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病弱名無しさん:
葬られた「第二のマクガバン報告」
T・コリン・キャンベル (著), トーマス・M・キャンベル (著), 松田 麻美子 (翻訳)
要約コピペ
著者は、フィリピンで発がん物質に汚染されたピーナッツを食べた子供たちのうち、
実際に肝臓がんになるのは、肉をよく食べる裕福な子供たちであることに着目し、
がんと動物性タンパク質の関係を調べる研究をスタートさせる。
まず、ネズミの肝臓がんの進行が、高タンパク食でONになり、低タンパク食でOFFになる
という実験結果が得るが、ネズミの結果をそのまま人に当てはめるようなことはしない。
健康の分野で科学的裏づけを得るには、いろいろ異なった方針で研究し、
それらをつき合わせる必要があるからだ。
そこで今度は、中国で大規模な疫学研究をスタートさせる。
病気は、その原因が、栄養不足と不衛生にあるものと、栄養過多にあるものに分けられる。
がんや心臓病は栄養過多が原因であり、高い血中コレステロール値と相関がある。
そして動物性食品はコレステロール値を上げ、植物性食品はコレステロール値を下げる。
平均的な中国人は、総摂取カロリー量がアメリカ人より多いにもかかわらず、
アメリカ人よりスリムで健康的だ。
この結果は、低タンパク食のネズミが、高タンパク食のネズミより総摂取カロリー量が
多いにもかかわらず、スリムで活発で健康であることと合致している。
人の体の現象は複雑だから、一つの実験結果から結論を出すことはできない。
だからこそ条件を様々に変えた周到な動物実験、世界各国で行われている疫学調査、
実際に治療に携わる医師の報告など、様々な視点からの得た結果に矛盾がなく、
なおかつ、その作用メカニズムが、生物学的に説明可能でなければならない。
著者は、動物性タンパク質の否定という自らの結論が、どれだけ一般常識に反するかを熟知した上で、
誠実に科学的手順を踏んでいる。引用の文献も明らかにされており、文句のつけようがない。
この本を読んだら、もう肉や魚や乳製品を買う気にはなれない。