先天性股関節亜脱臼

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1病弱名無しさん
先天性股関節亜脱臼の人(25歳)から
結婚を前提に付き合ってくれと言われています。
色々検索して分かったことは遺伝する率が高い疾患であること。
ひどくなると人口股関節を埋め込まなければならないということです。
長い間、座っていると痛そうに足をさすっています。
学生時代からの知り合いですが、
ここ最近特にひどくなっているように見受けられます。
スポーツはテニスやスキー等たまにしています。
正直、付き合うこと(というかその先の結婚)も迷っていますが、
付き合う上での覚悟みたいな物があれば教えてください。
一生車椅子で過ごすという可能性もありますか?
2病弱名無しさん:2000/12/30(土) 11:49
私は先天性膝蓋骨脱臼で,両足手術しました。
でも,遺伝ではないです。
人口股関節は,女性は60過ぎるといれてるひといっぱいいるけど・・・。
車椅子で一生,なんてことはないでしょう。
とりあえず人口股関節は今は一度入れると20年は持つそうです。
遺伝なんて,いっぱいあるじゃん。
他の病気でも。
私は病院通いながら,結婚もしてるし,働いてるし,運動もしています。
3:2000/12/30(土) 12:15
遺伝というのは病院のHPなどを見てまわった結果、
遺伝する率もかなり高いという記述を読んだためです。
股関節と膝蓋骨ではもしかしたら違うのかもしれませんね。
ちなみに相手の人は男性です。
女性:男性の割合は9:1で女性が圧倒的に多いそうです。
勿論、色々な病気の遺伝はありますが、
できる限り、リスクは軽減したいというのは本音です。
人工股関節は、現在報告されている成績からは、
10年間もっている人が90%、15年 間で60〜70%、
20年間で50%位もつそうです。
以下、病院の症例紹介のHPの抜粋です。
================================-
遺伝因子。先天性股関節脱臼の患者さんと血縁関係にある女性
(脱臼のお子さんの姉妹、お母さん、お祖母さん、叔母さん、従姉妹)
に発生率が高いことが明らかになっています。
本センターの調査によれば、先天性股関節脱臼のお子さんの
実に37.4%が家族歴を有していることがわかりました。
4病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:16
>1
遺伝と言うより、生まれてから3ヶ月以内の対応がまずかった
のでしょう。早めに治療して置けば大丈夫だったはずですよ。

先天性股関節(亜)脱臼のお母さんはうちの病院にたくさん来
ますが、みんな子供さん大丈夫ですよ。

日本では3ヶ月を目安に開排制限だけで診断しています。
先進国では生後まもなくレントゲンを取っているかもしれません。
全員レントゲンを取ったほうが言いという意見もあります。

結婚して赤ちゃんが生まれたら「母がそうなので心配です」とい
ってレントゲンを取ってもらえば良いのですよ。まんいち脱臼や
形成不全(亜脱臼?)があればベルトを着けてもらえば済む事です。
(ふつう数ヶ月)
むしろ、無防備な両親より子供さんは脱臼に関しては守られている
と思いますよ。
5:2000/12/30(土) 12:26
4さんありがとうございます。
確かに、彼は高校生の頃に亜脱臼を発見したそうです。
赤ちゃんもひどいと手術の必要があるという記述も読みましたが、
やはりそういう可能性も全くないとはいえませんか?
彼の方も年をとれば、早いうちに
寝たきりになる可能性もあるでしょうか。
6病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:31
私も股関節脱臼でした。両親も・・・父方の祖父母も・・・・
赤ちゃんの頃は、4さんの言う様にベルトを数ヶ月装着していた
らしいです。
今まで何の支障もなく生活してこれましたがね。(20代です
7病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:45
>1
間違えて他のスレッドに書きこんでしまいました。そちらを見てね。
「逝けないんですか」の45番あたりです。
8病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:47
2重カキコですかと出て、こちらにはいま書きこめないのです。
長すぎた見たい。もう一度やってみます。
9病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:47
>5
整形外科では無いのですが、1歳を過ぎて見つけると手術などに
なることもあるようですよ。(関節内の靭帯などが発育してしまって
戻らなくなる。)
私たちが医学生の頃、3ヶ月ではダメだ、3時間だ、3日だと言う
話を聞いたのですが、いまだに乳児検診などでは3ヶ月を目安に
していますね。
10病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:53
続く
11病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:54
>5続き
私の知り合いの先生は股関節検診の時に「う!」って言うだけなんです。
「う!」ってなんですか?と聞いたら、もしも脱臼していたら責任が
来るからと言っていました。(信じられん)。私はあやしい人はみんな
レントゲンをとってもらっています。

