950 :
吾輩は名無しである:
9月8日の時点でカスタマーズ・レヴューが出ている。
精神分析マニアってひとが書いてる。お医者さんかな。
速読だな。amazonから引用。
ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104260037/qid=1031805257/sr=1-1/ref=sr_1_2_1/249-2103497 -8109133
第一部
★☆☆☆☆
精神分析医のO.Fenichelはその著書の中で或る種の人間
は「まさに過去と云う点に於いて現在を誤解しているにも拘ら
ず、我こそは過去を知るが故に現在を知る者なりと主張す
る」と述べていますが、この著者に関してはまさに同じことが
言えると思います。19世紀半ばのパリを舞台に音楽家と画
家を取り巻く人間模様を著者は「19世紀のオーソドックスな
手法」を以って描いたと自負するのですが、その結果は或る
意味では必然的に「人間」ではなく「文学」そのものを機械的
に描いた殆ど工業的と言える駄作の誕生なのです。著者は
文学は「(過去の)文学」からではなく「生命を持つ人間」から
生まれるものだという基本中の基本を忘却しているらしく、余
りに人工化した不自然な全体の中に無意味な雑談を挿入す
ることで意図的かつ人工的に「人間味」を出そうとしています
が、その稚拙な小細工が一層本作の機械性・工業性を目立
たせることになっているのです。
2002/09/08
951 :
吾輩は名無しである:02/09/12 13:38
ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104260045/qid=1031805257/sr=1-2/ref=sr_1_2_2/249-2103497 -8109133
第二部
★★☆☆☆
この著者は三島由紀夫を常に意識していることを自他共に
認めています。そして昭和44年の芥川賞審査に関して三島
は或る候補作を「豆腐のやうな文章」と表現しているので、わ
たしは著者の過去作の漢字・ルビ等の乱用的多用を「豆腐
のやうな文章」に対する過剰防衛と見ていたのですが、今回
の文体は打って変わり平凡な文体と化しているのみならず、
他ならぬ「豆腐のやうな文章」に限りなく接近しているのでフ
ァンの方は今後の動向に注意されたほうがいいと思います。
また本書は原稿用紙約2500枚という大作であるにも拘らず
肝心のラスト・シーンが誠に以って平凡というか要するに陳
腐であり決して好感は持てませんが、最近の若手作家にし
ては比較的珍しいことに、巻末に「参考文献」の欄を設けるこ
とで必要最低限のルールを守っているという点に関しては評
価出来ます。
2002/09/08
952 :
吾輩は名無しである:02/09/12 14:24
>>950-951 をを、素早いうPありがトン!
>・(略)・・・・その結果は或る意味では必然的に
>「人間」ではなく「文学」そのものを機械的に描いた殆ど工業的と言える
>駄作の誕生なのです。著者は文学は「(過去の)文学」からではなく
>「生命を持つ人間」から生まれるものだという基本中の基本を
>忘却しているらしく、余りに人工化した不自然な全体の中に無意味な雑談
>を挿入することで意図的かつ人工的に「人間味」を出そうとしていますが、
>その稚拙な小細工が一層本作の機械性・工業性を目立たせることに
>なっているのです。
まるで『日蝕』にそのままあてはまりそうな評じゃないか?w
葬送は買う必要なし!
時間ムダにして読む必要なし! 決まりだなw