1 :
吾輩は名無しである:
ないんで作りました
2 :
吾輩は名無しである:02/10/19 13:40
誰?
3
4 :
吾輩は名無しである:02/10/19 13:50
桜島、幻化の作者。
「蜆」は笑いながら読み進んでたら、だんだん恐ろしくなってきた。
たしか純音楽家「遠藤賢司」御大が
彼の作品をモチィーフにした曲を
何曲か発表してるよね
梅崎春生、好きです。
「蜆」「ボロ屋の春秋」、沁みます。
戦後派の作家だけれど、
私は、上林暁とか、小沼丹とか、
そのあたりのマイナーポエットの私小説作家の系列と、
同じような感じで読めます。
9 :
吾輩は名無しである:02/10/19 19:21
怯えた小動物のような目をしている。
>>7 一通りなわばりパトロールして帰ってきました。
また会いましたね、5郎さん(ニヤニヤ)。
そんなあなたにお薦めなのは、
ずばり、『ウスバカ談義』です。
今でてないので、古本になりますが。
(ただし、猫好きの方にはお薦めできません。)
11 :
吾輩は名無しである:02/10/19 19:29
作家でファンが多いよね。
最近死んだ日野もかなりの梅崎ファン。
梅崎に対する文章いくつも書いてるね。
「蜆」はいいよ。おいしいよ。w
「梅崎さん…」って呼ぶと、
びくっとして、大きく目をむくんだってね、蓼科大王。
かなりきつい強迫神経症だったとか。
>>12 >「梅崎さん…」って呼ぶと、
>びくっとして、大きく目をむくんだってね、
本当ですか?できればソースきぼん。
まあ、神経症ですな。人殴ってるし。
14 :
吾輩は名無しである:02/10/19 19:42
「あんた、東大の同窓会名簿に名前が載ってないねぇ」とからかわれて
周章狼狽する梅崎。
16 :
吾輩は名無しである:02/10/19 19:45
作家もそうだけど、編集者なんかにも人気高いらしいね。
17 :
吾輩は名無しである:02/10/19 20:25
>>15 遠藤周作にからかわれた話です。
当然の事ながら同窓会名簿にはちゃんと載っていますよ。
18 :
吾輩は名無しである:02/10/19 20:29
>>17 ありがd
遠藤ならありそうだね。
その話は、遠藤のエッセイかなんかに載ってるんですか?
それとも、17さんが聞いた噂ですか?
>遠藤のエッセイかなんかに載ってるんですか?
そうです。
>12
ソース、忘れますた。印象だけ記憶してたもんで…。スマソ
菊田均氏か誰かが喋ってたのを聞いたのかなあ。
あるいはこれも遠藤周作のエッセイかも。
遠藤は、梅崎にさそわれて、蓼科に別荘を持つ話を書いてましたね。
それで大先輩を奉って、蓼科大王 w
でも、もともとは梅崎の方から、暗い陰湿なイタズラを仕掛けたんだよね、
純情だった新人作家時代の遠藤周作に。だからおあいこなのよね。
訂正
>12×
>13○
普段は練馬大王って呼ばせてたなw
新人時代の遠藤にファンからと称して、一升瓶に入った醤油送りつけたり。
しかし、遠藤のエッセイは虚構が多く、事実と異なることも多いようだ。
尤も梅崎の方もそうなんだがw
23 :
吾輩は名無しである:02/10/22 17:53
歯医者に一人で行けなかった梅崎
梅崎ってあいつだろ、大阪で銀行強盗に入ってリアルソドムの市やっちゃたやつ。
どう考えても板ちがいだろ。
25 :
吾輩は名無しである:02/10/27 11:22
>>24 そういう梅崎さんもいらっしゃるんですか?
あまりない姓なのでひょっとしたら遠縁かも知れませんねw
26 :
吾輩は名無しである:02/10/27 11:37
現在文庫でも殆んど出てませんね。
全集に入ってない作品もたくさんあるし。
むかしむかしは流行作家だったのに、哀れ・・・。
>>10、旺文社文庫ですね。全集未収録作品も入っていて、見つけた方は迷わず買い、です。
因みに私は100円でゲットしました。
>>24さん
それは、梅川。「TATOOあり」です。
「ウスバカ談義」、面白かった。
木山捷平あたりにも、通じる味ですね。
28 :
吾輩は名無しである:02/10/27 11:56
芥川賞作家(故人)の野呂邦暢はかなりの梅崎ファンで、
「ボロ家の春秋」の「野呂旅人」からペンネームをつくったらしい。
彼の小説読むと、梅崎からの影響ってあまりわからんのだけど。
29 :
吾輩は名無しである:02/11/05 12:47
保守
戦後的なニヒリズムを最も体得していたのは梅崎さんだろうと思う。
「蜆」なんて作品はすごいですからねえ。
僕なんかはニヒリズムを観念的に処理してしまうけど、梅崎さんは・・・。
31 :
吾輩は名無しである:02/11/06 14:52
>>30 ボタンをちぎって電車から落ちるのって「蜆」?
やばいッスよね、ボタンのカタチがああ。あ。あ。
ううう梅崎はいいよなあ(46ケン風ッス
自分は短編「猫男」をゴリ押しッス。
だめっすか? 先輩?
>>31 「蜆」です。
後で近所の子供がおはじきにして遊ぶんだけど、すぐに飽きちゃうんだよね、ボタン。
「猫男」ですか。通ですなあ!
33 :
吾輩は名無しである:02/11/06 17:11
34 :
二笑亭 ◆ACSZ8FzmLM :02/11/06 19:15
木山捷平とか、野呂邦暢とか、久しぶりに目にする名前だなあ。w
……人脈的に、作風的に、
梅崎って、第一次戦後派と第三の新人を結ぶ人なんだろうね。
>>32 んあ。通だなんて、恐縮です。先輩!
あの形(六角形でしたよね?)のボタンを
おはじきってのは、ヤバいっすよね。
あのボタンの形ってあるものに似てるんですよ。
その辺のことを批評家の方が誰か書いてないんっすかね?
梅崎の事かいても売れないでしょうが。
「猫男」とかってDT松本のビジュアルバムの
板尾のやつみたいで面白いっす。
だいたい夜中に素っ裸で服を借りにくるなんて
あり得ないっすよ、笑いまっす(ニンマリフェイス
長尾謙一郎ばりの楽しさっス。自分にとっては。
軽めで楽しい「限りなき舞踏」なんてどうですか? 先輩?
>>35 「梅崎春生統一スレッド(笑)」の1さんとお見受けしましたです。
「限りなき舞踏」なんて、まったくマイナーなものをお読みですなあ!
ああ、「オアシスを求める隊商のように!」でしたっけ?
