立てたよ。
2 :
吾輩は名無しである:02/07/04 00:39
2ゲット
3 :
吾輩は名無しである:02/07/04 00:50
レスつかず。。
4 :
吾輩は名無しである:02/07/04 16:11
本当に付いてないよ。。
5 :
吾輩は名無しである:02/07/04 17:45
ディッケンズがどれだけ偉大な作家なのかは、
ナボコフ「ヨーロッパ文学講義」を読めばわかる。
6 :
吾輩は名無しである:02/07/04 18:42
新潮の字のサイズも大きいことだし、
みんな読めよ!
7 :
吾輩は名無しである:02/07/04 18:44
代表作ってなに?
どんなところがすごいの?
8 :
吾輩は名無しである:02/07/04 19:24
ドストエフスキーにも影響を与えてて、
たとえば、「罪と罰」から「陰惨な部分」と「哲学的な部分」を
マイナスしたら、ほぼディッケンズじゃないの?(w
ドストエフスキーの大仰、下世話なノリはディッケンズ発だと思う。
そーいうのが苦手な人にはオススメできません。
最初は「大いなる遺産」「二都物語」あたりから読むのがいいんじゃないかな。
あんまり長いのは辛いかも。
>>8 ありがとう。
親切ないい人ですね、あなた。
ドスは好きなので、今度読んでみます。
でもたしかディケンズだよね、一般の表記は。
ディッケンズと書くこだわりが何かあるのかな?
10 :
〜|┃|┃|┃|(ミ゚ш゚)ミ ◆hTayLADY :02/07/04 19:28
↑両方とも映画のほうで見ただけだな〜。
ディケンズなんか読まなくていいからバルザックを読め。
12 :
吾輩は名無しである:02/07/04 19:37
>>11 バルザックが読みにくいのは改行が少ないせいかな?
どうも読み通せない。
映画の話がでてるけど、
フランソワ・トリュフォーはバルザックの大ファンだった。
確か「大人はわかってくれない」で、主人公の少年が
バルザックの祭壇作って、家が家事になりそうになるんだよな(w
13 :
吾輩は名無しである:02/07/04 21:24
>>7 クリスマスカロルは1日で読みきれる。
名作です。
俺は、最初に読んだのがこれで、それからディッケンズファンになったのだ☆
下世話と言ったらそうだけど、タイトルにもあるように愛が充満した作風だよ。
14 :
吾輩は名無しである:02/07/04 21:26
ていうか、なんで岩波はデビッドコパフィールドを廃刊にしたのだ??
よくわからん(怒
古本屋で過去の奴探したら馬鹿みたいに高いのなw
15 :
吾輩は名無しである:02/07/05 00:36
ディッケンズじゃなくてディケンズだと思ふ。
16 :
吾輩は名無しである :02/07/05 01:20
>デビッドコパフィールドを廃刊にしたのだ
今月の新刊に入ってたよ。岩波のホームページに載ってた。
全五冊みたい。せこい商売しないで魔の山みたいに
上下二冊ぐらいでだせよなぁ。
17 :
吾輩は名無しである:02/07/05 19:58
>>16 情報サンクソ。
すごくリアルタイムな情報だったw
18 :
吾輩は名無しである:02/07/06 21:18
大いなる遺産あげ
19 :
吾輩は名無しである:02/07/08 01:51
age
20 :
吾輩は名無しである:02/07/08 23:29
uinndeli-
21 :
吾輩は名無しである:02/07/09 10:09
ディケンズの地位低いですねえ。
なんでしょう、ゴリゴリの文学がお好きな方には、
あのお気楽主義なんかが許せないんでしょうか。
確かにプロットが未熟な点や必要以上に冗長な点などは
常に指摘されてきたようですが、
ドストにさえ影響を与えた高潔なモラリストという側面や、
モームあたりがカラマーゾフ、戦争と平和、白鯨などとともに
デヴィッドコパフィールドを世界の十大小説に挙げているように、
小説という表現形式の一つの完成形という意味では、
やはり見逃してはいけない作家だと思うのですが。
22 :
吾輩は名無しである:02/07/10 02:22
>>21 いいこといいますね。
確かに形容しすぎな部分がありすぎるのは日本人にはなじまないのかも。。
23 :
吾輩は名無しである:02/07/10 03:25
日本人はジトジト、ネチネチしてるのが文学だと勘違いしていますから。
24 :
吾輩は名無しである:02/07/10 15:15
>>23 最初の何ページだけ読んで判断するんだろうね。
オチをつけすぎる部分なども底が浅い印象を与えてしまうのでしょうか。
けれどそういった非難を150年以上の間受け続けてきてなお、
遠く離れた外国で翻訳された著作が多く残る理由はあるはずです。
上の発言で挙げた部分以外にも、
例えば風刺と皮肉の利いた強烈でしかも繊細な
登場人物達の素晴らしさなどは語るべくもないです。
コパフィールドのミコーバー氏などは文学史に残る名キャラクターではないでしょうか。
そういえばサリンジャーも最後に発表した小説「ハプワース16,1924」の中で、
グラース家の偉大なる長男シーモアのキャンプ場から送った手紙に、
全集でも分冊でもいいからディケンズを送ってくれ、みたいなことを書かせたり、
別の作品「シーモアー序章ー」の中にも何ヶ所か
ディケンズからの引用らしきものが見えたりしています。
あまねく世界中で未だ読まれる大ディケンズなのですから、
今さら再発見の必要もないと思いますが、
必要以上に貶める理由もないですよね。
26 :
吾輩は名無しである:02/07/13 02:25
>>25 このスレが伸びない理由も知りたいw
俺がディケンズの作品が好きになったのは、
分かりやすい、予想しやすい話しの展開だからです。
こうなるんじゃないか?こう持っていくんじゃないか?と読みすすめる。
だけど、彼は俺の予想した展開を気持ちよく裏切ってくれるんですよね。
そうか!と驚かされたり、不意に笑えたり、不意に心が温められたり、
する部分が、散りばめられている。
あの感覚がたまらなく好きなんですよ。
27 :
吾輩は名無しである:02/07/13 13:28
思い出したけど、大江健三郎の「キルプの軍団」って
主人公の高校生がディケンズの「骨董屋」の原書を読んでくんだよね。
むかーし、途中まで読んだ覚えがある。
28 :
吾輩は名無しである:02/07/13 13:42
ディケンズの死により未完となった推理小説が創元推理文庫かどっかから以前出てたんだが、
僕は一度も見かけたことがない。
実は、この小説には面白い後日談があって、何十年も経ってから、
「ディケンズの生まれ変り」だと自称する奴が後半部分を書き上げて出版した(w
小説自体はなかなかの出来だったので、当時、「生まれ変り」を信じた人もいたらしい。
この話はたぶん荒俣宏あたりの本で読んだんだと思うが、
もしかすると全くの記憶違いかもしれない。
29 :
吾輩は名無しである:02/07/13 14:06
「おおい。そこの人ぉおぉおおおおおお
危ないぃぃぃ
ぶつかるぅぅぅ」
・・・怖い
30 :
吾輩は名無しである:02/07/13 22:49
>>28 「エドウィン・ドルードの謎」ですね。
まだ絶版にはなってないから手に入ると思いますよ。
その生まれ変わりの話は知りませんけど。
31 :
吾輩は名無しである:02/07/14 11:14
>>30 そうそう!
絶版になってない?
本屋で見ないし、目録にも載ってなかった気がするんだけど。
ところで、最初に読むなら有名な作品でいいんだろうけど、
ちくま文庫から出てる、ちょっとマイナーなやつ、
「我らがナントカの友」とか、「ピクウィッククラブ」だっけ?、
あのへんはそのうち絶版になりそうだから、早めに買っといた方がいいかもね。
>>31 東京創元社のHPの目録にもまだ載っていますよ。
逆にちくまの方はすでにかなり厳しい、
まだ手に入るのは「オリヴァートウィスト」と
「クリスマスブックス」だけで、
「我らが共通の友」も「ピクウィッククラブ」も
「骨董屋」も「荒涼館」も「リトル・ドリット」も
「マーティン・チャズルウィット」も事実上絶版です。
分冊が多いため古書店でも揃えるのが中々難しい上に、
ちくま文庫は定価が高いので、相場もかなり上がってます。
そういえばディケンズって日本では全集がないんですよね。
それもどこか軽視されている証拠です。
出せばそれなりに売れると思うんですけどね。。。
33 :
吾輩は名無しである:02/07/14 12:16
>>32 ありがと。じゃ、本屋で探してみる。
「我らが共通の友」は確か、どっかからハードカバーが出てた。
「骨董屋」「荒涼館」あたりは昔の世界文学全集に入ってそう。
古本屋で入手可能か?
34 :
吾輩は名無しである:02/07/14 12:28
新潮のディケンズって文章が難解なんだが。
35 :
吾輩は名無しである:02/07/14 12:33
ちくまのクリスマスキャロルは最低。
36 :
吾輩は名無しである:02/07/14 21:55
クリスマスカロルの原書は英語の勉強に最適だと思う。ぜひ。
37 :
吾輩は名無しである:02/07/15 10:34
ハリーポッターの少年が主演のコパフィールドが蔦屋にあった。。。
観た人いますか?
