1 :
吾輩は名無しである:
ってどうですか?
過去スレに見あたらなかったので・・・。
2 :
吾輩は名無しである:01/10/30 08:50
の、HPってありますか?
3 :
弁証法的理性批判放棄:01/10/30 11:20
4 :
吾輩は名無しである:01/10/30 16:10
ぼくは「人はなんで生きるか」の少年が好きです。
5 :
吾輩は名無しである:01/10/30 16:35
「白銀公爵」は面白かった。
6 :
吾輩は名無しである:01/10/30 18:50
ドスト>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>トルストイ
「光あるうち光の中を歩け」が面白かった。
「アンナ・カレーニナ」は、アンナよりもリョーヴィンに共感した。
9 :
吾輩は名無しである:01/10/31 19:35
ちょっと手助けするね 揚げ揚げ揚げ揚げ
10 :
弁証法的理性批判放棄:01/10/31 22:41
政争と平和の名言
消極的幸福に胸打たれました。
11 :
弁証法的理性批判放棄:01/10/31 22:42
政争じゃなくて戦争だった・・・
文学で初めてスレを立ててみたのですが、
やっぱり最初に意見でも書いておかないと、
良くも悪くも書き込みがないものですね・・・。
ちなみに私は学生時代に(何故か)トルストイにはまって、
同じ作家の本を何冊か読んだな・・・と思うのはこれくらいしかなかったもので。
あとはゲーテ、スタンダール、ヘッセ等、文学史に載りそうな本を
ザーっと読んだことしかなかったんです・・・。
唯一トルストイを読んだとはいえ、深く読んだりした訳じゃなし。。。
だからスレを立てた時点で、話題を振れなかったんです。
「なんであんなにはまったのかなー」と疑問だったから
みなさんはトルストイの作品でどんな感想を持つのか知りたかったんです。
うーん。でも過去ログで見つからなかった時点で、
ここに居る皆さんのように、本を沢山読んでらっしゃる方々からみれば、
あんまりピンと来ない作家さんなのかな・・・と思いました。
>>6さんのおっしゃるように、
ドストエフスキーの方がなんだか良さそうですね!
また本でも読んで出直してから来ます!
文学版にくると、「私も本を読もうかな」という気分になるからいいですね。
ちなみに今は、「カフカってどこがすごいの?」(←確か)というスレを読んでから、
ちょっと面白そうだなぁと思って、短編集をよんでいます。
そこでは『飢餓芸人』と『城』がお勧めっぽかったのに、見つからなかったからたまたま。
糞スレって言われそうですけど、失礼しました・・・。
13 :
スメルジャコフ:01/11/01 01:16
1様、カラマーゾフの兄弟、という小説をご存じですかね?
へ!へ!へ!
いえ、別に読めってわけじゃないんです。ただ、ただ・・・・・
ああ!体が・・・体が震えてきましたよ!
まるで、痙攣でも起こしたみたいに、小刻みに、この、このあああ
(俺は、こいつを叩きのめしたいのだろうか。)
>1
べつに逝かなくてもいいと思うが・・・。
トルストイは、人生で何回か巡り合う作家のようだ。
始めは『幼年時代』『少年時代』あたりから入って、
各長篇にハマる時代があり、
やがて哲学的?に、興味をもったりする。
『生命について』(集英社文庫)を
たまたま見かけて買ったが、旧訳『人生論』で読んだはずなのに、
あらためて眼からウロコの面白さ。再々度、ハマりそう・・・
16 :
吾輩は名無しである:01/11/01 08:28
おれはドストと同じぐらい好きだが。
トルストイの戦争と平和で、
ところどころ作者の語りが入ってきてうざかった。
ストーリー的にはおもしろかった。
最後の作者の語りの部分はめんどくさかったので読んでない。
18 :
弁証法的理性批判放棄:01/11/01 13:37
>>17 エピローグでしょ、僕もそう思う
一応読んだけどぱーと捲って目を通しただけって感じ
あのエピローグなくても別に話しに支障は無いと思うのだが、
19 :
吾輩は名無しである:01/11/01 16:22
20 :
弁証法的理性批判放棄:01/11/11 21:18
映画戦争と平和あげ
21 :
吾輩は名無しである:01/11/11 22:42
みてたけど、つまんなくてやめちゃった
22 :
吾輩は名無しである:01/11/14 00:08
げ・・・。軍事板でひとりで頑張ってるものですが・・・。
そうか。文学板的に、あの映画は寒いのか・・・・。
ま、正直、ぼくも全4巻中、ナターシャをめぐってくんずほぐれつの第2巻だけは
読むの未だに苦労してますが
23 :
吾輩は名無しである:01/11/14 13:07
いや、フランスとの戦闘シーンはそれなりに面白かったんだけど
なんか登場人物の苦悩みたいなのがうざったくてね。
24 :
吾輩は名無しである:01/11/14 14:36
戦争と平和をみて(BS)読みたくなりました。
米川訳と工藤訳(文庫本)どちらがいいのでしょう?
25 :
吾輩は名無しである:01/11/14 14:38
確かに一定のテンションで観続けるのは難しいけど、
私は面白かった…。
映画自体は、流石に国が作らせただけの事はあるなーという感じ。
実は未読なので、今夜も観る予定(笑)。
エレンて何だよ一体〜とか思ってるのって私だけ?
26 :
吾輩は名無しである:01/11/14 16:50
亀レスでスマンが、13〜14の流れに爆笑した。
もっとやってくれ。
27 :
吾輩は名無しである:01/11/14 17:07
ピエールが(・∀・)イイ!!
28 :
吾輩は名無しである:01/11/14 21:37
>25
エレンいうのは金目当てにピエールと結婚した、最後男漁りすぎて狂死する女ですねえ
29 :
吾輩は名無しである:01/11/15 10:53
エレン。おばたまのくせにオイオイとむかつきましたが
原作でもそれなりの年齢なのかな(映画だと年食った美人というか)
財産よこしやがれゴルァーですもんねえ
甚だしく文学してないレスで申し訳ない・・・
映画観たんでこれを機にトルストイ読んでみようと思いますが
初心者はどのあたりから入るのが無難でしょうか
短編でグッとくるのがあったら是非
30 :
弁証法的理性批判放棄:01/11/15 11:52
>>29 短編だったら童話をお勧めするよ。岩波で出てると思う。
31 :
吾輩は名無しである:01/11/15 11:55
sage
32 :
吾輩は名無しである:01/11/15 13:35
>30
どうも。では童話から逝ってみます
アンナ・カレーニナ(映画)でも使われてた
トルストイの語り口って割とツボ
33 :
吾輩は名無しである:01/11/15 19:37
先日のBS関連で、56年のハリウッド版「戦争と平和」いま見たけど、
こっちだとヘレンは、お色気むんむんの野獣女アニタ・エクバーグ(シャロン・ストーン)だもの。
ピエールごときに御せる女じゃないと納得
34 :
吾輩は名無しである:01/11/15 20:00
>>24 そうですね、工藤氏の訳はスラスラ読めて
なかなかよろしいかと思いますが。
35 :
吾輩は名無しである:01/11/15 20:19
童話は抹香臭いから「幼年時代」「少年時代」「青年時代」
の3部作から始めるのもいいかも。陳腐な表現になるが
健康的な瑞々しい若き芸術家の感性が横溢していて
肉体描写の天才トルストイの力量が早くも窺われる重要な作品だ
登場人物の一挙手一投足に思想があふれているのだ
36 :
吾輩は名無しである:01/11/15 20:42
青年時代ってクリミア戦争の描写あるのですか?
37 :
吾輩は名無しである:01/11/15 20:58
>>36 「青年時代」は大学入試までの話だからないですね
クリミア戦争は「セヴストーポリ」で描かれています
速レスありがとうございます。個人的に工藤訳になれてしまったのですが、
新潮文庫でみつかるといいなあ・・・。
39 :
吾輩は名無しである:01/11/15 21:17
ううむ。世界文化社の古いソヴィエト連邦写真集はええ。
コーカサスの写真がいい
良いか悪いかは別にして
ドストの方が、サービス精神があるような気がする。
41 :
吾輩は名無しである:01/11/16 10:27
てゆか、タイプ違うやん。ドストとは。
その時々で読みたいものも違うのさ。
42 :
吾輩は名無しである:01/11/16 18:06
いや文学板みて、若い人が当然多いからドストエフスキーの暗い精神を探求するスレッド多いのわかるけど、
トルストイの清澄な精神も、最近、好き。
43 :
吾輩は名無しである:01/11/16 18:09
トルスコイチコフ
44 :
吾輩は名無しである:01/11/16 19:40
フロベールがトルストイの小説を読んで、トルストイに比べたら自分の作品はクズ
だと言ったらしい
45 :
吾輩は名無しである:01/11/19 09:34
フロベールったらイカスわ…。
先日のBS、トルストイに続きツルゲーネフの「貴族の巣」がやってたけど
当時の映画的表現満載で自分にはかなーり分かり辛かった。
つるげねふスレで勉強しようと思ったんだが見当たらない…。
とりあえず上に挙げられてるものを読もうと思うトルストイほぼ初心者。
46 :
吾輩は名無しである:01/11/19 11:46
高校のころ、ツルゲーネフの「はつ恋」読んで、
あんまりパッとしませんでしたが
「その前夜」はまあまあでしたよ。
47 :
吾輩は名無しである:01/11/19 13:40
つるげねふの「はつ恋」と
しゅとるむの「みずうみ」が
自分の中でごっちゃになるです…何故
あ、トルストイ最近かなり好き(とってつけたようでスマソ)
48 :
吾輩は名無しである:01/11/23 23:52
「アンナカレーニナ」は世界文学史上最高傑作
世界芸術史上の最高傑作だろう
49 :
吾輩は名無しである:01/11/26 14:21
>48
うん、たとえばどのへんが?
50 :
吾輩は名無しである:01/11/26 14:58
アンナ・カレーニナ俺読んだけど正直不満だった。
アンナがウロンスキーに惹かれてゆくシーンが不足してたし
やたらとレービンの出る章が多くて純粋に楽しめなかった
構成もあんまいいとは言えないし。トルストイは最初は気合入ってたけど
あとからどんどん嫌になったらしい。そのせいかもな
51 :
ドストも好きだが:01/12/10 05:41
>50
気合いは最初から最後まで入ってたんじゃないかな。
ただ、どんどん嫌になったというのは本当っぽい感じがする。
後半のアンナとヴロンスキーの絡みの展開は
読んでるほうもなかなかしんどい。
こっちまで鬱になる。
しかし、あそこを我慢して読まないとラストの迫力が味わえない。
アンナによって暗い精神も存分に追求されたと思う。
>アンナがウロンスキーに惹かれてゆくシーンが不足
確かにそうだが、「なんでそうなるの?」
と読者に思わせるような書き方を意図的にしているのだと思う。
なんでか分からんがアンナはブロンスキーに惹かれてしまった、
というほうが逆にリアルなんでないか?
レーヴィンの出る章があれより少ないと気が滅入ってしまうぞ、おれは。
これはトルりんの精神の清澄な側面と言えるな。
思想的にはかなり相通じるものがあるが、
小説としては「戦争と平和」はけっこう「アンカレ」とは異なるので、
そっちをトライすると気に入るかもしれんぞ。
実はおれは「戦争と平和」のほうが好きだ。
ドストエフスキーは若い読者向けっていうのは違うんじゃないな。
かなり高齢の方でもドストエフスキーファンはいる。
トルストイにはトルストイのよさがあるけれど
そのためにさりげなくドストエフスキーを貶めるような言い方
どうかなと思う。
あの魅力は暗い精神というのとは違う。
53 :
taka ◆WJp3Uzus :01/12/25 16:09
旺文社文庫の「戦争と平和」って縮約なんですね。
下巻はあっても上巻は持ってないんですが。
54 :
吾輩は名無しである:02/01/12 18:23
何だかんだいって、200年300年後まで読まれ続けている近代作家は
トルストイとドストエフスキーだけだろうな
私がアメリカ留学してたときはトルストイの方が読まれていたな
戦争と平和はドーロホフとアナトーリクラーギンがカッコイイ。
クロイツェル・ソナタ面白い、という私は変人ですか?
57 :
吾輩は名無しである:02/02/04 18:28
クロイツェルソナタより悪魔の方がすっきりしていてよい
58 :
吾輩は名無しである:02/02/15 16:31
age
59 :
吾輩は名無しである:02/02/15 16:37
チェーホフやゴーリキーがトルストイに会ったとき
心の中を読み取られ、まったくウソがつけなかった
「神に等しい人物だ」と思ったらしい
60 :
sasuke ◆FZ4kwao2 :02/02/15 21:08
ガルシンも確か、トルストイと会ってますよね。
61 :
吾輩は名無しである:02/02/15 23:01
トルストイ、ロシア語でデブの意味。いや、ペンネームじゃないっしょ。
62 :
吾輩は名無しである :02/02/16 23:28
あの説教がたまりませんハアハア
63 :
吾輩は名無しである:02/03/05 18:15
age
64 :
吾輩は名無しである:02/03/15 17:33
age
65 :
吾輩は名無しである:02/03/15 18:04
>>4 少年ってミハイルの事?俺の読んだ本だと青年だったんだけど・・・。
66 :
吾輩は名無しである:02/03/15 18:38
下女に子供を生ませて使用人にしてたんでしょ?
67 :
吾輩は名無しである:02/03/15 18:55
でもテーマは愛
68 :
吾輩は名無しである:02/03/15 21:30
人はなぜ生きるか
69 :
長いのが欠点:02/03/18 02:32
人気無いのかな
俺は1番好きな作家だが
70 :
老人と海馬鹿にした奴は殺す:02/03/18 12:06
トルストイのスケールは誰にも到達できない。
ドストはおもしろいけど、もう古いかなという感じです。「罪×」とかは特に。
71 :
吾輩は名無しである:02/03/19 22:47
100年前(101年前か?)、第1回ノーベル文学賞をトルストイに与えなか
ったのは、スウェーデン文学アカデミーの大きな失敗だね。
soukonihaikasenu
73 :
1 ◆jGhct/Xs :02/03/28 12:39
なぜドストにたいしてトルストイは読まれないのだ
74 :
吾輩は名無しである:02/03/28 12:50
だって世界史の知識がないと読めないもん
75 :
トルストイアン:02/03/29 04:42
>>73 ドストエフスキーが読まれるようになったのは、小林秀雄が本を書いてから。
それまでは文学青年(死語?)が、まず神と崇めるのは、トルストイだったよね。
チェーホフやゴーリキーだけじゃなくて、徳富蘆花の「聖地巡礼」も有名な話。
トルストイは蘆花を気に入ってしばらく滞在するように言うんだけど、
ソフィア婦人が日本人に良い感情を持っていなかった。
20世紀後半はドストエフスキーの時代だったけど、
いまこそトルストイは「復活」すべき!
76 :
吾輩は名無しである:02/03/29 09:31
とりあえず字の小さい「戦争と平和(新潮文庫)」で
ドストエフスキーに差がついてるに100ペソ
戦争と平和って、599人だっけ、人物いるらしいけど、
私が好きなのは、
ドイツ人の策略家、フループ!(フプールだったかな)
ボナパルトに勝つには自分の作戦しかないって、
信じて疑わないニヒリスト。
たった二回、チョイ役で出たのよ。
さいッこうに恰好イイ!
78 :
吾輩は名無しである:02/03/31 09:51
戦争と平和
新潮と岩波どっちがいいですか?
79 :
吾輩は名無しである:02/03/31 12:14
キャハハ!
ドストエフスキーに比べればトルストイなんて屑!!
ミシマユキオと田口ランディと同じ!!
80 :
吾輩は名無しである:02/03/31 12:17
↑書けばいいってもんじゃないんだよ!(苦笑 まあ、全角よりましだが。
天気いいんだから外に遊びに逝けよ。おじさんは仕事中だが。
81 :
吾輩は名無しである:02/03/31 12:48
>>77 あまり詳しくないが、トルストイはロシア民族至上主義者で、当時
ロシア軍部に潜りこんでいたドイツ軍学派をあまりよく思っていなかった
ようですね
82 :
吾輩は名無しである:02/03/31 15:52
戦争と平和
新潮と岩波どっちがいいですか?
83 :
吾輩は名無しである:02/03/31 15:54
両方読むとわかるよ。
84 :
吾輩は名無しである:02/03/31 16:04
>>84 ごめんなさい。実はわたしもまだどちらも読んでいないのです。
ということで、
戦争と平和
新潮と岩波どっちがいいですか?
86 :
吾輩は名無しである:02/03/31 16:25
米川正夫版しか知らない。
という俺は工藤精一郎って誰?ってレベル。
>>81 なあるほど。
風刺で書いたら魅力的になったっていう逆説なのかもね。
88 :
吾輩は名無しである:02/03/31 19:05
むむ……
89 :
吾輩は名無しである:02/03/31 21:06
新潮はだめなの?
個人的にあの重厚な表紙がよさげだったんですが。
90 :
吾輩は名無しである:02/03/31 21:14
>>89 名古屋人ハケーン!! おみゃあさん、訳があたらしーほーにしときゃあ、
とりゃーず。
91 :
吾輩は名無しである:02/03/31 21:30
いいトルストイのページないですか?
あのドストのseigoraみたいなところ。
92 :
吾輩は名無しである:02/04/01 13:53
下げさせんぞ…下げさせんぞ!!
93 :
吾輩は名無しである:02/04/02 00:10
リョーヴィンがキチィに結婚を申し込むところで
魂がふるえた。
『アンナ』なんて面白くねーな・・・って思いながら読んでいたけど、
読み終わった後考えるとすごく面白かった。
本多秋五は「カレーニンとアンナはよく書けているけれど、
リョーヴィンになると全然駄目だ」みたいなことを言っているけれど、
私はまったく逆の感想を持った。
みんなはどう?
「セヴァストポリ」が読みたいなり!
96 :
吾輩は名無しである:02/04/02 13:38
>93
同じく。あの場面はすごかった。
>94
アンナって「よく書けてる」のかなあ。
苦労して書いているなあという印象をうけた。
「復活」は前半はスムースに読めるけど後半読む気がしないのは俺だけ?
>93
同じく。
これは「けっして」って意味ですわ。でもそれはちがいましてよ。
ってところで、しびれた。
ところで彼の『人生の道(永世の道?)』読んだ方いませんか?
俺はそれまでもトルストイ好きだったんだけど
これ読んでからはトルストイは俺の中で別格になった。
30歳を過ぎてるのに16歳のナターシャに萌えるアンドレイ公爵。
てことは俺があいぼんに萌えたってぜんぜんおかしくないよな。
101 :
吾輩は名無しである:02/04/06 23:42
君の人生だ。どう無駄に使おうと、おれたちが云々できることじゃない
102 :
吾輩は名無しである :02/04/07 10:25
ドストは永久保存版でるくらい盛り上がってるのに
トルストイは全然盛り上がってない。
たぶん2chの精神性が出てるんだろうな。
103 :
吾輩は名無しである:02/04/07 11:58
トルストイで盛りあがらないのは貴族的で
ドストエフスキーが大衆受けするせい。
トルストイはお上品でつまらん。
105 :
吾輩は名無しである:02/04/07 12:12
少なくとも、このスレに一部トルストイファンの精神性とやらは出ていそうではありますな。
106 :
吾輩は名無しである:02/04/07 12:22
「戦争と平和」よりも「罪と罰」を上位とする2ch。
君はほんとに「戦争と平和」を読んだのかと小一時間(以下省略
107 :
吾輩は名無しである:02/04/07 14:33
なぜ「カラマーゾフの兄弟」を無視するわけ?
>>108 「戦争と平和」も「罪と罰」もどっちともいい作品だと思うけど?
各作品から何を読み取るかによって、作品の評価は異てきそうではある。
それはいいとして、自分のそれとはことなる評価や好みを、そこまでして否定しようとする
自分の価値観の押し付けに付いていけません。
そして問題を2chだからということで説明付けようとしているがごときの態度も。
「戦争と平和」が最高と思う人がいても、「罪と罰」が最高と思う人がいてもいいではありませんか。
109 :
吾輩は名無しである:02/04/07 20:10
たんなる一般論だけど
好みってほんと人それぞれだよなって思う。
俺はドストもトルストイもだいたい読んだけど
だんぜんトルストイにひかれる。
ドストにもいい作品あるけど(カラマとか)うーん・・・
ドストにひかれる人はふだんどんなこと思ってるのか興味がある。
110 :
吾輩は名無しである:02/04/07 20:30
いや、明らかに「戦争と平和」読んでいる人は少ないよ。
ま、『戦争と平和』と『カラマーゾフの兄弟』は、小説という文芸のジャンルが最も盛り上がった19世紀後半に登場した、ある到達点だと思う。
112 :
吾輩は名無しである:02/04/07 22:08
趣味や好みや読み方はそれぞれ。
同じ作品でもどれだけその内容を理解しているかだって個々人により異なる。
わざわざドストエフスキーやその読者を貶めて
言っている本人は
トルストイ(というかそれを好きな自分)を擁護できて御満悦なんだろうけど
見苦しい。
トルストイを素晴らしいと思うなら、そんなことより
トルストイの作品や魅力についてしっかり語った方が遥かに説得力が出るだろうに。
113 :
吾輩は名無しである:02/04/07 22:20
自分は私小説(白樺系の)好きでなおかつ
トルストイに惹かれるのですが、
トルストイ好きの皆さんの日本文学の好みはどうですか?
114 :
吾輩は名無しである:02/04/07 22:35
ナターシャやキティーを通俗的だと思う人はトルストイは面白くないだろうな。
クリスマスのロストフ家の仮想大会の場面などこの上なく美しい。
115 :
吾輩は名無しである:02/04/08 00:03
これまで沈黙を守り続けてきた磯野一族が、 ついにハリウッドで動きを見せる可能性が出てきた。 現在、ソダーバーグ監督はシャーマンを通して故・マリリン・モンロー氏の魂を降霊させ、
磯野波平のハリウッド進出に向けて交渉中。 ジャンルはというとサザエ、ふね、わかめなどの心配をよそに「もちろんラブロマンスだ」と意気込んでる模様。
早ければ5.21で、これまで全ての映画ファンが待ち望んできた
磯野波平のハリウッド進出が早速、実現する予定だ。
故・モンロー氏も今回の磯野家ハリウッド進出には前向きの様子で、
憑依したシャーマンの身体を通して ナミヘーのハリウッド進出に対する反響や、興行の結果次第では、
マスオやカツオ選手ら磯野一族を総動員させて映画界の勢力図を一気に塗り替えていく考えもある」
と述べ、映画界と磯野一族の全面抗争を勃発させるプランをほのめかしている。
そしてさらに 「もし可能であればラブロマンスだけでなく、アクションやサスペンス、ポルノなど
ありとあらゆる分野に進出させて、次回のアカデミー賞を7部門くらい総なめしてもらうつもりだ。
そして現在の閉塞した映画業界の活性化に努めていきたい」
とも語っており、ハリウッドのみならず映画業界そのものの勢力図を
塗り替えていくプランも垣間見せた。 ともあれ、これでようやく、 これまでファンが待ち望んできた磯野家のハリウッド進出がついに実現の様相を呈してきた。
磯野波平の競演相手としては、 すでにペネロペ・クルスやジェニファー・ロペス、あるいはエリザベス・テイラーなどの
ハリウッドの主力勢をはじめ、さらにはなんと ジュリアロバーツが「ノーギャラでもナミヘーと競演したい!」といきまいているという。
一方、マスオはもっぱらウエスタン志望らしく、「ジョン・ウェインの再来と言われたい」とさりげにあなごさんあたりに
語ったともいわれている。 カツオはというと思春期の若者ということもありポルノに興味をもっているそうだ。
これを聞きつけたスカイ・ロペスもノーギャラでもいいといっているそうだ。
カツオとの競演でのし上がろうとしているのだろうか? それにはさすがに花沢さんも反対だということでまずは15Rあたりに出したいと語っている模様。
はたしてどうなるのだろうか? 今後の世界的活躍が楽しみである。
116 :
吾輩は名無しである:02/04/08 04:56
「戦争と平和」はこないだのBSソ連映画放映にあわせて、ようやく読みました。
1812年篇以降はむちゃ面白く、正史に照らし合わせ、どこが正しくどこがトルストイの
主観が入った「史観」か、興味深く読みました。
ただ2巻のだらだらつづく愉快なナターシャ一家のコメディは、読みこなすのに
一苦労しました。アンドレイは真面目に生きすぎて、手も無くあのスーダラ一家に
魅了されたのだと愚考します
117 :
吾輩は名無しである:02/04/08 04:57
あとピエールはデインジャラスですね。
現代に生きていれば生の哲学を発見する前に、確実に、
オクラホマあたりで連邦ビルを爆破していたでしょう
118 :
吾輩は名無しである:02/04/08 05:00
「にせ利札」を読みたいんだけど、何で読んだらイイんですか?
やっぱり全集?トルストイの全集系でイイのってなに?
119 :
吾輩は名無しである:02/04/08 10:36
ナボコフのトルストイ論は極端だけど面白いよ。
ちなみにこの著者、ドストエフスキーについては
中世の道化芝居レベルとして全否定しているのが
面白い。
120 :
吾輩は名無しである:02/04/08 11:51
121 :
吾輩は名無しである:02/04/08 13:23
>117
ピエールは最後、フリーメイーソンに入ります
122 :
名無しマン:02/04/10 13:58
「戦争と平和」はあそこまで長くする必要があるのかと
トルストイに小一時間問い詰めたい。
俺は読んだけどね。長すぎって思った。
123 :
長いのが欠点:02/04/10 23:01
4月14日
BSでソ連映画の再放送やるね
124 :
吾輩は名無しである:02/04/10 23:36
「戦争と平和」は史上1、2を争う名作ということには間違いない。
125 :
吾輩は名無しである:02/04/12 10:21
でもながい。もっといい作品は彼のなかにたくさんあると思う。
126 :
吾輩は名無しである:02/04/17 00:31
馬が汗かくってのをトルストイ読んで初めて知った
127 :
吾輩は名無しである:02/04/17 18:30
映画版の戦争シーンはド迫力です
128 :
吾輩は名無しである:02/04/17 23:57
>>124 「戦争と平和」「カラマーゾフの兄弟」で同率1位決定でしょう。
しかし両者が1度も会ったことがないというのも因縁めいたものを感じる。
ちなみに例のトルストイの家出のとき彼の机の上にひろげてあった書物は
「カラマーゾフの兄弟」で大審問官の章であったらしい。
>>128 をいをい、その最後の部分は眉にツバだぜ、出来すぎにもほどがある話。
ネタ元を教えれ。マジ
130 :
吾輩は名無しである:02/04/18 00:36
>>129 俺もだれか逸話好きの捏造ではないかと疑っているがどこかで読んだのはホントだよ。
ソースは今探しているからちっと待ってくれ。今週中にはみつけるから。
131 :
名無しである :02/04/27 21:51
「戦争と平和」ようやく読み終えた
といってもエピローグの2部は読んでないけど
あれはちょっと読む気がしない
132 :
吾輩は名無しである:02/04/27 22:15
戦争と平和の戦争場面は流しよみしないと終わらないよ。
133 :
吾輩は名無しである:02/05/01 22:33
ヘップバーンの「戦争と平和」は酷かった。
プラトン・カタラーエフが射殺される場面では原作ではピエールが銃声を聞いても
振り向きもしないで吹雪の中、黙々とと前進するところに生命への志向性と過酷な
状況下の朦朧とした意識を表現しているのに、ハリウッド映画はわざわざピエールに
死んだプラトン・カタラーエフを哀れっぽく眺めさせている。原作ぶちこわしである。
アメリカ人に微妙な心の綾を理解しろといっても詮無いことではあるが。
134 :
吾輩は名無しである:02/05/01 23:15
>>131 紀田順一郎氏によるとあんまり読まれてないみたいだね。
おれは読んで歴史を見る眼が変わった。
135 :
吾輩は名無しである:02/05/02 21:40
性豪トルストーイあげ
136 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:35
「幼年時代」は瑞々しくて良かった。
137 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:35
age
138 :
吾輩は名無しである:02/05/04 16:44
いま「戦争と平和」第3部。
139 :
吾輩は名無しである:02/05/04 20:46
>>138 頑張って最後まで読み終えてください。
ぼくにとって「戦争と平和」を読まなかった人生なんて考えられない。
まことに崇高な経験をしたと自負しております。
140 :
吾輩は名無しである:02/05/18 01:08
age
141 :
吾輩は名無しである:02/05/18 01:15
ナターシャいいよね。俺もあんなケコーンがしたい。
>>141 残念ながらナタリアのような女性は絶滅しております。
エレンのような奔放な女と性の快楽を享受してください。
143 :
吾輩は名無しである:02/05/20 23:03
「幼年時代」かってみた。
144 :
吾輩は名無しである:02/05/20 23:05
やっと三大作品を読み終わったので、
ネタバレの怖れなしにここを訪れることができる(w
でもほんとドストスレに比べると盛りあがってないですね。
『戦争と平和』なんて絶対に永久保存スレwがなきゃおかしいはずなのに。
上からざっと読んだけど、人の感想ってまちまちなんですね。
私は『戦争と平和』の第1巻が辛くて辛くて、何度投げ出しかけたことか。
新潮版の小さい字に目はちかちかしてくるし。
それが第2巻になったら、ぐいぐい引きこまれてしまった私。
あのナターシャの描写はたまらんかったです。
でも第2巻を嫌いな人って上を見るとかなりいるみたいで。
私はこの巻がいちばん好きなのに……。
そして第4巻、最後の論説は難しかった。
そこだけ3度読み返したが、それでもわからん。
「人間は自由ではない。髪の毛1本が落ちるのにも神の意志がそこにある」
という、一種の宿命論なのかなと。たぶん誤読だろうけど。
なんてエラそうなことを書いたけど、
『戦争と平和』でいちばん受けたのは次の一文。
――「ふむ! ふむ! くっ! くっ!」
老侯爵は喉を鳴らして、食卓についた。
アンドレイ老公爵、萌えぇぇぇ。
これが私のトラウマになったようで、ひとりで
「ふむ! ふむ! くっ! くっ!」とか呟いてみるとちょっと幸福(w
俺はナポレオンを崇拝してるので
トルストイは余り好きじゃない。
>>146 でもフランスのお土産やで「戦争と平和」が売っているらしい???