あれはかなり俗っぽく仕上げてますが、その中にも彼特有の味が入ってますねえ。
捨て難い一品です。
ボタンの形、ですか。書いてる批評家はいないんじゃないでしょうか。
いやあ、すばらしいところ目をつけてるなあと、僕も感心しましたです。
だいたい、蜆論なんて少ないですからねえ。
粟津さんのが面白かったような。
37 :
吾輩は名無しである:02/11/07 17:10
ハレルヤ
>>34 >……人脈的に、作風的に、
>梅崎って、第一次戦後派と第三の新人を結ぶ人なんだろうね。
まあ、一般的にそう位置づけられちゃってますねえ。
35氏は反論ないんですか。
>>38 せ、先輩。自分はご指摘の人物に非ずッス。
自分は前スレよりの新参ものッス。ちなみに前スレでは、
>それと、これは「偶然」なんだけど、梅崎の「青春」って小説に
>「柔かい土をふんで、」ってフレーズが出てくんの。
と、金井美恵子作品タイトルとの偶然の近似を指摘?させて
いただきました。なかば言い掛かりッスけど。
>梅崎作品だとやぱり「風」。
>風がふくと悪いことがおこる。
>そんな梅崎作品に吹く「風」について何か考えを聞かせれくらせい。
と、梅崎作品の「風」に注目したんす。どなたかホント、ご意見を。
>……人脈的に、作風的に、
>梅崎って、第一次戦後派と第三の新人を結ぶ人なんだろうね。
の件ですが、異論なんて自分はそんな身分じゃないっすから。
自分は岡本喜八とかとごちゃ混ぜに考えちゃってまっす。
昨日今日の本読みなんで、難しいことは分んねえっすけど、
後藤明生あたりとはゴーゴリを迂回して…いや、分んねえっす。
先輩のご意見聞きたいッス。
先輩、自分は第三の新人と内向の世代を勘違いしますた。
41 :
吾輩は名無しである:02/11/07 18:49
坂口安吾といっしょで戦前に成立した大衆社会における
精神的危機意識が根底にあるような気がするが。
ユーモラスな作風を「軽み」と捉える(例えば中野翠)のは早計だろう。
というか、ユーモアは生真面目な精神による格闘の所産ですが。
先生、早計でした、すいませんッス。
ご指導ありがとうございます。
作風も、人脈的にも、戦後派と第三の新人を結ぶ存在っていうのは、
そうみたいですね。
遠藤だけじゃなく、吉行のエッセイの中でも、よく触れられてます。
>>41さん
同意です。
社会への眼差しも、自覚もあるのだけれど、
センシティブで無力な人間の鬱屈を、静かに表現したような作風。
ユーモアやペーソスも、それに耐えて、バランスとって生きていくために
意識的に得たものだと思う。
いつの間にか梅崎祭りが行われていたんですねえ。
一杯やっていたもんで参加できず残念です。(笑)
ああ、後輩クンは前スレの10さんでしたか。すみませんです。
【風について】
本多秋五を始め、梅崎文学に置ける「風」のメタファーに着目した批評多数。
なかでも本多は「風宴」を読み、梅崎がこれ以前にも「風」を多用していることを看破。
今では全集が出てますから、本多の推測が正しかったことは証明されていますね。
私の個人的な考えについて、ですか?
個々の作品によって「風」の用いられ方も違いますから、
今簡潔に述べることは難しい・・・えっ?別に判らないので逃げてるわけじゃありません。
【後藤明生・ゴーゴリ】
最近の若い作家のことはよく判りませんが、
なかなか鋭いご指摘ですな。
後藤クンは好きだったようですねえ、梅崎。
なんとか文学全集の解説書いてませんでしたっけ?
梅崎ってすぐヘンなものを出すでしょう、こぶとかね。
そういうものの出し方に影響されていたと思いますよ、後藤クン。
梅崎のゴーゴリからの影響関係もよく言われているようですが、
「蜆」あたりは影響受けているでしょうね。
「蜆」の笑うに笑えないようなどんづまりの笑いは、
やはりゴーゴリに近いところがあるでしょうなあ。
46 :
吾輩は名無しである:02/11/08 11:45
チョウチンアンコウの話と同様で
余剰性に生の本質を見ているのでしょう。
>>41 >坂口安吾といっしょで戦前に成立した大衆社会における
>精神的危機意識が根底にあるような気がするが。
>ユーモラスな作風を「軽み」と捉える(例えば中野翠)のは早計だろう。
>というか、ユーモアは生真面目な精神による格闘の所産ですが。
梅崎さんの作品にもいろいろあるんですわ。
基本的には同意なのですが、例えば私も出させていただいている「ウスバカ談義」等、
山名クンシリーズなんかだと感じがだいぶ違う。
(ああ、中野翠はどういう文脈で「軽み」って言ったのかな?仕事中なんでようわからんが。)
中期あたりの作品は、自らのユーモラスな作風にからめとられたんだと思いますね。
「ボロ家の春秋」なんかは緊張感があるんだけど。
>>43 >作風も、人脈的にも、戦後派と第三の新人を結ぶ存在っていうのは、
>そうみたいですね。
>遠藤だけじゃなく、吉行のエッセイの中でも、よく触れられてます。
いやね、後輩クンへんな人だから、
話振ったら飛んでもないような面白いことを言ってくれるんじゃないかと。(笑)
まあ、僕も二笑亭さんの言うとおりだと思いますよ。(僕実は彼のファンだしね。)
吉行は何に書いてるんですか?ソースお願いいたします。
>>46 >チョウチンアンコウの話と同様で
>余剰性に生の本質を見ているのでしょう。
余剰と欠如とありますねえ。
それが、具体的に身体的表現として現れることがある。
生の本質というより、文学の本質と言った方がいいんじゃないでしょうか。
ああ、今日はたくさんマジレスしてしまいました。
山名なのに……。
梅崎スレが、伸びてる!
いやあ、マイナー自慢、通自慢が始るとは……いい傾向。
マイナーな好みを語る場所も、雰囲気も失われつつあるというのが、
いまの暴力的文化状況、粗雑な出版状況だものね。
それで心ある編集者も、自信を無くしている。
しかも
「一般に若者文化の代表メディアと考えられている2ちゃん」で梅崎や椎名を語るなんて、
チョィと、粋じゃありませんかねえ。w
うん、マイナー路線。厭味でもいいじゃん!
どんどんやりましょう。
爺さんになっちまったこの辺の作家の担当編集者がここ見たら、
泣くんじゃないか。w
……もう、墓の中か。
>>50 先生、どうか椎名スレにも遊びにいらしてくださいませ。
諸先生、諸先輩がたより数々のご指導頂戴し、誠にありがてえっッス。
もうじき、クリスマスもやってきますんで、ジングッペール、
「限りなき舞踏」なんかは季節的にぴったりかなと思ったんッス。
メリクリ〜なんつってチキンを齧るっぽい季節に過去(戦争)が
回帰してくるのなんかがイイ感じだと、思うんッス自分。
岡本喜八の「肉弾」で、何十年も経って真夏のビーチに、
ドラム缶舟にのった兵隊(屍)が帰ってくる、みたいな感じデ。
自分は三十手前の爺ですが、もっともっとヤングゼネレーションに
ガンガンと梅崎を読んでもらいてえんッス。
それにしても先輩、なぜ住む場所が安定しないお話のが多いんッスか?
>それにしても先輩、なぜ住む場所が安定しないお話のが多いんッスか?
『限りなき舞踏』の場合に限定しましょう、とりあえず。
冒頭と、最後の主人公の独白部分からも読み取れるように、
梅崎自身に今自分の住んでいる現実から抜け出したいという強い欲求があり、
それがあの主人公に投影されているわけです。
現世からの脱出の方法として、手っ取り早いのが「旅行」。
特に長篇の中間小説ではしばしばこうした設定を用いていますね。
中間小説だからこそ吐き出せる、作者の切実なナマの声が入っていると僕は思います。
だって、現世から脱出してどっか違ったとこに行きたいなんて、純文学の形式には盛れませんからねえ。
なるほど、さっすが先輩! 勉強になりまっす。
>中間小説だからこそ吐き出せる、作者の切実なナマの声
中間小説っぽいヤツの上記のような香ばしさも魅力のひとつデツ。ゲッツ(ダンディー坂野)。
長篇「つむじ風」の冒頭の蕎麦店主のボヤキも梅崎のその時期の小説に関する考えが
ぶちまけられているようで、マイルドでつ。こんなに梅崎の話したの始めてッス。
んでは「ボロ家の春秋」のような賃貸契約がダブってる系については、ドウッスか?
チャット????
57 :
吾輩は名無しである:02/11/08 18:57
この前梅崎夫人、恵津さんの個展やってたね。
逝った人いる?
