無かったようなので立てました。
「ファウスト」今途中です。
1stがメフィに時よ止まれとか言ってるところは激しく(・∀・)イイ!です。
だけど僕は森でババアが裸になったりしてるところは無駄ごまにしか見えません。
まったく理解不能です。
こんな私がファウストを語ってよろしいですか。
2 :
吾輩は名無しである:02/10/04 08:13
俺は2ndという訳ですか?
3 :
吾輩は名無しである:02/10/04 08:14
昨日飲み過ぎたんだ、吐きたい。
4 :
吾輩は名無しである:02/10/04 08:18
現在の文学板、ゲーテ、カフカ、クライストって、ドイツ文学
三連星のならびだにょ。
>1さん、がんばって最後まで読んでくりょ。でないと、
途中の話ができないでしょ、ネタばれするから。
5 :
吾輩は名無しである:02/10/04 08:36
>>4 いや、ネタバレ(・∀・)イイ!ですよ。
今、第一部が終わって、、1stタンが妖精とマターリしているところですが、
もう概略は知ってるし、結末も読んじゃいました。
6 :
吾輩は名無しである:02/10/04 09:27
ファウストのラスト。天使の言葉。
※「我々は前進しようと努力する者を、助けることができる」って訳と、
それ以外の訳があるんですが(訳者によって違う)、みなさんのはどう?
うるおぼえでスマソが、ぜんぜん違っていたように感じる。
※の訳では感動したので、違うのは受け付けない…。
>>4 巨星が三つ並んで今朝はやっと文学板らしかった。
クライスト板にすごい御仁が遊びに来ているし…。
池内紀の訳と解説、山本容子の挿絵に助けられて
ようやく読み通せた『ファウスト』ですが、
>>6 池内訳ではラストどうなっていたのだったか。
図書館で借りて読んだので…。
後半の四大元素との絡みを追っていくのが精一杯で
かんじんのラストを忘れてしまいました。
9 :
吾輩は名無しである:02/10/04 10:06
コワッ
10 :
吾輩は名無しである:02/10/04 10:41
新潮のを読んだことがあるんですが
楽しめなかったんで悔しいです。
訳がいけないんだろうかと勝手に思い込んでるんですが、
この作品を楽しめた皆さんはどの出版社から出てる分、また、誰の訳で読みはったんですか?
教えてくんですいません。
11 :
吾輩は名無しである:02/10/04 10:42
読めねえよ、これ。
小説としては切れ切れ。
12 :
吾輩は名無しである:02/10/04 10:44
まだ若いな
13 :
吾輩は名無しである:02/10/04 11:00
大体、小説じゃねぇし。
古本で買った大山訳。
注が豊富で親切。
>>8 新潮文庫訳です。
既に書きましたが、
第一章の後半とかは茶番としか思えません。
訳のせいですか?
16 :
吾輩は名無しである:02/10/04 16:31
第1部は岩波も読んだけど新潮が一番分かりやすくて良いね。
森鴎外訳は確かに素晴らしいけど、読み通すのには辛いなぁ。
挿絵代わりに読んだ手塚治虫の漫画もこの本の理解に助かった。
これを本当に理解するならシェイクスピアは勿論、ゲーテの色彩論、形態学、自然科学に関する
書物は欠かせないと思う。
って私は第2部に入った途端挫折。
17 :
吾輩は名無しである:02/10/05 17:26
18 :
吾輩は名無しである:02/10/07 01:08
森、手塚、高橋、相良
一番すんなり頭に入ったのは、森だった。
日本語の力が、一枚上手、という感じ。
19 :
吾輩は名無しである:02/10/07 01:20
>17
ゲーテの時代の文化人達の間でたしなみとされてきたような知識は
背景として知っておかなければ,この作品は到底理解出来ないと思った。
勿論私は理解できなかった。そこそこ楽しくはあったけど。
ゲーテも、その作品の『ファウスト』も、手がかりが多すぎて、何言っていいんだか全貌を見失っちゃうよね。一息つくまで、どっかに話を限定してくりょ。そしたらなんか言えるかも。
名言としては、メフィストーフェレスの自己紹介が言わずもがな:「[私、悪魔メフィストフェレスは]つねに悪を欲して、つねに善をなすあの力の、一部です」、「私は否定する精神(の持ち主)だ[悪魔だ]」、「なぜってすべて生成するのもは、破滅するがゆえに価値がある」。
これ、ノルベルト・ボルツが『カオスとシミュレーション』
『カオスとシミュレーション』
失礼、操作ミス。
『カオスとシミュレーション』の冒頭で使ってて、悪魔を「カオス」として捉えるヨーロッパの知の変遷の一つとして論じてる。でも、それがメディアの変化によって、制御可能な概念にたどり着いたんじゃないかみたいな、悪魔のトポスも変化するみたいな。
論拠や、話の種の宝庫!『ファウスト』
23 :
吾輩は名無しである:02/10/08 23:16
>>22 深え。
そういうことだったのか。
まあ別にそれをもとにしたということはわかっても、
文章自体は別に知らなくても理解できると思う。
24 :
吾輩は名無しである:02/10/09 17:05
2部は前半すっと飛ばしてもOKだと思うけどね。
冗長すぎる。
でもラストは感動するね。
オペラ見てるみたい。
体が震えました。
2部の面白さは年取らないと分からないそうだよ。
埴谷と大岡がそういってたな。
26 :
吾輩は名無しである:02/10/09 17:11
メフィストフェレスが主人公だと思う。
もし舞台でやるなら、相当怪演しないと成立しない役柄。
27 :
吾輩は名無しである:02/10/10 21:45
ファウストは音楽作品にもなってるね。
すべてをオペラ化に成功した作曲家はいないけど、
シューマン、ベルリオーズ、ワーグナー、リスト、ボーイト、などなど。
個人的にはベルリオーズのやつが好き。
彼の最高傑作といってもいいと思う。
28 :
吾輩は名無しである:02/10/10 22:18
もっと光を
「人生の一大事件。私は風変わりで、かつ深い印象を受けた。すばらしい作品で、
最初から私を魅了してやまず、食卓でも、劇場でも、歩きながらでさえ片時も
休むこと無くよみつづけた。」
ベルリオーズ
『メフィスト』っていう映画はあった。
メフィスト役者がナチと絡んでくるような内容
だった。
>>26 クラウス・キンスキー(『テス』をやったナスターシャ・
キンスキーの父ちゃん)なんかイメージなんだけれど…
死んだのだったかな?
今ならさしずめA・ホプキンス?
31 :
吾輩は名無しである:02/10/16 01:06
ファウストは駄作。
というか、時々そう思うんだよな。
なんか妙に神格化しすぎてるって言うか。
ファウストが旅に出るまではいいが、そこからはかなり寒い気がするが…。
普通じゃん。
と、燃料を入れてみる。
32 :
吾輩は名無しである:02/10/16 04:16
塔守りリュンコイスの歌いいよ。
「見るために生まれ」なんて、勇気付けられる。
元・阪神の掛布は『ファウスト』を『ホワァウスト』と言う。
>>33 それは「ファウスト」じゃなくて「ファースト」!
と、ボケに突っ込んでみるテスト
博士と悪魔の掛け合い漫才(・∀・)イイ!
手塚治虫のファウストしか読んでませんが
語っていいですか?
37 :
吾輩は名無しである:02/10/17 15:23
36 名前:吾輩は名無しである :02/10/17 15:21
手塚治虫のファウストしか読んでませんが
語っていいですか?
>>手塚治虫のファウスト
>ゲーテの原作をモディファイした内容で、手塚漫画特有のやや駆け足気味の展開ではあるが、
>原作を完全に超えた素晴らしい内容なのには驚いた。
どうやら原作超越しちゃったらしいです
チェコのアニメ作家で、日本でも近年大ブレイクの
シュヴァンクマイエル(だったっけ? 「アリス」とかが
代表作のひと)にも「ファウスト」ってあったけれど、
あれも手塚治虫マンガみたいなものかな?
40 :
吾輩は名無しである:02/10/20 21:14
これ読んだおかげで人生救われました。
41 :
吾輩は名無しである:02/10/20 21:18
柴田翔訳が文庫化されたら読むよ。
講談社(文芸文庫)さん、頼んまっせぇ。
「ハインリッヒさん、わたしあなたがこわいの」
弄ばれたあげくにイカれちゃったグレーチヒェンのこのセリフで
ハァハァしたことしか覚えてない漏れは逝ってよしですか?
43 :
吾輩は名無しである:02/10/24 19:32
>>42 最近よく考えるんだけど、あの時代の、しかもヨーロッパの、しかも白人の、しかも処女のおまんこなんて、死ぬほど臭いんじゃないかなぁ。
44 :
吾輩は名無しである:02/10/24 19:35
>>43 最近よく考えるの?w
いや、たしかにそうだが……だからなに?
しっかり子孫残してみんな生きてるよw
45 :
吾輩は名無しである:02/10/24 20:21
>>43 それ以前にファウストにクニリングス描写なんてあるのか?
(いやない)
46 :
吾輩は名無しである:02/10/25 11:21
そら。これが俺たちの家系に伝わる紋所だっ。
(メフィスト、ある「卑猥な」動作をする)
…誰だ、ファウストが近代文学最高傑作とかいったのは。
>>44 >>45 申し訳ない。軽率でした。反省しています。
ただ、
>>42のようにハァハァはするのだけど、
>>43のような事情を考えると、そう簡単にはハァハァできないような気がして...
>そう簡単にはハァハァできないような
ワロタ
49 :
吾輩は名無しである:02/10/25 23:35
田口検証本、本日堂々発売!
馬鹿ども買え!!
我々の印税がかかっておるのだ協力しろ!
無礼きわまりない、
上記のカキコについてのお詫び。
田口スレの住人ですが、ランディ周辺の汚猿が、盗作監視スレの
評判を落とすためのなりきりカキコを、
あちこちのスレで乱発しています。
こちらのスレッドを無礼なカキコで汚して申しわけありません。
どうかお許し下さい。m(_ _)m
手塚治虫のファウスト三部作とは、
1.「ファウスト」1950、(22歳)
2.「百物語」1971、(42歳)
3.「ネオ・ファウスト」遺作
2.の主人公の名前は「一塁半里」→ファウスト・ハインリッヒ
われらの手塚治虫もゲーテと同じように、
若いころから一生をかけてファウストに魅入られたのでありました。
春樹がどっかのページでマイルスデイビスのアルバムを2枚推薦してたんですが、
それってどこのページですか知ってる方います?
53 :
吾輩は名無しである:02/10/29 21:18
春樹はもういいよ…
こんにちは。
実は僕去年、ゲーテのファウストのスレ立てたんですけど
キモピとかいう奴に乗っ取られて捨ててしまったんですよね。
このスレは大事にしてくださいね皆さん。
>>1さんはもしかして大学生の方じゃありませんか?
実は私、去年授業のレポートの参考に、と思ってスレ立てたんです。
読み終わると人生変わりますよ。
若いかたが読まれましたら、ぜひとも勉学に勤しんでもらいたいものです。
私はファウストが行ったことは無駄なんかじゃないと信じ
そして今年は一生懸命何事にも立ち向かっています。
55 :
吾輩は名無しである:02/11/06 10:30
ファウストは第二部こそ面白いと思うけどね。
色んな深読みができるし、実際されている。
例えば、二部の最初の方に出てくる、太陽の馬車(だったか何か)。
これは、その前後に出てくる、建築と音楽のアナロジーのところと
一部の一番最初の天使のセリフと合わせて、
ピュタゴラス派以来の「天球の音楽」の想念を受け継いでいる。
それから、所謂「母たちの国」ね。
これは最後の「永遠にして女性的なもの」と対で、ゲーテの思想の根幹とされてる。
前者は、ヴァーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の重要な一部を形成してるし、
画家パウル・クレーの美学の核にもなってる。
ヴァーグナーというえば、「パルジファル」の中でも、ゲーテを引用してるね。
それと、ホムンクルスの焼失と、西東詩集の「憧憬」との聯関とかね。
一部は、なんていうか、ありきたりな戯曲。
原語で読むと、リズムが良いのだそうだが。
56 :
吾輩は名無しである:02/11/06 10:32
>>55 ×ゲーテを引用してるね。
○ファウストを引用しているね。
57 :
吾輩は名無しである:02/11/07 16:58
>>55 ヴァーグナーと言えば、ショーペンハウエルの厭世哲学思想に強く影響
されていることはあまりにも有名な話。
ということは、ゲーテ→ショーペンハウエルの哲学思想の流れはあるか?
カント→ショーペンハウエルは間違いなくある。
ゲーテはカントの「判断力批判」は面白かったと言っているから、カント→
ゲーテの思想の流れもあるといえばあるのかな?
支離滅裂になった、スマソ。
58 :
吾輩は名無しである:02/11/07 18:51
>>51 ネオ・ファウストの後ろに載ってる手塚の講演記録によると、
マルガレーテは殉教者っぽくて日本人には合わないしあまり好きじゃない。
それと同じ理由で罪と罰のソーニャもあんまり好きじゃない。
メフィストは、最後にせっぱつまってお客さんに助けを求めちゃったりする
ようなところが、弱さみたいなものを感じさせて、かわいい。
女性の描写ははっきりいって「この程度か」という感じ。
老夫婦が殺されるところは、やりっぱなしという感じで冷酷。
しかしその冷酷さの中にゲーテのその時の心境がかなり強く出ている気がする。
ゲーテはわりと冷めた気分で書いているような気がする。
退いた人間の、人の世の煩わしさみたいなものをおもしろおかしく
パロディにしたんじゃないかという気がする。
このお話について言うと、
ゲーテのファウストというよりも原型のファウスト伝説の方に近づくと思う。
悪魔に魂を売って地獄に落とされるという単純なものを膨らませたらどうなるか
という意図で書いている。
愛情云々よりもバイオテクノロジーをテーマにするつもり。
ホムンクルスも最後まで生かす。
最後をもっと突っ込ませて、生まれたての地球に生命力みたいなものを感じて、
その生命力みたいなものを現代に持ってくるというようなプランデスクにしたい。
未来への希望みたいなもので終わらせるつもりだったが、それだとあまりにも
アトム的すぎるので、殺伐とした未来のない世界もいいんじゃないかと思っている。
私は人間の煩悩みたいなものが好きで、
今回の作品では「負のエネルギー」という言葉をつけている。
だそうで。ちなみにこの作品は未完の絶筆となっており
残念なことに第一部までしか描かれていません。
テーマとしてはまだほとんど回り始めてもいないといって
いいんじゃないでしょうか。長くて失礼しました。
手塚ファンから言わせてもらうと、手塚にとってゲーテの
手塚の好きな煩悩ばりばりの世界から抜け出してしまって
いるようなところにはかなり異質感があったようですね。
実際手塚らしさがほとんどはっきされていないとゆーか。
正直あんまりゲーテのファウストに魅入られているという感じはないです。
あと手塚がデビュー頃に書いたドストの「罪と罰」というのもありますが
手塚はドストと同じくどんどん作品が変わっていってしまった人なので
ドスト好きな人が読んでも「ハァ?」という感じだと思います。
60 :
吾輩は名無しである:02/11/09 04:53
上のほうのレスに「ファウスト」を理解するためには「色彩論」や「自然科学」
に関する書物の理解が必要とあるが、これはマジで間違いない。
ってか、それらを読んでから「ファウスト」を読むと、2部は圧倒的に
解りやすくなる。主人公、ファウストはゲーテ自身だと思う。それだけに
ファウストが絶命する理由、今、この瞬間で時間を止めてほしいと願うこと、
この意味がとてつもなく大きい。物事の飽くなき探求者たち誰もが、きっと
一度は考えることに違いない。
61 :
吾輩は名無しである:02/11/09 09:49
>>60 >物事の飽くなき探求者たち誰もが、きっと一度は考えることに違いない。
一部読みましたん?
ファウストが「時よ、止まれ。お前は美しい」って言ったのは、
「お腹いっぱい」って意味なんですけど?
62 :
吾輩は名無しである:02/11/12 19:46
良スレage
>61
おいおい、1部読まないでいきなり2部を読むと思うか?あたりまえのことを
聞くのではない。で、その発言はきちんと2部を最後まで読んだ上でしている
んだろうな?俺は「ファウスト」を諦念の物語と読んでいる。様々な物事は
常に成就寸前でメフィストによって破壊され、最後に諦念という心的満足を
得たために禁句を自ら発したのだ。ゲーテは「思考する人間の最大の幸福は、
極め得るものを極め尽くし、極め得ないものを静かに崇めることである。」と
言っている。物事の探求者はこういった感情を一度は胸に抱くだろうし、
そういう時には「もう、ここでいいだろう…」とは思わないだろうか?それは
ファウスト最後の時の心情でもあり、ゲーテ最後の時の心情でもあるのでは
なかろうか、と、考えているのだ。
>>63 さんはいいこと言った、とは思うんですが、
それはかなりスタンダードなゲーテ理解というか、『ファウスト』理解なので、
ラディカルさが売りの2chとしては、もぅちょっと、飛んだ読み方を期待しちゃう
部分もあるんですねぇえ〜!そんなの木村直Gも言ってることだし…。
65 :
吾輩は名無しである:02/11/13 22:35
>64
はぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァ?
66 :
吾輩は名無しである:02/11/18 23:22
はあ…。
マジで第二部苦痛だ。
ヘレモネーとかヘゲレーとか知らんけど(名前忘れた)、
そういうわけのわからん香具師が次々と出てきて猿芝居するのが寒すぎる。
作者は知識をひけらかしたいのか?
なんというか、オタクアニメみたいだ。
剣と魔法のヲタ臭いアニメで、訳のわからん奴らが出てきて
引くというのに似ている。
はっきり言うが、あれは茶番だ。神格化してるだけじゃないのか。
67 :
吾輩は名無しである:02/11/18 23:26
相良age
68 :
吾輩は名無しである:02/11/18 23:40
ヨーロッパ人の基礎知識ではギリギリ読めるってことない?
ヘレネーとかさ。
69 :
東京人 ◆hV0L92zwGY :02/11/19 16:37
どうして「絶望」が喋るの?
70 :
吾輩は名無しである:02/11/20 17:58
抽象概念の擬人化は、古代ギリシア以来の伝統です。
71 :
吾輩は名無しである:02/11/20 19:17
要は外に出ろ!ひきこもるな!
なによりも体験が大事なんだとゲーテさんは言ってんだよ!
俺には和漢寝よ。
>71
経験じゃなくて実行ね。
「経験したことは理解した、と思いこんでいる人がたくさんいる。」-『格言と反省』
73 :
吾輩は名無しである:02/12/10 23:50
age
74 :
吾輩は名無しである:02/12/10 23:53
両方読んだけど手塚のファウストで
充分ファウストを理解できる
聖書も読んでない人間にファウストが理解できるとは到底・・・・
76 :
吾輩は名無しである:02/12/11 18:34
そう? 神の問題とかあまり出てこなかった気するが。
それより神話だよな……二章の中盤辺りはかなりヤヴァイ。
必死に読み終えたはいいものの今でもほとんどあの辺りの内容
覚えてないし(w まあ俺がヴァカなだけかもしれないけどさ。
でも最後の例のあのセリフは良かったね。
まじグッと来た。
あのセリフと、あとあのラストシーンがあるからこそ
やっぱりこのお話は今まで読み継がれてきているんだろうな。
だって原型のファウスト(伝説の)じゃ地獄に落とされちゃう
だけなんでしょ? それじゃただのエンタメ劇だし。
>>61さん あれってファウストは気がつかないで言っているんですよね?
「お腹いっぱい」って意味じゃないと思いますけど……
77 :
吾輩は名無しである:02/12/13 02:05
聖書は前提。
だけど、ゲーテは、単純キリシタンじゃないぜ
第2部なんかは異端の思想で満ち溢れ・・・
保守
79 :
吾輩は名無しである:02/12/24 00:59
ファウストを読んだことがありません。
初ファウストを誰の訳で読めばいいか、迷った挙句に買わずにいました。
今度、講談社文藝文庫で柴田翔さんの訳が出るみたいなんですけど、
これに全てを任せて良いのでしょうか?
80 :
吾輩は名無しである:02/12/24 01:02
メフィーストフェレスが主役だ
>>72 そう、実行。
ファウストはゲーテが挑むに相応しい題材(貪欲に知行合一窮めんとする人間とその魂を狙う悪魔の物語)ではあったのだろうが、
肩に力が入りすぎて思わせぶりに終始してしまった感はあるよね。もしくは、巧く伝える術が足りなかったか、我々読者が未熟なのか。
読んだ内容を、一枚の絵として眺めてみると、何やらすごそう。だとは思います。ゲーテは説明書をこの作品に添付するべきだ。
82 :
吾輩は名無しである:03/01/12 03:41
講談社文芸文庫で柴田翔さんの訳がデタ━━━゚(∀)゚━━━!!
83 :
吾輩は名無しである:03/01/12 20:18
よかったね
>柴田翔訳が文庫化されたら読むよ。
>講談社(文芸文庫)さん、頼んまっせぇ。
↑3ヶ月前にこう書いたけど、遂に実現!!
ヤッタ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━!!!!!
85 :
吾輩は名無しである:03/01/13 00:39
いま、高橋義孝訳を読んでるんだけど、
柴田翔訳ってそんなに良いの?
86 :
吾輩は名無しである:03/01/13 22:55
87 :
ファウスト2ch版:03/01/14 01:08
ファウストって、読む価値あるの?
どうせ4だって6でもない話でしょ?
時間の無駄〜、このスレは時代遅れ。
ファウストって何?
ファウストは言いました。
Dass ich erkenne,was die Welt 382、I部
Im Innersten zusammenhaelt,
Schau alle Wirkenskraft und Samen,
『最も内的に何がこのセカイ、
統率してるのカ、漏れは認識シタイ。
全ての作用力、種を直感シタイ。』
【全部の学問極めた大教授なくせに、DQNな洩れがイタイ。】
つまりファウストは『現行の学問や知識では、全然世界は理解できん。氏ヌ。』といった厨房。
そして魔術(ドラッグ)で超強烈な世界を観た。彼は多分天使を観た。懲りずにやってると
デーモンが現れた。『おまえの知識・英知なんて、俺には到底及ばない、くそ人間が。』と荒らされた。
『俺って何?』『ドラッグで観た見世物は俺には全て見世物。』
『ああ学問(アタマ)少しも役にたたねぇ、しかもクスリの世界は洩れを救わねぇ。』
『体験してぇ。世界の実質を。世界は多分素晴らしい。どうすりゃいい?』と言って、
悪魔と提携して、世界の実質の入って逝ったDQN。
その時悪魔に『どーせ漏れの魂はDQNだから、”もし、ああ満足だよ。
漏れは世界を十分認識した。やっぱ世界は美しいよ。わかった。もういい、世界は止まってよし”
つったら、魂抜いていいよ。やるよ。』と言いました。
88 :
ファウスト2ch版・続:03/01/14 02:33
ドンと悪魔はこのファウストの行動に賭けをしていた。(藁
『このファウストは俺のだ。見込みがある。けど、お前気に入ったら、
こいつの魂喰っちゃっていい。いくらFuckで盲目なDQNでも、
ましな人間は暗い衝動の中でも正しい道をよく知っているんモンだ。
努力する限りな。で、約束どおり、”時間を止まれ”でお前のもんだ。』
『しかし”時間よ止まれ”までで彼は放浪しながら世界を認識し、全ての世界を認識する事を
諦めない場合、私は勝つだろう。認識とは世界に関わり、共同する作業だから。』
そしてそこのお前、「ファウストのいう認識とは何か?」「星の位置を観測することか?」
「学校に行きつまらない知識を暗記することか?」「漁師力学で世界を説明することか?」
「さらにノーベル賞をもらうことか?」「文学に耽溺することか?」「説明をすること?」
「ドラッグでパンパンし、快感を極めることか?」「世界の全て事をただ体験すること?」
否、否、否、三度否
洩れは2ch柱頭学校卒なので判りませんが、
コレを解いたキミはドンと対等になれます。ノーベル笑どころではない。
小ドンになれます。聖書でいう善悪の判断が出来るようになりマツ。
ファウストって何? 中世の賢者をモデルにゲーテが直感していた学問の限界を
描いた物語。「人間とは何か、世界とは何かを知りたい」と少しでも思った人間が、
常に認識的な悪魔と契約しており、偽に満足して諦めれば人間の魂が実際に獲られ、
満足できずに飽くなき世界観構築衝動を持ち続ければ正しい認識に至るという事実を、
韻をふみ、様々なイメージを織り込みつつ問題提起というかイメージした作品。
ちなみに2部の解釈は様々に分かれ、1部を読んだだけでも十分価値のあると思われ。
あーチカレタビー バイビー
ファウストを騙るスレ
電波さんがいるぞ。
みんな気をつけろ。
91 :
吾輩は名無しである:03/01/15 16:43
柴田翔訳は好きだなー。俺も文庫で買ったよ。
第2部出るのが待ち遠しいっす。
>>85 柴田訳を期待したのは、
翻訳小説は出来れば学者より小説家のものを読んでみたいから。
ちくま文庫の『若きヴェルテルの悩み』の訳は、
あまり満足してないので少し不安ではあるけど…。
柴田訳で読み終わった<悲劇第一部
日本語を基準に考えるなら、良い訳だと思う。リズムや語彙も。
でも原文と比べてもあんまり(というかほとんど)分からんから、
正確かどうかまでは考えてない。
高橋訳は詩心があまり感じられないから嫌いだったけど、柴田訳は好き。
鴎外訳は、高校生の時に「カッコいい」と思いながら読んだけど、でも
言葉のかっこよさだけで中身は頭に残らなかった(初めて日夏の訳した
ポオ読んだ時も同じだった)。でも、この訳は分かりやすいし言葉も
よく選んでいるような気がする。
でも、実のところどうなの?<柴田訳>独文専門の人
>>92 なるほど。
たしかに、文学者が選ぶ言葉と小説家の選ぶ言葉は、
微妙に違うだろうしね。高橋訳は別段悪くはないと思うけど、
日本語がちと古臭く感じるし、「詩心があまり感じられない」
というのも確かにあるね。よし、柴田訳と読み比べてみるか。
でも、高いな。。。
95 :
吾輩は名無しである:03/01/20 05:30
岩波文庫の相良訳はどうなの。俺としては、序詞だけは文語の方が好きだけどなぁ。
96 :
吾輩は名無しである:03/01/20 05:36
森鴎外訳以来の屈指の名訳
手塚富雄訳がいい!
97 :
吾輩が名無しである:03/01/20 10:01
私は相良訳と高橋訳を読んだだけ(しかも高橋訳は一部のみ^^;)ですが、
相良訳は高橋訳よりもっと古臭いですね。しかしどうも文学作品は性体験
と同じで、どうしても初体験にしばられる^^;;
正確さはともかくとして、私は相良訳以外では何となく違和感を覚え、
落ち着いて読めません。それで高橋訳も一部で挫折した。
「昔トゥーレに王ありき」なんて、頭の一節だけは同じだったりする
んですけどね。高橋訳は正確さに重点を置いているようで、相良訳に
比べ、いささか説明調というか、ギクシャクしたものを感じます。
柴田訳では「昔トゥーレに王ありき」なんてどうなっているんですか?
あと、「糸車の歌」はどうですか? これは相良訳と高橋訳とでは
随分趣が違う…。
「昔トゥーレに王ありき」
高橋訳 / 柴田訳
昔トゥーレに王ありき / 昔トゥーレに王ありき
こよなく愛し給いつる / 七生誓いしその王に
妃はさきにみまかりぬ / 妹は黄金の盃を
黄金の杯を形見とて。 / 形見に与え みまかりぬ。
王は宴の度ごとに / 残されし王は盃を
この盃を傾けて、 / またなきものと慈しみ
みまかりし妃を偲びては / 宴のたびに干しけるが
美酒に涙を注ぎけり。 / ただ溢れるは涙のみ。
「糸車(紡ぎ車)の歌」
高橋訳 / 柴田訳
心の落着き今はなく / 安らぎは消え
この胸はただ重苦し、 / 胸は重い
かつての安らぎ今よりは / 平和な日は戻らない
ふたたびわが身に戻るまじ。 / 二度と。
かの人いまさぬ朝夕は / あの人の居ないところは
墓穴に似てうらかなし、 / 墓場
ものみなすべてわが眼には / 世界の何処も
冷灰のごとく味気なし。 / 苦しみでにがい。
糸車の歌に関しては、乙女心を七五調にのせるよりは、
柴田訳のようにオペラ・ミュージカルを感じさせる訳の方が
俺は好き。
100 :
吾輩は名無しである:03/01/20 12:01
要は大切な人が死んで悲しいってことだろ? たらたら難しく書きやがって。
やっぱ原文で読むと違うんだろうな。
死んでないし^^;
原文以前に、作品を読めよ。
102 :
吾輩は名無しである:03/01/20 13:02
形見って言ってるのに死んでないの? どっちにしろ別れだろ
103 :
吾輩は名無しである:03/01/20 13:09
104 :
吾輩は名無しである:03/01/20 13:12
そうか? このコテハンに言ってるわけじゃないし。それにみまかるって死ぬって意味だろ?