いやあ、ここってほんとに人こないんだね(w
149 :
吾輩は名無しである:02/05/28 17:11
だからナターシャだって。
150 :
吾輩は名無しである:02/05/28 17:18
だから公爵令嬢マリヤだって。
ナターシャはただの尻軽女。
151 :
ナターシャ:02/05/28 17:19
キィィィィィーーーーーーーッ!
152 :
吾輩は名無しである:02/05/28 17:24
マリアは「おかちめんこ」(by ワシーリイ侯爵の息子=名前忘れた)
新潮文庫の訳だけどさ。
153 :
吾輩は名無しである:02/05/28 17:30
>>152 アナトーリだね。
あとフランス女のブリエンヌ嬢って老公爵の妾だったの?
読んでいていまいち分らなかった。
>>153 そうそう、そのやさ男、プレイボーイって両方とも死語だな。
>フランス女のブリエンヌ嬢って老公爵の妾だったの?
性交はしていないと思われ。
老侯爵のプライドのために飼っていた娘でしょ>
だいいちあの歳では勃たないだろう。
>>154 >だいいちあの歳では勃たないだろう。
了解(w
156 :
吾輩は名無しである:02/05/28 18:01
処女のナターシャのほっさりとした肩が、
夜会用のドレスからむきだしになっている。
のシーンでおれ勃ったよ(w
157 :
吾輩は名無しである :02/06/08 00:53
age
きぃぃぃーーーー
『戦争と平和』読みたい。
長い休みにならないと無理だな・・・
今年の夏休みはトルストイを読み尽くそうと思ってます
159 :
吾輩は名無しである:02/06/08 09:59
>>158 がんばれよ。
ヘタすると夏休みがそれだけでつぶれるぞ(w
少しずつでもいいから、毎日コンスタントに読んで行かないと
ストーリー忘れるし。
>>158 ここでは人気ないけど「戦争と平和」を読まないことは
人生における大きな損失の一つ。
ネットでナポレオンのロシヤ侵攻の知識を得てから挑むと吉。
161 :
吾輩は名無しである:02/06/08 11:45
>>160 かえって知識がないほうが楽しめると思うが。
戦いでどっちが勝つとかあらかじめわかっていると、
つまらなくはないか?
おれ知識がなかったぶん、はらはらどきどきしながら読めたよ。
>「戦争と平和」を読まないことは人生における大きな損失の一つ。
激しく同意いたしますな(w
162 :
吾輩は名無しである:02/06/08 12:58
163 :
吾輩は名無しである:02/06/08 13:01
>>162 「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」
あと1つなにかな?「復活」?
『戦争と平和』『アン彼』『復活』です。
いま『少年時代』を読んでまーす。
あ、知ってる?
新潮文庫がついに『青年時代』を絶版にするらしいよ。
わたしは東京堂書店で買えた。良かった。
できれば『少年時代』も新潮文庫で読みたかったよ。
>>163-164 即レスどうも。
青年時代本当に絶版するの?
まだ読んでいないから買ったほうがいいかなぁ
166 :
吾輩は名無しである:02/06/08 16:26
まじで?青年時代、たしかに三部作の中ではぱっとしない。
でも、今(21歳)読んだらかなりよかった。絶版反対!
というか『人生論』を買ったら、
平成14年4月25日発行の最新版で、
そこの裏(?)の他著紹介になくなっていた>青年時代
実際、本屋でみないよー。
デマだったらすまん。
168 :
吾輩は名無しである:02/06/08 22:47
まじか?
少年時代は早めに気付いて、買っておいたけど。
169 :
吾輩は名無しである:02/06/09 17:01
なんでトルストイ人気ないのかねー。
170 :
吾輩は名無しである:02/06/11 22:08
ナターシャに恋をしますた。
171 :
吾輩は名無しである:02/06/25 00:01
幼年時代少年時代読んだあげ
172 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/06/25 08:51
少年時代はつらかった。
うすいのにやたら時間がかかったよ。
なんでだろ・・・
幼年時代がいちばん良かったにゃ。
>>167 青年時代、まだ新宿の紀伊国屋に2冊あったよー。
工藤精一郎訳、トルストイの「戦争と平和」最近読んだけど。固有名詞の
が間違いが多数。とくにロシア語以外の言葉で、目立つものだけでも、
×マリア・テレサ(オーストリア皇帝)→○マリア・テレジア
×カルル九世(フランス王)→○シャルル九世
あと、ロシア語でもちょっとポカをしている
×レーリャ(エレーナの愛称)→○リョーリャ
×ソーコリニキ(地名)→○ソコーリニキ
あと誤解を招く表現
支那街(キタイ・ゴーラドのこと)
これって、語源的には中国と関係ないんですよね。知らない人は中華街かと
思ってしまう。
翻訳が本当に良くできているだけにこういう細かいところのミスが残念だ。
174 :
吾輩は名無しである:02/07/03 12:37
>>169 かなり前(ぺれすとろいかの頃?)に何カ国かの有名大学で
「ドストVsトルストイ・・さぁ、ご注文はどっち?」みたいな
アンケートとったら、ドストに軍配があがったのは日本くらい
だったらしいですぞ。それ、確かアエラの一冊まるまるドスト特集
かなんかだから多少の脚色もありかも。
でもなんかふかーく納得してしまった覚えあり。
理屈ぬきで日本人はドストがすき。近代文学者の多くも彼にへろへろだったし。
かく言う自分は
「うーん。。。二人ともスキだけどぉ〜、結婚するんだったらトルストイ〜、
でもぉ、本当に愛してるのはドストかな?」
てなもんです。
175 :
吾輩は名無しである:02/07/13 22:09
河出書房新社版の全集は、なかなか良いですぞ。
洩れてるのもあるけど。
今調べてみたら、河出の全集、どうも絶版みたいです。
かなりびっくりしました。いやはや…。
177 :
吾輩は名無しである:02/07/14 09:05
トルストイ、レッドデータアニマルに認定
トルストイ全集が絶版だとは・・・
文学は滅亡したと言いたくなる日曜日
179 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/07/15 10:31
>>174 ドス=ハァハァハァハァハァ
トル=ホロホロホロホロホロ
という感じが個人的にはします。よくわかりませんね(w
180 :
吾輩は名無しである:02/07/15 13:13
アンナ・カレーニナが好きです。
アンナも魅力的だけど、キチイやその姉なんかの人物描写
に惹かれました。
でもこれは私が女性だからというのも
関係してるのでしょうか?
ちなみに男の子の友達は
ドストエフスキー好きというひとが
多い。
181 :
吾輩は名無しである:02/07/15 22:53
>>180 キティは男性から見ても魅力的に描かれてると思いますよ。
田園の風景描写と同じくらい素晴らしい。
ところで、トルストイ好きでも、彼が宗教に転向してからは読めない人と、
それを含めて好きな人とに分かれるね。
182 :
吾輩は名無しである:02/07/16 00:42
>>158 私も読み尽くそうと思ってます
お互いがんがりましょう
183 :
吾輩は名無しである:02/07/16 00:44
>>158 >>182 おっ、マジな話が進んでる。よしっ、ガンガレ!
あ〜、俺もたしか、冬休みに読んだんだっけ…はるか昔…(遠い眼
184 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/07/16 00:46
読み終わったらなぜかひとに言いたくなるこれ不思議(w
↑
マジな話が出ている場には、なぜか出しゃばりたくなるヒッキー女の
みじめな特徴!
186 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/07/16 01:08
不倫はしてもいいのかね?
これこそ『アンカレ』のテーマ。
そしてわたしたちが悩むべき問題。
↑ マジな話が出ている場には、なぜか出しゃばりたくなるヒッキー女の
みじめな特徴!
188 :
吾輩は名無しである:02/07/17 00:51
明日から夏休み。
さぁ、『戦争と平和』を読むか。
「懺悔」って今は読めないんですか?
189 :
吾輩は名無しである:02/07/17 00:53
岩波絶版?
あれ俺一番好きなのに。
190 :
吾輩は名無しである:02/07/17 02:58
>>189 あ、ほんとだ、絶版…。最近の岩波はどうかしてるね。
>>188 『懺悔』、図書館で借りてでも読む価値ありです。
岩波文庫か、河出書房新社の全集の14巻「宗教論(上)」に入ってます。
191 :
吾輩は名無しである:02/07/17 20:36
松岡正剛がとりあげてたので読みたくなりました。
192 :
吾輩は名無しである:02/07/19 18:47
第一部一編読み終えた挙げ
まだ、先は長い
193 :
吾輩は名無しである:02/07/21 22:00
トルストイ読んでみたいんですが,何かオススメはありますか?
サラリーマンなのであんまり分厚くない奴がいいんですが。
194 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/07/21 22:39
>>193 トルストイ民話集『イワンの馬鹿』がお薦めです。
>>193 その言い方だと、サラリーマンは長篇が読めないみたいに思われるではないですか(w
長期の休みがとれなくても、読む意思があれば読めますよ。
でも、やはり民話集あたりから入るのがいいかもしれませんね。
そろそろ、一冊目終了。
順調なペース
197 :
吾輩は名無しである:02/07/22 21:02
トルストイ読んでみたいんですが,何かオススメはありますか?
航空管制官なのであんまり分厚くない奴がいいんですが。
分厚いも何も、トルストイは「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」
を読まないと話にならんだろ。
199 :
吾輩は名無しである:02/07/22 21:05
189はボクでしたあ!
ばああ!
あのドストエフスキーがアンナ・カレーニナを
小説史上未曾有の大傑作と賞したってのは本当?
か な り 胡散臭い話だけれども。
>>200 うろ覚えだけど『作家の日記』で言及していたはず。
ただしレーヴィンの人物像に関しては疑問を呈していた。
203 :
吾輩は名無しである:02/07/26 00:33
トルストイはフリーメイソンの思想に共鳴していたのでしょうか?
204 :
吾輩は名無しである:02/07/26 00:36
>>197 航空管制官は長い本読めないの?
もしかして、仕事中に読むとか?
夏休み恒例大長編読書
今年は「戦争と平和」です。これは、今一巻の最後の方ですけど、
永さを感じさせないおもしろさです。
206 :
吾輩は名無しである:02/07/29 00:05
俺は2巻が残り200ページ。
どうしても長過ぎるとかそういうことになるのですが
戦争と平和とアンナ・カレーニナが
ドストの白痴と悪霊とカラマーゾフ足したくらいの量と思うと
そんなに多くないかも
208 :
吾輩は名無しである:02/07/29 04:50
「幼年時代」50円ゲトage
209 :
吾輩が名無しである:02/07/29 07:33
>>203 フリーメーソンの方はよく知りませんが、
ショーペンハウエルに共鳴していたのは事実のようですね。
私はトルストイからショーペンハウエルに導かれました。
210 :
ixion:02/07/29 07:38
>>209 書斎にショーペンハウエルの肖像画を飾ってたくらいだからな。
でも後には基地外扱いだったけどね。
211 :
吾輩は名無しである:02/08/02 10:58
北御門二郎氏の訳ってどうなんでしょう。
読まれた方いますか。
212 :
吾輩は名無しである:02/08/02 13:39
畑耕しながらひとりで黙々とトルストイ訳してる人ね。
他の奴は駄目だ、トルストイを全然理解してない、
みたいなことを言ってるらしいんだな。読んだことはないけど。
作品のみならず、トルストイそのものに惚れ込んでるんだろうなあ。
213 :
吾輩は名無しである:02/08/02 13:48
戦争と平和を読んでいるのですが、
当時は敵軍に対する憎悪や、捕虜の虐待などは無かったのでしょうか。
214 :
吾輩は名無しである:02/08/03 09:48
gf
>>212 そうそう。トルストイ主義を実践しながら翻訳してるっていうのを
前にテレビで特集してたんで、ちょっと興味があったのです。
今度図書館で借りて読んでみます。レスありがとう。
216 :
吾輩は名無しである:02/08/06 13:38
四巻目突入
217 :
吾輩は名無しである:02/08/18 12:31
戦争とうんこ
218 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/08/31 14:32
ひえ〜、いま497まで落ちていたよ!
?
ドストエフスキーは読んでから半年たってもまだ熱が体の奥底にくすぶっているけど、
トルストイは読んだというアリバイだけが残ったような・・・
両者の比較ってむかしから文学のテーマだったらしいけど、
どんなふうに比べられていたのかね。
まあ、ぶっちゃけた話、どっちも神の存在云々、
日本人から見たら似たような小説になると思うのですけれども。
221 :
吾輩は名無しである:02/09/04 18:59
学生時代「戦争と平和」をへろへろになりながら読んだよ。一年ぐらいかかった。
あのいろんなとこが同時進行してく感じというか臨場感はスゲーと思ったよ。
本ってこんなにスゲーのかって。
例えばアンドレイとナポレオンが会うところなんかウォーー!だったね。かっこえーって。
ひとつの小説の中とは思えない位いろんな人種(キャラクター)が出てきたな。
上にもあったけど最後の歴史観みたいなのはさすがにぱらぱら流したな。しんどすぎて。
古本屋で買った河出書房の、文庫本よりちょっと大き目の緑色の読んだけど、
手にしっくりきて良かった。見た目も渋いしね。
読後は読書に対する劣等感が少なくなったけど、同時に活字中毒になった。
今は頑張って本読むのやめることができたけど、やっぱりすごい体験だったな。
あの物語の中にすーっと入っていく感じは。
222 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/09/04 20:00
>>221 いいな。こういうレス。批評家きどりのレスよりもはるかに。
『戦争と平和』を読んだときの昂揚感を思い出してしまったよ。
色んなひとの喜怒哀楽がからまって歴史=物語がつくられていく、その壮大さ。
愛があり、憎しみがある。人間だから仕方がない。その矛盾こそが真実である。
>上にもあったけど最後の歴史観みたいなのはさすがにぱらぱら流したな。
わたしもあそこはよくわからなかったけど、うーん、読み終わって3ヶ月。
考えると、あれは人間の自由と不自由について論じていたのではないかと思ふ。
各人の自由意志が歴史を作ったのか、それとも不自由な歴史的宿命に支配されていたのか。
たとえばわたしたちが何かを行なうとき、それは自分の自由な選択だと確信している。
しかし1年もたてばそれがあたかも必然であったかのように感じる。なぜか?
もし自分がその選択をしていなかったら出会わなかったものがあるからである。
木の葉一枚が落ちるのにも神の意志が働いている、とはこの運命観を意味している。
『戦争と平和』を書きながらトルストイはどのようなことを考えていたのか。
つまりこの小説は自分の自由な発想で書いたと思っていたのか、それとも
どうしようもなく誰かにあやつられるかのごとく書かざるを得なかったのか。
それを田舎町の駅舎で死ぬ直前のトルストイに聞いてみたかった。
これは自由意志の結果か、それとも神の意志による宿命か?
223 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/09/04 20:02
>>221さんっていま幾つなんだろう・・・
場合によってはかなり失礼なレスかも。
224 :
吾輩は名無しである:02/09/04 20:04
221は美香 自演
225 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/09/04 20:11
226 :
吾輩は名無しである:02/09/06 23:16
>トルストイは読んだというアリバイだけが残ったような・・・
じわじわ効いてくるような感じ。
多分、あんたの意識していないところで、トルストイから得た思考が働いている。
ちなみに俺はドストエフスキーが全く読めない。
理解できない、とかではなくて、文字どおり「読めない」。
227 :
吾輩は名無しである:02/09/09 23:48
「戦争と平和」について詳しく解説してるHPってないですか?
228 :
吾輩は名無しである:02/09/10 02:22
229 :
吾輩は名無しである:02/09/10 03:44
230 :
吾輩は名無しである:02/09/10 15:10
純文学厨房
1好きな作家は三島、太宰、芥川
2外国文学は読まない、通俗性が高いから
3ただし新潮文庫のドストエフスキーだけは読む、
4トルストイは字が小さいから読まない
5読む前に必ずその本が通俗か純かを調べる
6大衆文学を読む奴は庶民
7実は前までゲームヲタクだった
231 :
吾輩は名無しである:02/09/10 18:13
11月3日に映画で「戦争と平和」やるよ。
詳しくはぴあを読め。
ところで、229は228のどこをどうおもったのだろうか?
>>231 228の「戦争と平和」に対する一定の評価には、なお不満が残るものの、
228が>「復活」は全くの駄作であり、トルストイは一生女に狂っておれば、
いっそ見事であったものを。と言い切ったところにイタク共感を覚えた。
っていうか、228は何も書き込んでいないと思うが
235 :
吾輩は名無しである:02/09/18 12:47
復活age
236 :
吾輩は名無しである:02/09/29 01:27
復活とソルジェニーツィンが似ているというから、
『ガン病棟』を購入してきた。
ソルジェニーちんときくとうれしいですね。
ガン病棟にも『人はなんで生きるか』が出てくるし。
ところで先日ガンジーを読んでいたら、トルストイを実践に移したような思想が語られていて、ガンジーが参考にした書物の筆頭にトルストイが挙げられていました。
おすすめです。
238 :
美香 ◆5qBZxQnw :02/09/30 12:50
>>237 それにしても『人生論』は難しいよね・・・
あんたにはな
240 :
吾輩は名無しである:02/09/30 23:45
ガンジーのなんてやつですか?
>>239 そんな冷たいこと言っちゃダメっ!( ̄^ ̄)!
>>240 『真の独立への道(ヒンド・スワラージ)』です。
岩波文庫から出ています。
内容は、かなりイワンの馬鹿してます。
小生2chなるものを初めて利用したのですが、レスをいただき誠にうれしいです。
なにかおかしなところがありましたらご指摘いただければ幸いです。
みなさんよろしくお願いします。
245 :
吾輩は名無しである:02/10/22 11:07
人生論読んだよ。到底100年以上前に書かれた本とは思えない…。
246 :
吾輩は名無しである:02/10/23 00:25
ロマンロラン『トルストイの生涯』をこれから読むあげ
247 :
吾輩は名無しである:02/10/24 16:27
「アンナ・カレーニナ」を読んでみようと思ってます。
岩波と新潮、どちらがよいですか?
248 :
吾輩は名無しである:02/10/24 17:57
>>247 俺は中村百葉訳がいいと思うが・・・。
さて「アンナ・カレーニナ」の映画版がTVでやるよ。
10月31日(木)の深夜2:05〜4:30 BS2
250 :
吾輩は名無しである:02/10/24 21:23
オレはトルストイはキライだ なぜなら、オタカイ話だからさ
それに比べ、ドストエフスキーはいいぞ!大衆的だからな
251 :
吾輩は名無しである:02/10/24 23:20
>>250 しょーがない、トルストイは伯爵、真性の貴族でおまーらとは身分が違う。
ドストエフスキーは、思想犯としてシベリア送りになったり辛酸をなめた、
感触が違うのは当然。
>>248 レスありがとうございます。
いろいろネットを回ってみると、新潮で読まれた方が多そうな
感じだったので、新潮のほうが人気があるんだろうか、と
思ってました。
253 :
吾輩は名無しである:02/10/25 08:52
>248
中村“白”葉でしょ。現在入手困難なり。
254 :
吾輩は名無しである:02/10/25 09:18
トルストイはいつ読んでもオモロイが、
ドストはたまにウルトラはまる。
徹夜ぶっ通しで読む「悪霊」はいい!
255 :
吾輩は名無しである:02/10/25 19:28
トルストイこそ人道主義者ガンジーを育成した賢人
256 :
吾輩は名無しである:02/10/25 23:00
田口検証本、本日堂々発売!
馬鹿ども買え!!
我々の印税がかかっておるのだ協力しろ!
無礼きわまりない、上記のカキコについてのお詫び。
田口スレの住人ですが、ランディ周辺の汚猿が、盗作監視スレの
評判を落とすためのなりきりカキコを、
あちこちのスレで乱発しています。
こちらのスレッドを無礼なカキコで汚して申しわけありません。
どうかお許し下さい。m(_ _)m
258 :
吾輩は名無しである:02/10/31 20:05
2002年11月1日(10月31日深夜) 02:05〜04:30 NHK衛星第ニ
(1968年ソ連)[監]アレクサンドル・ザルヒ [出]タチヤーナ・サモイロワ
[出]ニコライ・グリツェンコ(字幕)
アンナ・カレーニナ◇六八年、ソ連。タチヤーナ・サモイロワ、ニコライ・グリツェンコ。
ロシアの文豪トルストイの名作を映画化。
青年将校と宿命的な恋に落ちた政府高官の妻の苦悩と悲劇を描く。アレクサンドル・ザルヒ監督。(字幕)
259 :
吾輩は名無しである:02/11/01 17:24
映画版「アンナ・カレーニナ」かなり不満だったんだけど・・・。
たんたんと筋を描写してるだけだったような。
カレーニンがウロンスキーを許すシーンや、ウロンスキーの自殺未遂するところも
盛り上がりがなかったし、何よりアンナの苦悩っぷりが全然伝わってこなかった。
アンナとセリョージャの再会シーンだけちょっと良かったけど。
レーヴィンの思想の吐露も省きすぎ。
このおかげでただの不倫物語になったしまったような。
レーヴィン役の俳優が、トルストイの若かりし頃のポートレートとそっくりな気がした。
4日に「罪と罰」、5日に「嵐が丘」と
往年の名作文学の映画化再放送が続きますな。
>>259はハリウッド映画しか観ない低脳。
セックス、ドラッグ、バイオレンスの三種の神器が
所狭しと暴れまわらないと「退屈」と感じるキティガイ。
ソ連制作版のアンナをTVで流すのは珍しいですよね。
15年ほど前にソヴィエト映画特集を組んだ映画館で観ました。
残念ながら表面をなぞってるだけで終わってしまった感があるんですが
でも競馬場のシーンと、セリョージャ役の子供が良かったという印象があります。
ぼくなんかどちらかと言えばトルストイを読んでいてつまらないんだが
ただ文学が帰るべき起源の場所はこういうところだろうという気がする。
つまり現実だ。そこを離れて結局文学はない。そういうことは確かに
考えられる。
>262
そんなことより「死霊」の続きをおながいします
264 :
吾輩は名無しである:02/11/07 22:50
本日11月7日は、トルストイの命日です。
トスルトイの「人生論」はよかった。
科学によって「人間」のすべてを解明することはできない!
「人間」を知るためには、精神による探求が必須なのだ!
と思いました。
267 :
吾輩は名無しである:02/11/16 23:09
目から鱗が出る
268 :
吾輩は名無しである:02/11/17 00:53
芸術を志すものは「芸術とは何か」を読んでおいたほうがいい。
はじめは、何だこの呪文は、と思うほどとっつきにくいが、後半では目を皿のようにして読みふける自分を発見するであろう。
269 :
吾輩は名無しである:02/11/17 02:05
>>268 それがなかなか手に入んないんだよなあー。
どこに売ってる?
>>268 トルストイ、小説以外も素晴らしいよね。
俺も探してるんだが、図書館にも置いてなかった…。
271 :
吾輩は名無しである:02/11/17 11:02
268さんではありませんが、ひとこと。
角川文庫は絶版みたいですね<芸術とはなにか
>>270さん
河出書房新社トルストイ全集17巻が「芸術論・教育論」です。
全集が置いてない図書館はないと思うので、探してみてください。
272 :
吾輩は名無しである:02/11/17 12:20
かなり極端な芸術論だよね>トルストイ
世界平和のためにならない芸術は全て否定するっていう。
273 :
「芸術とはなにか」より:02/11/17 12:51
批評家連にほめそやされたにせの作品は、いはば芸術の偽善者ども
を忽ちにして闖入さす戸口のようなものである。
お粗末で、未開で、その上我々にとってしばしば無意味でさへある
古代ギリシア作品、ソフォクレス、エウリピデス、アイスキュロス
、殊にアリストファネス、或いは新しいところでは、ダンテ、タッソ
ミルトン、シェークスピア、絵画では、ラファエロの全部、あの馬鹿げた
「最後の審判」を含むミケランジェロの全部、音楽では、バッハと後期
ベートーベンの全部などを現代にあって批評家連がほめそやす
ばかりに、イプセン、メーテルリンク、ヴェルレーヌ、マラルメ、ビュヴィス
ドゥ・シャヴンヌ、クリンゲル、ベクリン、シュトゥク、シュナイデル
音楽ではワグネル、リスト、ベルリオーズ、ブラームス、シュトラウス
及び有象無象のなんの要もない、これら模倣者の模倣者たちが
現れることになってしまったのである。
274 :
吾輩は名無しである:02/11/17 13:52
>>273 そうそう。そんな中で、ドストエフスキーの
「死の家の記録」は認めてるんだよね。
あとのドストの作品は評価してないが。
275 :
吾輩は名無しである:02/11/17 17:37
「芸術とはなにか」
中古書店で100円で売ってたよん
276 :
吾輩は名無しである:02/11/18 02:58
う、ほすぃ〜。どこの中古書店?
277 :
吾輩は名無しである:02/11/18 21:14
中古書店て同じ名前の店でも店舗ごとに置いてあるものちがうから、
いろいろあたってみればあるかもよ?
おれが買ったのは、なんか、ゲームとかCDがいっぱいあるような店だった。
278 :
トルストイの言葉:02/11/18 23:38
何をなすべきか? という問いに対しては、私は自分にこう答えた。――他人に対しても、自分に対しても嘘はつかぬこと、いかなる結果に導かれようとも、真理を恐れぬこと、である。
嘘をつかぬということは、この意味で真理を恐れぬということであり、理性と良心の結論を自分から覆い隠すために、切り抜ける手を考え出さないことであり、他人がそれを考え出しても受け入れないことである。
周囲のすべてから離反して、理性と良心だけを友とすることを恐れぬことである。
真理の導いてくれる状態を恐れることなく、真理と良心が導いてくれる状態は、たとえいかに恐ろしいものであろうとも、虚偽の上に築かれた状態よりも悪いはずはない、と固く信じることである。
――「さらば われら 何をなすべきか」
279 :
吾輩は名無しである:02/11/19 18:47
誰の訳がいいですか?
これから読もうと思っているのは「中村白葉」なんですが・・・。
どなたかお詳しい方お教え下さい。
おれは中村訳の方が読み易かった。
米川訳はやや古風で、フランス語の原文が挿入されていて
ちとうるさく感じた。格調高いのは米川訳で読み易さは中村訳。
>>280 有難う御座居ます!!
中村読み終わったら米川訳は立ち読みします。
282 :
吾輩は名無しである:02/11/19 21:54
>>278 今日久々に目にして、懐かしいよ。
社会人になって、ほとんど忘れてたな、この手の言葉。
若い頃は素直に感激してたんだが、
今では自分にとって、痛い言葉になっちまった。
283 :
吾輩は名無しである:02/11/19 23:17
284 :
トルストイの言葉:02/11/20 01:00
私はよく善良な青年たちの質問を耳にする。彼らは私の著作の否定的な部分に共鳴して、こう訊ねるのだ――なるほど、ではぼくはどうすればいいのでしょう? 大学(あるいは他の学校)を卒業したぼくは、役に立つ人間になるにはど
うすればいいのでしょう?
これらの青年たちは、こうは訊ねるものの、その心の底はすでに決まっているのである。つまり、彼らの受けた教育は彼らの大きな特典であり、民衆への奉仕にも、ほかならぬこの自己の特典を利用したい、と望んでいるのだ。したがっ
て、彼らがどうしてもなしえない唯一のこと――それは、彼らが己の教養と称するものに対して、誠実に、正直に、批判的に対処することである。
もしも彼らがそれをやったとしたならば、彼らは必ずや否応なしにおのれの教養を否定して、新たに学び始めざるを得ないことになるだろう。が、じつはこれだけが必要なのである。(続く↓)「さらば われら 何をなすべきか」
285 :
トルストイの言葉:02/11/20 01:06
問いは次のように発せられるべきだった
――不幸な環境のために、心身を堕落させる称学というタルムード(法律)の研究に最良の学生時代を滅ぼしてしまった、寄るべない、無益な人間である僕に、このあやまちを正し、
ろしいものでないのは、真理が恐ろしくないのと同じで、ともに歓ばしく、効果のあがるものである。ただ真理をそっくり受け入れて、何もかも懺悔しさえすれば、この世の事に権利だとか、
特典だとか、例外だとかを持っている者はだれひとりなく、義務には終わりも果てもないということや、
人間の疑いない第一の義務は自他の生活のために自然との闘いに参加することだということが理解されるのである。
「さらば われら 何をなすべきか」(中村白葉訳)
(すいません、文章をちぎってしまいました。)
問いは次のように発せられるべきだった――不幸な環境のために、心身を堕落させる称学というタルムード(法律)の
研究に最良の学生時代を滅ぼしてしまった、寄るべない、無益な人間である僕に、このあやまちを正し、他人へ奉仕する
ことを学びとるにはどうしたらいいでしょうか?――ところが、問いは彼らの前には次のように出されているのだ。すな
わち――これほど見事な知識を獲得した人物であるぼくは、この見事な知識によって人々に有益な人材となるにはどうし
たらいいでしょうか?