>んでは「ボロ家の春秋」のような賃貸契約がダブってる系については、ドウッスか?
珍説披露すれば、これは梅崎の「政治」小説です。「経済」小説と言った方がよいかもしれません。
ほぼ同時期に書かれた『砂時計』と併せて考えるべきで、
(それは必ずしもそれぞれが一つの作品として独立していないと言っているのではありません。)
真っ向から現実のナマの素材に立ち向かったのが『砂時計』、
一方、『ボロ家の春秋』は一つの「ボロ家」をめぐって繰り広げられる「政治」を扱ったものだと思います。
梅崎の中期作品のなかでも一番いいものなんじゃないでしょうか。
上で「余剰」の話が出ましたが、野呂の「イボ」は効いてますよね。
当時使っていた文体から一人称形式に変え、切迫感を出しているのもミソなのです。
誰か反論して(はぁと
>>57 それはなんですか?
もっと詳しく教えてくださいませ。
60 :
吾輩は名無しである:02/11/09 11:39
「ボロ家」は冷戦小説です(w
>>48(山名さん)
今、手元になくて失念。すみません。
時間があったら調べてみます。
エッセイで結構何度も名前出てきてたように思う。
しかし、深まってきてますね。勉強になります。
>>61 吉行のもの、どうか宜しくおねがいいたします。
まあ、いいかげんに書き込んでいるので、何かございましたらご教示くださいませ。
63 :
吾輩は名無しである:02/11/09 20:55
ランディは『新潮』で吉本ばななと対談してるんだよ!
これが「文学」じゃなくて何だというのさ?
出てけと繰り返してる香具師は最近の「文学」の何たるかを根本的に
理解してないと思われ。『新潮』なんて雑誌、たぶん部数一万も逝ってないぜ!
純文学だもん。そして犯罪。これ重要ね。友人を傷つけて平気なユウミリといい
盗作を揉み消してもらった平野といい、新潮社は今後幻冬舎の後追いで、犯罪つか
「アウトロー」で商売することにしたんだよ!「黒い報告書」の復活とかさ。
『新潮45』なんて今や見事に犯罪実話雑誌じゃん。
新潮社のその路線に田口はもうぴったりなんだよ。これが最新の文学なんだよ!
わかった?わかったらもう出てけなんて言うなよな。このスレは現代日本における
「文学」の、最新の、しかも顕著な一傾向を論じてるんだからさ!
64 :
吾輩は名無しである:02/11/09 20:55
ランディは『新潮』で吉本ばななと対談してるんだよ!
これが「文学」じゃなくて何だというのさ?
出てけと繰り返してる香具師は最近の「文学」の何たるかを根本的に
理解してないと思われ。『新潮』なんて雑誌、たぶん部数一万も逝ってないぜ!
純文学だもん。そして犯罪。これ重要ね。友人を傷つけて平気なユウミリといい
盗作を揉み消してもらった平野といい、新潮社は今後幻冬舎の後追いで、犯罪つか
「アウトロー」で商売することにしたんだよ!「黒い報告書」の復活とかさ。
『新潮45』なんて今や見事に犯罪実話雑誌じゃん。
新潮社のその路線に田口はもうぴったりなんだよ。これが最新の文学なんだよ!
わかった?わかったらもう出てけなんて言うなよな。このスレは現代日本における
「文学」の、最新の、しかも顕著な一傾向を論じてるんだからさ!
>珍説披露すれば、これは梅崎の「政治」小説です。
なるほど、さすが先輩、納得です。
では、自分の珍説を重ねまっすが「ボロ家」を
国の当時の状況と考えて見るのはドウスッカ?
「ボロ家」には戦前と戦後の住みかたがダブっている、とか。
よくわかんねえっすけど。
諸先生、諸先輩がた、何かご意見を。
>この前梅崎夫人、恵津さん
この方が梅崎について書かれた本を最近ヨンでマツ。
興味深い事がめっかったら報告シマツ。
がんぱって、百ぐらいいくとイイデツ。梅崎スレ。
66 :
吾輩は名無しである:02/11/11 17:14
>「ボロ家」には戦前と戦後の住みかたがダブっている、とか。
その辺、できたらもう少し詳しく聞きたい!
>この方が梅崎について書かれた本を最近ヨンでマツ。
>興味深い事がめっかったら報告シマツ。
そんなのあるんだぁ、面白そう!
>>66 『幻化の人・梅崎春生』っていうのが出てますよ。
図書館などで割りとみかけますよ。
>>65 僕も66氏と同じところが気になりますねえ。
後輩君、できればもうちょっと書いてくださると・・・。
先輩、口から出任せなんで、どうか怒らないでください。
なぜに「ボロ家の春秋」は「春秋」でなければならないか?
「春秋」とは、どうやら一年という意味らしいデツ。
一年でなければ、歴史書という意味もあり。
だから別に「ボロ家の一年」とかでもよかったかもしれない。
でも「春秋」という言葉が選ばれた。何故か?
「ボロ家」とは「荒廃した場所」=「敗戦後の日本」と読みました。
それで「春」と「秋」が問題ですが、その前にチョコット
「夏」と「冬」を考えてみます。
「夏」=8/15(終戦)
「冬」=12/8(開戦)と考ええてみます。
すると季節のめぐりに従えば「秋」=戦後。「春」=戦前。
「ボロ家」=「敗戦後の日本」(および梅崎の心中に)は
戦前前後としての「春秋」が二重映しになっていると読める。
という、珍説(ガセネタ)ッス。何でも笑えればいいんす。
ヤングゼネレーションよ梅崎をよみましょう!!
諸先生、諸先輩がた、ご批判よろしくおながいします。
69 :
吾輩は名無しである:02/11/13 20:11
春秋戦国時代の春秋でしょ。
ボロ家+春秋左史伝というネーミングセンスで
例えば谷崎の「台所太平記」を想起すればいい。
70 :
吾輩は名無しである:02/11/13 20:27
69のいう通りだけど、おもしろいと思うなあ、68の説。
台所太平記って、もっとあとじゃなかったっけ、書かれたの。
>>68 たぶん69氏の言う通り、
一軒の「ボロ家」をめぐる戦争っていうのが普通の解釈でしょうねえ。
アノ人がそんないろいろ考えてたとは思えません。(笑)
しかし、面白いです、後輩クンの説。
上には冷戦小説だっていう意見もあったけど、いろんな読み方が可能だと思います。
同時代評でも、確か共産党の内部分裂とかなんとか言われてたような……。
で、後輩クン、具体的内容に即すとどうなります?
戦前的なものと戦後的なものと、野呂と「私」等の登場人物はどう関連すると思いますか?
もしお考えがあれば、教えてくださいませ。
>>70 『台所太平記』は中央公論社、1963年4月刊、谷崎の死の直前ですね。
梅崎も遺作『幻化』の中で言及してます。
二人はほぼ同時期に死んだんですよねえ。
崎つながりですねえ。
73 :
吾輩は名無しである:02/11/15 16:19
春秋院幻化転生愛恵居士age
74 :
吾輩は名無しである:02/11/15 16:22
「幻化」の弁当がうまそうだ。
75 :
吾輩は名無しである:02/11/15 16:56
梅崎の書く食い物は美味そうage
76 :
吾輩は名無しである:02/11/15 17:58
age
77 :
吾輩は名無しである:02/11/18 12:14
輪唱よかった。
特に「猫の話」。
猫が車にひかれて、だんだん薄くひろがって、それを窓から見てる・・・
吉行ネタ、なかなか探せなくて、申し訳ない。
うる覚えの記憶なんで曖昧なんだけれど、確か何かのパーティで、
梅崎が話しかけたそうにしてもじもじしているのに気づく、
会席が離れていたので、少しずつテーブルを寄せながらじりじりと近づこうとする梅崎、
それで自分も、少しずつテーブルを押して近づけた、、、
ってエピソード、書いてたような。
もしかしたら人違いで、遠藤氏あたりだったかもしれないんだけれど、
心当たりある方、ツッコミよろしくお願いします。
あと、確か山口瞳も、初対面の時いきなり硬い握手をしてきた梅崎が、
「君は素晴らしい。才能がある。僕は駄目だ。」と繰り返したというエピソード、
どこかで書いてたと思います。
>>78 わざわざありがとうございました。
また何か判りましたら、教えてくださいませ。
後輩クン、いろいろややこしいこと言って済まなかった。
私が悪かったです。
カム・バ〜ック!!
