1 :
吾輩は名無しである:
いろいろ語って下さい。
2 :
吾輩は名無しである:02/08/08 23:14
いろいろ
いやです。
4 :
吾輩は名無しである:02/08/08 23:37
ある俘虜は南の島で死んだ。
ある俘虜は取引した。
そしてある俘虜は母国に生還し一編の小説を書き上げた。
ショヒウーカ
っつーか過去スレのリンクぐらい貼りなよ
>>1
>3
何故か?
7 :
吾輩は名無しである:02/08/08 23:41
年取ってからもチャリで近所をウロウロしてラーメン食ったり、大学生の
ような毎日を送っていた、と自分でエッセイに書いていた。
8 :
吾輩は名無しである:02/08/09 00:04
昇平はなぜ男前だったのか。
11 :
吾輩は名無しである:02/08/09 05:13
隠れた名作と呼び声の高い
「花○」○=スマソ忘れた・・・
は、まだ入手できるのれすか?
12 :
吾輩は名無しである:02/08/09 13:49
>>11 『花影』か?
『武蔵野夫人』の方が、だいぶ面白いぞ
特攻で亡くなった若いパイロット達の精神力は、われわれ日本民族の
誇りでなければならない。しかし戦争に勝つ見込みがまったくないことを知りながら
若者に特攻を強いた職業軍人達はもっとも醜い存在である。
14 :
吾輩は名無しである:02/08/09 21:12
15 :
吾輩は名無しである:02/08/09 21:14
おおサンクス!
今日この時間帯の人はなんか親切で
ウレシイ。
16 :
吾輩は名無しである:02/08/10 03:57
トムちゃん…
18 :
吾輩は名無しである:02/08/13 21:54
しかり、昇平は必ずしも天与の才に恵まれた作家ではなかった。
しかし、時代が彼に味方した。
幸運にも彼は一兵卒として南の島に送り込まれた。
さらに、ありがたいことに、捕虜になることができた。
アメリカ軍の捕虜である。しかも、時代がよかった。
それは1940年代のことであった。
50年、半世紀以上昔の遠い過去の話である。
19 :
吾輩は名無しである:02/08/14 01:02
起こったことを文章で写生しただけ。
20 :
吾輩は名無しである:02/08/14 19:21
19は身体障害者。
21 :
吾輩は名無しである:02/08/15 21:47
女にはもてたのか。
周りには小林だの中村だの、そっち方面ハイエナみたいなのが揃ってたが。
22 :
吾輩は名無しである:02/08/20 21:16
「勉さん、少し変わったわね」
「どう変わったかしら」
「どうってことないけど、つまりなんだか顔色が悪くなったのよ」
23 :
吾輩は名無しである:02/09/03 22:44
一朝、半島に遊ばんと欲すれば、すなわち風来たりて後世これを台風と呼ぶ
24 :
吾輩は名無しである:02/09/03 22:53
BOOKOFFで、彼の日記「成城だより」を狙ってます。
文庫版の定価1500円(上下巻それぞれ)は
さすがに抵抗のある私。
25 :
吾輩は名無しである:02/09/03 23:00
「酸素」ってどーですか?
26 :
吾輩は名無しである:02/09/08 19:31
バビロン捕囚の記憶は、中世ゲットーの内部で反芻されました。
捕虜であることの記憶が現在において存在するとすれば、
それはバビロン捕囚の記憶が再生される状況が存在することを意味します。
27 :
吾輩は名無しである:02/09/08 20:32
「成城だより」は雑誌連載時毎回楽しみにしていて、発売日には立ち読みしたものだった。
単行本が出るたびに買いました。いい全集がでたけど、晩年の単行本と岩波の「〜集」で
がまんしてる。まだ全部読んでない・・・
戦争物や評論がいいけど、「事件」から読み出すのも面白いと思う。
; へ ;
//八\
oノハo │ ;
; ( ^▽^)丿 新スレおめでとうございまーす♪
( ) ;
|| |
(_ ) )
シンスレは
うつりにけりないたづらに
わが身世にふるながめせし間に
29 :
吾輩は名無しである:02/09/11 15:19
大岡昇平は、大西巨人とともに、文学を政治に還元して左翼を貶めたがる保守派にと
って一番厄介な文学者なのではないか?