だからこそ、自分をいつわることをやめて、悔悟しないかぎりは、「何をなすべきか?」の問いには決して答えられな
い、と言うのである。それに、悔悟するということが決して恐ろしいものでないのは、真理が恐ろしくないのと同じで、
ともに歓ばしく、効果のあがるものである。ただ真理をそっくり受け入れて、何もかも懺悔しさえすれば、この世の事に
権利だとか、特典だとか、例外だとかを持っている者はだれひとりなく、義務には終わりも果てもないということや、人
間の疑いない第一の義務は自他の生活のために自然との闘いに参加することだということが理解されるのである。
287 :
吾輩は名無しである:02/11/20 01:17
288 :
吾輩は名無しである:02/11/20 23:19
誰か「クロイツェル・ソナタ」読んだ人いる?
セックスを罪悪とみるなんて、今じゃ変人だと思われるだけだよな。
289 :
吾輩は名無しである:02/11/21 00:33
話の腰おって悪いんですが、トルストイ読んだことありません。
何から読めばいいですか?
290 :
吾輩は名無しである:02/11/21 00:35
>>289 これから「愛のあるところに神あり」を読みます。
初トルストイです。中村白葉訳です。
たまたま名作図書館(押し入れの中の)にあって読まないでいたのです。
全然参考にならないかもしれませんが、ここのスレの方は中村訳は読みやすいと言っていました。
291 :
吾輩は名無しである:02/11/21 13:44
>>289 個人的に絶対にはずせないのは「戦争と平和」、「アンナ・カレーニナ」、「復活」、
「人生論」、「民話集」。
これらはどれも素晴らしいからどれから読んでもいいんだけど、読みやすさ
から言えば「民話集」でしょうか。
「〜時代」3部作も有名だけど上に書いたものよりは感銘は薄かったです、
個人的には。
292 :
無名草子さん:02/11/21 13:53
トルストイとインストールはどこか似ている。
綿矢にも駅のベンチかなんかで凍死して欲しいでペレストロイカ。
293 :
吾輩は名無しである:02/11/21 21:27
「戦争と平和」、「アンナ・カレーニナ」に代表される中期トルストイと、
宗教色が強くなる後期とは、全然色合いが違うな。
「懺悔」という作品を読むと、そのあたりのトルストイの思想的転換がわかるよ。
294 :
吾輩は名無しである:02/11/21 21:47
>セックスを罪悪とみるなんて、今じゃ変人だと思われるだけだよな。
キリスト教観念があるからなぁ・・・
295 :
吾輩は名無しである:02/11/21 22:03
子供を13人つくった人間にそんなこと言われたくありません。
296 :
吾輩は名無しである:02/11/22 05:38
>>293 全然違うというのは少々過ぎると思われ。
戦争と平和やアンナ・カレーニナにその兆候は多分にある。
297 :
吾輩は名無しである:02/11/23 00:52
>>296 まぁね。
後期においては、人類の教師としての側面が強くなるんだよな。
298 :
吾輩は名無しである:02/11/23 01:28
>>297 うむ、胴衣。
ただ、トルストイ自身は人類の教師を自認していたわけじゃないだろうが。
受け取る我々は確かにそう感じる。
「懺悔」は確かに転換期の作品ではある。それは間違いないよ。
299 :
吾輩は名無しである:02/11/23 11:15
大金持ちの貴族だからな。
しょせん、農奴の奴隷的労働の上に乗っかってぬくぬくと生きている
わけであり、トルストイもその辺の矛盾に苦しんだだろうな。
300 :
300get:02/11/23 19:10
意外とトルストイは読みやすい
301 :
吾輩は名無しである:02/11/23 19:12
子供の時、トルストイの童話集(2、3冊あったと思う)を読んでた
んで、長らく童話作家だと思ってた。
302 :
吾輩は名無しである:02/11/23 19:58
>>301トルストイは確かに童話作家です。というより、彼の文学スタイルは短編小説なんですね。彼の小説で長編は三冊しかないし。
アンナ・カレー二ナは最高です。おそらく、人間が神の領域に達した、最初で最後の作品ではないでしょうか?
305 :
吾輩は名無しである:02/11/28 13:21
Tolstoyは三人いる。
どれも作家
>>304 大江健三郎やトーマス・マンなんかはトルストイで物語は
完成してしまったと言ってるね。
夏目漱石も「アンナ・カレーニナ」ほど偉大な作品はないと言っている。
307 :
とるすとい:02/11/28 16:39
>>305この3人は、一応親戚のようですね。トルストイ家は文学で優秀な人が多く、トルストイの息子も作家になっている。なお、現在ロシアで活躍中のトルスタヤさんはトルストイの血をひいているんでしょうか?
308 :
吾輩は名無しである:02/11/28 16:44
ややこしい一族だな……
309 :
吾輩は名無しである:02/11/28 16:53
大トルストイと呼べ
310 :
吾輩は名無しである:02/11/28 20:39
ほんと完璧だよな。
人として生まれたんなら一度はああいうのを読んでおくべきだろうな。
<「アンナ・カレーニナ」「戦争と平和」
「戦争と平和」も「アンナ・カレーニナ」も偉大な通俗小説に過ぎません
が、それが何か?
それがいらないよー。
靴屋さん好きだよね。
きょうは下痢だからオナーニできないよー。
315 :
吾輩は名無しである:02/11/29 00:20
私は「戦争と平和」を二十二歳で読了したとき、人生で大変なものを読んだと確信した。
そのときから十五年、読んだ書物は全てノートに記録するようになった。
316 :
ともまにあ:02/11/29 13:05
311へ、戦争と平和は確かにそうだが、アンナカレーニナは違うよ。聖書に匹敵する唯一の作品でしょう
317 :
吾輩は名無しである:02/11/29 23:31
よくもあんなに大勢の人々を個性豊かに描けるものだ。
318 :
吾輩は名無しである:02/12/01 00:02
戦争と平和だと500人以上だもんな。
319 :
吾輩は名無しである:02/12/01 19:56
文庫本だとトルストイの全作品のほんの一部しか出てませんね。
320 :
ともまにあ:02/12/03 12:59
>>318へ 559人です。
>>319へ 激しく同意。どこか、全集売っていませんか?全集はいまどこもだしていないようなんです。
321 :
吾輩は名無しである:02/12/03 21:39
322 :
吾輩は名無しである:02/12/03 23:31
>99人生の道は、岩波文庫で復刻版が出た買いました。もう6年間も、繰り返し繰り返し読んでいます。
ヒルティの「眠られぬ夜の為に」と同じくらい良いです。あれは、一生益になりうる本です。
323 :
吾輩は名無しである:02/12/03 23:33
著作集だと、人生論や宗教論が、だいぶカットされているね。
それを含めた全集を求む。
324 :
吾輩は名無しである:02/12/03 23:38
河出の全集はどうよ?
赤い表紙の全集(中村訳)を探していますが、なかなか見つかりません。
>322
ややっ、「人生の道」復刻されてたんですか。
自分の持ってる岩波文庫は、40年ほど前のやつで、
すでにぼろぼろの状態なので、知ってたら買い直したかったです。
今調べてみたら、復刻版もすでに在庫切れでした。
>324
河出の全集も、323の言うとおり、論文がけっこう漏れてるようです。
327 :
吾輩は名無しである:02/12/13 07:06
>128
ちなみに例のトルストイの家出のとき彼の机の上にひろげてあった書物は
「カラマーゾフの兄弟」で大審問官の章であったらしい。
「カラマーゾフの兄弟」であったことはそのとおりだが、大審問官の章では間違いなくない。それへは「可もなく不可もなし」と言った。むしろ読んでいたのはゾシマの説教。出典は、河出の全集の日記の解説。
「机の上にあった」というのは本当なのだろうけど、
広げてあったのかどうか疑問。
1巻を「読了」して、家出の後で2巻を送らせてるわけだし。
329 :
吾輩は名無しである:02/12/25 12:52
年末年始、実家に帰って『戦争と平和』をじっくり読もうと思います。
工藤訳(新潮)と米川訳(岩波)どちらがおすすめでしょうか?
>>329 もしかしたら、すでに実家に帰ってしまって
ここは見れないかもしれませんが、一言。
書店で軽く同じ部分を読み比べてみて
好みのほうを買うといいかもしれませんね。
331 :
吾輩は名無しである:03/01/11 13:54
age
332 :
吾輩は名無しである:03/01/15 18:53
イワンイリィチの死がアンドレイボルコンスキィの死とダブったのですが。
333 :
吾輩は名無しである:03/01/19 17:18
年末年始家にこもって『アンナ・カレーニナ』(中村白葉訳)をじっくり読みました。
素晴らしい!……。
レーヴィンの「人生の目的」の部分は、若い頃読めばおもしろいでしょうし、
アンナ、ウロンスキイ、カレーニンの不倫の関係の部分は、
ある程度の年齢になれば実感するところでしょう。
さすがに、ドストエフスキーがトルストイを意識し(『カラマーゾフの兄弟』を書いた遠因とか)、
マンが絶賛した作品だけのことはあります。
334 :
美香 ◆FE5qBZxQnw :03/01/20 05:15
>>333 最後の自殺のところで泣いちゃいました・・・
でもずいぶんと古い訳で読んだのですね。全集かな。
「アンカレ」からはロシア人のきつい体臭を感じました。
毛深くて、酒臭くて、誰にでもからんでくる。
そんな小説、「アンナ・カレーニナ」。
335 :
吾輩は名無しである:03/01/20 05:55
毛深い、最高。
ドストエフスキー対トルストイという対立図式そのものが
不毛だということに早くみんな気付こう。
ロシアの女、ひげあるしね。
中村白葉訳は名訳。
それと「アンカレ」なんて略すのは、個人的に好きになれない。
>>334 昭和42年初版の河出書房新社カラー版世界文学全集第21巻に入っているものを読みました。
しかし、翻訳に古さは感じませんでした。
個人的には、第7編の、アンナがウロンスキイを信じられなくなって、追い詰められ、惑乱ていく場面、
第8編の、レーヴィンが落雷に会う最後の場面がよかったです。
>>336 そのとおりですね。
ドストエフスキーは『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『地下生活者の手記』などを読みましたが、
つい熱狂的な気分になってしまいます。
『アンナ・カレーニナ』や『オイデプス王』などのギリシャ悲劇もそうですが、
おかれた立場と人間の心のどうにもならない情念的な部分との激しい葛藤、
不条理で狂的な部分のはまり方には素晴らしいものがあると思います。
339 :
吾輩は名無しである:03/01/20 22:20
あの〜アンナカレーニナを読み終わるのに半年かかった俺はばかですか
中村百葉って名訳なんだ・・・。
今、岩波文庫の『アンナ・カレー二ナ』を読んでますが
こっちの訳も悪くないと思う。ところで、岩波を訳している中村融って、
百葉の子どもですか?
『戦争と平和』を米川訳で読んだ人、感想聞きたい。
>>339 本を読むスピードは人それぞれだから、気にしないほうがいいですよ。
むしろゆっくり自分のペースで読めるのは、しあわせな体験だと思う。
>>340 中村白葉氏と融氏は、父子です。
翻訳者の中には白葉訳を批判してた人もいたみたいですが
たくさんのロシア文学を翻訳し、紹介した功績は大きいと思います。
ロシア文学を翻訳で読める点数は、日本が世界一らしいですね。
343 :
吾輩は名無しである:03/01/21 20:32
>>288
トルストイは猛烈な性欲の持ち主で、若い頃から性病に悩まされていた。
しかもホモっ気まであったというからセックスに対する罪悪感も並大抵の
ものじゃなかったんだろうと思われ
344 :
吾輩は名無しである:03/01/21 21:57
まじで?なんかがっかり…所詮人間か
「イワンのばか」はロシア人でなくヨウロッパ人が描いたと思っている
香具師が多い。失笑を禁じ得ない。
347 :
吾輩は名無しである:03/01/22 01:02
>>342 >翻訳者の中には白葉訳を批判してた人もいたみたいですが
どういう内容の批判ですか?
348 :
吾輩は名無しである:03/01/23 02:15
>>347 詳細はわかりませんが
原書と照らし合わせた結果、誤訳が指摘されたことがあったようです。
>>344が「作家としてのトルストイ」が好きなら、若い頃の放蕩ぶりを知っても
別にがっかりすることじゃないでしょ。
「思想家としてのトルストイ」が好きなんだったら、よけいにがっかりすることはないと思う。
人一倍生命力のある、人一倍悩める“人間”だったからこそ、
情熱的に論文を残せたんじゃないかな。
神格化する必要はないし、トルストイももちろんそんなのは望んでないと思う。
今、『アンナ・カレー二ナ』読んでいます。
面白いです。
でも、犬が考えていることまで書くトルストイって一体・・・。
352 :
吾輩は名無しである:03/01/25 19:06
>>351 トルストイくらいの天才だと犬や馬の考えていることも分かるんだよ、きっと。
ゴーリキーがトルストイと会ったとき考えていることが見抜かれて嘘がつけなかった
みたいだよ。まぁそんなことは半分リップサービスだろうからいいとして、今日
弘文社「ソ連」を読んでたら、トルストイの映画についての発言が書いてあった。
ちと長いけど面白いので引用します。
「見てごらんなさい、ぐるぐる回る取っ手のついた、カチカチ音を立てるこの奇妙な
仕掛けが、われわれの生活、作家の生活に革命を引き起こすことになりますよ。
これは、古い文芸の手法に対する正面からの攻撃です・・・。場面の迅速な変化
感情と経験の混合、これは慣れっこになってしまった、だらだらした重苦しい書き方
よりはましですよ。この方が実生活に近い。実生活においても、変化や転換は、目の前
をぱっと過ぎて行き、感情は嵐のようなものです。映画は、この動きというものの
秘密を探り当てたのです」(トルストイ80歳の誕生日1908年の発言)
世田谷・芦花公園の徳富邸に、蘆花に宛てたトルストイの手紙が展示して
あるのだけれど、それが英文だったので「へえ」と思った。
ドストエフスキーは、「抑圧」やら「疎外」という点において、日本の近代
思想と深く結びつき、多くの有識者たちを信徒のように取り込んだと言える。「ドス>トル」という読まれ方は日本に特殊で、欧米では「トル>ドス」
だと聞く。
「ドス派」対「トル派」のように論じることは、両者の特性を深く理解する
には有益だと思うけれど、他スレで少し盛り上がっているように、どちらが
優れているかを問うのは、336さんの言うように不毛なのかもしれないとも
思う。作家としてのスタンスが違っていた気がするし…。
ドスのノートには、以下のようなことが書かれていたらしい。
「自分の方法は魂のリアリズムとでもいうべきものであって、自分の
ことをよくひとは心理学者というけれども、そうではない、自分は
魂のディテイルスを描くのであり、魂のリアリズムの方法をもった
作家なのだ。
また、小説家にもっとも必要なことはディテイルスをもっとも深い
ところまで書くことであるが、それを描いているのは、ロシアに
おいてはトルストイだけである」
ちなみに、ドストエフスキーは1821年生まれ、トルストイは
1828年生まれ。
『ドストエフスキイ その生涯と作品』埴谷雄高・著より
355 :
吾輩は名無しである:03/02/09 00:08
さがりすぎage
Hoshu
(^^)
358 :
1828nen:03/03/12 16:31
ヴィヴィアン・リーの「アンナ・カレニナ」と
ソフィー・マルソーの「アンナ・カレーニナ」と
どっちがいいでしょうか?
私はダントツにヴィヴィアン・リーの「アンナ・カレニナ」支持者です。
白黒なので想像力を掻き立てられました。また夫カレーニンの存在感が
すばらしいです。
ドスもトルも最強、露文最強でいいじゃないか
360 :
吾輩は名無しである:03/03/12 18:59
熱帯=低能
でいいですね
361 :
吾輩は名無しである:03/03/13 21:53
362 :
出会い系ビジネス他所とは違います:03/03/13 21:58
363 :
吾輩は名無しである:03/03/16 01:06
364 :
吾輩は名無しである:03/03/16 23:46
>>358 ヴィヴィアン・リーの「アンナ・カレニナ」は
正直、あまり良くなかったな。
ソフィー・マルソーの方は観ていない。
ロシアで製作されたバージョンはどうなんだろ?
365 :
吾輩は名無しである:03/03/17 10:57
>ロシアで製作されたバージョンはどうなんだろ?
5月にDVDが発売されるみたいですよ。
『戦争と平和』と『アンナ・カレー二ナ』の両方とも読んだ人って
少なさそうだな。
ここで話題に上がっていない『復活』はどうですか?
366 :
1828nen:03/03/17 20:09
>>364 イギリスで撮影されたからですかね(笑)
私はアンナがじわじわと自虐的になっていくようすを
ヴィヴィアン・リーの神経質なところとがはまって
いると思えました。
ソフィー・マルソーが演じるアンナのカラー版は1997年制作で、
音楽の指揮はショルティです。豪奢であります。
367 :
吾輩は名無しである:03/03/17 21:07
>>366 ヴィヴィアン・リー版の『アンナ・カレーニナ』は
リョービンの扱い方が軽すぎる。
特に、キティにプロポーズする場面がないのは痛いし、
彼の兄も出てこない。
まあ、2時間だから仕方ないとはいえ、
原作に忠実な映画では、良いものは出来ない。
(一箇所、アンナが死産するってとこだけ、この映画では違ったね)
映画的な編集というものがデュヴィヴィエには分かっていない。
過大評価されすぎなんだよ、この監督。
まあ、いかにも淀長好みの映画というのは分かるが・・・。
あ、でも、前にも書いたようにソフィー・マルソー版は
観ていないんだ。観たらレスするよ。
へええ、ソフィ・マルソーも「アンナカレーニナ」をやってたんだ。知らんかった。
…けどどうでもよさそう。
やっぱタチアナ・サモイロワのソ連版は美しいよ。
デュヴィヴィエのは… ま、ご愛嬌だろ。例の列車に巻き込まれて
自殺するシーン(だっけ?)はなんかいかにもメロドラマしててイイじゃん
>>369 ソフィ・マルソーの「アンナカレーニナ」、はっきりいって
あまり気がすすまない。いかにもつまんなそう。
というわけで、やっぱソ連版を先に観ることにする。
>デュヴィヴィエのは… ま、ご愛嬌だろ。例の列車に巻き込まれて
>自殺するシーン(だっけ?)はなんかいかにもメロドラマしててイイじゃん
うん、だから淀長好みって言ったんだよ。
精一杯のフォローのつもりだったんだが。
371 :
吾輩は名無しである:03/03/20 13:06
どうも、このスレ内では殆ど「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」についての
レスしか無いようですね。
民話・童話は人気が無いのでしょうか?
確かに溢れ出る抹香臭さ・説教臭さに辟易する方もあるかと思います。
キリスト教的な神だの愛だのというのも、日本では受け容れられ難いかと思います。
でも、
372 :
吾輩は名無しである:03/03/20 13:53
>>371 でも、なんやねん!
「わたくし気になって夜も眠れません」(←地下鉄漫才風に)
373 :
美香 ◆FE5qBZxQnw :03/03/20 13:56
民話好きです。長編は読み返せないけれども、民話は短いから。
読むとこころ温まるというのか、人間が信じられます。
でも、
374 :
伸一の妻 ◆RN4Wbb6AcM :03/03/20 14:25
>>371 教会の脇で蹲る裸の若者を助ける場面に感動しました。
一度は逡巡し立ち去ろうとするも男は改悛しましたよね。
「よくねえだぞ!」の台詞が純朴な羊の叫びとして胸を打ちました。
私が夫を煙草屋の角で拾った時、このシーンが思い出されました。
375 :
ともまにあ:03/03/20 16:25
映画は、グレダがやっているのは、つまらん。内容もないし、アンナにしてはけばすぎ。ソフィーははまっているし、脚本はよくできている。結構、会話もマニアックだし..。映画すきよりアンカレ好きにおすすめ..。ビビアンは見ていないが楽しみ..。
376 :
ともまにあ:03/03/20 16:37
>>371民話は、「名づけ子」好きです。感動度なら、アンカレに並ぶ。レベルの高さなら、「懺悔」。傲慢さを我慢するなら、これほどすごいのもない。論文なら「人生論」。彼の思想がわかり、私の知人間では評判がいい。私は、好きというより座右の銘にしている。
377 :
ともまにあ:03/03/20 16:40
>>371トルストイ主義も、慣れたら楽しめる。「神父セルゲイ」は、確かにトルストイの衰えを感じる。が、彼の真摯な生き方には共鳴できる。もうすこし、世間の彼の主義を理解してもらいたい。ヒューマニズムの概念を作ったのは彼なのだから..。
378 :
吾輩は名無しである:03/03/20 18:15
イワンの馬鹿は好きだよ〜
380 :
吾輩は名無しである:03/03/21 06:51
>>373 また、でもかよ!(←あえて今、さまぁ〜ず三村風に)
とりあえず、3本映画を観た。
おれの評価はこうなる。
ロシア版>>>>ビビアン版>>ガルボ版
ガルボ版はストーリーを改変しており、場面によっては
アンナ・カレーニナとは別物の映画といってもよい。
正直、この映画はガルボを観る映画だな。
ロシア版は映像的に見るべき点が多い。
特に、舞踏会のシーンとラストの駅へ向かうアンナの馬車のシーンが
秀逸。それと、カレーニン役の役者がとても良い。
ただ、ビビアン版と同じく、脚本が凡庸だな。
悪いが、DVDにするほどの映画ではないと思うよ。
残るはソフィー・マルソー版だが、前にも書いたように
あまり期待してない。まあ、観るけるどさ。
>>377 >ヒューマニズムの概念を作ったのは彼なのだから..。
違うだろ。トルストイはアナーキストだろ。
つーか、作家を1つの主義で割り切ること自体に無理があるけどな。
アンナ・カレーニナの映画見て映画について語るのもどうかと思うが
>>383 なんだよ。板違いっていいたいのか?
だったら、この盛り下がりをおまえでなんとかしろ、こら。
385 :
吾輩は名無しである:03/03/27 02:46
>>384 アンナ厨さん、まあ、まあ……
ところで、「X年時代」三部作とか「コサック」とか、初期の作品が好きな人いない?
386 :
吾輩は名無しである:03/03/28 00:19
2ちゃんねらにはトルストイが分からないということで
いいですか?
387 :
吾輩は名無しである:03/03/29 06:35
ソフィー・マルソー版の「アンナ・カレーニナ」を観たが、酷すぎる。
語るに足りんので、いちいち、難点は書かないが、
この監督には転職をすすめる。全く最悪の映画を観てしまった。
最終結果はこうなる↓。
ロシア版>>>>ビビアン版>>ガルボ版>>>>>>>マルソー版
はからずも、
この半世紀で映画がダメになっていったことを実証する結果になったな。
>>387 映画の評価については、まあそんなところやろうね。
バーナード・ローズ監督『アンナ・カレーニナ』(1997)米英合作
晒し上げ。
>>388 >バーナード・ローズ監督『アンナ・カレーニナ』(1997)米英合作
それTVだろ。悪いがおれはテレビ・ドラマは観ない。
50、60年代映画マンセーのシネフィルなので。
390 :
吾輩は名無しである:03/04/08 12:36
あげだ、ごらぁ。
復活よみました。いま戦争と平和(新潮文庫)の一冊目半ば。
前者もつらかったけど後者はもっとつらい。あの調子であと三冊なんて…。
皆さんトルストイ大好きみたいだけど、私はどういう点に注目して読んだらいいのか
わかってないだけなんでしょうか?
時々はっとするような良い描写とかあるけど、どうにも読みにくくて。
392 :
吾輩は名無しである:03/04/13 00:48
>>391 がんばれ!
読み終わったら感想書いてね。
私、他の皆さんに比べてかなりトシをとっているので・・・
生きている時間長い分、本は読んでいると思います。
トルストイの「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」は5、6回
読み直してます。もちろん翻訳ですが。(ドストエフスキーの長
編小説も最低それ位は繰り返し読んでいる)
これからも読み返したいと思ってます。
トルストイの長さにうんざりしている人が多いようですが、読む量
に比例して早く読め、また理解できるようになります。それで今は
続かなくても本が好きで、今後も色々な本を読み続ければ、何年か
先には面白く読める時がくると思います。
もちろんトルストイと相性がない人もいますが。
「アンナ・カレーニナ」を世界文学の最高傑作とする意見がありま
した。文学で一番とか意味がないが、そう言われれば反対する気は
起こりません。
これまでで挙がっていない作品では
「コーカサスのとりこ(捕虜)」
は最近読まれていないのでしょうか。
昔は少年少女向全集に良く収録されていました。
たいした話ではないかもしれないが、懐かしい作品なので。
394 :
吾輩は名無しである:03/04/13 12:06
>>393 『戦争と平和』と『アンカレ』ではどちらが傑作(お勧め)でしょうか?
それと、ドストの『カラ兄』や『罪と罰』と比較して優れていると思いますか?
私はドストの長編は大好きで何遍も暇さえあれば読み返しているのですが、
トルストイの長編は何度挑戦しても1/3くらいで挫折してしまいます。
理由は面白くないからです。ドストの場合、いたるところに伏線が張り巡らされていて、
また、登場人物の心理描写が巧みで掘り下げ方が深く、どんどん作品にのめり込めるのですが、
トルストイの場合どこか軽妙な感じがして退屈なんです。
でも、村上春樹の短編『眠り』なんか読むと、『アンカレ』は入れ子状態になっていて、
この作品にはあらゆることが書かれていて、何度も何度も読み返す度に新しい発見がある、
みたいなことが書いてあって、やっぱり読んでみようかなぁと思ったりします。
ちなみに、春樹自身は『カラマ』(“総合小説”と呼んでいる)を目標にしているみたいですけど。
こんな私に良きアドバイスをいただけないでしょうか?
395 :
吾輩は名無しである:03/04/13 12:34
『戦争と平和』と『アンカレ』読めなかったけど復活は読めた
俺もトルストイの長編は「復活」から入った。
文豪の全体像を理解する上で、それは幸福なことだったと、
いま思っている。
397 :
吾輩は名無しである:03/04/13 12:53
>>394 う〜ん、そもそも、村上春樹の小説は「ぬるい」と思うので
ドストも物足りないんだよね。まず、描写が稚拙。ストーリーも
推理小説もどきの面白さがあるというのは分かるけど、
再読にはとても耐えない。いっちゃ悪いが、『白痴』なんか、
昼間によくやってるメロドラマだよ。
ドストって借金に追われて短時間で小説を書き上げた人だけど、
そのせいで推敲の跡がみえない。文章に酔えない小説はダメ。
398 :
吾輩は名無しである:03/04/13 12:54
その点、トルストイは一文で全てを言い尽くすような
描写の巧みさがあるし、あなたのいう伏線の張り巡らせ方だって、
ドストとは比較にならないくらい複雑。
それが、見えないだけだよ。イタロ・カルヴィーノは
トルストイの偉大さを「技巧をみせない技巧」にあると言っているくらい
なんだから。2ちゃんでは、ドストの方が人気だけど、
それは悲しいことに文学板に「本物」がいないからです。
ドストは「予言者」云々言われているせいかトルストイより奥深いみたいなイメージがあるけど
人間というものを見通す観察力はトルストイには敵わないと思う。
>>399 同意。
ドストは大衆向き。
分かりやすいのが心状。
393の書き込み者です。
>>394さんに有益なアドバイスできそうもないので、
私のドストエフスキー、トルストイに対する感想みたような
こと書きます。
このスレって「ドストエフスキー、トルストイ比較文学スレ」
みたいな様相になっていますね。
ドストエフスキーの長編小説群は「迫力、熱気」では他の追随
を許さない。特に若いうちはこの熱気に呑みこまれやすく(呑
みこまれない人は不幸)読んでいる者を捕まえて放さない魅力
がある。ドストエフスキー作品の政治、宗教思想の解釈につい
ては良くわかりません。
それよりドストエフスキーの登場人物って魅力的な奴が多い。
もちろん実際にいたら、全く付き合いたくない、すごくエキセ
ントリックで性格異常者みたような人物が多い。だからこそノ
ーマルだが平凡極まりない日常を送っている我々には心の底で
憧れ、惹かれるものを感じるのだと思う。
トルストイの長編小説は何と言おうか、大伽藍を仰ぎ見ている
ような堂々たる構築性を感じる。小説としての完成度をトルス
トイほど感じさせる経験はない。
建築に例えて言えばトルストイがゴシックの大聖堂なら西欧の
小説は同じような作りでもスケールはよほど小さく、日本の小
説など藁か板切れでこさえた掘建小屋みたいなのが多い。
登場人物ではこれは誰か有名な人が言っていたがトルストイは
女性の描き方がうまい。みんな生き生きしている。ドストエフ
スキーの女性はワンパターン。トルストイの女性経験の豊富さ
の反映か?
>>394さんの挙げている具体的な作品比較はまた後で。
>>397さんへ
>ドストって借金に追われて短時間で小説を書き上げた人だけど、
>そのせいで推敲の跡がみえない。文章に酔えない小説はダメ。
これって事実と反していませんか?