38 :
吾輩は名無しである:02/07/15 17:24
>37
見たよ。不幸少年ッぷりが光ってます。コロコロしてて可愛かった。
今度は岩波文庫の小説を読むつもり。
39 :
吾輩は名無しである:02/07/15 21:29
『バーナビイ・ラッジ』はなぜ文庫化されないのだろう。
40 :
吾輩は名無しである:02/07/16 22:56
”デビッド・コパフィールド”を今リアルタイムで読んでます。
岩波文庫でやっと、今二巻目に突入しました。
個人的に好きなキャラは、一見怖いけど、心根は本当に優しい叔母さんです。
皆さんが言うように確かにディケンズのセンチメンタリズムは、ドフトエフスキーと
そっくりですね。『罪と罰』とか思い出してそう思いました。
ディケンズは短編もいいですよ。読みやすいし。岩波文庫の小池さんが訳した『ディケンズ短編集』
は秀逸です。ユーモアたっぷりで笑いこけること間違いなしですよ。
41 :
吾輩は名無しである:02/07/16 23:10
卒論で「オリヴァートゥイスト」扱いました。
42 :
吾輩は名無しである:02/07/17 04:42
大いなる遺産今読んでるです。
とうとう遺産を残した人物が、ピップの前にあらわれた所。
考える所がたくさんありました。
あと、ディケンズの作品って、読んでる時は凄くおもしろいんだけど
読みやめると、なぜか冷めてしまうのはなぜだろう?
何を置いても、読みたいみたいな感情にはならない。
だけど、読んでるときの面白さはずば抜けてる。
43 :
吾輩が名無しである:02/07/17 07:01
「二都物語」を読んだだけ。もう随分前の話。訳は多分中野好夫だったと思う。
前半のパリの街の描写で、ワインの樽が転がって割れ、ワインが零れて、そこら
じゅうに流れだし、貧民街の住人達がわらわら集まってきて、窪みに溜まった
ワインを泥もろともすっかり舐めつくしてしまうところが、すごく印象深い。
ここを読み返すと、始めに読んだ頃の部屋の間取りや、空気の匂い、その頃の
微妙な心の動きなどが実感も持って思い出される。ちょうど昔聞いた歌謡曲や、
懐かしいクラシックを聴いたときと同じで、すごく感情を揺さぶられるのですよー。
「二都物語」とはまるで関係ない話なんですけどねー。しかし、本物の文学作品
というものは、こういう効能を持っているものではないでしょうか?
44 :
吾輩は名無しである:02/07/17 19:09
このスレに来てこんなこと言うのもなんなんだけど、ディケンズってどうも退屈なんですよね。
『荒涼館』も『ピクウィック・クラブ』も『骨董屋』も『デヴィッド・コパフィールド』も。(『デヴィッド・・・』は岩波の旧版で訳が悪いからかもしれない)
原書で読んだ"Our Mutual Friends"は50ページでギブアップしました。
せいぜい読めたのは『二都物語』と『オリバー・トゥィスト』位。
と思ったら、岩波文庫の『オーウェル評論集』にディケンズ論があって、その中に「ディケンズを退屈と思う人はいくらでもいる」とあり、ちょっと安心しました。
でもディケンズがつまらない、というのはどうも悔しい。
>>42さん、ディケンズを面白がるコツってどんなところにあるんでしょうか? (別に皮肉や煽りじゃなく)
>>44 コツっていうのとは違うと思うんだけど、淡々と根気よく読んでいくと
「ハッ」となったり、「ニヤッ」となったり、心にポワっと花が咲いたり、するところが好きですよ、俺は。
それと、登場人物のキャラがはっきりしているのもいいです。
ここまではっきりしてくると、どういう発言をするかとか行動まで簡単に予想ができるんですけど、
登場人物がそのキャラとは別な行動や発言をする時に(だいたいラストの方で)
すごく気持ちいいんです。世の中は面白いと思えてしょうがなくなるんです。
人間愛に溢れていると言えばいいのかなぁ。
あと人物の形容の仕方が、独特なのも好きです。
日本文学ではありえないくらい、大胆な形容を使っている。
まぁ、大げさと言ってしまえばそうですが、それでも、感心するような形容を使っている。
舞台がはっきりしていて、話しの展開もはっきりしていて(予想できるほど)、人物も独特のキャラを持っている。
それだから、「ハッ」としたり「ニヤリ」となったり「ポワ」となったりするときの感動がコントラストを持って
胸に迫ってくると言う感じです。
くるぞ!!!くるぞ!!!ほーらきた!!!!!!!!という楽しさもあるし、
くるぞ!!!くるぞ!!!なんでやねん!!!!!!!めっちゃええ!!!という面白さもある。
これは、あくまで俺個人がディケンズが特に好きな理由だからな。
他の人はどうなんだろう?
46 :
吾輩は名無しである:02/07/18 00:34
大袈裟
>>44 横レスですまんですが。
私はディケンズの安心感に惚れます。
ディケンズは19世紀末英国社会を風刺し誇張したかのようでいて、
実はただ単純に人間という存在のありのままを描いたのではないでしょうか。
ですからディケンズの小説にいわゆる思想や主張はない、と。
しかしだからといってディケンズの価値が下がるわけではなく、
人間はいつも滑稽で愚かで情けないということを、
ディケンズは思想せず、主張せず、ただありのままに描き、
そして彼の描いたそのありのままの人間の織りなす情景が、
それでも常にどこか愛すべき情景であるという安心感、
これこそディケンズのモラリストとしての面目躍如であり、
ディケンズのディケンズたる所以の一つなのではないでしょうか。
そして私はそこに単純に惚れます。
きっとモラルを裏切らぬ愛すべき滑稽どもの乱痴気に。
もちろんこれも私個人の理由ですが。
他の方はどうなんでしょう?
>>47 そうですそうです。あなたの意見はいつも私には適切に感じます。
本当に素晴らしい作品って時代や政治的背景、風刺といったものがなくてもおもしろい作品だと思います。
制度も何も違う時、場所で書かれた作品が俺達に感動を与えるという事が多々ありますが、そういう事なんですよね。
つまり、人間について書かれた本こそ名作だという事です。
もちろん、時代の風刺が素晴らしい作品も名作だと思うんですが、
その時代についての教養がなければ、その登場人物の認識に戸惑ってしまうんですよね。
そういった意味で、ディケンズは少しの教養さえあれば読める普遍的名作と言えると思います。
普遍的人間の滑稽さ愚かさ情けなさを書いてるから。
腐らない。
49 :
吾輩は無名草子さん:02/07/18 02:55
ディケンズなどしょせん下町版のシェイクスピアにすぎません。
50 :
吾輩は名無しである:02/07/18 04:18
俺はどちらかというとディケンズは苦手。
勧善懲悪の予定調和が楽観的過ぎて退屈を覚える。
イギリス人は経験主義的な調和を重んじるみたいなんで
毎日の決まった時間のティータイムよろしくディケンズの小説を
楽しむんだろうね。47,48氏のカキコはディケンズ文学への愛
が伝わって来てイイ。
52 :
吾輩は名無しである:02/07/18 11:52
>>43 >前半のパリの街の描写で、ワインの樽が転がって割れ、ワインが零れて、そこら
>じゅうに流れだし、貧民街の住人達がわらわら集まってきて、窪みに溜まった
>ワインを泥もろともすっかり舐めつくしてしまうところが、すごく印象深い。
冒頭のとこでしょ?
ああいうシーンは才能のない作家には書けないよね。
僕はよく思うんだけど、たとえば学園モノの漫画なんかだと、
8割以上は、最初のコマは通学風景や校庭や校舎でしょ?
そういうのをダサいって感じない?萎えない?
まさに、
>予定調和
だよ。
ディケンズなら絶対そんな始め方しないよ。
53 :
吾輩は名無しである:02/07/18 12:08
漱石の坊ちゃんが好きな人はディケンズも好きってことか?
>>45-48 丁寧な回答ありがとうございます。
特に
>>45さんの
>くるぞ!!!くるぞ!!!ほーらきた!!!!!!!!という楽しさもあるし、
>くるぞ!!!くるぞ!!!なんでやねん!!!!!!!めっちゃええ!!!という面白さもある。
、この辺がポイントなんでしょうね。
未読の『リトル・ドリット』と『大いなる遺産』(それに中断した"Our Mutual Friends")に挑戦してみようと思います。
55 :
吾輩は名無しである:02/07/18 16:00
大江健三郎『キルプの軍団』を買ってみた。
今、作者のあとがきだけ読んだ。
『骨董屋』と、
その主人公ネルをモデルにしたネリーという少女が登場する、
ドストエフスキー『虐げられし人々』を、
高校生の「僕」が読み進めていくって話らしい。
56 :
吾輩は名無しである:02/07/19 13:36
ピップ、私なんだよ!
残酷と喜劇ってのは良く合うよな、とディケンズを読んで思う。
58 :
吾輩は名無しである:02/07/20 04:32
ageage
59 :
吾輩は名無しである:02/07/20 15:48
スクルージ
60 :
吾輩は名無しである:02/07/22 21:18
agegaggag
61 :
吾輩は名無しである:02/07/23 23:18
ビデーとジョーが!!!!!
