何度か沈んでしまった後藤明生スレを敢えて立てたいと思います。
深く内容に触れつつも、後藤を知らない方が興味を示すことができる
スレになればなぁ、なんて個人的には思っています。もっと知られて
いていい作家だと思いますし。
とりあえず緊張感あふれる『挟み撃ち』あたりから話してみませんか?
知らないのだ。すまん。
お亡くなりになったが、良い研究者にして作家であったと
窺っている。で、お願いなのだが、どんな人であったか、
教えてくれないかい?
空で覚えている程度で良いから。
この小説は、平たく言ってしまえば、
冗談でアイデンティティを探してみましたが
実はそんなものありませんでした、アッハハハハという話しでしょう。
でも、アッハハハと一ぺん言ったらおしまいなんですよ、普通は。
小島信夫は、小説を壊しています。
けれども、小説を壊しそうで、
逆に一番小説と言う枠を守って、
制度的だったのが後藤明生だったんじゃないかという気がするんですけどね。
5 :
吾輩は名無しである:01/11/17 21:49
『挟み撃ち』読みました!
よかったっす。
しかし、なんで講談社文芸文庫って値段が高いの?
極めて文壇的なレジームですよ。政治的だし。柄谷や中上なんか前張りにして。
制度的なものをけなしたりとか茶化したりということで成り立っている逆立ちしたレジームなんですよ。
蓮実さんなんかが、制度制を批判してたのと同じです。
7 :
fishman:01/11/17 21:59
これって『皆殺し文芸批評』とかからのコピペかな?
8 :
皆殺し文芸批評:01/11/17 22:00
ソウデス
9 :
fishman:01/11/17 22:14
あ、別にスレ止める気があったわけじゃないんで。。。
この中の福田の指摘
>制度的なものをけなしたりとか茶化したりということで
成り立っている逆立ちしたレジームなんですよ。
悪意に勝る読みだし、急所を外している気がするなぁ。
確かに後藤の書き方(読者数千という単位)で、飯が食えてしまうと
いうのは、文壇制度に支えられたものかもしれないけれど、それを
青臭く糾弾してみたところで何になると言うのか。
うーん、でもちょっと引っかかるな、考えてみよう。。。
10 :
飯が食えるとかじゃなくて語りの話し:01/11/17 22:24
福田
文章をよく読めばよくわかるんだけれども、
呼びかけの文章でしょう。
これは、読者に共反省を要求するという形で制度的なんですよね。
読者との関係を文章を進める過程で捏造していくという。
『挟み撃ち』は、外套は誰にも奪われたわけではないという話しで、
要するに喪失はなかったということです。
端的に言うと、そこで第三の新人と一線を画している。
そういう意味では非常に理知的なんですよ。
しかし、奪われなかったという形の、
獲得も喪失もない世界で、平ったくて、
抑揚も無いがしかし毎月着々目次だけは埋めるよ、
という制度ができてゆく。
11 :
吾輩は名無しである:01/11/17 22:26
逆立ちした制度=メタ制度とすると、
それを批評しようとする福田の属性はメタ・メタ制度?
メタ・メタ・メタ・・・際限なしだね。
12 :
fishman:01/11/17 22:35
>10さん
えへへ、ごめんなさい。わざとそこから逸らしたかったのです。
制度って言葉は便利なもので、出来上がったものの中に何らかの制度を
見つけていくことはそんなに難しい事じゃないように思えます。
で、制度ー逸脱っていう軸が出来上がり、後藤は果たして逸脱し得ているのか、
イヤそんなことはないという福田の指摘はどこか急所を突いている気はするのです。
で、思うのは後藤にとって「文学」内での先行テクストの存在は
本当に不可欠なものだったのかなぁってことです。
13 :
吾輩は名無しである:01/11/17 22:35
あぼーん
14 :
吾輩は名無しである:01/11/17 22:39
よく解りません。だからコピペなのです。
このスレおそらく人気薄だろうから
何かカキコしようと思ったのだが
全く何も思い浮かばん。あんま読んでないせいもあるけど。
多分1=2=5だし
ツー事はこのスレたった三人?
誰かHELP!
15 :
吾輩は名無しである:01/11/17 22:43
まあでも
まともに文芸誌に作品がある程度
載り出したのが30台後半くらいからだから
もともと自分から何か新しいことをするってのが
苦手な作家だったのではないですか
先行するテクストが必要だったのでしょう
講談社新書のやつの中では「読んだから書いた」と仰ってらっしゃいます。
17 :
吾輩は名無しである:01/11/17 23:20
「関係」を読んだ。
18 :
吾輩は名無しである:01/11/18 01:11
>17
おもろかったべ?