借金に追われていたのは有名。「未成年」以降位ですか余裕が出
てきたのは。けれどドストエフスキーはすごく推敲したんじゃな
いですか。「悪霊」なんか最初の稿をボツにして書き直したのは
有名。だから「悪霊」は迫力も一番だけどバランスは滅茶苦茶な
作品になっているのでは。確か、身内に宛てた手紙で小説を書く
際の心構えみたようなことを書いていていて推敲などにも触れて
いたと記憶しています。見つけたら書き込みます。
>>401,
>>393さん
>それよりドストエフスキーの登場人物って魅力的な奴が多い。
スヴィドリガイロフ、スメルジャコフ、スタヴローギン、キリーロフ等の
ドストの作品に登場するダークな人物はどれも皆すごく魅力的ですよね。
こうした現実にいそうでいなかったり、いなそうでいたりするような人物造形って彼特有で、
トルストイの作品には見当たらないと思うんです。
それに女性描写だって、ソーニャ、ドゥーニャ、アグラーヤ等とても魅力的だと思います。
それと比較して、トルストイの作品の登場人物はそれほど魅力を感じないのです
(途中まで読んだ段階での印象ですけど。でもキティは好きかなw)。
理由は、トルストイは伯爵・公爵、社交界等貴族社会を舞台としているので、
親近感がわかないためかもしれません。一方、ドストはすごく現実的、写実的で
非常に親近感がわくんですよね。小林秀雄も彼を写実主義者だと言ってます。
彼の描くものに現実世界に起こらなかったことは一切ないと。
読んでて、“それあるある”と思うことがしばしばあってすごく嬉しくなって面白いんです。
それでも“いやトルストイはこういう点ですばらしいんだ”、“こういうドストにない魅力があるんだ”
、といったご意見を伺えれば、がんばって読んでみたいと思いますw
>>403さんへ
ドストエフスキーにないトルストイの特徴ですか・・・・
ドストエフスキーの世界は深いが、狭い。それに比べるとトルストイ
は幅が広い。ドストエフスキーは極限状況での極端な人間を扱ってい
る。プラスの要素が少なくてマイナスの一部に偏っている。トルスト
イはプラスからマイナスまで扱っている。そういう意味で人生の縮図
そのものという感じ。ドストエフスキーにないトルストイの特徴は、
健全な場面が多い、登場人物も正常な現実的な者が多い。それが物足
りない、ということに繋がるかもしれません。健全な描写など文学に
求めない、と。ドストエフスキーの登場人物は思想というか人間性そ
のもの、内部から描かれていますが、トルストイは若干離れて客観的
に扱われている。神が書いたようなというか。ですから「すごく現実
的、写実的で」「彼の描くものに現実世界に起こらなかったことは一
切ない」「読んでて、“それあるある”と思うことがしばしばあって」
っていずれもドストエフスキーよりトルストイの評価みたいに聞こえます。
ところで「復活」は読まれましたか?「戦争と平和」「アンナ・カレー
ニナ」と異なり「復活」は2回しか読んでいません。最初に読んだのは
かなり若い時で非常に感激しました。2回目はそれほどではなく、今読
み返すとまた違った感想になるかもしれません。「復活」が2大作ほど
評価されていないのは、私に言わせればトルストイの「思想」が勝ち過
ぎでそれが文学の領域を侵食し過ぎている。2大作は文学そのものです。
しかし若いうちは文学に思想、メッセージ(みたいもの)への要求する
割合が強いので、若い人なら「復活」は親しみ易いのではと思います。
>>404の続き
私は作家論の類はほとんど読んでいなくって(作家の作品そのものを読
みたい)、トルストイ論ではドストエフスキーのアンナ・カレーニナ論
位しか思い浮かばない・・・・そうだ、トルストイを読む気にさせる方
法を捜しているんですね。だったらこういうのはどうですか。ドストエ
フスキーの「作家の日記」にあるアンナ・カレーニナを論じた下りに共
感できるかどうかの検証をするため、アンナ・カレーニナ自体を読む。
ドストエフスキーヲタ向きではないでしょうか。あそこはレーヴィンの
批判が主みたいのようですが、自分なりの読み方でいいわけですから。
>>405 >あそこはレーヴィンの 批判が主みたいのようですが、
それ具体的に知りたいです。
ご参考までに、村上春樹の短編『眠り』(『TVピープル』所蔵)にはこう書かれています。
「−私は最初の一週間かけて『アンナ・カレーニナ』を続けて三回読んだ。
読みなおせば読みなおすほど、私は新しい発見をすることができた。
その長大な小説には様々な発見と様々な謎が満ちていた。
細工された箱のように、世界の中に小さな世界があり、その小さな世界の中にもっと小さな世界があった。
そしてそれらの世界が複合的にひとつの宇宙を形成していた。
その宇宙はずっとそこにあって、読者に発見されるのを待っていたのだ。
かつての私にはそれのほんのひとかけらしか理解することができなかったのだ。
でも今の私にはそれをはっきりと見通し理解することができた。
トルストイという作家がそこで何を語りたかったのか、何を読者に読み取ってほしかったのか、
そのメッセージがどのように有機的に小説として結晶したか、
そしてその小説の何が結果的に作者自身を凌駕したか。私にはそれを見通すことができた。−」
やっぱり、トルストイ・ドストエフスキーのような稀有の天才が書いた大傑作を理解するには
1回読んだだけでは決してわからない。最低3回は読まないと・・・w
>>406 >>あそこはレーヴィンの 批判が主みたいのようですが、
>それ具体的に知りたいです。
ドストエフスキーは「作家の日記」のうち1877年2月と7・8月で当時雑誌に
連載されていたアンナ・カレーニナを論じています。特に7・8月分は新潮社
版全集の8ポ二段組で42ページにもなりかなりの分量。ただしこれは普通の
作品論とか作家論ではないんですね。「作家の日記」はご存知のように時事
論評が主で、ここでもドストエフスキーの関心事項であるスラブ人問題、当
時の東方問題(露土戦争)などを論じるのにアンナ・カレーニナのレーヴィ
ンの思想を必要に応じてとりあげて批判したりしてます。要するにドストエ
フスキーはレーヴィンの民衆への関心を高く評価していたのに、アンナ・カ
レーニナの最終編で露土戦争に対してレーヴィンが無関心な態度を示すので
腹を立てている。バルカン諸国とトルコの戦争にロシヤ人はスラブの同胞と
して助けるべきというのがドストエフスキーの立場のようです。
>>405のようなこと思いつきで書いたので、改めてドストエフスキー全集を出
して確認したのですが、これはいい方法ではなさそうですね。研究者が論文で
も書くテーマならともかく。
私は「戦争と平和」が世界で一番面白い小説、「アンナ・カレーニナ」が世界
最高の傑作と言われても反対する気がおきないので、これらを面白くないとい
う人は別世界の住人にしか思えなくて・・・(尤もこの2作を「罪と罰」と「カ
ラマーゾフ」に置き換えてもやはり反対しないという気が多い者ですが)面白く
なければ無理して読む必要はないんじゃないですか?
>>407 引用してくれたことには、心からありがとうと言いたいですが、
村上春樹という人は、なぜこんな凡庸なことを長々と書いたのだろう、
と思ってしまいました。ましてや、小説の中ですよ。
2ちゃんに書かれていてもスルーされそうな内容のなさだと思うが(w
>>408 >面白く なければ無理して読む必要はないんじゃないですか?
おれもそう思う。本って出会う時期が大切だもんね。
今は、自分が面白いと思うものを信じて、それを読み続けるべきでは?
>>392 ありがとうございます!
もうすぐ一巻終わりそうで、だんだん読みやすく感じて来ました。(慣れかな?)
あと三冊、がんばります!
>>408 これを、この度のイラク戦争にあてはめてみる。
ドストとトルストイがアメリカ人だと仮定して、
イラク戦争に反対なのがレーヴィン=トルストイ、
賛成がドストと考えてよござんすか?
>>409 >2ちゃんに書かれていてもスルーされそうな内容のなさだと思うが(w
そうかなー。
>>407こんな人に読む気を起こさせてくれる書評?はないと思うけど。
で、ここに書かれてることって本当?
おれはこの感想はまさに『カラマーゾフの兄弟』にぴったりあてはまってるのでは、と思う。
ここってsage進行なの?
優良スレ 普通 クソスレ
┝━━━━━━━━━━┿━━━━━━━━━━┥
88彡ミ8。 /)
8ノ/ノ^^ヾ8。( i )))
|(| ∩ ∩|| / / <ココ!
从ゝ__▽_.从 /
/||_、_|| /
/ (___)
\(ミl_,_(
/. _ \
/_ / \ _.〉
/ / / /
(二/ (二)
>>411 >これを、この度のイラク戦争にあてはめてみる。
>ドストとトルストイがアメリカ人だと仮定して、
>イラク戦争に反対なのがレーヴィン=トルストイ、
>賛成がドストと考えてよござんすか?
う〜ん、私は政治や歴史に詳しくないので、少し歴史について調べました。
東方問題を調べるのに使ったサイトを貼っておきますと、
http://www3.justnet.ne.jp/~ashigal/ww1/kiso/8-3.htm 露土戦争は、トルコ帝国の支配下にあったスラブ諸国の反乱にロシヤが参加
する形で始まったようです。「アンナ・カレーニナ」の発表時期が1875〜77年
でバルカンの動乱期、露土戦争の開始と重なってます。
ところで「カラマーゾフの兄弟」で、イワンがアリョーシャにトルコ人のブル
ガリアでの幼児等虐殺について語っている場面を覚えていますか?(第5編プ
ロとコントラ4反逆、新潮文庫昭和53年刷なら上のp.458〜9)これがドストエ
フスキーの目に映った東方問題、悪の帝国トルコの姿だったようです。
この1875年のブルガリア虐殺は有名だったらしく(現代の9/11並み?)この事
件についても「アンナ・カレーニナ」の最終編である第8編の15で言及されて
います。(カラマーゾフとアンナ・カレーニナの邂逅発見!)この闘いへの出
陣、意義についてレーヴィン達が議論しています。「アンナ・カレーニナ」執
筆当時はまさにこれがリアルタイムの出来事であったわけですから。
ここでトルストイの分身であるレーヴィンはバルカン出兵に対し、一般的抽象
的な暴力・戦争反対論を述べています(第8編15、16)。
これに汎スラブ主義者のドストエフスキーが怒り狂った(「作家の日記」1877
年7・8月、特に同月第3章4レーヴィンの衝撃、新潮版全集なら第19巻p.144〜151)。
トルストイは日露戦争当時の内村鑑三みたような感じだったんでしょうか。
調べていて政治音痴の私の現在のイラク戦争に対する感じ(意見というほどでな
い)とレーヴィンのそれに共通点を見つけたような気になってきました。
>>414 >トルストイは日露戦争当時の内村鑑三みたような感じだったんでしょうか。
内村鑑三というより、トルストイはアナーキストだから、
国家という単位でものを考えませんよね。
だから、ドストのような汎スラブ主義とは
対極だと思います、政治的には。
>>407 >読みなおせば読みなおすほど、私は新しい発見をすることができた。
>その長大な小説には様々な発見と様々な謎が満ちていた。
>細工された箱のように、世界の中に小さな世界があり、その小さな世界の中にもっと小さな世界があ>った。
>そしてそれらの世界が複合的にひとつの宇宙を形成していた。
>その宇宙はずっとそこにあって、読者に発見されるのを待っていたのだ。
この「アンナ・カレーニナ」の感想には納得。小説家だけあってうまく書いてある。
しかしびっくりしたのは、次の文。
> 「−私は最初の一週間かけて『アンナ・カレーニナ』を続けて三回読んだ。
一週間で「アンナ・カレーニナ」を三回読む!一回の読了に2日強。すごい速読。
このスレの多くの住人とは天地の開き。
感想より速読の工夫を書いてもらいたかった。
フィクションだってば。
それと、駄文をわざわざ引用しないように。
また読んじまったじゃねえか(w
>>417 小説は普通フィクションだが「日本からアメリカまで5分で行った」などの書き方
が許されるのは、SF、ホラー、ギャグぐらいでは。
この「眠り」とはその類なのか。
村上春樹の「眠り」を読んだことがないのでdolceさんに訊きたいのだが、
この小説の「私」とはどんな人物なのか。
なぜ「アンナ・カレーニナ」を読もうとしたのか。
村上春樹で他にトルストイについて書いてあるところを知ってますか。
春樹ファンって、春樹の書いたものより、
春樹に興味があるんだね。
トルストイは10年早いよ。
>>416 >一週間で「アンナ・カレーニナ」を三回読む!一回の読了に2日強。すごい速読。
確かにこれはちょっとリアリティに欠けるかもw
もっとも、小説の中では主人公は17日間眠れずにいて、まず1回『アンナ・カレーニナ』を読み切り、
続く1週間で連続3回読んだ(およそ30時間で1回読んでる)ものと推測されます。
>この小説の「私」とはどんな人物なのか。
なぜ「アンナ・カレーニナ」を読もうとしたのか。
村上春樹で他にトルストイについて書いてあるところを知ってますか。
@ 突然、強烈な不眠症に襲われた30歳の女性の話。
彼女は大学の英文科を卒業し結婚、現在1児(小2)の母。
A 『アンナ・カレーニナ』を選んだのは、「私はとにかく長いロシアの小説が読みたかった」から。
B 他の作品でトルストイに言及しているものは記憶している限りないと思います。
ただ、参考までにこの『眠り』という作品の中では他にこんな記述もあります。
−「どうしてトルストイという人は登場人物をみんなこんなに上手く自分の手のうちにくるんでしまうのだろうと考えていた。
トルストイはとても素晴らしい正確な描写をする。でもだからこそ、そこではある種の救いが損なわれているのだ。
そしてその救いというのはつまり−」
この続きは書かれていません。でも多分、ヴロンスキー、レーヴィンの描写のことを言ってるのではないでしょうか。
ちなみに、ドストエフスキー(の作品)については以前、村上春樹自身こんな発言をしています。
“僕がこの先小説の中で書いていきたいと思うのは、やはり悪についてですね。
悪というもののかたちやあり方を、いろんな角度から書いていきたい。
ドストエフスキーの『悪霊』は小説のスケール、完成度としては『カラマーゾフの兄弟』ほど圧倒的ではないと
僕は考えているんだけれど、悪というものがさまざまなかたちをとって大地の底からじわじわとにじみ出てくる様子が、
実にリアルに綿密に描かれている。そういうものを僕なりに腰を据えて書ければな、という思いはあります。”
“小説家として最終的に書きたいと思うのは、やはり「総合小説」です。
総合小説の定義はなかなかむずかしいんだけど、具体的に言えば、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』、
あれが総合小説のひとつの達成ですよね。こんなことを言うのはおこがましいけど、僕の目標は『カラマーゾフの兄弟』。
ああいうものをいつか書いてみたいと思う。望みが高いんです(笑)。
様々な人物が出てきて、それぞれの物語を持ち寄り、それが複合的に絡み合って発熱し、新しい価値が生まれる。
読者はそれを同時的に目撃することができる。それが僕の考える「総合小説」です。むずかしいけどね。”
スレ違いかな?ごめんね♥
>>420 レスどうも。
村上春樹に関してはほとんど無知なので
>>418のような質問スマスタ。
一週間に3回でも1か月に3回でも、まあどちらでもいい。
関心があったのは次のようなこと。
作家は自分の経験や思想をよく小説に書く。
それで
>>407のような引用を読むと村上春樹なる香具師は実はトルストイヲタか?
なる疑問というか妄想を持った。
その辺確認できたらと思った次第。
>>420 dolceさんに伺います。
>トルストイはとても素晴らしい正確な描写をする。でもだからこそ、そこではある種の救いが損なわ>れているのだ。そしてその救いというのはつまり−」
>この続きは書かれていません。でも多分、ヴロンスキー、レーヴィンの描写のことを言ってるのでは>ないでしょうか。
ヴロンスキー、レーヴィンの描写のことと推測された理由をもう少し敷衍していただけません?
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
>>423 >ヴロンスキー、レーヴィンの描写のことと推測された理由をもう少し敷衍していただけません?
確かにここだけ抜き出して読んでみても、何をいってるのか多分わからないでしょうね。
実はこの考えは、主人公である“私”が(『アンナ・カレーニナ』を読み始めて上巻の2/3くらいまで読み終わった段階で)
ヴロンスキーのことを考えながら、食器を洗っている時にふと想起した考えなんです。
だから、そうした文脈の中で素直に解釈すると、ヴロンスキーがどんどんアンナとの不倫=泥沼にはまっていく様子、
あるいはレーウィンがキティにプロポ−ズを拒絶されどんどん内に籠もっていく様子を“救い”がないと感じたのでは、
と推測できると思うんです。
ただ、もう一つ別の違った(穿った)解釈をすると、
この“私”の考えは、とりもなおさず作者である村上春樹自身の考えでもある
(“私”を通じて語らせている)のでは、とも理解できます。
そしてそのような理解を前提にすると、「そこではある種の救いが損なわれているのだ。
そしてその救いというのはつまり−」という一文はかなり遠回しに言っているのでなかなかピンときませんが、
ここで言う“救い”とは、平たく言えば“おもしろみ”ではないかと思うんです。
つまり、ヴロンスキー、レーウィン、さらには他のトルストイの作品の登場人物は皆
完璧なまでに平凡な人物として描写され(かの歴史上の大英雄ナポレオンすらも
彼の手にかかると凡人として描かれてしまう) “おもしろみ”が見事に欠落してしまっている、
ということだと思うんです(それとは対照的に、ドストエフスキーの描く登場人物は皆
異常な性格・思想を持っていて、ついには人を殺したり、自殺したり、といった“破裂”
=“救い”=“おもしろみ”がある)。
そんな風に私はトルストイの作品を理解しています。
もちろん、そうした平凡な=凡庸な人物描写、日常描写、歴史そのままの、
神の視点による正確な描写にこそトルストイの魅力があるのですが・・・
588 :ミステリ板住人 ◆A4jsQTgi.Q :03/04/17 06:08
ミステリの巨匠江戸川乱歩氏のドストエフスキー評を紹介しておく。
西洋小説ではまずポーに心酔し、その三、四年後にドストエフスキーにぶつかり、
これには驚愕した。あとにも先にもあれほど強烈に打たれたものはなかった。
今までに邦訳全集で三度通読したが、いよいよ面白かった。
トルストイも数冊読んだけれど、これには感心するばかりで心酔はしなかった。
(以上、東京創元社「わが夢と真実」収録「私の読書遍歴」より抜粋)
617 :ミステリ板住人 ◆QkO1sgFXdY :03/04/21 18:20
乱歩先生のドストエフスキーに関する記述をもう少し紹介してみよう。
…鳥羽造船所にいたとき(大正七年)あの新潮社の部厚い小型本の翻訳叢書で、
先ず「罪と罰」を、つづいて「カラマーゾフ」を、息もつかずに読み終った。
これは谷崎以上(注 乱歩先生は谷崎潤一郎作品に傾倒していた。)の驚異であった。
ドストエフスキーを逃避の文学というのではないが、私はこれを日常的なリアルとしては
驚異しなかった。
ドストエフスキーの中の人為的なものに、その哲学に、その心理に圧倒されたのである。
そこに現われる諸人物は、日常我々の接する隣人に比べて、殆んど異人種と思われる
ほど意表外の心理を持ち、意表外の行動をしていた。
それでいて、人間の心の奥にひそむ秘密が、痛いほどむき出しに描かれていた。
日常茶飯事とは逆なもの、、即ち私の最も愛するところの別個のリアルがそこにあった。
その後数々の翻訳小説を読んだが、そして、ゲーテの「ウイルヘルム・マイスタア」に
驚き、スタンダール、ブールジェ(「弟子」)に感動し、ジイドに傾倒したが、
いずれもドストエフスキー初読のような驚異は感じなかった。
(「乱歩打明け話」収録「谷崎潤一郎とドストエフスキー」より抜粋)
>>427-
>>428 乱歩がドスヲタとは知らなんだ。
にしても、的確な感想だなー。流石。
>>425,426
文学に「正しい」「唯一の」読み方があるわけでないので、各自が自由に読み
解釈すればいいと思うのですけれど。
>>426では、ウロンスキー、レーヴィンのような魅力的でない凡人が出てくるこ
とがトルストイの弱点という解釈ですか。より直接的に言えば、ウロンスキー、
レーヴィンに魅力を感じない、ということのようですが。私の印象ではウロンス
キーはアンナの相手役ということ位しか覚えていませんが、レーヴィンはこの小
説のもう一方の主人公ですよね。
アンナ・カレーニナは、アンナ(、ウロンスキー)の不倫破局過程とレーヴィン、
キティの恋愛成就過程が並行して(反比例するように)描かれている。アンナ、ウ
ロンスキーの下降とレーヴィン、キティの上昇がセットになっているのがこの小説
の基本構造であり、トルストイがバランスがとれているとか幅が広いと感じるのは、
登場人物が現実に近いとかばかりでなく、こういう構成上についても言える。(「戦
争と平和」なんて題からしてそうだし)
それで自分で勘定したわけでありませんが、男主人公のレーヴィンの出番は女主人
公アンナのそれより多いとどこかで読みました。そのレーヴィンにあまり興味がもて
ないとこの小説はつまらなくなるかもしれない。ご存知のようにレーヴィンはトルス
トイの分身ですが、別に文豪を研究するとかのためでなく、レーヴィンには若い男の、
恋愛や人生に対する悩みや試行錯誤がよく描かれていてそれなりの関心を持てたので
すが、少なくとも私には。まあ人の好みは色々ですから。
>>431数えたこと歩けど、レーウィンが全体の60%、アンナが40%。勧善懲悪好きのトルストイならレーウィンが主人公なのに、何故か題名はアンナ。此れやいかに?(実際、「二組の夫婦」という題名にしようとしてたらしい)
>>431 実際に勘定したんですか。すごい。勘定と言えば前から気になっていたのは、
「戦争と平和」で登場人物が5xx人とかよく書いてあるでしょう。このスレの
前のほうでも出ていた。でも実際に数えた人っていますか。何が基準なの。喋
った人の数?会戦の場面なんて何万人も出てくるのでは。表一覧にして#1アン
ナ・パーブロヴナ、#2ワシーリイ公爵、・・・・・・、#5XX、まで作った人い
ます? 見たことない。もしどこかにあれば場所を教えて下さい。
>>430 >ウロンスキー、レーヴィンのような魅力的でない凡人が出てくるこ
とがトルストイの弱点という解釈ですか。より直接的に言えば、
ウロンスキー、レーヴィンに魅力を感じない、ということのようですが。
その逆で、そうした凡庸な(我々と等身大の)人物が登場し、
右往左往する点がトルストイ(の作品)の最大の魅力だと私は思っています。
我々の周りにいるごく普通の生身の人間を掌の上に乗せて神のごとく描写する、
という点が。誤解されるような書き方で申し訳ありませんでした。
ドストエフスキーに限らず、小説の主人公ってやっぱりどこか特異な性格を
持った人物が多いですよね。だからフィクションなんでしょうけども。
トルストイにはそれを感じさせない。
おそらく彼の歴史観からきているのかもしれません。
>>430 >男主人公のレーヴィンの出番は女主人公アンナのそれより多いとどこかで読みました。
何度も引用して恐縮ですが、『眠り』にはこんな記述もあります。―
「昔読んだときにはちっとも気がつかなかったけれど、考えてみれば
なんて奇妙な小説だろうと、私は思った。小説のヒロインであるアンナ・カレーニナが
実に116ページまで一度も姿を見せないのだ。この時代の読者にとって、
そういうのはとくに不自然なことではなかったのだろうか?
私はそのことについてしばらく考えをめぐらせてみた。
オブロンスキーなんていうつまらない人物の生活の描写が
えんえんとつづいても、彼らはそれにじっと耐えて、
美しいヒロインの登場をじっと待っていたのだろうか?
そうかもしれない。たぶんこの当時の人たちにはたっぷりと
暇な時間があったのだろう。すくなくとも小説を読むような階層の人々にとっては。」
そういえば、ドストエフスキーの『悪霊』なんかも最初
スチェパン氏の話から始まって、なかなかスタヴローギンが出てきませんよねw
作品全体を通じてのスタヴローギンの登場回数もかなり少なかったと思うし。
2〜3割程度ではなかったでしょうか?
にもかかわらず、その存在感は他の登場人物を圧倒し神秘的ですらある。
>>431 >(実際、「二組の夫婦」という題名にしようとしてたらしい)
私は草稿段階では“どえらい女”だったと聞いたことがあります。
いずれにしても、変えてくれて良かったw
>>432 >でも実際に数えた人っていますか。何が基準なの。喋った人の数?
会戦の場面なんて何万人も出てくるのでは。
確かに登場人物が何人かなんてどう調べるのか不思議ですよね。
というか、どうでもいい話ですし。536人だろうと982人だろうとw
まあ、『戦争と平和』のスケールの大きさを表現(宣伝?)しようとして
誰か(暇な人)が調べたのでしょう。
もっとも、主要人物だけで20〜30人ぐらいいますけど。
ちなみに、『アンナ・カレーニナ』には軍人・政治家・地主・農民等含め、
150人ほどの登場人物が描かれているみたいですw
>>433 >その逆で、そうした凡庸な(我々と等身大の)人物が登場し、
右往左往する点がトルストイ(の作品)の最大の魅力だと私は思っています。
トルストイの登場人物は大体普通にみかけるような人間ですよね。「アンナ・カ
レーニナ」は話の素材も三面記事そのものだし、それでいてあれだけ面白い
(と私は思ってますが)小説を書けたところに本当にトルストイの天才を感じます。
奇矯な言動をする登場人物なら読者の気を惹きやすいし心に残りやすい。
普通の人間を動かして面白い話を作るほうが大変ではないかと。
序でにアンナ・カレーニナで読む度に感心する点。
トルストイは自然描写が優れていると良く言われますが、「アンナ・カレーニナ」
の終わり頃でアンナが自殺に追い込まれるまでの過程の描写、筆力は感心します。
一体世界の名作と言われる作品で主人公ないし主要人物が自殺するケースはかなりあ
る。しかし何故自殺するのか、ちょっと考えてみても良くわからない場合が結構多い。
いくらでも他の選択肢があるのでないか、現実なら自殺はしないのではとか。漱石の
「こころ」のKや先生しかり、ドストエフスキーならスタヴローギン、スヴィドリガイ
ロフ、スメルジャコフ・・・いくらでも出てきそう。いきなり自殺!というのが多くて。
なんか読者を鬼面驚かすために殺しているんじゃないかと。(ドストヲタに叱られそう!
ここはトルストイスレなので書けました)
それに対してアンナが自殺するしかない状況を説得的に書きこんであり、トルストイのすごさ
を思います。
このスレあまり2ちゃんねるらしくないですよね。
少し脱線してスレ違いのレス。
>>434 >ドストエフスキーの『悪霊』なんかも最初
スチェパン氏の話から始まって、なかなかスタヴローギンが出てきませんよねw
作品全体を通じてのスタヴローギンの登場回数もかなり少なかったと思うし。
2〜3割程度ではなかったでしょうか?
「悪霊」は初稿をかなり書いてから書き直していますよね。それが影響しているように理解
しているんですが。最初想定してた主人公よりもっと魅力的な主人公を思いつき、最初の原
稿を破棄して直している。しかし最初の案との折衷もあったでしょうし、この作品、ドスト
エフスキーの中でも構成のバランスの悪さは随一のように見える。ただしあばたもえくぼで、
そこが魅力という人もいるでしょう。
この小説を初めて読んだのは非常に若い時で、その時は主人公はピョートルではないか
と思いましたよ。スタヴローギンが主人公と思っていたのに、なんだか背後にしか出て
こないみたいな感じで。ピョートルは狂言回しというのが定説なんですか。それにシャ
ートフ殺害の後の展開が早過ぎて、短か過ぎる!と思いました。
最近読み直すときはもっと細部を楽しんでいますが。
>>435 >確かに登場人物が何人かなんてどう調べるのか不思議ですよね。
というか、どうでもいい話ですし。536人だろうと982人だろうとw
私も登場人物の「正しい」数はどうでもいいと思います。ただ
>>320でともまにあさんが
書いている559人とかの数は以前訳書の解説でも読んだ記憶があり、一人歩きしている。
それで実際に出所なり数え方を知っている人がいればと思っただけです。
映画「戦争と平和」のソ連版の登場人物といったらどの位になったんでしょうね。
この原作百周年を記念して、ソ連の威信をかけて制作された映画は、戦闘シーンに実際
のソ連の軍隊を何(十?)万人も動員して作成され、最近のようなCGによる漫画と違い
本物の迫力があり喧伝されています。(この戦闘シーンのフィルムを使って「ワーテル
ロー」というナポレオンと英軍の闘いを中心にした映画も作成したこと知っていますか)
しかし私自身が一番感心したのは、舞踏会の場面です。本当に豪華絢爛という感じで感激
しました。2、3年前ペテルブルグに行ったとき、エルミタージュのある部屋で、この映
画を思い出しガイドさんにここが映画「戦争と平和」の舞踏会を撮った場所かと訊きました。
そしたらペテルブルグにある宮殿(といっても館という感じの建物、名前失念)と教えて
くれました。
私が観たのは4時間半の短縮版ですが、旧文芸坐で、あのスクリーンは大きかったでしょ。
それが良かった。
今は7時間以上の版がビデオ等で出ていますが、やはり大きいスクリーンで観直したい。
439 :
余談>カチューシャの唄:03/04/29 20:40
大正から昭和にかけて演劇で「復活」が結構上演されていて、ヒロインの
カチューシャが大人気を博したらしい。ヘアスタイルのカチューシャも実
は復活のカチューシャのしていた髪型が語源らしい。
かちゅ〜しゃ恋しや別離のつらさ♪
441 :
吾輩は名無しである:03/05/13 00:35
「復活」読んでます。今上巻p250あたりどす。
なんか自分のこと言われてるみたいで・・・苦しい・・。
442 :
吾輩は名無しである:03/05/13 00:51
dolce. さんはトルストイ以外ではどんな作家が好きですか?