しかし、脱臼している場合は寝かせて両膝を立てた時に左右の高さが
違う(アリスのサイン?)のではっきり分かるのですが、
股関節と大腿骨骨頭がうまくかみ合っていない、亜脱臼〜股関節形成不全
では外からは分からないのです。(過伸展=開きすぎくらい)。
ですから、心配だったら絶対にレントゲンを取ってもらえば良いのですよ。
卵巣精巣は防護するから大丈夫です。
12病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:55
25歳だと、オムツの当て方も悪かったかもしれない。巻きオムツ
(両足を伸ばしてオムツを巻きつける)、、
あのころは巻きオムツ信心の婆さんが全国 各地にいたと思いますよ。

まんいち形成不全を見逃したとしても、正しいオムツの
当て方をすれば治ると思います。


13病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:56
以上、一般的な先天性股関節脱臼についてのコメントです。整形外科では無い
ので特殊な例は知りません。(また医者になってから特殊な例で困ったことは
無いです。経験不足かもしれませんが。)


14病弱名無しさん:2000/12/30(土) 12:57
9=10=11=12=13
やっと逝けました。
15:2000/12/30(土) 12:58
>>6さん
良かったですね、早期に発見できて。
お父様、お母様、お祖父様、お祖母様は
どのように過ごされていらっしゃいますか?
>>7さん
見ました。長い書き込みありがとうございます。
子供に対しては早期発見が大事なんですね。
16:2000/12/30(土) 12:59
>>9=10=11=12=13さん
わざわざ2回も時間をかけてくださいまして、
重ね重ねありがとうございます。
17小児科医:2000/12/30(土) 13:15
うちの患者さんで股関節脱臼の人は女の人が多いのですが、
ご主人はみんなとてもやさしいです。素晴らしい夫婦だと思うの
ですが、でも、そういう生き方を押しつけてもいけないしね。

形成不全は脱臼よりはずっと軽い。また、男性は女性よりはハン
ディが少ない。女性は出産と閉経後の骨量の低下に悩まされるのです。

男性のほうがずっと予後は良いのではと思うのですが、整形外科の先生
のコメントを期待します。

ではでは、仕事しよう!年末のカルテ整理。事務員さんに叱られな
がらの残業ですよ。病名書かないとレセプトができない。しかも年末に
医療費改正するなよ。政府!事務員さんたち正月なしだよ!

来月から医療費値上げです。(老人だけだけどね)
18小児科医:2000/12/30(土) 13:18
女性に多い理由は、妊婦の出産で恥骨結合(産道)が開く時に、
女の赤ちゃんの股関節も一緒に開いてしまうからです。

男性の形成不全は、見逃しor 巻きオムツでしょう。

母ではなく祖母(彼の母の姑さん)かな?犯人は????
19病弱名無しさん:2000/12/30(土) 13:21
最近は赤ちゃんの骨格がしっかりしてきたから減ってきたのでは?
あまり見ないような気がする。 >整形外科ではどうですか?
巻きオムツは絶対無いしね。ほとんど紙オムツだから。たまには
ぬのオムツが有る。あれは信心だね。
20整形外科:2000/12/30(土) 16:55
まず、「股関節亜脱臼」という病名はない(素人病名である)。
先天性股関節脱臼は、現在は新生児検診で、ほぼ発見されていることが多い。
「高校生の頃から痛い」ということは、先天性臼蓋形成不全なのだろう。
これは骨盤の骨盤側(臼蓋)のかぶりが悪く、中年以降で軟骨が磨耗し、
変形性股関節症になるものだ。若いうちでも、股関節の可動域が悪いから、
女性の場合セックスや出産に支障をきたすことがある。

