに、財界人とか上層部
の人の教養のほどが暴露されますね。ただ、金儲けがうまくて、
政治力があったってねえ。「くらよし」さんとかカンだ司会も
いたし。(おまえは、生方アナか、って思いますた)。
でも、人数ははいっていますたね。300〜400人は軽くいますた。
行きました。中山元先生(初見)は定年後信州のほうで悠々ご隠居と聞いて
いたので立ち居振る舞いがシャキッ!としていたのにビックリしました。
話の最初はほとんど平野謙の評論をなぞった感じでした。
受賞の時の司会者はやっぱ名前言い間違えてたんですね〜空耳かと思ってた。
講演になってからの司会(進行役)が図書館長の方に変わりました。
この方は確か数年前まで文学部の一番偉い人だったはずなので、
学長や理事長みたいな本を読んでないひととは違う(であろう)
所見を聞きたかったんですが、
進行役じゃよけいなコトは言えないですかね・・・。
肝心の中身が分からないのですが…
中山元先生:明治大学新聞に掲載された『パルタイ』を平野謙が絶賛。
彼の生き甲斐は「新人発掘」。なぜ彼の琴線に触れたかというと
彼は傷を持っていた。かつて個人の本当の平等は社会主義しかないという夢を
持っていたが失敗した。平野の生涯のテーマは<革命運動への批判>である。
観念的な左翼を嗤う『パルタイ』を彼の思い入れにより
大プッシュ!したもんだから丹羽文雄ともめちゃったりして・・うんぬん。
その後は女性作家としての倉橋由美子について論じる。
女は客体でしかなく、世界の外、裏側から男社会の喜劇をみてやろうという
姿勢が感じられる。また、生の現実を拒絶する姿勢は倉橋由美子が傾倒していた
当時のヨーロッパ文学から得たものが大きい。(カフカ・カミュ・サルトル・・)
カミュやサルトルが「生の現実を拒絶する」ものというのには重大な疑義があるが、
まあ「当時」の日本での世評はそんなもんだったかもしれないね。
「くらはしゆみさんは高知の土佐高校を卒業後…」
加賀氏はどちらかというと、
倉橋由美子の普段の人柄を紹介する内容でしたね。
個人的なお付き合いがあったから。
なかなか綺麗にオチが決まって面白かったです。
中山先生は、倉橋由美子とはなかったみたいで、
研究者的な視点から話されてましたな。
加賀氏の講演は要するに、くらよしさん(笑)は、人が寄り集ま
って不自由な決まり事を作り、その中で「ごっこ」みたいなこ
とをやっている集団がきらいで、だから、共産党・全共闘・キ
リスト教を批判するような作品を次々と著したのだ、というこ
とでしたね(それぞれ、「パルタイ」『スミヤキストQの冒険』
『城の中の城』)。そして、それは、とりもなおさず、くらよし
さん(加賀氏は、ちゃんと倉橋さん、と言ってました、ギャグで
す、念のため)が、人間における「孤独」の問題を追求された
作家なのだからだということでした。(たぶん、だから、
中途半端に、人間の孤独が、あたかも存在しないかのよう
な制度を作って欺瞞している人たちが許せないのでしょう、
…かなあ、と思いました)
いろいろと聞かせどころを知った講演で、時折爆笑をとっ
ていたのは、中山のオバチャマ(小森のオバチャマを思い出
させる)のピンと学術的なお話しとは違っていましたが、
楽しめました。
最後、なくなる前の倉橋さんが、心臓の音がまるで太鼓を
叩くように聞こえているという訴えをされて、なぜか分からない
医学でも説明できないと思っていたら、最近、自分も
その太鼓の音が聞こえてきた、というものでした。これで
加賀さんが急逝したらブルブルガクガクです。そして、
自分にその太鼓の音のような心臓の鼓動が聞こえて
来たら… と思うと、ガクガクブルブルです。
倉橋さんが、晩年に作った自分を思わせるキャラ「桂子さん」は、
KurahashiのKで、「K子さん」→「桂子さん」ということなのか
なと、加賀さんが発音する「ケーコサン」という音そのものを
聞いていて想像しました(ガイシュツならスマソ)。
心臓の音は神経にキてれば誰にでもそう聞こえるっしょ
漏れも覚えあるもん
でも病を得てからこれが聞こえたら嫌だろうな
ケーコさんらしくJe me vois me voirしながら氏んでいったのかな
加賀さんの話で倉橋さんが高知出身〜という話題になって
同郷では宮尾登美子さん、大原冨枝さん・・ときて
「宮尾さんとは仲が悪い・・」っていう話になって
くすくす笑いが起こってたんですが、倉橋さんの娘さんが
いらっしゃる前でも冗談まじりで言えるほど、「よく知られた話」なんでしょうか?