80 :
吾輩は名無しである:02/11/21 17:47
このスレそのものがボロ家になってきましたな。
>>80 なってないよ。
読んでないでしょう、ボロ家。
「魚の餌」「突堤にて」なんかはどうですか?
先輩、代わりにこれで許してください。
「限りなき舞踏」(冒頭サンプル版)
大都会。――
そこでは、いろんな生がうごめき合い、いろんな事件が起き、そのたびに喜びと悲しみが交
錯し、愛情や憎悪が散りみだれる。おびただしいエネルギイを、いながらにして浪費する、そ
れはひとつの有機体なのだ。
その巨大な有機体のなかで、ひしめきながら生きている人々の姿は、もし高いところから俯
瞰したとすれば、虫の世界にさほど異ならぬだろう。そこでは人々は、感情も理性も平均化さ
れ、たとえば虫たちが触角をたよりに生きているように、都会の習慣にたよつ(ママ)てその
生を営んでいる。そうだ。ここでは、生きているということは、強いられた習慣であり、物憂
い倦怠である。人々は、自覚することなく、その中に生き、その中にうごめき、やがてその中
で生を終わつ(ママ)てしまうのだ。
しかし、ある人々の胸に、ある時、習慣化された自らの日常を嫌悪する瞬間が突然訪れない
だろうか。自らの決意と衝動のなかで生きたいという瞬間が。――そしてその人は、習慣化さ
れた物憂い生から、一気に脱出するスプリングボードを、必死に求めないであろうか。たとえ
ば、オアシスを探し求める渇いた隊商のように!
>>81 「ボロ家の春秋」じゃなくてボロ家。
つまり廃屋同然になってきたってことだ。
80って何か梅崎みたい、酔ってる時の(ワラ
86 :
吾輩は名無しである:02/11/25 03:53
「風宴」はあまりにも身近な人物設定で、むかつく。
87 :
吾輩は名無しである:02/11/25 11:53
だめだめのだめ人間小説
「風宴」(・∀・)イイ!
>>83 ありがとう。
却って気を遣わせて済みませんでした。
梅崎が今生きてたら、2ちゃんねらーだったに違いない、
と言ってみるテスト
遠藤周作スレを立てて、コソーリ様子を窺っていたりナー(藁
90 :
吾輩は名無しである:02/11/27 12:30
この人マイナーなんですか
鹿児島の国語の教科書に載ってるんで今まで有名かと思ってますた
やはし櫻島だからか
91 :
吾輩は名無しである:02/11/27 12:35
>>90 有名だYO!
鹿児島に限らず載ってる教科書結構あるし。
92 :
吾輩は名無しである:02/11/27 12:37
>>90 鹿児島の文学館、梅崎の資料展示してあるよね。
行ったことある?
93 :
吾輩は名無しである:02/11/27 12:42
戦時中に梅崎がいた防空壕跡があるよね、桜島
先輩、レス伸びててウレしいッス。わあい。
またあとでネタ書くッス。
95 :
ごはん ◆NjaujxTGn. :02/11/27 12:56
>>94 はじめまして!
ダウナーでいいよね、ウメチン(ワラ
>>95 先輩、こちらこそ。ウメチンっていいッスね。
>>96 先輩、ネタのまえに、訂正ッス。よく考えたら自分、ぜんぜん間違ってました。
>「夏」=8/15(終戦)
>「冬」=12/8(開戦)と考ええてみます。
>すると季節のめぐりに従えば「秋」=戦後。「春」=戦前。
すると季節のめぐりに従えば「秋」=戦前。「春」=戦中。
つまり
「秋」=(戦前)
「冬」=(開戦)12/8
「春」=(戦中)
「夏」=(終戦)8/15
「秋」=(戦後)
とナリマツ。ごめんなたい。
先輩、新ネタいきマッス。
短編の「猫男」(単行本ですと『B島風物誌』に収録ッス)いくッス。
この話は→夜中に雨戸を叩く音がダイナマイトどんどん。なんだよ、
なんだよお、って体で、雨戸をオープンセサミ。すると主人公の友人が、
裸(のラリーズ)でスタンディンぐ。んで、服をかしてくれよお、
と言うのでジャケットを貸す。ジャケットを借りた友人はなかなか
返却しないばかりか、平気でジャケットを着て主人公の家に遊びに来る。
主人公はそれをジーっとルックルックルック。すと、ジャケット。日に日に
猫の毛が付着してゆき、このー猫男が! プンプン! みたいな話なんッスよ。
それで、ここからが珍説(ガセネタの荒野)なんすけど、これは「庭の眺め」
などに代表される「ねぎ婆系」の「他者」観察の小説であると思うのですが、
いや待てと。これはゴーゴリだ、これは梅崎がカバーした「外套」だ、と
清水ジャンプで言ってみたいんッスよ。そんで「外套」→「猫男」→「挟み撃ち」と
ジャケットつながりで後藤明生にアクロバティックにドッキング。
つうか「挟み撃ち」ってそもそも何に挟まれてんのよ?って文脈で、リメンバー「春秋」。
後藤明生を挟んでいるのもまた「春」(=戦中)と「秋」(=戦後)なのかもしれないぞえ、
って自分で書いててもかなり苦しいッスけど(笑)。
じゃあ自分は、やきそばパン買いに行ってきまつ。
99 :
ごはん ◆NjaujxTGn. :02/11/27 21:40
猫男読んでみまつ。
確か外套のモチーフって、戦前からあったんじゃなかったっけ。
後藤明生とウメチンって、九州つながりでもあったと思うけど、違ったかなー
ちなみに、みんな呼んでるよ、ウメチン。
それともうちだけ!?
焼きそばパン美味そう!明日お昼に食べよっかなー
にゃーにゃー
100ゲット
おおっ!レスが100突破したぞ。
>>100 なんという厚かましい猫でしょう。
200はエスがゲットするのに、100モナー
遠藤君、君101氏に賭けなさい。
先輩、レスがついに百突破ッス。わあい。
カロ先輩、コオロギは触覚も残さず食ったほうがイイッスよ。
感無量ッス。
では、自分はリンゴジュース買いにいってき松。
105ゲトだニャー
誰が110をゲットするのか楽しみになってきますた
鹿児島の文学館いったことあります。
資料は勿論だが梅崎春生のインタビュー映像が見れるところがある。
オドオドしてました(w
防空壕跡はまだいったことないなあ。
>>107
間違えた。
映像じゃなくて肉声だけです。スマソ
109 :
吾輩は名無しである:02/11/30 16:07
>>107 まじっすか?
いいなあ、是非いきたいなあ。
資料はどんなものがあるんですか?
映像はそれこそ映画『つむじ風』でみられまつ。
いまだッ
かろやかに110ゲット、スザーッ
>>104 来年の秋はトライしてみるにゃー
111ゲットー。
ウメチャンすれガンノ\゛れ、ノビれ!