∧_∧
( ^^ )< いや、まったく!
俺の中のオブロンスキーのイメージ
(-_-) ……
そして妻のドリイ
444 :
吾輩は名無しである:03/05/14 21:44
>>389 >バーナード・ローズ監督『アンナ・カレーニナ』(1997)米英合作
テレビっつうか、98年公開とあるぞ。
「こうして、できるだけしっかり膝をかかえて--いいこと、できるだけしっかりでなけりゃ駄目よ、そうしてこの窓から身体をほうりだすの。」
「おやめなさいったら。落っこちてよ」
「ああ、ソーニャなんかには決してわかりはしないんだわ。だって、だってあんなに月が明るくて。こんな素敵な夜ったらないわ…」
↑米川訳をうすい記憶に基づいて再現。漏れは、ここでアンドレイ公爵、ナターシャに大きく傾いたと確信。
そして読者の漏れもナターシャ萌え(w 「ロシア文学の太陽」が相手なら二次コンとよばれてもかまわない(w
↑スレの流れから外れててスマソ。「アンナ・カレーニナ」も好きです。
レーヴィンがキティにプロポーズするシーンももちろんいいのですが、なぜか草刈りの場面が印象的でした。
働く人々の息遣いと草いきれ。労働の昂揚と静寂。さすがトルストイの筆、という感心です。
>>436-
>>438 う〜ん、私は別にドスヲタではないです(と思います)が、ちょっと首肯できないですねー。
というか、むしろ正反対の印象を持ってます。
例えば、スタヴローギンの自殺は最後の最後に、一見どこか唐突に描かれているように思われますが
(私も最初はそう感じました)、彼は―絶対に―自殺しなければならなかったと思います。
“スタヴローギンの告白”の章は『カラマーゾフの兄弟』の“大審問官”と同じくらい私は好きですが、
あそこで告白された“あの出来事”によって彼の自殺は宿命的に決まってしまったのでは、
“あの出来事”は彼の運命をその瞬間に決定付けてしまう程の事件だったのでは
(あたかも老婆殺害前日の草市場での邂逅がラスコーリニコフの殺人を運命的に決定付けたように)、
と私は理解しています。彼は生涯マトリョーシャの死の呵責に苦悩し続け、
自分の死に場所・時期を探し求めていたんだと思うんです
(『カラマーゾフの兄弟』の“謎の客”のように、あるいは『こころ』の先生のように)。
そこには、我々が想像を絶する程の人間の苦悩というものが見え隠れしていて、
凡人である私たち一般読者には到底思いも及ばないものなんですけど、感じることはできる。
彼がエジプトやドイツ、アイスランド等世界各国を放浪した理由や奇行の数々は、
そうした理解を前提にして初めて大きな意義を持ってくるものではないでしょうか。
さらに言えば、そうした理解がなければ『悪霊』という作品全体を読み解くことも不可能ではないでしょうか。
つまり、スタヴローギンは実はあのペテルブルグでの事件を境に既に“死んでしまって”生きる屍になってしまっていて、
その後の彼の行動はすべて“亡霊”の行動なのでは、
『悪霊』の中の登場人物達は皆スタヴローギンの“亡霊”によって背後から操られているのでは、
そして『悪霊』という作品全体はスタヴローギンの“亡霊”が生み出した数々の幻想の集積なのでは
(すべての事件が幻想的な様相を呈しているのはそのため)、と理解しています。
だから、スタヴローギンの“亡霊”が生み出した幻想―『悪霊』という作品が幕を閉じるためには、
どうしても彼は最後に死ななければならなかった。そう私は解釈しています。
続き。
他方、アンナは死ぬ直前まで自殺する意思はなかったので(衝動的・突発的な自殺)、
アンナの自殺はドストエフスキー作品の登場人物の自殺とは比較にならないのではないでしょうか?
彼女の苦悩(自殺の動機)も不倫相手とうまくいかない等、我々一般人、現代人が抱く他愛のない悩みと同じですし。
本当ありきたりな人間のありきたりな自殺ですよね(思想性のかけらもないw)。
実際、アンナは自殺しないで済んだのでは?といった議論も聞いたことがあります。
もっとも、自殺するまでの過程・人間心理、自殺する最後の瞬間があれほどまで叙情的に、
緊迫感を持って、克明に描かれた作品を他に知りません。
私は、読者にはそれぞれ違った読み方があって当然だと思うし、自分が好きに読んで楽しめればそれでよくて、
他人に読み方を強要されるべきではないと考えています。ただ、>>436-
>>438さんは『悪霊』がお好きみたいなので、
ご参考までに書きましたw
ちなみに、私はキリーロフが自殺する場面が一番好きです。
続き。
>このスレあまり2ちゃんねるらしくないですよね。少し脱線してスレ違いのレス。
sage進行であまりこのスレに書き込んでる人いないようですので(4、5人くらいでしょうか?)、
私も脱線させていただきます。。。
トルストイとドストエフスキーを比較してみると(あくまで私個人のイメージです)、
どことなくモーツァルトとベートーヴェンの関係に類似しているように感じて仕方ありません
(単純に小説家・小説と音楽家・音楽を比較できないのは十分承知してますが)。
具体的には−
●トルストイ=モーツァルト=“神”
・『戦争と平和』=オペラ『フィガロの結婚』
・『アンナ・カレーニナ』=オペラ『ドン・ジョバンニ』
・『復活』=オペラ『魔笛』
●ドストエフスキー=ベートーヴェン=“天才”
・『罪と罰』=交響曲“第5番”『運命』
・『カラマーゾフの兄弟』=交響曲“第9番”
・『悪霊』=交響曲“第3番”『英雄』
・『白痴』=交響曲“第6番”『田園』
・『未成年』=交響曲“第7番”
といった感じですw
>今は7時間以上の版がビデオ等で出ていますが、やはり大きいスクリーンで観直したい。
私は基本的に文学作品の傑作を映画化したものは観ない主義なんですが
(黒澤明の『白痴』だけは例外)、今度『戦争と平和』のDVDを買って観てみたいと思います。
映画館のスクリーンで観るのと迫力が違うとは思いますが・・・
『アラビアのロレンス』『地獄の黙示録』等DVDで何回も観てますが、
実際に映画館で観たほうが数倍良かったですからねー。
>>442 >dolce. さんはトルストイ以外ではどんな作家が好きですか?
とりあえず興味が沸いた作品ならなんでも読んでます(時間があれば)。
好きな作家は、ドストエフスキー・フォークナー・村上春樹・村上龍・三島由紀夫・谷崎潤一郎あたりですかね。
基本的に長編をじっくり何度も読むのが好きです。
極端に言えば、トルストイの3大長編とドストエフスキーの5大長編さえあれば一生楽しく過ごせますw
>>446-
>>447 ここで書かれている解釈にはすごく感心しました。非常に勉強になりました。
私は頭が単細胞で、深く考えもせずに読んでいるだけで、こういう統一的な理解で
あればスッキリすることもわかりました。
そこで若干関係した事柄を書かせてもらいますと、ドストエフスキーの人物の中で、
ラスコーリスニコフ、スタヴローギン、イワンは同系統の人物と普通言われていると
思いますが、つまり「悪魔的」人物とか(そういう言い方を以前読んだ記憶があります)。
しかし殺人をしてからラスコーリニコフはすごくそれを悩んでいる。イワンも自分自身が
手を下したのでもないのにスメルジャコフの告白を聞いただけで精神がおかしくなっている。
ずいぶん良心的な人物達だなとか思った次第です。実際に殺人をしたわけでないので、
どういう気分になるのか想像しにくいのですが、世の中殺人をしても何とも良心の呵責を
感じない人も多いようですね。そんなドライな人物であっては話が進まなくなるのでけちを
つけているわけではない。しかし殺人をしたら本当にどんな気分になるのか、はドストエフ
スキーの作品を読む度にいつも考えさせられることです。
スタヴローギンとピョートルの関係は、イワンとスメルジャコフの関係に、デフォルメした
形で再現されているのはさすがの私でも気がつきましたが、スタヴローギンも同様に良心的
な人物なので、話として完結させる必要があるというのは良くわかります。
アンナの自殺に思想もかけらもない、というのはその通りで、それだからこそ凄い現実性を
感じるのです。思想による殺人や自殺というのは理解しにくい。そう断定すると誤解を招くし
自分にとっても正しい言い方でもないのですが、衝動や過ちによる殺人(犯罪)や自殺なら
いつも自分の隣にある、という感じは拭いきれない。
>>448 ここでのトルストイとドストエフスキーを作曲家になぞらえた比較には笑ってしまい
ました。もちろん馬鹿にしているわけではありません。面白かったので。一番面白く
思った書き込みです。
最初はあきれたのですが、何度かこの比較を読み直して、自分なりに理解できた積り
になってきました。私はトルストイを他の芸術家になぞえるなら、作曲家より美術家、
そうですね、ミケランジェロですかね。夫々文学と美術における巨人ということで。
作曲家では、トルストイはモーツァルトという感じはしないのです。これはモーツァルト
を神に例えるのは構わないのですが、トルストイはもっと地に足が着いている、という
感じで。一つの理由はそれほど私自身がモーツァルトを好んでいないこともあるかもし
れません。ここでの歌劇の対応も見ているうちに、モーツァルトの歌劇という枠なら、
何となく理屈がつけられるように思えてきました。「復活」と「魔笛」は後期の作品という
ことが最大の理由ですか。
強いてトルストイで作曲家を連想するならバッハかな。あんまりピッタリとも思えませんが、
ただそうなら「戦争と平和」は「マタイ受難曲」というのが適当と思いますね。「アンナ」
や「復活」にあたるような曲は今、浮かんできません。
ドストエフスキーの作品とベートーヴェンの交響曲は見ていてだいたいわかるような気が
します。「罪と罰」「カラマーゾフ」が5番、9番は間違いない。「白痴」の「田園」は
まだしも「悪霊」が「英雄」というのは最初違和感がありましたが、なんとなく理解した積り。
しかし「未成年」が7番というのは今だわからない。偶数番のイメージが強いのですが。
ドストエフスキーを作曲家というか音楽に例えるなら、ワーグナーの「指環」を例えたいですね。
もちろん「罪と罰」が「ワルキューレ」、「カラマーゾフ」が「神々の黄昏」です。
そして「白痴」が「ジークフリート」は確定でしょう。でも「悪霊」、「未成年」どちらも
「ラインの黄金」にあたるという感じがしない。もし何か適当な曲なり思いついたりしたら
書きます。
神はプーシキン。
トルストイは旦那。
>>449 映画と文学はやはり違いますね。
いくらソ連版映画「戦争と平和」が優れているといっても原作の代替物にならない。
(これの長時間版ビデオ等が発売された際、保存状態が悪くてひどいものになっている
とかの評を読んだ記憶がありますが、本当にそうなら悲しい)
黒沢の「白痴」はドストエフスキーの映画化の中では最も優れた出来ばえとか言われて
いますが、「白痴」は特に好きな作品なので、黒沢の映画は映画としてはいいかもしれ
ませんが・・・・といった感じ(これの4時間以上の版は今後とも観られないのですか)。
黒沢の文芸名作の映画化では「蜘蛛巣城」が一番好きというか、感心した作品です。
後、ドストエフスキーでは戦前のフランス映画の「罪と罰」がいかにも当時の映画の
雰囲気で、そういう意味で悪くなかった記憶があります。ワイダの「悪霊」は観たこと
ありませんが、いい出来なのでしょうか。ドストエフスキーの映画化ではブレッソンの
「白夜」が一番抵抗が少なかったのは、やはり小品で大作みたいな思い入れが少ないから
でしょうか。
ロシヤ文学以外の古典名作の映画化について書いているときりがないのでやめますが、
原作に遠く及ばないのがほとんどというか、比較自体が無理なのかな。よく「原作と比較
して・・・」とか映画評で書いてあるのを見ますが、やはり映画は映画それ自体として評価
しないと。原作のイメージと映画がほとんど乖離していない作品では「風と共に去りぬ」位
しか思い浮かばない(これは古典ではないですか)。
優れた映画化の例があったら教えて下さい。
いつの間にか長文スレと化してきましたね。
ロムるのが大変w
455 :
吾輩は名無しである:03/05/24 14:40
晩年のトルストイ曰く
「飢えた子供の前では、シェイクスピアの芸術性など、なんの価値も無い」
456 :
吾輩は名無しである:03/05/24 14:43
「むしろ文学を前にして飢えた子供は何ができるか」だな
457 :
吾輩は名無しである:03/05/24 14:54
そしてトルストイはリア王のごとく荒野をさまよい孤独死するわけだが・・・
458 :
吾輩は名無しである:03/05/24 15:05
従軍作家。
459 :
吾輩は名無しである:03/05/24 15:34
俺の中でトルストイ<ドストエフスキーなのは
ドストエフスキーの中からの方が得られる物が多いような気がするから
トルストイは密度が低いと感じる
460 :
吾輩は名無しである:03/05/24 15:34
「イワン イリッチの死」はいかがなものか・・・
トルストイにしては冴えない・・
461 :
吾輩は名無しである:03/05/24 15:36
>>460 むむむ。読んだけど、さっぱり記憶に残っていない。
死を迎える明晰な意識がテーマだったか何だったか。
足をさすってもらうシーンがあったような、ないような。
462 :
吾輩は名無しである:03/05/24 15:39
ドストエフスキーもトルストイも文学ではまあ老舗のブランドのようなものだから。
ほんとの文学通は無名の作家に注目するのだがな。
説教好きサンタ
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
465 :
吾輩は名無しである:03/05/29 20:12
今夜テレ朝でソフィー・マルソーの『アンナ・カレーニナ』やるね。
466 :
borobudur ◆V71rK62RAc :03/05/29 20:59
トルストイ映画は、録画してばっかりでぜんぜん見ない
467 :
吾輩は名無しである:03/05/31 13:02
現代のTolstoyは誰?
468 :
吾輩は名無しである:03/05/31 13:05
司馬良太郎
469 :
吾輩は名無しである:03/05/31 13:07
遠藤周作
>>468-469 スケールが違う、哲学の深さが違う。まるで違う罠。
トルストイは、世界中の文学に影響を及ぼした。
471 :
吾輩は名無しである:03/06/06 16:33
age
472 :
吾輩は名無しである:03/06/06 21:26
あぼーん
アンナ・カレーニナ読みました。
登場人物過剰だと思いますが、どうでしょう??
475 :
吾輩は名無しである:03/06/15 19:16
>460
これってあとでチェーホフがパロッたよ。「退屈な話」。
中身が「イワン・イリーチ」そっくりだよ。でもチャイコフスキーにしてみれば世界最高の作品だって。
本当は「クロイツェル・ソナタ」のほうがうえなんだろうけど。
476 :
吾輩は名無しである:03/06/15 19:52
「神父セルゲイ」がいい。
477 :
吾輩は名無しである:03/06/15 19:52
「セバストポリ3作」だって見落とせない。
478 :
吾輩は名無しである:03/06/22 03:43
初めて読んだ長編がトルストイやドストエフスキーだと、
他の作家の長編小説もだいたい読めるようになる。
あぼーん
480 :
吾輩は名無しである:03/06/22 07:49
戦争と平和
高校時代の夏休みに読んでおいてほんんと良かったと思う。
すっごい昔ですが
>>391を書いた者です。
ようやく「戦争と平和」のエピローグ、第二部までたどり着きました。
最初は「歴史の記述とか著者の歴史観なんかいらんから
もっとピエールだのナターシャだの書けよ!」と思ってました。
でも物語が進むにつれて、登場人物と歴史との密接な関係や、
それらの人たちのリアルさ、そしてその人たち一人一人が
歴史に絡み合ってる…っていうよりむしろ、歴史を作っている(?)
という感じがしてきて、小難しいところも含めて没頭して読みました。
後の巻になるほど読むスピードが上がった感じで。
あと最後に、ピエールが幸せになって本当に良かった。
彼の成長ぶりは本当に彼の姉のような気持ちで見守っていたので(笑
……率直な感想を書こうと思ったのに、変な文ですいません。
さーあと少し、がんばって読むぞー!
482 :
吾輩は名無しである:03/07/03 23:38
age
__∧_∧_
|( ^^ )| <寝るぽ(^^)
|\⌒⌒⌒\
\ |⌒⌒⌒~| 山崎渉
~ ̄ ̄ ̄ ̄
>>481 オツカレー ( ´ー`)つ
いいもん読んだね。
君の人生に幸あれ、「ウラー!」
>>5 俺A・Kトルストイのほうが好き。世の中は簡単に捉えることもできる。これは作家の
暗黙の主張だと思う。
そりゃ、複雑に、あるいは道徳律によって捉えることもできるだろうけど単に俺には
合わなかった。
「戦争と平和」
ブックオフで買ってきました(新潮文庫 各\100)。
一気に読めないと思うので、ちょっとづつ読んでいきたいと思います。
>>486 勝手に俺的、読み方を伝授します。
読んでると途中で何回か著者(トルストイ)の注釈が入ってくるから、
そこは流し読みで。
あと、戦争のシーン描写は想像しづらいので流し読みで。
488 :
吾輩は名無しである:03/07/27 17:43
多少、スレ違いの感もあるが昨日、ジャック・テイボーの芸術というCDを購入した。
プルーストから「囚われの女」で褒めちぎるように書かれたり、
自伝では死没する直前の凋落したヴェルレーヌと酒を交わした折の回想などを書いたりと
まさにフランス(と言うよりパリ)色一色のヴァイオリン弾きなのだが、
クロイツェル・ソナタを朋友アルフレッド・コルトーの演奏を得て弾いている。
1929年、二次大戦前の録音だ。これの意味することは実に豊かでもある。
「クロイツェル・ソナタ」。読み返したくなった。
岩波からのものに親しんで読んだものだが、ここはひとつ古本を探しに行くとするかな。
あれだけの作品だ、きっとすぐ見つかるだろう。
あぼーん
(⌒V⌒)
│ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
⊂| |つ
(_)(_) 山崎パン
491 :
吾輩は名無しである:03/08/16 19:21
492 :
吾輩は名無しである:03/08/17 05:07
トルストイの構成力はすごいけど、倫理的な問題の扱い方はドストエフスキーよりデリカシーがなくて嫌かな。特に「復活」の楽天性にはちょっとうんざりさせられる。
押し付けがましくって、モノフォニーの小説なんだよね。これはたぶん一生素直には楽しめない。
493 :
吾輩は名無しである:03/08/17 23:21
>>492 若い間はドストエフスキーが良かったが、
ある程度の年齢になるとトルストイもイイ。
単に構成力だけの作家ではないと思う。
逆にドストエフスキーが鼻についてくることもある。
494 :
吾輩は名無しである:03/08/18 00:37
トルストイは「戦争と平和」しか読んでないですけど、やはり読んでいて面白い
ですね。ドストエフスキーにしても多くの人に愛されている作家の小説は、
純粋に面白い。「戦争と平和」はとにかくその壮大なスケールに圧倒されます。
トルストイが30そこそこから書き始めたというのを後で知ってまた驚きました。
読んでいるときはただ圧倒されて、ピエールが内的葛藤で得たものや、エピロ
ーグまで繰り返し語られるトルストイの歴史観、人間の自由と歴史の必然との
関係などにすっかり傾倒してしまいました。しかし少し熱が冷めて、あとがきで
書かれているその後のトルストイの人生を読むと、完璧な思想なんて存在し
ないのかなと思いました。文学において思想はやはりある程度の共感を必要
としているだろうし、それは結果として生活に根ざしたものになるといえると
思います。人間が常に変化し、生活が続いていく以上、結局描きうるのは死ぬ
までもがき続ける人間の姿ではないかと思ったのです。個人的な幸福ではなく
全人類的な幸福という問題は一人の人間が戦うにはあまりに大きく、苦悩も
また大きかったのではないでしょうか。こんなことを考えるのは私が長い間
本に「答え」を期待し続けてきたせいだと思います。しかし「戦争と平和」
は理屈ではなくて、自分の幸福を実感するきっかけになりました。暗くて長い
トンネルをようやく抜けだせた感じでした。(全く個人的なことなんですが)
その意味ではようやく期待するものが得られたといえるかもしれません。
495 :
吾輩は名無しである:03/08/18 00:48
>>493 皆さんそういいますね。
18の時まとめて読んでからもう三年ぐらい読んでない。
今再読すればわかるかな。まだ早いかな?
ドストエフスキーの露骨さが鼻につくって感覚はわかるような気がするんですけどねえ。
>>494 『ハリネズミと狐』を読むといいかも。(岩波文庫)
497 :
吾輩は名無しである:03/08/18 08:31
「戦争と平和」読んでて思ったんだがベーラ、ボリス、ベルグ等
いつのまにか消えていた登場人物の消息が気になる。
>>497 というかまったく俺は思い出せない、そんな奴等。
もう読んでから2年くらい経つかな、「戦争と平和」。
いつか再読したいものだ。
499 :
吾輩は名無しである:03/08/18 19:16
今日「戦争と平和」新潮の一巻買ってきました。
準備体操として「復活」も読みました。
これからじっくりと読んで以降と思います
500 :
吾輩は名無しである:03/08/19 00:01
500AGE
俺も「戦争と平和」読書中
501 :
吾輩は名無しである:03/08/20 19:05
>>495 必ずしも年齢ではないでしょう。
結婚したり、離婚したり、不倫したり、されたり……
今、アンカレ読んでるんだけど(ちょうど半分くらいで、レーウィンとキティの結婚式の辺)
この小説のどこが面白いの?単なる不倫話でしょ?(半分は農村の話)
もうこれ以上読むのよそうかなと思ってるのだけど、ここから先果たして面白くなるのでしょうか?
(最後アンナが鉄道自殺するのは知ってます)
503 :
吾輩は名無しである:03/08/21 22:50
>>502 最後まで読むべし。
半分まで読んでやめるのは、もったいない。
「戦争と平和」を読むときはヨーロッパの地図を座右におくといいよ。
(本日のナポ軍の位置はココ)
あ、皆もうやってるのか・・逝ってきます。
505 :
吾輩は名無しである:03/08/23 19:52
>>504 ありがとうございます!!やってみます
今一巻のP340あたりです。「復活」「人生論」よりも遥かに
読みやすく、かつ面白いのでびっくりしています!!
>504
あー、それいいかも。早く言ってくれれば…ブツクサ
507 :
吾輩は名無しである:03/08/24 23:54
トルストイ読み始め記念カキコ
ドストにハマって以来トルストイもずっと気になっていたんですが、ドストの作品をほとんど読んでしまって退屈になったのでアンナ・カレーニナから始めてみました。まだ上巻の三分の一ぐらいだけど、ハマりそうっす。
この先に中、下巻があって、他に戦争と平和が読めると思うと、、、ああ幸せ。ロシア文学万歳!
駄レススマソ
508 :
吾輩は名無しである:03/08/28 02:08
戦争と平和、第一巻読了!!
予想以上に読みやすいです。
いや、こんな面白い作品を放置してたなんて・・・。
ああ、あと三巻もあるなんて・・・幸せだ
509 :
ともまにあ:03/08/30 16:57
>>507よりによってトルストイで一番難しい本をよむとは・・。
なにが難しいだよ。
トルストイで一番かどうかは論議の分かれるところだがとにかく面白くて
読み始めたら止められない。
寝る間も惜しんでいっき読みした…その昔w 共感!>507-508
511 :
吾輩は名無しである:03/08/30 17:54
>>510 特に、後半の迫力は読んでみなければ分からない。
一気に読んでしまうけれど、一気に読むのはもったいない。
再三再四、読みたくなる。
512 :
吾輩は名無しである:03/09/01 23:21
『戦争と平和』おもしろいっすよね〜。おれも大好きです。
質問です。ヤースナヤ・ポリャーナまで翁に会いに行った日本人ってだれでしたっけ。
内村鑑三? 白樺派のだれかでしたっけ? 調べがつかないんです。教えてください。
新潮のトルストイカッコよすぎ。
514 :
吾輩は名無しである:03/09/02 02:32
>>512 徳富蘆花
内村鑑三はトルストイと同じく日露戦争に反対した。
トルストイを読み始める第一歩として、お薦めはどの作品ですか?
一応「復活」は持っているんですが、積ん読状態になってます。
ちなみに好きな作家はドストエフスキー、ヘミングウェイなどです。
どなたか、よろしかったら教えてください。
>>515 クロイツェル・ソナタ/悪魔 から読むといいヨ。
薄くて読みやすいし面白かった。
>>516 早速のレスありがとうございます、買って読んでみます。
よろしければ長篇のお薦めも教えていただけませんか?
>>517 他の板、覗いてました。
私もドストエフスキーが好きなんですが
トルストイは戦争と平和がお薦めです。
(新潮)ドストの白痴とカラマは読みましたか?
あれは本当に良かったですね、泣きますタ。
カミュの異邦人とペストもgood!でした
そういえば、ドストエフスキイ 著 加賀乙彦(中公新書)
おもしろかったですぅ
気が向いたら大きい本屋さんで探してみては
いかがでしょうか?
519 :
吾輩は名無しである:03/09/02 04:19
>>514 ありがとうございます!! そっか〜。徳富蘆花ですか。
>>518 お薦めは「戦争と平和」ですか。
「復活」に手を出す前に、そちらを読んでみます。
「カラマーゾフの兄弟」いいですよねー。
いまのところ、これを超える作品に私は出会ってません。
それから、私は「白痴」よりも「罪と罰」の方が好きです。
初めて読んだドスト作品だった、という贔屓目なのかもしれませんが。
カミュの「異邦人」もいいですよね。
最後に感情が爆発する場面なんて、興奮してしまいます。
残念ながら「ペスト」は未読ですが、機会があれば是非読みたい作品です。
他にも語りたいことはありますが、トルストイスレですのでこの辺で……。
色々ありがとうございました。
トルストイスレでドストエフスキーの話題を出すと荒れるから今後は自粛するように。
「戦争と平和」は新潮と岩波のとどっちがいいですか?
>>522 どっちでもいい。
手にとった方が正解だ。
524 :
ともまにあ:03/09/08 17:42
>>515「戦争と平和」が難易度は意外に優しい。民話はクオリティー高く、特に「名付け子」は非常に感動的。トルストイを極めた自信のある上級者は「アンナ・カレーニナ」。ヒロインの心情の説明が一切省かれ、あまりにも奥深くて難しい。ただし、はまれば一生物。
大学書林の「子供の知恵」というやつを買ってきました。これから読みます。
526 :
吾輩は名無しである:03/09/13 00:47
以前古本屋で昭和50年頃発行の『復活』上下巻組を買ったんだけど、
下巻でつまづいた… 浮気して他の本を数冊読破してからふと思い出して
現代版の下巻を買いなおして読んだけどまたつまづいた…
漏れは永遠に復活できないのか〜
527 :
吾輩は名無しである:03/09/13 12:08
トルスットコドッコイ
528 :
吾輩は名無しである:03/09/13 13:52
俺も高校の文学史のテキストに載っているような日本・世界の代表作は大体読んだけど
トルストイだけは一冊も完読してない。「戦争と平和」は是非とも読みたいんだけど、
人生経験と良識を持った大人の男たちがナターシャなる美しい小悪魔的な少女(本人は全く
意識していない)に翻弄され、振り回されるという構図が思い込みなのか頭の中にあって
読み進んででいくのがつらそうでどうも読み始める気になれない。そして当のナターシャは
男たちを傷つけ、だめにしてしまった事など全く気づかず、年頃になると、社会的な地位の
ある男と結ばれ、すっかり落ち着いた主婦となり何事もなかったように幸福な人生を送る
みたいな勝手に妄想したストーリーが頭の中にあるんだよ。「罪と罰」のソーニャみたいな
理性的で純真、他人を傷つけるという事にとても注意深い女性に心を打たれた俺としては、
どうもうんざりしちゃいそうで。まあ男女関係だけが小説のテーマじゃないと思うんだけど、
一つの柱ではあると思うんで。まあ読んでもないのにごたくならべてごめん。
529 :
吾輩は名無しである:03/09/13 14:11
今は受験で読めないけど 大学はいったらアンカレ読むぞ!
戦争と平和は凄く面白かったからさ
>>529 なんか嘘くせーぞ。
俺も十代の頃に戦争と平和を読んだけど、
凄く面白いなんて思わなかった。
ただ、あの頃はがむしゃらに文学青年を気取ってたなぁ( ´ー`)
まぁ、面白い部分もあったけどさ。
理解できない部分も同じくらいあった。
>>530 え〜、本当なんだけどな・・・
とにかく夢中で読んだよ。ああいう正統派リアリズムの人が好きだからかもしれない
ゾラやフローベールもどこがとは具体的にいえないけど好きです
ただ、まだガキだから理解してないところが多々あると思う
533 :
吾輩は名無しである:03/09/21 00:50
文学初心者なんですが、「人生論」挫折ぎみです
こんなんで、「戦争と平和」とか読んでも大丈夫なんでしょうか?
>>533 「人生論」は説教くさくて面白くないもん。
それに比べれば「戦争と平和」読み始めたら止まらないよ。
全くちがう。先に読めば?
535 :
吾輩は名無しである:03/09/21 05:14
ドストとトルストイ含めて言わせてもらえれば、おれはアンナ・カレーニナが
一番きた。電車で読んで、乗り過ごし率が一番高かったのがこの本。
乗り過ごした後の戻りでも、又乗り過ごすほど。
536 :
吾輩は名無しである:03/09/21 16:23
戦争と平和第三巻に突入!!