説明キボンヌ。
105 :
吾輩は名無しである:03/01/20 13:36
キボンヌなんて書くなや。歳を考えれ。
106 :
吾輩は名無しである:03/01/20 19:19
ドイツ語原文は、かなり素朴で卑俗な言葉で書かれてるらしい。
107 :
吾輩は名無しである:03/01/20 21:13
Es war ein Koenig in Thule
Gar treu bis an das Grab,
Dem sterbend seine Buhle
Einen goldnen Becher gab.
Es ging ihm nichts darueber,
Er leert' ihn jeden Schmaus;
Die Augen ginge ueber,
So oft er trank daraus.
-------
Meine Ruh ist hin,
Mein Herz ist schwer;
Ich finde sie nimmer
Und nimmermehr
Wo ich ihn nicht hab,
Ist mir das Grab,
Die ganze Welt
Ist mir vergaellt.
>>98=99
thx!
柴田訳もなかなかいいようですね。特に糸車の方。
相良訳ではここは殆どひらがなで、万葉集を思わせる
五五のリズム。
>>107の原文からすると、高橋訳では
いささか語数が多すぎの感じ。むしろ柴田訳のように
思い切って縮めた方がいいですね。と、これ以上書く
のは、第2外国語のドイツ語をやっとこさ単位取得した
自分としては差し控えるのが賢明のようです(w
>>100=102=104
「トゥーレ」は勿論愛妃の死を嘆く王の悲しみを歌って
いるわけです。ixionさんの言っているのは「糸車」の
方でしょう。
それはともかく、「たらたら難しく書きやがって」という
感想はどうかと…。そんなことを言ったら、文学作品は
すべて無意味ということになってしまいます。故意に難しく
書くことにこそ意味があると、大江健三郎を気取ってみるテスト
あぼーん
ついでに池内訳(訳より山本容子の版画がいい?)
むかしトゥーレに王がいた
こよなく愛する人がいた
いとしの人は死にぎわに
黄金の杯を王にのこした
いつも変わらぬ王だった
うたげのたびに杯をもつ
飲みほすたびにうっすらと
目には涙がにじんでいた
× × ×
おだやかな時は消え
こころは重い
やすらぎはもう
どこにもない
あの人がいないと
そこは墓場
この世はすっかり
荒れ果てた
× × ×
「昔むかしトゥーレに王さまがおりました。
王が永遠の愛を誓ったお姫さまは先立ってしまいました。
わずかに金の盃だけを残して――
盃は王さまにとって二つとはない宝。
夜ごとの宴のたびにお酒を干しては、
いつも瞳に涙を浮かべるのでした」
物語的になら、第二外国語の力でもできなくはない。
111 :
吾輩は名無しである:03/01/25 16:31
111
何みんなで言ってんの?
高橋訳の方が原文に忠実じゃん・・・。
113 :
吾輩は名無しである:03/01/25 20:52
質問です
ナポレオンをゲーテが評した言葉は何でしたでしょうか?
教えてください
生きる世界の精神だった気がするのですがどうも曖昧なんで・・・
柴田訳が文庫化されましたね。(今のところ上巻)
>>113 「世界精神」はヘーゲルでは?
ゲーテとナポレオンのエアフルトでの会見
「ここに人間がいる」「貴方は偉大な人です」と言ったとか…
115 :
吾輩は名無しである:03/02/01 17:40
柴田訳(・∀・)イイ!
2/10に下巻も出るね
あぼーん
117 :
吾輩は名無しである:03/02/10 13:03
今日柴田訳文庫下巻発売記念あげ
118 :
吾輩は名無しである:03/02/13 00:50
>>97の
>文学作品は性体験と同じで、どうしても初体験にしばられる
このレスに感銘をうけてしまった。本当ですね。
自分の初体験が高橋訳で、糸車の歌もどうしても
七五調の方が良いと思ってしまう。
ファウストの後に詩集を読んだんですが、
トゥーレも糸車も『こんなの自分の好きなトゥーレじゃないやい』と
ひとり憤怒した記憶が。あのゲーテ詩集は誰の訳だったか…。
好評のような柴田訳、読んでみます。
>>118 >『こんなの自分の好きなトゥーレじゃないやい』と
ひょっとして、これか?w
>>98や
>>110と比べるとな…
「トゥーレの王」 ―『ゲーテ詩集』より・井上正蔵訳
むかしトゥーレに王がいた
墳墓(オクツキ)までもと契り合った
后が死んでそのあとに
金のさかずき遺された
遺品のさかずき王は愛で
馳走のたびに酒汲ませ
さかずき口にあてるとき
目から涙があふれ出た
>>118 >あのゲーテ詩集は誰の訳だったか…。
新潮文庫なら手塚富雄先生の可能性高し!
>>119 ペーストありがとう。
自分の読んだ現物は、当時よっぽど気にいらんかったようで
転居のさい実家においてきちゃったんで確認できない…ウチュ。
>>120 新潮です。手塚訳だったのかなあ。
『トゥーレの王』ではなく『ツーレの王』だった、
出だしが『昔トゥーレに王ありき』じゃなかった、
…とだけ覚えています。
そして56ページにトゥーレの詩がある詩集のようです。
手持ちのファウストのトゥーレのページに
10年以上前の自分のそんな書込みがありました。
122 :
吾輩は名無しである:03/02/13 23:55
新潮文庫の詩集は高橋健二じゃなかったっけ?
ちなみに手塚訳のファウストからだと
むかしトゥーレの島に優しい王がいました。
いのちのかぎり妃をいつくしみました。
妃が王に先立ったとき、
かたみに金のさかずきを遺しました。
こんな感じ。
どなたか手塚富雄訳のつづき、
並びに鴎外訳キボン!
紡車も。
>>123 手塚も鴎外も文庫で読めるだろう、買え!
125 :
吾輩は名無しである:03/02/15 19:44
紡車 手塚訳
胸はこがれ
思いはつのる。
あのやすらぎは もう
けっして もどってこない。
そのひとの見えぬところは
すべて墓。
世はおしなべて
にがく くるしい。
こんな感じ。
126 :
吾輩は名無しである:03/02/15 19:48
紡車 山下肇訳
安らぎさりて
こころ重く
二度とかえらぬ
安らけき日よ。
君いまさねば
奥津城のみぞ、
世はあげてみな
にがくはかなし
こんな感じ。
>>125 >>126 親切にありがとう。
何人かの訳を試してみたいが、全部揃えて読むまでは
余裕がないもんで、参考にさせてもらいます。
128 :
吾輩が名無しである:03/02/16 08:15
NHK-FM「名曲の楽しみ」で「ベルリオーズ/ファウストの劫罰」放送中記念age!
今週は3回目。「トゥーレ」も「糸車」も先週やっていましたね。
この小説は たえず勤め励むものを我々は救うことができる
この一行に集約されている!
130 :
吾輩は名無しである:03/02/16 12:08
いや集約されてないと思う。
129さんが言いたいことは何となく分かるが集約ではないと思うんだよ。
131 :
吾輩は名無しである:03/02/16 17:42
>129さんは
すばらしところをついてる。
三島由紀夫の再来かもしれない!
集約されすぎてよく分かりませんが何か?
133 :
藝術学部文藝学科:03/02/17 12:49
129>さんの言いたいことは
人生は一行のボードーレールにもしかずに通じるものがある!
芥川龍之介の再来かもしれない!
あぼーん
135 :
吾輩は名無しである:03/03/05 23:23
ぎよーては
おれのことかと
メフィストはオレのことかとメフィス言い
137 :
吾輩は名無しである:03/03/14 09:27
最近、新潮文庫版「ファウスト」の表紙絵が変わりました。
多賀新、っていうしらんひとの絵になりました。
ちょーカッコイイ。一度みてご覧。
未読の者ですが・・・
ゲーテの色彩論・形態学・自然科学の知識が必要というレスから必要性を感じてます。
これらに関してはどの本がオススメでしょうか?
ゲーテ自身が書いたものが良いのかそれとも研究者が書いたものが良いのか・・・?
今読もうと思っているのは
「色彩論」ゲーテ著(ちくま学芸文庫)
「色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って」大山正著(中公新書)
「ゲーテ―その生涯と作品」アルベルト・ビルショフスキ著/高橋 義孝・佐藤 正樹訳(岩波書店)
「ゲーテ世界観の研究―その方法と理論」土橋宝著(ミネルヴァ書房)
辺りです。全部は読まないと思いますけどw
もしオススメの本があれば教えていただけないでしょうか?お願いします(--)(__)
139 :
吾輩が名無しである :03/03/18 07:35
>138
「ファウスト」を読むのに色彩論等の知識が必要だというのは言い過ぎだと
思いますよ。「ファウスト」はそれだけで独立して十分に読めると思います。
まあ周辺の知識を押さえるのも、それなりに意味はあるでしょうけどね。
挙げられた本の中では「ゲーテ―その生涯と作品」がいいのかなあ。読んだこと
がないので何も言えない(爆
個人的には「色彩心理学入門…」です。私は実は心理学科出身で、大山先生の
(間接的な)教え子でもあります。この本は読んだことがあるはずですが、
もう殆ど内容を憶えていない(汗
今はニュートン流の色彩論が主流で、ゲーテやショーペンハウエルの色彩論は
素人の意見として際物扱いされるきらいがあります。近年見直される動きも
あるようですが、いささかアナクロニズムとの批判は免れ得ないところでしょう。
あの時代を考えれば仕方ないんでしょうけどね。乱暴な切り分けをすれば、
ニュートンは物理の観点から、ゲーテは生理学・心理学的・現象学的な観点から
アプローチしているということでしょう。
あ、生理学はニュートンの方に回すべきかも。
>>139 丁寧なレスありがとうございます。
もう少し関連本を比較検討し直してから
『ファウスト』と平行して関連本も読んでいこうと思います。
因みに岩波文庫で、です。あんまり評判良くないですけどw
>>129 そこは有名だよね。
某PSのゲームにも引用されていた(w
他訳では「前に進もうとする者を我々は助けることができる」
とあったような。
うるおぼえですが。
143 :
吾輩は名無しである:03/04/09 23:24
本人も認めているように、ペルシャ詩人に比べるとゲーテは糞。
144 :
吾輩は名無しである:03/04/14 13:04
ファウスト学生時代に読んだ者です。
実は一部で台詞回しに魅力を感じてはまり、
二部の怒濤の展開にはまったクチです。
二部は本当に面白いです。
本当に「綺麗な文章」というか、心が洗われる
ような気持ちがします。
私が読んだのは相良訳です。
確かに古い部分もありますが、原作の雰囲気がその分
よく出ていますよ。
岩波文庫で今も出ています。。
145 :
吾輩は名無しである:03/04/14 14:01
「ファウスト」といえば3,4年前、赤坂のドイツ文化会館で
古いドイツ映画が上演されたのを見に行ったことがある。
字幕がなく、さっぱり分からなかった。
そういえば、池内紀が来ていたな。
146 :
吾輩は名無しである:03/04/14 14:58
ゲーテも知らないで〜云々という評論家にかぎってゲーテを読んで無い罠
あぼーん
148 :
吾輩は名無しである:03/04/17 05:56
ファウスト現代版に焼き直したいとか思って
ました(脚本かき時代…)
149 :
吾輩は名無しである:03/04/18 15:26
正直、あの文体のよさには惚れ惚れします
150 :
吾輩は名無しである:03/04/18 16:35
とりあえず今、読んでますage
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
152 :
吾輩は名無しである:03/04/20 08:00
岩波文庫で持ってますが、昔はページを開くたび新しい
発見があったものです(今やジジイだからな自分)。
ぜひ読んだことのない方も目を通してみて下さい。
絶対はまること間違いなしです。
あのさ今家に第2部しかないんだけど
2部から読んでも楽しめますか?
154 :
吾輩は名無しである:03/05/05 18:09
読了age
4ヶ月もかかったぞ。
>>153 二部からでもオーケー。むしろ二部の方が
親しみ易くて面白い内容に仕上がっている
ので楽に読める気がするよ。
158 :
吾輩は名無しである:03/05/24 16:02
どこの出版社のがいいですか?岩波文庫?
159 :
吾輩は名無しである:03/05/24 16:08
2部でつまずいたよ。
2部でも若い奴が多くてさ・・・
160 :
吾輩は名無しである:03/05/24 22:14
若い奴が多いとはどういう意味だ??
それにしても四ヶ月も読むのにかかるか??
清涼院流水のコズミック程度だろが。
161 :
吾輩は名無しである:03/05/25 17:27
講談社。
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
163 :
吾輩は名無しである:03/05/28 09:37
あげ。
相良守峯訳で読むぞ!
がんばろ。
1部読み終えました。
そんなに感動しなかったなー。なぜか。
2部に期待。
2部って、なんだか夢の中にいるような雰囲気がありませんか?
話の筋がよくわかりません。
神話っぽいなー。
167 :
吾輩は名無しである:03/06/06 02:47
ストーリー(物語)を理解している方、大まかにまとめてくれませんか?
たぶん、人によって認識が大きく分かれるとは思いますが.......若造な者で、よく理解できないのです...。
168 :
吾輩は名無しである:03/06/06 02:51
これってまさにゲーテだよな。ゲーテの神髄が詰まってるよな。
これを読まずしてギョエテを語るなって感じだよな。これ、神の領域だよね。
169 :
吾輩は名無しである:03/06/06 03:02
俺、昨日ゲーテと一緒に新橋で飲んでたんだけど(´・_・)?
170 :
吾輩は名無しである:03/06/06 03:50
あぼーん
172 :
吾輩は名無しである:03/06/06 04:05
「救われた」のか?貴様ら!
あぼーん
174 :
吾輩は名無しである:03/06/06 07:23
175 :
吾輩は名無しである:03/06/06 07:32
176 :
吾輩は名無しである:03/06/06 08:45
キモピ
177 :
吾輩は名無しである:03/06/06 21:42
中学のとき読んで、理性とは人間になげかけられた神の影って描写にえらく感動したなぁ。
あぼーん
179 :
吾輩は名無しである:03/06/11 04:10
180 :
吾輩は名無しである:03/06/12 00:58
ゲーテ、もてそうな顔してる
181 :
吾輩は名無しである:03/06/12 01:18
ゲーテ、もてそうな名前してる だって、ゲーテだぜ?w
182 :
吾輩は名無しである:03/06/15 19:03
ワルプルギスの夜が最高でしょう。
183 :
♪フカワ♪:03/06/15 19:17
/二二ヽ
||・ω・|| < 悪魔に 色仕掛けするなよ
. ノ/ / > < 悪魔に 色仕掛けするなよ
ノ ̄ゝ
184 :
吾輩は名無しである:03/06/23 20:10
age
185 :
吾輩は名無しである:03/06/23 21:22
精液をぶっ掛けろ!
チンポをしゃぶらせろ
ファウストの第2部は相当混乱するなー。
わけわからん。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
188 :
吾輩は名無しである:03/08/01 23:37
ファウストは深いねー。
人間はいいねー。
(^^)
親切な山崎さんがホシュしてくれてます(ワラ
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
しばらく読んで俺は気付いた・・・馬鹿には読めないものだと・・・ううう・・
馬鹿でも根性があればヨメル!
と、俺は信じている
新潮文庫のを買ってはあるんだけど、どのタイミングで読もうか迷っている。
>>194 俺もそうゆう本いっぱいあるわ。
どれから片付けようか・・・
196 :
吾輩は名無しである:03/09/12 23:22
age
197 :
吾輩は名無しである:03/09/13 01:06
全部読んだ〜!難しかったけど面白かったよ!!
第一部・ファウストがメフィに誘惑されて契約し、若返ってグレートヒェンって少女に恋するが
彼女を破滅させてしまい、絶望のうちに立ち去る。
第二部・前回で負った子の傷を癒し、皇帝に会うことになる。メフィのおかげで大活躍して取り入られるが
皇帝の命により呼んだギリシャ神話の美女・ヘレナに恋煩い、弟子のワーグナー君が作った精子微人の
ホムンクルスの案内で神話の世界へ。
そのなかで、ファウストはヘレナを探し、ホムンは自分の本当の体を手に入れに、メフィはギリシャ観光?
ファウストはヘレナを見つけ、同棲。息子まで生まれるがまもなく死亡。ヘレナも消える。
ホムンクルスは入ってたフラスコが割れて死亡。メフィとファウストは元の世界へ戻る。
またまた皇帝のところで活躍し、褒美として広大な土地を貰う。ファウストはそこに理想の国を作る計画を
たて、どんどん土地を整備していく。しかし、有る老夫婦が暮らす土地が邪魔で計画が行き詰る。金を出しても
立ち退こうとしないので、しかたなくメフィは家を燃やす。夫婦も燃え、その中から出た煙から生まれた「憂い」
のせいで、ファウストは目が見えなくなる。
それでも国は閑静に近づき、幸福で満ち足りたファウストは、死ぬ。
悪魔は彼の魂を連れて行こうとするが、天使に阻まれ、横取りされる。
かつて愛した少女、グレートヒェンの霊が神様と一緒に助けてくれたのだ。
2人はどんどん上って行く。天の上へ。
199 :
吾輩は名無しである:03/09/15 23:11
>>198 結局恋愛かよ、つまんねーなーおい。
ジョン・ミルトンの失楽園の方が上だな。
200 :
吾輩は名無しである:03/09/15 23:40
>>199 どこをどう読んだら「結局恋愛」になるのだ?
201 :
吾輩は名無しである:03/09/16 00:01
>>200 かつて愛した少女、グレートヒェンの霊が神様と一緒に助けてくれたのだ。
202 :
吾輩は名無しである:03/09/16 00:15
ふむ
203 :
吾輩は名無しである:03/09/16 00:17
詩を理解しょうと思う者は
詩の国へゆかねばならない
詩人を理解しょうと思う者は
詩人の国へゆかねばならない
>>201 そりゃあくまで単なる結末であって、最大のポイントは
>幸福で満ち足りたファウストは、死ぬ。
だと思うんだが。
メフィストはファウストが恋愛で満たされると思って小細工をしたけど
結局ファウストは恋愛によって満たされはしなかった。よね?
206 :
吾輩は名無しである:03/09/16 01:09
時よ止まれッ! ザ・ワールドッ!
通して読んだことは1回しかないが時々気が向いた時に
適当に開いたページを読んでみる。新しい発見があって感動するね
メフィストはファウストにこの世のあらゆる幸福と呼ばれるものを仕掛けて、早く満足させようとする。
まずはグレートヒェン(恋愛)
ヘレナ(美)
最後に広大な土地開発(名誉・征服感)
んで、最後の土地が完成した時、「ああ、幸せだ」と思って例の言葉を言ってしまう。
彼にとっての幸せってこれだったのだろうか。
>自由な土地に自由な民と友に住みたい
>そうなったら、瞬間に美化ってこう呼びかけても良かろう
>留まれ、お前はいかにも美しいと
土地が完成したのが嬉しかったわけではなかろう
数日前に新潮文庫で読了した。どうしようもなく退屈だった。
知識を積んで10年後に出直して来い
知識かな。
知恵って言う感じがするよ。経験とか。
214 :
吾輩は名無しである:03/10/10 03:21
大学の課題の為に、ファウスト読んでる真っ最中です…
良いスレなのでアゲ
ファウストはやはり諦念の物語かと思われー
小宇宙(ミクロコスモス)と大宇宙(マクロコスモス・いわゆる社会)の合致を
求めた結果、すべてかなわず、ファウストはあきらめムードの中、死。
しかし、「たえず勤め励むものを我々は救うことができる」
ということで、求めつづけた者としての業績を買われて
ファウストは救済されたと。
この物語からヨーロッパの気概を論ずるのはどうしろとー(レポのテーマ)
ドイツ文学の内省的な面を書いたのをもっと読まねばならんのかしらん…
215 :
吾輩は名無しである:03/10/10 22:56
しつもん。
>>214の解釈は激しく間違ってると思う漏れはアフォですか?
216 :
吾輩は名無しである:03/10/10 23:16
ファウストの難解性をはなはだしく誤解しているのが214
215が正しい
>>216 だからといって、215が正しいっていうのはなぁ。w
>>214 自分の書いた文章読んでみな。音読推奨。
>諦念の物語
>あきらめムード
ほんとにこうだったとしたら、
なぜ、
>求めつづけた者としての業績を買われて
>ファウストは救済され
るんだ?なんであきらめたことで評価されないんだ?
言葉に踊らされてないか?
ファウストは諦めてないと思うし
ゲーテの諦念について知りたいならマイスターを読めば良いと思うよ
遍歴の方ね
219 :
吾輩は名無しである:03/11/09 02:21
エウポリオーンってずいぶんあっさりした最期だな
ゲーテいいよね。
自分は「ゲーテ格言集」しか読んだ事ないけど。
「ファウスト」もきっといいにきまってれ。
じゃあ。
さよなら。
第二部でホムンクルスを作っているワーグネルとメフィストが会話するシーン。
あそこのメフィストは「ファウスト」に化けているメフィなのか、
それとも「メフィ」としての(もちろん人間としての)メフィなのか、どっちなのかわからない。
ファウストに化けているメフィだったら、ホムンクルスが誕生したあとに
メフィが横たわっているファウストを見せたときにワーグネルが驚いていないのが不思議なのだが。
でもワーグネルが大事な実験中にファウスト以外の人間をそうやすやすと部屋にいれないだろうし。
あとホムンクルスはメフィをメフィとわかって話しているのかファウストとして話しているのかもわからん。
あの辺りは混乱しまくるのでだれか解説キボンヌ
あー、漏れなんかじゃたいした事もわからないが
少なくともホムはメフィってわかっていると思う。
ホムがメフィを叔父さん呼ばわりしていた所に
両方とも妖魔的存在なので親近の感がある
と相良さんも注を入れていたことだし(w
ワーグナーはちょっとよくわからん。舞台を見れば解るんだろうが…
ファウストを見たときに驚かなかったのは魔女の厨で若返っていたから
外見が変わっていて気づかなかったとか・・・
あるいはメフィが入ってきたときワーグナーは不安げだったので
メフィはファウストに化けていなかったのかもしれん。
と思ってみたり・・・
だ〜れかぁ〜!!
223 :
吾輩は名無しである:03/12/01 00:36
ファウストはガチ
224 :
吾輩は名無しである:03/12/01 01:39
ファウストの第二部は、特に中心テーマがあるようには思えんのぅ。
ゲーテの脳内ラビリンスをそのまま吐き出しちゃったような感じだ。
あそこは自分の好きなシーン見つけられば、それで良いような気もする。
>>222 亀レスどころじゃないんだが、サンクス。
たしかに若返ったファウストならわからんよなぁ・・・
じゃあメフィが化けてたファウストは歳とってるファウストなのか。
つかこの時点ではまだファウストは若いままだよね?
>>223 どうガチなのか・・・
まだ、ファウスト読みはじめて日も浅いのですが、
なんの気なしにこのスレッドを見つけて、なんとなく
眺めていたら、いつのまにか全レス読破していました。
費した時間で数章は読み進めただろうにな・・・
と。
ちなみに、新潮社から発行されている「ゲーテ格言集」
などと併せて読むと面白いですね。
例えば、
「私の発表した一切のものは、大きな告白の断片の過ぎない」
とか、
「詩的作品は、測りきれなければきれないほど、
理知でつかみがたければがたいほど、よりよい」
のような、自分の作品に対する擁護とか言い訳ともとれる
格言も中にはあったりして、ゲーテが微笑ましく見えてきます。
>>225 グレートヒェンの悲劇が原因で一夜白髪ですよと知りもしないくせに適当に答えてみるテスツ(´∀` )
>>224 ファウストはゲーテの人生の集大成なんだから仕方ないさ・・・・
今までためにためこんできたネタを一気に吐き出したかったんでしょ。
正直、2部(のラビリンス)だけみると名作って言われてるのが疑わしくな(ry
劇でファウスト見たら、絶対2部は飽きて寝る。
229 :
吾輩は名無しである:03/12/25 20:39
すいません質問です
「いかなる犯罪であれ、その要素を自分自身に見出さないものはない」と語ったのはゲーテでしょうか?
もしそうならソースもお願いします。
230 :
丸米鶴吉 :03/12/25 21:02
ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ1!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!111
231 :
吾輩は名無しである:04/01/08 15:02
第1部冒頭「天上のプロローグ(序曲)」の
一番最後のメフィストの台詞を
いま各種翻訳で比較しているところなんだけど、
森鴎外訳はどうなっていますか?
どなたかアップしてくれると嬉しいんだけど・・・
いま手元にないんです。
「己は折々あのお爺いさんに逢うのが好きだ。
そこで附合がまずくならないように気を附けている。
悪魔にさえあんな風に人間らしく話をしてくれるのは、
大檀那の身の上では感心なことさね。」
鴎外の漢字の選択って変わってますね。今気が付いた。
233 :
吾輩は名無しである:04/01/08 18:48
>>232 どうもアリガト。
このファウスト、
ちくま文庫の鴎外全集の第11巻に入っているわけだけど
あれっていま手に入りにくくないですか?
どの本屋さんに行っても置いてない。
他の巻はあるのにね。
>>233 いえいえ。
自分は出てすぐに買ったので分からないのだけれど、確かに一般書店じゃ置いてないかも
知れませんね。ネットで買われたらどうですか?
もっとも、かなり分厚いので読みにくいかも。岩波が復刊してくれればいいのだが。。。
ところでなんで調べているの?<ファウストの翻訳
235 :
吾輩は名無しである :04/01/11 06:08
ファウストの決め台詞「時よ止まれ、お前は美しい!」が、ここのところずっと
頭から離れません。日本語って素晴らしいなぁ、などと思ってしまう。
ちなみに英語だと「すとっぷたいむ、たいむいずりありーびゅーちほー」に
なっちゃうらしいけど、原書のドイツ語だとどういう言葉なのか気になります。
ドイツ語版知ってる人がいたら教えてくれませんか?
できれば読み仮名つきで……(アホでスマソ)
236 :
吾輩は名無しである:04/01/11 06:40
237 :
吾輩は名無しである:04/01/11 07:41
英語訳で "Linger on, you are so fair!" っての見たことあるような。
you are が文語調の thou art になったりすると結構カッコいいと思う。
トーマス・マンのファウストはどうよ?
239 :
吾輩は名無しである:04/01/11 17:28
うおっ、30分でレスがつくとは!
>>236 237 ありがとう、おかげで一つ脳のシワが増えました。
それにしても「フェアヴァイレ ドッホ、ドゥ ビスト ゾ− シヨエ−ン 」か……。
ドイツ語とか英語を知ってるなら「おお、いかした言い回しだ!」とか
思えるんだろうけど、あいにく英語赤点だったので。
やっぱり勉強はしておくもんだ……(しみじみ)
240 :
吾輩は名無しである:04/01/11 23:30
>>237 linger on なるほどね。
ふわふわ動いているのがそこはかとなく止まるような。
たぶんverweilenの訳語にぴったしはまるんだろうな。
fair っていうのもいい。シェークスピアの佳人を思い出す。
個人的思いうかぶ英語は
Stay still, you are so beautiful.
だが、やっぱり俗だな。
241 :
吾輩は名無しである:04/01/11 23:32
ところでここの ドッホ ってドイツ人にはどんな風に聞こえるんだろうか。
おれには「おいちょっと待った」みたいに聞こえるんだが。
ドイツ語のセンスのある人教えて。
>>236 そっか、「時」は原文では入ってないのね。
ずっと高校の倫理の教科書には「止まれ、お前はいかにも美しい」って
日本訳でのってたから、ずっと「だっせぇなぁ」って思ってたんだけど;
そっちのほうが原文に忠実な訳なのね。
謎が解けました。
それにしても、やっぱり日本で生まれ育ったものには
多少意訳でも、日本語(訳)の方が響きがいいというか、しっくりしててかっこいいね。
>>235に同感。
243 :
吾輩は名無しである:04/01/29 18:43
時よ止まれ お前は美しい
ぜってーこんな言い回ししないし
>>243 おまえはな言わないかもな。
いままでに本当の意味で感動したことはないのか?
245 :
吾輩は名無しである:04/01/30 11:04
スレよ上がれ お前はいかにも美しい!
246 :
吾輩は名無しである:04/01/30 13:39
「雄鹿」がいきなりしゃべったり、
ファウスト博士が過剰なほど女に興奮したり、
ディズニーもビックリなほどの戯画化がとても面白かったです!
なんかすごく楽しめました!
ああ、小説じゃなくて戯曲なんだと。
……ところで、なんかあの進み方って2ちゃんねるに似てませんか?
