●密かに●フィリップ・K・ディック●密かに●

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91我輩は名無しである:02/03/26 20:32
神や信仰は究極の現実逃避だ。
92老人と海を馬鹿にする奴は殺す:02/03/27 22:14
agero
93青春はうるわし:02/03/28 01:26
文学を描くことで現実と向き合う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

まあ、誰しも一度は思う麻疹みたいなものだわ
94吾輩は名無しである:02/03/28 01:41
目の前の現実がにせモノに見えてしょんが無い
って強迫観念に悩んでたんじゃ無かったっけ?

それをB級SF小道具満載の錯綜した物語でやったんじゃ?

どんなに失敗作(と言われてるもの)でも妙に残るのよね。

一番バランス良くまとまったとが「電気羊」だよねぇ
95匿名希望さん:02/03/31 05:53
ユービックと短編のパーキーパットが好き。
楽しめてなおかつ深い。
96吾輩は名無しである:02/04/01 02:33
ユービックを悪く言う人は観たことがないね。
まとまっていて誰にでも勧められる作品ですね。
97我輩は名無しである:02/04/02 05:02
>>ユービック
青表紙の中ではトップクラスに面白いですな。
青表紙とピンク表紙を全部合わせて一番面白いのは
何なんでしょうねぇ。
私は、青なら「流れよ」、ピンクなら「去年」か「スキャナー」ですな。
98シャブリーナ:02/04/02 07:12
薬物きめながら読むとさらによい。
人間と人間ではないものという命題を延々と小説というかたちで残したのは賛美に値する。
今ごろになってようやく、そんなテーマのゲームやアニメがでてるじゃん。
数10年前にそれを考え続けたんだから、彼はすごい。
現実逃避小説としてひとくくりにはできない。
SFでありながら宗教、哲学の匂いを感じさせる作家は他にヴォネガットくらいか。
「あなたをつくります」だっけ?新刊。
99我輩は名無しである:02/04/03 13:06
薬やりながら読むとバッドだろうねぇ。
特に「エルドリッチ」とか。(ある意味、究極のドラッグ小説だな)
100吾輩は名無しである:02/04/04 02:11
>特に「エルドリッチ」とか。

あれ、良いですよねぇ〜
旨くまとまるように見えた終盤が最後の最後でぐにゃぐにゃに...。

まとまった傑作「ユービック」「電気羊」
ぐにゃぐにゃの傑作「パーマー・エルドリッチ」

って感じでどうっすか?
101吾輩は名無しである:02/04/04 03:48
エルドリッチなんかよりドラッギーなのが有ったような気がするな。
死の迷宮だっけかな。
うーん、10年以上読んでいないから思い出せないな。
102我輩は名無しである:02/04/04 06:28
スキャナー?
103おお!:02/04/11 00:08
↓SF版のディックスレ見てたらこんな書き込みがあってびっくり。

http://natto.2ch.net/test/read.cgi/sf/983012016/936

俺これもってるyo!
当時からなんかへんな解説文だなと感じてたけど、
川上弘美であったとは...。
104pup:02/04/14 07:11
ディックはアメリカ文学だよ。
日本の風土なんか意識して読んでる人はいないと思うけど。
とにかく溢れる才能を出し切って死んだディックは凄いと思う。
105:02/04/14 09:56
昔「ディックの感性は分裂病的」という文章を読んだことがある。
彼自身、自分にまとわりつくハエを「FBIの小型監視機ではないか
と思うことがある」なんて書いてもいた。
こういう症状は「被害関係念慮」ということになってはいる。
周囲の人間のことを「実は人間ではないのでは?」という
疑いも、分裂病の症状では珍しくはない。
また主要モチーフである「世界がひっくり返る経験」は
分裂病発病時の嵐のような内的体験と非常によく似ていると思われる。
彼が精神科を受診したら、抗精神病薬を出されたかもしれない。
だけど今になって思うと、彼は「分裂病的な感性にぎりぎりまで
接近した境界線上の住人」という気がする。
分裂病者は病気と闘うことで精一杯なので、このような
作家活動は普通はできない。