19 :
吾輩は名無しである:01/11/18 01:36
内向とは関係ないと思われ。
20 :
吾輩は名無しである:01/11/18 01:39
関係ない。シラケ世代とかいうのといっしょの括り。
21 :
吾輩は名無しである:01/11/18 01:43
やってることは皆一緒にも思われ。
23 :
吾輩は名無しである:01/11/20 00:13
凄いぞ、あなたは。
24 :
吾輩は名無しである:01/11/20 00:17
古井に負けんな!
俺は後藤のほうが好きだ!
小川国男は嫌いだ!
なーいこーのせーだーいー
25 :
吾輩は名無しである:01/11/20 00:21
あべあきら
24は僕です。
27 :
吾輩は名無しである:01/11/20 01:26
全集祈念age
28 :
吾輩は名無しである:01/11/20 01:38
>>25 『緑の年の日記』大好きです。
あーべあーきーらー
29 :
吾輩は名無しである:01/11/20 21:32
>いやいや、おれも武田泰淳→小島信夫→後藤明生という系譜は否定しない
前スレッドでこんなのがあったが、
泰淳の前に横光を入れたい。
上手く説明は出来ないけど
30 :
吾輩は名無しである:01/11/20 22:45
「この人を見よ」で太宰治について書いていたが、
あの後どうするつもりだったんだろうか?
>>29さん
横光に関しては後藤の「関係」とか「行方不明」なんかは、かなり似通った
かんじですよね。あとは「笑い地獄」とか、初期の短編では。「機械」の文体
と似てる。
ただ、横光が「寝園」「上海」とかで見せるプロレタリア文学ちっくな簡素な
文体はあんまり後藤は採り入れてなさそう。
>JPB@改さん
『寝園』、『上海』がプロ文チックかどうかは納得しかねますが
(『上海』は簡素な文体ではないでしょう)、『機械』の文体と
似通っている感じはありますね。
>>29さん
そうですか。じゃあ私が何か勘違いしたのかもしれないです。
「簡素」という表現と、プロ文に引きつけたのがおかしいのかな。
何というか、横光の初めの方にあった文体の装飾性みたいなものが、
観察的な文章になっていく、その変化について割合好印象だったの
でした。
後藤はそういう意味では「関係」の文体(何だろう粘っこさというか)
から、『壁の中』『しんとく問答』『蜂アカデミー』(の後半)などを
私は念頭においてますが、うさんくさい語り手の語りを強調していき
ますよね。
この変化の分岐、ここが横光と後藤を比較すると面白いところじゃな
いかと思いました。ちょっと、もう一度横光見てみます。多分、私
勘違いしてるような気が・・・書いててしてきました。
>横光の初めの方にあった文体の装飾性みたいなものが、
>観察的な文章になっていく
これなら『上海』で納得がいきますね。
最初の方の文章はまさに「新感覚」的な文章ですが、
後半になっていくと、それまでよりは、簡素になっていきますね。
35 :
吾輩は名無しである:01/11/25 09:30
私は僕の、後継者にしたい。
36 :
吾輩は名無しである:01/11/26 23:42
『文体』の創刊号を買った。
37 :
吾輩は名無しである:01/12/01 01:05
『壁の中』みつからねーよ・・・
38 :
吾輩は名無しである:01/12/01 01:08
俺が近大受験した年になくなった学長・・・
行かなくて良かったよう!
39 :
吾輩は名無しである:01/12/01 05:01
それにしても、全集の話、聞かない、というか出てこないですねぇ。
どうしたことか。
大手の版元以外だと難しいんですかね。
白水社のジンメル全集のように、限定800部分冊不可でも良いので
出して欲しいものだ。
ま、図書館あたりが買うでしょ。
41 :
吾輩は名無しである:01/12/01 14:52
後藤全集でたら買うよ
42 :
吾輩は名無しである:01/12/01 19:04
某図書検索エンジンで「後藤明生」検索したら「該当なし」という結果が…。
恐ろしくて再検索してないけど、悲しすぎる。マジで全集出して欲しい。
43 :
吾輩は名無しである:01/12/01 19:37
とにかく、「この人を見よ」を単行本にして欲しいナリよー。
>>42 「ごとうあきお」で検索したんじゃなくて? 私も以前勘違いしてたけど。ごとうめいせい。
45 :
吾輩は名無しである:01/12/03 00:13
とつぜんage
なぜひらがなで検索しますか!