疾風怒濤、2ちゃんねる。
247 :
吾輩が名無しである:04/02/01 07:55
>>238 亀レスで、もう見てないかも知れませんが…。
マンの「ファウストゥス博士」は枠組み(悪魔=梅毒に身を売って、
自己実現を図る=至高の音楽作品を生み出す)を借りただけで、
ゲーテの「ファウスト」やファウスト伝説とは関係ない小説です。
シェーンベルクがモデルとされており、クラシック音楽、特にロマン派後の
いわゆる現代音楽に興味を持っている人なら、面白く読めるかも知れません。
因みに梅毒に身を売るというのはニーチェを連想させますね。間違いなく、
ニーチェの影も主人公の音楽家(レヴァキューン)に投影されているのでしょう。
248 :
かきフライ:04/02/03 21:33
今から「人と思想 ゲーテ 星野慎一 署」を読むつもり。
なんか面白いこと書いてあったら、レスするからね。
249 :
吾輩は名無しである:04/02/04 16:09
集英社ヘリテージシリーズ、次は池内さん訳の『ファウスト』らしいのですが、
このスレ的には散文体で訳しているから評判はそんなによくないのかな・・・
250 :
吾輩は名無しである:04/02/04 16:21
手塚さんの訳が好きなんで、
岩波のは読みにくくて、マルガ発狂でストップ。
251 :
吾輩は名無しである:04/02/04 16:24
森さんって誰だろうと思ったら、
林太郎のことか。
新訳がでたのかとおもた
手塚富雄の場合、ファウストは優れた訳らしい。現代ものはやばい。
253 :
かきフライ:04/02/08 20:10
ベートーベンとゲーテは才能は認め合っていたけれど、人間的には好きになれなかったんだってさ。
でって感じ?
254 :
吾輩は名無しである:04/02/08 20:56
第二部って、どう言う意味があるの?ギリシャ神話の世界を延々と記述している
ところ。第一部の内容が深いだけに、第二部は間延びしている印象を受けた。
ヨーロッパ人にとってはギリシャ神話は身近なものかもしれないので、あれはあれで
楽しめるのだろうか?ドイツ文学者の小塩節さんのファウスト解説も、主に一部を
中心に記述されていたが・・・
255 :
吾輩は名無しである:04/02/09 01:43
第一部なんて、大して深くない。深いのは第二部。
小塩も、第一部なんて多少才能があればかけるし、これだけだったら、
ゲーテがドイツ文学の最高峰にはなれなかった、と言ってるではないか。
(NHKブックスか何か)
『色彩論』についてはスレ違いですか?
あ、板違いですか・・・。
工作舎の豪華本持ってます。
ゲーテはDNAの二重螺旋構造を思いついたりして、
自然科学分野においても偉大な仕事をしていますので、
他にスレがなかったので書き込んでみたりしました。
257 :
吾輩は名無しである:04/02/09 13:37
>>255 それはファウストの結末の部分を指して言ってるのではないでしょうか?
確かに、一部から続く話の流れの中であの結末を書けるというのは
さすがゲーテだと思うけど、問いたいのはあの神話の世界の記述について
なんです。あれは異世界を旅するという意味意外に何か表現している
のかな?とおもう。極端な話、あそこを多少省略しても、ファウストの
文学的価値は落ちないと思うんだけど・・・
俺の場合、最初は「古典的なワルプルギスの夜(手塚訳)」にはギブアップしたけど、
何かの拍子に波長が合って調子よく読めたときに、ホムンクルスの最後のところで
圧倒されたよ。他の部分は感心はしたけどそれ以上はなかったわ。
ゲーテとベートーベンの有名な逸話
晩餐会にドイツ各地から有名人が呼ばれた。ゲーテとベートーベンは肩を並べ
しばし夜の庭園を散歩していたのだが
前方から大公の一団がやってくるのを目にすると、
ゲーテは道を避けて直立不動で目礼した。
ベートーベンはあるき続けごう然と顔を上げたまま一団とすれ違った。
のちにベートーベンはゲーテを評して、卑屈なやつと罵り
ゲーテはベートーベンの音楽は激しすぎて好まない、自分は
もっと穏やかな音楽が好きだとやんわり。
>>256 ゲーテの有名な螺旋の話は、男性原理と女性原理の関係。
DNAなんて概念はどこにもない。
>>257 それは違うな。例えば、
>>258がいってるホムンクルス消失のシーンは
ファウストのクライマックスの一つだと思うが、これは有名な西東詩集の「憧憬」と、
明らかに同一の思想。もう少しほじくってみれば、エンペドクレスの愛の思想やら、
プラトンの「饗宴」内の両性具有の話、バタイユの「非連続体」なんかと同一線上に
あることが分かってくる。
もうひとつ揚げておけば、ファウストがひとりで下っていく「母たちの国」。
これは、最後の「永遠にして女性的なもの」の対概念と考えられ、
ゲーテの自然観の核心とされている。
また、ドイツ・ロマン主義者が捜し求めたものもこれで、ヴァーグナーなんかは
「トリスタンとイゾルデ」でもろに言及している。パウル・クレーなんかが言ってる
表現の始原もこれ。
ま、一つ一つの細部に、そういう深淵があるのだ。
261 :
吾輩は名無しである:04/02/09 19:04
>>260 なるほど。もういちど精読してみる。回答サンキュー
角川文庫・高橋健二訳、getしたぜ。100円均一で。
263 :
吾輩は名無しである:04/02/10 09:05
エンターテイメントだった
いい意味で
あぼーん
保守。
劇団四季がファウストやってくれないかな、と無茶な願いをしてみる。
ファウストも根性がない奴だな。
俺だったら一生快楽にふけるぜ。
保守。
270 :
吾輩は名無しである:04/03/23 01:19
>>269 見てから言え!凄かったぞ、篠原ともえ。
篠原(・∀・)イイ!
むしろ他が萎え。
272 :
吾輩は名無しである:04/03/24 01:18
篠原ともえはすっごい良かった。
錯乱しながらも神に許しを請いつつ死に赴くシーンが感動的でした。
筒井は、ちょっと「飾らない芝居」と言える範囲を超えてたなぁ。
ぐおお、そうだったのか。
正直スマンカッタ。
俺も見に行きたかったが・・・・
今度は九州か・・・・
あの・・・ビデオとか出ないんですか?(泣)
筒井のファウストっていうのは、ちょっとかっこ良すぎじゃねえか?ファウストって汚い大学教授だろ
275 :
吾輩は名無しである:04/03/24 20:57
篠原が何気に演技派なのは知っていたが、
所詮日本人、ファウスト見るなら原語だろう!
と思っていて見ていないのだが
…そんなに良かったのか?
結局、わたし的には、ファウストはおめー、篠原をあれほど
苦しめた罪で、アウトだろー、っていう思いが最後まで残っ
てしまったなぁ。テレビで見る篠原も時折見せるあの眼差し
は知っていたけどなー、舞台だからと誰にも憚らずその一面
をさらけ出したといえるかな。むしろ篠原の本当の姿(のひ
とつ)を見た思いだ。いや、重ねられないのは判ってるけど。
彼女は、マルガレーテの姿をはっきりと描いていて演じてい
た。それに比べたらファウストは、ちぃと軽すぎたわなぁ。
>>277 舞台は見てないけど、そもそもファウストって軽いじゃん。
マルガレーテを苦しめた罪で、おまいはどう考えてもアウトだろっていうのも、普通に文章で読んでも思うがなぁ。
結局喜劇なんだと思うよ。馬鹿なファウストを観衆が笑い飛ばすという点では。
篠原はテレビでみててもすごいと思ったよ。ただ、変な部分が強調されてたけど。
あの人は頭良いよ。
篠原グレートヒェンだけでも見る価値はありか?
いや、俺はもう見られないけどさ・・・
280 :
吾輩は名無しである:04/05/29 03:11
ホムンクルスってファウストに出て来るらしいですね
どんな役なんですか
281 :
吾輩は名無しである:04/05/29 07:03
「理論は灰色で、生命は緑だ」みたいな文がありましたよね?
これって、そのまんま受け取っていいんでしょうか?
282 :
吾輩が名無しである:04/05/29 07:30
>>280 ホムンクルスはワーグナーの実験で「作成」された、いわば試験管ベビーです。
空に駆け上がり、太陽に焼かれて死ぬ。誰かに似てますね。
>>281 頭で考えたことは所詮妄想の紛い物。肉体こそが本物という思想ですね。
養老氏は始終そのことを指摘し続けている。頭ででっちあげた技術や思想
は、肉体という自然の生の姿に所詮裏切られる運命。極めて正論だと思う。
>>282 どうもです。
いや、確か悪魔がファウストにそう言ってたから、何か裏があるのかな、裏があるというか深く考えなきゃいかんのかな、と思ったわけです。
今でも思うにドイツ人の根底には「ワルプルギスの夜」に何か大きな意義があるのでは
ないのかとも思われる。恐らくはここにこそ奥の深い何かが潜んでいるのではないかと
推測される。
285 :
吾輩は名無しである:04/05/31 17:51
>>282 前半、ホムンクルスは太陽に焼かれて死んでないし。
後半、ゲーテの思想にそんなものはありましぇ〜ん。
ちゃんと読んでから、言った方がいいよ。
286 :
吾輩は名無しである:04/06/05 05:28
さっき、白みかけた西の空に浮かぶ月を見て、
本当に心から、
「時よ止まれ、おまえは美しい」
と思った。
287 :
吾輩は名無しである:04/06/06 02:05
>>285 というと、「理論は灰色で、生命は緑だ」というのはどういう意味なのですか?
自分で考えろ。色彩論を知らんのか。
>>289 人間は精を出している限りは迷うものなのだ(317行目)
292 :
吾輩は名無しである:04/06/23 20:51
>>292 俺はそーゆーの好きだが直リンはイク(・A・)ナイ!!とオモ
294 :
天才ハンシンドローム:04/06/28 02:03
ドラッグ文学(w
ゲーテもいろんな幻覚を見たもんだな
アマゾンで英語版のファウストを買ったが
「時よ止まれ、おまえは美しい」が
「Beautiful moment, do not pass away!」だった。
上手いとは思うけどなーんか違う…(~_~)
296 :
吾輩は名無しである:04/06/29 07:12
>>295 「時よ止まれ」とか言いながら、バックで激しいロックが流れてそうな感じだな。
Verweile doch, du bist sehr schoen!
訂正
Verweile doch! du bist so schoen!
ファウスト:どうだ、賭けるか。
メフィスト:賭けましょう。
ファウスト:間違いあるまいな。俺がある刹那に向かって「止まれ、お前はあまりにも美しい」と言ったら、
俺はお前に存分に料理されて言い。
300gt
手塚のファウスト読んだよ
日本のお話の百物語がよかた
さいごで泣いちゃった
手塚富雄のファウスト>>>>>>>│母たちの国│>>>>>>>>手塚治虫のファウスト
302 :
吾輩は名無しである:04/07/22 22:43
原典に挑戦しようと思ったんだけど、
現代の独語辞書を引きながらでも読める?
シェイクスピアは、現代語と全く異なるって聞いた事があるんだけど。
現代の辞書だからといって、現代語のみのせてるわけじゃないんだから、読めるでしょ。
シェイクスピアは、古語も収録してる現代の英和使って読めるし。
ドイツ人の話によれば、ゲーテの文体はやっぱり古くて、一般人には難しいとのこと。
>>303 有難う!そりゃそうだよね…気長に読んでみます。
305 :
吾輩は名無しである:04/07/24 19:02
玄関先に轢きわら巻いてやるw
何となく保守してみるけど、どうかなメフィスト?
307 :
吾輩は名無しである:04/08/21 21:43
メフィストが漏れの所に来たら淫行の限りを尽くすのになあ
ホムンクルスはなぜ死亡したのでしょう・・・_| ̄|○
坊やだからさ
誰訳にしようかな……
などと悩みまくって手を出してない自分は勝ち組。
312 :
吾輩は名無しである:04/10/17 19:59:54
いわゆる保守ageと言うものを体験してみる
僕の大好きな清水幾太郎翁は、
ファウストとドンキホーテを心底面白いと感じる奴なんて、
今の日本にはいないぜ!って書いてたけど、面白いのかい?
誰ソイツ?
面白いと思うよ。難しくて理解できない所も多いけど。
「専門的研究家でない限り、今日、セルバンテスの『ドン・キホーテ』やゲーテの『ファウスト』を
読んで、正直に面白いと思う人が、この日本に何人いるであろうか」
(清水幾太郎『本はどう読むか』講談社現代新書)
>>315 よく持ってたね。今でも売ってるのかな。
今日っていうのが昭和47年だから、その後30年以上経ってまた
面白く読まれるということもあるかも知れないけど。
317 :
吾輩は名無しである:04/10/27 21:01:08
「時よ、止まれ お前は美しい」の原文わかるひといますか??
知識不足でググってもわからないんです
319 :
名無C名無C名無CC:04/10/27 21:47:59
236
これ最後のNありであってる??
320 :
吾輩は名無しである:04/10/28 17:49:25
時よ止まれお前は美しい
の意味…とゆーか心情がイマイチわからないんだが…だれかわかる??
321 :
吾輩は名無しである:04/11/02 11:34:24
俺にはゲーテが理解出来ない、
天才と言われるのはわかる。
科学も建築もやる人だかrただ。
小説だけは理解できない
322 :
吾輩は名無しである:04/11/02 11:47:46
上田晋也薀蓄やらせ
芸人板へ
323 :
吾輩は名無しである:04/11/02 13:37:58
>>325 ドンキは普通にすげー面白いと思うのだが。
ユーモアがあそこまで古びないで普遍的なのはすごいと思う。
もちろん完全に理解などしてないんだろうけど。
324 :
吾輩は名無しである:04/11/02 13:41:59
東野はテンパ界の星だ!
326 :
吾輩は名無しである:04/11/13 00:25:33
『ファウスト』は悲劇と喜劇の両面があると思う。確かニーチェが『この人を見よ』で
ゲーテを健康な人間と言っていたのが分かる気がする。単純に悲劇にのめり込むん
じゃなく、一歩距離をおいて喜劇的な面をも描いている。芯が強くないと出来ないと思う。
ウェルテルは結構病的なんだがね
長年かけて書いてたせいもあるのか…?
328 :
吾輩は名無しである:04/11/13 01:46:58
329 :
吾輩は名無しである:04/12/16 01:05:22
エッカーマンのゲーテとの対話読んでると、
ゲーテはニュートンの色彩論は間違ってる、自分の考えが正しいって言い張ってるけど、
別にニュートンは間違ってないんだよね?
330 :
吾輩は名無しである:04/12/16 01:48:28
ゲーテは科学者としては三流だった。
色彩論を絶賛しているのは科学音痴の文学ヲタだけ。
331 :
吾輩は名無しである:04/12/16 16:26:06
ファウスト読んだー。
一章は普通に面白かったけど、二章の3幕4幕がたるかった。
エッカーマンを先に読んでたから、
ゲーテが登場人物に自分の意見を言わせてる部分が分かって、
なんか恥ずかしかった。
332 :
吾輩は名無しである:04/12/16 17:22:54
読んだけど、本当に面白いのか、どう読めばいいのか分からず、別に
読み返す必要も感じなかった
菊川怜ちゃんにプレゼントとしてこの本(ほかの本も)送ったんだけど
「教養としてこんなのもあるって知ってるぐらいでいいのではないでしょうか」
って書いといた
333 :
吾輩は名無しである:04/12/17 16:07:52
レス少ないな。ゲーテも自分の作品はポップにはなれないって言ってたもんな。
334 :
吾輩は名無しである:04/12/24 21:06:36
ライプツィヒを今テレビで見たんだが、
……イメージが…。
まぁ年代違うんだけどね
335 :
吾輩は名無しである:05/01/01 19:59:43
正月だというのに人口密度が激しく薄いスレだ
つーかこの板自体人口密度が低い
337 :
吾輩は名無しである:05/01/03 22:10:51
なんでグレートヒェンはマルグレーテとも呼ばれているか
ご意見ください。
338 :
吾輩は名無しである:05/01/04 03:15:38
意見もなにも、マルガレーテが正式な名です。グレートヒェンは愛称。
さちこをさっちゃん、酒井法子をノリピーとか呼ぶのと同じ。
339 :
吾輩は名無しである:05/01/04 10:27:35
337じゃないけど、ずっと俺も疑問だった。
愛称にしては本名と離れてるように思うけど、
英語でエリザベスをリズとかベスって呼ぶようなものかな?
マルガレーテのガレーテが変化してヒェンがついたのかな。
どうでもいいけど、グレートヒェンってものすごいいい子。
好きな女にグレートヒェンを投影してしまう30の俺。
邦訳しか持ってないからスペル分からんけど
マルガレーテのガレーテの部分に
小さいとか可愛いとか言う意味を持つ-ヒェン(-chen)をつけたんで無いの?
342 :
吾輩は名無しである:05/01/05 14:24:21
河出書房のファウスト読もうかと思ってるんですが
読みやすかったですか?あの箱入りの大きいやつです。
343 :
337:05/01/05 19:57:33
なるほど。
私は深読みしすぎて、ゲーテの考えるマルガレーテとファウストのとらえる
マルガレーテはちがうとか、ファウストはある意味メフィストに幻覚を
見せられてるのかとか、いろいろなやんでしまいました。
かなり納得。
↑ワロタw
つか グレートヒェン ってなんかかわいいというよりかっこいいイメージあるな
>343
名前に関しては注で触れてなかったのか?
346 :
名無し物書き@推敲中?::05/01/17 00:29:44
ii
347 :
吾輩は名無しである:05/01/18 22:10:30
マルガレーテのモデルが
自分の子供(生まれたて)の頭をたらいの縁に叩きつけて殺してしまった
と聞いた時ショックだった。マ ジ で す か
348 :
吾輩は名無しである:05/02/02 11:28:33
手塚さんの訳した本は8000部の限定品だったんだよね、当初は。
文庫になったのしらなくて、発見したときは嬉しかったな。
349 :
吾輩は名無しである:05/02/02 11:36:37
マンのファウスト博士って読んだことある?
350 :
326 (CO2):05/02/02 17:06:48
>>349 ない。確かこのスレか関連のスレで、ファウストとはあまり関係がないという話は聞いたことがある。
351 :
吾輩は名無しである:05/02/03 10:04:06
>>350 “ファウストとはあまり関係がない”のファウストとはどのファウストのこと?
ゲーテのファウストの事か、実在した歴史的人物としての ファウストか、
文学全般的な意味でのファウストのことか。
ゲーテのファウストじゃない?
353 :
吾輩は名無しである:05/02/06 21:21:45
潮出版という会社からゲーテ全集出たけど、訳のほうは良いのかな。
生命の鼓動が脈々とよみがえりうちはじめ、
ほのぼのと明けそめる暁の霊気にやさしくあいさつする。
大地よ、この一夜もいつもと変わらぬお前だったね、
そしていま新たに元気付いて私の足元に息づき、
早速もう歓呼の声で私を取り巻き始める、
お前は私を揺さぶり励まして力強い決意をうながす、
たえず至高の生き方めざして努力せよ、と。
こんな感じ。どうでしょ?
355 :
吾輩は名無しである:05/02/07 15:06:26
>>353 訳者がそれぞれの巻によって違うから一概に言えないと思うけど、「スイスだより」
などは普通に良かった。しかし、「滞仏陣中記」はけっこう読みづらい個所も
多々あった。ちなみにこの出版社は創価学会関連の会社だけど、そういうのを
気にしないなら買っても良いんじゃない?
356 :
CO2:05/02/09 12:39:07
>>351 スマン。マンのを読んでないので詳しくは…
ただ、聞くところによると両方だと思うが。
357 :
吾輩は名無しである:05/02/19 06:50:55
faustっていうバンドいたよね
俺読んでないんだけど
メフィストフォレスって結局ルシファの部下ってことでいいの?
そういうことはかかれてなかったと思うなぁ
360 :
吾輩は名無しである:05/02/24 20:21:02
>>358 メフィストはルシファーの許可を得てファウストに力を貸してて
死んだらファウストをルシファーに捧げるって話も
別の人の書いたファウスト伝説にはあるけど
ゲーテのファウストにはルシファーは登場しない
でもルシファーの名前は出てきてたね
363 :
吾輩は名無しである:05/02/24 22:19:33
どんだけすごいのかと思ってたら大したことねーじゃん。
なんでこんなのを有り難がってんだ?
俺はゲーテのファウストを読む限りは、メフィストはサタンの甥くらいの位置の近縁関係にあると認識してたけど。
365 :
吾輩は名無しである:05/03/11 12:18:21
ht
366 :
吾輩は名無しである:05/03/12 13:04:08
>>320 現状をそのままで美しいと是認したら、もう進歩がなく生きていても仕方ない
ということだろう。
読んでみて思ったことは、全てを理解するのは自分には無理だということ。
特に二部は神話を知らないとキツイ。それでも読んで良かったと感じたが。
柴田訳は読みやすかったが、文庫であの値段はなんとかならないものか。
368 :
吾輩は名無しである:05/03/20 23:40:53
>>367 二部は要らないとは言わないけどあまり深く考えなくても良いと思うよ。
それより一部を丹念に読み込んだほうが(日本人にとっては)有益だと思う。
何を根拠にそう言えるのかな?
370 :
吾輩は名無しである:2005/03/22(火) 19:56:24
>>369 俺も368の意見に同意するところがある。2部は結局1部と結末への
つなぎとして書いているに過ぎないという感がある。いろいろゲーテの
世界観を古典的なものをモチーフにして描いているんだろうけど、そう
いうのは詩と真実とか別の著書で代読しても差障りが無い。
371 :
吾輩は名無しである:2005/03/23(水) 13:15:41
>>370 はげ同だが、そういうことを書くとファウスト・マニアが血相を変えて檄文を
書き込んでくるから注意しろよw
まだ続いてたのかこのスレ!
しかも立ったの三年前か。凄いね
……もっかいファウスト読むかな
「詩と真実」で代用できるとしても、「ファウスト」が書かれていなければ
今までゲーテの名前が残っていたかどうかは微妙だろうな。
374 :
吾輩は名無しである:2005/04/03(日) 14:56:58
g
375 :
吾輩は名無しである:2005/04/03(日) 16:38:40
結局マックス・ウェーバーの「プロテスタントの倫理」の心情的代弁者が
「ファウスト」なんだよな。
376 :
吾輩は名無しである:2005/04/03(日) 19:48:36
ヴェーバーとゲーテを等置させることが適切か、どうか。『ファウスト』は英訳音読が最高です。というか、ヴェーバーとゲーテは方向性が別々だろう?
377 :
吾輩は名無しである:2005/04/03(日) 22:09:20
どうするとファウストの英訳音読が最高になるんだ?
neigeのフランクフルト訛をどう訳せと?
378 :
吾輩は名無しである:2005/04/09(土) 20:00:06
なるほど。377、なんか、やるな。
379 :
過疎スレみたいだけど:2005/04/25(月) 23:08:40
1部の中で自分が気に入ったセリフがあったら挙げていってもらえますか?
授業の助けになるので御協力のほどよろしく。
まず私からベタなものを。
天上の序曲から「人間は精を出している限りは迷うものなのだ」
おれは本当にもう眼に見えるような気がする、
まじめな町の人たちがみんな、
疫病で死んだ死骸かなどのように、
売女のお前を避けて通るのが。
381 :
吾輩は名無しである:2005/04/28(木) 20:45:53
「だめ、だめ、だめです、
また参りますよ。
その時は何なりとお尋ねください。」
だったか。高橋義孝のメフィスト。無駄な色気が。
牢屋で狂ったマルガレーテは大体の台詞が好きだ
手塚治虫のだったら
「ごきげんようハインリヒさん
あの人殺しのファウストによろしく言ってちょうだい」
曖昧だが、凄い可愛いのに怖いと感心したものだ
手塚治虫はおよびじゃないですか
メフィストフェレスは、イヴを誘惑した蛇のことを「姪」って呼んでた。
とりあえずは大悪魔ってことなんだろうか?
383 :
吾輩は名無しである:2005/05/03(火) 00:06:10
オフィーリアとグレートフェンってかぶってない?
384 :
吾輩は名無しである:2005/05/05(木) 23:26:08
ゲーテの「色彩論」の考え方の今日における意義ってなんだとおもいます?
385 :
あどるふ:2005/05/06(金) 12:57:53
ファウストは手塚さんのもオススメです。。。
ネオファウストが完結せえへんかったのは惜しい気もするけんなぁ。。。
人口を期待age
387 :
吾輩は名無しである:2005/05/29(日) 11:28:36
>>87 >>88 実に分かりやすい
補足するとすれば
最後にファウストがたどり着いた認識とは
『けなげにして学問もない庶民が、か弱き者が、限界のある者たちが
力を合わせて、何かを建設しゆく姿、それこそが人類の真の歴史だ
そしてそこには、実は神がおり、大感動の人生が秘められている』
という、単純な真理だったのではないだろうか。
388 :
吾輩は名無しである:2005/05/30(月) 01:19:19
↑こういうこと書くととたんに反応薄くなる
日本人によるファウスト理解には限界がある そもそもゲーテ的な信仰心がないから
389 :
吾輩は名無しである:2005/06/12(日) 11:17:20
さて、人口期待でageときましょうかね。
390 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 01:04:20
>>382 「叔母」じゃなかろうか?
メフィストは「私の叔母のあの有名な蛇」と言ってると思う。
というかこのスレを最初から読んで、相良訳が不評なのがすごく切ない。私の初体験は相良訳だった。
相良訳はあの古めかしい文体のなかにちらほら格好いいフレーズがあって、それにすごく惹かれるんだが。
だからか高橋訳を読んだときは終始違和感に悩まされた。
391 :
吾輩は名無しである:2005/06/15(水) 17:29:31
>>39 恐れス
見たことないなら一見の価値あり
ファウストを元に独自の妄想的な世界が繰り広げれています・・。
手塚の方は見たことないけど
やっぱ「絵」で幼稚なもののように感じてしまう。
たとえテーマが深いとしてもね。
「絶えず努め励むものを我らは救うことが出来る。」
なるほどね。
とりあえず一生懸命生きろと。
それで救われるなら辛くとも頑張ろうって気になるよな。
393 :
吾輩は名無しである:2005/06/20(月) 15:08:51
ウェ〜ルテ〜ル
スレよ止まれ
おまえは美しい
395 :
吾輩は名無しである:2005/06/25(土) 10:06:41
止まるなー
ファウストが死んだ後のメフィストが……
相良訳、言い回しはカコイイけど難しい・・・
一番読みやすい訳者って誰かな?
397 :
吾輩は名無しである:2005/07/11(月) 10:48:35
364>>
前どっかでメフィはルシファーの次に堕落した故に超パワフルなんだと読んだよー
課題でメフィを悲劇キャラとして分析するエッセイを書いてるんだけど
どうも天国への憧れ+人間への妬み以外思いつかない。
メフィは天国に戻りたいのだけれどプライドが高い為に神に許しを乞えず
努力次第で天へ行ける人間を妬ましく思い
故に神の傑作(と解釈しました)であるファウストを堕落させようとしたと解釈してもいいデスカ
英語版読んでてそのアイディアしか頭をよぎらない。
398 :
言葉の断片:2005/07/21(木) 18:13:56
ファウストに興味のある方は、覗いてみてください。
http://www.geocities.jp/kasuminohito/index.htm 私の本気を示したつもりです。
ネット上に存在するファウストへの思惟を集めてみたい。
そのプラットホームになるために、私のページは巨人たりえなければならない。
そうでなければ、人を集約できるものではない。
とりあえず、人を呼び込んでみる自信が少しはついてきました。
2チャンネラーを招待するのですから、非難オーケーです。それを昇華するのは、私の実力でやってのけるべきことです。
アウフヘーベンの果てに、真理は見えてくる……。
>>397を見て、
>>382あたりにレスしようとして、調べたまんま放っておいた資料を思い出したので、ちょっと書く。
天使について書かれた書籍(書名失念)の悪魔の項に載っていたものを。
以下はD.フォカレ(?)の大魔道書(グラン・グリモア)によった記述だそうだ。
地獄の七君主 メフィストフェレス
「光を憎む者」、あるいは「狡猾な」破壊者。
かつてこの大いなる君主は天の大天使であり、堕天して悪なる存在になってもなお、
不可解にも神に是認されることがある。ときに誤ってサタンと同一視されるのは、メフィストフェレスが
不浄の王の代わりを務めることもあるからだろう。
メフィストフェレスは振る舞いが優雅で欠点一つなく、弁舌さわやかにして、後悔の念に染まる
哲学的な人生観をもっているとされる。
名前は「毒気のある悪魔」の意
だ、そう。
ファウスト伝説中の(ゲーテのみならず)創作の悪魔ではなく、もともとその存在が知られていたのか、
それともファウスト伝説によって作られ、後付けでこういった姿が作られていったのかは不明。
400をト書きさんへ♪
かつて若い日の私の眼に浮かんだ,おぼろな姿が,再び影のように,揺れながら近づいてくる。今度こそ,おまえたちをしっかりと捕らえてみたい
402 :
名無し物書き@推敲中?:2005/09/03(土) 11:13:01
0
403 :
吾輩は名無しである:2005/09/03(土) 12:08:59
鴎外訳は?
今日、講談社文芸文庫(柴田訳)購入。ぼちぼち書いてみます。
405 :
吾輩は名無しである:2005/09/18(日) 19:24:21
中公版(手塚訳)の第2部がどこの本屋にも置いてないのはなんで?
上下二巻で高いから? それとも絶版中?