彼の作品に感銘を受ける読者というのも、分裂病者に親和性が
あるのではないかと思う。
私は80年代中ごろのディック・ブームにはまり、当時入手可能な
作品はくだらん普通小説も含めて全部読破したくらいだったが、
その後分裂病者の世界とディックの世界の類似を知るに及び、
紆余曲折を経て精神科医になってしまった。
分裂病者と接する日々は、ディックの作品世界を地で行く日々。
時にフェリクスが黒人とであった時のような感動を覚える
こともある。
ディックがお好きなら、精神科臨床の世界に来ませんか?
106吾輩は名無しである:02/04/14 23:21
> 彼自身、自分にまとわりつくハエを「FBIの小型監視機ではないか
>と思うことがある」なんて書いてもいた。

そーいや、ハエ型広告マーシンってのが登場したな。
それを五月蠅いと打ち落としたりすのが日常な世界。
107我輩は名無しである:02/04/20 21:20
名無しは無慈悲な夜の女王 :02/04/20 20:11
何故だ?何故誰も「ティモシーアーチャーの転生」について語ろうと
しないのだ?これこそ三部作の最高峰にして、ディック神学の総決算
ではないか!!
私はこれを読んで泣いてしまったよ。まごうかたなく傑作中の傑作。

だってよ。本当かよ?
108吾輩は名無しである:02/04/20 22:25
>>107
ヴァリス、とかはかなり趣味が分かれるんじゃない?
俺には、わけのわからんどういでもいいことが
書かれてるだけ、としか思えん
109吾輩は名無しである:02/04/20 23:05
他所のスレ、引用するな。
110我輩は名無しである:02/04/25 22:11
>>108
ディックからヴァリスとったら何が残るのだ?
111吾輩は名無しである:02/04/25 22:37
>>110

ま、しかしなんだかんだ言っても

「電気羊」

だけは残るなぁ
112吾輩は名無しである:02/04/26 01:10
「流れよ我が涙、と警官は言った」大好き。
エミリーファッセルマンのウサギの話。
「小さな生命が努力したのよ。いつだって望みは無いのにね。」

感動のラストシーン。ここを読むといつも
小説>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>映画
と激しく激しく感じる!!!

113吾輩は名無しである:02/04/26 03:36
流れよ我が涙、わたしも一票。

ジェイスン・タバナー(タモリ)が逆転無罪になって、壷が未来永劫大事にされ、
ファシスト国家アメリカもいつか平和な時代が訪れる・・・いうエンディングの
余韻に感涙
114吾輩は名無しである:02/04/26 05:38
「逆回りの時間」に出てきた市民特殊図書館の印象が強烈で忘れられない
「火星のタイムスリップ」のスピード感あるシーン展開にしびれました
115吾輩は名無しである:02/04/26 08:09
>流れよ、我が涙

ストーリー展開もさることながら、登場人物一人一人に
感情移入しすぎてしまう。
SFというよりは私にとっては「人生とは?」とか色々深く
考えすぎてしまう不思議な小説。
ちなみに私は吉本ばななの「アムリタ」という本でこの小説の事が
ちらっと書かれていて読む気になったの。
普段は読まない系統なのですごく新鮮だった。良い出会いをしてしまった。
116吾輩は名無しである:02/04/27 03:21
>>115
よかったね。
あたりまえでこのスレだといまさらとバカにされそうだが
「電気羊」も読めば良いと思うよ。
117吾輩は名無しである:02/04/29 00:47
>116
はい。では読んでみます。
でも実を言うとアリスの使用した薬物に関しての説明のところ、
未だにくっきりと理解することが出来ません。文章としては解るんだけど
アタマがついていかないというか…
そんな私が読んでも理解出来るものなのでしょうか。

118吾輩は名無しである:02/04/29 00:56
くっきりと理解……

>>117
大丈夫ですよ。理解するばっかりが読書の楽しみでもないし。
119吾輩は名無しである:02/04/29 01:26
>>117
ディックのにSF的な設定の整合性なんて求めなくてよいよなぁ

俺もなんだか分かんねーが、警官の妹のやってた薬のせいで、
変な世界に主人公が引き込まれたって理解しかしてねーぞ。

(なにぶん10年くらい前に読んでるんで、見当違いだったら
ツッコンでくれ。)
120吾輩は名無しである:02/04/29 01:52
>118 119
ああ〜何となくほっとしました。
皆さん読み込まれてる方々ばかりのようなので激しく煽られてしまうのでは
ないかと内心どきどきしていました。

