ブランショを理解する

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11:02/05/26 06:32
「文学空間」がわかりません
なにかブランショを理解するためのチャート本の情報求む
わかりやすい本なら、英語 仏語でもOK
現代詩文庫 守中高明詩集の作品論・詩人論にスガ秀実がかいているが、彼は、全共闘運動の間、「文学空間」
と「来るべき書物」を、天沢退二郎の詩論集「紙の鏡」
をとおしてよんでいたらしい。
でも、天沢の本は売ってないのでこまっています
なにか教えて下さい
2吾輩は名無しである:02/05/26 11:46
ブランショですか?ううん……。

西谷修 『不死のワンダーランド』講談社学術文庫 1996.7
これわかりやすいし、ブンランショの本質的な部分を
比較的きちんと捉えているようにおもったよ。

因みにブランショ理解を優先させるなら、天沢に手を出すより、
マラルメやカフカなんかをきちんと読んだ方がいいのでは?
ブランショの引用はかなり恣意的なので、実際の作品ときちんと照らし合わせると
いろんなことが見えてきましょう。
3:02/05/26 11:52
「紙の鏡」
http://www.kosho.or.jp/servlet/bookselect.Kihon_result

因みに1は大学生ですか?
でしたら、大学図書館などで入っているところも少なくないようです。
4吾輩は名無しである:02/05/26 12:38
ブランショか・・・もう死んだのだ?
5吾輩は名無しである:02/05/26 12:41
さらに混乱を生むかもしれないが一冊。
ロジェ・ラポルト箸 水声社
プルースト/バタイユ/ブランショ 十字路のエクリテュール
6吾輩は名無しである:02/05/26 12:47
あと、ブランショの作品のなかからカフカとマラルメに関する所を抜粋した
カフカ論とマラルメ論がそれぞれ筑摩叢書からでていますよん。
71:02/05/26 15:48
当方、社会人なり
西谷とラポルトをチェックしてみます。ありがとうございます。
カフカは、好きなので代表作は、読了していると思います。
マラルメは、さらにわかりません。
ちなみに、「文学空間」の「本質的孤独」という章にでてくるブランショ特有に、
意味付けられた用語に「孤独」「書物」「作品」がありますが、
これはハイデッガーの用語「実存的」「存在的」「存在論的」
というふうにパラフレーズできそうな気がするのですがいかがでしょう

引用してみます12ページ
「だから、このようにおのれに問い得るだろう。
もし、孤独が、作家の冒険であるならば、その孤独は、作家が、書物というかたちでは、常に、
その代替物やそれへの接近やその幻影しかとらえられぬ作品というものの、
開かれた烈しさの方へ向けられ方向づけられている事実を、
表しているのではないのだろうか、と。
作家は、作品に属している。だが、作家に属しているのは、一冊の書物にすぎぬ。」

8吾輩は名無しである:02/05/26 16:51
吉本のオジイサンも何か書いていたよね。
書物の解体学かな・・・なんだったかな。
91:02/05/26 17:22
書物の解体学です
吉本のブランショ論は、以前読んだが、8を見て、今パラパラめくってみたら内容を
全く覚えていない。今から、再読します
10吾輩は名無しである:02/05/26 18:52
ブランショはレヴィナスとずっと友人。
『実存から実存者へ』の構えなんかは参考になると思うよ。

あと『謎の男トマ』などを読んでおくと楽かと。
案外ベタなおっさんだなあと思う。
11吾輩は名無しである:02/05/27 15:17
『謎の男トマ』イイ(・∀・)!
でもこれでブランショ理解が楽になるかはギモーン!
『書物の解体学』より、西谷の方がいいと思われ。
121:02/05/27 21:40
ふと思ったのですが、たぶん60年代から翻訳紹介があるのみならず
なぜ日本語で、知識を前提としないブランショ入門て、でないのでしょう
清水書院とかで、ちくま新書でもいいんですが
あるていど需要があると思うんですが
「謎の男トマ」は、絶版ですよね
13吾輩は名無しである:02/05/27 21:47
ブランショは、欧米でも「マイナー」な作家のはずです。
日本でブランショが翻訳され、
ある名が知られていること自体驚きだと思います。
14吾輩は名無しである:02/05/27 21:49
いまさらですが、何故に1つさんはブランショなのですか?
151:02/05/27 22:11
13さん、感謝
そうなんですか。

理由は、文芸批評家で一番難しそうだからという下世話なものかもしれません。
主観的なイメージですが、哲学言語と文学言語のちょうどうまい融合かなあと
16吾輩は名無しである:02/05/27 22:22
わたし自身どこでブランショを知ったのか・・・・
バタイユ、クロソフスキー、ブランショってラインだったのかな・・

フーコーの「外の思考」(だっけな)は
ブランショについてかかれたものだったような気が・・・
筑摩から刊行された著作集に入っているので見つけやすいかも。
171:02/05/27 22:43
自分の中では、ブランショはとてもスゴイ作家なのですが
この傾向のものに精通している人からみるとブランショはどのような位置に
いるんでしょうか
18吾輩は名無しである:02/05/27 22:53
右翼から極左(?)への転向については
ユンガーなどと比べると面白そう。

福田和也のコラボ論はブランショをスルーしているのが不満。
191:02/05/29 07:13
現代思想1988・5の特別企画ハイデガーとナチズムにブランショの文章があり
存在と時間について次のようにいっていますね

 エマニュエル・レヴィナスのおかげで、彼がいなかったら1927年から28年に早くも私が「存在と時間」を理解しはじめるということは不可能だったでしょうが、この本が私のうちに引き起こしたのはまぎれもない知的衝撃でした。
第一級の大事件が起こったのです。その衝撃が和らぐことは、今日でさえ、回想となってさえ、ありえません。

やっぱりブランショを理解する前提として「存在と時間」は読まなきゃまずいんですか
ブランショの転向と「存在と時間」を読んだことには関係があるんですかね
20吾輩は名無しである:02/06/08 18:04
age
21吾輩は名無しである:02/06/11 22:15
「彼方への否」、「凶性のエクリチュール」、「終わりなき対話」は必読。
22吾輩は名無しである:02/06/13 21:39
「コミュニカシオン」の空間は歪んでいる。
という覚悟で読まねば
23吾輩は名無しである
「すべてが消えうせた時、すべてが消えうせた{という事態}が生起する。」