昨日読了。
それなりに期待して読み始めたのだが、
ファウストがメフィストと取引をして見せられた世界・経験がこんなものか?
という疑問が先に立ち、感銘を受けるに至らず。
媚薬(?)による平凡な市井の貧乏娘レイプと、悪魔・神々の乱痴気騒ぎドイツ版+ギリシア版、
最後は大型公共事業のような干拓事業と立ち退き拒否住民あぼーん。
すんごい形而下的展開にしか思えないのだが、どこに深い意味を読みとるべきなんでしょう。
釣りではなく、淡々と判らない。
407 :
吾輩は名無しである:2005/10/04(火) 23:28:05
ゲーテのファウストには形而下的展開の中に存在への秘密が込められていて、
それを読み取るのが容易じゃない。だからこの作品の中にある、ある種独特
の躍動感を感じることができれば面白く読めると思う。それには存在の秘密を、
読み解く知恵が必要だ。
408 :
吾輩は名無しである:2005/10/05(水) 00:08:49
「ファウスト」、かなり爆笑しながら読んでるよ。
ゲーテってユーモアセンスがかなりある人だよ。
誰かが書いてたけど、「ファウスト」の話の内容は
かなり2ちゃん受けすると思うんだが。
誰かAA作れよ。
409 :
イラストに騙された名無しさん:2005/10/24(月) 00:43:30
みなさんの意見を聞かせて下さい
内容的につまらない。読むとしたら、「若きウェイテルの悩」がいい。
411 :
吾輩は名無しである:2005/10/25(火) 02:51:12
翻訳の話になるけど、大月書店(!)から出てる小西悟訳ってどう思う?
ファウストは昔からいっぱい訳が出てるし、
最近では「脱教養主義」を謳った新訳も相次いでるけど、
それ自体が一個の詩作品として完成されている訳って少なくない?
小西訳は少なくともその点では評価されるべきではないだろうか。
412 :
吾輩は名無しである:2005/11/03(木) 03:35:33
調べてみたら、メフィストフェレスって男なのか…。
ちっちゃい女の子だと思って(;´Д`)ハァハァしながら読んでたのに、読む気なくした
なんでちっちゃい女の子だって思ったんだよww
手塚治虫のファウストなら女だぞ。ちっちゃくないけど。
414 :
吾輩は名無しである:2005/11/04(金) 19:15:47
現在、岩波版を読んでいるのですが時折伏せ字が出てきてうざいです。
(○○○○○○と書いて「でっかいあな」とか)
他の出版社から出ている訳には伏せ字はあるのでしょうか?
新潮文庫版も出てくる。こっちは□(四角)で伏せ字。
原文にも伏せ字の箇所があるから。
その都度自分で書き込みして埋めておけば
次に読む時からはウザくないぞ。
あ、そんな本、間違っても古本屋に売るなよ。
「実現し得る希望の想像は最大の幸福である」
>>320 この幸せをいつまでも…
ということではなかろうか。時が流れてしまえば、いつか幸福も流れていってしまうから。
>>321 何を以って理解とするか。
多数派の批評や解釈と合致しなければ理解したと言えないのか、そうではないだろう。
またゲーテの思考を読み取ることこそが理解なのか、それも違うだろう。
何もわからなかったというのならそれも良し。自らの感想を大切に。
>>331 そういう部分の俗世的なものは下らなさを感じて俺も嫌いだ。
>>340 なるほど、そういうことだったか。少し気になっていたのですっきりした。
しかしグレートヒェンだけでなく、ファウストがいきなりハインリヒと呼ばれたり、日本人には少しわかりづらいな。
>>358-362 ルシファ―が魔界の王だということは常識であるからして、わざわざ書くまでも無かったのではないか。
>>406 個々の物語を概念の具体化と捉えれば、普遍性を見出すこともできようか。
>>408 さすがに爆笑はしなかったが、笑える場面は多いな。
一番笑えたのは、名前は忘れたが船乗りを惑わす霊がいて、メフィストが惑わされぬよう
必死に耐えているところにファウストが突然やってきて、早速惑わされていた場面かな。
ファウストもメフィストも名キャラクターだ。彼らが出ない場面はどうにも味気無かった。
現代人の感性と通ずるところがあるのだろうな。文学作品で笑えるとは思っていなかったぞ。
>>98-99 俺は高橋訳の方が好きだな。柴田訳の方はわかりやすいけれども逆にそれが欠点。
こういうのは文章を積み上げていって、いつのまにか心の琴線を叩いてるってのがいい。
強火で料理するよりも弱火で料理した方が良い出汁が出るのと同じか。
>>100 あらすじでも読んでいればいい
>>192 頭の良し悪しは関係無い。読書が好きか否かだ。
>>198 国が閑静に近づいたことがファウストの幸福というわけではないと思う。
それによって実現されるであろう理想世界、その想像がファウストを幸福の境地に導いたと俺は考える。
>>209 足りないぞ。
グレートヒェンは恋愛と破滅、ヘレーナは美と絶望、土地開発は名誉・征服感と憂い・後悔。
と、両面を体験している。人間の感情を極めたい彼にとってはそれが幸福なのではなかろうか。
>>214 彼は諦めたのではない。満足したのだ。
>>242 高橋訳では「とまれ、お前は本当に美しい」になっていた。
平仮名だったので「ともあれ」のことか?と思ってしまった。ここは欠点だな。
>>254-257 物語としてではなく詩として第二部を読んだなら、これほど素晴らしいものも珍しい。
420 :
吾輩は名無しである:2005/11/26(土) 02:44:36
翻訳について独断と偏見で順位付け
高橋>>柴田=相良>>池内
あとは知らない。森鴎外訳読みたいな。
高橋って、義孝? 健二?
422 :
吾輩は名無しである:2005/11/26(土) 15:05:18
義孝
ファウストにはSF的表現がちりばめられている。
よって、これはSFではないか?
424 :
吾輩は名無しである:2005/11/26(土) 19:02:01
そうか、最後の開拓はテラフォーミングの一環だったのか!
425 :
吾輩は名無しである:2005/12/02(金) 01:00:02
136 名前: 吾輩は名無しである 投稿日: 2005/11/30(水) 00:37:00
高橋義孝訳のファウスト読んだけど、訳が素晴らしいおかげで結構楽しめたよ。
特にラスト、ファウストが死ぬ時に言った一連の言葉は泣けた。感動した。
俺もあんな風に幸せに死にたいな…。
元のファウスト伝説だとファウストは悪魔との契約を後悔しつつ消えていくらしいが、
そういう鬱要素を一転、大きな喜びに変えたところがさすがゲーテだね。
ところでこの作品、生涯を費やした畢生の大作とよく言われてるけど、
年表や紹介を読む限り、そういう評価は少し齟齬があるんじゃないかと思った。
実際のところは、たまにやる気が出たときにちょこちょこ書いていたら、
いつの間にか60年経っていた、という感じだと思う。
同じく高橋義孝訳のウェルテルも読んだ。こっちはこっちでまた違った面白さだったな。
なんというか、感情を重視するあたり、現代のラノベに通ずる所があるような気がした。
序盤の中世の田舎の雰囲気は本当に綺麗。ああいうのは大好きだ。
シャルロッテもほぼ完璧な理想の女性として描かれているね。
この作品の根幹であるところの徹底的な感情の吐露は、
手紙という形式をとったからこそ不自然さを感じずに済んだのかな。
いずれにしろ俺の好みにぴったりの作品で、ファウストに比べて単純に楽しめて良かった。
明日からは「ヘルマンとドロテーア」を読んでみるつもり。
ついでに古本屋でイタリア紀行も買うかも。
ゲーテのファンになりそうだ。
426 :
吾輩は名無しである:2005/12/02(金) 23:20:07
ファウストの出だし読んで、オレの考え悩んでたことだったので驚いた。
427 :
吾輩は名無しである:2005/12/05(月) 16:47:00
>>420 正確・名訳で知られる手塚が入ってない。
鴎外は誤訳が多いが、文体がすごい。
その後のファウストの翻訳は、皆、鴎外訳を参考にしている。
429 :
吾輩は名無しである:2005/12/09(金) 18:55:01
手塚富雄訳の第二部は絶版??アマゾンで在庫切れです。
ネタバレ嫌ってこのスレに来なかったけど色んな翻訳があると聞いて激しく後悔
した 今、古本で100円で買った高橋健二訳読んでるんだけどちょっとわかりにくいな
もしかしてハズレ?
柴田さんはもちろん作家らしく文章もいいが、「親和力」論からはじまってずっとゲーテ研究
してきた人でもあり、翻訳も最新の研究成果とかを踏まえてあるんじゃないかな。
432 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/27(金) 02:15:15
ゲーテについてのレポートが書けない・・・
困った
うちにあった鴎外Verを読んだのですが、漢字の使い方が難しかったです。
一番お気に入りは最後のファウストが「時よ止まれ、いかにもお前は美しい〜」
と言うシーンからの
己のこの世に残す痕は劫を歴(へ)ても滅びはすまい。
そういう大きい幸福を予想して、今己は最高の刹那を味わうのだ。
の部分です。
シーンのタイトルが『忘れ得ぬ断章』
この部分を読んだとき、タイトルを読んだとき、背中がゾクゾクっときました。
旧字体ならではってのもあるでしょうけど、感動しました。
434 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/01/28(土) 03:28:51
ゲーテについて何でもいいから3000字程度のレポート書いてくれ。
俺の単位取得を助けるためだと思って・・・・頼む!!!!
3本でどう?
俺なら2万でいいよ。慶大の経済卒(03’)、2年前期の時の文学のゲーテの
レポートはA判定
437 :
名無しさん@自治スレッドでローカルルール議論中:2006/02/11(土) 07:42:46
人生は彩られた影の上にある・・・・
手塚訳の第二部をブクオフの百円コーナーで手に入れますた。
ところどころグチャグチャになった折り目があったんで
アイロンかけて均してから読んでます。
439 :
吾輩は名無しである:2006/03/04(土) 19:30:09
age
440 :
吾輩は名無しである:2006/03/17(金) 21:07:21
ちくま文庫で鴎外訳を読んだ。一週間もかかったけどよくわからなかった。
旺文社文庫で佐藤通次訳を読んだ。だいぶわかりやすかった。
441 :
吾輩は名無しである:2006/03/18(土) 18:32:44
442 :
吾輩は名無しである:2006/03/18(土) 20:27:19
ホント、救いたい。救われたい。自民は早く学会を斬るべし。
奴らに日本をのっとられてたまるかい。
やれやれ、勇者じゃねえけど、応援するぞ。
443 :
吾輩は名無しである:2006/03/24(金) 18:11:26
>>309 ホムンクルスが転生してエウポリオーンになったのだと思ったのは私だけでしょうか?
てか、ゲーテ(ファウスト)は他の文学者(トルストイ、ドストエフスキー、デュマ)
に比べると難しすぎる気がする。
一応聖書も読んだ俺だがファウスト2回読んでも理解できん。
天才すぎるのか。と思う反面、ファウストって、ただ生涯を費やして書いたから有名になっただけ?
などと思ってしまう。
445 :
吾輩は名無しである:2006/03/27(月) 14:43:45
岩波の文庫でしか読んでませんが、例えば潮出版の全集などは如何?
他の出版社でも結構です。全集に挑戦したいので、どなたか無視しないで
情報くだされ。
446 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 20:43:48
ネオ・ファウスト
447 :
吾輩は名無しである:2006/04/14(金) 22:26:45
ファウストは手塚訳で
エロゲーである
449 :
名無し物書き@推敲中?:2006/05/01(月) 12:38:06
買う必要がある。
450 :
吾輩は名無しである:2006/05/01(月) 12:52:41
買いました。445.人文のヤツ。
451 :
吾輩は名無しである:2006/05/04(木) 12:20:43
理論は灰色、女子高生は緑。――メフィストフェレス――
452 :
吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 11:09:41
ユフヘ!ユフヘ!ユフハイザ!
ハイザ!ヘ!
が面白すぎて進まない。
453 :
吾輩は名無しである:2006/05/13(土) 12:04:29
「時間よ止まれ、おまいは余りにも美しい」は誰の訳がいいっすか?
「時よ止まれ、君は美しい」は誰の訳でつか?
おせーて、えりゃー人。
454 :
吾輩は名無しである:2006/05/14(日) 07:15:38
初めて読んだのは中二の秋…
その時の感想→あ〜、疲れた!めちゃめちゃ長かったぁ〜もう後10年は絶体読まないからな!だったw
455 :
吾輩は名無しである:2006/05/15(月) 01:57:52
柴田翔と相良の両訳とも買うつもりだが
どっちから読めばイイ?
手塚富雄訳。
筋さえ追えればいいのなら、柴田某でもかまわんと思う。
457 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 20:17:58
>>445 潮出版のは止めとけ。「スイスだより」「滞仏陣中紀」「ライン紀行」の巻を
買ってヒドイ目にあった。訳はぎこちないし、1815年を1915年と誤記する
始末(しかもご丁寧に注釈まで1915年と誤記している)。
458 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 20:23:31
ファウストはこう読め、みたいな解説本はあるのかな?特に2部を分かりやすく
解説してくれると有り難いのだが。
ママンに枕許で読んで聞かせてもらうのが
あんたにはお似合いだよ。
460 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 21:40:52
ママンだってw キモッ!
461 :
吾輩は名無しである:2006/05/21(日) 23:16:43
何で、そんなことで、バカにするのかね、459.
知らないなら、そういえよ、
そんなとこでグチグチ拗ねてる暇があったら、
ママンにビショップの『ゲーテ「ファウスト」必携』でも
オネダリしてみたらどうだい?
どんな人にせよ、絶えず努力して励むものを、
天使たちは救うことができるのでしょうからね。
努力し励んでその人格がどうにか真っ当なものになればいいね<462
大山定一訳(メフィストフェレスが「ぼく」)が印象深い。
まず色彩論を読んだんだが
色彩のアレゴリー的使用については芸術論に入ってんのか?
なぜかこの全集6巻には入っていない。。。
>>465 > 色彩のアレゴリー的使用
Zur Fabenlehre 『色彩論』
└ Entwurf einer Farbenlehre 「第1部 教示篇」
└ Chemische Farben 「3. 化学的な色彩」 <-- ここにないか?
467 :
吾輩は名無しである:2006/05/26(金) 21:47:44
>>466 ほとんど「鈴木大介、無名文士」並みに嫌われてるぜ。早く気づけ。
469 :
465:2006/05/27(土) 04:05:42
>>466 まず第一部 教示篇がないw
でも全部乗ってるはずだから名前が違うのかな?
俺のは原文と同じように1〜920項目番号みたいなのがあるが
それでいうと何番かわかる?920(最後)にいきなり出てきて
色彩のアレゴリー的、神秘的、象徴的使用ってなったんのさw
もしわかったら頼むわ! 長文失礼
>>469 あと「教示篇 (Entwurf einer Farbenlehre)」っていう標題だけど、それはまぁ通称みたいなもんじゃないかな。
第1部「教示篇」は「色彩学稿案」(菊池栄一氏)
第2部「論争篇」は「ニュートン光学理論を暴く」(同上)
第3部「歴史篇」は「色彩学史のための資料」(同上)
って邦題表記も見られるし。
しかも使用するテキストによって、標題が章分けが食い違ってくる可能性があるみたいだね。
っていうのは、抜粋版が多く流布していて、それぞれで採用箇所が異なるかららしいよ。
さらに、上記3部に「光学のための寄稿」(1791-92)、「色彩学の諸要素を発見する試み」(1791)
を加えて『色彩論』(『色彩学の歴史』)と総称される場合もあるんだとか。
まったくやっかいな本だね。
(あとこれは聞き流してほしいんだけど、パノフスキー『イコノロジー研究』、
リーパ『イコノロギア』、ド・フリース『シンボル・イメージ事典』とかの
図像学関係資料も、ゲーテの寓意論理解に役立ちそうに思う。)
472 :
吾輩は名無しである:2006/05/27(土) 08:36:52
thnx
ファウスト読む為に読んだんだが、色彩の
象徴性そのものについては芸術論にあるって
注訳にあるんだがどの程度書いてあるかわかるか?
>>472 『芸術論』のなかで扱われてる主題は、
建築だとか、古代の芸術だとか、西洋美術だとか、芸術史だとかだよ。
そんで結論から先にいうと、その註がいってる「色彩の象徴性そのものについて」
を詳しく扱ってる箇所は不明だね。
色彩についてはね、たしかに『芸術論』のなかで、かなり頻繁に触れられてるんだ。
ジュエッペ・ボッシのタブローだとかダ・ヴィンチを語るうえで、
色彩の鮮明度、純粋性、輝き、強さについて論じてる。
また、歴史を述べた部分ではこうもいってるよ。
「ひとつの独立した構成単位には二重性、いやありていにいえば、多様性があることを
私たちは知っている。こうした現象がどのように命名されようとどうでもよろしい。
いずれにせよ、自然界にみられるあらゆる色彩の効果は、通底する多様な物質が
相互に影響を与えていることから生ずるのである。」
>>472 でもじゃあ、はっきりと色彩の象徴について述べているとこは、あるかなって思う。
たしかにミューロンについて触れた箇所では象徴について触れられているけれど、
色彩のというわけではないしね。どこなんだろ。
それか哲学、錬金術、図像学のシンボリズムの考え方とまた違うのかな。
ゲーテ本人は大作『色彩論』に力を注いだみたいだけど、
わたしにいわせれば『芸術論』のほうが豊富な実例で語られているぶん
素敵に仕上がっている。
『ファウスト』を離れて、芸術エッセーとして気の趣くままにページをめくっても、
十分に愉しめる本だと思うよ。
タイポ:ジュゼッペ* @ 473
>>473>>474 thx!
じゃあファウスト読み始めるか。。
俺は455なんだが同時に読み進めるのは無理だと築いたよorz
そういやなんで柴田訳は文庫で一冊1400もするんだろ〜
タイポ:ジュゼッペ* @ 473が気になって夜も眠れません
476 :
吾輩は名無しである:2006/05/31(水) 06:23:12
池内訳が最高
これがわからんやつは、感性が古い
110 名前:マダムB [↓] :2003/01/22(水) 17:00
ついでに池内訳(訳より山本容子の版画がいい?)
むかしトゥーレに王がいた
こよなく愛する人がいた
いとしの人は死にぎわに
黄金の杯を王にのこした
いつも変わらぬ王だった
うたげのたびに杯をもつ
飲みほすたびにうっすらと
目には涙がにじんでいた
× × ×
おだやかな時は消え
こころは重い
やすらぎはもう
どこにもない
あの人がいないと
そこは墓場
この世はすっかり
荒れ果てた
× × ×
「昔むかしトゥーレに王さまがおりました。
王が永遠の愛を誓ったお姫さまは先立ってしまいました。
わずかに金の盃だけを残して――
盃は王さまにとって二つとはない宝。
夜ごとの宴のたびにお酒を干しては、
いつも瞳に涙を浮かべるのでした」
物語的になら、第二外国語の力でもできなくはない。
478 :
吾輩は名無しである:2006/06/01(木) 12:49:28
池内イラネ
>>475 ラノベ婆, どのスレもクソ自演で汚すんじゃネェ!
臭いケツしやがって. クソまみれのケツ出して何おどってんだ馬鹿が、
おまえ首くくって氏ね! 世の中のためだ!
480 :
厨:2006/06/01(木) 13:39:24
メフィスト=ファウスト=ゲーテ
ゲーテの精神二重構造
>>479 AmiLaLa :)氏はスレタイ通りの投稿をしてる。
スレ汚してるのは明らかにお前だよ。
くだらん悪ふざけを他所にまで持ち込むな馬鹿。
482 :
475:2006/06/02(金) 01:38:36
>>479 俺のレスだが何か?
>>480 メフィストが1部の始めの方でファウストに成り済まし学生に助言する件は
ゲーテの意見の代弁者としてのメフィストだと感じたよ。
>482
そうやって自演の尻拭いでまた自演すっから臭がられんだよw
そっか
もう逝ってもイイ?
ラノベ板逝けババアw
クソ自演だらだら続ける板違い阿呆婆が。
イチイチうぜぇんだよ。
488 :
吾輩は名無しである:2006/06/03(土) 17:17:50
さすがに文学板、ゲーテを語るスレ。高すぎるよ、レヴェルが
だろ?
読了!!相良、柴田 同時進行キツかった。。。
2週間も読んでたのかww
自分が連れ帰ったプードルがギャンギャン鳴くが
追い出すに追い出せないファウストに爆笑して、俺の「ファウスト」は終わった。
プードル?
プードル!
尨犬だろ?
野良プードルって。。。。。
"By the power of Truth, I, while living,
have conquered the universe"
という記述は「どの場面」で「誰が」言っているのかが
大変気になっているのですが、読み進めてもいっこうに出てきません
初心者の質問で大変申し訳なく、失礼無礼を承知でお願い致します
教えてくださいませ
結論から先にいうと、現時点では未詳だね(わたしも正確な出典を知りたい)。
ということで、以下は回答ではなく、ほんの覚え書――
なるほど "Vi Veri Veniversum Vivus Vici" の意味するところとして
"By the power of truth, I, while living, have conquered the universe"
と説かれ、さらにその出典として "Faust" の名が引かれる。
しかしながら、ゲーテの『ファウスト』にはそのフレーズは出てこない。
またたとえばウェブ上では、その典拠として十六世紀イギリスの劇作家マーロウ
Christopher Marlowe の『フォースタス博士の悲劇の物語』
(The Tragical History of Doctor Faustus. 1604; 1616) を挙げているひとが多い。
ところが、1604年初版および1616年改訂版の各テキストを覗いて確認してみても、
該当箇所は見つからない。
ところで、ゲーテに描かれたファウストのモデルになったといわれる
Johann Georg Faust は、魔術の研究者であったという。
そうした魔術つながりで渉猟すると、イギリスの魔術師アレイスター・クロウリー
Aleister Crowley の書物には、"Vi Veri Universum Vivus Vici"
(『魔術日記』 The Magical Diaries of Aleister Crowley. p.12)、や
"Vi Veri Vniversum Vivus Vici"(『トートの書』 The Book of Thoth. p.2, 48)
といった、ほぼ同一の銘句が見つかる。
そしてもし "universum, vniversum, ueniversum, veniversum" ――これらを同一語
と考えれば、クロウリーの書に出てくる銘句の意味するところも、
"By the power of truth, I, while living, have conquered the universe"
ということになるんじゃないかと思う。
>>496 >>497 495です
胸のつかえが取れました
本当に有難うございます このレスの導きにより頭の中で
混乱していた解釈の修正、そしてファウスト博士の性格を
構成する本質が掴めました
その「モデルとなったといわれる人物」の生涯であった
沢山の要素の中から、ある「一部分」への道すじを辿っていくと
行き着く"Vi Veri Vniversum Vivus Vici"だったのですね
このようにとても丁寧に教えて頂けました事、心より感謝致します
では早速教えていただいたアレイスター・クロウリーの書物へと
歩みを進めようと思います
未詳であればあるほど、その解釈を深くしていく事が出来ますね
ためになりました
499 :
無名草子さん :2006/07/27(木) 12:34:05
博士の性格
クソ自演スレ w 馬鹿かこいつはw
AmiLaLa :) ◆V0C09R5Pg. はラノベじゃないよ?
読了。
一部は素晴らしかったけど、二部はワケワカメ。
二部はギリシア神話時代を旅する辺りが、ダンテの神曲みたいだった。
表面だけ読むな。本質を……と自分に言い聞かせる
504 :
本誌に出てた:2006/08/07(月) 11:08:02
本誌に出てた
505 :
Childe H.:2006/08/07(月) 20:27:33
ツルゲーネフが「ファウスト」という小説を書いてるね。
ある文学青年が人妻に恋をする、彼女は小説を読んだことがないという、
それをきいた青年は驚き落胆する、けれど彼の中で一つの妙案が浮かんだ、
夫人にゲーテの「ファウスト」を貸すこと、夫人は次第に文学に魅了され
はじめる、そして・・・。
ゲーテがファウスト第一部を脱稿し、暫くの後作品は英吉利へ渡った。
英訳されたそれを読んだバイロン卿は深い感銘を受けた。
そうして「マンフレッド」は書かれた。
マンフレッドは男性を描き、ファウストは人間を描いたと古人は言う。
次はマンフレッドが独逸へと渡り、それをゲーテが読んだ。
ゲーテはバイロンを激賞し、「彼は私のファウストを吸収し、そうして昇華
させた。驚嘆すべき才能である。」とかなんとか言った。
そうして幾年かが過ぎ、バイロン卿はミソロンギに仆れた。
偉大な才能の訃報はゲーテ翁にとって深い傷となった。
そうしてファウストの第二部。
「オイフェリオンへの献歌」と題された小詩は、いわんや亡きバイロン卿
への鎮魂の言葉であった。
ファウストの内にはそのような愉しみもある。
506 :
吾輩は名無しである:2006/08/07(月) 21:07:42
そうか。それは初耳だ。
「オイフェリオンへの哀悼歌」でした。失敬、失敬。
え〜、内容は以下のようなものですね。
ひとりではありません、どこにおられるとも
私達は貴方を知っているはずです
嗚呼、貴方はこの世を急いで離れ、けれど誰の心も貴方を離しはしませんでした
嘆く事も出来ぬほど、私達は羨みながら貴方の運命を歌います
晴れた日も、曇りの日も、貴方の歌と勇気は美しく大きなものだったと
気高き祖先と大きな器量をそなえ、この世の幸を受けにお生まれになりながら
惜しくも早くに道に迷われ、花の盛りを奪い去られました
世間を見る鋭い目、あらゆる心の切なる動きへの同感
優れた女性に対する愛の情熱、独特無比の歌、これらすべてを兼ね備えておられましたのに
貴方は、おさえようもなく突き進み、自ら意志のない運命の網の中に駆け込み、
風習や法律と激しく衝突なさいました
しかし終わりには高いおもいが清い勇気をなし、貴方は輝かしい成果を欲しました
けれど、それは成功しませんでした
誰がそれに成功し得るか、この悲しい問いに運命は顔を覆うのです
すべての民が、悲運の日に血を流しながら沈黙した時でさえも
しかし、新しい歌をよみがえらせなさい
これ以上頭を垂れて立っていてはいけません
この土地がかつて英雄を生み出した如く、新たな英雄は再び生まれいずるのですから。
508 :
吾輩は名無しである:2006/08/12(土) 21:08:35
ほんとに二部はわかんない。
なんでああなったんだろう。
自分以上の天才であるバイロンに嫉妬したため
若いころと年をとったころでは考えが変わるからな。
ゲド戦記が1〜3巻までと4巻が毛色が違うのと同じ理由だろ。
修業時代だと遍歴時代とか
512 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 18:10:02
最近、モーツァルトのオペラにハマっていたが
モーツァルト・ドンジョヴァンニより面白いオペラを探していたら、
ゲーテにまでたどりつきました。
グノーのオペラ「ファウスト」や、
ボーイドのオペラ「メフィストーフィレ」や、
ベルリオーズのオペラ「ファウストの劫罰」など
DVD(日本語字幕)で堪能しました。
513 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 18:43:22
514 :
吾輩は名無しである:2006/08/18(金) 22:01:34
スマソ・・・・
ボーイド/オペラ「メフィストーフィレ」のDVDにのみ
日本語字幕が無かった・・・・
515 :
吾輩は名無しである:2006/08/19(土) 01:10:49
グノーのファウストだが、
ゲーテの原作を最も忠実に彷彿とさせる素晴らしい舞台装置のDVDがある。
ウィーン国立歌劇場のもの。ビンダー指揮。フランシスコ・アライサがファウスト役。
ただし、字幕はフランス語、英語、ドイツ語、スペイン語、中国語のみ。
516 :
吾輩は名無しである:2006/08/20(日) 22:59:42
不思議の国のアリスの映像化は
シュヴァンクマイエルが独自の解釈も多々だけど
ディズニーその他の作品よりも本質を捉えてるけど
ファウストはどうですか?
マイエル以外のはほぼ見たことないです。
手塚のネオ・ファウストが良いよ
みかんじゃん。
森鴎外訳のファウストを読んでいる。難しすぎる。
520 :
吾輩は名無しである:2006/08/24(木) 20:45:10
マンフレッド読んだが、俺的にはファウストより上だった
まあ両者原文で読まないと本当のところは分からんが、とにかく感動した
ファウストは第二部が全然良くわかんね、二十回ぐらい読んだが全然わかんね
これは人生経験がよほどないと厳しいな
第一部は最高なのだが
521 :
吾輩は名無しである:2006/08/25(金) 23:07:25
時よ止まれ、おまえは美しいと警官は言った。
522 :
吾輩は名無しである:2006/08/26(土) 04:15:41
第二部はギリシャ神話と錬金術の知識がないと理解できないんじゃないの?