へ〜、仲悪いの?知らなかった。
昔いい結婚相手を紹介して欲しいと宮尾さんに頼んだと何かで読んだけど…。
869 :
吾輩は名無しである:2006/06/19(月) 20:50:42
この方の訳の星の王子様面白かったあげ
>>868 作家としての気質が全く違ってた、てことじゃない?
私生活で仲悪かったってことでなく
いや、実際に仲はよろしくなかったということです。
ご親族が読んでるかもしれないから、これ以上は....。
倉橋由美子や宮尾登美子の親族が読んでいるかもしれない2ch文学板に
乾杯!
斜視の人物が多いですよね。斜視って一般にどんなイメージ?
私は「神経質」くらいしか連想しないけど
ばーかだなあ、文学者で仲が悪いってことは、つまり
仲がいいってことだろ。部外者のものには分からないんだよ。
東大の出身者が、同じ東大の出身者の悪口を言っていた。
おあいそで、「本当にそうですねえ、だめな人ですねえ」
「なに? キミに何がわかるんだ? あいつは凄いやつなんだ」
?? 要するに、明大程度のもんには分からないというココロ。
同じだよ。文学者でもないものには、わかんないの。
身内が読んでいたからなんだよ。文学者ってのは、身内さえも
文字のネタする業の深い輩だ。その身内だから、慣れっこだって。
疑似身内になったつもりで、「身内が読んでいるかもしれない」
だって? ぺっぺっ。
「老人のための残酷童話」文庫を買いました。
著作権継承者は下の娘さんのようですね。
本当だ! (C)Sayaka Kumagai になってる!?
二女の方だね。全集とかこの人しだい?
ところで、姉妹の関係はどうなん?
修善寺に立ってる作家の家を設計した長女は、
作家故人の意志か、偲ぶ会とかには出席してないみたいだけど?
家を設計したのは二女
長女まどかが建築士で、二女がさやかじゃあねえの?
だれか、04/1/9朝日新聞夕刊、持ってねえ?
「7年ほど前、伊豆・修善寺の山の中腹に娘の設計で『墓』を建てまして。」
って記事が載ってたらしいぜ!
SAYAKAが建築士だっつーの。
881 :
吾輩は名無しである:2006/06/23(金) 00:38:49
長女の方も、ちゃんといらっしゃってましたよ。
お孫さんもつれて。
そうなんだ、偲ぶ会とか作家が生前嫌がってたから、
長女の家族は出席してないって・・・
なんだ、出てたのか。
>>857 >300〜400人は軽くいますた。
遅レスだけど。
おやー。意外。
そんなに人が集まったのか。
亡くなったときは、文芸雑誌の追悼特集がそれほど大きく取り扱われて
いなかったのにガッカリしたんだけど。
作家や批評家で大した人間はほとんど書いていなかったような。
図書館でざっと見てみたときは雑誌の背に「倉橋由美子追悼特集」なんて
字は刷られてなかった。もう忘れられた作家になってしまったのかと軽い
ショックだった。
>>861 >カミュやサルトルが「生の現実を拒絶する」ものというのには重大な疑義があるが、
自分も861氏にまったく同感。
カフカも含めて、カミュやサルトルは生の現実を果敢に受け入れようと
苦闘した作家だと思うんだけど。
まあ、中山氏の論だからここで言ってもしようがないかな。
それにしても他につっこみたくなるところがいろいろだ。
でも、860氏の報告おつかれさまです。
887 :
吾輩は名無しである:2006/06/30(金) 16:31:32
age
と、いうわけで一ヶ月経過。
こないだのジュンク堂イベントで「7/25に出る雑誌で倉橋特集やります。
8月に夢の浮橋(だったかな?)復刊します」て話があったけど
今出てる雑誌で倉橋特集やってるやつある?