62 :
吾輩は名無しである:02/07/23 23:45
「大いなる遺産」の始まり方なんてすごいと思うんだが。
63 :
吾輩は名無しである:02/07/25 00:53
>>62 俺も最初の一行で、大いなる遺産読もうと決めたよ。
「私の父の姓はピリップ、私の名はフィリップといったが、幼いわたしの舌では、両方とも
ただピップというだけで、それよりも長くも、明瞭にもいうことができなかった。」
最高でした。
しかも、大いなる「遺産」というタイトルにも関わらず、
いきなり主人公ピップが両親の墓を見ている場面で話しが始るなんて!!
さらにさらに、その日はクリスマス。
クリスマスイブに陰鬱な、両親の眠る墓地でいきなり見ず知らずの変なオジサンに遭遇するなんて!
面白すぎる。
64 :
吾輩は名無しである:02/07/25 21:30
65 :
吾輩は名無しである:02/07/26 21:56
だだだっだだdっだだだだあ
66 :
吾輩は名無しである:02/07/27 03:45
どうでもいいことだけど
チャップリンもディケンズよく読んでたみたいだね。
チャールズ・チャップリンのチャールズってディケンズから取ったのかな。
67 :
吾輩は名無しである:02/07/27 06:35
マジシャンのデビッドカッパーフィールドも気になる。
68 :
吾輩は名無しである:02/07/27 08:08
確かに
69 :
吾輩は名無しである:02/07/29 20:10
いいゆだな
70 :
吾輩は名無しである:02/08/02 01:06
71 :
吾輩は名無しである:02/08/02 01:33
俺はどちらかと言うとストーリーの展開よりも異様に力を入れまくったディテールの描写の方に興味がある。
72 :
@@国防総長2年目@@:02/08/02 18:17
力を入れまくった←ハゲ同
73 :
吾輩は名無しである:02/08/04 01:58
oi
74 :
吾輩は名無しである:02/08/11 22:47
荒涼館の、複雑に入り組みまくった人間関係が妙に快感だった。
75 :
吾輩は名無しである:02/08/13 22:08
76 :
吾輩は名無しである:02/08/14 06:04
>>75 ちくま文庫で版元品切(事実上絶版)ですね。
ただディケンズの絶版としては比較的手に入れやすい方だと思います。
相場は4冊で\5,000〜\6,000というところでしょうか。
ヤフオクにも時々出ますよ。
77 :
吾輩は名無しである:02/08/15 14:56
先日、本屋に行ったら、ちくま文庫のコーナーに
「我らが共通の友」全巻があった。
重版したのかも。
78 :
吾輩は名無しである:02/08/25 18:12
age
79 :
吾輩は名無しである:02/08/30 20:46
あげ:」
80 :
吾輩は名無しである:02/09/04 21:06
ふぅ
81 :
吾輩は名無しである:02/09/12 23:57
あげ
82 :
吾輩は名無しである:02/09/23 23:56
hhh
83 :
吾輩は名無しである:02/09/24 00:44
ちくま文庫復刊age
リアル厨房のとき、何故か「コパフィールド」や「遺産」読み漁ってたな。新潮文庫の茶色い感じの表紙の奴。
あの熱はなんだったのかしらん?(受験勉強からの逃避かモナー)
85 :
吾輩は名無しである:02/09/30 03:11
>>84 今の俺だ。
なにか得る物はありましたか?
86 :
吾輩は名無しである:02/10/03 19:36
あげ
受験時代に俺も「コパーフィールド」読んだなぁ。懐かしい。無性にただ、読んだ。
俺もなんであんなに明けても暮れても読んでたんだろう?思い出せない。
88 :
吾輩は名無しである:02/10/06 01:36
↑の方のレスにあったけど、オーウェルの書いたディケンズ論は面白いよ。
ディケンズの小説の人物や時代背景、ディケンズの人生観など分析してて。
平凡社ライブラリーの「鯨の腹のなかで」にも入ってる。
89 :
吾輩は名無しである:02/10/09 02:45
あげ
デビッド・コパフィールド(カッパーフィールド)って一般的には
手品師としてしか認知されていないのが悲しい。
さっき新宿ルミネ2のABCに行ったら、ちくま文庫フェアを
やっていて、『荒涼館』が目立つ位置に並んでいた。
奥付見忘れたけれど、重版出来?
オンライン書店では、まだ入荷していないのか検索できん。
1冊1200円にて、少し引いて帰ってきたけれどやっぱり
面白そうだなー。
『デビッド〜』はむかーしむかし楽しんで読んだ。
英国のロックバンドにユーライア・ヒープってのがいて、
それが読んだ動機だ。デビッド〜と比べて、どっちが
面白いんだろう?
92 :
吾輩は名無しである:02/10/18 14:16
ディケンズの作品って大抵、めでたし、めでたしで終わる。
日本昔話みてい。
それに主人公は大抵、働かなくても暮らしていけるようになる。(デヴィッド・コパフィールド)
悪人はとんでもなく悲惨な境遇に追い詰められる。(骨董屋の弁護士夫妻)
age
95 :
吾輩は名無しである:02/10/20 00:42
>>93 勧善懲悪が好きな俺にとってはいい作品なんだよ。
96 :
吾輩は名無しである:02/10/20 08:41
『オリバー・ツイスト』の最後のあまりにもハッピーエンドにはちょっとねえと
思ったよ。でも『ディケンズ短編集』は傑作だと思う。
97 :
吾輩は名無しである:02/10/22 17:26
>36
カロルの原書は英語の勉強にお薦めできず。ともすると童話に近い印象がある
かも知れないし長さも短いが、ディケンズの中でも一、二を争う難しさ。膨大
な数の和訳を較べてみても解釈の別れ方は激しいものがある。児童用の書き換
え版とかならお薦めだけど。英語の勉強にいいのはむしろオリバーとか遺産で
は?
デイヴィッド・カッパーフィールドを原書で読めるようになりたい。
100 :
吾輩は名無しである:02/10/25 23:37
田口検証本、本日堂々発売!
馬鹿ども買え!!
我々の印税がかかっておるのだ協力しろ!
無礼きわまりない、
上記のカキコについてのお詫び。
田口スレの住人ですが、ランディ周辺の汚猿が、盗作監視スレの
評判を落とすためのなりきりカキコを、
あちこちのスレで乱発しています。
こちらのスレッドを無礼なカキコで汚して申しわけありません。
どうかお許し下さい。m(_ _)m
102 :
吾輩は名無しである:02/11/03 05:35
この人、朗読の営業してたんだって?
個人的には『リトル・ドリット』がいちばん読みごたえがあったなあ
104 :
吾輩は名無しである:02/11/05 15:10
あげ
105 :
吾輩は名無しである:02/11/08 23:41
106 :
吾輩は名無しである:02/11/14 18:11
もげ
107 :
吾輩は名無しである:02/11/16 02:50
ディケンズの良さ、と言っても、初期の作品と、晩年の作品じゃ
まるで別人が書いたみたいに違うので、特に初期の作品の稚拙さを
あげつらうのは正しくないと思われ。順を追って読んでいくと、
ディケンズが、いろいろ上手くなっていくのがわかって楽しいです。
ハッピーエンドが多すぎる、というかそれしかない、というのは、
当時の大衆読者層が文学になれていなくて、現代文学にあるような
たとえば「思わせぶりな」終わり方なんかをすると、読者が
終わったのか終わってないのか判別できなかったせいだと思われ。
108 :
吾輩は名無しである:02/11/16 13:44
>当時の大衆読者層が文学になれていなくて
それはいかがなものか・・・当時の大衆は活字なれしだしてるよ
それよりもディケンズの人間性だと思う。
読者と一緒にキャラクターたちは育ってるとも言えるな。
これが連載の強みでもあるし弱さでもある。
109 :
吾輩は名無しである:02/11/16 21:24
大いなる遺産なんかは、その後も物語が続いていきそうな終わりかただと思うけどな。
110 :
吾輩は名無しである:02/11/16 23:51
遺産は最後書き直してるけどね。
111 :
吾輩は名無しである:02/11/17 02:05
107です。
>>108さん
イギリス人大衆層が活字に親しめるようになったのは「ピクウィック」が
いわば激安価格で売り出されたことによると考えているのですが
実際、「遺産」のころに、どれだけ大衆層が文学というものを
お客さんとして以外に評価の対象としていたかは疑問だなぁ、という
感じなのです。>>読者と一緒にキャラクターたちは育ってる
というのは、まさにその通りだと思うし、単行本で読む私たちと
連載で読む当時の読者の違いは、考えなければいけないとは
思うんですが。
>>109さん
現代の日本人からすればそうかも知れませんが・・リーン監督の
映画なんかを見ても、「わからない」ではなく、「わかってるけど言わない」
みたいな感じではないでしょうか。
>>110さん
書き直す前と、書き直したあとの筋を知りたいです。
>>111 初稿のラストではピップとエステラは街で再会こそするものの、
エステラは再婚しており、ピップも感傷的な気持ちは持たずに、
生活から現実を学んだ二人がただ「悲しげに顔を見合わせた」だけで、
会話もほとんど描かれずに終わっていたが、
脱稿ののちにブルワー・リットンという手合いの助言により、
ピップとエステラが屋敷で再会し思い出を語らい、
「これからもずっと友達でいましょうね」と手を取り合って終わる、という
現在のラストに書き改められた。
このラストについては現在まで様々な解釈がなされており、
オリジナルのラストの存在が明らかになって以降は、
どちらのラストがいいかという議論も喧しい。
113 :
吾輩は名無しである:02/11/17 03:55
クリスマスカロルなんかは
本当にわかりやすすぎる結末だよな。
なんせ、結末のための小説なんだからw
>111
当時貸し本屋さんもあったでしょ?結構そのころの科学雑誌なんかも
読み物の対象になってると思うよ。
チャーチスト運動、初等教育法の制定などでそれまで抑えられていた知的欲求
がまず最初に手に入る刊行誌(新聞等)に求められた。
結局このころって実証主義的科学思想を背景に現実生活の人間の姿を
ありのままに描写するリアリズム文学が生まれたでしょ?