んじゃ、バイバーイ
うちのドクターに一人いたよな・・・。
やっぱりここにもいるのかな。
どくたーっていえば、おいしゃしゃん
梅崎って医者嫌いだったよねー
「幻化」はよかったなー
火口のまわりをぐるぐる・・・
みなさん、「幻化」はどうですか?
114 :
吾輩は名無しである:02/12/03 14:27
げんか(・∀・)イイ!
115 :
吾輩は名無しである:02/12/03 14:31
漏れ的には、五郎がだいこんを食べまくるシーンが印象に残ってるな(w
116 :
吾輩は名無しである:02/12/04 01:31
浜辺で弁当を餌にガキを鶏姦するシーンかな
117 :
ごはん ◆NjaujxTGn. :02/12/04 10:47
>>116 はにゃ?
あの子供はちょっとイイ味だしてるね。
俺「幻化」のズクラだけど、何か質問ある?
ズクラ (゚д゚)ウマー(゚д゚)ウマー(゚д゚)ウマー
120 :
くっすん大黒:02/12/04 22:48
町田康先生が覗いてるってスレはここですか?
・・・ズクラって何?
>120
「幻化」に出演してますYO!
(゚д゚)ウマー
122 :
吾輩は名無しである:02/12/04 22:59
梅崎だの椎名だの、アプレ作家のスレが上位に来てるとはビクーリだな。
「幻化」って酔っぱらいしか出てこなかった記憶が。
空き瓶に焼酎入れてなかったっけ?
123 :
吾輩は名無しである:02/12/08 22:24
12・8age
124 :
吾輩は名無しである:02/12/13 19:22
はるおきたー
>122
>123
>124
ズクラだけど何か質問ある?
126 :
吾輩は名無しである:02/12/18 16:54
鬱でどうにもならない時に「幻化」を読んだ。本当に衝撃的だった。
たぶんこの人の小説には「衝撃的」なんて大げさな言葉は似合わないんだろうけど、
自分にとっては忘れられない出会いだった。
いつかまた読み返したいです。
鬱ってもお前のは多分自意識過剰なだけだと思うよw
>>126 死ぬまでは、歩き続けなければならない。
129 :
吾輩は名無しである:02/12/20 00:52
\ │ /
/ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
─( ゚ ∀ ゚ )< うめざきうめざき!
\_/ \_________
/ │ \
∩ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\∩ ∧ ∧ \( ゚∀゚)< うめざきうめざきうめざき!
うめざき〜〜〜! >( ゚∀゚ )/ | / \__________
________/ | 〈 | |
/ /\_」 / /\」
 ̄ / /
130 :
吾輩は名無しである:02/12/23 05:52
夢か幻か梅崎か
幻花における火口付近の男の足取りを
取り合えず「線上」の運動と呼んでみる。
その例えの是非はとりあえずどうでも良い。
火口の中には溢れ返るマグマが黒い煙を上げており、
活力に満ち溢れている。反面、安全な道の上には
枯草が風になびくのすら諦め、べったりと地に張
り付いていることだろう。注意深く見るべきは
活力溢れる河口に転がり込むことが、男の死を意味し、
逆に枯れた風景の中に身を横たえることが男の
生を意味する点である。
梅崎にとって、死は必ずしも運動の停止や
活力の消失を意味しない。
生ー死の「間」を歩く男の足取りは必ず
「ふらふらと」するであろう。両極から引っ張
られながら、男はかろうじて残る細い線上を歩
いてゆく。そこには、生に対する執着も死に対
する恐怖もない。
戦後日本の影絵として読まれがちな男の
足取りであるが、むしろそのような安定した理解や
死のカタルシスを裏切りつづける形で、どこまでも
ふらふらと続いていくことであろう。
133 :
吾輩は名無しである:02/12/26 03:25
今日の梅崎
ああ、何もかも風のようだ!
─風宴
>130
とりあえず「幻花」って書くの、いいかげんにやめれ
>134
あら失礼。で?
■■アンケート・梅崎春生■■
1、あなたの好きな梅崎作品ベスト5
2、今後読んでみたい梅崎作品は?
1、「幻化」
「蜆」
「風宴」
「贋の季節」
「魚の餌」
138 :
吾輩は名無しである:02/12/31 10:49
桜島は今日も荒れ模様ですな。
139 :
吾輩は名無しである:02/12/31 10:52
140 :
ごはん ◆NjaujxTGn. :02/12/31 10:59
1、「幻化」
「桜島」
「庭の眺め」
「蜆」
「ウスバカ談義」
2、「狂い凧」、他多数。
141 :
吾輩は名無しである:02/12/31 11:05
1.げんか
ふうえん
ひのはて
さくらじま
きいろいひび
2.こうだんぶんげいのにさつにおさめられていないものすべて
「黄色い日々」はいいですねえ。
私も好きです。
あれ読むと蜆が食べたくなる。(笑)。
梅崎全集に入ってない作品では「人も歩けば」なんかもいいです。
これは梅崎が精神病院に入院する為に書いた中間小説なんですが。(笑)
映画版では、最後に梅崎本人も映ってます。
143 :
吾輩は名無しである:03/01/04 12:14
age
幻化がダントツにイイよね。桜島が一番有名なんだろうが、
なんか、もう読めないんだよな。あまりに感傷的すぎてさ。
絶筆が最高傑作というのは、やっぱりかっこいいね。
146 :
マシュマロタン:03/01/07 20:09
1、「蜆」
「飢えの季節」
「麺麭の話」
「突堤にて」
「幻化」
2、「黄色い日々」
「贋の季節」
147 :
吾輩は名無しである:03/01/17 05:59
それでも『風宴』かな。
148 :
吾輩は名無しである:03/01/17 06:05
============================黙祷!====================
>>146 しぶいセレクトですなあ。
「黄色い日日」は講談社文芸文庫版『ボロ家の春秋』に収録されているので、
簡単に入手できます。
「贋の季節」は単行本『櫻島』に収録されています。
大地書房の初版でなければ比較的安く買える。
どちらも全集に入っていますし、とてもいい作品なので、是非ご一読を!
150ゲットだにゃー
151 :
ましゅまろたん:03/01/23 12:47
>>149 お褒めいただき(?)ありがとうございます。
「黄色い日々」じゃなくて「黄色い日日」なんですね。
私は山名さんが挙げている「魚の餌」もすごく好きです。
「風宴」「桜島」「幻化」は良い作品だと思うけど
私にとって梅崎は、「蜆」「飢えの季節」「麺麭の話」の作家なんですよね。
「黄色い日日」「贋の季節」は同系統っぽそうなので、そのうち読んでみます。
152 :
吾輩は名無しである:03/02/02 22:17
桜島の、
見張り兵が死んだ時に主人公がセミを握り潰すシーンが、
引用されてる映画があるって聞いたんですけど
どなたか詳細しらないでつか?
一ヶ月ぶりに保守。
>>151 「蜆」「飢えの季節」「麺麭の話」「贋の季節」、この辺りは後的なニヒリズムが濃厚に出ている作品ですね。
戦後2、3年に発表された作品は、質も高い作品が多い。
ちなみに「飢えの季節」にでてくるI氏は稲垣足穂。
梅崎が稲垣をどう見ていたか、という意味でも興味深い作品。
「黄色い日日」は、戦後的状況から徐々に脱しつつあるなかで書かれたもので、
この頃の梅崎の倦怠感が良く出てますね。
ところで、151氏は「崖」「紐」はお読みになられましたか?