探したけど見つからん
890 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 16:23:50
活字倶楽部ですよ
私は未読ですが6ページ位らしいです
891 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 16:53:36
ああ、「らんま1/2」書いたひとね。
892 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 19:29:39
893 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 20:46:37
活字倶楽部って801雑誌だろwwwwwwwwwwwwwww
894 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 20:51:56
>そうなんだ、偲ぶ会とか作家が生前嫌がってたから、
>長女の家族は出席してないって・・・
偲ぶ会には長女の家族は出てないでしょう。
明大のは特別功労賞だから孫連れで出席したのでしょう。
卒業制作で作った家なんて、家の機能は果はたしているんだか。
895 :
吾輩は名無しである:2006/08/01(火) 20:57:22
>そうなんだ、偲ぶ会とか作家が生前嫌がってたから、
>長女の家族は出席してないって・・・
>なんだ、出てたのか。
偲ぶ会には出てないでしょ。
明大のは特別功労賞だから、娘達も出席したんじゃない?。
卒業制作の家なんか、まともに住めるはずないじゃん。
夏ですね
897 :
吾輩は名無しである:2006/08/04(金) 19:04:51
かつクラ、痛い雑誌でした。
昔の新潮文庫をデザインそのままで復刊してほしい
900 :
吾輩は名無しである:2006/08/10(木) 06:00:02
してほしい
千野やら古屋やら豊崎やら、魑魅魍魎が持ち上げてるけどどう思う?
正直言って生前親しかったからと言って奴等が尊敬に足るような文章を書く輩とは思えない。
千野や豊崎は別に生前親しかったわけじゃないっしょ?
死者を褒めても損しない構造になってるからね、この国は
904 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 17:56:45
905 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 20:49:25
豊崎は「あたりまえのこと」解説(笑)を書いてるが…
あと青山ブックセンターの「鞄の中に入れておきたい一冊」にこいつは性懲りもなく「あたりまえのこと」を挙げていた。
906 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 22:16:06
大森望の日記【7月16日 倉橋由美子NOW@ジュンク堂 】
トヨザキ社長に招待してもらったのでジュンク堂の倉橋由美子没後1周年記念トー
クセッションに行ってきました。
古屋美登里さんの語る、倉橋さんのラブリーなエピソード群に爆笑。僕は40年間に
3回ぐらいしかお目にかかってないんですが、今日いらっしゃっていた次女のさや
かさんが生まれるより前に倉橋さんに会っていたのが自慢。といっても、出会いが
早すぎて自分では全然記憶してないんだけど。
僕が小学校上がる前ぐらいに、母親が帯屋町の喫茶店で倉橋さんにお目にかかった
とき、一緒にいた僕が折紙を折ってくれとねだったらしいんですよ、倉橋さんに
。で、倉橋さんはそういうことがたいへん不得手だったらしく、おもむろに折紙を
手にとると、半分に折り、それをもう半分に折り、てのひらにのせて差し出し、
「はい、座布団」とおっしゃったという。
大の倉橋由美子ファンの川又千秋氏をうらやましがらせようと思って20年ぐらい
前にこの話をしたことがあるんだけど、川又さんがそれをそのまま『三百字小説』
の一編に書いてるのを読んだときはコーヒーを噴きそうになりました。油断大敵。
ちなみに大森の母校の土佐高は倉橋さんの出身校。私立なんで、僕の高校時代に
は、倉橋さんを教えた担任の先生(『全作品』の月報に原稿を寄せてた人)がまだ
在籍してて、すごく不思議な気がした。ちなみに倉橋作品では、ご当地ものの『暗
い旅』をべつにすると、『アマノン国往還記』『シュンポシオン』あたりが好きで
した。
907 :
美寡:2006/08/19(土) 05:41:05
振り絞った結果がそれか?