ディケンズはリアリズムだったよね、、、とイギリス文学は歴史的な
流れしかよくわからないのですが。
>>112さん
ありがとうございます。原文か、翻訳でもいいんですけど
どうしたら読めますか?
>>114さん
私、
>>111で、「お客さんとして以外に」っていいました。
つまり、本そのものを読むのは可能だったんでしょうけど
たぶんここのスレの方は大学生か大学卒だと思うんですが
当時の大衆が、今の日本人のように、自然と裏の意味みたいな
ものを読み取るような読み方ができたとは考えにくい、と
思っているのですが・・もう少し調べてみます。
文学の文脈で、ディケンズはリアリズムなんですか?
「リアルじゃない」っていう批判があって、要するに
「こんな女はいねぇ」みたいな批判をされて、後になって
チェスタトンとかオーウェルが、「ディケンズは写したんじゃなく
創造したんだ」みたいな反論してたんじゃなかったですか?
ちょっと記憶定かじゃないですが。
>>115 >「リアルじゃない」っていう批判があって、要するに
>「こんな女はいねぇ」みたいな批判をされて、後になって
その通り、19世紀の代表的な作家ディケンズが、そのまま19世紀のリアリズムの
代表でもあるとか考えるのには無理がある。およそ奇想天外のことばっかり書いて
いるし、そこが魅力だと思う。
原文で良いなら「遺産」の結末は、大概のペーパーバックの末尾についているので
読むことができます。ペンギンだけはなかったかも知れないが。
それから読まれ方ですが、当時の読者全員が裏の意味や深い意味をどれだけ読みと
れたかは別として、そういうものが描き込まれているということはあると思います
。なにせ19世紀のヨーロッパは小説文学の黄金期だし、今の日本よりもある意味で
成熟を見ていたとも考えられます。ハッピーエンドというのはむしろはお話の約束
事だったと考えるのが自然じゃないでしょうか。
>>116さん
ハッピーエンドが約束事、ですか。
なんだそりゃ、と思いましたが、よく考えると深いですね。
たとえば現代の恋愛小説なんかで、別れが結末になってることは
少なくはないと思うのですが、それって、
「くっつくよりも、わかれるほうが幸せ」みたいなところ
ありますよね。どっちが絶対的に幸福だ、っていうのではなくて
葛藤の末の和差算、というか。
ディケンズがハッピーエンドしか書かなかったのは、
「いわゆる幸福」以外に、幸福を見つけられなかったから?
ちょっと短絡的にすぎる感じですが・・ハッピーエンドが
なぜ約束事になったのか。考えてみるテーマではありますね。
>>115 >19世紀のヨーロッパは小説文学の黄金期
自分としてはこれこそ大切だと思うよ。資本主義の成長過程で資本家と労働者の
階級闘争の激化、ラッダイト運動、社会主義運動、そしてその並行で民主化が
進められていくのだから大衆は本などの類に無頓着ではいられなかったはず。
無知は命取りになりかねないし、大衆が一致団結した時期でもある。
このへんはたくさん本が出てるから何冊か読んでみたら?
ディケンズはリアリズムだよw>116
>>117 厳密な話をすると、実はディケンズが書くのはハッピーエンドだけではありません。
お約束事の重要性はそれでも重要と思われます。例えば、いわゆるエンディングがあ
るということ自体がそれだと思います。20世紀に入ってからの小説みたいに、突然終
わったり、両義的解釈をわざと与えるものがないっていうこと自体がこれまでの特徴
ではないかと。
>>116 >>ディケンズはリアリズムだよ
はい、教科書にはそう書いてあるし、微細な描写の積み重ねなんていう特徴ではリア
リズムだと思いますが、いわゆる物語構成においてはちょっとリアリズムと言えない
と私は思いますし、そこがいいんだと思います。一例を挙げると、オリバー君の出生
の秘密とかがとてもリアリズムとは思えません。むしろ寓話的です。
>物語構成においてはちょっとリアリズムと言えない
いいとこついてきたね。そもそもリアリズムとはなんぞや?
人生の些細なことや人間本来の悪い部分を描写することもリアリズムの
ひとつなんだよね。そうすれば自然と寓話的にもならざるえないでしょ。
ちょうど古典主義からの脱却中に生まれた文学運動(リアリズムね)なので多少は
ディケンズがあいまいなのも事実です。その後にでてくる作品(というか、
イギリスから他の国へ広まっていく過程にあるからね、ディケンズは)の
方が「リアリズムです!」と言えるんですよ。
良いスレですね。とりあえずageておきます。
リアリズムとはなんぞや?
深いですねぇ。私なんかは、文学史とかいっさい勉強せずに
この良スレに参加してるので、ディケンズが教科書ではリアリズムだって
言われてることもしりませんでした。そういう立場で「リアリズム」
っていう言葉を見ると、確かオリヴァだったと思うのですが
中年のおばちゃんが
「映写機(カメラのことですよね)ができたけど、売れないよ。
実際の女性を写したって、美しいはずがない」みたいな
ことを言っていたような。この意見はディケンズにとって
同一性をもつものなのか、まったくの他者に言わせているのか。
どうなんでしょ?二都物語買ってこようかな。
長いのは、デイビッド以来敬遠してたんですが。
122 :
吾輩は名無しである:02/11/19 11:43
>>120 でもさあ、それをいったら完全な寓話なんてありえないんじゃないの?
過渡期だから曖昧でもリアリズムなんですよ、
というのは説得力に欠ける気がするけどなあ。
二都物語は長くないよね。
123 :
吾輩は名無しである:02/11/19 12:03
んまあシェイクスピアとかと比べるとよっぽどリアルな訳だが
>122
いえいえ、その作法から見ればりっぱにリアリズムって言えますよ。
ディケンズは実人生・実社会を忠実に映し出すことを目的としてるし、
作品もそうです。
ま、風土として大衆への配慮としての宗教観は取り除いてはいけないし、
そしてこれは「連載」という形を取ることにも起因されているんですよ。
だから実際作法としては「リアリズム」作家として括られているわけです。
>121
そこの部分って深いですね。大衆の抵抗と捉えるとワーズワースとかバイロンの
ようなロマン主義にも繋がってる気がします(飛躍しすぎかな(笑))
>>122 >完全な寓話
すれ違いになりそうなのでまた次の機会に。。。
>>124 後半の意味がよく分からんです。
宗教観と連載のハナシはどこに繋がってるんですか?
煽りじゃないですよ、念のため。
>>127 読みましたよ、もちろん。
それでも連載の形を取ることがリアリズムを指向していくことに
どう繋がってゆくのかが分からないから伺ったんです。
また当時の社会を写実的に描くならば宗教観は欠かせない、
だから宗教観の取り除かれていないディケンズはリアリズムだというのも
ちょっと乱暴でうなずき難かったんで、
もしかしたら受け取り方が間違ってるのかと思い伺いました。
なんか絡むみたいですいませんが、本当に理解したいだけなんで。
129 :
吾輩は名無しである:02/11/19 23:21
全然関係ないけど、あのホラー作家のスティーブン・キングが
ディッケンズを好きなんだってね。
アメリカで言うと、アーヴィングもディケンズ愛読者
131 :
吾輩は名無しである:02/11/20 10:27
>122
ディケンズはリアリズムの作法なの。(作品手法ね)
でもね、読んだ感想で上の116や117はリアリズムに当てはめるのは
おかしいって言ったのよ。寓話的じゃないかってね。
でどうして寓話的になるのかって話で当時の連載の形を
とるために大衆の意見(宗教観)を取り入れなければならなかったわけだと
書いたのだ。
116や117の意見ってすごくない?ディケンズ好きなんだよね
ちょっと感動したよ。ガキのころしょうがなくて読んだ程度だったんだけど
また読みたくなったよ。
ところで僕はジェイムズからディケンズを考えてる。
ジェイムズもディケンズを尊敬してるし連載で作品を書いているから。
でもそこから見るとやっぱディケンズは「リアリズムだ!」とは
>116さんと>117さんと同じでクエスチョンマークがつくんだよね。
で、良いスレだなぁ〜っと二人に敬意を示すためにあげました。
同じ意見じゃつまんないしね。貴方も思う意見があれば具体的に
あげてみた方がいいのでは?僕よりもお二人のほうが良い話をしてくれるよ
スレを汚したようですいませんでした。
私の意見は実はずっと前に(21や47です)書き込んだので、
よかったら読んでみて下さい。私もディケンズ大好きです。
ただ私は47でディケンズはリアリズムだみたいなことを書いていながら、
115さんのようにディケンズがリアリズムだということを知らなかったし、
ディケンズとフローベールやバルザックを
同列に置くことには非常に抵抗があります。
それで108さんがディケンズは間違いなくリアリズムだ、
と仰っていたことにすごく興味を持ったし、
お詳しいのならその裏付けを聞きたいと思ったのです。
文学史の流れを押さえることは小説を読む上で重要だと思いますが、
それは先入観と紙一重になってしまいかねない。
108さんが仰る「ディケンズ=リアリズム」というご意見は、
ひょっとしてそういう方面からのものではないかという
うがった捉え方をしたのも正直なところでした。
不愉快な思いをされたのでしたらすいませんでした。
また粘着にご丁寧なレスを頂いてありがとうございました。
今年も劇団昴はクリスマス・キャロルやるんですかね。
「リアリズム」っていう言葉の解釈ですれ違いがあるんでしょうか?
