【アトキンス・釜池】糖質制限全般24【その他の剽窃者】
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病弱名無しさん:
「糖質ゼロの食事術」と耐糖能
今日は良いお天気です。
しかし、年末・年始は寒波の襲来で荒れ模様との予報です。
二宮陸雄著「インスリン物語」(医歯薬出版株式会社2002年)227頁に、
「蛋白質ばかり食べて糖質を全然食べないでいると、インスリンを出す力は衰える。糖尿病をよくするには、糖質もある程度食べなければならないということは、今では常識である。」、
「糖質を食べないと耐糖能が悪くなるという考えは、革命的であった。これは、世界に先がけて東京大学の坂口康蔵とその門下の影浦尚視が発見した。」とあります。
これから引き出される結論は、糖質を全く食べない「糖質ゼロの食事術」では耐糖能が悪くなる、したがって「糖質ゼロの食事術」は糖尿病の治療にならない、というものです。
耐糖能というのは、「糖質を摂ったとき」にも血糖値が出来るだけ上がらないようにする能力です。すなわち、余分に増えた血糖を処理する能力です。
糖質を食べなければ、余分な血糖が生じません。したがって、余分な血糖を処理する機能が働く必要がありません。血糖処理機能だけではなく、一般的に働かなくて良い機能は低下します。すなわち、糖質を食べなければ耐糖能は低下します。
糖尿病の「治療」は、「血糖値を上げないこと」であって、決して「耐糖能を改善すること」ではありません。耐糖能が低下しても、糖質を摂らなければ血糖値は上がりません。
逆に、耐糖能が少々改善しても、糖尿病の人が糖質を摂れば血糖値は跳ね上がります。
血糖値が上がると困ったことが起こるのが糖尿病です。ですから、「糖質ゼロの食事術」が最良の糖尿病治療法です。
さらに言うならば、インスリンが働けば働くだけ老化は促進することが分かっています。耐糖能の低下、すなわち、インスリン抵抗性やインスリン分泌低下は、インスリンの働きが落ちるのですから、老化の観点からみれば、「善」である、と考えています。
釜池豊秋