908 :
吾輩は名無しである:2006/08/20(日) 12:20:53
坂東眞砂子も土佐高校
909 :
吾輩は名無しである:2006/08/20(日) 16:54:24
西原理恵子もだろが。
910 :
吾輩は名無しである:2006/08/20(日) 17:02:32
西原は土佐女子高等学校
ただし卒業してない
初期の中短編おもしろい。
穢ならしい話が多いのはなぜだろうか?
913 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 01:22:40
age
914 :
吾輩は名無しである:2006/09/11(月) 22:53:14
「あたりまえのこと」の後半「小説を楽しむための小説読本」って
御自身の若い時の作品への自己批判のようだ。
「あたりまえのこと」
で「人間失格」について述べた文章が痛快。
350 名前:吾輩は名無しである[] 投稿日:2006/09/20(水) 03:45:14
訳者に、あとがきと解説を分けて書かせるというのも光文社のおもろい試みだね。
野崎歓はあとがきは平叙文で、解説は丁寧文で書いてた。力のあるいいものに感じた。
これからは「星の王子さま」より「ちいさな王子」だな。
「あたりまえのこと」では、たしか村上春樹の小説もバッサリ斬られていた。
「ああ、倉橋さん、春樹ファンも敵にまわしたか」と驚くやら唸るやら。
昔すでに、戦後文学の傑作という評もある埴谷雄高の「死霊」を
こき下ろしてたし。
最後には「星の王子様」を訳して解説でそのファンの一部も敵に
まわしたみたいだし(笑)。
一人称の小説がだめなら、大江も春樹も島田も詠美も源一郎も太宰も漱石も
ぜんぶだめだな。納得。
919 :
吾輩は名無しである:2006/09/21(木) 01:47:30
いや、春樹はべつにばっさりというわけではないだろ
単なる指摘程度だと思う
埴谷雄高は「毒薬としての文学」で反〜論かいてるくらいだからさもありなんだが
あと詠美も別に批判してはいないぞ
920 :
名無し募集中。。。:2006/09/21(木) 03:20:07
「私小説は自慢話と変わらん」ってところがよくわからんかった
「わからん人にはいくら説明してもわからん」って言って説明もなかったし
>>919 >いや、春樹はべつにばっさりというわけではないだろ
>単なる指摘程度だと思う
「単なる指摘程度」ではないと思う。
倉橋氏はこう書いている。
「〜小説の最後になって主人公がこんな夢の中に漂っているようでは、
ここにいたるまでの長い話を読もうという気力も萎えてしまいます。しかし
作者が歌い手となって長い叙情詩を歌って聞かせたのがこの小説だと
思えば納得がいきます。」
後の方の文章は、言いかえれば、倉橋氏の基準からすると「この作品
(ノルウェイの森)は小説ではない」ということです。
↓
もうひとつ引用する。
「〜歌は風の中に消えて何も残りません。歌の間弛んでいた涙腺も閉じれば
それで終わりです。そのうちにまたコンサートに出かけて歌を聴いて涙を
流したくなります。これはそんな風にして次々と読まれる小説の一つなので
しょう。老年の私などにはとても読めませんけれども。」
これも言いかえれば、「「ノルウェイの森」は一時には読まれてもすぐに
忘れ去られてしまう、読み捨てされる作品だ」ということ。
「老年の私などにはとても読めません」というのも倉橋氏のわざと控え目な
表現で、ストレートに書けば「大人が読むに堪えない」となるでしょう。
以上、もう一度まとめると、「「ノルウェイの森」は、自分の基準からは小説ではなく、
読み捨てされるものであり、まともなオトナが読むものではない」ということです。
これを「バッサリ」と言わなくて何と言うだろうか。
もちろん、上で言い換えたようにありきたりな言葉で表現せず皮肉をまじえて
書かれてあるけれども、そこが倉橋氏の芸であってまた氏のエッセイの魅力
でもあるわけです。
>>920 自分のことばかり語る(私小説)のは、他者への配慮が欠けている
という点で、自慢話と変わらないということ。
倉橋氏らしい痛烈な皮肉といえば、「ノルウェイの森」の終わりの方の一節、
僕は今どこにいるのだ?