523 :
吾輩は名無しである:2006/08/29(火) 01:04:22
524 :
吾輩は名無しである:2006/09/05(火) 22:25:22
煽りとかじゃなくてファウストの面白さや主張してることがわからないんですけど教えてください。
525 :
吾輩は名無しである:2006/09/05(火) 23:27:50
ディズニー映画のアリス好きなんだけどな他のディズニー映画にはない
奇形っぷりが・・・。
>>524 ・主張したいこと
真理を追究しても、最終的には神への信仰に行きつく。
・面白さ
第一巻
>>524 硬い古典文学だと思うから駄目なんだよ
便所の落書きだと思って読んでごらん、きっと電波電波でおもしろいから
528 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 18:25:35
神への静かな信仰なんか面白くねえよ、それより
メフィストの力を借り「人類に課せられたすべてを、おれはこの身をもって味わおうと思うのだ」
そう決意し広大な世界へと飛び出していく英雄的な彼の姿こそ最高だろ
神が人類に与えた、人生を彩る美や人生の悲哀のすべてを限りある一個の人間の身で味わおうとするファウスト
超自然的な存在への憧れを絶たれるものの、死の誘惑と厭世の絶望を乗り越え生を肯定しその上で人間の地平線に挑戦しようとする冒険者ファウスト
マジで格好良すぎますよ
529 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 18:26:47
ワルプルギスの夜とかはぜんぜん分かんないけど、
あそこにもゲーテが言いたかったことが隠されている気がする
530 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 18:38:55
今日読み終えました。すばらしく感動した。
魂が歩いてるかんじがした。わかるかな?
531 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 18:42:39
途中は多少とばして読んだけどね。
わからない所はわからないんだし。
人にすすめたいんだけど。
ゲーテを紹介するならどうしたらいいかな?
格言集が一番わかりやすいんだが。
面白い紹介方法ってありますかね?
532 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 18:56:42
今生きてるって唯一無二だな
533 :
吾輩は名無しである:2006/09/07(木) 19:02:38
おれのちんけな言葉より、
自分が何を感じて、生きてることに感謝できて、
幸せにまっすぐに、堂々と力強く生きていけるか。
生きてること、それを全うすることがどれだけ素晴らしい事なのか。
今の日本人はほんとの意味で生きてるのか?
いまこそゲーテ読むべき。
ゲーテすきじゃない奴とは友達になりたくないw
534 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 13:01:31
ゲーテ・ファウストを読むなら原語(ドイツ語)の小説本を読まないとwww
日本語の小説本も駄目駄目、
手塚の漫画じゃダメダメ。
グノーのオペラ(日本語字幕)とかもだめだめ
原語(ドイツ語)の小説本を読まないとwwwww
535 :
吾輩は名無しである:2006/09/09(土) 22:30:03
>小説本
>小説本
>小説本
おもろい釣りでつねw
536 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 00:18:23
>1
語れ。ぞんぶんに。
ゲーテこそは今 語られるにたる作家
ゲーテ曰く
「ねえ、君。繰り返して言うが、一人の天才が急速にのびのびと成長するには、
国民の中に精神と教養がたっぷりと普及している事が大切なのだ。
私たちは古代ギリシャの悲劇に驚歎する。
けれども、よくよく考えてみれば、個々の作者よりも、むしろ、
その作品を可能ならしめたあの時代と国民に驚歎すべきなのだ。
なぜなら、たとえ古代ギリシャ悲劇の中にも多少の差異があり、
ある詩人が他の詩人よりいくらか偉大で、完成しているように見えても、
大ざっぱに見れば、全体を通じてただ一つだけの性格があるのだ。」
538 :
吾輩は名無しである:2006/09/13(水) 01:55:51
amazonで『魔の山』のレビューを読んでたら、
「『ファウスト』を読んでいないと理解できません」
みたいな意見があったんですが、実際どうなんでしょう?
ゲーテ曰く
「優秀な人物の中には、何事も即席ではできず、
何事もおざなりに済ますことができず、いつも一つ一つの対象を
じっくりと深く追求せずにはいられない性質の持ち主がいるものだ。
このような才能というものは、しばしば我々にじれったい気を起こさせる。
すぐさま欲しいとねがうものを、彼らはめったに満たしてはくれないからだね。
けれども、
こういう方法でこそ、最高のものがやりとげられるのだよ。」
>>538 そんなことはないですよ。
トーマス・マンは「ファウスト」をしらなければ理解できない
なんて程度のものは書かないですよ。
541 :
吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 20:06:56
『ファウスト』の真骨頂は図式的な人生論そのものにあるわけじゃなく
そうした図式を豊富なイメージや細部の描き込みによって
充溢していくところにあるんじゃないかな。
そういう観点からすると、第2部こそファウストだってことになるんだろう。
俺はむしろ第1部のよさがよくわからんのだが。
確かにファウストとメフィストの契約は悲劇的なものを内包しているわけだけど、
それが発展して悲劇的な結末に向かう、というような
悲劇特有の凝集性に第1部は欠けてるんじゃないかと思う。
かといって第2部のように、悲劇的なフレームを換骨奪胎して
大いなる喜劇に転化しているわけでもないし。
第1部は中途半端な感じがしてしまうんだが、どうだろうか?
542 :
羽澄不一:2006/09/19(火) 20:12:11
まったく理解できていない。
わたしはファウストについて、ドイツ政府と論争し、勝利している。
543 :
羽澄不一:2006/09/19(火) 20:14:24
私はゲーテ以上の大作家だ
544 :
ホットカルピス(;´Д`)ハアハア ◆PDG4DGZXd2 :2006/09/19(火) 20:17:13
カルピスからの一言
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(; ´Д`) < アマゾンのファウストのレビューを見たんですが
_, i -イ、 | なんか・・・ファウストって漫画家なんすか?
(⌒` ⌒ヽ \________________
ヽ ~~⌒γ⌒)
ヽー―'^ー-'
〉 |
/ |
{ }
| |
{ ,イ ノ
545 :
538:2006/09/19(火) 20:33:59
>>540 ご返信、ありがとうございます。
それでは、いきなり魔の山を読んでみましょうか。
546 :
ホットカルピス(;´Д`)ハアハア ◆PDG4DGZXd2 :2006/09/19(火) 22:14:59
カルピスからの一言
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(; ´Д`) <
>>545 ホッカルさんはファウストや 魔の山についても
_, i -イ、 | アマゾンでレビューしていますよ
(⌒` ⌒ヽ \________________
ヽ ~~⌒γ⌒)
ヽー―'^ー-'
〉 |
/ |
{ }
| |
{ ,イ ノ
547 :
吾輩は名無しである:2006/09/19(火) 22:44:44
アマゾンのファウストのレビューで面白かったのは
「ファウストは死後ようやく救われる」云々というやつだな
あれがメフィストとの契約のアイロニカルな帰結になっているんだが
何気ない部分だと思って読んでた箇所が環境が違う時に読むと深く感じる。
とか、なんか散策みたいで好きだ
メフィストと契約した覚えはない
メフィストだという自覚はあるが
550 :
吾輩は名無しである:2006/10/03(火) 01:54:28
ファウストは、人生だ
今第二部に入ったところですがメフィストがかなりヘタレになってませんか?
第一部ではところどころ怖いトコを見せつけてくれましたけど…
552 :
吾輩は名無しである:2006/10/06(金) 00:06:45
第一部はプレミアで五千円だって
553 :
吾輩は名無しである:2006/10/08(日) 04:17:29
第一部4時間で読み終えました
デスノートを思い出しました
555 :
吾輩は名無しである:2006/10/08(日) 12:14:25
新潮文庫の高橋ギコウ訳ダメスギ。
高橋は、弟子に代訳させてたという噂を、大学時代、ドイツ語の教授から
聞いたことがあるが本当か?
556 :
ホットカルピス(;´Д`)ハアハア ◆PDG4DGZXd2 :2006/10/08(日) 13:32:29
↓ホッカルさん
∧_∧_
( ;´Д`)  ̄"⌒ヽハァハァ
/ ) ヽ' / 、 `、
γ --‐ ' λ. ; ファウストって今 ニートしているみたいだなww
f 、 ヾ / )
! ノヽ、._, '`"/ _,. '"
|  ̄`ー-`ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄/
_!、__,,,, ニつ/ FMV /
\/____/
557 :
吾輩は名無しである:2006/10/08(日) 14:23:27
やっぱ編集長が一人で作ってるところがいいよね
ファウスト
558 :
吾輩は名無しである:2006/10/09(月) 15:02:01
>>555 高橋義孝は自分で浩瀚なファウスト注釈書出してるし、
彼が訳した時点ですでに先行訳が相当あったから
わざわざ下訳をつかう意味がないのでは?
まあ、あの訳文については
古風な東京弁(?)になってるので好きずきだと思うが
>>554 第一部までだとまったく似てないな。
悪魔と取引することくらいか。
第二部はデスノートのパクリ
>>558氏のレスに補足。
「ファウスト」というドイツ文学を代表する名作に下訳を使うというのは
常識的に言って考えにくいなあ。自分の名前が冠されて後々まで残る
かもしれないんだし。二流作家の短編とかなら話がわかるけど。
それに実際の表現についてみても、あれはやはり本来の高橋義孝氏の
端正な文体だと思う。(逆に言うと自分はそれが物足らないけれど)
563 :
ホットカルピス(;´Д`)ハアハア ◆PDG4DGZXd2 :2006/10/11(水) 11:50:27
カルピスからの一言
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(; ´Д`) < ファウストといい、やはりドイツという国は哲学のメッカですなw
_, i -イ、 | 龍谷大学 大谷大学 そして京都大学・・・京都とドイツがよく似ている
(⌒` ⌒ヽ \________________
ヽ ~~⌒γ⌒)
ヽー―'^ー-'
〉 |
/ |
{ }
| |
{ ,イ ノ
564 :
吾輩は名無しである:2006/10/14(土) 21:09:55
細木数子がゲーテを引用して
「結婚はすべての文化の始まりであり、頂点である」
といっているって言ってたんですけど、それって何でいってます?
もしかしたら、これじゃないのか。
„Die Ehe ist der Anfang und der Gipfel aller Kultur.“
—Goethe, Johann Wolfgang von. Die Wahlverwandtschaften. 1809.
(ゲーテ『親和力』1809年)
>>564 なんで
なにで
どっちだかはっきりしろよwwwww
567 :
吾輩は名無しである:2006/10/16(月) 01:48:34
ナニで
俺はむしろ高橋義孝訳好きだけどな
あの文体やらが
うん
ファウストはかなり翻訳が出てるが
訳語の選択とか文章のスタイルとか、先行訳の踏襲がかなり多いなかで
新機軸を打ち出した訳だよね
原文を読み込んだうえで思いっきり意訳してるし
一般的にも評判いいと思うけど
あとは手塚訳とか大山訳とか
相良訳は(難解という評があるが)文章はむしろ読みやすいし
やわらかい言葉をつとめて選択しているのはわかるが
どうも間延びしてる感じがするんだよな
大月書店wの小西悟訳は読みやすさでいうとずば抜けてるが
一般的な評価はどうなんだろう?
すべて 過ぎゆくものは ただ姿なるのみ
たらざるもの ここに満たされ
名づけがたきもの ここに成し遂げられる
永遠に女性なるもの われらを天上にひきよすなり
↑これは誰の訳ですか?
いや、別に高橋義孝先生きらいじゃないですよ。
でも、高橋先生といい池内紀氏といいどうも全般的にファウストの訳者は
文体が「端正派」の人が多い。
カフカの「変身」とかゲーテの「ウェルテル」とかなら高橋先生のあの
端正で古典的な文章で見事にキマルと思うんだけど。
ファウストは作品のあちこちに言葉の動的なうねり、エネルギーの奔騰
があり、このへんを捉えるにはどちらかと言えば優等生な文体の持主では
限界があるように感じる次第。
誰かかたやぶりの、やんちゃな文体の作家の訳で一度読んでみたい
と思う。
むむ、感じ方は人それぞれというか
僕は高橋(義)訳が「端正」と感じたことはあまりないですね。
むしろ詩形(というか各行の長さ)にこだわらず好き放題やってるという印象を受けます。
ともかくも「しゃべり言葉」にはなってるし、
かと思えば箇所によっては思いっきりホンヤク調になってるところもあるしで、
自分的にはハチャメチャな感じで楽しめました。
池内訳は余計なものを取り除いてシンプルにしてますね。
なんか、人によっては「プロジェクトX調」とか言いそう。
>誰かかたやぶりの、やんちゃな文体の作家の訳で一度読んでみたい
>と思う。
山下肇とかダイナミックといえるかもしれない。
もしくは好みに合うかどうかわからないけど、小西悟訳がユニークでよろしいかと。
「やんちゃ」ではないかもしれないけど、「一本調子」ではないし。
573 :
572:2006/11/04(土) 17:57:27
あと翻訳というより解釈の問題で、
第2部の第4幕「高山」の場、10216-10218の読み方は2つに分かれてるみたいですね。
(手もとに原書がみつからないので訳文だけ示しますが)
Aパターン:
相次ぐ波は、意力をはらんでそこを支配するが、
引き去った後には、私を不安にして
絶望させるようなことは何もし遂げていない。(相良訳)
Bパターン:
波また波は、寄せてきては力にまかせて支配するが、
ひいていってしまえば、何一つ仕事を残していない。
これほど私を不安にし、絶望にかりたてるものがあろうか!(山下訳)
高橋義孝とかも含めて、むかしはAの解釈が多かったけど
最近ではBパターンが主流みたい。
AとBでは、せりふの意義がまったく異なる。
Aなら「巨人主義」の宣言になるし、
Bならファウストが内心抱いている不安の表白だし。
その後の失明〜死〜埋葬への流れで考えると、
Bのほうがしっくりくる
574 :
吾輩は名無しである:2006/11/06(月) 00:39:09
お聞きしたいのですが、
ゲーテの(もしかしたら『ファウスト』に出てくる)言葉で、
„Und alles Drängen, alles Ringen Ist ewige Ruh in Gott dem Herrn.“
というのがあるようなのですが、
どこで使われている言葉でしょうか?
575 :
524:2006/11/06(月) 01:53:42
『ファウスト』ではなく、
1827年に書かれた詩のようです。
Wenn im Unendlichen dasselbe
Sich wiederholend ewig fliesst,
Das tausendfa¨ltige Gewo¨lbe
Sich kra¨ftig ineinander schliesst,
Stro¨mt Lebenslust aus allen Dingen,
Dem kleinsten wie dem gro¨ssten Stern,
Und alles Dra¨ngen, alles Ringen
Ist ewige Ruh in Gott dem Herrn.
無限界を一つの流れが
くり返しつつ永遠に流れるとすれば
幾千の蒼穹が力強く
一つに閉じて結ぶとすれば
すべての物の内部から生の歓喜がほどばしる
最も小さな星からも最も大きな星からも――
そしてすべての衝迫もすべての格闘も
神の内部の永遠の憩いに他ならぬ
(高安国世訳)
× ほどばしる
◯ ほとばしる
晩年の箴言風の詩で、タイトルはとくにないようです
「文体」の話、
なんか話が通じていない気がする。
579 :
572:2006/11/06(月) 23:03:55
話が通じているかいないかじゃなく、
どういうのが「言葉の動的なうねり、エネルギーの奔騰」 を捉える
「かたやぶりの、やんちゃな文体」なのか、ということじゃない?
私が例に出したのがお気に召さなければそれだけのことだし
580 :
572:2006/11/06(月) 23:23:20
念のため付け加えておくと
>>573は「文体」に関するレスじゃなく
作品解釈上の話
訳文の話ばかりしていてもアレかな、と思ったので
蛇足的に付け加えたまでです
>>572 とにかく、山下肇氏と小西悟氏の訳を推薦してくれたことについては
感謝します。
ありがとう。
今、手元にファウストがないけど、いずれ高橋義孝氏の訳文が端正である
ゆえんを訳文を引用して説明することにしよう。
>>573の問題も。
582 :
572:2006/11/08(水) 02:32:33
>いずれ高橋義孝氏の訳文が端正である
>ゆえんを訳文を引用して説明することにしよう。
???
原文と対照しての「説明」ですか?
高橋訳はいい訳だし画期的だったと思うが
訳文が「端正」かどうかなんて主観の問題じゃない?
この手の話は他の人の意見が「ふーん」という感じなら受け入れるし、
そうでなければ聞き流すまでのこと
>
>>573の問題も。
いや、
>>573は単に文法的な問題なんだけど。
両方の意味にとれるというのはわかりますよ
ちなもに俺は
>>558=
>>569でもあるんだけどねw
スレが過疎ってるみたいだから話題づくりに書き込んでみたんだけど
過疎るには過疎るだけの理由がありそうだね、このスレ
>>582 >高橋訳はいい訳だし画期的だったと思うが 訳文が「端正」かどうかなんて主観の問題じゃない?
「いい訳」だし「画期的」というからにはなんらかの根拠、判断基準があるんでしょう。
それと同様に、義孝氏の訳文は「文体が端正」と自分が言うのも理由がないわけ
ではない。
疑問に感じる人がいそうなのでそのへんを説明しておきたいと思う。
自分の書きこみが気に入らなければスルーしてもらうしかない。
573のセリフの解釈も面白い問題だから自分なりに結論を出したい。
まあどうせ今手元にファウストがないし、高橋訳だけでなく比較するのに
もうひとつ訳書がいるし、で、すぐには書きこまないけど。
年内にはなんとか(笑)というところ。
584 :
572:2006/11/08(水) 23:15:47
ファウストの翻訳は
戦前の鴎外・桜井・阿部次郎あたりにはじまり
戦後は高橋健二以降いっぱい出てるけれども、
それらはともすると(訳自体の出来映えとは別に)
原文や詩形の制約にとらわれて窮屈な日本語になってたり
細部のレトリックにこだわって大意がとりにくかったりするのが多かった。
その点、高橋義孝は原文をきちんと読んだうえで
(
>>573は解釈に?のつく数少ない箇所だが、
こういうのは翻訳にはつきもの)枝葉を切り落としたり、
日本語として自然なレトリックに置き換えたりしていて
非常に読みやすく、なおかつ言葉のリズムがよろしい。
ということで、多少大げさな言い方をすれば
ファウスト翻訳史上「画期的」だと感じたわけです。
研究者筋で画期的といわれるのは手塚富雄のほうらしいけど、
まあこの辺は好きずきということで。
義孝氏の文章は長いわりに一息に読めるし、
全体的に柔らかい語調の中に硬い古風な言葉を取り込んで
独特の典雅な文体をつくっているので、
その辺を「端正」と言われたのかな、という気がします。
>>584 ありゃりゃ。もう寝るところだったのに。
なんかもう結論が出てるみたいだ。
「言葉のリズムがよろしい」と言われるように、そのリズムの点で義孝氏の
訳文は「一定のリズムで着実に前に進む」という感じがする。
また、「全体的に柔らかい語調の中に硬い古風な言葉を取り込んで」の部分、
言いかえると、義孝氏は要所要所に硬い言葉を使って文章を引き締めるのが
巧みだ。
以上、着実なリズムと硬質な漢語の効果的な使用という点を主に念頭に置いて
自分は「端正」と表現した。
意見が一致しているようだから別にあらためて説明には及ばないような気が
してきた。
それにしても、572氏は前のスレで「僕は」と言ったり「俺は」と言ったり、
よくわからない人だ。
わざと煽って楽しんでる?
疲れるので今日はここまで。
586 :
572:2006/11/09(木) 01:20:20
>義孝氏は要所要所に硬い言葉を使って文章を引き締めるのが
>巧みだ。
うん、そういうことだね。
注釈書出してるだけあって、理路整然としているというのも美点だし。
>それにしても、572氏は前のスレで「僕は」と言ったり「俺は」と言ったり、
なんかマニアックな突っ込み処でビックリするが、
一応お答えしとくと
2ちゃんの/へのレス(しゃべり言葉風の書き言葉)に
内心違和感を覚えるというのもさることながら、
自分は日常文章を書く際にも、1人称を指す代名詞にはある種の違和感がある。
・・・というか、他人としゃべる際に普通に1人称はつかいわけるじゃない?
掲示板のレスは不特定の読み手に対するレスでもあるわけで、
文脈によってつかいたくなる1人称も違ってくる
とはいえ、これは個人的な話であって・・・
それがなんで↓こうなるのか、わからない。
>よくわからない人だ。
>わざと煽って楽しんでる?
このスレ、こういうところが書き込みづらいんだなぁ
住民が何人いるのか知らないけど
対話が煽りに勘ぐられるほどに、モノローグに終始している印象を受ける
(他人に質問しといて、答えがあってもサンクスコの一言もない人とかいるしw)
587 :
572:2006/11/09(木) 01:21:05
『ファウスト』は教養主義的な解釈以外にも
読み手にさまざまなアプローチを許す書物だよね。
作者自身、エッカーマンに向かって
「悪魔との契約云々は作品のイデーじゃない。
単なる話の筋の運びだ」と言ってるくらいだし。
(そんな部分を取り出して作品を論じた気になるな、と
同時代の批評家に対して怒っている)。
ま、それはともかくとして
スレ主(でしょ?)が疲れるようなスレは読んでいても疲れるよ。
作品そのものが「厳粛なユーモア」なんだし、
それをたかがIDもない匿名板で論じているわけでしょ?
もっと肩の力を抜いたほうが良スレになるんじゃないの、
と老婆心ながら感じた次第。
じゃ、この辺で
588 :
572:2006/11/09(木) 01:28:10
言い忘れた
>以上、着実なリズムと硬質な漢語の効果的な使用という点を主に念頭に置いて
>自分は「端正」と表現した。
ということであれば、小西悟訳はその対極にあるようなスタイルなので
おススメかもしれない(山下肇はたぶんご期待には添えないだろう)
O月書店の回し者じゃないので念のためw
>>587 >それをたかがIDもない匿名板で論じているわけでしょ?
>もっと肩の力を抜いたほうが良スレになるんじゃないの、
自分が文学板に書きこみを始めてからようやく一年になる。
文学板の「根拠なき中傷」、罵倒、罵詈雑言の氾濫、あまりのレベルの低さ
に対する一種のレジスタンスとして書きこみ始めたのだった。
今は多少沈静化しているかもしれない。
「肩の力を抜いたほうが良い」のは賛成だけど、一人ぐらい超マジメな
人間がいてもかまわないでしょう。これからもこのスタンスを変えるつもりは
ありません。
「通りすがりの966」で書きこみを始めてから、自分は名無しで書きこんだ
ことは一度もない。書きこみを始める前に文学版にスレを立てたこともない。
ときどき覗いては不毛な応酬、低レベルの喧嘩にあきれかえって立ち去る
ばかりだった。
↓
>スレ主(でしょ?)が疲れるようなスレは読んでいても疲れるよ。
あるいは前のレス
>スレが過疎ってるみたいだから話題づくりに書き込んでみたんだけど
>過疎るには過疎るだけの理由がありそうだね、このスレ
これは私がこのスレを立てた本人だと言ってるのですか?
上に書いた通り、自分が文学板で書きこみを始めたのはほんの
一年前で、立てたスレは「近・現代の詩歌」スレしかない。
↓
>他人に質問しといて、答えがあってもサンクスコの一言もない人とかいるしw)
これも2チャン文学板の低レベルを別の面で反映していると思える。
「近・現代詩歌」スレでも、何か質問してそれに答えるレスがついても
元の質問者から反応が返ってこないことが大半。他のスレでも同様だ。
社会性がないというか、人とまともなコミュニケーションができないあるいは
するつもりがないというか、そういう人間ばかりだから、近頃はもう質問に
応えるのは自分はやめたのである。
一年間文学板に書きこんでみて、あらためてまともな人間が少ないのが
身に沁みた。
592 :
通りすがりの966:2006/11/09(木) 23:23:17
>>588 小西悟訳、山下肇訳、それぞれ興味があるけれども、自分が前から
気になっているのは、手塚富雄氏の訳。古本屋に行くたびに
気をつけているけど、手塚訳ファウスト第二部は見つからないままだ。
それで何年か経ってしまった。自分にとっては「まぼろしの書」である(笑)。
593 :
吾輩は名無しである:2006/11/09(木) 23:46:31
>>589 >自分が文学板に書きこみを始めてからようやく一年になる。
文学板の「根拠なき中傷」、罵倒、罵詈雑言の氾濫、あまりのレベルの低さ
に対する一種のレジスタンスとして書きこみ始めたのだった。
貴方と同じことを個人の趣味のサイトで虚しく一年弱やったことがあります。
しかし、たいていのサイトは自分の趣味へのトリビア的知識自慢と虚栄の
張り合いで、しかも、真実を探求することとは明らかに軸がズレている人たちばかり
なのでした。そこで、2チャンネルに転向し、文学、語学、世界史板などに
絶えず匿名で書き込んできましたが、個人のモノサシしか
存在しないサイトに比べれば2チャンネルは遥かに面白いと感じています。
あまり、ファウストと関係ない話で申し訳ないが、ここにも書き込んだ
ことはあります。
>>593 うーむ・・・
難しいですよね。
自分のブログを作ることも考えないではないけれど、馴れ合いになりがち
だろうし。
2ちゃんは辛辣であっても正当な批判が気軽に書きこみできるという点が
貴重だ。が、いかんせん根拠のない誹謗中傷、無意味なレスが多すぎる。
なかなかちょうどいい「議論の場」というものがないのですね。
595 :
吾輩は名無しである:2006/11/10(金) 00:22:12
>>594 悪評高い2ちゃんでもあるが、(なんでもありだからね)
時にしばしば愉しい「議論の場」が生まれることもある。
その短い瞬間が生まれた喜びが忘れがたく、下らない誹謗中傷には何とか
眼をつぶって、時々書き込むのが現状か。驚くべき専門知識にも
出くわすし、一体普段は何をやっている人なのだろうとあれこれ想像
してみたりね。
596 :
吾輩は名無しである:2006/11/10(金) 02:12:23
70過ぎて17歳の娘に恋したゲーテは非常にエロい人だとおも。
感動的
597 :
吾輩は名無しである:2006/11/10(金) 16:35:05
おまえらやっぱすげーわ、さすが文学板のゲーテスレだわ。
こういうスレはモテない男性板とかにはぜってーない。
>>595 >驚くべき専門知識にも出くわす
自分に対する不当と思えるツッコミには容赦なく切り返すけど、
>>584のレスに見られるような情報と知見が引き出せれば
自分の書きこみにもそれなりの意味があったのだ。
アントニオ猪木のプロレス理論」(?)
「相手の力を存分に引き出した上で最後は自分が勝つ! 」
まあ、勝たなくてもかまわない。自分のレスが呼び水となって
現代日本にも多少本を読んでいる人間がいるのだと確認できればいい。
>>597 >こういうスレはモテない男性板とかにはぜってーない。
どうしてモテない男性板が引き合いにだされるのかわかりませんっ ><
600 :
572:2006/11/11(土) 13:20:32
>>592 とりあえず人違いのようで、その節はご容赦を。
私も
>>572以前は名無しですが、2、3のレスしかしてないし
煽ってもいませんよ(別にゲーテ研究者でもないし)。
中公文庫の手塚訳は絶版(もしくは品切れ)になってるらしいですね。
「世界の文学」シリーズの1巻にもなってますが、こちらも絶版のようです。
この訳はそれまでのファウスト翻訳の集大成みたいになっていて、
もっとも信頼できる訳といわれてますね。
それ以降はこの翻訳をベースに「どれだけぶっ飛べるか」の勝負に
なりつつあるようで(でも実際、ぶっ飛んでいる訳は数少ないわけですが)。
601 :
吾輩は名無しである:2006/11/13(月) 02:49:49
>>22 何年も前の意見だけど、若輩者の私にはよく分からないデス。
誰か、かみくだいて解説してくれませんか?
メフィストフェレスの立ち位置について、言っているんですよね?
ヨーロッパの悪魔論?
>>600 >もっとも信頼できる訳といわれてますね。
手塚氏の訳は最初ちらっと目を通したときは、高橋義孝訳と比べて
随分フニャフニャした訳だなあと思った。でもしばらくしてまた
ちょっと読んでみたときは、日本語として非常にこなれた訳だとあらためて
気づいたし、なんとなくその柔らかさに心引かれるものがあった。
以来、第二部を揃えて本格的に読み直してみようと思い続けてきた。
それ以来幾星霜(笑)。
むかしは森鴎外訳「ファウスト」を探して古本屋めぐりをしたこともある。
今ではちくま文庫版「森鴎外全集」で気軽に入手できる。夢のような話である。
603 :
吾輩は名無しである:2006/11/19(日) 00:10:26
第二部ホムンクルス誕生の場面、
ホムンクルスはメフィストがやってきたから誕生したのか、
誕生したところに偶然メフィストが部屋に入ってきたのか、
どっちにでも解釈できるけど、自分はメフィストがやってきたから、
魔モノのホムンクルスも誕生したと思ってるんだけどm実際どうなんだろう
ファウストの弟子が研究して誕生したんじゃなかったっけ?
うん。ワーグナーが研究して作った
そこにメフィストの影響はあるのか、否か
606 :
吾輩は名無しである:2006/12/02(土) 16:04:27
ゲーテの作品て文学?
ウェルテルとファウスト読んだけど、これって半分詩じゃないの?