131さんが言うのは「作法」としてのリアリズムですよね、文学史の
学術用語としての。そっちは私もよくわかりませんが、122さんが
47で言われている内容には賛成しかねます。ディケンズは、ありのまま
の人間なんてこれっぽっちも描いていません。ディケンズが描いたのは
人間の可能性のぎりぎりまで、フルに動き回る人間たちではないでしょうか?
実際の生活の中では、ちぢこまって、可能性の限界まで笑ったり
泣いたりすることができない読者(私たちをふくめて)に、もっとのびのび
やろうぜっていうような動機に基づいた、故意の誇張が彼の持ち味
ではないでしょうか?たとえば絵を描くときに、できるだけ写真に
近づけるように描く、っていうのが「リアリズム」みたいに思いますが
文学史では、違う意味なんじゃないですか?そのへんは131さん解説
してください。
>>133 わたしも「リアリズム」については117さんと同じように解釈しています。
またその意味でディケンズをリアリズムとすることに抵抗があるんです。
47でのわたしの意見も「リアリズムみたいな」ことを言ってはいますが、
そういった「フローベル的リアリズム」という意味ではありません。
言葉のごまかしみたいで嫌なのですが、
わたしがディケンズが描いていると言ったのは
「実際に存在する人間」のありのままではなく、
「人間という存在」のありのままです。
「人間という存在」をありのまま描くことは、
「ありのままの人間」を描くこととは違うと思います。
それは人間の可能性を限界まで誇張することというよりも、
むしろ単純に人間をむき出しのまま描くという感覚に近い気がしますし、
ディケンズがわたしたちに出来ないでことをさせようと
していたのかは考えたこともなかったので即断出来ませんが、
わたしは117さんの意見に大きな違和感は感じません。
少なくともディケンズは見たままの人間を
描いただけの作家ではないと思っている点では近いものすら感じますが、
わたしたちの意見はそれほど大きく違っていますか?
>122
そっか…ディケンズは人間を描いてるしそれはその時代を背景にしてるよね。
読者にどこか遠くでのお話って形ではなくてそこらへんで起こってるお話
として語ってる。これは実社会の再現と幻想を与えるリアリズムであると
括ってもおかしくないわけ。(リアリズムについてもいろいろ本に書いてある
から探しても良いと思う。本は出会いだから探してみて良ければ一冊買うと
いいよ)
現代批評において「幻想」という言葉が用いられてるんだけど、これは
ある程度リアリズムの範疇を広げざる得ないほど様々な作品があるって
ことなんでしょうね。ま、いいかげんにしておかないとうまく収まらない
からでしょう(逆に無理に括るのはヤボってことです)
>先入観と紙一重になってしまいかねない
先入観はないよ。ただ知らないことで損をすることはたくさんある。
知識は知識として持っておいてもOKでしょ?
ま、文学史は本選びには重宝します。お薦めの一冊ですよw
>ディケンズはリアリズムだよw
あ、これは軽い煽りでした。面白いこと聞けそうだったので。スマソです。
>>117 そういう書かれかたするとやっぱディケンズはいいなぁ〜っ。買いに逝こう。
ここから先は、117で名乗ろうと思います。
いちいち直前の発言の番号で名乗るとわけわからなくなるし
ディケンズは「117」っていうのも気にいったからです。
>>134さん
たぶん、イメージしてるものは近いと思いますよ。
ただ、「人間をむき出しのまま」描くという言い方には違和感
あります。ディケンズが頑として書かなかったエロスの世界とか
「むき出しの」人間なら出てきそうな描写がないですよね。
そういえば、たとえば男の上半身(エロスには無関係)の描写
とかも出てこないですよね。みんな服を着てて、しかも
どんな服を着てるか、どんなふうにほつれてるか、汚れてるか
を描く場面は山ほどあるのに、体を写すような場面はないですよね。
ロンドン行こうかな〜って気分になってきました。
>>知識は知識として持っておいてもOKでしょ?
もちろんです。
わたしはあとがきやら解説やらの寄せ集めの知識ばかりなので、
なにか一冊読んでみようかな。
>>エロス
そうですね、そういえば全然ない。
大衆の意見(宗教観)を取り入れたためなんでしょうか、
それともディケンズ個人のモラルなんですかね。
138 :
吾輩は名無しである:02/11/21 22:25
139 :
吾輩は名無しである:02/11/22 10:41
>137
ホモで逮捕されてるワイルドの「カンタベリの幽霊」と「クリスマスカロル」を
比べてもやっぱり宗教的な部分は似てますし、その時代と切り離すのは
難しいだろうなぁと思うけど、、、どうなんだろ。
ちなみにジェイムズはその時代での評価は悪いです。なぜならジェイムズの
オヤジさんの神秘論と心理学者の兄貴にマットウに挑んでいるのでこの時代に
とったら読者には難しいと言えば難しい(あ、今でも眉間に皺はよるけどw)。
ディケンズは
自分も満足できる大衆と同じ価値観を共有し作品に投影できたということで
時代の申し子だったとも言えるんでしょうね
それに加えて彼の人間性に時間を越えて現代でも読まれつづける資質が
あるんですよ。そうすると
>ディケンズ個人のモラル
に比重は置かれると考えた方がすっきりしますね。
>>116=
>>119です。
>>131さんがほめてくださって有頂天なので、
>>117さん同様、ここから先、116で名乗ろう
と思います。
>>136にある「むき出し」をかけないのは、少なくとも物理的な裸というレベルでは、やはり
当時のヨーロッパ社会がお上品に過ぎたことが原因じゃないでしょうか。フロイトが「お母様
に脚があるなんて信じられなかった」というあれです。
ひとつしっくりこないのは、先から話に上る宗教観です。もちろん宗教が存在する時代ではあ
りますが、取り立ててディケンズが宗教的な人物とは思えないのですが、総合的な時代の価値
観のことをさして言っているのでしょうか。
>>116 もちろん時代の価値観も今よりずっと宗教色が強かったと思いますが、
わたしはディケンズ自身も彼の小説もある程度宗教的だったと思います。
クリスマスカロルを初めとするクリスマスブックスはあまりに有名ですし、
死後出版となった「The Life of Our Lord(わが主の生涯)」という
自作のキリスト伝を自分の子供たちのために書いたりもしています。
小説で直接的に信仰を促しているわけではないですが、
登場人物達の見せる隣人愛や道徳心などは
キリスト教の教えに基づいていたと考えてもいいのではないでしょうか。
>>122 まだ起きているのでレスします。
本質的なことではありませんがLife of Our Lordは正確には公開朗読用の遺稿ですね。
そして、このキリスト伝が果たしてディケンズの深い信仰心を示すとはどうも思いがた
いところがあります。もちろん、後の人はその様に読んだのではありますが。
それから、そのあまりにも有名なクリスマスカロル、クリスマスブックスですが、クリ
スマスはその名前にもかかわらず、必ずしもキリスト教と関係がありません。歴史的に
見ても、クリスマスというのはそもそもヨーロッパにあった土着の信仰にキリスト教の
教義という建前を輸入してくっつけたものですし、ディケンズが描くクリスマスはまさ
にそういう土着のお祭りです。マーレイの幽霊はキリスト教が想定していない存在です
し、三人の精霊も土着の信仰にある精霊から借用したもので、キリスト教的ではありま
せん。日本でお正月を祝う人が必ずしも宗教的でないのと同じではないでしょうか。こ
れは、上に出てたジョイスが描くアイルランドでも同じではないでしょうか。
むしろ宗教との関わりを感じさせるのは「互いの友」なんかがそうだと思います。が、
これも宗教的というよりはキリストの人物モチーフを型として利用していると考える方
が自然であると思います。
隣人愛や道徳心がキリスト教を背景にしているとは思いますが、とりたてて同時代の他
の人よりもディケンズにそれが見られるとは思わないのですが。
>>116 >>信仰心を示すとは思いがたいところがあります。
すいません、わたしはそういうものを遺したという事実しか知らないので、
普通に考えてキリストやキリスト教に全く興味がない人なら
そういうものは書かないだろう、という程度の考えで指摘したのですが、
どんな内容なんでしょう?
当時クリスマスがキリスト教と直接結びついたものでは
なかったということも分かりますし、
むしろ現在のクリスマス的価値観を作ったのが
まさにディケンズだったということも分かります。
確かにそう言った厳密な意味ではディケンズは
取り立てて宗教的ではなかったのかも知れないです。
ただわたしもそこまで厳密な意味で
ディケンズが宗教的だったと認識しているわけではなく、
116さんの仰る同時代のほとんどの人達と同じように
「ある程度」宗教的だったのではないかということです。
これは108さんが再三仰っている大衆との共感にも繋がりますね。
>>143 そうですね。今日の人に比べたらずっと宗教的でそういう常識の中に浸かっていたし、
それが作品に反映されているということは確実にあると思います。
Life of Our Lordは、聖書中の挿話の再話です。キリスト教文学選とかっていうタイト
ルの遠藤周作が編集した本に翻訳が入っているので入手できれば日本語でも読むことが
できるはずです。
ちょうどこの頃は信教の自由化が認められた(1828)ころで異教の祭りと
キリストの誕生を祝うのが一緒になってクリスマスを祝うようになったのが
18世紀、でもクリスマスファーザーは16世紀からあったとか載ってるよ。
面白いね、こういうのもw
高熱出て大変です。
19世紀イギリスでは、宗教はぜいたく品だったような
印象を受けますが。当時のキリスト教は、プロテスタンティズム
が主流なんででょうかね?