僕は受話器を持ったまま顔を上げ、電話ボックスのまわりをぐるりと
見まわしてみた。僕は今どこにいるのだ? でもそこがどこなのか僕には
わからなかった。見当もつかなかった。〜
を引用したあと、こう書いている。
ここで長い小説は終わります。
「僕」は別に、「ここはどこ? 私は誰? 」と言い出すような老人性痴呆症にかかって
いるわけではなく、意識と感情だけで浮遊している人間にはこうなることもありうる
というフィクションを示しただけのことです。〜
「老人性痴呆症にかかっているわけではなく〜」のくだりが爆笑です。
>>905 豊崎由美氏が倉橋ファンだとは知らなかったなー。
あの毒舌は、そうすると、倉橋氏の流儀にならったものなのだろうか。
トヨザキさんの日記によると、前に倉橋から電話もらって
「今年最大のできごと!」と完全に舞い上がっていたような。
今年もまた『反悲劇』を読みたくなる季節が。
>>927 ほー。豊崎由美氏、そんなにファンだったんだ。
豊崎由美、大森望、川又千秋の諸氏のようにSFに強い評家に
倉橋氏は人気があるのかな。
SMに強い作家には大人気だったようだ。
931 :
吾輩は名無しである:2006/09/26(火) 20:51:23
豊崎が毒舌って?ただ訳も分からずに罵倒しているだけだろ。底が見えてるって。
倉橋もエッセイとかに関したら豊崎と似たり寄ったりみたいだけどね。上の見ていると。
> ただ訳も分からずに罵倒しているだけだろ。底が見えてるって。
931みたいにネ
倉橋由美子氏の毒舌といえば、
丸谷才一氏の「思考のレッスン」のなかに吉田健一氏の話が出てきて、
吉田氏は激烈な近代日本文学批判を展開したが、個々の作家については
批判しなかったと書いてある(で、さすがは大政治家吉田茂の息子だ、
というジョークが続く)。
吉田健一氏を敬愛していた倉橋氏は、しかし、吉田氏にならって近代日本
文学批判もしたけど、同時に個々の作家、作品についても容赦しなかった。
中後期から逝去に至るまで、倉橋氏が現在の文学界であまり取り上げられない
のは、ひょっとすると、文壇と文学ファンの多くを敵にまわしたからかと
勘繰りたくなる。ま、考えすぎだろうけど。
政治をやらない作家だったね。
政治の季節の作家だけれど。
女性は政治に興味が無い人の方が多い。
それはあまりに時代を知らない発言かと
それより、934の「政治」は1行目と2行目で意味が違うのではなかろーか
筋金入りの保守反動的言辞を弄したりするので
あまり政治的なことを言わなかったのはよかった。
小説家は小説だけ書いていればよろし。
>>934 そういえば「政治の季節」という言葉、ありましたね。
よく知らないけど、時代的には大江健三郎、開高健と同じ世代に
属するのかな。
政治に関しては「必要悪」ということで最初から醒めていたのではなかろうか。
倉橋氏は文学青年が嫌いだったが、おそらく政治運動にたずさわる人間も
嫌いだったでしょう。
>938
>筋金入りの保守反動的言辞を弄したりする
そういえば、氏のエッセイで、
前衛的な小説を書いていると、その作者は左寄りだと思われるらしく、
こんな自分に左翼系のグループから運動に協力してくれないかとの
手紙が送られてきた。笑ってしまいました。
とかいうようなことが書かれていた。
2ちゃんでも倉橋氏を左翼と勘違いしているらしいレスを見かけた。
桂子さんみたいなキャラを書くような作家が「左翼」かよ。
既成価値を掘り崩すものは全て左翼、と考える人たちもいますからね
943 :
吾輩は名無しである:2006/10/02(月) 22:52:32
LだのKだの出てくる小説のころでしょう、左翼だと思われてたの。
LだのKだのが出て来なくなった途端に
忘れられた小説家となってしまった部分も否めない
でも、自衛隊の訪問記とか読むと左と思われたのも無理はないと思う。