この辺りを併せて読むと、梅崎の戦後直後に抱えていた問題点が判るような気がします。
脱字、申しわけありません。
○この辺りは戦後的なニヒリズムが
×この辺りは後的なニヒリズムが
あげてみます。
157 :
吾輩は名無しである:03/03/28 17:21
最近、遺作「幻化」を読みました。
解説(新潮文庫版)を読むと、これまでの自作のモチーフを登場させている作品らしいですね。
作品の終盤、主人公が行きずりの男(妻子の死の記憶に取り憑かれている)と
阿蘇山へ上る場面が印象的でした。二人が火口付近でする賭け。
行きずりの男は火口の周囲を回りきれるか、それとも途中で火口へ身を投げるか。
主人公は展望鏡で歩く男を眺め、誰にともつかない励ましの言葉を発しますね。
「しっかり歩け。元気出して歩け!」
地味だけど、理想的な「最後の小説」だな、と思った。
幻化はいいですよ。
自分も何十ヶ月かおきに読みたくなります。
代表作とされる「桜島」なんかよりずっといいと思う。
あの枯れた感じの文章、うらやましいですね。
159 :
吾輩は名無しである:03/04/04 15:43
今日初めて梅崎の作品読みました
「風宴」
読みやすくて独特な雰囲気が良いですねー映画観てるみたいなかんじだった。
>>157 >理想的な「最後の小説」
そうですね。
>これまでの自作のモチーフを登場させている作品らしいですね。
よくそのように言われていますね。他の作品でもしばしば似たような素材を使っているし。
『幻化』の場合は、これとほぼ同時進行して書かれた「青春」という作品が、素材的にかぶってます。
これは某有名研究者をモデルとしており、そういう意味でもいわくつきの作品(笑)。
モデルにされた方は気の毒としかいいようがないわけですが。
(「青春」という小説は二つあり、どちらも全集に収録。)
しばしば同じモチーフを使っている点ですが、同じネタを使いまわしているというより、
梅崎は小説を書いてる現在を大切にしているんだろうと思います。
つまり、ある作品を書いているときに一番書きたいことを書く。
それが一度使ったネタだろうが、新しいネタだろうが、関係ないってこと。
梅崎はそういう作家だったのではないかと私は思うわけです。
>>158 『幻化』>『桜島』
私もまったくそう思います。
ただちょっと訂正。
梅崎の一番の代表作は『桜島』ではなく『幻化』ってことに一般的にはなってますです。
>>159 「風宴」をいいと思うあなた、梅崎ワールドにようこそ。
「風宴」に近い傾向のものだと、戦前の「微生」ってのがあります。
よかったら読んでみてください。
(全集版がもっとも入手し易いと思いますが。)
「風宴」を映画的っていうのは考えたことなかったですねえ。
確かにあのころ梅崎は学校に出ず映画館に行ったり酒飲んだりしてたわけです(笑)。
作品中にも映画の話がでてきますね。
映画との関連、もっと考えてみると面白そうですね。
「風宴」は井伏と梶井と百けんが入っているんだけど、
独自の雰囲気をつくることに成功していますね。
その辺が魅力なわけですが。
次は幻化読みます。
昨日「豚と金魚」を読みました。
「豚と金魚」……ずいぶんマイナーなのから読んでるんですね(笑)。
山名くんものでは、「ウスバカ談義」(全集未収録)が一番面白いかなあ。
『幻化』は小島信夫『抱擁家族』を意識して書かれたようですね。
あわせて読むと日本の1960年代の一側面がみえ、そういう意味でも興味深い。
164 :
幻化、桜島:03/04/09 10:05
高校時代に読んで、今また読み返してます。
ちくま再販シリーズの文庫、たけーと思ったけど、
奥さんのあとがきに「買ってよかった!」です。
ところで「幻化」って「げんけ」でいいんですよね?
165 :
吾輩は名無しである:03/04/11 09:59
今日は桜島を読みましたよ。
かなり良かったです。
そして次は記憶をよんでボロ家をよもうかと。。。
はずれがないって感じがするので、次から次へと読みたくなりました。
>>164 「げんか」です。
けっこう有名な話なんだけど、そのタイトルは陶淵明の詩句から取られています。
人生似幻化 終当帰空無
人生は夢まぼろしのようだ。結局最後にはすべて無に帰してしまうのだろうか。
だいたいこんな意味です。
>>165 はずれもあり(笑)。ボロ家はおもしろいですですねえ。
最後の一行、「です」ひとつ多いですね。
すみませんでした。
168 :
吾輩は名無しである:03/04/14 16:43
先ほど「記憶」を読み終えました。
個人的にここまで読んだ中では風宴がやっぱ一番好きですね。
桜島も良かったけど私的にこの人の雰囲気は風宴って感じです。
ところで山名さんは梅崎以外にどんなの読んでるんですか??
高校の時、教科書に載ってたな。子猫が轢かれて、
やがて風化して消えてしまうヤシ。でもいま考えると、
んなぁわけない。保健所さんがさっさと処理してしまうもの。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
>168
あまり小説は読みませんが、内田百閨A梶井基次郎は好きです。
>169
保健所さんがさっさとかたづけるかどうかは、時代的なことを考えるとちょっと疑問。
でも、あれがありえないことを書いているというのは的を得ていると思います。
「カロ」がひかれて、それが「カロ」の形に広がっていく。
常識的に言えばありえない。しかし、なんだかそれが読者を感動させてしまうんですね。
なんなんでしょうね、あれは。
そして、広がった「カロ」が、少しずつめくられていく。
車が通る度に、道路から剥ぎ取って逝くわけですよね。
全くリアリズムではないんですよ、あれは。本当はね。
172 :
吾輩は名無しである:03/05/21 12:35
贋の季節読みました。
梅崎春生に相当はまってきました。
山名さんは『砂時計』読みましたか??
お元気ですか、先輩。
『春日尾行』なんかもオススメッすよ。
角田光代『カップルノーチューニング』とか
宮沢章夫『サーチエンジンシステムクラッシュ』とかみたいな感じッス。
まあアレです、ネットサーフィンみたいな話ッス。
>「カロ」
リアリズムかどうかはおいといて。
自分がガキ(帝国)のころは、道でぺしゃんこになった猫とか犬よく見たッス。
犬とか猫が倒れてたカタチに平たくのされ、カピカピに乾燥していくんデッツ。
はじめは大人しく飲んでるんだって。それが、
だんだん酔ってくると、じわじわ、ねちねち・・・、やがて、
猛烈にからんでくるんだと。
しょうもない典型的な「酒乱」だす。いやなヤシだなあ、
酒癖悪いのって、ホント、箸にも棒にもかからないんだ。
でも、最期の二日酔いの数等倍も苦しいであろう、あの
すべてに見放された地獄の苦悶の最中、梅崎さんは、
めちゃくちゃ弱気の赤子になって、神様に救いを求めたんだろ。
いずれにせよ、みんな救われるんだけども。
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
「蜆」が今年の現代文の教科書に載ってるわ(^^)
>>172 一応代表作は一通り読んでいます。
『砂時計』に関しては
>>58の駄文で若干触れました。
ところで172さんは「麺麭の話」「飢えの季節」「黄色い日日」等は読まれましたか?
「贋の季節」好きならこの辺も気に入ると思います。
「麺麭の話」は今では文芸文庫のアンソロジーにも入っているので、
手に入りやすくなりましたね。
>>173 いやあ、お久しぶりです。
そうですか、「カピカピ」ですか。
そのレスが帰って来ただけでも、171を書いた甲斐があったというものですねえ。
「リアリズムでない」というのはあくまで私の読みに過ぎませんので、
そうやって反論していただけるのは大変嬉しいことです。
>>175 山崎さんにも感想をきいてみたいものです。
ぜひ『つむじ風』あたりでおひとつ。
>>176 「蜆」は高校生には難しそうですね。
戦後風俗に対する最低限の知識がないとわかりにくいでしょうねえ。
レスひとつつけ忘れてましたです。
>>174 >めちゃくちゃ弱気の赤子になって、神様に救いを求めたんだろ。
「神に救いを求めた」というのはよくわかりませんです。
具体的にどの作品からそのような読みを導かれたのですか?