ていうかウェルテル読んでこんな時期もあったナーとかおもたけど
今のすさんだ俺には遠い過去の感情だたよ。
詩も文学だぞ。
ところで、「ファウスト」は「劇詩」と表現されることもある。すなわち、劇である
とともに「詩」でもあるわけだ。
ここまでのレスで「ファウスト」が「詩」であるゆえんの面白さに言及したレスは
見当たらないようである。思想がどうとか解釈がうんぬんとか言ってるけど、
詩としての面白さを抜かしては「ファウスト」の魅力が半減する。
↓
ファウストが下僕をともなって村の祭日の日に出かけ、丘に登り、辺りの景色と
夕日を眺める場面。ファウストは下僕にこう言う。(「ファウスト」が今手元にないので
うらおぼえですが、相良守峯氏の訳は大体以下の通り)
あの夕日に照らされた藁家を見てごらん。
〜
一日は過ぎた。
日はまたあの向こうに行って新しい生をうながすのだ。
夕日は山の向こうに没しつつあるけれども、はるかかなたの国では、その太陽は
朝日となって輝いているはずである。
この「一日は過ぎた。/日はまたあの向こうに行って新しい生をうながすのだ。」には、
なにか深いやすらぎの感覚がある。
あるいは、ここには叡智といっていい何かが感じられるのである。
こういう忘れがたい「詩句」があるから「ファウスト」は自分にとって大事なのだ。
612 :
吾輩は名無しである:2006/12/07(木) 16:22:32
613 :
吾輩は名無しである:2006/12/07(木) 21:35:33
あった。
6879行でホムンクルスがメフィストを親族と呼んでいる、
7002行以下でメフィストがホムンクルスを自らの創造物であるかのようか言い方をしている、
ということは、メフィストの関与を「暗示」している。
あくまで「暗示」に過ぎないが、とのこと。
ふ〜〜〜ん。
614 :
605:2006/12/09(土) 01:08:31
>>613どうも
親族か
ドイツ語読めないので、日本語訳見てみたら小父さんってなってた
”小父さん”って文字は、親戚関係ではなくてよそのおじさんって意味らしい
613さんは、訳で読んでますか?ドイツ語で読んでますか?
自分は関係ないんじゃないかと思ってたんだよね
理由は、ヴァーグナーはファウストと違って
真面目に神の領域を侵さない範囲内での学問を学んでる人間で、
性愛じゃなくて知力をもって生命をつくろうとしてるから
神様の領域の学問なので、メフィストの力は及ばないのでは?
と考えてた
615 :
613:2006/12/09(土) 08:41:13
しまった、6879行じゃなくて6885行だった。訂正する。
(しかしこれ、注釈も混乱してるやん…)
>>614 「親族」は俺の説明語ね。訳すなら確かに「小父さん」あたりになる。
Vetterは叔父からいとこ、遠縁の親戚と意味が広いので「親族」と書いたが、
確かに血縁関係のない者を意味することもあり、「よそのおじさん」かもしれない。
だからメフィストの関与は「暗示」されているに過ぎないのだろうな。
7003-7004行で、「結局我々は、我々の創った創造物に振り回される」という台詞も、
必ずしもメフィストが創ったと言っているわけでもないし。
ただワーグナーという凡人が独力で神秘の業を成し遂げたという解釈もどうなのかな…
今手元にはドイツ語しかないよ。訳本は複数実家にある。複数見ないとわからないことも多いな。
616 :
吾輩は名無しである:2006/12/09(土) 19:16:57
池内紀訳『ファウスト』は、翻訳として新鮮。柔和な訳文が、日本の伝統にほどよく調和する。文庫化されたので、御高覧あれ。
617 :
吾輩は名無しである:2006/12/10(日) 17:30:48
単行本の時はあまりの高価さに入手困難だったあの本が。貧乏が憎い。
618 :
吾輩は名無しである:2006/12/11(月) 23:14:10
専門家の間では評判が悪い池内訳。
どんなものか、一回見てみないとな。
619 :
吾輩は名無しである:2006/12/12(火) 03:24:38
ウェルテルのことを「感情の巨人」って言い出したひと誰?
620 :
吾輩は名無しである:2006/12/13(水) 01:35:56
「音楽とは音の建築である」と言ったスタール夫人が言いそうな言葉だけど…
>>615 なるほどー
ワーグナーは凡人か
長く大学にいるんだから単純に頭いいんだと思い込んでた
ファウスト世界では凡人ですね
それにしてもドイツ語で読むってすごいですね
このスレってどんな人達で構成されてんだろ
自分は友人に勧められて読んでるんだけど、文学部じゃないしつらいw
622 :
615:2006/12/17(日) 20:49:27
623 :
615:2006/12/17(日) 21:04:35
>>621 文学部じゃなくても、ファウストは社会人になっても酒の場でもネタにできるからがんばって読んでちょうだい。
文学研究者かどうかなんて関係ないし。俺は十年おきに読むつもりだし、それを他人にも勧めるよ。
それから、やっぱり詩なんだし、内容ばかりでなくて場面全体の雰囲気も味わってほしい。
本当はドイツ語での韻律も味わってほしいんだけど、それは難しいよな。
俺は今はただの社会人、かつてファウストで卒論・修論を書いて独検一級も持っているが、
それでも上のレスでお分かりの通り、その理解はあやふやなもんだ。
いつまで経っても「ファウスト」というのはよくわからない。
論語並に注があるし、解釈もいろいろでてくる。
原文で読んでいるからって言っても、ゲーテの真意に近づいたという実感がないんだよな。
だから、逆に言えば、別に翻訳で読んでいてもあまり引け目を感じることもないと思う。
中途半端なドイツ語力で「ファウスト」なんか読んだって理解が増進するわけないし。
624 :
623:2006/12/17(日) 21:17:02
622はミスね。失礼。
625 :
吾輩は名無しである:2006/12/17(日) 22:19:35
私は、ファウストはまだドイツ語では読んでないし、とてもドイツ語では
読めないと思っているけど、ハイネの評論ならドイツ語で読んだことがある。
その時、感じたことは、やはり【ドイツ語で書かれたものはドイツ語で読まなければ】、
ということだった。こちらは、本当はフランス語はともかくドイツ語を真剣に勉強した
ことはなかったのだが、フランス語の訳などと較べてみたりすると、つくづく
それぞれの言葉には独自の特性があって、他国語には翻訳しにくい部分があると
いうことに気がついた。ハイネ独自の造語なんて、英語もフランス語もぴったりとは
訳していなかった。いわんや日本語をや、であると思う。
しかし、実際には、翻訳がよければ、真意が伝わるように註がつけられていたり、
時代の真実がわかるような解説もついているので、英語だろうが、フランス語だろうが、
翻訳モノはたくさん読んでいます。
626 :
621:2006/12/17(日) 23:28:30
文学部じゃないって言ったのは、本をあんまり読んだことないって意味で
経験値足りてないなって思うから書いたんだけど、やっぱ引け目感じてたかもしれん
大学入るまで、本って読んだことなかったし、
夏目漱石とか有名なのも教科書に載ってるのしか知らない。
宮部みゆきの次にファウスト読むのってチャレンジャーだったかな
このスレで色々教われてマジ感謝してる
2chが役に立つこともあるんだね
まだ途中なんで詩ということを意識してみるよ
627 :
621:2006/12/17(日) 23:35:04
あと
>>615はありがとうございます
なんか人間のレベル違いすぎて、輝いてみえるよ
(顔は見えないけどw)
雰囲気楽しみながら自分なりに読んでみる
>>623 >ファウストは社会人になっても酒の場でもネタにできる〜
いや、それはどうかと思うけど。
老婆心ながら言わせてもらうと、避けた方がいいのでは?
まあ、623氏が出版関係の仕事についていて、青土社とか思潮社とかの社員が
いきつけの酒場なんかであれば問題ないと思うけど。
普通、一般人はひくと思う。自分はこわくてそんな真似はできない(笑)。
「ファウスト」の翻訳の問題について補足。
自分は最初、高橋義孝氏の訳で読んだけどピンとこなかった。
それから相良守峯氏の訳でいわば「ファウスト」の「詩」に開眼したのである。
しかし、翻訳で捉えられるのはほんの一部なのだろう。
「劇詩」と評される「ファウスト」の、「劇」に重点を置くか、「詩」に重点を
置くか、でかなり印象の違うものになるという事情かもしれない。↓
「散文は歩行とすれば、詩は舞踏である」とかなんとかよく言われる比喩である。
「劇」のセリフが人間のしゃべる言葉で、散文に近いものとしたとき、高橋氏の
訳文はおそらく、なめらかで堂々とした日本語になっており、その点で画期的な
訳業と評価されたものと思う。高橋氏本来の「端正な」文章である。
「劇」としての「ファウスト」はそれでいいのかもしれない。
しかし、そこには「詩的飛躍」が乏しいように自分には感じられるのだ。
逆に、人によっては、後から高橋氏の訳にふれて、その日本語がぎこちない
ところがなくて日本語として流暢で、堂々としゃべることができるような文章に
なっているところにおどろき、感嘆するのかもしれない。
「劇」としての側面も「詩」としての側面もどちらも「ファウスト」のものである。
これは原語で読めば最初から解決されることかもしれないけれど。
ってことは、ゲーテの文章だと、劇と詩両方の魅力を味わえるように書かれてる?
「ファウスト」はどちらかといえば劇の形式をとった「詩」であって、「詩」に
重点が置かれていると思うんだけど。原文は大体韻を踏んでるはず。
すなわち、韻文で、非常に口調がよい。
昔、ドイツには「ファウスト」を全文暗記していた人も珍しくなかったとか、
小塩節氏か柴田翔氏かの文で読んだ覚えがある。
池内紀氏の訳はパラパラと見てみたかぎりでは、「劇」で人が実際にしゃべる
セリフとしての訳に重点が置かれているように感じる。形式も詩の行分けタイプ
ではなくて書き下し(?)スタイルになっていたり。かなりくだけた訳し方だったり。
>>618氏によると「専門家の間では評判が悪い」とのことだけど、その理由は
くだけすぎということなのかしらん。
634 :
吾輩は名無しである:2006/12/24(日) 01:51:52
翻訳を厳密に考える人々にとっては、原文と余りにもかけ離れた訳は越権行為
と見えるようだ。
某翻訳者のこんな解説を見つけた。
「翻訳者は原作者の書いているとおりに、原テクストの意味する態度、方針
しかとりえない。原文にないものを付け加えることは許されない、また原文に
あるものを削ったり落としてもならない。翻訳者が文章の主である原作者に
相談なしに表記を変更することは、言葉の機能を歪めて評価することであり、
越権行為である」
現在は、「原文と余りにもかけ離れた訳は越権行為」との考え方が
大勢を占めている。
もともと、高橋義孝、大山定一、相良守峯、柴田翔などの訳は
「原文に忠実」派といっていいと思う。そういう優等生的訳はすでに
出揃っているといえる。
前に書いたように自分はむしろもっと大胆で自由奔放な訳が読みたい。
池内紀氏は、今までの訳とは違う訳をと心掛けたのではないか。
その点は評価したい。
636 :
634:2006/12/30(土) 18:38:15
もちろん、全く立場を異にする翻訳者もいて、日本語と外国語の致命的な
相違を承知で、むしろ直訳では伝わらないニュアンスを読者に、より生き生きと
理解してもらうために積極的に【補い訳】や主語の省略、複数の形容詞を
まとめたり、ばらしたり、さらに進んだ創造的な訳をすすめる人もいる。
さて、手元にフランスの偉大な詩人、ジェラール・ド・ネルヴァルが
『ファウスト』を仏語に訳したものがある。
舞台の前曲の座長と詩人と道化がそれぞれの立場で詩論や演劇とその興行について論じる
場面があるが、そのフランス語訳は見事な十二音綴(アレクサンドラン)
となっていて、脚韻も平韻で、古典的かつ叙事的な雰囲気が出ていて素晴らしい。
ゲーテ自身がこの訳をみて褒めちぎったというから感無量。
637 :
吾輩は名無しである:2007/01/14(日) 22:11:33
ファウストのお勧め訳者教えてください。
高橋健二氏の訳で読んでいるのですが、いまいち入り込めなさを感じてます。
ウェルテルの高橋義孝訳はほんと素晴らしいと思う。
638 :
通りすがりの966:2007/01/17(水) 00:08:22
ネルヴァルの「ファウスト」仏訳とそれをゲーテが絶賛した話は有名だけど、
昔その話を読んだとき、英訳の方はどうなのかなと思った。
その後、吉田健一氏のあるエッセイで、マリー(マリイ?)の英訳をひどく
ほめていた文章にぶつかった。原文に勝るとも劣らないとかいうような
絶賛と言っていいほめ方だった。
どなたかマリーの訳を読んだ人はいませんか?
「ファウスト」の「詩」について補足。
イギリスの著名な詩人シェリーには次のような有名な詩句がある。
冬来りなば春遠からじ (冬が来たからには春も遠くあるまい)
シェリーの詩だということはさっぱり忘れられてことわざのようにこの表現は
よく使われる。
普通の人間が、今、現に到来している冬の寒さ、厳しさに打ちひしがれそうに
なっているとき、詩人の想像力ははるかに遠くをみはるかしてすでに次に
来るはずの春を思い描いているのだ。
↓
640 :
通りすがりの966:2007/01/21(日) 00:17:59
↓
前に引用した「ファウスト」中のセリフ、
一日は過ぎた。日はあの向こうに行ってまた新しい生をうながすのだ。
このセリフもまたシェリーの詩句と似た響きを持つ。
一日は終わり、闇がこれから降りようとする。ところが山の向こうに没した
太陽は山の向こうの土地、国では新しい日となって世界を照らすのである。
ここでも詩人の想像力は常人の領域を越えて日に照らされた明るい世界を
読者の前に現前させる。
暗さ、闇、あるいは「死」が意識の上に覆い被さって来るとき、それでも
その中に明るさ、あるいは「生」を見出すのである。
詩人の並外れた想像力の飛翔であり、またこういう精神の働きを「叡智」と
呼んでもおかしくないのではなかろうか。
暗さ、闇、「死」の中に明るさ、あるいは「生」を見出す詩人の想像力に
ついて述べたが、闇と光といえばもうひとりの詩人の言葉が自然に
思い出される。
「マクベス」の冒頭で魔女はこう歌う。
闇は光で、光は闇よ
〜
(たしか永川玲二氏の訳)
闇が光であり、光が闇である世界。こういう世界、こういうヴィジョンを
思い描くことのできたシェイクスピアは確かに偉大な詩人である。
清濁併せ呑んでるわけだ。
>>637 割と最近柴田翔の訳が出てたよ。
読んでみては?
644 :
吾輩は名無しである:2007/03/20(火) 18:34:15
村上春樹批判か
634
645 :
吾輩は名無しである:2007/03/21(水) 12:48:20
柴田翔の訳は下手 悪文だよ 講談社はなんであんなの出版したんだろ?
本屋で立ち読みすればすぐわかるw
読みやすさという点では 集英社の池内紀訳がいちばんだと思う
646 :
吾輩は名無しである:2007/03/25(日) 12:07:18
池内さんのはたしかに肩が凝らない自在な散文訳ですね。
私にはちょっと物足りない気もしたけど、これから挑戦する若者にはお薦めかも。
647 :
吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 04:40:33
池内は中学生向けねw本人がレヴューでそう言ってた
648 :
吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 10:13:38
だったら、きみにちょうど良いんじゃないw
649 :
吾輩は名無しである:2007/03/26(月) 10:57:26
てことは、きみにもちょうど良いんじゃないw
私にちょうど良さそうw
いやいやここは俺に
いや俺にこそ
653 :
吾輩は名無しである:2007/03/27(火) 14:11:07
池内紀の翻訳は好きです。池内訳と他の翻訳がかけ離れているので、まるで別の作品を読んでるように新鮮ですし、他の翻訳では見つからない発見があったりします。当人が何を言ってもどうでもいい。中学生向けという発言は、多分誤解であるか、照れ・皮肉だと、まあ。
>>1 「時よ止まれ お前は美しい」
美しい、という言葉は本来そのように使われるもの。
同じ言葉も使う者次第で、品位が変わる。
安倍晋に文学読ませる教育係はおらんのか。
655 :
吾輩は名無しである:2007/03/27(火) 21:54:37
いないんだと思うけど。
ネオ・ファウストのほうはガイシュツ?
>>653 ほぼ同意見の人がいてうれしいです
いろんな訳で好きな作品を読み比べるのは楽しいですよね (●^o^●)
658 :
吾輩は名無しである:2007/04/01(日) 18:13:22
660 :
吾輩は名無しである:2007/06/02(土) 19:57:15
森鴎外訳は、アマゾンにはちくま全集文庫と岩波の鴎外全集しかないようですが、他にはないのでしょうか?
661 :
吾輩は名無しである:2007/06/21(木) 16:06:22
たしか なかったと思う
662 :
吾輩は名無しである:2007/06/22(金) 02:13:16
初読みです。
二部から急に訳わからなくなった。
そういうものだ
664 :
吾輩は名無しである:2007/07/01(日) 16:45:01
>>662 俺も二部の三幕で一旦読むのを止めている
ギリシア神話をもう少し勉強してから二部を初めから
読み直そうと思っている
665 :
吾輩は名無しである:2007/07/10(火) 16:49:32
そう思ってるうちに読むのを忘れるぞ
オレの経験では 強引に一気に読みきってから再読したほうが
全体の構成が頭に入っていて理解しやすいと感じたよ
666 :
吾輩は名無しである:2007/07/12(木) 02:14:28
>>653 私も池内訳好きです(*^∀^)人(°∀°)ナカーマ
ちなみに池内訳ではメフィが敬語使ってないのがいいですよね。
ファウストとメフィストの掛け合いが自然で面白い。
グレートヒェンがエロ系なのは残念だが…
ゲーテ読んでも俗物だとしか思えないんだが ?
常に大袈裟な表現...
どこかしらえらそうな物言い...
相手の女から見れば恋ではない別なものなのにそれを「恋愛」と
書いてしまう人格...
様々な分野に手を出してしまう八方美人性...
だから爆笑してしまうこともしばしばである・・・
ハハハ イキデキネーヨ
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ハライテ- ゲラゲラ
. ( ´∀`) < あほか ∧_∧ 〃´⌒ヽ モウ カンベン
. ( つ ⊂ ) \_______ (´∀` ,,)、 ( _ ;) シテクダサイ
>>305 .) ) ) ○ ∧_∧ ,, へ,, へ⊂), _(∨ ∨ )_ ∧_∧ ○,
(__)_) ⊂ ´⌒つ´∀`)つ (_(__)_丿 し ̄ ̄し ⊂(´∀`⊂ ⌒ヽつ
タッテ ラレネーヨ
ワハハハ
そもそもメフィストと契約するファウストこそ俗物そのもので、
「巨人」などではまったくない。
天を見る者ではなく、地上を見る者である。悪魔は地上の主である。
ファウストはゲーテの自己宣言であるが、この作品がまたしてもよそから
もってきた材料で作った張子の館である点はゲーテの価値を象徴している。
>>670 面白い意見ですね。説得力を感じますよ。
ところで、森鴎外訳の評価はどうでしょう?
672 :
吾輩は名無しである:2007/07/30(月) 06:09:21
メフィ×ファできまり
673 :
吾輩は名無しである:2007/08/02(木) 19:50:16
鴎外訳は岩波文庫にあるので読んだが良かったよ。
ゲーテは俗物であることに依存はないが、文豪が聖人君子であるべきかな?
俗物の書く本こそおもしろいのではないかな?
ゲーテやマンのイロニーはまさに俗物的なものを徹底的に描ききったところ。
そこで( ^∀^)ゲラゲラ と感じないといかんのよ。
そうなのか?
俺は、ああ俺だ俺だと思っておかしかったが >ファウスト
>>673 ありがとうございます。鴎外が好きなもので。読んでみます。
ファウストは最期のシーンで
自分では領民のために土地を拓いてやった気でいるけど、
その鋤鍬の音はすぐ横で自分の墓穴が掘られてる音だったとか、
地上げ屋張りに老夫婦の家に火付けして死なしてしまうとか、
実は大いなる勘違いの中で生きているわけで、
それを作者は「厳粛なユーモア」と言ったんだろう。
第2部第4幕の10216-10220も「巨人主義」の表白のようでいて、
実は内心の不安を吐露している台詞だし。
作者自身の「俗物性」に対する批評がそこにこめられているんだと思う。
>>664 自分がいる。
第一部だけで十分だって、ネルヴァルの例の追悼文の中にもあるね。
偶然読んで、ああ当時のヨーロッパ人もそう思ってたのかと笑った。
頑張って読了しよう・・・。
678 :
吾輩は名無しである:2007/08/19(日) 11:36:55
age
679 :
三流詩人:2007/08/22(水) 16:36:57
ファウスト第二部は古代ギリシャの神々や怪物がたくさん登場するのがおもろい
でも支離滅裂な気がするのは、僕の読解力がまだまだという事ですかね
みんなえらいなー
こんなにまじめにゲーテを研究してるなんて。素人の俺に愛の手を
680 :
吾輩は名無しである:2007/08/22(水) 23:01:01
>673
ゲーテ以上に精神的な高みに行った人間はいないだろ。
ドイツ国内でのゲーテの文化的地位なんてほとんど宗教的でさえあるような臭。
作家に精神的な高みなんて必要なんでしょうか?
哲学と文学は違います。より善い人間になることを追求する一面があるのは、
哲学の方でしょう。
文学は、人間を正邪含めて、えぐるところにその価値があるかと思います。
682 :
吾輩は名無しである:2007/08/23(木) 15:42:31
>681
リアリズムや自然主義は人間を描くことに、ロマン主義は楽しい物語を作り出すことにある。
文学とは〜に価値があると、一言だけですませるほど簡単じゃない。
少なくともゲーテという人間はシラーと同様精神的な歩みを重ねてきた人たちであるのは間違いない。
それに、プラトンやスピノザは善を追及したろうけど、デカルトやラッセルは論理を追求してる。
ここで流れをぶった切るが、ホムンクルスって本当に死んだのだろうか?
原書には死んだと明記されてるの?
俺のは図書館で借りた本で、手塚富雄さんの訳なんだ。
彼が誕生した時に「自然の物には宇宙も狭い、人工のものは仕切られた空間を欲しがります」
って言ってるから、ホムンクルスがガラスを割る所は自然の物に生まれ変わる事だと解釈してるんだが。
その前のプロテウスとかの台詞を見るとますますそう思えてくる。
684 :
吾輩は名無しである:2007/09/11(火) 23:43:00
息の長いスレですね。今日始めて拝見させていただきました。
スレの流れに沿っていない質問なのですが、
ゲーテの「ファウスト」、もしくはゲーテ以前のファウスト伝説を元にした
日本映画について調査しております。
現在、モチーフとして取り上げられた可能性があると思われる作品は、
黒澤明「生きる」、清水崇「悪魔の理論」、吉村公三郎「四三歳の抵抗」です。
それ以外にもなにかありましたら教えていただきたいです。
保守
686 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 02:42:31
すいません。
岩波は店に売っていないので、比べることができません。
評判では、岩波と集英社、どちらのファウストが評判良いですか?
687 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 10:43:41
ここで訊くよりも自分の目で直接確かめたほうが早いですよ
688 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 14:36:16
↑686を普通に読んでもらえると、
確かめることができないことがわかると思いますが?
なので、評判の良い方を買いたいのですよ。
689 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 15:07:44
エーウィヒ・ヴァイブリッシ
>>688 そんな喧嘩腰の言い方は感心せんな。マルチもやってるし。
まあ、
>>688の回答も不親切には違いないが。
要は人それぞれ好みが異なるから、一概にどれがいいとは
言えないということだ。自分がいいと思ったものを薦めて、
後で文句を言われたらかなわんから、あんな回答になったんだろう。
「ゲーテ」スレで答えてあげてる奇特な人がいるね。感謝汁!
691 :
690:2007/10/06(土) 15:17:20
692 :
吾輩は名無しである:2007/10/06(土) 22:29:16
>>690 あなたは、岩波と集英社ではどっちが良いと思ってるの?
693 :
分からん:2007/10/14(日) 20:06:15
ゲーテの諦念とはなんなんでしょうか?
694 :
吾輩は名無しである:2007/10/15(月) 09:54:19
わからなくてもそれでいいんですよ 文学は
あなたがそこになにかを感じさせすれば……
>>683 死んだといえば死んだだろうけど、海に溶けて
生まれ変わりの旅に出たってイメージdanala
696 :
吾輩は名無しである:2007/10/23(火) 19:51:02
>>686 森鴎外訳のファウストは
カッコイイと聞いた
ことがあるよ
読んだことないけど
高橋訳、手塚訳、相良訳、高橋訳と読んだけど、鴎外訳はなんか別格という感じ。
698 :
吾輩は名無しである:2007/10/24(水) 07:56:52
マジレスすると、鴎外のは文語混じりの名訳だからアホな子供には読めないと思う。
699 :
吾輩は名無しである:2007/11/01(木) 22:41:20
長命スレだなぁ
700 :
吾輩は名無しである:2007/11/03(土) 10:44:29
子どもはまず手塚治虫のマンガ版を読むべし。
701 :
吾輩は名無しである:2007/11/16(金) 02:11:25
色々な翻訳を読んでみましたが、どれもこれもグレートヒェンの言葉使いが
気になるものばかりでした。
言葉遣いがおおむね大時代なのがお決まりなのですが、ただの田舎町の
町娘なのに、ファウストと話すときは、ほぼ完璧に近い敬語を使って会話させ
られるのは、いかがなものでしょうか。
中には、最初の出会いでファウストのエスコートを断った件につき、後にファ
ウストと会話したとき、グレートヒェンがファウストに対して「怒ってさしあげる」
などという言葉使いをさせている訳もありました。
これは、いくら何でも役の性根を履き違えていないでしょうか?10台なかば
の小娘の初々しさを、ひどく損なっていないでしょうか?
功成り名を遂げたドイツ文学研究の老大家が訳すのですから、登場人物の
言葉使いが平均的な読者の言語感覚より1世代ないし2世代ほど古くなるの
は仕方ないですが、それでも実社会で敬語を使う機会をあまり経験していない
ティーンの女の子には、それらしく「拙い」言葉使いをさせるべきでしょう。
現行の翻訳は違和感がありすぎると思います。
>>684 鈴木清順は干されていた時代に「黒死館」やろうとしてポシャった。
703 :
吾輩は名無しである:2007/12/06(木) 13:51:33
黒澤明監督の名画「生きる」にゲーテの「ファウスト」が
引用されているそうですが、どこなんでしょうか?
704 :
吾輩は名無しである:2007/12/26(水) 13:24:25
ポルキュアスに化けたメフィストとヘレネーが会話してる時ってファウストの時代?
それともヘレネーの時代?
メフィストがなぜポルキュアスに化けたのかもよくわからない
神話でポルキュアスとヘレネーは接点なさそうだが…
すみません。途中で割り込みいたしますが、ファウストを読んだことがなく、マンの引用している文が意味がつかめないので教えていただきたいことがあるのですがよろしいですか?
>>705です。もしくはゲーテについて研究されている、サイトがあれば教えてくれませんか?ご面倒おかけしますが
>>705です。もしくはゲーテについて研究されている、サイトがあれば教えてくれませんか?ご面倒おかけしますが
「時よ止まれ。そなたはかくも美しい」
って訳どう?
>>709 私はイヤだから
「止まって時間さんっ!あなたはとってもキレイよ!!」
って頭の中で置き換えて読んでます。
今日ファウスト読み終わったんだけど、ようは…
悪魔に魂売ってやりたい放題
でも最後には人々の役にたつことした。
だから天国に行けた。(グレートヘンもそれを願っていた)
みたいなことでいいの?
役に立っているようで結局は立っていない。
最後の幕でも、老夫婦の家に火付けして死なせてしまうわ
生涯の事業の集大成だったはずの土地開墾も津波でパーになってしまうわで、
本来であれば踏んだり蹴ったりの死に方だと思う。
「それでも」真善美を求めて努力するというモメントだけは終始一貫しているので
それによってどんでん返しの救済(=恩寵)にあずかる、という筋書きなのでは。
ゲーテの「デーモン」概念はそれこそ「他力」の思想といっていいと思うけど、
「自力」の人ファウストは、「自力」を徹底した果てに「他力」による救済にあずかる、と。
715 :
吾輩は名無しである:2008/03/30(日) 00:26:08
ショーペンハウアーの「意志と表象としての世界」はまるで「ファウスト」の解説本のようだ。
むっかしいこと言われてもわかんないけど、
えっと、酒はうまいしネェ〜ちゃんはきれいだ、とかの一節?
昔フォークソングにパクられた?
717 :
吾輩は名無しである:2008/04/01(火) 12:35:07
「右や 左のだんな様〜
哀れな乞食にお恵みを〜」
の一節は 昔 40年ほど前に
井上ひさし(「ひょっこりひょうたん島」)に パクられた。
718 :
吾輩は名無しである:2008/04/05(土) 01:28:27
719 :
吾輩は名無しである:2008/04/20(日) 17:22:29
二部のニ幕三幕が一番面白い
一部は、現代人にとっては、まったく食い足りないな
720 :
吾輩は名無しである:2008/04/21(月) 20:26:21
ファウストって、全部韻文で書かれているようですが、
終始詩のような文章としては読みにくい何いってるのかわからないような感じなのでしょうか?