軍隊組織の滑稽さや非人間性をそのまま描いただけで別に左翼ではない、
と言われても納得しない人がいるのは仕方がないかと。
世間の文学理解なんてそんなもの。
学生時代から、大学・権力側にも学生・運動側にも等しく嘲笑的だったからね
こういうのは左右とは別の問題
ただ、当時よく比較された大江が政治性を強めていたのに反発して、
また940みたいなのに辟易したこともあって
意図的に政治性を弱める方向に行ったのが果して小説にプラスだったのかは少々疑問も残る
無理して純粋小説みたいなものに自分を制限して可能性を狭めてしまったのではないか、と
「スミヤキストQの冒険」みたいな作品で、ずいぶん当時は左翼から
叩かれたと聞いたけれどね。
本人は右でも左でもともかくスクエアな人間を嗤っていたんでしょう。
嘲笑から超然へ
とまあ、ワンフレーズで書けばこんな感じだったかな
『夢の浮橋』を読むと、文章がだんだん流麗に変化してきてるから面白い。
桂子さんみたいなお嬢様を描くには文章もそれ相応のものじゃないといけない
って倉橋氏が気づく過程を見ている感じ。
倉橋由美子好きだけど最近読んでない
このスレひっそりと伸びてたんだな
そういや最近新作が出ないね
天国にいるんじゃ書けません。
あんまり天国ってガラじゃなさそうだなw
昔のエッセイ集「わたしのなかのかれへ」をパラパラ拾い読みしてみると、
政治に関しては倉橋氏はもう言うべきことは言った、政治はもう「見切った」
という印象を受ける。
若い頃から恐るべき明晰、醒めた精神だった。
倉橋氏にとってはすでに政治など語るに足りないテーマだったのでは。
歯ごたえのある敵は宗教などの方だったと思う。
>>953 アハハ。
地獄の閻魔様を毒舌で凹ましていそうだ。
いやあ、2chで倉橋のスレがあるかどうか検索したらあった・・・
4年前に立ったスレって、初めてだ、スゴスw
朝日新聞社文庫の「あたりまえのこと」の解説を豊崎由美氏が書いている
ということなので今日、本屋に行ったおりに覗いてみたら、
がーん!
>>925で自分が引用した村上春樹の小説の同じ部分を豊崎氏も
引用していて、おまけに自分は「爆笑です」と書いたけど、豊崎氏の文章
には「〜爆笑至極でございます」とある。
まるで自分が豊崎氏の解説文をそのまま流用したみたいである。
↓
さらにさらに、その前の日、倉橋氏の初期エッセイ集「わたしのなかのかれへ」
をパラパラと読み直していたら、非常に心に残る文章があったので、そのうち
このスレで紹介しようと考えた、その一節がなんと豊崎氏の解説にのっけから
引用されている。
うーむ。
引用個所が二つもだぶろうとは・・・
豊崎氏、素人と同じ着眼点とは大したことないね(爆)。
ま、冗談はともかく、豊崎氏の解説は、さすがに敬愛する作家ということか、
随分お行儀がよい。特に最後の一文は行儀が良すぎるのではないか。
まあ、倉橋氏を初めて読む読者もいるだろうから仕方がないか。
959 :
吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 12:48:07
>>948 「パルタイ」、「スミヤキ」で左から叩かれ
「アマノン」で右から叩かれ、
忙しいことだよねw
そら超然ともするよ
960 :
吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 13:52:25
ゆみっぺはその程度の人間なんでしょ。取るに足らんよ。
ところが当の倉橋もかのヤプーを
国まるごとのマゾヒズムは真のマゾヒズムじゃないとか何とか言って
著者にたっぷりと揶揄されたりしている
超然よりはシラケと言った方が近いのかもしれない
962 :
吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 13:54:35
沼正三も食えなそうな男だからねぇ。