ただ、大岡はソ連や旧社会主義国家群の悪を積極的に指弾することはなかった。それ
らに賛成していた訳ではない。それらを指摘することが、アメリカや、それと結託し
た自民党政権を利すると考えていたからだろう。そこに、大岡の政治主義的な限界が
あったと思う。
30 :
吾輩は名無しである:02/09/11 15:23
日本とアジアの今後の関係を考えるとき、大岡の「レイテ戦記」は多くのこと
を示唆してくれる。
戦後派の作家で後世に残るのは、大岡と武田泰淳だと思う。
31 :
吾輩は名無しである:02/09/11 15:35
>>25 いわゆる成功作ではないが、
朝鮮戦争前後の日本の文学状況を知るには必読。
俺個人としては面白いと思うし、もっと読まれるべきだと思う。
むかしむかしは文庫でも出ていたようだ。
33 :
吾輩は名無しである:02/09/11 15:47
>29
大岡は論壇政治家のはしりみたいなもの。反権力、反権威を標榜しながら、
文壇という権威を守りたがっていたことは、例えば井上靖との応酬や、純
文学変質論争を見ても明らかだ。
34 :
吾輩は名無しである:02/09/11 15:53
>大岡昇平は、大西巨人とともに、文学を政治に還元して左翼を貶めたがる保守派にと
>って一番厄介な文学者なのではないか?
何となくわかる。でも、
>ただ、大岡はソ連や旧社会主義国家群の悪を積極的に指弾することはなかった。それ
>らに賛成していた訳ではない。それらを指摘することが、アメリカや、それと結託し
>た自民党政権を利すると考えていたからだろう。そこに、大岡の政治主義的な限界が
>あったと思う。
は、そうかなぁーって感じだな。今「すばる」の反核特集読み返すと隔世の感があるな。
35 :
吾輩は名無しである:02/09/12 16:55
36 :
タイタニック:02/09/12 22:56
積み過ぎた箱舟は海に沈む。
だから、箱舟は限られたものにのみ乗船が許される。
もうすぐ雨が降りそうだ。
37 :
吾輩は名無しである:02/09/17 16:24
誰か〜
38 :
吾輩は名無しである:02/09/22 23:46
同じフィリピン戦線から生還した山本七平の方が面白い。
39 :
吾輩は名無しである:02/09/24 21:36
包囲の中で真に生きることは困難なことである。
しかし、孤独ではない。
むしろ、包囲しているものこそが包囲されているのである。
40 :
吾輩は名無しである:02/09/27 11:20
なんでこんなに少ないんだぁぁぁ
41 :
吾輩は名無しである:02/09/28 04:59
>>40 少ないでしょうね。文学を政治のレベルに還元したがる友人が多く、大岡が芸術院
会員を辞退したことを非難する奴や、昭和天皇より先に死んだことに快哉を叫ぶ奴
までいる。確かに、大岡の政治的発言には批判される点もあったのかもしれない。
でも、「花影」や「レイテ戦記」を読まずに、大岡を裁断している奴には違和感を
覚えてしまいます。
少ない読者が、謙虚に筑摩の全集を読んで、自分なりの大岡論を持つことができれ
ばよいのでは、と思います。
>41
よし、じゃあ俺は読む。
論じたりするんは苦手なんでカンベンだが。
読むつもりの小説家がいっぱいいるけど
もはや一人や二人関係ねえな(w
すまんよ厨で。
43 :
コギャルとH:02/09/28 11:01
44 :
吾輩は名無しである:02/09/30 20:04
幸か不幸か、夕映えに文学の時代の予兆を覚えた。
文芸復興など生きている人間にとって、これほど不幸なことはない。
45 :
吾輩は名無しである:02/10/01 21:39
嵐の夜に家族を想う。
台風は横須賀にあって、関東は突風の中にある。
46 :
港の陽子・横須賀・横山・やすし・きよし:02/10/22 18:23
文学者にしては珍しくオシャレだった、と金井美恵子が行って真下ね。
たしかに、日本の文学者はダサい人が多い。
柄谷、大杉、鎌田。みなダサい。
阿部ちゃんも、気を使ってはいるけど、ダサい。
いかにも田舎者ファッション。
渋谷に憧れて情況してきました、山形から!