721 :
吾輩は名無しである:2008/04/25(金) 15:11:35
原書で読んだ人あんまりいないんじゃ?
722 :
吾輩は名無しである:2008/04/25(金) 16:56:17
>>721 翻訳でも、韻文は韻文っぽく翻訳するんじゃないの普通は
723 :
吾輩は名無しである:2008/04/25(金) 20:14:51
結局誰の訳を買うのが一番良いんだよ?
入手可能な翻訳がいくつもあって買うに買えないじゃないか
724 :
吾輩は名無しである:2008/04/28(月) 02:48:19
一番読みやすいのがいいんじゃ?
だんだん難しくしていけばいい
池内が一番大衆向けらしい
725 :
吾輩は名無しである:2008/05/05(月) 00:20:57
個人的には手塚が一番イイ!断然!
まぁ、初めてよんだのがこの人のせいかもしれんが・・
2日で全編読んだけど、これちょー面白かった!
古典の名作って実際読むと普通のエンタメにしか思えないお( ^ω^)
メフィストが主役にしか思えなかった
729 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 00:43:19
>>720 韻文といっても、日本語の詩みたいに意味不明になるわけでわない。
少し格調高い文章が、リズムに乗って流れていく。
そのリズムにもたくさん種類があり、それぞれが一定の効果を生み出している。
特に好きなのが二部三幕の古典ギリシャ悲劇風の韻律。
「ギリシャ悲劇にファウストが登場している!」という興奮は韻律によって強化される。
730 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 01:24:44
てか、ドイツ語でファウスト読める奴なんて日本にほとんどいないし
731 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 10:47:24
732 :
吾輩は名無しである:2008/05/25(日) 11:39:23
英語が生ける口なら英訳を読むといい。
系統が独語に近いので失われるものも少ない。
無料のものだとgutenbergのtaylor訳をみてみるといい。
733 :
吾輩は名無しである:2008/05/27(火) 02:59:20
ゲーテの中で、手を付けてないのが恥ずかしながら『ファウスト』です。何を経てy見始めれば
楽しめるのでしょうか・・・教えて頂きたいです。そもそも舞台の台詞ので進んでいく小説になじみが
ないのが、致命的でしょうか・・・連動して劇作家シェークスピアも手が出ない・・・
高校の頃、『お気に召すまま』をとてつもなく頑張って飽きない様に読んだのがトラウマか?
734 :
吾輩は名無しである:2008/05/27(火) 03:29:34
1部を読んだが、やっぱりプロットを追うだけになっちゃう
詩心もへったくれもないね
元々俺がそんな心持たない人間だとしても
詩なり韻文なんてのは翻訳されたらゴッソリゴッソリだね
まぁ2部も読むけど
735 :
吾輩は名無しである:2008/05/27(火) 17:21:35
読めない
2部は投げた
736 :
吾輩は名無しである:2008/05/27(火) 18:59:50
>>733 ゲーテの時代の建築物とか常識とかを軽く覚えておくと読みやすいかもな
wikiでも適当に流し読みするのはどうよ?
戯曲に慣れたら普通の小説を読むのが苦痛になるらしいぞ
737 :
吾輩は名無しである:2008/05/30(金) 01:39:31
正直な話
ファウストってそんな言うほど面白いと思えないんだが
キリストマンセーな人たちとかが擁護してるだけじゃないのか?
ゲーテ自身は汎神論主義だったみたいだけど
ファウストの大オチはそんな思想で描かれたようには感じないし
だいいちストーリーがなんでやねん?って内容だし
みんなどう思ってるの?
グレート変が天使になるのとか納得いかないんだけど
もちろん最終的にファウストが救われるのもおかしくね?
冷静になって考えて
これをその辺の無名作家が書いてると想像してみると
ひどい内容としか思えないんだが
738 :
吾輩は名無しである:2008/05/30(金) 02:12:00
俺もつまらなくて2部入ってすぐに投げた
詩は翻訳じゃわからんってのもあるだろうね
確かに二部の最初のほうはおもしろくなかったな
個人的に一番おもしろく感じたのはホムンクルス周辺の話で後は右肩下がりだと思う
特に「時よ止まれ〜」の部分は散々ファウストの名言として聞いてたから
実際にその部分を見ると意外と地味なシーンで拍子抜けしてしまった
740 :
吾輩は名無しである:2008/05/30(金) 09:26:10
地味っていうか
えええ?勘違いじゃん!
みたいな超期待はずれでがっかりした
読後の一番始めの感想は
なんだこの茶番劇は!(怒)
だったよ・・・
ドイツのアマゾンで検索してみたが、
ドイツでもそんなに人気なさそうだな
最高でも19しかレビューついていない
星は5つが多いけど
カフカやトーマスマンや春樹のほうがはるかに人気あるね
シェイクスピアと変わらない感じ
古いってのもあるのかな。
日本でも夏目漱石「こころ」なんて100以上レビューついてるのにな
そうなのか
ヨーロッパのキリスト教圏の人たちには指示されてるのかと思ってたけど
キリスト教とギリシャ神話のことよく知ってるとめちゃくちゃ面白く感じるんだけどなぁ
読んでて一番楽しかったのはファウストやメフィストの言動だったなぁ
旺文社のファウストって評判はどうなのかな?
今は新潮文庫で読み直してるんだけど、旺文社のより注釈が少なくて理解できないところもある
おやおや(笑)
旺文社というと佐藤通次訳ですか?
よく手に入りましたね!普通は入手困難な版ですよ。
図書館にもほとんど置いてない版ですし。
私も佐藤訳だけは読んだことないんでわかんないなぁ。
むしろこの際、引用してくださると有り難いですが。
ただ佐藤通次の他の作品の訳はそれほどのものではありませんでしたが・・・
(ウェルテル、ヘルマン&ドロテア、ゲーテ詩集など)
でも読みやすくて重宝されているんでしたらそのまま読み続けてみてほしいなぁ
その後で他の訳とも比較出来ますし
間違えました。新潮文庫版より読みにくいんでしたね(笑)
失礼!
再度失礼!やっぱり新潮文庫版のほうが読みにくいんでしたね(恥)
私も常々高橋義孝訳は買わないようにしてます。
ウェルテルの訳で失望したので・・
相良訳にしとけ
>>748 ごめん、自分で持っているのではなくて図書館で借りて読んだんだ
一度佐藤訳で読了した後、高橋訳を買ったという次第で
個人的には文章自体は高橋訳の方が読みやすいと思うけど
>>746に書いた通り、佐藤訳の方が注釈が多くて理解しやすかった
ファウストは訳が多くてどれを読んでいいのか迷うな
自分は高橋訳を買ったけど、相良訳のほうがよかったのだろうか?
森訳、高橋訳、相良訳、手塚訳、高橋訳と読みましたが私は手塚訳が一番性に合いました
旺文社の佐藤訳はいいと思うな(絶版になってるのが残念)
なにより「詩」になってるし、訳語一つ一つを相当に吟味しながら書いてるのがわかる
ただし、リズムの抑揚を重視してるぶんだけ
高橋訳や手塚訳みたいな流動感には欠けるきらいがあるかな
それでも注が親切なので、ムズカシくて読めないってことはまったくない
ムズカシイのがとにかく嫌っていう人は小西悟のがいいかも
読みやすさ(だけが訳の善し悪しの判断基準にはならないが)という点では
ナンバーワンではなかろうか
訳者はゲーテの専門家じゃないけど、随所でユニークな解釈がみられる
>>737 池内訳の第2部に秀逸な解説があるよ
第2部は一見散漫なようだけど、実は練りに練ったプロットになってることが論証されてる
(自分としてはむしろ第1部が退屈、っていうか食い足りないな)
作者が自分で言ってるけど、ファウストは
キリスト教的な図式を換骨奪胎するようにして書かれた作品だと思う
最後だって救済の担い手として出てくるのはマリア信仰やら神秘主義やらだよね
755 :
吾輩は名無しである:2008/06/11(水) 16:34:19
キリスト教が絡みすぎてる物語は日本人にはつまらんと思う
だからファウストもつまらん気がする
読んだことないが
>>754 マリア信仰は土着の地母神信仰がキリスト教化されたものだよね
ということはファウストは自然に救済にされたと解釈することもできるのかな
キリスト教が絡んでるのって最後の救済?
あれってかなり唐突で
免罪符的に設置してあるものかと思った
教会とかが五月蝿いから入れとくかみたいな
758 :
吾輩は名無しである:2008/06/13(金) 00:14:35
最後に、可愛い天使たちにメフィストがやりこめられるところが
面白かった
759 :
吾輩は名無しである:2008/06/13(金) 03:03:53
とにかく、キリスト教でもない私が『ファウスト』を読むのは、甘い!!と思い、
旧約新約&ギリシャ神話悲劇をある程度、熟知してから、ではないと・・・
と思ってるうちに、より道しつう、10何年以上、気になってるのに
”まだ、まだ、私レベルが読んではいけない・・・”
と、思ってる。。。
同様に、ダンテも、ギリシャ→ローマ→ローマ対キリスト→中世
の時代背景を解った!と、自分なりに思ってからじゃ読めない・・・
恐れすぎ?
760 :
吾輩は名無しである:2008/06/13(金) 03:50:37
恐れが足らんね
764 :
吾輩は名無しである:2008/06/13(金) 22:23:16
ちなみに俺は2部入った数ページ読んだ瞬間にやめた
2部こそが面白いのに
>>759 順番に一回づつ読むくらいなら
何度も往復して読んだほうが理解が深められるんじゃない?
どれも一回しか読む気がないつもりでいるなら
たぶん「解った!」の瞬間はいつまでも来ないのではないかと
澁澤龍彦がファウストのホムンクルスについて言及する時
「ワグネルの実験室から火(男性原理)のみを媒介にして出てきた」という部分があるのですが
それらしい部分のある訳はどれかわかりますか?
新潮の高橋義孝訳は違ったようなので
多分森鴎外訳では?
(ちなみに相良訳と手塚訳ではワーグナー、高橋健二訳ではヴァーグナー)
高橋訳だとホムンクルスの一人称が私・僕って安定してないんだけど何か意味あるの?
手塚訳も一人称一定してないです。相良訳は一貫して「私」。
ホムンクルスがフラスコの中で生まれた時に「ぼく」なんてやっちゃうと
後々まで一人称が混乱するらしい
井上正蔵訳は最後まで「ぼく」
772 :
吾輩は名無しである:2008/06/23(月) 23:06:34
結局ゲーテってファウストを通じて何を言いたかったのでしょうか?
ホムンクルスは両性具有らしいからその表現だったりして
原著ではどうなってるんだろう?
>>772 やっぱり「絶えず努力して励むものを、われらは救うことができる」
かなぁ。本当にファウストを理解できたとは到底思えないけど、作品の理念としてはこれだと思う
喜怒哀楽、以上。
初めて北。
去年の今か5月あたりに劇団 円 がやった
橋爪功主演の舞台「ファウスト」観に行ったやつはいないの?
気になる人いたらレポするが。
あと、個人的には文学として評論、考察しながら読むのも好きだが
「絶えず努力して励むものを、われらは救うことができる」
というところを軸に時折読み返すのが好きだ。
ところで巨人主義について論及しているレスがあるが
その辺についてはどういう文献あたればいいのかな?
ひとまず
1-22. 関西学院大学 ISSN:02866773.
玉林 憲義
人本主義と巨人主義 : 若きゲーテの人生観に就いて.
Humanismus und Titanismus : Die Lebensanschauung jungen Goethes.
というのが候補としてあるわけだが、他にはあるのかな?
巨人主義についてだとシュタイガーや
グンドルフの著作(どちらも3分冊本)をあたってみるのもいいかもしれません
グンドルフがかなり頁を費やして巨人主義について記述していた気瓦斯
>>768 ありがとう
森鴎外訳なんてあったんだ…
探してみます
>ワーグナー
高橋義孝訳だとワーグネルでした
これってまさかあのリヒャルト・ワーグナー?
>>778勿論作曲家のワーグナーではありませんw
ま、どちらも綴りはWagnerですが
>>777 dクス。あたってみるとする
やっぱり当初の時代背景にあたる程に深くなるからなこの作品は。
>>775 もういないかな?
見たくて見たくて、最終日に行こうと思ったら
人身事故で間に合わなかった。
是非レポ聞きたいです。
スレ違いだったらごめんなさい。
鴎外訳のファウストで品切れじゃないのは
「森鴎外全集 <11> ファウスト ちくま文庫」
↑内容的にこれでいいでしょうか?
高橋義孝訳のを持ってますが、これよりずっといいですか?
>>782ちくま文庫版でOKです。義孝訳よりは上等だと思いますが
見慣れない漢字が多数出現するのでご注意を・・・
なお私は手塚富雄訳(中公文庫全3冊)を愛読してますがこれは
現在は古書でしか入手できないみたいです
784 :
775:2008/06/28(土) 01:08:34
>>781 今北。
早速思いつく限りでレポするが、「このシーンはどうだったんだ?」とかの質問にも答えるからヨロ。
一応、観に行く前のおれのスペック。
23歳 男
ファウスト経験 誰の訳かは忘れたがどっかの全集に載ってた第一部まで読んで第2部始めあたりまで読んでた。ネタバレ覚悟で臨む。
総合 ☆☆☆☆ (4/5)
演目時間 たしか3時間くらい
785 :
775:2008/06/28(土) 01:09:42
主演 ファウスト 橋爪功について
本人の年齢的にまさにファウスト的な年齢、演技においても教授として悶々とする初老のファウストから、
若さを手にして恋をするファウスト、盲目になりながらも国家への情熱を絶やさない晩年のファウストまで
かなり良く演じていたと思う。
特に晩年についてはかなりハマリ役なんじゃないかと思う。
原作読んであの辺を冗長に感じる人にとっては、橋爪ファウストの「執念」は是非観てほしい。迫真。
ただ俺自身の年齢も関係してるんだろうが恋するファウストにはもっと若さが欲しかった。どうしても見た目が年上に見えてしまうところが残念。
だからといって若い役者にやらせれば最初と最後が破綻しかねない。
ということで、おおむね(・∀・)イイ
786 :
775:2008/06/28(土) 01:10:42
メフィストについて
見た目、動き等、俺の中では漫画のデスノートのリュークみたいな感じ
いろんなささやきだとかそそのかしはするが指図はしない、
基本的にファウストに協力。ひねくれ者、天の邪鬼な雰囲気。
個人的にメフィストは知的な面を秘めているイメージだったから
違和感を感じたが、新しいメフィスト像が見れて、いまでは良かったと思っている。
残念ながら誰かが言ったような幼女(*´Д`)ハァハァではない。
また、ファウスト=ゲーテ=メフィスト という精神構造については
やっぱり原作読みならではの楽しみ方な気がする。
ここではゲーテとファウスト、協力しあう異なるアイデンティティ、という感じ。
787 :
775:2008/06/28(土) 01:11:35
その他役について
ハズレ役者なし。個人的に脇役であるが佐藤せつじが好演だった。
スレチかもしれんが彼は伸びる。
788 :
775:2008/06/28(土) 01:12:23
ワルプルギスの夜
原作は割と当時の時代批判とかなんかいろんな要素が入っているはず
(詳しい人補足頼む)
だが本劇においてはファウストの様々な頂上体験をして行く中の
一つのエピソードとして扱われていた。
だから酒場で喧嘩して人ヤッちゃったのと殆ど同列扱いかな。
ただ霊役の役者さん20人あまりが至るところでセクースしている演技には圧巻(;゜Д゜)だった
789 :
775@舞台ファウスト見た:2008/06/28(土) 01:24:37
連投帰省くらったorz
復帰したら続き投下する。
うざいと思う人もいるかもしれんが語らせてくれ。
好きなんだ。
790 :
775:2008/06/28(土) 01:26:03
最後
最後ファウストが天上に召されるシーンにレッドツェッペリンの
Stairway to heaven がBGMでかかったのは驚き、大胆な翻案である。
ラストシーンよりジミーペイジのソロが気になっちゃうのが惜しい。
791 :
775:2008/06/28(土) 01:27:04
総合的に
全体を通じて貫かれているテーマとしては「絶えず努力して励む人を救う」というよりも
「ロマン、大志を持って、(過ちを犯しながらも)力強く生きるファウストの生き様を見てくれ!」
という印象を受ける。
その生き様の味わい深さ、鮮烈さを前面に出した構成を全体で意識していると思う。
また、言葉よりも、その行動のダイナミックさを強く印象づけられる構成でもあると思う。
橋爪さんはファウストを演じることをライフワークと言っていたのを
どっかで覚えている。
実践を尊ぶゲーテの意思を継いでいるのだと個人的には思っている。
792 :
775:2008/06/28(土) 01:27:34
またあったら観に行くか。
絶対観に行く。
更に円熟した橋爪ファウストがこの大作を再びどう切り取るのかが興味深い。
およそ3時間の枠で何を見せるのか。
それは橋爪功の人間観そのものをも表しているのだと思う。
793 :
775:2008/06/28(土) 01:29:18
長文連投スマソ。
以上 劇団 円 の舞台「ファウスト」のレポ。
質問あるなら思い出せる範囲で答えるYO
>>793規制のなか詳細なレポ大変に乙です!
今回の舞台の「絶えず努力する者」イコール「懲りずに求め求めぬく者」との上演方針は大賛成です
橋爪さんは適役ですね!
今回は第2部のほうはどの程度演劇化されてたでしょうか
ヘレナは登場していたでしょうか?
ファウストは最後はやはり「時よ止まれ!」で絶命するのかしら
個人的には原作第四幕の戦争の場面が好きですが、あくまでつなぎの場面なので
実際は中々舞台化されないんですよね
レスいつでも構いません〜
(私もこのあと寝落ちしちゃうかも・・・レスできなかったらスマソ)
795 :
775、793:2008/06/28(土) 11:01:43
ちょっと第2部読み返してくる
レポありがとうございます。
>>794 >
>ファウストは最後はやはり「時よ止まれ!」で絶命するのかしら
僕もここが気になります。
天使の扱いも、、、
797 :
775、793 ◆I4zBsKeLrw :2008/07/03(木) 00:43:18
お、なんだかレスがついてますね。
最後のセリフについてについては「時よ止まれ!」です。
正確に橋爪さんが言ったのは
「時よ止まれ!お前はあまりに美しい・・」です。
原文の
Verweile doch, du bist so schön! に忠実ですね。
>>236参照
手元にある訳
高橋義孝訳は
「とまれ、お前はいかにも美しい」
山下肇訳は
「留まれ、お前はなんと美しきかな!」
他の訳ではどうなってるのかね?持ってる人教えてくれないでしょうか?
このスレの皆さんは文学の素養がしっかりしているようなので
天使、ヘレナ、2部全般についてはもうちょっとあとでお願いします。
すみません(´・ω・;)
798 :
794:2008/07/03(木) 02:24:12
>>797乙です。あ、第2部については大雑把な記述で構わないですよ(^_^;)
私自身はホムンクルスとヘレナが出てきたかを訊ければOKなので・・・
ちなみに例の台詞ですが
「とまれ、おまえはじつに美しいから」・・・手塚富雄訳
「止まれ、おまえはなんとすばらしいのだ!」・・・井上正蔵訳
こんな感じです。ここの一行は他の訳もさほど変わりは無いかな?
799 :
吾輩は名無しである:2008/07/03(木) 13:13:59
ウルファウストもよろしくね
おっぱいが腰になっていてエロいことエロいこと
800 :
吾輩は名無しである:2008/07/04(金) 00:50:40
800get
ファウスト最高
801st
802 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 03:50:58
803 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 04:00:25
[sage]
>>802 06/18、06/19、06/24
>802の気持ちは分かるぞ
ダンテ…しかも全然気づいてないっぽい
それ、イタリア文学です…
805 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 15:15:42
[sage]802
ワロタw
ライターなのに痛すぎwww
お子にも「ダンテの『神曲』のファウストがねえ〜…」とか言っちゃうのかね?
806 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 15:37:47
ファウストのラノベ無かったけ?
ここは文学についての話題を扱う、学問カテゴリーの掲示板です。
学問系でない作家や小説については【一般書籍】、
自作の小説等については【創作文芸】でお願いします。
自ブログの宣伝は厳禁。
アクセス禁止もありますのでそのつもりで。
808 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 16:41:37
[sage]池内訳は装丁がキレイだった記憶が強い。講談社のが好みだった気がする。
809 :
吾輩は名無しである:2008/07/05(土) 18:40:13
[sage]802だ。皆様スマン。ゲーテ知らん&読む気ない人に言ってもね。米もメセも虫だし訂正せんし。頼むからデータだけでも正しいのにしてくれって事だ。
ファウスト読んでみようと思うんだが
誰の訳が一番おすすめ?
811 :
吾輩は名無しである:2008/07/09(水) 10:48:12
あげわすれ
>>810手塚富雄訳(中公文庫・全3冊)ですけど第2部が絶版です
古本でなら単行本版でも入手可能です
手塚訳は分かりやすくていいですね。私の愛読訳です。ファウスト初心者にもおすすめでしょう。
ただ、ちょっと「訳しすぎ」というか、達意の名訳というか、超訳というか、意訳しているところもあります。
ある箇所について、原文と手元にある限りの訳文を、ちょっと比べてみました。
原文:「Wer zweifelt noch an unsres Narren Witz !」(6172行)
小生の直訳:「誰がまだ我らの道化の知恵を疑うか!」(恥)^^
森鴎外訳:「これでも阿房に智慧がないと、誰か云ふだらうか。」
相良守峯訳:「これでも阿呆の知恵を疑うものがあるだろうか。」
高橋義孝訳:「阿呆にも知恵才覚はあるものだて。」
手塚富雄訳:「これで誰にもわかったろう、ここの利口者はあの阿呆ひとりということさ。」
柴田訳は持っていませんが、柴田氏の書いた解説書の初版を持っています。手塚訳に近い解釈が示されています。柴田訳を持っている方、手塚訳に近いですか??
さて、手塚訳の解釈、これで妥当なんでしょうかねえ? うーん。
原文の多義性をそのまま訳文に反映させることをせず、色々に解釈できる文から「これこそゲーテが言いたかったことだ!」と自己責任で判断した解釈をズバリと書き出している。
その意味では勇気ある翻訳ですが、一歩間違えるととんでもない誤訳になりかねません。
手塚訳は読みやすいのですが、読むときは、誤訳も混ざっている可能性がある、ぐらいの覚悟も必要ではないでしょうか。
手塚はこと『ファウスト』の訳としてはこなれすぎ、柔らかすぎるな。
自分が好むのは、鴎外、相良、柴田。ダメダメなのが池内。
815 :
鬱病患者:2008/08/05(火) 09:05:41
813 :吾輩は名無しである
の答え
原文:「Wer zweifelt noch an unsres Narren Witz !」(6172行)
の柴田訳は
「メフィスト」(独白)
道化の知恵を疑うやつは もういまい!
です。
816 :
鬱病患者:2008/08/05(火) 09:14:44
817 :
813:2008/08/05(火) 14:38:30
818 :
吾輩は名無しである:2008/08/07(木) 22:02:47
>>818は化けたけど「thx」ってことね
PDFだと見やすいわ
>>813 眼からウロコです。
そうやって比較すると、翻訳者の工夫や癖や考え方がわかりますね。
新たに訳する人の苦労って大変なのではと推察します。
最近様々な古典が新訳で登場していますが
時代と共に移ろう言語感覚に合わせて変化しつつも
その本質や魅力は全く損なわれないのが古典の凄さかもしれません。
柴田訳がもっとも原文にあるメフィストの語勢みたいなものが出ていると思う。
思想とか象徴している物とかを考えると頭がぐちゃぐちゃになる俺でも、コレは面白いと思った。
なんつーか、ファンタジーとして読んでも面白い感じ。
むしろ価値はそのファンタジーが大部分じゃね?
話自体はチンケ。古典として残るだけのハッタリがあったってことよ
824 :
鬱病患者:2008/10/21(火) 13:22:45
FaustのDVDについて
www.amazon.deでDVD->Goethes Faustと入力し、検索するとFaustのDVD,VHS
が、表示されます。
VHS:記録の方式が違う(ドイツの場合PALという方式) ->業者に依頼して変換
DVD:リージョンは日本と同じだが、記録形式が違う(ドイツはPAL)
->業者に依頼するか、パソコンのリージョン・フリーソフトを導入
上記の方法で、日本でも鑑賞できるはずです。
私は、VHSを業者に依頼して変換して、鑑賞しました。
Helmut Griem, Romuald Pekny, Sunnyi Melles主演
ミュンヘン・カマーシュピーレのものです。字幕はありません。
DVDの方の実績はありません。
我と思わん人は、挑戦してみてください。
なお、私は、これらの方法は違法ではないと思うのですが、
著作権違反である場合はご一報ください。
裁かれやがった
826 :
吾輩は名無しである:2008/10/23(木) 22:21:02
来月ドイツへ行きます。
以前第2篇の途中(岩波文庫)で投げ出したので、もう一度始めから読んでみようと思います。
散文の池内訳で読んでから岩波いこうかな・・。
827 :
吾輩は名無しである:2008/10/24(金) 03:06:39
誰かスレチだけど聞いて下さい。
ファウストを題材にした戯曲を書いてたのですがネカフェで中身が消えてしまいました。
バックアップは詩文の断片しかとっていなくて、3年近く創作してきたのになくなってしまいました。
膝からくずれおちるように泣いちゃって今ようやく落ち着きました。
自分の詩が消え、僕自身も過去から消えそうです。
再び創作する意欲はありません。
同じ意味をもった詩なんてもう作れる訳もないので埋葬すべきでしょうか?
それとも断片に死に化粧でもしてやって天にでも昇らしてやろうかなと、ぼんやり考えてます。
828 :
吾輩は名無しである:2008/10/24(金) 03:08:49
頑張れ
私には高橋訳が肌に合う。
鴎外訳は典雅すぎる。
あ、義孝の方ね
ゲーテの「ファウスト」読んだが、つまらなかったよ。
これからは新しい時代の小説を読もう。
二十一世紀に決める十大小説。
今のところの候補
・甲賀忍法帖
・ドグラマグラ
・魍魎の匣
・イリヤの空、UFOの夏 (全4巻)
・0の殺人(絶版)
・エンダーのゲーム(長編)
・時の門 (短編集「時の門」収録)絶版
・ジャックポット(短編集「大きな前庭」収録)絶版
・百年の孤独
・エジプト十字架の謎(絶版)
「エジプト十字架の謎」は12月に復刊。
832 :
吾輩は名無しである:2008/10/24(金) 21:11:34
>>827 個人的にはもう一度創作に取り組んで欲しいなぁ。
データが消えてしまったのは悲劇としか言いようがないけど、それを経たことで書ける作品もあるんじゃない?
新たな創作には相当のエネルギーと忍耐力が必要になると思うけど・・。
ぜひともやり遂げて欲しいです。
>>831 どの訳を?
あとそのラインナップにイリヤが入っているのが不思議すぎる
そんなこと言っても「面白い小説にジャンルなんて関係ない」と反論されるのがオチ
それが正論なのは分かっているんだが何かモヤモヤする
>>835 スレの最初の方で高橋義孝訳は詩的じゃないとかいうレスがあったけど、そんなことは決してないんだよね。ちゃんと韻やリズムを意識してる。
詩心って、ある程度古典的な言い回しじゃないと香ってこない様な気がする。その点、鴎外訳は文句のつけようがない。まさに完璧。
だけど、完璧な典雅さが逆に現代人にはいまいちピンとこない要因でもあったりする。
高橋義孝訳の優れているのは、そういった古典的な香りを残しつつ、現代人にも充分に理解できる訳だということ。日本語としても美しいと思う。
>>833 「イリヤの空、UFOの夏」面白すぎるから。
838 :
吾輩は名無しである:2008/10/26(日) 19:15:56
興味あるんですが誰の役が工房ぐらいにはおすすめですか?
関ヶ原
>>838 新潮社の高橋義孝訳。
鴎外訳はちょっと難しいし、最近の訳は軽過ぎる。
841 :
鬱病患者:2008/10/28(火) 01:04:42
842 :
吾輩は名無しである:2008/10/29(水) 22:21:52
>>832久々に覗いたら暖かいレスを発見してびっくりしました。
ありがとうございます。
843 :
吾輩は名無しである:2008/10/30(木) 10:30:55
>>840 >新潮社の高橋義孝訳。
世界文学全集の高橋義孝訳のファウスト(プラス、ヴェルテル)
を持ってるのですが、
新潮文庫の高橋義孝訳のファウストと大きな違いありますか?