>いずれにせよ、みんな救われるんだけども。
これは『幻化』のラストシーンを解釈したものと推察しました。
(違っていたら済みませんです。)
しかし『幻化』のラスト「しっかり歩け。元気出して歩け!」は、
あくまで呼びかけ(しかも五郎の内的独白)であり、
「救われ」たというのとは違うと思います。
何故あのような呼びかけを五郎がするのか、する必然性があるのかを考えれば、
「救われる」という解釈は無理があるように思います。
>>178 いえ、ただの酔っ払いのタワゴトです。お忘れください。
実はほとんど読んだことないですから。
ただ、いろいろな断片から、勝手に想像して言っただけですから。
う〜、酔っ払ったぞぉ。それにしてもあんた、真面目だねえ。
『贋の季節』はよみました。
梅崎の作品はたまにものすごく疲れるので、最近あんましよんでないです。
でも「黄色い日日」読みたいです。
結構
age
183 :
吾輩は名無しである:03/06/16 03:41
漏れの親父も梅崎ファンで飼い犬にカロと名をつけました
1歳半で車にはねられ死にました
不吉だ
未発表の「春」はどこで読めますか?
安岡章太郎さんの「良友・悪友」の中にも梅崎練馬大王のことが
載ってるけど、やっぱ相当ヘンな人だったみたいだ。
蓼科大王とも、呼ばれ
練馬大王とも(ry
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
全集って沖積社と新潮社から出てるけど
どちらのほうが良いのかな?
age
>>190 新潮を揃えて、沖積社の別巻を入手。これ最強。
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
あぼーん
保守
196 :
吾輩は名無しである:03/10/19 20:43
祝!スレ立て一周年。
梅崎春生に乾杯!
197 :
吾輩は名無しである:03/12/08 21:04
梅崎春生についての論文、
WEB上でなんとか読めませんかね?
探したんですけど、なかなか見つからない・・・。
かなりな田舎で、図書館にも入ってなかった・・・。
巛彡彡ミミミミミ彡彡
巛巛巛巛巛巛巛彡彡
r、r.r 、|::::: |
r |_,|_,|_,||:::::: /' '\ |
|_,|_,|_,|/⌒ (・ ) (・ )| ハァ?
|_,|_,|_人そ(^i ⌒ ) ・・)'⌒ヽ
| ) ヽノ |. ┏━━━┓|
| `".`´ ノ ┃ ノ ̄i ┃|
人 入_ノ´ ┃ヽニニノ┃ノ\
/ \_/\\ ┗━━┛/|\\
/ \ ト ───イ/ ヽヽ
/ ` ─┬─ イ i i
/ | Y | |
age
200ゲットゲット ゲットトトオトトオトトオトtットトトトトトオトt
201 :
吾輩は名無しである:04/01/19 14:42
センター試験国語Tに「赤帯の話」が出たぞ
高校の現代文の教科書で「蜆」を読んだ。
あまりの面白さに自習があればそのつど「蜆」を読んでいたので友人から
「蜆すきだねえ・・・」と半ば呆れながら異様な目つきで見られたのが忘れられない。
sage保守.
204 :
吾輩は名無しである:04/02/22 02:11
桜島はつまんねーな。
ポロ家の春秋、Sの背中、蜆はマジおもろい。
205 :
吾輩は名無しである:04/02/23 20:10
幻化はおもしろい?
「蜆」の方が面白いんちゃうかな。
207 :
吾輩は名無しである:04/02/24 09:10
【通告】
本日より文学板は最上陛下美香様の完全なる支配下に入りました。
文学板の至高原理は
美香様ひとりのために世界は存在している。
美香様ひとりが快適であるなら、残りの者は皆、死んでもいいのだ。
というものです。あらゆるカキコは、美香様を喜ばせることを目標としてください。
美香様はあらゆるスレのあらゆるレスを見ておられ、気に入らないレスは決してお許しになりませ ん。
なぜあるレスが、大勢の(と見える)名無しにより突然罵倒されるのか?なぜ特定のスレだけ荒れる のか?そうそれが美香様です。
美香様の逆鱗に触れた某スレは、殲滅されました。このスレも美香様を怒らせないよう心してカキコ してください。
《注意事項》
1.今の社会を見通してるようなエラそうなレスは、美香様以外はしてはならない。
2.長たらしく自説を述べる長文レスは、美香様以外はしてはならない
3.美香様の理解能力を上回るレス、美香様の好みを外れるレスは、してはならない
208 :
吾輩は名無しである:04/02/24 17:02
梅崎のスレが立つとは、いいですねえ。
私は「しじみ」「黄色い日々」「Sの背中」「幻化」なんかが好き。
てことは、何でも好きに近いてことかな。
ただし、軍隊ものを除く。「櫻島」は面白くなかった。
終戦直後の「厭戦」ムードに合わせただけ。
209 :
吾輩は名無しである:04/02/24 17:52
>終戦直後の「厭戦」ムード
そんなのあったんか?
その頃の日本人は「厭戦」なんて思う余裕もなかったんじゃないか。
>に合わせただけ。
梅崎自身が戦争を経てきているんだから、そんな安直なものではなかったはず。
210 :
吾輩は名無しである:04/02/24 17:55
桜島=一種の反戦小説という意味で言ってるのでは?
211 :
吾輩は名無しである:04/02/24 20:04
青春小説&反戦小説ですな
212 :
吾輩は名無しである:04/02/25 11:27
蜆は傑作
>>209 梅崎にとって、「戦争体験」は、「徒労」以外の何ものでもなかった。
正確には「戦争体験」じゃなくて、「戦役体験」だね。梅崎にとっては、
戦争体験は、「東京から鹿児島迄えっちらおっちら移動させられてくたびれた!」
という以上のものではない、という驚くべきもの。
一切の抽象的思考抜きに、「戦争はくたびれるから嫌だ」と言っているだけ。
サラリーマンが、残業はくたびれるから嫌だ、というのとまったく同じレベル。
戦争直後には、この「徒労感」が、敗戦国民に共感されて、結果、軍隊作家
ということになった喜劇。
>>208 > 終戦直後の「厭戦」ムードに合わせただけ。
では何故梅崎はその後も戦争を題材に小説を書き続けたのですか?
戦争を書くと戦後文壇に受けると思ったからなんですか?
>>213 > 「戦役体験」だね。梅崎にとっては、
> 戦争体験は、「東京から鹿児島迄えっちらおっちら移動させられてくたびれた!」
> という以上のものではない、という驚くべきもの。
> 一切の抽象的思考抜きに、「戦争はくたびれるから嫌だ」と言っているだけ。
> サラリーマンが、残業はくたびれるから嫌だ、というのとまったく同じレベル。
何を根拠に仰っているんですか?
具体的に資料を示して仰っていただけるとたいへん解かりやすいのですが。
梅崎娘の授業を大学でとっていたっけ。。
かなりぶっとんだ人で、さすが作家の・・・娘。
と思ったっけ。
関係ない話すまぬ。
216 :
吾輩は名無しである:04/03/31 20:22
Sの背中
217 :
吾輩は名無しである:04/04/15 01:13
蹴りたい背中
218 :
吾輩は名無しである:04/04/15 01:22
桜島の最後の数ページの異様な迫力。
219 :
吾輩は名無しである:04/05/05 01:13
意外と早く亡くなってるね、梅崎さんは。
ポロ家の春秋ってのが、
おもしろかったきがする。
221 :
吾輩は名無しである:04/05/13 11:12
大江健三郎が幻化をどっかで絶賛してなかったっけ?