治療は、「症状が出る前に」手術をお勧めする。多くの手術法があるが、
例えばRAO(Rotational Acetabular Osteotomy:寛骨臼回転骨切り術)が
比較的安定した成績が得られている。骨頭の形状が悪い場合は、外反骨切り
を併用する場合もあるが、多くは骨盤側の処理だけですむ。ただしこれは
35歳以下で、X線上、前股関節症にもまだなっていない症例にのみ、
良好な成績が得られている。40歳以上、もしくはすでに変形が明らかな場合は
成績が悪く、人工股関節手術を行う時期を遅らせることができるだけである。
21整形外科:2000/12/30(土) 16:57
(続き)
しかしまれに30歳でも末期股関節症・高位脱臼となっている人もいる。
人工股関節は、中には20年以上問題がない人もいるが、平均すると15年、運が悪いと
5年以内にダメになることもある(昔流行したバイポーラやロード(ねじ込み式)は全滅状態、
慈恵医大式の旧タイプ(3本スパイク)もFailure Rateが25%に達する)。
なので、人工股関節手術なるべく50歳以降、できれば65歳以降にしたいのだが。
30歳で末期股関節症の場合は悩むところである。

まずは1さんの彼女の股関節が現在どのような状況であるのか、
正確なX線診断を行うことだろう。
22:2000/12/30(土) 17:14
整形外科さま、詳しい説明ありがとうございます。
相手の人は男性です。
本人から先天的な股関節亜脱臼なんだと聞かされていたので、
病名なのかと思っていましたが、正しい病名ではなかったのですね。
症状ですが、長い間座っていたりすると相当痛いようです。
立っているだけでも、我慢しているけど痛いみたいです。
歩き方はかなりガニ股ですが、足を引きずるようなことはありません。
私としても、付き合ってくれと言われただけなので、
余り病状に立ち入ることもどうかと思いますが、
手術とかしないの?と軽く聞いてみようかな。
病院には行っているのではないかと思います。
ひどくなってしまうまで放っておくと、
若いのに末期股関節症になって、
人口股関節になる可能性もあるのですね。
人口股関節は普通に生活するのに支障はないのですか?
23整形外科:2000/12/30(土) 18:55
臼蓋形成不全のほとんどは女性であるが、男性にももちろんいないわけではない。
男性の場合、小児の頃のペルテス病の後遺症とか、大腿骨頭すべり症の変形治癒とか、
あるいは成人してからの大腿骨頭壊死の場合など、さらに多くの疾患が考えられるので、
X線を実際に見てみないとなんともいえない。

人工関節を挿入すれば、日常生活は普通におくれる(多少の跛行はある)。
しかし長期もたせるためには杖をついた方がよいし、走ったり飛び降りたりは厳禁、
重量物の保持や長時間の歩行も避けた方が良いなど、日常生活や職業上の制約があるのも
事実。特に長期経過後の緩み(loosening)がおきると、大腿部の疼痛(Thigh Pain)がおきたりする。
また内部部品の材質であるHDP(High Density Polyethylen:高密度ポリエチレン)は消耗品である。
長期経過後に磨耗し、最後は破断(Breaking)する。

ちなみに人工股関節を挿入すると、身体障害者4級が取得できる。
(股関節機能全廃に相当、両側挿入すると3級)
24:2000/12/30(土) 19:22
整形外科様、分かりやすい説明ありがとうございました。
自分で臼蓋形成不全について、色々調べてみました。
手術をすると3ヶ月ほどは復帰が難しいことや、
手術痕が20Cmほど残ってしまうことが分かりました。
病気については自分なりに理解できました、ありがとうございます。
人工関節の挿入はやはりある程度大変と思った方がいいでしょうし、
将来、そうなる可能性があるということも認識した方がいいですね。
最後に1つ、仮に子供に遺伝したとして、
初期に対処して何年か普通に生活できた後、
再び、その子が出産などによって悪化することはありますか?
25整形外科:2000/12/30(土) 20:39
先天性股関節脱臼であったとしても、その後の臼蓋の成長が正常なら
問題ないわけですが、不幸にして臼蓋形成不全だった場合、
妊娠すると体重が重くなるので、症状が悪化することがありえます。
26
ありがとうございました。