意外に読みやすいですね
538 :
吾輩は名無しである:03/09/23 21:02
人生論は、ことばでは捕らえ難い「生命」そのものを解き明かした学術書であり、哲学書なんで
小説ってスタンスから挑むとそりゃあ読めないさね。
539 :
林子平 ◆ZJMS.Joo8Q :03/09/25 20:08
トルストイってさ、なんで面白いのに。芸術論読むと、一番嫌いな人間のタイプなんだよな
540 :
吾輩は名無しである:03/09/28 00:07
ようやく「復活」読み終えたー
あのスケール感ある物語のオチを聖書で一撃落としするとは思わなかった…w
はじめまして。
昨日から『戦争と平和』を読み始めました。
集英社版世界文学全集の全3巻のもので、
訳者は原久一郎・原卓也です。
読書に費やせる時間が限られているのですが、
毎日少しずつ読んで年内に読み終えたいと思っています。
実は、2ちゃんの別板でも読書報告をする予定でいますが、
このスレにも、時々書き込みをすることがあるかもしれません。
みなさん、よろしくお願いします。
>>535 ああアンナ・カレーニナ、そうだな、夢中になる、時を忘れる。
>>541 おー、がんがれ!
つか、毎日少しずつしか時間が無いのは、拷問みたいだよな。
面白すぎて徹夜して一気読みした記憶ある。
読み始めたら止められないくらいだった。
543 :
ひかる ◆bodgOoQOHA :03/10/02 17:33
アンナカレーニナを一回読んだ。ストーリーはあまり頭に入らなかったが、ここの描写を鮮烈に覚えている。
偉大なリアリズム。。レーヴィンの草刈の場面。鉄砲刈りの場面。
僕は個々の場面の描写のすごさがトルストイの真骨頂だと思う。
いま戦争と平和を10分の一読み終わった。
544 :
吾輩は名無しである:03/10/02 20:32
俺も戦争と平和読んでる。
現在新潮文庫の第三巻P100あたり。
545 :
吾輩は名無しである:03/10/02 21:08
ウラー!
おれも戦争と平和読んでるザクースカ!
現在地点はピエールがワシーリイ公爵の策略通り、エレンとケコーンしるのかどうかってくだり。
先は教えないでね。
546 :
吾輩は名無しである:03/10/02 23:02
oioi
「戦争と平和」今流行ってるのか?
うれしすぎるぞ!こんちきしょー!
読破したら、感想書いてください
>読破したら、感想書いてください
わかりますた!
来年になりますが宜しいでしょうか?
無問題!
549 :
吾輩は名無しである:03/10/08 22:50
>>543 草刈りの場面、禿同です。気のきいた描写で、風景はおろか彼の心までが染み透ってくるようでした。
この作品、とびきり高価な喜怒哀楽が詰まっていて、それを自分が体験したような満足感があって好きです。
>>528 何巻だったかな。
ナターシャがはしゃぎまわるところがいちばんおもしろかった。
ソリに乗ってみんなで遊びにでかけたりするところ。
「戦争と平和」だけは再読しないと思うけど。
いま読んでいるひとがたくさんいるみたいけど、
そんな読書家さんを泣かすのが最後の章。
最後の最後にここまで意味不明な文を読まされるとは、トルストイという男はなんと・・・
ま、楽しみにしていてください(w
551 :
吾輩は名無しである:03/10/09 14:32
「戦争と平和」第四巻に入った。
今月中には読破できそうだ
>>550 著者の歴史観の記述のことを言ってるのでしょうか?
私はここだけ何度も読み返しますがw
トルストイはこの章を書きたかったがためにこの長大な作品を執筆したと
私には思えて仕方ありません。
553 :
美香 ◆FE5qBZxQnw :03/10/10 07:09
>>552 そうそこ、二回読んだけどわかんなかったな。
わたしなりの理解だと。
歴史は、偶然か、運命か。人生は、自由か、宿命か。
ということが書かれていると誤読したけれども。
人間は生きているその一瞬、一瞬では自分が自由に行動していると思う。
しかししばらくたってみると、その行為が何かに決められているように思えてしまう。
じゃあ、その「何か」って何だろう。
その「何か」をトルストイは「戦争と平和」で書いた。
少なくともその「何か(神?)」に真剣に向き合おうとした。
文学というものは、本来すべてがそういうものなんだろうけど。
といってもヨンダのは二年前。あんま突っ込まないでください。
いま読み返したら
>>222でもおんなじこと書いているね恥ずかしいごめんなさい・・・
>>528 >勝手に妄想したストーリーが頭の中にあるんだよ
ほんとに勝手な妄想だわ、それはw
読んでみろよ、妄想なんか吹っ飛ばされるから。
太鼓判押すよ、面白さも、トルストイらしさも、小説としての完成度も。
頭の悪いヤシが読むと、的違いで幼稚な感想を抱き、それを恥だとも思わず
平気で人目にさらすという愚挙をやるわけだが(例553)
まともなヤシなら、きっとハマるし、十二分に楽しめ、且つ得るところも多大な
お薦め作品。
556 :
無茶苦茶な文章ですけど勘弁してください:03/10/12 14:13
ついに、ついに、「戦争と平和」を読破しました!!
はっきり言って読む前は「どうせ糞難しく、長ったらしく、つまらない小説かなあ」
と思っていましたが、実際に読んでみると、普通に面白い!!
しかも長い!まるで毎日大河ドラマを見ているかのような気分で読んでいきました。
大体読むのに三ヶ月程度費やしましたが、もう3年くらい読んでいた気分に
なっています。どこかで時間が出来たら、「戦争と平和」を読む。
家帰って寝る前に・・・。
最後のピエール、マリヤ、ナターシャ、ニコライ、そして彼らの子供達の幸せそうな
姿を見ると、読んでるこっちまで何故かうれしくなってきますが、「ああ、もう彼らの
物語は終わりか・・・」と変な虚無感に襲われました。
けどその虚無感も最後のトルストイの歴史観で簡単に吹っ飛ばされました。
552さんも書いていますが、この最後のトルストイの歴史観の最大の論拠?
は、この壮大な物語そのものだと思いました。
いや、本当死ぬ前(まだ20代ですけど)にこんなすばらしい体験が出来て幸せです!
しかもまだ「アンナ・カレー二ア」があると思うと・・・ああああああああ!トルストイ万歳!
>>556 読了おめでとう、
感動の生々しい現場を目撃したようで、よそながら嬉すい。
自分も読了して昂奮した…ああもうかなり昔のことだが・・・あの
夜のことはハッキリ覚えている。
文学は時代を越えるな、あらためて感慨・・
558 :
吾輩は名無しである:03/10/13 01:07
>>555 了解!!とりあえず新潮第一巻買って読み始めてみるわ。世界文学の最高峰の一つ
と言われてる作品なんで、 いつか挑んでみようとは思ってたんだけど。登場人物に
いちいち感情移入して読んでしまうタイプだから、長編向きの読者ではないんだけど
(カラマーゾフの兄弟・復活・魔の山・デヴィッドコパフィールド・暗夜行路・吾輩
は猫である挫折経験有り)、まあ、ぶつかってみます。何かは感じるところがあるでしょう。
ちょっと勇気が要るけど。
559 :
吾輩は名無しである:03/10/27 19:46
「人生論」途中まで読んでるけど、これは凄いね。
ずっとトルトスイって読んでました
561 :
吾輩は名無しである:03/10/27 23:17
ずっとアンナ・カレリーナって読んでマスタ
560と561気持ちがが痛いほどよく分かる
俺もルイージをルイジーと読んでた
>>562 その昔、アタック25で「マリオの弟の名前は?」「ルイジー」で間違えたヤツがいたな。
アンナ・カレーニナの後にすぐドフトエフスキーの罪と罰読んだんだが、
何ていうか前者が暗で後者が明だと感じた。
両方とも人一人死んでるんだけど、アンカレはドロドロしてたね。
罪と罰は終わり方が爽やか。
アンカレは、一応ハッピーエンドなんだけどアンナとか他の人が…。
でもやっぱ凄い小説ですた、両方とも
あ、ドストエフスキーだった、スマソ
ドドドドドフトちゃうわ!
567 :
吾輩は名無しである:03/10/29 18:59
アンナもダイアナもマン汁垂れ流しのドキュだろ。
自殺しようが事故死しようが同情できないね。
568 :
吾輩は名無しである:03/10/29 20:19
僕は正宗白鳥が「もっとも偉大な作家」と言っていたのが
きっかけでトルストイに入ったのですが、
「イワン・イリッチの死」「戦争と平和」「クロイツェルソナタ」
で感服してしまいました。
苦痛をもっともリアルに、つまり痛々しくて直視できないような印象を
残す作品を描いた作家というと、僕はサリンジャーだと感じるのですが、
悲喜や羞恥、現実の大半を占めるしばしば虚偽とされるものへの執着を、微に入り細に穿ち、
「洋服のボタン一つまで」(だっけ?)ありありと描き出し、何らそれらしい解決を与えないという点では、
自然主義と称される作家として、僕の知る限り最大の人だと思いました。
白鳥がドスエフスキーでなくトルストイに最大の真摯さを見出したのも頷けました。
とくに「クロイツェルソナタ」で、自分の経験と思想とを狂ったように披瀝した後の、
後悔と羞恥に俯く弱々しい男の姿が印象に残っています。
あと「戦争と平和」ははっとするところが多すぎて書き切れません。
でもトルストイってめちゃめちゃオシャレですね。キューブリックに負けないくらい。
569 :
吾輩は名無しである:03/10/29 20:33
>568
訂正:自然主義と称される作家として、トルストイは僕の知る限り最大の人だと思いました。
570 :
吾輩は名無しである:03/10/29 20:37
>568
訂正:とくに「クロイツェルソナタ」で、自分の経験と思想とを狂ったように披瀝した後、
熱が冷めて後悔と羞恥に俯く弱々しい男の姿が印象に残っています。
>>567 は、どんな女性が理想なんだい?
貞淑な良妻賢母型ならじゃないと認めないのか?
人生論難しすぎ
573 :
吾輩は名無しである:03/10/31 20:41
ナターシャってアヤヤっほくない?
574 :
吾輩は名無しである:03/10/31 20:43
コサックちゃん!
age
576 :
吾輩は名無しである:03/11/11 04:43
戦争と平和、エピローグの2部は読んでないんだが
あれは読むべきなんでしょうか?
577 :
吾輩は名無しである:03/11/11 14:11
上にも書いている人いるけど、読むべきだと思う。
とくに戦争と平和を読破(エピローグ第二部以外)しているのならなおさら。
今までの物語が、エピローグにおけるトルストイの歴史観の論拠にもなってる
と思うし。まあ、読みたくないのなら、スルーしていいんじゃない。
気悪くしたらすまん
578 :
吾輩は名無しである:03/11/14 00:19
年末にNHKで映像の世紀が再放送されます。動くレフ翁と肉声が拝めますよ。
579 :
吾輩は名無しである:03/11/14 17:37
強国の王様の頭に壷をのせると、自分が弱小国の王様に変わっていて、強国にいじめられる
苦しみを身をもって知るというような童話を幼稚園のころ読んだのですが、トルストイのなんという作品でしょうか。
いまでも全集なら読めますか。
タヴィアーニ兄弟の「復活」よさそう。良い監督に恵まれてよかった。
水曜レディースデイの朝一9時の上映……
ばばぁがやたら多そうだけれど挑戦しようかかなあ、187分一挙上映。
しかし「最初から最後まで涙が止まりませんでした(27歳女性)」
というキャッチコピー。病院に行った方がいいな、この人。
トルストイより最強な作家おせーて
582 :
吾輩は名無しである:03/11/14 19:56
583 :
吾輩は名無しである:03/11/14 19:59
トルストイの歴史哲学からあの本編が作られたにも関わらず
その哲学の限界を超えた面白さを持っているのだから不思議なもんだ
個人的に彼の文学観は嫌いだもんね
「人間はなんで生きるか」読了
これはいい!!
イワンの馬鹿にも期待できる
541です。
あれからほぼ毎日、だいたい1時間くらいずつ読み続けて、
今日、第二部を読み終えました。
全4巻の文庫で言うと、第2巻を読み終えたところです。
物語が進むにつれて、おもしろさも増していっているようです。
途中経過でした。
戦争と平和って世界史の知識がある程度無いと読めませんかね?
昨日あんかれ読み終わったけど、アンナとヴロンスキーが最後に揉めた場面を
読んでいくうちに、オンナと別れる直前の事を思い出し、腹が痛くなって
しまった(w
588 :
吾輩は名無しである:03/11/21 21:12
誰か「トルストイ」という言葉をいれた駄洒落を作ってくれない?
どうでもいいけどトルストイを略して書く人いないね。
ドストエフスキーと違って。
メイドが着けるようなフリルの付いたヘアバンドの事をカチューシャというのは「復活」の劇が大正時代に上演された時のカチューシャ役が着けてたからって何かで読んだことあるのだが、この呼び方をするのは日本だけですか?
しかし、作品内での彼女の扱いを考えると現在ヲタクの萌えの一翼を担うメイドの象徴たる装飾品が彼女の名を冠した物だとは偶然だろうが恐ろしい皮肉だな・・・
このスレ、
ドストはだめなんだけど、トル(←略は以後、これで行こう)は
OKってやつどれくらいいる?
その理由も教えて欲しい。
593 :
吾輩は名無しである:03/11/30 04:21
質問したからあげとく
594 :
吾輩は名無しである:03/11/30 14:41
今、『戦争と平和』読んでる。
まだ、第一部第一篇だけど、
早くもピエールがつぼ。
みんなは、この作品の誰が好きですか?
読了できるといいなあ〜。
読了した人のこの作品に対する総合評価も聞きたい。
595 :
55だけど、好きなキャラ。:03/11/30 14:46
>>594 …名前なんかなぁ、どれが誰やら、読み返してみないとわからん・・・
だが、面白かったのは覚えている。
アンナ・カレーニナと双璧。ロシアの風土的歴史的伝統的広大無辺さを
つくづく感じたな。
日本は所詮極東の海に散らばるちっぽけな島々にすぎない…と
初めて実感したような読書体験・・。
598 :
吾輩は名無しである:03/12/02 23:45
このなかに、自分の彼女ないし自分が「戦争と平和」のナターシャみたいな状態に
なった人っているのかな?つまり、婚約者との婚約を実際に破棄して、あとで死ぬほど
後悔するような・・・。とくにそのときの女の人の心情を生で知りたいんですかが・・
いま、俺それなっちゃったんだよね。まじ悩んでんの
過激な恋愛版にはないのでここにきたんだけど、どうでしょ?
>>598 相手が死んじゃったの?(アンドレイ公爵だっけ?)
600 :
吾輩は名無しである:03/12/03 01:20
はやく、答えが返ってきて感謝(2,3日は覚悟してた)
うんにゃ、浮気された。遠距離恋愛でお互い会えなくて。
その女の人がナターシャじゃなく、アンナ・カレーニナタイプだったら…ガクブル
602 :
吾輩は名無しである:03/12/03 17:21
アンナの創造はトルストイの生涯の仕事だったんだ
603 :
吾輩は名無しである:03/12/03 17:30
「光あるうち光の中を歩け」がよい
>>601 アンナは、子への愛と恋人への愛の狭間で悩む女でしょ?並べるのはちょっと違う気が・・
>>603 意味わからん。
脳内恋愛ではなくて、実際の598にあげたような恋愛体験のある人の意見を聞きたいのでつ
605 :
吾輩は名無しである:03/12/04 00:50
トルストイ情報。
東海大学出版会の北御門二郎訳がすばらしい。(一冊2800円)
新潮文庫はちょっと落ちます。4種類もっていますが、
順位は北>原=中村>工藤でしょうか。
また世界的傑作で繰り返し読んで飽きないのは、というのを個人的にしたこと
があります。5冊選んでやってみました。
(戦争と平和、カラマーゾフ、失われた時、パルム、ボヴァリー)
トルストイの「戦争と平和」は5回読みました。3回目ぐらいからすごく面白く
なります。ナボコフの文学講義のすごさがわかりました。
有名ですが突然犬の視点になるところは笑えます。
ドストエフスキーは一回目が一番面白い。
意外とパルムがいいです。
>>605 ナボコフのロシア文学講義は「アンナ・カレーニナ論」だよ。
犬になるのもそう。
おまい、読んでないだろ?
>>605,606
わははは。
まあ、北御門訳がいいのは事実ですが。
608 :
吾輩は名無しである:03/12/04 23:09
>>605 >>607 北御門訳っていいんだ?
胡散臭いハードカバーなので眼中に無かった。
でもね、工藤精一郎は良い訳者だと思うよ。
>>608 昔「本の雑誌」で北御門訳は読みやすいって言われてました。
原との翻訳論争も有名です。今はボケちゃったけど。
個人的にはオススメ。値段の価値はあります。
アマゾン見てたら、
「『アンカレ』のラストが最初の場面と連結してる」って
レビューにあったけど、はて?どこのことだろう?
分かる人いたら教えて。
>>610 駅、線路じゃないかなー
アンナの登場って駅だったっしょ
最後も駅、てか線路だけど。違ってたらごみん
612 :
吾輩は名無しである:03/12/06 08:06
人生論の生命の定義についてどう思う?
613 :
トルストイ:03/12/06 08:43
おお、ワシのスレがあるとは
ワシもまだまだいけるな。
614 :
トルストイ:03/12/06 08:44
うむ、生命の定義か・・・・
生きるということはツライということじゃ。
615 :
チェーホフ:03/12/06 12:12
北御門二郎訳はおそらく原文読めない人間(俺とか)には
もっとも原文に迫れるのではないかと思う。
本人もキリスト者だしね。
原文読めない人間が確信するのはまずいと思うが、
トルストイ作品は是非、北御門二郎訳をお勧めする。
東大の権威的な学閥から追放されたのがその証。
正しいことやるとねたまれるねぇ。トルストイみたいに。笑
ちょいと無駄話が入ったけど、本当にいいですよ。
僕が言うと説得力ないかな。笑
>>611 でも、厳密にいうと、それ最初と最後じゃないじゃん。
最初は、オブスキー家についての描写で、
最後はレーヴィンの独白じゃん。
>>615 トルストイは教会から破門された人間だから、
キリスト教徒と本当に合うのかな、と思ったりする
俺は罰当たりですか?
>>616 だからこそ、小説の頭と尻のことじゃなくて
アンナの最初と最後のことじゃないかなと思ったのね。
amazonだったら素人さんのレビューだから
そこまで厳密に考えなくてもいいんぢゃないかな。
>>618 でも、それを参考にする買い手もいるわけでしょう?
曖昧なレビューや明らかな間違いは
アマゾン側が削除すべきだと思うけどね。
>>619 私に言われても、どうしていいかわかんないよw
笑った。
> アマゾン側が削除すべきだと思うけどね。
削除する基準決めるの大変だねっつうか違うだろそれはw
>>541です。
今、第4部を読んでいるところ。
フランス軍がモスクワからの退却を開始しましたよ。
>>617 罰当たりじゃないけど、本当のキリスト者と、教会に従順というのは、
歴史的にも、信仰上でも、別のことだと思うよ。
その意味でトルストイこそ、キリストの教えを深く理解しているとも言えるしね。
>>615 北御門二郎訳こそ原文に迫れるという理由を、
もう少し話してくださいな。
624 :
吾輩は名無しである:03/12/11 00:06
後期のトルストイ像が
この人を説教くさいおじいさんと見せているけど、本当は違うと思う。
トルストイ=キリスト者という見方も狭いのでは?
島田雅彦も言ってるけど、この人ほどラディカルな人いないよね?
全部、白樺派がいけないんだろうな。
625 :
吾輩は名無しである:03/12/11 09:19
人生論を舞いフェイバリットにしてよろしいかしら?
626 :
吾輩は名無しである:03/12/11 10:57
>>624 確かに、白樺派にトルストイが持っている
いい意味での毒を抜かれたというはあるだろうね。
でも、今、白樺派経由でトルストイ読んでいる香具師って
どれくらいいるのかね?
その辺は疑問だが。
みんな、トルストイを読むようになったきっかけは?
627 :
吾輩は名無しである:03/12/11 19:56
>>622 もう少しだね。年内は・・・微妙か。
読破に向けて頑張れ!
>>626 ライターの先輩とドストエフスキーの話をしてたら
「お前はトルストイを読め。絶対に好きになる。」と言われて。
今は先輩よりも遥かにトルストイ好きにw
629 :
吾輩は名無しである:03/12/12 10:40
人生論読み終わったよ。
これは、何回も読み直さなきゃいけないな。
『白銀公爵』のトルストイについてはこのスレでいいんですか?
>>627 ありがとう!
実は、年内読破に向けて、きっちり計画的に読んでいるのです。
クリスマスの頃にはエピローグまで全部読み終えることができそうです。
>>626 一番最初に読んだトルストイまで遡ると、
小学校の図書室に置いてあって、同級生がギャグネタにしていた
『イワンのばか』を、『鉄腕アトム』の中の「イワンのばか」の巻と
同じタイトルだからという理由で(そして、なにか関係が
あるのだろうと思って)読み始めたのがきっかけです。
「頭を使って階段を数える」というのには、思わず
ゲラゲラ笑ってしまったものです。
アマゾンの『人生論』のレビューひどい・・・。
なぜドストと比較してトルストイをおとしめるのか・・・。
633 :
吾輩は名無しである:03/12/15 19:20
>>632 レビューみたよ。アハハハ、ひでえなあ。
でも、こいつ分かりやすいよ。
単なるドスト好きじゃん。
多分、トルストイの長編をまともに読んだことないんだろうな。
かわいそうに。
↑とりあえずさ、トルストイファンは
このレビューは参考になりましたか?のところで、
「いいえ」を押しておこうや。
どうでもいいが、このレビュー書いたやつの自己紹介。
> 面白い本は、そんなにはないと思うんだよね。
だってさ。
考えさせられます、とかは絶対にありえない。
芥川龍之介に嘘つきと呼ばれるのも無理はないという印象…。
はっきり言って、小説に関してもドストエフスキーの方が格段に上。
トルストイは人間を描き切れなかった、それが人生論によって証拠付けられている。
>>635 別に、芥川龍之介に嘘つきって言われてもいいけどね。
ただ、
>トルストイは人間を描き切れなかった
とくると、「アンタ何者よ?」といいたくなる。
誰か、ナボコフの『ロシア文学講義』をこいつに与えて!
637 :
吾輩は名無しである:03/12/15 19:58
>>635 ドストと比較してるみたいだから言うけど、
奴の小説に出てくる人物なんて、
まともな人間いねぇじゃねぇか。
いや、好きだけどね、ドスト。
638 :
吾輩は名無しである:03/12/15 20:24
>>635 これアマゾンの人生論のレビューだね。
この人の他のレビュー見てきた。
「地下室の手記」が星2つって・・・。
嘔吐も嫌いみたいだね。
教養に敵意をもっているけど、芥川を使ったり、柄谷好きだったり・・・。
というか、この人娯楽性のない小説は、読む必要がないと考えているのかな?
>>635 ト、トルストイが「人間を描き切れなかった」んだったら
この世の一体誰が「描き切れてる」のかを切に知りたいw
しかも題名が「駄目の見本」になってるよ えっと、見間違いカナ?
私はドストエフスキーも大好きだけど、
2人を比較して優劣を論じるのって本当にバカバカしいと思う。
好きか嫌いか、ならわかるけど、上って何ですかと小一時間(略
ソッコー「いいえ」を押してきますた。
この人、『戦争と平和』読んでるよ。
>基本的にドストエフスキーに比べて面白くありませんが、
>これくらいは読んでおいた方がいいと思われます。
何かにつけて、ドストと比べたいんだね?
2ちゃんをこういうことに使いたくはないけど、
(この人が見てるなら別だけど)
本の読み方の再考を促す意味で、「いいえ」を押しました。
>>639 >ト、トルストイが「人間を描き切れなかった」んだったら
>この世の一体誰が「描き切れてる」のかを切に知りたいw
同意。
あと、題名は「駄目の見本」であってるよ。
>>638 嘔吐が嫌いなのは、カミュが好きだからだと思うよ。
この二元論的思考をどうにかしてくれ(w
642 :
吾輩は名無しである:03/12/15 21:04
>2人を比較して優劣を論じるのって本当にバカバカしいと思う。
>好きか嫌いか、ならわかるけど、上って何ですかと小一時間(略
同意。というかドストとトルストイって目的のための手段が違うと言うか、
同列に並べて、一方が一方を上回っているって論じてはいけないと思う。
トルストイとドスト、どちらが好きよ?て言われたら、俺答えたくないよ・・・。
>>638 いや、柄谷のことは嫌いみたいだよ。
結構、笑える。投票しそうになった(w
○必読書150
著者たちも言ってるように、こんな本が何で入ってるんだよ、
と思うしかない。こんな本を読んでしまったから、こんな大人に
なってしまったと思われる面々…。あんたらがインテリというのは
分かったが、あんたらの言う二十一世紀は的外れでした、
と告発したいところ。お前も読んでないだろ! とも言いたい。
↑オマエモナー(w
○社会契約論
柄谷らの選ぶ必読書の中に入っていましたが、
楽しめるものではありません。この本は今後の話題に
ならないでしょう。
↑おいおい、古典だってば(w
644 :
吾輩は名無しである:03/12/15 22:15
お前ら・・・こんな いいえ だらけの陰謀に貶めて楽しいか?
646 :
吾輩は名無しである:03/12/15 23:25
人生論は・・・受け付けない人がいても仕方がないと思う。
人間を描ききれなかったとは、ドストを持ち出したらほとんどの作家は負けるだろうね。
647 :
吾輩は名無しである:03/12/16 01:10
>>646 人生論の好き嫌いはともかく、
トルストイの小説がドストに負けるとは思わないよ。
ちゃんと読んだ?
やっぱ勝ち負けではないんだろうね。
こんなことを聞くのはナンセンスなんでしょうが、世界で最も評価されてる作家って
トルストイ?ドスト?他の作家?一般的、世界的にどうなんでしょう。
650 :
吾輩は名無しである:03/12/16 08:07
>>647 ドストに影響された作家は沢山居る。
トルストイはそれ以上かい?
651 :
吾輩は名無しである:03/12/16 10:45
>>650 影響が作家の質を決めると思ったら大違いだよ。
それに、ドストに影響を受けた作家なんて、
これからの評価はどうなることやら。
652 :
吾輩は名無しである:03/12/16 12:46
それに、トルストイに影響を受けた作家なんて、
これからの評価はどうなることやら。
653 :
吾輩は名無しである:03/12/16 14:39
俺の記憶が確かなら、ドストがアンカレを読んで、カラマーゾフ書いたんだっけ?
ていうか不毛過ぎるぞ。
どっちも偉大だろ。ただ日本ではドストの方が人気あって、海外ではトルストイだとか
聞いたことはあるなあ
654 :
吾輩は名無しである:03/12/16 15:22
どっちも偉大には違いない。
ただ、ドストの方がより偉大だというだけ。
655 :
吾輩は名無しである:03/12/16 15:32
ドストさんは悪人です。
656 :
吾輩は名無しである:03/12/16 19:02
ドストは民族主義者だからなあ。
思想的にはこれから試練にあうと思う。
私はドストエフスキーも好きだよ。
だけど、「人間を描ききる」という点については、
いくら性的抑圧の高い時代だったとはいえ、
ドストの小説に出てくる女の人は皆すぐにヒステリー起こして狂っちゃうからw
そこに至るまでの過程をもう少し緻密に書いて欲しいって気もしなくはないよ。
そういう面では、トルストイの観察力はすげぇ!って思う。
それを吹き飛ばしちゃうくらいの勢いがあるドストも凄い!んだけどw
どっちが偉大かなんてどうでもいいじゃん。そーゆー読み方、良くないと思う。
そんなこと論じても、何も生まないのは確かなんだから。
>>644 ゴメンナサイ。ちょっとヒートしちゃった。すっごい反省。
658 :
吾輩は名無しである:03/12/17 10:21
ボリスを応援しつつ戦争と平和をよんでます。
新潮文庫2巻まで読了。
ああ、どんどんへタレに・・・。
659 :
吾輩は名無しである:03/12/17 11:00
>>657 ドストの描く女が類型的だという人は多い。
聖女は大抵娼婦だしね。
どちらが上だとかは不毛だが、
女の描き方はトルストイにはかなわない。
これはどの作家も口を揃えている事実。
660 :
吾輩は名無しである:03/12/17 15:58
モームもそういやそんなこと言っていたな。
ムラカミハルキはドスト信者だがな。
アンチ春樹としては嬉しいかぎり。
663 :
吾輩は名無しである:03/12/17 17:42
ところでみんな映画の『復活』観ますか?
まぁ2億パーセント観た後に文句言いそうだけど、
あの最後をどう描いてるのか気になる…
まあ、その春樹も小説でアンカレベタ褒めなわけで・・・。
喜んでいいのか?
>>654 トルストイとドストエフスキーを繰り返して読んでみろ。
ドストエフスキーは飽きるぞ。
ドスは小説家としてより哲学者として評価されてる気がするけど。
666 :
吾輩は名無しである:03/12/18 00:09
>>665 >ドスは小説家としてより哲学者として評価されてる気がするけど。
同意。
ナボコフは劇作家になれば良かったのに、と言っている。
俺もどっちが上とかは不毛だと思うけど、好きなのはトルストイ。
だからここにいるんだけどね。
667 :
吾輩は名無しである:03/12/18 00:10
↑キャー666だって、ラスコーにコフだ。
それはそうと、ちくま文庫から
トルストイが出てるのみんな知ってる?