私は何だかとにかく彼の描く人間像に対してすごく好感がもてたので
人間模様中心に読んでいくことにします。
(分裂病者に親和性あるのカナ…?鬱病の友達なら数人居ますが。)
121吾輩は名無しである:02/04/29 02:15
奇遇。
いま「あなたをつくります」創元SF文庫読んでるよー。
それだけー。
122吾輩は名無しである:02/04/29 02:30
>>120
ディックの場合、アレ?と思える部分が
たびたび、あるんだけど・・・
他の小説、では読み返せば理解できる
っていうか、そうなってないと、おかしい
・・・で、ディックの場合は単なる手抜き
もしくは、本人が酔って書いてる
としか思えないトコが多い・・・
・・・しかし、それを含めてディック、としか言えない
123吾輩は名無しである:02/05/11 22:40
密かすぎage
124我輩は名無しである:02/05/23 01:22
密かすぎage
125吾輩は名無しである:02/05/23 01:58
けつのきょく、ナンバー1はなに?
126吾輩は名無しである:02/05/23 06:36
>>103
持ってるのに全く気づかなかった。
127吾輩は名無しである:02/05/23 07:54
>125

「電気羊」
128吾輩は名無しである:02/05/23 13:54
創元SF版「暗闇」泣く泣く購入age
129我輩は名無しである:02/05/23 22:31
>>128
ナンデ?ケッサクヤンケ
130吾輩は名無しである:02/05/30 00:04
>>129

>>103
はこれなんです↓

936 名前: やまがた 投稿日: 02/03/10 02:47
サンリオ版の『暗闇のスキャナー』の、背が青くなる前の版は、実は今こそ価値あるおまけがついています。
あれの解説というか感想文みたいなのを書いている山田弘美は、何を隠そう今をときめく芥川賞作家の川上弘美なのです。
彼女の商業媒体登場2作目くらいじゃないかな。
131128:02/06/01 06:24
たったいま読了age    
132吾輩は名無しである:02/06/01 08:32
ディックの小説は、お話としての完成度と分裂病的なテーマが
いつも逆方向に引っ張り合いっこしてて、その二つの要素が
絶妙なバランスをとって調和するときにすごい傑作がうまれる
気がする。
(でも基本的にプロットは破綻してるし、SFという観点から
みるとアイデアは陳腐)
おれは「高い城の男」が一番好き。鎌倉さん、がんばれ。
133吾輩は名無しである:02/06/01 08:58
↑ごめん、うっかりageちゃった。
134吾輩は名無しである:02/06/14 00:15
このスレでディックの作品ナンバー1を「電気羊」って言ってる奴
原作読まないで「ブレードランナー」だけ観て言ってないか?

ディックの面白さは自分が抱えている個人的な形而上の問題をなんとか表現しようとする
(このスレのどっかで「現実と向き合う」って書いてあったけど)
所がディックの一番エキサイティングな部分だと思うんだけど…

そういう意味では「流れよ我が涙〜」とか「高い城の男」とか
「去年を待ちながら」とか「ティモシー・アーチャーの転生」とかが傑作だと思うけど
(「ヴァリス」は個人的過ぎて読者がついて行けないと思う)
135吾輩は名無しである:02/06/14 00:36
>>134
挙げてられる作品も好きだが「電気羊」も好き。
にっちもさっちもいかない感じがかな。
というかミーハーだから全部好き。
破綻してたり冗長だったりする場面があったとしても
そこも愉しんだりする。
でも、崇拝をしているわけではないです。
控えめな阪神ファンな感じ。
なにが言いたいのだ、オレ。
136吾輩は名無しである:02/06/14 00:48
ブレランからディックに入ったけど、電気羊好きだよ。
マーサ教というアイデアだけでこんなに印象が違ってくるのかと思った。
役者が演じているウィルバー・マーサに感情移入しつつ、
電気仕掛けのヒキガエルを飼って生きていくのさ。
奥さんと仲直りするところも好きかな。
137吾輩は名無しである :02/06/29 04:32
密かにと言いつつも400番台後半ですよ!
138吾輩は名無しである:02/07/13 00:14
500番台とはちと密かすぎ…。あげとこ。
139吾輩は名無しである:02/07/14 09:01
「電気羊」はご本人も我がベスト3と仰せになってた。

あと、ブレランの完成直前の脚本はご本人も感動して泣いた
とゆー話を読んだことある。
140吾輩は名無しである
電気羊age