豊崎とか言うお婆様、最近勢いが無くなっているみたいですけど、それでも未だ業界に取り付いて甘い蜜を吸おうとしているところが爆笑至極でございます。
トヨザキさんといえば、11月4日、明治大学にて「倉橋由美子 大人の小説の魅力
−−豊崎由美が「お子ちゃま」文学を斬る!」
というトークショーがあるね。古屋美登里との対談ですと。
豊崎はただの業界ゴロ
966 :
吾輩は名無しである:2006/10/21(土) 00:37:38
死んでからまで、食いものにするかね>古屋美登里
『残酷童話』古本で買おうかと思ったけど、
島田雅彦の解説が内容空疎だったからやめた。
向井敏に書いてもらえばよかったのに。
だれか豊崎に質問しろ
「お子ちゃま書評は許されるんですか?」
969 :
吾輩は名無しである:2006/11/05(日) 13:02:43
向井敏が死んだ時は倉橋もガッカリしてたね。
だろうな。
「自分が思っている通り(あるいは思っていた以上に)
に褒めてくれる人」だったと思うし。
971 :
吾輩は名無しである:2006/11/10(金) 18:39:25
今更だけど
>>964 トヨザキさんといえば、11月4日、明治大学にて「倉橋由美子 大人の小説の魅力
−−豊崎由美が「お子ちゃま」文学を斬る!」
これ行った人いる?
972 :
吾輩は名無しである:2006/11/10(金) 18:42:45
973 :
吾輩は名無しである:2006/12/04(月) 23:01:36
保守パルタイ
974 :
吾輩は名無しである:2006/12/05(火) 22:14:33
高知の先輩だから読んでみるか
975 :
吾輩は名無しである:2006/12/07(木) 22:00:17
ポポイアゲ
976 :
吾輩は名無しである:2006/12/07(木) 22:36:04
そろそろ新スレ?
それともスミヤキストQの感化院的にみんなでこのスレを出て廃墟化?
新スレ立ててもいいよ。ひっそり育つよ。
文学板とは思えないぐらいアッサリしたスレだよね。倉橋スレ。
978 :
吾輩は名無しである:2006/12/16(土) 01:32:18
ども、1です。このスレ立てたときと勝手が違うんでどうしたものかと
思っていましたがもし立てられるのであればお願いしてもいいでしょうか。
テンプレなんかはスレ住人の皆さんにおまかせします。丸投げで申し訳ない。
979 :
吾輩は名無しである:2006/12/17(日) 02:06:52
聖少女を持っている俺が来ましたよ
980 :
吾輩は名無しである:2006/12/17(日) 14:02:16
ブルバキ、ポントリャーギン持ってる少女なんざ存在しねーだろ!
981 :
吾輩は名無しである:2006/12/17(日) 16:56:24
だから聖少女なんだよ!
偏愛文学館、宮部みゆきを推しているのが意外だったなあ。
あたりまえのことでは山田詠美のこともわりかし好意的に
書いていたと思うんだけど、それにしても現代男性作家で
彼女が推している人というのはいないね。
春樹はけちょんけちょんに書いていたし、平野啓一郎の登場なんかも
冷ややかな目でみていたのだろうか。
三島の最期をリアルタイムで経験した彼女が「三島の再来」なんて
毒を吐く気にもならなかったのかな。
982 :
吾輩は名無しである:2006/12/18(月) 02:15:41
あのな、ブルバキの「数学原論」って恐ろしく難しいんだよ。
ポントリャーギンの方はそうでもないけど、お受験とか言っている次元とは
まったく違うんだよね。
そんな難しいもんを涼しい顔して読んでいる少女なんざ存在しないよ。
まあソーニャ・コワレフスカヤみたいな奴だったのかもしんないけどさ。
983 :
吾輩は名無しである:
実際に存在しそうかどうかがそんなに大事なの?
あの主人公の性格や能力からして不自然ではないと思うけど。