ないよ。
845 :
吾輩は名無しである:2008/11/02(日) 02:46:27
新潮文庫のが90年代に改版されたとき、若干の字句の修正が入ったね
第2部冒頭の合唱とか
訳者はすでに物故していたはずだが、生前に将来の修正に備えて入朱してたのかもしれない
846 :
吾輩は名無しである:2008/11/09(日) 12:37:12
この劇詩を隅から隅まで読み潰した私が抵抗混じりに言うが、
ゲーテの「ファウスト」は過大評価されすぎている。
当時のオタクっぽいですね
848 :
朋輩は名無しである@舞台ファウスト見たい:2008/11/10(月) 21:27:37
ファウスト最高。個人的には新潮社から1968に出てる高橋 義孝訳のが好きです。
どこにでも持ち歩いて何度も読み返すうちに…無くしたorz今探してる
それで、まあいい機会だしほかの翻訳も見てみるかと思いまして、岩波のと集英社文庫ヘリテージシリーズのを読んでみたけど、
やっぱり新潮社のが一番好きです!
ヘリテージシリーズの池内 紀訳のやつは、全体的に訳が短くなるように頑張った感じで、でっかい字なんですよね。
短いから読みやすいかなと思いました。
軽くて良いです、確かに目自体は、すらすらと次へ次へと進みます、
ですがどうした事だか、分かりにくいんですよ、いろいろと。
高橋 義孝訳の奴は分かりやすいんですよね、意外に。
どちらが忠実に訳されているのかはさておき、恐らくは高橋さんのほうが、ゲーテが表現したかった事を上手く伝えられていると思います。
多分、池内さんのは読者がとっつき易いようにとの配慮のためか
それともそういう訳をする方なのかは知りませんし、
それはどうでもいい事なのですが、簡単に、短く訳する事を心がけすぎかと。
高橋さんのは少々独自で噛み砕いて分かり易く提供している感じです。
集英社のは結構好きです。いいと思います。
しかし何なんでしょうかね、
『一度ならいいが、二度やったら奴隷の身だ』というようなことを
メフィストが最初むく犬の姿でファウストの部屋に入ってきて、本性を現したときに言っていますが、それを
『入る時はいいが、出るときは奴隷の身の上だ』
的なこと言ってる訳があったんですよ、本が手元に無いのでうろ覚えなのですが、あれはどういうことなのですかね?
なぁああああんで「入る時出るとき」という分かりやすい言い方があるのに、
「一度はいいが二度やると」なんです?
…多分、「一度はいいが二度やったら」的な言い方が原文に近くて、
「入る時出る時」はわかりやすくした文なんでしょうねぇ?
釈然としません。どなたか知っている方がおられましたら、教えてください。
自分は、高橋 義孝訳のメフィストとファウストが一番いいと思います。
ではー
全集の山下肇訳はどうでしょうか。
850 :
吾輩は名無しである:2008/11/21(金) 15:29:13
851 :
鬱病患者:2008/11/26(水) 16:15:23
>>848 ファウスト第一部 1412行のことだと思います。
原文は、
Das erste steht uns frei,beim zweiten sind wir Knechte.
直訳すれば「一度はいいが二度やったら奴隷の身だ。」みたいになると
思います。
しかし「1度目」は、メフィストがむく犬に化けてファウストのところに
姿を現したとき、
「2度目」はファウストのところから去るときに、五角星のせいで、
部屋から出られないことを指します。
わかりやすくするためには、
「入るときは自由だが、出るときは縛られた身の上なのです」(柴田訳)
と訳すことになるのでしょう。
「初にすることは自由ですが、2度目は奴隷になるのです」(鴎外)
(これは原文に近い)
「入るときは勝手だが、出るときには奴隷の身です」(相良訳)
「入るのは自由ですが、出るときには奴隷です」(高橋健二訳)
「一度目」を「入るとき」と訳さないと、意味が通じなくなる
のでしょう。
このスレで合ってるか分からないのですが・・・
涙とともにパンを食べた事のないものに人生の味は分からない
って原文だとどう書くのですか?
855 :
吾輩は名無しである:2008/12/21(日) 17:57:06
ゲーテは大好きだけどファウストは俺にはちょっと難解すぎるな
やっぱマイスターが面白い
856 :
吾輩は名無しである:2008/12/24(水) 21:10:40
Verweile doch,du bist so schon!の発音を教えていただけませんか??
ドイツ語は全くわからないもので・・。
857 :
吾輩は名無しである:2008/12/24(水) 23:39:42
>>856 そんなもんドイツ語の素人さんにインターネットの環境で正しく伝達できるかいな!!
まずドイツ語の v は原則として濁らないので、最初に[f]の子音が来る。で、次の e は弱化した母音[ə]なんだが、ドイツ語のəはわずかに日本語の「エ」の音色を帯びる。次のrはいわゆる r の母音化によって[ɐ]となり、これは日本語の「ア」に近い。
w はドイツ語では[v]の発音。ei の綴りは[aı]という二重母音になるのがお約束。「アイ」に聞こえる。l は母音の前に来たときは英仏語の l とほぼ同じ。単語末の e は例によって[ə]。「エ」に近い。
d は英仏語のそれとほぼ同じ。o はここでは短母音[ɔ]。次のch の綴りは o の後ろに来ると、[x](軟口蓋摩擦音)となる。日本語のハ行に近いが、息と喉の摩擦が遥かに強い。直前の母音の音色を帯びるので日本人には「ッホ」と聞こえる。
u はここでは長母音の[u:]で英仏語の[u:]とほぼ同じ。唇を強く丸めた「ウ」の長母音。
b は英仏語の b と同じ。i は短母音[ı]。英仏語の短母音 i とほぼ同じ。s も t も[s][t]で英仏語とほぼ同じ。
s はドイツ語では母音の前では濁るので[z]。次の o は長母音で[o:]。
sch の綴りは英語の sh 、仏語の ch と同じで[ʃ]。日本語の「シャ」行より舌先を上に上げ、軟口蓋の摩擦を伴う。
ö は、ここでは長母音の[ø:]。唇は「オ」を発音するように丸め、口の奥から「エ」を発音する、オとエの合成母音。日本語では「エ段」で音写するのが習慣になっている。n は英語の n と同じ[n]。
[fəɐváılə dox du: bıst zo ʃø:n]
フェアヴァイレ・ドッホ、ドゥー・ビスト・ゾー・シェーン!
858 :
吾輩は名無しである:2008/12/25(木) 01:19:22
詳しい解説、本当にありがとうございます!
>>857の力作には、感心すると同時に、ちょっとワロタ。乙かれー。
最期の「シェーン」の母音は、「ゲーテ」と同じだね。
「ギヨヱテとは俺のことかとゲーテ言い」
その昔は「ヨヱ」と書いたらしい。
あけおめ! ことよろ♪
雑煮できた?
 ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ _______
∧w∧ ∧w∧ /
( ;゚−゚) ____ (゚Д゚ ;)< コタツに見えないかもな・・・
/ つ旦/ ※ ※ ヽ旦⊂ ヽ \
@(,,_ / ※ ※ ※\ 丿@ . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
""""⌒  ̄⌒⌒⌒"⌒""""""
ファウストは何十回読んだ今でも感涙できる…。
ファウスト博士の精神性だとか、知識欲故の悲劇だとかを理解したくて、
何より「これがお前の世界だが、これでも世界と言えようが」という言葉に突き動かされ、
中2病のおもむくままに世界を放浪してあらゆる国の芸術や文化を吸収してみたけれど、
いまだにファウストを理解するには至らない。
むしろ知るたびに、この物語を描いたゲーテはどれだけ豊かな精神性を持っていたのだろうかと怖くなる。
そうだね
プロテインだね
865 :
吾輩は名無しである:2009/03/21(土) 13:43:18
医学生物学脳科学心理学物理学を最近勉強していたのですが
今日になって急に(これらの学問が一体いつ自分と結び付いたのだろう?)
と思うようになり、なんだか悲しくなってしまいました。
以前ある詩人が、
「9,11を論ずる人はたくさんいるけれど、結局あれは、その人自身にとって何であったのか
そこがほとんど抜けている気がする。」
と言っていたのを思い出し
一体学問とは何だろう?研究するとは何だろう?
もういいのじゃないか。もっと楽に暮らせばよいのではないか。
好きなことすればいいのではないか、などなど、いろいろな雑念が頭に浮かんできます。
ファウストは読んだことないのですが
大学者であるファウストが学問に絶望するようなところから始まる小説だということは聞いたことがあります。
なかなか本を読む気力もわいてこないものですが、ファウストは今の僕のような人間にとって
有益な書物であると思いますでしょうか?
いや、有益というより、この境遇をあれこれ考えるきっかけになるような書物でしょうか?
わけのわからない質問でしょうが、ご意見のほどお願いいたします。
866 :
吾輩は名無しである:2009/03/22(日) 18:27:26
>>865 ファウスト、必ず得るところがあると思います。
200年に渡りあなたのような人に啓示を与え続けてきたのが
まさにこの『ファウスト』でしょう。
単なる教養以上の目的があってファウストに手を出すのであれば
事前にギリシア神話(主要な話だけでOK)の知識は必須です。
特にホメーロス(「イリアス」と「オデュッセイア」)だけは
是が非でも読んでおきたい。
ファウストを「面白い」と感じられる人の多くは
ホメーロスを既に読んでいると思います。
「イリアス」(岩波の松平訳)で古典ギリシアの雰囲気に馴染んで
おけば多くの挫折者をだすファウスト第2部でも十分に楽しめるでしょう。
そしてこの第2部こそがファウストの命です。
あとは訳者によって印象がずいぶん異なるので少なくとも2者以上の
訳を読んだ方がよいでしょう。
手塚富雄、柴田翔、高橋義孝の3氏の訳であれば
意味も取りやすくお勧めです。
とにかく事前に時間を掛け準備をするだけの価値が
この『ファウスト』にはある。歴史が証明している。
あとはエッカーマンの「ゲーテとの対話」も必読です。
867 :
吾輩は名無しである:2009/03/28(土) 04:23:19
一部読み終わった
が、今はここでストップ
疲れたっす
また一年後にまた会おう
868 :
吾輩は名無しである:2009/03/28(土) 08:55:07
待て!お前は美しい
>>846氏に乗っかって・・・。
トルストイはシェイクスピアのリア王に対して事細かにケチをつけ、
日本でも内村鑑三は「源氏物語は日本人を女々しい意気地なしにした。
すぐにでも排斥すべし」とか言って嫌っていました。
ファウストにも有名なアンチっているのでしょうか?
いやあ、特に2部が全てのギリシア古典プロパーから
好意的に受け止められているとは到底思えないもので・・・。
それに、天邪鬼かもしれないけれど、もののわかる人間による悪評には
千鈞の価値が認められることもありますしね。
869なんか有名だね
痛烈な批判って程でも、古典研究家のものでもないが・・・。
トルストイ『芸術とは何か』より。
他所から借りてきて拵えた作品、例えばゲーテの『ファウスト』のような作品は、
非常に上手く仕上げられていて、気の利いた所や色々な美が部分部分に盛り込んであると言える。
しかし、これが与える印象が本当の芸術的印象であると言うわけにはいかない。
なぜなら、芸術作品の主な必要条件である完全性と有機性とに欠けているからだ。
形式と内容とが緊密に結合して芸術家が是非とも伝えるべき事を伝えているとは言えない。
作品全体を通しての一貫したものがなく、これ以上の分割が不可能な統一体を形成するには到っていない。
872 :
吾輩は名無しである:2009/04/11(土) 18:46:01
予言で有名なミッシェル・ド・ノストラダムス
ミッシェルは英語のマイケル、聖書の天使ミカエルのフランス語読み。
ノストラダムスはノートルダムのギリシャ語読みで
意味は聖母の大天使ミカエル。
16世紀のペスト専門医師。消毒の概念の無い16世紀に安息香酸を
発明している。アンメルツやメンソレータムの元はこれ。
フランス国王専属医師、国王名代にまでなった最高の人物。
ファウストのモデルがノストラダムスなのはヨーロッパでは知られてる。
やはりファウスト第二部に限ります(笑)一部はメロドラマ的な読みを許してしまう辺りが聊かですかねぇ(笑)おやはや(笑)
ショタ天使にネコじみた欲望を抱くメフィストフェレス…
875 :
吾輩は名無しである:2009/04/17(金) 22:54:34
やべぇおもしれぇファウスト
2日間で上を読んじまった
こんな興奮したのはカラマーゾフの兄弟以来かもしれん
しかしまだ下を買ってねえ
仕事帰りに近所の本屋+古本屋寄ったんだが高橋訳が売ってねえ
なんてこった
己は五臓六腑が掻きむしられるようだ。
876 :
真間一:2009/04/17(金) 23:48:06
…世界文学の最高峰だもんなー
ダンテの神曲は翻訳がよくないとか読んでみていない
原書では今となってはあうあう…
一部と二部で方向性がかなり違うから
そのモチベが持続するかどうか…
>>875 岩波のはダメですか?是非二部を読んだ感想を語ってほしいものです。
このスレとクラシック板のゲーテスレをかけもちしてる人挙手!
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
間違えやすい言葉遣いを注意しあうスレ 3 [創作文芸]
NHK FM Part 12 [クラシック]
この2つは多分俺だと思う。しかしそれは知らんなあ。
そもそもクラ板にゲーテスレがあるなんて知らないし。
>>878 何故か高橋訳の下だけが見つからないので諦めて池内訳を買いました
今、上から読み直しているのですが、高橋さん家のファウスト&メフィストフェレスと、池内さん家のファウスト&メフィストフェレスは雰囲気というか性格が違うで最初物凄い違和感を感じました
>>879 クラ板のゲーテスレは知らんけど
ファウストを題材にした音楽多いから
それらを理解するには必読でしょう
シューベルト、グノー、ベルリオーズ、リスト、シューマン、マーラー、etc
883 :
鬱病患者:2009/04/25(土) 18:30:41
>>875 相良やくですね.
第一部,第二部ともすなおなよみやすい訳だとおもいます.
第二部のギリシャ神話の固有名詞が,ドイツ語なのは
ちょっと残念です.
884 :
鬱病患者:2009/05/04(月) 20:19:32
39 :マダムB:02/10/18 13:24
<<39
内容的には,民衆本「ファウスト」に近く,ゲーテのファウストで
はありません.
実写と人形アニメの合成です.
時代は,現代に移し替えています.
ところで手塚訳のファウスト(文庫版ではなく,昭和36年発行,
中央公論社発行の箱入り単行本)を入手しました.
これは,中公文庫版と相違があるのでしょうか?
この単行本は,行数が記載しておらず,他の訳や原文との比較が
しにくいのですが,,,
どなたかご教示ください.
885 :
吾輩は名無しである:2009/05/06(水) 12:41:12
基本的にあんまり変わってないはずだけど
>>884 高橋義孝、柴田翔、池内紀訳と
それぞれ比較して読むと良い。ゲーテが好きなら鴎外訳は必読。
887 :
警告者:2009/05/31(日) 21:19:20
「ファウストの件ではないのですが,ノートンのインターネットセキュリティ
が,このサイトは危険であるという警告メッセージを表示しました
また,このページ内の任意のURLをクリックすると,アダルトなサイトが開かれ
なす.
管理者の方,何とか改善して頂けないでしょうか?
888 :
ザ・スミス:2009/06/01(月) 00:04:46
ファウストもそのうち読むぞ!
ついでに888
>>888 池内紀訳の読みやすさに驚いた。
ほんとに劇のスピードかそれ以上の速さで読める。
戯曲だったんだなということを今更ながら思い出したよ。
>>888 そして888はご多分にもれず、一部で「意外と読みやすいし面白い!」、
二部で「orz orz」という道を辿るのであった。おしまい。
891 :
ザ・スミス:2009/06/05(金) 22:34:24
>>889 サンキュー じゃあそれを買おうかな
>>890 言っとくが今回のオレはマジだぜ。orz orzの道を行く気はさらさら無いね!
ゲーテの「ファウスト」をほとんどそのままテキストにしたマーラーの交響曲第8番が好きだw
特にロリン・マゼール指揮ウィーン・フィルのCDがいい!
ほとんどの演奏家がパイプオルガンも加えた第一部で巨大な音の大伽藍を構築することに腐心なか、
マゼールの演奏は第一部では七割の力で通し、第二部に置いて完全燃焼する。実に端正で青白い炎が立つような名演だ。
次点はやっぱりバーンスタイン指揮ウィーン・フィルのライブ録音でしょうかねぇ、おやはや(笑)
893 :
警告者:2009/06/18(木) 00:21:03
>>866 ホメロスの叙事詩,土井晩翠訳で読了!!
もちろん,呉茂一訳(岩波文庫),松平訳(岩波文庫)も読みました.
晩翠の事を語るスレではないのですが,格調高いですね.
エッカーマンの「ゲーテとの対話」読み終わりました.
注意深く読んでいないと,ファウストのことを語っているかどうかわからなく
なりますね.
これも,何度も読まなければならない本なのですね.
それから,
ギリシア神話に関しては,
呉茂一「ギリシヤ神話」新潮文庫
アポロドロス?「ギリシア神話」岩波がおすすめです.
恐惶謹言
894 :
吾輩は名無しである:2009/06/18(木) 13:54:01
>>105 うっるさいわよ!
アタイは心はいつまでも17歳の乙女なの!!!
六年経っても17歳すか
今読み終わったが疲れた。
10年くらいしたら別の訳でまた読もうと思う。
森鴎外訳が欲しい
898 :
鬱病患者:2009/07/07(火) 07:40:15
>>897 一番入手しやすいのは,筑摩文庫版
岩波文庫版も存在します.復刊を待てば入手できます.帯の色は緑.
海外文学でなく,日本文学の範疇にはいります.
なお,富山房からも,出ている様です.
>>898-899 僭越ながら付け加えさせてもらえば、
筑摩は、漢字を新字に改めているが、
岩波は、旧漢字のまま。
それに加えて、筑摩では、注解がそのページにあるので、
圧倒的に、筑摩の方が読みやすい。
一方、旧字じゃないとしっくりこないという向きには、
岩波文庫がいいと思う。
ワイド版のほうで、最近見かけたように記憶するが、
その書店だけが特別だったのかもしれない。
ちくまだけかと思っていましたが、岩波もあったんですね。
できれば旧字がいいですけど、注釈ありも捨てがたいなあ。
901 :
吾輩は名無しである:2009/07/12(日) 04:33:32
ファウストって人生経験少なすぎたゲーテがモテモテ人生やり直したい妄想の話でしょ?
何が面白いのか理解不能
902 :
吾輩は名無しである:2009/07/12(日) 07:27:57
ユングに言わせれば二部はゲーテの無意識が現れているそうだ。
一般人の人生経験よりも、
著名人の妄想の方が、
関心の対象にはなるな
904 :
吾輩は名無しである:2009/07/12(日) 12:56:26
相良翻訳のファウストしか読んでないけどまあまあ面白かった。
でもウェルテルの方が断然面白い。
905 :
吾輩は名無しである:2009/07/21(火) 22:39:37
結局のところ、ファウストは、若返ってやり直した人生の苦難と悲しみの果てに
人間の生のどこに救いと希望を見出したのでしょうか。
40〜50字でまとめて下さい
↓
906 :
ザ・スミス:2009/07/22(水) 02:41:16
畢竟普遍の市民なる生活の充ちている様に永遠を通じて瞬間の合致を観じた……んじゃね? あはは!!!
907 :
吾輩は名無しである:2009/07/22(水) 02:44:13
つまり、48文字の心算ですね?
908 :
メフィスト:2009/07/22(水) 23:54:32
人間とは、たとえ若返って人生をやり直して苦難と悲しみを極めて小世界と大世界を全て遍歴しても、結局最後には下らない空虚な瞬間を最高の瞬間だと勘違いして墓穴へ行く愚か者にすぎない。
ファウストが最も美しいと思ったのは結局現実には存在しない未来の夢だったのさ
エロゲ脳
ゲーテの人生ってそんなに辛いものだったのだろうか?
80過ぎまで生きたからな
913 :
吾輩は名無しである:2009/07/23(木) 22:53:20
手塚治虫のネオファウストについて語ろうぜ
いやだ
辛いものって…
冒頭のファウストの嘆きが分からないの?
行間の情報量が凄まじすぎて、よく理解出来なかった。
917 :
吾輩は名無しである:2009/08/01(土) 01:15:43
これっていろんな知識がないと読めないよ。
注釈読んだって無駄だわ。
918 :
吾輩は名無しである:2009/08/01(土) 09:05:24
きみのレヴェルは基準にならないよw
919 :
吾輩は名無しである:2009/08/02(日) 00:59:31
>>918 こんな性格の悪そうな人ばかりっぽいね。ゲーテ好きって。
俗に言う一流好みにろくなやつがいないのは本当だなwww
別に大して知識はいらないと思うけど
どこに必要なんだ?
冒頭のファウストに共感できれば大丈夫だろ
私のように「ヘレネ萌え」でないと、『ファウスト』は理解できません!!
922 :
吾輩は名無しである:2009/08/02(日) 14:44:00
>>921 同意。
もっと言うとスケベでないとねw
いや
真理の探求に人生を捧げたファウストがいざ地上に喜びを求めたとき
学究の代わりに成りうるのは女という不可解さしかなかったんだろ
それってあまりスケベと変わらないと思うが
925 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:07:34
きみはまだまだ青いなw
926 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:33:35
ちんぽおったてておきながら何こいてやがるw
927 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:34:52
なんでゲーテ好きってこんな高ビー(死語)なやつが多いんだ?
928 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:35:57
人を見下すならゲーテです
929 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:36:52
2ch程度で威張ってアホかと思う。
学究に飽きた
やらせで美少女ゲットだぜ
やっぱ世界一の美女とお付き合いしたいよね
ろ、労働萌え〜〜〜
最後でまともになったな
931 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 09:38:29
このスレで原文で読んでるやつっているの?
韻文であるファウストは原文で読まないと、
その魅力の半分は薄れるというけど。
日本語で読んでて陶酔しているやつって
ただの俗物じゃないの?
>>931 それはあるよ。
昔の人は語学力がすごかったから(必要があったわけだけど)
原文で読んでたからファウストをよく理解できて、
ファウストが一種のステイタスにもなり、ファウストは重く扱われた。
戦後、ファウスト(に限らないんだけど神曲とか)が
たいして人気にならなくなったのは、日本人の語学力の衰退に
あることは否めないね。
ま、それ言ったら詩全般にいえることだけどね。
というより自己陶酔してる奴を否定したいだけに見えるんだが
>ゲーテ「ファウスト」を語るスレ
おぉ! 2chにもこんな高尚なスレがあると思って驚いたが
その レスの内容は (トホホホホ
935 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 11:44:32
「2chにも」と考えたときの君の直感が正しかったわけだから喜べw
936 :
吾輩は名無しである:2009/08/03(月) 11:47:21
いや、人を見下しているやつがいるのは事実だろ。
ちょっとでも自分の頭のよさ(実際は悪そうだが)を
表明するチャンスを逃さないとしているような阿呆がよ。
こんな言い合いしてたらゲーテが泣くぞ
よくわからんけど
泣かしたれや
はるすぎて なつきにけらし ちゆうばうの あほさらすてふ にちやんねるかな
閣下なら2chで「ファウスト」が語られた時点で泣いてるよ。
カール・アウグスト閣下だろう
いいや、ヴェルナー・メルダース閣下に決まってるだろ!
メルダースは将軍になってなかったorz
945 :
吾輩は名無しである:2009/08/11(火) 00:29:22
「ぶっちゃけ」って使われててビックリした
最近の言葉だと思ってたわ
946 :
吾輩は名無しである:2009/08/11(火) 00:35:22
と思ったら、初版が2004年のやつでした。さーせんw
「さーせん」とか訳されてたらびっくりするけどな。
ファウスト ああ、なんたるちや、むっちゃがんばって学問を追及してきたのに
分かったことは人間は何も知ることができないということジャマイカ
メフィストフェレス「さーせん」
頑張って第一部読み終わったけど、もうギブアップ!
たまに挿入される歌みたいなのが鬱陶しすぎる。芝居みたいな構成がダメだ・・・
分かる、分かるw
小説や戯曲に挿入された詩って読みにくいんだよね。文体違うから。
昔トゥーレに王ありき
なんとかかんとかしずくだに
ゲーテさんは史料が足りなかったのかわざとやっているのかわかりませんが
ギリシャ関連の記述に間違いが多くて読みながら多少想像しづらいところがあります
954 :
マルガレーテ:2009/08/19(水) 14:31:24
愛しいお方がここにいると聞いてやって来たわ、
わたしよ
955 :
吾輩は名無しである:2009/08/24(月) 09:12:24
マルガレーテ? 誰それ。
グレートヒェンなら知ってるけど。
これはどう考えても
ムルナウのファウストは面白い
新井はファーストのほうが良かったよなあ
あれ、森林太郎のファウスト(岩波緑の方)が
古書amazonに第一部しかないや
これ、第二部とあわせて上下巻だよね?
ちくまでいっかな
961 :
鬱病患者:2009/09/03(木) 23:51:06
手塚治虫の『ネオ・ファウスト』は時間とクローンの主題を扱っており、スピノチストとしてのゲーテを甦らせていて秀逸だ。
963 :
吾輩は名無しである:2009/10/17(土) 21:56:50
>>953 わざとやってるんだよ。伝承にこだわるより自分の想像力をはばたかせる方が大事。
資料は山のようにあったって。大臣様だったんだから、貧乏作家とは訳が違うよ。
歴代の登場人物を使ったパロディ
と分かり易く考えていいのかね?そのへん
洒落を言うシーンとか原文じゃないと意味がないわな
966 :
吾輩は名無しである:2009/12/04(金) 11:51:11
日本語で「ファウスト」を読みたいのですが、最も良い翻訳はどれですか?
967 :
吾輩は名無しである:2009/12/04(金) 11:55:38
↑手塚訳
私の思い違いでなければ、それは手塚治先生の「ファウスト」のことですよね?
ネタなのか本当に薦めてくれているのか分かりませんが、
いずれにせよそれは翻訳書とは呼ばないと思うんです。
質問にちゃんと答えて頂けたらありがたいのですが……。
日本には手塚富雄という訳者がいる
河出のグリーン版はあれ、ウェルテルだけが手塚なんだよな。
ファウストの方は高橋健二。
グノーシス主義とつなげて原ファウストを解釈する人もいますが、
ゲーテ版に対しても有効な視点ではないでしょうか?
新約聖書にも出てくる魔術師シモン・マグスなどが源流のひとつのようです。
>>970 その手塚訳のウェルテルが絶品!
あ、ちなみに手塚訳のファウストは中公文庫ね(但し第2部は現在絶版中)
池内ってのをちょっと読んだんだけど
街の女どもときたら、足をふりたてて、
お聞きとどきをねがいたい!
水晶の鏡…
原文調べる気もないんだけど、日本語が荒いな
荒いというか大雑把だよね池内訳
カフカ作品の訳もそうだった
>>973 私も店頭で手に取って翻訳上の問題箇所を数箇所読んだだけですが・・・
日本における原典翻訳の伝統(良くも悪くも)である「逐語訳」としてどれほどのレベルの翻訳であるか、という観点で合否を採点すれば、池内訳はまず「デタラメに近い」という結論が出てしまいますね。
しかし「文学」の翻訳なのですから、ああいう行き方を一概に否定することは誰にもできないでしょう。
もし学術書の翻訳があの調子だったら困りますが。
>>975 しかし、大多数の日本人が読むのは出鱈目のほうなので…(笑
灯台の野崎の赤と黒を下川から誤訳展覧会とかなんとか非難されていたけど、
中学生でもこれはまずい、というレベルだった
論文や紀要はしっかりかくけど、という姿勢なんだったらそういう仕事は止めて欲しいな
さらに、こういうのを出す出版社、愚民政策に協力でもしてるのか?
3年も前のレスに絡むのもなんだけど……
というかひょっとして周知の事実だったら恥ずかしいけど
>>491で「プードル」発言が笑われてるけど
原文にあたったら本当に「schwarzen Pudel(=黒いプードル)」と書かれていた
いや、ドイツ語のPudelはもしかしたら、犬種のプードルのこととは限らないのかも?
と思ってドイツ語のwiki調べてみたら
載っていた写真はやはりあのプードルばかりだった
そういうイメージではなかったので意外だなあ
978 :
鬱病患者:2009/12/14(月) 21:58:22
>> 497
pudelは、プードルまたは尨犬の事。
ファウストの場合は、尨犬と訳すべきです。
>>978 「尨犬と訳すべき」なのは、美学の問題から?
それとも、ドイツ語のPudelには明確に
『犬種としてのプードル』のほかにも『毛のむくむくした犬』くらいの意味があるんでしょうか。
979ですが追記:
ドイツではなくフランスの例だけど、
フランス語ではプードルのことをカニッシュと呼んでおり、
これはそのまま「むく犬」の総称になるらしい。
また、スピッツという犬種名はドイツ語に由来するんだけど、
これはおおむね「北方系犬種」というものの総称でもあるらしい。
なのでPudelという語も、『犬種としてのプードル』のみならず
『プードルみたいな毛質のむく犬』の総称だとしてもおかしくないかも。
まあ、もし仮に犬種のプードルのことだったとしても
主人を持たないプードルならあのライオンカットをしてるはずもないでしょう。
次スレ誰か頼む