聖書の引用はあっちこっちで出てきますが、ディケンズに
とって信仰は、「他者」だったような感じがします・・。
>>現在のクリスマス的価値観を作ったのが
まさにディケンズだった
と122さんが言われるように、「宗教に対する近代的な態度」
もっと言えば、現在の日本人みたいに、葬式はいちおう
禅宗とか浄土宗の形式でやるけど、神様なんか信じてない
というような態度があると思うのですがどうでしょう?
「生活に密着」「宗教はぜいたく品」うーん
言葉は出てくるのですが、うまく繋がらない・・。
今日は寝て、あした考えようかな・・
やや流れからそれそうで恐縮ですが――
>>139>>140 忘れられがちですが、世紀末デカダンスの代表のように論じられる
ワイルドには『幸福な王子』という有名な童話があります。
全身が金箔でおおわれ、あちこちに宝石がついた王子像の頼みで、
ツバメが貧しい人に贈り物をして越冬できなくなるあの話です。
作家の信仰心がどうであったかということでなく、信仰心というものを
どう捉えどう表現しようとしていたか…という議論をした方がいいのかも。
1859年にダーウィン『種の起源』が出ていますが、それを遠目で眺めながら、
信仰心も含むヴィクトリア朝価値観は、A・クリスティーのような人たち
まで続きますよね。
>現在のクリスマスの価値観
>>143 ヨーロッパには、北欧のトムテやら中欧のお菓子(ブッシュ・ド・ノエル
とか陶器の人形を入れるパン)やリンゴを釣るツリーなども含め、各地で
クリスマスを祝うものの起源が点在しています。
日本の現在のクリスマスにちなむもろもろは、むしろ欧州から伝わって
米国の背景に定着したものからの影響が大きいでしょう。
1823年にクレメント・C・ムーアという人の詩が、ニューヨークの新聞に
掲載されました。The Night Before Christmasというその詩は、米国の
国語教科書にも載り、今は日本でもいくつか絵本が出ています。
ムーアはヘブライ語辞書編纂にも関わった聖書学者。
詩では、聖ニコラス、つまりサンタのことがうたわれています。
サンタの着ている赤い服は、確かコカ・コーラだったかな?
戦前、広告に描かれたものが広まったのだと聞いたことがあります。
ヴィクトリア朝のことが書けてうれしいスレ。
ジェイムズのお父さんは、フィラのシャツをはやらせたスウェーデンの
ボルグじゃなくてw、スウェデンボルグ…ですよね。
いらっしゃい、コテハンさん。
>ワイルドには『幸福な王子』
ワイルドを出したのはキリスト教の戒律をやぶった作家だからですよ
そして同じゴーストを扱ってる作品があるから比べたのです。幽霊は
もっとも宗教的な抽象を表現できるものでしょう
ちなみにクリスマスについてですがディケンズのイギリスの話になっているので
少し話がずれていますよ。イギリスからの視点でお話ください。
サンタですがファーザークリスマス(?)でも赤い服を着ています。HPで
探せたので見てください。何もコーラだけが起源じゃないw
>ヴィクトリア朝のことが書けてうれしいスレ。
どこがですか?ダーウィン出しただけでしょう
マダムさんは往々にして視点をずらしたカキコをするので、おおっぴらに
煽ります。お手合わせをよろしくです。
追伸 僕はナイトメアビフォアクリスマスの方が好きです。
>>クリスマスの価値観
サンタクロースの登場やお祝いの起源がディケンズだということではなく、
クリスマスには貧しい人や身近な人へいたわりの気持ちを抱き合うという
風潮が根付くきっかけとして、
クリスマスカロルの影響が大きかったという意味です。
>>「幸福な王子」
ワイルドの童話については様々な解釈が可能だと思いますが、
「幸福な王子」の主題として信仰心は唯一とも最大とも思えません。
スレ違いですので、深入りしませんが。
マダムさんだからなのかどうかは分かりませんが、
論点は少しずれているようですね。
116さん
>>142の意見ですが
キリスト教と切り離すのはやはり無理がありそうです。
その頃には異教の祭りとキリストの生誕を祝うのがクリスマスであるという
ことになっています。
「キリスト降誕」に「太陽の復活」を組み込んで一つの祝い事としてカトリック、
プロテスタントが受け止めたと考えると122さんと僕の理屈にあいます
(「あんた見たんか?」と聞かれれば「さだかではない」を加えますw宗教家じゃないので)
カロルの幽霊やカンタベリの幽霊は迷い人を導くものとして現れています。
幽霊は導く「光」となって現世へ現れるのです。キリストの降誕は復活の意味も
ありますよね。
やはりディケンズの作品は彼のモラルと宗教を切り離すのは難しいと
思いますよ。
psマダムさん、煽ってごめんね。
>>149>>150 話を元に戻してくれてありがとうございます。(w
先にも書きました通り、時代の一般的な宗教観というものはディケンズの作品に反
映されていると思います。それに、そういう宗教観と作品を切り離す必要はないと
は思います。それでもなお、ディケンズが宗教的な作家だということに無理を感じ
ます。例えば同時代イギリスのエリザベス・ギャスケルとか、エリオットの様な取
り立てて宗教的になるだけのバックグラウンドをディケンズは持っていないし、時
代の通常の宗教意識を持っていてそれ以上でも以下でもないと思われます。
本当に宗教的なケースでは、カトリックとプロテスタントの受け止め方の違いこ
そが重要なところになりますし、例えばその「導く光」を異教のものに置き換えた
りしないと思うのですが。
そういうものを組み込んだというのは面白い解釈だと思います。考えたこともあ
りませんでした。しかし、そうだとしても、それはディケンズが宗教的だからとは
思えず、同時代の人と同じ宗教観の中にそれを組み込んだんであって、ディケンズ
が特別な宗教観を持っていたと言うことにはならないのではないかと思うのですが、
どうでしょう?
それかもしかすると、上にも書きました「宗教的」の意味が違うのかも知れませんが。
>一般的な宗教観
そうです。彼が強い宗教心を持って作品を書いてるとは思えません。
ただ寓話的だということからその背景には宗教観はあるでしょうと言うことです。
当時の市民社会では演劇から小説が主要な文学の形として移り活発になりました。
作中の登場人物としての個人とその心理、それをとりまく社会や政治を
作品へ描写するリアリズムは小説形式に挑戦したとも言えます。
宗教に関してもそうではないでしょうか?
117さん(風邪、なおった?)と122さんのご意見もお聞きしたいですね。
>>148>>149 脱線させた方が、潜在的なものを挑発できるかな…と戦略的でもあるつもり。こと自分が知識のない場合、その方が深く聞きだせる気がするw。ま、そう
いうのは好かんということなので当面退散します。近いうち『荒涼館』は
読んでみたいと思っていますが。アクロイドの『切り裂き魔ゴーレム』で、
カール・マルクスが、これを図書館で読んでいる設定だったのが動機。
147の書き込みは、「作家の信仰心がどうであったかということでなく、
信仰心というものをどう捉えどう表現しようとしていたか…という議論を
した方がいいのかも」という記述を捉えてほしかった。信仰心が唯一や最大の
主題とは決して申しておりません。「たとえば」ワイルド童話に宗教観は
あるか、どう表現されているかという分析が面白そうだという提言のつもり。
ディケンズの信仰がどうかと問う流れになっているように見えたので、それ
よりは「宗教観」を問うたらどうか――という主旨。
151と152でブレが戻されているようで、興味深く読みました。
152の「寓話と宗教観の関わり」「リアリズムが小説形式に挑戦」「宗教も
同様」という記述は、意味がうまく取れませんが。
「現在のクリスマスの価値観」は、読み取り不十分がありまして申し訳ない。「現在の日本のクリスマスの価値観」についてではない。それならディケンズ
でなく戦後米国から伝えられたものだと思ったので、これは大いなる勘違い。
米国流奉仕の精神なら、ウェーバー『プロ倫と資本主義の精神』にあるよう
労働により神を称えるイデオロギーの流れも入ってくる。
が、皆さんの議論されているのは「現在の英国のクリスマスの価値観」との
相対で、私はそれについて知るところなく、何も語れることはない。
ヴィクトリア朝に関しては、肌を出さない云々の話の流れがあったので、
そこを捉え、英国国教会という独特な宗教だけでなく、公徳(君主や領主
への価値)や男女間のそれも含めた倫理観、風習、民俗など様々なものを
ひっくるめて捉える必要があるのかなーという印象です。
時代に根付く宗教観を作品に取り入れたに過ぎないということですね。
143でも書き込みましたが
わたしもディケンズが極端に宗教的だったとは思いません。
ただイギリスでは16世紀に英国国教会が成立していますよね。
英国国教会の教義はカトリックとプロテスタントの中間的なものですし、
ディケンズがイギリス社会のみを意識して作品を書いたとすれば、
たとえ宗教的であったにしろ
教義論争には比較的巻き込まれにくかったと思うんですが、
そんなことなかったんでしょうか?