といった風情。
>30
大岡と武田の文体は、日本文学の中で異質な文体ですね。
内省と情緒が暗くとけあった文章により、
ある種の深刻さ、擬似的な深さを演出しつつ、
しだいに不毛に沈みこんでゆくのが、日本の「文士」の文体。
しかし、武田も大岡もあくまで明晰に対象を整理し、客体化しつつ、
同時にユーモアを持って自己を相対化しようとする意志を、生涯貫いた作家。
これは小説家の知性が健康に表現されたときに、こうなるという見本のような文章。
(石川淳と坂口安吾は、ここにやや講談の口調が入るw)
武田と大岡は、小説にもエッセイにも明晰な明るさが横溢しています。
48 :
吾輩は名無しである:02/11/04 01:49
諌議大夫
49 :
吾輩は名無しである:02/11/10 14:34
この人の文才はすごいね。
「野火」でやられたよ。
しばらく前に多磨霊園隣の武蔵野公園へドライブに行った。
通りひとつ隔てて野川公園ともつながっている広い公園。
思いがけずも、公園にあったリーフレットで、そこが『武蔵野夫人』
冒頭から出てくる「はけ」という地形のある場所だと知って、
とても感激した。
しばらく武蔵野夫人の気分にひたったあと、
「おーい、いくぞ!」と息子に声をかけ、がしんがしんと
思いっきりサッカーボールを蹴って遊んでしまったが。
51 :
吾輩は名無しである:02/11/22 14:49
>しばらく武蔵野夫人の気分にひたったあと、
あっ、あぶねえな・・・
死なないでくれよぅ
52 :
ごはん ◆NjaujxTGn. :02/11/27 13:20
>>47 >大岡と武田の文体は、日本文学の中で異質な文体ですね。
そうですね。でも、
>武田と大岡は、小説にもエッセイにも明晰な明るさが横溢しています。
って言われると違和感を覚えてしまうんです。
武田って、エッセイも小説みたいで、書きながらどんどん逸れていってしまうところがあると思うんですけど、
その点についてはどう思われますか?
大岡も武田も、他の同時代の作家に比べて、作品の幅が広いですよね。
しかも、どれも皆面白いし・・・。
とかいいつつ、落ちそうなんで無理やりage
53 :
吾輩は名無しである:02/11/28 18:10
野火の文章は、神がかり的だ。
怖いと思った文章は、これだけね。
大江が、私以外でも十分ノーベル賞に値する
と称した一人が、大岡でっせー。
福田和也が、戦争という他者体験をしたから書けただけで、作家としての資質は無い、
といった旨の発言をしてまつね。
>戦争という他者体験
って何なんだろうね??
トルストイは戦争を経験したから「戦争と平和」を書けたのだ!とでも言えよ。
56 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:19
まさに、戦争を体験したから、書けたんだが、それの
どこが、わるいんねん?
間違いなく文学史に永遠に残る名作だし、今後も
読者を獲得していく作品だ。
あの一作だけで、十分だ。文学とはそういうもんさ。
57 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:21
まあ、後の作品は、読んでもよマンでもいい駄作だが、
一作あれば、十分なのさ。
一作あれば、大作家。村上龍なんて一作もないからね。
多作だが、オール駄作。
58 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:22
59 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:24
中島みゆきの熱狂的ファンだったというのも、いいねえ。
中島みゆきは、新旧芥川作家に愛されるべき存在だからさ。
私も彼女の大ファンだし、その才能を高く評価している。
もちろん、文学的才能じゃないよ。
デヴの戯言なんか虫という方向で。
何処でやったかなぁ。
柄谷との会話において、つうことだけは覚えてるんやけど・・・
62 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:28
でぶや、カラの戯言なんて、虫しようぜ。
63 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:30
ところで、中島みゆきは、実にいい女だと思わんか?