47 :
吾輩は名無しである:01/12/06 00:51
>>43 「この人を見よ」って小説ですか? あとなんで未完なのかな。
>>47 小説です。
未完なのはなんでだろ。
掲載誌だった「海燕」がつぶれたからか?
49 :
吾輩は名無しである:01/12/06 01:44
「この人を見よ」が未完の理由はその年に近大の学部長になったからでは?
連載は93年の4月号まででした。「海燕」の休刊は96年ですね。
>>49 訂正どーも。
海燕ってそんな頃まであったのかー。
そーいや「この人を見よ」が消えたんで
海燕読まなくなったよーな気も。
今まで福武っつーかベネッセのせいにしてました。
すんません。あやまりますから「この人を見よ」
単行本化してくれー。
51 :
吾輩は名無しである:01/12/06 04:26
確かに福田和也のいってるのは的を得ているような気がするなあ。
蓮実が後藤の『挟み撃ち』を擁護するのはわかるけど、柄谷があ
れほど『挟み撃ち』を持ち上げる理由がわからない。ただ個人的に
は、70年代のポストモダン括りの中なら、中上の『枯木灘』より、
後藤の『挟み撃ち』のほうがいいんじゃないか。
後藤は、確かに小島とか、武田の『司馬遷』に若い頃、衝撃を受
けたっていってるけど、横光と比べるのがイチバンいいんじゃない
かな。小島も横光の影響受けてるけど、きっと横光を継承したのは、
後藤だよ。
個人的に、二葉亭の全集にちょっと書いてある後藤の解説が良
かった。何だかんだいいながら、俺、『挟み撃ち』結構好き。
読んで損はない。
52 :
吾輩は名無しである:01/12/10 04:19
どうなんだい!
53 :
吾輩は名無しである:01/12/10 09:04
つーか、売ってないんですけど……
54 :
吾輩は名無しである:01/12/13 17:42
>>53 『挟み撃ち』なら古本屋に結構あるよ。
ハードカバーで2000円くらいから。
55 :
吾輩は名無しである:01/12/14 00:59
『挟み撃ち』は講談社文芸文庫である。
講談社のホームページで注文しなさい。
56 :
吾輩は名無しである:01/12/14 01:28
>55
知らなかった…
どうせない、と決め付けてた。さっそく注文します。
57 :
吾輩は名無しである:01/12/14 01:29
つーか図書館に頼めば大概は取り寄せて貰えるよ。
貸出期間中に、読み終えられないのは「壁の中」、「挟み撃ち」くらい。
59 :
吾輩は名無しである:01/12/19 01:39
いやぁ、ホント後藤明生はとぼけてるよ。面白い。カッコイイ。
60 :
吾輩は名無しである:01/12/30 00:31
「首塚の上のアドバルーン」を読んでいるが、こいつはなかなか侮れん。
行ったり来たり気が付いたらどこへやら……。
61 :
吾輩は名無しである:01/12/30 05:33
挟み撃ち読みましたよ。おもしろい! 正月は首塚よもうっと
62 :
吾輩は名無しである:01/12/30 21:01
スレの中から救出age。
63 :
吾輩は名無しである:01/12/30 22:04
『挟み撃ち』はそんなに時間がかからないだろ
64 :
吾輩は名無しである:01/12/30 22:11
そだね。1日で読める。
65 :
吾輩は名無しである:02/01/13 03:06
じぇんじぇん。
66 :
吾輩は名無しである:02/01/20 02:25
age
「観覧車はいつもと同じように、ゆっくりと動いているように見えた。
しかしいつもと同じように、止っているようにも見えたのである」
(『行き帰り』)
後藤明生は、ゆっくりと動きながら止まっているようにも見える、楕円の
観覧車である、と分かったようなことを言ってみる。
また『壁の中』でも読もうかなぁ。
久方振りに『スケープゴート』を読み返し、何とまぁ格好のつかない作品なのだろう
と改めて絶句しました(笑)作者とおぼしき主人公は幾度も記憶違いを繰り返すし、
自分の語ることに自信がないのかひたすら謝り続ける。そして、文体と呼ぶことが
憚られるあまりに軽いその言葉の連なり。圧巻は、気になるところが出てくるたびに
表紙をちぎっては挟んだ『津軽』の文庫本。あまりに気になるところが多すぎて、
弁当箱のように膨らんだその物体の何とユーモラスなことか。それはまさに、文学に
似つかわしくない言葉を積極的に受け入れることで、膨らんでしまったこの作品その
もののようではないか!