117です。
私自身が、宗教と名のつくものは全部嫌いなので、
そういう立場からしかいえませんが。
私がディケンズ偉いと思うのは、現実の生活に馴染んだ
レベルの、または形の宗教しか描いていない点です。
現実から乖離した宗教の嘘くさい部分には徹底的に
そっぽを向き、チェスタトンが
「食べ、飲み、祈るという三位一体」(順番として「祈る」が
最後なのも面白いですねー)と言ったクリスマスに
見られる、ええじゃないか的雰囲気、もっと言えば
宗教は人の行動を制限する足枷ではなく、人が「生」を
生き生きとさせるための「酒が飲める飲めるぞ」的な
いい意味での図太さ、みたいなものを感じさせてくれる
ところです。
宗教的なものって、最近のカルトは論外としても、
精神生活的なものですよね?そんなものを描くことよりも
七面鳥の焼け具合とか、「暖炉」の燃え具合とか、
そういうものを描くのに力んでくれたことが、偉い
と思うのです。
好き放題書いてしまいましたが、どうでしょうか?
文学的素養のない僕から見ると、ディケンズは超リアリズムです(w
写実的であることがリアルを生み出すのではなく、現実をいかに抽出するかが問題です。
そう言った意味で、ディケンズは超リアリズムであると思います。
強い個性をもった登場人物は、まさに超リアリズムの裏付けだと思われます。
(なお、リアリズムが学問上どのように定義されているかについて、私は無知であり、レベルが低いw)
ディケンズの作品を、時代を超えて愛読している私。
それは、人間の性質を抽出し、登場人物を媒体として私の心を揺さぶる。
そう、まさに、コパフィールドの叔母、ベッチー・トロットウッドがロンドンではいつも火事が起きると信じきっていたように、
四国の片田舎で暮らす私の母は、歌舞伎町のビルではいつも火事があると思っている(w
驚く事にこの情報化時代においてさえである!
一平凡な読者としての、ディケンズの魅力というものは、人間愛にあふれた価値観から生まれる人間観察だと思います。
そして、この1世紀以上前の小説を読むところ
人間愛というものは未来永劫変わることなく、不変のものだと実感させられるのだ。
素晴らしい小説は、人間にとって不変の共通価値観をもって描かれるべきものであり、まさにそれはディケンズの作品群であると思います。
人間にとって不変の共通価値観をもって描かれるものを超リアリズムと命名したい!ww
超リアリズムは時間に耐えうるものなのだ!w
馬鹿みたいな書き込みスイマセン。
議論続けてください!勉強になります!
>153
>...記述は、意味がうまく取れませんが。
もう来ない人にカキコを残すことないねwでもやっぱずれてると思いますよ。
自分は作品を全部読んでるわけじゃないのでお聞きしたいのですが
>イギリス社会のみを意識して作品を書いた
以外にも作品ってあるのですか?
ちょっと気になったのでお聞きします。
ひょっとして何か見落としてる気がしてる…もう一度スレを
読み返してみます。
しかし1さんも熱い人だったんですね。ww←1さんのマネ
>>157 すいません、わかりにくかったですね。
「ディケンズはイギリス社会のみを意識して書いたのだから」という意味です。
英国国教会の下りはマダムさんの書き込みを読まずに書いてますので、
深読みしないで下さいね。
>>158 最初は見落としていたのですが良く読んだらそういうことかと分かった
のでレスします。
当時の教義はイギリスと大陸で大きく違っていることを踏まえてのこと
だと思うのですが、英国国教会が牛耳っていたイギリス国内とはいえ、
万人が共通の教義を持っていた訳ではないので、その点では宗教論争の
余地が十分にあったといえるかとは思います。つまり、国教会に入って
いない人たちはいわば宗教的なマイノリティで、随分差別をされた様で
す。
次第に公務員に非国教とを許される様になるなど、ディケンズの時代が
まさにその開放期にあたる時代かとは思いますが、現在でもこの差別は
イギリスで完全になくなってはいないようですから、その意味でイギリ
ス社会を代表する宗教観は、当時決して統一されたものではなかったと
考えていいと思います。
>>157 ありがとう!ディケンズが好きだということに関しての情熱はあなたと同じ以上だと思いますよ!
>>159 なるほど、でもそりゃそうですね。
どんな時代でもある宗教が国家を完全に統一したことはないわけですし。
大きなものになるかはともかくとして、
論争が起きないということはないですね。
>>117 ディケンズがええじゃないか的な図太さを感じさせてくれることには同感ですが、
わたしがそのことから受ける印象は117さんと逆に近いです。
わたしはディケンズ作品の社会や大衆の図太さには、
その底辺に必ずある種のモラルを感じます。
それはディケンズの描こうとした社会なり大衆なりの
精神的なものが言外ににじみ出ているからだと思うんです。
上の方でも書き込みました通り、
それがディケンズ自身のモラルによるのか
彼の(または当時の大衆の)宗教観によるのかは分かりませんが、
ディケンズが具体的にそれを描かなかったとしても、
彼が精神的な部分を描くことに重きを置いていなかった
ということには疑問を感じます。
>>160 >情熱はあなたと同じ以上だと
だから僕はジェイムズだってばさw
>>116 122さんはディケンズ自身のモラルだと考えてるように思うんだけど。
宗教観というのをどうしても剥がして考えるのは無理があると僕は
考えるけど、やっぱり時代を超えて読者が数多くいるのは人間を信じる
力(性善説みたいなの)があるんじゃないかな…深い作品だと思う。
うん、彼のモラルだよ。
なんか上のスレッドは荒れてるから下はマターリと作品・作家の話題で
おながいします
>>116なのですが・・・。
>>162は
>>116が書いたどれへのレスですか? そこのところがはっきりしないの
でちょっと意味を取りがたいところがあります。あるいは、既に
>>152でお書きに
なった意見を反復しておられるのでしょうか?
>>122さんの言葉を借りて言えば、
>>154 >時代に根付く宗教観を作品に取り入れたに過ぎないということですね。
>143でも書き込みましたが
>わたしもディケンズが極端に宗教的だったとは思いません。
という点で、私も
>>122さんも一致を見ているのですが、そこは大丈夫でしょうか
?
>>162は、おそらく私の
>>159へのレスである可能性が濃厚ですが、これは
>>122 さんが
>>154でお書きになったイギリス社会の宗教が、実はそうそう一枚岩でもな
くて、実は論争があったという点を補ったに過ぎないのですが。もちろん、ディケ
ンズとは関係ないレベルでの話ですが。
そこのところをフォローしていますでしょうか?
それから、「モラル」ですが、これは「ディケンズ個人の道徳」のことをさして言
っているのでしょうか? そしてその「時代を超えて読者が数多くいる」のは、や
はり宗教観のせいだとお思いですか?
165 :
吾輩は名無しである:02/11/28 19:10
アグニスの忠告、そしてスティアフォースの裏切り!!!
エムリの悲観、そしてミコーバー氏の楽観!!!
>167
プチマツリ
170 :
吾輩は名無しである:02/11/28 22:35
結局荒れて終わる
クソスレだな
171 :
吾輩は名無しである:02/11/28 22:38
精液かけろや!
ま、今回のことに懲りて、
>>122はsageを覚えるんだな。
それとも・・・・・・・わざとか?
122ではなく116が荒らしだったという罠
117です。
>>161=122さん
そうですね、おっしゃる通りだと思います。
私もちょっと、ロレンスなんかを読んでむかむか
してたところだったので、極端になってました。
宗教観に関しては、私はあえて引き剥がして考えても
いいように思いますが・・宗教的なものは、方法として、
あるイメージのコンセンサスを作るために作品に登場する
だけで、ディケンズ自身は国教会にしても他の宗派にしても
ふーん、そうなの、みたいな態度だったんじゃないですかね?
ディケンズの中に、理性の一部としての信心みたいなのは
あったと思いますが、現実にある宗教的なものには、かなり
嫌悪感を感じていたんじゃないでしょうか、救貧院とか。
これは私の個人的な思想を押し付けているだけのような
気もしますがww
ちょっとだけ荒れてるみたいですが、荒らすんだったら
ジャガースたんハァハァ
ぐらい言ってもらいたいですねww
すんません、なんか荒れたのってわたしのせいですたか?
懲りろとか言われてるし。
少なくともわたしは荒らしてるつもりは全然ないです、
116さんも違うと思うけど。。。
>>117 そのへんのディケンズ自身の思想なんかについて詳しい本ってあるんでしょうか。
出来れば日本語で。ガイシュツのオーウェルとかはどうですか?