生きているうちに一度抱きたいと思うとります。
彼女も50だが、まだまだいけるね。
64 :
ころにゃん ◆VAfyLa8LAA :02/11/28 19:47
>>53 >>54 コメントや評論の文脈を知らずして、おふたりからの情報だけで云々する
のは大人げないが、大江氏には「頭が高い」、福田氏には「この世間知らず」
と思わず唾棄したくなってしまうね。
世間を知ることが必ずしも文学にとってメリットであるかどうかは、この際
置いておくとして…。しかし、その判断を放置しても、人間は善かれ悪しかれ、しょせんは体験と記憶の集積に過ぎないのではないだろうか。
たとえ「体験」そのものを小説の材料にしない、中身を問わない表現技法に
依った実験小説であれ、中身をそぎとった実験小説であれ、それに挑戦的に
取り組もうとする主体の意思決定がすでに、体験と記憶からの産物なのだ。
(その意識レベルは、文芸評論の埒外で心理学や哲学の問うところか)。
「体験」と「小説」の関係を論じていけばとりとめなくなるが、せめて仮に
「人間は記憶や体験の集積でしかない」というおおまかな前提に立って、
戦争体験に根をもつ「戦後派」を語るとすると――
梅崎春生も中村真一郎も、椎名麟三、武田泰淳、野間宏、安部公房、それに
三島だって、いるじゃないか。(全部ちゃんと読んでいないので語る器じゃ
ないけれどw。)
むろん福田氏の評価は、体験をいかな姿勢で、いかな表現スタイルで、いかな
言語センスで小説に作り上げたかという点だろう。ならばこそ、そこで大岡
昇平の、人間心理の極限状況への分析と観察の結果を、ストイックにクールに
現出していく文体を無視するのはイタタ…じゃなかろうか。写実主義や私小説
の歪みから脱却する毅然とした内面描写のお手本のように私には捉えられる
し、それゆえもたらされる緊張感に酔うが…。
デブ君がその同じ舌先で「天才」と持ち上げる柳美里の小説では、その内面
リアリティに背筋ゾゾとしないぞ。それは、嗜好の分かれであろうが。
66 :
吾輩は名無しである:02/11/29 14:25
>>65 大江のコメントは、正確には
大江氏の話「どうもありがとうございます。日本文学の水準は高い。
安部公房、大岡昇平、井伏鱒二が生きていれば、その人たちがもらっても当然だったと思う。
日本の現代作家が積み上げてきた仕事のおかげで生きている私がもらった。
私の受賞でアジア文学の発言権が増すことになればうれしい。
広島の被爆体験は二十世紀の人間にとって一番大きな出来事として、
死ぬまで文明の問題として考え続けていきたい」
となっている。ちなみにソース。
http://www.yomiuri.co.jp/yomidas/konojune/94/94h3a.htm >>53のは微妙にニュアンスが変わってるな。
このコメントを持って頭が高いというのは、まあ、伝聞によくある誤解だな。
>>66 その発言から、であったか。サンクス!
頭が低くて安心したw。
68 :
吾輩は名無しである:02/12/04 17:45
文学の神が健三郎に微笑んだ時は確かに存在した。
健三郎には、彼自身の文体というものがありえた。
その文体は、達意の名文にはほど遠いものであるにせよ、時代精神を共有していた。
しかし、文体が時代精神を共有した瞬間に、彼の文体は時代との別離をはじめざるをえなかった。
一方、昇平は、残酷な言い方になってしまうのだが、ついに文体を持ち得なかった。
しかし、それは作家として悲劇ではなかった。
昇平の批評精神は時代精神の表層を超えて、歴史的思考の文体を造形していた。
ザルツブルクの塩抗の銀の小枝のように。
決して意地悪な気持ちではなく、上4行がよくわかる気がするので
下4行も理解したい。
>>68さん
>昇平の批評精神は時代精神の表層を超えて、歴史的思考の文体を
>造形していた。
って、これ結局「文体を持ち得た」という流れになっていませんか。
文体と、それから描いたものが時代を超えて普遍的だという点は、私も
同意なのだけれど。
70 :
吾輩は名無しである:02/12/09 20:47
被占領下の首都での表現活動には制約を伴った。
しかし、制約が文学の不毛を意味しないのは、短歌・俳句の例を上げるまでもない。
現在の捕囚の構造を過去の捕囚によって、一層アクチュアルに表現すること。
それこそが俘虜記の隠された主題であり、彼の終生の聖痕である。
この戦略的文体の突貫工事的構築にあって、既存戦術、修辞が投入された。
しかし、それは、文学の戦場においても終始、野戦を戦った男の勲章である。
71 :
吾輩は名無しである:02/12/12 20:31
噂の真相によれば、大江は週刊朝日の記事に少し興味を持ったいう。
そして、暫くして、編集長が交代した。
72 :
吾輩は名無しである:02/12/18 19:59
言論は本来不自由なものなのである。
いい潮時だ。
虫らしく、そろそろ冬眠の季節を迎えさせていただきたい。
またお目にかかれる日まで。
73 :
吾輩は名無しである:02/12/18 20:02
もや。
74 :
吾輩は名無しである:02/12/24 03:05
映画『花影』age
75 :
吾輩は名無しである:
昨日は、大岡さんの命日でした。
もし今生きてたら、93歳になるんだなあ…。