彼の著作ではないんだけどね。
669 :
吾輩は名無しである:03/12/18 10:20
>>665 あなたは、なぜ、トルストイが飽きないのか、答えなければならない。
>>663 >2億パーセント観た後に
意味がわかんないだけど。
「復活」みたよ。
でも、ラストをここで書くのはネタバレになるから
やめとく。
一応、モスクワ映画祭グランプリだし
見て損はないと思う。
>>669 理由なんていいんじゃない?
飽きるものは飽きるし、飽きないものは飽きない。それを言葉で説明するのは難しいと思う。
人それぞれだし。
672 :
吾輩は名無しである:03/12/18 14:35
芥川龍之介に嘘つきと呼ばれたくせに!!!!
芥川って『戦争と平和』には感嘆してたよね。他のものは知らないけど。
「こんな作品にはとてもかなわない」ってさ。
674 :
吾輩は名無しである:03/12/18 14:53
「戦争と平和」と「カラマーゾフの兄弟」を読んだら、だれでもそう思うな。
新潮文庫の『戦争と平和』って印刷が雑だよね・・・
>>672 だから〜、芥川に言われたからって何よ?
芥川信者じゃないから、痛くも痒くもないよ。
それより、晩年のトルストイが自分の過去作を
否定したという事実の方が重いわけで・・・・・。
みなさんの意見をお聞きしたい。
677 :
吾輩は名無しである:03/12/18 16:33
さげる話題でもないので、あげとく。
678 :
吾輩は名無しである:03/12/19 00:02
トルストイの晩年はただの頑固爺だからなぁ。
シェイク・スピアも否定してたし。
つか、芸術そのものを否定したんだよな。
そんで、ふてくされて家出して、列車の中で死んで。
いやぁ、すげぇ爺だ。
龍之介は『悲壮な嘘吐き』とシュジュの言葉か河童でトルストイの
事を評してたけど、これってむしろ誉め言葉の意味があるんじゃない?
秘密にしているから何もかも暴露した自然主義的なストリンドベリー
より苦しんでいるという感じの評があったんだし。
シェークスピア否定したけど、最初は自分の方がおかしいのではないかと
疑ったって書いてあるじゃん。それから、シェークスピアの全作品を英語
でもドイツ語でも何度も読んだ上で批判してるんだから、その点に関しては
頑固とはほど遠い。我々なんぞ全作品読むことすらままならないのに。
681 :
吾輩は名無しである:03/12/19 02:19
>>681 何をツッコんでるのか謎すぎ 雰囲気読みなさい
683 :
吾輩は名無しである:03/12/19 12:16
>>679 >秘密にしているから何もかも暴露した自然主義的なストリンドベリー
>より苦しんでいるという感じの評があったんだし。
意味不明。何がいいたいんだ?
>>663の「2億パーセント観た後」といい、
意味がわからなさすぎ。
同一人物か?
煽りじゃないよ。頼むから、もっとちゃんと書いてくれ。
684 :
吾輩は名無しである:03/12/19 12:57
トルストイは過去の啓蒙者以下の存在。
685 :
吾輩は名無しである:03/12/19 16:16
>>680 確か英語・ドイツ語・ロシア語で全作品をだよね。
ここまでしてから批判するんだからな・・・。
すごすぎる。ただシェイクスピアを否定していたのってトルストイ晩年の
時だったはず。この辺も考慮に入れたほうがいいかも
「復活」って説教くさいから嫌いっていってる奴いるけど、ちゃんと読んだのかな。
あれってほとんどエンタメだよ。ストーリーテリングの上手さだと、文学作品の中でも、
たぶんトップクラスですよ。
687 :
吾輩は名無しである:03/12/19 23:32
「復活」は嫌いってわけじゃないけど、読破するのにかなりエネルギーを消耗した。
688 :
吾輩は名無しである:03/12/20 05:04
>>687 なんで?
エンタメって言ってる人もいるし。
どっちを信じればいいの?
あ、読めばいいのか(w
>>683 663は、「観た後に2億パーセント文句言いそうだけど」
679は、(トルストイは)秘密にしているから
これくらい分かりそうな物だが。
690 :
吾輩は名無しである:03/12/22 02:47
>>689 わかんねえよ。
もっと人と付き合った方がいいよ。
おまいら新聞とかネットのニュース記事で醜い文章を目にしたらつっこまずにはいられないだろw
最近多いかな
692 :
吾輩は名無しである:03/12/22 13:45
>>689 そもそも、「2億パーセント」っていうのが意味不明。
120%と同じような感覚で書いているのかもしれんが
センスのかけらもない。
それから、「(トルストイは)秘密にしているから」と補足されても
>>679の意味もわからない。
もっと本よめよ。
>>541を書いた者です。
10月1日からほぼ毎日1時間程度ずつ『戦争と平和』を読み続けて、
今日、ついに読み終えることができました。
読み始める前には、果たしてこの分量で最後まで読むことができるほど
面白い内容なのだろうかという不安もあったのですが、
読み始めてしばらくすると、すっかり物語にひきつけられてしまいました。
このような、大きな歴史の流れの中で多くの登場人物が行動する様を
念入りに描いた物語を読んだのは初めてだったのですが、
現実とは別の一つの世界のことに夢中になっているような
本当に読書にのめり込んでいると言えるような体験を
久しぶりにした気がします。
実質的な物語のラストであるエピローグの第一編のラストがいいですね。
(ネタバレを避けるため略します。)
>>683 これと
>>690 >>692 は同一人物?
めんどくせーから「解かりませーん」って一言書いてほっとこうと思った
けどね(w
それはともかく、自分の書いたものは、芥川龍之介のシュジユの言葉に
『二つの悲劇』の『ストリンドベリーの生涯の悲劇は「観覧随意」だった
悲劇である。が、トルストイの生涯の悲劇は不幸にも「観覧随意」では
なかった。従って後者は前者よりも一層悲劇的に終ったのである。』
というものがあるからそれを踏まえて書いたんだけどね。
…龍之介はどうしてそのように思ったかについては龍之介の著作の
中で書いてある事ぐらいは自分で調べてや。
ちなみにぢぶんは
>>663 とはアカの他人なんであしからず。
696 :
吾輩は名無しである:03/12/22 23:33
>>693乙
何年か経った後にまた読み直すと新しい発見がまたあって面白いと思います。
697 :
吾輩は名無しである:03/12/23 00:22
みんなNHKの映像の世紀みたか?
トルストイかっこよかった。
ぽわーん。
昔はヒーローか。改めて今さら文学もないよなぁ……。おっといかんいかん。
最後に煽り文句を入れておいたら、案の定反応してきたw
663、679は確かに分かりにくい文章だが、少し考えれば分かるはず、文学版の住人なら。
あんたらこそもう少し難しい本読んだほうがいいよ、漫画ばっかり読んでないで。
>>683 >>690 >>692
700 :
吾輩は名無しである:03/12/23 01:23
>>698 おれが言っているのはガンジーへの手紙なんだけどね。
争いは醜いとトルストイは言っていたね。
701 :
吾輩は名無しである:03/12/23 01:35
トルストイの言葉を反戦厨の一言でかたずけていた奴が
いたのは残念でならない
702 :
吾輩は名無しである:03/12/23 01:41
>>701 厨の使い方が変だけど、
トルストイの言葉に対するおまいの意見を聞こうか?
ったくおまえらていのうだな。
おれさまはまちだこうやむらかみはるきよんでるからかしこいんだぞ。
オマエらばかとはちがうのだよ。ははは。
>>696 ありがとうございます。
確かに、読み終えてすぐに、いや、正確には読んでいる最中から、
もう一度はじめから読み直してみたいという気になりました。
読んでいる時には、ただ字面だけ追っていたような部分も
物語全体の中でどのように位置付けられるのか、どんな意味があるのか
ということが、二度目、三度目に読んだ時には、きっとなにか
新しくわかってくるに違いないだろう、と、そんな気にさせられました。
ですから、今ここを読んでいる比較的若い人にぜひとも言いたいのは、
『戦争と平和』をいつか読もうと思っているのなら、できるだけ
早いうちに読んでおいた方がいいですよ、ということです。
私も、まだ40歳と、そう高齢というわけではないのですが、
残された時間と未読の本の量を考えてみた場合に、『戦争と平和』は、
もっと早くに読んでおくべき本であったなと強く思うのです。
>>705 岩波文庫でも新潮文庫でもなく、
集英社版世界文学全集のハードカバー・箱入り全3巻のもので、
訳者は、原久一郎・原卓也です。
翻訳という面から特に読みづらいと思うことはありませんでしたが、
文庫や河出書房新社版世界文学全集の中村白葉訳のものの巻末に
付されている章ごとの内容紹介がないのがやや不親切と言えるでしょうか。
河出書房新社版は手元にあるので、岩波・新潮のものとあわせて、
異なる訳で読み直してみる楽しみも、この先、残されているわけです。
707 :
吾輩は名無しである:03/12/23 14:44
>>706 ありがとうございます。
実は私も、『戦争と平和』読んでいます。
ところで、1800年代初頭の1ルーブリって
今の日本円に換算するといくらくらいになるのでしょうかね?
お金のことだけは、ちょっと検討がつきません。
分かる方いたら教えて下さい。
708 :
吾輩は名無しである:03/12/29 21:47
トルストイって、自在に雷落とせたでしょ
ラムゥかよっ!
光りのあるうちに光りの中をすすめ、だっちゃ!
っておい。。
世界最高の文学は『戦争と平和』ですか?
>>711 もちろんそうです。
まだ未読だったら是非読みましょう。
>>712 はぁ、もちろんということは世界的な常識みたいですね。
では史上最高の作家はトルストイということですか?
>>713 もちろんそうです。
20世紀最高の作家、トーマス・マンやナボコフなども
そう言ってます。マンなどはトルストイの才能が分からない
やつは人として間違っているとまで言い切っています。
是非読みましょう。
史上最高かどうかはわからんが、人にそう言われたら否定する気が
しないのは確か
716 :
吾輩は名無しである:03/12/30 21:29
フォークナーが「今まで読んだ本の中でベスト3は何か?」
と聞かれて何て答えたか知ってる?
ドストファンに喧嘩売ってるな?
718 :
吾輩は名無しである:03/12/31 00:13
719 :
吾輩は名無しである:03/12/31 00:16
そうそう、ちくま文庫から新刊出ましたね。
今年一年かけて読みます。
北御門氏の『文読む月日』の上巻?
北御門氏が兵役拒否したことなどは、『戦争拒否11人の
日本人』というルポに詳しいよ。著者は山村基毅氏。
721 :
吾輩は名無しである:03/12/31 02:06
『文読む月日』文庫になったのか。買ってこよう。
723 :
吾輩は名無しである:03/12/31 08:39
>>722 ちくまって、初めてのトルストイの文庫化でこの本を
選ぶようじゃまだダメだねえ。こんな事ばかりしちゃ潰れちゃうよ。
いやね、この本が良くないというんじゃなくてさ。
北御門訳の長編か
トルストイの短編全集を出した方がよっぽど売れると思う。
この前の再放送で「映像の世紀」を久しぶりに観て
ガンジーへの手紙を読みたくなった。
全集とかじゃないと読めないのかな?
725 :
吾輩は名無しである:04/01/02 01:45
>>724 「映像の世紀」のサントラでトルストイの手紙が
朗読されるよ。でも、全部じゃない。
多分、全集だと読めると思う。確かめてないけど。
年明けに図書館で借りてみるよ。
>>724 抄訳はあちこちで見た記憶があるんだけど、どこで見たか覚えてない。スマソ。
全文を読みたいなら河出書房新社のトルストイ全集18巻『日記・書簡』の
481頁に載ってる。ただ、残念ながらこれは絶版。図書館にならあると思う。
729 :
35歳 主婦 ◆baeGuFHffI :04/01/02 15:40
ちくま文庫から出たんだ・・
小説なんですか??
730 :
35歳 主婦 ◆baeGuFHffI :04/01/02 16:20
調べたら小説じゃない。残念だな・・
どーせ死ぬほど難しいんだろうな・・
「人生論」読んだことないけど難しくて読めないと思ってる人間には
小説以外は手が出ない。
>>730 「文読む月日」は万人向けの読み物。
おもしろいかどうかは人それぞれだが、むずかしくはない。
732 :
吾輩は名無しである:04/01/06 02:44
「アンナ・カレーニナ」を読んだ人に質問。
アンナはカレーニンとの間に生まれた男の子(セリョ―ジャ)は
可愛がるのに、愛するウロンスキーとの間に生まれた女の子は
可愛がらないよね。
どうしてだろ? 愛している人の子供なのに。
『トルストイ全集46』(講談社)p477〜p480 原久一郎 訳
ガンディ宛
一九一〇年九月七日 カチュトイにて
貴方の雑誌『インディアン・オピニオン』を落手いたしました。そして私は、無抵抗の
掟を守っている人々について書かれているすべてのことを知って、実に嬉しく思いま
した。そこで私は、この雑誌を読んで私の内部に呼び出された感想を、貴方にお伝
えしたく思ったのであります。
長く生きているに従い、特に、死の間近であることを感じている今、私はほかの人々
に自分が特別生き生きと感じていること、そして私の考えるところでは、大いなる価値
を持っていると思われること、就中、無抵抗と呼ばれているけれども、その実まやかし
の講釈によって引き歪められない愛の教えにほかならぬことを、しみじみと語りたく思
うのであります。愛──即ち人類の心の融合一致への願望──と、それより生ずる
活動とが、人生の最高にして唯一の掟であるということは、各人がその心の中でひと
しく感知するところであります。(われわれが児童において何よりもはっきりこれを認む
る如く)そしてわれわれは、まやかしの平和の教えに迷わされない間は、これを感知す
るのであります。この掟はひとり印度のみならず、支那・ヨーロッパ・ギリシヤ・ローマの
あらゆる聖人達によって、唱道されて来たのであります。そして私はこの掟がキリスト
によって、ほかの誰よりもはっきりと表白されたと思うのであります。ただこの掟一つに
ほかのすべての掟と預言とがみんな含まれていると、キリストは端的にいいました。
いや、そればかりではなく、この掟が現に遭遇している『引き歪め』を見、更に遭遇す
るかもしれない『引き歪め』を預見した彼は、浮世の利害関係に生きている人々に特有
な『引き歪め』の危険を、特に、そうした利害関係の保護を『力』によって決せんとする
危険、即ち、彼の言葉に従えは、打撃をもって打撃に答え、捕獲されたる物質を暴力に
よって奉還せんとする云々の危険を、端的に指さし示したのであります。あらゆる聡明
な人間が知らずにいられないように、彼もまた、暴力の行使が人生の根本的な掟とし
ての愛と共立し難いこと、いかなる場合にも暴力が行使されると同時に、愛の掟の不
足が認められること、従って掟そのものが否定されることを知っていました。表面ばか
り燦然と輝いているキリスト教的文明は、こういう顕著な、そして奇怪な、時には意識
的なこともあるが大概無意識的な、誤解と矛盾の上に成長したのであります。実際、
愛と同時に抵抗が許容されるや否や、人生の掟としての愛はもうなくなりました。あり
得なくなりました。暴力、即ち、より強い者の権力以外、いかなる掟もなくなったので
あります。かくしてキリスト教国民は十九世紀を生きて来ました。事実、あらゆる時代
において、自己の生活を構成する場合、彼らは暴力によってのみ導かれて来たので
あります。キリスト教国民の生活とほかのすべての国民のそれとの差異は、キリスト
教の世界においては、愛の掟がほかのいかなる宗教にも表現された例のないほどの
明白に確然と表現されてあったという点だけです。彼らはこの掟を大びらに受け容れ、
それと一緒に暴力なるものを許容し、暴力の上に自己の生活を建立した。従って、
キリスト教国民の生活は彼らが奉信している教えと自己の生活を建立している基礎
との間における間断なき矛盾撞着である。人生の掟と認められた愛と、政府や裁判所
や軍隊のような、承認され、賞讃されているようないろんな施設に必要と認めらるる
暴力との間における、間断なき矛盾撞着である。──ここに彼らの他より異なる差異
が存するのであります。この矛盾撞着はキリスト教世界の人々の発達につれて増大し、
最近にはその極度に達しました。で、この問題は明らかに斯うでなければなりません。
即ち、われわれが如何なる宗教上の教えをも認めずに、われらが生活の組織におい
て強者の権力にのみ左右されるか、もしくはわれわれの、暴力によって集められる
すべての租税、裁判や警察署の如き施設、特に……存在が廃止さるべきものである
か、二つの中の一つなのであります。
今春、モスクワの或る女学校の神の掟の試験の際に、そこの神学の教師と、それ
から更に、そこに列席せる主教とは、かの山上の垂訓について、特にその第六戒に
ついて、生徒達に質問しました。そして、それに関する正しい答えに対して、主教は
更に訊くのでした。「如何なる場合にも常に神の掟によって殺人は禁じられてありま
すか?」で、こういう教師達によって堕落せしめられる気の毒な女学生達は「いいえ、
あの、いつもそうではございません、戦争と罪人を罰する場合に限り、殺人は許され
てございます」と、答えましたし、また答えざるを得なかったのであります。が、しかし
ながら、これらの不幸な女学生の一人に、彼女の答えに対して、(これは私の思い付
きではありません、その目撃者が私に伝えた生きた事実なのです)殺人はいかなる
場合にも禁じられている、旧約全書にも新約全書にも、固く禁じられている、殺人の
みではない、兄弟に対するあらゆる悪が、固く固く禁じられている、と断固たる信念を
以て答えました。その結果、美辞麗句を並べ立てる巧みさと『お偉さ』にもかかわらず、
主教はぎゃふんとなってしまい、この娘さんは勝利者として退場したのであります。
そうだ。われわれは新聞雑誌で、航空の成功や、複雑な外交関係や、種々の倶楽
部や、発見や、あらゆる種類の同盟や、いわゆる芸術品などについて談義し、この
少女がいったことについては沈黙を守ることができます。しかしながら、これを黙殺
するわけには行きません。なんとなれば、程度に多少の差こそあれ、キリスト教世界
のすべての人が、既に失業、益々増長する富者の気狂い染みた贅沢三昧、貧者の
赤貧、恐ろしい勢で増加する自殺者の数、これらはすべて、解決さるべき、否、解決
されるにはいない前述のような内的矛盾の現われあります。そしてその解決が、愛の
掟の認識とあらゆる暴力の否定という意味でなければならないことは、いうまでもあり
ません。従って、われわれには世界の端れのように思われるトランスワールにおける
貴方の御活動は、現在世界に行なわれているあらゆる仕事の中で一番中心になる、
一番大切な仕事であって、ただにキリスト教国民のみならず、全世界の人々が早晩
必ずこれに参加するに違いないのであります。
わがロシヤにもこうした活動は兵役義務の拒絶という形式で迅速に発達しつつあ
り、年々歳々そういう拒絶が多くなって行くということを知るのは、貴方にとって愉快
だろうと思います。貴方の方では無抵抗の形をとっており、わがロシヤでは兵役義務
拒絶の形をとっているこれらの人々の数がいかに少数でも、この両者は敢然といい
切ることができるのであります、われわれはは神と共にあるのだ、と。そして神は人
間より威力を持っていられるのであります。
現在キリスト教国民の間に奉信されているような引き歪められた形におけるキリス
ト教を承認することと、それと同時に、……の際大掛りな……をせんがために兵器と
軍隊の必要を承認することの中には、きわめて明白な、歴然たる矛盾が蔵せられて
おりますから、それは早晩、否、恐らく非常に近い将来において、摘発されるに違い
になく、そして権力の支持のために必要な似而非キリスト教の承認を滅ぼすか、権力
にとって前者に劣らず必要な彼らの支持する暴力と、……の存在を滅ぼすに違いな
いのであります。この矛盾は、貴方の方のブリテン政府にも、われらがロシヤ政府に
も、あらゆる政府によって痛感されております。そして自己保存の自然な感情から、
この矛盾はあらゆる政府によって、ほかのすべての反政府的活動よりも、更に一層
念入りに追究されているのであります。政府は彼らの一番大きな危険がなんにある
かを知っています。で、この問題においては、ひとり自己の利害関係のみならず、存
不存の問題をも、眼敏く警戒しているのであります。恐惶謹言。
レフ・トルストイ拝
南亞アフリカ、トランスワールなる
ガンディさま
738 :
吾輩は名無しである:04/01/06 16:10
>>733-737にガンディー宛ての書簡を引用してみました。
勝手ながら旧仮名遣いは、現代仮名遣いにしてます。
トルストイの最晩年の手紙が、ガンディー宛てとは。。。
歴史はつながっているのですねぇ!
739 :
吾輩は名無しである:04/01/06 17:20
>>738 激しく乙。そして、ありがとう。
本当歴史は繋がっているな。
740 :
吾輩は名無しである:04/01/06 19:30
非暴力、不服従はガンジーの専売特許みたいに歴史の授業では
習うけど、実は、バックでトルストイが理論的に支えていたのね。
そのことを実感。
もちろん、それを実行に移して貫徹したガンジーが偉大であることに
変わりは無いが。
ところで、この訳って全集に入ってるやつとは違うけど
どこから引っ張ってきたの?
あ、引用、書いてあったね。失礼。
ごめんなさい。自分で誤りを見つけてしまいました。旧仮名遣いの分は、図書館の本などを
あたってみてネ。
>>736の
7行目 内的矛盾の現われあります。 → 内的矛盾の現われであります。
>>736の
下から2行目 われわれはは神と共にあるのだ、と。 → われわれは神と共にあるのだ、と。
>>737 四行目から五行目 摘発されるに違いになく、 → 摘発されるに違いなく、
ガンジー自身は、トルストイを読んでいたのですか?
あと関係あるようで無いようですが、ガンジーの思想は
M.L.キング牧師の公民権運動にいかされましたね。
長井「トルストイは聖人達の共通意見を見つけて非常に興奮している。
下手にトルストイに関心を買われる真似をするな!何時間も拘束されるぞ!間違いない!」
12月18日以来出てない話題だけど、
「復活」の映画見ましたよ。
3時間あまりがあっという間に過ぎました。
お勧めします。
>>744 年表を見た限りでは、ガンジーが先に手紙を送ったようですし
当然、読んでいたのでは?
(手紙のやりとりが1回だったのか、複数回だったのかは判りませんが…)
>>746 『復活』上映中に新宿の映画館まで行ったんだけど
平日の昼間でも立ち見だって言われて、観るのを諦めました。
DVD出るかな。
749 :
吾輩は名無しである:04/01/12 13:46
復活って評価されたんですか?戦争と平和やアンカレほど評価されてますか?
>>749 復活は三大長篇の中では、一般的にはかなり低い評価でしょう。
といっても、他の2つに比べるとそうなるってことで。
復活が一番愛着があるという人も多いみたいですよ。
>>732 すごく私的な意見でゴメンだけど
カレーニンの時は、持ってる情熱の全てを息子に注ぐことが出来たっちゅーか、
それがアンナの生きがいだったんじゃないかな?
ウロンスキーの時は、もうまずウロンスキーとの関係でいっぱいいっぱいだったのと
あと女の子ってのも関係してると思う 酷い時には嫉妬するだろうし
そういう時に可愛がれないの、私はわかる気がするなー
んで、親でも子供の性別によって 相手に対する感情が違うらしいので
トルストイならそういうところも完璧に見抜いてると思うんだけど、どうだろ?
>>751 アンナ・カレーニナの冒頭近くでステパンが子供たちに朝の挨拶をする場面にも
ありましたねえ、そんな描写。
ステパンは自分の息子より娘を愛しているのを自覚していたので、なるべく
息子も可愛がろうと努力するのだけれど、息子のほうは父親が意識的に
自分を可愛がろうとしているのを感知している、とかなんとか。
若い頃は「スゲー鋭利な心理描写!」と思ったけど、今になると(当方30代半ば)
ややクドさ、いやらしさを感じる。後年、トルストイは「芸術とはなにか」という
論文で、ゲーテやベートーベンとあわせて、自分のそれまで書いた作品の芸術性を
否定するに至るのは、こういう感覚が嵩じてのことかな?
753 :
吾輩は名無しである:04/01/15 19:41
>>751 >>752 なるほど、子供の性別のことまでは考えなかったな。
子供がいないから、今いちぴんとこない。
>若い頃は「スゲー鋭利な心理描写!」と思ったけど、今になると(当方30代半ば)
>ややクドさ、いやらしさを感じる。後年、トルストイは「芸術とはなにか」という
>論文で、ゲーテやベートーベンとあわせて、自分のそれまで書いた作品の芸術性を
>否定するに至るのは、こういう感覚が嵩じてのことかな?
そもそも、クドくなく、いやらしくない文学の方が俺にはつまらんけどね。
若さとかの問題じゃないよ。
それに、晩年のトルストイは「餓えた子供の前で
文学は有効か」と言ったサルトルと同じレベルの問いかけを
したのであって、表現レベルの問題じゃない。
ベートーヴェン批判ではこんなエピソードがある。
農民(=農奴)が飢え死にしていく中で、
貴族(=地主)達はサロンでベートーヴェンの音楽について
語りあっていた、私(=トルストイ)は
その状況に我慢ができなかったって。
もちろん、だからといって、ベートーヴェンに罪はないのだけど。
これって、ドストみたいに平民階級の視点だったら納得できるけど、
トルストイは貴族だもんね。アウトサイダーにならざるを得ない。
彼は聖人だったみたいに言われるけど、実際、廻りは
敵だらけだったみたいよ。あたりまえだよね、体制にとってみれば、
完全に危険人物だもんね。逆にいえば、そういう偉さがあるよ、彼には。
ちなみに
>>732の質問も俺です。
答えてくれた人、ありがとう。
最後に、こうは書いてきましたが、いくら晩年のトルストイが
自分の文学を否定しようとも、俺はそれだけは同調しません。
彼の小説によって、沢山の人の心の餓えが満たされ、
今も満たされ続けていることを信じているから。
自分の文学を否定するって、具体的にどう言ったの?
>>756 『トルストイ全集 17 芸術論・教育論』(河出書房新社 中村融翻訳)所収
「芸術とはなにか」110ページに
「(一)神と隣人に対する世人の立場の宗教的自覚から流れ出る感情を伝える芸術――宗教芸術、
(二)ごく単純な、日常的な感情ながらしかも全世界の万人に受け入れられる感情を伝える芸術
――世俗的・民衆的・世界的芸術。この二種のみを現代におけるすぐれた芸術と見なしうるのである。」
とあり、113ページに
「ついでにここに一言しておかなければならぬことは、わたしは自分自身の芸術上の作品を
悪い芸術の部類に数えているということで、ただその例外としては、第一種に属していれば
幸せと思う『神は真理を見給う』という短編と、第二種に属している『コーカサスの捕虜』
があるのみである。」
とあります。
つまりトルストイは、小説という媒体を利用して説教をしているだけで、
それが悪いということか。
↑こんなのがあったんだ。
光あるうち〜や、人生論に近い内容かな。
762 :
吾輩は名無しである:04/01/20 14:23
トルとドストって19世紀当時、どっちが評価されてた?
できるだけ客観的な意見求む。
>評価
俺が大学で聞いた話だと、ドス。
ほんとかどうかは不明。
764 :
吾輩は名無しである:04/01/20 23:29
伝 説 の 美 香 語 録
「オイディプスの両目潰しはいつか真似してみたい」
( ゚д゚)・∵.
765 :
吾輩は名無しである:04/01/20 23:40
綿谷りさは、トルストイを超えてるよ。しかも19歳で…
末恐ろしい娘だ。
蹴りたい背中の描写力は凄い。トルストイが子供に見える。
つまんねえ釣りだな
767 :
吾輩は名無しである:04/01/20 23:54
トルストイおもしろい。
リアリズムの頂点というだけの事はある。私の中ではゾラと伯仲している。
768 :
吾輩は名無しである:04/01/22 01:07
戦争と平和,読了。
読むのに四日もかかっちゃったよ。
ナターシャ,あんなになっちゃって…
ヂェニーソフと抱き合って泣きながら酒でもくみかわしたい。
ところで,第13編の最後の最後で出てくる「黄金の橋」という言葉,
訳者の北御門氏は意味のわからない単語だった,って訳注付けてるんだけど,
他の訳では何か解説ついてる?
自分はドイツの刑法学者リストの言う「後戻りのための黄金の橋」のことだと
思ったんだけど。
(いったん犯罪に着手したがまだ犯罪的結果が生じていない時に,実行者が
行為を止めて結果の発生を防止したくなるような動機付けのこと)
∧
(( (\_ ∧ ∧ ∧ ∧ Д)っ
⊂`ヽ( -д-) _)д-) ) ノノ アタタタタター
ヽ ⊂\ ⊂ ) _つ
──(/( /∪∪ヽ)ヽ) ノ ──
∪ ̄(/ ̄\)
>>768 > 読むのに四日もかかっちゃったよ。
はいはい、読むの速いね。すごいね。驚いたよ。
いきなり私事で申し訳ないんだが、昨日めちゃくちゃ落ち込んでいたんだけど
「戦争と平和」のエピローグを何気なく読んだら、いつのまにか回復していた。
トルストイの文庫全部揃っているんだけど、なんか読む気がしないんだよな〜。
最初の数ページ読んでも、ちっとも物語りに引き込まれない。
ドストの場合は違うけどね。
773 :
吾輩は名無しである:04/01/22 15:35
ちびすけの頃トルストイの絵本を読んだ。
牝牛を飼ってる母子家庭の話。牝牛がガラス喰わされて死んじゃうの。
すっげー怖くて今でもお話と挿絵が思い出せるくらいなんだけど、
大人になって読み返したら全集だとたった1ページのお話で、
別に怖くも何ともなかった。
トルストイって見て思い出したんで書いてみた。それだけ。
物語に引き込まれない云々はともかく、そこからドストと比較する意味がわからん。
というか秋田
775 :
吾輩は名無しである:04/01/22 16:48
長編であれだけ細かい描写されるとキツい。
俺は初期の短編が一番好き
ドストは会話文多いしね。
778 :
吾輩は名無しである:04/01/23 17:10
登場人物の呼称が違うと混乱してしまう俺を救ってくれ
たぶん「文学の頂点、トルストイ―ドスト」っていう素人っぽい文学観に基づいている
トルストイとドストの小説を8割読んで、
それでいて、トルストイの方が面白いと思う人いるの?