このスレで色々うかがって興味が出ました。
謹慎さげ
176 :
吾輩は名無しである:02/12/02 23:10
いきなし、死ぬなよ。
ウィックフィールド。
>>175=122さん
オーウェルとチェスタトンは、個人的には好きなのですが
(作品の話ではなく、ディケンズ論で)たとえばオーウェルは
チェスタトンのディケンズ評を評して、「ディケンズと同じ目線で
同じ表現力で」(細部違うかもしれません)批評してるから
すごい、と言っています。逆説的な皮肉とかを使って
書いているところがディケンズらしさを伝えるのに一役買って
いるということなんでしょうけど、外国人の私たちには
論理的にディケンズを見るには、あまり役に立たないような
気がします。で、ディケンズ自身の思想ですが、私は知らない
ですが朗読公演の際のスピーチなんかを読むしかないんじゃ
ないでしょうか。個人的には、女にだらしなかったディケンズの
思想は、生身のディケンズの思想は、たいしたもんじゃないと
思うんですがww
デビューからしばらくペンネーム使ってましたよね?
もの書きとしての自分と、プライベートの自分を切り離して
行動したんじゃないでしょうかと思っています。
178 :
吾輩は名無しである:02/12/06 18:48
yuraiya
ここからも良住人は姿を消したな…
180 :
吾輩は名無しである:02/12/06 19:10
>>179 だな。
おれは、このスレしか来てないのだが
他のスレからもいなくなっちゃってるの?
>179
はじめからそんやヤシはいないよ
182 :
吾輩は名無しである:02/12/10 22:52
ビディーの奴隷になりたい
183 :
吾輩は名無しである:02/12/13 10:48
コパフィールドで登場する子供ってほとんど片親なんですよ。
スティアフォース・エミリー・ハム・ドーラ・そして主人公ディビッド
思い出してみるとほとんど片親なんですが・・・この時代って片親が当然だったのでしょうか?
にしても、思い当たるものはほとんど片親なわけですが・・・。
作為的にしか思えないわけです。
184 :
吾輩は名無しである:02/12/14 02:11
あげ
185 :
吾輩は名無しである:02/12/15 20:53
コパフィールドってディケンズの自伝らしいけど
どこからどこまでが本当なの?
例えば、ハムとスティアフォースが死ぬところなんて、
ありえない話だけど、ありえない。
186 :
吾輩は名無しである:02/12/17 22:48
>>185 子供のときにきつい労働していたとか。
弁護士の事務員として働いていたとかかな。
妻とは死別ではなく、別居したはず。
物語では美化されておりますな(w
187 :
吾輩は名無しである:02/12/18 21:29
恐らく大学時代にディケンズ研究した人がこのスレにいると思うんだけど
ディケンズ研究に(主に生い立ちなど)役だつ本があったら紹介してください。
おねがいします。
188 :
吾輩は名無しである:02/12/19 00:26
卒論で扱ったけど、ディケンズの生い立ちだけを追った
伝記みたいなのは読まなかったな。
ディケンズ・フェロウシップのHPは見た?
まあ、個人的な考えでは、ディケンズは私生活と仕事は
ある程度線引きしてたと思うよ。前にも誰か書いてたけど。
実人生での経験が、どう作品に反映されているか、ではなく
何でもいいけど、この作品を書くディケンズは、どういう考えで、
その考えはどういう経験から来たのだろう、と、作品から
逆行する形で考えたほうがいいと思うよ。
文献は、2ちゃんねらより、フェロウシップHPを見るほうが
役に立ちます。
189 :
吾輩は名無しである:02/12/23 03:36
あげ
190 :
吾輩は名無しである:02/12/30 14:36
AGE
191 :
吾輩は名無しである:03/01/14 17:04
とにかく
『デービッド・カッパフィールド』と
『ニコラス・ニックルビー』を読んでください。
どちらも、読み出したらやめられなり、読み終わるのが惜しくなる傑作です。
192 :
吾輩は名無しである:03/01/18 01:21
ニコラス・ニックルビーって初めて聞いた作品だなー。
勿論未読。
どこからでてますか?
コパフィールドは素晴らしすぎる。
193 :
吾輩は名無しである:03/01/18 02:01
G・k・チェスタトンの「チャールズ・ディケンズ」でディケンズは
知識もなにもないが、何が間違っているか直感的に理解して、
ビクトリア朝の功利主義を怒りを持ってぶっ倒したしたとあったね。
194 :
吾輩は名無しである:03/01/18 14:51
センスが凄くいいんだろうね。
モノ書きは知識よりもセンスが必要だわな。
195 :
ツベルクリンC :03/01/18 15:08
(^^)
197 :
吾輩は名無しである:03/01/24 06:47
誰か、『我らが共通の友』を読んだ人いますか?
感想聞きたい。
198 :
吾輩は名無しである:03/01/24 11:43
デビコパは新潮と岩波、どっちの訳がいいかな?
>>199 岩波の旧版(市川又彦訳)でなければ良し。
202 :
吾輩は名無しである:03/01/26 17:06
『骨董屋』ってどうよ?
本棚見てて気がついたけど、ちくま文庫の荒涼館って、
背帯の題名の番号が一巻だけローマ数字で、残りがアラビア数字だね。
だからどうしたって、言われると困るけど。
204 :
吾輩は名無しである:03/02/06 03:39
>>203 いや、案外、その話しには裏があるかもナ。
205 :
吾輩は名無しである:03/02/15 00:21
北川悌二訳がいいよ。
207 :
吾輩は名無しである:03/03/10 21:32
ha
208 :
吾輩は名無しである:03/03/17 19:59
3人のゴースト
209 :
吾輩は名無しである:03/03/27 11:10
ak
がんばって何か書けよ
もう多くの人が気づいていると思うが・・・・・
>>203 >本棚見てて気がついたけど、ちくま文庫の荒涼館って、
>背帯の題名の番号が一巻だけローマ数字で、残りがアラビア数字だね。
これってちくま文庫はみんなそうですね。
「岡本かの子全集」も「中島敦全集」も一巻がTで、二巻以降は2、3、4、・・・となっています。
212 :
吾輩は名無しである:03/04/10 22:33
既出かもしれんが、
新潮文庫の『文豪ディゲンスと倒錯の館』という推理小説
これはいま一つの作品。面白くないんですよ。
読んだ人いますか?
『わが秘密の生涯』という当時のポルノを書いたといわれる
アシュビーとディゲンスを結びつけたあたりは面白いんだけど、
あの作者の小説を書く能力には疑問を感じました。
たしか19世紀のイギリス文学の研究者なんだけど、
お粗末ですね。
『エドウィン・ドゥルードの謎』のような面白さはまったくない。
まあ、ディケンズの晩年の恋愛の話を知る機会にはなったけど、
興味が持てない内容なので、途中のままになってます。
>『文豪ディゲンスと倒錯の館』
題名のつけ方にすでにセンスが無いので、
手にすら取ってないよ、おれは。
214 :
吾輩は名無しである:03/04/12 23:47
>『文豪ディゲンスと倒錯の館』
原題はThe Detective and Mr. Dickens、 出版社の政策で扇情的な題に
したんでしょ。この本はディケンズが登場人物となって犯罪の謎に挑むとい
うもので話自体はつまらない。ただ当時から(というより当時こそ)ディケ
ンズが大文豪で非常な名士ということがわかる。作者は学者なのでこの辺の
扱いは正しいと思う。今の日本でこんな文士がいるかなあ。
それからこのスレでディケンズの作品の翻訳のありかや概要の質問があるが、
それらはディケンズ・フェロウシップ日本支部のホームページを見ればすべて
揃っている。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/dickens/ これを見て作品の概要を読めば読んだ気になれる。しかし元の小説読まないで
概要だけで済ませたら「倒錯」というか、悲しい。
今は翻訳で長編小説すべて読めるのだから、ちゃんと読んだ方がいい。
時間がかかるが。
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
216 :
我輩は名無しである:03/04/20 01:57
>>197 我らが共通の友の感想。
途中まではすごく面白くてわくわくしながら読んだ。
でも途中で登場人物の心理に納得がいかなくてムカついた。
だってあんなことされたら普通人間不信になるでしょ?
私だったら絶対許さないよ。
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
ディケンズですか
腰をすえて読みたい作家です
>>216 言いたいことは分かる。でもそれくらい男は女に対してそもそも不信があるからそういう
実験するんじゃないでしょうか。
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
>>221 つまり、この女はどこまで自分の理想通りの人間なんだろうかという疑いというか、
猜疑心というか、そういうものから男はなかなか抜け出せないじゃないですか。
で、実際に理想を裏切られたりすることも。ディケンズはそうもっていかないけど。
男が勝手な理想で女に向かうからそういうことになるんでしょうね。
223 :
吾輩は名無しである:03/08/11 03:41
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
225 :
吾輩は名無しである:03/08/30 17:49
つーか、1世紀前の理想ってすごいわな
保守。
228 :
吾輩は名無しである:03/10/20 00:51
保守。っておい、ageなきゃ落ちるだろうに
229 :
吾輩は名無しである:03/10/20 01:28
age
つかちくま文庫大量に重版したね。
>>230 まじ?知らなかった。
岩波も頑張ってきてるし、イイね。
232 :
吾輩は名無しである:03/12/03 18:23
クリスマスが近いのでageます
233 :
吾輩は名無しである:
「大いなる遺産」は誰の訳がいい?
角川(山本政喜訳)と新潮(山西英一訳)読み比べた人いる?
実はジェフリー・アーチャーにはまって遅ればせながらディッケンズに行こうと
しているんだけど(アーチャーが最も敬愛する作家としてディッケンズ
をあげていたから)、「100万ドルを取り返せ!」や
「ケインとアベル」や「チェルシー・テラスへの道」などよりも面白い作品が
ディッケンズっていう人にある?
アーチャーと比べて実際のところどっちが面白い?