いやいや、何ともはや、駄弁を連ねてしまいました。サイギサイギ!
69 :
fishman:02/01/21 20:22
↑age損ない。。。スマソ。
70 :
吾輩は名無しである:02/01/21 21:10
挟み撃ちって緊張感溢れてるのか?
71 :
吾輩は名無しである:02/01/21 21:41
挟み撃ちよりも初期の短編の方が良かったな(挟み撃ちと初期のいくつかの短編
しか読んでないけど)。「関係」「パンのみに非ず」「ああ胸が痛い」とか。
72 :
吾輩は名無しである:02/01/22 21:15
くそ、『壁の中』が何処にも売ってない。
3500円までは予算を準備しているのに。
73 :
吾輩は名無しである:02/01/25 18:56
阿部和重って後藤っぽいと、わかったような口をきいてみる。
74 :
考える名無しさん:02/01/25 20:35
75 :
吾輩は名無しである:02/01/25 20:50
意識してるってのも便利な言葉でんな。阿部は何か大事なことを
学び損ねていると思われ。
76 :
吾輩は名無しである:02/01/25 21:26
大事なことを 教えてください
77 :
吾輩は名無しである:02/02/02 21:44
「べつに、そういうことはありません。もちろん無関係ではありませんが」
わたしがそう答えたとき警官は、破損したガラス戸の上の方に赤いマジックで落書きされたΣの文字を見ていた。もちろんすでに、抽斗しのない肩袖机の上で仰向けになっているヘルメットも、見えていたはずである。団地? Σ? ヘルメット?
あるいは警官は、わたしに向かって立て続けに問いを発すべきであったのかもしれない。なにしろそのとき、謎だらけの迷路の真っ只中に置かれていたのは、他ならぬ警官自身ではなかったかと考えられるからだ。「行方不明」
78 :
吾輩は名無しである:02/02/02 22:39
>>76 文法の勉強をしましょう。少なくとも地の文ではもう少しまともな日本語を
書きましょう。主語とか、述語とか、知ってるでしょ?
ほんとうにアフォだと思われますよ。
79 :
吾輩は名無しである:02/02/21 17:47
age
『地獄の黙示録』が公開された当時、それを観た後藤明生が
文章を書いてるらしいんだけど、読んだ人いる?
>>80 昔集英社から出ていた『見える世界 見えない世界』という
エッセイ集の中の「作る人と見る人」という文章で書いてます。
なんと言うか非常に後藤らしいあっち行ったりこっち行ったりする文章です。
82 :
吾輩は名無しである:02/02/26 03:38
>78
あんたアフォですか?
>>81 レスどうもありがとう。古本屋や図書館で探してみますが
骨が折れそう、早くこういったエッセイなどをまとめて読める
全集をどこか出してくれないかな。
84 :
吾輩は名無しである:02/02/28 17:41
じぇんじぇん
85 :
吾輩は名無しである:02/02/28 19:04
挟み撃ちと首塚しか読めないと言うのは何とも…
86 :
吾輩は名無しである:02/03/03 12:08
>>85 まあ『挟み撃ち』が読めるだけマシ。
大西巨人なんて本屋にまったくといっていいほど並んでない。
福田デブヤの本は山のように(ホントに山積みに!)あるのに。
出版界の知的レベルの低下には腹が立つ。
87 :
吾輩は名無しである:02/03/03 17:57
大橋巨泉
>>86 「神聖喜劇」すらなかなかないものね。
しかし初期後藤の短編集くらいどこか出せないものか。
「人間の病気」のような作品が埋もれてるのは惜しいよ
89 :
吾輩は名無しである:02/03/10 00:51
age
「迷宮」が近所の古本屋にあるんですが、この作品、批評家はどう評価
してますか?
>>90 「迷宮」は面白いが大西の著作でしょ
大西すれで聞けば
92 :
吾輩は名無しである:02/03/15 04:46
age
93 :
吾輩は名無しである:02/03/24 12:52
じぇんじぇん
94 :
吾輩は名無しである:02/03/26 22:06
行き返り ゲット記念あげ
95 :
吾輩は名無しである:02/04/04 16:34
じぇんじぇん
96 :
吾輩は名無しである:02/04/04 18:11
全然おもしろくない
97 :
吾輩は名無しである:02/04/19 13:05
あなおもろ
98 :
吾輩は名無しである:
あなおもしろ