781 :
吾輩は名無しである:04/01/24 12:19
好みの問題。個人的に「戦争と平和」は偉大すぎる
ってか8割は読んでないから言う資格はないかもしれんが
782 :
吾輩は名無しである:04/01/24 12:21
なんとなくトルストイ>ドストっていうイメージだけどな
世界的にはそうでしょ
戦争と平和と、アンナ、復活、ランキングつけるとしたらどうなる?
戦争と>アンナ>>復活
>>779 素人観だろうが、玄人観だろうが、
ドストやトルストイが文学の頂点レベルにいることは
間違いないと思うよ。
というより、ドストやトルストイが低レベルだ、なんていう
文学玄人はいないと思うけれど。
>>782 現在では世界的にみても、ドストの評価(人気?)のが高い。
当時の評価は知らんが。
>>783 戦争と平和>復活>アンナ
いや、アンナも好きだけど。
というかランクつけるのむずいな。
786 :
吾輩は名無しである:04/01/24 14:58
>>780 両方とも大体読んだ。トルストイの方が好き。
昔はドストの方が好きだった。
>>785 >現在では世界的にみても、ドストの評価(人気?)のが高い。
評価じゃなくて、人気だね。
ドストの評価はバフチンルネサンスがあった1960年代がピーク。
今は、研究が進んで、バフチンの言ったポリフォニーという言葉も、
トルストイの小説を語る際にも使われるようになっている。
>>779 あのね、ジョイスやプルーストやカフカが束になっても
彼らにはかなわないと思うよ。
ハァ。
789 :
吾輩は名無しである:04/01/25 18:24
トルストイにはやはりシュテファン・ツヴァイクの評伝があっている
ような気がするな。そこでもドストエフスキーとの対比をだしている。
体格の優れたトルストイには、ようやくにして死への恐怖に対する人間
野気持ちが理解できて、死を意識した作品群が芽生えてきた。そして
死を恐怖した。しかしドストエフスキーは常に悲惨と貧困そして病魔に
苛まれた生活の中にいただけあって、つねにその作品群は悲惨を意識
してきた。こここそがドストエフスキーとトルストイとの決定的な違い。
こんな対照的な両者ナだけに、どちらが優れているとは一概には
評価し難い。
トルストイって、本人は『光あるうち・・・』の、あのキリスト信者のような生活を送ったの?
前半生は違ったんだろうけどさ・・・。
791 :
吾輩は名無しである:04/01/26 02:26
トルストイで思い出に残っている書物は「人生の道」と「イワンのばか」
「文読む月日」読んでるけど凄く良いね何か清められる感じがするよ
ここで戦争と平和人気みたいだけど買ってみようかな
793 :
吾輩は名無しである:04/01/26 15:38
昨日の教育テレビであったプロコフィエフの歌劇「戦争と平和」を見た人います?
指揮者ゲルギエフはもちろんのこと、演出と美術がすばらしかった!
794 :
吾輩は名無しである:04/01/26 16:08
795 :
吾輩は名無しである:04/01/26 16:18
武田泰淳も好きだけどトルストイも好きだね
彼とガルシンの関係は切っても切り離せないものだろう。
たとえば武田泰淳は戦争から帰ってきたが、
ガルシンはトルストイと面会しそれをトルストイは
「彼は私の水車における水差しだ」と言った。
武田泰淳なみに凄い
>>795 ごめん、ちょっと何が言いたいかわかない。
>>793 録画し忘れた、何で言ってくれなかったんだ!!!!!!!!!!!!
798 :
吾輩は名無しである:04/01/27 23:11
>>793 ちらりと見た。
シアターテレビジョンで全曲見たが、なが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い。
しかし、トルストイの原作を読んだ身としてはつまらん。
ソ連の映画の方はまだましだが、オードリーヘップバーンの映画は俗っぽい。
799 :
吾輩は名無しである:04/01/28 17:33
>>797 ハイライトなので、見てた人が満足できたかどうかわからないな。
中盤がカットされていて、一番盛り上がるところだけ集中して
放送されたって感じだった。
アンナ・カレーニナを、ややクドいって言っていた人がいたけど
似たような事を感じ頓挫中です。
このスレを読んで、再チャレンジしようかと思い始めたのですが、
読めば読んだだけの事はありますか?
そんなことしるかよあー読まなくていいよお前みたいなやつテレビ見てろトリビア見テロトリビア
以前このスレで、「戦争と平和」読了報告をしたものです。
今、「アンナ・カレーニア」を読んでいます。
「戦争と平和」を読了したときは、「死ぬ前に読んで本当によかった!」と感じました。
途中なので断言はできませんが、「アンカレ」も「戦争と平和」と同様、長さを感じない面白さがありますね。
あとトルストイの小説は、女性の描写も素晴らしいですが、個人的には食事の描写が気に入っています。
ステレオタイプうざいあー読まなくていいよお前みたいなやつテレビ見てろトリビア見テロトリビア
>>800 >読めば読んだだけの事はありますか?
ある。断言する。
レーヴィンの草刈りのシーンは感動的だ。
ラストのレーヴィンの「回心」(と言えるかどうかは微妙だが)の場面を読んで、
「そうか!結論は出さなくても安心立命は得られるのか!」と目から鱗状態に
なりました。
>>805 レスありがとう。頭からもう一回読んでみる。
>>806 =
>>800 つうかなんでそんなこと聞くんだ?
世界的に評価されてるんだから、読めば読んだだけの事はあるに決まってるだろう。
こんなところで他人様に読めって言われれば読んで
読むなって言われれば読まないの?
中川 敏の言葉。 〔『トルストイかドストエフスキーか』(中川敏訳。白水社1968年初版。)の中川敏氏の「解説」より。〕
トルストイびいきはドストエフスキーを敬遠し、ドストエフスキーびいきは、トルストイを読もうとしない。
〔「意見・情報」交換ボードの[97年4月26日] に書き込んだ分 〕
★中川 敏(さとし)氏は、英文学者・翻訳家。
上の指摘は、かなり「言えている」と思い、感心しました。 私Seigoも、現在でも、その通りです。
なお、ドスト氏とトルストイを比較して論じている本・論文としては、
・ザイチック著『トルストイとドストエフスキーの世界観』(1893年)
・メレシコフスキー著『トルストイとドストイェフスキー(T〜X)』(1901〜1902年。植野修司訳。雄渾社1968〜1970年刊。)
・ブルガーゴフ著『トルストイとドストエフスキー』(1910年)
・ルカーチ著『トルストイとドストエフスキー』(1943年。佐々木基一訳。ダヴィッド社1954年刊。)
・ゼーガース著『トルストイとドストエフスキー』(伊東勉訳。未来社1967年刊。)
・ステイナー著『トルストイかドストエフスキーか』(1959年。中川敏訳。白水社1968年初版。)
・ポリス・サピア著『ドストエフスキーとトルストイ ― 権力の問題をめぐって』
・ミルスキー「ドストエフスキーとトルストイ」(大西洋三訳。未来社1955年刊『ロシア文学小史』に所収。)
・野間宏「トルストイとドストエフスキー」(『知性』1955年4月号に所収。)
・近田友一「トルストイとドストエフスキー ― 『アンナ・カレーニナ』をめぐって」(『綜合世界文芸(19号)』1960年)
ベルジャーエフ著『ドストエフスキーの世界観』(斎藤栄治訳。ベルジャーエフ著作集の第2巻。白水社1960年初版。)より。 P37〜p38。
ドストエフスキーの知性は驚嘆すべきものだ。その知性のなんという異常な鋭さ。彼は世界文学で最もかしこい作家のひとりである。彼の知性は、その作家的才能の強大さに相当するどころか、おそらくはさらにその上をゆく。
この点で彼ははっきりとレフ・トルストイとちがっている。トルストイは無器用で直線的で、その知性はむしろあきれるばかり浅いといってもいい。彼の知性は彼の天才的な作家的才能の頂きに立つことはできない。
偉大な思想家はといえば、むろんそれはトルストイではなくてドストエフスキーであった。ドストエフスキーの作品は、知性の、真珠のように光る戦慄的な啓示のおどろくべき輝きである。
大作家中、知性の強さと鋭さとにおいてドストエフスキーに匹敵し得るものは、偉大なルネサンス人シェイクスピアひとりあるのみ。
>>811 こんな引用で何を訴えたいの?
ただの感情的なドスト擁護じゃない? 批評でもなんでもないよ。
前にも書いたがドスト評価は60年代前後がピークなんだよ。
>>810に出てる本の古さを見よ(w
最近のトルストイ再評価を本当に知らないんだね。
まあ2ちゃんにそこまで求めてないけどね。
813 :
吾輩は名無しである:04/01/31 16:04
>最近のトルストイ再評価
脳内再評価か?wwwww
トルストイが書いているのは貴族とか当時の農民や軍隊の生活
ドストと違って現代人には遠い世界の話になっちゃうよな
でも古典として永く生き残るのはトルストイだと思う
815 :
吾輩は名無しである:04/01/31 20:54
>>814 何 そ の 駄 文 ? て か こ の ス レ 糞 素 人 の た め の 世 界 文 学 入 門 ス レ ッ ド か よ w
レ ベ ル 低 す ぎ こ っ ち が 恥 ず か し く な る
回 線 切 っ て 首 つ っ て 死 ね よ 。 ど う せ 誰 も 悲 し ま な い し
816 :
吾輩は名無しである:04/01/31 21:56
817 :
吾輩は名無しである:04/01/31 21:58
ニコライ・ロストフ君はブス専。
818 :
吾輩は名無しである:04/01/31 21:59
荒れてるな。
819 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:12
今時トルストイもないだろw
おまえら脳みそに苔でも生えてるのかw
そういう場合にゃsageレス推奨。
821 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:16
>>819 じゃあ、今時のオススメ文学作家を教えてください。
あなたが知ってる範囲でいいので。
822 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:19
>>821 ジョイス、カフカ、ムージル、ドス・パソス、フォークナー、ベケット
823 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:20
>>822 おまえのリスト、初心者臭すぎ
こっちが恥ずかしくなる
824 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:23
今時、ジョイスもないだろw
おまえ脳みそに苔でも生えてるのかw
825 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:32
馬鹿、あんまし822をいじめるなよ
暴れだして何するかわかんないよ笑
自作自演やめろよ。
>>822の趣味はいいけどな。
827 :
吾輩は名無しである:04/01/31 22:38
今時トルストイを必死で叩いてる奴がいるとは
100年前に死んでろよ
叩いてると言えるかどうか
830 :
吾輩は名無しである:04/02/03 00:02
いまアンナ・カレーニナを夢中で読んでいます。
こんな面白い本だとは知らなかった!
いままで『人生論』と『光あるうちに…』を読んで「トルストイは
説教臭くてウゼー」とか思っていました。
この本はどこを切っても面白いけど、
さしあたり今まで読んだなかで印象的だったシーン↓
ヴロンスキーの競馬のシーン(燃えた)
リョーヴィンが出てくるところ全部(萌えた)
カレーニンの赦し(震えた)
ニコライの死(うんざりした)
トルストイって、扱っている題材はドロドロしているのに
文章自体はとてもクリアーなんですね。さあ下巻に突入だ!
,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,,
,.-,/ /::::::::::::::::::::::!,, \
( ,' i:::::::::::::::::::::;ノ ヽ-、,,/''ー'''"7 ←ジョイス&カフカ&プルースト
`''| |:::::::::::::::::::::} ``ー''"
! '、:::::::::::::::::::i
'、 `-=''''フ'ー''ヽ、::::::::::/ヽ、-─-、,,-'''ヽ
\_/ ヽ--く _,,,..--┴-、 ヽ
``" \>
|ヽ
,ヘノ:::::ヽ
/:::::::::::::::::ヽ
/| /::::::::::::::::::::::::::ゝ
/::::|/:::::::::::::::::::::::::::::::::::〉/!
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::://|
|::::::::::::::;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ←トルストイ
|\:::::::::/ `、::::::::/ ヽ:::::::::::::::|/
ヽ:::::::::/ !::::/ !:::::::::::/
\::::::::> V <:_::/ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ「`|〒=。,_ ;'=。ア´|. i /おい!汚いから片付けておけよ!
‐ゝ、!  ̄ ",  ̄ !ノ < そのボロクズを!
`∧ ,_ヽ _,、 ∧´ \____________
―┬─┬―i⌒/ \.  ̄ / ヽ⌒i―┬─┬─┬―
! ! | | |. ハ`ー-'´ハ | | | ! ! !
すげーな、大作家たちをネタにして、こんな展開がなされるなんて想像もつかなかったよ。
読み終わりますた。
下巻はちとタルかったです。
つぎは何を読もうかなあ。
834 :
吾輩は名無しである:04/02/12 21:47
>>802 >「戦争と平和」を読了したときは、「死ぬ前に読んで本当によかった!」
と感じました。
そうなんだよね。そんな作品(別に小説とは限らない)って
滅多にないものね。ちょっと落ちるけど「デイビット・コパーフィールド」
(ディケンズ)も推薦しときます。
835 :
ともまにあ:04/02/15 12:46
アンナ>罪とばつ>>>>>>>その他の全ての文学作品
836 :
我輩は名無しである。:04/02/17 20:24
新潮文庫の戦争と平和読んでます。
今、1冊目の半分よんだとこなんですけど、
これっておもしろいのかな? なにがなんだか
わからんのですけど。どうも貴族のパーティ
のシーンみたいのがだらだら続くだけ。
なんだこりゃ?ま、とりあえず読み続けます。
新潮で読んでます。
1、2巻は秀逸かと・・・
しかし3巻冒頭からなんども繰り返されるトルストイの歴史観、説教、
エピローグまでだらだら続きます。これがどうしても納得いかない。
はっきりいってトルストイって構成やら小説家としては素晴らしいと思うけど
思想家としては三流かと・・・つまりあんまり頭がよろしくないような気が・・・
自分の思想に悦に入ってなんども繰り返す様は
若いころに書いたんだろうけども、新潮文庫表紙のトルストイの顔写真
と相俟って 呆け老人の 繰言 を思い出しました。
せっかく人物描写や心理描写なんかはいいのに
ぐちぐち繰り返される思想表明にうんざり
思想が流れなくて淀んで腐ってる感じがしました。
楽しみ方を教えて下さい。
「復活」だともっと露骨に感じるかもね。
青臭い共産趣味だし・・・。
842 :
吾輩は名無しである:04/02/20 11:58
アンナカレーニナを読んだ直後にドスの『罪と×』を
読み始めました。
トルストイの明朗な文体・世界に浸ったあとだと
ドロドロ・暗くてやってられません。
↑
ぷ!
ドスト読んだ後トルストイ読むと、トルストイの程度の低さにあくびがでちゃうよ。
トルストイの登場人物は、つまらない。
844 :
吾輩は名無しである:04/02/20 23:24
トルストイはどうも思想的にくだらない。清明というより単純。
純粋というより低脳。とおもってしまう私がバカなんでしょうけど。
どうして戦争と平和が世界最高峰の名作なのか私の読解力ではわかりかねます。
アンナは小説として面白く読めました。
小説・劇作を作るトルストイと、思想を語るトルストイの中の人は違うらしい。
私の方が上よ。
今時トルストイなんてバカじゃないの?
時代錯誤もいいとこよ。
>>846 りさ、上がいいのかい?(;´Д`)ハァハァ
848 :
吾輩は名無しである:04/02/21 12:27
詳しくもないのに語るのはアレですが、
ドスト氏の小説は登場人物じたいがそもそも特殊な性格な
ひとばかりなので、ある意味書き分けるのは難しくないとおもう。
トルストイの方は、登場人物がそれぞれ平凡であるにもかかわらず、判明に書き分けられている。
僕などはそこに感心するわけです。
また男女関係の倦怠感などの描写も鋭いなあ、と思いましたのです。
>848
俺もそう思うね。
俺は、ドストの4部作の白痴以外読んでからトルスト読み出したけど、
人物描写・特に心理的な細部なんかは、ドストなんかとは比較にならんと思った。
あと自然や社会に対する描写・視点の当て方なんてのは、他の追随を
許さないほど繊細にして偉大だと思います。
確かにドストの思想的な感覚・無意識的な心理の描写などは凄いと思いますが、
その特殊さを過剰に評価しすぎるきらいはありますね。
全般的な表現力という意味では、トルストの方が遥かに偉大なんではないでしょうか。
トルストイって、世界がキレイ過ぎる印象あって、つまらなそうで
読んでないんだよなぁ。だけど、彼も聖人どこの話ではなかったら
しいな。カミュの『手帖』でしか知らないが。
ドスト好きでもトルストイは楽しめると思う。
俺は、ドストからトルストイに入って、そのままトルストイに嵌った人間。
ベルジャーエフ著『ドストエフスキーの世界観』(斎藤栄治訳。ベルジャーエフ著作集の第2巻。白水社1960年初版。)より。 P37〜p38。
ドストエフスキーの知性は驚嘆すべきものだ。その知性のなんという異常な鋭さ。彼は世界文学で最もかしこい作家のひとりである。
彼の知性は、その作家的才能の強大さに相当するどころか、おそらくはさらにその上をゆく。この点で彼ははっきりとレフ・トルストイとちがっている。
トルストイは無器用で直線的で、その知性はむしろあきれるばかり浅いといってもいい。彼の知性は彼の天才的な作家的才能の頂きに立つことはできない。
偉大な思想家はといえば、むろんそれはトルストイではなくてドストエフスキーであった。
ドストエフスキーの作品は、知性の、真珠のように光る戦慄的な啓示のおどろくべき輝きである。
大作家中、知性の強さと鋭さとにおいてドストエフスキーに匹敵し得るものは、偉大なルネサンス人シェイクスピアひとりあるのみ。
文豪中の最大の文豪ともいうべきゲーテの知性でさえ、ドストエフスキーの知性のような鋭さと弁証法的深さとを持ってはいなかった。
そしてこのことは、ドストエフスキーが、ディオニソス的(=激情的、動的)・躁宴的(そうえん=騒々しく騒ぎたてるさま)要素のなかを動いているだけに、いっそう驚嘆すべきことである。
こうした要素が人間全体をつかむとき、普通それは知性の鋭さや視力に利益をもたらさず、知性を濁らすものである。ところがドストエフスキーにおいては、思想そのものの躁宴、思想の恍惚(こうこつ)状態が見られる。
観念の弁証法でさえ彼においてはディオニソス的である。ドストエフスキーは思想に陶酔し、思想の火炎旋風にまきこまれる。ドストエフスキーの概念弁証法は酔わせるものであるが、
しかしこの陶酔において思想の鋭さは消えず、思想はその究極の鋭さにまで達する。
>>852 はいはい、ドストのほうがずっと上ですよw
>>850は結婚生活の上手くいかなかった夫人の日記からの引用
だった。普通に悪く言われているだけかな? カミュも女房は
ノイローゼ気味だったんで、身につまされて書き写したかw
ドストエフスキーは悪文家って、普通に言われてるのは確か。
>>852 こういうのを一生懸命引用してる
ドストファンというのが俺は本当に苦手だ。
悪いけど。俗物根性のかたまりだね。
日本の純文ファンの大半は俗物根性だよ・・・
トルストイは己の理想とする理念的な善の世界を達成する為に、誰がなんといおうと
努力したんだよ。しかし現実はいかんともしがたく、苦悶の末、駅頭で野垂れ死んだんだよ。
ドストエフスキーがヂュオニュソスかなんか知らんけど、そんなもん20歳以下なら
誰でも毎日発散してるよ。ニーチェにしたって子供受けしそうな哲学屋だしな。
若い頃は、ドスト凄げー、ニーチェ凄げー、ってな発想になるけど、いい大人にも
なればトルストイの世の中の吸いも甘いも組み尽くした上で、なおかつ理想的で
あろうとする姿勢に感嘆するもんなんだよ。
反世間的な姿勢・視点で、人間は糞だっていうのを思想的に展開しただけで
最高とされる作家に感動はしないんだよ。その姿勢に対して驚きはあるけどね。
人間としての可能性を追ったトルストイの姿勢に俺は感動した。
野たれ死ぬのもいいしな。
858 :
吾輩は名無しである:04/02/22 21:46
戦争と平和で何度も歴史は個人により創られる、英雄というのはいないみたいなのを
3巻冒頭から4巻終わりまで何度も繰り返される。歴史家が提示する歴史観を否定したいのは
わかるけどしつこすぎ。アンドレイ、ピエール、ナターシャなどの人物描写、心理描写はすごくいいだけに
戦争観、歴史観の繰り返しにはうんざりします。あれだけくりかえさずにまとめてくれたらいいのに。まとめてくれたら3巻ぐらいになるのではないでしょうか?
あたしはドストももちろん大好きだけど、どっちが優れてるかなんてどうでもいいです。
859 :
吾輩は名無しである:04/02/22 22:24
>>852 その引用文の中にドストエフスキーの知性がいかに優れているかについての
具体的説明がまったく無いことに驚嘆する。
その文章を要約すると「ドストすげぇ、天才、マンセー」で充分であり
本文全体が無意味であるばかりか著者の知性についても疑わざるを得ない。
>>834 レスが遅れてすみません。僕にとって「戦争と平和」を読まなかった人生は考えられません。
それくらい感動しました。ちょうどその本には前から興味を持っていたので、今度読んでみます。
>>858 僕は、登場人物の描写が素晴らしいからこそ、トルストイの歴史観、戦争観の繰り返しに耐えられました。
むしろ楽しめました。というのも、あの戦争観、歴史観だけを主張されても、「ポカーン」ですけど、
「戦争と平和」の描写が、それらの論の根拠になっているのだと感じたからです。
トルストイが何故あのような歴史観を持つようになったのかということを追体験できるのもこの小説の魅力ではないでしょうか?
繰り返しが多すぎるのは、確かですけど。
>>859 激しく同意w
誰もそこをつっこまないのが不思議でした。
>>859 上の文章は一部の抜粋だよね。それ以外の部分(引用されなかった部分)に具体的説明があるかもしれないという
考えは君には浮かばないようだね。一部をみて著者の知性を無いと断じる君の知性に僕は
疑問を感じる。ぜひ引用された本を読んでからそういうことはいいたまへ。
>>861 君が不思議なのも無理はないよ。君も859のように想像力が欠如しているのだよ。
誰もそんな馬鹿なつっこみはしないのだよ。激しく同意してるのは君が859と同じ知性の
持ち主だからだよ。匿名の発言でよかったねw。
お互い、会ったことはなかったが、小説は読みあっていたようだね。
トルストイが死ぬ前に読んでいたのがカラマーゾフだったようだけど。
違うに決まってるじゃないか。
852のようにベルジャーエフの意見に重きをおいてはいないし、
そもそもドストとトルストイどちらが優れているかという議論にも興味
はないね。ただベルジャーエフを知性がないという859の尊大さに驚いただけだよ。
866 :
吾輩は名無しである:04/02/23 18:08
トルストイの『人生論』ほどに難しい本に邂ったことないよ
867 :
吾輩は名無しである:04/02/23 18:44
難しいのではないよ。狂信者の戯言と思って読めばまあまあ納得がいく。
出版社の思惑で裏表紙にはたいそうな文句が踊っているが惑わされないように。
868 :
吾輩は名無しである:04/02/23 20:38
なんか、
>>857がとても良いことを言っているような気がする。
>>864 ドストはトルストイが小説を書き始めたときから、
(つまりトルストイの『幼年時代』から)彼のことを崇拝してた。
しかし、トルストイはドストの小説を余り高くは評価していない。
また、ドストは『アンナカレーニナ』を小説としては絶賛したが
その中で主張されるトルストイの反民族主義思想に反発した。
これは『作家の日記』で読めるが、そこ読むと、
ドストエフスキーって、分かりやすいナショナリストだよ。
ドスト好きはこの点をどう考えているのか、聞いてみたい。
トルストイ「ドストエフスキーは、私にとって、常に貴重な人だった。
彼はおそらく、私が多くのことをたずねることのでき、また多くのことに答えることのできたただ一人の人であったろう。
(途中、略) 彼は真にキリスト教的な精神にあふれた人だった。」(1885年のドスト氏の未亡人アンナとの会話より。)
ドストエフスキー「世界を救うのは、道徳でもキリストの教えでもない。<ことば>は肉体なり、と信じる、その信仰だけが救えるのです。」
(トルストイの『わが懺悔』を読んで聞かせたトルストイ夫人に向けて、ドスト氏が言った言葉より。)
トルストイ「ドストエフスキーは孔子か、さもなくば仏教徒の教えを知ったらよかったのだ。
そうすればかれは気持ちが安らぎ落ち着いたことだろう。これは大事な点で、みんなこのことを知るべきだ。
ドストエフスキーは自分では制御できない肉体をもっていた人だ。かれはあまりにたくさんのことを感じすぎたのだ。
しかしかれは、考えることにかけてはだめだった。ドストエフスキーはこんなに読まれているけれども、
みんな彼を理解していない。」(ゴーリキーが聞いたトルストイの言葉。ゴーリキー『レフ・トルストイ』より。)
ドスト氏の蔵書として、1874年にペテルブルグで刊行されているA‐クーゼフ著『仏教の精神的理想』があったことが、
グロスマン編『ドストエフスキー蔵書目録』で報告されていて、ドスト氏は、その本を読み仏教思想の一端に触れていた可能性はあり、
また、ドスト氏の晩年に親交のあった思想家ソロヴィヨフは、東洋に関する教養や見解も持っていて、ドスト氏は、ソロヴィヨフとの対話を通して、
東洋や東洋の思想に触れていた可能性を指摘する研究家もいる。
ベルジャーエフ「トルストイは無器用で直線的で、その知性はむしろあきれるばかり浅いといってもいい。」
870 :
吾輩は名無しである:04/02/24 03:05
>>852=
>>869が出てきて、スレが急激にくだらなくなっている。
別にトルストイが批判されているせいではなく、
引用の質があまりに劣悪で、それに感じ入っているらしい
こいつの感性に寒気をもよおすからだろう。
ドストは、仏教の概説書を読んでいたかもしれんが、
仏典は読んでいないわけだろ?
それじゃあ、本当に読んでいるとはいえんよな。
それと、今時、ベルジャーエフもないだろうよ(w
あと、あんたは、
>>868の質問に答えなよ。
っていっても、アフォな引用は勘弁。
自分の意見を言ってくれよ。
871 :
吾輩は名無しである:04/02/24 04:05
戦争と平和みる限りトルストイは街宣車乗ってそうなぐらい
ナショナリストだと思いますが…つまりドストのナショナリストと
トルストイのそれとは質が違う
ドストは露西亜国民の本質を描いたつもりで実は人間の深奥を意図せずして
描いた。それはドストの人間理解が誤った方向に向いたのではなく鋭敏すぎた
からでしょう。つまり彼はナショナリストであろうとしたのですが、実はヒューマニスト
であったわけです。
トルストイはいわゆる本物のナショナリストであり、ヒューマニストでもある。
トルストイはある観念に捕らわれるとそれから逃れることのできない。その意味で
かれがナショナリストであるときは徹底的なナショナリスト、ヒューマニスト、宗教家
であるときは徹底してそれであるというのはトルストイの思想の融通のなさを
示しているように思う。ドストと対照してみるにナショナリストであることが
その環を出ないのがトルストイ、その環を逸脱して普遍に繋がりうるのがドストエフスキー
であるかと思います。
872 :
吾輩は名無しである:04/02/24 04:07
あ、ヒューマニスト(宗教家)という意味ね
873 :
吾輩は名無しである:04/02/24 08:20
870さん、あなたこそ868さんの言葉を引用しているんじゃないですか。
ドストエフスキーはリアリストですよ。
放置されていたロシアの事実を描いた人ですからね。
う〜むみんな長文書いてるなぁ。読む気が(ry
>>862 だから引用文の中にってちゃんと書いてるだろ、頭の弱い奴だな。
>>852があえてそこしか引用しないから著者が馬鹿に見えると言ったんだよ。
疑わざるを得ないと言っただけで知性が無いなんて一言も断じてない。
君のその程度の読解能力じゃ、トルストイもドストも読むだけ無駄だよ。無駄無駄。
小学校の国語の教科書からやり直してきたまえ。
う〜むみんな長文書いてるなぁ。読む気が(ry
>>862 だから引用文の中にってちゃんと書いてるだろ、頭の弱い奴だな。
>>852があえてそこしか引用しないから著者が馬鹿に見えると言ったんだよ。
疑わざるを得ないと言っただけで知性が無いなんて一言も断じてない。
君のその程度の読解能力じゃ、トルストイもドストも読むだけ無駄だよ。無駄無駄。
小学校の国語の教科書からやり直してきたまえ。
お前等どうせおっさんなんだろ
何言ってもおっさん
877 :
吾輩は名無しである:04/02/24 14:26
いまどき長編なんてはやらねーよ。
二重カキコスマソ
二十歳ですが。