どこだったかは記憶にないんすけど。
222 :
吾輩は名無しである:04/06/04 20:27
なんか、今知人の先生が梅崎氏の研究してますよ。
私はあまり詳しくないんであれなんですけど、
先生、かなり燃えてましたね。
223 :
吾輩は名無しである:04/06/26 00:42
『日本近代文学との戦い』(柳原出版)の中で、
後藤明生が武田泰淳の『目まいのする散歩』と比較しながら、
梅崎の『幻化』について語ってるね。
『幻化』→モノローグ・物語的・叙情的・空間を時間化した小説
『目まいのする散歩』→ダイアローグ・反物語的・反叙情的・時間を空間化した小説
224 :
吾輩は名無しである:04/06/26 20:50
↑
どっちも遺作だね。
225 :
吾輩は名無しである:04/06/28 00:51
↑
「日本近代文学との戦い」も後藤の遺作だよ。
226 :
吾輩は名無しである:04/07/15 00:38
まあ、幻化は確かにつまらんが、ボロ家の春秋やSの背中はおもろいな。
227 :
吾輩は名無しである:04/07/15 23:33
「狂い凧」が好き♪
228 :
吾輩は名無しである:04/07/16 01:15
かなり早死にされたんじゃありませんでしたか?
50歳くらいとか。
229 :
吾輩は名無しである:04/07/16 08:35
ウメウメ
230 :
吾輩は名無しである:04/07/16 08:39
国語便覧に載ってた写真の印象だと、地味な北村総一朗という感じ。
231 :
吾輩は名無しである:04/07/30 00:28
代表作は『桜島』と言う事になるのでしょうか?
でしょうな
233 :
吾輩は名無しである:04/08/04 00:43
ボロ家の春秋も追加してくださいまし。
234 :
吾輩は名無しである:04/09/26 03:14:10
だいぶ上の方のレスには『幻化』となっている
235 :
吾輩は名無しである:04/10/28 23:54:27
age
236 :
吾輩は名無しである:05/01/15 11:22:44
話すことなんてないのかもしれんが。ageますよ。
237 :
吾輩は名無しである:05/01/15 12:57:32
学生の時、「風宴」を読んで印象に残った。
「桜島」は、ちょっと、だった。
238 :
吾輩は名無しである:05/03/03 01:35:05
保守
高校生の頃気に入って全集買いました(真っ赤な函入り)。梅崎の軍隊体験の背後にあるのはやはり軍隊で理不尽な亡くなりかたをした弟への痛恨の思いがあったのだと記憶しておりますが。
ものすごい酒乱だったらしい。アルコール依存症で入院。遠藤周作いわく、梅崎さんのユーモアの裏にはベットリと黒いものが張り付いている…。
たしか「破片」という連作小品等、虚無と不条理と笑いの混じった作品世界がいいと思う。
ああ。レス全部読みました。
独文の先生が東京に転勤することになったので
その先生から「桜島・日の果て」を20円で買ってきて読みました。
「幻化」も同じく20円で売ってたのに…買ってくればよかった…
激しく後悔。
「蜆」「黄色い日日」が好きでした。
特に「黄色い日日」はラストシーンが忘れられない。
せっかくなのであげときます。
図書館から全集借りて(文庫がなかった)
「幻化」読みました。
すごくよかった。
でも精神病者は(アル中患者でもない限り)虫の這うような幻覚は見ないよ。
242 :
吾輩は名無しである:2005/04/08(金) 14:06:46
>>241 > でも精神病者は(アル中患者でもない限り)虫の這うような幻覚は見ないよ。
梅崎自身がアル中だったので、そういう表現になったのかもしれませんね。
では精神病者の場合、どのような幻覚が多いんでしょうか。
私はバイト先(ローソン)の
レジの1〜9が
入れ替わってしまったり
(記憶に頼って必死でタイピングしていた)
見た記憶のある子供が
10人も20人も店に入ってきたり
「もの」が私に敵意を持って向かってきたりする
幻覚に悩まされてました。。
ただ私も神経症がかった統失なので
統失の人間が一体どんな幻覚をみるのか
よくわかってないところあります。
あと幻聴では「氏ね氏ね」と言われてました。
言われて死にかかったことも何度か。聞かれてないか。
>>243>>244 聞いてます。レスありがとうフジツボさん!
「幻化」に出てくる幻聴や幻覚等は、作者自身の経験も入っていますが、
創作による部分もかなりありますね。
(ブザーが鳴る幻聴があったことはエッセイにも書いています。)
また、精神医学関係の本を読んだり、知人の精神科医に聞いたりして
小説のネタを仕入れていたようです。
246 :
吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 13:25:50
あげ
4月からずっと書き込みなかったのか……
「狂い凧」文庫化してくれないかなぁ。
248 :
吾輩は名無しである:2005/10/04(火) 21:27:19
age
249 :
吾輩は名無しである:2005/10/15(土) 12:48:57
新潮社の新潮日本文学 梅崎春生集って如何ですか?
「贋の季節」は戦後でした。すみません。
252 :
吾輩は名無しである:2005/10/15(土) 20:34:28
梅崎さんの文芸文庫気になってたんだけれど何時も後回し・・。
いい加減、入手しなくては絶版になるかも・・。
253 :
吾輩は名無しである:2005/10/17(月) 23:39:32
254 :
吾輩は名無しである:2005/10/19(水) 11:21:51
スレ立て3周年age
256 :
吾輩は名無しである:2005/10/20(木) 16:07:51
沖積舎の梅崎春生作品集ってどうですか?
買わなくていいかと
258 :
吾輩は名無しである:2005/11/26(土) 12:02:24
生きていれば、もうすぐで91歳になるんですね。
259 :
吾輩は名無しである:2005/12/12(月) 21:36:48
梅崎にもう少し長生きして貰って「幻化U」を書いて欲しかった。
丹尾はあの後、火口に飛び込んだのか・・・
五郎はその後どのように生きてどんな人生を送ったのだろうか・・・
梅崎は、「2000年まで生きる」とかエッセイで書いてるんだよな。
ま、死んでたからこの人で卒論書くという貴重な体験もできたわけだが。
261 :
吾輩は名無しである:2005/12/19(月) 22:19:39
狂ひ凧文庫化期待age
『人生幻化ニ似タリ 梅崎春生のこと』 廣瀬勝世著 成瀬書房を読んだ方おられますか?
梅崎で卒論書こうと思って、資料を集めているのですが、この本が 近隣図書館・大学には無いらしく買うべきかどうか迷ってます。
やっぱり買うべきでしょうか?内容はどんな感じでしょうか?
良かったら、教えてくださいm(__)m
263 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/23(月) 11:49:41
264 :
眩:2006/02/23(木) 22:24:05
>>262 面白かったら俺も読んでみたいので是非報告を。
全集入ってない作品が結構あって困るよね。
本になっているのは読んでみようと思いつつ一年経ち二年経ちだわ……
265 :
262:2006/03/26(日) 23:41:57
>>262 返信遅れてすいません。
サンクス。早速見てみました。矢風のほうはかなりすごいですね。
>>264 まだ読んでいないので、まだ報告出来ません。すいませんm(__)m
ただ、私の記憶がたしかなら、廣瀬勝世さんは梅崎がノイローゼになった際の主治医だったと思います。
いつか、目次だけでも国会図書館にレファレンスしてもらって調べてもらおうかと考えています。
卒論にはあまり関係ないかと思われ
267 :
262:2006/03/30(木) 23:21:54
うー‥ん実は私もそんな気が‥‥。
でも、一応確認してみたいと思います。
『幻化の人』のように他の人の論文が所収されている可能性もあるので…。
268 :
吾輩は名無しである:
しじみあげ