石川啄木のスレ立てちゃいました

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38吾輩は名無しである
啄木の詩は概して装飾過多(特に初期の作品)
刹那的感情や思想を表現するのに啄木の場合は
詩よりも短歌のほうが鋭く的確でまさに「身の丈に合った」器でした

東海の小島の磯の白砂に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる

と結びつけて鑑賞される詩に「蟹に」がありますから読み比べてください

潮満ちくれば穴に入り、
潮落ちゆけば這ひいでて、
ひねもす横にあゆむなる
東の海の砂浜の
かしこき蟹よ、今此処を
運命(さだめ)の浪にさらはれて
心の龕(づし)の燈明の
汝(なれ)が眼よりも小(ささ)やかに
滅(き)えみ明るみすらる子の、
行方も知らに、草臥れて
辿りゆくとは、知るや、知らずや。